説明

情報処理システム及び情報処理方法、並びにコンピューター・プログラム

【課題】写真や動画などのユーザー画像に付加価値を与えて再生出力する。
【解決手段】広告配信サーバーから提供された動画若しくは静止画からなる広告画像の、領域座標情報で指定されたユーザー情報表示領域にユーザー画像を合成して、モニター・ディスプレイ上に表示出力する。複数のユーザー画像が同時に選択された場合、スライドショー形式で順に表示する。ユーザー画像が動画の場合、広告画像のユーザー情報表示領域内で動画として合成する。広告画像が動画からなる場合、フレーム毎にユーザー情報表示領域が定義され、再生経過時間によって合成するユーザー画像を変更可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静止画や動画などの可視情報を処理する情報処理システム及び情報処理方法、並びにコンピューター・プログラムに係り、特に、ユーザーがディジタルカメラで撮影した写真や動画などのユーザー画像に付加価値を与えて再生出力する情報処理システム及び情報処理方法、並びにコンピューター・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、パーソナル・コンピューター(PC)や情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話機、携帯型メディア・プレーヤーといった、個人向けの情報機器が普及し、産業活動だけでなく日常生活にも深く浸透してきている。この種の情報機器の用途として、ディジタルカメラで撮影した静止画や動画などのユーザー画像、あるいは音楽などの、個人使用を主な目的とするコンテンツの保存、並びに、再生出力を挙げることができる。
【0003】
例えば、PC内のローカル・ディスクに蓄積されている静止画や動画を、被写体や撮影環境に従って整理・検索したり、簡易編集してDVD(Digital Versatile Disc)を作成したり、効果音やコメントなどの効果を付加してコンテンツ共有サイトへアップロードしたりする画像管理ソフトウェアが提供されている。現在、数多のコンテンツ共有サイトがインターネット上に存在し、また、ほとんどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)もコンテンツ共有機能を提供している。
【0004】
他方、ユーザーが自らディジタルカメラで撮影した静止画や動画など、各種コンテンツを鑑賞する方法として、画像管理ソフトウェアを用いてローカル・ディスク内からコンテンツを読み出して再生出力する、コンテンツ共有サイトなどインターネット上のコンテンツ提供サーバーからダウンロードする方法などを挙げることができる。また、後者の場合、個人ユーザーのPC(すなわち、クライアント)からコンテンツ検索リクエストを受け取ったサーバーは、さらに外部のプログラム若しくは別のサーバーを用いて処理し、生成した情報を返すこともできる。
【0005】
また、画像管理ソフトウェアは、通常、PC内のローカル・ディスクやPC外のリモート・ディスクなどに格納されている、ユーザーが権限を持つコンテンツを閲覧すなわち再生出力することができる。例えば、閲覧可能なコンテンツのサムネイルを一覧表示し、ユーザーが所望のサムネイルを選択(クリック)することで、該当するコンテンツが全画面で再生出力される。サム寝入る画像を一覧表示する形式として、一般的なフォルダー・ビューの他に、撮影年月日毎に仕分けするカレンダー・ビューや、撮影場所毎に仕分けするマップ・ビューなども挙げられる(例えば、特許文献1を参照のこと)。画像管理ソフトウェアの一例は、ソニー株式会社が提供する“PMB(Picture Motion Browser)”であり、また、音楽管理ソフトウェアの一例は“SonicStage(登録商標)”である。
【0006】
写真をプリントアウトする際やディスプレイに表示出力する際に、写真画像を貼り込むテンプレートを自動選択する写真処理装置について提案がなされており(例えば、特許文献2を参照のこと)、写真の視覚効果を高めたり、付加的な情報の表示により写真に付加価値を与えたりすることができる。
【0007】
また、写真画像を撮像した時のタイム・スケール情報に基づき、タイム・スケール情報に対応する政治、経済、スポーツ等のニュース情報を付加情報として、画像ファイルの拡張領域に保存する情報処理方法について提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−107260号公報
【特許文献2】特開2006−155181号公報
【特許文献3】特開2003−52007号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、静止画や動画などの可視情報を好適に処理することができる、優れた情報処理システム及び情報処理方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することにある。
【0010】
本発明のさらなる目的は、ユーザーがディジタルカメラで撮影した写真や動画などのユーザー画像に付加価値を与えて再生出力することができる、優れた情報処理システム及び情報処理方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
複数のユーザー画像を蓄積するユーザー画像蓄積部と、
画像を再生出力する画像再生部と、
前記ユーザー画像蓄積部に蓄積されている前記複数のユーザー画像の中から再生出力するものを選択する画像選択部と、
前記画像選択部で選択されたユーザー画像に適合する、関連する広告情報への1以上のリンク情報を含んだ広告画像を取得する広告画像取得部と、
前記広告画像取得部で取得した広告画像が持つユーザー画像表示領域内に、前記画像選択部で選択されたユーザー画像を合成して、前記画像再生部で再生出力させるとともに、広告画像に含まれるいずれかのリンク情報がユーザーによって選択されたことに応じて該当する広告情報を提示する制御部と、
を具備することを特徴とする情報処理システムである。
【0012】
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
【0013】
本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の情報処理システムの制御部は、前記広告画像取得部が取得した広告画像が動画からなる場合には、前記ユーザー情報表示領域内に合成するユーザー画像を前記動画の再生経過時間によって変更可能にし、前記ユーザー画像を前記ユーザー情報表示領域内に合成して再生出力させるように構成されている。
