説明

情報処理装置、印刷原稿作成方法及び印刷原稿作成プログラム

【課題】サイト上、テンプレートを利用して印刷原稿を作成する際、ユーザにとっての印刷原稿作成の自由度、簡便性を向上させる。
【解決手段】本発明における情報処理装置は、印刷原稿を作成し該印刷原稿の印刷注文を受注する情報処理装置であって、1の台紙上に重ね合わされ、該1の台紙上に入力データを入力するための入力項目枠がデータ名と該台紙上に配置される該入力項目枠の位置とサイズとを含む属性情報を対応付けて作成されたテンプレートを記憶した記憶手段と、テンプレートに基づき入力項目枠毎にデータ名を付して該入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力する入力フォーム作成出力手段と、入力フォームを取り込む入力フォーム取込手段と、テンプレートに基づき1の台紙上入力欄に入力された1の実入力データを配置した印刷原稿を複数分、作成する印刷原稿作成手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、印刷原稿作成方法及び印刷原稿作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PCやインターネット等のデジタル技術の普及が進むにつれ、販促印刷物、パンフレット、各種帳票といった印刷物は、従来の紙媒体中心のものからデジタル中心のものへと、その主流はシフトしつつある。例えば、販促印刷物はEメールへ、パンフレットはPDF(登録商標)へ、請求書や明細なども文書ファイルへといったように、紙媒体の印刷物は電子データへ取って代わりつつある。
【0003】
一般に紙媒体の印刷物は、電子文書と比べ、印刷業者に印刷を依頼する必要があり、その分の印刷費用が必要である。また印刷を要する分、印刷及びその配送のため、納品されるまでには一定の期間(納期)が必要である。しかしその一方、紙媒体の印刷物ならではの良さもまた十分に認識されている。紙媒体の印刷物は老若男女、万人に受け入れられるものであり、またときに、紙媒体の印刷物特有の読み易さ、人に与える安心感、人目を引く美しい印刷感・デザイン性を鑑みると、そのメリットは電子文書に勝るとも劣ることはないことはいうまでもない。
【0004】
このような背景の下、印刷業者においては、紙媒体の印刷物の利用を促すべく、デジタル技術を利用した様々な提案を行っており、その1つに、ウェブサイト、Webブラウザを通じて印刷物をワンストップで発注できるクラウドプリンティング(ウェブプリントなどともいう)がある。発注する側(ユーザ)から見ると、いつでも簡単に発注を行うことができる。具体的には、ウェブサイトを通じて印刷データを入稿(アップロード)しさえすれば、指定の配送先にその印刷物が配送されるので、発注業務の簡素化になる。また、印刷を受注する側(印刷業者)から見ても、効率的な営業活動と効率的に印刷物を提供する仕組みを実現できる。
【0005】
具体的に、ユーザは印刷業者等が運営するウェブサイト(図1参照)にアクセスし、印刷物の種類、数量、配送先住所等の情報を入力し印刷物の発注を行う。またオプションで、特殊な印刷・納品等の細かな注文を行うことも可能である。例えば、「社名ロゴを入れた名刺を部署の全社員に対し100枚づつ作成し、東京に発送する。」、「新聞折込チラシを20000部作成し、4日後に仙台に18000部、東京に2000部ずつ発送する。」、「製本しページ数100ページものを500部作成する。」、「表紙はフルカラーで表面にラミネート加工する。」、「両面印刷で、うち90ページは白黒で、10ページはカラー印刷する。」等々である。
【0006】
また印刷原稿については、印刷物の種類によって入稿の仕方は異なる。例えば、名刺、ポストカードや封筒のような定型形の印刷物であれば、サイト上に提供されているいくつかのデザイン・テンプレートの中から1のテンプレートを選択のうえ、オンラインでテンプレートを任意に編集して印刷原稿を作成し入稿する(例えば、特許文献1参照)。また会社案内や取扱説明書のような自由形の印刷物であれば、ユーザ側が作成した完成原稿(印刷データ)をアップロードする。またときに、ユーザがデザインサービスを利用する場合、要望事項を入力すれば、印刷業者側のデザイナーがデザインを含め完成原稿(印刷データ)を作成してくれるものもある。
【0007】
以上、諸情報の入力を終えると、クラウドプリンティング・システムは、入力された発注内容に応じて、見積金額や納期を計算し、サイト上にその見積金額や納期を表示させる。一方、印刷業者等は、サイトを通じて注文を受け付けると、早速、デザイン(必要な場合)、印刷、配送等、印刷物納品迄への手配を行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、印刷原稿の入稿の仕方はいくつかの方法がある。例えば上述の如く、サイト上に提供されているいくつかのデザイン・テンプレートの中から1のテンプレートを選択のうえ、オンラインでテンプレートを任意に編集して印刷原稿を作成し入稿する。またユーザ側が作成した完成原稿(印刷データ)をアップロードする。またときに、ユーザがデザインサービスを利用する場合、要望事項を入力すれば、印刷業者側のデザイナーがデザインを含め完成原稿(印刷データ)を作成してくれる。
【0009】
このうち、名刺、ポストカードや封筒のような定型形の印刷物は、デザインが複雑になりがちな会社案内や取扱説明書など印刷物と比べ、そのデザイン自体はシンプルであり、印刷原稿を作成にあたってそれ程まで高度なデザイン技術を必要としない。よってこのような場合、ユーザ自身でサイト上に提供されているテンプレートを利用し、印刷原稿を作成することも十分可能である。具体的に、ユーザがサイト上で1のテンプレートを選択し、名刺であれば会社名、部署名、名前等々の記入事項を入力すれば、名刺印刷原稿が出来上がる。あとはこの名刺印刷原稿をサイト上から発注すれば、この名刺が手元に納品される。
【0010】
しかしながら、従来、サイト上でテンプレートを任意に編集して印刷原稿を作成する方法においては、ユーザの原稿作成の自由度が低いという問題があった。名刺であれば、会社名、部署名、役職、名前、住所、電話番号、メールアドレス等は一般的な記入事項であるので、これら事項の入力は可能であったものの、名刺印刷原稿上、人によっては例えば保有資格やその人個人の特記事項を記入したり、特有の図柄、顔写真を挿入したい場合、サイト上で提供されているテンプレートで編集可能な範囲には限界があった。
【0011】
また、例えば名刺などの場合、名刺の全体デザインや会社名、会社ロゴなどの基本箇所は全名刺で共通(同一)でありつつも、名前、E-mail等々の個人特定事項は個人毎に異なることから、大量に名刺印刷原稿を作成する場合、ベースとなる1のテンプレートを作成後、そのテンプレートに対し、各々の個人特定事項を編集(変更)しながら入力するなどの手間が必要であった。
【0012】
本発明では上記のような点に鑑みて、サイト上、テンプレートを利用して印刷原稿を作成する際、ユーザにとっての印刷原稿作成の自由度、簡便性を向上させた情報処理装置、印刷原稿作成方法及び印刷原稿作成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、ネットワークを介したユーザ操作に従って印刷原稿を作成し、該印刷原稿の印刷注文を受注する情報処理装置であって、1の台紙上に重ね合わされ、該1の台紙上に入力データを入力するための入力項目枠が、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名と該台紙上に配置される該入力項目枠の位置と該入力項目枠のサイズとを少なくとも含む属性情報を対応付けて作成されたテンプレートを記憶した第1記憶手段と、前記テンプレートに基づき、前記入力項目枠毎に、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名を付して、該入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力する入力フォーム作成出力手段と、前記入力項目枠毎に設けられた前記入力欄に複数の実入力データが入力された入力フォームを取り込む入力フォーム取込手段と、複数の実入力データが入力された前記入力フォームが取り込まれると、前記テンプレートに基づき、前記1の台紙上、前記入力欄に入力された1の実入力データを対応する入力項目枠の位置に該入力項目枠に内包するサイズで配置した印刷原稿を前記複数分、作成する印刷原稿作成手段とを有する。
