説明

情報処理方法、プログラム及び装置

【課題】移動中の人物が注目する価値のありそうな対象物を見落とすことを抑制する。
【解決手段】本情報処理方法は、コンピュータが、端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信し、端末装置の過去の位置情報が記録された位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から現在位置までの移動方向を特定し、所定の位置範囲に対応付けて、生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部を参照して、受信した位置情報に対応する位置範囲について、特定された移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出し、第1の生成情報件数と第2の生成情報件数との比較に基づき、位置情報を送信した端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、移動中の人物に対するメッセージ通知技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、人物が写真、ビデオなどの撮影を行う場合を想定すると、観光地においては、同じ道であっても移動方向が異なると景色や史跡等の被写体を発見しにくいことがある。
【0003】
例えば図1に示すように、道の一方から撮影者101が撮影スポット103に向かっており、道のもう一方から撮影者102が撮影スポット103に向かっているような状況を考える。なお、撮影スポット103は、被写体105を撮影するのに好適な場所であるとする。
【0004】
ここで、撮影者102は、撮影スポット103に移動するまでの間前方に被写体105が位置するため、容易に被写体105を発見することができる。一方、撮影者101は、撮影スポット103に移動するまでの間遮蔽物104の存在により被写体105を発見しにくく、また撮影スポット103に到着する頃には撮影者101の後方に被写体105が位置しているため、被写体105を発見できない可能性が高い。
【0005】
そして、もし被写体を見落としてしまうと、写真撮影を行うことができずに観光地から帰ることになったり、後で再度同じ道を通って被写体を探しに行くことになる。
【0006】
従来、街路図及び観光地案内図の撮影に際して、4台のデジタルビデオカメラを配置したカメラシステムにより、進行方向、進行逆方向、進行右側方向及び進行左側方向の4つの方向の映像を同時に撮影する技術が存在する。これにより、後に映像を閲覧するユーザが、ユーザ自身の意思に応じて1本の経路中の任意の地点で4つの方向の映像を再生できる。
【0007】
また、以下のような技術も存在する。具体的には、移動中のユーザが所持する携帯端末が、当該携帯端末に搭載されたカメラにより景観の画像を取得する。また、取得された画像中の被写体(例えば電光式看板)から提供された、被写体に関連する情報を抽出する。そして、抽出された情報を被写体の近傍に付すように合成したデータを表示部に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−101999号公報
【特許文献2】特開2007−286569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの技術は、現在移動している方向からすると、移動中の人物が注目する価値のありそうな対象物を見落としてしまうことがあるという問題を解決できるものではない。
【0010】
また、移動中の人物が存在している位置において、移動方向と異なる方向に注目する価値のありそうな対象物が存在することを通知することは、これらの技術では解決できない。
【0011】
従って、本技術の目的は、一側面においては、移動中の人物が注目する価値のありそうな対象物を見落とすことを抑制するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本情報処理方法においては、コンピュータが、複数の端末装置から、位置情報、または、データを生成したことを示す生成情報を複数の端末装置から受信し管理する。そして、本方法においては、コンピュータが、複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信し、端末装置の過去の位置情報が記録された位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から、受信した位置情報が示す位置までにおける、端末装置の移動方向を特定し、所定の位置範囲に対応付けて、生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部を参照して、受信した位置情報に対応する位置範囲について、特定された移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出し、第1の生成情報件数と第2の生成情報件数との比較に基づき、位置情報を送信した端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する。
【発明の効果】
【0013】
移動中の人物が注目する価値のありそうな対象物を見落とすことを抑制することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、従来技術の課題を説明するための図である。
【図2】図2は、本実施の形態に係るシステムの概要を示す図である。
【図3】図3は、撮影スポットDBに格納されているデータの一例を示す図である。
【図4】図4は、ユーザが撮影を行った場合に行われる処理の処理フローを示す図である。
【図5】図5は、撮影通知を受信したサーバにおいて行われる処理の処理フローを示す図である。
【図6】図6は、位置データ格納部に格納されているデータの一例を示す図である。
