説明

情報処理装置、サーバ装置、データ通信システム、データ通信方法、及びデータ通信プログラム

【課題】中継装置における処理負荷を軽減することにより円滑なデータ通信を実現する。
【解決手段】この携帯端末4は、サーバ装置2との間でアクセスポイント3を介した無線通信によってデータを送受信する端末であって、端末IDを記憶する識別情報記憶部403と、サーバ装置2からアクセスポイント3を経由して、ブロードキャストによって送信された複数の端末IDを含む信号を受信する信号受信部401と、受信された信号に含まれる複数の端末IDのいずれかが自端末に対応しているか否かを判定するID判定部402と、ID判定部402によって自端末に対応していると判定された場合に、アクセスポイント3との間の無線接続を要求する接続要求部404と、サーバ装置2との間で無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信部405とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中継装置を介した無線通信によってデータを送受信する情報処理装置、サーバ装置、データ通信システム、データ通信方法、及びデータ通信プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯端末とサーバ装置との間においては、中継装置を介した無線通信によるデータ通信が実現されている。このような無線通信方式の一例としては、IEEE 802.11によって規定された無線LAN方式が知られている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−109777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の無線LAN方式においては、中継装置と無線通信可能なエリアに多くの携帯端末が存在する状況下では、中継装置に対して同時に無線接続が要求されることが起こり得る。この場合は、中継装置における無線接続に関するリソースが不足してしまい、その結果、携帯端末とサーバ装置との間でのデータ通信に支障を来してしまう場合があった。
【0005】
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、中継装置における処理負荷を軽減することにより円滑なデータ通信を実現する情報処理装置、サーバ装置、データ通信システム、データ通信方法、及びデータ通信プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一側面に係る情報処理装置は、サーバ装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信する情報処理装置であって、情報処理装置を識別する端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、サーバ装置から中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信された少なくとも1以上の識別情報を含む信号を受信する信号受信手段と、信号受信手段によって受信された信号に含まれる1以上の識別情報のいずれかが端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定手段と、判定手段によって1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、中継装置との間の無線接続を要求する接続要求手段と、サーバ装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の他の側面に係るサーバ装置は、 情報処理装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するサーバ装置であって、情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信手段と、情報処理装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、を備える。
【0008】
また、本発明の他の側面に係るデータ通信システムは、サーバ装置と情報処理装置の間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するデータ通信システムであって、情報処理装置は、情報処理装置を識別する端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、サーバ装置から中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信された少なくとも1以上の識別情報を含む信号を受信する信号受信手段と、信号受信手段によって受信された信号に含まれる1以上の識別情報のいずれかが端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定手段と、判定手段によって1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、中継装置との間の無線接続を要求する接続要求手段と、サーバ装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、を備え、サーバ装置は、情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信手段と、情報処理装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、を備える。
【0009】