【0014】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る印刷原稿作成方法は、ネットワークを介したユーザ操作に従って印刷原稿を作成し、該印刷原稿の印刷注文を受注する情報処理装置おける印刷原稿作成方法であって、サーバが、記憶手段から、1の台紙上に重ね合わされ、該1の台紙上に入力データを入力するための入力項目枠が、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名と該台紙上に配置される該入力項目枠の位置と該入力項目枠のサイズとを少なくとも含む属性情報を対応付けて作成されたテンプレートを読み出す読出手順と、前記テンプレートに基づき、前記入力項目枠毎に、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名を付して、該入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力する入力フォーム作成出力手順と、前記入力項目枠毎に設けられた前記入力欄に複数の実入力データが入力された入力フォームを取り込む入力フォーム取込手順と、複数の実入力データが入力された前記入力フォームが取り込まれると、前記テンプレートに基づき、前記1の台紙上、前記入力欄に入力された1の実入力データを対応する入力項目枠の位置に該入力項目枠に内包するサイズで配置した印刷原稿を前記複数分、作成する印刷原稿作成手順とを有する。
【0015】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る印刷原稿作成プログラムは、コンピュータである前記サーバに、前記印刷原稿作成方法を実行させるための印刷原稿作成プログラムである。
【0016】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、サイト上、テンプレートを利用して印刷原稿を作成する際、ユーザにとっての印刷原稿作成の自由度、簡便性を向上させた情報処理装置、印刷原稿作成方法及び印刷原稿作成プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係るウェブサイトの一例を示す。
【図2】本実施形態に係るクラウドプリンティング・システム100のネットワーク概略構成図を示す。
【図3】本実施形態に係るWebサーバ1の主要構成を示すハードウェア構成図である。
【図4】本実施形態に係るWebサーバ1の機能ブロック図の一例を示す。
【図5】本実施形態に係る名刺印刷原稿作成の概要図を示す。
【図6】画面A1例を示す。
【図7】画面A2例を示す。
【図8】画面A3例を示す。
【図9】画面A4−1例を示す。
【図10】画面A4−2例を示す。
【図11】画面A4−3例を示す。
【図12】画面A4−4例を示す。
【図13】画面A5−1例を示す。
【図14】画面A5−2例を示す。
【図15】文字及び画像の縮小処理例を示す。
【図16】画面A5−3例を示す。
【図17】画面A5−4例を示す。
【図18】画面A6−1例を示す。
【図19】画面A6−2例を示す。
【図20】画面A7例を示す。
【図21】テンプレート情報例を示す。
【図22】画面B1例を示す。
【図23】画面B2例を示す。
【図24】入力フォーム例(未入力)を示す。
【図25】入力フォーム例(入力済)を示す。
【図26】画面C1−1例を示す。
【図27】画面C1−2例を示す。
【図28】本変形例に係る入力フォーム例(未入力)を示す。
【図29】本変形例に係る入力フォーム例(入力済)を示す。
【図30】本変形例に係る画面C1−2−2例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0020】
[システム構成]
(ネットワーク構成)
図2は、本実施形態に係るクラウドプリンティング・システム100のネットワーク概略構成図を示す。本実施形態に係るクラウドプリンティング・システム100は、Webサーバ1、パートナー選定サーバ2、端末3を含み構成される。また図に示されるように、クラウドプリンティング・システム100に対し、ユーザ(ユーザPC)、デザインパートナー(デザイン業者)A、プリントパートナー(印刷業者)B、物流パートナー(物流業者)Cが、ネットワークを介し接続され構成される。
【0021】
Webサーバ1は、インターネット上に公開されて設けられ、印刷物の注文窓口であるウェブサイト(図1参照)を提供するサーバである。ユーザはPC等の端末3から、Webサーバ1のウェブサイトにアクセスし、いつでも簡単に印刷物の注文(発注)を行うことができる。そしてウェブサイトを介して注文された注文内容は、選定サーバ2に渡される。また本実施形態に係るWebサーバ1は、ユーザ自身がサイト上で印刷原稿を作成したり、印刷原稿を入稿できる仕組みを備えている。例えば上述の如く、サイト上に提供されているいくつかのデザイン・テンプレートの中から1のテンプレートを選択のうえ、オンラインでテンプレートを任意に編集して印刷原稿を作成し入稿したり、ユーザ側が作成した完成原稿(印刷データ)をアップロードできる。
【0022】
パートナー選定サーバ2(以下単に選定サーバ2という)は、ユーザ自身がサイト上で完成された印刷原稿を入稿した場合、選定サーバ2は、ユーザからWebサーバ1を介して印刷原稿の印刷物の注文を受けると、印刷及び配送の各工程において、複数の各パートナー(プリントパートナーB、物流パートナーC)の中から、各工程におけるパートナー業者の選定を行う。またときに、ユーザがデザインサービスを利用した場合には、印刷業者側のデザイナーがデザインを含め完成原稿(印刷データ)を作成する工程が必要である。よってこの場合、ユーザからWebサーバ1を介して印刷物の注文を受けると、印刷物が納品される迄のデザイン、印刷、配送等の各工程において、複数の各パートナー(デザインパートナーA、プリントパートナーB、物流パートナーC)の中から、それぞれ各工程における適切なパートナー業者の選定を行う。なお本実施形態においては前者、つまりユーザ自身がサイト上で印刷原稿を作成し、完成した印刷原稿を入稿した場合を主として取り扱う。この選定サーバ2は例えばWebサーバ1とともにデータセンター等に配置される。
【0023】
選定サーバ2は、デザイン、印刷、配送等の各工程において、それぞれ各工程における1のパートナーの選定を行った後、選定した各パートナーに対し注文業務の依頼・発注を行う。具体的には、印刷物の注文を受けると、複数のデザインパートナーAの中から、ユーザ注文にかなう適切な1のデザインパートナーAの選定を行い(ユーザがデザインサービスを利用した場合)、印刷物の注文内容に応じたデザインの注文、印刷原稿(印刷データ)の作成依頼を行う。次に、複数のプリントパートナーBの中から、ユーザ注文にかなう適切な1のプリントパートナーBの選定を行い、印刷原稿の印刷依頼を行う。次に、複数の物流パートナーCの中から、ユーザ注文にかなう適切な1の物流パートナーCの選定を行い、プリントパートナーBが印刷した印刷物の配送依頼を行う。そして物流パートナーCにより、ユーザの指定する配送先(納品先)に印刷物が届けられる。
【0024】
なお、クラウドプリンティング・システム100の選定サーバ2と、デザインパートナーA、プリントパートナーB、物流パートナーCは、ネットワークを介し接続され、選定サーバ2からの依頼を受ける以上、各パートナーそれぞれにPC端末(非図示)を備えている。
【0025】
(ハードウェア)
ここで、本実施形態に係るWebサーバ1のハードウェア構成について説明しておく。図3は、本実施形態に係るWebサーバ1の主要構成を示すハードウェア構成図である。Webサーバ1は、主要な構成として、CPU11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、補助記憶装置14、記憶媒体読取装置15、入力装置16、表示装置17、及び通信装置18を含む構成である。