【図7】図7は、分析データ格納部に格納されているデータの一例を示す図である。
【図8】図8は、撮影ログ格納部に格納されているデータの一例を示す図である。
【図9】図9は、位置データを送信する処理の処理フローを示す図である。
【図10】図10は、位置データを受信したサーバにおいて行われる処理の処理フローを示す図である。
【図11】図11は、撮影スポット通知を受信したユーザ端末において行われる処理の処理フローを示す図である。
【図12】図12は、表示データの一例を示す図である。
【図13】図13は、撮影スポット登録処理の処理フローを示す図である。
【図14】図14は、コンピュータの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本技術の一実施の形態について以下で説明する。なお、以下では、写真やビデオ等の撮影を行う際に本技術を適用することを想定している。しかし、本技術は、このような撮影の分野に限定されることはない。移動している人物に対して、現在その人物が存在している位置やその近辺に注目する価値のありそうな対象物があることを通知することが目的である。したがって、注目する価値とは、撮影に関連するものに限らず、いかなるものに関連する価値であって良い。
【0016】
本実施の形態に係るシステムの概要を図2に示す。例えばインターネットであるネットワーク1には、サーバ3と、カメラ機能及びGPS(Global Positioning System)機能を備えた携帯端末(例えばスマートフォン)であるユーザ端末5とが有線又は無線により接続されている。本実施の形態においては、ユーザ端末5を所持するユーザが観光地において観光を行っているものとする。なお、ユーザ端末5は1つしか示されていないが、数に限定は無い。
【0017】
サーバ3は、位置データ格納部31と、撮影ログ格納部32と、撮影スポットデータベース(DB)33と、分析データ格納部34と、撮影データ登録部35と、検出部36と、撮影スポット登録部37とを含む。
【0018】
撮影データ登録部35は、ユーザ端末5から撮影通知を受信し、撮影ログ格納部32に格納したり、分析データ格納部34に格納されているデータを更新する。検出部36は、ユーザ端末5から位置データを受信し、撮影スポット通知をユーザ端末5に送信する処理等を行う。撮影スポット登録部37は、サーバ3の管理者から撮影スポットの指定を受け付け、撮影スポットDB33にデータを登録する。
【0019】
ユーザ端末5は、カメラ51と、撮影データ格納部52と、表示データ処理部53と、撮影データ送信部54と、位置データ処理部55とを含む。
【0020】
カメラ51は、ユーザの指示に応じて撮像を行い、画像データ(EXIF(Exchangeable Image File Format)情報を含む)を撮影データ格納部52に格納する。位置データ処理部55は、GPS機能によりユーザ端末5の位置データ及び地図データを取得する。また、位置データ処理部55は、取得した位置データをサーバ3に送信する。撮影データ送信部54は、撮影データ格納部52に格納されている、撮影に関する情報(例えばEXIF情報)をサーバ3に送信する。表示データ処理部53は、サーバ3から受信した撮影スポット通知に基づいて表示データを生成し、表示部(図示せず)に表示する。また、表示データ処理部53は、受信した撮影スポット通知、あるいはその履歴情報(例えば、受信日時、受信した時点の位置情報、サーバ3側で定義している撮影スポットの位置範囲)を受信撮影スポット通知格納部(図示せず)に格納する。
【0021】
図3に、撮影スポットDB33に登録されているデータの一例を示す。図3の例では、撮影スポットIDと、当該撮影スポットとして設定された位置範囲における、(例えば)中心の緯度及び経度、北東端の緯度及び経度、北西端の緯度及び経度、南東端の緯度及び経度、南西端の緯度及び経度のデータとが格納されている。撮影スポットは、特定の被写体を撮影をするのに好適な場所である。本実施の形態において撮影スポットの形状は矩形であるが、矩形に限られるわけではない。
【0022】
次に、図4を用いて、図2に示したサーバ3及びユーザ端末5の動作について説明する。はじめに、ユーザ端末5のユーザが撮影を行った場合に行われる処理について説明する。
【0023】
まず、ユーザ端末5のカメラ51がユーザの指示に応じて撮像を行い、画像データを撮影データ格納部52に格納する。すると、撮影データ送信部54は、撮影が行われたことを検出する(図4:ステップS1)。そして、撮影データ送信部54は、ステップS3の処理を行っている時刻から所定時間前までに撮影スポット通知を受信したか判断する(ステップS3)。すなわち、撮影スポット通知を受信したことを受けて撮影が行われたか否かを判断する。なお、予め撮影スポット通知を受信している場合には、撮影スポット通知又はその履歴情報が受信撮影スポット通知格納部(図示せず)に格納されているものとする。
【0024】
このように、撮影スポット通知を受信したか否かをサーバ3に通知しているのは、以下のような理由による。サーバ3は、以下で説明する分析データ格納部34(図7)において、移動方向毎の撮影回数を管理している。この分析データ格納部34は、移動方向毎の撮影回数にどのような傾向が見られるかを分析し、被写体を見落としやすい撮影スポットを発見するためのものである。従って、撮影スポット通知を受信したことを受けて撮影したケースをカウントしてしまうと、潜在的に被写体を見落としやすい撮影スポットであるか否かを適切に判断できなくなってしまうためである。
【0025】
所定時間前までに撮影スポット通知を受信したと判断された場合(ステップS3:Yesルート)、撮影データ送信部54は、「通知有り」であることを表す通知フラグのデータを生成し、メインメモリ等の記憶装置に格納する(ステップS5)。
【0026】
一方、所定時間前までに撮影スポット通知を受信していないと判断された場合(ステップS3:Noルート)、撮影データ送信部54は、「通知無し」であることを表す通知フラグのデータを生成し、メインメモリ等の記憶装置に格納する(ステップS7)。
