説明

情報処理装置、プログラム

【課題】使用者が設定操作を行った項目に関連する項目に対して設定値の確認や、変更等の機能設定作業をスムーズに行うことができる情報処理装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】ある項目に対してユーザが設定操作を行ったとき、その項目に関連し、設定の確認を行うべき項目や、変更等の操作を行う必要がある項目等があるページと、表示中のページの切り替えを1回の動作による操作で行うことができるようにする。ユーザが設定操作を行った項目が、設定済みである他の項目と禁則関係である場合は、その設定操作を行った項目を仮設定状態とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面の切り替えを簡易に行うことのできる情報処理装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置等の複合機は、印刷機能の他に様々な付加機能を有しており、操作パネル上の表示部に各種機能の項目を表示しつつ機能設定を行うことができるようになっている。しかし、機能設定を行う際には、ユーザにとって必要な設定項目だけでなく不必要な設定項目も表示部に表示されるため、項目の数が多ければ多いほど、必要な設定項目を見つけ出して設定入力を行うのに手間がかかり、ユーザに煩わしさを与えていた。そこで、必要な設定項目を速やかに見つけ出すことのできる技術が多数提案されている。
【0003】
たとえば、下記特許文献1には、数多くの設定項目の中から使用者にとって必要な設定項目と不必要な設定項目とを区別して表示部に表示することで、使用者が必要とする任意の設定項目を素早く選択して設定値の変更等機能設定作業をスムーズに行い得るようにする方法が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−315587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
項目が多数存在し、同時に全ての項目を表示することができない等の場合、項目を複数のページに分けて配置し、ユーザは表示部に表示されるページを切り替えて目的の項目を探す、といったユーザインターフェイスが使用される。
【0006】
しかし、ページ数が多く、目的の項目が配置されたページが現在表示中のページから離れている場合に、目的の項目が配置されたページまで1ページずつ順番にページを切り替えていくのは非常に手間がかかる。
【0007】
また、目的の項目がどのページに配置されているのか分からない場合は、ユーザは表示部に表示されるページを1ページずつ切り替えて確認しながら目的の項目を探す必要があるため、さらに手間がかかってしまう。
【0008】
特許文献1に開示の方法は、必要な設定項目群を表示するモードと、不必要な設定項目群を表示するモードとを切り替えるものであり、このような問題には対応していない。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、設定の確認を行うべき項目や、操作を行う必要がある項目等があるページへの切り替えを容易に行うことができる情報処理装置およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0011】
[1]操作入力項目を表示する複数の画面のうちの一の画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている画面の切り替え操作および前記画面内の操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部と、
前記表示部に表示されている画面内の操作入力項目に対する操作を前記操作部で受け付けかつその操作を受けた操作入力項目に関連する項目が別の画面にある場合に、所定の一操作を受けたら前記表示部に表示する画面を前記別の画面に切り替える制御部と、
を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【0012】
上記[1]および下記[17]に係る発明では、ユーザが設定操作を行ったとき、表示中の画面からその項目と関連する項目がある画面に一操作(1回の動作による操作)で遷移することができる。これにより、ユーザが設定操作を行った項目に関連する項目の設定値の確認や変更等の作業をスムーズに行うことができる。
【0013】
[2]前記制御部は、前記別の画面に切り替えた後、該別の画面で所定の一操作を受けたら、前記表示部に表示する画面を元の画面に切り替える
ことを特徴とする[1]に記載の情報処理装置。
【0014】
上記[2]および下記[12、に係る発明では、ユーザは、一操作で遷移した際の遷移後の画面と、遷移前の画面を一操作で切り替えることができる。これにより該遷移前の画面の内容を迅速且つ容易に再度確認等をすることができる。
【0015】
[3]前記関連する項目とは、前記操作を受けた操作入力項目と禁則関係にある項目である
ことを特徴とする[1]または[2]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0016】
上記[3]および下記[11]に係る発明では、ユーザが設定操作を行った項目と禁則関係にある項目のある画面へ一操作で遷移することができる。これにより、ユーザが設定操作を行った項目が、設定済みの項目と禁則関係にある項目であった場合、その設定済みの項目の画面に速やかに遷移し、その項目の設定を解除することができる。
【0017】
[4]前記制御部は、既に設定された操作入力項目と禁則関係にある操作入力項目に対する操作を受けたら、その操作入力項目を設定せず、禁則により設定不可能の旨を前記表示部に表示する
ことを特徴とする[3]に記載の情報処理装置。
【0018】
上記[4]に係る発明では、ユーザが設定操作を行った項目が、既に設定済みの項目と禁則関係にある場合、そのユーザの設定操作を無視して、禁則により設定不可能の旨を前記表示部に表示する。ユーザは、その設定済みの項目の設定を解除することで、先ほど設定操作を行った項目を設定することができる。
【0019】
[5]前記関連する項目とは、前記操作を受けた操作入力項目と共に入力が必要な未入力の操作入力項目、もしくは前記操作を受けた操作入力項目の設定時に設定内容を確認すべき項目である
ことを特徴とする[1]または[2]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0020】
