説明

情報処理装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体

【課題】地点検索の実施が良好な情報処理装置を提供する。
【解決手段】
情報処理装置100の経路演算手段は、中心地認識手段にて認識した中心地情報、地点検索手段にて検索した主地点情報および副地点情報に基づいて、中心地から主地点までの主移動経路情報、主地点から副地点までの副移動経路情報を演算し、主移動時間情報および副移動時間情報を演算する。そして、時間地図生成手段は、これらの主移動時間情報、および副移動時間情報に基づいて、主時間地図情報および副時間地図情報を生成し、これらの主時間地図情報および副時間地図情報を重畳した時間地図情報を生成する。これにより、中心地から主地点までの移動時間および主地点から副地点までの移動時間を同時にかつ容易に確認でき、良好にかつ効率的に地点検索が実施できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図を報知する情報処理装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、出発地から目的地までの所要時間に基づいて時間地図を作成する装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この特許文献1に記載のものは、不動産物件サーバにて、ユーザにより入力された物件絞込み条件を満たす物件をこの不動産物件サーバ中の不動産物件オリジナルデータベースから検索して、その検索された物件からその最寄駅までの所要時間を示す情報を時間地図サーバに送信する。そして、時間地図サーバは、ユーザから入力された出発地点からその最寄駅までの所要時間と、出発地点の最寄駅から不動産物件サーバにて検索した物件の最寄駅までの所要時間と、不動産物件サーバから送信された物件からその最寄駅までの所要時間とを加算して出発地点から物件までの所要時間を算出する。また、時間地図サーバは、出発地点から物件までの所要時間を示す時間地図を生成して時間地図サーバから不動産物件サーバに出力する。そして、不動産物件サーバは端末装置にこの時間地図を送信し、端末装置は、出発地点から所定の時間で到達できる物件を抽出してそれらの最寄駅とともに表示した検索結果一覧を画面に出力する構成が取られている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−208465号公報(第4頁右欄−第11頁右欄、図1ないし図16参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような構成では、出発地点から物件までの時間地図を生成して検索結果一覧として出力させるが、この物件の周辺の病院や店舗などの施設に関する情報が出力されない。したがって、検索した物件の近所の施設や施設までの移動時間を調べるために、再び物件を出発地点として店舗を調べる必要があり、煩雑であるという問題が一例として挙げられる。
【0006】
本発明は、地点検索の実施が良好な情報処理装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、そのプログラムを記録した記録媒体を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、ベース地点に関するベース地点情報を認識するベース地点認識手段と、目的地点に関する目的地点情報および前記目的地から所定の距離の範囲内に位置する複数の目的付加地点に関する目的付加地点情報を認識する地点認識手段と、移動手段に関する移動手段情報を認識する移動手段認識手段と、前記ベース地点から前記目的地点までを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する第1移動時間情報、および前記目的地点から前記複数の目的付加地点のそれぞれまでを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する複数の第2移動時間情報を演算する移動時間演算手段と、前記第1移動時間情報および第2移動時間情報に基づいて、前記ベース地点、前記目的地点、および前記複数の目的付加地点を所定の時間を尺度として配置した時間地図情報を生成する時間地図情報生成手段と、を具備したことを特徴とした情報処理装置である。
【0008】
請求項21に記載の発明は、請求項1ないし請求項20のいずれかに記載の情報処理装置を備えたサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能に設けられるとともに、前記サーバ装置から送信される前記地図情報を表示させる表示手段を備えた端末装置と、を具備したことを特徴とした情報処理システムである。
【0009】
請求項22に記載の発明はベース地点に関するベース地点情報を認識し、目的地点に関する目的地点情報および前記目的地から所定の距離の範囲内に位置する複数の目的付加地点に関する目的付加地点情報を認識し、移動手段に関する移動手段情報を認識し、前記ベース地点から前記目的地点までを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する第1移動時間情報、および前記目的地点から前記複数の目的付加地点のそれぞれまでを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する複数の第2移動時間情報を演算し、前記第1移動時間情報および第2移動時間情報に基づいて、前記ベース地点、前記目的地点、および前記複数の目的付加地点を所定の時間を尺度として配置した時間地図情報を生成することを特徴とする情報処理方法である。
【0010】
請求項23に記載の発明は、請求項1ないし請求項20のいずれかに記載の情報処理装置として機能させることを特徴とした情報処理プログラムである。
【0011】
請求項24に記載の発明は、請求項22に記載の情報処理方法を演算手段に実施させることを特徴とした情報処理プログラムである。
【0012】
請求項25に記載の発明は、請求項23または請求項24に記載の処理プログラムが演算手段にて読取可能に記録されたことを特徴とした情報処理プログラムを記録した記録媒体である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[第1の実施の形態]
以下に、本発明に係る第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、例えば公共交通機関としての鉄道や路線バスなどを利用した移動経路と、公共交通機関を利用しない例えば徒歩などによる移動経路と、を組み合わせた移動経路を探索する情報処理置を例示して説明するがこれに限られない。なお、以下において、公共交通機関を利用した移動経路を公共交通機関経路と、公共交通機関を利用しない移動経路を自走経路と、公共交通機関経路および自走経路を組み合わせた移動経路を複合経路と、それぞれ適宜称して説明する。
【0014】
図1は、第1の実施の形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、地図情報を構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図3は、地図情報を構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図4は、リンク情報を構成するリンクテーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図5は、リンク情報に関連付けられるノード情報を構成するノードテーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図6は、公共交通機関テーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図7は、施設テーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図8は、基礎速度テーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図9は、情報処理装置を構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。図10は、端末表示部に表示される時間地図表示画面の一例を模式的に示す画面構成図である。図11は、端末表示部に表示される副時間地図表示画面の一例を模式的に示す画面構成図である。
【0015】
〔情報処理装置の構成〕
図1において、100は情報処理装置であり、この情報処理装置100は、利用者により設定入力されるベース地点としての中心地に関するベース地点情報としての中心地情報や目的地点としての主地点に関する目的地点情報としての主地点情報や目的付加地点としての副地点に関する目的付加地点情報としての副地点情報、移動手段に関する移動手段情報などに基づいて、中心地から主地点まで、および主地点から副地点までの時間地図を利用者に報知する装置である。なお、以下において、出発地から、この出発地近傍の公共交通機関の拠点としての駅や停留所までの自走による移動経路を出発自走経路と、目的地から、この目的地近傍の公共交通機関の駅や停留所までの自走による移動経路を到着自走経路と、それぞれ適宜称して説明する。この情報処理装置100としては、例えばPDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、パーソナルコンピュータなどが例示できる。そして、情報処理装置100は、端末入力部110と、表示手段としての端末表示部120と、音声出力部130と、メモリ140と、記憶手段150と、処理部160と、などを備えている。
【0016】
端末入力部110は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作キーなどを有している。この操作キーの入力操作としては、例えば情報処理装置100の動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、取得する情報の内容や取得する条件などの設定、中心地や主地点、副地点の設定、時間地図情報を表示させるなどが例示できる。そして、端末入力部110は、設定事項の入力操作により、所定の処理信号を処理部160へ適宜出力して設定させる。なお、この端末入力部110としては、操作キーなどの操作に限らず、例えば端末表示部120に設けられたタッチパネルによる入力操作や音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもよい。
【0017】
端末表示部120は、例えば液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどである。この端末表示部120は、処理部160にて制御され処理部160からの処理信号を受信する。そして、この受信した処理信号に記載された画像データを表示する。この表示する画像データとしては、端末入力部110による各種設定事項の設定入力を促す表示画面、後述する図10に示すような時間地図情報表示画面60、後述する図11に示すような副時間地図情報表示画面70などが例示できる。
【0018】
音声出力部130は、例えば図示しないスピーカなどの発音手段を有する。この音声出力部130は、処理部160にて制御され、処理部160からの音声データなどの処理信号を発音手段から音により出力する。なお、発音手段は、例えばTV受信機で受信したTV音声データや光ディスクや磁気ディスクなどに記録された音声データなどをも適宜出力可能である。
【0019】
メモリ140は、端末入力部110で入力操作される設定事項などを適宜読み出し可能に記憶する。また、メモリ140は、情報処理装置100全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。なお、メモリ140としては、HD(Hard Disk)や光磁気ディスクなどの記録媒体に読み取り可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
【0020】
記憶手段150は、例えば図2および図3に示すような地図情報、図4に示すようなリンク情報テーブル10、図5に示すようなノード情報テーブル20、図6に示すような公共交通機関情報テーブル30、図7に示すような施設情報テーブル40、および図8に示すような基礎速度情報テーブル50などを格納、すなわち適宜読み出し可能に記憶する。この記憶手段150は、図示しない、地図情報が記憶される地図情報記憶領域と、リンク情報テーブル10が記憶されるリンクテーブル記録領域と、ノード情報テーブル20が記憶されるノードテーブル記憶領域と、公共交通機関情報テーブル30が記憶される公共交通機関記憶領域と、施設情報テーブル40が記憶される施設記憶領域と、基礎速度情報テーブル50が記憶される基礎速度記憶領域と、などを備えている。なお、ここでは、記憶手段150が上述した6つの記憶領域を備えた構成について例示したが、これに限らず例えば記憶手段150に上述した記憶領域を備えない構成や、さらに他の記憶領域を備えた構成などとしてもよい。また、記憶手段150としては、HD、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどが例示できる。
【0021】
地図情報は、移動経路の探索処理や、地図の表示処理などに用いられる。この地図情報は、例えば図2に示すようないわゆるPOI(Point Of Interest)データである表示用データVMと、例えば図3に示すようなマッチングデータMMと、移動経路探索用地図データと、などを備えている。
【0022】
表示用データVMは、例えばそれぞれ固有の番号が付加された複数の表示用メッシュ情報VMxを備えている。すなわち、表示用データVMは、一部の領域に関する表示用メッシュ情報VMxに複数分割され、表示用メッシュ情報VMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、表示用メッシュ情報VMxは、適宜一部の領域に関する下層の表示用メッシュ情報VMxにさらに複数分割されていてもよい。各表示用メッシュ情報VMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。