【0027】
そして、撮影データ送信部54は、ユーザIDと、撮影を行った日時、撮影位置及びステップS5又はS7において生成された通知フラグのデータとを含む撮影通知をサーバ3に送信する(ステップS9)。ユーザIDは、サーバ3により提供されるサービスの利用登録を行った際に割り当てられたIDであり、メインメモリ等の記憶装置に予め保持しておく。撮影を行った日時及び撮影位置のデータは、撮影データ格納部52から読み出す。そして処理を終了する。
【0028】
なお、撮影データ送信部54は、撮影通知とともに撮影した画像データを送信してもよい。なお、画像データ内に撮影日時、撮影位置が含まれている場合は、撮影通知として敢えてこれらの情報を送信する必要はない。撮影データ送信部54が画像データを送信する場合、サーバ3は、受信した画像データを画像データ格納部(図示せず)に格納する。また、撮影通知に撮影日時、撮影位置が含まれない場合、サーバ3は画像データ内に含まれるこれらの情報を利用することにより後述する処理を行う。
【0029】
以上のような処理を実施すれば、撮影が行われたことをサーバ3に通知することができるようになる。
【0030】
次に、図5乃至図8を用いて、ユーザ端末5から撮影通知を受信したサーバ3において行われる処理について説明する。まず、サーバ3の撮影データ登録部35は、撮影通知をユーザ端末5から受信する(図5:ステップS11)。そして、撮影データ登録部35は、ユーザ端末5のユーザが撮影を行った撮影位置が撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットのいずれかに含まれるか判断する(ステップS13)。ステップS3においては、ステップS1において受信した撮影通知に含まれる撮影位置のデータと、撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットの領域のデータとを比較することにより判断する。
【0031】
ユーザが撮影を行った撮影位置が撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットの領域のいずれにも含まれないと判断された場合(ステップS13:Noルート)、ステップS21の処理に移行する。予め登録されている撮影スポットについてのみ処理を行うためである。
【0032】
一方、ユーザが撮影を行った撮影位置が撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットの領域のいずれかに含まれると判断された場合(ステップS13:Yesルート)、撮影データ登録部35は、ステップS11において受信した撮影通知に含まれる通知フラグのデータが「通知有り」であることを表しているか判断する(ステップS15)。
【0033】
「通知有り」であることを表していると判断された場合(ステップS15:Yesルート)、ステップS21の処理に移行する。サーバ3が送信した撮影スポット通知を受信したことを受けて撮影が行われた場合には、分析データ格納部34のデータを更新しないようにするためである。
【0034】
なお、本実施の形態では、ユーザ端末5の撮影データ送信部54が所定時間前までに撮影スポット通知を受信したか否かを表す通知フラグデータを送信するが、サーバ3の撮影データ登録部36がその判断を行なってもよい。
【0035】
例えば、サーバ3の検出部36が、撮影データをユーザ端末5へ撮影スポット通知を送信する処理(後述するステップS55の処理)を行う際に、通知履歴ログ情報としてユーザID、送信日時を図示していない通知履歴ログ格納部(図示せず)に記録しておく。そして、撮影データ登録部36が撮影通知を受信すると、撮影通知に含まれるユーザIDおよび撮影日時を識別し、通知履歴ログ格納部を参照する。そして、撮影データ登録部36は、撮影日時を起点として所定時間前までに該当ユーザIDの通知履歴ログが存在するか否かを判定する。存在する場合は、分析データ格納部34のデータを更新しないようにする。このようにすれば、ユーザ端末側で撮影スポット通知の受信履歴を保持しておく必要はない。
【0036】
また、撮影データ登録部36は、ユーザ端末5から受信した撮影通知の撮影日時ではなく、撮影位置に応じて、分析データ格納部34のデータ更新の有無を判定してもよい。もしその撮影通知が、撮影スポット通知を受信した領域と同一の領域で撮影されたことを示していれば、この撮影もユーザの移動方向に関係なく撮影スポット通知によって撮影された可能性がある。したがって、このような撮影通知に基づいて分析データ格納部34のデータを更新してしまうと、データの精度が落ちてしまう恐れが生じる。
【0037】
このような撮影位置による判定をユーザ端末5で行う場合は、撮影データ送信部54が撮影通知を送信する際、この撮影通知に含まれる撮影位置と、受信撮影スポット通知格納部(図示せず)に格納された撮影スポットの位置範囲を比較する。そして、撮影位置がその位置範囲に含まれる場合は、撮影データ送信部54は通知フラグを「通知有り」に設定し、一方、含まれない場合は「通知無し」に設定する。
【0038】
あるいは、撮影位置による判定をサーバ3で行う場合は、サーバ3の検出部36が、撮影データをユーザ端末5へ撮影スポット通知を送信する処理(後述するステップS55の処理)を行う際に、通知履歴ログ情報としてユーザID、撮影スポットIDを通知履歴ログ格納部に記録しておく。そして、撮影データ登録部36が撮影通知を受信すると、撮影通知に含まれるユーザIDおよび撮影位置を識別し、上述した通知履歴ログ格納部を参照する。撮影データ登録部36は、識別した該当ユーザIDの通知履歴が存在すれば、撮影スポットDB33からその通知履歴が示す撮影スポットIDの位置範囲を識別する。そして、受信した撮影通知の撮影位置がこの撮影スポットの位置範囲に含まれる場合は、撮影データ登録部36は、分析データ格納部34のデータを更新しないようにする。
【0039】
