説明

情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理方法

【課題】設定情報の設定に要するユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な設定情報を設定できる情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理方法を提供すること。
【解決手段】ユーザから見れば、周辺の環境に応じた適切なデバイス情報64および詳細設定66が設定された状態から、設定作業を開始できるので、ユーザの作業負担が軽減される。例えば、あるアクセスポイントからデバイスに対してPDF印刷処理を指示した後、他のアクセスポイントへ移動し、そのアクセスポイントから利用可能な別のデバイスを特定するデバイス情報64と、その別のデバイスの特性や機能に合った詳細設定66とを設定した後、元のアクセスポイントに戻り、再度PDF印刷処理を指示する場合には、過去にそのアクセスポイントと接続した際に設定したデバイス情報64および詳細設定66を引き継ぎ、利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、通常使用するプリンタとしてユーザに提示すべきデフォルトのプリンタを、アクセスポイントごとに記憶するパーソナルコンピュータが存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−157077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の従来技術は、実際のユーザの使用形態とは関係なく、記憶したデフォルトプリンタを提示するだけであった。したがって、デバイスに処理を実行させる場合に必要となる各種の設定に要するユーザの作業負担を、必ずしも十分に軽減できなかった。例えば、デフォルトとして記憶されているプリンタと、ユーザが使用を望むプリンタとが異なる場合、上記の従来技術によれば、ユーザは印刷の都度、提示されたデフォルトのプリンタから使用を望むプリンタへ、設定を変更する必要がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、設定情報の設定に要するユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な設定情報を設定できる情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明の情報処理プログラムは、通信を中継するアクセスポイントを検出し、検出されたアクセスポイントを介してデバイスへ処理を指示する情報処理装置が備えるコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、前記コンピュータを、前記処理に対して設定された設定情報を、接続部により接続中のアクセスポイントの識別情報に関連付けて第1記憶部に記憶させる記憶制御手段と、前記接続部により接続中の一のアクセスポイントの識別情報を、取得部に取得させる取得制御手段と、前記取得制御手段により取得された前記識別情報に関連づけて記憶されている前記設定情報を、前記第1記憶部から、第1読出部に読み出させる第1読出制御手段と、前記第1読出制御手段により読み出された前記設定情報を用いて、第1設定部に処理の設定を行わせる第1設定制御手段と、して機能させる。
【0007】
なお、本発明は、情報処理装置、情報処理装置を制御する制御装置、情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラムを記録する記録媒体等の種々の態様で実現可能である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の情報処理プログラムによれば、接続中の一のアクセスポイントの識別情報に関連づけて記憶されている設定情報であって、第1記憶部に記憶制御手段が記憶させた設定情報を用いて、処理の設定が行われる。よって、過去に設定された設定情報であって、接続中の一のアクセスポイントの識別情報に関連付けて記憶されている設定情報を用いることにより、設定情報の設定に要するユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な設定情報を設定できる、という効果がある。
【0009】
請求項2記載の情報処理プログラムによれば、請求項1記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、少なくとも、デバイスを特定する特定情報と、処理の設定値とのいずれかの設定について、設定情報の設定に要するユーザの作業負担を抑制できる、という効果がある。
【0010】
請求項3記載の情報処理プログラムによれば、請求項2記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、接続中の一のアクセスポイントの識別情報と、入力部により入力された処理とに関連付けて記憶されている設定情報を用いることにより、入力部により入力された処理について、適切な設定情報を設定できる、という効果がある。
【0011】
請求項4記載の情報処理プログラムによれば、請求項3記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、印刷処理またはスキャン処理について、適切な設定情報を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる、という効果がある。
【0012】
請求項5記載の情報処理プログラムによれば、請求項4記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、デバイスに実行させる印刷処理として、複数種類の印刷処理が存在する場合であっても、複数種類の印刷処理の各々に対して適切な設定情報を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる、という効果がある。
【0013】
請求項6記載の情報処理プログラムによれば、請求項4または5に記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、デバイスに実行させるスキャン処理として、複数種類のスキャン処理が存在する場合であっても、複数種類のスキャン処理の各々に対して適切な設定情報を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる、という効果がある。
【0014】
請求項7記載の情報処理プログラムによれば、請求項3から6のいずれかに記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、接続中の一のアクセスポイントの識別情報と入力された処理とに関連づけられた設定情報が第1記憶部に記憶されていない場合であっても、他の識別情報と入力された処理とに関連付けられた設定値を用いて設定が行われるので、入力された処理に対して適切な設定値を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる、という効果がある。
【0015】
請求項8記載の情報処理プログラムによれば、請求項7記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、他の識別情報と入力された処理とに関連づけられている設定情報の中で、最新に記憶された設定情報のうち少なくとも設定値を用いて設定が行われるので、入力された処理に対して適切な設定値を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる、という効果がある。
【0016】
請求項9記載の情報処理プログラムによれば、請求項3から6のいずれかに記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、入力された処理に関連付けられている設定値を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる、という効果がある。
【0017】
