説明

情報処理装置、及び情報処理方法

【課題】数字又は単位を効率的に入力することの可能な情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】操作入力部201は、接触操作を検出する座標入力部201と、キー押下操作を検出するキー入力部111とを有する。キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得部112と、操作入力部上の始点及び終点の座標値を取得する座標値識別部114と、座標値識別部で取得した座標値に基づいて移動方向及び移動距離を判定する判定部115と、キー情報取得部で取得された情報に対して、判定部で判定された移動距離Y及び移動方向Dに応じて、キー情報の桁数又は単位を変更して出力するドラッグ入力処理部とをさらに備え、ドラッグ操作で桁数や単位量の変更を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、数字又は単位を効率的に入力する情報処理装置、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、デジタルオーディオプレーヤ又はPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置では、ユーザインターフェースに、タッチパッド又はタッチパネルが用いられている。ユーザインターフェースにタッチパッド又はタッチパネルが搭載されたことにより、ユーザは携帯端末装置の表示画面を接触することにより、直観的に携帯端末装置を操作することができる。
【0003】
例えば、タッチパネルが搭載された携帯電話機でメール機能を用いる際、ユーザはタッチパネル上でユーザ自身の指を用いて種々の文字、数字又は記号等を入力する。このとき、携帯電話機の表示画面上に、入力された文字又は英数字が表示される。このようなタッチパネルが搭載された携帯電話機のメール機能等で、種々の文字又は英数字を入力する際の効率性を改善するものとして、以下の特許文献1が開示されている。
【0004】
特許文献1では、タッチパネル上の位置の軌跡に沿った移動距離を算出し、この移動距離に応じて、予め用意された文字セットを切り替えて表示対象候補を表示する。ユーザがタッチパネル上のドラッグを解除したとき、ユーザに選択された表示対象候補の文字が入力文字として確定される。しかし、タッチパネルの領域が十分に広くない場合には、特許文献1では、文字の切り替えに移動距離を要することが難しい。このため、結果的に、文字変換の候補が表示することが難しい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−316732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
携帯電話機等の携帯端末装置で「数字」、又は数字に続く「単位」を入力することがある。携帯電話等の携帯端末装置において「数字」又は「単位」を入力する際、ユーザは当該携帯端末装置に予め配置されたテンキーを操作して入力する。「数字」の入力に関して、例えば、桁数の非常に大きい数字を入力する場合、従来だと、それぞれの桁に合わせた数字を入力しなければならなかった。したがって、ユーザは、入力する数字によっては、一桁少ない数字又は一桁多い数字を入力する等の誤入力をするという問題点があった。
【0007】
また「単位」の入力に関して、例えば、ユーザは数字を入力した後、目的の単位を入力しなければならない。したがって、ユーザは、単位を入力するのが面倒であるという問題点があった。
【0008】
数字又は単位に注意しながら一つ一つ入力するという操作は間違いが起きにくい。しかし、その反面、そのような操作はユーザにとって非常に面倒である。このような携帯端末装置では、数字又は単位を入力する効率が非常に悪いという課題が生じていた。
【0009】
本発明は、数字又は単位を効率的に入力することの可能な情報処理装置、及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の情報処理装置は、押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部と、前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得部と、前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値識別部と、前記座標値識別部で取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向及び操作距離を判定する判定部と、前記判定部で判定された操作距離及び操作方向に応じて、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換部と、を備える。
【0011】
また、本発明の情報処理装置は、押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部と、前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得部と、前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値識別部と、前記座標値識別部で取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、及び当該終点の座標が接触された接触時間を判定する判定部と、前記判定部で判定された前記操作方向及び前記接触時間に応じて、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換部と、を備える。