図5の説明に戻り、「通知無し」であることを表していると判断された場合(ステップS15:Noルート)、撮影データ登録部35は、ステップS11において受信した撮影通知に含まれる撮影位置のデータと、位置データ格納部31に格納されている、ユーザ端末5のユーザの位置のデータとを用いて、ユーザの移動方向を特定する(ステップS17)。
【0040】
図6に、位置データ格納部31に格納されているデータの一例を示す。図6の例では、日時のデータと、ユーザの位置データとが格納されている。このように、位置データ格納部31には直近の所定期間におけるユーザの位置データを格納するようになっている。そして、ステップS17においては、直近の所定期間中におけるユーザの移動方向が特定される。なお、位置データ格納部31には、ユーザ毎に図6に示すようなデータが格納されている。
【0041】
そして、撮影データ登録部35は、ステップS13において特定された撮影スポットについて、ステップS17において特定された移動方向に対応する撮影回数を1インクリメントするように分析データ格納部34のデータを更新する(ステップS19)。
【0042】
図7に、分析データ格納部34に格納されているデータの一例を示す。図7の例では、各撮影スポットIDに対応付けて、移動方向毎の撮影回数が格納されている。なお、本実施の形態においては移動方向を8つに分けているが、数に限定は無い。
【0043】
また、撮影データ登録部35は、ステップS11において受信した撮影通知に含まれるデータを撮影ログ格納部32に格納する(ステップS21)。そして処理を終了する。
【0044】
図8に、撮影ログ格納部32に格納されているデータの一例を示す。図8の例では、日時のデータと、ユーザIDと、撮影位置のデータと、通知フラグのデータとが格納されている。なお、通知フラグのデータが「通知有り」であることを表している場合には「ON」が格納され、「通知無し」であることを表している場合には「OFF」が格納される。
【0045】
以上のような処理を実施することにより、分析データ格納部34を用意し、後の処理に利用することができるようになる。
【0046】
次に、図9を用いて、ユーザ端末5がサーバ3に現在位置のデータを送信する処理について説明する。なお、本処理は所定間隔(例えば10秒程度)で繰り返し行われる。まず、ユーザ端末5の位置データ処理部55は、例えば所定の基地局等から現在位置のデータを取得し、メインメモリ等の記憶装置に格納する(図9:ステップS31)。
【0047】
また、位置データ処理部55は、ユーザID及びステップS31において取得した現在位置のデータをサーバ3に送信し(ステップS33)、処理を終了する。
【0048】
このような処理を実施することにより、ユーザ端末5の位置を常にサーバ3において把握することができるようになる。
【0049】
次に、図10を用いて、ユーザ端末5から現在位置のデータを受信したサーバ3において行われる処理について説明する。まず、サーバ3の検出部36は、ユーザID及び現在位置のデータをユーザ端末5から受信する(図10:ステップS41)。そして、検出部36は、現在位置のデータ及び現在日時のデータを位置データ格納部31に格納する(ステップS43)。
【0050】
また、検出部36は、ユーザ端末5のユーザの現在位置が撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットのいずれかに含まれるか判断する(ステップS45)。ステップS45においては、ステップS41において受信した現在位置のデータと、撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットの領域のデータとを比較することにより判断する。
【0051】
ユーザの現在位置が撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットの領域のいずれにも含まれないと判断された場合(ステップS45:Noルート)、撮影スポット通知を行わなくてもよいため、処理を終了する。
【0052】
一方、ユーザの現在位置が撮影スポットDB33に登録されている撮影スポットの領域のいずれかに含まれると判断された場合(ステップS45:Yesルート)、検出部36は、ステップS41において受信した現在位置のデータと、位置データ格納部31に格納されている、ユーザ端末5のユーザの位置のデータとを用いて、ユーザの移動方向を特定する(ステップS47)。
【0053】
そして、検出部36は、ステップS45において特定された撮影スポットについて、ステップS47において特定された移動方向に対応する撮影回数N1を分析データ格納部34から特定し、メインメモリ等の記憶装置に格納する(ステップS49)。
【0054】
また、検出部36は、ステップS45において特定された撮影スポットについて、ステップS47において特定された移動方向とは異なる移動方向の各々に対応する撮影回数N2を分析データ格納部34から特定し、メインメモリ等の記憶装置に格納する(ステップS51)。
【0055】
さらに、検出部36は、ステップS51において特定されたN2の各々についてN1/N2を算出し、N1/N2<αを満たすN2が存在するか判断する(ステップS53)。ここで、αは所定の閾値である。
【0056】
1/N2<αを満たすということは、ユーザの移動方向での撮影回数がユーザの移動方向とは異なる方向での撮影回数より有意に少ないということを意味する。つまり、撮影スポットに移動してきたユーザが被写体を見落としてしまう可能性がある。そこで、ステップS53の条件を満たす場合には、ステップS55において撮影スポット通知を送信してユーザに注意を促すようにする。
【0057】
なお、N1/N2<αを満たすという条件に加えて、N1+N2>γ(γは所定の閾値)を満たすという条件を満たすかを判断するようにしてもよい。データの収集が不十分な場合において、誤った判断をしてしまうことを抑制することができるようになる。
【0058】