請求項10記載の情報処理プログラムによれば、請求項3から9のいずれかに記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、接続中の一のアクセスポイントの識別情報と入力された処理とに関連づけられた設定情報が第1記憶部に記憶されていない場合であっても、前記一のアクセスポイントと他の処理とに関連付けられたデバイスの特定情報を用いて設定が行われるので、接続中のアクセスポイントに応じた適切なデバイスの特定情報を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる、という効果がある。
【0018】
請求項11記載の情報処理プログラムによれば、請求項3から9のいずれかに記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、入力されたデバイスの特定情報と設定値とを含む設定情報が、接続中の一のアクセスポイントの識別情報と入力された処理とに関連付けて記憶され、さらに、デバイスの特定情報については、前記接続中のアクセスポイントの識別情報と他の処理とに関連付けて記憶されるので、接続中のアクセスポイントに次回以降に接続する際には、他の処理が入力される場合であっても、そのデバイスの特定情報を利用できる、という効果がある。
【0019】
請求項12記載の情報処理装置によれば、請求項1記載の情報処理プログラムを実行する情報処理装置と同様の効果を奏する。
【0020】
請求項13記載の情報処理方法によれば、請求項1記載の情報処理プログラムを実行する情報処理装置と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態であるデバイス制御アプリケーションを搭載した携帯端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】設定情報管理テーブルの構成を模式的に示す図である。
【図3】第1実施形態の携帯端末において実行されるデバイス利用処理を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態の携帯端末において実行される設定読出処理を示すフローチャートである。
【図5】携帯端末のLCDに表示させる設定画面を示す図である。
【図6】(a)は、第2実施形態の携帯端末において実行される設定記憶処理を示すフローチャートであり、(b)は、第2実施形態の携帯端末において実行される設定読出処理を示すフローチャートである。
【図7】(a)は、第3実施形態の携帯端末によって作成される最新設定管理テーブルの一例を示す図であり、(b)は、第3実施形態の携帯端末において実行される設定記憶処理を示すフローチャートである。
【図8】第3実施形態の携帯端末において実行される設定読出処理を示すフローチャートである。
【図9】第4実施形態の携帯端末において実行される処理を示すフローチャートであって、(a)は、設定読出処理を示し、(b)は、最新設定読出処理を示し、(c)は、位置設定読出処理を示す。
【図10】変形例の携帯端末において、設定情報管理テーブルを用いずに、設定情報を記憶させる場合に、メモリーカードに記憶に記憶される設定情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態であるデバイス制御アプリケーション14b(以下、本アプリ14bという)が搭載された携帯端末10の電気的構成を示すブロック図である。本アプリ14bは、パーソナルコンピュータなどを経由せずに、携帯端末10からデバイス30の印刷機能およびスキャン機能を利用するためのアプリケーションである。特に、本アプリ14bは、印刷処理やスキャン処理の設定に要するユーザの作業負担を抑制しつつ、適切な設定情報を設定できるように構成されている。
【0023】
携帯端末10は、図示しない無線基地局を介して、他の装置との間で音声通話を行う携帯電話機である。また、携帯端末10は、アクセスポイント50を介したインフラストラクチャモードにより、他の装置との間で無線通信200を行う。携帯端末10には、CPU11、ROM12、RAM13、フラッシュメモリ14、無線LAN送受信部15、操作キー16、タッチパネル17、液晶表示装置18(以下、LCD18)、メモリカードインターフェイス19(以下、メモリカードI/F19)、音声入出力部21、電話網通信部22が設けられる。これらは、バスライン23を介して互いに通信可能に接続されている。
【0024】
CPU11は、ROM12等に記憶される固定値やプログラム或いは、無線通信200を介して送受信される各種信号に従って、バスライン23と接続された各部を制御する。ROM12は、書換不能なメモリであって、各種の固定値を記憶する。RAM13は、書換可能な揮発性のメモリであり、選択処理メモリ13a、選択中設定メモリ13bが設けられる。選択処理メモリ13aは、本アプリ14bの機能により、デバイス30に実行させることが可能なPDF印刷処理、フォト印刷処理、スキャン処理のうち、ユーザにより選択された処理を記憶する。選択中設定メモリ13bは、デバイス30に実行させる処理に関する設定情報を記憶する。
【0025】
フラッシュメモリ14は、書換可能な不揮発性のメモリであり、オペレーティングシステム14a(以下、OS14a)や本アプリ14bが格納される。本実施形態において、OS14aは、携帯端末10に搭載された基本ソフトウェアであって、本実施形態の場合、アンドロイド(登録商標)OSであるものとする。また、本アプリ14bは、デバイス30のベンダによって提供されたものであって、携帯端末10のユーザによって携帯端末10にインストールされる。以降、アプリケーションやオペレーションシステムなどのプログラムを実行するCPU11のことを、単にプログラム名で記載する場合もある。例えば「アプリケーション」という記載が、「アプリケーションを実行するCPU11」を意味する場合もある。
【0026】
携帯端末10にインストールされた各アプリケーション(本アプリ14bを含む)は、OS14aのAPIを呼び出して、無線LAN送受信部15、操作キー16、タッチパネル17、LCD18、メモリカードI/F19、音声入出力部21、電話網通信部22など、携帯端末10の各構成に受け渡したいデータをOS14aに出力する。すなわち、各アプリケーションは、OS14aのAPIを呼び出すことによって、携帯端末10の各構成を制御する。また、各アプリケーションは、OS14aのAPIを呼び出して、携帯端末10の各構成が出力するデータや各構成の状態を示すデータをOS14aから取得する。すなわち、OS14aのAPIを呼び出すことによって、携帯端末10の各構成の状態(携帯端末10への操作入力の状態も含む)を示すデータをOS14aから取得する。また、OS14aは、携帯端末10の各構成が出力するデータや各構成の状態を示すデータを、定期的に、あるいは各構成の状態変化の都度、各アプリケーションに通知することもある。すなわち、各アプリケーションは、OS14aからの通知を受けることによって、携帯端末10の各構成の状態(携帯端末10への操作入力の状態も含む)を示すデータをOS14aから取得する。
【0027】
無線LAN送受信部15は、IEEE802.11b/gの規格に準拠した無線LANにより、携帯端末10と他の機器とをWi−Fi(登録商標)接続する回路である。この無線LAN送受信部15により、携帯端末10とアクセスポイント50との間において、無線通信200が可能となる。
【0028】
操作キー16は、携帯端末10の図示しない筺体に設けられたハードキーであり、携帯端末10に設定情報や指示を入力する。タッチパネル17は、LCD18に重ねて設けられ、携帯端末10に設定情報や指示を入力する。LCD18は、携帯端末10にインストールされたアプリケーションを示すアイコンの一覧や、起動したアプリケーションの画面を表示する。メモリカードI/F19は、不揮発性のメモリカード20が装着されるインターフェイスであって、メモリカード20に対するデータの書き込み又は読み出しを制御する。メモリカード20には、設定情報管理テーブル20aが設けられる。設定情報管理テーブル20aについては、図2を参照して後述する。メモリカード20は、一例として、SDカード(登録商標)である。音声入出力部21は、マイクやスピーカなどで構成された音声入出力用デバイスであり、電話網通信部22は、他の電話装置との間で電話通信を行うための回路である。
【0029】
