説明

情報処理システム、情報受信装置、情報送信装置、情報受信プログラム、及び情報送信プログラム

【課題】ネットワークに接続されたデバイスのうち、所定範囲にあるデバイスと接続する。
【解決手段】所定のネットワークに接続された情報送信装置と、前記情報送信装置と接続する情報受信装置とを有する情報処理システムであって、前記情報受信装置は、前記情報送信装置から、前記情報送信装置の接続情報及び前記情報送信装置の識別情報を、前記所定のネットワーク経由により取得する検索手段と、前記情報送信装置の識別情報を要求する識別情報要求音の出力を制御する出力制御手段と、前記出力制御手段の制御により出力された識別情報要求音に応じて、前記情報送信装置から出力された識別情報音を解析する音解析手段と、前記検索手段により取得した接続情報のうち、前記音解析手段により取得した識別情報に対応する接続情報を用いて、前記識別情報音を出力した情報送信装置と接続する通信手段とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報受信装置、情報送信装置、情報受信プログラム、及び情報送信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、PC(Personal Computer)やタブレット端末等から通信ネットワークに接続されたデバイス(機器)を検索して、デバイス間の接続を可能とする方法が知られている。しかしながら、例えばネットワーク経由の検索は、同一ネットワーク内のデバイスに対して行われるため、ネットワークに接続された全てのデバイスが検索される。したがって、例えばユーザが、現在位置からの距離が物理的に近いデバイスと接続したい場合でも、ネットワーク経由の探索により物理的に近いデバイスを判別することができない。
【0003】
そこで、従来では、目の前にある実世界上の所在が明確で、通信媒体上の識別情報が分からない通信相手を探索するため、実世界イベントを発生させ、実世界イベントを共有する相手をネットワーク上で探す方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に示すような手法では、一方の通信装置と他方の通信装置との物理的なコンタクトにより実世界イベントを発生させ、物理的コンタクトの際に生じる衝撃波パターンを共有した後、ネットワーク上で目の前にある通信相手を探索する。このように、衝撃波パターンを共有しても、例えば、同じような実世界イベントが異なる空間で発生した場合には、デバイスの区別がつかないため、想定外のデバイスと接続してしまう可能性がある。したがって、距離が物理的に近い所定範囲のデバイスと接続できない場合がある。
【0005】
更に、上述した実世界イベントの共有に失敗した場合には、リカバリ手段がないため、失敗に気付くまでに時間がかかってしまう。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ネットワークに接続されたデバイスのうち、所定範囲にあるデバイスと接続する情報処理システム、情報受信装置、情報送信装置、情報受信プログラム、及び情報送信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理システムは、所定のネットワークに接続された情報送信装置と、前記情報送信装置と接続する情報受信装置とを有する情報処理システムであって、前記情報受信装置は、前記情報送信装置から、前記情報送信装置の接続情報及び前記情報送信装置の識別情報を、前記所定のネットワーク経由により取得する検索手段と、前記情報送信装置の識別情報を要求する識別情報要求音の出力を制御する出力制御手段と、前記出力制御手段の制御により出力された識別情報要求音に応じて、前記情報送信装置から出力された識別情報音を解析する音解析手段と、前記検索手段により取得した接続情報のうち、前記音解析手段により取得した識別情報に対応する接続情報を用いて、前記識別情報音を出力した情報送信装置と接続する通信手段とを有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の情報受信装置は、所定のネットワークに接続された情報送信装置から、前記情報送信装置の接続情報及び前記情報送信装置の識別情報を、前記所定のネットワーク経由により取得する検索手段と、前記情報送信装置の識別情報を要求する識別情報要求音の出力を制御する出力制御手段と、前記出力制御手段の制御により出力された識別情報要求音に応じて、前記情報送信装置から出力された識別情報音を解析する音解析手段と、前記検索手段により取得した接続情報のうち、前記音解析手段により取得した識別情報に対応する接続情報を用いて、前記識別情報音を出力した情報送信装置と接続する通信手段とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の情報送信装置は、当該情報送信装置の接続情報及び識別情報を記憶する記憶手段と、所定のネットワーク経由による情報送信装置からの検索要求に応じて、前記記憶手段に記憶する接続情報及び識別情報を、前記情報送信装置に送信する通信手段と、前記情報受信装置から出力された前記識別情報を要求する識別情報要求音に応じて、前記識別情報を含む識別情報音を作成する音作成手段と、前記音作成手段により作成された識別情報音の出力を制御する出力制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、コンピュータを、上述した情報受信装置が有する各手段として機能させるための情報受信プログラムである。また、本発明は、コンピュータを、上述した情報送信装置が有する各手段として機能させるための情報送信プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ネットワークに接続されたデバイスのうち、所定範囲にあるデバイスと接続することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。
【図2】本実施形態に係るクライアント装置及びホスト装置の機能ブロックの一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係るクライアント装置及びホスト装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】機器ID生成処理シーケンスを説明するための図である。
【図5】機器ID及び接続情報を管理する管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る接続処理シーケンスを説明するための図である。
【図7】音データに情報を埋め込む手法及び音データから情報を取り出す方法を説明するための図である。
【図8】新たに通信ネットワークに参加する機器における機器ID生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】機器IDが重複している機器の機器ID変更処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】クライアント装置における接続処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】ホスト装置における接続処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】変更通知音検知処理を設けた場合の接続処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】変更通知音出力処理を設けた場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】機器ID要求音に出力時間指定情報を埋め込んだ場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】機器ID要求音から出力時間指定情報を検知した場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】機器ID要求音に機器IDの最大公約数の値を埋め込んだ場合について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、例えば、ネットワークに接続されたデバイスの機器ID及び接続情報を、予めネットワーク経由で取得し、接続したいデバイスに機器ID要求音を出力する。機器ID要求音に応じたデバイスから機器ID音が出力されると、予め取得した接続情報のうち、機器ID音に含まれる機器IDに対応する接続情報を用いて、所定範囲にあるデバイスと接続する。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
