説明

情報処理装置、及びその制御方法、プログラム

【課題】 顧客が操作する端末による問い合わせに応じて、自動販売機から釣銭が出てこなかったことを確認するための、販売業者による業務を軽減可能とすること。
【解決手段】 顧客が操作するモバイル端末から、自動販売機から釣銭が出てこなかった時間と、自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額とを含む問い合わせ情報を受信し、自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出し、当該受信した問い合わせ情報により得られる不足金額と、当該算出された売上差額とに従って、顧客に対して返金を行うかを判定し、返金を行うと判定された場合に、モバイル端末に返金を行うための連絡を行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及びその制御方法、プログラムに関し、特に、顧客が操作する端末による問い合わせに応じて、自動販売機から釣銭が出てこなかったことを確認するための、販売業者による業務を軽減可能とするための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザ(顧客)は、自動販売機で商品を購入する際、自動販売機の不良(釣銭詰まりによる釣銭が投出されない等)により、自動販売機から釣銭が投出されず釣銭を受け取れなかった場合、自動販売機に記載されている連絡先に電話をして、自動販売機の担当者(ルートマンなど)を呼び出して、つり銭を受け取っている。
【0003】
または、ユーザは、自動販売機に、直接、ユーザの連絡先を貼り付け、次回、自動販売機の担当者が該自動販売機に商品補充のために来るのを待って、該担当者から釣銭を受け取っている。
【0004】
そのため、自動販売機に記載されている連絡先の受付時間が過ぎているときに、釣銭が自動販売機から投出されない場合は、ユーザは、釣銭が投出されなかった日に釣銭を受け取れないことや、外出先の自動販売機で釣銭を受け取れなかった場合、その場で担当者が来るまで待つ必要などがあり不便であった。
また、自動販売機に、直接、ユーザの連絡先を貼り付けると、個人情報の漏えいに繋がるおそれがある。
特許文献1には、釣銭の投出中に釣銭詰まりが生じた場合に、その釣銭を、その釣銭分のカードで払いだすことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−111972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術を用いると、釣銭詰まりにより釣銭を投出できない場合に、その釣銭分のカードで払いだすことが出来るが、自動販売機に、カードで払い出すための機構(装置)を新たに設けなくてはならず、コストが高くなってしまう。
【0007】
また、上記従来技術では、釣銭詰まりの場合に、釣銭をカードで支払うことは可能であるが、釣銭をお金で支払うための解決方法については、開示されていない。
【0008】
そのため、依然として、釣銭詰まり等が発生した場合、釣銭をお金で支払うためには、自動販売機に記載されている連絡先に電話をして、自動販売機の担当者(ルートマンなど)を呼び出して、つり銭を受け取る等の方法しか提供されておらず、ユーザは、釣銭を受け取るために時間が取られてしまい、不便であった。
【0009】
また、例えば、後日、顧客に釣銭を返却する場合、自動販売機で商品を販売している販売業者は、自動販売機を検査して、釣銭詰まりにより、釣銭が出てこなかったことを確認した後に、釣銭を顧客に返却しなければならないため、釣銭詰まりのあった自動販売機の場所に行って、釣銭が出てこなかったことを確認しなければならない。そのため、通常の業務とは別に追加で、釣銭が詰まって釣銭が出てこなかったことを確認するための確認業務が発生してしまい、業務が煩雑となってしまう。これは、顧客が、釣銭が出てこなかったと言って、販売業者をだましている場合も考えられるため、販売業者は、自動販売機の検査を行っている。
【0010】
そこで本発明は、顧客が操作する端末による問い合わせに応じて、自動販売機から釣銭が出てこなかったことを確認するための、販売業者による業務を軽減可能とするための仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、自動販売機から得られる該自動販売機内の商品の売上情報を記憶装置に記憶する情報処理装置であって、顧客が操作するモバイル端末から、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間と、前記自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額とを含む問い合わせ情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された問い合わせ情報に含まれる、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、前記記憶装置に記憶されている、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、前記自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、前記自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出する差額算出手段と、前記受信手段により受信した問い合わせ情報により得られる不足金額と、前記差額算出手段により算出された売上差額とに従って、前記顧客に対して返金を行うかを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記顧客に対して返金を行うと判定された場合に、前記モバイル端末に返金を行うための連絡を行う連絡手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、自動販売機から得られる該自動販売機内の商品の売上情報を記憶装置に記憶する情報処理装置における制御方法であって、前記情報処理装置の受信手段が、顧客が操作するモバイル端末から、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間と、前記自