デバイス30は、プリンタ機能、スキャン機能、コピー機能などを有する複合機であって、携帯端末10の無線LAN送受信部15と同様に構成された無線LAN送受信部(図示せず)を備え、アクセスポイント50を介した無線通信により、携帯端末10とWi−Fi接続される。また、デバイス30は、携帯端末10の本アプリ14bにより制御され、携帯端末10から送信されてくるデータに基づいて画像を印刷し、または、原稿を読み取って画像データを生成し、携帯端末10へ送信する。アクセスポイント50は、Wi−Fi端末間の通信を中継する。
【0030】
アクセスポイント50は、Wi−Fi端末間の通信を中継するものであって、管理者によって、識別情報としてのBSSID(Basic Service Set Identifier)が設定されている。携帯端末10は、無線通信200が可能な範囲に存在するアクセスポイント50を検出し、検出したアクセスポイント50を介して通信可能なデバイス30へ、印刷処理またはスキャン処理の実行を指示する。なお、アクセスポイント50を介して利用可能なデバイスは、デバイス30以外にも存在していても良い。ただし、本実施形態においては、発明の理解を容易にするために、アクセスポイント50を介して利用可能なデバイスとして、1台のデバイス30のみ図示している。
【0031】
図2は、設定情報管理テーブル20aの構成を模式的に示す図である。設定情報管理テーブル20aは、アクセスポイント50のBSSID61と、デバイス30に指示する処理の種別62とに関連付けて、設定情報60を記憶するテーブルである。この設定情報管理テーブル20aは、本アプリ14bによって作成されて、メモリカード20に格納される。なお、BSSID61は、48ビットの数値で構成されるが、図2においては、簡単な文字列でBSSIDを表している。また、処理の種別62は、本アプリ14bにより、デバイス30に指示可能な処理の種別を表している。本実施形態において、処理の種別62としては、PDF印刷処理、フォト印刷処理、スキャン処理が準備されている。
【0032】
設定情報60は、各処理に対して設定した設定情報を示すものであり、デバイス情報64と詳細設定66とを含む。デバイス情報64は、デバイス30を特定するための情報であって、デバイス30のモデル名、およびデバイス30のIPアドレスを含む。詳細設定66は、例えば、用紙サイズ、カラー印刷/モノクロ印刷、両面印刷の有無、印刷部数など、デバイス30に実行させる処理に関する各種項目の設定値を含む。
【0033】
詳細は、図3のフローチャートを参照して後述するが、携帯端末10がいずれかのアクセスポイント50と接続されている状態において、ユーザが、本アプリ14bを起動すると、本アプリ14bは、デバイス30に実行させるべき処理をユーザに選択させ、また、デバイス情報64、詳細設定66を設定させる。そして、接続中のアクセスポイント50経由で利用可能なデバイス30のうち、デバイス情報64で特定されるデバイス30に対して、ユーザが選択した処理の実行を指示する。
【0034】
また、本アプリ14bは、ユーザが設定したデバイス情報64および詳細設定66を、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、ユーザが選択した処理の種別62とに関連付けて、設定情報管理テーブル20aに格納する。本アプリ14bは、携帯端末10が、過去に接続したことのあるアクセスポイント50に再度接続し、過去にそのアクセスポイント50に接続したときと同じ処理をユーザが選択した場合には、設定情報管理テーブル20aに格納した設定情報60を利用することにより、デバイス情報64や詳細設定66の設定に要するユーザの作業負担を抑制できるように構成されている。なお、設定情報60は、設定情報60が設定情報管理テーブル20aに記憶された日時を示す時間情報68を含むものとする。
【0035】
図3は、本アプリ14bに従い、携帯端末10のCPU11が実行するデバイス利用処理を示すフローチャートである。この処理は、携帯端末10において、ユーザが、本アプリ14bの起動を指示した場合に実行される。ただし、この処理の開始前に、携帯端末10は一のアクセスポイント50とWi−Fi接続されているものとする。なお、以下に説明する図3,図4,図6〜図9のフローチャートに示す各ステップは、本アプリ14bがCPU11に実行させ、または、本アプリ14bがOS14aなどの機能を利用してCPU11に実行させるものとして説明する。ただし、各フローチャートが含むステップは、OS14aやその他アプリケーションがCPU11に実行させるステップに一部置き換えられても良い。また、CPU11の関与によらず、携帯端末10に設けられたハードウェアそのものが作動することによって実現されるステップに、一部置き換えられても良い。
【0036】
まず、ステップS302(以下、ステップを省略)において、CPU11は、PDF印刷処理、フォト印刷処理、スキャン処理の各々に対応するアイコンをLCD18に表示させ、処理の選択を受け付ける(S302)。より具体的には、CPU11は、処理のアイコンが表示された領域に対応する電気信号が、タッチパネル17から入力されたかを判断し、対応する電気信号がタッチパネル17から入力された場合に、入力された電気信号に対応する領域に表示されていたアイコンが示す処理の選択を受け付けたと判断している。次に、CPU11は、ユーザがタッチしたアイコンが示す処理を選択処理メモリ13aに設定する(S303)。選択処理メモリ13aに設定した処理(以後、単に設定した処理と称する)がPDF印刷処理またはフォト印刷処理である場合(S304:No)、CPU11は、データ選択画面をLCD18に表示させる(S306)。選択処理メモリ13aに設定した処理がPDF印刷処理である場合、メモリカード20に保存されているデータ中、PDF形式のファイル(以下、PDFファイル)のアイコンを一覧表示したデータ選択画面を表示させる。一方、設定した処理がフォト印刷処理である場合、メモリカード20に保存されているデータ中、JPEG形式のファイル(以下、JPEGファイル)のサムネイルを一覧表示したデータ選択画面を表示させる。
【0037】
次に、データ選択画面に表示されたアイコンまたはサムネイルのいずれかをユーザがタッチすると、タッチパネル17から、ユーザがタッチした領域に対応する電気信号が、CPU11へ入力される。CPU11は、電気信号がタッチパネル17から入力されると、入力された電気信号に対応する領域に表示されていたアイコンまたはサムネイルで特定されるファイルが、処理対象のファイルとして入力されたと判断する(S308)。なお、スキャン処理が入力された場合(S304:Yes)、CPU11は、S306,S308の処理をスキップする。次に、CPU11は、設定読出処理を実行する(S310)。
【0038】
図4は、設定読出処理(S310)を示すフローチャートである。まず、CPU11は、無線LAN送受信部15により接続中の一のアクセスポイント50のBSSIDを、無線LAN送受信部15を介して取得し(S402)、選択処理メモリ13aから、S303で設定した処理を読み出す(S404)。
【0039】
次に、取得したBSSID61と設定した処理の種別62とに関連付けられた設定情報60が、設定情報管理テーブル20aに記憶されている場合(S406:Yes)、CPU11は、取得したBSSID61と設定した処理の種別62とに関連づけて記憶されている設定情報60を、設定情報管理テーブル20aから読み出し、その設定情報60に含まれるデバイス情報64と詳細設定66とを、選択中設定メモリ13bに設定する(S408)。そして、CPU11は、S312(図3)の処理に戻る。
【0040】
一方、取得したBSSID61と設定した処理の種別62とに関連付けられた設定情報60が、設定情報管理テーブル20aに記憶されていないが(S406:No)、接続中のBSSID61と、設定した処理とは異なる他の処理の種別62とに関連付けられた設定情報60がある場合(S410:Yes)、CPU11は、接続中の一のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理とは異なる他の処理の種別62とに関連づけられた設定情報60から、デバイス情報64を読み出し、選択中設定メモリ13bに設定する(S412)。なお、接続中のBSSID61に関連付けて、複数の設定情報60が記憶されている場合、CPU11は、その複数の設定情報60のうち、設定情報管理テーブル20aに最新に記憶された設定情報60を、時間情報68に基づいて選択し、その設定情報60に含まれるデバイス情報64を選択中設定メモリ13bに設定する。一方、接続中のBSSID61に関連付けられた設定情報60がない場合(S410:No)、CPU11は、S412の処理をスキップする。