また、ステップS51においては移動方向とは異なる方向の各々について検討しているが、移動方向とは逆の方向についてのみ処理を行うようにしてもよい。このようにすれば、一本道上に撮影スポットがあるような場合に特に有効である。
【0059】
さらに、ステップS53においては、N1/N2<αを満たすN2が存在するかを判断しているが、N2−N1>β(βは所定の閾値)を満たすN2が存在するか判断するようにしてもよい。このような条件であっても、ユーザの移動方向での撮影回数がユーザの移動方向とは異なる方向での撮影回数より有意に少ないか否かを判断できる。
【0060】
そして、N1/N2<αを満たすN2が存在しないと判断された場合(ステップS53:Noルート)、被写体を見落としやすい移動方向ではないため、処理を終了する。
【0061】
一方、N1/N2<αを満たすN2が存在すると判断された場合(ステップS53:Yesルート)、検出部36は、撮影スポットの中心座標と、ステップS47において特定された移動方向のデータと、被写体を見落とす可能性がある旨を表すデータとを含む撮影スポット通知をユーザ端末5に送信する(ステップS55)。そして処理を終了する。
【0062】
なお、撮影スポット通知は、特定した撮影スポットに関して、撮影スポットDB33で定義している当該撮影スポットの位置範囲のデータを含んでいてもよい。
【0063】
以上のような処理を実施することにより、被写体を見落としやすい移動方向にて撮影スポットに移動してきたユーザに対して、注意を促すことができるようになる。
【0064】
次に、図11及び図12を用いて、サーバ3から撮影スポット通知を受信したユーザ端末5において行われる処理について説明する。まず、ユーザ端末5の表示データ処理部53は、撮影スポット通知をサーバ3から受信する(図11:ステップS61)。そして、表示データ処理部35は、撮影スポット通知に含まれるデータと現在位置のデータと地図データとを用いて表示データを生成し、メインメモリ等の記憶装置に格納する(ステップS63)。地図データは、位置データ処理部55により、地図データを提供する所定のサーバから取得する。そして、表示データ処理部53は、ステップS63において生成された表示データを表示部(図示せず)に表示する(ステップS65)。そして処理を終了する。
【0065】
図12に、表示部に表示されるデータの一例を示す。図12の例では、地図上に、撮影に好適な位置(ここでは、撮影スポットの中心座標の位置)と、ユーザの現在位置及び移動方向が示されている。また、ユーザが被写体を見落としてしまう可能性がある旨のメッセージが付されている。
【0066】
このような処理を実施することにより、被写体を見落としやすい移動方向で移動してきたユーザが被写体を見落としてしまうことを抑制することができるようになる。
【0067】
次に、図13を用いて、撮影スポットDB33にデータを登録する処理について説明する。まず、サーバ3の撮影スポット登録部37が、予め保持している地図データを表示部(図示せず)に表示し、撮影スポットを指定することをサーバ3の管理者等に促す。これに対し、管理者等は、マウスのクリック等により撮影スポットを指定する。
【0068】
そして、撮影スポット登録部37は、撮影スポットの指定を受け付け、指定された撮影スポットの位置データを特定する(図13:ステップS71)。また、撮影スポット登録部37は、指定された撮影スポットに対して撮影スポットIDを割り当てる(ステップS73)。
【0069】
そして、撮影スポット登録部37は、撮影スポットID及び撮影スポットの位置データを撮影スポットDB33に登録する(ステップS75)。そして処理を終了する。
【0070】
このようにすれば、適切な撮影スポットを登録することができるようになる。
【0071】
以上本技術の一実施の形態を説明したが、本技術はこれに限定されるものではない。例えば、上で説明したサーバ3及びユーザ端末5の機能ブロック図は必ずしも実際のプログラムモジュール構成に対応するものではない。
【0072】
また、上で説明した各テーブルの構成は一例であって、必ずしも上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。さらに、並列に実行させるようにしても良い。
【0073】
なお、上で述べた例では、サーバ3においてユーザの移動方向を特定するようにしている。しかし、移動方向の特定は必ずしもサーバ3において行わなくてもよく、ユーザ端末5において行うようにしてもよい。その場合には、位置データ格納部31に相当するデータ格納部を各ユーザ端末5において保持しておけばよい。
【0074】
また、上で述べた例では、サーバ3の撮影スポット登録部37が撮影スポットの指定を管理者等から受け付けている。しかし、撮影ログ格納部32に格納されているデータを用いて、撮影回数の多い場所を撮影スポットとして特定し、撮影スポットDB33に登録するようにしてもよい。
【0075】
なお、上で述べたサーバ3及びユーザ端末5は、コンピュータ装置であって、図14に示すように、メモリ2501とCPU2503とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施例における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。CPU2503は、アプリケーション・プログラムの処理内容に応じて表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、所定の動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、主としてメモリ2501に格納されるが、HDD2505に格納されるようにしてもよい。本技術の実施例では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはコンピュータ読み取り可能なリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及びアプリケーション・プログラムなどのプログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【0076】