【0026】
CPU11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路から構成され、装置全体を制御する回路である。また、ROM12は、CPU11で実行される所定の制御プログラム(ソフトウェア部品)を格納するメモリであり、RAM13は、CPU11がROM12に格納された所定の制御プログラム(ソフトウェア部品)を実行して各種の制御を行うときの作業エリア(ワーク領域)として使用するメモリである。
【0027】
補助記憶装置14は、汎用のOS(Operating System)、各種プログラムを含む各種情報を格納する装置であり、不揮発性の記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)などが用いられる。
【0028】
入力装置16は、ユーザが各種入力操作を行うための装置である。入力装置16は、マウス、キーボード、表示装置17の表示画面上に重畳するように設けられたタッチパネルスイッチなどを含む。表示装置17は、各種データを表示画面に表示する装置である。例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)などから構成される。
【0029】
通信装置18は、ネットワークを介して他の機器との通信を行う装置である。有線ネットワークや無線ネットワークなど含む各種ネットワーク形態に応じた通信をサポートする。
【0030】
(機能)
次に、本実施形態に係るWebサーバ1の主要機能構成について説明する。図4は、本実施形態に係るWebサーバ1の機能ブロック図の一例を示す。Webサーバ1は、図に示されるように、入力項目枠作成部101、テンプレート作成部102、入力フォーム作成出力部103、入力フォーム取込部104、印刷原稿作成部105、プレビュー部106、記憶部110を含み構成される。
【0031】
入力項目枠作成部101は、ユーザにより選択された1の台紙(背景画像)上に入力データを入力するための入力項目枠を作成する。またその入力項目枠に対し、入力項目枠に入力される入力データのデータ名と、台紙上に配置される入力項目枠の位置と、入力項目枠のサイズとを少なくとも含む属性情報を対応付けて定義する。これにより、ユーザは印刷原稿作成時、台紙上に入力したい任意の入力データを任意のフォーマットで自由に定義できる。
【0032】
テンプレート作成部102は、ユーザにより選択された1の台紙上に、入力項目枠作成部101により作成された入力項目枠を重ね合わせたテンプレートを作成する。このテンプレートには入力項目枠内には具体的な実入力データは入力されておらず、あくまで完成印刷原稿の雛形の状態である。以後、入力項目枠内に具体的な実入力データが入力されれば、印刷原稿(画像データ)が完成する。
【0033】
入力フォーム作成出力部103は、テンプレートに基づき、入力項目枠毎に、その入力項目枠に入力される入力データのデータ名を付して、その入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力する。この入力フォームの具体例は後述する。
【0034】
入力フォーム取込部104は、入力項目枠毎に設けられた入力欄に具体的な実入力データ(実際の入力データ)が入力された入力フォームを取り込む。ここで取り込まれる入力フォームの各入力欄には、入力フォーム作成出力部103により作成出力された入力フォームに対し実入力データがユーザにより入力されている。この入力フォームの具体例は後述する。
【0035】
印刷原稿作成部105は、実入力データが入力された入力フォームが取り込まれると、そのテンプレートに基づき、1の台紙上、入力欄に入力された1の実入力データを、対応する入力項目枠内の位置に配置してゆくことにより印刷原稿を作成する。なお入力フォーム上、複数のエントリーの入力が可能となっており、複数のエントリーが入力されている場合には、エントリー数分、印刷原稿を作成することになる。
【0036】
プレビュー部106は、テンプレートや印刷原稿のプレビュー画像を作成する。ユーザが作成したテンプレートや印刷原稿の仕上がり具合を確認できるようにするためである。このプレビュー画像の具体例についても後述する。
【0037】
記憶部110は、台紙111、定型の入力項目枠112、テンプレート113、挿入画像データ114、印刷原稿115等の各種データを保存する不揮発性の記憶装置である。画像等により一定程度以上の記憶容量を必要とするので、例えば補助記憶装置14(HDD)等により実現されうる。
【0038】
以上これらの機能は、実際にはWebサーバ1のCPU11が実行する原稿画像作成プログラムによりコンピュータに実現させるものである。なおまた、本実施形態においてはあくまで一構成例であり、各機能部を外部装置や他のサーバに実装することも可能である。一例として記憶部110などはユーザオリジナルの各種データを保存する必要があることから、別途のDB等により構築することもできる。
【0039】
[名刺印刷原稿の作成概要]
図5は、本実施形態に係る名刺印刷原稿作成の概要図を示す。本実施形態に係るクラウドプリンティング・システム100を利用し、ユーザはPC等の端末3から、Webサーバ1のウェブサイトにアクセスし、いつでも簡単に印刷物の注文(発注)を行うことができる。また上述の如くWebサーバ1はユーザ自身がサイト上で印刷原稿を作成し、印刷原稿を入稿できる仕組みを備えている。よって本実施形態においては、ユーザが名刺の注文を行うにあたり、名刺の印刷原稿(印刷データ)はサイト上で作成したものを入稿する。
【0040】
サイト上で名刺の印刷原稿を作成するために、ユーザはまず「名刺テンプレートの作成」を行う。このテンプレートを作成するにあたり、ユーザは名刺の背景画像となる1の台紙を選ぶ。次に台紙が決まると、ユーザは名刺に入力したい入力項目を選ぶ。名刺の場合、入力項目としては例えば、会社名、部署名、名前、会社ロゴ画像などがあるので、ユーザは所望の入力項目(枠)を台紙上に定義する。台紙上に入力項目(枠)が定義されると、名刺の元となるテンプレートが出来上がる。
【0041】
次にユーザは、「データの入力」を行う。データは、その入力項目(枠)に対し入力されるべきデータ名が会社名、部署名、名前、会社ロゴ画像などと定義されている場合、名刺上に反映すべき実際の会社名、部署名、名前、会社ロゴ画像ファイルとなる。本実施形態においては、複数枚の名刺を作成するにあたり、ユーザのデータ入力作業を軽減するため入力フォームを活用することにより、データの入力を行う。
【0042】
最後にユーザにより「データの入力」が行われると、Webサーバ1側で「名刺印刷原稿の作成」を行う。複数枚分のデータが入力されている場合は、複数枚分の名刺印刷原稿を作成する。そして名刺印刷原稿が出来上がれば、ユーザはこの名刺印刷原稿(印刷データ)を入稿し、印刷物の注文(発注)を行うことができる。以下具体例を交えながら詳しく説明する。
【0043】
[名刺テンプレート作成例]
本実施形態において、ユーザはクラウドプリンティング・システム100の利用者であり、これからこのクラウドプリンティング・システム100を利用して、印刷物の注文(発注)を行おうとする者である。ユーザはPC等の端末3からまずインターネット上のWebサーバ1にアクセスし、ブラウザ等でログインを経て印刷物の注文窓口であるウェブサイト(図1参照)を開く。ここでは印刷物として「名刺」を注文するものとするもので、ユーザは注文窓口であるウェブサイト(図1参照)上、「名刺」を例えばクリックして選択する(次画面へ)。
【0044】
図6は、画面A1例を示す。当画面のメニューでは、自分で名刺デザインを作る場合、「新しくテンプレートを作成する」、「作成中のテンプレートを使う」、「完成版のテンプレートを使う」、「完成データを使う」の中からいずれかのメニューを選択する。またもしくは名刺デザインの作成をクラプリサービスに依頼する場合、「テンプレート作成を依頼する」、「名刺の現物と同じものを使用する」の中からいずれかのメニューを選択する。