<情報処理システムの概要>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム100では、通信ネットワーク1に各部屋(例えばRoomA〜RoomC)の機器10が接続されている。なお、本実施形態において、各部屋は、所定の音が届く所定範囲の空間を想定し、例えば、RoomAで出力された所定の音は、RoomBやRoomCには届かないことを想定している。
【0016】
また、本実施形態で用いられる機器は、例えば無線や有線等を用いた通信ネットワーク1を介してデータの送受信可能なものを含む。例えば、図1の例では、機器10−1は、例えばPC(Personal Computer)であるが、例えば、携帯電話やタブレット端末、スマートフォン等のモバイル端末等であっても良い。また、機器10−2は、例えばスピーカ機能を有するMFP(Multifunction Peripheral:複合機)であるが、例えば、画像を投影するプロジェクタや携帯電話、タブレット端末、PC等であっても良い。
【0017】
図1の例では、RoomAにおいて、機器10−2が通信ネットワーク1に接続され、RoomBでは、機器10−3が通信ネットワーク1に接続され、RoomCでは、機器10−4が通信ネットワーク1に接続されている。
【0018】
ここで、RoomAにある機器10−1は、通信ネットワーク1へ接続する接続時又はアプリケーション起動時に、通信ネットワーク1に接続されている機器10−2〜10−4の機器ID(ネットワーク上の機器を識別するための識別情報)と接続情報(例えばIPアドレス等)とを通信ネットワーク1経由で検索する。
【0019】
次に、機器10−1は、検索結果に基づいて、例えば機器IDと接続情報とを含む管理テーブル等を作成する。次に、機器10−1は、上述した管理テーブル等を参照して、一意性を有する機器IDを生成する。
【0020】
図1の例では、機器10−1は、通信ネットワーク1経由での検索の結果、RoomAの機器10−2から機器ID「1」、接続情報「10.100.10.1」を取得し、RoomBの機器10−3から機器ID「2」、接続情報「10.100.10.2」を取得し、RoomCの機器10−4から機器ID「3」、接続情報「10.100.10.3」を取得して、管理テーブルを作成する。
【0021】
機器10−4は、管理テーブルで管理された機器IDのうち、使用されていない数字の最小のものを選び、自身の機器IDを生成する。図1の例では、機器10−4は、機器ID「4」を自身の機器IDとする。
【0022】
また、機器10−1が、RoomAの近接する機器10−2に接続しようとする時に、まず、通信ネットワーク1に接続されている機器10−2〜10−4の機器IDと接続情報とを通信ネットワーク1経由で検索し、上述した管理テーブルを作成又は更新する。次に、機器10−1は、機器10−2からの音出力を要求する。
【0023】
具体的には、機器10−1が、機器10−2に対して、機器IDを要求する音(機器ID要求音)を出力すると、機器10−2は、自身の機器IDを埋め込んだ音(機器ID音)を出力する。機器10−1は、機器10−2から出力された音を取得すると、取得した音に含まれる機器ID等をキーとして、管理テーブルから対応する接続情報を抽出し、抽出した接続情報を用いて、機器10−2と接続を行う。
【0024】
このように、機器10−2は、自身の一意性を有する機器IDを埋め込んだ音を出力するため、機器10−1は、IPアドレス等よりも情報量の少ない機器IDから、近接にある機器の接続情報を特定することが可能となる。また、機器10−1は、1台の機器にのみ接続処理を行うため、音の誤検知等が生じた場合でも、迅速にリトライすることが可能となる。
【0025】
上述したように、機器10−1が、機器10−2と接続しようとする場合、機器10−1は、接続元となり、機器10−2が接続先となる。このような場合、機器10−1は、機器10−2から、例えば、機器10−2自身の機器ID等を受信し、受信した機器IDを用いて、機器10−2に接続しようとするクライアント装置(情報受信装置)として機能する。一方、機器10−2は、機器10−1に対して、例えば、機器10−2自身の機器ID等を送信し、機器10−1から接続されるホスト装置(情報送信装置)として機能する。
【0026】
なお、機器10−2が、機器10−1に接続しようとする場合には、機器10−2は、クライアント装置として機能し、機器10−1がホスト装置として機能する。
【0027】
<クライアント装置10及びホスト装置20の機能ブロック>
次に、上述した接続元となる機器10−1に示す機器をクライアント装置20とし、上述した接続先となる機器10−2に示す機器をホスト装置30としたときのそれぞれの機能ブロックについて、図を用いて説明する。
【0028】
図2は、本実施形態に係るクライアント装置及びホスト装置の機能ブロックの一例を示す図である。なお、図2(A)は、クライアント装置20の機能ブロックの一例を示し、図2(B)は、ホスト装置30の機能ブロックの一例を示し、図2(C)は、クライアント装置20及びホスト装置30が、例えばタブレット端末40等の同様の機能を有する構成とした場合の機能ブロックの一例を示す図である。
【0029】
図2(A)に示すように、クライアント装置20は、ネットワーク検索手段51と、記憶手段52と、機器ID生成手段53と、音作成手段54と、スピーカ制御手段55と、マイク制御手段56と、音解析手段57と、接続情報抽出手段58と、通信手段59と、合図制御手段60とを有するように構成される。
【0030】
ネットワーク検索手段51は、所定のネットワークに接続された機器(すなわちホスト装置30)と接続しようとするとき、その機器が接続されているネットワークと同一ネットワーク上に接続されている機器から、機器ID及び接続情報等をネットワーク経由により取得する。また、ネットワーク検索手段51は、音解析手段57により、ホスト装置30から出力された変更通知音を取得した場合、ネットワーク経由により機器から機器ID及び接続情報等を取得し、記憶手段52で管理している管理テーブルの機器ID及び接続情報を更新しても良い。
【0031】
記憶手段52は、ネットワーク検索手段51により取得した各機器の機器ID及び接続情報等を管理する管理テーブル等を記憶する。また、記憶手段52は、例えば、自身(すなわちクライアント装置20)の機器IDも同様に管理する。
【0032】
機器ID生成手段53は、ネットワーク検索手段51により取得した各機器の機器ID及び接続情報を管理する管理テーブルを参照して、自身の機器IDを生成する。例えば、機器ID生成手段53は、記憶手段52の管理テーブルから各機器の機器IDを読み出し、例えば、現在使用されていない最小の数字等を自身(すなわちクライアント装置20)の機器IDとする。
【0033】
また、機器ID生成手段53は、ネットワーク検索手段51により取得した機器IDが重複している場合には、機器IDが重複しないように新たに機器IDを生成し、管理テーブルを更新する。また、機器ID生成手段53は、機器IDが重複していた機器に対して、新たに生成した機器IDを通信手段59により通知することができる。このようにして、一意性を有する機器IDを生成する。
【0034】
音作成手段54は、スピーカ等から外部に出力するための音データを作成し、作成した音データをスピーカ制御手段55に出力する。例えば、音作成手段54は、ホスト装置30の機器IDを要求する機器ID要求音(識別情報要求音)として、例えば、スピーカから所定の周波数の音を所定範囲に届く音量で一定時間鳴らす音データを作成する。
