説明

情報処理装置、データ管理システム、データ管理方法およびプログラム

【課題】位置情報を利用してセキュリティを確保したり、他の装置から位置情報の取得が不要で効率的な管理が可能な情報処理装置、データ管理システム、方法およびプログラムを得る。
【解決手段】受信時現在位置判別手段1303は、たとえばデータ受信手段1302がデータを受信する時点で現在位置判別手段1301によって現在の位置を判別し記録する。読出時現在位置判別手段1306は、データを格納したファイルの読み出しが指示されたとき同様に現在の位置を判別し、記憶しておいた位置との差が許容距離範囲であればこれを許可することでセキュリティを確保する。位置情報を用いて無線を用いた効率的なデータ転送も行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、データ管理システム、データ管理方法およびプログラムに関する。本発明は、一般的なデータの他に、たとえばデジタルカメラ等の撮影装置で撮像することによって得られた静止画や動画等の画像ファイルの管理を好適に行うことができる情報処理装置、データ管理システム、データ管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
撮影装置では各種の画像を撮影すると共に、撮影した画像ごとに撮影した月日等の時計情報を記録することが従来から一般的に行われている。これにより、画像ごとに時計情報を参照することで、たとえば自分の子供が何歳のときの運動会の画像であるとか、どこに旅行したときの写真であるといったことを知ることができる。
【0003】
最近では、GPS(Global Positioning System)が携帯電話機を初めとして各種の装置に採用されてきている。GPSを採用すると、その装置の現在の位置情報を確認することができる。GPSを採用した撮影装置として、本発明に関連する第1の関連技術が存在している(たとえば特許文献1の第2実施の形態参照)。
【0004】
この第1の関連技術では、撮影装置としての画像入力装置にGPS受信機が内蔵されている。このため、第1の関連技術では、画像入力装置を情報処理装置に格納するとき、内蔵されたGPS受信機から撮影時の位置情報を受け取って画像データの保存箇所に一緒に格納することができる。ここで情報処理装置は、大容量記憶装置やこのような記憶装置を備えたパーソナルコンピュータあるいはスマートフォンをはじめとする携帯電話機のような装置であり、撮影装置の撮影した画像を取り込んでその内部に格納したり、更に他の装置にデータを転送するために使用される装置である。
【0005】
このように情報処理装置内で画像ごとに位置情報を格納するようにすると、これら位置情報をキーとして画像ごとに格納場所を選択して管理することができる。この結果、たとえば撮影装置としてのデジタルカメラをパーソナルコンピュータに接続して画像を取り込んだような場合には、ある観光地で撮影した画像をその観光地用に予め用意したフォルダに格納するというように、画像ごとの管理をスムーズに進行させることが可能になる。
【0006】
第1の関連技術では撮影装置としての画像入力装置にGPS受信機が内蔵されているので、位置情報を用いた画像ファイルの管理が可能である。デジタルカメラに限定してみると、カメラ自体にGPS受信機を内蔵させている機種は一部に限られる。多くの機種では撮影装置側にGPS受信機を内蔵していない。このため、GPS受信機を内蔵していない撮影装置では、位置情報を画像の管理に使用することができない。
【0007】
そこで、撮影の対象となる個人端末から位置情報を得て、これを撮影装置から得られる画像データと共に情報処理装置に一緒に格納することが、前記した特許文献1に第1実施の形態として開示されている。この第1実施の形態として開示された第2の関連技術によれば、撮影装置がGPS受信機を内蔵していなくても、情報処理装置側が個人端末から位置情報を受信する受信部を備えており、位置情報の取得が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−344867号公報(第0035段落、第0064段落、図1、図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上説明した第1の関連技術および第2の関連技術によれば、情報処理装置が画像データと関連付けて位置情報を取得するためには、撮影装置自体や撮影のときに使用した通信相手のいずれかが位置情報を取得する機能を備えていなければならない。また、情報処理装置側が撮影装置だけでなく関連する個人端末や基地局から位置情報を取得する機能を実現するためには、各種の装置から位置情報を取得するための特別の受信装置を必要とする。しかも、情報処理装置側に用意する受信装置は、撮影に関連しない周囲の個人端末から送られてくる位置情報を無関係な情報として遮断する必要があり、そのための仕組みが煩雑となるいう問題もあった。
【0010】
以上、撮影装置から画像ファイル等の画像データを取り込む(受信する)場合を説明したが、一般のデータあるいはファイルを受信する情報処理装置についても、位置情報との関係で同様の問題がある。
【0011】
そこで本発明の目的は、他の装置から位置情報の取得が不要で効率的な管理が可能な情報処理装置、データ管理システム、データ管理方法およびプログラムを提供することにある。
【0012】
また本発明の目的は、位置情報を利用してそのセキュリティを確保することができるようにした情報処理装置、データ管理システム、データ管理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明では、(イ)位置情報を登録する位置情報登録手段と、(ロ)自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、(ハ)ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示があったとき前記した現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、(ニ)この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記した位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、(ホ)この位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記したファイルの読み出しあるいは書き込みの指示を有効として指示に応じた処理を実行する指示内容実行手段とを情報処理装置が具備する。
【0014】
また、本発明では、(イ)特定の無線アクセスポイントの位置と一致する位置情報を登録する位置情報登録手段と、(ロ)自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、(ハ)ファイルの転送の指示があったとき前記した現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、(ニ)この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記した位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、(ホこの位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記した特定の無線アクセスポイントを用いて前記したファイルの転送の指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段とを情報処理装置が具備する。
【0015】
更に本発明では、(イ)自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、(ロ)所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、(ハ)このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記した現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、(ニ)この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記したデータ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段と、(ホ)この現在位置ファイル記録手段によって現在位置を記録したファイルを格納するファイル格納手段と、(へ)このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき前記した現在位置判別手段によって現在の位置を判別する読出時現在位置判別手段と、(ト)この読出時現在位置判別手段によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、(チ)この位置一致有無判別手段で位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可するファイル読出許可手段とを情報処理装置が具備する。
【0016】
更にまた、本発明では、(イ)自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、(ロ)所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段と、(ハ)このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき前記した現在位置判別手段によって現在位置を判別する転送時現在位置判別手段と、(ニ)前記したファイル格納手段に格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルと、(ホ)この無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記した転送時現在位置判別手段の判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出手段と、(へ)この無線アクセスポイント抽出手段によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段とを情報処理装置が具備する。
【0017】
また本発明では、(イ)データを格納した所定の装置と、(ロ)自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、前記した所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記した現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記したデータ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段と、この現在位置ファイル記録手段によって現在位置を記録したファイルを格納するファイル格納手段と、このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき前記した現在位置判別手段によって現在の位置を判別する読出時現在位置判別手段と、この読出時現在位置判別手段によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、この位置一致有無判別手段で位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可するファイル読出許可手段とを備えた情報処理装置とをデータ管理システムが具備する。
