情報処理システム、携帯情報端末、サーバおよび情報処理方法
【課題】携帯情報端末において、所定のデータへ付加すべき位置情報の指定における利便性の低下を抑制する。
【解決手段】タスク管理システム10は、ゲーム端末12とサーバ14を備える。ゲーム端末12は、サーバ14において位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける。そして、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバ14へ送信する。サーバ14は、ゲーム端末12から送信された所定のデータを位置情報とともに蓄積する。
【解決手段】タスク管理システム10は、ゲーム端末12とサーバ14を備える。ゲーム端末12は、サーバ14において位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける。そして、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバ14へ送信する。サーバ14は、ゲーム端末12から送信された所定のデータを位置情報とともに蓄積する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ処理技術に関し、特に情報処理システム、携帯情報端末、サーバおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地図上の特定の位置を示す位置情報が付加されたゲーム関連データ等の様々な種類のデータが、サーバへアップロードされることがある。また近年では、携帯型ゲーム機やスマートフォン等の携帯情報端末が普及しており、ユーザは携帯情報端末を使用してネットワーク上のサーバと通信を行うこともある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
据え置き型の情報処理装置と比較すると、携帯情報端末にはハードウェアリソースや通信帯域幅等、様々な制約が存在する。その制約下において、所定のデータへ付加すべき位置情報の指定における利便性の低下を抑制するための技術はこれまで十分に提案されてこなかったと本発明者は考えた。
【0004】
本発明は、こうした課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、携帯情報端末において、所定のデータへ付加すべき位置情報の指定における利便性の低下を抑制する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の情報処理システムは、第1の携帯情報端末とサーバとを備える。第1の携帯情報端末は、本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、サーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバへ送信する送信部と、を含む。サーバは、第1の携帯情報端末から送信された所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部を含む。
【0006】
本発明の別の態様は、携帯情報端末である。この携帯情報端末は、本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバへ送信する送信部と、を備える。
【0007】
本発明のさらに別の態様は、サーバである。このサーバは、所定のデータを位置情報とともに蓄積すべきサーバであって、外部の携帯情報端末から、当該端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、当該端末の現在位置を示す位置情報のうちユーザが選択した位置情報が付加された所定のデータを受け付ける受付部と、受け付けられた所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部と、を備える。
【0008】
本発明のさらに別の態様は、情報処理方法である。この方法は、携帯情報端末が、本端末の現在位置を取得するステップと、携帯情報端末が、外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付けるステップと、携帯情報端末が、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバへ送信するステップと、サーバが、携帯情報端末から送信された所定のデータを位置情報とともに蓄積するステップと、を備える。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、携帯情報端末において、所定のデータへ付加すべき位置情報の指定における利便性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態のタスク管理システムの構成を示す図である。
【図2】ゲーム端末の外観を示す図である。
【図3】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図4】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図5】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図6】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図7】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図8】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図9】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図10】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図11】ゲーム端末における特典付与条件を示す図である。
【図12】ゲーム端末の機能構成を示すブロック図である。
【図13】図12のタスク保持部に保持されるタスクデータの構成を示す。
【図14】サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図15(a)】図14のタスク蓄積部に保持されるタスクデータの構成を示す図である。
【図15(b)】図14のタスク蓄積部に保持されるタスクデータの構成を示す図である。
【図16】ゲーム端末の動作を示すフローチャートである。
【図17】図16のS24のタスク外部登録処理を詳細に示すフローチャートである。
【図18】図16のS28のタスク検索処理を詳細に示すフローチャートである。
【図19】図16のS32のステータス更新処理を詳細に示すフローチャートである。
【図20】図16のS36のゲーム関連処理を詳細に示すフローチャートである。
【図21】サーバの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、実施の形態のタスク管理システム10の構成を示す。タスク管理システム10は、ゲーム端末12で総称されるゲーム端末12a、ゲーム端末12b、ゲーム端末12c、ゲーム端末12dと、サーバ14を備える。これらの装置は、有線もしくは無線の通信網16により互いに接続される。通信網16は、LAN・WAN・インターネット等を含む。
【0013】
ゲーム端末12は、ユーザが把持して使用する携帯型のゲーム装置である。変形例として、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型情報端末等の携帯型の情報処理装置であってもよい。ゲーム端末12は、操作者であるユーザが覚えておくべき物事であり、また所定のタイミングで実行すべき事柄(以下、「タスク」と呼ぶ。)を管理する。例えば、タスクが実行されたこと、もしくはタスクが未実行であることを示すタスクの実行状況を管理する。
【0014】
タスクは、備忘録としてのメモの内容であってもよく、ユーザの計画(言い換えれば、実行を予定する事柄)の内容や、ユーザの習慣の内容を示すものであってもよい。例えば、特定の日時に実行すべきタスクとして、オークションサイトにおける特定の出品物の落札状況を確認する旨のタスクであってもよく、1週間単位に繰り返して実行すべきタスクとして、連続ドラマの放送を録画する旨のタスクであってもよい。
【0015】
サーバ14は、ゲーム端末12a〜ゲーム端末12d間でのタスクのデータの送受を仲介する。具体的には、あるゲーム端末12からアップロードされたタスクを、他のゲーム端末12へ公開し、他のゲーム端末12からの要求に応じて当該タスクを他のゲーム端末12にダウンロードさせる。
【0016】
図2は、図1のゲーム端末12の外観を示す。ゲーム端末12には、方向キー21、ボタン22、左アナログスティック23、右アナログスティック24、左ボタン25、右ボタン26などの入力装置20と、表示装置68とが備えられている。表示装置68には、プレイヤーの指やスタイラスペンなどによる接触を検知するためのタッチパネル69が併設されている。ボタン22は、○ボタン31、△ボタン32、□ボタン33、及び×ボタン34を含む。
【0017】
以下、図3〜図10を参照して、ゲーム端末12の表示装置68に表示されるユーザインタフェースを説明する。
【0018】
ユーザは、ゲーム端末12においてタスクを新規に作成して登録する。図3は、タスクを作成するためのタスク作成画面を示している。タスクタイトル欄70は、タスクのタイトルを入力するフィールドである。タスクコメント欄72は、タスクに関する任意の文章をユーザが入力するフィールドであり、例えばタスクの具体的な内容や、タスクに関するユーザの意見・感想等が入力される。実行予定日時欄74は、タスクを実行すべき日時が設定される。実行予定日時欄74には、日単位・週単位・月単位等で繰り返してタスクを実行する旨が設定されてもよい。
【0019】
タスク管理システム10では、ユーザは自身で作成したタスクをサーバ14を介して他のユーザへ公開することができる。具体的には、ユーザは地図上の特定の位置にタスクを配置し、その位置情報とともにタスクの情報をサーバ14へアップロードする。図4は、タスクの配置方法を選択する画面を示している。同図で示すように、ユーザは、ゲーム端末12の現在位置、もしくは、地図画像上において手動で指定した位置のいずれにタスクを配置するかを選択する。
【0020】
図5は、図4の配置方法選択画面において、ゲーム端末12の現在位置にタスクを配置することが選択された場合に表示される確認画面を示している。ゲーム端末12の現在位置はGPSにより比較的細かい粒度で特定されるため、同図ではタスクの配置位置を示す住所が町丁目の粒度で表示されている。位置シンボル76は、地図画像上でタスクが配置される位置を示すシンボルの画像であり、同図では地図画像上でのゲーム端末12の現在位置を示している。
【0021】
図6は、図4の配置方法選択画面において、地図画像上にタスクを手動で配置することが選択された場合に表示される配置位置指定画面を示している。ユーザは、日本地図を模した地図画像上の任意の位置に対してタップ操作を行うことにより、そのタップ位置をタスクの配置位置として決定する。この場合、位置シンボル76の表示位置は、そのタップ位置に移動する。
【0022】
図7は、図6の配置位置指定画面において、地図画像の任意の位置がタップされた場合に表示される確認画面を示している。図7では、タスクの配置位置を示す住所が市区町村の粒度で表示されている。
【0023】
実施の形態では、地図画像においてユーザにより指定されうる各位置の住所は地図画像のデータに予め設定される。ゲーム端末12におけるメモリ等のシステムリソースの制約のため、ゲーム端末12が細かい縮尺の地図画像を多量に保持することは困難である。また、地図画像のデータにおいて地図上の各位置に対応づけて細かい粒度での住所を設定しておくこともデータ量が非常に大きくなるため困難である。一例として、地図の縮尺は最も細かい場合で25万分の1となり、ユーザがタップにより指定できる位置(住所)の粒度も市区町村の粒度に制限される。したがって実施の形態では、タスクの配置位置として地図画像の任意の位置が指定された場合、地図画像のデータに予め設定された比較的粗い粒度での住所情報によりタスクの配置位置を示す住所が特定される。
【0024】
図6に戻り、地図画像にはランドマークシンボル78が含まれる。ランドマークシンボル78は、著名な建造物や、名所、史跡等、地理上のランドマークの位置を示す画像である。例えば、「ABCタワー」や「XYZ公園」を示すものである。ランドマークシンボル78は、1都道府県あたり4〜6個配置される。ユーザは、特定のランドマークシンボル78に対するタップ操作を行うことにより、特定のランドマークシンボル78の位置をタスクの配置位置として決定する。地図画像のデータには各ランドマークの詳細な住所が予め設定されているため、比較的細かい粒度でタスクの配置位置を指定することができる。図8は、図6の配置位置指定画面において、地図画像上の特定のランドマーク(ここではABCタワー)が指定された場合に表示される確認画面を示している。
【0025】
なお、ランドマークは必ずしも地図画像に配置される必要はない。例えば、地図画像とは別の表示領域においてユーザによる指定が可能な態様で表示されてもよい。
【0026】
タスク管理システム10では、ゲーム端末12のユーザは、他のユーザが公開したタスクをサーバ14を介して自身のタスクとして取り込むことができる。図9は、ゲーム端末12の現在位置の近傍の位置に公開された(言い換えれば配置された)タスク(以下、「近傍タスク」とも呼ぶ。)を一覧表示する画面(以下、「近傍タスクリスト」とも呼ぶ。)を示している。近傍タスクリストは、他のユーザにより公開された複数のタスクの中から近傍タスクを検索した結果を示すものであると言える。
【0027】
近傍タスクリストのタスクタイトル欄80にはタスクのタイトルが表示され、ユーザアカウント欄82にはタスクの公開者(言い換えれば作成者)であるユーザのアカウントが表示される。スカウト数欄84には、タスクが公開者とは異なる他のユーザにより取り込まれた数、言い換えれば、当該タスクを自身のタスクとして取り込んだユーザ数が表示される。ゲキレイ数欄86には、タスクが公開者とは異なる他のユーザにより応援された回数、言い換えれば、他のユーザによりタスクの実行が奨励された回数が表示される。