【0045】
「新しくテンプレートを作成する」は、一からユーザ自身で名刺デザイン(テンプレート)を作る場合に選択する。「作成中のテンプレートを使う」は、過去に名刺デザイン(テンプレート)を作成中の場合、名刺デザイン(テンプレート)の作成を再開する場合に選択する。「完成版のテンプレートを使う」は、過去に名刺デザイン(テンプレート)を作成済みの場合、これを使って名刺デザイン(テンプレート)を作る場合に選択する。「完成データを使う」は、別途の完成版の名刺デザイン(テンプレート)をアップロードし、これを使って名刺デザイン(テンプレート)を作る場合に選択する。
【0046】
「テンプレート作成を依頼する」は、一から名刺デザインの作成をクラプリサービス(デザイナー)に依頼する場合に選択する。「名刺の現物と同じものを使用する」は、既存の名刺現物を元に名刺デザインの作成をクラプリサービス(デザイナー)に依頼する場合に選択する。
【0047】
本実施形態においては上述の如く、ユーザ自身がサイト上で名刺印刷原稿を作成し、完成した名刺印刷原稿を入稿して発注するので、「新しくテンプレートを作成する」が選択されるものとする(次画面へ)。
【0048】
図7は、画面A2例を示す。自分で名刺デザインを作る場合、全体と現在の自分の作業進捗フローを示す画面上部の「1)サイズを選ぶ」において、ユーザは名刺となる台紙のサイズ、タテ・ヨコ型、片面・両面をそれぞれ選ぶ。現在操作は、目立つ色でハイライトされ、選択が済んだものには例えばグレー色に網掛けされる。選択が済むと、「背景を選ぶ」を選択する(次画面へ)。
【0049】
図8は、画面A3例を示す。次に台紙のサイズ等が決まると、「2)背景を選ぶ」において、ユーザは名刺の背景画像に使用したい1の台紙(背景画像)を選ぶ。台紙は記憶部110に雛形の台紙111として予め記憶されているものもあるし、ユーザが登録したものもある。台紙は、「料金分類」(無料/有料)や「カテゴリ」を指定すると、該当する台紙111が検索され、例えばサムネイル形式で表示される。また「台紙を検索する」を操作し、例えばキーワード等によっても台紙111が検索できる。またもしくはユーザ属性や過去の行動履歴に基づき、「お気に入り」としてお勧め台紙が表示される。ユーザはこの中から名刺の背景画像に使用したい1の台紙をここで選択する(次画面へ)。
【0050】
図9は、画面A4−1例を示す。次に台紙が決まると、「3)項目を選ぶ」において、ユーザは名刺に入力したい入力項目を選ぶ。例えば入力項目は入力データが入力される入力項目枠として定義する。選択リスト901から、名刺型として「ノーマル名刺」を選択すると、ボックス902に「ノーマル名刺」で使用される入力項目のタイプの一覧が表示される。一覧には通常名刺で使用される所定の入力項目(基本入力項目)が予め設けられている。また一覧には基本入力項目以外にもユーザが自由に定義できるカスタムの入力項目も設けられる。
【0051】
選択リスト903のように、名刺型として「英字名刺」を選択することも可能である。この場合、ボックス904のように「英字名刺」で使用される入力項目タイプ一覧が表示される。一覧には英字名刺で使用される所定の入力項目が予め設けられている。また一覧には基本入力項目以外にもユーザが自由に定義できるカスタムの入力項目も設けられる。
【0052】
台紙イメージ905には、先に選択された1の台紙(背景画像)が表示され、その台紙のオモテ面とウラ面のイメージが表示される。ユーザは台紙イメージ上に、ボックス902やボックス904内の入力項目を例えばドラッグアンドドロップ操作を行うなどして、名刺に入力したい入力項目を台紙上に定義付けていく。
【0053】
図10は、画面A4−2例を示す。入力項目を台紙上に定義付ける場合、図に示されるように、ユーザは入力項目を例えばドラッグアンドドロップ操作を行う。ボックス902内の入力項目「名前」を台紙イメージ905のオモテ面上の所望の位置にドラッグアンドドロップすると、入力項目枠「名前」が出来上がる。入力項目枠「名前」は、名刺上、名前というデータ名のデータが入力されることになる枠である。ユーザはドラッグアンドドロップ後でも入力項目枠を再度ドラッグアンドドロップ操作可能であるので、台紙イメージ905上、その入力項目枠を所望の位置に移動し再配置できる。また台紙イメージ905上、入力項目枠自体のサイズを大きくしたり小さくしたりすることも可能となっている。
【0054】
図11は、画面A4−3例を示す。上述の要領でユーザは名刺上に入力したい入力項目を次々と追加する。ボックス902の一覧には通常名刺で使用される基本入力項目が予め設けられているが、基本入力項目以外にもユーザが自由に入力項目を定義することも可能である。例えばオモテ面に携帯電話番号を配置したい場合、ボックス902の一覧には通常名刺で使用される基本入力項目として携帯電話番号は予め設けられていないので、図に示されるようにボックス902内の入力項目「カスタム文字」をオモテ面上の下方付近の位置にドラッグアンドドロップすると、入力項目枠「カスタム文字」が出来上がる。また例えばオモテ面に資格マーク画像を配置したい場合には、図に示されるようにボックス902内の入力項目「カスタム画像」をオモテ面上の右下付近の位置にドラッグアンドドロップすると、入力項目枠「カスタム画像」が出来上がる。入力項目枠内の「カスタム文字」や「カスタム画像」は、それぞれ例えば「携帯電話」や「資格メーク」という表記に修正できる。このようにボックス902の一覧に基本入力項目として設けられていないものについては、ユーザが自由にカスタム可能となっている。
【0055】
図12は、画面A4−4例を示す。上述の要領でユーザは名刺上に入力したい入力項目を次々と追加する。図に示されるように、名刺のオモテ面とウラ面(必要な場合)の台紙イメージ上、名刺に入力したい入力項目の入力項目枠を全て配置する(次画面へ)。
【0056】
図13は、画面A5−1例を示す。次に入力項目を選ぶと、「4)デザインする」において、ユーザは入力項目の属性編集を行う。図に示されるように、例えばユーザが台紙イメージ905のオモテ面上の入力項目枠「名前」に対しダブルクリック操作を行うと、入力項目枠「名前」の「入力項目属性編集」ウインドウ130が表示される。ここでは台紙上に配置した入力項目枠に入力される入力データ(テキストや画像)の属性を決定する。例えばフォント、サイズ、色、組み方向、文字揃え、文字間、自動長体などの属性の変更ができる。
【0057】
入力データ名131は、この入力項目枠に入力される入力データのデータ名称を示す値である。ここでは、この入力項目枠に対し入力される入力データのデータは「名前」であることから、入力データ名131は「名前」となっている。ボックス902内の基本入力項目から選択された場合、このデータ名はその基本入力項目のデフォルトのデータ名が入力されているが、この値はユーザが入力項目枠にどのようなデータが入力されるかを認識できればよいので、他には例えば「氏名」、「NAME」等々と修正することも可能である。
【0058】
入力データの入力方法132は、この入力項目枠に入力される入力データの入力方法が動的であるか又は静的であるかを指定する情報である。そして静的であることを指定する場合には、入力データ値133にその入力データ(実入力データ)を入力する。名刺の場合、個人によって「名前」は異なるから、「名前」の入力データ値を静的に入力することはできない。よってここは「動的」を選択し、入力データ値133は未入力としておく。「動的」の場合、入力データ値133は名刺毎に動的に入力される(この点後述)。
【0059】
図14は、画面A5−2例を示す。一方例えば、入力データのデータ名が「会社名」のようなタイプのものであれば、名刺上どの個人によっても会社名は同一である。この場合、「静的」を選択のうえ、入力データ値133にその入力データを入力できる。「静的」の場合、入力データ値133は名刺毎であっても変化せず同一である。図に示されるように、例えばユーザが台紙イメージ905のウラ面上の入力項目枠「会社名(英語)」に対しダブルクリック操作を行うと、入力項目枠「会社名(英語)」の「入力項目属性編集」ウインドウ130が表示される。入力データのデータ名が「会社名(英語)」であれば、名刺上どの個人によっても会社名は同一であるから、この場合、入力データの入力方法132は「静的」を選択のうえ、入力データ値133にその入力データ(例えば「RICOH COMPANY,Ltd.」)を入力できる。