【0012】
また、本発明の情報処理装置は、押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部と、前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得部と、前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値識別部と、前記座標値識別部で取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、並びに、当該終点の座標値を取得した時間と、次の始点の座標値を取得した時間との時間間隔を判定する判定部と、前記判定部で判定された前記操作方向及び前記時間間隔に応じて、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換部と、を備える。
【0013】
また、本発明の情報処理方法は、押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部を備える情報処理装置における情報処理方法であって、前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得ステップと、前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値取得ステップと、前記座標値取得ステップで取得された各座標値に基づいて、前記操作による操作方向及び操作距離を判定する判定ステップと、前記判定ステップで判定された操作距離及び操作方向に応じて、前記キー情報取得ステップで取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換ステップと、を備える。
【0014】
また、本発明の情報処理方法は、押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部を備える情報処理装置における情報処理方法であって、前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得ステップと、前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値取得ステップと、前記座標値取得ステップで取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、及び当該終点の座標値が接触された接触時間を判定する判定ステップと、前記判定ステップで判定された移動方向及び接触時間に応じて、前記キー情報取得ステップで取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換ステップと、を備える。
【0015】
また、本発明の情報処理方法は、押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部を備える情報処理装置における情報処理方法であって、前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得ステップと、前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値取得ステップと、前記座標値取得ステップで取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、並びに、当該終点の座標値を取得した時間と、次の始点の座標値を取得した時間との時間間隔を判定する判定ステップと、前記判定ステップで判定された前記操作方向及び前記時間間隔に応じて、前記キー情報取得ステップで取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る情報処理装置及び情報処理方法によれば、数字又は単位を効率的に入力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態の情報処理装置の外観を示す配置図。
【図2】第1の実施形態の情報処理装置の断面を示す断面図。
【図3】第1の実施形態の情報処理装置の内部構成を示す機能ブロック図。
【図4】第1の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して数字の桁数を変更した様子を示す説明図。
【図5】第1の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して単位を変更した様子を示す説明図。
【図6】第1の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して数字の桁数を変更する処理を説明するフローチャート。
【図7】第1の実施形態の情報処理装置でドラッグ距離に応じて数字の桁数を大きく変更する処理を説明するフローチャート。
【図8】第1の実施形態の情報処理装置でドラッグ距離に応じて数字の桁数を小さく変更する処理を説明するフローチャート。
【図9】第1の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して単位を変更する処理を説明するフローチャート。
【図10】第1の実施形態の情報処理装置でドラッグ距離に応じて単位を大きく変更する処理を説明するフローチャート。
【図11】第1の実施形態の情報処理装置でドラッグ距離に応じて単位を小さく変更する処理を説明するフローチャート。
【図12】第1の実施形態の変形例の情報処理装置の内部構成を示す機能ブロック図。