上記[5]に係る発明では、ユーザが設定操作を行ったとき、表示中の画面からその項目と関連する項目がある画面に一操作で遷移することができる。関連がある項目とは、ユーザが設定操作を行った項目に対して、設定内容を確認することが望ましい項目等である。たとえば、ユーザが印刷設定においてカバーシートをONに設定した場合、通常そのカバーシートの紙はデフォルトに設定されたトレイから給紙されるが、念のために確認しておいた方が安全なので、カバーシートの給紙先となるトレイを確認すべき項目(関連する項目)とする。
【0021】
[6]前記制御部は、前記所定の一操作を受ける切り替えボタンを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0022】
上記[6]および下記[13]に係る発明では、ある項目に対する設定操作を受けたとき、現在表示中の画面と、その設定操作を受けた項目と関連する項目がある別の画面との切り替えを行うための切り替えボタンを表示部に表示する。ユーザはこの切り替えボタンを押下し、表示中の画面と、その項目と関連する項目がある画面を切り替えることができる。
【0023】
[7]前記一操作は、1回のフリック操作である
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0024】
上記[7]および下記[14]に係る発明では、ある項目に対する設定操作を受けたとき、現在表示中の画面からその設定操作を受けた項目と関連する項目がある別の画面に、1回のフリック操作で遷移することができる。
【0025】
[8]前記表示部は、操作入力項目を表示する前記複数の画面を1画面ずつ順に遷移させる場合の画面配列内での現在表示中の画面の位置を、前記画面配列に対応したインジケータで表示し、
前記制御部は、前記インジケータのうち前記関連する項目がある画面に対応する部分を、表示中の画面に対応する部分とは異なる表示形態で前記表示部に表示させる
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0026】
上記[8]および下記[15]に係る発明では、表示部に、現在表示されている画面が、一画面ずつ遷移させる場合の画面配列の中でどの位置にあるのかをインジケータで表示する。また、ユーザからある項目に対する設定操作を受けたとき、インジケータ内で現在の画面に対応する部分と、設定操作を受けたその項目と関連する項目がある別の画面に対応する部分とを異なる形態で表示する。これにより、ユーザは、設定操作を受けた項目のあるページとこの項目に関連する項目がある別の画面とが全画面の画面配列の中でそれぞれどの位置にあるのかを容易に確認することができる。
【0027】
[9]前記異なる表示形態とは、点滅表示、反転表示、前記表示部に表示中の画面に対応する部分と異なる色での表示のいずれか1つである
ことを特徴とする[8]に記載の情報処理装置。
【0028】
[10]操作入力項目を表示する画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部と、
前記表示部に表示されている第1の操作入力項目への操作を前記操作部が受け付けた時に、設定済みである第2の操作入力項目と、前記第1の操作入力項目が禁則関係である場合は、第1の操作入力項目を仮の設定状態にしておき、第2の操作入力項目の設定が解除されたら第1の操作入力項目の設定を確定する制御部と、
を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【0029】
上記[10]および下記[18]に係る発明では、今回設定操作を受けた第1の項目が、設定済みの第2の項目と禁則関係であった場合、第1の項目を仮設定状態にしておき、第2の項目の設定が解除されたら第1の項目を仮設定状態から、設定状態に変更する。これにより、もし第1の項目を設定したい場合に、第2の項目の設定を解除してから改めて第1の項目を設定するといった操作手順を踏む必要が無くなり、操作負担が軽減される。なお、ユーザは第1の項目の仮設定状態を解除することもできる。
【0030】
[11]前記表示部は、操作入力項目を表示する複数の画面のうちの一の画面を表示し、
前記操作部は、前記表示部に表示されている画面の切り替え操作をさらに受け付け、
前記第1の操作入力項目と、前記第2の操作入力項目は異なる画面にあって、
前記制御部は、前記第1の操作入力項目への操作を前記操作部が受け付けた時に、設定済みである前記第2の操作入力項目と、前記第1の操作入力項目が禁則関係である場合は、所定の一操作を受けたら前記表示部に表示する画面を前記第1の操作入力項目がある画面から前記第2の操作入力項目のある画面に切り替える
ことを特徴とする[10]に記載の情報処理装置。
【0031】
[12]前記制御部は、前記第2の操作入力項目のある画面に切り替えた後、該画面で所定の一操作を受けたら、前記表示部に表示する画面を元の画面に切り替える
ことを特徴とする[11]に記載の情報処理装置。
【0032】
[13]前記制御部は、前記所定の一操作を受ける切り替えボタンを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする[11]乃至[12]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0033】
[14]前記一操作は、1回のフリック操作である
ことを特徴とする[11]乃至[12]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0034】
[15]前記表示部は、操作入力項目を表示する前記複数の画面を1画面ずつ順に遷移させる場合の画面配列内での現在表示中の画面の位置を、前記画面配列に対応したインジケータで表示し、
前記制御部は、前記インジケータのうち現在表示中の画面と前記所定の一操作を受けた場合に遷移する遷移先の画面に対応する部分とを異なる表示形態で前記表示部に表示させる
ことを特徴とする[11]乃至[14]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0035】
[16]前記異なる表示形態とは、点滅表示、反転表示、前記表示部に表示中の画面のインジケータと異なる色で表示のいずれか1つである
ことを特徴とする[15]に記載の情報処理装置。
【0036】