【0035】
また、音作成手段54は、機器ID要求音に、ホスト装置30から機器ID音の出力時間を指定する出力時間指定情報を含めたり、通信ネットワーク1に接続されている各機器の機器ID(記憶手段52の管理テーブルに管理されている全機器の機器ID)の値において最大公約数となる値を含めたりしても良い。なお、音作成手段54は、一般的に用いられている音への情報の埋め込み手法を用いても良く、後述する手法を用いても良い。
【0036】
スピーカ制御手段(出力制御手段)55は、スピーカ等の音出力手段により音を出力するように制御する。例えば、スピーカ制御手段55は、音作成手段54により作成した機器ID要求音をホスト装置30に出力するように制御する。
【0037】
マイク制御手段56は、例えばマイク等の音収集手段により外部からの音を収集し、収集した音を電気信号に変換するように制御する。
【0038】
音解析手段57は、例えば、マイク制御手段56の制御により収集した音データを解析し、情報を抽出する。例えば、音解析手段57は、ホスト装置30から出力された機器ID音を取得すると、取得した機器ID音を解析して、ホスト装置30の機器IDを取得する。また、音解析手段57は、ホスト装置30から出力された変更通知音を取得すると、取得した変更通知音を解析して、ホスト装置30の機器IDの変更やネットワークからの接続解除等の情報を取得する。なお、音解析手段57は、一般的に用いられている音から情報を取り出す手法を用いても良く、後述する手法を用いても良い。
【0039】
接続情報抽出手段58は、記憶手段52の管理テーブルに管理されている各機器の接続情報から、音解析手段57により取得した機器IDをキーとして、その機器IDに対応する接続情報を抽出する。
【0040】
通信手段59は、ネットワーク経由にて他の機器と接続したり、他の機器とデータを送受信したりする。例えば、通信手段59は、接続情報抽出手段58により得られた接続情報を用いて、ホスト装置30と通信を行う。
【0041】
合図制御手段60は、ホスト装置30から機器ID音を出力させるトリガーとなる合図(例えば、クライアント装置20による管理テーブルの更新完了等)を検知して、ホスト装置30から機器ID音を出力させるための制御を行う。
【0042】
図2(B)に示すように、ホスト装置30は、マイク制御手段61と、音解析手段62と、音作成手段63と、スピーカ制御手段64と、通信手段65と、機器ID生成手段66と、記憶手段67と、音制御手段68とを有するように構成される。
【0043】
マイク制御手段61は、例えばマイク等の音収集手段により外部からの音を収集し、収集した音を電気信号に変換するように制御する。
【0044】
音解析手段62は、例えば、マイク制御手段61の制御により収集した音データを解析し、情報を抽出する。例えば、音解析手段62は、クライアント装置20から出力された機器ID要求音をマイク制御手段61から取得すると、取得した機器ID要求音を解析し、一定時間所定の周波数の音が含まれていた場合、機器ID要求音を受信したと判断して音制御手段68に通知する。
【0045】
また、音解析手段62は、機器ID要求音を解析して、出力時間指定情報や機器IDの最大公約数となる値を取得すると、音制御手段68に通知する。なお、音解析手段62は、一般的に用いられている音から情報を取り出す手法を用いても良く、後述する手法を用いても良い。
【0046】
音作成手段63は、例えば、スピーカ等から外部に出力するための音データを作成し、作成した音データをスピーカ制御手段64に出力する。例えば、音作成手段63は、音制御手段68からの要求に応じて、記憶手段67から自身の機器ID等の情報を取得し、取得した情報を音に埋め込み、例えば所定範囲に届く音量で機器ID音を作成する。また、音作成手段63は、音制御手段68からの要求に応じて、音解析手段62により取得した最大公約数の値で自身の機器IDの値を割った値を含む音を、機器ID音として作成しても良い。
【0047】
また、音作成手段63は、音制御手段68からの要求に応じて、例えば、自身の機器IDの変更やネットワークからの接続解除等を通知する変更通知音を作成する。なお、音作成手段63は、一般的に用いられている音への情報の埋め込み手法を用いても良く、後述する手法を用いても良い。
【0048】
スピーカ制御手段(出力制御手段)64は、例えばスピーカ等の音出力手段により音を出力するよう制御する。例えば、スピーカ制御手段64は、音作成手段63により作成した機器ID音の出力を制御する。また、スピーカ制御手段64は、音制御手段68からの要求に応じて、出力時間指定情報に指定された出力時間の間、機器ID音を出力するよう制御する。
【0049】
通信手段65は、ネットワーク経由にて他の機器と接続したり、他の機器とデータを送受信したりする。例えば、通信手段65は、ネットワーク経由による他の機器(例えばクライアント装置20)からの検索要求に応じて、記憶手段67から自身の機器ID及び接続情報を取得し、他の機器に送信する。
【0050】
機器ID生成手段66は、クライアント装置20から新機器IDが添付された変更通知を受信した場合、排他制御を開始して、機器ID変更処理を実行する。機器ID生成手段66は、例えば、機器ID変更処理として、記憶手段67の管理テーブルに管理されている自身の機器IDを変更通知に添付された新機器IDに差し替える。
【0051】
また、機器ID生成手段66は、例えば、排他制御として、機器ID変更処理を実行しているときに、クライアント装置20から変更通知を受信した場合に、その変更通知を送信したクライアント装置20に拒絶通知を作成し、通信手段65により返信する。
【0052】
記憶手段67は、例えば、自身の機器ID及び接続情報等を管理テーブル等により管理する。
【0053】
音制御手段68は、音解析手段62による音解析や音作成手段63による音の作成等を制御する。例えば、音制御手段68は、音解析手段62により機器ID要求音を取得すると、音作成手段63に機器ID音を作成するよう要求する。また、音制御手段68は、音解析手段62により機器ID音の出力時間を指定する出力時間指定情報を取得すると、スピーカ制御手段64に指定された出力時間の間、機器ID音を出力するよう要求する。
【0054】
また、音制御手段68は、音解析手段62により機器ID要求音から機器IDの最大公約数となる値を取得すると、音作成手段63に取得した最大公約数の値で自身の機器IDの値を割った値を含む音を、機器ID音として作成するよう要求する。
【0055】
また、音制御手段68は、音作成手段63による機器ID音の作成中、又は、スピーカ制御手段64の制御による機器ID音の出力中に、例えば、機器ID生成手段66による機器ID変更処理の実行を検知すると、自身の機器IDが変更されたと判断する。また、音制御手段68は、通信手段65によりネットワークからの接続解除を通知されると、ネットワークからの接続が解除されたと判断する。このように、音制御手段68は、自身の機器IDの変更又はネットワークの接続解除を検知すると、変更通知音を音作成手段63に作成するよう要求する。
【0056】
なお、クライアント装置20及びホスト装置30が、例えばタブレット端末等の同様の機能を有する構成とした場合、図2(C)に示すような機能を有する。
【0057】
マイク制御手段70は、マイク制御手段56及びマイク制御手段61に相当し、音解析手段71は、音解析手段57及び音解析手段62に相当し、接続情報抽出手段72は、接続情報抽出手段58に相当し、音制御手段73は、音制御手段68に相当する。
【0058】
また、通信手段74は、通信手段59及び通信手段65に相当し、記憶手段75は、記憶手段52及び記憶手段67に相当し、機器ID生成手段76は、機器ID生成手段53及び機器ID生成手段66に相当し、ネットワーク検索手段77は、ネットワーク検索手段51に相当する。
【0059】
また、合図制御手段78は、合図制御手段60に相当し、音作成手段79は、音作成手段54及び音作成手段63に相当し、スピーカ制御手段80は、スピーカ制御手段55及びスピーカ制御手段64に相当する。