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額とを含む問い合わせ情報を受信する受信工程と、前記情報処理装置の記憶手段が、前記受信手段により受信された問い合わせ情報に含まれる、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を前記記憶装置に記憶する記憶工程と、前記情報処理装置の差額算出手段が、前記前記記憶装置に記憶されている、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、前記自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、前記自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出する差額算出工程と、前記情報処理装置の判定手段が、前記受信工程により受信した問い合わせ情報により得られる不足金額と、前記差額算出工程により算出された売上差額とに従って、前記顧客に対して返金を行うかを判定する判定工程と、前記情報処理装置の連絡手段が、前記判定工程により、前記顧客に対して返金を行うと判定された場合に、前記モバイル端末に返金を行うための連絡を行う連絡工程と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、自動販売機から得られる該自動販売機内の商品の売上情報を記憶装置に記憶する情報処理装置で読み取り実行可能なプログラムであって、前記情報処理装置を、顧客が操作するモバイル端末から、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間と、前記自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額とを含む問い合わせ情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された問い合わせ情報に含まれる、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、前記記憶装置に記憶されている、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、前記自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、前記自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出する差額算出手段と、前記受信手段により受信した問い合わせ情報により得られる不足金額と、前記差額算出手段により算出された売上差額とに従って、前記顧客に対して返金を行うかを判定する判定手段と、前記判定手段により、前記顧客に対して返金を行うと判定された場合に、前記モバイル端末に返金を行うための連絡を行う連絡手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、顧客が操作する端末による問い合わせに応じて、自動販売機から釣銭が出てこなかったことを確認するための、販売業者による業務を軽減可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示した情報管理サーバ104の基本構成を示すブロック図である。
【図3】情報管理サーバ104におけるモジュール構成の一例を示す図である。
【図4】商品の販売の際に自動販売機が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】モバイル端末106から釣銭を要求する問い合わせ処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】ステップS516に示す差額算出処理の詳細処理を示すフローチャートの一例である。
【図7】自販機情報の一例を示す図である。
【図8】自販機詳細情報の一例を示した図である。
【図9】問い合わせ情報の一例を示す図である。
【図10】売上情報の一例を示す図である。
【図11】問い合わせフォーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を適用した好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【0017】
図1に示すシステムは、営業所内のクライアント端末101(情報処理装置、自動販売機運用支援装置)と光コミュニケーションユニット(OC)102と、ハンディターミナル103と、情報管理サーバ104と、モバイル端末(携帯電話、スマートフォン)106と自動販売機(107〜110)とを備える。情報管理サーバ104は、本発明の情報処理装置の適用例である。後述するが、情報処理装置は、自動販売機から得られる該自動販売機内の商品の売上情報を記憶装置に記憶している。
【0018】
また、営業所内のクライアント端末101とOC102と情報管理サーバ104とは、ネットワークを介して接続されている。また、ハンディターミナル103は、OC102に接続することにより、ネットワークを介して、クライアント端末101とOC102と情報管理サーバ104と相互に通信可能に接続される。

【0019】
また、クライアント端末101とOC102と情報管理サーバ104とが接続されたネットワークと、インターネット105とは、通信可能に接続されており、モバイル端末(携帯電話、スマートフォン)106は、インターネット105を介して、クライアント端末101とOC102と情報管理サーバ104と、通信可能に接続されている。
ハンディターミナル103は、ルートマンが所持する端末である。
【0020】
ハンディターミナル103を所持しているルートマンは、各自動販売機(以下、自販機とも言う)を巡回し、ハンディターミナル103と各自販機と通信を行い、ハンディターミナル103は、自販機から、自販機の売上情報などのデータを取得して記憶する。また、このとき、ルートマンは、自販機内の商品の補充なども行う。
【0021】
そして、各自販機からデータを取得した後に、営業所に戻ってきたルートマンは、OC102にハンディターミナル103をセットする。そして、ハンディターミナル103は、OC102とハンディターミナル103とが通信可能に接続されると、ハンディターミナル103に記憶されたデータをクライアント端末101に送信する。そして、クライアント端末101から、当該データを情報管理サーバ104に送信して、情報管理サーバ104内で、各自販機のデータについて管理されることとなる。