[17]操作入力項目を表示する複数の画面のうちの一の画面を表示する表示部と、前記表示部に表示されている画面の切り替え操作および前記画面内の操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部とを備える情報処理装置を、
前記表示部に表示されている画面内の操作入力項目に対する操作を前記操作部で受け付けかつその操作を受けた操作入力項目に関連する項目が別の画面にある場合に、所定の一操作を受けたら前記表示部に表示する画面を前記別の画面に切り替えるように動作させる
ことを特徴とするプログラム。
【0037】
[18]操作入力項目を表示する画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部とを備える情報処理装置を、
前記表示部に表示されている第1の操作入力項目への操作を前記操作部が受け付けた時に、設定済みである第2の操作入力項目と、前記第1の操作入力項目が禁則関係である場合は、第1の操作入力項目を仮の設定状態にしておき、第2の操作入力項目の設定が解除されたら第1の操作入力項目の設定を確定するように動作させる
ことを特徴とするプログラム。
【発明の効果】
【0038】
本発明に係る情報処理装置およびプログラムによれば、設定の確認を行うべき項目や、操作を行う必要がある項目等があるページへの切り替えを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】態様例1において表示部に表示される2ページ目の画面の一例を示す説明図である。
【図3】態様例1において、仮設定状態の項目が発生した場合に表示部に表示される6ページ目の画面の一例を示す説明図である。
【図4】態様例1において仮設定状態の項目がある状態で2ページ目に戻ってきた際に表示部に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図5】態様例1において、仮設定状態から、設定状態に変更された項目のある6ページ目の画面が表示部に表示される一例を示す説明図である。
【図6】態様例1における処理の流れを示す流れ図である。
【図7】態様例2において、設定不可能メッセージが出現した場合に表示部に表示される6ページ目の画面の一例を示す説明図である。
【図8】態様例2において、ユーザが設定操作を行った項目と禁則関係である設定済みの項目のある画面に遷移した時に表示部に表示される2ページ目の画面の一例を示す説明図である。
【図9】態様例2における処理の流れを示す流れ図である。
【図10】態様例3において、仮設定状態の項目が発生した場合に表示部に表示される1ページ目の画面の一例を示す説明図である。
【図11】態様例3において、仮設定状態の項目がある状態で3ページ目に遷移した際に表示部に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図12】態様例3において、仮設定状態の項目がある状態で7ページ目に遷移した際に表示部に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図13】態様例4において、ユーザが設定操作を行った項目と禁則関係である設定済みの項目が同画面にある場合に表示部に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図14】態様例5において、ユーザが設定操作を行った項目と関連する項目のあるページを示すインジケータが点滅している場合に表示部に表示される1ページ目の画面の一例を示す説明図である。
【図15】態様例5において、ユーザが設定操作を行った項目と関連する項目のあるページに遷移した場合に表示部に表示される8ページ目の画面の一例を示す説明図である。
【図16】態様例5における処理の流れを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0041】
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置としての画像処理装置(MFP)10の概略構成を示すブロック図である。画像処理装置10は、当該画像処理装置10の動作を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)11を有している。CPU11にはバスを通じてROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像読取部14と、プリンタ部15と、画像処理部16と、不揮発メモリ17と、自動原稿搬送部(ADF)18と、ファクシミリ通信部19と、ネットワーク通信部21と、操作表示部30とを備えている。
【0042】
CPU11は、OS(Operating System)プログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、CPU11は、操作表示部30の表示内容を制御する制御部としての機能を果たす。
【0043】
ROM12には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU11が各種処理を実行することで画像処理装置10の各機能が実現される。また、ROM12には、前述の制御部としての一連の制御をCPU11が実行するためのプログラムが格納されている。
【0044】
RAM13は、CPU11がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。
【0045】
画像読取部14は、原稿を光学的に読み取って画像データを取得する機能を果たす。画像読取部14は、例えば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動ユニットと、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学経路と、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
【0046】
プリンタ部15は、画像データに応じた画像を記録紙上に画像形成する機能を果たす。ここでは、記録紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、レーザーユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有し、電子写真プロセスによって画像形成を行う、所謂、レーザープリンタとして構成されている。画像形成は他の方式でもかまわない。
【0047】