【0018】
更に本発明では、(イ)データを格納した所定の装置と、(ロ)自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段と、このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき前記した現在位置判別手段によって現在位置を判別する転送時現在位置判別手段と、前記したファイル格納手段に格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルと、この無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記した転送時現在位置判別手段の判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出手段と、この無線アクセスポイント抽出手段によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段と、前記した所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記した現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記したデータ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段とを備え、前記したファイル格納手段は前記した現在位置ファイル記録手段の記録したファイルを格納するようにした情報処理装置とをデータ管理システムが具備する。
【0019】
また、本発明では、(イ)所定の装置からデータを受信するデータ受信ステップと、(ロ)このデータ受信ステップでデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する現在位置判別ステップと、(ハ)この受信時現在位置判別ステップによって判別した受信時における現在位置を前記したデータ受信ステップによって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録ステップと、(ニ)この現在位置ファイル記録ステップによって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納するファイル格納ステップと、(ホ)このファイル格納ステップで格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する読出時現在位置判別ステップと、(へ)この読出時現在位置判別ステップによって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別ステップと、(ト)この位置一致有無判別ステップで位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可するファイル読出許可ステップとをデータ管理方法が具備する。
【0020】
更に本発明では、(イ)所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する転送時現在位置判別ステップと、(ロ)前記したファイル格納手段に格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記した転送時現在位置判別ステップで判別した現在位置を比較する比較ステップと、(ハ)この比較ステップで比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出ステップと、(ニ)この無線アクセスポイント抽出ステップによって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信ステップとをデータ管理方法が具備する。
【0021】
更にまた、本発明では、コンピュータに、データ管理プログラムとして、(イ)所定の装置からデータを受信するデータ受信処理と、(ロ)このデータ受信処理でデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する現在位置判別処理と、(ハ)この受信時現在位置判別処理によって判別した受信時における現在位置を前記したデータ受信処理によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録処理と、(ニ)この現在位置ファイル記録処理によって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納するファイル格納処理と、(ホ)このファイル格納処理で格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する読出時現在位置判別処理と、(へ)この読出時現在位置判別処理によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別処理と、(ト)この位置一致有無判別処理で位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可するファイル読出許可処理とを実行させる。
【0022】
また、本発明では、コンピュータに、データ管理プログラムとして、(イ)所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する転送時現在位置判別処理と、(ロ)前記したファイル格納手段に格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記した転送時現在位置判別処理で判別した現在位置を比較する比較処理と、(ハ)この比較処理で比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出処理と、(ニ)この無線アクセスポイント抽出処理によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信処理とを実行させる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、情報処理装置を紛失してもその内部に格納しているファイルのヘッダに記録している位置と予め定めた許容距離範囲で一致する位置でしかそのファイルを読み出すことができない。したがって、ファイルに対する特別のアクセス制限を設けなくても情報処理装置が紛失した場合のセキュリティ対策を採ることができる。
【0024】
また、本発明によれば無線アクセスポイントを使用してファイルを他の場所に転送する際に無線アクセスポイント位置情報テーブルから最適な無線アクセスポイントを選択して接続処理を開始することができる。このため、適切な無線アクセスポイントを迅速に選択してファイルの転送を行うことができる。また、ファイルの転送によって情報処理装置側のメモリの容量不足を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の情報処理装置のクレーム対応図である。
【図2】本発明の他の情報処理装置のクレーム対応図である。
【図3】本発明の更に他の情報処理装置のクレーム対応図である。
【図4】本発明の更にまた他の情報処理装置のクレーム対応図である。
【図5】本発明のデータ管理システムのクレーム対応図である。
【図6】本発明の他のデータ管理システムのクレーム対応図である。
【図7】本発明のデータ管理方法のクレーム対応図である。
【図8】本発明の他のデータ管理方法のクレーム対応図である。
【図9】本発明のデータ管理プログラムのクレーム対応図である。
【図10】本発明の他のデータ管理プログラムのクレーム対応図である。
【図11】本発明の実施の形態によるデータ管理システムの構成を表わしたシステム構成図である。
【図12】本実施の形態の情報処理装置の概要を表わしたブロック図である。
【図13】本実施の形態の情報処理装置が撮影装置から画像ファイルを取り込む処理とこれに伴う処理の様子を表わした流れ図である。
【図14】本実施の形態で切り替え先が「画像転送オン」の場合における情報処理装置の画像ファイル転送処理の様子を表わした流れ図である。
【図15】本実施の形態で情報処理装置に一度格納した画像ファイルを元の撮影装置に戻す場合の処理の様子を表わした流れ図である。
【図16】情報処理装置に図11で説明した以外の装置としての電子装置が接続された変形例におけるデータ管理システムの構成を表わしたシステム構成図である。
【図17】本発明の変形例における情報処理装置の構成の概要を表わしたブロック図である。
【図18】この変形例における電子装置に対する情報処理装置のファイルの読出制御の様子を表わした流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本発明の情報処理装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の情報処理装置1100は、位置情報を登録する位置情報登録手段1101と、現在位置判別手段1102と、現在位置取得手段1103と、位置一致有無判別手段1104と、指示内容実行手段1105を備えている。ここで、位置情報登録手段1101は、位置情報を登録する。現在位置判別手段1102は、自装置の現在位置を判別する。現在位置取得手段1103は、ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示があったとき現在位置判別手段1102を用いて自装置の現在位置を取得する。位置一致有無判別手段1104は、現在位置取得手段1103の取得した現在位置が位置情報登録手段1101に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する。指示内容実行手段1105は、位置一致有無判別手段1104が一致すると判別したとき前記したファイルの読み出しあるいは書き込みの指示を有効として指示に応じた処理を実行する。
【0027】
図2は、本発明の他の情報処理装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の他の情報処理装置1200は、位置情報登録手段1201と、現在位置判別手段1202と、現在位置取得手段1203と、位置一致有無判別手段1204と、無線送信手段1205を備えている。ここで、位置情報登録手段1201は、特定の無線アクセスポイントの位置と一致する位置情報を登録する。現在位置判別手段1202は、自装置の現在位置を判別する。現在位置取得手段1203は、ファイルの転送の指示があったとき現在位置判別手段1202を用いて自装置の現在位置を取得する。位置一致有無判別手段1204は、現在位置取得手段1203の取得した現在位置が位置情報登録手段1201に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する。無線送信手段1205は、位置一致有無判別手段1204が一致すると判別したとき前記した特定の無線アクセスポイントを用いて前記したファイルの転送の指示があったファイルを無線で転送する。
【0028】