また、本発明の他の側面に係るデータ通信方法は、サーバ装置と情報処理装置の間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するデータ通信方法であって、サーバ装置が、予め記憶された情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信ステップと、情報処理装置が、サーバ装置から中継装置を経由して、信号を受信する信号受信ステップと、情報処理装置が、信号受信ステップによって受信された信号に含まれる1以上の識別情報のいずれかが、予め記憶された情報処理装置を識別する端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定ステップと、情報処理装置が、判定ステップによって1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、中継装置との間の無線接続を要求する接続要求ステップと、情報処理装置とサーバ装置とが、中継装置を介した無線通信によって互いにデータを送信又は受信するデータ通信ステップと、を備える。
【0010】
また、本発明の他の側面に係るデータ通信プログラムは、サーバ装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するためのプログラムであって、コンピュータを、サーバ装置から中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信された少なくとも1以上の識別情報を含む信号を受信する信号受信手段、信号受信手段によって受信された信号に含まれる1以上の識別情報のいずれかが、予め記憶された情報処理装置を識別する端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定手段、判定手段によって1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、中継装置との間の無線接続を要求する接続要求手段、及びサーバ装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段、として機能させる。
【0011】
また、本発明の他の側面に係るデータ通信プログラムは、情報処理装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するためのプログラムであって、コンピュータを、予め記憶された情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信手段、及び情報処理装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段、として機能させる。
【0012】
本発明の上記態様によれば、サーバ装置から予め記憶した複数の端末識別情報から抽出した1以上の識別情報を含む信号がブロードキャストで送信され、情報処理装置において、その信号が受信された後に、当該信号に含まれる1以上の識別情報のうちの1つが予め記憶された端末識別情報に対応する場合に、中継装置に対して無線接続が要求され、サーバ装置との間で中継装置を介したデータの送信又は受信が行われる。これにより、サーバ装置によって限定された情報処理装置を通信相手先としてデータ通信が実行されるので、中継装置における処理負荷が軽減されて無線接続に関するリソースの不足が防止され、サーバ装置と情報処理装置との間の円滑なデータ通信が実現される。
【0013】
上記一側面に係る情報処理装置においては、信号受信手段は、中継装置との間での認証手順及び接続手順の実行前の状態において信号を受信する、ことも好適である。この場合、中継装置と情報処理装置との間で認証及び接続が実行されることなく中継装置から信号が受信可能にされるので、中継装置におけるリソースの不足が確実に防止される。
【0014】
また、信号受信手段は、信号を同期方式により受信する、ことも好適である。こうすれば、中継装置と情報処理装置との間で認証及び接続が実行されることなしに中継信号から受信した信号から識別情報等の情報を効率的に読み取ることができる。
【0015】
さらに、信号受信手段は、中継装置との間の無線接続を要求するコマンドを含む信号を受信し、接続要求手段は、信号にコマンドが含まれている場合に、無線接続を要求する、ことも好適である。かかる構成を採れば、サーバ装置から情報処理装置との間でのデータ通信を柔軟に制御することができる。
【0016】
またさらに、データ通信手段は、サーバ装置に対して中継装置を介してデータをアップロードする、ことも好適である。さらにまた、データ通信手段は、サーバ装置から中継装置を介してデータをダウンロードする、ことも好適である。この場合、サーバ装置と情報処理装置との間のデータ通信を、特定の通信方向に従って制御することができる。
【0017】
また、信号受信手段は、複数の識別情報を受信し、判定手段は、複数の識別情報のいずれかが端末識別情報に対応しているか否かを判定する、ことも好適である。こうすれば、中継装置と無線接続させる情報処理装置を複数に設定することができる。
【0018】
さらに、端末識別情報は、固有の情報処理装置を識別可能な情報である、ことも好適である。この場合、中継装置と無線接続させる情報処理装置をきめ細かく限定することができる。
【0019】
上記他の側面に係るサーバ装置においては、信号送信手段は、情報処理装置とのデータの送受信状態に応じて順次更新された1以上の識別情報を含む信号を、繰り返し送信する、ことが好適である。この場合、サーバ装置と情報処理装置とのデータ通信を確実に完了させることができる。
【0020】
また、情報処理装置との間におけるデータの送受信状態を示す通信状態情報を、端末識別情報に対応付けてさらに管理する通信状態記憶手段と、識別情報記憶手段に記憶された1以上の端末識別情報の中から、通信状態情報に基づいて1以上の識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、をさらに備え、信号送信手段は、識別情報抽出手段によって抽出された1以上の識別情報を含む信号を送信する、ことも好適である。かかる構成を採れば、サーバ装置と複数の情報処理装置とのデータ通信を、中継装置の処理負荷を軽減しながら確実に完了させることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、中継装置における処理負荷を軽減することにより円滑なデータ通信が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の好適な一実施形態であるデータ通信システム1を示す概略構成図である。