【0014】
本願の請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の情報処理システムにおいて、前記の動画からなる広告画像は、フレーム毎にユーザー情報表示領域が定義されている。
【0015】
本願の請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の情報処理システムの画像選択部が複数のユーザー画像を同時選択したときには、前記制御部は、前記複数のユーザー画像を前記ユーザー情報表示領域内で、スライドショー形式で順に再生出力させるように構成されている。
【0016】
本願の請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載の情報処理システムの画像選択部が選択したユーザー画像が動画のときには、前記制御部は、前多選択したユーザー画像を動画として前記ユーザー情報表示領域に合成して再生出力させるように構成されている。
【0017】
本願の請求項6に記載の発明によれば、請求項1に記載の情報処理システムのユーザー画像蓄積部は、ユーザー画像を再生出力するユーザーに関するユーザー情報を保持し、前記広告画像は、情報を提供したいユーザーに関するターゲット・ユーザー条件を持つ。そして、前記広告画像取得部は、前記画像選択部が選択したユーザー画像のユーザー情報に適合するターゲット・ユーザー条件を持つ広告画像を取得するように構成されている。
【0018】
本願の請求項7に記載の発明によれば、請求項1に記載の情報処理システムは、
前記ユーザー画像蓄積部、前記画像再生部、前記画像選択部、前記広告画像取得部と、前記制御部を備えたユーザー側の情報機器と、
複数の広告画像を配信する広告配信サーバーと、
で構成される。そして、前記広告画像取得部は、前記広告配信サーバーから配信される広告画像のうち、前記画像選択部で選択したユーザー画像に適合するものを取得するようになっている。
【0019】
本願の請求項8に記載の発明によれば、請求項1に記載の情報処理システムは、
前記画像再生部と、前記制御部を備えたユーザー側の情報機器と、
前記ユーザー側の情報機器からアップロードされたユーザー画像を蓄積する前記ユーザー画像蓄積部と、前記画像選択部と、前記制御部を備え、複数の広告画像を配信する広告配信サーバーと、
で構成される。そして、前記広告画像取得部は、前記複数広告画像のうち、前記画像選択部で選択したユーザー画像に適合するものを取得し、前記制御部は、ユーザー画像を合成した広告画像を前記ユーザー側の情報機器の前記画像再生部で再生出力させるようになっている。
【0020】
本願の請求項9に記載の発明によれば、請求項1に記載の情報処理システムは、
前記画像再生部と、前記制御部を備えたユーザー側の情報機器と、
前記ユーザー側の情報機器からアップロードされたユーザー画像を蓄積する前記ユーザー画像蓄積部と、前記画像選択部と、コンテンツ共有サーバーと、
複数の広告画像を配信する広告配信サーバーと、
で構成される。ここで、前記制御部は、広告画像のユーザー情報表示領域内にユーザー画像を合成する処理を、前記ユーザー側の情報機器、前記コンテンツ共有サーバー、又は前記広告配信サーバーのいずれかで行なわせるようにすればよい。
【0021】
また、本願の請求項10に記載の発明は、
複数のユーザー画像を蓄積するユーザー画像蓄積ステップと、
前記ユーザー画像蓄積ステップにおいて複数のユーザー画像の中から再生出力するものを選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップにおいて選択されたユーザー画像に適合、関連する広告情報への1以上のリンク情報を含んだ広告画像を取得する広告画像取得ステップと、
前記広告画像取得ステップにおいて取得した広告画像が持つユーザー情報表示領域内に、前記画像選択ステップにおいて選択されたユーザー画像を合成して、ユーザー側の情報処理機器上で再生出力する画像再生ステップと、
広告画像に含まれるいずれかのリンク情報がユーザーによって選択されたことに応じて該当する広告情報を提示する広告情報提示ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法である。
【0022】
また、本願の請求項11に記載の発明は、ユーザー画像を再生出力するための処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
複数のユーザー画像を蓄積するユーザー画像蓄積部、
画像を再生出力する画像再生部、
前記ユーザー画像蓄積部に蓄積されている前記複数のユーザー画像の中から再生出力するものを選択する画像選択部、
前記画像選択部で選択されたユーザー画像に適合する、関連する広告情報への1以上のリンク情報を含んだ広告画像を取得する広告画像報取得部、
前記広告画像取得部で取得した広告画像が持つユーザー画像表示領域内に、前記画像選択部で選択されたユーザー画像を合成して、前記画像再生部で再生出力させるとともに、広告画像に含まれるいずれかのリンク情報がユーザーによって選択されたことに応じて該当する広告情報を提示する制御部、
として機能させるためのコンピューター・プログラムである。
【0023】
本願の請求項11に係るコンピューター・プログラムは、コンピューター上で所定の処理を実現するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムを定義したものである。換言すれば、本願の請求項11に係るコンピューター・プログラムをコンピューターにインストールすることによって、コンピューター上では協働的作用が発揮され、本願の請求項1に係る情報処理システムと同様の作用効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、静止画や動画などの可視情報を好適に処理することができる、優れた情報処理システム及び情報処理方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することができる。
【0025】
また、本発明によれば、ユーザーがディジタルカメラで撮影した写真や動画などのユーザー画像に付加価値を与えて再生出力することができる、優れた情報処理システム及び情報処理方法、並びにコンピューター・プログラムを提供することができる。
【0026】
本願の請求項1、7乃至11に係る発明によれば、ユーザーがディジタルカメラで撮影した写真や動画などのユーザー画像を広告画像と合成して再生出力することができるので、広告画像の表示内容に応じた付加価値をユーザー画像に与えることができる。また、広告画像には関連する広告情報への1以上のリンク情報を含まれており、広告画像に含まれるいずれかのリンク情報がユーザーによって選択されたことに応じて該当する広告情報を提示するので、ユーザー画像を閲覧するユーザーに対して製品情報などをアピールして商品の販売促進に貢献することができる。