【0028】
SP欄88は、ゲーム端末12のユーザが保持するソーシャルポイント(以下「SP」と呼ぶ。)を示すインジケータである。図9ではSPが「5」であることを示している。後述するようにSPは、ユーザが公開したタスクのスカウト数やゲキレイ数が増えるほど大きい値となり、また他のユーザが公開したタスクをユーザが取り込んだり(スカウトしたり)、応援する(ゲキレイする)ほど大きい値となる。すなわちSPは、ユーザが他のユーザと関わった回数を示すものであると言える。
【0029】
近傍タスクリストにおいて、ユーザが自身のタスクとして取り込みたいタスクを選択すると、タスクの詳細(例えばタイトルに加えてコメントや実行予定日時)を示す図3と同様のタスク編集画面が表示される。ユーザは、自身の嗜好や都合に応じて、近傍タスクリストで選択したタスクの情報(例えばコメントや実行予定日時)を適宜編集し、自身のタスクとして保存する。
【0030】
図10は、ゲーム端末12に記録されたユーザのタスクを一覧表示する画面(以下、「ユーザタスクリスト」とも呼ぶ。)を示している。タスク種別欄90には、各タスクが自端末で作成されたものか、もしくは他のゲーム端末12で作成されたものかを示すインジケータが表示される。同図では、自端末で作成されたタスク(以下、「内部作成タスク」とも呼ぶ。)を「A」、他のゲーム端末12で作成されたタスク(以下、「外部作成タスク」とも呼ぶ。)を「B」で示している。タスクタイトル欄92にはタスクのタイトル、実行予定日時欄94にはタスクの実行予定日時が表示される。
【0031】
達成状況欄96には、各タスクが現時点で未実行(未達成)か、もしくは実行済(達成)かを示すインジケータが表示される。ユーザは、実行済のタスクについて、ユーザタスクリストの達成状況欄96を「未達成」→「達成」へ変更する。後述するように、内部作成タスクが達成されると、タスク種別「A」のタスク達成スコアがインクリメントされ、外部作成タスクが達成されると、タスク種別「B」のタスク達成スコアがインクリメントされる。
【0032】
ゲーム端末12では、ユーザのSP、タスク種別「A」のスコアおよびタスク種別「B」のスコアが管理され、それぞれのスコアに応じてゲーム上の特典、具体的にはゲームのキャラクタがユーザに提供される。図11は、ゲーム端末12における特典付与条件を示す。ここでは、キャラクタα<β<γの順に、またキャラクタX<Y<Zの順にユーザにとって利益が大きいキャラクタであることとし、レベル1<2<3の順にユーザにとって利益が大きいこととする。したがって、ユーザのSP、タスク種別「A」のスコアおよびタスク種別「B」のスコアが大きいほど、より有益な特典がユーザへ提供される。例えば、敵キャラクタ対する攻撃力がより高いキャラクタや、レアリティがより高いキャラクタが、ユーザの味方キャラクタとして提供されてもよい。なおタスク種別「A」のスコアとタスク種別「B」のスコアが同じ場合には、タスク種別「B」のスコアが優先的に適用される。
【0033】
以上説明したユーザインタフェースを提供するタスク管理システム10におけるゲーム端末12およびサーバ14の構成を以下説明する。
図12は、ゲーム端末12の機能構成を示すブロック図である。ゲーム端末12は、入力装置20と、表示装置68と、タッチパネル69と、GPS受信部60と、通信処理部62と、画面生成部64と、データ保持部40と、制御部46とを備える。
【0034】
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば、制御部46の各機能ブロックに対応するプログラムモジュールが、フラッシュメモリ等のストレージに格納され、メインメモリへ適宜読み出されてCPUにより実行されることにより実現されてもよい。またデータ保持部40の各機能ブロックは、フラッシュメモリ等のストレージやメインメモリにより実現されてもよい。
【0035】
GPS受信部60は、GPS衛星からの信号を受信し、その信号に基づいてゲーム端末12の現在位置を示す情報を出力する。具体的には、ゲーム端末12の現在位置を示す経度および緯度を出力する。通信処理部62は、通信網16を介して、サーバ14等の外部装置との通信処理を実行する。画面生成部64は、データ保持部40により制御されるタスク管理の画面およびゲームの画面のデータを生成し、タスク管理の画面およびゲームの画面を表示装置68に表示させる。
【0036】
データ保持部40は、タスク保持部41と、地図保持部42と、スコア保持部43と、ゲームデータ保持部44とを含む。タスク保持部41は、ゲーム端末12で管理すべきタスク、すなわち自端末で作成されたタスクと他のゲーム端末12で作成されて取り込まれたタスクの両方に関するデータを保持する。
【0037】
図13は、図12のタスク保持部41に保持されるタスクデータの構成を示す。タスクデータは、タスクIDと、ユーザアカウントと、タイトルと、コメントと、実行予定日時と、達成状況を含む。タスクIDは、タスク管理システム10においてユニークなIDである。ユーザアカウントは、タスク作成者のユーザアカウントである。タイトルはタスクのタイトルであり、コメントはタスクに対するユーザのコメントであり、実行予定日時はタスクの実行予定日時である。達成状況は、タスクが達成済みかもしくは未達成かを示す情報である。
【0038】
図12に戻り、地図保持部42は、タスクの公開設定時に表示させるべき地図画像のデータを保持する。この地図画像のデータには、地図画像においてユーザにより指定されうる複数地点の位置と、市区町村の粒度での住所との対応関係を示す情報が含まれる。また、複数のランドマークの位置と、そのランドマークの詳細な住所(実施の形態では町丁目の粒度での住所)との対応関係を示す情報が含まれる。
【0039】
スコア保持部43は、ゲーム上での特典付与に関連するユーザの属性について、そのスコアを保持する。具体的には、ゲーム端末12のユーザが保持するSPのスコア、タスク種別「A」のタスク達成スコア、およびタスク種別「B」のタスク達成スコアを保持する。ゲームデータ保持部44は、図11で示したキャラクタα〜γ、キャラクタX〜Zが登場するゲームのデータを保持する。
【0040】
実施の形態では、スコア保持部43に保持された各種スコアは、定期的に、例えば24時間等の所定期間が経過するたびにクリアされる。したがって、所定期間における複数のタスクの達成状況や、外部作成タスクに対するユーザのスカウトやゲキレイの状況、内部作成タスクに対する他のユーザのスカウトやゲキレイの状況に応じて、所定期間経過後にユーザに提供される特典は異なったものとなる。
【0041】
制御部46は、現在位置取得部47と操作検出部48とタスク管理部49とを含む。現在位置取得部47は、GPS受信部60が出力した経度および緯度の値を、通信処理部62を介して外部の住所特定サーバへ送信する。この住所特定サーバは、経度および緯度の値を受け付けて、その値で特定される住所を町丁目の粒度で示す情報を提供する。現在位置取得部47は、GPS受信部60が出力した経度および緯度の値に対応する住所の情報を住所特定サーバから取得する。
【0042】
操作検出部48は、ユーザが操作する入力装置20から入力される制御信号を受け付けて操作内容を検出する。またタッチパネル69から、ユーザのタップ操作やドラッグ操作等が検知された位置の座標を取得する。操作検出部48は、検出した操作内容を示す情報や、タッチパネル69の操作位置の座標を示す情報をタスク管理部49へ渡す。
【0043】
タスク管理部49は、ゲーム端末12のユーザが実行すべきタスクを管理するための処理を実行する。タスク管理部49は、タスク情報表示制御部50と、タスク編集支援部51と、内部登録部52と、タスク公開支援部53と、外部登録部54と、近傍タスク取得部55と、スコア更新部56と、特典付与部57と、ゲーム実行部58と、ゲーム表示制御部59とを含む。タスク管理部49は、タスク管理アプリケーションとして実装されて記録メディアに格納され、その記録メディアを介してゲーム端末12へインストールされてもよい。
【0044】
タスク情報表示制御部50は、タスク保持部41に保持されたタスクデータを取得してユーザタスクリストのデータとして設定し、画面生成部64を介してユーザタスクリストを表示装置68に表示させる。その際、タスクデータのユーザアカウントが自端末のユーザアカウントである場合、タスク種別欄90には「A」を設定し、他端末のユーザアカウントである場合、タスク種別欄90には「B」を設定する。
【0045】
タスク情報表示制御部50は、ユーザタスクリストにおいて特定のタスクが選択された場合、タスク保持部41に保持された当該タスクの詳細情報(例えばタイトルに加えてコメントや実行予定日時)を取得して表示装置68に表示させる。特定のタスクの達成状況を未達成から達成へ更新する旨の操作が検出されると、タスク情報表示制御部50は、タスク保持部41に格納された当該タスクのタスクデータにおける達成状況を未達成から達成へ更新する。それとともに、ユーザタスクリストにおける達成状況の表示も併せて更新する。
【0046】
タスク編集支援部51は、タスク作成画面を表示させ、タスク作成画面に対するユーザの情報入力を支援する。内部登録部52は、タスク作成画面において登録操作がなされた場合、新規のタスクIDを採番して、タスク作成画面に入力されたタスクデータとともにタスク保持部41へ格納する。この場合、内部登録部52はタスク作成者である自端末のユーザアカウントをタスク保持部41へ格納することにより、当該タスクを内部作成タスクとして記録する。また達成状況として未達成を設定する。
【0047】
またタスク編集支援部51は、サーバ14から取得されたタスクを編集するためのタスク編集画面を表示させ、タスク編集画面に対するユーザの情報入力を支援する。内部登録部52は、タスク編集画面において登録操作がなされた場合、サーバ14から当該タスクのデータとして取得されたタスクIDとともにタスク編集画面に入力されたタスクデータをタスク保持部41へ格納する。この場合、内部登録部52はサーバ14から当該タスクのデータとして取得された他端末のユーザアカウントをタスク保持部41へ格納することにより、当該タスクを外部作成タスクとして記録する。また達成状況として未達成を設定する。
【0048】
タスク公開支援部53は、地図保持部42に保持された地図画像を取得して、図4〜図8で示した各画面の表示を制御する。また各画面へのユーザの入力に応じた処理を実行する。具体的には、特定の内部作成タスクの公開要求を示すユーザ操作が検出されると、図4の配置方法選択画面を表示させる。配置方法選択画面において、ゲーム端末12の現在位置にタスクを配置することが選択された場合、タスク公開支援部53は、ゲーム端末12の現在位置の住所を示す位置情報を現在位置取得部47から取得して図5の配置位置確認画面に表示させる。
【0049】
配置方法選択画面において、手動で指定した位置にタスクを配置することが選択された場合、タスク公開支援部53は、図6の配置位置指定画面を表示させる。配置位置指定画面において、地図画像の特定の位置がタップされた場合、そのタップ位置に対応づけられた住所を示す位置情報を地図保持部42から取得して図7の配置位置確認画面に表示させる。配置位置指定画面において、地図画像に予め配置されたランドマークがタップされた場合、そのランドマークに対応づけられた住所を示す位置情報を地図保持部42から取得して図8の配置位置確認画面に表示させる。
【0050】
外部登録部54は、ユーザにより公開が要求されたタスクのデータをサーバ14へアップロードすることにより、当該タスクを他のユーザへ公開する。具体的には、図5の配置位置確認画面において公開決定の操作が検出された場合、ユーザが指定した内部作成タスクに、ゲーム端末12の現在位置の住所を町丁目の粒度で示す位置情報を付加したデータを含むタスク登録要求をサーバ14へ送信する。
【0051】
また外部登録部54は、図7の配置位置確認画面において公開決定の操作が検出され場合、ユーザが指定した内部作成タスクに、地図画像上でのユーザによる指定位置の住所を市区町村の粒度で示す位置情報を付加したデータを含むタスク登録要求をサーバ14へ送信する。また図8の配置位置確認画面において公開決定の操作が検出された場合、ユーザが指定した内部作成タスクに、ユーザにより指定されたランドマークの住所を町丁目の粒度で示す位置情報を付加したデータを含むタスク登録要求をサーバ14へ送信する。
【0052】
近傍タスク取得部55は、近傍タスクの検索要求の操作が検出された場合、ゲーム端末12の現在位置を示す位置情報を現在位置取得部47から取得する。そして、その位置情報を指定した近傍タスクの検索要求をサーバ14へ送信し、近傍タスクの一覧情報をサーバ14から取得して図9の近傍タスクリストを表示させる。その際に、スコア保持部43に保持されているユーザのSPも併せて表示させる。
【0053】
また、近傍タスクリストにおいて特定の近傍タスクがユーザにより選択された場合、近傍タスク取得部55は、選択された近傍タスクの詳細情報(ID、ユーザアカウント、タイトル、コメント、実行予定日時等)をサーバ14から取得して表示装置68に表示させる。そして、その近傍タスクの取り込み(スカウト)がユーザにより指定された場合、その近傍タスクの詳細情報をタスク編集支援部51に渡してタスク編集画面を表示させる。その一方、その近傍タスクの応援(ゲキレイ)がユーザにより指定された場合、その旨をスコア更新部56へ通知する。
【0054】
スコア更新部56は、ゲーム端末12における内部作成タスクおよび外部作成タスクの達成状況や、外部作成タスクに対するスカウトおよびゲキレイの実施状況、公開した内部作成タスクに対するスカウトおよびゲキレイの受付状況に応じてスコア保持部43に保持された各種スコアを更新する。具体的には、タスク保持部41において内部作成タスクの達成状況が未達成から達成へ更新された都度、タスク種別「A」のタスク達成スコアをインクリメントする。またタスク保持部41において外部作成タスクの達成状況が未達成から達成へ更新された都度、タスク種別「B」のタスク達成スコアをインクリメントする。
【0055】
またスコア更新部56は、外部作成タスクがゲーム端末12に取り込まれた(スカウトされた)場合、例えば自端末のユーザアカウントとは異なるユーザアカウントがタスク保持部41のタスクデータに新規に記録された場合、SPをインクリメントする。また、外部作成タスクを応援(ゲキレイ)する旨が近傍タスク取得部55から通知された場合、SPをインクリメントする。外部作成タスクに対してスカウトとゲキレイのいずれがなされた場合も、スコア更新部56はその外部作成タスクのIDとともにスカウトもしくはゲキレイした旨を示す情報(以下、「スカウト通知」とも呼ぶ。)をサーバ14へ送信する。