【図2】図1のサーバ装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1の携帯端末4のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図1のサーバ装置2の機能構成を示すブロック図である。
【図5】図4の識別情報記憶部202に記憶されるデータの構成を示す図である。
【図6】図1の携帯端末4の機能構成を示すブロック図である。
【図7】図1のデータ通信システム1のサーバ装置2によるデータ通信方法の手順を示すフローチャートである。
【図8】図1のデータ通信システム1の携帯端末4によるデータ通信方法の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の変形例において、識別情報記憶部202に記憶されるデータの構成を示す図である。
【図10】本発明の変形例にかかるサーバ装置2のデータ通信方法の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の変形例にかかる携帯端末4のデータ通信方法の手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の別の変形例において、識別情報記憶部202に記憶されるデータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面とともに本発明による情報処理装置、サーバ装置、データ通信システム、データ通信方法、及びデータ通信プログラムの一形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0024】
図1は、本発明の好適な一実施形態であるデータ通信システム1を示す概略構成図である。同図に示すデータ通信システム1は、例えば、IEEE 802.11で規定された無線LAN通信方式のような無線通信方式を用いて、携帯端末とサーバ装置との間で中継装置を介したデータ通信を実現するシステムである。本実施形態では、データ通信の一例として、サーバ装置から端末装置にダウンロードプログラムをダウンロードすることを想定している。同図に示すように、このデータ通信システム1は、サーバ装置2を備える。さらに、データ通信システム1は、サーバ装置2と通信ネットワークNWを介して接続された中継装置であるアクセスポイント3を備える。例えば、サーバ装置2とアクセスポイント3とは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のインターネットを含んだ通信ネットワークNWを介して常時接続されている。さらに、データ通信システム1は、アクセスポイント3と無線通信方式によって無線接続が可能な携帯端末4を複数備える。この携帯端末4は、携帯型ゲーム端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)、スマートフォン、タブレット端末、携帯音楽プレーヤー、可搬型パーソナルコンピュータ等の携帯型情報処理装置である。データ通信システム1は、このような携帯型情報処理装置に替えて、アクセスポイント3と無線通信方式によって無線接続が可能なデスクトップ型パーソナルコンピュータ、DVDレコーダ、ハードディスクレコーダ等の据置型情報処理装置を複数備えていても良い。なお、同図にはサーバ装置2が1台のみ図示されているが、後述するサーバ装置2の機能が複数のサーバ装置による協働によって実現されても良い。
【0025】
携帯端末4は、アクセスポイント3と無線接続が可能なエリアに位置した場合に、アクセスポイント3からブロードキャストで送信された無線信号を、同期方式によって受信することができる。同期して受信できる無線信号には管理フレームが含まれており、携帯端末4はこの管理フレームからコマンド等の各種制御情報を読み出すことができる。このような携帯端末4の動作を「同期」、又は「ジョイン(JOIN)」と呼んでいる。さらに、携帯端末4は、サーバ装置2との間でアクセスポイント3を介したデータ通信を行う前には、アクセスポイント3との相互認証(この動作を「認証(Authentication)」と呼ぶ。)、及び相互接続(この動作を「接続(Association)」と呼ぶ)を行う。この認証は、携帯端末4とアクセスポイント3との間で認証(Authentication)フレームと呼ばれる管理フレームを交換することで行われ、接続は、携帯端末4とアクセスポイント3との間で接続(Association)フレームと呼ばれる管理フレームを交換することで行われる。このような認証及び接続が完了後に、携帯端末4とサーバ装置2との間のアクセスポイント3を介したデータ通信が許可される。ここで、携帯端末4による同期動作時であって、認証及び接続が行われる前では、アクセスポイント3におけるIPアドレスやコネクション管理情報等の無線接続のためのリソースが消費されることは無い。これに対して、携帯端末4による認証及び接続が完了した場合には、アクセスポイント3におけるリソースを消費する。
【0026】
次に、サーバ装置2及び携帯端末4のハードウェア構成及び機能構成について詳細に説明する。
【0027】
図2に示すように、サーバ装置2は、物理的には、CPU21と、主記憶装置であるRAM22及びROM23と、ハードディスク装置等の補助記憶装置24と、入力デバイスであるキーボード、マウス、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、DVDドライブ装置等の入力装置25と、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置26と、通信ネットワークNW及びアクセスポイント3を介した携帯端末4との間でのデータ通信を司る通信モジュール27とを含む情報処理装置として構成されている。サーバ装置2によって実現される機能は、図2に示すCPU21、RAM22等のハードウェア上に所定のプログラムを読み込ませることにより、CPU21の制御のもとで通信モジュール27、入力装置25、出力装置26を動作させるとともに、RAM22や補助記憶装置24におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0028】