図3は、本発明の更に他の情報処理装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の情報処理装置1300は、現在位置判別手段1301と、データ受信手段1302と、受信時現在位置判別手段1303と、現在位置ファイル記録手段1304と、ファイル格納手段1305と、読出時現在位置判別手段1306と、位置一致有無判別手段1307と、ファイル読出許可手段1308を備えている。ここで、現在位置判別手段1301は、自装置の現在位置を判別する。データ受信手段1302は、所定の装置からデータを受信する。受信時現在位置判別手段1303は、データ受信手段1302がデータを受信する時点で前記した現在位置判別手段1301によって現在の位置を判別する。現在位置ファイル記録手段1304は、受信時現在位置判別手段1303によって判別した受信時における現在位置をデータ受信手段1302によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する。ファイル格納手段1305は、現在位置ファイル記録手段1304によって現在位置を記録したファイルを格納する。読出時現在位置判別手段1306は、ファイル格納手段1305に格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき現在位置判別手段1301によって現在の位置を判別する。位置一致有無判別手段1307は、読出時現在位置判別手段1306によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する。ファイル読出許可手段1308は、位置一致有無判別手段17で位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可する。
【0029】
図4は、本発明の更にまた他の情報処理装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の他の情報処理装置1400は、現在位置判別手段1401と、ファイル格納手段1402と、転送時現在位置判別手段1403と、無線アクセスポイント位置情報テーブル1404と、無線アクセスポイント抽出手段1405と、無線送信手段1406を備えている。ここで、現在位置判別手段1401は、自装置の現在位置を判別する。ファイル格納手段1402は、所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納する。転送時現在位置判別手段1403は、ファイル格納手段1402に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置判別手段1401によって現在位置を判別する。無線アクセスポイント位置情報テーブル1404は、ファイル格納手段1402に格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納したものである。無線アクセスポイント抽出手段1405は、無線アクセスポイント位置情報テーブル1404に格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と転送時現在位置判別手段1403の判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する。無線送信手段1406は、無線アクセスポイント抽出手段1405によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する。
【0030】
図5は、本発明のデータ管理システムのクレーム対応図を示したものである。本発明のデータ管理システム1500は、所定の装置1501と、情報処理装置1502を備えている。ここで、所定の装置1501はデータを格納した装置である。情報処理装置1502は、現在位置判別手段1502aと、データ受信手段1502bと、受信時現在位置判別手段1502cと、現在位置ファイル記録手段1502dと、ファイル格納手段1502eと、読出時現在位置判別手段1502fと、位置一致有無判別手段1502gと、ファイル読出許可手段1502hを備えている。現在位置判別手段1502aは、自装置の現在位置を判別する。データ受信手段1502bは、前記した所定の装置からデータを受信する。受信時現在位置判別手段1502cは、データ受信手段1502bがデータを受信する時点で現在位置判別手段1502aによって現在の位置を判別する。現在位置ファイル記録手段1502dは、受信時現在位置判別手段1502cによって判別した受信時における現在位置をデータ受信手段1502bによって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する。ファイル格納手段1502eは、現在位置ファイル記録手段1502dによって現在位置を記録したファイルを格納する。読出時現在位置判別手段1502fは、ファイル格納手段1502eに格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき現在位置判別手段1502aによって現在の位置を判別する。位置一致有無判別手段1502gは、読出時現在位置判別手段1502fによって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する。ファイル読出許可手段1502hは、位置一致有無判別手段1502gで位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可する。
【0031】
図6は、本発明の他のデータ管理システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の他のデータ管理システム1600は、所定の装置1601と情報処理装置1602を備えている。ここで、所定の装置1601はデータを格納した装置である。情報処理装置1602は、現在位置判別手段1602aと、ファイル格納手段1602bと、転送時現在位置判別手段1602cと、無線アクセスポイント位置情報テーブル1602dと、無線アクセスポイント抽出手段1602eと、無線送信手段1602fと、データ受信手段1602gと、受信時現在位置判別手段1602hと、現在位置ファイル記録手段1602iを備えている。ここで現在位置判別手段1602aは自装置の現在位置を判別する。ファイル格納手段1602bは、所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納する。転送時現在位置判別手段1602cは、ファイル格納手段1602bに格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置判別手段1602aによって現在位置を判別する。無線アクセスポイント位置情報テーブル1602dは、ファイル格納手段1602bに格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納したものである。無線アクセスポイント抽出手段1602eは、無線アクセスポイント位置情報テーブル1602dに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と転送時現在位置判別手段1602cの判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する。無線送信手段1602fは、無線アクセスポイント抽出手段1602eによって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する。データ受信手段1602gは、所定の装置1601からデータを受信する。受信時現在位置判別手段1602hは、データ受信手段1602gがデータを受信する時点で現在位置判別手段1602aによって現在の位置を判別する。現在位置ファイル記録手段1602iは、受信時現在位置判別手段1602hによって判別した受信時における現在位置をデータ受信手段1602gによって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する。ファイル格納手段1602bは現在位置ファイル記録手段1602jの記録したファイルを格納するようにしている。
【0032】
図7は、本発明のデータ管理方法のクレーム対応図を示したものである。本発明のデータ管理方法1700は、データ受信ステップ1701と、現在位置判別ステップ1702と、現在位置ファイル記録ステップ1703と、ファイル格納ステップ1704と、読出時現在位置判別ステップ1705と、位置一致有無判別ステップ1706と、ファイル読出許可ステップ1707を備えている。ここで、データ受信ステップ1701では、所定の装置からデータを受信する。現在位置判別ステップ1702では、データ受信ステップ1701でデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する。現在位置ファイル記録ステップ1703では、受信時現在位置判別ステップ1702によって判別した受信時における現在位置をデータ受信ステップ1701によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する。ファイル格納ステップ1704では、現在位置ファイル記録ステップ1703によって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納する。読出時現在位置判別ステップ1705では、ファイル格納ステップ1704で格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する。位置一致有無判別ステップ1706では、読出時現在位置判別ステップ1705によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する。ファイル読出許可ステップ1707では、位置一致有無判別ステップ1706で位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可する。
【0033】
図8は、本発明の他のデータ管理方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の他のデータ管理方法1800は、転送時現在位置判別ステップ1801と、比較ステップ1802と、無線アクセスポイント抽出ステップ1803と、無線送信ステップ1804を備えている。ここで、転送時現在位置判別ステップ1801では、所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する。比較ステップ1802では、前記したファイル格納手段に格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と転送時現在位置判別ステップ1801で判別した現在位置を比較する。無線アクセスポイント抽出ステップ1803では、比較ステップ1802で比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する。無線送信ステップ1804では、無線アクセスポイント抽出ステップ1803によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する。
【0034】