【0056】
またスコア更新部56は、ユーザが公開した内部作成タスクが他のユーザによりスカウトもしくはゲキレイされた旨を示す情報(以下、「被スカウト通知」とも呼ぶ。)をサーバ14から受け付けると、SPをインクリメントする。
【0057】
特典付与部57は、定期的に、例えば24時間等の所定期間が経過するたびに、タスク保持部41に保持された各種スコアを参照し、そのスコアの高低に応じた特典をユーザへ提供する。具体的には、図11の特典付与規則にしたがって、SPのスコア、タスク種別「A」のタスク達成スコア、およびタスク種別「B」のタスク達成スコアにより定まる種類およびレベルのキャラクタをゲームに登場させる。例えば、これらのスコアで特定されるキャラクタがユーザの味方キャラクタとして登場するようゲームデータ保持部44のゲームデータを更新してもよい。なお特典付与部57は、特典提供処理の実行後、タスク保持部41に保持された各種スコアをクリアする。
【0058】
ゲーム実行部58は、ゲームデータ保持部44を参照して、特典付与部57によりユーザに付与されたキャラクタが登場して敵キャラクタとバトルを行うゲームを実行する。そして、ゲームの実行結果(例えばバトルの様子や勝敗)を示す画像データをゲームデータ保持部44へ格納する。ゲーム表示制御部59は、ゲームの表示要求を示す操作が検出されると、ゲームデータ保持部44に保持されたゲームの実行結果を示す画像データを表示装置68へ表示させる。
【0059】
図14は、サーバ14の機能構成を示すブロック図である。サーバ14は、タスク蓄積部102と、タスク登録受付部104と、検索要求受付部106と、検索処理部108と、検索結果提供部110と、スカウト通知受付部112と、タスク更新部114と、スカウト通知転送部116とを含む。
【0060】
タスク蓄積部102は、ゲーム端末12からアップロードされたタスクのデータを保持する。図15(a)および図15(b)は、タスク蓄積部102に保持されるタスクデータの構成を示す。実際には図15(a)と図15(b)両方のデータ項目が1レコードにおいて保持される。図15(a)のデータ項目は図13のデータ項目と同じであるため説明を省略する。
【0061】
図15(b)の配置位置は、タスク登録要求が含む位置情報が示す住所である。既述したように、町丁目の粒度の住所(現在位置指定もしくはランドマーク指定)、市区町村の粒度の住所(任意位置指定)のいずれかとなる。スカウト数は、タスクのアップロード元のユーザとは異なるユーザにより当該タスクが取り込まれた回数である。ゲキレイ数は、タスクのアップロード元のユーザとは異なるユーザにより当該タスクが応援された回数である。
【0062】
図14に戻り、タスク登録受付部104は、公開すべきタスクデータと位置情報を含むタスク登録要求をゲーム端末12から受け付けて、そのタスクデータおよび位置情報をタスク蓄積部102へ格納する。
【0063】
検索要求受付部106は、近傍タスクの検索要求をゲーム端末12から受け付ける。この検索要求では、要求元のユーザアカウントが指定されることとする。検索処理部108は、検索要求で指定された位置情報が示すゲーム端末12の現在位置について、その近傍の範囲を特定する。例えば、ゲーム端末12の現在位置から半径5Kmの円形領域を近傍の範囲として特定し、その近傍範囲に属する複数の住所(例えばAAA町1丁目、BBB町2丁目)を特定する。検索処理部108は、タスク蓄積部102に格納されたタスクデータのうち、検索要求元のユーザアカウントとは異なるユーザアカウントが設定され、かつ、配置位置の住所が近傍範囲に属する住所と整合するタスクデータを検索する。そして検索にヒットしたタスクを近傍タスクとして抽出する。
【0064】
検索結果提供部110は、近傍タスクのタイトル、ユーザアカウント、スカウト数、ゲキレイ数を含む近傍タスクの一覧情報をゲーム端末12へ送信して表示させる。なお、タスクの配置位置が市区町村の粒度の住所であった場合、タスクの近傍範囲にその市区町村の一部が含まれれば近傍タスクとして抽出されることとする。
【0065】
また検索要求受付部106は、特定のタスクのIDを指定した詳細情報要求をゲーム端末12から受け付ける。検索処理部108は、そのタスクIDをキーとして、コメントや実行予定日時を含む詳細なタスクデータをタスク蓄積部102から抽出する。検索結果提供部110は、抽出された詳細なタスクデータをゲーム端末12へ送信して表示させる。
【0066】
スカウト通知受付部112は、特定のタスクのIDを指定したスカウト通知をゲーム端末12から受け付ける。タスク更新部114は、そのスカウト通知がタスクをスカウトした旨を示す場合、タスク蓄積部102に格納された上記のIDで特定されるタスクデータについて、そのスカウト数をインクリメントする。またスカウト通知がタスクをゲキレイした旨を示す場合、タスク蓄積部102に格納された上記のIDで特定されるタスクデータについて、そのゲキレイ数をインクリメントする。
【0067】
スカウト通知転送部116は、タスク蓄積部102に格納された上記のIDで特定されるタスクデータについて、そのユーザアカウントにしたがって転送先のゲーム端末12を特定する。そして特定したゲーム端末12に対して、スカウト通知受付部112が受け付けたスカウト通知を被スカウト通知として転送する。
【0068】
以上の構成によるゲーム端末12およびサーバ14の動作を以下説明する。
図16は、ゲーム端末12の動作を示すフローチャートである。ゲーム端末12においてユーザがタスク管理アプリケーションを起動すると(S10のY)、以下のタスク管理処理の各ステップを実行する。その一方、タスク管理アプリケーションが起動されなければ(S10のN)、以下のステップをスキップして本図のフローを終了する。
【0069】
サーバ14から被スカウト通知を受け付けた場合(S12のY)、スコア更新部56はスコア保持部43に格納されたSPをインクリメントする(S14)。被スカウト通知を受け付けなければ(S12のN)、S14をスキップする。タスク情報表示制御部50は、ユーザタスクリストを表示させる(S16)。タスクの新規登録をユーザが選択すると(S18のY)、タスク編集支援部51はタスク作成画面を表示させ、内部登録部52はタスク作成画面へのユーザの入力情報にしたがって内部作成タスクをタスク保持部41へ登録する(S20)。特定のタスクの公開をユーザが要求すると(S18のN、S22のY)、そのタスクについて後述のタスク外部登録処理を実行する(S24)。近傍タスクの検索をユーザが要求すると(S22のN、S26のY)、後述のタスク検索処理を実行する(S28)。
【0070】
特定のタスクの達成をユーザが指定すると(S26のN、S30のY)、そのタスクについて後述のステータス更新処理を実行する(S32)。後述のゲーム関連処理について、先の実行時点から所定期間が経過すると(S30のN、S34のY)、ゲーム関連処理を実行する(S36)。ユーザがタスク管理アプリケーションを終了すると(S34のN、S38のY)、本図のフローを終了し、タスク管理アプリケーションの実行が継続される場合(S38のN)、またS20・S24・S28・S32・S36が終了した場合、S12へ戻る。
【0071】
なお図16には不図示であるが、ゲーム端末12においてゲームの実行結果の表示要求がユーザから受け付けられると、ゲーム表示制御部59は、ゲームデータ保持部44に格納されたゲームの実行結果を示す画像データを表示させる。
【0072】
図17は、図16のS24のタスク外部登録処理を詳細に示すフローチャートである。タスク公開支援部53は、タスクの配置方法の選択画面を表示させる(S40)。選択画面において、タスクの配置位置を現在位置とすることが選択された場合(S42のY)、現在位置取得部47は、GPS受信部60により出力された経度・緯度にもとづいてゲーム端末12の現在位置の住所を相対的に細かい粒度で特定する。そしてタスク公開支援部53は、その住所をタスクの配置位置として決定する(S44)。外部登録部54は、公開すべきタスクデータとともに、ゲーム端末12の現在位置の住所を示す位置情報をサーバ14へアップロードする(S46)。
【0073】
選択画面において、タスクの配置位置をユーザが手動で指定することが選択された場合(S42のN)、タスク公開支援部53は地図画像を含む配置位置指定画面を表示させる。配置位置指定画面において、地図画像上に配置されたランドマークがユーザにより指定された場合(S48のY)、タスク公開支援部53は、地図情報に予め保持されたランドマークの位置情報にもとづいてランドマークの所在位置の住所を相対的に細かい粒度で特定する(S50)。外部登録部54は、公開すべきタスクデータとともに、ランドマークの所在位置の住所を示す位置情報をサーバ14へアップロードする(S52)。配置位置指定画面において、ランドマークが配置されていない位置をユーザが指定した場合(S48のN)、タスク公開支援部53は、地図情報に予め保持された地図画像上の各地点の住所情報にもとづいてユーザの指定位置の住所を相対的に粗い粒度で特定する(S54)。外部登録部54は、公開すべきタスクデータとともに、ユーザの指定位置の住所を示す位置情報をサーバ14へアップロードする(S56)。
【0074】
図18は、図16のS28のタスク検索処理を詳細に示すフローチャートである。現在位置取得部47は、GPS受信部60により出力された経度・緯度にもとづいてゲーム端末12の現在位置の住所を相対的に細かい粒度で特定する(S60)。近傍タスク取得部55は、ゲーム端末12の現在位置の近傍に配置された近傍タスクの情報をサーバ14から取得して近傍タスクリストを表示させる(S62)。特定の近傍タスクがユーザにより選択された場合(S64のY)、近傍タスク取得部55はその近傍タスクの詳細情報をサーバ14から取得して表示させる(S66)。その近傍タスクを自身のタスクとして取り込む、すなわちスカウトすることをユーザが指示すると(S68のY)、タスク編集支援部51はスカウト対象のタスクの内容を編集するためのタスク編集画面を表示させる(S70)。
【0075】
タスク編集画面においてタスクの登録が指示されると、内部登録部52はタスク編集画面における編集結果を外部作成タスクとしてタスク保持部41へ記録する(S72)。スコア更新部56は、スコア保持部43に格納されたSPをインクリメントし(S74)、スカウト通知をサーバ14へ送信する(S76)。タスクのスカウト指示がなければ(S68のN)、S70以降をスキップし、近傍タスクリストにおいてユーザによる特定のタスクの指定が未検出であれば(S64のN)、S66以降をスキップする。なお図18には不図示であるが、近傍タスクの詳細情報が表示された画面において、当該タスクをゲキレイすることが選択された場合、S74およびS76が実行される。
【0076】
図19は、図16のS32のステータス更新処理を詳細に示すフローチャートである。タスク情報表示制御部50は、ユーザタスクリストにおけるタスクの達成状況の表示を更新し、併せてタスク保持部41におけるタスクデータを未達成から達成へ更新する(S80)。達成されたタスクが内部作成タスクである場合(S82のY)、スコア更新部56は、タスク種別「A」のタスク達成スコアをインクリメントする(S84)。その一方、達成されたタスクが外部作成タスクである場合(S82のN)、スコア更新部56は、タスク種別「B」のタスク達成スコアをインクリメントする(S86)。
【0077】
図20は、図16のS36のゲーム関連処理を詳細に示すフローチャートである。特典付与部57は、スコア保持部43に格納された各属性のスコアにしたがって、ゲーム上の特典を付与するか否かを決定する。特典を付与する場合、特典の種類を決定し、ゲーム内でユーザに特典がもたらされるようゲームデータ保持部44のゲームデータを更新する(S90)。そして特典付与部57は、スコア保持部43に格納された各属性のスコアをクリアする(S92)。ゲーム実行部58は、ゲームデータ保持部44のゲームデータにしたがってゲームアプリケーションを実行する。それとともに、ゲームの実行結果を示す画像データを記録してゲームデータ保持部44へ格納する(S94)。
【0078】
図21は、サーバ14の動作を示すフローチャートである。タスク登録受付部104は、タスクの登録要求をゲーム端末12から受け付けると(S100のY)、そのタスクのデータをタスク蓄積部102へ格納する(S102)。タスクの登録要求を受け付けなければ(S100のN)、S102をスキップする。検索要求受付部106が近傍タスクの検索要求をゲーム端末12から受け付けると(S104のY)、検索処理部108は、ゲーム端末12の現在位置の近傍に配置された近傍タスクをタスク蓄積部102から検索する(S106)。そして検索結果提供部110は、近傍タスクの一覧を示す情報をゲーム端末12へ送信する(S108)。近傍タスクの検索要求を受け付けなければ(S104のN)、S106およびS108をスキップする。
【0079】
検索要求受付部106が特定の近傍タスクの照会要求をゲーム端末12から受け付けると(S110のY)、検索処理部108は、その近傍タスクの詳細情報をタスク蓄積部102から取得する。そして検索結果提供部110は、その近傍タスクの詳細情報をゲーム端末12へ送信する(S112)。特定の近傍タスクの照会要求を受け付けなければ(S110のN)、S112をスキップする。スカウト通知受付部112がスカウト通知をゲーム端末12から受け付けると(S114のY)、タスク更新部114はスカウト対象のタスクのスカウト数もしくはゲキレイ数をインクリメントする(S116)。そしてスカウト通知転送部116は、スカウト対象もしくはゲキレイ対象のタスクの作成元であるゲーム端末12に対して本スカウト通知を被スカウト通知として送信する(S118)。スカウト通知が受け付けなければ(S114のN)、S116およびS118をスキップする。
【0080】