【0023】
そして、表示用メッシュ情報VMxは、例えば各地点例えば交差点などの名称に関する名称情報VMxAと、道路情報VMxBと、背景情報VMxCと、にて構成されている。名称情報VMxAは、その領域における他要素データである例えば交差点の名称や地域の名称などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。道路情報VMxBは、その領域における道路要素データである道路を絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータのテーブル構造に構成されている。背景情報VMxCは、他要素データである著名な場所や建造物などを示すマークや、その著名な場所や建造物などを示す他要素データである画像情報などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。
【0024】
一方、マッチングデータMMは、表示用データVMと同様に、例えばそれぞれ固有の番号が付加された一部の領域に関するマッチングメッシュ情報MMxに複数分割され、マッチングメッシュ情報MMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、適宜一部の領域に関する下層のマッチングメッシュ情報MMxにさらに複数分割されていてもよい。各マッチングメッシュ情報MMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、表示用メッシュ情報VMxと異なる領域を表すデータ構造、すなわち分割される領域の縮尺が異なっていてもよい。ここで、縮尺が同一であれば固有の番号の情報を用いてデータを関連付けておけばよく、また縮尺が異なる場合であれば例えば絶対座標を用いてデータを関連付けるなどすればよい。
【0025】
このマッチングデータMMは、複数のリンク列ブロック情報を有している。そして、このリンク列ブロック情報は、図3に示すように、道路を構成し地点を表すノードNを結ぶ線分であるリンクLが、所定の規則性で複数関連付けられたデータのテーブル構造である。具体的には、道路の所定の長さ例えば甲州街道や青梅街道などの連続する道路のように、リンクLが折れ線上にそれぞれ連なった連続するリンク列となるもので関連付けられている。そして、リンクLは、リンクL毎に付加された固有の番号である線分固有情報(以下、リンクIDという。)と、リンクLが結ぶ2つのノードNを表す固有の番号などのノード情報とを有している。
【0026】
また、ノードNは、各道路の交差点や屈曲点、分岐点、合流点などの結節点に相当する。そして、ノードNに関する情報は、リンク列ブロック情報におけるノードN毎に付加された固有の番号である地点固有情報と、各ノードNが存在する位置の座標情報と、交差点や分岐点などの複数のリンクが交差する分岐位置か否かの分岐情報であるフラグ情報と、を有している。なお、ノードNには、単に道路の形状を表すためにフラグ情報を有しない地点固有情報および座標情報のみを有したものや、トンネルや道路の幅員などの道路の構成を表す情報である属性情報をさらに有したものもある。
【0027】
さらに、マッチングデータMMのリンク列ブロック情報には、道路の構成に関する情報、例えば車線数、本線か否か、国道や県道、有料道路などの種別やトンネル内などの構成などが関連付けられている。これら道路の構成に関する情報により、表示用データVMに対応して道路を地図表示可能となっている。
【0028】
また、移動経路探索用地図データは、例えばマッチングデータMMと同様のテーブル構造、すなわち道路を表すノードNのように地点を表す地点情報とリンクLのように地点を結ぶ線分情報とを有したテーブル構造で、移動経路を探索するために道路を表すための情報構造となっている。
【0029】
リンク情報テーブル10は、上述したリンク列ブロック情報の各リンクLの特性を示すデータ群である。そして、このリンク情報テーブル10は、リンクID情報12と、接続ノード情報13と、道路距離情報14と、道路詳細情報15と、などの情報が関連付けられて1つの情報として構成されたリンク情報11を複数記録したテーブル構造に構成されている。
【0030】
リンクID情報12は、各リンクLのリンクIDに関連付けられ、各リンク情報11を特定する固有の情報である。このリンクID情報12には、リンクLのリンクIDが記録され、このリンクID情報12によりリンク情報11に対するリンクLが特定される。なお、リンクID情報12は、各リンクLを特定する情報が記録されていればよく、リンクID以外に例えばリンクLの座標などが記録されているものであってもよい。
【0031】
接続ノード情報13は、リンク列ブロック情報において、リンクLに配置されるノードNを特定する情報である。この接続ノード情報13には、リンクID情報12にて特定されるリンクLの両端に配置されるノードNの例えばノードIDが記録される。なお、接続ノード情報13には、ノードNの座標や住所などが記録されているものであってもよい。
【0032】
道路距離情報14は、道路の実際の距離に関する情報である。具体的には、道路距離情報14は、リンクID情報12にて特定されるリンクLに対応する道路の実際の距離が記録されている。
【0033】
道路詳細情報15は、リンクID情報12に特定されるリンクLの道路に関するその他の付加情報である。具体的には、この道路詳細情報15には、例えばリンクLが有料一般道路であるか否か、高速道路であるか否か、本線か否か、国道であるか県道であるか、一方通行道路であるか否か、トンネルであるか否かなどのフラグ情報が記録される。また、リンクLに対応する道路が有料道路である場合、料金に関する情報などが記録される。すなわち、所定の料金所からリンクLに対応する道路まで走行するために必要な料金が記録される。さらに、リンクLに対応する道路の制限速度に関する情報、道路幅に関する情報、車線数に関する情報、路面に関する情報などが記録される。さらには、側道があるか否か、パーキングエリアがあるか否か、自動車専用道路であるか否かなど、その他の道路に関する詳細な情報が記録されていてもよい。
【0034】
ノード情報テーブル20は、リンク列ブロック情報の各ノードNの特性を示すデータ群である。そして、このノード情報テーブル20は、図5に示すように、ノードID情報22と、接続リンク情報23と、座標情報24と、固有地点情報25と、交差点情報26と、屈曲情報27と、などが関連付けられて1つのデータとして構成されたノード情報21を複数記録したテーブル構造に構成されている。
【0035】
ノードID情報22は、リンクLの両端に位置されるノードNのノードIDに関連付けられ、各ノード情報21を特定する固有の情報である。このノードID情報22には、例えばノードIDが記録され、このノードID情報22によりノード情報21に対するリンクLが特定される。なお、ノードID情報22は、ノードNを特定するノードNの座標に関する情報などが記録されているものであってもよい。
【0036】
接続リンク情報23は、ノードID情報22にて特定されるノードNに接続されるリンクLに関する情報である。この接続リンク情報23には、例えばノードNに接続されるリンクLのリンクIDが記録される。
【0037】
座標情報24は、ノードID情報22にて特定されるノードNの位置に関する情報である。この座標情報24には、例えば地図情報上におけるノードNのX−Y座標が記録されていてもよく、緯度経度が記録されているものであってもよい。また、これらの位置座標に関する情報の他に、ノードNの住所などが記録されていてもよい。
【0038】
固有地点情報25は、ノードID情報22にて特定されるノードNの名称に関する情報である。固有地点情報25には、例えば、その地点の名称、または目印となる建物の名称、交差点の名称などが記録される。なお、ここでは、ノード情報21が固有地点情報25を備える構成としたが、固有地点情報25を備えない構成としてもよい。この様な場合でも、前述した、表示用メッシュデータVMxの名称情報VMxAにて、ノードNの地点名称などを特定することが可能である。
【0039】
交差点情報26は、ノードID情報22にて特定されるノードNが交差点である場合、この交差点に関する情報である。この交差点情報26は、交差点フラグ情報26Aと、信号情報26Bと、右左折レーン情報26Cと、などを備えている。交差点フラグ情報26Aは、ノードID情報22にて特定されるノードNが交差点であるか否かを示すフラグ情報である。具体的には、交差点フラグ情報26A例えばノードNが単に地点を示すものである場合「0」が記録され、ノードNが交差点である場合「1」が記録される。信号情報26Bには、交差点に信号があるか否かを示すフラグ情報が記録されている。
【0040】
信号情報26Bは、ノードID情報22にて特定されるノードNに設けられる信号に関する情報である。ノードNに対応する実際の地点に信号が設けられていない場合は、記録されていなくてもよい。この信号情報26Bは、ノードNに設けられている信号の種類に関する情報、信号の周期に関する情報などを有している。具体的には、信号情報26Bは、ノードNに設置される信号が歩行者用の信号であるか、車両用の信号であるかといったフラグ情報、交差点などにおける信号が設置される位置に関する情報、右折信号の有無に関する情報などが記録されている。さらに、信号情報26Bは、各信号の周期に関する情報が記録されている。周期に関する情報としては、例えば、実際に信号機が「青」に変わる時刻、「黄」に変わる時刻、「赤」に変わる時刻などが記録されているものであってもよく、信号が「青」から「黄」、「黄」から「赤」に切り替わる周期が記録されているものであってもよい。さらに、信号の周期に基づいて、「赤」となる確率が記録されているものであってもよい。
【0041】
右左折レーン情報26Cは、ノードID情報22にて特定されるノードNが交差点である場合に、右左折レーンが設置されているか否かに関する情報である。
【0042】
屈曲情報27は、ノードID情報22にて特定されるノードNにて接続される各リンクLの接続位置に関する情報である。屈曲情報27は、例えばノードNが交差点である場合、各リンクLが接続される角度が記録される。また、屈曲情報27は、ノードNが例えば道路の屈曲点を示している場合、屈曲角度が記録される。さらに、屈曲情報27は、接続されるリンクLが湾曲している場合、その湾曲率が記録される。なお、屈曲情報27には、屈曲角度や湾曲率に応じて車両の走行しやすさに関する走行難易度情報が記録されているものであってもよい。
【0043】
公共交通機関情報テーブル30は、地図情報上の公共交通機関に関する各種情報であり、時間地図情報生成処理の際の公共交通機関経路の探索処理などに用いられるデータ群である。この公共交通機関情報テーブル30は、図6に示すように、交通機関ID情報32と、交通機関名称情報33と、交通ルート情報34と、乗降地点情報35と、などの情報を関連付けて1つのレコードとした公共交通機関情報31を複数記録したテーブル構造に構成されている。公共交通機関情報31は、鉄道やバス、フェリーなどの船舶、航空機などの路線、航路などに対してそれぞれ設けられている。
【0044】
交通機関ID情報32は、公共交通機関情報31を特定するための識別情報である。具体的には、この交通機関ID情報32は、公共交通機関、すなわち鉄道やバス、フェリーなどの船舶、航空機などの路線、航路などのそれぞれに対して個別に付けられる情報である。したがって、例えば同じ鉄道会社であっても、異なる路線である場合は、異なる交通機関ID情報32が付けられる。
【0045】
交通機関名称情報33は、交通機関ID情報32にて特定される公共交通機関の路線、航路の名称に関する情報である。この交通機関名称情報33には、例えば「○○鉄道△△線」「○○バス□□系」「○○航空会社○○便」「○○―△△便」などといった名称がテキスト形式にて記録される。
【0046】
交通ルート情報34は、地図情報における公共交通機関の移動ルートを示す情報である。この交通ルート情報34は、例えば地図情報上の座標表示にて記録されていてもよく、地図情報のマッチングデータMMのリンクLのリンクIDが記録されていてもよい。
【0047】
乗降地点情報35は、公共交通機関の路線上や航路上の乗降地点、例えば鉄道の駅やバスの停留所、空港や海港などに関する情報である。そして、この乗降地点情報35は、乗降地点ID情報35Aと、乗降地点名称情報35Bと、乗降地点座標情報35Cと、公共交通機関時刻情報としての時刻表情報35Dと、連絡線情報35Eと、などを関連付けた1つの情報として構成されている。
【0048】
乗降地点ID情報35Aは、乗降地点例えば鉄道の駅やバスの停留所、空港や海港などをそれぞれ特定するための固有の識別情報である。
【0049】
乗降地点名称情報35Bは、乗降地点ID情報35Aにて特定される乗降地点の名称、すなわち駅名や停留所名、空港名や海港名に関する情報である。この乗降地点名称情報35Bはテキスト形式にて乗降地点の名称が記録されていてもよく、この乗降地点に一致するノードNがある場合は、ノードNを識別するノードID情報22が記録されていてもよい。
【0050】
乗降地点座標情報35Cは、乗降地点ID情報35Aにて特定される乗降地点の地図情報上での位置に関する情報である。この乗降地点座標情報35Cは、例えば地図情報上の座標が記録され、乗降地点ID情報35Aにて特定される乗降地点の地図情報上における座標を特定している。なお、乗降地点座標情報35Cには、例えば対象の乗降地点が地図情報上のノードNで表される地点が同位置である場合、ノードNを特定するノードID情報22が記録されているものであってもよい。さらに、乗降地点座標情報35Cには、実際の住所、緯度経度などが記録されているものであってもよい。
【0051】
時刻表情報35Dは、乗降地点ID情報35Aにて特定される乗降地点の公共交通機関の時刻表に関する情報である。この時刻表情報35Dには、例えば乗降地点に乗降可能な公共交通機関の発車時間が記録されている。また、時刻表情報35Dには、平日用の時刻表、および土日祝日用の時刻表が記録されている。
【0052】