【0060】
再び図13に戻る。自動長体134は、入力項目枠に入力される文字が文字溢れの場合、つまり枠内に入り切らない場合(内包されない場合)、文字に対し例えば5%刻みで自動的に長体処理をかける。例えば入力項目枠に入力された文字入りきらない場合、入力された文字に対し横方向にまず5%縮小(縦方向は縮小せず)し、入力項目枠に入力された文字が入りきるよう調整する(図15(a)参照)。依然入り切らなければ繰り返し横方向に5%縮小し、入力項目枠に入力された文字が入りきるよう調整する。なおここで縦方向は縮小しないのは名刺の見た目上の問題を考慮したもので、縦方向も縮小すると(つまり文字サイズ自体を縮小)、文字自体が小さくなってしまい、名刺上他の文字表記との見た目バランスが失われてしまうのを避けるためである。
【0061】
図16は、画面A5−3例を示す。図に示されるように、今度は例えばユーザが台紙イメージ905のオモテ面上の入力項目枠「会社ロゴ」に対しダブルクリック操作を行うと、入力項目枠「会社ロゴ」の「入力項目属性編集」ウインドウ130が表示される。入力データ名が「会社ロゴ」であれば、名刺上、基本的にどの個人によっても会社名は同一であるから、この場合、入力データの入力方法132は「静的」を選択のうえ、入力データ値135にその入力データを入力できる。但しこの入力データ値135は画像であるので、「マイ素材から選ぶ」、「共通素材から選ぶ」等から具体的な画像ファイル(例えばlogo.gif)を指定することにより、画像であるその入力データを入力できる。これら画像ファイルは記憶部110の挿入画像データ114として保存されている。「QRコードを作成する」は、QRコード画像を作成する際に使用するもので、空欄に入力したデータをコード化したQRコード画像を入力項目枠に挿入する機能である。
【0062】
オリジナルの縦横比を保持136は、入力項目枠に入力される画像が枠内に入り切らない場合、オリジナル画像の縦横比を保持したまま倍率のみ縮小処理し、入力項目枠に入力された画像が入りきるよう調整する(図15(b)参照)。ここで縦横比を保持するのは画像の場合、画像デザイン自体に意味があるものであるので、縦横比を変更して縮小すると、見た目上オリジナル画像とは全く別物の画像となってしまうのを避けるためである。
【0063】
図17は、画面A5−4例を示す。図に示されるように、今度は例えばユーザが台紙イメージ905のオモテ面上の入力項目枠「資格マーク」に対しダブルクリック操作を行うと、入力項目枠「資格マーク」の「入力項目属性編集」ウインドウ130が表示される。入力データ名131が資格マークの場合、資格は個人によって可変でありうるから、この場合、入力データの入力方法132は「動的」を選択のうえ、入力データ値135は未入力としておく。「動的」の場合、入力データ値135の画像は名刺毎に動的に変化して挿入される。なお入力データの入力方法132を「動的」を選択するような画像例としては、名刺上に付される個人写真などもありうる。
【0064】
また、オリジナルの縦横比を保持136にはチェックを入れておく。動的に変化して挿入される画像は様々でありうるのでその画像サイズも様々である。よって入力項目枠に入力される画像が枠内に入り切らない場合には、その画像に対しオリジナル画像の縦横比を保持したまま倍率のみ縮小し、入力項目枠に入力された画像が入りきるよう調整する。
【0065】
このように、上述の要領でユーザは名刺上に入力したい入力項目の属性編集を行う(次画面へ)。なおこの機能は上述の入力項目枠作成部101により実現されるものである。
【0066】
図18は、画面A6−1例を示す。「5)保存する」において、ユーザは台紙イメージ・プレビュー181を確認のうえ、これまで作成してきたテンプレートの保存を行う。ここでいうテンプレートは、台紙(背景画像)、入力項目枠及び入力項目枠に入力される入力データの入力項目属性を含む。また、テンプレートとして保存するファイル名182は、例えば「PP事業本部名刺テンプレート」といったように任意名に指定できる。
【0067】
ここで図に示されるように、台紙イメージ・プレビュー181においては、台紙上、入力項目枠が表示され、またその入力項目枠に入力される入力データ名が表示される。その入力項目枠にはどのようなタイプのデータが入力されることになるかが一目で分かるようにするためである。
【0068】
また入力データの入力方法132が「静的」であるものについては、その静的な入力データ値も表示され、その入力項目枠にはどのようなデータが固定的に入力されることになるかが一目で分かるようになっている。ここでは上述のしたように、入力項目枠「会社ロゴ」及び入力項目枠「会社名(英語)」の入力項目枠内には、静的な入力データがその他の属性(フォント等)を反映のうえ表示されることになる。なおまた台紙上に表示されている入力項目枠は、その入力項目枠の配置位置やサイズの情報が反映されて表示されていることは言うまでもない。この機能は上述のプレビュー部106により実現されるものである。
【0069】
図19は、画面A6−2例を示す。上述の画面A6−1例の変形例である。入力項目属性として、入力データの入力方法122が「動的」であるものについても、仮の入力データ値(サンプル値)を表示するようにした。入力データの入力方法132が「動的」であるものについても、全体的なテンプレートの具体的な仕上がり具合をより分かりやすく確認することができるようにするためである。
【0070】
このように、ユーザは台紙イメージ・プレビュー181を確認のうえ、これまで作成してきたテンプレートの保存を行う(次画面へ)。この機能は上述のテンプレート作成部102により実現されるものである。
【0071】
図20は、画面A7例を示す。図に示されるように、テンプレート一覧上、これまでに作成してきた「PP事業本部名刺テンプレート」が保存されていることが分かる。テンプレート一覧上、ユーザが見やすいようテンプレートID、テンプレート名、登録者、登録日、更新日、サムネイル(表、裏)等の情報も表示される。またテンプレートは複数作成し保存することが可能となっており、ユーザは保存されているテンプレートに対し再編集や削除等を行えるようになっている。
【0072】
図21は、テンプレート情報例を示す。上述したように、テンプレートは台紙(背景画像)、入力項目枠及び入力項目枠に入力される入力データの入力項目属性を含む。「PP事業本部名刺テンプレート」のテンプレート情報例の場合、台紙は「○○.bmp」で特定される。また台紙上の各入力項目枠は、台紙上を座標で表現すれば、位置(始点)、位置(終点)の2点により入力項目枠の矩形として、その位置とサイズが特定される。なおまた他の各入力項目属性は、図に示されるように各パラメータとして特定される通りである。このように、台紙と入力項目属性とからなる情報を保存することにより、テンプレートとしての情報を保存可能となっている。
【0073】
なおテンプレートは、台紙と入力項目属性とからなって保存されるので、例えば台紙のみを差し替えれば、全くデザインの異なるテンプレートを容易に作成することも可能である。例えば「作成中のテンプレートを使う」や「完成版のテンプレートを使う」(図6)を選択のうえ、保存されているテンプレートを呼び出し、そしてそのテンプレートの台紙(背景画像)のみを差し替える編集を行うことにより、全く新たなデザインのテンプレートを容易に作成できる。
【0074】
[データの入力例]
次にユーザは作成した「PP事業本部名刺テンプレート」の各入力項目枠内に、実際の実入力データを入力する作業を行う。そして実際の実入力データが入力されれば、名刺印刷原稿(画像データ)が完成する。なおここでは所属部員の名刺を発注すべく、複数の名刺印刷原稿(画像データ)が完成させる必要があるものとする。
【0075】