図9は、本発明のデータ管理プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明のデータ管理プログラム1900は、コンピュータに、データ受信処理1901と、現在位置判別処理1902と、現在位置ファイル記録処理1903と、ファイル格納処理1904と、読出時現在位置判別処理1905と、位置一致有無判別処理1906と、ファイル読出許可処理1907を実行させるようにしている。ここで、データ受信処理1901では、所定の装置からデータを受信する。現在位置判別処理1902では、データ受信処理1901でデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する。現在位置ファイル記録処理1903では、受信時現在位置判別処理1902によって判別した受信時における現在位置をデータ受信処理1901によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する。ファイル格納処理1904では、現在位置ファイル記録処理1903によって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納する。読出時現在位置判別処理1905では、ファイル格納処理1904で格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する。位置一致有無判別処理1906では、読出時現在位置判別処理1905によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する。ファイル読出許可処理1907では、位置一致有無判別処理1906で位置が一致すると判別したときのみ前記したファイルの読み出しを許可する。
【0035】
図10は、本発明の他のデータ管理プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の他のデータ管理プログラム2000は、コンピュータに、転送時現在位置判別処理2001と、比較処理2002と、無線アクセスポイント抽出処理2003と、無線送信処理2004を実行させるようにしている。ここで、転送時現在位置判別処理2001では、所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する。比較処理2002では、前記したファイル格納手段に格納したファイルを前記した他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と転送時現在位置判別処理001で判別した現在位置を比較する。無線アクセスポイント抽出処理2003では、比較処理2002で比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記した現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する。無線送信処理2004では、無線アクセスポイント抽出処理2003によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記した転送する指示があったファイルを無線で転送する。
【0036】
<発明の実施の形態>
【0037】
次に本発明の実施の形態を説明する。
【0038】
図11は、本発明の実施の形態によるデータ管理システムの構成を表わしたものである。本実施の形態のデータ管理システム100は、撮影装置101と、この撮影装置101から画像データ102の取り込みを行う情報処理装置103と、情報処理装置103から必要な場合に画像データの転送104を行う第1〜第Mの転送先装置1051〜105Mを備えている。第1〜第Mの転送先装置1051〜105Mは、インターネット等のネットワーク106を介して画像ファイル格納場所107にアクセス可能である。
【0039】
情報処理装置103は自身でGPS衛星108から位置測定用データ109を受信して、現在位置の判別を行うことができるようになっている。情報処理装置103は位置データを算出するためにGPS衛星108の複数個から同時に位置測定用データ109を受信する必要があるが、ここでは図示を簡略化して1個のみ図示している。
【0040】
撮影装置101は、デジタルカメラ、スキャナ等の撮像装置である。携帯電話機のようにその一部に撮像素子が内蔵されている装置であっても、静止画あるいは動画を撮影できる機能を持っていればよい。
【0041】
撮影装置101から情報処理装置103への画像データ102の取り込みは、各種の手法で行うことができる。たとえばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルを使用して有線で画像データ102の取り込みを行ってもよいし、情報処理装置103側にアダプタを用意して、画像データ102を格納したメモリカードを情報処理装置103側に装着するようにしてもよい。メモリカードとしては、SD(Secure Digital)カードやCF(Compact Flash)カード等の各種のカードを使用可能である。
【0042】
情報処理装置103から第1〜第Mの転送先装置1051〜105Mのいずれかへの画像データの転送104は、本実施の形態では無線で行う。情報処理装置103が一度取り込んだ画像データは、必要に応じて撮影装置101側に再度格納することも可能である。
【0043】
図12は、情報処理装置の概要を表わしたものである。情報処理装置103は、コントローラとしてMPU(microprocessor)111を備えている。MPU111は、記録素子としてのメモリ112、方位情報を取得するための磁気センサ113、位置情報取得のためのGPS部114、無線を出力する無線部115および切替スイッチ116と接続されている。切替スイッチ116は、この情報処理装置103のユーザが、画像データをメモリ112内に保存するか、外部に転送するかを手動によって選択するためのスイッチである。
【0044】
無線部115は、図11に示した第1〜第Mの転送先装置1051〜105Mのいずれかに画像データを無線で送出する回路から構成されている。第1〜第Mの転送先装置1051〜105Mのいずれに画像データを転送するかは、メモリ112内の不揮発性メモリ領域に用意した無線接続先テーブル117をMPU111が読み出して決定する。メモリ112には、MPU111が行う一連の制御のためのプログラムも格納されるようになっている。MPU111は、図11に示した撮影装置101とのインタフェースをとる機能も備えている。
【0045】
以上説明したような情報処理装置103は、1枚のプリント基板上にMPU111等の各種の部品を実装した装置として構成することができる。メモリ112は、前記した、SDカードやCFカード等の各種のカードを図示しないカード用スロットに装着することで、その容量を増大させることができる。
【0046】
図13は、情報処理装置が撮影装置から画像ファイルを取り込む処理とこれに伴う処理の様子を表わしたものである。図11および図12と共に説明する。
【0047】
ユーザは、情報処理装置103に撮影装置101から画像ファイルを取り込むに際して、所定の準備を行う。たとえば撮影装置101と情報処理装置103の間に図示しないUSBケーブルを接続したり、撮影装置101側に着脱自在のメモリカードが使用されており、これを介して画像ファイルの取り込みを行う場合にはそのカードを情報処理装置103にセットする。
【0048】
このようにして画像ファイルの取り込みの準備が完了したら、図13に示すようにMPU111は画像ファイルの受信を行う(ステップS201)。受信した画像ファイルはMPU111によってメモリ112の図示しない一時保存領域に格納される(ステップS202)。
【0049】
以上の処理が終了すると、MPU111はGPS部114を指示して情報処理装置103の現在位置を表わす位置情報を取得する(ステップS203)。取得した位置情報は、前記した一時保存領域に格納される。
【0050】
次にMPU111は磁気センサ113を用いて地磁気を検知し、方位情報を取得する(ステップS204)。取得した方位情報は、前記した一時保存領域に格納される。なお、ステップS203の処理とステップS204の処理は、どちらが先行してもよい。
【0051】
以上のようにして画像ファイルの取り込みと位置情報および方位情報の取得を行ったら、MPU111は画像ファイルのヘッダ領域のそれぞれ定められた場所に位置情報および方位情報を格納する(ステップS205)。このとき、撮影装置101から取り込んだ画像ファイルのヘッダ領域に撮影装置101側がすでに位置情報や方位情報を格納している場合がある。このような場合には、その画像ファイルをカプセル化するように新たにその画像ファイルにヘッダ領域を追加する。そして、その追加されたヘッダ領域に情報処理装置103側の現在位置を基準として測定した位置情報および方位情報を格納することになる。
【0052】
このようにして位置情報および方位情報を格納したら、MPU111は切替スイッチ116が「メモリ記録オン」の側になっているかをチェックする(ステップS206)。切替スイッチ116は、取り込んだ画像ファイルをメモリ112内に最終的に保存するか、情報処理装置103以外の場所に転送するかをユーザが予め手動によって選択するスイッチである。切替スイッチ116の切り替え先が「メモリ記録オン」の側になっている場合には、メモリ112内の保存ファイル領域118に該当する画像ファイルが格納されることになる。切替スイッチ116の切り替え先が「画像転送オン」になっている場合には、第1〜第Mの転送先装置1051〜105Mのいずれかに画像ファイルが転送されるようになっている。
【0053】
したがって、切替スイッチ116の切り替え先が「メモリ記録オン」の側になっていた場合(ステップS206:Y)、MPU111は該当する画像ファイルを保存ファイル領域118に格納して(ステップS207)、処理を終了する(エンド)。
【0054】
一方、二者択一の切替スイッチ116の切り替え先が「画像転送オン」になっていた場合(ステップS206:N)、MPU111は該当する画像ファイルを外部の予め定めた画像ファイル格納場所107に転送する処理を実行する(ステップS208)。そして、画像の取り込みとこれに伴う一連の処理を終了することになる(エンド)。ここで、画像ファイル格納場所107とは、たとえば勤務先の会社あるいは自宅で用意した格納場所であってもよいし、ウエブ上に予め用意した格納場所であってもよい。
【0055】
図14は、切り替え先が「画像転送オン」の場合における情報処理装置の画像ファイル転送処理の様子を表わしたものである。図11および図12と共に説明する。
【0056】
情報処理装置103は、これが携帯型の装置であるような場合、現在の場所を移動させている可能性がある。そこでMPU111は、二者択一の切替スイッチ116の切り替え先が「画像転送オン」になっていた場合(図13ステップS206:N)、GPS部114を指示して情報処理装置103の現時点の位置情報を再度取得する(ステップS221)。これは、情報処理装置103の現時点の位置情報から接続可能な無線スポットを調べて、ここを経由して画像ファイルを画像ファイル格納場所107に転送可能にするためである。無線スポットは、無線LAN(Local Area Network)スポットあるいは無線アクセスポイントともいう。
【0057】