【図13】第1の実施形態の変形例の情報処理装置内の変更情報記憶部に記憶される変更情報の具体例を示した図。
【図14】第1の実施形態の変形例の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して数字の桁数を変更する処理を説明するフローチャート。
【図15】第1の実施形態の変形例の情報処理装置で変更情報及びドラッグ距離に応じて数字の桁数を大きく変更する処理を説明するフローチャート。
【図16】第2の実施形態の情報処理装置の内部構成を示す機能ブロック図。
【図17】第2の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して単位を変更した様子を示す説明図。
【図18】第2の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して数字の桁数を変更する処理を説明するフローチャート。
【図19】第2の実施形態の情報処理装置でドラッグ直後の終点接触時間に応じて数字の桁数を大きく変更する処理を説明するフローチャート。
【図20】第2の実施形態の情報処理装置でドラッグ直後の終点接触時間に応じて数字の桁数を小さく変更する処理を説明するフローチャート。
【図21】第3の実施形態の情報処理装置の内部構成を示す機能ブロック図。
【図22】第3の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でドラッグの連続処理を説明した説明図。
【図23】第3の実施形態の情報処理装置のタッチパッド上でテンキーを操作して単位を変更した様子を示す説明図。
【図24】第3の実施形態の情報処理装置のタッチパネル上でテンキーを操作して数字の桁数を変更する処理を示すフローチャート。
【図25】第3の実施形態の情報処理装置でドラッグの連続回数に応じて数字の桁数を大きく変更する処理を説明するフローチャート。
【図26】第3の実施形態の情報処理装置でドラッグの連続回数に応じて数字の桁数を小さく変更する処理を説明するフローチャート。
【図27】第1の実施形態の情報処理装置でドラッグ距離に応じて数字の桁数を変更した後に、所定時間におけるドラッグの連続回数に応じて数字の桁数を変更する処理の前半部分を説明するフローチャート。
【図28】第1の実施形態の情報処理装置でドラッグ直後の終点接触時間に応じて数字の桁数を変更した後に、ドラッグの連続回数に応じて数字の桁数を変更する処理の前半部分を説明するフローチャート。
【図29】図27又は図28に示したそれぞれの処理の後半部分を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。また、後述の各実施形態において、本発明の情報処理装置の一例を携帯電話機として説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、携帯電話機は、ユーザによってタッチパッド上のテンキーが所定方向に所定距離ドラッグされた際、このドラッグによる操作方向及び操作距離に応じて、表示画面に表示している数字の桁数又は単位を変更する。
【0020】
図1は、第1の実施形態の携帯電話機301の外観を示す配置図である。図1に示すように、携帯電話機301には、メール釦、メニュー釦、ブラウザ釦、カメラ釦、十字キー釦、通話釦、クリア釦、切断釦、マルチ釦、テンキー302、タッチパッド303及び表示画面304が設けられている。また、テンキー302は、図2に示すように、タッチパッド303の上層に直接的に設けられる。図2は、図1に示した携帯電話機301のA−A間で示される部分の断面を示す断面図である。これらの釦の中で第1の実施形態の携帯電話機301の動作に関連する釦について説明する。
【0021】
テンキー302は、数字、記号、アルファベット、平仮名、片仮名又は漢字等の種々の文字情報を入力するために使用される。テンキー302で入力された文字情報は、携帯電話機301の表示画面304に表示される。
【0022】
タッチパッド303は、図1に斜線で示した検出エリアへの物理的な接触を検出する。タッチパッド303は、例えば平板状のコンデンサに対して、ユーザの指が当該コンデンサ上を接触したときの当該コンデンサにおける静電容量の微弱変化によって当該接触場所を検出する。タッチパッド303は、図1に示す検出エリア内においてユーザの指が接触した位置の座標値の情報を出力する。
【0023】
図3は、情報処理装置である携帯電話機301の内部構成を示す機能ブロック図である。携帯電話機301は、図3に示すように、キー入力部111と、キー情報取得部112と、座標入力部113と、座標値識別部114と、判定部115と、情報変換部であるドラッグ入力処理部116と、表示制御部117と、を備える。携帯電話機301は、各部111〜117の処理内容が予め定められたプログラムをプログラムメモリ部110に記憶している。携帯電話機301は、ユーザの操作又は各部の処理結果に応じて、各部が動作するように構成されている。ここで、キー入力部111と座標入力部113とを総称して操作入力部201と呼ぶことにする。以下の各実施形態においても、同様である。
【0024】
キー入力部111は、上記説明したテンキー302を含む。ユーザがテンキー302を押下した場合、キー入力部111は、押下されたテンキー302に関する情報(押下キー情報131)を出力する。押下キー情報131は、例えばユーザがテンキー302で数字の「5」を入力した場合には、『数字「5」が押下された』旨を表す。また、キー入力部111は、ユーザがテンキー302を押下した場合、この押下されたテンキー302に関する押下キー情報131を表示制御部117にも出力する。
【0025】