同様に、図3に示すように、携帯端末4は、CPU41と、主記憶装置であるRAM42及びROM43と、ハードディスク装置等の補助記憶装置44と、入力デバイスである入力キー、タッチパネル、マウス等の入力装置45、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置46と、無線通信によるアクセスポイント3を介したサーバ装置2との間でのデータ通信を司る無線通信モジュール47とを含む情報処理装置として構成されている。携帯端末4によって実現される機能は、図3に示すCPU41、RAM42等のハードウェア上に所定のプログラムを読み込ませることにより、CPU41の制御のもとで無線通信モジュール47、入力装置45、出力装置46を動作させるとともに、RAM42や補助記憶装置44におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0029】
図4に移って、サーバ装置2は、機能的な構成要素として、ID抽出部(識別情報抽出部)201を備えている。さらに、サーバ装置2は、識別情報記憶部202を備えている。ID抽出部201は、複数の携帯端末4へのダウンロードプログラムのダウンロード処理の開始指示を受けると、識別情報記憶部202に予め記憶された複数の端末ID(端末識別情報)の中から、1以上の一部の端末ID又は全ての端末IDを抽出する。このダウンロード処理の開始タイミングとしては、予めスケジューリングされたタイミング(定期的なタイミング、定時タイミング)や、外部から指示情報が受け付けられたタイミング等が挙げられる。
【0030】
図5には、識別情報記憶部202に予め記憶されている端末IDのデータ構成の一例を示している。同図に示すように、識別情報記憶部202には、固有の携帯端末4を識別するための端末ID“001”、“002”、…が記憶されている。また、識別情報記憶部202には、それぞれの端末IDによって識別される携帯端末4とサーバ装置2との間のデータの送受信状態を示す通信状態情報が、その端末IDに対応付けて更に管理される。例えば、端末ID“001”及び端末ID“001”によって識別される携帯端末4にサーバ装置2からダウンロードされたダウンロードプログラムのバージョンを示す“ダウンロード済みプログラムバージョン:Ver.2”が対応付けられて通信状態情報として記憶される。
【0031】
具体的には、ID抽出部201は、それぞれの端末IDに対応付けられた通信状態情報に基づいて、予めスケジュールされたデータの送受信処理が完了していない端末IDを抽出する。さらに具体的には、ID抽出部201は、最新バージョンのプログラムのダウンロード処理が完了していないことを示す通信状態情報に対応する端末IDを、所定数抽出する。図5の例によれば、最新バージョン“Ver.2”のダウンロードが完了していない端末ID“006”、“007”、…が、10個抽出される。
【0032】
図4に戻って、サーバ装置2は、コマンド生成部203を更に備える。コマンド生成部203は、ID抽出部201によって抽出された端末IDを含むコマンド情報を生成する。このコマンド情報は、携帯端末4に対してアクセスポイント3との無線接続を要求するものである。本実施形態では、一例として、アクセスポイント3との無線接続を要求するとともに、サーバ装置2から特定のダウンロードプログラムのダウンロードを要求するダウンロード要求コマンドを生成する。例えば、このようなコマンド情報には、そのヘッダ部分に、コマンド情報のデータサイズ、所定数の端末ID、及びコマンド情報に含まれる端末IDの個数を示す情報を含み、本体部分に、コマンドの種別を示す情報、ダウンロード対象のファイルの格納元を示す情報、及びダウンロード対象のファイルの格納先や格納先でのファイル名を示す情報を含む。
【0033】
また、サーバ装置2は、信号送信部204を更に備える。信号送信部204は、コマンド生成部203によって生成されたコマンド情報を含む信号を、アクセスポイント3を経由してブロードキャストによる無線通信によって携帯端末4に送信する。すなわち、信号送信部204は、コマンド情報をイーサネットフレーム等の有線伝送信号に包含させて、その有線伝送信号を通信ネットワークNWを介してアクセスポイント3に送信する。有線伝送信号に含まれるコマンド情報は、アクセスポイント3によって、IEEE802.11フレーム等の無線伝送信号に載せ換えられてからその無線伝送信号がブロードキャストで携帯端末4に送信される。言い換えれば、アクセスポイント3によって、無線伝送信号が特定の宛先を指定しないで送信され、その無線伝送信号はアクセスポイント3と無線通信可能なエリアに位置する全ての携帯端末4によって受信可能とされる。
【0034】
サーバ装置2は、データ通信部205を更に備える。データ通信部205は、携帯端末4とアクセスポイント3の間での認証及び接続が完了した後に、携帯端末4との間でのアクセスポイント3を介した無線通信によってデータを送信又は受信する。詳細には、携帯端末4からの要求により、サーバ装置2から携帯端末4に対してデータを送信する。より具体的には、携帯端末4から特定のダウンロードプログラムのダウンロードが要求された際に、データ通信部205は、最新バージョンのダウンロードプログラムを携帯端末4に送信する。データ通信部205が送信するデータは、ダウンロードプログラムには限定されず、音声データ、動画像データ、静止画像データ、文字データ、数値データ等の各種データであっても良い。
【0035】
さらに、サーバ装置2は、通信状態更新部206を備える。通信状態更新部206は、携帯端末4との間におけるデータの送受信状態を検出し、その検出した送受信状態に応じて識別情報記憶部202の通信状態情報を更新する。詳細には、データの送受信状態を示す情報を携帯端末4からデータ通信部205を経由して受信し、その送受信状態に応じた通信状態情報を、該当する端末IDに対応付けて識別情報記憶部202に記憶する。一例として、端末ID“001”の携帯端末4から最新のダウンロードプログラムのダウンロード完了の通知を受信した場合には、該当する端末ID“001”に対応する通信状態情報である“ダウンロード済みプログラムバージョン”を最新バージョン“Ver.2”に更新する。ここで、通信状態更新部206は、データの送受信状態を携帯端末4からの通知によって検出しているが、データの送受信状態を直接監視して検出しても良い。