【0027】
本願の請求項2に記載の発明によれば、動画からなる広告画像の再生経過時間によってユーザー情報表示領域内に合成するユーザー画像を変更することが可能である。また、本願の請求項3に記載の発明によれば、動画のフレーム毎に定義されているユーザー情報表示領域にユーザー画像を合成して再生出力することができる。
【0028】
本願の請求項4に記載の発明によれば、同時選択された複数のユーザー画像を、広告画像のユーザー情報表示領域内に順次合成して、スライドショー形式で再生出力することができる。
【0029】
本願の請求項5に記載の発明によれば、動画からなるユーザー画像を広告画像のユーザー情報表示領域内に、動画として合成して再生出力することができる。
【0030】
本願の請求項6に記載の発明によれば、ユーザー画像のユーザー情報に適合するターゲット・ユーザー条件を持つ広告画像にユーザー情報を合成して、再生出力することができる。
【0031】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、商品紹介などの広告画像にユーザー画像を貼り込んで再生出力する様子を示した図である。
【図2A】図2Aは、ユーザー情報表示領域と広告画像表示領域を1つの表示画面内に合成(merge)する処理手順を模式的に示した図である。
【図2B】図2Bは、広告画像表示領域に広告画像が表示されている様子を示した図である。
【図3】図3は、広告配信サーバーから広告画像を配信しユーザー側の情報機器上でユーザー画像との画像合成処理を行なうための処理手順を示したフローチャートである。
【図4】図4は、広告配信サーバー上でユーザー画像と広告画像を画像合成してユーザーの情報機器に配信するための処理手順を示したフローチャートである。
【図5】図5は、コンテンツ共有サイトにアップロードされたユーザー画像と広告配信サーバーから提供される広告画像を画像合成してユーザーの情報機器に配信するための処理手順を示したフローチャートである。
【図6】図6は、ユーザー画像を表示するユーザー側の情報機器の構成例を示した図である。
【図7】図7は、広告配信サーバーや、コンテンツ共有サイト上で設置されるサーバーの構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0034】
ディジタルカメラで撮影した静止画や動画などのユーザー画像を、画像管理ソフトウェアを通じて再生出力できることは、既に述べた通りである。本発明では、ユーザーがディジタルカメラで撮影した写真や動画などのユーザー画像を再生出力する際に、広告画像を貼り込むようになっている。
【0035】
図1には、ユーザー画像に商品紹介などの広告画像を貼り込んで再生出力する様子を示している。
【0036】
画像管理ソフトウェアは、フォルダー・ビュー、カレンダー・ビュー、マップ・ビューなど任意のビュー形式で、ユーザーが再生可能なコンテンツのサムネイルを一覧表示している。そして、ユーザーが一覧の中から所望のサムネイルを選択(クリック)する、あるいは、ユーザー・アクションに拠らず所定の時間間隔毎に自動的に、再生出力するユーザー画像が選択されるものとする。なお、図示の例では、1つのユーザー画像のみが選択されているが、複数のユーザー画像を同時選択するようにしてもよい。
【0037】
ユーザー画像の再生出力ターゲットは、例えば、携帯型メディア・プレーヤーやPCのモニター・ディスプレイである。そして、これらのデバイスの表示画面から、ユーザー画像の表示に使用されるユーザー情報表示領域と、広告画像の表示に使用される広告画像表示領域が割り当てられる。図示の例では、表示画面の周縁部に「額縁」に準えるようにして広告画像表示領域が割り当てられ、その内側にユーザー情報表示領域が割り当てられている。但し、本発明の要旨は、各領域の特定の割り当て方法に限定されるものではない。
【0038】
図2Aには、ユーザー情報表示領域と広告画像表示領域を1つの表示画面内に合成(merge)する処理手順を模式的に示している。
【0039】
ユーザー情報表示領域に表示するユーザー画像は、例えばPCや携帯型メディア・プレーヤーなど表示出力する情報機器内に蓄積されているか、又は、コンテンツ共有サイト上で提供されており、いずれにせよ画像管理ソフトウェアを通じて取得することができる。また、数多のユーザー画像の中から表示するものを選択する方法は任意であり、サムネイル一覧などからユーザー・アクションを通じて選択してもよいし、自動選択するようにしてもよい。使用するユーザー画像は、ユーザー情報表示領域のサイズに適合するように、拡大、縮小、又は切り取りなどの処理を適宜行なうようにしてもよい。
【0040】
一方、広告画像表示領域に表示する広告画像は、商品の製造販売元、あるいはこの製造販売元から業務委託された広告事業主から提供される。本明細書では、インターネット上に設置された広告配信サーバーから広告画像が提供されるものとして説明する。広告画像には、関連する広告情報へのリンク情報が埋め込まれている。但し、本発明の要旨は、広告画像を提供する特定の形態に限定されるものではない。
【0041】
図2Bには、広告画像表示領域に広告画像が表示されている様子を示している。広告配信サーバーから提供される広告画像は、動画又は静止画ファイルからなる。また、図示の例では広告画像表示領域が表示画面の周縁部にあり、中央部分のユーザー情報表示領域にユーザー画像を合成するようになっている。広告画像には、ユーザー画像を貼り込む位置を特定する領域座標情報が設定されおり、言い換えれば、領域座標情報で広告画像表示領域とユーザー情報表示領域が定義される。図示のようにユーザー情報表示領域が矩形状の場合には、その頂点座標(53,45)、(203,44)、(38,144)、(191,155)を領域座標情報とすればよい。広告画像が動画からなる場合には、フレーム毎にユーザー情報表示領域が定義されているものとする。また、広告画像には、広告宣伝を行なう商品の詳細情報あるいはその他の関連情報などの広告情報へのリンク情報を埋め込んだアンカーが配設される。リンク情報は、例えばURL(Uniform Resource Locator)形式で記述される(周知)。
【0042】