キー情報取得部112は、キー入力部111が出力した押下キー情報131を取得し、押下キー情報131に対応したキー情報133をドラッグ入力処理部116に出力する。キー情報133は、例えば押下キー情報131が『数字「5」が押下された』旨を表す情報である場合には数字の「5」を表す。また、押下キー情報131が『単位「分」が押下された』旨を表す情報である場合には単位の「分」を表す。
【0026】
座標入力部113は、携帯電話機301のタッチパッド303を含む。ユーザがテンキー302を押下した場合、座標入力部113は、テンキー302上でユーザの指が接触している座標値を示す座標値情報132を出力する。
【0027】
座標値識別部114は、座標入力部113が出力した座標値情報132を取得する。ユーザがテンキー302を押下した後に、押下した状態のままタッチパッド303上を所定方向にドラッグした場合、座標値識別部114は、当該ドラッグ直前の座標値(始点座標値)及びドラッグ直後の座標値(終点座標値)134を取得する。座標値識別部114は、これらの取得した始点座標値及び終点座標値134を判定部115に出力する。
【0028】
判定部115は、座標値識別部114から出力された始点座標値及び終点座標値134に基づいて、ユーザがドラッグした方向(以下、単に「操作方向」という)及びドラッグした距離(以下、単に「操作距離」という)を判定する。なお、以下の説明において、操作方向を表すパラメータをD、操作距離を表すパラメータをYで表す。判定部115は、この判定された操作方向D及び操作距離Yをドラッグ入力処理部116に出力する。
【0029】
ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112により出力されたキー情報133、及び判定部115により出力された操作方向D及び操作距離Yを取得する。ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112から出力されたキー情報133、及び判定部115により判定された操作方向D及び操作距離Yに応じて、携帯電話機301の表示画面304に表示されている数字の桁数又は単位を大きく又は小さく変更するよう処理する。ここで、桁数を大きく変更するとは、10進数においては、数字の値が大きくなる方向に、10のべき乗倍に変更することを指す。具体的には、数字の値を10倍、100倍、…に変更することを行う。桁数を小さく変更するとは、10進数においては、数字の値が小さくなる方向に、(1/10)のべき乗倍に変更することをいう。具体的には、数字の値を(1/10)倍、(1/100倍)、…に変更することを行う。次に、単位を大きく変更するとは、予め定められた表示単位の使用順序にしたがって、当該変更直前における当該使用順序で示される単位ID(例えば、図13参照)に対応する単位を、当該単位IDより大きい単位IDに対応する単位に変更することをいう。具体的には、単位ID「1」が「秒」で単位ID「2」が「分」である場合に単位を1つ大きく変更すると、単位「秒」は、単位ID「1」が1つ大きくなった単位ID「2」に対応する単位「分」に変更される。また、単位を小さく変更するとは、予め定められた表示単位の使用順序にしたがって、当該変更直前における当該使用順序で示される単位ID(例えば、図13参照)に対応する単位を、当該単位IDより小さい単位IDに対応する単位に変更することをいう。具体的には、単位ID「2」が「分」で単位ID「1」が「秒」である場合に単位を1つ小さく変更すると、単位「分」は、単位ID「2」が1つ小さくなった単位ID「1」に対応する単位「秒」に変更される。表示単位の使用順序は、予めアルゴリズムで定められても良いし、後述する図13に示すような変更情報136で任意に編集可能なように定められても構わない。また、例えば、キー情報133が数字の「5」を表す場合、ドラッグ入力処理部116は、操作方向D及び操作距離Yに応じて当該数字の桁数を大きく又は小さく変更する。また、キー情報133が単位の「分」を表す場合、ドラッグ入力処理部116は、操作方向D及び操作距離Yに応じて当該単位を大きく又は小さく変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された数字又は単位である変更後情報139を表示制御部117に出力する。
【0030】
操作方向Dとは、ユーザがドラッグしたときの始点から終点への向きを表し、例えば第1の実施形態においては、左方向又は右方向の組み合わせのうちいずれかの方向を表す。後述の各実施形態においても同様である。操作距離Yとは、ユーザがタッチパッド303上でドラッグしたときの始点と終点の間の距離を表す。
【0031】
例えば、キー情報133が数字の「5」を表し操作方向Dが左方向である場合には、ドラッグ入力処理部116は、表示画面304に入力されている数字の桁数を小さくするように変更する。反対に、キー情報133が数字の「5」を表し操作方向Dが右方向である場合には、ドラッグ入力処理部116は、表示画面304に入力されている数字の桁数を大きくするように変更する。
【0032】
一方、キー情報133が単位の「分」を表し操作方向Dが左方向である場合には、ドラッグ入力処理部116は、表示画面304に入力されている単位を小さくするように変更する。キー情報133が単位の「分」を表し操作方向Dが右方向である場合には、ドラッグ入力処理部116は、表示画面304に入力されている単位を大きくするように変更する。また、携帯電話機301では、操作距離Yと予め定められた固定距離Aとの間に、[n]=Y/A(n:ゼロ以上の整数)の関係がある。ここで、nは変更される桁数又は単位の程度を表し、固定距離Aは1桁又は1単位を変更するために必要な操作距離を表す。
