説明

情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置

【課題】共通項目を有する非同期の2つの記憶装置のうち、一方で共通項目のデータが更新されたことを、他方から読み出した共通項目のデータを表示する際に通知すること。
【解決手段】産科用コンピュータ101は、作成したカルテを看護DB103に記憶する。ここで、産科用コンピュータ101は、作成したカルテを表示する場合、看護DB103からカルテを取得する。次に、産科用コンピュータ101は、看護DB103のカルテと共通する項目を有する看護DB103とは非同期の患者DB104から、カルテと共通する項目の値を取得する。そして、産科用コンピュータ101は、看護DB103から取得したカルテの項目のうち、患者DB104から取得した値と一致しない値が記憶された項目があれば、他の項目とは異なる表示形態で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を処理する情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野において、医師や助産師は、検査部門で記憶されている検査結果を参照して、法律に規定された事項を記載したカルテ(カルテとは医療上の諸記録であり、例えば診療録や助産録である)を作成している。従来、カルテの修正画面において、前回に作成したカルテの内容を修正元データとして修正画面内の入力欄に表示し、医師や助産師のカルテの作成を支援する技術があった(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−160110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術では、カルテのデータとは非同期に検査部門で検査結果が更新されることで、画面表示された前回保存時のカルテに含まれる検査結果のデータと、更新された検査結果とに不一致が生じることがある。しかしながら、医師や助産師は、検査結果の更新があったか、また、更新があった場合いつどの検査項目に対して行われたかがわからないため、画面表示されたカルテのデータよりも新しい、医療従事者にとって留意すべきデータが存在するか否かがわからないという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、共通項目を有する非同期の2つの記憶装置のうち、一方で共通項目のデータが更新されたことを、他方から読み出した共通項目のデータを表示する際に通知することができる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一側面によれば、共通項目を有する非同期の第1の記憶装置および第2の記憶装置にアクセスし、対象に関する情報の表示要求を受け付け、表示要求が受け付けられた場合、第1の記憶装置から対象に関する共通項目の第1の値を取得し、第2の記憶装置から対象に関する共通項目の第2の値を取得し、取得された第1の値と第2の値とを比較し、比較結果に基づいて、対象に関する情報の表示形態を決定し、決定された表示形態に基づいて、対象に関する共通項目の第1の値と第2の値のうち少なくともいずれかを表示する情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置が提案される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一側面によれば、共通項目を有する非同期の2つの記憶装置のうち、一方で共通項目のデータが更新されたことを、他方から読み出した共通項目のデータを表示する際に通知することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、産科用コンピュータによるカルテの表示の内容を示す説明図である。
【図2】図2は、実施の形態にかかる表示システムのシステム構成例1を示す説明図である。
【図3】図3は、実施の形態にかかる表示システム200のシステム構成例2を示す説明図である。
【図4】図4は、実施の形態にかかる産科用コンピュータ101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】図5は、看護DB103の記憶内容の一例を示す説明図である。
【図6】図6は、患者DB104の記憶内容の一例を示す説明図である。
【図7】図7は、産科用コンピュータ101の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図(その1)である。
【図9】図9は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図(その2)である。
【図10】図10は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図(その3)である。
【図11】図11は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図(その4)である。
【図12】図12は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図(その5)である。
【図13】図13は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図(その6)である。
【図14】図14は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図(その7)である。
【図15】図15は、新規作成処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図16】図16は、修正処理の処理内容を示すフローチャート(その1)である。
【図17】図17は、修正処理の処理内容を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。情報処理装置は、共通項目の値を記憶する非同期の2つの記憶装置のうち、一方の記憶装置から読み出した共通項目の値が適正な値であるかを判定する。そのために、情報処理装置は、一方の記憶装置から読み出した共通項目の値と、他方の記憶装置に記憶されている共通項目の値と、を比較し、不一致であれば、適正な値でないと判定する。そして、情報処理装置は、一方の記憶装置から読み出した共通項目の値が適正な値でないことを強調して表示する。これにより、情報処理装置の利用者は、一方の記憶装置から読み出した共通項目の値が適正な値でないことを発見できるようになる。
【0010】
以下では、情報処理装置として産科用コンピュータを例に挙げ、本実施の形態について説明する。産科用コンピュータは、産科で作成されたカルテを表示する際、カルテ内の項目の値が適正な値か否かを判定する。そのために、産科用コンピュータは、カルテとは非同期に、カルテ内の項目と共通する項目の値を記憶するデータベースから、共通する項目の値を取得する。
【0011】
そして、産科用コンピュータは、カルテ内の項目の値と、取得した共通する項目の値と、を比較し、不一致であればカルテ内の項目の値が示す前回の検査結果が変化したと判定する。そして、産科用コンピュータは、カルテ内の項目の値が示す前回の検査結果が変化したことを示す表示形態でカルテを表示する。これにより、産科用コンピュータを利用する助産師は、表示されたカルテ内の項目の値が示す前回の検査結果が変化したことを発見できるようになる。なお、以下では、情報処理装置として産科用コンピュータを例に挙げているが、情報処理装置は、産科以外の他科で使用されるコンピュータであってもよい。
【0012】
(産科用コンピュータによるカルテの表示の内容)
まず、図1を用いて、産科用コンピュータによるカルテの表示の内容について説明する。なお、産科用コンピュータにより表示されるカルテとは、助産録である。
【0013】
図1は、産科用コンピュータによるカルテの表示の内容を示す説明図である。図1において、産科用コンピュータ101は、産科で助産師によって使用される装置である。産科用コンピュータ101は、共通項目を有するとともに産科用コンピュータからの情報の登録とは非同期に情報が登録される患者DB104、および看護DB103にアクセス可能である。ただし、産科用コンピュータ101は、患者DB104を参照可能であればよく、患者DB104に書き込み不可能であってもよい。
【0014】
ここで、看護DB103には、産科で作成されたカルテのデータが記憶されている。カルテのデータには、患者DB104の検査結果と同一の項目「HCV」に対応する検査結果の値「−」が含まれている。患者DB104には、検査部門で作成された検査結果が記憶されている。検査結果には、看護DB103のカルテと同一の項目「HCV」に対応する検査結果の値「−」が含まれている。例えば、看護DB103と患者DB104とで共通する項目とは、患者についての感染症の検査結果の項目である。
【0015】
産科用コンピュータ101は、患者DB104の検査結果を参照して助産師により作成されたカルテを看護DB103に書き込む。産科用コンピュータ101は、看護DB103に記憶されたカルテのデータを読み込んで、カルテを表示する。
【0016】