広告配信サーバーから提供された動画若しくは静止画ファイルの、領域座標情報で指定されたユーザー情報表示領域にユーザー画像を合成して、モニター・ディスプレイ上に表示出力される。複数のユーザー画像が同時に選択された場合には、例えばスライドショー形式で順に表示するようにしてもよい。また、選択されたユーザー画像が動画の場合には、広告画像のユーザー情報表示領域内で、動画として合成する。他方、広告画像が動画からなる場合には、フレーム毎にユーザー情報表示領域が定義されており、この動画の再生経過時間によって合成するユーザー画像を変更可能にし、ユーザー情報表示領域内に合成して再生出力する。
【0043】
そして、マウスでクリックするなどして広告画像内のあるアンカーが指示されると、このアンカーに埋め込まれたリンク情報で指定された商品の詳細情報あるいはその他の関連情報などの広告情報のページへジャンプする。
【0044】
なお、広告画像表示領域に表示する広告画像が動画からなる場合には、ユーザー情報表示領域内に合成されるユーザー画像を再生経過時間に応じて変更可能にして画像合成して表示するようにすればよい。例えば、動画のフレーム毎にユーザー情報表示領域(すなわち、領域座標情報)を定義して保存しておくようにすればよい。
【0045】
また、ユーザーが複数のユーザー画像を選択した(若しくは、システム側で複数のユーザー画像を自動選択した)場合には、ユーザー情報表示領域では、複数のユーザー画像をスライドショー形式で表示出力するようにしてもよい。
【0046】
ユーザー画像と広告画像を結合する画像合成処理と、広告画像の配信場所に関しては、例えば以下に示す3つのバリエーションが考えられる。
【0047】
(1)広告配信サーバーから広告画像を配信し、ユーザー側の情報機器上でユーザー画像との画像合成処理を行なう方法。
例えば、画像管理ソフトウェアが管理するユーザー画像と、広告配信サーバーから配信された広告画像を、ユーザーのPC上で合成処理する。
【0048】
(2)1つの広告配信サーバー上でユーザー画像と広告画像を画像合成して、ユーザーの情報機器に配信する方法。
例えば、コンテンツ共有サイトにアップロードされたユーザー画像を、当該コンテンツ共有サイト内で提供される広告画像と画像合成して、ユーザーの情報機器に配信する。また、動画共有サイトでストリーミング配信する再生動画を、広告画像内で再生させるように表示する。
【0049】
(3)あるサーバーが保管するユーザー画像と、他のサーバーで保持している広告画像を、任意のサーバー上で画像合成して、ユーザーの情報機器に配信する方法。
例えば、あるコンテンツ共有サイトにアップロードされたユーザー画像を、他のコンテンツ共有サイト若しくはサーバー上で広告画像と画像合成して、ユーザーの情報機器に配信する。
【0050】
以下では、(1)〜(3)の各方法について詳細に説明する。
【0051】
(1)広告配信サーバーから広告画像を配信し、ユーザー側の情報機器上でユーザー画像との画像合成処理を行なう方法。
この方法を実現する場合、広告配信サーバー側では、提供する各々の広告画像について、表1に示す情報が管理される。また、ユーザー側の情報機器(クライアント)側では、表2で示す情報が管理される。
【0052】
【表1】

【0053】
【表2】

【0054】
表1中の「ターゲット・ユーザー条件(S5)」は、広告事業主にとって、当該広告画像を提供したい(すなわち商品を宣伝する対象となる)ユーザーを指定するための情報を記述した項目であるが、当該管理情報に含めるか否かは任意である。また、表2中の「ユーザー情報(C2)」は、動画や写真などのユーザー画像(C1)を再生出力するユーザー本人のプロファイルや商品購入履歴などのユーザー属性情報を記述するための広告であるが、当該管理情報に含めるか否かは任意である。C2は、合成する広告画像を判断するための条件となり、ユーザー画像を再生出力する際にはS5と比較照合される(後述)。
【0055】
図3には、広告配信サーバーから広告画像を配信し、ユーザー側の情報機器上でユーザー画像との画像合成処理を行なうための処理手順を、フローチャートの形式で示している。
【0056】
まず、ユーザー側の情報機器上で、ユーザー画像が選択されると(ステップST1)、広告配信サーバーに対して広告画像をリクエストする。数多のユーザー画像の中から表示するものを選択する方法は任意であり、サムネイル一覧などからユーザー・アクションを通じて選択してもよいし、自動選択するようにしてもよい。
【0057】
一方、広告配信サーバー側では、上記リクエストに応答して、該当する広告画像を検索し(ステップST2)、検索結果を出力する(ステップST3)。この検索結果は、該当する広告画像についての、上記表1で示した項目S1〜S5からなる。
【0058】
ユーザー側の情報機器では、広告配信サーバーから検索結果(S1〜S5)を受け取ると、送られてきた広告画像(S1)についての「ターゲット・ユーザー条件(S5)」を、「ユーザー情報(C2)」と比較照合して、ステップST1で選択したユーザー情報と合成するのに適しているか否かを判断する(ステップST4)。
【0059】
そして、判断結果が肯定的である場合には(ステップST4のYes)、ステップST1で選択されたユーザー画像(C1)と、ステップST2で検索された広告画像(S1)を合成処理する(ステップST5)。広告画像には管理情報として領域座標情報(S2)が設定されており、ユーザーの情報機器上では、この領域座標情報で特定されるユーザー情報表示領域内にユーザー画像を貼り込む処理を行なう。また、広告画像の適当な場所に、広告宣伝を行なう商品の詳細情報あるいはその他の関連情報などを記載した広告情報のページへのリンク情報を埋め込んだアンカーを配設して、モニター・ディスプレイ上に表示出力する(ステップST6)。
【0060】
ここで、ユーザーが表示画面上で広告画像のアンカーをマウス・カーソルでクリックするなどして選択すると(ステップST7のYes)、このアンカーに埋め込まれたリンク情報で指定された商品の詳細情報あるいはその他の関連情報などの広告情報のページへジャンプする(ステップST8)。
【0061】
(2)1つの広告配信サーバー上でユーザー画像と広告画像を画像合成して、ユーザーの情報機器に配信する方法。
この方法を実現する場合、広告配信サーバー側では、以下の表3に示すような情報が管理される。この管理情報として、広告画像毎に項目S1〜S5と、広告画像の提供先となるユーザー毎の項目C1〜C2が含まれる。
【0062】
【表3】

【0063】
表3中の「ターゲット・ユーザー条件(S5)」は、広告事業主にとって、当該広告画像を提供したい(すなわち商品を宣伝する対象となる)ユーザーを指定するための情報を記述した項目であるが、当該管理情報に含めるか否かは任意である。また、表3中の「ユーザー情報(C2)」は、動画や写真などのユーザー画像(C1)を再生出力するユーザー本人のプロファイルや商品購入履歴などのユーザー属性情報を記述するための広告であるが、当該管理情報に含めるか否かは任意である。C2は、合成する広告画像を判断するための条件となり、ユーザー画像を再生出力する際にはS5と比較照合される(後述)。