【0022】
モバイル端末106を所持する購入者(顧客)は、自動販売機で商品を購入する際に、全ての釣銭が自販機から出てこない場合に、モバイル端末106を用いて、情報管理サーバ104に接続して、釣銭の要求を行う。
【0023】
自動販売機107、108は、オフィスAに設置されている自販機であり、自動販売機109は、路上Bに設置されている自販機であり、自動販売機110は、地下鉄Cに設置されている自販機である。
図2は、図1に示した情報管理サーバ104の基本構成を示すブロック図である。
【0024】
図2において、201はCPUであり、RAM202やROM203に格納されているプログラムやデータを用いて情報管理サーバ104全体の制御を行うと共に、情報管理サーバ104が行う後述の各処理を実行する。
【0025】
202はRAMであり、HDD204や記録媒体ドライブ206からロードされたプログラムやデータ、ネットワークI/F(インターフェース)205を介して受信したデータを一時的に記憶するためのエリアを備えると共に、CPU201が各種の処理を実行する際に使用するワークエリアを備える。
203はROMであり、情報管理サーバ104の設定データやブートプログラムなどを格納する。
【0026】
204はHDDであり、ここにOS(オペレーティングシステム)や、情報管理サーバ104が行う後述の各処理をCPU201に実行させるためのプログラムやデータが保存されている。これらのプログラムやデータの一部もしくは全部はCPU201による制御に従ってRAM202にロードされ、これを用いてCPU201が処理を行うことで、情報管理サーバ104は以下説明する各処理を実行することになる。
【0027】
205はネットワークI/Fで、情報管理サーバ104をネットワークに接続するためのものであり、このネットワークI/F205を介して情報管理サーバ104は外部機器とデータ通信を行うことができる。
【0028】
206は記録媒体ドライブであり、CD−ROM、CD−R/RW、DVD―ROM、DVD−R/RW、DVD−RAM等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを読み出し、RAM202に出力する。この読み出し動作はCPU201によって制御される。
【0029】
207はキーボードであり、各種の指示をCPU201に対して入力することができる。208はマウス等のポインティングデバイスであり、各種の指示をCPU201に対して入力することができる。
【0030】
209はビデオI/F(インターフェース)であり、ディスプレイ装置210に表示すべき画像を信号としてディスプレイ装置210に供給するためのI/Fとして機能するものである。
210はディスプレイ装置であり、CRTや液晶画面等により構成されており、CPU201による処理結果を画像や文字等でもって表示することができる。
【0031】
211は周辺機器I/Fであり、USBポートやIEEE1394ポート等によって構成されており、この周辺機器I/F211を介して周辺機器との接続することが可能である。周辺機器との接続形態は有線/無線を問わない。212は上述の各部を繋ぐバスである。
【0032】
また、図2に示す構成は、クライアント端末101、ハンディターミナル103、モバイル端末106についても同様の構成であるため、クライアント端末101、ハンディターミナル103、モバイル端末106のブロック図の説明は省略する。
次に、図3を用いて、本発明の情報管理サーバ104のモジュール構成について説明する。
図3は、情報管理サーバ104におけるモジュール構成の一例を示す図である。
【0033】
本発明の情報管理サーバ104は、データ送受信部301と、問合せデータ生成部302と、返済データ生成部303と、データ判定部304から構成されている。
【0034】
データ送受信部301は、クライアント端末101とのデータ送受信と、インターネット105を介して、モバイル端末106とのデータの送受信を行う機能を有する。
問合せデータ生成部302は、モバイル端末106から受信した入力内容(問合せ内容のデータ)から、図9に示す問い合わせ情報を生成する機能を有する。
返済データ生成部303は、モバイル端末106から受信した問合せ内容の情報に従って、返済データを生成する機能を有する。
データ判定部304は、モバイル端末106から受信した問合せ内容の情報と、自動販売機から取得した情報との整合性を判定する機能を有する。
次に、図4を用いて、商品の販売の際に自動販売機が実行する処理について説明する。
図4は、商品の販売の際に自動販売機が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示す各ステップの処理は、自動販売機のCPUにより実行される。
【0035】
まず、顧客(ユーザとも言う)が、自動販売機に表示されている各商品のうち、1つの商品を選択する。ユーザによる商品(購入商品)の選択を受け付けると(ステップS401)、自動販売機は、ユーザによって選択された商品の金額を表示する。
【0036】
そして、ステップ402において、ユーザによりお金が自動販売機に入れられると、自動販売機は、入れられたお金の金額を算出し、ユーザにより選択を受け付けた商品の金額以上のお金が自動販売機に入れられたか否かを判断し、入れられたと判断すると、ユーザにより選択された商品を出す。
【0037】
そして、自動販売機は、ステップ403において、自動販売機は、ステップ401にて選択を受け付けた商品の金額と、ステップ402で自動販売機に入れられたお金の金額から、釣銭が必要か否かを判断する。すなわち、ステップ401にて選択を受け付けた商品の金額以上の金額のお金がステップ402で自動販売機に入れられたか否かを判断し、ステップ401にて選択を受け付けた商品の金額以上の金額のお金がステップ402で自動販売機に入れられたと判断した場合は(YES)、ステップ402で自動販売機に入れられたお金の金額から、ステップ401にて選択を受け付けた商品の金額を引いた金額(差額)をつり銭として出す。一方、ステップ401にて選択を受け付けた商品の金額以上の金額のお金がステップ402で自動販売機に入れられていないと判断された場合(NO)(つまり、ステップ401にて選択を受け付けた商品の金額と、ステップ402で自動販売機に入れられたお金の金額とが同額であると判定された場合)、そのまま、処理を終了する。