【0036】
図6に移って、携帯端末4は、機能的な構成要素として、信号受信部401を備えている。信号受信部401は、コマンド情報を含む信号を、サーバ装置2からアクセスポイント3を経由して無線通信によって受信する。すなわち、信号受信部401は、アクセスポイント3からブロードキャスト送信されたIEEE802.11フレーム等の無線伝送信号を受信する。言い換えれば、アクセスポイント3によって特定の宛先を指定しないでブロードキャスト送信された無線伝送信号は、アクセスポイント3と無線通信可能なエリアに位置する全ての携帯端末4の信号受信部401によって受信される。なお、信号受信部401による無線伝送信号の受信は、アクセスポイントとの間で認証手順及び接続手順が実行される前の同期動作(ジョイン動作)によって行われる。
【0037】
また、携帯端末4は、ID判定部402を更に備える。さらに、携帯端末4は、自端末を識別するための固有の端末IDを記憶する識別情報記憶部403も備える。ID判定部402は、信号受信部401において受信された無線伝送信号の中にアクセスポイント3との無線接続を要求するコマンド情報が含まれている場合に、そのコマンド情報に含まれるコマンド情報を取り出した後、そのコマンド情報に含まれる複数の端末IDをさらに取り出す。そして、ID判定部402は、取り出した複数の端末IDのいずれかが識別情報記憶部403に記憶された自端末の端末IDに対応しているか否かを判定する。この場合、ID判定部402は、端末IDが一致しているか否かを判定しても良いし、端末IDが同一端末を識別するような対応関係にあるか否かを判定しても良い。
【0038】
携帯端末4は、接続要求部404を更に備える。接続要求部404は、判定部402によってコマンド情報に含まれる端末IDが自端末の端末IDに対応していると判定された場合に、アクセスポイント3との無線接続を要求する。具体的には、アクセスポイント3との間で認証及び接続を実行するために、アクセスポイントとの間で認証フレーム及び接続フレームを交換する。この認証及び接続が完了すると、携帯端末4とサーバ装置2との間でのアクセスポイント3を介したデータの送受信が許可される。
【0039】
また、携帯端末4は、データ通信部405を更に備える。データ通信部405は、接続要求部404とアクセスポイント3の間での認証及び接続が完了した後に、サーバ装置2との間でのアクセスポイント3を介した無線通信によってデータを送信又は受信する。詳細には、サーバ装置2に対してデータのダウンロードを要求し、サーバ装置2からデータを受信する。より具体的には、データ通信部405は、サーバ装置2に対して特定のダウンロードプログラムのダウンロードを要求することにより、サーバ装置2から最新バージョンのダウンロードプログラムをダウンロードする。データ通信部405が受信するデータは、ダウンロードプログラムには限定されず、音声データ、動画像データ、静止画像データ、文字データ、数値データ等の各種データであっても良い。
【0040】
さらに、携帯端末4は、通信状態通知部406を備える。通信状態通知部406は、サーバ装置2との間におけるデータの送受信状態を検出し、その検出した送受信状態に応じた通信状態情報を生成し、その通信状態情報をアクセスポイント3を経由してサーバ装置2に通知する。詳細には、データ通信部405によってサーバ装置2から受信されたデータの正常性を確認し、その正常性に応じた通信状態情報を生成する。より具体的には、通信状態通知部406は、サーバ装置2からダウンロードされた最新のダウンロードプログラムの正常性に応じた通信状態情報を生成する。このデータの正常性は、サーバ装置2との間におけるデータの送受信時のエラーメッセージの確認や、データに付加されたパリティビット等を使用した誤り検査によって検出される。ここで、通信状態通知部406は、データの正常性を確認する以外に、データ通信時にサーバ装置2やアクセスポイント3と交換される制御フレームの正常性を確認してもよい。また、通信状態通知部406をサーバ装置2側に設けて、サーバ装置2側でデータの送受信状態を監視して検出しても良い。
【0041】
次に、データ通信システム1におけるアクセスポイント3を介したサーバ装置2と携帯端末4との間のデータ通信方法について説明する。図7は、データ通信システム1におけるサーバ装置2のデータ通信手順を示すフローチャート、図8は、データ通信システム1における携帯端末4のデータ通信手順を示すフローチャートである。
【0042】
まず、図7を参照して、サーバ装置2のデータ通信手順について説明する。サーバ装置2において予めスケジューリングされたタイミングで携帯端末4へのデータダウンロード処理が開始されると、サーバ装置2のID抽出部201によって、識別情報記憶部202に記憶された複数の端末IDの一部が抽出される(ステップS101)。ここで、データダウンロード処理の開始の契機としては、サーバ装置2においてダウンロードプログラム等のダウンロード対象データの更新が検出されたタイミングや、サーバ装置2において外部から指示入力が受け付けられたタイミング等であってもよい。次に、サーバ装置のコマンド生成部203によって、携帯端末4へのデータのダウンロードを要求するダウンロード要求コマンドが、抽出した端末IDを含んで生成される(ステップS102)。その後、サーバ装置2の信号送信部204によって、ダウンロード要求コマンドを含む信号がブロードキャストで送信される(ステップS103)。その後、サーバ装置2のデータ通信部205によって、一定期間内に携帯端末4からダウンロード要求が受信されたか否かが判定される(ステップS104)。判定の結果、ダウンロード要求が受信されないと判定された場合には(ステップS104;NO)、処理をステップS101に戻し、再度、端末IDの抽出、信号のブロードキャスト送信が繰り返される。
【0043】