【0033】
表示制御部117は、ドラッグ入力処理部116により出力された変更後情報139を取得し、この取得された変更後情報139を表示画面304に表示するよう制御する。また、表示制御部117は、キー入力部111により出力された押下キー情報131に対応する入力された文字を表示画面304に表示するよう制御する。
【0034】
図4は、ユーザが携帯電話機301のタッチパッド303上でドラッグした場合に、表示画面304で表示されている数字が変更される様子を示す図面である。図4では、最初に、ユーザの指401が、タッチパッド303上のテンキー302の数字「5」を押下接触し、数字「5」が表示画面304に入力される(S1)。
【0035】
S1でユーザの指401が数字「5」のテンキー302を押下した状態で右方向にドラッグした場合、数字「5」の桁数が大きくなるように変更されて数字「50」が表示画面304に表示される(S2)。続けて、ユーザの指401がさらに右方向にドラッグした場合、数字「50」の桁数が大きくなるように変更されて数字「500」が表示画面304に表示される(S3)。続けて、数字「500」が表示画面304に表示されている状態でユーザの指401が左方向にドラッグした場合、数字「500」の桁数が小さくなるように変更されて数字「50」が表示画面304に表示される(S4)。続けて、ユーザの指401がさらに左方向にドラッグした場合、数字「50」の桁数が小さくするように変更されて数字「5」が表示画面304に表示される(S5)。S1の状態でユーザが左方向にドラッグした場合は、S2とは反対に数字が小さくなるように変更され、それ以降の処理は同様であるため説明を省略する(S12〜S15)。
【0036】
図5は、ユーザが携帯電話機301のタッチパッド303上でドラッグした場合に、表示画面304で表示されている単位が変更される様子を示す図面である。図5では、最初に、ユーザの指401が、タッチパッド303上のテンキー302で単位「時」が入力され、表示画面304に入力されている(S1)。また、携帯電話機301が単位を変更する際には、表示画面304に単位が事前に入力されている。
【0037】
S1でユーザの指401が単位「時」を入力したテンキー302を押下した状態で右方向にドラッグした場合、単位「時」が大きくなるように変更されて単位「日」が表示画面304に表示される(S2)。続けて、ユーザの指401がさらに右方向にドラッグした場合、単位「日」が大きくなるように変更されて単位「月」が表示画面304に表示される(S3)。続けて、単位「月」が表示画面304に表示されている状態でユーザの指401が左方向にドラッグした場合、単位「月」が小さくなるように変更されて単位「日」が表示画面304に表示される(S4)。続けて、ユーザの指401がさらに左方向にドラッグした場合、単位「日」が小さくなるように変更されて単位「時」が表示画面304に表示される(S5)。S1の状態でユーザが左方向にドラッグした場合は、S2とは反対に単位が小さくなるように変更され、それ以降の処理は同様であるため説明を省略する(S12〜S15)。
【0038】
(第1の実施形態の携帯電話機301で数字の桁数を変更する動作)
次に、携帯電話機301で数字の桁数を変更する動作を図6に示すフローチャートを参照して説明する。図6は、携帯電話機301のタッチパッド303上でテンキー302を操作して数字の桁数を変更する処理を説明するフローチャートである。
【0039】
携帯電話機301は、まずキー入力の検出を行う(S201)。ユーザが携帯電話機301のテンキー302のいずれかを押下した場合(S202のYES)、キー入力部111は押下されたキーに関する押下キー情報131を表示制御部117に出力する。このとき、表示制御部117は、押下キー情報131に対応する数字を表示画面304上に表示する(S203)。
【0040】
判定部115は、キー入力部111により入力された数字に対して、桁数の変更を行うために必要なデータ(以下、単に「ドラッグ入力判定データ」という)を取得する(S204)。第1の実施形態におけるドラッグ入力判定データは、座標値識別部114より出力された始点座標値及び終点座標値134である。判定部115は、始点座標値及び終点座標値134に基づいて、ユーザがタッチパッド303上をドラッグした操作方向D及び操作距離Yを判定する。
【0041】
判定部115により判定された操作方向Dが右方向である場合には(S205の右)、ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112より取得したキー情報133、及び操作距離Yに応じて、表示画面304に表示されている数字の桁数を変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された数字情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S206)。この数字の桁数を変更する処理については後述する。
【0042】
判定部115により判定された操作方向Dが左方向である場合には(S205の左)、ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112より取得したキー情報133、操作距離Yに応じて、表示画面304に表示されている数字の桁数を変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された数字情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S207)。この数字の桁数を変更する処理については後述する。
【0043】