【0038】
次に、図5を用いて、ステップS404で自動販売機から出てくる釣銭が足りなかった場合に、モバイル端末106から釣銭を要求する問い合わせ処理について説明する。
図5は、モバイル端末106から釣銭を要求する問い合わせ処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図5に示すステップS501、ステップS502、ステップS505〜ステップS507、ステップS521の処理は、モバイル端末106のCPU201により実行される。
【0040】
また、図5に示すステップS503、ステップS504、ステップS508〜ステップS520の処理は、情報管理サーバ104のCPU201により実行される。
【0041】
まず、モバイル端末106は、ステップS501において、自動販売機に付されている二次元バーコード(例えば、QRコード)の読み込みを行う。自動販売機に付されている二次元バーコードには、釣銭を要求するための要求先であるURLが含まれており、モバイル端末106は、二次元バーコードから得られるURLに対してアクセスして、問い合わせフォーム画面(図11)の要求を送信する(ステップS502)。具体的には、ステップS502において、モバイル端末106は、インターネット105を介し、情報管理サーバ104にアクセスして、問い合わせフォーム画面(図11)の取得要求を行う。
【0042】
情報管理サーバ104は、モバイル端末106から、問い合わせフォーム画面(図11)の取得要求を受信すると、問い合わせフォーム画面(図11)を表示するための表示情報(HTML等)を、モバイル端末106に送信する(ステップS504)。
【0043】
モバイル端末106は、情報管理サーバ104から、問い合わせフォーム画面(図11)を表示するための表示情報(HTML等)を受信すると、該表示情報(HTML等)を解釈して、問い合わせフォーム画面(図11)を表示する(ステップS505)。
【0044】
次に、ステップ503において、モバイル端末106は、表示された問い合わせフォーム画面(図11)を介して、ユーザにより、問い合わせ内容の入力を受け付ける(ステップS506)。
図11は、問い合わせフォーム画面の一例を示す図である。
【0045】
問い合わせフォーム画面(図11)は、「発生日時」1101、「自販機識別番号」1102、「商品名」1103、「購入数」1104、「投入金額」1105、「不足金額(つり銭(申告))」1106、「お名前」1107、「郵便番号」1108、「ご住所」1109、「連絡先」1110、「メールアドレス」1111、「お問い合わせ内容」1112、「受取方法」1113、「受取日時」1114の入力欄と、中止ボタン1115と、送信ボタン1116から構成されている。
【0046】
「発生日時」1101は、自動販売機にお金を投入して商品を購入する際に、自動販売機から出てくる釣銭が足りなかった日時(自動販売機から釣銭が出てこなかった時間)を入力する欄である。また、「自販機識別番号」1102は、全ての釣銭が出てこなかった該自動販売機を識別(特定)する情報を入力する入力欄である。「自販機識別番号」は、自動販売機に付されており、ユーザは、それを見て、「自販機識別番号」1102に自販機識別番号を入力する。また、「商品名」1103は、該自動販売機にお金を投入して購入した商品の商品名を入力する入力欄である。1103は、プルダウンになっており、自動販売機で販売している商品の商品名のリストが表示され、その中から、商品名を選択することが出来るようになっている。また、「購入数」1104は、該自動販売機にお金を投入して該商品を購入した数を入力する入力欄である。また、「投入金額」1105は、該自動販売機にお金を投入した金額を入力する入力欄である。また、「不足金額(つり銭(申告))」1106は、該自動販売機から出てこなかった足りない分(不足分)の釣銭の金額(自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額)を入力する入力欄である。また、「お名前」1107は、顧客(自身)の名前を入力する入力欄である。また、「郵便番号」1108は、該顧客の住所の郵便番号を入力する入力欄である。また、「ご住所」1109は、該顧客の住所を入力する入力欄である。また、「連絡先」1110は、該顧客の連絡先として、該顧客の電話番号を入力する入力欄である。また、「メールアドレス」1111は、該顧客の連絡として、該顧客のメールアドレスを入力する入力欄である。また、「お問い合わせ内容」1112は、該顧客が問い合わせのコメントを入力する入力欄である。また、「受取方法」1113は、不足分の釣銭を受け取る受取方法を入力する入力欄である。1113は、プルダウンになっており、受取方法として、「当日手渡し」、「後日手渡し」、「(後日)郵送」を選択することが出来るようになっている。
【0047】
「当日手渡し」は、該自動販売機が設置している現地で、当日にルートマンからの手渡しで不足分の釣銭を受け渡す方法を示しており、「後日手渡し」は、該自動販売機が設置している現地で、後日にルートマンからの手渡しで不足分の釣銭を受け渡す方法を示しており、「(後日)郵送」は、後日、郵送で不足分の釣銭を受け渡す方法を示している。また、「後日手渡し」は、営業所で、後日に手渡しで不足分の釣銭を受け渡す方法であってもよい。また、「受取日時」1114は、不足分の釣銭を受け取る希望日時を入力する入力欄である。これらのデータを問い合わせ内容のデータとして、問い合わせフォーム画面(図11)を介してユーザによる入力を受け付ける(ステップS506)。
【0048】
そして、ユーザにより、送信ボタン1116が押下されると、モバイル端末106は、問い合わせフォーム画面(図11)を介して入力された入力内容(問い合わせ内容のデータ)を情報管理サーバ104に送信する(ステップS507)。
【0049】
情報管理サーバ104は、モバイル端末106から、入力内容(問い合わせ内容のデータ)を受信すると(ステップS508)、入力内容から、問い合わせ情報(図9)に示す項目のデータを生成して、図9に記憶する(ステップS509)。
図9は、問い合わせ情報の一例を示す図である。
図9に示す問い合わせ情報のテーブルは、情報管理サーバ104のHDD204などのメモリに記憶されている。
【0050】