図22は、画面B1例を示す。既に名刺の雛形となる「PP事業本部名刺テンプレート」が選択されており、このテンプレートに対し具体的な実入力データが入力されることになる。ユーザはまずデータの入力方法を選択する。「テンプレートに直接入力する」は、「PP事業本部名刺テンプレート」を呼び出して、各入力項目枠内に入力データを手入力で入力してゆく方法である。この場合、複数人分1つ1つ名刺印刷原稿(画像データ)が完成させる必要がある。
【0076】
一方、「入力フォーム(表形式)から作成する」は、入力フォームに一括して複数人分の実際の実入力データを入力し、再度この入力フォームをアップロードすることにより、一括して実入力データを「PP事業本部名刺テンプレート」の各入力項目枠内に、一括して実入力データを入力する(流し込む)方法である。ここでは複数人分の名刺印刷原稿(画像データ)が完成させる必要があるので、複数の名刺印刷原稿を容易に作成すべく、「入力フォーム(表形式)から作成する」を選択するものとする。
【0077】
図23は、画面B2例を示す。「1)データを作成する」において、まずユーザは、STEP1で、入力フォームを出力する。具体的には「入力フォームを出力する」231を例えばクリックすると、保存場所を指定する画面(非図示)を経て、ユーザの端末3のローカルディスク等に入力フォームのファイルを出力(保存)することができる。なおこの機能は上述の入力フォーム作成出力部103により実現されるものである。
【0078】
図24は、入力フォーム例(未入力)を示す。図に示されるように、入力フォームは行列方向のセル(マス目)からなる表形式のフォームとなっている。入力フォーム上部の各項目には、入力項目(枠)毎に、各入力項目属性の「入力データ名」(図13、21参照)が行方向に出力されている。上述したように、「入力データ名」は台紙上の入力項目(枠)毎に保持され、入力項目枠に入力される入力データのデータ名称を示す属性値であった。またこの値はユーザが入力項目枠にどのようなデータを入力すればよいかを認識させるものである。つまりユーザは入力フォーム上部の各項目の入力データ名に従って、セル(マス目)内にその実際のデータを入力すればよい。
【0079】
なおここで、入力項目属性の入力フォーム上部の各項目は、入力項目(枠)毎に「入力データ名」(図13、21参照)が行方向に出力されていると述べたが、本入力フォーム例において、入力データの入力方法132が「動的」となっているものについてのみ、その「入力データ名」が出力されていることに注意する。図21を参照すれば、「入力データ名」が「会社ロゴ」及び「会社名(英語)」であるものについては、「入力データの入力方法」が「静的」であるので、入力フォーム上部の各項目には出力されない。「入力データの入力方法」が「静的」となっているものについては、入力データ値133において、実際のデータは入力済みであり、入力フォームから再度入力する必要がないからである(例えば図14参照)。このように入力フォーム上は入力が必要な「入力データ名」の項目のみに絞って出力することにより入力フォームを簡素化する。
【0080】
再び図23に戻る。次にユーザは、STEP2で、入力フォームにデータを入力する。
【0081】
図25は、入力フォーム例(入力済)を示す。図に示されるように、入力フォーム上部の各項目に従って各セル(マス目)内には4人分のエントリー・データが入力されている。これらデータの入力はユーザが例えば端末3上で行う。1行につき1エントリー、つまり1人分のデータを入力できるので、複数の名刺印刷原稿を作成したい場合には、2行目、3行目というように次々とエントリー分のデータを入力する。今回、4人分の名刺印刷原稿を作成するものとするので、4行目までの4エントリー分(No1〜No4)のデータを入力した。
【0082】
なお本入力フォーム例において、必ずしも10行目までの10エントリー分(No1〜No10)までしか入力できないというものではなく、ユーザ自身で10行目以降に11行目、12行目とエントリーを追加してゆくことで、10エントリー以上のデータを入力することも可能である。また入力フォームを出力する際、エントリー数を指定するようにすれば、入力フォーム上、指定n行目までエントリー(No1〜Non)可能なフォームが出力される。
【0083】
再び図23に戻る。次にユーザは、STEP3で、入力フォーム中に使用する画像はマイ素材(図4の挿入画像データ114)に登録する。図25の入力フォーム例(入力済)を参照すれば、「資格マーク」の入力データとして「shikaku_PMP.gif」、「shikaku_DBS.gif」が使用されているので、名刺上にこれら画像を挿入し反映するにあたって、これら画像ファイルは事前に登録しておく。
【0084】
次にユーザは、STEP4で、作成した入力フォーム(入力済)のファイルをアップロードする。アップロードする場合、ユーザは「参照」232を例えばクリックすると、参照場所を指定する画面(非図示)を経て、対象ファイルである「PP事業本部名刺テンプレート.csv」を指定する。そして「入力フォームをアップロード」233をクリックすると、ユーザの端末3のローカルディスク等から入力フォーム(入力済)のファイルをアップロードすることができる。なおこの機能は上述の入力フォーム取込部104により実現されるものである。
【0085】
入力フォーム(入力済)のファイルがアップロードされると、表示枠234にはチェックステータスが表示される。即ちアップロードされ取込まれた入力フォームに対しエラーチェックにかけられるので、入力フォームに適切なデータが入力されているか否か等がチェックされ、データ入力等に不備がある場合、表示枠234にその旨が表示される。例えば必須項目のデータが未入力であったり、入力データ値の値属性が不適合であったり、指定された画像が存在しなかったりした場合、エラーが出力される。また入力項目枠に入力される文字が文字溢れの場合、自動長体を行う旨の警告が出力される。エラーの場合、ユーザは入力フォームを確認・修正のうえ、再度アップロードする。入力フォームのアップロードに成功すると、ユーザは「印刷原稿を確認する」235をクリックすることにより、印刷原稿の仕上がり具合を確認することができる(次画面へ)。
【0086】
[名刺印刷原稿の作成例]
図26は、画面C1−1例を示す。「2)印刷原稿を確認する」において、ユーザは、名刺印刷原稿の仕上がり具合の確認を行う。上述の如く入力フォームから「データの入力」が行われると、Webサーバ1(印刷原稿作成部105)は、テンプレートに対し入力フォーム内に入力されているデータをそれぞれ対応する入力項目内に入力し、また各々の入力項目属性に従って、例えばフォント、サイズ、色、組み方向、文字揃え、文字間、自動長体などの属性の変更のうえ印刷原稿(印刷データ)を作成する。またWebサーバ1(プレビュー部106)はこの印刷原稿をプレビュー出力する。
【0087】
図には、入力フォーム(図25)に入力されているデータのうち、1行目のエントリー(No1)のデータが「PP事業本部名刺テンプレート」に対し入力された結果、これに対応する印刷原稿(印刷データ)が表示されている。なお正確には入力項目(枠)の入力項目属性において、「入力データの入力方法」が「動的」である「入力データ名」の入力データ値が入力フォーム内のデータから入力される。
名前:山田太郎
役職:課長
所属:PP事業本部マーケティング開発グループ
住所:東京都中央区銀座○-○-○ ○○ビル
TEL:03-1111-1111
FAX:03-1111-0111
携帯電話:090-1234-1234
e-mail:yamada@ricoh.co.jp
資格マーク:(空/非表示)
役職(英語):Manager
名前(英語):Taro Yamada
住所(英語):○○build,○-○-○,Ginza,Cyuo-ku,Tokyo
TEL:+3-1111-1111
FAX:+3-1111-0111
e-mail:yamada@ricoh.co.jp
一方、入力項目(枠)の入力項目属性において、「入力データの入力方法」が「静的」である「入力データ名」の入力データ値については、入力フォーム内のデータからではなく、入力データ値133で入力されたものが入力される(図14、17)。
会社ロゴ:logo.gif
会社名(英語):RICOH COMPANY,Ltd.