表示制御部117は、ドラッグ入力処理部116により出力された数字情報(変更後情報139)を取得し、この数字情報を表示画面304に表示する(S208)。ここで、ユーザが指401をタッチパッド303上から離してドラッグを解除した場合には(S209のYES)、携帯電話機301の数字の桁数を変更する処理は終了する。ユーザが指401をタッチパッド303上から離さず引き続き新しいドラッグを行った場合には、判定部115は当該新しいドラッグに基づく操作方向D及び操作距離Yに対応する数字の桁数を変更する(S209のNO、S204)。
【0044】
次に、図7を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D及び操作距離Yに応じて、ドラッグ入力処理部116が数字の桁数を変更する動作を詳細に説明する。図7は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304に表示されている数字の桁数を大きくするように変更する動作を説明したフローチャートである。
【0045】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された操作距離Yを取得し(S2061)、[n]=Y/Aの関係式に従ってnを算出する(S2062)。ここで、固定距離Aは1桁変更するために必要な操作距離を示し、nは変更される桁数を示す。また、nはゼロ以上の整数である。例えば、Y=10及びA=2.5の場合にはn=4となり桁数が4桁大きくなるように変更され、Y=1.5及びA=2.5の場合にはn=0となり桁数は変更されない。
【0046】
ドラッグ入力処理部116は、算出したnが1以上である場合には数字の桁数をn桁大きくするように変更し(S2063のNO、S2064)、数字の桁数を大きくするように変更する処理は終了する。ドラッグ入力処理部116は、算出したnがゼロである場合には数字の桁数を変更せず(S2063のYES、S2065)、数字の桁数を大きくするように変更する処理は終了する。
【0047】
次に、図8を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D及び操作距離Yに応じて、ドラッグ入力処理部116が数字の桁数を変更する動作を詳細に説明する。図8は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304に表示されている数字の桁数を小さくするように変更する動作を説明したフローチャートである。
【0048】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された操作距離Yを取得し(S2071)、[n]=Y/Aの関係式に従ってnを算出する(S2072)。ここで、固定距離Aは1桁変更するために必要な操作距離を示し、nは変更される桁数を示す。また、nはゼロ以上の整数である。例えば、Y=10及びA=2.5の場合にはn=4となり桁数が4桁小さくなるように変更され、Y=1.5及びA=2.5の場合にはn=0となり桁数は変更されない。
【0049】
ドラッグ入力処理部116は、算出したnが1以上である場合には数字の桁数をn桁小さくするように変更し(S2073のNO、S2074)、数字の桁数を小さくするように変更する処理は終了する。ドラッグ入力処理部116は、算出したnがゼロである場合には数字の桁数を変更せず(S2073のYES、S2075)、数字の桁数を小さくするように変更する処理は終了する。
【0050】
(第1の実施形態の携帯電話機301で数字の単位を変更する動作)
次に、携帯電話機301で数字の桁数を変更する動作を図9に示すフローチャートを参照して説明する。図9は、携帯電話機301のタッチパッド303上でテンキー302を操作して単位を変更する処理を説明するフローチャートである。また、図9では、図6と同様の処理について同一の処理番号を付与している。
【0051】
携帯電話機301は、まずキー入力の検出を行う(S201)。ユーザが携帯電話機301のテンキー302のいずれかを押下した場合(S202のYES)、キー入力部111は押下されたキーに関する押下キー情報131を表示制御部117に出力する。このとき、表示制御部117は、押下キー情報131に対応する単位を表示画面304上に表示する(S203)。
【0052】
判定部115は、キー入力部111により入力された単位に対して、単位の変更を行うために必要なドラッグ入力判定データを取得する(S204)。ドラッグ入力判定データは、座標値識別部114より出力された始点座標値及び終点座標値134である。判定部115は、始点座標値及び終点座標値134に基づいて、ユーザがタッチパッド303上をドラッグした操作方向D及び操作距離Yを判定する。
【0053】
判定部115により判定された操作方向Dが右方向である場合には(S205の右)、ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112より取得したキー情報133、及び操作距離Yに応じて、表示画面304に表示されている単位を変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された単位情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S211)。
【0054】
判定部115により判定された操作方向Dが左方向である場合には(S205の左)、ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112より取得したキー情報133、及び操作距離Yに応じて、表示画面304に表示されている単位を変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された単位情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S212)。