本実施の形態のタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12からネットワーク上のサーバに対して所定のデータとともに位置情報をアップロードすべき場合に、その位置情報をゲーム端末12の現在位置の住所とするか、もしくはゲーム端末12において表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置の住所とするかをユーザが選択することができる。これにより、携帯情報端末としてのゲーム端末12におけるシステムリソースの制約下で、位置情報として設定する内容の自由度を高めることができる。例えば、ゲーム端末12の現在位置は相対的に粒度が細かい住所となり、地図画像上でユーザが任意に指定した位置は相対的に粒度が粗い住所となる場合、位置情報を付加するデータの性質に応じていずれの位置情報を選択するかをユーザが決定することができる。
【0081】
なお、ゲーム端末12等の携帯情報端末の表示装置のサイズは一般的に小さく、また既述したように携帯情報端末のシステムリソースの制約により、表示装置に表示する地図の縮尺を細かくすることも困難である。したがって、ユーザが地図画像上で指定した位置を厳密に特定、言い換えれば比較的狭いスポットとして特定した場合、かえってユーザの利便性を下げる結果となりうる。例えば、ユーザはAAA町1丁目を指定したいにもかかわらず、地図画像上でのポイント位置がAAA町2丁目と検出されて、ユーザの意図に反した位置となることがあり、また、ユーザにやり直しの手間が発生することがある。実施の形態では、地図画像の位置をユーザがポイントした場合、そのポイント位置に対応する住所を比較的粗い粒度(例えばAAA町の粒度)で特定、言い換えれば比較的広いエリアとして特定するため、ユーザの利便性の低下を抑制することができる。
【0082】
またタスク管理システム10によれば、位置情報として地図画像上に予め配置されたランドマークをユーザが指定することができる。一般的にランドマークの所在位置は位置情報として指定されやすく、また、地図画像上でユーザが指定可能な位置数>>ランドマーク数であるため、ゲーム端末12におけるシステムリソース等の制約下においても相対的に粒度が細かい住所を位置情報として指定できる。これにより、位置情報として設定する内容の自由度を効率的に高めることができる。
【0083】
またタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12aのユーザが作成したタスクを他のユーザ(例えばゲーム端末12b〜ゲーム端末12dのユーザ)へ公開することができる。そして、ゲーム端末12b〜ゲーム端末12dのユーザは、ゲーム端末12aのユーザが作成したタスクが自身にとって有益なものと考える場合、そのタスクを自身のタスクとして取り込むことができる。例えば、ゲーム端末12bのユーザが、ドラマの放映日時を失念していた場合であっても、ゲーム端末12aが公開したドラマ録画のタスクを見てドラマの放映日時を思い出すことができる。また例えば、そのタスクを自身のタスクとして取り込むことで、ドラマを録画する行動を確実に行いやすくなる。
【0084】
またタスク管理システム10によれば、第1のユーザが作成したタスクを第2のユーザが取り込む際に、そのタスクの内容を第2のユーザが自身の都合に応じて編集することができる。これにより、他のユーザが作成したタスクを自身のタスクとして取り込む場合の利便性を向上させることができる。
【0085】
またタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12のユーザは、ゲーム端末12の現在位置の近傍位置を指定して公開された他のユーザが作成したタスクの内容を確認することができる。ゲーム端末12の現在位置の近傍位置に公開されたタスクは、ゲーム端末12のユーザにとっても有益なものであることが多い。例えば、「新規オープンのABCレストランに行く」というタスクがそのレストランの近傍位置に公開されていた場合、レストランの近傍位置にいるユーザは当該タスクを確認することで、新規オープンのABCレストランの存在を認識することができる。
【0086】
またタスク管理システム10によれば、外部作成タスクを取り込みもしくは応援したユーザには特典としてキャラクタのレベルを決定するSPが提供される。同様に、公開した内部作成タスクが他のユーザにより取り込まれもしくは応援されたユーザにもSPが提供される。これにより、複数のユーザ間におけるタスクに関するやりとりを通じた交流を促進させることができる。
【0087】
またタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12において内部作成タスクが達成された場合と、外部作成タスクが達成された場合とでは、異なる種類の特典がユーザへ提供される。したがって、複数種類の特典のコンプリートを目指すためには、内部作成タスクを達成するだけでなく、外部作成タスクも達成する必要がある。これにより、複数のユーザ間におけるタスクに関するやりとりを通じた交流を促進させることができる。
【0088】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下変形例を示す。
【0089】
第1の変形例を説明する。上記実施の形態では、ゲーム端末12の地図保持部42において地図画像のデータが保持されることとした。変形例では、サーバ14が地図画像のデータを保持してもよく、ゲーム端末12が配置位置確認画面や配置位置指定画面等を表示すべき場合に、ゲーム端末12に対して地図画像のデータを都度提供してもよい。ただし本変形例においても、ゲーム端末12とサーバ14間の通信帯域幅の制限やゲーム端末12のメモリ量の制限等、システムリソースの制約により、細かい縮尺の地図画像をゲーム端末12へ提供して表示させ、また地図画像の各位置に対応づけて細かい粒度での住所を設定しておくことは困難である。したがって、本変形例においても、地図画像のデータに設定される住所の粒度は市区町村単位の比較的粗い粒度となる。
【0090】
第2の変形例を説明する。上記実施の形態では言及していないが、ゲーム端末12においてユーザは近傍タスク検索の範囲を指定可能であってもよい。例えば、半径500m・2Km・5Km等、複数種類の範囲の中から選択可能であってもよい。ゲーム端末12の近傍タスク取得部55は、ユーザにより指定された近傍タスク検索の範囲を含む近傍タスクの検索要求をサーバ14へ送信する。サーバ14の検索処理部108は、検索要求において指定された近傍タスク検索の範囲を近傍の範囲として、タスク蓄積部102から近傍タスクを抽出してもよい。本変形例によれば、ゲーム端末12の現在位置に応じてユーザは検索の範囲を調整することにより、近傍タスクを発見しやすくなる。
【0091】
第3の変形例を説明する。上記実施の形態ではゲーム端末12からサーバ14へゲーム端末12のユーザが作成したタスクに位置情報を付加してアップロードすることとしたが、位置情報を付加すべき対象データはタスクに限られないことはもちろんである。ゲーム端末12等の携帯情報端末からサーバ14へ、位置情報を付加した様々なデータを送信すべき場合に本発明の技術思想を適用できることは当業者には理解されるところである。また、あるゲーム端末12がサーバ14へアップロードし、他のゲーム端末12がサーバ14からダウンロードするデータもタスクに限られないことはもちろんである。例えば、お知らせ・日記・つぶやき等の内容であってもよい。言い換えれば、あるゲーム端末12のユーザが他のゲーム端末12のユーザと共有すべき各種の情報であってよい。
【0092】
第4の変形例を説明する。タスク公開支援部53は、配置位置指定画面(例えば図6)において、地図画像の特定の位置がタップされた場合、そのタップ位置に対応づけられた住所を町丁目の粒度で示す位置情報を地図保持部42から取得する任意指定位置取得部を含んでもよい。タスク公開支援部53は、任意指定位置取得部により取得された位置情報を配置位置確認画面(例えば図7)に表示させる。なお本発明の技術思想は、以下に付記する構成として表すこともできる。
【0093】
(付記1)
本端末の現在位置を取得する第1位置取得部と、
ユーザにより指定された地図上の位置を取得する第2位置取得部と、
外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、上記第1取得部が取得する本端末の現在位置を示す位置情報と、上記第2位置取得部が取得する地図上の位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、
ユーザが指定した位置情報を付加した上記所定のデータを上記サーバへ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
【0094】
(付記2)
タッチパネルをさらに備え、
上記第2位置取得部は、上記タッチパネルに対するユーザの操作位置に対応づけられた地図上の位置を取得することを特徴とする付記1に記載の携帯情報端末。
【0095】
(付記3)
上記第1位置取得部は、本端末の現在位置を相対的に細かい粒度で示す情報を取得し、
上記第2位置取得部は、ユーザにより指定された地図上の位置を相対的に粗い粒度で示す情報を取得することを特徴とする付記1または2に記載の携帯情報端末。
【0096】
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【0097】
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0098】
10 タスク管理システム、 12 ゲーム端末、 14 サーバ、 49 タスク管理部、 50 タスク情報表示制御部、 51 タスク編集支援部、 52 内部登録部、 53 タスク公開支援部、 54 外部登録部、 55 近傍タスク取得部、 56 スコア更新部、 57 特典付与部、 102 タスク蓄積部、 104 タスク登録受付部、 106 検索要求受付部、 108 検索処理部、 110 検索結果提供部、 112 スカウト通知受付部、 114 タスク更新部、 116 スカウト通知転送部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ処理技術に関し、特に情報処理システム、携帯情報端末、サーバおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地図上の特定の位置を示す位置情報が付加されたゲーム関連データ等の様々な種類のデータが、サーバへアップロードされることがある。また近年では、携帯型ゲーム機やスマートフォン等の携帯情報端末が普及しており、ユーザは携帯情報端末を使用してネットワーク上のサーバと通信を行うこともある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
据え置き型の情報処理装置と比較すると、携帯情報端末にはハードウェアリソースや通信帯域幅等、様々な制約が存在する。その制約下において、所定のデータへ付加すべき位置情報の指定における利便性の低下を抑制するための技術はこれまで十分に提案されてこなかったと本発明者は考えた。
【0004】
本発明は、こうした課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、携帯情報端末において、所定のデータへ付加すべき位置情報の指定における利便性の低下を抑制する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の情報処理システムは、第1の携帯情報端末とサーバとを備える。第1の携帯情報端末は、本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、サーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバへ送信する送信部と、を含む。サーバは、第1の携帯情報端末から送信された所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部を含む。
【0006】
本発明の別の態様は、携帯情報端末である。この携帯情報端末は、本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバへ送信する送信部と、を備える。
【0007】
本発明のさらに別の態様は、サーバである。このサーバは、所定のデータを位置情報とともに蓄積すべきサーバであって、外部の携帯情報端末から、当該端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、当該端末の現在位置を示す位置情報のうちユーザが選択した位置情報が付加された所定のデータを受け付ける受付部と、受け付けられた所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部と、を備える。
【0008】
本発明のさらに別の態様は、情報処理方法である。この方法は、携帯情報端末が、本端末の現在位置を取得するステップと、携帯情報端末が、外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付けるステップと、携帯情報端末が、ユーザが指定した位置情報を付加した所定のデータをサーバへ送信するステップと、サーバが、携帯情報端末から送信された所定のデータを位置情報とともに蓄積するステップと、を備える。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、携帯情報端末において、所定のデータへ付加すべき位置情報の指定における利便性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態のタスク管理システムの構成を示す図である。
【図2】ゲーム端末の外観を示す図である。
【図3】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図4】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図5】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図6】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図7】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図8】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図9】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図10】ゲーム端末に表示されるユーザインタフェースを示す図である。