なお、図2に示した各処理部は、CPU2503及びプログラムの組み合わせ、すなわち、CPU2503がプログラムを実行することにより実現してもよい。より具体的には、CPU2503は、HDD2505又はメモリ2501に記憶されたプログラムに従った動作を行うことで、上で述べたような処理部として機能してもよい。また、図2に示した各データ格納部は、図14におけるメモリ2501やHDD2505等として実現してもよい。
【0077】
以上述べた本技術の実施の形態をまとめると以下のようになる。
【0078】
本実施の形態に係る情報処理方法は、(A)第1の撮影場所に移動したユーザの端末から位置情報を受信した場合、受信した当該位置情報と、ユーザの端末から収集した位置情報をユーザ毎に蓄積する位置情報格納部に蓄積されている、第1の撮影場所に移動したユーザの位置情報とを用いて、第1の撮影場所に移動したユーザの移動方向である第1の移動方向を特定するステップと、(B)第1の撮影場所について移動方向毎に撮影回数を格納するデータ格納部から、第1の移動方向に対応する第1の撮影回数及び第1の移動方向とは異なる移動方向に対応する第2の撮影回数を特定し、第1の撮影回数が第2の撮影回数より有意に少ないとみなすための条件が満たされるか判断するステップと、(C)条件が満たされると判断された場合に、第1の撮影場所に移動したユーザの注意を促すための通知を当該ユーザの端末に送信するステップとを含む。
【0079】
移動方向によっては被写体を見落としやすい撮影場所においては、移動方向によって撮影回数が大きく異なる。そこで、上で述べたような処理を実施すれば、ユーザが、被写体を見落としやすい移動方向で撮影場所に移動した場合であっても、被写体の見落としを抑制できるようになる。
【0080】
また、上で述べた第1の移動方向とは異なる移動方向は、第1の移動方向とは逆の移動方向であってもよい。このようにすれば、例えば撮影場所が一本道上に存在するような場合に有効である。
【0081】
また、上で述べた条件は、第2撮影回数に対する第1の撮影回数の割合が第1の閾値以下であるという条件又は第2の撮影回数から第1の撮影回数を差し引いた値が第2の閾値以上であるという条件であってもよい。このようにすれば、第1の撮影回数が第2の撮影回数よりも有意に少ないということを適切に判断することができるようになる。
【0082】
また、上で述べた本方法が、(D)第1の撮影場所において撮影を行ったユーザの端末から位置情報を含む撮影通知を受信する毎に、受信した当該撮影通知に含まれる位置情報と、位置情報格納部に蓄積されている、撮影を行ったユーザの位置情報とを用いて、撮影を行ったユーザの移動方向を特定する特定ステップと、(E)特定ステップにおいて特定された移動方向に対応する撮影回数を1インクリメントするように、データ格納部に格納されているデータを更新するステップとをさらに含むようにしてもよい。このようにすれば、データ格納部において移動方向毎の撮影回数を管理できるようになる。
【0083】
なお、上記方法による処理をコンピュータに行わせるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
【0084】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0085】
(付記1)
コンピュータが、複数の端末装置から、位置情報、または、データを生成したことを示す生成情報を複数の端末装置から受信し管理する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信し、
端末装置の過去の位置情報が記録された位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から、受信した前記位置情報が示す位置までにおける、前記端末装置の移動方向を特定し、
所定の位置範囲に対応付けて、前記生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部を参照して、受信した前記位置情報に対応する位置範囲について、特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された前記移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出し、
前記第1の生成情報件数と前記第2の生成情報件数との比較に基づき、前記位置情報を送信した前記端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する
ことを特徴とする情報処理方法。
【0086】
(付記2)
前記コンピュータは、
特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、または、当該移動方向を反転させた移動方向に対応する移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出する
ことを特徴とする付記1記載の情報処理方法。
【0087】
(付記3)
前記コンピュータは、
前記第2の生成情報件数と前記第1の生成情報件数との比率、または、当該第2の生成情報件数と当該第1の生成情報件数との差に基づき、前記位置情報が示す位置に関する情報を前記端末装置に送信する
ことを特徴とする付記1又は2記載の情報処理方法。
【0088】
(付記4)
前記コンピュータは、さらに、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から位置情報を含む生成情報を受信し、受信した当該生成情報に含まれる位置情報と、前記位置情報記憶部に記録された、当該生成情報の送信元である前記端末装置の過去の位置情報とを用いて、当該端末装置の移動方向を特定し、
前記生成情報記憶部において記録される、特定された前記移動方向に対応する生成情報件数を更新する