【0064】
図4には、広告配信サーバー上でユーザー画像と広告画像を画像合成して、ユーザーの情報機器に配信するための処理手順を、フローチャートの形式で示している。
【0065】
広告配信サーバー上では、まず、ユーザー側の情報機器からアップロードされたユーザー画像を選択する(ステップST11)。アップロードされた数多のユーザー画像の中から表示するものを選択する方法は任意であり、サムネイル一覧などからユーザー・アクションを通じて選択してもよいし、自動選択するようにしてもよい。
【0066】
次いで、広告配信サーバー側では、該当する広告画像を検索し(ステップST12)、検索結果を出力する(ステップST13)。この検索結果は、該当する広告画像についての、上記表3で示した項目S1〜S5からなる。
【0067】
次いで、広告配信サーバー側では、ステップST11で選択したユーザー画像(C1)を所有するユーザーのユーザー情報(C2)と、ステップST13で出力される広告画像についてのターゲット・ユーザー条件(S5)とを比較照合して、当該広告画像(S1)がユーザー画像(C1)と合成するのに適しているか否かを判断する(ステップST14)。
【0068】
そして、判断結果が肯定的である場合には(ステップST14のYes)、ステップST11で選択されたユーザー画像(C1)と、ステップST12で検索された広告画像(S1)を合成処理する(ステップST15)。広告画像には管理情報として領域座標情報(S2)が設定されており、広告配信サーバー上では、この領域座標情報で特定されるユーザー情報表示領域内にユーザー画像を貼り込む処理を行なう。また、広告画像の適当な場所に、広告宣伝を行なう商品の詳細情報あるいはその他の関連情報へのリンク情報を埋め込んだアンカーを配設する。そして、広告配信サーバーは、広告画像付きのユーザー画像を、該当するユーザーの情報機器に転送する(ステップST16)。あるいは、広告配信サーバーは、広告画像付きのユーザー画像を生成した後に直ちにユーザーの情報機器に転送するのではなく、格納しておき、ユーザー側からリクエストを受け取ったときなど所定のタイミングで転送するようにしてもよい。いずれにせよ、ユーザーの情報機器では、広告画像付きのユーザー画像を受け取ると、モニター・ディスプレイ上に表示出力する。
【0069】
ここで、ユーザーが表示画面上で広告画像のアンカーをマウス・カーソルでクリックするなどして選択すると(ステップST17のYes)、このアンカーに埋め込まれたリンク情報で指定された商品の詳細情報あるいはその他の関連情報などの広告情報のページへジャンプする(ステップST18)。
【0070】
(3)あるサーバーが保管するユーザー画像と、他のサーバーで保持している広告画像を、任意のサーバー上で画像合成して、ユーザーの情報機器に配信する方法。
この方法を実現する場合、広告配信サーバー側では、提供する各々の広告画像について、表4に示す情報が管理される。また、コンテンツ共有サイト側では、ユーザーの情報機器からアップロードされた各ユーザー画像について、表5に示す情報が管理される。
【0071】
【表4】

【0072】
【表5】

【0073】
表4中の「ターゲット・ユーザー条件(S5)」は、広告事業主にとって、当該広告画像を提供したいユーザーを指定するための情報を記述した項目であるが、当該管理情報に含めるか否かは任意である。また、表5中の「ユーザー情報(C2)」は、動画や写真などのユーザー画像(C1)を再生出力するユーザー本人のプロファイルや商品購入履歴などのユーザー属性情報を記述するための広告であるが、当該管理情報に含めるか否かは任意である。C2は、合成する広告画像を判断するための条件となり、ユーザー画像を再生出力する際にはS5と比較照合される(後述)。
【0074】
図5には、コンテンツ共有サイトにアップロードされたユーザー画像と広告配信サーバーから提供される広告画像を画像合成して、ユーザーの情報機器に配信するための処理手順を、フローチャートの形式で示している。
【0075】
まず、コンテンツ共有サイトにおいて、ユーザー側の情報機器からアップロードされたユーザー画像を選択し(ステップST21)、広告配信サーバーに対して広告画像をリクエストする。アップロードされた数多のユーザー画像の中から表示するものを選択する方法は任意であり、サムネイル一覧などからユーザー・アクションを通じて選択してもよいし、自動選択するようにしてもよい。
【0076】
一方、広告配信サーバー側では、上記リクエストに応答して、該当する広告画像を検索し(ステップST22)、検索結果を出力する(ステップST23)。この検索結果は、該当する広告画像についての、上記表1で示した項目S1〜S5からなる。
【0077】
そして、コンテンツ共有サイト側では、広告配信サーバーから検索結果(S1〜S5)を受け取ると、送られてきた広告画像(S1)についての「ターゲット・ユーザー条件(S5)」を、「ユーザー情報(C2)」と比較照合して、ステップST1で選択したユーザー情報と合成するのに適しているか否かを判断する(ステップST24)。
【0078】
ここで、判断結果が肯定的である場合には(ステップST24のYes)、ステップST1で選択されたユーザー画像(C1)と、ステップST2で検索された広告画像(S1)を合成処理する(ステップST25)。広告画像には管理情報として領域座標情報(S2)が設定されており、この領域座標情報で特定されるユーザー情報表示領域内にユーザー画像を貼り込むことで、画像合成処理が実現する(同上)。また、広告画像の適当な場所に、広告宣伝を行なう商品の詳細情報あるいはその他の関連情報などの広告情報を記載したページへのリンク情報を埋め込んだアンカーを配設する。
【0079】
なお、本実施形態では、この画像合成処理を行なう場所は任意である。例えばコンテンツ共有サイトで行なってもよいし、図3に示した処理手順のようにユーザーの情報機器上で行なってもよいし、あるいは、図4に示した処理手順のように広告配信サーバー側で行なうようにすることもできる。
【0080】
いずれにせよ、ユーザーの情報機器では、広告画像付きのユーザー画像を受け取ると、モニター・ディスプレイ上に表示出力する(ステップST26)。
【0081】
ここで、ユーザーが表示画面上で広告画像のアンカーをマウス・カーソルでクリックするなどして選択すると(ステップST27のYes)、このアンカーに埋め込まれたリンク情報で指定された商品の詳細情報あるいはその他の関連情報などの広告情報のページへジャンプする(ステップST28)。