【0041】
次に、取得したBSSID61と設定した処理の種別62とに関連付けられた設定情報60が、設定情報管理テーブル20aに記憶されていないが(S406:No)、接続中の一のアクセスポイント50とは異なる他のアクセスポイントのBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連付けられた設定情報60が、設定情報管理テーブル20aに記憶されている場合(S414:Yes)、CPU11は、他のアクセスポイントのBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連づけられている設定情報60から、詳細設定66を読み出し、選択中設定メモリ13bに設定する(S416)。なお、設定した処理の種別62に関連付けて、複数の設定情報60が記憶されている場合、CPU11は、その複数の設定情報60のうち、設定情報管理テーブル20aに最新に記憶された設定情報60を、時間情報68に基づいて選択し、その詳細設定66を選択中設定メモリ13bに設定する。一方、設定した処理の種別62に関連付けられた設定情報60が、設定情報管理テーブル20aに記憶されていない場合(S414:No)、CPU11は、S416の処理をスキップする。
【0042】
図3に戻り説明する。次に、CPU11は、設定画面をLCD18に表示させる(S312)。この設定画面は、デバイス情報64の選択および詳細設定66の入力を受け付けるための画面である。ただし、設定読出処理(S310)により、設定情報管理テーブル20aから読み出されたデバイス情報64または詳細設定66が選択中設定メモリ13bに設定されている場合には、そのデバイス情報64または詳細設定66が設定された状態で、設定画面が表示される。
【0043】
図5(a)は、設定画面の一例を示す図である。図5(a)に示すように、設定画面は、デバイス設定項目70、詳細設定項目72を含む。そして、本アプリ14bは、設定情報管理テーブル20aから読み出されたデバイス情報64が選択中設定メモリ13bに記憶されている場合には、デバイス設定項目70にデバイス情報64を表示させる。同様に、設定情報管理テーブル20aから読み出された詳細設定66が選択中設定メモリ13bに記憶されている場合には、詳細設定項目72に、詳細設定66を表示させる。
【0044】
すなわち、過去に接続したアクセスポイント50に再度接続し、過去にそのアクセスポイント50に接続したときに受け付けた処理に関連付けた設定情報60が設定情報管理テーブル20aに残っている場合、再度同じ処理を受け付けた場合には、前回設定したデバイス情報64と詳細設定66とを引き継ぎ、図5(a)に示すように、設定画面に含めて表示させる。
【0045】
よって、ユーザから見れば、周辺の環境に応じた適切なデバイス情報64および詳細設定66が設定された状態から、設定作業を開始できるので、ユーザの作業負担が軽減される。例えば、あるアクセスポイント50からデバイス30に対してPDF印刷処理を指示した後、他のアクセスポイント50へ移動し、そのアクセスポイント50から利用可能な別のデバイスを特定するデバイス情報64と、その別のデバイスの特性や機能に合った詳細設定66とを設定する。その後、元のアクセスポイント50に戻り、再度PDF印刷処理を指示する場合には、過去に元のアクセスポイント50と接続した際に設定したデバイス情報64および詳細設定66を引き継ぎ、利用できる。
【0046】
図5(b)は、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理とは異なる処理の種別62とに関連付けられたデバイス情報64を読み出して、選択中設定メモリ13bに記憶させた場合に(S412)、LCD18に表示させる設定画面の一例である。この場合、接続中のアクセスポイント50のBSSID61に関連付けられたデバイス情報64がデバイス設定項目70に表示されるが、詳細設定項目72の設定値がブランクとされる。
【0047】
図5(b)に示す設定画面は、過去に接続したアクセスポイント50に再度接続した場合において、過去にそのアクセスポイント50に接続したときとは異なる処理をユーザが選択した場合に、表示される設定画面である。図5(b)に示す設定画面によれば、ユーザは、過去にそのアクセスポイント50に接続したときに設定したデバイス情報64、すなわち、現在接続中のアクセスポイント50を経由して利用する可能性の高いデバイス30のデバイス情報64が設定された状態から、設定作業を開始できる。よって、設定作業に係るユーザの作業負担が抑制される。
【0048】
図5(c)は、接続中のアクセスポイント50とは異なる他のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連付けられた詳細情報66を読み出して、選択中設定メモリ13bに記憶させた場合に(S416)、LCD18に表示させる設定画面の一例である。この場合、設定した処理の種別62に関連付けられた詳細設定66が詳細設定項目72に表示されるが、デバイス設定項目70の設定値がブランクとされる。
【0049】
図5(c)に示す設定画面は、あるアクセスポイント50に初めて接続した場合において、他のアクセスポイント50経由では選択したことのある処理をユーザが選択した場合に、表示される設定画面である。図5(c)に示す設定画面によれば、ユーザは、過去にその処理を選択したときに設定した詳細設定66、すなわち、現在設定中の処理について設定する可能性の高い詳細設定66が設定された状態から、設定作業を開始できる。よって、設定作業に係るユーザの作業負担が抑制される。
【0050】
特に、本実施形態においては、印刷処理として、PDFファイルを印刷するPDF印刷処理と、JPEGファイルを印刷するフォト印刷処理とが設けられている。PDFファイルを印刷する場合と、JPEGファイルを印刷する場合とでは、用紙サイズの選択や、カラー印刷/モノクロ印刷の選択等において、最適な詳細設定66が異なる可能性がある。本実施形態によれば、PDF印刷処理とフォト印刷処理とのそれぞれについて設定情報60が記憶されるので、設定した印刷処理の種類に対して適切な詳細設定66を、ユーザの作業負担を抑制しつつ設定できる。
【0051】
図3に戻り説明する。次に、設定項目の中に、ブランクの項目(設定値が未設定の項目)がない場合であって(S314:No)、且つ、実行ボタン(図示せず)が押下されることにより、処理の実行の指示が入力された場合(S322:Yes)、CPU11は、選択中設定メモリ13bに設定されているデバイス情報64で特定されるデバイス30に対して、ユーザが選択した処理の実行を、詳細設定66に基づいて指示し(S324)、デバイス利用処理を終了する。
【0052】
なお、実行ボタンは、ハードキーである操作キー16の一つであってもいいし、設定画面に表示されるソフトキー(図示せず)であっても良い。CPU11は、操作キー16から入力される電気信号、或いはタッチパネル17から入力されるソフトキーが表示された領域に該当する電気信号により、実行ボタンが押下されたかを判断する。
【0053】
一方、設定項目中、ブランクの項目がある場合(S314:Yes)、CPU11は、デバイス30の選択、および処理の設定値の入力を受け付ける(S316)。具体的には次のような処理を行う。デバイス30の選択を受け付ける場合は、CPU11はLCD18に、アクセスポイント50に接続されているデバイス30を示すアイコンを表示させる。そして、ユーザがデバイスを選択し、アイコンをタッチすると、タッチパネル17から、CPU11へLCD18にアイコンを表示させた領域に対応する電気信号が入力される。CPU11は電気信号が入力されると、入力された電気信号に対応する領域に表示されていたアイコンが示すデバイスがユーザに選択されたと判断する。設定値の入力を受け付ける場合も同様で、CPU11はLCD18に、各種項目に関する設定値のアイコンをLCD18に表示させる。そしてCPU11はタッチパネル17から、LCD18にアイコンを表示させた領域に対応する電気信号が入力されると、入力された電気信号に対応する領域に表示されていたアイコンが示す設定値がユーザに入力されたと判断する。そして、CPU11は、ユーザにより選択されたデバイス30のデバイス情報64を選択中設定メモリ13bに設定し、または入力された設定値(詳細設定66)を、選択中設定メモリ13bに設定する。なお、選択中設定メモリ13bにデバイス情報64または詳細設定66が既に記憶されている場合には、それを書き換える(変更する)。次に、CPU11は、選択中設定メモリ13bに設定されたデバイス情報64と、詳細設定66と、現在の日時を示す時間情報68とを含む設定情報60を、接続中のアクセスポイント50のBSSID61および設定した処理の種別62に関連付けて、設定情報管理テーブル20aに記憶させる(S318)。すなわち、常に最新の設定情報60を、設定情報管理テーブル20aに格納する。