【0060】
このように、図2(C)に示すタブレット端末40は、上述したクライアント装置20及びホスト装置30にもなり得るため、ユーザ側の選択等により、クライアント装置20又はホスト装置30として動作することにより、各機能ブロックのうち少なくとも一つが選択的に使用される。
【0061】
なお、以下の説明では、便宜上、クライアント装置20及びホスト装置30を用いて具体的に説明するが、上述したようにクライアント装置20及びホスト装置30は、いずれも図2(C)に示すタブレット端末40としての構成によって後述する各実施例を実現することが可能である。
【0062】
<クライアント装置20及びホスト装置30のハードウェア構成>
次に、上述したクライアント装置20及びホスト装置30のハードウェア構成について、図を用いて説明する。図3は、本実施形態に係るクライアント装置及びホスト装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0063】
図3に示すように、クライアント装置20及びホスト装置30は、入力装置81と、表示装置82と、ドライブ装置83と、RAM(Random Access Memory)84と、ROM(Read Only Memory)85と、CPU(Central Processing Unit)86と、インタフェース装置87と、及びHDD(Hard Disk Drive)88等を備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
【0064】
入力装置81は、例えばタッチパネル等を含み、クライアント装置20及びホスト装置30に各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置82は、ディスプレイ等を含み、クライアント装置20及びホスト装置30による処理結果を表示する。
【0065】
ドライブ装置83は、着脱可能な記録媒体83aとのインタフェースである。これにより、クライアント装置20及びホスト装置30は、ドライブ装置83を介して、記録媒体83aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体83aには、例えば、SDメモリカード(SD Memory Card)やUSB(Universal Serial Bus)メモリ等がある。
【0066】
RAM84は、本実施形態を実現するためのプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。
【0067】
ROM85は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM85には、クライアント装置20及びホスト装置30の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、システム設定、及びネットワーク設定等のプログラムやデータが格納されている。
【0068】
CPU86は、記憶装置(例えば「HDD」や「ROM」等)から、プログラムやデータをRAM(メモリ)上に読み出し、処理を実行することで、装置全体の制御や搭載機能を実現する処理装置である。
【0069】
インタフェース装置87は、上述したクライアント装置20及びホスト装置30を有線又は無線ネットワーク等の伝送路に接続するインタフェースである。これにより、クライアント装置20及びホスト装置30は、インタフェース装置87を介して、他の外部装置とデータ通信を行うことが可能である。
【0070】
HDD88は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、クライアント装置20及びホスト装置30全体を制御するシステム(例えば「Windows(登録商標)」や「UNIX(登録商標)」等の基本ソフトウェアであるOS(Operating System))、及びシステム上において各種機能を提供するアプリケーション等がある。また、HDD88は、格納しているプログラムやデータを、所定のファイルシステム及び/又はDB(Data Base)により管理している。
【0071】
なお、ホスト装置30は、上述したハードウェア構成の他、スクリーン等に画像データを投影する投影器をバスBに接続した構成としても良い。
【0072】
クライアント装置20及びホスト装置30は、上述したハードウェア構成により、各種処理を提供することができる。
【0073】
<機器ID生成処理>
次に、上述した通信ネットワーク1に接続される機器の機器ID生成処理シーケンスについて、図を用いて説明する。図4は、機器ID生成処理シーケンスを説明するための図である。
【0074】
なお、図4の例では、新たにネットワークに参加する機器10Aは、クライアント装置20として機能し、同一ネットワーク上の機器10Bは、ホスト装置30として機能するものとして説明するが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、新たにネットワークに参加する機器10A及び同一ネットワーク上の機器10Bは、クライアント装置20にもホスト装置30にもなり得る。
【0075】
図4に示すように、新たにネットワークに参加する機器10A(例えばクライアント装置20)は、例えば通信ネットワーク1への接続時に、ネットワーク検索手段51により、同一ネットワーク(すなわち通信ネットワーク1)上で接続されている機器10B(例えばホスト装置30)を検索する(S10)。
【0076】
次に、新たにネットワークに参加する機器10Aは、ネットワーク検索手段51により検索した各機器10Bから機器ID及び接続情報を取得する(S11)。なお、上述したS10及びS11の処理は、例えばブレーク条件として、例えば同一ネットワーク上にある機器10Bの数を超えるまでループすることができるが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0077】
次に、新たにネットワークに参加する機器10Aは、ネットワーク検索手段51により、取得した各機器10Bの機器ID及び接続情報に基づいて、記憶手段52に管理テーブルを作成し(S12)、機器ID生成手段53により自身の機器IDを生成する(S13)。
【0078】
なお、S13の処理では、例えば機器ID生成手段53において、例えばS12の処理で作成した管理テーブルの機器IDを参照し、参照した管理テーブルに存在しない最小の値を自身の機器IDの値とすることで、一意性を有する機器IDを生成する。
【0079】
<管理テーブル>
次に、上述した通信ネットワーク1に新たに参加する機器10A(図4の例ではクライアント装置20)により生成される管理テーブルについて、図を用いて説明する。図5は、機器ID及び接続情報を管理する管理テーブルの一例を示す図である。
【0080】
図5に示す管理テーブルは、例えば「機器ID」と「接続情報」とを項目としているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。図5に示すように、管理テーブルは、機器ID「1」に対応する接続情報を「10.100.10.1」とし、機器ID「2」に対応する接続情報を「10.100.10.2」とし、機器ID「3」に対応する接続情報を「10.100.10.3」として管理する。なお、機器IDには、例えばPCや、モバイル端末、MFP等の機器種別に関する情報を含めても良い。
【0081】
上述したように、管理テーブルでは、少なくとも機器IDと接続情報とを含む組み合わせを管理する。新たに通信ネットワーク1に参加する機器10Aは、例えば、図5に示す管理テーブルを参照して、管理テーブルに存在しない最小の値は「4」と判断し、自身の機器IDの値を「4」とする。
【0082】
なお、通信ネットワーク1から、既に機器IDを所持している機器10が離脱した場合には、管理テーブルの機器IDに空きが出るため、新たに通信ネットワーク1に参加する機器10Aは、空きが出た機器IDの値の中で、最小の値を自身の機器IDの値とすると良い。例えば、図5に示す管理テーブルにおいて、機器ID「2」の機器10が通信ネットワーク1から離脱した場合には、機器ID「2」の値が空き状態となるため、新たに通信ネットワーク1に参加する機器10Aは、機器IDの値を「2」とすると良い。