MPU111は、ステップS221で取得した位置情報と無線接続先テーブル117に登録されている無線スポットの各接続先の位置情報を読み出して、情報処理装置103の現時点の位置情報との差分をそれぞれ演算する(ステップS222)。そして、これらの差分が予め定めた距離の範囲内に存在する無線スポットをすべて抽出する(ステップS223)。ここで予め定めた距離の範囲内とは、情報処理装置103が無線スポットの通信範囲内にあることを意味する。
【0058】
次にMPU111は、ステップS223で抽出した無線スポットの数が1以上存在するかをチェックする(ステップS224)。情報処理装置103との通信が可能な距離範囲に無線スポットが全然存在しない場合には(N)、無線部115を使用して画像ファイルを情報処理装置103以外の場所に存在する画像ファイル格納場所107に送信することができない。そこで、この場合にはメモリ112内の保存ファイル領域118に格納して(ステップS225)、処理を終了する(エンド)。
【0059】
情報処理装置103との通信が可能な距離範囲に無線スポットが1以上存在する場合を次に説明する。この場合(ステップS224:Y)、MPU111は最も距離の差分の小さな無線スポットを選択して、これを経由する形で画像ファイルの転送を実行する(ステップS226)。この転送処理が成功した場合(ステップS227:Y)、MPU111は「画像転送オン」における転送処理を終了する(エンド)。最も距離の差分の小さな無線スポットを選択したので、一般的には距離の差分の大きな残りの無線スポットよりも良好な通信が可能である。
【0060】
ステップS227で該当する無線スポットを用いた画像ファイルの転送が成功しなかった場合(ステップS227:N)、MPU111はステップS223で抽出された次の転送先が存在するかを判別する(ステップS228)。次に差分の小さいとされる転送先が存在すれば(Y)、その転送先の無線スポットを選択して、画像ファイルの転送を試みる(ステップS229)。このようにして画像ファイルの転送に成功すれば(ステップS227:Y)、MPU111は「画像転送オン」における転送処理を終了する(エンド)。
【0061】
この2回目の画像ファイルの転送処理に失敗した場合(ステップS227:N)、MPU111はステップS223で抽出された次の転送先が存在するかを判別する(ステップS228)。以下同様にして画像ファイルの転送に失敗した場合にはステップS223で抽出された次の転送先が存在する間は、これらを順次選択して画像ファイルの転送を試みる。抽出された次の転送先が存在しなくなったら(ステップS228:N)、その画像ファイルをメモリ112内の保存ファイル領域118に格納して(ステップS225)、処理を終了することになる(エンド)。
【0062】
ところで、以上説明した処理では、図11に示す情報処理装置103が撮影装置101から画像データを取り込むと、これを他の画像ファイル格納場所107に転送するように制御した。そして、他の画像ファイル格納場所107に転送できなかったときに情報処理装置103自体の保存ファイル領域118に画像ファイルを保存することにした。
【0063】
以上と異なり、ユーザは情報処理装置103の制御に関する設定を変更しておくことで、一度取り込んだ画像ファイルを所望の時点で撮影装置101側に戻すように処理することができる。これは、撮影装置101側の内蔵メモリの容量が一時的にオーバする可能性が生じたような場合に、一時的に全部または一部の画像ファイルを他の場所に移し、その後、一部の画像ファイルを撮影装置101側に戻す場合があるからである。
【0064】
図15は、情報処理装置に一度格納した画像ファイルを元の撮影装置に戻す場合の処理の様子を表わしたものである。図11および図12と共に説明する。
【0065】
情報処理装置103のMPU111は、図示しない入力手段および表示手段を用いたユーザの指示によって、保存ファイル領域118に格納されている画像ファイルのうちから撮影装置101に戻すファイルの選択を行う(ステップS241)。MPU111は、選択した画像ファイルを保存ファイル領域118から読み出して、そのヘッダ領域に情報処理装置103が付加した位置情報と方位情報を削除して、これをメモリ112の作業領域に一次保存する(ステップS242)。
【0066】
以上の処理が終了したら、作業領域に一次保存した画像ファイルを撮影装置101に送信する(ステップS243)。ただし、撮影装置101と情報処理装置103が有線または無線で接続されていない状態でメモリカードによってデータの受け渡しを行う場合には、そのメモリカードに該当する画像ファイルを格納する。送信の終了した画像ファイルは、保存ファイル領域118から削除して(ステップS244)、送信処理を終了する(エンド)。ただし、ユーザの設定によっては送信の終了した画像ファイルを保存ファイル領域118にそのまま保存しておくこともできる。メモリカードによってデータの受け渡しを行う場合にも、保存ファイル領域118に格納しておいた画像データの対処方法を定めておくことができる。
【0067】
以上説明したように本実施の形態では情報処理装置103が一度取り込んだ画像ファイルを外部の画像ファイル格納場所107に転送しようとするとき、接続可能な無線スポットを通信によってサーチせずに無線接続先テーブル117から候補の選択を行っている。したがって、サーチに要する時間を省略して情報処理装置103から距離的に近い無線スポットを迅速に選択することができる。また、無線接続先テーブル117に無線スポットごとの位置情報と共に接続のための設定条件を書き込んでおけば、その設定条件を用いて接続を開始することができる。
【0068】
また、本実施の形態ではステップS242で情報処理装置103が付加した位置情報と方位情報を削除するようにした。これにより、撮影装置101は情報処理装置103が付加した情報を削除した形で画像ファイルを受け取ることができ、自装置内でのデータの互換性を確保することができる。
【0069】
更に本実施の形態によれば、撮影装置101の機能に関わらず、情報処理装置103内で位置情報および方位情報を取得することにより、画像ファイルの撮影場所と撮影方位情報を付加して、画像ファイルを保存もしくは簡易に無線転送することが可能になる。
【0070】
<発明の変形の可能性>
【0071】
ところで、以上説明した情報処理装置103は、たとえば携行中に紛失する事態が発生するおそれがある。このような場合には、発見者が情報処理装置103内に取り込まれている画像ファイルを自分のパーソナルコンピュータ等の電子装置に取り込んで閲覧を試みる可能性がある。本発明の変形例では、このような情報の漏洩をできるだけ排除する工夫を行っている。
【0072】
図16は、情報処理装置に図11で説明した以外の装置としての電子装置が接続された変形例におけるデータ管理システムの構成を表わしたものである。図16で図11と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。
【0073】
この変形例のデータ管理システム100Aでは撮影後の画像管理の例を示している。情報処理装置103Aには、図11に示した実施の形態で説明した撮影装置101から画像データ102としての画像ファイルが取り込まれているものとする。電子装置301はこの情報処理装置103Aから画像ファイルの読み出しを行うために通信ケーブル302で両者を接続している。通信ケーブル302は、一例としてはUSBケーブルである。
【0074】
この変形例の情報処理装置103Aは、他の装置が画像ファイルの読み出しを行うとするたびに、GPS衛星108から位置測定用データ109を受信して、現在位置に関する情報を取得するようになっている。情報処理装置103Aが位置データを算出するためには、実施の形態のデータ管理システム100でも説明したように、GPS衛星108の複数個から同時に位置測定用データ109を受信する必要がある。ここでは図示を簡略化して1個のみ図示している。
【0075】
この変形例のデータ管理システム100Aでは、電子装置301が情報処理装置103Aから画像ファイルの読み出そうとするときの位置情報と、読み出す対象となる画像ファイルに書き込まれた位置情報を比較することで、セキュリティの確保を実現している。
【0076】
図17は、この変形例における情報処理装置の構成の概要を表わしたものである。図17で図12と同一部分については同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。なお、図17では図12に示した回路装置の一部が示されていない。これは、そのような回路装置を省略できることを意味している。図12に示した回路装置が省略せずに付加されていてもよい。
【0077】
情報処理装置103Aは、MPU111Aと、これに接続されたメモリ112AおよびGPS部114が最小の構成となっている。メモリ112Aは、画像ファイルを保存する保存ファイル領域118の他に、他の装置が画像ファイルの読み出しを行うとするときの位置情報を格納するアクセス時位置情報格納部311を備えている。図12に示した無線接続先テーブル117は必ずしも必要としない。
【0078】
MPU111Aは、メモリ112Aの他にGPS部114を接続している。MPU111Aは、メモリ112Aに格納された制御プログラムを実行することで、位置情報を比較する比較手段321と、この比較結果に応じてファイルの読み出しを禁止する読出禁止手段322をソフトウェア的に実現するようになっている。
【0079】
図18は、この変形例における電子装置に対する情報処理装置のファイルの読出制御の様子を表わしたものである。図16および図17と共に説明する。
【0080】
図16に示したように情報処理装置103Aと電子装置301の間に有線または無線の通信路が設定されて、電子装置301側が情報処理装置103Aに対していずれかの画像ファイルの読み出しを要求したとする(ステップS401:Y)。情報処理装置103AのMPU111Aはこの要求があると、GPS部114に対して現在位置の取得を命じ、得られた現在位置の情報をアクセス時位置情報格納部311に格納する(ステップS402)。
【0081】
続いてMPU111Aは、要求のあった画像ファイルを保存ファイル領域118から読み出して、そのヘッダ領域に格納されている位置情報を読み出す(ステップS403)。このとき読み出される位置情報は、その画像ファイルを図11に示す撮影装置101から読み出した場所の情報である。多くの場合、このような場所は情報処理装置103Aのユーザの仕事場や家庭である。場合によっては、ユーザのよく利用する喫茶店の屋外テーブルや公園のベンチである場合もある。
【0082】
以上の処理が終了すると、MPU111AはステップS402でアクセス時位置情報格納部311に直前で格納した位置情報と、ステップS403で読み出したヘッダ領域の位置情報の差分を演算する(ステップS404)。MPU111Aは、この差分が予め定めた許容範囲であるかの判別を行う(ステップS405)。差分は両位置情報を同一場所の情報であると許容できる距離範囲である。情報処理装置103Aのユーザはこの差分の値を自分の決めたパスワードを用いて設定し変更することができる。
【0083】
MPU111Aは両位置情報の差分が許容範囲内であった場合(ステップS405:Y)、要求された画像ファイルを要求した電子装置301に送信する(ステップS406)。これは、ユーザのみが撮影装置101から画像ファイルを読み出した場所を知ることができるので、場所が許容範囲内で一致すれば、電子装置301もユーザの管理する装置であると推定できるからである。
【0084】