【図11】ゲーム端末における特典付与条件を示す図である。
【図12】ゲーム端末の機能構成を示すブロック図である。
【図13】図12のタスク保持部に保持されるタスクデータの構成を示す。
【図14】サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図15(a)】図14のタスク蓄積部に保持されるタスクデータの構成を示す図である。
【図15(b)】図14のタスク蓄積部に保持されるタスクデータの構成を示す図である。
【図16】ゲーム端末の動作を示すフローチャートである。
【図17】図16のS24のタスク外部登録処理を詳細に示すフローチャートである。
【図18】図16のS28のタスク検索処理を詳細に示すフローチャートである。
【図19】図16のS32のステータス更新処理を詳細に示すフローチャートである。
【図20】図16のS36のゲーム関連処理を詳細に示すフローチャートである。
【図21】サーバの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、実施の形態のタスク管理システム10の構成を示す。タスク管理システム10は、ゲーム端末12で総称されるゲーム端末12a、ゲーム端末12b、ゲーム端末12c、ゲーム端末12dと、サーバ14を備える。これらの装置は、有線もしくは無線の通信網16により互いに接続される。通信網16は、LAN・WAN・インターネット等を含む。
【0013】
ゲーム端末12は、ユーザが把持して使用する携帯型のゲーム装置である。変形例として、携帯電話機、スマートフォン、タブレット型情報端末等の携帯型の情報処理装置であってもよい。ゲーム端末12は、操作者であるユーザが覚えておくべき物事であり、また所定のタイミングで実行すべき事柄(以下、「タスク」と呼ぶ。)を管理する。例えば、タスクが実行されたこと、もしくはタスクが未実行であることを示すタスクの実行状況を管理する。
【0014】
タスクは、備忘録としてのメモの内容であってもよく、ユーザの計画(言い換えれば、実行を予定する事柄)の内容や、ユーザの習慣の内容を示すものであってもよい。例えば、特定の日時に実行すべきタスクとして、オークションサイトにおける特定の出品物の落札状況を確認する旨のタスクであってもよく、1週間単位に繰り返して実行すべきタスクとして、連続ドラマの放送を録画する旨のタスクであってもよい。
【0015】
サーバ14は、ゲーム端末12a〜ゲーム端末12d間でのタスクのデータの送受を仲介する。具体的には、あるゲーム端末12からアップロードされたタスクを、他のゲーム端末12へ公開し、他のゲーム端末12からの要求に応じて当該タスクを他のゲーム端末12にダウンロードさせる。
【0016】
図2は、図1のゲーム端末12の外観を示す。ゲーム端末12には、方向キー21、ボタン22、左アナログスティック23、右アナログスティック24、左ボタン25、右ボタン26などの入力装置20と、表示装置68とが備えられている。表示装置68には、プレイヤーの指やスタイラスペンなどによる接触を検知するためのタッチパネル69が併設されている。ボタン22は、○ボタン31、△ボタン32、□ボタン33、及び×ボタン34を含む。
【0017】
以下、図3〜図10を参照して、ゲーム端末12の表示装置68に表示されるユーザインタフェースを説明する。
【0018】
ユーザは、ゲーム端末12においてタスクを新規に作成して登録する。図3は、タスクを作成するためのタスク作成画面を示している。タスクタイトル欄70は、タスクのタイトルを入力するフィールドである。タスクコメント欄72は、タスクに関する任意の文章をユーザが入力するフィールドであり、例えばタスクの具体的な内容や、タスクに関するユーザの意見・感想等が入力される。実行予定日時欄74は、タスクを実行すべき日時が設定される。実行予定日時欄74には、日単位・週単位・月単位等で繰り返してタスクを実行する旨が設定されてもよい。
【0019】
タスク管理システム10では、ユーザは自身で作成したタスクをサーバ14を介して他のユーザへ公開することができる。具体的には、ユーザは地図上の特定の位置にタスクを配置し、その位置情報とともにタスクの情報をサーバ14へアップロードする。図4は、タスクの配置方法を選択する画面を示している。同図で示すように、ユーザは、ゲーム端末12の現在位置、もしくは、地図画像上において手動で指定した位置のいずれにタスクを配置するかを選択する。
【0020】
図5は、図4の配置方法選択画面において、ゲーム端末12の現在位置にタスクを配置することが選択された場合に表示される確認画面を示している。ゲーム端末12の現在位置はGPSにより比較的細かい粒度で特定されるため、同図ではタスクの配置位置を示す住所が町丁目の粒度で表示されている。位置シンボル76は、地図画像上でタスクが配置される位置を示すシンボルの画像であり、同図では地図画像上でのゲーム端末12の現在位置を示している。
【0021】
図6は、図4の配置方法選択画面において、地図画像上にタスクを手動で配置することが選択された場合に表示される配置位置指定画面を示している。ユーザは、日本地図を模した地図画像上の任意の位置に対してタップ操作を行うことにより、そのタップ位置をタスクの配置位置として決定する。この場合、位置シンボル76の表示位置は、そのタップ位置に移動する。
【0022】
図7は、図6の配置位置指定画面において、地図画像の任意の位置がタップされた場合に表示される確認画面を示している。図7では、タスクの配置位置を示す住所が市区町村の粒度で表示されている。
【0023】
実施の形態では、地図画像においてユーザにより指定されうる各位置の住所は地図画像のデータに予め設定される。ゲーム端末12におけるメモリ等のシステムリソースの制約のため、ゲーム端末12が細かい縮尺の地図画像を多量に保持することは困難である。また、地図画像のデータにおいて地図上の各位置に対応づけて細かい粒度での住所を設定しておくこともデータ量が非常に大きくなるため困難である。一例として、地図の縮尺は最も細かい場合で25万分の1となり、ユーザがタップにより指定できる位置(住所)の粒度も市区町村の粒度に制限される。したがって実施の形態では、タスクの配置位置として地図画像の任意の位置が指定された場合、地図画像のデータに予め設定された比較的粗い粒度での住所情報によりタスクの配置位置を示す住所が特定される。
【0024】
図6に戻り、地図画像にはランドマークシンボル78が含まれる。ランドマークシンボル78は、著名な建造物や、名所、史跡等、地理上のランドマークの位置を示す画像である。例えば、「ABCタワー」や「XYZ公園」を示すものである。ランドマークシンボル78は、1都道府県あたり4〜6個配置される。ユーザは、特定のランドマークシンボル78に対するタップ操作を行うことにより、特定のランドマークシンボル78の位置をタスクの配置位置として決定する。地図画像のデータには各ランドマークの詳細な住所が予め設定されているため、比較的細かい粒度でタスクの配置位置を指定することができる。図8は、図6の配置位置指定画面において、地図画像上の特定のランドマーク(ここではABCタワー)が指定された場合に表示される確認画面を示している。
【0025】
なお、ランドマークは必ずしも地図画像に配置される必要はない。例えば、地図画像とは別の表示領域においてユーザによる指定が可能な態様で表示されてもよい。
【0026】
タスク管理システム10では、ゲーム端末12のユーザは、他のユーザが公開したタスクをサーバ14を介して自身のタスクとして取り込むことができる。図9は、ゲーム端末12の現在位置の近傍の位置に公開された(言い換えれば配置された)タスク(以下、「近傍タスク」とも呼ぶ。)を一覧表示する画面(以下、「近傍タスクリスト」とも呼ぶ。)を示している。近傍タスクリストは、他のユーザにより公開された複数のタスクの中から近傍タスクを検索した結果を示すものであると言える。
【0027】
近傍タスクリストのタスクタイトル欄80にはタスクのタイトルが表示され、ユーザアカウント欄82にはタスクの公開者(言い換えれば作成者)であるユーザのアカウントが表示される。スカウト数欄84には、タスクが公開者とは異なる他のユーザにより取り込まれた数、言い換えれば、当該タスクを自身のタスクとして取り込んだユーザ数が表示される。ゲキレイ数欄86には、タスクが公開者とは異なる他のユーザにより応援された回数、言い換えれば、他のユーザによりタスクの実行が奨励された回数が表示される。
【0028】
SP欄88は、ゲーム端末12のユーザが保持するソーシャルポイント(以下「SP」と呼ぶ。)を示すインジケータである。図9ではSPが「5」であることを示している。後述するようにSPは、ユーザが公開したタスクのスカウト数やゲキレイ数が増えるほど大きい値となり、また他のユーザが公開したタスクをユーザが取り込んだり(スカウトしたり)、応援する(ゲキレイする)ほど大きい値となる。すなわちSPは、ユーザが他のユーザと関わった回数を示すものであると言える。
【0029】
近傍タスクリストにおいて、ユーザが自身のタスクとして取り込みたいタスクを選択すると、タスクの詳細(例えばタイトルに加えてコメントや実行予定日時)を示す図3と同様のタスク編集画面が表示される。ユーザは、自身の嗜好や都合に応じて、近傍タスクリストで選択したタスクの情報(例えばコメントや実行予定日時)を適宜編集し、自身のタスクとして保存する。
【0030】
図10は、ゲーム端末12に記録されたユーザのタスクを一覧表示する画面(以下、「ユーザタスクリスト」とも呼ぶ。)を示している。タスク種別欄90には、各タスクが自端末で作成されたものか、もしくは他のゲーム端末12で作成されたものかを示すインジケータが表示される。同図では、自端末で作成されたタスク(以下、「内部作成タスク」とも呼ぶ。)を「A」、他のゲーム端末12で作成されたタスク(以下、「外部作成タスク」とも呼ぶ。)を「B」で示している。タスクタイトル欄92にはタスクのタイトル、実行予定日時欄94にはタスクの実行予定日時が表示される。
【0031】
達成状況欄96には、各タスクが現時点で未実行(未達成)か、もしくは実行済(達成)かを示すインジケータが表示される。ユーザは、実行済のタスクについて、ユーザタスクリストの達成状況欄96を「未達成」→「達成」へ変更する。後述するように、内部作成タスクが達成されると、タスク種別「A」のタスク達成スコアがインクリメントされ、外部作成タスクが達成されると、タスク種別「B」のタスク達成スコアがインクリメントされる。
【0032】
ゲーム端末12では、ユーザのSP、タスク種別「A」のスコアおよびタスク種別「B」のスコアが管理され、それぞれのスコアに応じてゲーム上の特典、具体的にはゲームのキャラクタがユーザに提供される。図11は、ゲーム端末12における特典付与条件を示す。ここでは、キャラクタα<β<γの順に、またキャラクタX<Y<Zの順にユーザにとって利益が大きいキャラクタであることとし、レベル1<2<3の順にユーザにとって利益が大きいこととする。したがって、ユーザのSP、タスク種別「A」のスコアおよびタスク種別「B」のスコアが大きいほど、より有益な特典がユーザへ提供される。例えば、敵キャラクタ対する攻撃力がより高いキャラクタや、レアリティがより高いキャラクタが、ユーザの味方キャラクタとして提供されてもよい。なおタスク種別「A」のスコアとタスク種別「B」のスコアが同じ場合には、タスク種別「B」のスコアが優先的に適用される。
【0033】
以上説明したユーザインタフェースを提供するタスク管理システム10におけるゲーム端末12およびサーバ14の構成を以下説明する。
図12は、ゲーム端末12の機能構成を示すブロック図である。ゲーム端末12は、入力装置20と、表示装置68と、タッチパネル69と、GPS受信部60と、通信処理部62と、画面生成部64と、データ保持部40と、制御部46とを備える。
【0034】
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば、制御部46の各機能ブロックに対応するプログラムモジュールが、フラッシュメモリ等のストレージに格納され、メインメモリへ適宜読み出されてCPUにより実行されることにより実現されてもよい。またデータ保持部40の各機能ブロックは、フラッシュメモリ等のストレージやメインメモリにより実現されてもよい。
【0035】
GPS受信部60は、GPS衛星からの信号を受信し、その信号に基づいてゲーム端末12の現在位置を示す情報を出力する。具体的には、ゲーム端末12の現在位置を示す経度および緯度を出力する。通信処理部62は、通信網16を介して、サーバ14等の外部装置との通信処理を実行する。画面生成部64は、データ保持部40により制御されるタスク管理の画面およびゲームの画面のデータを生成し、タスク管理の画面およびゲームの画面を表示装置68に表示させる。
【0036】
データ保持部40は、タスク保持部41と、地図保持部42と、スコア保持部43と、ゲームデータ保持部44とを含む。タスク保持部41は、ゲーム端末12で管理すべきタスク、すなわち自端末で作成されたタスクと他のゲーム端末12で作成されて取り込まれたタスクの両方に関するデータを保持する。
【0037】
図13は、図12のタスク保持部41に保持されるタスクデータの構成を示す。タスクデータは、タスクIDと、ユーザアカウントと、タイトルと、コメントと、実行予定日時と、達成状況を含む。タスクIDは、タスク管理システム10においてユニークなIDである。ユーザアカウントは、タスク作成者のユーザアカウントである。タイトルはタスクのタイトルであり、コメントはタスクに対するユーザのコメントであり、実行予定日時はタスクの実行予定日時である。達成状況は、タスクが達成済みかもしくは未達成かを示す情報である。
【0038】
図12に戻り、地図保持部42は、タスクの公開設定時に表示させるべき地図画像のデータを保持する。この地図画像のデータには、地図画像においてユーザにより指定されうる複数地点の位置と、市区町村の粒度での住所との対応関係を示す情報が含まれる。また、複数のランドマークの位置と、そのランドマークの詳細な住所(実施の形態では町丁目の粒度での住所)との対応関係を示す情報が含まれる。
【0039】
スコア保持部43は、ゲーム上での特典付与に関連するユーザの属性について、そのスコアを保持する。具体的には、ゲーム端末12のユーザが保持するSPのスコア、タスク種別「A」のタスク達成スコア、およびタスク種別「B」のタスク達成スコアを保持する。ゲームデータ保持部44は、図11で示したキャラクタα〜γ、キャラクタX〜Zが登場するゲームのデータを保持する。