なおTEL、FAX、携帯番号、E-mailなどは、「TEL:03-1111-1111」、「FAX:03-1111-0111」、「携帯電話:090-1234-1234」、「e-mail:yamada@ricoh.co.jp」などというように、入力データ値の前に「入力データ名」を名刺上、表記する方が一般的である。よって例えば入力項目属性編集ウインドウ130等で、印刷原稿上「入力データ名」を入力データ値とともに表記するかしないかの設定ができるようにしておけばよい。
【0088】
ユーザは1枚目の名刺印刷原稿の仕上がり具合を確認すると、次いで1枚目の名刺印刷原稿の仕上がり具合を確認するため、「次へ」をクリックする(次画面へ)。
【0089】
図27は、画面C1−2例を示す。図には、入力フォーム(図25)に入力されているデータのうち、2行目のエントリー(No2)のデータが「PP事業本部名刺テンプレート」に対し入力された結果、これに対応する印刷原稿(印刷データ)が表示されている。入力項目(枠)の入力項目属性において、「入力データの入力方法」が「動的」である「入力データ名」の入力データ値が入力フォーム内のデータから入力される。
名前:鈴木一郎
役職:(空/非表示)
所属:PP事業本部マーケティング開発グループ
住所:東京都中央区銀座○-○-○ ○○ビル
TEL:03-1111-1112
FAX:03-1111-0111
携帯電話:(空/非表示)
e-mail:suzuki@ricoh.co.jp
資格マーク:shikaku_PMP.gif
役職(英語):(空/非表示)
名前(英語):Ichiro Suzuki
住所(英語):○○build,○-○-○,Ginza,Cyuo-ku,Tokyo
TEL:+3-1111-1112
FAX:+3-1111-0111
e-mail:suzuki@ricoh.co.jp
入力項目(枠)の入力項目属性において、「入力データの入力方法」が「静的」である「入力データ名」の入力データ値については、入力フォーム内のデータからではなく、入力データ値133で入力されたものが入力される(図14、17)。静的な入力データの場合、図26と比べても明らかなように、入力データ値は名刺毎であっても変化せず同一である。
会社ロゴ:logo.gif
会社名(英語):RICOH COMPANY,Ltd.
以降は同様の要領で、ユーザは2枚目、3枚目の名刺印刷原稿の仕上がり具合を確認する。デザイン的な点のみならず、入力フォーム内のデータ入力に誤りがあると、名刺印刷原稿の表記にもその誤りが反映されてしまうので、ユーザはデータ自体にも誤りがないかどうかを含め確認するとよい。最終的に問題ない場合、これら名刺印刷原稿(印刷データ)を入稿し、枚数の決定、オプションの選択、見積(金額)の確認等を経て、名刺の注文を行うことになる。
【0090】
なお、いうまでもなく直ぐに名刺の注文を行う必要はなく、ここで作成された名刺印刷原稿は一旦保存しておき、後日名刺印刷原稿を呼び出すことも可能である(図4の印刷原稿115)。
【0091】
以上、本実施形態において、ユーザがサイト上で印刷原稿を作成するにあたり、まずテンプレートを作成する。テンプレートを作成するにあたっては、名刺の背景画像となる1の台紙(背景画像)を選ぶ。次に台紙が決まると、ユーザは名刺に入力したい入力項目を基本入力項目の中から選んだり、カスタムすることにより、名刺上の入力項目を自由に定義したテンプレートを作成できる。またこのテンプレートは、台紙と入力項目属性とからなって保存されるので、例えば台紙のみを差し替えれば、全くデザインの異なるテンプレートを容易に作成することも可能であるので、次回名刺を注文する際に全く新たなデザインのテンプレートを容易且つ手間なく作成できる。
【0092】
次にユーザは、データの入力を行うが、上述の如く入力フォームを活用することにより一括してデータの入力を行うので、特に複数枚の名刺を作成する場合など、ユーザのデータ入力作業を軽減することが可能となっている。また、一度入力した入力フォームはユーザの端末3に保存しておけば、次回名刺を注文する際に、保存してある入力フォームを再度使用すれば、データ入力作業自体省略でき、また一部データに変更がある場合でも該当箇所のみの修正で済み便利である。
【0093】
[データの入力/変形例]
次にデータの入力の変形例について説明する。上述の入力フォームにおいて、入力項目属性の入力フォーム上部の各項目(入力データ名)は、入力データの入力方法132が「動的」となっているものについてのみ出力した。しかし本変形例において、入力データの入力方法132が「静的」となっているものについても、入力データ値133とともに出力するようにする。以下説明する。
【0094】
再び図23を参照する。ユーザは作成した「PP事業本部名刺テンプレート」の各入力項目枠内に、実際の実入力データを入力する作業を行うべく、STEP1で、入力フォームを出力する。具体的には「入力フォームを出力する」231を例えばクリックすると、保存場所を指定する画面(非図示)を経て、ユーザの端末3のローカルディスク等に入力フォームのファイルを出力(保存)することができる。
【0095】
図28は、本変形例に係る入力フォーム例(未入力)を示す。図24と比べ、入力フォーム上部の各項目は、入力項目(枠)毎に全ての「入力データ名」(図13、21参照)が行方向に出力されている。即ち入力データの入力方法132が「動的」となっているもののみならず、入力データの入力方法132が「静的」となっているものについても、入力フォーム上部の各項目へその入力データ名が出力される。また入力データの入力方法132が「静的」となっているものについては、既に入力データ値133が入力されていることから、セル(マス目)内にはその入力データ値が出力される。
【0096】
図21を参照すれば、「入力データ名」が「会社ロゴ」及び「会社名(英語)」であるものについては、「入力データの入力方法」が「静的」である。そして入力データ値133はそれぞれ「logo.gif」及び「RICOH COMPANY,Ltd.」である。よって本変形例に係る入力フォーム上部の項目には、「会社ロゴ」及び「会社名(英語)」が出力されるとともに、その入力データ値である「logo.gif」及び「RICOH COMPANY,Ltd.」が全エントリーのセル内に入力されて出力される。
【0097】
再び図23に戻る。次にユーザは、STEP2で、入力フォームにデータを入力する。
【0098】
図29は、本変形例に係る入力フォーム例(入力済)を示す。図に示されるように、入力フォーム上部の各項目に従って各セル(マス目)内には4人分のデータが入力されている。ここで、「会社ロゴ」及び「会社名(英語)」に対しては既にデータが入力済みであり、ユーザはこのままでよければ特段のデータを新たに入力したりする必要はない。即ち上述の如くそれ以外の入力データを順次入力してゆけばよい。しかしながら仮に例えば、2行目のエントリー(No2)の「鈴木一郎」が人事異動などで関連会社等に出向する場合、「会社ロゴ」及び「会社名(英語)」は変更される必要が出てくる。この場合、入力フォーム上、既に「logo.gif」と入力されているデータを例えば「logo-IT.gif」と修正する。また既に「RICOH COMPANY,Ltd.」と入力されているデータを例えば「RICOH IT SOLUTION COMPANY,Ltd.」と修正する。
【0099】
次にユーザは、STEP4で、作成した入力フォームのファイルをアップロードする。入力フォームのファイルをアップロードに成功すると、ユーザは「印刷原稿を確認する」235をクリックすることにより、印刷原稿の仕上がり具合を確認することができる(次画面へ)。
【0100】
図30は、本変形例に係る画面C1−2−2例を示す。図27と比べ、入力フォーム(図29)に入力されているデータのうち、2行目のエントリー(No2)のデータが「PP事業本部名刺テンプレート」に対し入力された結果、これに対応する印刷原稿(印刷データ)が表示されている。入力項目属性上は「入力データ名」が「会社ロゴ」及び「会社名(英語)」であるものについては、「入力データの入力方法」が「静的」であり、本来的にはその入力データ値133で入力されたものが入力される。しかしながら、入力データ値133で入力されたものよりも、入力フォーム内のデータが優先されるので、入力フォーム内に入力されている「logo.gif」及び「RICOH IT SOLUTION COMPANY,Ltd.」が有効な入力データ値として適用される。即ち図に示されるように、入力フォーム内で入力した「logo.gif」及び「RICOH IT SOLUTION COMPANY,Ltd.」が「動的」に名刺印刷原稿上に反映される。
名前:鈴木一郎
役職:(空/非表示)
所属:開発部第1開発グループ
住所:東京都中央区銀座○-○-○ ○○ビル
TEL:03-1111-3332
FAX:03-1111-0333
携帯電話:(空/非表示)
e-mail:suzuki@ricoh.co.jp
会社ロゴ:logo-IT.gif
資格マーク:shikaku_PMP.gif
役職(英語):(空/非表示)
名前(英語):Ichiro Suzuki
会社名(英語):RICOH IT SOLUTION COMPANY,Ltd.