一方、両位置情報の差分が許容範囲内ではなかった場合(ステップS405:N)、他人の管理する電子装置301が情報処理装置103Aから勝手に画像ファイルの読み出しを試みている可能性がある。そこで、この場合にはMPU111Aがソフトウェアで実現する読出禁止手段322が、該当する画像ファイルの電子装置301に対する送信を禁止し、エラー表示を行って(ステップS407)、処理を終了する(エンド)。したがって、情報処理装置103Aのユーザ以外の者は電子装置301を接続しても、画像データを表示したり、自装置に取り込むことはできない。
【0085】
正当なユーザでも、撮影装置101から情報処理装置103Aに画像ファイルを取り込んだ場所以外で電子装置301に画像ファイルを取り込もうとすると、これを行うことができない。しかしながら、正当なユーザは画像ファイルの元となる画像との関係や、自分の行動パターンから撮影装置101から画像ファイルを取り込んだ場所を推測することができる。したがって、これらの場所に再度出向くことで、電子装置301に対する画像ファイルの取り込みを成功させることができる。また、多くの場合、ユーザは自分の職場や家庭のように決まった場所で画像ファイルに対する処理を行う。したがって、ユーザの場合には多くの場合、特に場所を意識することなく電子装置301に画像ファイルを送信することができる。
【0086】
これに対してユーザ以外の第三者がユーザの情報処理装置103Aから電子装置301に画像ファイルを取り込もうとする場合、その第三者がユーザの職場や家屋に立ち入らない限り、画像ファイルの取り込みに成功することができない。したがって、ユーザが外出中に情報処理装置103Aを紛失したような場合、第三者に対するセキュリティの確保は十分な信頼度で行うことができる。
【0087】
画像ファイルを取り込んだ場所が覚えのない場所であっても、ユーザは前記したパスワードを覚えていれば、差分の許容値を比較的大きな値に一時的に変更することで、画像ファイルの読み出しを成功させることができる。もちろん、許容値の管理は十分注意する必要があり、ユーザによっては許容値の再度の設定を無効にすることで、セキュリティの確保を優先させることもできる。
【0088】
以上説明した本発明の変形例によれば、情報処理装置103Aが携帯電話機のように小型で紛失したり盗難に会う可能性のある装置であっても、内部に格納された画像ファイルのセキュリティを十分高めることができるという効果がある。
【0089】
以上、実施の形態およびその変形例では、画像ファイルあるいは画像データを扱う場合を説明したが、本発明は必ずしも画像ファイルあるいは画像データに限定されるファイルあるいはデータを取り扱う必要はない。たとえば、録音装置が収録した音声ファイルあるいは音声データを音声データ取り込み装置が取り込んだり、この音声データ取り込み装置に格納されている音声ファイルあるいは音声データを情報処理装置がアクセスする際にも本発明を適用することができる。
【0090】
もちろん、一般的なデータの作成や編集を行う装置の生成・編集したファイルあるいはデータをデータ取り込み装置が取り込んだり、このデータ取り込み装置に格納されているファイルあるいはデータを情報処理装置がアクセスする際にも本発明を適用することができる。
【0091】
また、位置情報の取得はGPSによるものに限らず、各種の技術を使用可能である。一例としては、携帯電話機の基地局ごとの位置情報や、郵便番号あるいは地域ごとに固有の固定電話機の電話番号も位置情報として使用することができる。
【0092】
更に本発明は次のように変形することが可能である。まず、装置あるいはシステムに登録されている位置情報を、ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示があったときの現在位置と比較して、これが予め定めた許容距離範囲で一致する場合にはファイルの読み出しあるいは書き込みを有効にするようにしてもよい。これによっても、自宅や職場等の特定の場所でのみファイルの読み出しあるいは書き込みの処理を有効とすることができるからである。
【0093】
同様に特定の無線アクセスポイントの位置と一致する位置情報を装置あるいはシステムに登録しておき、ファイルの転送の指示があったときに該当する装置の現在位置を取得し、これらの位置が予め定めた許容距離範囲で一致する場合には、特定の無線アクセスポイントを用いて転送の指示があったファイルを無線で転送するようにしてもよい。これによっても、自宅や職場等の特定の場所でのみファイルの転送の処理を有効とすることができるからである。
【0094】
更に本発明では、情報処理装置がメモリカードとしては、SDカードやCFカード等の各種のカードを使用可能として説明したが、これらメモリカード自体が情報処理装置としての機能を備えていてもよい。この場合、メモリカード自体はMPUや制御プログラムを格納する本来のメモリ領域を備えていることになる。
【0095】
以上説明した実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0096】
(付記1)
位置情報を登録する位置情報登録手段と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示があったとき前記現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、
この位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示を有効として指示に応じた処理を実行する指示内容実行手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【0097】
(付記2)
特定の無線アクセスポイントの位置と一致する位置情報を登録する位置情報登録手段と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
ファイルの転送の指示があったとき前記現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、
この位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記特定の無線アクセスポイントを用いて前記ファイルの転送の指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【0098】
(付記3)
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、
このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、
この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段と、
この現在位置ファイル記録手段によって現在位置を記録したファイルを格納するファイル格納手段と、
このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する読出時現在位置判別手段と、
この読出時現在位置判別手段によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、
この位置一致有無判別手段で位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【0099】
(付記4)
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段と、
このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在位置を判別する転送時現在位置判別手段と、
前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルと、
この無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別手段の判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出手段と、
この無線アクセスポイント抽出手段によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【0100】
(付記5)
所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、
このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、
この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段
とを更に具備し、前記ファイル格納手段は前記現在位置ファイル記録手段の記録したファイルを格納することを特徴とする付記4記載の情報処理装置。
【0101】
(付記6)
現時点の方位を測定する方位測定手段を更に具備し、前記現在位置ファイル記録手段はファイルのヘッダに現在位置と共に方位を記録することを特徴とする付記3または付記5記載の情報処理装置。
【0102】
(付記7)
前記所定の装置は画像の撮影を行う撮影装置であることを特徴とする付記3または付記5記載の情報処理装置。
【0103】
(付記8)
前記前記ファイル格納手段に格納したファイルを指定してこれを前記所定の装置に転送することを指示されたとき、そのファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置を削除する現在位置削除手段を具備することを特徴とする付記3または付記5記載の情報処理装置。
【0104】
(付記9)
前記許容距離範囲の変更に対して認証を要求する認証要求手段を具備することを特徴とする付記3記載の情報処理装置。
【0105】
(付記10)
データを格納した所定の装置と、
位置情報を登録する位置情報登録手段と、自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、前記所定の装置からファイルの読み出しあるいは前記所定の装置に対する書き込みの指示があったとき前記現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、この位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示を有効として指示に応じた処理を実行する指示内容実行手段とを備えた情報処理装置
とを具備することを特徴とするデータ管理システム。
【0106】
(付記11)
データを格納した所定の装置と、
特定の無線アクセスポイントの位置と一致する位置情報を登録する位置情報登録手段と、自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、前記所定の装置に対するファイルの転送の指示があったとき前記現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、この位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記特定の無線アクセスポイントを用いて前記ファイルの転送の指示があったファイルを前記所定の装置に対して無線で転送する無線送信手段とを備えた情報処理装置
とを具備することを特徴とするデータ管理システム。
【0107】
(付記12)