図9に示すように、問い合わせ情報は、「発生日時」、「自販機識別番号」、「商品名」、「購入数」、「投入金額」、「釣銭金額(釣銭(申告))」、「釣銭(計算値)」、「顧客名」、「顧客郵便番号」、「顧客住所」、「顧客連絡先(電話番号)」、「顧客メールアドレス」、「問い合わせ内容」、「受取方法」、「受取日時」、「連絡フラグ」の項目から構成されている。
【0051】
「発生日時」には、問い合わせフォーム画面(図11)の1101に入力された値が格納される。「自販機識別番号」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1102に入力された値が格納される。「商品名」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1103に入力されたデータが格納される。「購入数」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1104に入力されたデータが格納される。「投入金額」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1105に入力されたデータが格納される。「釣銭金額(釣銭(申告))」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1105に入力されたデータから、問い合わせフォーム画面(図11)の1106に入力されたデータを引く(減算)ことにより得られる、実際に顧客が自動販売機から受け取った金額が格納される。「釣銭(計算値)」は、ステップS509で、生成された釣銭が格納される。すなわち、問い合わせフォーム画面(図11)の1105に入力された投入金額から、問い合わせフォーム画面(図11)の1103に入力された商品名から特定される商品の販売価格と、問い合わせフォーム画面(図11)の1104に入力された購入数とを乗算することにより得られる値を、引くことで、釣銭を算出し、算出された釣銭が、「釣銭(計算値)」に格納される。商品名からその商品の販売価格を特定する方法としては、自販機詳細情報(図8)を参照することで、商品名に対応する該商品の販売価格を特定する。
【0052】
「顧客名」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1107に入力されたデータが格納される。「顧客郵便番号」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1108に入力されたデータが格納される。「顧客住所」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1109に入力されたデータが格納される。「顧客連絡先(電話番号)」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1110に入力されたデータが格納される。「顧客メールアドレス」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1111に入力されたデータが格納される。「問い合わせ内容」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1112に入力されたデータが格納される。「受取方法」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1113に入力されたデータが格納される。「受取日時」は、問い合わせフォーム画面(図11)の1114に入力されたデータが格納される。「連絡フラグ」は、顧客(ユーザ)への連絡が必要か否かを示す情報が格納される。ここでは、「未連絡」のフラグが格納されている場合は、まだ、顧客に対して、連絡していないことを示し、連絡が必要であることを示している。また、「連絡済み」のフラグが格納されている場合は、顧客に対して連絡済みであることを示し、連絡する必要がないことを示している。また、「不要」のフラグが格納されている場合には、顧客に対して、連絡する必要がないことを示している。
図5の説明に戻る。
【0053】
ステップS509で、入力内容から、問い合わせ情報(図9)に示す項目のデータを生成して、図9に記憶すると、ステップS510において、問い合わせ情報(図9)と、自販機詳細情報(図8)とを比較して、問い合わせを受けた自動販売機内に、問い合わせを受けた商品があるか否かを判定する。(問い合わせを受けた自動販売機で問い合わせを受けた商品を販売しているか否かを判定する)
【0054】
例えば、ステップS509で、問い合わせ情報として、図9の一番上のレコードが記憶された場合、このレコードは、自販機識別番号「1」の自動販売機で、商品名「ブレンドコーヒー」を顧客が買ったことを示している。また、自販機詳細情報(図8)は、自販機識別番号「1」の自動販売機で、「ブレンドコーヒー」と「オレンジジュース」を販売していることを示している。また、自販機詳細情報(図8)では、該自動販売機内に「ブレンドコーヒー」が3本、「オレンジジュース」が4本あることを示している。そのため、問い合わせ情報として、図9に記憶された一番上のレコードの場合、問い合わせを受けた自販機識別番号「1」の自動販売機内に、問い合わせを受けた商品「ブレンドコーヒー」があると判定することができる。
図8は、自販機詳細情報の一例を示した図である。
【0055】
図8に示す自販機詳細情報は、自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前の売上情報を含む情報である。すなわち、図8に示す自販機詳細情報には、自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前の売上情報の最終金額が初回金額として記憶され、売上情報に含まれる売上数と小計の項目が削除されたテーブルである。
【0056】
自販機詳細情報(図8)は、情報管理サーバ104のHDD204等のメモリに記憶されており、「自販機識別番号」、「商品名」、「販売価格」、「数量」、「初回金額」から構成されている。
【0057】
「自販機識別番号」は、上述の通り、自動販売機を識別(特定)する情報である。「商品名」は、該自動販売機内で販売されている商品の商品名である。「販売価格」は、該商品の販売価格である。
【0058】