画像処理部16は、画像の拡大縮小、回転などの処理のほか、印刷データをイメージデータに変換するラスタライズ処理、画像データの圧縮、伸張処理などを行う。
【0048】
不揮発メモリ17は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、各種設定情報の保存などに使用される。
【0049】
自動原稿搬送部(ADF)18は、原稿台にセットされた原稿をその最上のものから1枚ずつ順に繰り出して搬送し、画像読取部14の読み取り位置を通過させて所定の排紙位置へ排紙する機能を果たす。
【0050】
ファクシミリ通信部19は、ファクシミリ機能を備えた外部装置と公衆回線を通じて画像データを送受信する機能を果たす。
【0051】
ネットワーク通信部21は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを通じて端末装置やその他の外部装置との間でデータを通信する機能を果たす。
【0052】
操作表示部30は、表示部31と、操作部32とを備えている。このうち操作部32は、スタートボタンなどのスイッチ部33とタッチパネル部34とを備えている。表示部31は、液晶ディスプレイ(LCD…Liquid Crystal Display)などで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。
【0053】
タッチパネル部34は、表示部31のディスプレイに設けられている。タッチパネル部34は、タッチペンや指などでディスプレイが押下された座標位置や、フリック操作やドラッグ操作、スクロールバーに対する操作を検出する。フリック操作は、指などでディスプレイをタッチした後、その指を跳ねるように動作させる操作であり、CPU11は跳ねる動作の方向を検出し、検出された方向に表示する画面をスクロールさせたりする。
【0054】
画像処理装置10は、ユーザからの印刷設定や、本体設定等の設定操作を操作部32で受け付ける。画像処理装置10は、表示部31に表示中の画面内にある項目への設定操作を受け付けた場合、表示中の画面から、その項目と関連性のある他の項目のある画面へ、1回のフリック操作などの一操作で切り替えることができる機能(関連画面簡易切り替え機能とする)を備えている。
【0055】
図2は、ユーザが印刷設定中に表示部に表示される画面40の一例を示す。画面40の上部に項目欄43が、項目欄43の下には項目釦42が、画面下部にはインジケータ41が、画面右下部には終了釦44がそれぞれ表示されている。
【0056】
項目欄43は、項目を複数のグループに分類したグループの種類名を示し、その下の項目釦42は項目欄43に表示されたグループに属する各項目を選択するための釦である。項目釦42は、その項目が設定されている場合の表示態様が非設定の場合と異なるものになる。図2の例では、設定された項目の項目釦42はグレー表示されている。なお、設定された項目釦は、グレー表示することで非設定のものと区別するものとする。
【0057】
印刷設定に関連する項目欄43は、2つの項目欄ずつの複数の画面に分けて表示される。インジケータ41は、印刷設定に使用される各画面をページとして扱い、現在表示している画面40が全ページの中で何ページ目なのかを、横1列に並べたブロックで表している。すなわち、1つのブロックは1つのページに対応しており、インジケータ41は、全ページ分のブロックを横一列に配列して構成される。複数のページを1ページずつ順に遷移させる場合のページ配列は予め定めてあり、各ブロックはこのページ配列に対応している。そして、インジケータ41は、特定のページ(たとえば、表示中のページ)に対応するブロックを点滅等させることで、ページ配列内でのそのページの位置を表示する。本実施の形態では、現在表示中のインジケータ41のブロックはグレー表示する。
【0058】
図2の例では、現在、表示部31に表示中のページを示すブロックはグレー表示し、それ以外のブロックは黒色で表示して区別している。また、本実施の形態では、インジケータ41の上に、表示部31に表示中のページが全ページに対して先頭(左端)から何ページ目なのかを数字で表示している。図2では表示されているページは8ページ中の2ページ目であることが表示されている。
【0059】
ユーザはタッチパネル部34に対して左右方向のフリック操作を行うことにより、表示部31に表示するページを切り替えることができる。実施の形態では、右から左方向へ払うようなフリック操作を行うと、ページ数が進み(例えば1ページ目から2ページ目へ進む)、左から右方向へ払うようなフリック操作を行うと、ページ数が戻る(たとえば2ページ目から1ページ目に戻る)ようになっている。通常のページ切り替えの際には、1ページ目、2ページ目、3ページ目、・・・や、8ページ目、7ページ目、6ページ目・・・のように、1回のフリック操作で1ページずつ移動するようになっている。
【0060】
終了釦44が押下されたら、印刷設定に係る画面(ページ)の表示を終了する。
【0061】
複数の項目の機能を設定する際に、同時に設定することができない項目の組み合わせを禁則設定と言い、それらの項目の関係を禁則関係と呼ぶ。上記のような画面において、禁則関係にある2つの項目への設定操作が行われた時の従来の処理として、後優先と、先優先の2パターンがある。後優先は、2つのうち後から設定操作された項目を優先して設定し、先に設定されていた項目の設定を解除する。先優先は2つのうち先に設定された方を優先して設定し、先に設定された項目と禁則関係である項目への設定操作は無視される。
【0062】
後優先の場合は、後から設定された項目が優先されるが、先優先の場合は、後から設定しようとした項目への設定操作は無視されるため、後からの設定操作を有効にするためには、先に設定した項目の設定を解除してから、改めてもう一度設定操作を行う必要がある。2つの項目が離れたページに配置されていた場合、それぞれのページ間を行き来する際に1ページずつ移動するのは、ユーザにとって手間がかかり煩わしい。本発明は、先優先等の場合における上記問題の改善策を提示する。これより、複数の態様例について、表示部31に表示される画面(ページ)の切り替わり方について説明する。
【0063】
<態様例1>
態様例1では、後から設定操作が行われた項目と禁則関係にあって設定済みの項目のあるページまで1フリック操作で移動することができるようにする。これにより、それぞれの項目の配置されたページが離れていても1フリックでそれらのページ間を移動するので上記の問題は改善される。なお、態様例1では、後から設定操作が行われた項目を仮設定状態としておき、先に設定された項目の設定が解除されたら自動で仮設定状態から、正式に設定が確定するようになっており、先に設定した項目の解除後に後の項目のページへ戻って設定し直す手間が軽減される。