連絡線情報35Eは、乗降地点ID情報35Aにて特定される乗降地点が他の公共交通機関に乗換可能であるかを示すフラグ情報である。また、連絡線情報35Eは、乗降地点ID情報35Aにて特定される乗降地点が他の乗降地点に連絡可能である場合には、連絡先となる公共交通機関情報31および乗降地点ID情報35Aが記録される。さらに、これらの連絡先の乗降地点への移動方法、例えば「1番線から3番線に移動」、「駅前の10番バス乗場に移動」といった情報が記録されている。さらには、これらの移動にかかるおおよその時間が記録されていてもよい。
【0053】
施設情報テーブル40は、地図情報上の施設に関する情報を例えばアイコンなどで表示する際に参照されるデータ群である。この施設情報テーブル40は、図7に示すように、施設ID情報42と、施設名称情報43と、施設座標情報44と、施設ジャンル情報45と、施設詳細情報46と、などが関連付けられて構成される1つの施設情報41を複数記録したテーブル構造に構成されている。施設ID情報42は、施設毎に設けられ、施設を特定するための識別情報である。施設名称情報43は、施設ID情報42にて特定される施設の施設名に関する正式情報である。施設座標情報44は、施設ID情報42にて特定される施設の位置を示す情報であり、例えば地図情報上での座標位置が記録されている。施設ジャンル情報45は、施設ID情報42にて特定される施設のジャンルに関する情報である。この施設ジャンル情報45には、例えば官公庁、公共施設、駐車場、デパート、喫茶店、スポーツセンターなどの情報が記録される。施設詳細情報46は、施設ID情報42にて特定される施設の詳細な情報、例えばその施設で売られている商品などの提供物に関する情報や、提供物の値段に関する情報、また施設のホームページのアドレス情報や、施設の内部の構成、外観写真、空き物件の状況などが記録されている。また、この施設情報テーブル40は、図示しないネットワークや、光ディスクなどの図示しない記録媒体を介して適宜更新可能に設けられている。
【0054】
基礎速度情報テーブル50は、処理部160にて所定区間を移動体が移動するために要する所要時間を演算する際に参照される各移動体の平均移動速度を示すデータ群である。この基礎速度情報テーブル50は、図8に示すように、移動手段情報52と、移動路情報53と、平均速度情報54と、を関連付けられて1つのデータを構成する移送速度情報としての基礎速度情報51をレコードとして複数記録されるテーブル構造に構成されている。
【0055】
移動手段情報52は、移動体の移動手段に関する情報であり、各移動手段が数字、例えば、「4輪車両」を示す「1」、「自転車」を示す「2」などといった情報が記録される。なお、移動手段情報52には、具体的な移動手段の名称が例えば、「4輪車両」、「○○cc〜○○ccの自動二輪」、「自転車」、「徒歩」などのようにテキスト形式にて記録されていてもよい。
【0056】
移動路情報53は、移動体が移動する道路に関する情報である。この移動路情報53には、例えば「一般道路」「高速道路」などの道路の種別に関する情報が記録される。
【0057】
平均速度情報54は、移動手段情報52にて示される移動手段にて移動路情報53にて示される移動路を移動した際の平均速度に関する情報である。この平均速度情報54には、例えば移動手段情報52の移動手段が移動路情報53の移動経路を移動する際の平均速度が例えば数値にて記録される。
【0058】
処理部160は、図示しない各種入出力ポート、例えば端末入力部110が接続されるキー入力ポート、端末表示部120が接続される表示制御ポート、音声出力部130が接続される音声制御ポート、メモリ140が接続されるメモリポート、記憶手段150が接続される記憶ポートなどを有する。そして、処理部160は、各種プログラムとして、図9に示すように、ベース地点認識手段としての中心地認識手段161と、設定条件認識手段としての地点条件認識手段162と、移動手段認識手段163と、地点認識手段としての地点検索手段164と、移動時間演算手段、地図情報認識手段、移動速度認識手段、交通機関時刻情報認識手段、および乗降地点認識手段としても機能する経路演算手段165と、方角認識手段としての地点方向認識手段166と、時間地図生成手段167と、表示制御手段168と、などを備えている。
【0059】
中心地認識手段161は、端末入力部110の入力操作により設定入力される中心地に関する中心地情報を取得し、中心地の位置を認識する。この設定入力される中心地情報としては、例えばテキスト形式にて設定入力されたり、例えばマウスなどをクリックすることで地図情報上から選択されたりする緯度・経度などの座標、住所、電話番号など場所を特定するための各種情報が利用可能である。そして、この中心地認識手段161にて認識した中心地情報は、メモリ140に適宜読み出し可能に記憶される。なお、ここでは、端末入力部110のテキスト入力操作により設定入力される中心地情報を取得する構成について例示するが、例えば以下のような構成などとしてもよい。
【0060】
地点条件認識手段162は、例えば端末入力部110の入力操作により設定入力される主地点の設定条件に関する目的地設定条件情報としての主地点条件情報や副地点の設定条件に関する目的付加地点設定条件情報としての副地点条件情報を認識する。具体的には、地点条件認識手段162は、これらの主地点条件情報および副地点条件情報に含まれる、例えば、「マンション」、「一戸建住宅物件」、「コンビニエンスストア」、「スーパーマーケット」、「駅」、「バス停」などといった施設のジャンルに関するジャンル情報としてのジャンル条件情報を認識する。また、地点検索手段164は、主地点条件情報および副地点条件情報に含まれる施設の詳細な情報、例えば「空き物件がある」などといった施設詳細内容情報としての施設詳細条件情報を認識する。
【0061】
移動手段認識手段163は、端末入力部110の入力操作により設定入力される、中心地から主地点へ移動するための移動手段に関する第1移動手段情報としての主移動手段情報、主地点から副地点へ移動するための第2移動手段情報としての副移動手段情報などの設定移動手段情報を認識する。この設定移動手段情報は、例えば「徒歩と公共交通機関」、「4輪車両と公共交通機関」などといった複数の移動手段に関する情報であってもよい。
【0062】
地点検索手段164は、中心地情報、主地点情報、副地点情報、施設情報テーブル40、および地図情報に基づいて、中心位置の座標から所定の距離範囲内にある主地点や副地点を検索する。具体的には、地点検索手段164は、中心地点情報に基づいて、地図情報上における中心地点の座標位置を認識する。また、地点検索手段164は、主地点条件情報および副地点条件情報の条件に合致する施設に関する施設情報テーブル40から施設情報41を検索する。すなわち、地点検索手段164は、主地点条件情報のジャンル条件情報を認識し、施設情報テーブル40に記録される複数の施設情報41からこのジャンル条件情報に対応する施設ジャンル情報45を有する施設情報41を検索する。さらに、地点検索手段164は、検索した施設情報41から施設詳細条件情報に対応する施設情報41を絞り込み、主地点情報を認識する。そして、地点検索手段164は、主地点条件情報に基づいて検索した施設情報41を主地点情報としてメモリ140に読み出し可能に記憶する。さらに、地点検索手段164は、検索した主地点の施設情報41から座標位置が近接する副地点に対応する施設情報41を副地点条件情報に基づいて施設情報テーブル40から検索する。これには、地点検索手段164は、主地点情報に基づいて、主地点情報に記録される主地点の施設座標情報44から所定の距離の範囲内に座標位置が施設座標情報44に記録されている施設情報41を検索する。そして、地点検索手段164は、検索した施設情報41から副地点条件情報のジャンル条件情報に対応する施設情報41を絞り込み検索し、さらに施設詳細条件情報に対応する施設情報41を絞り込み検索する。また、地点検索手段164は、検索された副地点の施設情報41を、メモリ140に記憶された座標位置が近接する主地点の施設情報41に関連付けて、副地点情報として適宜読み出し可能に記憶する。
【0063】
また、地点検索手段164は、端末入力部110の入力操作により設定入力される、例えば所定の住所、所定の電話番号に対応する地点、所定の施設、所定の緯度経度などを検索する旨の検索要求情報を認識すると、検索要求情報に基づいて所定の地点を検索する。
【0064】
経路演算手段165は、中心地認識手段161、移動手段認識手段163、および地点検索手段164にて認識した中心地情報、主地点情報、副地点情報、および設定移動手段情報に基づいて、中心地点から主地点までの移動経路、移動距離、および移動時間、主地点から副地点までの移動経路、移動距離、および移動時間などを演算する処理をする。具体的には、経路演算手段165は、設定移動手段情報の中心地から主地点までの主移動手段情報を認識する。そして、経路演算手段165は、設定移動手段情報に公共交通機関を利用する旨の情報がない場合、例えば設定移動手段情報の移動手段が「徒歩」、「4輪車両」、「自転車」、「自動二輪」などの場合、地図情報に基づいて中心地から主地点までの移動経路を演算する。また、経路演算手段165は、演算した移動経路の各リンク情報11を認識し、これらのリンク情報11の道路距離情報14および道路詳細情報15を認識する。さらに、経路演算手段165は、基礎速度情報テーブル50から、設定移動手段情報の移動手段と同一の移動手段が移動手段情報52に記録された基礎速度情報51を認識する。そして、経路演算手段165は、リンク情報11および基礎速度情報51に基づいて、地図情報上の各リンクを移動するために要する移動時間を演算し、これらの各リンクの移動時間を加算することで中心地から主地点までの移動時間を演算する。また、経路演算手段は、各リンク情報11の道路距離情報14に基づいて、中心地から主地点までの移動距離を演算する。
【0065】
さらに、経路演算手段165は、設定移動手段情報に公共交通機関を利用する旨の情報がある場合、中心地および主地点の近傍の公共交通機関の2つの乗降地点を検索する。これには、経路演算手段165は、公共交通機関情報テーブル30から、中心地および主地点から所定の距離範囲内の座標が記録された乗降地点座標情報35Cを有する公共交通機関情報31を認識する。また、経路演算手段165は、中心地および主地点から所定の距離範囲内の座標が記録された乗降地点座標情報35Cを有する乗降地点情報35に記録された時刻表情報35Dに基づいて、認識した2つの乗降地点の平均乗車時間を演算する。例えば、中心地の近傍のA駅、および主地点の近傍のB駅を通過する公共交通機関を利用し、A駅の電車の発車時刻の間隔が10分おきで、B駅までの移動時間が50分かかる場合、経路演算手段165は、A駅での待ち時間を最大待ち時間の半分の5分と認識し、A駅からB駅までの平均乗車時間を55分と算出する。また、経路演算手段165は、設定移動手段情報に基づいて、中心地からベース乗降地点情報としての中心地の近傍の乗降地点までの移動手段、目的乗降地点としての主地点の近傍の乗降地点から主地点までの移動手段を認識し、中心地から中心地の近傍の乗降地点までの移動経路、移動距離、および移動時間、主地点の近傍の乗降地点から主地点までの移動経路、移動距離、および移動時間をそれぞれ演算する。これには、経路演算手段165は、上記の設定移動手段情報に公共交通機関を利用する旨の情報がない場合と同様の処理を実施し、中心地から中心地の近傍の乗降地点まで、および主地点の近傍の乗降地点から主地点までの移動経路を地図情報に基づいて演算し、演算した移動経路の各リンク情報11および基礎速度情報51に基づいて、移動時間および移動距離を演算する。
【0066】
また、経路演算手段165は、主地点から副地点までについても同様の処理を実施して、移動経路、移動距離、移動時間を演算する。すなわち、設定移動手段情報に基づいて、主地点から副地点までの副移動手段情報を認識し、この副移動手段情報に公共交通機関の利用をする旨の情報がある場合、地図情報に基づいて主地点から副地点までの移動経路を演算する。そして、この移動経路上の各リンク情報11および基礎速度情報51に基づいて移動距離および移動時間を演算する。また、経路演算手段165は、副移動手段情報に公共交通機関を利用する旨の情報がある場合、主地点の近傍となる乗降地点、副地点の近傍となる目的付加乗降地点としての乗降地点を検索し、公共交通機関情報31に基づいてこれらの乗降地点間の平均乗車時間を演算する。さらに、経路演算手段165は、主地点から主地点の近傍の乗降地点、副地点の近傍の乗降地点から副地点までの移動経路を地図情報に基づいて演算し、この移動経路上の各リンク情報11および基礎速度情報51に基づいて主地点から主地点の近傍の乗降地点、副地点の近傍の乗降地点から副地点までの移動距離および移動時間をそれぞれ演算する。
【0067】
そして、経路演算手段165は、演算した中心地から主地点までの移動経路、移動距離および移動時間を主移動経路情報、主移動距離情報、第1移動時間情報としての主移動時間情報として、適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。また、経路演算手段は、主地点から副地点までの移動経路、移動距離および移動時間をそれぞれ副移動経路情報、副移動距離情報、第2移動時間情報としての副移動時間情報として適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0068】
地点方向認識手段166は、地図情報に基づいて、中心地から主地点を見た方角に関する主地点方角情報を認識する。また地点方向認識手段166は、地図情報に基づいて、主地点から副地点を見た方角に関する副地点方角情報を認識する。なお、地点方向認識手段166は、中心地から副地点の方向を認識する構成としてもよい。そして、地点方向認識手段166は、認識した方向をそれぞれ主地点方角情報、副地点方角情報として適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0069】
時間地図生成手段167は、中心地情報、主地点情報、副地点情報、主移動経路情報、主移動時間情報、主移動距離情報、副移動経路情報、副移動時間情報、副移動距離情報、主地点方角情報、および副地点方角情報に基づいて、時間地図情報を生成する。具体的には、時間地図生成手段167は、中心地から主地点方角情報の方角上に、中心地から主地点までの移動時間に比例した距離で主地点を配置した第1時間地図情報としての主時間地図情報を生成する。また、時間地図生成手段167は、主地点から副地点方角情報の方角上に、主地点から副地点までの移動時間に比例した距離で副地点を配置した第2時間地図情報としての副時間地図情報を生成する。さらに、時間地図生成手段167は、主時間地図情報の主地点および副時間地図情報の主地点が一致するとともに、方位が一致する状態に、主時間地図情報上に副時間地図情報を重畳させた時間地図情報を生成する。