【0083】
上述した管理テーブルを用いることで、新たに通信ネットワーク1に参加する機器10A(図4の例ではクライアント装置20)は、一意性が保証された機器IDの値を自身の機器IDとすることが可能となる。
【0084】
<接続処理シーケンス>
次に、上述した通信ネットワーク1に接続されたホスト装置30に、接続しようとするクライアント装置20が行う接続処理シーケンスについて、図を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る接続処理シーケンスを説明するための図である。
【0085】
図6に示すように、クライアント装置20は、ネットワーク検索手段51により、通信ネットワーク1に接続されているホスト装置30の機器ID及び接続情報を取得し、記憶手段52に記憶されている管理テーブルを更新する(S20)。
【0086】
次に、クライアント装置20は、音作成手段54により作成した機器ID要求音を、スピーカ制御手段55により、ホスト装置30に対して出力するよう制御する(S21)。ホスト装置30は、マイク制御手段61により収集した音を、音解析手段62により解析して、機器ID要求音を検知すると、音作成手段63により自身の機器IDを含む機器ID音を作成して、スピーカ制御手段64により機器ID音を出力するよう制御する(S22)。
【0087】
クライアント装置20は、マイク制御手段56により機器ID音を取得すると、音解析手段57により機器ID音を解析して、機器IDを取得する。また、クライアント装置20は、接続情報抽出手段58により、S20の処理で更新した管理テーブルを参照して、機器ID音に対応する接続情報を読み出す(S23)。
【0088】
次に、クライアント装置20は、通信手段59により、S23の処理で読み出した接続情報を用いて、ネットワーク経由にてホスト装置30に接続する(S24)。
【0089】
なお、クライアント装置20は、上述したS21の処理で出力する機器ID要求音に、ホスト装置30から機器ID音を出力させる時間を指定する出力時間指定情報を埋め込み、ホスト装置30から出力される機器ID音の出力時間を調整しても良い。このとき、ホスト装置30は、指定された出力時間の間、機器ID音を出力する。
【0090】
<音データに情報を埋め込む手法及び音データから情報を取り出す方法>
次に、上述したクライアント装置20の音作成手段54及びホスト装置30の音作成手段63により音データに情報を埋め込む手法について、図を用いて説明する。図7は、音データに情報を埋め込む手法及び音データから情報を取り出す方法を説明するための図である。
【0091】
図7(A)は、音データに情報を埋め込む手法を説明するための図である。なお、図7(A)の例では、例えば機器IDや接続情報等に用いられる数字「94」を音に埋め込む(すなわち音で表す)場合の手法を示す。
【0092】
図7(A)に示すように、周波数f1(Hz)の音がt1時間出力され、周波数f2(Hz)の音がt2時間出力されている。例えば、クライアント装置20の音作成手段54及びホスト装置30の音作成手段63は、予め設定された所定周波数f1(Hz)の音をt1時間出力することで数字情報の開始合図とする。
【0093】
また、予め設定された所定周波数f2(Hz)の音をt2時間出力すると2進数「1」、周波数f2(Hz)の音をt2時間出力しないと2進数「0」として設定しておく。
【0094】
クライアント装置20の音作成手段54及びホスト装置30の音作成手段63は、数字「94」を2進数「01011110」に変換し、図7(A)に示すように、周波数f1(Hz)の音がt1時間出力された後、周波数f2(Hz)の音を出力しない期間とt2時間出力する期間とを組み合わせる。これにより、数字「94」を変換した2進数「0101110」の情報を音に埋め込む。なお、音にIPアドレスを音に埋め込む場合には、更に音を続けて、例えば4つの数字等を表すと良い。
【0095】
上述したように、音に埋め込む情報量に応じて音の出力時間も長くなる。したがって、クライアント装置20の音作成手段54及びホスト装置30の音作成手段63は、例えば音の開始合図の他、音の開始と音の終了が受信側でも分かるような専用のコードを埋め込んでも良い。クライアント装置20の音解析手段57及びホスト装置30の音解析手段62は、音の開始と終了を示すコードを認識することで、その間の音を接続情報として取得することが可能となる。
【0096】
図7(B)は、音データから情報を取り出す方法を説明するための図である。なお、図7(B)の例では、横軸が周波数(Hz)を示し、縦軸が音振幅を示している。
【0097】
上述した図7(A)に示す方法で音に情報が埋め込まれている場合、クライアント装置20及びホスト装置30の音解析手段62は、クライアント装置20のマイク制御手段56又はホスト装置30のマイク制御手段61から取得した音データに、例えば、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を掛けて周波数成分を取り出し、例えば周波数f1(Hz)の音が出ているか判断する。
【0098】
図7(B)に示すように、周波数f1(Hz)の音が出ている場合には、周波数f1(Hz)部分にピークが現れる。クライアント装置20の音解析手段57及びホスト装置30の音解析手段62は、周波数f1(Hz)の音を検知した後、同様にFFTを掛けて周波数f2(Hz)の音が出ているか判断し、周波数f2(Hz)の音がt2時間出力されている場合に「1」、周波数f2(Hz)の音が出力されていない場合に「0」と判断する。
【0099】
クライアント装置20の音解析手段57及びホスト装置30の音解析手段62は、音に埋め込まれた数字「01011110」を取得した後、十進数に変換することで、数字「94」を取り出すことが可能となる。なお、IPアドレスを取得する場合には、同様に4つの十進数の数字を取り出せばよい。
【0100】
また、伝送時のノイズ等で埋め込まれた情報を正確に取得できない場合もある。そこで、クライアント装置20の音解析手段57及びホスト装置30の音解析手段62は、埋め込まれている情報の認証時にその正確性を向上させるために、同一信号に対して所定回数読み込みを行い、それぞれの解析結果を統計的に判断して数値を取り出すようにしても良い。
【0101】
このとき、クライアント装置20のスピーカ制御手段55及びホスト装置30のスピーカ制御手段64は、情報を埋め込んだ音を所定回数又は所定時間、同一信号を繰り返し出力するよう制御すると良い。また、一般的に用いられている誤り検知符号や誤り訂正符号等を用いて取り出す数字の精度を向上させても良い。
【0102】
<新たに通信ネットワークに参加する機器における機器ID生成処理>
次に、上述した図4に示す新たに通信ネットワークに参加する機器10Aの機器ID生成処理について、図を用いて説明する。図8は、新たに通信ネットワークに参加する機器における機器ID生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0103】
なお、図4と同様に、新たにネットワークに参加する機器10Aは、クライアント装置20として機能し、同一ネットワーク上の機器10Bは、ホスト装置30として機能するものとして説明するが、新たにネットワークに参加する機器10A及び同一ネットワーク上の機器10Bは、クライアント装置20にもホスト装置30にもなり得る。
【0104】
図8に示すように、通信ネットワーク1に新たに参加する機器10A(例えばクライアント装置20)は、ネットワーク検索手段51により、同一のネットワーク(すなわち通信ネットワーク1)に接続されている機器10B(例えばホスト装置30)を検索し(S30)、検索した機器10Bから機器ID及び接続情報を取得して、管理テーブルを作成する(S31)。
【0105】