検査部門用コンピュータ102は、検査部門で検査者によって使用される装置である。検査部門用コンピュータ102は、検査部門で検査者によって行われた検査の検査結果を患者DB104に書き込む。例えば、検査結果とは、患者についての感染症の検査の検査値や検査日である。
【0017】
以下、産科用コンピュータ101で作成された初版のカルテが看護DB103に記憶された場合を例に挙げて、産科用コンピュータ101で看護DB103から読み出した初版のカルテを表示する際の処理について説明する。
【0018】
(1)産科用コンピュータ101は、助産師からの操作を受けて、カルテの作成に使用される検査結果を患者DB104から取得する。ここでは、産科用コンピュータ101は、患者DB104から、感染症「HCV」の検査の検査値「−」と検査日「2011/06/20」とを取得する。そして、産科用コンピュータ101では、助産師の操作により、取得された検査結果に基づいて初版のカルテのデータが作成される。
【0019】
(2)次に、産科用コンピュータ101は、取得された検査結果に基づいて助産師によって作成された初版のカルテのデータを看護DB103に書き込む。ここでは、産科用コンピュータ101は、患者DB104から取得した感染症「HCV」の検査の検査値「−」と検査日「2011/06/20」を含む初版のカルテのデータを看護DB103に書き込む。
【0020】
(3)一方、検査部門用コンピュータ102は、産科用コンピュータ101での初版のカルテの作成以降に、新たな検査を行い、患者DB104に記憶された検査結果を更新する。ここでは、検査部門用コンピュータ102は、患者DB104に記憶されている感染症「HCV」の検査の検査値「−」と検査日「2011/06/20」とを、新たな検査の検査値「+」と検査日「2011/06/30」に更新する。
【0021】
(4)次に、産科用コンピュータ101は、助産師の操作により、初版のカルテを表示する際、看護DB103から初版のカルテのデータを取得する。ここでは、産科用コンピュータ101は、感染症「HCV」の検査の検査値「−」と検査日「2011/06/20」を含む初版のカルテのデータを取得する。
【0022】
(5)そして、産科用コンピュータ101は、初版のカルテのデータの取得に併せて、患者DB104から最新の検査結果を取得する。ここでは、産科用コンピュータ101は、患者DB104から、(3)で更新された最新の検査結果である感染症「HCV」の検査の検査値「+」と検査日「2011/06/30」とを取得する。
【0023】
(6)次に、産科用コンピュータ101は、取得された初版のカルテのデータと、最新の検査結果を比較する。ここでは、産科用コンピュータ101は、初版のカルテのデータに含まれる感染症「HCV」の検査の検査値「−」と検査日「2011/06/20」と、最新の検査結果である感染症「HCV」の検査の検査値「+」と検査日「2011/06/30」と、を比較する。
【0024】
(7)産科用コンピュータ101は、比較した結果、初版のカルテのデータと最新の検査結果とが不一致であるため、初版のカルテ内の不一致のデータを強調して、自装置のディスプレイに表示する。ここでは、産科用コンピュータ101は、検査結果が不一致であるため、感染症「HCV」の検査の検査値「−」と検査日「2011/06/20」を、表示欄の色を変更することで、自装置のディスプレイで強調して表示する。
【0025】
また、産科用コンピュータ101は、初版のカルテのデータに含まれる感染症「HCV」の検査の検査値「−」と検査日「2011/06/20」を、最新の検査結果である検査値「+」と検査日「2011/06/30」に更新してもよい。そして、産科用コンピュータ101は、更新された感染症「HCV」の検査値「+」と検査日「2011/06/30」を、表示欄の色を変更することで、自装置のディスプレイで強調して表示してもよい。
【0026】
これにより、助産師は、産科用コンピュータ101のディスプレイでカルテが表示されるとき、カルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータが強調して表示されるため、最新の検査結果と不一致のデータを発見できる。そのため、例えば、作成済みのカルテを修正元データとして修正したカルテを作成する際、助産師に患者の状態変化を知らせることができる。また、必要な場合には、カルテ内にある検査結果を最新のデータへ更新することもできる。
【0027】
また、助産師による更新不備を防止するために、カルテのデータを最新の検査結果と同期させておく場合もあるが、この場合では助産師がカルテのデータが更新されたことに気づかずに判断ミスをしてしまうことがある。例えば、助産師は、患者のカルテ内の感染症の検査結果が陰性(正常)から陽性(異常)に自動的に更新されたことに気づかずに、感染症対策を行わずに患者に接してしまう場合がある。
【0028】
また、例えば、助産師が患者のカルテ内の感染症の検査結果が陰性から陽性に自動的に更新されたことに気づかないため、患者への処置が遅れてしまう場合がある。また、例えば、助産師は、検査結果が誤って更新された場合であっても気づかないことがあり、検査結果を疑問視して再度の検査を依頼するといった判断ができない場合がある。一方、本実施の形態にかかる産科用コンピュータ101では、カルテ内で最新の検査結果と不一致の項目の値を強調して表示することで、助産師にカルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータを発見させることができ、判断ミスを防止できる。
【0029】
なお、ここでは、産科用コンピュータ101がカルテを表示するディスプレイを有する場合について説明したが、カルテを表示するディスプレイは他の装置が有していてもよい。例えば、産科用コンピュータ101は、他の装置からカルテのデータの要求を受けて、他の装置のディスプレイで表示されるカルテのデータを、強調して表示するデータを特定する情報と共に他の装置に送信してもよい。これにより、産科用コンピュータ101は、他の装置でカルテが表示されるとき、カルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータを強調して表示させることができる。
【0030】
(実施の形態にかかる表示システムのシステム構成例1)
次に、図2を用いて、実施の形態にかかる表示システムのシステム構成例1について説明する。
【0031】
図2は、実施の形態にかかる表示システムのシステム構成例1を示す説明図である。図2において、表示システム200は、産科用コンピュータ101と、検査部門用コンピュータ102と、データベースサーバ201と、を含む。表示システム200において、産科用コンピュータ101と、検査部門用コンピュータ102と、データベースサーバ201と、は有線または無線のネットワーク202を介して接続されている。ネットワーク202は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
【0032】
データベースサーバ201は、非同期の看護DB103および患者DB104を記憶する装置である。看護DB103には、産科で作成されたカルテのデータが記憶されている。患者DB104には、検査部門で作成された検査結果が記憶されている。また、データベースサーバ201は、プロファイルDBを記憶していてもよいし、他科カルテDBを記憶していてもよい。プロファイルDBには、患者のプロファイル情報が記憶されている。他科カルテDBには、産科以外の他科で作成されたカルテのデータが記憶されている。データベースサーバ201としては、例えば、PC(Personal Computer)やノートPCなどを採用できる。
【0033】
産科用コンピュータ101は、非同期の患者DB104および看護DB103にアクセス可能な装置である。ただし、産科用コンピュータ101は、患者DB104を参照可能であればよく、患者DB104に書き込み不可能であってもよい。産科用コンピュータ101は、助産師の操作により、患者DB104から取得した検査結果に基づいて作成されたカルテを、看護DB103に書き込む。
【0034】
なお、助産師は、カルテの作成の際、プロファイルDBから取得した患者のプロファイル情報や、他科カルテDBから取得した他科で作成されたカルテのデータを参照してもよい。産科用コンピュータ101は、看護DB103に記憶されたカルテのデータを参照することで、作成済みのカルテを表示し、表示したカルテを修正する。産科用コンピュータ101としては、例えば、PCやノートPCなどを採用できる。
【0035】
検査部門用コンピュータ102は、検査部門で検査者によって使用される装置である。検査部門用コンピュータ102は、検査者によって行われた検査の検査結果を患者DB104に書き込む。検査部門用コンピュータ102としては、例えば、PCやノートPCなどを採用できる。
【0036】
なお、看護DB103および患者DB104は、データベースサーバ201以外の装置が記憶していてもよい。例えば、看護DB103は産科用コンピュータ101が記憶していてもよいし、患者DB104は検査部門用コンピュータ102が記憶していてもよい。
【0037】
(実施の形態にかかる表示システム200のシステム構成例2)
次に、図3を用いて、実施の形態にかかる表示システム200のシステム構成例2について説明する。図2では、産科用コンピュータ101がカルテを表示するディスプレイを有する場合の表示システム200を示したが、図3では、産科用コンピュータ101以外の他の装置がカルテを表示するディスプレイを有する場合の表示システム200を示す。