「数量」は、該自動販売機内の該商品の在庫(販売可能な数量)である。「初回金額」は、該自動販売機内にあるお金の金額の合計である。自販機詳細情報(図8)内の各データは、ハンディターミナル103から得られる売上情報に従って更新される。すなわち、自販機詳細情報(図8)内の各データは、前回、ルートマンが自動販売機から、該自動販売機内の各商品の数量、該自動販売機内にあるお金の金額を、ハンディターミナル103を用いて、自動販売機と通信し、自動販売機から取得したデータである。 図8の例では、自販機識別番号が「1」の自動販売機には、ブレンドコーヒーとオレンジジュースを販売しており、該自動販売機内のその在庫がそれぞれ3本、4本であることを示し、該自動販売機内にあるお金が1500円であることを示している。
図5の説明に戻る。
【0059】
ステップS510で、問い合わせを受けた自動販売機で問い合わせを受けた商品を販売していると判定された場合は(YES)、処理をステップS511に移行し、販売していないと判定された場合は(NO)、現在処理対象の問い合わせ情報のレコードに含まれる顧客のメールアドレス宛てに、その旨の内容を含むエラーメールを送信し(ステップS520)、処理を終了する。
【0060】
ステップS511では、現在処理対象の問い合わせ情報のレコードに含まれる受取方法が、手渡し(「当日手渡し」または「後日手渡し」)であるか否かを判定する。手渡し(「当日手渡し」または「後日手渡し」)であると判定された場合は(YES)、返金日が当日であるか否かを判定する(ステップS512)。ステップS512では、現在処理対象の問い合わせ情報のレコードに含まれる受取方法が、「当日手渡し」であるか、「後日手渡し」または「(後日)郵送」であるかを判定することで、返金日が当日であるか否かを判定する。「当日手渡し」であると判定された場合は、返金日は、当日であると判定し(YES)、「後日手渡し」または「(後日)郵送」であると判定された場合は、返金日が当日ではない(NO)と判定する。
すなわち、ステップS512では、問い合わせ情報に含まれる返金日が当日であるかを判定する(返金日判定手段)。
ステップS512で、返金日が当日であると判定された場合は(YES)、返金を行わせる担当者(ルートマン)を決定する処理を行う(ステップS513)。
ステップS513では、自販機情報(図7)を参照することにより、返金を行わせる担当者を決定する。
図7は、自販機情報の一例を示す図である。
【0061】
自販機情報(図7)は、情報管理サーバ104のHDD204等のメモリに記憶されており、「自販機識別番号」、「住所」、「担当者」、「連絡先(メールアドレス)」から構成される。
【0062】
「自販機識別番号」には、自動販売機を識別(特定)する情報が記憶されている。「住所」には、該自動販売機が設置されている現場の住所が記憶される。「担当者」には、該自動販売機を担当している担当者(ルートマン)を識別するための情報として、該担当者の名前が記憶されている。「連絡先(メールアドレス)」には、該担当者の連絡先として、該担当者が携帯しているハンディターミナルにメールを送信する宛先であるメールアドレスが記憶されている。
【0063】
ステップS513では、現在処理対象の問い合わせ情報のレコードに含まれる自販機識別番号に一致する、自販機情報(図7)内のレコードを特定して、特定されたレコードに示されている担当者を、返金を行わせる担当者として決定する。
【0064】
そして、特定されたレコードの連絡先を宛先とし、現在処理対象の問い合わせ情報を含むメール(電子メール)を作成して、決定された担当者が操作するハンディターミナルに送信する(ステップS514)。このように、返金日が当日であると判定された場合は、自動販売機の担当者に返金を行うための連絡を行う(担当者連絡手段)。
【0065】
そして、特定された担当者を、顧客がいる場所(自動販売機、又はその近くの場所)に向かわせることを示す情報を含む確認メールを、現在処理対象の問い合わせ情報のレコードに含まれる顧客メールアドレスを宛先として送信し(ステップS515)、処理を終了する。
【0066】
ステップS511で、手渡し(「当日手渡し」または「後日手渡し」)ではないと判定された場合は(NO)、すなわち、「(後日)郵送」であると判定された場合、又は、ステップS512で、返金日が当日ではないと判定された場合は(NO)、すなわち、「後日手渡し」または「(後日)郵送」であると判定された場合、処理をステップS516に移行して、差額算出処理を実行する。
ステップS516に示す差額算出処理の詳細処理を、図6に示す。
図6は、ステップS516に示す差額算出処理の詳細処理を示すフローチャートの一例である。
図6に示すステップS602からS604の処理は、情報管理サーバ104のCPU201により実行される。
また、図6に示すステップS601の処理は、ハンディターミナル103のCPU201により実行される。
【0067】
問い合わせのあった購入者(顧客)が、自動販売機で商品を購入する際に全ての釣銭が自販機から出てこなかった後に、ルートマンが所持しているハンディターミナル103を用いてその自動販売機と通信し、その自動販売機から取得した売上情報(図10)を、ハンディターミナル103のHDD204などのメモリに記憶する。
【0068】
このようにして、各自販機からデータを取得した後に、営業所に戻ってきたルートマンは、OC102にハンディターミナル103をセットする。そして、ハンディターミナル103は、OC102とハンディターミナル103とが通信可能に接続されると、ハンディターミナル103に記憶された売上情報(図10)をクライアント端末101に送信する。そして、クライアント端末101から、当該売上情報(図10)を情報管理サーバ104に送信する(ステップS601)。
ここで、図10に示す売上情報について説明する。
図10は、売上情報の一例を示す図である。
図10に示す売上情報は、自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の後の売上情報である。
売上情報には、「自販機識別番号」、「商品名」、「販売価格」、「数量」、「売上数」、「小計」、「最終金額」から構成される。
【0069】
「自販機識別番号」は、上述の通り、自動販売機を識別(特定)する情報である。「商品名」は、該自動販売機内で販売されている商品の商品名である。「販売価格」は、該商品の販売価格である。
【0070】