ここで、機器ID生成手段53は、S31の処理で作成した管理テーブルに重複している機器IDが存在するか否か判断する(S32)。機器ID生成手段53は、重複している機器IDが存在すると判断した場合(S32において、YES)、重複している機器IDを持っている機器10Bの機器IDを新しく決定する(S33)。例えば、機器ID生成手段53は、S31の処理で作成した管理テーブルを参照し、空いている機器ID等により機器IDを決定すると良い。
【0106】
機器ID生成手段53は、S33の処理で決定した機器IDを、通信手段59等により重複している機器IDを持っている機器10Bに通知し(S34)、所定期間内に、通知した機器10Bから拒絶通知を受信したか否か判断する(S35)。
【0107】
機器ID生成手段53は、所定期間内に、通知した機器10Bから拒絶通知を受信したと判断した場合(S35において、YES)、S30の処理に戻る。これにより、通信ネットワーク1に接続されている機器10の機器IDの変更について同期が可能となり、機器IDの変更を知った上で自身の機器IDを生成することが可能となる。
【0108】
また、所定期間内に、通知した機器10Bから拒絶通知を受信していないと判断した場合(S35において、NO)、所定期間内に、通知した機器10Bから変更完了通知を受信したか判断する(S36)。
【0109】
機器ID生成手段53は、所定期間内に、通知した機器10Bから変更完了通知を受信したと判断した場合(S36において、YES)、S30の処理に戻る。また、所定期間内に、通知した機器から変更完了通知を受信していないと判断した場合(S36において、NO)、通知回数が規定回数以内か否か判断する(S37)。
【0110】
機器ID生成手段53は、通知回数が規定回数以内と判断した場合(S37において、YES)、S34の処理に戻る。また、通知回数が規定回数以内ではないと判断した場合(S37において、NO)、S30の処理に戻る。機器ID生成手段53は、通知回数が規定回数以内ではない場合、すなわち、ある一定期間完了通知を受信しない場合は、ネットワーク輻輳によるパケットロスが原因で機器10Bに通知が届かないと判断し、ネットワーク経由で変更要求のみ送信しても良い。
【0111】
また、機器ID生成手段53は、重複している機器IDが存在しないと判断した場合(S32において、NO)、既に自身の機器IDを持っているか否か判断する(S38)。既に自身の機器IDを持っていないと判断した場合(S38において、NO)、S31の処理で作成した管理テーブルを参照し、テーブルに存在しない最小の値を自身の機器IDとし(S39)、S30の処理に戻る。
【0112】
なお、機器ID生成手段39は、ランダムにS39の処理の後に再検索を行うためS30の処理に戻ると良い。すなわち、通信ネットワーク1に参加する複数の機器10が同一タイミングで、機器ID生成処理を行うと、重複してしまう可能性があるため、機器IDを生成した後、ランダムな時間経過後に、S30の処理に戻り、管理テーブルを更新する。これにより、再検索のタイミングをずらして、機器IDの一意性を確保することが可能となる。
【0113】
機器ID生成手段53は、既に自身の機器IDを持っていると判断した場合(S38において、YES)、処理を終了する。
【0114】
<機器IDが重複している機器の機器ID変更処理>
次に、上述した図4に示す同一ネットワーク(すなわち通信ネットワーク1)上の機器10Bのうち、機器IDが重複している機器10Bの機器ID変更処理について、図を用いて説明する。図9は、機器IDが重複している機器の機器ID変更処理の流れを示すフローチャートである。
【0115】
図9に示すように、通信ネットワーク1に接続されている機器10B(すなわちホスト装置30)のうち、機器IDが重複している機器10Bは、例えば、新たにネットワークに参加する機器10A(例えばクライアント装置20)から、新機器IDが添付された機器ID変更通知を、通信手段65により受信する(S40)。
【0116】
機器IDが重複している機器10Bは、機器ID生成手段66により排他制御を開始し(S41)、機器ID変更処理を実行する(S42)。例えば、機器ID生成手段66は、記憶手段67の管理テーブルに管理されている自身の機器IDを、変更通知に添付された新機器IDに差し替える。
【0117】
ここで、機器ID生成手段66は、S41の排他制御中に、他の機器ID変更通知を受信したか否か判断し(S43)、他の機器ID変更通知を受信した場合には(S43において、YES)、通信手段65により他の機器ID変更通知を送信したクライアント装置20に拒絶通知を返信する(S46)。
【0118】
一方、他の機器ID変更通知を受信していない場合(S43において、NO)、新しい機器IDへの変更が完了したことを通知する変更完了通知をクライアント装置20に送信し(S44)、排他制御を終了して(S45)、処理を終了する。
【0119】
<クライアント装置20における接続処理>
次に、上述した図6に示すクライアント装置20の接続処理について、図を用いて説明する。図10は、クライアント装置における接続処理の流れを示すフローチャートである。
【0120】
図10に示すように、クライアント装置20は、通信ネットワーク1に接続されているホスト装置30に接続しようとする場合、まず、ネットワーク検索手段51により、通信ネットワーク1に接続されている機器10を検索し(S50)、検索した機器10から各機器10の機器ID及び接続情報を取得して、管理テーブルを更新する(S51)。なお、S51の処理で更新される管理テーブルは、上述した図8に示すS30〜S37等の処理により作成される管理テーブルと同様になる。
【0121】
次に、クライアント装置20は、合図制御手段60により、S51の処理の処理が終了したことを検知すると、音作成手段54により、機器ID要求音を生成し、スピーカ制御手段55の制御により機器ID要求音を出力する(S52)。
【0122】
次に、クライアント装置20は、マイク制御手段56の制御により音の聞き取りを開始し(S53)、音解析手段57により音を解析して(S54)、ホスト装置30から出力された機器ID音を検知したか否か判断する(S55)。
【0123】
音解析手段57は、機器ID音を検知したと判断すると(S55において、YES)、機器ID音から機器IDを取得する(S56)。
【0124】
接続情報抽出手段58は、記憶手段52に記憶されている管理テーブルに取得した機器IDが存在するか否か判断し(S57)、機器IDが存在すると判断した場合(S57において、YES)、管理テーブルから機器IDに対応する接続情報を抽出し、マイク制御手段56の制御による音の聞き取りを終了する(S58)。
【0125】
なお、音解析手段57により機器ID音を検知していないと判断した場合(S55において、NO)や、接続情報抽出手段58により管理テーブルに取得した機器IDが存在していないと判断した場合(S57において、NO)、S54の処理に戻る。
【0126】
通信手段59は、接続情報抽出手段58により抽出した接続情報を用いて、ネットワークを介してホスト装置30に接続する(S59)。
【0127】
なお、通信手段59は、S59の処理によりホスト装置30に接続できたか否か判断し(S60)、接続できたと判断した場合(S60において、YES)、処理を終了する。また、通信手段59は、S59の処理によりホスト装置30と接続できないと判断した場合(S60において、NO)、S59の処理に戻る。
【0128】
<ホスト装置30における接続処理>
次に、上述した図6に示すホスト装置30の接続処理について、図を用いて説明する。図11は、ホスト装置における接続処理の流れを示すフローチャートである。
【0129】
図11に示すように、ホスト装置30は、マイク制御手段61の制御により音の聞き取りを開始して、音解析手段62により音を解析して、クライアント装置20から出力された機器ID要求音を取得すると(S61)、音制御手段68の制御により、音作成手段63が機器ID音を作成する(S62)。
【0130】
次に、ホスト装置30は、音作成手段63により作成した機器ID音を、スピーカ制御手段64の制御により出力させる(S63)。
【0131】
<クライアント装置20における変更通知音検知処理>