【0064】
以下、態様例1の画面遷移を具体例に基づいて説明する。図2の画面40は、全8ページ中の2ページ目の画面である。本例では、まずユーザから2ページ目の画面40で、項目釦42aの操作を受けてページ集約の2in1の設定を受け付ける。また、項目釦42bの操作を受けて光沢コピーの設定を受ける。次に、ユーザからフリック操作を4回受け付けることにより図3に示す6ページ目の画面40に切り替える。そしてユーザからスタンプの項目釦42cと、カバーシートONの項目釦42dに対して設定操作を受け付ける(図3参照)。画像処理装置10ではカバーシートONと先程設定した2in1は禁則関係にあってどちらか一方しか設定できないとする。この場合、既に2in1が設定されているため、カバーシートONに対するユーザからの設定操作を受けたとき、このカバーシートONの項目を仮設定状態にする。仮設定状態の項目の項目釦42(本例では項目釦42d)は、グレー表示に加えて釦の枠が破線で表示され、他の項目釦42と区別される。カバーシートONの項目を仮設定状態にしたら、カバーシートONの項目と禁則関係にある項目の項目釦(ここでは2in1の項目釦42a)があるページ(2ページ目)を示すインジケータ41のブロックを白色でかつ枠線を破線のブロックで点滅表示させ、他のページを表すブロックと区別する。
【0065】
この点滅表示状態において、点滅するインジケータ41のブロックが示すページの方向へのフリック操作を受けると、この1回のフリック操作で一気に、点滅するインジケータ41のブロックが示すページ(6ページ目から2ページ目)に遷移する。図4は、上記1回のフリック操作により2ページ目に遷移した際の画面40を示す。仮設定状態の項目であるカバーシートONと禁則関係にある2in1の項目の項目釦42aは、枠線が破線で、かつ点滅表示し、禁則とならない選択済みの項目の釦と区別して表示される。また、2in1と禁則関係にある項目(カバーシートON)があるページ(6ページ目)を示すインジケータ41のブロックは、白色でかつ枠線を破線のブロックで点滅表示される。なお、仮設定状態の項目がある間は、1回のフリック操作で、禁則関係にある項目の釦があるページ間を遷移する。
【0066】
ユーザから2in1の設定の解除操作を受け付けると、2in1の設定を解除すると共に、仮設定状態になっていたカバーシートONの項目を自動で正式に設定する。たとえば、2in1の項目釦42aの操作を再度受けると設定が解除される。その後、ユーザから右から左方向へ払うフリック操作を受け付けると、もう一回だけ2ページ目から6ページ目に遷移する。これによりユーザは最後に仮設定状態であった項目が自動で正式に設定されたことを1フリック操作でのページ遷移によって確認することができる。図5は2in1の設定を解除した後に、6ページ目に戻ってきた際の画面40を示す。カバーシートONの項目の項目釦42dは枠線が実線の通常のグレー表示となり、この項目が仮設定状態から設定状態に変わっている。また、禁則関係の設定が解除されたことで、カバーシートONと禁則関係である2in1の項目があるページを表すインジケータ41のブロックの点滅表示が終了している。
【0067】
なお、仮設定状態の項目があるまま、終了釦44が押下された場合、その項目の仮設定状態は自動的に解除されて非設定になる。
【0068】
図6は、態様例1において、設定済みの項目と禁則関係にある項目に対しての設定操作を受け付けてから、仮設定状態の項目が正式に設定されるまでの詳細な流れを示す。まず、画像処理装置10は、ユーザの設定操作を監視し、設定済みの項目と禁則関係にある項目に対する設定操作を受け付けたら(ステップS101;Yes)、設定操作された項目を仮設定状態にし、その項目と禁則関係にある設定済みの項目のあるページのインジケータ41を点滅表示させる(ステップS102)。
【0069】
画像処理装置10はユーザから、インジケータ41が点滅しているページに遷移する方向へのフリック操作を受け付けたら(ステップS103;Yes)、表示するページを、仮設定状態の項目と禁則関係にある項目があるページに一気に遷移(ジャンプ)させる。
【0070】
次に、ユーザから禁則関係にある項目の設定の解除を受け付けたら(ステップS105;Yes)、先ほど仮設定状態にした項目を自動で正式に設定し、その項目があるページに対応するインジケータ41の点滅を終了し(ステップS106)、処理を終了する。
【0071】
<態様例2>
態様例2でも、後から設定操作が行われた項目と禁則関係にあって設定済みの項目のあるページまで1フリック操作で移動することができるようにする。これにより、それぞれの項目の配置されたページが離れていても1フリックでそれらのページ間を移動するので態様例1と同じくページ間移動に関する問題は改善される。ただし、態様例2は、後から設定操作が行われた項目を仮設定状態にしない点で態様例1と相違する。
【0072】
以下、態様例2の画面遷移を具体例に基づいて説明する。まず態様例1と同様に、ユーザが図2の示す2ページ目の画面40で、ページ集約の2in1と光沢コピーの項目を設定したものとする。次に、ユーザからフリック操作を4回受けて図7に示す6ページ目の画面40に遷移し、6ページ目の画面40にてカバーシートONの項目釦42dに対する設定操作を受ける(図7参照)。態様例1と同じく、画像処理装置10ではカバーシートONと先程設定した2in1とは禁則関係にあってどちらか一方しか設定できないとする。この場合、既に2in1が設定されているため、カバーシートONは、ユーザから設定操作を受けても設定されない。
【0073】
この際に、態様例2では、画面40の左上部に、設定不可の旨および設定操作が行われた項目(この場合はカバーシートON)と禁則設定となる機能の種類を示す設定不可メッセージ45を表示する(図7参照)。態様例1と異なり、カバーシートONは仮設定状態にならない。
【0074】
また、ユーザから設定操作を受けたカバーシートONの項目と禁則関係にある設定済みの項目(ここでは2in1)のあるページ(2ページ目)を示すインジケータ41のブロックを、白色かつ枠線を破線にして点滅表示し、他のブロックと区別する。
【0075】