【0038】
図3は、実施の形態にかかる表示システム200のシステム構成例2を示す説明図である。図3において、表示システム200は、産科用コンピュータ101と、検査部門用コンピュータ102と、データベースサーバ201と、複数のクライアント装置300と、を含む。表示システム200において、産科用コンピュータ101と、検査部門用コンピュータ102と、データベースサーバ201と、複数のクライアント装置300と、は有線または無線のネットワーク202を介して接続されている。ネットワーク202は、例えば、LAN、WAN、インターネットなどである。
【0039】
データベースサーバ201は、非同期の看護DB103および患者DB104を記憶する装置である。看護DB103には、産科で作成されたカルテのデータが記憶されている。患者DB104には、検査部門で作成された検査結果が記憶されている。また、データベースサーバ201は、プロファイルDBを記憶していてもよいし、他科カルテDBを記憶していてもよい。プロファイルDBには、患者のプロファイル情報が記憶されている。他科カルテDBには、産科以外の他科で作成されたカルテのデータが記憶されている。データベースサーバ201としては、例えば、クラウドコンピューティング内のコンピュータやPCなどを採用できる。
【0040】
産科用コンピュータ101は、非同期の患者DB104および看護DB103にアクセス可能な装置である。ただし、産科用コンピュータ101は、患者DB104を参照可能であればよく、患者DB104に書き込み不可能であってもよい。産科用コンピュータ101としては、例えば、クラウドコンピューティング内のコンピュータやPCなどを採用できる。検査部門用コンピュータ102は、患者DB104にアクセス可能な装置である。検査部門用コンピュータ102としては、例えば、クラウドコンピューティング内のコンピュータやPCなどを採用できる。
【0041】
クライアント装置300は、助産師や検査者によって使用される装置である。クライアント装置300は、助産師の操作により、産科用コンピュータ101を介して患者DB104から取得した検査結果に基づいて作成されたカルテを、産科用コンピュータ101を介して看護DB103に書き込む。なお、助産師は、カルテの作成の際、産科用コンピュータ101を介してプロファイルDBから取得した患者のプロファイル情報や、他科カルテDBから取得した他科で作成されたカルテのデータを参照してもよい。クライアント装置300は、産科用コンピュータ101を介して看護DB103に記憶されたカルテのデータを参照することで、カルテを表示する。クライアント装置300は、検査者の操作により、検査部門用コンピュータ102を介して検査結果を患者DB104に書き込む。
【0042】
(産科用コンピュータ101のハードウェア構成例)
次に、図4を用いて、産科用コンピュータ101のハードウェア構成例について説明する。
【0043】
図4は、実施の形態にかかる産科用コンピュータ101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、産科用コンピュータ101は、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read‐Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、ディスプレイ408と、I/F(Interface)409と、キーボード410と、マウス411と、スキャナ412と、プリンタ413と、を備えている。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続されている。
【0044】
ここで、CPU401は、産科用コンピュータ101の全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記憶する。
【0045】
光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって光ディスク407に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク407に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
【0046】
ディスプレイ408は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ408は、例えば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【0047】
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)409は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク202に接続され、このネットワーク202を介して他の装置に接続される。そして、I/F409は、ネットワーク202と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F409には、例えばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0048】
キーボード410は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス411は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
【0049】
スキャナ412は、画像を光学的に読み取り、産科用コンピュータ101内に画像データを取り込む。なお、スキャナ412は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ413は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ413には、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
【0050】
なお、図4に示したハードウェア構成例は、検査部門用コンピュータ102、データベースサーバ201、またはクライアント装置300としても採用できる。
【0051】
(看護DB103の記憶内容の一例)
次に、図5を用いて、データベースサーバ201に記憶されている看護DB103の記憶内容の一例について説明する。
【0052】
図5は、看護DB103の記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すように、看護DB103は、患者ID項目のそれぞれに対応付けて、版数項目と、患者氏名項目と、生年月日項目と、年齢項目と、血液型項目と、感染症名項目と、最終検査値項目と、最終検査日項目と、を有する。そして、看護DB103は、カルテが作成または更新されるごとにレコードを構成する。
【0053】
患者ID項目には、カルテの対象の患者を識別する識別子が記憶される。版数項目には、カルテの版数が記憶される。例えば、新規作成されたカルテに関するレコードの版数項目には初版を示す「1」が記憶され、初版のカルテが変更された2版のカルテに関するレコードの版数項目には2版を示す「2」が記憶される。
【0054】
患者氏名項目には、カルテの対象の患者の氏名が記憶される。生年月日項目には、カルテの対象の患者の生年月日が記憶される。年齢項目には、カルテの対象の患者の年齢が記憶される。血液型項目には、カルテの対象の患者の血液型が記憶される。
【0055】
感染症名項目には、カルテの対象の患者を検査した感染症の名称が記憶される。最終検査値項目には、感染症名項目の感染症について、カルテの対象の患者を検査したときの最新の検査結果が記憶される。最終検査日項目には、感染症名項目の感染症について、カルテの対象の患者を検査した最新の検査日が記憶される。
【0056】
(患者DB104の記憶内容の一例)
次に、図6を用いて、データベースサーバ201に記憶されている患者DB104の記憶内容の一例について説明する。
【0057】
図6は、患者DB104の記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示すように、患者DB104は、患者ID項目のそれぞれに対応付けて、患者氏名項目と、生年月日項目と、年齢項目と、血液型項目と、感染症名項目と、検査値項目と、検査日項目と、を有する。そして、患者DB104は、患者が検査されるごとにレコードを構成する。
【0058】
患者ID項目には、検査対象の患者を識別する識別子が記憶される。患者氏名項目には、検査対象の患者の氏名が記憶される。生年月日項目には、検査対象の患者の生年月日が記憶される。年齢項目には、検査対象の患者の年齢が記憶される。血液型項目には、検査対象の患者の血液型が記憶される。
【0059】
感染症名項目には、検査対象の患者を検査した感染症の名称が記憶される。検査値項目には、感染症名項目の感染症について、検査対象の患者を検査したときの検査結果が記憶される。検査日項目には、感染症名項目の感染症について、検査対象の患者を検査した検査日が記憶される。
【0060】
(産科用コンピュータ101の機能的構成例)
次に、図7を用いて、産科用コンピュータ101の機能的構成例について説明する。