一方、ダウンロード要求が受信されたと判定された場合には、(ステップS104;YES)、データ通信部205によって、ダウンロード要求の送信元の携帯端末4に対するダウンロード処理が実行される(ステップS105)。次に、サーバ装置2の通信状態更新部206によって、ダウンロード要求の送信元の携帯端末4からデータの送受信状態である通信状態が通知されたか否かが判定され(ステップS106)、通信状態が通知されないと判定された場合には(ステップS106;NO)、処理をステップS101に戻し、再度、端末IDの抽出、信号のブロードキャスト送信が繰り返される。一方、通信状態が通知されたと判定された場合には(ステップS106;YES)、通信状態更新部206によって、その通信状態を基にして識別情報記憶部202における該当端末IDの通信状態情報が更新される(ステップS107)。
【0044】
その後、通信状態更新部206によって、識別情報記憶部202の通信状態情報が参照されることによって、ダウンロード対象の複数の携帯端末4に対するダウンロード処理が正常に完了しているか否かが判定される(ステップS108)。その結果、ダウンロード処理が正常に完了している場合には(ステップS108;YES)、データ通信処理が終了される。一方、ダウンロード処理が正常に完了していない場合には(ステップS108;NO)、処理をステップS101に戻し、再度、更新された通信状態情報を基にした端末IDの抽出、信号のブロードキャスト送信が繰り返される。
【0045】
図8を参照して、携帯端末4のデータ通信手順について説明する。最初に、携帯端末4におけるサーバ装置2からの信号の待ち受けが開始されると、携帯端末4の信号受信部401によって、ダウンロード要求コマンドを含む信号が受信されたか否かが判定される(ステップS201)。その結果、信号が受信されない場合には(ステップS201;NO)、再度信号の待ち受け状態に戻る。一方、信号が受信された場合には(ステップS201;YES)、信号受信部401によってサーバ装置2からアクセスポイント3を経由してダウンロード要求コマンドを含む信号が受信される(ステップS202)。
【0046】
そして、携帯端末4のID判定部402によって、ダウンロード要求コマンドに含まれる端末IDが自端末の端末IDに対応しているか否かが判定される(ステップS203)。判定の結果、自端末の端末IDに対応していない場合には(ステップS203;NO)、処理がステップS209に移行される。一方、判定の結果、自端末の端末IDに対応している場合には(ステップS203;YES)、携帯端末4の接続要求部404によって、アクセスポイント3との無線接続が要求される(ステップS204)。
【0047】
次に、アクセスポイント3と携帯端末4との間での認証及び接続が完了すると、携帯端末4のデータ通信部405とサーバ装置2のデータ通信部205との間でデータのダウンロード処理が実行される(ステップS205)。さらに、携帯端末4の通信状態通知部406によってデータの送受信状態が検出される(ステップS207)。そして、携帯端末4の通信状態通知部406からサーバ装置2に対して、検出された送受信状態に応じた通信状態情報が通知される(ステップS208)。その後、携帯端末4において待ち受けの終了指示が外部から受け付けられたか判定され(ステップS209)、待ち受けの終了指示が受け付けられた場合には(ステップS209;YES)、携帯端末4におけるデータ通信処理が終了される。一方、待ち受けの終了指示が受け付けられていない場合には(ステップS209;NO)、処理をステップS201に戻してサーバ装置2からの信号の待ち受け処理が繰り返される。
【0048】
次に、情報処理装置(コンピュータ)をサーバ装置2及び携帯端末4として動作させるデータ通信プログラムについて説明する。図2及び図3に示すようなハードウェア構成を有する情報処理装置であるサーバ装置2及び携帯端末4には、それぞれ、データ通信プログラムが、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号としてネットワークを介して提供される。サーバ装置2及び携帯端末4は、ネットワークを介して提供されたデータ通信プログラムを、それぞれ、補助記憶装置24,44等のメモリに格納し、当該データ通信プログラムを実行することができる。サーバ装置2及び携帯端末4は、メモリに格納されたデータ通信プログラムにアクセス可能になり、当該データ通信プログラムによって、本実施形態のサーバ装置2及び携帯端末4として動作することが可能になる。
【0049】
また、本発明の実施形態に係るデータ通信プログラムは、記録媒体に格納されて提供されてもよい。記録媒体としては、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD、あるいはROM等の記録媒体、あるいは半導体メモリ等が例示される。この場合、サーバ装置2及び携帯端末4には、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、DVDドライブ装置等の読取装置を用いてメモリにデータ通信プログラムが格納される。
【0050】
以上説明したデータ通信システム1及びそれを用いたデータ通信方法によれば、サーバ装置2から予め記憶した複数の端末IDから一部又は全部が抽出された1以上の端末IDを含む信号がブロードキャストで送信され、携帯端末4において、その信号が受信された後に、当該信号に含まれる複数の端末IDのうちの1つが予め記憶された自端末の端末IDに対応する場合に、アクセスポイント3に対して無線接続が要求された後に、サーバ装置2との間でアクセスポイント3を介したデータの送信又は受信が行われる。これにより、サーバ装置2によって台数の限定された携帯端末4を通信相手先としてデータ通信が実行されるので、アクセスポイント3における処理負荷が軽減されて無線接続に関するリソースの不足が防止され、サーバ装置2と携帯端末4との間の円滑なデータ通信が実現される。併せて、サーバ装置2に対する携帯端末4からのアクセスの集中も防止され、サーバ装置2の処理負荷を軽減してデータ通信システム1における処理効率が向上する。
【0051】