ユーザは点滅するインジケータ41の示すページ(2in1の項目釦があるページ)に遷移したい場合、そのページのある方向へのフリック操作を1回行う。画像処理装置10は、ユーザから1回のフリック操作を受けると、現在表示中のページ(6ページ目)から該当のページ(2ページ目)に表示するページを一気に遷移させる。なお、遷移が行われると、6ページ目の画面40において表示されていた設定不可メッセージ45は非表示になり、インジケータ41のブロックの点滅表示も終了する。
【0076】
図8は、態様例2において6ページ目から遷移した2ページ目の画面40を示す。先ほどユーザが6ページ目で設定操作を行ったカバーシートONの項目と、禁則関係にある2in1の項目の項目釦42aは、枠線が破線でかつ点滅表示され、禁則とならない設定済みの項目の項目釦と区別して表示される。ここで、ユーザは2in1の設定を解除することができる。また、2in1の設定を解除せずに他のページに遷移すると、2in1の項目釦42aの表示は、通常の選択済みの項目釦の表示(実線枠によるグレー表示、点滅無し)に戻る。
【0077】
図9は、態様例2において、設定済みの項目と禁則関係にある項目に対する設定操作を受け付けてから、設定済みの項目の点滅表示が終了するまでの詳細な流れを示す。画像処理装置10は、ユーザの設定操作を監視し(ステップS201;No)、設定済みの項目と禁則関係にある項目に対する設定操作を受け付けたら(ステップS201;Yes)、その項目の設定を行わずに、設定不可メッセージ45を表示し、設定操作を受けた項目と禁則関係の項目が配置されたページを示すインジケータ41のブロックを点滅表示させる(ステップS202)。
【0078】
次に、画像処理装置10はユーザから、点滅中のインジケータ41のブロックが示すページに遷移する方向へのフリック操作を受け付けたら(ステップS203;Yes)、先ほど設定操作の対象となった項目と禁則関係にある項目(この時点で設定済み)があるページに表示するページを一気に遷移(ジャンプ)させる(ステップS204)。
【0079】
遷移前のページでのインジケータ41の点滅表示を終了し、遷移後のページでは、ステップS201で設定操作を受けた項目と禁則関係である項目の項目釦を、枠を破線で、かつ点滅表示する(ステップS205)。
【0080】
ステップS201で設定操作を受けた項目と禁則関係の項目の設定解除を受け付けたら(ステップS206;Yes)、ステップS208に進む。設定解除を受け付けなかった場合は(ステップS206;No)、ステップS207に進む。ステップS207ではページ遷移が行われたか否かを監視する。ページ遷移が行われなければ(ステップS207;No)、ステップS206に戻って処理を継続する。ページ遷移が行われたら(ステップS207;Yes)、ステップS208に進む。
【0081】
ステップS208では、ステップS201で設定操作を受けた項目と禁則関係の項目の項目釦の点滅表示を終了し(ステップS208)、処理を終了する。
【0082】
<態様例3>
態様例3では、後から設定操作が行われた項目と禁則関係にあって設定済みの項目が2つあり、その二つの項目が別々のページに配置されている場合を示す。態様例3では、後から設定操作が行われた項目と禁則関係にあるそれぞれの項目の配置されたページが離れていても、1または2回のフリック操作でそれらのページ間を移動することができ、態様例1と同じくページ間移動に関する問題が改善される。
【0083】
以下、態様例3の画面遷移を具体例に基づいて説明する。まず、図10に示す画面40(1ページ目)において、A3の項目に対する設定操作を受ける。この時、A3の項目と禁則関係にある設定済みの項目が2つあるものとする。1つは3ページ目の項目E2、もう一つは7ページ目の項目N3とする。この時、それらの項目が存在するページを示すインジケータ41の各ブロックを白色かつ枠が破線の状態で点滅表示し、他のブロックと区別して表示する。図10では、現在表示されているページは1ページ目(グレー表示)であり、破線の枠で点滅表示されているのは3ページ目と7ページ目に当たるインジケータ41のブロックである。また、設定操作が行われたA3の項目は、仮設定状態として、その項目釦43fをグレー表示かつ枠を点線で表示し、他の項目釦42と区別して表示する。
【0084】
仮設定状態の項目がある場合、ユーザは、A3の項目と禁則関係にある設定済みの項目があるページ(3ページ目、7ページ目)に、通常時のように1ページずつ順番に遷移していくのではなく、A3の項目と禁則関係にある設定済みの項目があるページ以外のページは飛ばして遷移していくことができる。図11、図12は態様例3の場合の遷移先の画面を示す。図11は3ページ目、図12は7ページ目である。A3の項目と禁則関係にある設定済みの項目であるE2とN3の項目の項目釦42g、42hは、グレー表示かつ枠線が破線で、なおかつ点滅表示し、禁則とならない設定済みの項目の釦(グレー表示で枠は実線)と区別して表示される。
【0085】
1ページ目(図10参照)から遷移を開始すると、1回目のフリック操作で3ページ目(図11参照)まで遷移する。次に、もう一度フリック操作を行うと7ページ目(図12参照)に遷移する。図11では、1ページ目と7ページ目を表すインジケータ41のブロックが、図12では1ページ目と3ページ目を表すインジケータ41のブロックが、それぞれ白色で枠が点線の状態で点滅表示している。なお、図11に示す3ページ目の画面40において、1ページ目の方向へのフリック動作を1回受けると、1ページ目に遷移する。
【0086】
A3の項目と禁則関係にある設定済みの両項目(E2、N3)の設定を解除し、禁則となる設定の組み合わせが解消されたら、仮設定状態であるA3の項目を設定状態に自動変更する。なお、ユーザはA3の項目の仮設定状態を解除してもよい。仮設定状態の項目があるまま、終了釦44を押下された場合、その項目の仮設定状態は自動的に解除される。
【0087】
<態様例4>
態様例4は、禁則関係となる項目が同じページ内にある場合の例である。この場合は、禁則設定が発生した時に、その禁則設定の解除を行うためにページ遷移を行う必要はない。なお、態様例4は、前述の先優先のパターンであり、態様例1のように、後から設定した項目を仮設定状態にする。
【0088】
ユーザがA3の項目に対する設定操作を行った際に、A3と禁則関係にあるB3の項目が設定済みであったとする(図13参照)。A3とB3は禁則関係であり同時に設定することはできないので、後から設定操作を受けたA3は仮設定状態となり、その項目釦42fはグレー表示で枠を破線で表示し、他の項目釦と区別して表示する。そして、現在表示中の画面を示すインジケータ41のブロックを、グレー表示かつ枠線を破線で点滅表示させ、他のブロックと区別して表示する。