【0061】
図7は、産科用コンピュータ101の機能的構成を示すブロック図である。産科用コンピュータ101は、受付部701と、取得部702と、比較部703と、決定部704と、表示部705と、反映部706と、受信部707と、送信部708と、を含む構成である。この制御部となる機能(受付部701〜送信部708)は、具体的には、例えば、図4に示したROM402、RAM403、磁気ディスク405、光ディスク407などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU401に実行させることにより、または、I/F409により、その機能を実現する。
【0062】
受付部701は、対象者のカルテ情報の表示要求を受け付ける機能を有する。ここで、対象者のカルテ情報とは、例えば、対象とする患者(患畜であってもよい)に関するカルテのデータである。具体的には、例えば、受付部701は、図2に示したような表示システム200の場合、助産師によるマウス411またはキーボード410の操作により、対象とする患者に関するカルテの表示要求を受け付ける。表示要求には、対象とする患者を識別する患者IDが含まれてもよい。これにより、受付部701は、カルテの表示のトリガを受け付けられる。なお、受け付けられたデータは、RAM403、磁気ディスク405、光ディスク407などの記憶領域に記憶される。
【0063】
取得部702は、受付部701によって表示要求が受け付けられた場合、カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得する機能を有する。また、取得部702は、受付部701によって表示要求が受け付けられた場合、対象者に対応する特定の項目に関する第2の値が第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から第2の値を取得する機能を有する。ここで、特定の項目とは、第1の記憶装置と第2の記憶装置とで共通する共通項目である。第1の記憶装置と第2の記憶装置とは、共通項目を有し、それぞれ非同期に更新される記憶装置である。
【0064】
第1の記憶装置とは、対象者に関する情報を記憶する記憶装置であり、例えば、上述した患者のカルテのデータを記憶する看護DB103である。第2の記憶装置とは、第1の記憶装置と共通する項目を有する記憶装置であり、例えば、上述したカルテの項目と共通する項目を有する患者DB104である。また、第2の記憶装置とは、上述したカルテの項目と共通する項目を有するプロファイルDBや他科カルテDBであってもよい。
【0065】
共通項目とは、例えば、看護DB103と患者DB104とで共通する感染症の検査の検査結果に関する項目である。また、共通項目とは、看護DB103とプロファイルDBとで共通する患者のプロファイル情報に関する項目であってもよい。プロファイル情報には、例えば患者のアレルギー情報や、身体情報、家族構成や、生活習慣などに関する情報が含まれる。第1の値とは、例えば、看護DB103に記憶されているカルテの最終検査値項目の値である。第2の値とは、例えば、患者DB104に記憶されている検査値項目の値である。
【0066】
具体的には、例えば、取得部702は、受付部701によってカルテの表示要求が受け付けられた場合、患者IDに基づいて、看護DB103から最終検査値項目の値を含むカルテのデータを取得する。また、取得部702は、患者IDに基づいて、看護DB103と共通する検査値項目の値を患者DB104から取得する。これにより、取得部702は、比較部703によって比較されるカルテのデータとカルテの項目と共通する項目の値とを取得できる。なお、取得部702は、患者DB104で、同一の項目に対して複数の検査値が記憶されている場合、複数の検査値の中から最新の検査値を取得する。
【0067】
また、取得部702は、受付部701によって表示要求が受け付けられた場合、第1の記憶装置から第1の値および第1の値の作成時点を示す第1の作成時点情報を取得し、第2の記憶装置から第2の値および第2の値の作成時点を示す第2の作成時点情報を取得する機能を有する。ここで、第1の作成時点情報とは、例えば、カルテの項目の値が作成された時点を示す情報であり、例えば、カルテの項目の値の作成の年月日である。第2の作成時点情報とは、例えば、検査部門で検査値が作成された時点を示す情報であり、例えば、検査を行った年月日である。
【0068】
具体的には、例えば、取得部702は、受付部701によってカルテの表示要求が受け付けられた場合、患者IDに基づいて、看護DB103から最終検査値項目の値と最終検査日項目の値とを含むカルテのデータを取得する。また、取得部702は、患者IDに基づいて、看護DB103と共通する検査値項目の値と検査日項目の値を患者DB104から取得する。これにより、取得部702は、比較部703によって比較されるカルテのデータとカルテの項目と共通する項目の値とを取得できる。なお、取得されたデータは、RAM403、磁気ディスク405、光ディスク407などの記憶領域に記憶される。
【0069】
比較部703は、取得部702によって取得された第1の値と第2の値とを比較する機能を有する。具体的には、例えば、比較部703は、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と患者DB104から取得した検査値項目の値とを比較する。これにより、比較部703は、カルテの最終検査値項目の値と患者DB104の検査値項目の値とが一致するか否かを判定することができる。
【0070】
また、比較部703は、第1の値と第2の値とを比較し、第1の作成時点情報と第2の作成時点情報とを比較する機能を有する。具体的には、例えば、比較部703は、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と患者DB104から取得した検査値項目の値とを比較する。また、比較部703は、看護DB103から取得したカルテの最終検査日項目の値と患者DB104から取得した検査日項目の値とを比較する。これにより、比較部703は、最終検査値項目の値と患者DB104の検査値項目の値とが一致するか否かと、最終検査日項目の値と患者DB104の検査日項目の値とが一致するか否かを判定することができる。なお、比較結果は、RAM403、磁気ディスク405、光ディスク407などの記憶領域に記憶される。
【0071】
決定部704は、比較部703によって比較された比較結果に基づいて、カルテ情報の表示形態を決定する機能を有する。具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、第1の値と第2の値とが一致しない場合、特定の項目についてのカルテ情報の表示形態を、第1の値と第2の値とが一致する場合の表示形態とは異なる表示形態に決定する。
【0072】
より具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と患者DB104から取得した検査値項目の値とが一致しなかった場合、カルテの最終検査値項目の値をアラート対象に決定する。そして、決定部704は、アラート対象である最終検査値項目の値の表示形態を、アラート対象でない項目の値の表示形態とは異なる表示形態に決定する。これにより、決定部704は、最新の検査結果と一致しないカルテ内の項目の値をアラート対象に決定することができる。そして、決定部704は、アラート対象の項目の表示形態を決定することができる。
【0073】
また、具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、第1の値と第2の値とが一致しない場合、特定の項目についてのカルテ情報の表示形態を、第1の記憶装置が有する第2の記憶装置とは非共通の項目についての対象者のカルテ情報の表示形態とは異なる表示形態に決定する。
【0074】
より具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と患者DB104から取得した検査値項目の値とが一致しなかった場合、カルテの最終検査値項目の値をアラート対象に決定する。そして、決定部704は、アラート対象の最終検査値項目の値の表示形態を、看護DB103のカルテの項目のうち患者DB104と非共通の項目の値の表示形態とは異なる表示形態に決定する。これにより、決定部704は、最新の検査結果と一致しないカルテ内の項目の値をアラート対象に決定することができる。そして、決定部704は、アラート対象の項目の表示形態を決定することができる。
【0075】
また、具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、第1の値と第2の値が一致し第1の作成時点情報と第2の作成時点情報とが一致しない場合、特定の項目についてのカルテ情報の表示形態を、第1の値と第2の値が一致し第1の作成時点情報と第2の作成時点情報とが一致する場合の表示形態とは異なる表示形態に決定する。
【0076】