ことを特徴とする付記1乃至3いずれか1つ記載の情報処理方法。
【0089】
(付記5)
前記コンピュータは、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置からデータの生成日時を含む生成情報を受信し、
前記通知情報について当該通知情報の送信先である端末装置の識別子と送信日時とを関連づけて記録した通知情報記憶部を参照し、前記生成日時を起点とした所定期間の過去において、受信した前記生成情報の送信元である端末装置に送信した通知情報が存在するか否かを判定し、
前記通知情報の存在の有無に基づいて、前記生成情報記憶部において記憶される前記特定された移動方向に対応する生成情報件数を更新する
ことを特徴とする付記4記載の情報処理方法。
【0090】
(付記6)
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から位置情報を含む生成情報を受信し、
前記通知情報について当該通知情報の送信先である端末装置の識別子と所定の位置範囲とを関連づけて記録した通知情報記憶部を参照し、受信した前記生成情報の送信元である端末装置の識別子に対応付けられており、かつ、当該生成情報に含まれる位置情報によって特定される位置を含む所定の位置範囲が記録された通知情報が存在するか否かを判定し、
前記通知情報の存在の有無に基づいて、前記生成情報記憶部において記憶される、特定された前記移動方向に対応する生成情報件数を更新する
ことを特徴とする付記4記載の情報処理方法。
【0091】
(付記7)
コンピュータに、複数の端末装置から、位置情報、または、データを生成したことを示す生成情報を複数の端末装置から受信し管理する情報処理方法を実行させるための情報処理プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信し、
端末装置の過去の位置情報が記録された位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から、受信した前記位置情報が示す位置までにおける、前記端末装置の移動方向を特定し、
所定の位置範囲に対応付けて、前記生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部を参照して、受信した前記位置情報に対応する位置範囲について、特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された前記移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出し、
前記第1の生成情報件数と前記第2の生成情報件数との比較に基づき、前記位置情報を送信した前記端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【0092】
(付記8)
複数の端末装置から、位置情報、または、データを生成したことを示す生成情報を受信して管理する情報処理装置であって、
前記端末装置における過去の位置情報が記録された位置記憶部と、
所定の位置範囲に対応付けて、前記生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部と、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信する受信部と、
前記位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から、受信した前記位置情報が示す位置までにおける、前記端末装置の移動方向を特定する特定部と、
前記生成情報記憶部を参照して、受信した前記位置情報に対応する位置範囲について、特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された前記移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出する抽出部と、
前記第1の生成情報件数と前記第2の生成情報件数との比較に基づき、前記位置情報を送信した前記端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する送信部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0093】
1 ネットワーク 3 サーバ
31 位置データ格納部 32 撮影ログ格納部
33 撮影スポットDB 34 分析データ格納部
35 撮影データ登録部 36 検出部
37 撮影スポット登録部 5 ユーザ端末
51 カメラ 52 撮影データ格納部
53 表示データ処理部 54 撮影データ送信部
55 位置データ処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、複数の端末装置から、位置情報、または、データを生成したことを示す生成情報を受信し管理する情報処理方法であって、
前記コンピュータが、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信し、
端末装置の過去の位置情報が記録された位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から、受信した前記位置情報が示す位置までにおける、前記端末装置の移動方向を特定し、
所定の位置範囲に対応付けて、前記生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部を参照して、受信した前記位置情報に対応する位置範囲について、特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された前記移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出し、