【0040】
実施の形態では、スコア保持部43に保持された各種スコアは、定期的に、例えば24時間等の所定期間が経過するたびにクリアされる。したがって、所定期間における複数のタスクの達成状況や、外部作成タスクに対するユーザのスカウトやゲキレイの状況、内部作成タスクに対する他のユーザのスカウトやゲキレイの状況に応じて、所定期間経過後にユーザに提供される特典は異なったものとなる。
【0041】
制御部46は、現在位置取得部47と操作検出部48とタスク管理部49とを含む。現在位置取得部47は、GPS受信部60が出力した経度および緯度の値を、通信処理部62を介して外部の住所特定サーバへ送信する。この住所特定サーバは、経度および緯度の値を受け付けて、その値で特定される住所を町丁目の粒度で示す情報を提供する。現在位置取得部47は、GPS受信部60が出力した経度および緯度の値に対応する住所の情報を住所特定サーバから取得する。
【0042】
操作検出部48は、ユーザが操作する入力装置20から入力される制御信号を受け付けて操作内容を検出する。またタッチパネル69から、ユーザのタップ操作やドラッグ操作等が検知された位置の座標を取得する。操作検出部48は、検出した操作内容を示す情報や、タッチパネル69の操作位置の座標を示す情報をタスク管理部49へ渡す。
【0043】
タスク管理部49は、ゲーム端末12のユーザが実行すべきタスクを管理するための処理を実行する。タスク管理部49は、タスク情報表示制御部50と、タスク編集支援部51と、内部登録部52と、タスク公開支援部53と、外部登録部54と、近傍タスク取得部55と、スコア更新部56と、特典付与部57と、ゲーム実行部58と、ゲーム表示制御部59とを含む。タスク管理部49は、タスク管理アプリケーションとして実装されて記録メディアに格納され、その記録メディアを介してゲーム端末12へインストールされてもよい。
【0044】
タスク情報表示制御部50は、タスク保持部41に保持されたタスクデータを取得してユーザタスクリストのデータとして設定し、画面生成部64を介してユーザタスクリストを表示装置68に表示させる。その際、タスクデータのユーザアカウントが自端末のユーザアカウントである場合、タスク種別欄90には「A」を設定し、他端末のユーザアカウントである場合、タスク種別欄90には「B」を設定する。
【0045】
タスク情報表示制御部50は、ユーザタスクリストにおいて特定のタスクが選択された場合、タスク保持部41に保持された当該タスクの詳細情報(例えばタイトルに加えてコメントや実行予定日時)を取得して表示装置68に表示させる。特定のタスクの達成状況を未達成から達成へ更新する旨の操作が検出されると、タスク情報表示制御部50は、タスク保持部41に格納された当該タスクのタスクデータにおける達成状況を未達成から達成へ更新する。それとともに、ユーザタスクリストにおける達成状況の表示も併せて更新する。
【0046】
タスク編集支援部51は、タスク作成画面を表示させ、タスク作成画面に対するユーザの情報入力を支援する。内部登録部52は、タスク作成画面において登録操作がなされた場合、新規のタスクIDを採番して、タスク作成画面に入力されたタスクデータとともにタスク保持部41へ格納する。この場合、内部登録部52はタスク作成者である自端末のユーザアカウントをタスク保持部41へ格納することにより、当該タスクを内部作成タスクとして記録する。また達成状況として未達成を設定する。
【0047】
またタスク編集支援部51は、サーバ14から取得されたタスクを編集するためのタスク編集画面を表示させ、タスク編集画面に対するユーザの情報入力を支援する。内部登録部52は、タスク編集画面において登録操作がなされた場合、サーバ14から当該タスクのデータとして取得されたタスクIDとともにタスク編集画面に入力されたタスクデータをタスク保持部41へ格納する。この場合、内部登録部52はサーバ14から当該タスクのデータとして取得された他端末のユーザアカウントをタスク保持部41へ格納することにより、当該タスクを外部作成タスクとして記録する。また達成状況として未達成を設定する。
【0048】
タスク公開支援部53は、地図保持部42に保持された地図画像を取得して、図4〜図8で示した各画面の表示を制御する。また各画面へのユーザの入力に応じた処理を実行する。具体的には、特定の内部作成タスクの公開要求を示すユーザ操作が検出されると、図4の配置方法選択画面を表示させる。配置方法選択画面において、ゲーム端末12の現在位置にタスクを配置することが選択された場合、タスク公開支援部53は、ゲーム端末12の現在位置の住所を示す位置情報を現在位置取得部47から取得して図5の配置位置確認画面に表示させる。
【0049】
配置方法選択画面において、手動で指定した位置にタスクを配置することが選択された場合、タスク公開支援部53は、図6の配置位置指定画面を表示させる。配置位置指定画面において、地図画像の特定の位置がタップされた場合、そのタップ位置に対応づけられた住所を示す位置情報を地図保持部42から取得して図7の配置位置確認画面に表示させる。配置位置指定画面において、地図画像に予め配置されたランドマークがタップされた場合、そのランドマークに対応づけられた住所を示す位置情報を地図保持部42から取得して図8の配置位置確認画面に表示させる。
【0050】
外部登録部54は、ユーザにより公開が要求されたタスクのデータをサーバ14へアップロードすることにより、当該タスクを他のユーザへ公開する。具体的には、図5の配置位置確認画面において公開決定の操作が検出された場合、ユーザが指定した内部作成タスクに、ゲーム端末12の現在位置の住所を町丁目の粒度で示す位置情報を付加したデータを含むタスク登録要求をサーバ14へ送信する。
【0051】
また外部登録部54は、図7の配置位置確認画面において公開決定の操作が検出され場合、ユーザが指定した内部作成タスクに、地図画像上でのユーザによる指定位置の住所を市区町村の粒度で示す位置情報を付加したデータを含むタスク登録要求をサーバ14へ送信する。また図8の配置位置確認画面において公開決定の操作が検出された場合、ユーザが指定した内部作成タスクに、ユーザにより指定されたランドマークの住所を町丁目の粒度で示す位置情報を付加したデータを含むタスク登録要求をサーバ14へ送信する。
【0052】
近傍タスク取得部55は、近傍タスクの検索要求の操作が検出された場合、ゲーム端末12の現在位置を示す位置情報を現在位置取得部47から取得する。そして、その位置情報を指定した近傍タスクの検索要求をサーバ14へ送信し、近傍タスクの一覧情報をサーバ14から取得して図9の近傍タスクリストを表示させる。その際に、スコア保持部43に保持されているユーザのSPも併せて表示させる。
【0053】
また、近傍タスクリストにおいて特定の近傍タスクがユーザにより選択された場合、近傍タスク取得部55は、選択された近傍タスクの詳細情報(ID、ユーザアカウント、タイトル、コメント、実行予定日時等)をサーバ14から取得して表示装置68に表示させる。そして、その近傍タスクの取り込み(スカウト)がユーザにより指定された場合、その近傍タスクの詳細情報をタスク編集支援部51に渡してタスク編集画面を表示させる。その一方、その近傍タスクの応援(ゲキレイ)がユーザにより指定された場合、その旨をスコア更新部56へ通知する。
【0054】
スコア更新部56は、ゲーム端末12における内部作成タスクおよび外部作成タスクの達成状況や、外部作成タスクに対するスカウトおよびゲキレイの実施状況、公開した内部作成タスクに対するスカウトおよびゲキレイの受付状況に応じてスコア保持部43に保持された各種スコアを更新する。具体的には、タスク保持部41において内部作成タスクの達成状況が未達成から達成へ更新された都度、タスク種別「A」のタスク達成スコアをインクリメントする。またタスク保持部41において外部作成タスクの達成状況が未達成から達成へ更新された都度、タスク種別「B」のタスク達成スコアをインクリメントする。
【0055】
またスコア更新部56は、外部作成タスクがゲーム端末12に取り込まれた(スカウトされた)場合、例えば自端末のユーザアカウントとは異なるユーザアカウントがタスク保持部41のタスクデータに新規に記録された場合、SPをインクリメントする。また、外部作成タスクを応援(ゲキレイ)する旨が近傍タスク取得部55から通知された場合、SPをインクリメントする。外部作成タスクに対してスカウトとゲキレイのいずれがなされた場合も、スコア更新部56はその外部作成タスクのIDとともにスカウトもしくはゲキレイした旨を示す情報(以下、「スカウト通知」とも呼ぶ。)をサーバ14へ送信する。
【0056】
またスコア更新部56は、ユーザが公開した内部作成タスクが他のユーザによりスカウトもしくはゲキレイされた旨を示す情報(以下、「被スカウト通知」とも呼ぶ。)をサーバ14から受け付けると、SPをインクリメントする。
【0057】
特典付与部57は、定期的に、例えば24時間等の所定期間が経過するたびに、タスク保持部41に保持された各種スコアを参照し、そのスコアの高低に応じた特典をユーザへ提供する。具体的には、図11の特典付与規則にしたがって、SPのスコア、タスク種別「A」のタスク達成スコア、およびタスク種別「B」のタスク達成スコアにより定まる種類およびレベルのキャラクタをゲームに登場させる。例えば、これらのスコアで特定されるキャラクタがユーザの味方キャラクタとして登場するようゲームデータ保持部44のゲームデータを更新してもよい。なお特典付与部57は、特典提供処理の実行後、タスク保持部41に保持された各種スコアをクリアする。
【0058】
ゲーム実行部58は、ゲームデータ保持部44を参照して、特典付与部57によりユーザに付与されたキャラクタが登場して敵キャラクタとバトルを行うゲームを実行する。そして、ゲームの実行結果(例えばバトルの様子や勝敗)を示す画像データをゲームデータ保持部44へ格納する。ゲーム表示制御部59は、ゲームの表示要求を示す操作が検出されると、ゲームデータ保持部44に保持されたゲームの実行結果を示す画像データを表示装置68へ表示させる。
【0059】
図14は、サーバ14の機能構成を示すブロック図である。サーバ14は、タスク蓄積部102と、タスク登録受付部104と、検索要求受付部106と、検索処理部108と、検索結果提供部110と、スカウト通知受付部112と、タスク更新部114と、スカウト通知転送部116とを含む。
【0060】
タスク蓄積部102は、ゲーム端末12からアップロードされたタスクのデータを保持する。図15(a)および図15(b)は、タスク蓄積部102に保持されるタスクデータの構成を示す。実際には図15(a)と図15(b)両方のデータ項目が1レコードにおいて保持される。図15(a)のデータ項目は図13のデータ項目と同じであるため説明を省略する。
【0061】
図15(b)の配置位置は、タスク登録要求が含む位置情報が示す住所である。既述したように、町丁目の粒度の住所(現在位置指定もしくはランドマーク指定)、市区町村の粒度の住所(任意位置指定)のいずれかとなる。スカウト数は、タスクのアップロード元のユーザとは異なるユーザにより当該タスクが取り込まれた回数である。ゲキレイ数は、タスクのアップロード元のユーザとは異なるユーザにより当該タスクが応援された回数である。
【0062】
図14に戻り、タスク登録受付部104は、公開すべきタスクデータと位置情報を含むタスク登録要求をゲーム端末12から受け付けて、そのタスクデータおよび位置情報をタスク蓄積部102へ格納する。
【0063】
検索要求受付部106は、近傍タスクの検索要求をゲーム端末12から受け付ける。この検索要求では、要求元のユーザアカウントが指定されることとする。検索処理部108は、検索要求で指定された位置情報が示すゲーム端末12の現在位置について、その近傍の範囲を特定する。例えば、ゲーム端末12の現在位置から半径5Kmの円形領域を近傍の範囲として特定し、その近傍範囲に属する複数の住所(例えばAAA町1丁目、BBB町2丁目)を特定する。検索処理部108は、タスク蓄積部102に格納されたタスクデータのうち、検索要求元のユーザアカウントとは異なるユーザアカウントが設定され、かつ、配置位置の住所が近傍範囲に属する住所と整合するタスクデータを検索する。そして検索にヒットしたタスクを近傍タスクとして抽出する。
【0064】
検索結果提供部110は、近傍タスクのタイトル、ユーザアカウント、スカウト数、ゲキレイ数を含む近傍タスクの一覧情報をゲーム端末12へ送信して表示させる。なお、タスクの配置位置が市区町村の粒度の住所であった場合、タスクの近傍範囲にその市区町村の一部が含まれれば近傍タスクとして抽出されることとする。
【0065】
また検索要求受付部106は、特定のタスクのIDを指定した詳細情報要求をゲーム端末12から受け付ける。検索処理部108は、そのタスクIDをキーとして、コメントや実行予定日時を含む詳細なタスクデータをタスク蓄積部102から抽出する。検索結果提供部110は、抽出された詳細なタスクデータをゲーム端末12へ送信して表示させる。
【0066】
スカウト通知受付部112は、特定のタスクのIDを指定したスカウト通知をゲーム端末12から受け付ける。タスク更新部114は、そのスカウト通知がタスクをスカウトした旨を示す場合、タスク蓄積部102に格納された上記のIDで特定されるタスクデータについて、そのスカウト数をインクリメントする。またスカウト通知がタスクをゲキレイした旨を示す場合、タスク蓄積部102に格納された上記のIDで特定されるタスクデータについて、そのゲキレイ数をインクリメントする。
【0067】
スカウト通知転送部116は、タスク蓄積部102に格納された上記のIDで特定されるタスクデータについて、そのユーザアカウントにしたがって転送先のゲーム端末12を特定する。そして特定したゲーム端末12に対して、スカウト通知受付部112が受け付けたスカウト通知を被スカウト通知として転送する。
【0068】
以上の構成によるゲーム端末12およびサーバ14の動作を以下説明する。
図16は、ゲーム端末12の動作を示すフローチャートである。ゲーム端末12においてユーザがタスク管理アプリケーションを起動すると(S10のY)、以下のタスク管理処理の各ステップを実行する。その一方、タスク管理アプリケーションが起動されなければ(S10のN)、以下のステップをスキップして本図のフローを終了する。
【0069】