【0070】
表示制御手段168は、利用者の端末入力部110の入力操作に応じて、時間地図情報に基づいた図10に示すような時間地図情報表示画面60、図11に示すような副時間地図情報表示画面などを端末表示部120の表示領域に表示させる制御をする。
【0071】
ここで、端末表示部120に表示制御される時間地図情報表示画面60について、図10に基づいて説明する。時間地図情報表示画面60は、図10に示すように、端末表示部120の表示領域121の略中心点を中心地Sとして、中心地Sから所定の径寸法の移動可能範囲情報としての等時間円61,62,63が表示されている。この等時間円61,62,63は、中心地からの平均移動時間を表すものであり、例えば等時間円61は中心地Sからの平均移動時間が20分となる地点集合、等時間円62は中心地Sからの平均移動時間が40分となる地点集合、等時間円63は中心地Sからの平均移動時間が60分となる地点集合を示している。また、時間地図情報表示画面60には、主地点情報、主地点方角情報、および主移動時間情報に基づいて、中心地から主地点方角情報に対応する方角上に、主移動時間情報に応じた位置に主地点A,B,C,Dが配置されて表示される。さらに、中心地Sからこれらの主地点A,B,C,Dまでを結ぶ時間直線64が表示される。副地点情報、副地点方角情報、副移動時間情報に基づいて、主地点Aから副地点方角情報に対応する方角上に、副移動時間情報に応じた位置に副地点A1,A2,A3が表示される。そして、主地点Aとこれに属する副地点A1,A2,A3とを結ぶ時間直線65が表示される。また、主地点Aと同様に、主地点B,C,D、これらの主地点B,C,Dに属する副地点、およびこれらの主地点B,C,Dと副地点とを結ぶ時間直線65が表示される。
【0072】
副時間地図情報表示画面70は、時間地図情報表示画面60において、例えば主地点Aが選択された際に表示される画面であり、各主地点から副地点までのより詳細な時間地図が表示される。ここでは、図10において主地点Aが選択された場合に表示される副時間地図情報表示画面70を説明する。図11において、端末表示部120の表示領域121の略中心点には主地点Aが表示される。そして、この主地点Aから所定の径寸法の移動可能範囲情報としての等時間円71,72が表示される。この等時間円71,72は、主地点Aからの例えば平均移動時間がそれぞれ5分、10分となる地点集合を示す目安線である。また、副時間地図情報表示画面70には、主地点情報、副地点情報、副地点方角情報、および副移動時間情報に基づいて、主地点Aから副地点方角情報に対応する方角上に、副移動時間情報に応じた位置に副地点A1,A2,A3が配置されて表示される。さらに、主地点Aからこれらの副地点A1,A2,A3までを結ぶ時間直線65が表示される。
【0073】
また、表示制御手段168は、上記のような時間地図情報表示画面60や副時間地図情報表示画面70に、時間地図情報表示画面60および副時間地図情報表示画面70の表示を切り替える旨の時間地図切替ボタン、距離をベースとした通常地図に切り替える旨の通常地図切替ボタン、等時間円の尺度を変更する旨の尺度変更ボタン、設定をやり直す旨の再設定ボタンなどを有する図示しないコマンドボタン部を表示させてもよい。
【0074】
〔情報処理装置の動作〕
次に、情報処理装置100の動作として、時間地図表示処理について図12に基づいて説明する。図12は、時間地図表示処理を示すフローチャートである。
【0075】
図12において、先ず、利用者は、端末入力部110の入力操作により、時間地図の表示処理を実施させる旨を設定入力する。処理部160は、この時間地図表示処理を実施させる旨の設定入力を認識すると、表示制御手段168に端末表示部120を制御させて時間地図を表示させるための諸情報の入力を促す案内情報を表示させる。そして、この案内情報に対して利用者が端末入力部110を入力操作により中心地情報、地点条件情報、移動手段情報を設定入力すると、処理部160は、中心地認識手段161にて中心地情報を認識させる(ステップS101)。また、処理部160は、中心地認識手段161に認識した中心地情報をメモリ140に適宜読み出し可能に記憶させる。
【0076】
さらに、処理部160は、地点条件認識手段162にて主地点条件情報、副地点条件情報を認識させ(ステップS102)、認識した主地点条件情報、副地点条件情報を適宜読み出し可能にメモリ140に記憶させる。さらに、処理部160は、移動手段認識手段163にて設定移動手段情報を認識させ(ステップS103)、適宜読み出し可能にメモリ140に記憶させる。
【0077】
次に、処理部160は、ステップS102にて認知した地点条件情報に基づいて、地点検索手段164に主地点および副地点を複数検索させる(ステップS104)。具体的には、地点検索手段164は、中心地情報および主地点条件情報に基づいて、中心地情報にて指定される位置座標を中心とした主地点を認識する。例えば、「マンション」をジャンル条件情報とし、「空き物件」を施設詳細情報とした主地点条件情報を認識する場合、地点検索手段164は、先ず施設情報テーブル40を読み込む。そして、施設情報テーブル40から、施設ジャンル情報45が「マンション」である施設情報41を検索して認識する。なお、地点検索手段164は、中心地の座標位置から例えば利用者により入力設定される所定の距離の範囲内にある施設を検索する構成としてもよい。次に、地点検索手段164は、検索した施設情報41から施設詳細情報46に「空き物件」という情報がある施設情報41を絞り込み、この絞り込んだ施設情報41を主地点情報としてメモリ140に適宜読み出し可能に記憶する。また、地点検索手段164は、副地点情報についても同様の処理を実施し、施設情報テーブル40から副地点条件情報に基づいて施設情報を検索し、検索した施設情報41を副地点情報として適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0078】
そして、ステップS104の後、処理部160の経路演算手段165は、ステップS101にて認識した中心地情報、ステップS103にて認識した移動手段情報、ステップS104にて検索した主地点情報および副地点情報に基づいて、中心地から検索された各主地点情報に対応する主地点まで移動経路、移動距離、および移動時間を演算し、さらに各主地点からこの主地点に対応する各副地点までの移動経路、移動距離、および移動時間を演算する(ステップS105)。また、経路演算手段165は、演算した中心地から主地点までの移動経路、移動距離、および移動時間を主移動経路情報、主移動距離情報、および主移動時間情報として、適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。さらに、経路演算手段165は、演算した主地点から副地点までの移動経路、移動距離、および移動時間を副移動経路情報、副移動距離情報、および副移動時間情報として、適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0079】
次に、処理部160は、地点方向認識手段166にて、中心地から各主地点への方向、各主地点からこれらの主地点に対応する各副地点への方向を認識させる(ステップS106)。これには、地点方向認識手段166は、中心地情報の中心地座標、および主地点情報に対応する施設情報41の施設座標情報44の主地点座標を認識する。そして、地点方向認識手段166は、これらの中心位置座標および主地点座標から中心地から主地点に向かう正確な方角を認識し、主地点方角情報として適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。また、地点方向認識手段166は、主地点方角情報と同様に、主地点情報および副地点情報に基づいて、主地点および副地点の座標位置を認識し、これらの座標位置から主地点から副地点までの正確な方角を認識する。そして、この方角を副地点方角情報として適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0080】
この後、処理部160は、時間地図生成手段167にてステップS101ないしステップS106にて、認識または演算した各種情報に基づいて、時間地図情報を生成させる(ステップS107)。すなわち、処理部160の時間地図生成手段167は、中心地から主地点方角情報の方角上に、中心地から主地点までの移動時間に比例した距離で主地点を配置した主時間地図情報を生成する。また、時間地図生成手段167は、主地点から副地点方角情報の方角上に、主地点から副地点までの移動時間に比例した距離で副地点を配置した副時間地図情報を生成する。さらに、時間地図生成手段167は、主時間地図情報の主地点および副時間地図情報の主地点が一致するとともに、方位が一致する状態に、主時間地図情報上に副時間地図情報を重畳させた時間地図情報を生成する。そして、時間地図生成手段167は、生成した時間地図情報を適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0081】
そして、処理部160は、表示制御手段168に、ステップS107にて生成した時間地図情報を図10に示すような時間地図情報表示画面60として表示させる制御をする(ステップS108)。また、このステップS108において、処理部160は、利用者の端末入力部110の入力操作により、例えばマウスなどにて時間直線64,65がクリックされて移動手段を変更する旨の情報が設定入力されたことを認識すると、ステップS103の処理に戻り、設定移動手段情報を認識する処理をする(ステップS109)。また、処理部160は、利用者の端末入力部110の入力操作により、例えば主地点Aを選択する旨の設定入力を認識すると(ステップS110)、表示制御手段168に端末表示部120を制御させて図11に示すような副時間地図情報表示画面70を表示領域121に表示させる(ステップS111)。
【0082】
この後、処理部160は、例えば利用者の設定入力により表示を終了させる旨の情報を認識すると処理を終了させる(ステップS112)。一方、別の時間地図情報を表示させる旨の情報を認識すると、ステップS101に戻り、再び時間地図表示処理を実施する。
【0083】
〔第1の実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態の情報処理装置100では、処理部160の経路演算手段165は、中心地認識手段161にて認識した中心地情報、地点検索手段164にて検索した主地点情報および副地点情報に基づいて、中心地から主地点までの主移動経路情報、主地点から副地点までの副移動経路情報を演算する。また、経路演算手段165は、移動手段認識手段163にて認識した移動手段情報に応じて、主移動経路情報の移動経路を移動するための所要時間である主移動時間情報、副移動経路情報の移動経路を移動するための所要時間である副移動時間情報を演算する。そして、時間地図生成手段167は、これらの主移動時間情報、および副移動時間情報に基づいて、主時間地図情報および副時間地図情報を生成し、これらの主時間地図情報および副時間地図情報を重畳した時間地図情報を生成する。
【0084】
このため、時間地図情報により、中心地から主地点までの移動時間および主地点から副地点までの移動時間を同時にかつ容易に確認できる。したがって、良好にかつ効率的に地点検索が実施できる。よって、例えば利用者が不動産物件を検索する際などに、中心位置に勤務先を設定し、主地点情報として例えば空き物件が存在するアパートやマンションなどを指定し、副地点情報として例えばコンビニを指定すると、勤務先から所定の移動時間、例えば1時間以内で移動可能で、かつ近所にコンビニがある物件を時間地図情報を確認するだけで容易に探すことができる。その他、主地点情報や副地点情報などを変更することで、例えば自宅から所定の時間内で移動可能で、かつ例えば駅などの施設に近い就職先を検索する就職先検索、駅から所定時間内で移動可能でかつ観光地が近いホテルを検索する観光案内検索などにおいても効率的に所望の主地点を検索することができる。
【0085】
また、地点検索手段164は、地点条件認識手段162にて主地点条件情報や副地点条件情報に記録される諸条件を認識し、主地点情報および副地点情報を検索して認識する。このため、利用者が所望の主地点情報や副地点情報を探すことができ、例えば物件検索、就職先検索、観光案内検索など様々な利用者のニーズに応えることができる。
【0086】
さらに、地点検索手段164は、施設情報テーブル40に記録される複数の施設情報41から主地点条件情報および副地点条件情報の条件に対応する施設情報41を検索し、主地点情報および副地点情報として認識する。このため、この施設情報テーブル40を、インターネットなどのネットワークや光ディスクなどの記録媒体から取得して、最新の情報に更新することで、主地点情報および副地点情報をより新しい施設情報41に基づいて最新の情報を認識することができる。したがって、利用者が例えば物件検索や就職先検索などにこの情報処理装置100を用いたい場合に、より良好に主地点情報および副地点情報を検索させることができる。
【0087】
そして、地点検索手段164は、施設情報テーブル40に記録される複数の施設情報41から、主地点条件情報および副地点条件情報に記録されるジャンル条件情報に対応する施設情報41を検索して主地点情報および副地点情報として認識する。このため、利用者は施設のジャンルに関する情報を主地点条件情報および副地点条件情報として設定入力するだけで、設定入力したジャンルに関する施設情報41を検索させることができる。したがって、容易に目的の施設情報41を検索することができる。さらに、処理部160は、ジャンル条件情報に基づいて、施設情報41を絞り込むことで対象となる施設情報41の数を減らすことができる。よって施設を検索する際の処理負荷を軽減させることができる。
【0088】
また、地点検索手段164は、ジャンル条件情報に基づいて検索された施設情報41から施設詳細条件情報に対応する施設情報41を絞り込み、主地点情報および副地点情報として認識する。このため、ジャンル条件情報にて検索された施設からさらに利用者の要望に添った施設を絞り込んで検索することができる。