データを格納した所定の装置と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、前記所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段と、この現在位置ファイル記録手段によって現在位置を記録したファイルを格納するファイル格納手段と、このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する読出時現在位置判別手段と、この読出時現在位置判別手段によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、この位置一致有無判別手段で位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可手段とを備えた情報処理装置
とを具備することを特徴とするデータ管理システム。
【0108】
(付記13)
データを格納した所定の装置と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段と、このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在位置を判別する転送時現在位置判別手段と、前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルと、この無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別手段の判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出手段と、この無線アクセスポイント抽出手段によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段と、前記所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段とを備え、前記ファイル格納手段は前記現在位置ファイル記録手段の記録したファイルを格納するようにした情報処理装置
とを具備することを特徴とするデータ管理システム。
【0109】
(付記14)
ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示があったとき所定の現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得ステップと、
この現在位置取得ステップで取得した現在位置が所定の位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別ステップと、
この位置一致有無判別ステップで一致すると判別したとき前記ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示を有効として指示に応じた処理を実行する指示内容実行ステップ
とを具備することを特徴とするデータ管理方法。
【0110】
(付記15)
ファイルの転送の指示があったとき所定の現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得ステップと、
この現在位置取得ステップで取得した現在位置が特定の無線アクセスポイントの位置として所定の位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別ステップと、
この位置一致有無判別ステップで一致すると判別したとき前記特定の無線アクセスポイントを用いて前記ファイルの転送の指示があったファイルを無線で転送する無線送信ステップ
とを具備することを特徴とするデータ管理方法。
【0111】
(付記16)
所定の装置からデータを受信するデータ受信ステップと、
このデータ受信ステップでデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する現在位置判別ステップと、
この受信時現在位置判別ステップによって判別した受信時における現在位置を前記データ受信ステップによって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録ステップと、
この現在位置ファイル記録ステップによって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納するファイル格納ステップと、
このファイル格納ステップで格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する読出時現在位置判別ステップと、
この読出時現在位置判別ステップによって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別ステップと、
この位置一致有無判別ステップで位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可ステップ
とを具備することを特徴とするデータ管理方法。
【0112】
(付記17)
所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する転送時現在位置判別ステップと、
前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別ステップで判別した現在位置を比較する比較ステップと、
この比較ステップで比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出ステップと、
この無線アクセスポイント抽出ステップによって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信ステップ
とを具備することを特徴とするデータ管理方法。
【0113】
(付記18)
コンピュータに、
ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示があったとき所定の現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得処理と、
この現在位置取得処理で取得した現在位置が所定の位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別処理と、
この位置一致有無判別処理で一致すると判別したとき前記ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示を有効として指示に応じた処理を実行する指示内容実行処理
とを実行させることを特徴とするデータ管理プログラム。
【0114】
(付記19)
コンピュータに、
ファイルの転送の指示があったとき所定の現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得処理と、
この現在位置取得処理で取得した現在位置が特定の無線アクセスポイントの位置として所定の位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別処理と、
この位置一致有無判別処理で一致すると判別したとき前記特定の無線アクセスポイントを用いて前記ファイルの転送の指示があったファイルを無線で転送する無線送信処理
とを実行させることを特徴とするデータ管理プログラム。
【0115】
(付記20)
コンピュータに、
所定の装置からデータを受信するデータ受信処理と、
このデータ受信処理でデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する現在位置判別処理と、
この受信時現在位置判別処理によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信処理によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録処理と、
この現在位置ファイル記録処理によって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納するファイル格納処理と、
このファイル格納処理で格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する読出時現在位置判別処理と、
この読出時現在位置判別処理によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別処理と、
この位置一致有無判別処理で位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可処理
とを実行させることを特徴とするデータ管理プログラム。
【0116】
(付記21)
コンピュータに、
所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する転送時現在位置判別処理と、
前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別処理で判別した現在位置を比較する比較処理と、
この比較処理で比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出処理と、
この無線アクセスポイント抽出処理によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信処理
とを実行させることを特徴とするデータ管理プログラム。
【符号の説明】
【0117】
1100、1200、1300、1400、1502、1602、103、103A 情報処理装置
1101、1201 位置情報登録手段
1102、1202、1301、1401、1502a、1602a 現在位置判別手段
1103、1203 現在位置取得手段
1104、1204 位置一致有無判別手段
1105 指示内容実行手段
1205 無線送信手段
1302、1502b、1602g データ受信手段
1303、1502c、1602h 受信時現在位置判別手段
1304、1502d、1602i 現在位置ファイル記録手段
1305、1402、1502e、1602b ファイル格納手段
1306、1502f 読出時現在位置判別手段
1307、1502g 位置一致有無判別手段
1308、1502h ファイル読出許可手段
1403、1602c 転送時現在位置判別手段
1404、1602d 無線アクセスポイント位置情報テーブル
1405、1602e 無線アクセスポイント抽出手段
1406、1602f 無線送信手段
1500、1600、100、100A データ管理システム
1501、1601 所定の装置
1700、1800 データ管理方法
1701 データ受信ステップ
1702 現在位置判別ステップ
1703 現在位置ファイル記録ステップ
1704 ファイル格納ステップ
1705 読出時現在位置判別ステップ
1706 位置一致有無判別ステップ
1707 ファイル読出許可ステップ
1801 転送時現在位置判別ステップ
1802 比較ステップ
1803 無線アクセスポイント抽出ステップ
1804 無線送信ステップ
1900、2000 データ管理プログラム
1901 データ受信処理
1902 現在位置判別処理
1903 現在位置ファイル記録処理
1904 ファイル格納処理
1905 読出時現在位置判別処理
1906 位置一致有無判別処理
1907 ファイル読出許可処理
2001 転送時現在位置判別処理
2002 比較処理
2003 無線アクセスポイント抽出処理
2004 無線送信処理