特に、携帯端末4では、アクセスポイント3との間での同期(ジョイン)動作によってブロードキャスト送信された信号を受信するので、サーバ装置2によって選定された携帯端末4以外の携帯端末4によるアクセスポイント3のリソースの消費を抑えることができる。これにより、アクセスポイント3におけるリソースの不足をより確実に防止できる。また、同期動作で信号を受信することで、サーバ装置2からのコマンドを認証及び接続の完了前に効率的に信号を受信することもできる。
【0052】
また、サーバ装置2では携帯端末4とのデータの送受信状態に応じて順次更新された複数の端末IDを含む信号を繰り返し送信するので、サーバ装置2とのデータ通信の相手である携帯端末4を、データの送受信状態に応じて適切に選択させることができる。これにより、多くの携帯端末4におけるダウンロードデータを同期させたい場合や、多くの携帯端末4から漏れなくアップロードデータを受信したい場合に、安全にデータ通信を完了させることができる。
【0053】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、サーバ装置2から携帯端末4にデータをダウンロードしていたが、携帯端末4からサーバ装置2に向けてデータをアップロードしてもよい。
【0054】
図9には、このような変形例において、サーバ装置2の識別情報記憶部202に記憶されるデータの構成の一例を示しており、図10及び図11には、それぞれ、この変形例におけるサーバ装置2及び携帯端末4におけるデータ通信方法を示すフローチャートを示している。図9に示すように、サーバ装置2の識別情報記憶部202においては、各端末IDに対応する通信状態情報として、アップロード処理が完了したことを示す“アップロード完了日時”が管理される。また、図10及び図11に示すように、サーバ装置2において、ダウンロード要求コマンドに替えて、携帯端末4にデータのアップロードを要求するアップロード要求コマンドが生成され(ステップS302)、その後、携帯端末4とサーバ装置2との間でデータのアップロード処理が実行される(ステップS305,405)。この場合は、サーバ装置2において、アップロードされたデータの正常性が確認されることにより、データの送受信状態が検出され(ステップS306)、その検出結果を基に識別情報記憶部202の通信状態情報が更新される(ステップS307)。
【0055】
また、サーバ装置2の識別情報記憶部202において管理される通信状態情報としては、他の様々なデータ形態を採用することができる。例えば、図12に示すように、通信状態情報は、携帯端末4とサーバ装置2との間におけるデータ通信の完了有無を示すフラグ情報であってもよいし、図9に示したように、データ通信の完了日時を示す日時情報であってもよい。
【0056】
また、サーバ装置2の識別情報記憶部202及び携帯端末4の識別情報記憶部403に記憶される端末IDは、固有の携帯端末4を識別する情報のほか、複数の携帯端末4を含むグループ(端末群)を識別する情報であってもよい。この場合、携帯端末4のID判定部402は、コマンド情報に含まれる端末IDが自端末を含むグループに対応しているか否かを判定してもよい。
【符号の説明】
【0057】
1…データ通信システム、2…サーバ装置、3…アクセスポイント(中継装置)、4…携帯端末、201…ID抽出部(識別情報抽出部)、202…識別情報記憶部(通信状態記憶部)、204…信号送信部、205…データ通信部、401…信号受信部、402…ID判定部、403…識別情報記憶部、404…接続要求部、405…データ通信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信する情報処理装置であって、
情報処理装置を識別する端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記サーバ装置から前記中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信された少なくとも1以上の識別情報を含む信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段によって受信された信号に含まれる前記1以上の識別情報のいずれかが前記端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、前記中継装置との間の無線接続を要求する接続要求手段と、
前記サーバ装置との間で前記中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記信号受信手段は、前記中継装置との間での認証手順及び接続手順の実行前の状態において前記信号を受信する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記信号受信手段は、前記信号を同期方式により受信する、
ことを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記信号受信手段は、前記中継装置との間の無線接続を要求するコマンドを含む前記信号を受信し、
前記接続要求手段は、前記信号に前記コマンドが含まれている場合に、前記無線接続を要求する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記データ通信手段は、前記サーバ装置に対して前記中継装置を介してデータをアップロードする、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記データ通信手段は、前記サーバ装置から前記中継装置を介してデータをダウンロードする、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記信号受信手段は、複数の前記識別情報を受信し、
前記判定手段は、複数の前記識別情報のいずれかが前記端末識別情報に対応しているか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記端末識別情報は、固有の情報処理装置を識別可能な情報である、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するサーバ装置であって、