【0089】
そして、経路演算手段165は、移動手段認識手段163にて認識した設定移動手段情報に公共交通機関を利用する旨の情報がない場合、中心地から主地点までの移動経路、または主地点から副地点までの移動経路を演算し、この移動経路中の各リンクに対応するリンク情報11を認識する。また、経路演算手段165は、基礎速度情報テーブル50から設定移動手段情報に応じた基礎速度情報51を認識する。さらに、基礎速度情報51から、リンク情報11の道路詳細情報15に対応する移動路情報53に対する平均速度情報54を認識し、この平均速度情報54および道路距離情報14に基づいて各リンクLの移動に要する移動時間を演算する。そして、経路演算手段165は、これらの移動時間を加算して移動経路全体の移動時間である主移動時間情報または副移動時間情報を演算する。このため、移動経路を移動する移動手段に応じて、それぞれの移動時間を演算できる。したがって、より詳細で正確な時間地図情報を生成することができる。また、移動手段の変更による移動時間の変化が容易に確認できるので、利用者による経路設定を良好に支援することができる。
【0090】
また、この基礎速度情報51には各移動手段の平均速度が平均速度情報54に記録されている。このため、経路演算手段165は、移動経路を移動するための平均的な移動時間を演算することができる。したがって、利用者は、中心地から主地点、および主地点から副地点までの平均的な移動時間を確認することができる。
【0091】
さらに、経路演算手段165は、移動手段認識手段163にて認識した設定移動手段情報に公共交通機関を利用する旨の情報がある場合、公共交通機関情報31の時刻表情報35Dを用いて公共交通機関を利用して移動する移動時間を演算する。このため、公共交通機関の発車時刻、到着時刻、などにより待ち時間を含めた移動時間を演算することができ、より正確に移動時間を演算することができる。したがって、時間地図生成手段167は、より正確な時間地図情報を生成することができる。
【0092】
そして、経路演算手段165は、移動手段認識手段163にて認識した設定移動手段情報に公共交通機関を利用する旨の情報がある場合、中心地から中心地の近傍の乗降地点までの移動経路、主地点から主地点近傍の乗降地点までの移動経路、副地点から副地点近傍の乗降地点までの移動経路を設定し、基礎速度情報51に基づいて、これらの移動経路を移動するための移動時間を演算する。そして、これらの移動時間と公共交通機関を利用して移動する移動時間とを加算して主移動時間情報および副移動時間情報を演算する。このため、複数の移動手段を用いた移動経路を設定しても、それぞれの移動手段における移動時間を個別に演算するので、正確に主移動時間情報および副移動時間情報を演算することができる。したがって、複数の移動手段を利用した複合経路を設定した場合でも正確な時間地図情報を作成することができる。
【0093】
さらに、主移動手段情報と副移動手段情報が異なる場合でも、経路演算手段165は、それぞれの移動経路を別々に演算してそれぞれの移動経路を移動するために要する所要時間を演算することができる。したがって、例えば勤務地から電車で所定の時間内で通勤可能な物件で、かつ近傍に自動車で所定時間内に移動可能なスーパーマーケットがある物件などを検索する場合など、利用者の詳細な希望条件に反映した時間地図情報を生成することができる。
【0094】
また地点方向認識手段166は、中心地から主地点への方角に関する主地点方角情報、および主地点から副地点への方角に関する副地点方角情報を認識する。そして、時間地図生成手段167は、中心地から主地点方角情報の方角に主地点を配置し、主地点から副地点方角情報の方角に副地点を配置した時間地図情報を生成する。このため、この時間地図情報により中心地から主地点への方角および移動に必要な移動時間、主地点から副地点への方角および移動時間が確認できる。したがって、利用者はこの時間地図情報により主地点や副地点の方角を確認でき、地点検索をより良好に実施できる。
【0095】
そして、このような時間地図情報を端末表示部120に表示させることで、利用者は時間地図情報を見ることで、視覚的に中心地から主地点までの移動時間を確認することができる。したがって、利用者は、より効率的に地点の検索ができる。
【0096】
また、表示制御手段168は、時間地図情報表示画面60において等時間円61,62,63を時間地図情報に重畳させて表示させる制御をする。このため、利用者はこの等時間円61,62,63を見ることで、各地点までの所要時間を視認することができる。
【0097】
さらに、中心地から主地点まで、および主地点から副地点までを結ぶ時間直線を表示させている。このため、時間地図情報表示画面60において、中心地、主地点、および副地点の区別がつきやすく、また中心地から主地点までの方角、主地点から副地点までの方角も一目瞭然で確認することができる。
【0098】
さらに、表示制御手段168は、主地点が選択される旨の情報を認識すると副時間地図情報表示画面70に表示を切り替える制御をする。このため、主地点から副地点までの詳細な時間地図をも表示させることができ、利用者が例えば主地点近傍の時間地図を知りたい場合に、良好に時間地図を報知することができる。
[第2の実施の形態]
【0099】
次に、本発明に係る第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。図13は、第2の実施の形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。図14は、端末装置の概略構成を示すブロック図である。図15は、端末装置を構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。図16は、サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。図17は、サーバ装置を構成するCPUの概略構成を示すブロック図である。なお、第1の実施の形態の構成と略同一の構成については、同一の名称および同一の符号を付して説明を簡略化する。
【0100】
〔情報処理システムの構成〕
図13において、情報処理システム200は、利用者により設定入力される中心地に関する中心地情報や主地点に関する主地点情報、副地点に関する副地点情報などに基づいて、中心地から主地点、および主地点から副地点までの時間地図に関する時間地図情報を生成して利用者に報知するシステムである。この情報処理システム200は、ネットワーク300と、端末装置400と、情報処理装置としてのサーバ装置500と、を備えている。
【0101】
ネットワーク300には、端末装置400およびサーバ装置500が接続されている。そして、ネットワーク300は、端末装置400およびサーバ装置500を情報の送受信が可能な状態に接続する。例えば、TCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、無線媒体により情報が送受信可能な複数の基地局がネットワークを構成する通信回線網や放送網などのネットワーク、さらには、端末装置400およびサーバ装置500間で情報を直接送受信するための媒体となる無線媒体自体などが例示できる。ここで、無線媒体としては、電波、光、音波、電磁波などのいずれの媒体をも適用できる。
【0102】
(端末装置の構成)
端末装置400は、第1の実施の形態の情報処理装置100と同様に、PDA、携帯電話、PHS、パーソナルコンピュータなどが例示できる。この端末装置400は、時間地図作成に用いられる中心地、主地点、副地点、および移動手段などの各種情報をネットワーク300を介してサーバ装置500に送信する。そして、サーバ装置500からネットワーク300を介して配信される各種情報などを取得し、出発地や目的地近傍の移動経路に関する情報の表示などを実施する。そして、この端末装置400は、図14に示すように、送受信器410と、端末入力部110と、端末表示部120と、音声出力部130と、メモリ420と、処理部430と、などを備えている。
【0103】
送受信器410は、ネットワーク300を介してサーバ装置500に接続されるとともに、処理部430に接続されている。そして、送受信器410は、ネットワーク300を介してサーバ装置500から端末信号を受信可能で、この端末信号の取得によりあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実施し、処理端末信号として処理部430に出力する。また、送受信器410は、処理部430から処理端末信号が入力可能で、この入力される処理端末信号の取得によりあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実施し、端末信号としてネットワーク300を介してサーバ装置500に送信する。
【0104】
端末入力部110は、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみなどの入力操作としては、端末装置400の動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、中心地や主地点、副地点の設定、ネットワーク300を介して各種情報を送受信する旨の通信動作の実行命令、送受信する各種情報の内容や条件などの設定、情報の検索などが例示できる。
【0105】
端末表示部120は、処理部430にて制御され処理部430からの画像データの信号を画面表示させる。画像データとしては、サーバ装置500から送信される地図情報や時間地図情報、副時間地図情報などの画像データなどである。
【0106】
音声出力部130は、処理部430にて制御され、処理部430からの音声データなどの各種信号を発音手段から音声により出力して報知する。
【0107】
メモリ420は、ネットワーク300を介して取得した各種情報や、端末入力部110で入力操作される設定事項、あるいは音楽データや画像データなどを適宜記憶する。また、メモリ420には、端末装置400全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。なお、メモリ420としては、HD(Hard Disc)や光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
【0108】
処理部430は、図示しない各種入出力ポート、例えば送受信器410が接続される通信ポート、端末入力部110が接続されるキー入力ポート、端末表示部120が接続される表示部制御ポート、音声出力部130が接続される音声制御ポート、メモリ420が接続される記憶ポートなどを有する。そして、処理部430は、各種プログラムとして、図15に示すように、中心地認識手段161と、地点条件認識手段162と、移動手段認識手段163と、表示制御手段168と、などを備えている。
【0109】
中心地認識手段161は、第1の実施の形態の中心地認識手段161と同様に、例えば利用者による端末入力部110の入力操作により設定入力される中心地に関する中心地情報を取得し、中心地の例えば座標位置を認識する。そして、この中心地認識手段161で認識した中心地情報は、メモリ420に適宜記憶される。
【0110】
地点条件認識手段162は、第1の実施の形態の地点条件認識手段162と同様に、例えば利用者による端末入力部110の入力操作により設定入力される主地点の設定条件に関する主地点条件情報や副地点の設定条件に関する副地点条件情報を認識する。そして、この地点条件認識手段162で認識した主地点条件情報および副地点条件情報は、メモリ420に適宜記憶される。
【0111】
移動手段認識手段163は、第1の実施の形態の移動手段認識手段163と同様に、端末入力部110の入力操作により設定入力される中心地から主地点へ移動するための移動手段に関する主移動手段情報、主地点から副地点へ移動するための副移動手段情報などの設定移動手段情報を認識する。
【0112】
表示制御手段168は、利用者の端末入力部110の入力操作に応じて、時間地図情報に基づいた図10に示すような時間地図情報表示画面60、図11に示すような副時間地図情報表示画面70などを端末表示部120の表示領域に表示させる制御をする。この表示制御手段168は、例えば端末入力部110による入力操作を促して各種情報を設定入力するための各種表示画面などをも表示制御する。
【0113】
(サーバ装置の構成)
サーバ装置500は、ネットワーク300を介して端末装置400と情報の送受信が可能となっている。また、サーバ装置500は、鉄道会社や路線バス会社などの公共交通機関を運営する企業などに設置された図示しないサーバなどから、ネットワーク300を介して各種情報を取得可能となっている。この取得する情報としては、例えばダイヤ改正後の時刻表や、料金改正に関する情報、新たに設けられた路線に関する情報などの各種情報である。また、サーバ装置500は、アパートやマンション、戸建住宅などの物件情報や、店舗やレジャー施設、その他の施設に関する施設情報41をネットワーク300を介して取得可能となっている。そして、サーバ装置500は、図16に示すように、インターフェース510と、入力部520と、表示部530と、記憶手段540と、CPU(Central Processing Unit)550と、などを備えている。
【0114】
インターフェース510は、ネットワーク300を介して入力されるサーバ信号に対してあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実行し、処理サーバ信号としてCPU550へ出力する。また、インターフェース510は、CPU550から端末装置400に対して送信すべき処理サーバ信号が入力されると、入力された処理サーバ信号に対してあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実行し、サーバ信号としてネットワーク300を介して端末装置400へ出力する。
【0115】