【0054】
次に、設定ボタンが押下された場合(S320:Yes)、CPU11は、S316から処理を繰り返す。なお、設定キーは、ハードキーである操作キー16の一つであってもいいし、設定画面に表示されるソフトキー(図示せず)であっても良い。設定ボタンが押下されない場合であって(S320:No)、且つ、実行ボタンが押下されない場合(S322:No)、CPU11は、S320から処理を繰り返す。そして、処理を繰り返すうちに、実行ボタンが押下される場合(S322:Yes)、CPU11は、選択中設定メモリ13bに設定されているデバイス情報64で特定されるデバイス30に対して、ユーザが選択した処理の実行を、詳細設定66に基づいて指示し(S324)、デバイス利用処理を終了する。
【0055】
第1実施形態の本アプリ14bによれば、過去に選択中設定メモリ13bに設定したデバイス情報64と詳細情報66とを引き継ぎ、これらの設定に要するユーザの作業負担を抑制できる。
【0056】
次に、本発明の他の実施形態を説明するが、以下に説明する各実施形態において、携帯端末10、デバイス30の電気的構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるため、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
【0057】
図6は、第2実施形態の本アプリ14bに従って、CPU11が実行する処理を示し、(a)は、設定記憶処理を示すフローチャートであって、(b)は、設定読出処理を示すフローチャートである。第2実施形態の本アプリ14bは、第1実施形態のデバイス利用処理におけるS318に代えて、図6(a)に示す設定記憶処理をCPU11に実行させる。また、第1実施形態の設定読出処理(S310)に代えて、図6(b)に示す設定読出処理を実行させる。その他の点について、第2実施形態の本アプリ14bがCPU11に実行させる処理は、第1実施形態と同様である。なお、本第2実施形態において、第1実施形態で説明した処理と同一の処理には同一の符号を付し、図示および説明を省略する。
【0058】
図6(a)に示す設定記憶処理は、設定画面においてデバイス30の選択または設定値の入力を受け付けることにより、選択中設定メモリ13bに記憶させたデバイス情報64、詳細設定66が書き換えられる毎に実行される。この設定記憶処理において、まず、CPU11は、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、選択処理メモリ13aに設定した処理(第1実施形態と同様に、以下、設定した処理と称する)の種別62とに関連付けて、設定情報管理テーブル20aに設定情報60を記憶させる(S602)。
【0059】
次に、設定情報管理テーブル20aのうち、接続中のアクセスポイント50とは異なる他のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連付けられた領域に、ブランクの領域がある場合、換言すれば、設定した処理の種別62に関連付けられた領域に、設定情報60が未記憶の領域がある場合(S604:Yes)、CPU11は、選択中設定メモリ13bに設定された詳細設定66を含む設定情報60を、そのブランクの領域に記憶させる(S606)。すなわち、他のアクセスポイント50のBSSIDと、設定した処理とに関連付けて、設定情報60を記憶させる。ただし、ここで記憶させる設定情報60には、詳細設定66と時間情報68とを含め、デバイス情報64は含めない。なお、設定情報管理テーブル20aのうち、接続中のアクセスポイント50とは異なる他のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連付けられた領域に、ブランクの領域がない場合(S604:No)、CPU11は、S606の処理をスキップする。
【0060】
図6(b)は、第2実施形態の携帯端末10のCPU11が実行する設定読出処理(S310)を示すフローチャートである。この設定読出処理(S310)は、第1実施形態の設定読出処理(S310)に代えて実行されるものであり、第1実施形態の設定読出処理に含まれるS414,S416の処理を削除している点において、第1実施形態と異なる。
【0061】
すなわち、図6(a)を参照して説明したように、本第2実施形態においては、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連付けて設定情報60を記憶させる際には、他のアクセスポイント50についても、設定情報60が記憶される。よって、第2実施形態の設定読出処理によれば、あるアクセスポイント50では初めて設定する処理であっても、過去に他のアクセスポイント50では設定したことがある処理を設定する場合には、現在接続中のアクセスポイント50に関連付けられた設定情報60として、過去に同一の処理について設定した詳細設定66を設定情報管理テーブル20aから読み出し、引き継ぐことができる。
【0062】
したがって、第2実施形態の設定読出処理によれば、第1実施形態とは異なり、他のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理とに関連付けられた設定情報60の有無を判断することなく(すなわち、S414,S416の処理を省略して)、処理を終了できる。第2実施形態の本アプリ14bによれば、第1実施形態の本アプリ14bと同様に、設定に要するユーザの作業負担を抑制できる。
【0063】
図7,図8を参照して第3実施形態を説明する。図7(a)は、第3実施形態の本アプリ14bが、メモリカード20に生成する最新設定管理テーブル20bの構成の一例を示す図である。図7(a)に示すように、最新設定管理テーブル20bは、各処理について設定された最新の詳細設定66を、処理の種別62に関連付けて記憶する。
【0064】
図7(b)は、第3実施形態の本アプリ14bに従って、CPU11が実行する設定記憶処理を示すフローチャートであり、図8は、設定読出処理(S310)を示すフローチャートである。第3実施形態の本アプリ14bは、第1実施形態のデバイス利用処理におけるS318に代えて、図7(b)に示す設定記憶処理をCPU11に実行させる。また、第1実施形態の設定読出処理(S310)に代えて、図8に示す設定読出処理をCPU11に実行させる。その他の点について、第3実施形態の本アプリ14bがCPU11に実行させる処理は、第1実施形態と同様である。
【0065】
図7(b)に示すように、設定記憶処理において、まず、CPU11は、設定情報管理テーブル20aのうち、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、選択処理メモリ13aに設定した処理(第1実施形態と同様、以下、設定した処理と称する)の種別62とに関連付けた領域に、設定情報60を記憶させる(S702)。この設定情報60は、選択中設定メモリ13bに設定されたデバイス情報64および詳細設定66と、時間情報68とを含む。
【0066】