次に、上述した図10に示すクライアント装置20における接続処理に、変更通知音検知処理を設けた場合の処理について、図を用いて説明する。図12は、変更通知音検知処理を設けた場合の接続処理の流れを示すフローチャートである。
【0132】
なお、図12に示すS70〜S82の処理のうち、S70〜S75の処理及びS77〜S81の処理は、それぞれ図10に示すS50〜S55の処理及びS56〜S60の処理と同様の処理であるため、ここでの具体的な説明を省略し、異なる処理についてのみ説明する。
【0133】
図12に示すように、クライアント装置20は、S75の処理においてホスト装置30から出力された機器ID音を検知した場合(S75において、YES)、音解析手段62によりホスト装置30から出力された変更通知音を検知したか否か判断する(S76)。音解析手段62は、変更通知音を検知していないと判断した場合(S76において、NO)、S77の処理に進む。
【0134】
一方、音解析手段62は変更通知音を検知したと判断した場合(S76において、YES)、音解析手段62は、変更通知音に含まれる変更内容が、ホスト装置30の機器IDの変更又はホスト装置30のネットワークからの接続の解除か否か判断する(S82)。音解析手段62は、変更内容が機器IDの変更と判断した場合(S82において、NO)、S70の処理に戻る。また、音解析手段62は、変更通知音の変更内容が、ネットワークからの接続の解除と判断した場合(S82において、YES)、処理を終了する。
【0135】
<ホスト装置30における変更通知音出力処理>
次に、上述した図11に示すホスト装置30の処理に、変更通知音出力処理を設けた場合の処理について、図を用いて説明する。図13は、変更通知音出力処理を設けた場合の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図13に示すS90〜S95の処理のうち、S90及びS91の処理は、図11に示すS61及びS62の処理と同様の処理であるため、ここでの具体的な説明を省略し、異なる処理についてのみ説明する。
【0136】
図13に示すように、ホスト装置30は、S91の処理の後、音制御手段68により、自身(すなわちホスト装置30)の機器IDが変更されたか又はネットワークからの接続が解除されたか否か判断する(S92)。ここで、音制御手段68は、例えば、機器ID生成手段66による機器ID変更処理の実行を検知した場合、自身の機器IDが変更されたと判断し、通信手段65によりネットワークからの接続解除を通知されると、ネットワークからの接続が解除されたと判断する。
【0137】
音制御手段68は、機器IDの変更又はネットワークからの接続が解除されたと判断した場合(S92において、YES)、音作成手段63により、機器IDの変更又はネットワークからの接続解除を通知する変更通知音を作成し、スピーカ制御手段64の制御により変更通知音を出力する(S95)。
【0138】
なお、音制御手段68は、機器IDの変更又はネットワークからの接続が解除されていないと判断した場合(S92において、NO)、S91の処理により作成した機器ID音をスピーカ制御手段64の制御により出力させる(S93)。
【0139】
また、音制御手段68は、S93の処理の後、S92の処理と同様に機器IDが変更されたか又はネットワークからの接続が解除されたか否か判断し(S94)、機器IDの変更又はネットワークからの接続が解除されたと判断した場合(S94において、YES)、S95の処理を続ける。また、ホスト装置30は、機器IDの変更又はネットワークからの接続が解除されていないと判断した場合(S94において、NO)、処理を終了する。
【0140】
上述したように、ホスト装置30は、機器ID音を作成した後、また、機器ID音を出力した後、機器IDの変更又はネットワークからの接続解除をクライアント装置20に通知することが可能となる。したがって、クライアント装置20は、管理テーブルを更新した後であっても、ホスト装置30の機器IDの変更又はネットワークからの接続解除に対応することが可能となる。また、ホスト装置30は、音経由でネットワークからの接続の解除を通知するため、通信ネットワーク1から接続が解除された後でも、その旨を通知することが可能となる。
【0141】
<機器ID要求音に出力時間指定情報を埋め込んだ場合の処理>
次に、上述した図10に示すクライアント装置20のS52の処理で作成する機器ID要求音に、ホスト装置30から機器ID音を出力する時間を指定する出力時間指定情報を埋め込んだ場合の処理について、図を用いて説明する。図14は、機器ID要求音に出力時間指定情報を埋め込んだ場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【0142】
図14に示すS100〜S111の処理のうち、S100及びS101の処理、S103の処理、S107〜S111の処理は、それぞれ図10に示すS50及びS51の処理、S53の処理、S57〜S60の処理と同様の処理のため、ここでの具体的な説明を省略し、異なる処理についてのみ説明する。
【0143】
図14に示すように、クライアント装置20は、合図制御手段60により、S101の処理が終了したことを検知すると、音作成手段54により、ホスト装置30から機器ID音を出力させる時間を指定する出力時間指定情報を埋め込んだ機器ID要求音を生成する。
【0144】
また、クライアント装置20は、音作成手段54により作成した機器ID要求音を、スピーカ制御手段55の制御により出力する(S102)。
【0145】
次に、クライアント装置20は、音解析手段57により音を解析し、S103におけるマイク制御手段56の制御による音の聞き取り時間を記録し(S104)、S102の処理により機器ID要求音を出力してから、規定期間(機器ID要求音に埋め込んだ出力時間)内か否か判断する(S105)。
【0146】
クライアント装置20は、規定期間以内と判断すると(S105において、YES)、S104の処理に戻る。また、規定期間以内ではないと判断すると(S105において、NO)、規定期間内に音解析手段57により取得した機器ID音を記憶手段52に記憶し、取得回数が最も多い機器ID音を選択し(S106)、S107の処理を続ける。
【0147】
上述したように、クライアント装置20は、規定期間内に取得した複数の機器IDにおいて最も多く記録した機器IDの接続情報を抽出する。すなわち、機器ID音を出力させる時間を長くすることで、その分、機器IDを多く取得することが可能となるため、機器IDを取得する精度を向上させることが可能となる。
【0148】
<機器ID要求音から出力時間指定情報を検知した場合の処理>
次に、上述した図11に示すホスト装置30のS61の処理において、機器ID要求音から出力時間指定情報を検知した場合の処理について、図を用いて説明する。図15は、機器ID要求音から出力時間指定情報を検知した場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【0149】
図15に示すS120〜S123の処理のうち、S121及びS122の処理は、図11に示すS62及びS63の処理と同様の処理のため、ここでの具体的な説明を省略し、異なる処理についてのみ説明する。
【0150】
図15に示すように、ホスト装置30は、マイク制御手段61の制御により音の聞き取りを開始し、音解析手段62により音を解析して、クライアント装置20から出力された機器ID要求音から、機器ID音を出力させる時間を指定した出力時間指定情報を取得する(S120)。
【0151】
音制御手段68は、S122の処理においてスピーカ制御手段64の制御により機器ID音を出力させた後、S120の処理で機器ID要求音を取得してから規定期間(出力時間指定情報により指定された出力時間)内か否か判断する(S123)。
【0152】
音制御手段68は、規定期間内と判断した場合(S123において、YES)、S122の処理に戻り、スピーカ制御手段64により機器ID音の出力を繰り返すよう制御する。また、規定期間内ではないと判断した場合(S123において、NO)、処理を終了する。
【0153】
<機器ID要求音に機器IDの最大公約数の値を埋め込む場合>