入力部520は、端末入力部110と同様に、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみなどの入力操作は、サーバ装置500の動作内容の設定や、記憶手段540に記憶する情報の設定入力、記憶手段540に記憶された情報の更新、などの設定事項の設定入力である。そして、入力部520は、設定事項の入力操作により、設定事項に対応する信号をCPU550へ適宜出力して設定入力させる。なお、入力操作としては、操作ボタンや操作つまみなどの操作に限らず、例えば表示部530に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
【0116】
表示部530は、端末表示部120と同様に、CPU550にて制御されCPU550からの画像データの信号を画面表示させる。この画像データとしては、記憶手段540からの画像データやネットワーク300を介して外部のサーバから取得した画像データなどが例示できる。
【0117】
記憶手段540は、端末装置400あるいは外部のサーバなどから受信した各種情報、例えば図2および図3に示すような地図情報や図4に示すようなリンク情報テーブル10、図5に示すようなノード情報テーブル20、図6に示すような公共交通機関情報テーブル30、図7に示すような施設情報テーブル40、図8に示すような基礎速度情報テーブル50などを格納、すなわち読み出し可能に記憶する。具体的には、この記憶手段540は、図示しない、地図情報が記憶される地図情報記憶領域と、リンク情報テーブル10が記憶されるリンクテーブル記録領域と、ノード情報テーブル20が記憶されるノードテーブル記憶領域と、公共交通機関情報テーブル30が記憶される公共交通機関記憶領域と、施設情報テーブル40が記憶される施設記憶領域と、基礎速度情報テーブル50が記憶される基礎速度記憶領域と、などを備えている。
【0118】
なお、ここでは、記憶手段540が上述した2つの記憶領域を備えた構成について例示したが、これに限らず例えば記憶手段540に上述した記憶領域を備えない構成や、さらに他の記憶領域を備えた構成などとしてもよい。また、記憶手段540としては、HD、DVD、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどが例示できる。なお、格納する情報として例えば入力部520の入力操作により入力された情報をも記憶可能で、入力操作により格納された情報の内容が適宜更新可能となっている。また、記憶手段540には、サーバ装置500全体および情報処理システム200全体を動作制御するOS上に展開される各種プログラムなどをも情報として記憶している。
【0119】
さらに、記憶手段540には、端末装置400を用いて情報処理システム200を利用する利用者に関する情報である個人情報が記憶されている。個人情報としては、氏名、住所、利用者毎に付与されるIDナンバやパスワードなどの他、情報処理システム200を利用する端末装置400の形態、端末装置400と情報を送受信するためのアドレス番号、などである。その他、記憶手段540には、ナビゲーション処理の実行に利用される各種情報を、CPU550にて適宜読み取り可能に記憶する。
【0120】
CPU550は、記憶手段540に記憶された各種プログラムとして、図17に示すように、地点検索手段551と、経路演算手段165と、地点方向認識手段166と、時間地図生成手段552と、などを備えている。
【0121】
地点検索手段551は、端末装置400からネットワーク300を介して送信された中心地情報、主地点情報、副地点情報を認識する。そして、地点検索手段551は、第1の実施の形態の地点検索手段と略同様の処理を実施し、これらの中心地情報、主地点情報、副地点情報、および記憶手段540に記憶される施設情報テーブル40、地図情報に基づいて、中心位置の座標から所定の距離範囲内にある主地点や副地点を検索する。具体的には、地点検索手段551は、地図情報上における中心地点の座標位置を認識し、主地点条件情報の条件に合致する施設に関する施設情報テーブル40から施設情報41を検索する。また、地点検索手段551は、中心位置から例えば直線距離が近い順に検索した施設情報41を主地点情報としてメモリ140に読み出し可能に記憶する。さらに、地点検索手段551は、検索した主地点の施設情報41から座標位置が近接する副地点に対応する施設情報41を副地点条件情報に基づいて施設情報テーブル40から検索する。そして、検索された副地点の施設情報41をメモリ140に記憶された座標位置が近接する主地点の施設情報41に関連付けて副地点情報として適宜読み出し可能に記憶する。
【0122】
経路演算手段165は、第1の実施の形態の経路演算手段165と同様に、中心地認識手段161、移動手段認識手段163、および地点検索手段164にて認識した中心地情報、主地点情報、副地点情報、および設定移動手段情報に基づいて、中心地点から主地点までの移動経路、移動距離、および移動時間、主地点から副地点までの移動経路、移動距離、および移動時間などを演算する処理をする。そして、経路演算手段165は、演算した中心地から主地点までの移動経路、移動距離および移動時間を主移動経路情報、主移動距離情報、主移動時間情報として、適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。また、経路演算手段は、主地点から副地点までの移動経路、移動距離および移動時間をそれぞれ副移動経路情報、副移動距離情報、副移動時間情報として適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0123】
地点方向認識手段166は、第1の実施の形態の地点方向認識手段166と同様に、中心地から主地点を見た方角を地図情報に基づいて認識する。また地点方向認識手段166は、主地点から副地点を見た方角を地図情報に基づいて認識する。なお、地点方向認識手段166は、中心地から副地点の方向を認識する構成としてもよい。そして、地点方向認識手段166は、認識した方向をそれぞれ主地点方角情報、副地点方角情報として適宜読み出し可能にメモリ140に記憶する。
【0124】
時間地図生成手段552は、第1の実施の形態の時間地図生成手段552と略同様に、中心地情報、主地点情報、副地点情報、主移動経路情報、主移動時間情報、主移動距離情報、副移動経路情報、副移動時間情報、副移動距離情報、主地点方角情報、および副地点方角情報に基づいて、時間地図情報を生成する。具体的には、時間地図生成手段552は、中心地から主地点方角情報の方角上に、中心地から主地点までの移動時間に比例した距離で主地点を配置した主時間地図情報を生成する。また、時間地図生成手段552は、主地点から副地点方角情報の方角上に、主地点から副地点までの移動時間に比例した距離で副地点を配置した副時間地図情報を生成する。さらに、時間地図生成手段552は、主時間地図情報の主地点および副時間地図情報の主地点が一致するとともに、方位が一致する状態に、主時間地図情報上に副時間地図情報を重畳させた時間地図情報を生成する。そして、時間地図生成手段552は、インターフェース510およびネットワーク300を介して生成した時間地図情報を所定の端末装置400に出力して配信する。
【0125】
〔情報処理探索システムの動作〕
次に、情報処理システム200の動作として、時間地図情報の表示処理について図18に基づいて説明する。図18は、情報処理システム200の時間地図表示処理を示すフローチャートである。
【0126】
図18において、先ず、利用者は、端末装置400の端末入力部110の入力操作により、時間地図の表示処理を実施させる旨を設定入力する。処理部430は、この時間地図表示処理を実施させる旨の設定入力を認識すると、表示制御手段168に端末表示部120を制御させて時間地図を表示させるための諸情報の入力を促す案内情報を表示させる。そして、この案内情報に対して利用者が端末入力部110を入力操作により中心地情報、地点条件情報、移動手段情報を設定入力すると、処理部430は、中心地認識手段161にて中心地情報を認識させ(ステップS201)、適宜読み出し可能にメモリ420に記憶させる。また、処理部430は、地点条件認識手段162にて主地点条件情報、副地点条件情報を認識させ(ステップS202)、適宜読み出し可能にメモリ420に記憶させる。さらに、処理部430は、移動手段認識手段163にて設定移動手段情報を認識させ(ステップS203)、適宜読み出し可能にメモリ420に記憶させる。
【0127】
次に、端末装置400の処理部430は、送受信器410を制御して、地図情報の生成を要求する旨の信号とともに、メモリ420に記憶した中心地情報、主地点条件情報、副地点条件情報、および設定移動手段情報をサーバ装置500に送信する処理をする。また、この際、処理部430は、端末装置400を特定する端末固有情報を合わせて送信する(ステップS204)。
【0128】
サーバ装置500のCPU550は、ステップS204にて送信された各種情報を受信すると(ステップS205)、地点検索手段551にて受信した中心地点情報、主地点条件情報、副地点条件情報、および記憶手段540に記憶される施設情報テーブル40に基づいて、主地点情報および副地点情報を検索する(ステップS206)。具体的には、地点検索手段551は、中心地情報および主地点条件情報に基づいて、中心地情報にて指定される位置座標を中心とした主地点を認識する。例えば、「マンション」をジャンル条件情報とし、「空き物件」を施設詳細情報とした主地点条件情報を認識する場合、地点検索手段551は、先ず施設情報テーブル40を読み込む。そして、施設情報テーブル40から、施設ジャンル情報45が「マンション」である施設情報41を検索して認識する。なお、地点検索手段551は、中心地の座標位置から例えば利用者により入力設定される所定の距離の範囲内にある施設を検索する構成としてもよい。次に、地点検索手段551は、検索した施設情報41から施設情報テーブル40に「空き物件」という情報がある施設情報41を絞り込み、この絞り込んだ施設情報41を主地点情報として記憶手段540に適宜読み出し可能に記憶する。また、地点検索手段551は、副地点情報についても同様の処理を実施し、施設情報テーブル40から副地点条件情報に基づいて施設情報を検索し、検索した施設情報41を副地点情報として適宜読み出し可能に記憶手段540に記憶する。
【0129】
次に、サーバ装置500のCPU550の経路演算手段165は、ステップS205にて受信した中心地情報、設定移動手段情報、ステップS206にて検索した主地点情報および副地点情報に基づいて、中心地から検索された各主地点情報に対応する主地点まで移動経路、移動距離、および移動時間を演算し、さらに各主地点からこの主地点に対応する各副地点までの移動経路、移動距離、および移動時間を演算する(ステップS207)。また、経路演算手段165は、演算した中心地から主地点までの移動経路、移動距離、および移動時間を主移動経路情報、主移動距離情報、および主移動時間情報として、適宜読み出し可能に記憶手段540に記憶する。さらに、経路演算手段165は、演算した主地点から副地点までの移動経路、移動距離、および移動時間を副移動経路情報、副移動距離情報、および副移動時間情報として、適宜読み出し可能に記憶手段540に記憶する。
【0130】
この後、CPU550は、地点方向認識手段166にて、中心地から各主地点への方向、各主地点からこれらの主地点に対応する各副地点への方向を認識させる(ステップS208)。すなわち、地点方向認識手段166は、中心地情報の中心地座標、および主地点情報に対応する施設情報41の施設座標情報44の主地点座標を認識する。そして、地点方向認識手段166は、これらの中心位置座標および主地点座標から中心地から主地点に向かう正確な方角を認識し、主地点方角情報として適宜読み出し可能に記憶手段540に記憶する。また、地点方向認識手段166は、主地点方角情報と同様に、主地点情報および副地点情報に基づいて、主地点および副地点の座標位置を認識し、これらの座標位置から主地点から副地点までの正確な方角を認識する。そして、この方角を副地点方角情報として適宜読み出し可能に記憶手段540に記憶する。
【0131】
そして、CPU550は、時間地図生成手段552にてステップS205ないしステップS208にて、認識または演算した各種情報に基づいて、時間地図情報を生成させる(ステップS209)。すなわち、CPU550の時間地図生成手段552は、中心地から主地点方角情報の方角上に、中心地から主地点までの移動時間に比例した距離で主地点を配置した主時間地図情報を生成する。また、時間地図生成手段552は、主地点から副地点方角情報の方角上に、主地点から副地点までの移動時間に比例した距離で副地点を配置した副時間地図情報を生成する。さらに、時間地図生成手段552は、主時間地図情報の主地点および副時間地図情報の主地点が一致するとともに、方位が一致する状態に、主時間地図情報上に副時間地図情報を重畳させた時間地図情報を生成する。
【0132】
この後、サーバ装置500は、ステップS205において受信した端末固有情報に基づいて、インターフェース510を制御し、時間地図情報を所定の端末装置400に適宜送信する(ステップS210)。
【0133】
端末装置400は、サーバ装置500から送信される時間地図情報を受信すると(ステップS211)、処理部430の表示制御手段168に端末表示部120を制御させ、図10に示すような時間地図情報表示画面60を表示させる処理をする(ステップS212)。
【0134】
そして、処理部430は、利用者の端末入力部110の入力操作により、例えばマウスなどにて時間直線64,65がクリックされて移動手段を変更する旨の情報が設定入力されたことを認識すると、ステップS203の処理に戻り、設定移動手段情報を認識する処理をする(ステップS213)。また、処理部430は、利用者の端末入力部110の入力操作により、例えば主地点Aを選択する旨の設定入力を認識すると(ステップS214)、表示制御手段168に端末表示部120を制御させて図11に示すような副時間地図情報表示画面70を表示領域121に表示させる処理をする(ステップS215)。
【0135】
この後、処理部160は、例えば利用者の設定入力により表示を終了させる旨の情報を認識すると処理を終了させる(ステップS216)。一方、別の時間地図情報を表示させる旨の情報を認識すると、ステップS201に戻り、再び時間地図表示処理を実施する。
【0136】