101 撮影装置
103、103A、112 メモリ
1051 第1の転送先装置
105M 第Mの転送先装置
107 画像ファイル格納場所
108 GPS衛星
111、111A MPU
113 磁気センサ
114 GPS部
115 無線部
116 切替スイッチ
117 無線接続先テーブル
118 保存ファイル領域
311 アクセス時位置情報格納部
321 比較手段
322 読出禁止手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報を登録する位置情報登録手段と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示があったとき前記現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、
この位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記ファイルの読み出しあるいは書き込みの指示を有効として指示に応じた処理を実行する指示内容実行手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
特定の無線アクセスポイントの位置と一致する位置情報を登録する位置情報登録手段と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
ファイルの転送の指示があったとき前記現在位置判別手段を用いて自装置の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
この現在位置取得手段の取得した現在位置が前記位置情報登録手段に登録されている位置情報と予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、
この位置一致有無判別手段が一致すると判別したとき前記特定の無線アクセスポイントを用いて前記ファイルの転送の指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、
このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、
この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段と、
この現在位置ファイル記録手段によって現在位置を記録したファイルを格納するファイル格納手段と、
このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する読出時現在位置判別手段と、
この読出時現在位置判別手段によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、
この位置一致有無判別手段で位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、
所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段と、
このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在位置を判別する転送時現在位置判別手段と、
前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルと、
この無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別手段の判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出手段と、
この無線アクセスポイント抽出手段によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段
とを具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
データを格納した所定の装置と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、前記所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段と、この現在位置ファイル記録手段によって現在位置を記録したファイルを格納するファイル格納手段と、このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する読出時現在位置判別手段と、この読出時現在位置判別手段によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別手段と、この位置一致有無判別手段で位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可手段とを備えた情報処理装置
とを具備することを特徴とするデータ管理システム。
【請求項6】
データを格納した所定の装置と、
自装置の現在位置を判別する現在位置判別手段と、所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段と、このファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき前記現在位置判別手段によって現在位置を判別する転送時現在位置判別手段と、前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルと、この無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別手段の判別した現在位置を比較して、これらの距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出手段と、この無線アクセスポイント抽出手段によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信手段と、前記所定の装置からデータを受信するデータ受信手段と、このデータ受信手段がデータを受信する時点で前記現在位置判別手段によって現在の位置を判別する受信時現在位置判別手段と、この受信時現在位置判別手段によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信手段によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録手段とを備え、前記ファイル格納手段は前記現在位置ファイル記録手段の記録したファイルを格納するようにした情報処理装置
とを具備することを特徴とするデータ管理システム。
【請求項7】
所定の装置からデータを受信するデータ受信ステップと、
このデータ受信ステップでデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する現在位置判別ステップと、
この受信時現在位置判別ステップによって判別した受信時における現在位置を前記データ受信ステップによって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録ステップと、
この現在位置ファイル記録ステップによって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納するファイル格納ステップと、
このファイル格納ステップで格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する読出時現在位置判別ステップと、
この読出時現在位置判別ステップによって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別ステップと、
この位置一致有無判別ステップで位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可ステップ
とを具備することを特徴とするデータ管理方法。
【請求項8】
所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する転送時現在位置判別ステップと、
前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別ステップで判別した現在位置を比較する比較ステップと、
この比較ステップで比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出ステップと、
この無線アクセスポイント抽出ステップによって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信ステップ
とを具備することを特徴とするデータ管理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
所定の装置からデータを受信するデータ受信処理と、
このデータ受信処理でデータを受信する時点で自装置の現在位置を判別する現在位置判別処理と、
この受信時現在位置判別処理によって判別した受信時における現在位置を前記データ受信処理によって受信したデータを収容するファイルのヘッダに記録する現在位置ファイル記録処理と、
この現在位置ファイル記録処理によって現在位置を記録したファイルを所定のファイル格納手段に格納するファイル格納処理と、
このファイル格納処理で格納したファイルのいずれかについて読み出しの指示があったときの現在の位置を判別する読出時現在位置判別処理と、
この読出時現在位置判別処理によって判別した読出時における現在位置と読み出しの指示のあったファイルのヘッダに記録している受信時における現在位置が予め定めた許容距離範囲で一致するかを判別する位置一致有無判別処理と、
この位置一致有無判別処理で位置が一致すると判別したときのみ前記ファイルの読み出しを許可するファイル読出許可処理
とを実行させることを特徴とするデータ管理プログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
所定のデータを収容するファイルを自装置内に格納するファイル格納手段に格納したファイルのいずれかを指定して自装置以外の他の場所に転送する指示があったとき現在位置を判別する転送時現在位置判別処理と、
前記ファイル格納手段に格納したファイルを前記他の場所に転送する際の無線中継の候補となる無線アクセスポイントのそれぞれの存在する位置を格納した無線アクセスポイント位置情報テーブルに格納された無線アクセスポイントのそれぞれの位置と前記転送時現在位置判別処理で判別した現在位置を比較する比較処理と、
この比較処理で比較した結果として無線アクセスポイントと現在位置の距離が前記現在位置から無線による通信可能な予め定めた範囲内にある無線アクセスポイントを抽出する無線アクセスポイント抽出処理と、
この無線アクセスポイント抽出処理によって抽出した無線アクセスポイントのいずれかを用いて前記転送する指示があったファイルを無線で転送する無線送信処理
とを実行させることを特徴とするデータ管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−114364(P2013−114364A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258454(P2011−258454)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】