次に、設定情報管理テーブル20aのうち、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理とは異なる他の処理の種別62とに関連付けた領域に、ブランクの領域がある場合、すなわち、接続中のアクセスポイント50について、設定情報60が記憶されていない処理が存在する場合(S704:Yes)、CPU11は、そのブランクの領域に、設定情報60を記憶させる(S706)。すなわち、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、他の処理の種別62とに関連付けて、設定情報60を記憶させる。ただし、ここで記憶させる設定情報60には、選択中設定メモリ13bに設定したデバイス情報64と、現在の日時を示す時間情報68とを含め、詳細設定66は含めない。なお、設定情報管理テーブル20aのうち、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理とは異なる他の処理の種別62とに関連付けた領域に、ブランクの領域がない場合(S704:No)、CPU11は、S706の処理をスキップする。
【0067】
次に、CPU11は、最新設定管理テーブル20bにおける、設定した処理の種別62に対応する領域を、選択中設定メモリ13bに記憶された詳細設定66で更新し(S708)、処理を終了する。すなわち、設定した処理の種別62に関連付けて記憶されていた詳細設定66を、最新の詳細設定66で上書きする。
【0068】
図8は、第3実施形態の設定読出処理を示すフローチャートである。この第3実施形態の設定読出処理は、第1実施形態の設定読出処理に代えて実行される。まず、CPU11は、接続中の一のアクセスポイント50のBSSIDを取得し(S802)、現在選択されている処理、すなわち、設定した処理を読み出す(S803)。
【0069】
次に、CPU11は、取得したBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連付けて、設定情報管理テーブル20aに記憶されている設定情報60を検索する(S804)。条件を満たす設定情報60が記憶されている場合(S806:Yes)、CPU11は、取得したBSSID61と設定した処理の種別62とに関連づけて記憶されている設定情報60を、設定情報管理テーブル20aから読み出し、その設定情報60に含まれるデバイス情報64と詳細設定66とを、選択中設定メモリ13bに設定する(S808)。ただし、図7(b)を参照して説明したように、第3実施形態において、設定情報60は、デバイス情報64および詳細設定66を含む場合と、デバイス情報64を含み詳細設定66を含まない場合とがある。よって、設定情報60に詳細設定66が含まれない場合には、デバイス情報64のみを、選択中設定メモリ13bに設定する。そして、CPU11は、S312(図3)の処理に戻る。この場合において、設定情報60にデバイス情報64と詳細設定66とが含まれていた場合、図5(a)に示したように、デバイス情報64と詳細設定66とが予め設定された状態の設定画面が表示される。一方、設定情報60に詳細設定66が含まれていない場合、図5(b)に示したように、デバイス情報64のみが予め設定された状態の設定画面が表示される。
【0070】
一方、取得したBSSID61と設定した処理の種別62とに関連付けられた設定情報60が、設定情報管理テーブル20aに記憶されていない場合であって(S806:No)、且つ、設定した処理の種別62に関連付けた詳細設定66が、最新設定管理テーブル20bに記憶されている場合(S810:Yes)、CPU11は、設定した処理の種別62に関連付けた詳細設定66を、最新設定管理テーブル20bから読み出し、選択中設定メモリ13bに設定する(S812)。そして、CPU11は、S312(図3)の処理に戻る。この場合には、図5(c)に示したように、詳細設定66が予め設定された状態の設定画面が表示される。なお、設定した処理の種別62に関連付けた詳細設定66が、最新設定管理テーブル20bに記憶されていない場合(S810:No)、CPU11は、S812の処理をスキップする。この場合、デバイス情報64および詳細設定66が設定されていない状態の設定画面が表示される。
【0071】
第3実施形態によれば、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と設定した処理の種別62に関連付けて、設定情報60(デバイス情報64、詳細設定66、時間情報68を含む)を記憶させる場合には、合わせて、そのBSSID61と、他の処理の種別62とに関連付けて、設定情報60(デバイス情報64を含み、詳細設定66を含まない)を記憶させる。よって、携帯端末10が、同一のアクセスポイント50を次回以降に利用する際には、他の処理を設定する場合であっても、そのアクセスポイント50に過去に接続した際に設定したデバイス情報64を引き継いで利用できる。
【0072】
また、第3実施形態によれば、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と設定した処理の種別62とに関連付けて、設定情報60が記憶されていない場合であっても、最新設定管理テーブル20bに記憶された最新の詳細設定66を利用して、設定した処理に適切な詳細設定66を引き継いで利用できる。
【0073】
図9を参照して第4実施形態を説明する。なお、第4実施形態の本アプリ14bは、第1実施形態の設定読出処理(図4)に代えて、図9(a)に示す設定読出処理をCPU11に実行させる。また、第1実施形態のデバイス利用処理に含まれるS318の処理に代えて、第3実施形態の設定記憶処理(図7(b))をCPU11に実行させる。その他の点について、第4実施形態の本アプリ14bがCPU11に実行させる処理は、第1実施形態と同様である。
【0074】
図9(a)は、第4実施形態の本アプリ14bに従って、CPU11が実行する設定読出処理(S310)である。まず、CPU11は、最新設定読出処理を実行する(S902)。図9(b)は、最新設定読出処理(S902)を示すフローチャートである。この処理において、CPU11は、設定した処理に関連付けられている詳細設定66を、最新設定管理テーブル20bから読み出し(S9022)、その読み出した詳細設定66を、選択中設定メモリ13bに設定し、最新設定読出処理を終了する(S9024)。
【0075】
図9(a)に戻り説明する。次に、CPU11は、位置設定読出処理を実行する(S904)。図9(c)は、位置設定読出処理(S904)を示すフローチャートである。まず、CPU11は、接続中のアクセスポイント50のBSSID61を、無線LAN送受信部15を介して取得し(S9042)、次に、そのBSSID61と、設定した処理の種別62とに関連付けられた設定情報60を検索する(S9044)。
【0076】
条件を満たす設定情報60がある場合(S9046:Yes)、CPU11は、その設定情報60を設定情報管理テーブル20aから読み出し、その設定情報60から取得した情報を選択中設定メモリ13bに設定し(S9048)、位置設定読出処理を終了する。なお、図7(b)を参照して説明したように、第4実施形態において、設定情報60は、デバイス情報64および詳細設定66を含む場合と、デバイス情報64を含み詳細設定66を含まない場合とがある。
【0077】
設定情報60がデバイス情報64および詳細設定66を含む場合、S9048の処理では、設定情報60が含むデバイス情報64および詳細設定66を選択中設定メモリ13bに設定する。よって、最新設定読出処理(S902)により選択中設定メモリ13bに設定された詳細設定66は、設定情報60の詳細設定66で上書きされ、選択中設定メモリ13bは、設定情報60から取得したデバイス情報64と詳細設定66とが設定された状態となる。
【0078】
また、設定情報60がデバイス情報64を含み、詳細設定66を含まない場合、S9048の処理では、デバイス情報64のみを選択中設定メモリ13bに設定する。よって、選択中設定メモリ13bは、設定情報60から取得したデバイス情報64と、最新設定読出処理(S902)により設定された詳細設定66とが設定された状態となる。
【0079】
一方、条件を満たす設定情報60がない場合(S9046:No)、CPU11は、S9048の処理をスキップして、位置設定読出処理を終了する。この場合、選択中設定メモリ13bは、最新設定読出処理(S902)により設定された詳細設定66のみが設定され、デバイス情報64が未設定の状態となる。
【0080】
第4実施形態の設定読出処理によれば、設定情報管理テーブル20aに記憶されている設定情報60、および最新設定管理テーブル20bに記憶されている詳細設定66を利用して、第1実施形態と同様に設定に係るユーザの作業負担を抑制できる。
【0081】