住所(英語):○○build,○-○-○,Ginza,Cyuo-ku,Tokyo
TEL:+3-1111-3332
FAX:+3-1111-0333
e-mail:suzuki@ricoh.co.jp
なお例えば、上述の1行目のエントリー(No1)の「会社ロゴ」及び「会社名(英語)」については、本変形例に係る入力フォーム内のデータでも「logo.gif」、「RICOH COMPANY,Ltd.」となっていることから、その名刺印刷原稿は図26と同一のものが出来上がることは言うまでもない。
【0101】
以上本変形例においては、入力フォームにおいて、入力データの入力方法132が「静的」となっているものについても、入力データ値133とともに出力した。これにより、入力フォーム上から動的なデータを入力する作業を行う際、これと同時に、変更のあった「静的」な入力データ値だけを個別的に変更することが可能となる。勿論、「静的」な変更のない入力データ値に対しては、入力フォーム上なんら修正不要である。
【0102】
[総括]
以上本実施形態によれば、サイト上、テンプレートを利用して印刷原稿を作成する際、ユーザにとっての印刷原稿作成の自由度、簡便性を向上させた情報処理装置(例えばクラウドプリンティング・システム)等を提供することが可能となる。
【0103】
各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記各実施形態にあげたその他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。また、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【符号の説明】
【0104】
A デザインパートナー
B プリントパートナー
C 物流パートナー
1 Webサーバ
2 パートナー選定サーバ
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 補助記憶装置
15 記憶媒体読取装置
16 入力装置
17 表示装置
18 通信装置
100 クラウドプリンティング・システム
101 入力項目枠作成部
102 テンプレート作成部
103 入力フォーム作成出力部
104 入力フォーム取込部
105 印刷原稿作成部
106 プレビュー部
110 記憶部
111 台紙
112 定型の入力項目枠
113 テンプレート
114 挿入画像データ
115 印刷原稿
【先行技術文献】
【特許文献】
【0105】
【特許文献1】特開2007−004348号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介したユーザ操作に従って印刷原稿を作成し、該印刷原稿の印刷注文を受注する情報処理装置であって、
1の台紙上に重ね合わされ、該1の台紙上に入力データを入力するための入力項目枠が、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名と該台紙上に配置される該入力項目枠の位置と該入力項目枠のサイズとを少なくとも含む属性情報を対応付けて作成されたテンプレートを記憶した第1記憶手段と、
前記テンプレートに基づき、前記入力項目枠毎に、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名を付して、該入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力する入力フォーム作成出力手段と、
前記入力項目枠毎に設けられた前記入力欄に複数の実入力データが入力された入力フォームを取り込む入力フォーム取込手段と、
複数の実入力データが入力された前記入力フォームが取り込まれると、前記テンプレートに基づき、前記1の台紙上、前記入力欄に入力された1の実入力データを対応する入力項目枠の位置に該入力項目枠に内包するサイズで配置した印刷原稿を前記複数分、作成する印刷原稿作成手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記入力項目枠の属性情報は、該入力項目枠に入力される入力データの入力方法が動的であるか又は静的であるかを指定する情報と、該情報が静的であることを指定する情報である場合には該入力項目枠に入力される実入力データとを含み、
前記入力フォーム作成出力手段は、前記入力項目枠の属性情報において前記指定する情報が動的であることを指定する情報である入力項目枠のみ毎に、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名を付して、該入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力し、
前記印刷原稿作成手段は、複数の実入力データが入力された前記入力フォームが取り込まれると、前記1の台紙上、前記入力欄に入力された1の実入力データを、対応する入力項目枠の位置に該入力項目枠に内包するサイズで配置するとともに、前記入力項目枠の属性情報において前記指定する情報が静的であることを指定する情報である入力項目枠の該位置には、該属性情報に含まれる実入力データを対応する入力項目枠の位置に該入力項目枠に内包するサイズで配置した印刷原稿を前記複数分、作成すること、
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記入力項目枠の属性情報は、該入力項目枠に入力される入力データの入力方法が動的であるか又は静的であるかを指定する情報と、該情報が静的であることを指定する情報である場合には該入力項目枠に入力される実入力データとを含み、
前記入力フォーム作成出力手段は、前記入力項目枠毎に、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名を付して、該入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力するとともに、前記入力項目枠の属性情報において前記情報が静的であることを指定する情報である入力項目枠の入力欄には、該属性情報に含まれる実入力データを入力した入力フォームを作成出力すること、
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記印刷原稿作成手段により作成された印刷原稿のプレビュー画像を作成するプレビュー手段と、
を有することを特徴とする請求項1ないし3何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記印刷原稿作成手段により作成された印刷原稿を記憶する第2記憶手段と、
を有することを特徴とする請求項1ないし4何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記入力データは、テキスト及び画像を含むこと、
を特徴とする請求項1ないし5何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記印刷原稿作成手段は、前記実入力データが前記テキストであって、該テキストが対応する前記入力項目枠に内包できない場合、該テキストを横方向のみに、該入力項目枠に内包可能なサイズに縮小させること、
を特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記印刷原稿作成手段は、前記実入力データが前記画像であって、該画像が対応する前記入力項目枠に内包できない場合、該画像を、該画像の縦横比を保持したまま、該入力項目枠に内包可能なサイズに縮小させること、
を特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
【請求項9】
ネットワークを介したユーザ操作に従って印刷原稿を作成し、該印刷原稿の印刷注文を受注する情報処理装置おける印刷原稿作成方法であって、
情報処理装置が、
記憶手段から、1の台紙上に重ね合わされ、該1の台紙上に入力データを入力するための入力項目枠が、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名と該台紙上に配置される該入力項目枠の位置と該入力項目枠のサイズとを少なくとも含む属性情報を対応付けて作成されたテンプレートを読み出す読出手順と、
前記テンプレートに基づき、前記入力項目枠毎に、該入力項目枠に入力される入力データのデータ名を付して、該入力データの入力欄を設けた入力フォームを作成出力する入力フォーム作成出力手順と、
前記入力項目枠毎に設けられた前記入力欄に複数の実入力データが入力された入力フォームを取り込む入力フォーム取込手順と、
複数の実入力データが入力された前記入力フォームが取り込まれると、前記テンプレートに基づき、前記1の台紙上、前記入力欄に入力された1の実入力データを対応する入力項目枠の位置に該入力項目枠に内包するサイズで配置した印刷原稿を前記複数分、作成する印刷原稿作成手順と、
を有することを特徴とする印刷原稿作成方法。
【請求項10】
コンピュータである前記情報処理装置に、
請求項9記載の印刷原稿作成方法を実行させるための印刷原稿作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2013−77222(P2013−77222A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217682(P2011−217682)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】