より具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と患者DB104から取得した検査値項目の値とが一致するが、看護DB103から取得したカルテの最終検査日と患者DB104から取得した検査日とが一致しなかった場合、カルテの最終検査値項目の値をアラート対象に決定する。そして、決定部704は、アラート対象である最終検査値項目の値の表示形態を、アラート対象でない項目の値の表示形態とは異なる表示形態に決定する。これにより、決定部704は、最新の検査結果と一致しないカルテ内の項目の値をアラート対象に決定することができる。そして、決定部704は、アラート対象の項目の表示形態を決定することができる。
【0077】
また、具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、第1の値と第2の値が一致し、第1の作成時点情報と第2の作成時点情報とが一致しない場合、特定の項目についてのカルテ情報の表示形態を、第1の記憶装置が有する第2の記憶装置とは非共通の項目についての対象者のカルテ情報の表示形態とは異なる表示形態に決定する。
【0078】
より具体的には、例えば、決定部704は、比較部703によって比較された結果、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と患者DB104から取得した検査値項目の値とが一致するが、看護DB103から取得したカルテの最終検査日と患者DB104から取得した検査日とが一致しなかった場合、カルテの最終検査値項目の値をアラート対象に決定する。そして、決定部704は、アラート対象の最終検査値項目の値の表示形態を、看護DB103のカルテの項目のうち患者DB104と非共通の項目の値の表示形態とは異なる表示形態に決定する。
【0079】
これにより、決定部704は、最新の検査結果と一致しないカルテ内の項目の値をアラート対象に決定することができる。そして、決定部704は、アラート対象の項目の表示形態を決定することができる。なお、決定された表示形態は、RAM403、磁気ディスク405、光ディスク407などの記憶領域に記憶される。
【0080】
表示部705は、決定部704によって決定された表示形態に基づいて、対象者に関する特定の項目の第1の値と第2の値のうち少なくともいずれかを表示する機能を有する。具体的には、例えば、表示部705は、決定部704によって決定された表示形態に基づいて、第2の値を反映させる対象となる第1の値を表示する。より具体的には、例えば、表示部705は、図2に示したような表示システム200の場合、決定部704によって決定された表示形態で、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値をディスプレイ408に表示する。
【0081】
これにより、表示部705は、産科用コンピュータ101のディスプレイ408に、アラート対象の最終検査値項目の値を強調したカルテを表示することができる。結果として、助産師は、カルテを閲覧する際、カルテ内の最新の検査結果と不一致のデータを発見することができるようになる。そして、助産師は、患者の検診を通じて、新たな検査結果がカルテに反映するべき適切な結果であると判断した場合に、最新の検査結果をカルテに反映させることができる。
【0082】
また、具体的には、例えば、表示部705は、決定部704によって決定された表示形態に基づいて、第1の値に反映させる対象となる第2の値を表示する。より具体的には、例えば、表示部705は、図2に示したような表示システム200の場合、決定部704によって決定された表示形態で、患者DB104から取得した検査値項目の値をディスプレイ408に表示する。これにより、表示部705は、産科用コンピュータ101のディスプレイ408に、アラート対象の最終検査値項目の値を患者DB104から取得した検査値項目の値で最新化して、最新化した最終検査値項目の値を強調したカルテを表示することができる。結果として、助産師は、カルテを閲覧する際、カルテ内の最新の検査結果と不一致であったデータを発見することができ、また、最新の検査結果を参照することができるようになる。
【0083】
また、具体的には、例えば、表示部705は、第1の値の表示と、第2の値の表示と、を切り替えて表示する。より具体的には、例えば、表示部705は、図2に示したような表示システム200の場合、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と、患者DB104から取得した検査値項目の値と、のディスプレイ408での表示を切り替える。これにより、助産師は、カルテを閲覧する際、カルテ内の最新の検査結果と不一致であったデータについて、不一致であったデータと最新の検査結果とを切り替えて参照することができるようになる。
【0084】
また、具体的には、例えば、表示部705は、決定部704によって決定された表示形態に基づいて、第1の値および第2の値を表示する。より具体的には、例えば、表示部705は、図2に示したような表示システム200の場合、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と、患者DB104から取得した検査値項目の値と、をディスプレイ408に表示する。これにより、表示部705は、産科用コンピュータ101のディスプレイ408に、アラート対象の最終検査値項目の値を強調したカルテを表示することができる。結果として、助産師は、カルテを閲覧する際、カルテ内の最新の検査結果と不一致のデータを発見することができ、不一致であったデータと最新の検査結果とを同時に参照することができる。
【0085】
反映部706は、受付部701によって第2の値の反映要求が受け付けられた場合、第2の値を第1の値に反映させる機能を有する。具体的には、反映部706は、受付部701によって最新化ボタンの押下が受け付けられると、カルテの最終検査値項目の値を患者DB104から取得した検査値項目の値で更新する。これにより、反映部706は、看護DB103のカルテの中の最新の値が記憶されていない項目に、最新の値を自動で入力することができる。
【0086】
受信部707は、対象者のカルテ情報の表示要求を、他の情報処理装置から受信する機能を有する。ここで、他の情報処理装置とは、カルテを表示するディスプレイ408を有するクライアント装置300である。具体的には、例えば、受信部707は、図3に示したような表示システム200の場合、クライアント装置300から、カルテの表示要求を受信する。表示要求には、クライアント装置300の識別子が含まれていてもよい。これにより、受信部707は、クライアント装置300にカルテを送信するトリガを受信できる。
【0087】
送信部708は、決定部704によって決定された表示形態と、対象者に関する特定の項目の第1の値と第2の値のうち少なくともいずれかと、を他の情報処理装置に送信する機能を有する。具体的には、例えば、送信部708は、図3に示したような表示システム200の場合、決定部704によって決定されたアラート対象の最終検査値項目の値の表示形態と、看護DB103から取得したカルテの最終検査値項目の値と、患者DB104から取得した検査値項目の値と、をクライアント装置300に送信する。
【0088】
また、送信部708は、カルテのデータを、クライアント装置300に送信する。これにより、クライアント装置300は、クライアント装置300でカルテを表示するとき、カルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータを強調して表示することができる。結果として、クライアント装置300を利用する助産師は、カルテを閲覧する際、カルテ内の最新の検査結果と不一致のデータを発見することができるようになる。
【0089】
(産科用コンピュータ101によるカルテの表示)
次に、図8〜図14を用いて、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容について説明する。
【0090】
図8〜図14は、産科用コンピュータ101によるカルテの表示の内容を示す説明図である。図8に示すように、産科用コンピュータ101は、患者を選択する患者選択画面を表示する。ここで、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作により患者が選択されると、選択された患者についての情報を表示する患者情報表示画面に移行する。
【0091】
図9に示すように、産科用コンピュータ101は、患者情報表示画面を表示する。ここで、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作により看護情報のタブが選択されると、看護情報を表示する看護情報表示画面に移行する。
【0092】
図10に示すように、産科用コンピュータ101は、看護情報表示画面を表示する。ここで、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作によりカルテの作成のメニューが呼び出されると、画面上にカルテの作成のメニューを表示する。そして、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作によりカルテの新規作成の項目が選択されると、カルテのデータの入力を受け付けるカルテ入力画面に移行する。
【0093】