「数量」は、該自動販売機内の該商品の在庫(販売可能な数量)である。「売上数」は、前回、ルートマンによる操作によりハンディターミナルが自動販売機から売上情報を取得してから該自動販売機が販売した商品の数である。「小計」は、「売上数」と「販売価格」とを乗算することにより得られる商品ごとの値である。「最終金額」は、該自動販売機内にあるお金の総額を示している。
【0071】
情報管理サーバ104は、クライアント端末101を介して、ハンディターミナル103から売上情報(図10)を受信すると(ステップS602)、問い合わせ情報(図9)の自動販売機識別番号と一致する自動販売機識別番号が該売上情報の中に含まれているか否かを判定することにより、問い合わせを受けた自動販売機の売上情報を受信したか否かを判定する(ステップS603)。
【0072】
そして、問い合わせを受けた自動販売機の売上情報を受信しなかったと判定された場合は(NO)、ステップS602に処理を戻し、問い合わせを受けた自動販売機の売上情報の受信を待つ。一方、問い合わせを受けた自動販売機の売上情報を受信したと判定された場合は(YES)、問い合わせを受けた自動販売機についての売上差額と釣銭差額とを算出して(ステップS604)、処理を、図5のステップS517に移行する。
ここで、ステップS604で算出する売上差額の算出方法について、説明する。
【0073】
売上差額は、「売上情報(図10)の自動販売機内にあるお金の最終金額(総額)」−(「該自動販売機における自販機詳細情報(図8)の初回金額」+「該自動販売機における売上情報(図10)の各小計の和」)を算出することにより得られる。
【0074】
例えば、図8の自販機詳細情報、図10の売上情報を用いて、自販機識別番号「1」の自動販売機についての売上差額を算出すると、1900円(最終金額)−(1500円(初回金額)+(240円+110円)(各小計の和))=50円となり、売上差額は50円となる。
【0075】
このように、ステップS604では、記憶装置に記憶されている、自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報(図8と図10の情報)を用いて、自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額((「該自動販売機における自販機詳細情報(図8)の初回金額」+「該自動販売機における売上情報(図10)の各小計の和」))と、自動販売機内にある金銭の金額(「売上情報(図10)の自動販売機内にあるお金の最終金額(総額)」)との差額である売上差額を算出する。
次に、ステップS604で算出する釣銭差額の算出方法について、説明する。
釣銭差額は、「問い合わせ情報(図9)の釣銭(計算値)」−「問い合わせ情報(図9)の釣銭(申告)」を算出することにより得られる。
【0076】
例えば、図9の問い合わせ情報を用いて、自販機識別番号「1」の自動販売機についての釣銭差額を算出すると、80円(釣銭(計算値))−30円(釣銭(申告))=50円となり、釣銭差額は50円となる。すなわち、問い合わせ情報に含まれている不足金額が50円である。釣銭差額は、問い合わせ情報により得られる不足金額である。
図5の説明に戻る。
【0077】
次に、ステップS517では、ステップS604で算出された売上差額が「0(零)」よりも大きい値であり、かつ、ステップS604で算出された売上差額と、ステップS604で算出された釣銭差額とが一致するか否かを判定する。これにより、顧客に対して返金を行うかを判定する(判定手段)。
【0078】
そして、ステップS517で、ステップS604で算出された売上差額が「0(零)」よりも大きい値であり、かつ、ステップS604で算出された売上差額と、ステップS604で算出された釣銭差額とが一致すると判定された場合は(YES)、後日、顧客が問い合わせフォーム画面(図11)の1106に入力した金額を、問い合わせフォーム画面(図11)の1113に入力された方法で、問い合わせフォーム画面(図11)の1114に入力された日時に、該顧客に返却することを示す情報を含む返却データを作成して、返却データをルートマンのスケジュールに登録する(ステップS518)。
【0079】
そして、返却データを含む電子メールを作成して、該電子メールを、現在処理対象の問い合わせ情報のレコードに含まれる顧客メールアドレスを宛先として送信し(ステップS519)、処理を終了する。
【0080】
一方、ステップS517において、ステップS604で算出された売上差額が「0(零)」以下又は、ステップS604で算出された売上差額と、ステップS604で算出された釣銭差額とが一致しないと判定された場合は、処理をステップS520に移行して、現在処理対象の問い合わせ情報のレコードに含まれる顧客のメールアドレス宛てに、その旨の内容を含むエラーメールを送信し(ステップS520)、処理を終了する。
【0081】
以上、本発明によれば、顧客が操作する端末による問い合わせに応じて、自動販売機から釣銭が出てこなかったことを確認するための、販売業者による業務を軽減可能とすることができる。
【0082】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、装置で読み取り実行可能なプログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0083】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0084】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0085】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のカード、ROM等を用いることができる。
【0086】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0087】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0088】
101 クライアント端末
102 OC
103 ハンディターミナル
104 情報管理サーバ
105 インターネット
106 モバイル端末
107 自動販売機
108 自動販売機
109 自動販売機
110 自動販売機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機から得られる該自動販売機内の商品の売上情報を記憶装置に記憶する情報処理装置であって、