上記実施形態において、携帯端末10が情報処理装置の一例である。デバイス情報64が特定情報の一例である。詳細設定66が処理の設定値の一例である。
【0082】
CPU11が、コンピュータ、取得部、第1〜第4読出部、第1〜第4設定部の一例である。無線LAN送受信部15が接続部の一例である。操作キー16,タッチパネル17が入力部の一例である。メモリカード20が第1記憶部、第2記憶部の一例である。ただし、取得部、第1〜第4読出部、第1〜第4設定部、接続部、入力部の各部は、ハードウェア単体、または、本発明のプログラムあるいはオペレーティングシステムなど本発明以外のプログラムを実行することにより動作するハードウェアであっても良い。また、これら各部は、複数のプログラムによる処理を組み合わせて動作するハードウェアであっても良い。また、第1記憶部および第2記憶部は、フラッシュメモリ14など、携帯端末10に内蔵されたメモリであっても良く、複数に分散して設けられても良い。
【0083】
S318,S602,S702を実行するCPU11が記憶制御手段の一例である。S402,S802,S9042を実行するCPU11が取得制御手段及び取得手段の一例である。S408,S808,S9048を実行するCPU11が第1読出制御手段及び第1読出手段、第1設定制御手段、第1設定手段の一例である。S412を実行するCPU11が第4読出制御手段、第4設定制御手段の一例である。S416を実行するCPU11が第2読出制御手段、第2設定制御手段の一例である。S706を実行するCPU11が第3記憶制御手段の一例である。S708を実行するCPU11が第2記憶制御手段の一例である。S812,S9022を実行するCPU11が第3読出制御手段の一例である。S812,S9024を実行するCPU11が第3設定制御手段の一例である。
【0084】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0085】
例えば、上記実施形態では、携帯端末10が情報処理装置の一例であったが、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラなど各種の装置が情報処理装置の一例となり得る。
【0086】
また、上記実施形態では、本アプリ14bによりデバイス30へ指示可能な処理として、PDF印刷処理、フォト印刷処理、スキャン処理が準備されていたが、ウェブ印刷処理、文書スキャン処理、画像スキャン処理など、別の処理を指示できるよう、本アプリ14bを構成しても良い。
【0087】
また、上記実施形態では、印刷処理として複数種類の処理が準備され、スキャン処理としては1種類のみが準備されていたが、印刷処理のみ、または、スキャン処理のみが複数種類、準備されていても良い。また、複数種類のスキャン処理と、1種類の印刷処理が準備されていても良い。
【0088】
また、上記実施形態では、デバイス30は、印刷処理、スキャン処理を実行する複合機であったが、アクセスポイント50を経由して利用可能なデバイスであれば、印刷処理のみ又はスキャン処理のみを実行するデバイスであっても良く、また、印刷処理、スキャン処理以外の処理を実行可能なデバイスであっても良い。
【0089】
また、上記実施形態においては、携帯端末10において、ユーザが、本アプリ14bを起動した場合に、デバイス利用処理(図3)を実行するものとして説明した。しかしながら、OS14aがアンドロイドOSである場合、アンドロイドの共有機能の共有出力先として、本アプリ14bが選択されて、本アプリ14bが起動される場合においても、デバイス利用処理を実行しても良い。
【0090】
また、上記実施形態においては、アクセスポイント50の識別情報の一例として、BSSIDを例示したが、識別情報はこれに限られるものではなく、ESSID(Extended Service Set Identifier)であっても良い。BSSIDは、ネットワーク内でユニークな値であり、一方、ESSIDは管理者が自由に設定可能な値である。BSSIDを識別情報として本発明を適用する場合、より厳密にアクセスポイント50毎に設定を引き継ぐことが可能である。一方、ESSIDを識別情報として本発明を適用する場合、より柔軟に設定を引き継ぐことが可能である。すなわち、異なるアクセスポイント50であっても、使用目的等が類似しているために、同一のESSID(例えば、Home,Officeなど)が設定されている場合には、そのESSID毎に設定を引き継ぐことができる。
【0091】
また、上記実施形態では、デバイス情報64と、詳細設定66とについて、ユーザ操作に基づく変更を受け付けた。しかしながら、設定情報管理テーブル20aから読み出した設定情報60または最新設定管理テーブル20bから読み出した詳細設定66を用いて設定されたデバイス情報64および詳細設定66について、変更を受け付けることなく、デバイス30に対し処理の実行を指示するよう、本アプリ14bを構成しても良い。
【0092】
また、上記第1実施形態では、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、設定した処理とは異なる他の処理の種別62とに関連付けた設定情報60を利用する場合(図4のS412)、その設定情報60のうち、デバイス情報64のみを引き継ぐものとして説明した。しかしながら、デバイス情報64および詳細設定66を引き継ぐよう、本アプリ14bを構成しても良い。例えば、自宅のアクセスポイント50を経由して画像を印刷させる際には、PDF印刷処理であってもフォト印刷処理であっても、モノクロ印刷をさせるなど、有効な詳細設定66を引き継げる場合があるからである。
【0093】
同様に、上記第3,4実施形態では、接続中のアクセスポイント50のBSSID61と、他の処理の種別62とに関連付けて、設定情報60を記憶させる場合(図7(b),S706)、その設定情報60には、デバイス情報64を含め、詳細設定66を含めないものとして説明した。しかしながら、デバイス情報64および詳細設定66を設定情報60に含めて記憶させるよう、本アプリ14bを構成しても良い。
【0094】
また、上記実施形態においては、設定情報管理テーブル20a内の各領域は、設定情報60が書き込まれる前、ブランクとされていた。しかしながら、例えば、設定情報管理テーブル20a内の各領域には、デフォルトの詳細設定66を含む設定情報60が予め書き込まれていても良い。その場合、第4実施形態において、設定情報管理テーブル20aから読み出されたデバイス情報64、詳細設定66を選択中設定メモリ13bに設定する際(図9(c)のS9048)、その詳細設定66がデフォルトの値であれば、デバイス情報64のみを選択中設定メモリ13bに設定するように構成しても良い。このようにすれば、直前の最新設定読出処理(S902)により、最新設定管理テーブル20bから読み出されて選択中設定メモリ13bに書き込まれた詳細設定66が、デフォルトの詳細設定66で上書きされることを防止できる。
【0095】
また、接続中のアクセスポイント50とは異なる他のアクセスポイント50のSSID61に関連付けられた詳細設定66であって、選択処理メモリ13aに設定した処理に関連付けられた詳細設定66を利用する場合、詳細設定66をそのまま利用できない場合がある。例えば、現在接続中のアクセスポイント50経由で利用可能なデバイスではカラー印刷ができないが、他のアクセスポイント50経由で利用なデバイスではカラー印刷が可能な場合などである。その場合、他のアクセスポイント50に関連付けられた詳細設定66のうち、現在接続中のアクセスポイント50経由のデバイスでは実行不可能な設定(例えば、カラー印刷)については、デフォルトの設定(例えば、モノクロ印刷)に自動的に変更するように構成しても良い。
【0096】
また、第3、第4の実施形態において、設定情報管理テーブル20aには、時間情報68は記憶させない構成としてもよい。
【0097】
また、設定情報を記憶させるには、設定情報管理テーブル20aのようなテーブルを用いなくてもよい。例えば、図10に示すようにBSSID61、処理の種別62、デバイス情報64、詳細設定66、時間情報68を含むログ(設定情報)を記憶させてもよい。その場合、BSSID61と処理の種別62との組み合わせごとに、最新のログのみを記憶させる構成としてもよいし、複数記憶させる構成としてもよい。
【符号の説明】
【0098】
10 携帯端末
14b デバイス制御アプリケーション