図11に示すように、産科用コンピュータ101は、カルテ入力画面を表示する。カルテ入力画面の各項目には、患者DB104から取得したデータが自動的に入力される。なお、カルテ入力画面の各項目には、患者DB104の他、プロファイルDBや他科カルテDBから取得したデータが自動的に入力されていてもよい。ここで、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作により確定ボタンが押下されると、カルテ入力画面の各項目に入力されたデータを、初版のカルテのデータとして看護DB103に書き込む。これにより、産科用コンピュータ101は、新規作成された初版のカルテを看護DB103に書き込んでおくことができる。
【0094】
ここで、検査部門用コンピュータ102による患者DB104に記憶された検査値項目の値の更新以降に、産科用コンピュータ101で初版のカルテを修正する際、看護DB103から呼び出した初版のカルテを修正元データとして表示する場合を例に挙げる。
【0095】
図12に示すように、産科用コンピュータ101は、図8の患者選択画面と図9の患者情報表示画面を経て、看護情報表示画面を表示する。ここで、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作によりカルテの作成のメニューが呼び出されると、画面上にカルテの作成のメニューを表示する。そして、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作によりカルテの修正の項目が選択されると、カルテのデータの修正を受け付けるカルテ修正画面に移行する。
【0096】
図13に示すように、産科用コンピュータ101は、カルテ修正画面を表示する。具体的には、産科用コンピュータ101は、看護DB103を参照して初版のカルテのデータを取得し、患者DB104を参照して検査値項目の値を取得する。次に、産科用コンピュータ101は、カルテのデータのうち、検査値項目の値と一致しないデータがあれば、アラート表示の対象にする。
【0097】
そして、産科用コンピュータ101は、アラート表示の対象ではないデータとは異なる表示形態で、アラート表示の対象のデータを強調表示する。これにより、産科用コンピュータ101は、初版のカルテ内で、最新の検査値項目の値と一致しない最終検査値項目の値を強調したカルテを表示することができる。これにより、助産師は、初版のカルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータを発見できる。結果として、助産師によるカルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータの更新不備を防止することができる。
【0098】
図14に示すように、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作により最新化ボタンが押下されると、アラート表示の対象のデータを患者DB104から取得した検査値項目の値で更新し、アラート表示を解除する。ここで、産科用コンピュータ101は、助産師によるマウス411やキーボード410の操作により確定ボタンが押下されると、カルテ入力画面の各項目に入力されたデータを、2版のカルテのデータとして看護DB103に書き込む。これにより、産科用コンピュータ101は、初版のカルテを修正元データにして作成された2版のデータを看護DB103に書き込んでおくことができる。
【0099】
(新規作成処理の処理内容)
次に、図15を用いて、産科用コンピュータ101により行われる新規作成処理の処理内容について説明する。ここで、新規作成処理は、図8〜図11で、産科用コンピュータ101により行われた処理である。
【0100】
図15は、新規作成処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、CPU401は、患者選択画面(図8参照)を表示する(ステップS1501)。次に、CPU401は、患者選択画面で選択された患者についての患者情報表示画面(図9参照)を表示する(ステップS1502)。
【0101】
そして、CPU401は、患者DB104、プロファイルDB、および他科カルテDBから患者の情報を取得し(ステップS1503)、取得した情報に基づいて、カルテ入力画面(図11参照)を表示する(ステップS1504)。次に、CPU401は、カルテ入力画面で情報が入力されたか否かを判定する(ステップS1505)。ここで、情報が入力された場合(ステップS1505:Yes)、CPU401は、ステップS1505に戻る。
【0102】
一方、情報が入力されていない場合(ステップS1505:No)、CPU401は、確定ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS1506)。ここで、確定ボタンが押下されていない場合(ステップS1506:No)、CPU401は、ステップS1505に戻る。
【0103】
一方、確定ボタンが押下された場合(ステップS1506:Yes)、CPU401は、カルテ入力画面の各項目に入力されているデータを、初版のカルテのデータとして看護DB103に保存して(ステップS1507)、新規作成処理を終了する。これにより、産科用コンピュータ101は、初版のカルテを新規作成することができる。
【0104】
(修正処理の処理内容)
次に、図16および図17を用いて、産科用コンピュータ101により行われる修正処理の処理内容について説明する。ここで、修正処理は、図12〜図14で、産科用コンピュータ101により行われた処理である。
【0105】
図16および図17は、修正処理の処理内容を示すフローチャートである。まず、CPU401は、患者選択画面(図8参照)を表示する(ステップS1601)。次に、CPU401は、患者選択画面で選択された患者についての患者情報表示画面(図9参照)を表示する(ステップS1602)。そして、CPU401は、看護DB103からカルテのデータを取得する(ステップS1603)。
【0106】
次に、CPU401は、取得したカルテのデータのうち、未選択のデータを対象データに決定する(ステップS1604)。そして、CPU401は、患者DB104から、対象データに対応する検査値項目の値を取得する(ステップS1605)。
【0107】
次に、CPU401は、対象データと取得した検査値項目の値とが一致するか否かを判定する(ステップS1606)。ここで、一致する場合(ステップS1606:Yes)、CPU401は、ステップS1608に移行する。一方、一致しない場合(ステップS1606:No)、CPU401は、対象データをアラート表示の対象に決定する(ステップS1607)。
【0108】
次に、CPU401は、取得したカルテのデータのすべてを選択したか否かを判定する(ステップS1608)。ここで、選択していないデータがある場合(ステップS1608:No)、CPU401は、ステップS1604に戻る。
【0109】
一方、すべてのデータを選択した場合(ステップS1608:Yes)、CPU401は、アラート対象のデータについてはアラート対象でないデータとは異なる表示形態で、取得したカルテのデータに基づいて、カルテ修正画面(図13参照)を表示する(ステップS1609)。そして、CPU401は、図17のステップS1701に移行する。
【0110】
次に、CPU401は、カルテ修正画面で情報が入力されたか否かを判定する(ステップS1701)。ここで、情報が入力された場合(ステップS1701:Yes)、CPU401は、ステップS1701に戻る。
【0111】
一方、情報が入力されていない場合(ステップS1701:No)、CPU401は、最新化ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS1702)。ここで、最新化ボタンが押下されていない場合(ステップS1702:No)、CPU401は、ステップS1705に移行する。
【0112】
一方、最新化ボタンが押下された場合(ステップS1702:Yes)、CPU401は、アラート対象のデータを、患者DB104から取得した検査値項目の値で更新する(ステップS1703)。次に、CPU401は、アラート対象のアラート表示を解除する(ステップS1704)。
【0113】
そして、CPU401は、確定ボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS1705)。ここで、確定ボタンが押下されていない場合(ステップS1705:No)、CPU401は、ステップS1701に戻る。
【0114】
一方、確定ボタンが押下された場合(ステップS1705:Yes)、CPU401は、カルテ入力画面の各項目に入力されているデータを、修正されたカルテのデータとして看護DB103に保存して(ステップS1706)、修正処理を終了する。
【0115】
これにより、産科用コンピュータ101は、前回のカルテを修正元データとして修正した新たなカルテを作成することができる。この際、産科用コンピュータ101は、修正元データにするカルテ内に最新の検査値項目の値と不一致の値があれば、不一致の値を強調して表示する。これにより、助産師は、強調して表示されたデータが、検査部門での最新の検査結果とは不一致のデータであると判断できる。結果として、助産師は、表示されているカルテ内で強調されている値を、検査部門の最新の検査値項目の値で更新すべきと判断できる。そのため、助産師によるカルテ内にある最新の検査値項目の値と不一致の値の更新不備を防止することができる。
【0116】