〔第2の実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記第2の実施の形態では、情報処理システム200は、サーバ装置500のCPU550は、地点検索手段551にて端末装置400から送信された主地点条件情報および副地点条件情報に基づいて主地点情報および副地点情報を認識する。そして、経路演算手段165は、端末装置400から送信された設定移動手段情報に応じて、主移動経路情報および副移動経路情報を演算し、主移動時間情報および副移動時間情報を演算する。この後、これらの主移動時間情報および副移動時間情報に基づいて、時間地図情報を生成する。このため、上記第1の実施の形態の情報処理装置100と同様に、時間地図情報により、中心地から主地点までの移動時間および主地点から副地点までの移動時間を同時にかつ容易に確認できる。したがって、良好にかつ効率的に地点検索が実施できる。
【0137】
また、サーバ装置500の記憶手段540に公共交通機関情報テーブル30および施設情報テーブル40が記録されている。そして、サーバ装置500は、ネットワークを介してこれらの公共交通機関情報テーブル30および施設情報テーブル40を最新の情報に更新することができる。このため、利用者は常に最新の公共交通機関情報テーブル30および施設情報テーブル40を利用した時間地図情報を取得することができる。したがって、頻繁に更新される空き物件の検索や、就職先の検索などにおいて、最新の物件などに関する情報を利用者に提供することができ、利用者は、より効果的な地点検索が実施できる。
【0138】
また、端末装置400には、地図情報、リンク情報テーブル10、ノード情報テーブル20、公共交通機関情報テーブル30、施設情報テーブル40、基礎速度情報テーブル50などを記録する必要がないため、これらの情報を記録する記録スペースが不要となる。したがって、端末装置400の構成を簡単にでき、また前記のような情報を記録しないのでその記録スペースを他の情報を記録するスペースとして活用することができる。さらに、サーバ装置500に経路演算手段165および時間地図生成手段552を設けたので、端末装置400の処理負荷を軽減できるとともに、端末装置400の処理負荷を軽減させることができる。
【0139】
また、サーバ装置500に各種情報を記録しておくことで、情報の一元管理ができる。したがって、例えば公共交通機関の時刻表が改訂された場合や施設情報41が更新された場合などでも、このサーバ装置500に記録されている公共交通機関情報テーブル30や施設情報テーブル40を更新するだけでよく、端末装置400の更新を不要にできる。
【0140】
〔実施の形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0141】
例えば、情報処理装置100、端末装置400に表示手段として印刷手段を備えた構成としてもよい。このような構成では、表示制御手段168は、印刷手段に時間地図情報を出力させて、紙面に図10に示すような時間地図情報表示画面60を印刷する。したがって、利用者は、紙面に印刷された時間地図情報表示画面を見ることで、利用者が指定する移動手段における中心地から主地点までの移動時間を容易に確認できる。
【0142】
また、情報処理装置100またはサーバ装置500は、例えば日本国にて開発されて利用されているVICS(Vehicle Information Communication System:道路交通情報通信システム)受信装置などにより渋滞、交通事故、工事、交通規制などに関するVICSデータを取得し、このVICSデータを記憶手段150に蓄積して生成した渋滞予測情報に基づいて渋滞予測を加味した経路演算する構成としてもよい。この場合、基礎速度情報51の移動路情報53には、例えば「一般道路(混雑)」「一般道理(渋滞)」などのようにそれぞれの混雑度に応じて移動路情報が記録され、平均速度情報54には、この移動路情報53に対応して混雑時の平均速度や渋滞時の平均速度が記録される構成とする。そして、例えば中心地から主地点までの経路において渋滞が予測される道路を通過する一部がある場合、経路演算手段165は、基礎速度情報51に基づいて、渋滞区間の移動時間を演算する。このような構成にすることで、渋滞を予測した経路探索が実施でき、時間地図生成手段167にて渋滞予測を加味した時間地図を作成させることができる。したがって、より現実の移動時間に近い時間地図が作成できる。
【0143】
さらに、経路演算手段165は、踏切や信号を通過する際に、踏切待ち時間や信号待ち時間を考慮して移動時間を演算する処理をしてもよい。この場合、情報処理装置100または端末装置400に記録されるノード情報テーブル20の所定のノード情報21に、例えば踏切や信号の平均待ち時間に関する情報を記録する。そして、経路演算手段165は、演算した移動経路が、信号や踏切の平均待ち時間情報が記録されたノード情報21に対応するノードNを通過すると判断すると、この平均待ち時間を移動時間に加算させて演算する。このような構成では、信号や踏切の待ち時間までをも考慮して移動時間を演算し、時間地図生成手段167,552は、この移動時間に応じて時間地図情報が生成される。このため、より正確な時間地図情報を表示させることができる。
【0144】
また、処理部150またはCPU550は、経路演算手段165にて地図情報に基づいて中心地から所定の時間で移動可能な移動可能範囲に関する移動可能範囲情報を演算させ、時間地図生成手段167,552に、この移動可能範囲情報に基づいて、地図情報を時間を尺度とする時間地図情報に変形させる処理をさせる構成としてもよい。この構成では、地図情報上のあらゆる地点を時間を尺度とした時間地図にて表示させることができ、中心地から主地点および副地点以外の各地点までの移動時間を容易に確認できる。また、経路演算手段165に主地点から所定時間で移動可能か移動可能範囲に関する移動可能範囲情報を演算させ、時間地図生成手段167,552にこの移動可能範囲情報に基づいて、地図情報を主地点を中心とした時間地図情報に変形させてもよい。このような構成では、主地点からの中心地および副地点まで移動時間の他に地図情報上のあらゆる地点までの移動時間を容易に認識できる。また、時間地図生成手段167,552は、利用者の入力設定により、中心地を中心とした時間地図情報、主地点を中心とした時間地図情報、副地点を中心とした時間地図情報を適宜生成する構成としてもよい。
【0145】
さらに、上記実施の形態では、情報処理装置100、情報処理システム200は、移動時間に基づいて時間地図を表示させる構成を示したが、このような時間地図と地点間の距離をベースとした距離地図とを切り替えて表示させる構成としてもよい。このような構成では、時間地図と距離地図とを切り替えることで移動時間、移動距離、移動経路を容易に確認することができ、利用者の経路設定や地点設定を良好に支援できる。
【0146】
さらには、情報処理装置100、情報処理システム200は、中心地から主地点、主地点から副地点を直線で結び、利用者が中心地から主地点までの方向、および主地点から副地点までの方向を容易に確認できるような時間地図を表示させる構成としたが、これに限らない。例えば、時間地図生成手段167は、中心地から主地点までの他の施設や道路などを時間地図を作成し、表示制御手段168は、これらの施設や道路などを時間地図情報上に重畳させて表示させる制御をしてもよい。この構成では、経路演算手段165は、主移動手段情報に基づいて、中心地から主地点以外の他の地点や施設までの移動経路、移動時間、および移動距離を演算する。また、地点方向認識手段166は、中心地から主地点以外の他の地点や施設までの方角をそれぞれ認識する。そして、時間地図生成手段167は、これらの中心地からの移動時間、方角に基づいて、中心地から各地点までの時間地図情報を生成する。このような時間地図情報では、中心地から主地点または副地点までの移動時間が容易に認識できるだけでなく、さらにその他の施設への移動時間も同時に、かつ容易に確認できる。
【0147】
そして、表示制御手段168は、中心地および主地点を結ぶ時間直線を表示させる制御をしたが、この時間直線を、リンク情報11に記録される道路詳細情報15に応じて表示形態を変更して表示させてもよい。例えば図19に示す時間地図情報表示画面80のように、表示制御手段168は、移動手段として車両を用いた場合、高速道路を通過する一部を2重線にて表示させる。また、時間直線上において、高速道路の乗降口Iを表示させる。このような構成では、利用者は、どのような道路をどれだけの時間移動する必要があるのかが容易に確認できる。したがって、中心地から主地点までの道路状態や有料道路の有無、中心地から主地点までの移動しやすさなどによって主地点を決定することができる。よって、例えば不動産物件の検索などにおいて、勤務地まで車通勤できる物件を探したい場合に利用者の要望に応えた物件を容易にかつ効率よく探すことができる。
【0148】
また、表示制御手段168は、時間地図情報表示画面60において、公共交通機関を利用する時間と一般道路を移動する時間とに分けて表示させてもよい。例えば図20に示す時間地図情報表示画面90のように、表示制御手段168は、時間直線上の公共交通機関を利用する時間および一般道路を移動する時間と異なる表示形態にて表示させる制御をする。さらに表示制御手段168は、公共交通機関の乗降地点T、および乗換地点Rを時間直線上に表示させてもよい。このような構成にすると、利用者は、公共交通機関を降りて主地点まで徒歩で移動する時間、または中心地まで徒歩で移動する時間を容易に確認することができる。さらに、乗換地点Rが表示されることで、利用者は、中心地から主地点までの乗り換えの回数も容易に確認でき、中心地から主地点までの移動しやすさが容易に認識できる。したがって、例えば、不動産物件の検索などにおいて、勤務地まで電車通勤できる物件を探したい場合に、利用者の要望に応えた物件を容易にかつ効率よく探すことができる。
【0149】
さらに、第2の実施の形態において、サーバ装置500に経路演算手段165および時間地図生成手段552を備える構成を示したが、これに限られない。例えば、端末装置400経路演算手段および時間地図生成手段を設ける構成としてもよい。この構成では、サーバ装置にて検索した主地点情報、および副地点情報を端末装置400が受信し、端末装置400の経路演算手段にて移動経路および移動時間を演算し、端末装置400の時間地図生成手段にて時間地図情報を生成させる。このような構成では、サーバ装置500の処理負荷を抑えることができる。
【0150】
また、表示制御手段168は、時間地図情報表示画面60、副時間地図情報表示画面70を切り替えて表示させる制御をすることを例示したが、例えば副時間地図情報表示画面70を時間地図情報表示画面60と異なる表示領域、例えば別ウインドウにて表示させる制御をしてもよい。また、表示領域121を例えば2分割して一方に時間地図情報表示画面60を表示させ、他方に副時間地図情報表示画面70を表示させる制御をしてもよい。さらに、副時間地図情報表示画面に限らず、主時間地図情報や地図情報を別ウインドウや別表示領域に表示させる制御をしてもよい。
【0151】
上述した各機能をプログラムとして構築したが、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
【0152】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0153】
〔実施の形態の効果〕
上述したように、上記一実施の形態の情報処理装置100では、処理部160の経路演算手段165は、中心地認識手段161にて認識した中心地情報、地点検索手段164にて検索した主地点情報および副地点情報に基づいて、中心地から主地点までの主移動経路情報、主地点から副地点までの副移動経路情報を演算し、主移動時間情報および副移動時間情報を演算する。そして、時間地図生成手段167は、これらの主移動時間情報、および副移動時間情報に基づいて、主時間地図情報および副時間地図情報を生成し、これらの主時間地図情報および副時間地図情報を重畳した時間地図情報を生成する。このため、このような時間地図情報により、中心地から主地点までの移動時間および主地点から副地点までの移動時間を同時にかつ容易に確認でき、良好にかつ効率的に地点検索が実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る情報処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】地図情報を構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図3】地図情報を構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図4】リンク情報を構成するリンクテーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図5】リンク情報に関連付けられるノード情報を構成するノードテーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図6】公共交通機関テーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図7】施設テーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図8】基礎速度テーブルにおけるデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図9】第1の実施の形態に係る情報処理装置を構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。
【図10】端末表示部に表示される時間地図表示画面の一例を模式的に示す画面構成図である。
【図11】端末表示部に表示される副時間地図表示画面の一例を模式的に示す画面構成図である。
【図12】第1の実施の形態に係る時間地図表示処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図14】第2の実施の形態に係る端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図15】第2の実施の形態に係る端末装置を構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。
【図16】第2の実施の形態に係るサーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図17】第2の実施の形態に係るサーバ装置を構成するCPUの概略構成を示すブロック図である。