前記第1の生成情報件数と前記第2の生成情報件数との比較に基づき、前記位置情報を送信した前記端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記コンピュータは、
特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、または、当該移動方向を反転させた移動方向に対応する移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出する
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記コンピュータは、
前記第2の生成情報件数と前記第1の生成情報件数との比率、または、当該第2の生成情報件数と当該第1の生成情報件数との差に基づき、前記位置情報が示す位置に関する情報を前記端末装置に送信する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記コンピュータは、さらに、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から位置情報を含む生成情報を受信し、受信した当該生成情報に含まれる位置情報と、前記位置情報記憶部に記録された、当該生成情報の送信元である前記端末装置の過去の位置情報とを用いて、当該端末装置の移動方向を特定し、
前記生成情報記憶部において記録される、特定された前記移動方向に対応する生成情報件数を更新する
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1つ記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記コンピュータは、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置からデータの生成日時を含む生成情報を受信し、
前記通知情報について当該通知情報の送信先である端末装置の識別子と送信日時とを関連づけて記録した通知情報記憶部を参照し、前記生成日時を起点とした所定期間の過去において、受信した前記生成情報の送信元である端末装置に送信した通知情報が存在するか否かを判定し、
前記通知情報の存在の有無に基づいて、前記生成情報記憶部において記憶される前記特定された移動方向に対応する生成情報件数を更新する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から位置情報を含む生成情報を受信し、
前記通知情報について当該通知情報の送信先である端末装置の識別子と所定の位置範囲とを関連づけて記録した通知情報記憶部を参照し、受信した前記生成情報の送信元である端末装置の識別子に対応付けられており、かつ、当該生成情報に含まれる位置情報によって特定される位置を含む所定の位置範囲が記録された通知情報が存在するか否かを判定し、
前記通知情報の存在の有無に基づいて、前記生成情報記憶部において記憶される、特定された前記移動方向に対応する生成情報件数を更新する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、複数の端末装置から、位置情報、または、データを生成したことを示す生成情報を複数の端末装置から受信し管理する情報処理方法を実行させるための情報処理プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信し、
端末装置の過去の位置情報が記録された位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から、受信した前記位置情報が示す位置までにおける、前記端末装置の移動方向を特定し、
所定の位置範囲に対応付けて、前記生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部を参照して、受信した前記位置情報に対応する位置範囲について、特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された前記移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出し、
前記第1の生成情報件数と前記第2の生成情報件数との比較に基づき、前記位置情報を送信した前記端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項8】
複数の端末装置から、位置情報、または、データを生成したことを示す生成情報を受信して管理する情報処理装置であって、
前記端末装置における過去の位置情報が記録された位置記憶部と、
所定の位置範囲に対応付けて、前記生成情報の送信元である端末装置の移動方向で分類された生成情報件数が記録された生成情報記憶部と、
前記複数の端末装置のうちいずれかの端末装置から当該端末装置が存在する位置を示す位置情報を受信する受信部と、
前記位置記憶部を参照して、過去の位置情報が示す位置から、受信した前記位置情報が示す位置までにおける、前記端末装置の移動方向を特定する特定部と、
前記生成情報記憶部を参照して、受信した前記位置情報に対応する位置範囲について、特定された前記移動方向に対応する移動方向に分類された第1の生成情報件数、及び特定された前記移動方向に該当しない移動方向に分類された第2の生成情報件数を抽出する抽出部と、
前記第1の生成情報件数と前記第2の生成情報件数との比較に基づき、前記位置情報を送信した前記端末装置に対して、当該位置情報が示す位置に関する通知情報を送信する送信部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−186658(P2012−186658A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48406(P2011−48406)
【出願日】平成23年3月5日(2011.3.5)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】