サーバ14から被スカウト通知を受け付けた場合(S12のY)、スコア更新部56はスコア保持部43に格納されたSPをインクリメントする(S14)。被スカウト通知を受け付けなければ(S12のN)、S14をスキップする。タスク情報表示制御部50は、ユーザタスクリストを表示させる(S16)。タスクの新規登録をユーザが選択すると(S18のY)、タスク編集支援部51はタスク作成画面を表示させ、内部登録部52はタスク作成画面へのユーザの入力情報にしたがって内部作成タスクをタスク保持部41へ登録する(S20)。特定のタスクの公開をユーザが要求すると(S18のN、S22のY)、そのタスクについて後述のタスク外部登録処理を実行する(S24)。近傍タスクの検索をユーザが要求すると(S22のN、S26のY)、後述のタスク検索処理を実行する(S28)。
【0070】
特定のタスクの達成をユーザが指定すると(S26のN、S30のY)、そのタスクについて後述のステータス更新処理を実行する(S32)。後述のゲーム関連処理について、先の実行時点から所定期間が経過すると(S30のN、S34のY)、ゲーム関連処理を実行する(S36)。ユーザがタスク管理アプリケーションを終了すると(S34のN、S38のY)、本図のフローを終了し、タスク管理アプリケーションの実行が継続される場合(S38のN)、またS20・S24・S28・S32・S36が終了した場合、S12へ戻る。
【0071】
なお図16には不図示であるが、ゲーム端末12においてゲームの実行結果の表示要求がユーザから受け付けられると、ゲーム表示制御部59は、ゲームデータ保持部44に格納されたゲームの実行結果を示す画像データを表示させる。
【0072】
図17は、図16のS24のタスク外部登録処理を詳細に示すフローチャートである。タスク公開支援部53は、タスクの配置方法の選択画面を表示させる(S40)。選択画面において、タスクの配置位置を現在位置とすることが選択された場合(S42のY)、現在位置取得部47は、GPS受信部60により出力された経度・緯度にもとづいてゲーム端末12の現在位置の住所を相対的に細かい粒度で特定する。そしてタスク公開支援部53は、その住所をタスクの配置位置として決定する(S44)。外部登録部54は、公開すべきタスクデータとともに、ゲーム端末12の現在位置の住所を示す位置情報をサーバ14へアップロードする(S46)。
【0073】
選択画面において、タスクの配置位置をユーザが手動で指定することが選択された場合(S42のN)、タスク公開支援部53は地図画像を含む配置位置指定画面を表示させる。配置位置指定画面において、地図画像上に配置されたランドマークがユーザにより指定された場合(S48のY)、タスク公開支援部53は、地図情報に予め保持されたランドマークの位置情報にもとづいてランドマークの所在位置の住所を相対的に細かい粒度で特定する(S50)。外部登録部54は、公開すべきタスクデータとともに、ランドマークの所在位置の住所を示す位置情報をサーバ14へアップロードする(S52)。配置位置指定画面において、ランドマークが配置されていない位置をユーザが指定した場合(S48のN)、タスク公開支援部53は、地図情報に予め保持された地図画像上の各地点の住所情報にもとづいてユーザの指定位置の住所を相対的に粗い粒度で特定する(S54)。外部登録部54は、公開すべきタスクデータとともに、ユーザの指定位置の住所を示す位置情報をサーバ14へアップロードする(S56)。
【0074】
図18は、図16のS28のタスク検索処理を詳細に示すフローチャートである。現在位置取得部47は、GPS受信部60により出力された経度・緯度にもとづいてゲーム端末12の現在位置の住所を相対的に細かい粒度で特定する(S60)。近傍タスク取得部55は、ゲーム端末12の現在位置の近傍に配置された近傍タスクの情報をサーバ14から取得して近傍タスクリストを表示させる(S62)。特定の近傍タスクがユーザにより選択された場合(S64のY)、近傍タスク取得部55はその近傍タスクの詳細情報をサーバ14から取得して表示させる(S66)。その近傍タスクを自身のタスクとして取り込む、すなわちスカウトすることをユーザが指示すると(S68のY)、タスク編集支援部51はスカウト対象のタスクの内容を編集するためのタスク編集画面を表示させる(S70)。
【0075】
タスク編集画面においてタスクの登録が指示されると、内部登録部52はタスク編集画面における編集結果を外部作成タスクとしてタスク保持部41へ記録する(S72)。スコア更新部56は、スコア保持部43に格納されたSPをインクリメントし(S74)、スカウト通知をサーバ14へ送信する(S76)。タスクのスカウト指示がなければ(S68のN)、S70以降をスキップし、近傍タスクリストにおいてユーザによる特定のタスクの指定が未検出であれば(S64のN)、S66以降をスキップする。なお図18には不図示であるが、近傍タスクの詳細情報が表示された画面において、当該タスクをゲキレイすることが選択された場合、S74およびS76が実行される。
【0076】
図19は、図16のS32のステータス更新処理を詳細に示すフローチャートである。タスク情報表示制御部50は、ユーザタスクリストにおけるタスクの達成状況の表示を更新し、併せてタスク保持部41におけるタスクデータを未達成から達成へ更新する(S80)。達成されたタスクが内部作成タスクである場合(S82のY)、スコア更新部56は、タスク種別「A」のタスク達成スコアをインクリメントする(S84)。その一方、達成されたタスクが外部作成タスクである場合(S82のN)、スコア更新部56は、タスク種別「B」のタスク達成スコアをインクリメントする(S86)。
【0077】
図20は、図16のS36のゲーム関連処理を詳細に示すフローチャートである。特典付与部57は、スコア保持部43に格納された各属性のスコアにしたがって、ゲーム上の特典を付与するか否かを決定する。特典を付与する場合、特典の種類を決定し、ゲーム内でユーザに特典がもたらされるようゲームデータ保持部44のゲームデータを更新する(S90)。そして特典付与部57は、スコア保持部43に格納された各属性のスコアをクリアする(S92)。ゲーム実行部58は、ゲームデータ保持部44のゲームデータにしたがってゲームアプリケーションを実行する。それとともに、ゲームの実行結果を示す画像データを記録してゲームデータ保持部44へ格納する(S94)。
【0078】
図21は、サーバ14の動作を示すフローチャートである。タスク登録受付部104は、タスクの登録要求をゲーム端末12から受け付けると(S100のY)、そのタスクのデータをタスク蓄積部102へ格納する(S102)。タスクの登録要求を受け付けなければ(S100のN)、S102をスキップする。検索要求受付部106が近傍タスクの検索要求をゲーム端末12から受け付けると(S104のY)、検索処理部108は、ゲーム端末12の現在位置の近傍に配置された近傍タスクをタスク蓄積部102から検索する(S106)。そして検索結果提供部110は、近傍タスクの一覧を示す情報をゲーム端末12へ送信する(S108)。近傍タスクの検索要求を受け付けなければ(S104のN)、S106およびS108をスキップする。
【0079】
検索要求受付部106が特定の近傍タスクの照会要求をゲーム端末12から受け付けると(S110のY)、検索処理部108は、その近傍タスクの詳細情報をタスク蓄積部102から取得する。そして検索結果提供部110は、その近傍タスクの詳細情報をゲーム端末12へ送信する(S112)。特定の近傍タスクの照会要求を受け付けなければ(S110のN)、S112をスキップする。スカウト通知受付部112がスカウト通知をゲーム端末12から受け付けると(S114のY)、タスク更新部114はスカウト対象のタスクのスカウト数もしくはゲキレイ数をインクリメントする(S116)。そしてスカウト通知転送部116は、スカウト対象もしくはゲキレイ対象のタスクの作成元であるゲーム端末12に対して本スカウト通知を被スカウト通知として送信する(S118)。スカウト通知が受け付けなければ(S114のN)、S116およびS118をスキップする。
【0080】
本実施の形態のタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12からネットワーク上のサーバに対して所定のデータとともに位置情報をアップロードすべき場合に、その位置情報をゲーム端末12の現在位置の住所とするか、もしくはゲーム端末12において表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置の住所とするかをユーザが選択することができる。これにより、携帯情報端末としてのゲーム端末12におけるシステムリソースの制約下で、位置情報として設定する内容の自由度を高めることができる。例えば、ゲーム端末12の現在位置は相対的に粒度が細かい住所となり、地図画像上でユーザが任意に指定した位置は相対的に粒度が粗い住所となる場合、位置情報を付加するデータの性質に応じていずれの位置情報を選択するかをユーザが決定することができる。
【0081】
なお、ゲーム端末12等の携帯情報端末の表示装置のサイズは一般的に小さく、また既述したように携帯情報端末のシステムリソースの制約により、表示装置に表示する地図の縮尺を細かくすることも困難である。したがって、ユーザが地図画像上で指定した位置を厳密に特定、言い換えれば比較的狭いスポットとして特定した場合、かえってユーザの利便性を下げる結果となりうる。例えば、ユーザはAAA町1丁目を指定したいにもかかわらず、地図画像上でのポイント位置がAAA町2丁目と検出されて、ユーザの意図に反した位置となることがあり、また、ユーザにやり直しの手間が発生することがある。実施の形態では、地図画像の位置をユーザがポイントした場合、そのポイント位置に対応する住所を比較的粗い粒度(例えばAAA町の粒度)で特定、言い換えれば比較的広いエリアとして特定するため、ユーザの利便性の低下を抑制することができる。
【0082】
またタスク管理システム10によれば、位置情報として地図画像上に予め配置されたランドマークをユーザが指定することができる。一般的にランドマークの所在位置は位置情報として指定されやすく、また、地図画像上でユーザが指定可能な位置数>>ランドマーク数であるため、ゲーム端末12におけるシステムリソース等の制約下においても相対的に粒度が細かい住所を位置情報として指定できる。これにより、位置情報として設定する内容の自由度を効率的に高めることができる。
【0083】
またタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12aのユーザが作成したタスクを他のユーザ(例えばゲーム端末12b〜ゲーム端末12dのユーザ)へ公開することができる。そして、ゲーム端末12b〜ゲーム端末12dのユーザは、ゲーム端末12aのユーザが作成したタスクが自身にとって有益なものと考える場合、そのタスクを自身のタスクとして取り込むことができる。例えば、ゲーム端末12bのユーザが、ドラマの放映日時を失念していた場合であっても、ゲーム端末12aが公開したドラマ録画のタスクを見てドラマの放映日時を思い出すことができる。また例えば、そのタスクを自身のタスクとして取り込むことで、ドラマを録画する行動を確実に行いやすくなる。
【0084】
またタスク管理システム10によれば、第1のユーザが作成したタスクを第2のユーザが取り込む際に、そのタスクの内容を第2のユーザが自身の都合に応じて編集することができる。これにより、他のユーザが作成したタスクを自身のタスクとして取り込む場合の利便性を向上させることができる。
【0085】
またタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12のユーザは、ゲーム端末12の現在位置の近傍位置を指定して公開された他のユーザが作成したタスクの内容を確認することができる。ゲーム端末12の現在位置の近傍位置に公開されたタスクは、ゲーム端末12のユーザにとっても有益なものであることが多い。例えば、「新規オープンのABCレストランに行く」というタスクがそのレストランの近傍位置に公開されていた場合、レストランの近傍位置にいるユーザは当該タスクを確認することで、新規オープンのABCレストランの存在を認識することができる。
【0086】
またタスク管理システム10によれば、外部作成タスクを取り込みもしくは応援したユーザには特典としてキャラクタのレベルを決定するSPが提供される。同様に、公開した内部作成タスクが他のユーザにより取り込まれもしくは応援されたユーザにもSPが提供される。これにより、複数のユーザ間におけるタスクに関するやりとりを通じた交流を促進させることができる。
【0087】
またタスク管理システム10によれば、ゲーム端末12において内部作成タスクが達成された場合と、外部作成タスクが達成された場合とでは、異なる種類の特典がユーザへ提供される。したがって、複数種類の特典のコンプリートを目指すためには、内部作成タスクを達成するだけでなく、外部作成タスクも達成する必要がある。これにより、複数のユーザ間におけるタスクに関するやりとりを通じた交流を促進させることができる。
【0088】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下変形例を示す。
【0089】
第1の変形例を説明する。上記実施の形態では、ゲーム端末12の地図保持部42において地図画像のデータが保持されることとした。変形例では、サーバ14が地図画像のデータを保持してもよく、ゲーム端末12が配置位置確認画面や配置位置指定画面等を表示すべき場合に、ゲーム端末12に対して地図画像のデータを都度提供してもよい。ただし本変形例においても、ゲーム端末12とサーバ14間の通信帯域幅の制限やゲーム端末12のメモリ量の制限等、システムリソースの制約により、細かい縮尺の地図画像をゲーム端末12へ提供して表示させ、また地図画像の各位置に対応づけて細かい粒度での住所を設定しておくことは困難である。したがって、本変形例においても、地図画像のデータに設定される住所の粒度は市区町村単位の比較的粗い粒度となる。
【0090】
第2の変形例を説明する。上記実施の形態では言及していないが、ゲーム端末12においてユーザは近傍タスク検索の範囲を指定可能であってもよい。例えば、半径500m・2Km・5Km等、複数種類の範囲の中から選択可能であってもよい。ゲーム端末12の近傍タスク取得部55は、ユーザにより指定された近傍タスク検索の範囲を含む近傍タスクの検索要求をサーバ14へ送信する。サーバ14の検索処理部108は、検索要求において指定された近傍タスク検索の範囲を近傍の範囲として、タスク蓄積部102から近傍タスクを抽出してもよい。本変形例によれば、ゲーム端末12の現在位置に応じてユーザは検索の範囲を調整することにより、近傍タスクを発見しやすくなる。