【0089】
同一ページ内にあるB3の項目は、ユーザが設定操作を行った項目と禁則関係にある項目なので、B3の項目釦42iは点滅表示され、他の項目釦42と区別される。ユーザがB3の項目の設定を解除すると、A3の項目の仮設定状態が設定状態に自動変更され、インジケータ41の点滅が終了して通常の表示に戻る。A3の項目の仮設定状態を解除した場合は、B3の項目釦42iの表示が通常に戻り、インジケータ41の点滅が終了して通常の表示に戻る。仮設定状態の項目があるまま、終了釦44が押下された場合、2つの項目の仮設定状態はすべて解除される。
【0090】
<態様例5>
態様例5では、設定操作が行われた項目と関連する項目(禁則関係以外)があるページへの遷移を1回のフリック操作で行うことができるようにする。関連する項目とは、たとえば、ユーザが設定操作を行った項目に対して設定内容を確認することが推奨される項目等である。これにより、関連する項目の配置されたページが離れていても1フリックでそれらのページ間を移動できるので、離れたページ間を行き来する際に手間がかかるという問題は改善される。
【0091】
具体的な例では、ユーザが、図14に示す1ページ目の画面40において、カバーシートの項目の設定操作を行う。この時、カバーシートの項目に関連する項目であるカバー用紙選択の項目が配置されているページ(8ページ目)を示すインジケータ41のブロックを、白色で枠線が破線で点滅表示し(巣15参照)、他のブロックと区別して表示する。カバーシートの用紙には、通常はデフォルト設定に応じたトレイの用紙が使用されるが、念のため給紙トレイを確認した方が好ましいので、カバー用紙選択の項目が関連する項目として予め設定されている。
【0092】
この状態でユーザからフリック操作を1回受けると、関連する項目(カバー用紙選択の項目)が配置されたページに該1回のフリック操作で表示ページが遷移する。これにより、ユーザは設定されている給紙トレイを迅速かつ容易に確認することできる。図15に示す8ページ目の画面40(遷移後のページ)には、ユーザが1ページ目の画面で設定操作を行った項目(カバーシート)に関連する項目であるカバー用紙選択の項目の項目釦42jがグレー表示かつ枠が破線で点滅表示され、他の項目釦と区別して表示されている。関連する項目のあるページ(8ページ)に遷移すると、1ページ目でのインジケータ41のブロックの点滅が終了する。また、8ページ目から更に他のページに遷移すると、カバー用紙選択の項目釦の表示も通常表示に戻る。
【0093】
図16は、態様例5において、関連項目を有する項目への設定操作を受け付けてから、遷移前のページでのインジケータ41のブロックの点滅を終了するまでの流れを示す。まず、画像処理装置10が関連項目を有する項目への設定操作を受け付けたら(ステップS301;Yes)、関連する項目のあるページを表すインジケータ41のブロックを点滅させる(ステップS302)。
【0094】
次に、画像処理装置10は、ユーザから、インジケータ41のブロックが点滅しているページの方向へのフリック操作の受け付けを待って(ステップS303;No)、上記フリック操作を受け付けたら(ステップS303;Yes)、表示ページを、関連する項目があるページに一気に遷移(ジャンプ)させる(ステップS304)。その後、ステップS302で点滅表示させたインジケータ41のブロックの点滅表示を終了し(ステップS305)、処理を終了する。
【0095】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0096】
本発明の実施の形態における態様例4では、禁則となる項目は2つであったが、3つ以上であってもよい。
【0097】
本発明の実施の形態における態様例は組み合わせて使用してもよい、ただし整合性のとれる範囲内で行う。たとえば、態様例1と態様例4を組み合わせたり、態様例1と態様例3と態様例5を組み合わせたりすることができる。態様例1と態様例2の組み合わせは不可である。ただし、態様例1と態様例2のどちらの動作を行わせるかは、画像処理装置10の本体設定で予め設定することができる。
【0098】
画面遷移は、フリック操作以外で行ってもよい。ユーザが設定操作した項目と禁則関係の項目(設定済みの)のあるページや、ユーザが設定操作した項目に関連する項目のあるページに表示ページを遷移させるための切り替え釦を画面に出現させ、その釦が押下されたら目的のページに一気に遷移するように構成してもよい。
【0099】
実施の形態では、ユーザが設定操作した項目と禁則関係の項目(設定済みの)のあるページや、ユーザが設定操作した項目に関連する項目のあるページを示すインジケータのブロックの表示形態は、白色で枠が破線の状態で点滅表示であったが、他の表示形態でもよい。その他のインジケータと異なる色であれば他の色であってもよいし、反転表示してもよい。
【符号の説明】
【0100】
10…画像処理装置(MFP)
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…画像読取部
15…プリンタ部
16…画像処理部
17…不揮発メモリ
18…自動原稿搬送部(ADF)
19…ファクシミリ通信部
21…ネットワーク通信部
30…操作表示部
31…表示部
32…操作部
33…スイッチ部
34…タッチパネル部
40…画面
41…インジケータ
42…項目釦
43…項目欄
44…終了釦
45…設定不可メッセージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力項目を表示する複数の画面のうちの一の画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている画面の切り替え操作および前記画面内の操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部と、
前記表示部に表示されている画面内の操作入力項目に対する操作を前記操作部で受け付けかつその操作を受けた操作入力項目に関連する項目が別の画面にある場合に、所定の一操作を受けたら前記表示部に表示する画面を前記別の画面に切り替える制御部と、
を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記別の画面に切り替えた後、該別の画面で所定の一操作を受けたら、前記表示部に表示する画面を元の画面に切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記関連する項目とは、前記操作を受けた操作入力項目と禁則関係にある項目である
ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、既に設定された操作入力項目と禁則関係にある操作入力項目に対する操作を受けたら、その操作入力項目を設定せず、禁則により設定不可能の旨を前記表示部に表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記関連する項目とは、前記操作を受けた操作入力項目と共に入力が必要な未入力の操作入力項目、もしくは前記操作を受けた操作入力項目の設定時に設定内容を確認すべき項目である
ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記所定の一操作を受ける切り替えボタンを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記一操作は、1回のフリック操作である
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示部は、操作入力項目を表示する前記複数の画面を1画面ずつ順に遷移させる場合の画面配列内での現在表示中の画面の位置を、前記画面配列に対応したインジケータで表示し、
前記制御部は、前記インジケータのうち前記関連する項目がある画面に対応する部分を、表示中の画面に対応する部分とは異なる表示形態で前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記異なる表示形態とは、点滅表示、反転表示、前記表示部に表示中の画面に対応する部分と異なる色での表示のいずれか1つである
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
操作入力項目を表示する画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部と、
前記表示部に表示されている第1の操作入力項目への操作を前記操作部が受け付けた時に、設定済みである第2の操作入力項目と、前記第1の操作入力項目が禁則関係である場合は、第1の操作入力項目を仮の設定状態にしておき、第2の操作入力項目の設定が解除されたら第1の操作入力項目の設定を確定する制御部と、
を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
前記表示部は、操作入力項目を表示する複数の画面のうちの一の画面を表示し、
前記操作部は、前記表示部に表示されている画面の切り替え操作をさらに受け付け、
前記第1の操作入力項目と、前記第2の操作入力項目は異なる画面にあって、
前記制御部は、前記第1の操作入力項目への操作を前記操作部が受け付けた時に、設定済みである前記第2の操作入力項目と、前記第1の操作入力項目が禁則関係である場合は、所定の一操作を受けたら前記表示部に表示する画面を前記第1の操作入力項目がある画面から前記第2の操作入力項目のある画面に切り替える
ことを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記第2の操作入力項目のある画面に切り替えた後、該画面で所定の一操作を受けたら、前記表示部に表示する画面を元の画面に切り替える
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記所定の一操作を受ける切り替えボタンを前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項11または12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記一操作は、1回のフリック操作である
ことを特徴とする請求項11または12に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記表示部は、操作入力項目を表示する前記複数の画面を1画面ずつ順に遷移させる場合の画面配列内での現在表示中の画面の位置を、前記画面配列に対応したインジケータで表示し、
前記制御部は、前記インジケータのうち現在表示中の画面と前記所定の一操作を受けた場合に遷移する遷移先の画面に対応する部分とを異なる表示形態で前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記異なる表示形態とは、点滅表示、反転表示、前記表示部に表示中の画面のインジケータと異なる色で表示のいずれか1つである
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
操作入力項目を表示する複数の画面のうちの一の画面を表示する表示部と、前記表示部に表示されている画面の切り替え操作および前記画面内の操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部とを備える情報処理装置を、
前記表示部に表示されている画面内の操作入力項目に対する操作を前記操作部で受け付けかつその操作を受けた操作入力項目に関連する項目が別の画面にある場合に、所定の一操作を受けたら前記表示部に表示する画面を前記別の画面に切り替えるように動作させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項18】
操作入力項目を表示する画面を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている操作入力項目に対する操作を受け付ける操作部とを備える情報処理装置を、
前記表示部に表示されている第1の操作入力項目への操作を前記操作部が受け付けた時に、設定済みである第2の操作入力項目と、前記第1の操作入力項目が禁則関係である場合は、第1の操作入力項目を仮の設定状態にしておき、第2の操作入力項目の設定が解除されたら第1の操作入力項目の設定を確定するように動作させる
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−107247(P2013−107247A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253017(P2011−253017)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】