顧客が操作するモバイル端末から、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間と、前記自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額とを含む問い合わせ情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された問い合わせ情報に含まれる、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶されている、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、前記自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、前記自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出する差額算出手段と、
前記受信手段により受信した問い合わせ情報により得られる不足金額と、前記差額算出手段により算出された売上差額とに従って、前記顧客に対して返金を行うかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記顧客に対して返金を行うと判定された場合に、前記モバイル端末に返金を行うための連絡を行う連絡手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記問い合わせ情報には、更に、返金日を含み、
前記受信手段で受信した問い合わせ情報に含まれる返金日が当日であるかを判定する返金日判定手段と、
前記返金日判定手段により返金日が当日であると判定された場合に、前記自動販売機の担当者に返金を行うための連絡を行う担当者連絡手段と、
を更に備え、
前記連絡手段は、前記返金日判定手段により返金日が当日であると判定された場合は、前記モバイル端末に返金を行うための連絡を行うことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記差額算出手段は、前記返金日判定手段により返金日が当日ではないと判定された場合に、前記記憶手段に記憶されている、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、前記自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、前記自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
自動販売機から得られる該自動販売機内の商品の売上情報を記憶装置に記憶する情報処理装置における制御方法であって、
前記情報処理装置の受信手段が、顧客が操作するモバイル端末から、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間と、前記自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額とを含む問い合わせ情報を受信する受信工程と、
前記情報処理装置の記憶手段が、前記受信手段により受信された問い合わせ情報に含まれる、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を前記記憶装置に記憶する記憶工程と、
前記情報処理装置の差額算出手段が、前記前記記憶装置に記憶されている、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、前記自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、前記自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出する差額算出工程と、
前記情報処理装置の判定手段が、前記受信工程により受信した問い合わせ情報により得られる不足金額と、前記差額算出工程により算出された売上差額とに従って、前記顧客に対して返金を行うかを判定する判定工程と、
前記情報処理装置の連絡手段が、前記判定工程により、前記顧客に対して返金を行うと判定された場合に、前記モバイル端末に返金を行うための連絡を行う連絡工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項5】
自動販売機から得られる該自動販売機内の商品の売上情報を記憶装置に記憶する情報処理装置で読み取り実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
顧客が操作するモバイル端末から、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間と、前記自動販売機から出てこなかった釣銭の不足金額とを含む問い合わせ情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された問い合わせ情報に含まれる、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を前記記憶装置に記憶する記憶手段と、
前記記憶装置に記憶されている、前記自動販売機から釣銭が出てこなかった時間の前後の売上情報を用いて、前記自動販売機内の商品の売上により自動販売機内にあるべき金銭の金額と、前記自動販売機内にある金銭の金額との差額である売上差額を算出する差額算出手段と、
前記受信手段により受信した問い合わせ情報により得られる不足金額と、前記差額算出手段により算出された売上差額とに従って、前記顧客に対して返金を行うかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記顧客に対して返金を行うと判定された場合に、前記モバイル端末に返金を行うための連絡を行う連絡手段として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−114451(P2013−114451A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260070(P2011−260070)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】