【0082】
このように、本発明の各実施形態によれば、ユーザーがディジタルカメラで撮影した写真や動画などのユーザー画像を再生出力する際に、広告画像を貼り込むことによって、広告画像の表示内容に応じた付加価値をユーザー画像に与えることができる。また、ユーザー画像と重畳された広告画像には、リンク情報を埋め込んだアンカーが含まれることから、ユーザーはアンカーを介して商品の詳細情報など広告情報を記載したホームページへジャンプすることができる。広告事業主若しくは商品の製造販売元にとっては、ユーザー画像を閲覧するユーザーに対して製品情報などをアピールして商品の販売促進に貢献することができる。
【0083】
なお、図3〜図5でそれぞれ示した各フローチャートのステップST2、S12、S22では、推薦する商品の広告画像を決定する方法はさまざまである。例えば、先行するステップST1、S11、S21において、画像管理ソフトウェアを介してユーザーの意思によりユーザー画像を選択した場合には、当該ユーザー画像のメディア種別(例えば、動画又は静止画のいずれであるか)と一致する広告画像を推薦候補とするようにしてもよい。あるいは、システム側でユーザー画像を自動選択する場合には、ユーザーの情報機器上でよく表示しているユーザー画像を選択して、所定の広告画像と画像合成して提供するようにしてもよい。
【0084】
また、図3〜図5でそれぞれ示した各フローチャートのステップST5、S15、S25において、ユーザー画像と広告画像とを画像合成する際には、幾つかの工夫を行なうようにしてもよい。
【0085】
例えば、ユーザー画像と広告画像がともに静止画からなる場合には、領域座標情報で定義されるユーザー情報表示領域の位置に、ユーザー画像を補正して画像合成する。
【0086】
また、商品の静止画からなる広告画像に動画からなるユーザー画像を画像合成する場合には、領域座標情報で定義されるユーザー情報表示領域の位置に、当該動画像をフレーム毎に補正して画像合成するようにしてもよい。
【0087】
また、商品の動画からなる広告画像に静止画からなるユーザー画像を画像合成する場合には、動画のフレーム毎のユーザー情報表示領域に、静止画からなるユーザー画像を補正して画像合成するようにしてもよい。
【0088】
また、商品の動画からなる広告画像に動画からなるユーザー画像を画像合成する場合には、商品の動画からなる広告画像のフレーム毎のユーザー情報表示領域に、ユーザー画像の動画をフレーム毎に補正して画像合成すればよい。
【0089】
図6には、携帯電話機など、ユーザー画像を表示するユーザー側の情報機器の構成例を示している。
【0090】
CPU(Central Processing Unit)151は、ROM(Read Only Memory)152に記憶されているプログラム、又は記憶部154からRAM(Random Access Memory)153にロードされたプログラムに従って、各部の動作を制御し、各種の処理を実行する。RAM153には、CPU151が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0091】
CPU151、ROM152、及びRAM153は、バス155を介して相互に接続されている。また、バス155には、記憶部154、無線LAN通信部122、操作部156、マイクロフォン102、GPS検出部125、撮像部121、バイブレーター124−1、124−2、音声出力制御部158、ディスプレイ101、及びLED159が接続されている。当該情報機器では、撮像部121を用いて、ユーザー画像となる動画や静止画を撮影することができる。
【0092】
操作部156は、ボタン類やジョグダイヤルなどにより構成され、ユーザーからの操作を受け付ける。音声出力制御部158は、供給された音声情報(電気信号)に対応する音声を、スピーカー105から出力させる。LED159は、例えば、ユーザーに情報を提示する際、当該情報機器にユーザーの注意を向けさせるために発光する。
【0093】
図6に示した情報機器は、例えばCPU151で所定のアプリケーション・プログラムを実行することで、図3〜図5に示した処理手順におけるユーザー側の情報機器として動作することができる。その際、撮像部121で撮影した動画や静止画は、ユーザー画像として記憶部154に保存される。また、ユーザー画像を例えば無線LAN通信部122を介してコンテンツ共有サイトを始め外部のサーバーへアップロード若しくは転送することができる。また、無線LAN通信部122を介して、外部の広告配信サーバーから広告画像を受け取ったり、広告画像に合成されたユーザー画像など各種のコンテンツをダウンロードしたりすることができる。また、ディスプレイ101上でユーザー画像の再生出力を行なうことができ、ユーザーは操作部156を用いて再生出力したいユーザー画像を選択操作することができる。
【0094】
図7には、広告配信サーバーや、コンテンツ共有サイト上で設置されるサーバーの構成例を示している。なお、ユーザーの情報機器の一部も同図のように構成される。
【0095】
CPU201は、オペレーティング・システムが提供する実行環境下で、各種のアプリケーション・プログラムを実行する。オペレーティング・システム(OS:Operating System))は、例えば、マイクロソフト社のいわゆるウィンドウズ(登録商標)XP、又はアップルコンピュータ社のいわゆるMac OS(登録商標)などに代表される、コンピューターの基本的な動作を制御するプログラムである。
【0096】
CPU201はフロント・サイド・バス(FSB)202に接続され、FSB202はさらにノース・ブリッジ203が接続されている。ノース・ブリッジ203は、AGP(Accelerated Graphics Port)204、並びに、ハブ・インターフェース210を有している。
【0097】
ノース・ブリッジ203は、キャッシュ・メモリ208や、メインメモリであるRAM209に接続されこれらのメモリ・デバイスへのアクセス動作を制御する。RAM209は、例えばDRAM(Dynamic RAM)で構成され、CPU201が実行するプログラム、又はCPU201の動作に必要な作業データを記憶する。キャッシュメモリ208は、SRAM(Static RAM)など、より高速な書き込み又は読み出しの動作を実行できるメモリ・デバイスで構成され、CPU201が使用するプログラム又はデータをキャッシュすなわち一時的に記憶する。
【0098】