情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、前記中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信手段と、
前記情報処理装置との間で前記中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項10】
前記信号送信手段は、前記情報処理装置との前記データの送受信状態に応じて順次更新された前記1以上の識別情報を含む前記信号を、繰り返し送信する、
ことを特徴とする請求項9記載のサーバ装置。
【請求項11】
前記情報処理装置との間における前記データの送受信状態を示す通信状態情報を、前記端末識別情報に対応付けてさらに管理する通信状態記憶手段と、
前記識別情報記憶手段に記憶された1以上の端末識別情報の中から、前記通信状態情報に基づいて1以上の識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、をさらに備え、
前記信号送信手段は、前記識別情報抽出手段によって抽出された1以上の識別情報を含む信号を送信する、
ことを特徴とする請求項10記載のサーバ装置。
【請求項12】
サーバ装置と情報処理装置の間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するデータ通信システムであって、
前記情報処理装置は、
情報処理装置を識別する端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記サーバ装置から前記中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信された少なくとも1以上の識別情報を含む信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段によって受信された信号に含まれる前記1以上の識別情報のいずれかが前記端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、前記中継装置との間の無線接続を要求する接続要求手段と、
前記サーバ装置との間で前記中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、
を備え、
前記サーバ装置は、
情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、前記中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信手段と、
前記情報処理装置との間で前記中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段と、
を備えることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項13】
サーバ装置と情報処理装置の間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するデータ通信方法であって、
前記サーバ装置が、予め記憶された情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、前記中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信ステップと、
前記情報処理装置が、前記サーバ装置から前記中継装置を経由して、前記信号を受信する信号受信ステップと、
前記情報処理装置が、前記信号受信ステップによって受信された信号に含まれる前記1以上の識別情報のいずれかが、予め記憶された情報処理装置を識別する端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定ステップと、
前記情報処理装置が、前記判定ステップによって前記1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、前記中継装置との間の無線接続を要求する接続要求ステップと、
前記情報処理装置と前記サーバ装置とが、前記中継装置を介した無線通信によって互いにデータを送信又は受信するデータ通信ステップと、
を備えることを特徴とするデータ通信方法。
【請求項14】
サーバ装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するためのプログラムであって、
コンピュータを、
前記サーバ装置から前記中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信された少なくとも1以上の識別情報を含む信号を受信する信号受信手段、
前記信号受信手段によって受信された信号に含まれる前記1以上の識別情報のいずれかが、予め記憶された情報処理装置を識別する端末識別情報に対応しているか否かを判定する判定手段、
前記判定手段によって前記1以上の識別情報のいずれかが対応していると判定された場合に、前記中継装置との間の無線接続を要求する接続要求手段、及び
前記サーバ装置との間で前記中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段、
として機能させることを特徴とするデータ通信プログラム。
【請求項15】
情報処理装置との間で中継装置を介した無線通信によってデータを送受信するためのプログラムであって、
コンピュータを、
予め記憶された情報処理装置を識別する1以上の端末識別情報から抽出された1以上の識別情報を少なくとも含む信号を、前記中継装置を経由して、ブロードキャストによって送信する信号送信手段、及び
前記情報処理装置との間で前記中継装置を介した無線通信によってデータを送信又は受信するデータ通信手段、
として機能させることを特徴とするデータ通信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−74330(P2013−74330A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209729(P2011−209729)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】