【0091】
第3の変形例を説明する。上記実施の形態ではゲーム端末12からサーバ14へゲーム端末12のユーザが作成したタスクに位置情報を付加してアップロードすることとしたが、位置情報を付加すべき対象データはタスクに限られないことはもちろんである。ゲーム端末12等の携帯情報端末からサーバ14へ、位置情報を付加した様々なデータを送信すべき場合に本発明の技術思想を適用できることは当業者には理解されるところである。また、あるゲーム端末12がサーバ14へアップロードし、他のゲーム端末12がサーバ14からダウンロードするデータもタスクに限られないことはもちろんである。例えば、お知らせ・日記・つぶやき等の内容であってもよい。言い換えれば、あるゲーム端末12のユーザが他のゲーム端末12のユーザと共有すべき各種の情報であってよい。
【0092】
第4の変形例を説明する。タスク公開支援部53は、配置位置指定画面(例えば図6)において、地図画像の特定の位置がタップされた場合、そのタップ位置に対応づけられた住所を町丁目の粒度で示す位置情報を地図保持部42から取得する任意指定位置取得部を含んでもよい。タスク公開支援部53は、任意指定位置取得部により取得された位置情報を配置位置確認画面(例えば図7)に表示させる。なお本発明の技術思想は、以下に付記する構成として表すこともできる。
【0093】
(付記1)
本端末の現在位置を取得する第1位置取得部と、
ユーザにより指定された地図上の位置を取得する第2位置取得部と、
外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、上記第1取得部が取得する本端末の現在位置を示す位置情報と、上記第2位置取得部が取得する地図上の位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、
ユーザが指定した位置情報を付加した上記所定のデータを上記サーバへ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
【0094】
(付記2)
タッチパネルをさらに備え、
上記第2位置取得部は、上記タッチパネルに対するユーザの操作位置に対応づけられた地図上の位置を取得することを特徴とする付記1に記載の携帯情報端末。
【0095】
(付記3)
上記第1位置取得部は、本端末の現在位置を相対的に細かい粒度で示す情報を取得し、
上記第2位置取得部は、ユーザにより指定された地図上の位置を相対的に粗い粒度で示す情報を取得することを特徴とする付記1または2に記載の携帯情報端末。
【0096】
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【0097】
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0098】
10 タスク管理システム、 12 ゲーム端末、 14 サーバ、 49 タスク管理部、 50 タスク情報表示制御部、 51 タスク編集支援部、 52 内部登録部、 53 タスク公開支援部、 54 外部登録部、 55 近傍タスク取得部、 56 スコア更新部、 57 特典付与部、 102 タスク蓄積部、 104 タスク登録受付部、 106 検索要求受付部、 108 検索処理部、 110 検索結果提供部、 112 スカウト通知受付部、 114 タスク更新部、 116 スカウト通知転送部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の携帯情報端末とサーバとを備え、
前記第1の携帯情報端末は、
本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、
前記サーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、前記現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、
ユーザが指定した位置情報を付加した前記所定のデータを前記サーバへ送信する送信部と、を含み、
前記サーバは、前記第1の携帯情報端末から送信された前記所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記第1の携帯情報端末の受付部はさらに、前記位置情報として、前記地図画像の特定の位置に予め対応づけられたランドマークの指定をユーザから受け付け可能であり、
前記サーバの蓄積部は、前記位置情報としてランドマークが指定された場合、前記所定のデータを、ランドマークの位置情報とともに蓄積することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
第2の携帯情報端末をさらに備え、
前記所定のデータは、前記第1の携帯情報端末のユーザが前記第2の携帯情報端末のユーザと共有すべき情報であり、
前記第2の携帯情報端末は、本端末の現在位置の近傍を示す位置情報が付加された前記共有すべき情報を前記サーバから取得する取得部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記第2の携帯情報端末が前記共有すべき情報を取得した場合、その事実に関連する情報を前記第1の携帯情報端末へ通知する通知部をさらに備え、
前記第1の携帯情報端末は、前記事実に関連する情報が通知された場合、所定の特典をユーザに付与する特典付与部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記共有すべき情報は、前記第1の携帯情報端末のユーザのタスクを示す情報であり、
前記第2の携帯情報端末は、前記サーバから取得されたタスクを、本端末のユーザのタスクとして記録するタスク管理部をさらに備えることを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第2の携帯情報端末のタスク管理部は、前記サーバから取得されたタスクの内容を編集可能な態様で本端末のユーザに提示することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2の携帯情報端末のタスク管理部は、本端末で作成されたタスクと、前記サーバから取得されたタスクのそれぞれが本端末のユーザにより実行されたか否かを管理し、
前記第2の携帯情報端末は、前記本端末で作成されたタスクが実行された場合と、前記サーバから取得されたタスクが実行された場合とでは異なる特典をユーザに付与する特典付与部をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、
外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、前記現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、
ユーザが指定した位置情報を付加した前記所定のデータを前記サーバへ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
【請求項9】
所定のデータを位置情報とともに蓄積すべきサーバであって、
外部の携帯情報端末から、当該端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、当該端末の現在位置を示す位置情報のうちユーザが選択した位置情報が付加された前記所定のデータを受け付ける受付部と、
受け付けられた前記所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項10】
携帯情報端末が、本端末の現在位置を取得するステップと、
前記携帯情報端末が、外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付けるステップと、
前記携帯情報端末が、ユーザが指定した位置情報を付加した前記所定のデータを前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、前記携帯情報端末から送信された前記所定のデータを位置情報とともに蓄積するステップと、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項1】
第1の携帯情報端末とサーバとを備え、
前記第1の携帯情報端末は、
本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、
前記サーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、前記現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、
ユーザが指定した位置情報を付加した前記所定のデータを前記サーバへ送信する送信部と、を含み、
前記サーバは、前記第1の携帯情報端末から送信された前記所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部を含むことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記第1の携帯情報端末の受付部はさらに、前記位置情報として、前記地図画像の特定の位置に予め対応づけられたランドマークの指定をユーザから受け付け可能であり、
前記サーバの蓄積部は、前記位置情報としてランドマークが指定された場合、前記所定のデータを、ランドマークの位置情報とともに蓄積することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
第2の携帯情報端末をさらに備え、
前記所定のデータは、前記第1の携帯情報端末のユーザが前記第2の携帯情報端末のユーザと共有すべき情報であり、
前記第2の携帯情報端末は、本端末の現在位置の近傍を示す位置情報が付加された前記共有すべき情報を前記サーバから取得する取得部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記第2の携帯情報端末が前記共有すべき情報を取得した場合、その事実に関連する情報を前記第1の携帯情報端末へ通知する通知部をさらに備え、
前記第1の携帯情報端末は、前記事実に関連する情報が通知された場合、所定の特典をユーザに付与する特典付与部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記共有すべき情報は、前記第1の携帯情報端末のユーザのタスクを示す情報であり、
前記第2の携帯情報端末は、前記サーバから取得されたタスクを、本端末のユーザのタスクとして記録するタスク管理部をさらに備えることを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第2の携帯情報端末のタスク管理部は、前記サーバから取得されたタスクの内容を編集可能な態様で本端末のユーザに提示することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2の携帯情報端末のタスク管理部は、本端末で作成されたタスクと、前記サーバから取得されたタスクのそれぞれが本端末のユーザにより実行されたか否かを管理し、
前記第2の携帯情報端末は、前記本端末で作成されたタスクが実行された場合と、前記サーバから取得されたタスクが実行された場合とでは異なる特典をユーザに付与する特典付与部をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
本端末の現在位置を取得する現在位置取得部と、
外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、前記現在位置取得部が取得した本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付ける受付部と、
ユーザが指定した位置情報を付加した前記所定のデータを前記サーバへ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
【請求項9】
所定のデータを位置情報とともに蓄積すべきサーバであって、
外部の携帯情報端末から、当該端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、当該端末の現在位置を示す位置情報のうちユーザが選択した位置情報が付加された前記所定のデータを受け付ける受付部と、
受け付けられた前記所定のデータを位置情報とともに蓄積する蓄積部と、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項10】
携帯情報端末が、本端末の現在位置を取得するステップと、
前記携帯情報端末が、外部のサーバにおいて位置情報とともに蓄積させるべき所定のデータに対して、本端末で表示された尺度の地図画像上でユーザが任意に指定した位置を示す位置情報と、本端末の現在位置を示す位置情報のいずれを付加するかの指定をユーザから受け付けるステップと、
前記携帯情報端末が、ユーザが指定した位置情報を付加した前記所定のデータを前記サーバへ送信するステップと、
前記サーバが、前記携帯情報端末から送信された前記所定のデータを位置情報とともに蓄積するステップと、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15(a)】
【図15(b)】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15(a)】
【図15(b)】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−61484(P2013−61484A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−199886(P2011−199886)
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月13日(2011.9.13)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
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