また、ノース・ブリッジ203は、AGP204を介して、ビデオ・コントローラー205を接続している。ビデオコントローラー205は、CPU201から受信したデータに対応するイメージ・データを生成するか、又は、CPU201から受信したイメージ・データをそのまま内蔵するビデオメモリ(図示しない)に記憶するとともに、ビデオメモリ内のイメージ・データに対応する画像をLCD206又はVGAコントローラー207に表示させる。LCD206又はVGAコントローラー207は、ビデオ・コントローラー205から供給されたデータを基に、画像又は文字などを表示する。ここで、VGAコントローラー207は、VGA(Video Graphics Array)方式のディスプレイのことである。
【0099】
また、ノース・ブリッジ203は、ハブ・インターフェース210を介して、サウス・ブリッジ211と相互接続されている。サウス・ブリッジ211は、ACリンク・インターフェース211A、USB(Universal Serial Bus)インターフェース211B、IDE(Integrated Drive Electronics)インターフェース211C、PCI(Peripheral Component Interconnect)インターフェース211D、LPC(Low Pin Count)インターフェース211E、及び、LANインターフェース211Fなどを内蔵し、ACリンクバス212、USBバス217、IDEバス222に接続されるデバイスを介して接続される各種デバイスの入出力動作などを制御する。
【0100】
ACリンクバス212には、モデム213、サウンド・コントローラー214などが接続される。サウンド・コントローラー214は、マイクロフォン215から音声を取り込み、その音声に対応するデータを生成して、RAM209に出力する。またサウンド・コントローラー214は、スピーカ216を駆動して、スピーカ216に音声を出力させる。
【0101】
USBバス217には、USBコネクタ218が接続され、各種USBデバイスが接続可能である。USBインターフェース221Bは、USBバス217を介して接続されている外部の装置にデータを送信するとともにデバイスからデータを受信する。
【0102】
IDEインターフェース211Cは、プライマリーIDEコントローラーとセカンダリーIDEコントローラーとの2つのIDEコントローラー、及び、コンフィギュレーション・レジスタ(configuration register)などから構成されている(いずれも図示しない)。プライマリーIDEコントローラーには、IDEバス222を介して、HDD(Hard Disk Drive)223が接続されている。また、セカンダリーIDEコントローラーには、他のIDEバスに、CD−ROMドライブ224又はHDD(図示しない)などのIDEデバイスが装着されたとき、その装着されたIDEデバイスが電気的に接続される。
【0103】
無線LAN通信部225は、例えばIEEE802.11a/bなどの無線LAN通信により、ネットワークに接続される。LANインターフェース211Fは、無線LAN通信部225に接続されたネットワークにデータを送信するとともに、データを受信する。
【0104】
LPCバス251には、ROM252、I/O(Input/Output)インターフェース253、コントローラー256が接続されている。ROM(Read Only Memory)252には、BIOS(Basic Input Output System)などが記憶されている。ここで、BIOSは、基本入出力命令群からなり、OS又はアプリケーション・プログラムと周辺機器との間でのデータの入出力を制御する。
【0105】
I/Oインターフェース253には、シリアル端子254とパラレル端子255が接続されており、それぞれの端子に接続された機器とのデータのシリアル入出力並びにパラレル入出力を行なう。コントローラー256には、キーボード258マウス257などのユーザー入力装置が接続可能である。また、コントローラー256は主電源であるバッテリー260の端子電圧をモニターして、その充放電オペレーションを制御する機能を備えている。
【0106】
PCIバス226には、カード・インターフェース229、IEEE1394インターフェース227、その他の図示しないPCIデバイスが接続されている。カード・インターフェース229は、スロット230に接続された拡張カード(図示しない)から供給されたデータをCPU201又はRAM209に供給するとともに、CPU201から供給されたデータをスロット230に接続されている拡張カードに出力する。また、IEEE1394インターフェース227は、IEEE1394ポート228を介して、IEEE1394の規格に準拠するデータ(パケットに格納されているデータ)を送受信する。
【0107】
図7に示した装置は、例えばCPU201で所定のアプリケーション・プログラムを実行することで、図3〜図5に示した処理手順における広告配信サーバー、ユーザー側の情報機器、あるいは図5に示したコンテンツ共有サイトのサーバーとして動作することができる。また、HDD223に、ユーザー画像や広告画像を格納することができ、無線LAN通信部225を介してユーザー画像のアップロードや広告画像の転送などを行なうことができる。また、マウス257などのGUI(Graphical User Interface)操作を通じて所望のユーザー画像を選択することができる。また、ビデオ・コントローラー205による制御下で、VGAコントローラー207の表示画面を介してユーザー画像の選択や、広告画像に合成されたユーザー画像の再生出力を行なうことができる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
【符号の説明】
【0109】
101…ディスプレイ
102…マイクロフォン
105…スピーカー
121…撮像部
122…無線LAN通信部
124…バイブレーター
125…GPS検出部
151…CPU
152…ROM
153…RAM
154…記憶部
155…バス
156…操作部
158…音声出力制御部
159…LED
201…CPU
202…フロント・サイド・バス(FSB)
203…ノース・ブリッジ
204…AGPバス、
205…ビデオ・コントローラー
206…LCD
207…VGAコントローラー
208…キャッシュ・メモリ
209…RAM
210…ハブ・インターフェース
211…サウス・ブリッジ
211A…ACリンク・インターフェース
211B…USBインターフェース
211C…IDEインターフェース
211D…PCIインターフェース
211E…LPCBインターフェース
211F…LANインターフェース
212…ACリンク・バス
213…モデム
214…サウンド・コントローラー
216…スピーカー
221…USBインターナショナル
222…IDEバス
223…HDD
224…CD−ROMドライブ