次に、上述したクライアント装置20により生成する機器ID要求音に、管理テーブルに管理されている全ての機器IDの最大公約数の値を埋め込んだ場合について、図を用いて説明する。図16は、機器ID要求音に機器IDの最大公約数の値を埋め込んだ場合について説明するための図である。
【0154】
図16に示すように、クライアント装置20は、音作成手段54により、上述した図10のS51等の処理の後、記憶手段52の管理テーブルを参照して、管理テーブルで管理されている全機器10の機器IDの最大公約数となる値を求め、求めた値を機器ID要求音に含める。
【0155】
図16の例では、管理テーブルに管理されている機器IDの値は、「10」、「100」、「1000」であるため、音作成手段54は、管理テーブルで管理されている全機器10の機器IDの最大公約数は「10」と算出し、機器ID要求音に最大公約数の値「10」を埋め込む。
【0156】
ホスト装置30は、音解析手段62により機器ID要求音から、最大公約数の値「10」を取得すると、音作成手段63により最大公約数の値「10」を自身の機器IDの値(例えば機器ID「1000」)で割った値(1000/10=100)を算出する。また、音作成手段63は、算出した値「100」を含む音を、機器ID音として作成し、スピーカ制御手段55の制御により出力する。
【0157】
クライアント装置20は、音解析手段57により機器ID音に含まれた値「100」を取得すると、取得した値に最大公約数の値を乗じた値(100×10=1000)をホスト装置30の機器IDの値とみなす。また、クライアント装置20は、接続情報抽出手段58により、管理テーブルから機器ID「1000」に対応する接続情報「10.100.10.3」を取得すると、通信手段59により、接続情報「10.100.10.3」を用いてホスト装置30と接続する。
【0158】
このように、クライアント装置20が、機器ID要求音に、管理テーブルで管理されている全機器10の機器IDの最大公約数の値を埋め込むと、ホスト装置30は、機器ID音に含める機器IDの情報量を更に少なくすることが可能となる。
【0159】
上述したように、本発明の実施形態によれば、ネットワークに接続されたデバイスのうち、所定範囲にあるデバイスと接続することが可能となる。
【0160】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【符号の説明】
【0161】
1 通信ネットワーク
10 機器
20 クライアント装置
30 ホスト装置
40 タブレット端末
51,77 ネットワーク検索手段
52,67,75 記憶手段
53,66,76 機器ID生成手段
54,63,79 音作成手段
55,64,80 スピーカ制御手段
56,61,70 マイク制御手段
57,62,71 音解析手段
58,72 接続情報抽出手段
59,65,74 通信手段
60,78 合図制御手段
68,73 音制御手段
81 入力装置
82 表示装置
83 ドライブ装置
83a 記録媒体
84 RAM
85 ROM
86 CPU
87 インタフェース装置
88 HDD
100 情報処理システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0162】
【特許文献1】特許第4074998号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のネットワークに接続された情報送信装置と、前記情報送信装置と接続する情報受信装置とを有する情報処理システムであって、
前記情報受信装置は、
前記情報送信装置から、前記情報送信装置の接続情報及び前記情報送信装置の識別情報を、前記所定のネットワーク経由により取得する検索手段と、
前記情報送信装置の識別情報を要求する識別情報要求音の出力を制御する出力制御手段と、
前記出力制御手段の制御により出力された識別情報要求音に応じて、前記情報送信装置から出力された識別情報音を解析する音解析手段と、
前記検索手段により取得した接続情報のうち、前記音解析手段により取得した識別情報に対応する接続情報を用いて、前記識別情報音を出力した情報送信装置と接続する通信手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
所定のネットワークに接続された情報送信装置から、前記情報送信装置の接続情報及び前記情報送信装置の識別情報を、前記所定のネットワーク経由により取得する検索手段と、
前記情報送信装置の識別情報を要求する識別情報要求音の出力を制御する出力制御手段と、
前記出力制御手段の制御により出力された識別情報要求音に応じて、前記情報送信装置から出力された識別情報音を解析する音解析手段と、
前記検索手段により取得した接続情報のうち、前記音解析手段により取得した識別情報に対応する接続情報を用いて、前記識別情報音を出力した情報送信装置と接続する通信手段とを有することを特徴とする情報受信装置。
【請求項3】
前記検索手段は、
前記音解析手段により、前記識別情報音を出力した情報送信装置から、前記識別情報の変更又は前記所定のネットワークからの接続解除を通知する変更通知音を取得した場合、前記ネットワーク経由により前記接続情報及び前記識別情報を取得し、前記接続情報及び前記識別情報を更新することを特徴とする請求項2に記載の情報受信装置。
【請求項4】
前記識別情報要求音は、
前記識別情報音の出力時間を指定する出力時間指定情報を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の情報受信装置。
【請求項5】
前記識別情報要求音は、
前記情報送信装置の識別情報の最大公約数となる値を含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の情報受信装置。
【請求項6】
当該情報送信装置の接続情報及び識別情報を記憶する記憶手段と、
所定のネットワーク経由による情報送信装置からの検索要求に応じて、前記記憶手段に記憶する接続情報及び識別情報を、前記情報送信装置に送信する通信手段と、
前記情報受信装置から出力された前記識別情報を要求する識別情報要求音に応じて、前記識別情報を含む識別情報音を作成する音作成手段と、
前記音作成手段により作成された識別情報音の出力を制御する出力制御手段とを有することを特徴とする情報送信装置。
【請求項7】
前記音作成手段は、
前記識別情報の変更又は前記所定のネットワークからの接続解除を通知する変更通知音を作成することを特徴とする請求項6に記載の情報送信装置。
【請求項8】
前記識別情報要求音を解析する音解析手段を有し、
前記出力制御手段は、
前記音解析手段により、前記識別情報要求音から前記識別情報音の出力時間を指定する出力時間指定情報を取得した場合、前記出力時間指定情報に指定された出力時間の間、前記識別情報音を出力するよう制御することを特徴とする請求項6又は7に記載の情報送信装置。
【請求項9】
前記音作成手段は、
前記音解析手段により、前記識別情報要求音から前記識別情報の最大公約数となる値を取得した場合、当該情報送信装置の識別情報の値を前記識別情報の最大公約数の値で割った値を含む音を、前記識別情報音として作成することを特徴とする請求項8に記載の情報送信装置。
【請求項10】
コンピュータを、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の情報受信装置が有する各手段として機能させるための情報受信プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、請求項6乃至9のいずれか一項に記載の情報送信装置が有する各手段として機能させるための情報送信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−110609(P2013−110609A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254466(P2011−254466)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】