【図18】第2の実施の形態に係る情報処理システムの時間地図表示処理を示すフローチャートである。
【図19】他の実施の形態における時間地図情報表示画面の一例を模式的に示す画面構成図である。
【図20】さらに他の実施の形態における時間地図情報表示画面の一例を模式的に示す画面構成図である。
【符号の説明】
【0155】
41 施設情報
35D 公共交通機関時刻情報としての時刻表情報
51 移動速度情報としての基礎速度情報
61,62,63,71,72 移動可能範囲情報としての等時間円
100 情報処置装置
120 表示手段としての端末表示部
161 ベース地点認識手段としての中心地認識手段
162 設定条件認識手段としての地点条件認識手段
163 移動手段認識手段
164 地点認識手段としての地点検索手段
165 移動時間演算手段、地図情報認識手段、移動速度認識手段、交通機関時刻情報認識手段、および乗降地点認識手段としても機能する経路演算手段
166 方角認識手段としての地点方向認識手段
167 時間地図生成手段
168 表示制御手段
200 情報処理システム
300 ネットワーク
400 端末装置
500 サーバ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース地点に関するベース地点情報を認識するベース地点認識手段と、
目的地点に関する目的地点情報および前記目的地から所定の距離の範囲内に位置する複数の目的付加地点に関する目的付加地点情報を認識する地点認識手段と、
移動手段に関する移動手段情報を認識する移動手段認識手段と、
前記ベース地点から前記目的地点までを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する第1移動時間情報、および前記目的地点から前記複数の目的付加地点のそれぞれまでを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する複数の第2移動時間情報を演算する移動時間演算手段と、
前記第1移動時間情報および第2移動時間情報に基づいて、前記ベース地点、前記目的地点、および前記複数の目的付加地点を所定の時間を尺度として配置した時間地図情報を生成する時間地図情報生成手段と、
を具備したことを特徴とした情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記目的地点の設定条件に関する目的地設定条件情報、および前記目的付加地点の設定条件に関する目的地付加地点設定条件情報を認識する設定条件認識手段を備え、
前記地点認識手段は、前記目的地設定条件情報および前記目的付加地点設定条件情報に応じた前記目的地点情報および前記複数の目的付加地点を認識する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記地点認識手段は、前記目的地点および前記目的付加地点として設定可能な施設に関する複数の施設情報から、前記目的地設定条件情報に対応する施設情報を検索して目的地点情報として認識し、前記目的付加地点設定条件情報の設定条件に対応する施設情報を検索して目的付加地点情報として認識する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記目的地設定条件情報および前記目的付加地点設定条件情報は、施設のジャンルに関するジャンル情報を有し
前記地点認識手段は、複数の前記施設情報から、前記目的地設定条件情報が有する前記ジャンル情報のジャンルに対応する施設情報を検索して前記目的地点情報として認識し、前記目的付加地点設定条件情報が有する前記ジャンル情報のジャンルに対応する施設情報を検索して前記目的付加地点情報として認識する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記目的地設定条件情報および前記目的付加地点設定条件情報は、施設の詳細内容に関する施設詳細内容情報を備え、
前記地点認識手段は、複数の前記施設情報から、前記目的地設定条件情報が有する前記施設詳細内容情報の内容に対応する施設情報を検索して前記目的地点情報として認識し、前記目的付加地点設定条件情報が有する前記施設詳細内容情報の内容に対応する施設情報を検索して前記目的付加地点情報として認識する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の情報処理装置であって、
距離を尺度とする地図情報を認識する地図情報認識手段と、
前記移動手段情報の移動手段の移動速度に関する移動速度情報を認識する移動速度認識手段と、を備え、
前記移動時間演算手段は、前記ベース地点から前記目的地点までの第1移動経路、および目的地点から目的付加地点までの第2移動経路を前記地図情報に基づいて探索し、これらの第1移動経路、第2移動経路、および前記移動速度情報に基づいて、前記第1移動時間情報および前記第2移動時間情報を演算する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置であって、
前記移動速度認識手段は、前記移動手段情報の移動手段の平均移動速度を認識する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の情報処理装置であって、
公共交通機関の発着時間に関する公共交通機関時刻情報を認識する交通機関時刻情報認識手段を備え、
前記移動時間演算手段は、前記移動手段情報の移動手段が公共交通機関を利用する場合、公共交通機関を利用した第1移動経路および第2移動経路を探索し、これらの第1移動経路および第2移動経路のうち、前記公共交通機関を利用する区間の所要時間に関する公共交通機関利用時間情報を前記公共交通機関時刻情報に基づいて演算する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理装置であって、
距離を尺度とする地図情報を認識する地図情報認識手段と、
前記ベース地点から所定の距離の範囲内に位置する公共交通機関の乗降地点に関するベース乗降地点情報、前記目的地点から所定の範囲内に位置する公共交通機関の乗降地点に関する目的乗降地点、および前記目的付加地点から所定の範囲内に位置する公共交通機関の乗降地点に関する目的付加乗降地点を認識する乗降地点認識手段と、
前記移動手段情報の移動手段の移動速度に関する移動速度情報を認識する移動速度認識手段と、を備え、
前記移動時間演算手段は、前記地図情報に基づいて前記ベース地点から前記ベース乗降地点までの移動経路およびこの移動経路を移動するための所要時間、および前記目的乗降地点から前記目的地点までの移動経路およびこの移動経路を移動するための所要時間を演算し、この演算したこれらの所要時間および前記公共交通機関利用時間情報に基づいて前記第1移動時間情報を演算するとともに、前記地図情報に基づいて前記目的付加乗降地点から前記目的付加地点までの移動経路およびこの移動経路を移動するための所要時間を演算し、この演算した所要時間、前記公共交通機関利用時間情報に基づいて前記第2移動時間情報を演算する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9に記載の情報処理装置であって、
移動手段認識手段は、前記ベース地点から前記目的地点までの移動手段に関する第1移動手段情報、および前記目的地点から前記目的付加地点までの移動手段に関する第2移動手段情報をそれぞれ認識し、
前記移動時間演算手段は、前記ベース地点から前記目的地点までを前記第1移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する第1移動時間を演算し、前記目的地点から前記目的付加地点までを前記第2移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する第2移動時間情報を演算する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の情報処理装置であって、
距離を尺度とする地図情報を認識する地図情報認識手段と、
前記地図情報に基づいて前記ベース地点から前記目的地点への方角に関する第1移動方角情報、および前記目的地点から前記目的付加地点への方角に関する第2移動方角情報を認識する方角認識手段と、を備え、
前記時間地図生成手段は、前記ベース地点から前記第1移動方角情報の方角上の前記第1移動時間情報に対応した距離の位置に前記目的地点を配置した前記第1時間地図情報を生成するとともに、前記目的地点から前記第2移動方角情報の方角上の前記第2移動時間情報に対応した距離の位置に前記目的付加地点を配置した前記第2時間地図情報を生成する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項12】
請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記移動時間演算手段は、前記地図情報における前記ベース地点から所定の移動時間にて移動可能な移動可能範囲に関する移動可能範囲情報を演算し、
前記時間地図生成手段は、前記移動可能範囲情報に基づいて、前記地図情報を変形させて時間を尺度とした前記時間地図情報を生成する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項13】
請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記時間地図生成手段は、前記ベース地点から前記目的地点までの時間地図に関する第1時間地図情報、および前記目的地点から目的付加地点までの時間地図に関する第2時間地図情報を合成した時間地図情報を生成する
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記時間地図情報を表示手段に表示させる制御をする表示制御手段を具備した
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記ベース地点を中心とした所定時間で移動可能な範囲を示す移動可能範囲情報を前記時間地図情報に重畳させて表示させる制御をする
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項16】
請求項14または請求項15に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記ベース地点および前記目的地点の間、および前記目的地点および前記目的付加地点の間を結ぶ直線を前記時間地図情報に重畳させて表示させる制御をする
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項17】
請求項16に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記移動手段に応じて前記直線を異なる表示形態にて表示させる制御をする
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項18】
請求項16に記載の情報処理装置であって、
道路の状態に関する道路状態情報を認識する道路状態情報認識手段を備え、
前記表示制御手段は、前記道路の状態に応じて前記直線を異なる表示形態にて表示させる制御をする
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項19】
請求項14ないし請求項18のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記時間地図情報、前記第1時間地図情報、および前記第2時間地図情報を切り替えて表示させる制御をする
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項20】
請求項14ないし請求項18のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記時間地図情報、前記第1時間地図情報、および前記第2時間地図情報のうち少なくとも2つを異なる表示領域にて表示させる制御をする
ことを特徴とした情報処理装置。
【請求項21】
請求項1ないし請求項20のいずれかに記載の情報処理装置を備えたサーバ装置と、
前記サーバ装置と通信可能に設けられるとともに、前記サーバ装置から送信される前記地図情報を表示させる表示手段を備えた端末装置と、
を具備したことを特徴とした情報処理システム。
【請求項22】
ベース地点に関するベース地点情報を認識し、
目的地点に関する目的地点情報および前記目的地から所定の距離の範囲内に位置する複数の目的付加地点に関する目的付加地点情報を認識し、
移動手段に関する移動手段情報を認識し、
前記ベース地点から前記目的地点までを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する第1移動時間情報、および前記目的地点から前記複数の目的付加地点のそれぞれまでを前記移動手段情報の移動手段にて移動するための所要時間に関する複数の第2移動時間情報を演算し、
前記第1移動時間情報および第2移動時間情報に基づいて、前記ベース地点、前記目的地点、および前記複数の目的付加地点を所定の時間を尺度として配置した時間地図情報を生成する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項23】
請求項1ないし請求項20のいずれかに記載の情報処理装置として機能させる
ことを特徴とした情報処理プログラム。
【請求項24】
請求項22に記載の情報処理方法を演算手段に実施させる
ことを特徴とした情報処理プログラム。
【請求項25】
請求項23または請求項24に記載の処理プログラムが演算手段にて読取可能に記録された
ことを特徴とした情報処理プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−330097(P2006−330097A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−149966(P2005−149966)
【出願日】平成17年5月23日(2005.5.23)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】