なお、ここでは、産科用コンピュータ101は、カルテのデータと患者DB104から取得した検査値項目の値とを比較したが、カルテのデータと患者DB104の検査日項目の値を比較してもよい。また、産科用コンピュータ101は、カルテのデータとプロファイルDBの患者のプロファイル情報とを比較してもよいし、カルテのデータと他科カルテDBの他科で作成されたカルテのデータとを比較してもよい。
【0117】
以上説明したように、産科用コンピュータ101は、最新の検査結果と不一致のカルテ内の項目の値を強調して表示する。これにより、産科用コンピュータ101は、助産師に患者の状態変化を知らせることができる。そして、助産師は、強調して表示されたデータが、検査部門での最新の検査結果とは不一致のデータであると判断できる。結果として、助産師は、表示されているカルテ内で強調されている値を、検査部門の最新の検査値項目の値で更新すべきか否かを判断して、必要な場合には、カルテ内にある検査結果を最新のデータへ更新することもできる。
【0118】
ここで、助産師は、適切な診療や検診のために、患者の状態の変化または変化の可能性を把握しておく必要がある。よって、助産師は、新たな検査結果が登録されたことに気づかずに判断ミスをしてしまうことがある。例えば、助産師は、患者のカルテ内の感染症の検査結果が陰性から陽性に自動的に更新されたことに気づかずに、感染症対策を行わずに患者に接してしまう場合がある。
【0119】
また、例えば、助産師が患者のカルテ内の感染症の検査結果が陰性から陽性に自動的に更新されたことに気づかないため、患者への処置が遅れてしまう場合がある。一方、産科用コンピュータ101は、カルテ内で最新の検査結果と不一致の項目の値を強調して表示する。そのため、助産師は、強調して表示されたデータが、検査部門での最新の検査結果とは不一致のデータであると判断でき、判断ミスを防止できる。
【0120】
また、産科用コンピュータ101は、最新の検査日以外の検査日に行われた検査結果が記憶されたカルテ内の項目の値を強調して表示する。これにより、助産師は、強調して表示されたデータが、検査部門での最新の検査結果とは不一致のデータであると判断できる。結果として、助産師によるカルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータの更新不備を防止することができる。また、助産師は、最新の検査結果とは検査日が不一致であるが、患者の状態に変化がないことを視覚的に判断して、カルテを更新するか否かの判断の指標にすることができる。
【0121】
産科用コンピュータ101は、カルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータを、カルテ内の他のデータとは異なる表示形式で表示することで、強調して表示する。これにより、助産師は、強調して表示されたデータが、検査部門での最新の検査結果とは不一致のデータであると視覚的に判断できる。
【0122】
産科用コンピュータ101は、カルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータを、一致する場合とは異なる表示形式で表示することで、強調して表示する。これにより、助産師は、強調して表示されたデータが、検査部門での最新の検査結果とは不一致のデータであると視覚的に判断できる。
【0123】
産科用コンピュータ101は、カルテ内にある最新の検査結果と不一致のデータを、助産師からの要求により自動的に更新できるようにする。これにより、助産師の作業負担を軽減できる。
【0124】
ここで、助産師による更新不備を防止するために、カルテのデータを最新の検査結果と同期させておく場合、助産師は最新の検査結果のみしか参照できず、過去の検査結果との比較ができない。そのため、助産師は、患者に対して、どのような処置をすべきかを判断することが困難な場合があった。例えば、助産師は、最新の検査結果のみしか参照できない場合には、最新の検査結果が陰性であっても過去の検査結果が陽性である場合には、検査結果を疑問視して再度の検査を検査部門に依頼するといった判断ができない。
【0125】
一方、本実施の形態にかかる産科用コンピュータ101では、カルテ内で、最新の検査結果と不一致のデータを強調して表示し、かつ、不一致のデータと最新の検査結果とを切り替えて表示できる。これにより、助産師は、不一致のデータ(過去の検査結果)と最新の検査結果とを切り替えて参照できるようになり、患者に対して、どのような処置をすべきかの判断を容易にできるようになる。
【0126】
産科用コンピュータ101は、カルテ内で、最新の検査結果と不一致のデータと、最新の検査結果と、を同時に強調して表示する。そのため、助産師は、不一致のデータ(過去の検査結果)と最新の検査結果とを同時に参照できるようになり、患者に対して、どのような処置をすべきかの判断を容易にできるようになる。
【0127】
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0128】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0129】
(付記1)情報処理装置に、
対象者のカルテ情報の表示要求を受け付け、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態に基づいて、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかを表示する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【0130】
(付記2)前記表示形態を決定する処理では、
前記比較結果により、前記第1の値と前記第2の値とが一致しない場合、前記特定の項目についての前記カルテ情報の表示形態を、前記第1の値と前記第2の値とが一致する場合の表示形態とは異なる表示形態に決定することを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
【0131】
(付記3)前記表示形態を決定する処理では、
前記比較結果により、前記第1の値と前記第2の値とが一致しない場合、前記特定の項目についての前記カルテ情報の表示形態を、前記第1の記憶装置が有する前記第2の記憶装置とは非共通の項目についての前記対象者のカルテ情報の表示形態とは異なる表示形態に決定することを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
【0132】
(付記4)前記第2の値の反映要求が受け付けられた場合、前記第2の値を前記第1の値に反映させる処理を実行させることを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0133】
(付記5)前記取得する処理では、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記第1の記憶装置から前記第1の値および前記第1の値の作成時点を示す第1の作成時点情報を取得し、前記第2の記憶装置から前記第2の値および前記第2の値の作成時点を示す第2の作成時点情報を取得し、
前記比較する処理では、
前記第1の値と前記第2の値とを比較し、前記第1の作成時点情報と前記第2の作成時点情報とを比較することを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
【0134】
(付記6)前記表示形態を決定する処理では、
前記比較結果により、前記第1の値と前記第2の値が一致し前記第1の作成時点情報と前記第2の作成時点情報とが一致しない場合、前記特定の項目についての前記カルテ情報の表示形態を、前記第1の値と前記第2の値が一致し前記第1の作成時点情報と前記第2の作成時点情報とが一致する場合の表示形態とは異なる表示形態に決定することを特徴とする付記5に記載の情報処理プログラム。
【0135】
(付記7)前記表示形態を決定する処理では、
前記比較結果により、前記第1の値と前記第2の値が一致し、前記第1の作成時点情報と前記第2の作成時点情報とが一致しない場合、前記特定の項目についての前記カルテ情報の表示形態を、前記第1の記憶装置が有する前記第2の記憶装置とは非共通の項目についての前記対象者のカルテ情報の表示形態とは異なる表示形態に決定することを特徴とする付記5に記載の情報処理プログラム。
【0136】
(付記8)前記表示する処理では、
決定された表示形態に基づいて、前記第2の値を反映させる対象となる前記第1の値を表示することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0137】
(付記9)前記表示する処理では、
決定された表示形態に基づいて、前記第1の値に反映させる対象となる前記第2の値を表示することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0138】
(付記10)前記表示する処理では、
前記第1の値と前記第2の値とを切り替えて表示することを特徴とする付記8または9に記載の情報処理プログラム。
【0139】
(付記11)前記表示する処理では、
決定された表示形態に基づいて、前記第1の値および前記第2の値を表示することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0140】
(付記12)情報処理装置に、