15 無線LAN送受信部
20 メモリカード
20a 設定情報管理テーブル
20b 最新設定管理テーブル
30 デバイス
50 アクセスポイント
60 設定情報
64 デバイス情報
66 詳細設定

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信を中継するアクセスポイントを検出し、検出されたアクセスポイントを介してデバイスへ処理を指示する情報処理装置が備えるコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記処理に対して設定された設定情報を、接続部により接続中のアクセスポイントの識別情報に関連付けて第1記憶部に記憶させる記憶制御手段と、
前記接続部により接続中の一のアクセスポイントの識別情報を、取得部に取得させる取得制御手段と、
前記取得制御手段により取得された前記識別情報に関連づけて記憶されている前記設定情報を、前記第1記憶部から、第1読出部に読み出させる第1読出制御手段と、
前記第1読出制御手段により読み出された前記設定情報を用いて、第1設定部に処理の設定を行わせる第1設定制御手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記設定情報は、少なくとも前記デバイスを特定する特定情報と、前記処理の設定値とのいずれかを含む、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記記憶制御手段は、複数の処理のうちいずれかの処理に対して設定された設定情報を、前記アクセスポイントの識別情報に加え、前記いずれかの処理に関連付けて第1記憶部に記憶させるものであり、
前記第1読出制御手段は、前記取得制御手段が取得した前記一のアクセスポイントの識別情報と、前記複数の処理のうち入力部により入力された処理と、に関連づけて記憶されている設定情報を読み出させるものであり、
前記第1設定制御手段は、前記第1読出制御手段により読み出された前記設定情報を用いて、前記入力部により入力された処理の設定を行わせる、請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記記憶制御手段は、少なくとも印刷処理またはスキャン処理のうちいずれかの処理に対して設定された設定情報を、前記接続中のアクセスポイントの識別情報に加え、前記いずれかの印刷処理またはスキャン処理に関連付けて前記第1記憶部に記憶させる、請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記記憶制御手段は、少なくとも複数種類の印刷処理のうちいずれかの印刷処理に対して設定された設定情報を、前記接続中のアクセスポイントの識別情報に加え、前記いずれかの印刷処理に関連付けて前記第1記憶部に記憶させる、請求項4に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記記憶制御手段は、少なくとも複数種類のスキャン処理のうちいずれかのスキャン処理に対して設定された設定情報を、前記接続中のアクセスポイントの識別情報に加え、前記いずれかのスキャン処理に関連付けて前記第1記憶部に記憶させる、請求項4または5に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記コンピュータを、
前記取得制御手段により取得された前記一のアクセスポイントの識別情報とは異なる識別情報と、前記入力部により入力された処理と、に関連づけられている設定情報のうち少なくとも前記設定値を、第2読出部に、前記第1記憶部から読み出させる第2読出制御手段と、
前記第2読出制御手段により読み出された前記設定値を用いて、前記入力部により入力された処理の設定を第2設定部に行わせる第2設定制御手段として機能させる、請求項3から6のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記第2読出制御手段は、
前記取得制御手段により取得された前記一のアクセスポイントの識別情報とは異なる識別情報と、前記入力部により入力された処理と、に関連づけられている設定情報の中で、前記第1記憶部に最新に記憶された設定情報のうち少なくとも前記設定値を読み出させる、請求項7に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記処理に対して設定した前記設定値を、前記処理に関連付けて第2記憶部に記憶させる第2記憶制御手段と、
前記入力部により入力された処理に関連付けて、前記第2記憶部に記憶されている前記設定値を、第3読出部に、前記第2記憶部から読み出させる第3読出制御手段と、
前記第3読出制御手段により読み出された前記設定値を用いて、前記入力部により入力された処理の設定を、第3設定部に行わせる第3設定制御手段として機能させる、請求項3から6のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記コンピュータを、
前記取得制御手段が取得した前記一のアクセスポイントの識別情報と、前記入力部により入力された処理とは異なる処理と、に関連づけられている設定情報のうち少なくとも前記デバイスの特定情報を、第4読出部に、前記第1記憶部から読み出させる第4読出制御手段と、
前記第4読出制御手段により読み出された前記デバイスの特定情報を用いて前記入力部により入力された処理の設定を、第4設定部に行わせる第4設定制御手段として機能させる、請求項3から9のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記記憶制御手段は、いずれかの処理に対して、前記入力部より前記アクセスポイントに接続されているデバイスの選択と設定値とが入力されると、入力された前記デバイスの特定情報と前記設定値とを含む設定情報を、前記取得制御手段により取得された前記識別情報と前記いずれかの処理と、に関連付けて、前記第1記憶部に記憶させるものであり、
前記コンピュータを、
前記入力された前記デバイスの特定情報を、前記取得制御手段により取得された前記識別情報と前記いずれかの処理以外の処理と、に関連付けて、前記第1記憶部に記憶させる第3記憶制御手段として機能させる、請求項3から9のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
通信を中継するアクセスポイントを検出し、検出されたアクセスポイントを介してデバイスへ処理を指示する情報処理装置であって、
前記処理に対して設定された設定情報を、接続部により接続中のアクセスポイントの識別情報に関連付けて第1記憶部に記憶させる記憶制御手段と、
前記接続部により接続中の一のアクセスポイントの識別情報を、取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記識別情報に関連づけて記憶されている前記設定情報を、前記第1記憶部から、読み出す第1読出手段と、
前記第1読出手段により読み出された前記設定情報を用いて、処理の設定を行う第1設定手段とを備える情報処理装置。
【請求項13】
通信を中継するアクセスポイントを検出し、検出されたアクセスポイントを介してデバイスへ処理を指示する情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記処理に対して設定された設定情報を、接続部により接続中のアクセスポイントの識別情報に関連付けて第1記憶部に記憶させる記憶制御ステップと、
前記接続部により接続中の一のアクセスポイントの識別情報を、取得部に取得させる取得制御ステップと、
前記取得制御ステップにより取得された前記識別情報に関連づけて記憶されている前記設定情報を、前記第1記憶部から、第1読出部に読み出させる第1読出制御ステップと、
前記第1読出制御ステップにより読み出された前記設定情報を用いて、第1設定部に処理の設定を行わせる第1設定制御ステップとを含む、情報処理方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−203631(P2012−203631A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67350(P2011−67350)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】