【0055】
表示制御部117は、ドラッグ入力処理部116により出力された単位情報(変更後情報139)を受信し、この単位情報を表示画面304に表示する(S208)。ここで、ユーザが指401をタッチパッド303上から離してドラッグを解除した場合には(S209のYES)、携帯電話機301の単位を変更する処理は終了する。ユーザが指401をタッチパッド303上から離さず引き続き新しいドラッグを行った場合には、判定部115は当該新しいドラッグに基づく操作方向D及び操作距離Yに対応する単位の変更を行う(S209のNO、S204)。
【0056】
次に、図10を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D及び操作距離Yに応じて、ドラッグ入力処理部116が単位を変更する動作を詳細に説明する。図10は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304に表示されている単位を大きく変更する動作を説明したフローチャートである。
【0057】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された操作距離Yを取得し(S2111)、[n]=Y/Aの関係式に従ってnを算出する(S2112)。ここで、固定距離Aは単を1つ大きく変更するために必要な操作距離を示し、nは変更される単位の程度を示す。また、nはゼロ以上の整数である。例えば、Y=10及びA=5の場合にはn=2となり単位が2つ大きく変更され、Y=2.5及びA=5の場合にはn=0となり単位は変更されない。
【0058】
ドラッグ入力処理部116は、算出したnが1以上である場合には単位をn程度大きくなるように変更し(S2113のNO、S2114)、単位を大きくなるように変更する処理は終了する。ドラッグ入力処理部116は、算出したnがゼロである場合には単位の変更を行わず(S2113のYES、S2115)、単位を大きくなるように変更する処理は終了する。
【0059】
次に、図11を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D及び操作距離Yに応じて、ドラッグ入力処理部116が数字の単位を変更する動作を詳細に説明する。図11は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304に表示されている単位を小さく変更する動作を説明したフローチャートである。
【0060】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された操作距離Yを取得し(S2121)、[n]=Y/Aの関係式に従ってnを算出する(S2122)。ここで、固定距離Aは単位を1つ小さくなるように変更するために必要な操作距離を示し、nは変更され単位の程度を示す。また、nはゼロ以上の整数である。例えば、Y=10及びA=5の場合にはn=2となり単位が2つ小さくなるように変更され、Y=2.5及びA=5の場合にはn=0となり単位は変更されない。
【0061】
ドラッグ入力処理部116は、算出したnが1以上である場合には数字の単位をn程度小さくなるように変更し(S2123のNO、S2114)、数字の桁数を小さくなるように変更する処理は終了する。ドラッグ入力処理部116は、算出したnがゼロである場合には単位の変更を行わず(S2123のYES、S2115)、単位を小さくするように変更する処理は終了する。
【0062】
以上のように、第1の実施形態の携帯電話機301では、ユーザがタッチパッド303上のテンキー302で入力した数字又は単位に対し、ユーザがタッチパッド303上でドラッグした操作方向D及び操作距離Yに応じて、当該入力された数字又は単位を大きく変更したり、又は小さく変更したりする。このため、桁数の多い数字を入力したり単位を切り替えて入力したりする際、ユーザはキー押下を何度も行う必要がなくなり、簡単なドラッグ操作だけで非常に効率的に数字又は単位を入力することができる。
【0063】
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態では、ユーザがテンキー302を誤って操作して数字又は単位を入力して所定方向にドラッグした場合、当該入力された数字又は単位は、当該ドラッグに応じて変更される。この場合、ユーザの意図に反する誤動作が起きてしまう。第1の実施形態の変形例では、このような誤動作を防ぐため、タッチパッド303上でドラッグがされた場合に、座標値識別部114が判定部115に当該ドラッグの始点座標値及び終点座標値134を出力するか否かを事前にユーザに問い合わせるドラッグ機能確認部118を携帯電話機301に備える。
【0064】
また、第1の実施形態では、ドラッグ入力処理部116が判定部115により出力された操作方向D及び操作距離Yに応じて図7又は図8に従った処理を行っている。しかし、図7又は図8に示すnの算出例は固定的である必要はなく、ユーザ自身の嗜好に応じたnの算出ができることが好ましい。このため、ユーザが用意した、数字の桁数又は単位を変更するための変更情報136を予め記憶する変更情報記憶部119、及び当該変更情報記憶部119内に記憶される変更情報136を読み出してドラッグ入力処理部116に出力する変更情報設定部120を携帯電話機301aに備える。
【0065】