対象者のカルテ情報の表示要求を、他の情報処理装置から受信し、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態と、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかと、を前記他の情報処理装置に送信する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【0141】
(付記13)情報処理装置が、
対象者のカルテ情報の表示要求を受け付け、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態に基づいて、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかを表示する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。
【0142】
(付記14)情報処理装置が、
対象者のカルテ情報の表示要求を、他の情報処理装置から受信し、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態と、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかと、を前記他の情報処理装置に送信する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。
【0143】
(付記15)対象者のカルテ情報の表示要求を受け付ける受付部と、
前記受付部によって前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較する比較部と、
前記比較部によって比較された比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された表示形態に基づいて、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【0144】
(付記16)対象者のカルテ情報の表示要求を、他の情報処理装置から受信する受信部と、
前記受信部によって前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較する比較部と、
前記比較部によって比較された比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された表示形態と、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかと、を前記他の情報処理装置に送信する送信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0145】
101 産科用コンピュータ
102 検査部門用コンピュータ
103 看護DB
104 患者DB
701 受付部
702 取得部
703 比較部
704 決定部
705 表示部
706 反映部
707 受信部
708 送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に、
対象者のカルテ情報の表示要求を受け付け、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態に基づいて、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかを表示する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記表示形態を決定する処理では、
前記比較結果により、前記第1の値と前記第2の値とが一致しない場合、前記特定の項目についての前記カルテ情報の表示形態を、前記第1の値と前記第2の値とが一致する場合の表示形態とは異なる表示形態に決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記取得する処理では、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記第1の記憶装置から前記第1の値および前記第1の値の作成時点を示す第1の作成時点情報を取得し、前記第2の記憶装置から前記第2の値および前記第2の値の作成時点を示す第2の作成時点情報を取得し、
前記比較する処理では、
前記第1の値と前記第2の値とを比較し、前記第1の作成時点情報と前記第2の作成時点情報とを比較することを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記表示形態を決定する処理では、
前記比較結果により、前記第1の値と前記第2の値が一致し前記第1の作成時点情報と前記第2の作成時点情報とが一致しない場合、前記特定の項目についての前記カルテ情報の表示形態を、前記第1の値と前記第2の値が一致し前記第1の作成時点情報と前記第2の作成時点情報とが一致する場合の表示形態とは異なる表示形態に決定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記表示する処理では、
決定された表示形態に基づいて、前記第2の値を反映させる対象となる前記第1の値を表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記表示する処理では、
前記第1の値と前記第2の値とを切り替えて表示することを特徴とする請求項5に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
情報処理装置に、
対象者のカルテ情報の表示要求を、他の情報処理装置から受信し、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態と、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかと、を前記他の情報処理装置に送信する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項8】
情報処理装置が、
対象者のカルテ情報の表示要求を受け付け、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態に基づいて、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかを表示する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置が、
対象者のカルテ情報の表示要求を、他の情報処理装置から受信し、
前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、
前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得し、
取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較し、
比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定し、
決定された表示形態と、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかと、を前記他の情報処理装置に送信する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
対象者のカルテ情報の表示要求を受け付ける受付部と、
前記受付部によって前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較する比較部と、
前記比較部によって比較された比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された表示形態に基づいて、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
対象者のカルテ情報の表示要求を、他の情報処理装置から受信する受信部と、
前記受信部によって前記表示要求が受け付けられた場合、前記カルテ情報に含まれる複数の項目各々について、項目に関する値を記憶する第1の記憶装置から、特定の項目に係る第1の値を取得し、前記対象者に対応する前記特定の項目に関する第2の値が前記第1の記憶装置とは非同期に登録される第2の記憶装置から前記第2の値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記第1の値と前記第2の値とを比較する比較部と、
前記比較部によって比較された比較結果に基づいて、前記カルテ情報の表示形態を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された表示形態と、前記対象者に関する前記特定の項目の前記第1の値と前記第2の値のうち少なくともいずれかと、を前記他の情報処理装置に送信する送信部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−41345(P2013−41345A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176424(P2011−176424)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】