225…無線LAN通信部
226…PCIバス
229…カード・インターフェース
251…LPCバス
252…ROM
253…I/Oインターフェース
254…コントローラー
260…バッテリー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザー画像を蓄積するユーザー画像蓄積部と、
画像を再生出力する画像再生部と、
前記ユーザー画像蓄積部に蓄積されている前記複数のユーザー画像の中から再生出力するものを選択する画像選択部と、
前記画像選択部で選択されたユーザー画像に適合する、関連する広告情報へのリンク情報を含んだ広告画像を取得する広告画像取得部と、
前記広告画像取得部で取得した広告画像が持つユーザー画像表示領域内に、前記画像選択部で選択されたユーザー画像を合成して、前記画像再生部で再生出力させるとともに、広告画像に含まれるいずれかのリンク情報がユーザーによって選択されたことに応じて該当する広告情報を提示する制御部と、
を具備することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記広告画像取得部が取得した広告画像が動画からなる場合には、前記ユーザー情報表示領域内に合成するユーザー画像を前記動画の再生経過時間によって変更可能にし、前記ユーザー画像を前記ユーザー情報表示領域内に合成して再生出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記の動画からなる広告画像は、フレーム毎にユーザー情報表示領域が定義されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記画像選択部が複数のユーザー画像を同時選択したときには、前記制御部は、前記複数のユーザー画像を前記ユーザー情報表示領域内で、スライドショー形式で順に再生出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記画像選択部が選択したユーザー画像が動画のときには、前記制御部は、前多選択したユーザー画像を動画として前記ユーザー情報表示領域に合成して再生出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ユーザー画像蓄積部は、ユーザー画像を再生出力するユーザーに関するユーザー情報を保持し、
前記広告画像は、情報を提供したいユーザーに関するターゲット・ユーザー条件を持ち、
前記広告画像取得部は、前記画像選択部が選択したユーザー画像のユーザー情報に適合するターゲット・ユーザー条件を持つ広告画像を取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記ユーザー画像蓄積部、前記画像再生部、前記画像選択部、前記広告画像取得部と、前記制御部を備えたユーザー側の情報機器と、
複数の広告画像を配信する広告配信サーバーと、
で構成され、
前記広告画像取得部は、前記広告配信サーバーから配信される広告画像のうち、前記画像選択部で選択したユーザー画像に適合するものを取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記画像再生部と、前記制御部を備えたユーザー側の情報機器と、
前記ユーザー側の情報機器からアップロードされたユーザー画像を蓄積する前記ユーザー画像蓄積部と、前記画像選択部と、前記制御部を備え、複数の広告画像を配信する広告配信サーバーと、
で構成され、
前記広告画像取得部は、前記複数の広告画像のうち、前記画像選択部で選択したユーザー画像に適合するものを取得し、
前記制御部は、ユーザー画像を合成した広告画像を前記ユーザー側の情報機器の前記画像再生部で再生出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記画像再生部と、前記制御部を備えたユーザー側の情報機器と、
前記ユーザー側の情報機器からアップロードされたユーザー画像を蓄積する前記ユーザー画像蓄積部と、前記画像選択部と、コンテンツ共有サーバーと、
複数の広告画像を配信する広告配信サーバーと、
で構成され、
前記制御部は、広告画像のユーザー情報表示領域内にユーザー画像を合成する処理を、前記ユーザー側の情報機器、前記コンテンツ共有サーバー、又は前記広告配信サーバーのいずれかで行なわせる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項10】
複数のユーザー画像を蓄積するユーザー画像蓄積ステップと、
前記ユーザー画像蓄積ステップにおいて複数のユーザー画像の中から再生出力するものを選択する画像選択ステップと、
前記画像選択ステップにおいて選択されたユーザー画像に適合、関連する広告情報へのリンク情報を含んだ広告画像を取得する広告画像取得ステップと、
前記広告画像取得ステップにおいて取得した広告画像が持つユーザー情報表示領域内に、前記画像選択ステップにおいて選択されたユーザー画像を合成して、ユーザー側の情報処理機器上で再生出力する画像再生ステップと、
広告画像に含まれるいずれかのリンク情報がユーザーによって選択されたことに応じて該当する広告情報を提示する広告情報提示ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
ユーザー画像を再生出力するための処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
複数のユーザー画像を蓄積するユーザー画像蓄積部、
画像を再生出力する画像再生部、
前記ユーザー画像蓄積部に蓄積されている前記複数のユーザー画像の中から再生出力するものを選択する画像選択部、
前記画像選択部で選択されたユーザー画像に適合する、関連する広告情報へのリンク情報を含んだ広告画像を取得する広告画像報取得部、
前記広告画像取得部で取得した広告画像が持つユーザー画像表示領域内に、前記画像選択部で選択されたユーザー画像を合成して、前記画像再生部で再生出力させるとともに、広告画像に含まれるいずれかのリンク情報がユーザーによって選択されたことに応じて該当する広告情報を提示する制御部、
として機能させるためのコンピューター・プログラム。


【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【公開番号】特開2011−60210(P2011−60210A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212081(P2009−212081)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】