図12は、第1の実施形態の変形例の携帯電話機301aの内部構成を示すブロック図である。前記したとおり、携帯電話機301aは、第1の実施形態の携帯電話機301に加え、ドラッグ機能確認部118、変更情報記憶部119及び変更情報設定部120を備える。携帯電話機301aは、各部111〜118及び120の処理内容が予め定められたプログラムをプログラムメモリ部110aに記憶している。
【0066】
ドラッグ機能確認部118は、タッチパッド303上でドラッグが行われた場合に、座標値識別部114が判定部115に当該ドラッグの始点座標値及び終点座標値134を出力するか否かを事前にユーザに問い合わせる。この問い合わせの結果、「出力する」旨の確認結果135の入力がある場合には、ドラッグ機能確認部118は当該確認結果135を座標値識別部114に出力する。このとき、座標値識別部114は、座標値情報132に対応する始点座標値及び終点座標値134を判定部115に出力する。
【0067】
一方、ユーザへの問い合わせの結果、「出力しない」旨の確認結果135の入力がある場合には、ドラッグ機能確認部118は当該確認結果135を座標値識別部114に出力する。このとき、座標値識別部114は、タッチパッド303上でドラッグが行われた場合でも当該ドラッグ始点座標値及び終点座標値134を判定部115に出力しない。これにより、ユーザが誤って操作した場合でも、数字の桁数又は単位が変更されることを防ぐことができる。
【0068】
なお、ドラッグ機能確認部118によるユーザへの問い合わせに関しては、ドラッグ機能確認部118が専用のGUI(Graphical User Interface)を表示画面304に表示し、ユーザからの回答の入力を待ち受けるようにしても良い。また、携帯電話機301aにドラッグ機能確認部118に対応する専用の釦を設け、ユーザがこの釦を押下した場合にのみ「出力する」旨の確認結果135が座標値識別部114に出力されるようにしても良い。この他、携帯電話機301aの釦(例:マルチ釦等)を長押しした場合にのみ「出力する」旨の確認結果135が座標値識別部114に出力されるようにしても良い。
【0069】
変更情報記憶部119は、数字の桁数又は単位をユーザ自身の嗜好に応じて変更するための変更情報136を記憶する。この変更情報136は、図13に示すように、ユーザが予め作成して変更情報記憶部119に記憶させている。図13は、変更情報記憶部119に記憶される変更情報136の具体例を示した図面である。図13では、ユーザ自身の嗜好に応じて複数の単位を変更するための変更情報136を示したものである。例えば、変更情報ID3の単位のように、「ml(ミリリットル)」の次に「cc(シーシー)」に変更することができるように変更情報136が作成される。図13に示した具体例の他に、例えば、操作距離Yと1桁変更するために必要な距離である固定距離Aとで定まる変更パラメータnの関係式を[n]=kY/A(k:2以上の自然数の定数)というようにユーザ自身の嗜好に応じた変更情報136を記憶させておくことができる。
【0070】
変更情報設定部120は、変更情報記憶部119内に記憶されている変更情報136のうちユーザによって選択された変更情報136を読み出し、この読み出された変更情報136をドラッグ入力処理部116に出力する。
【0071】
(第1の実施形態の変形例の携帯電話機301aで数字の桁数を変更する動作)
次に、携帯電話機301aで数字の桁数を変更する動作を図14に示すフローチャートを参照して説明する。図14に示すフローチャートは、前記したドラッグ機能確認部118、変更情報記憶部119及び変更情報設定部120の動作を除けばその他の動作は図6に示すフローチャートと同一であるため、同一内容に関する説明は省略する。
【0072】
表示制御部117が押下キー情報131に対応する数字を表示画面304上に表示した後、ドラッグ機能確認部118は、タッチパッド303上でのドラッグに対する始点座標値及び終点座標値134を座標値識別部114から判定部115に対して出力させるか否かをユーザに問い合わせる(S241)。
【0073】
ユーザへの問い合わせの結果、座標値識別部114にドラッグの始点及び終点の座標値を「出力させる」旨の確認結果135が入力された場合(S241のYES)、ドラッグ機能確認部118は当該確認結果135を座標値識別部114に出力する。このとき、座標値識別部114は、ドラッグに関する始点座標値及び終点座標値134を判定部115に出力する。一方、座標値識別部114から判定部115に対してドラッグの始点座標値及び終点座標値134を「出力させない」旨の確認結果135が入力された場合(S241のNO)、ドラッグ機能確認部118は当該確認結果135を座標値識別部114に出力し、数字の桁数の変更に関する動作は終了する。この場合は、ドラッグ入力処理部116では桁数又は単位の変更は行なわれず、キー入力部111から入力された押下キー情報131に従った情報がそのまま表示制御部117に出力される。
【0074】
判定部115により判定された操作方向Dが右方向である場合には(S205の右)、ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された操作距離Y、及び変更情報設定部120から出力された変更情報136に基づいて、表示画面304に表示されている数字の桁数を大きくなるように変更する(S213)。
【0075】
判定部115により判定された操作方向Dが左方向である場合には(S205の左)、ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された操作距離Y、及び変更情報設定部120から出力された変更情報136に基づいて、表示画面304に表示されている数字の桁数を小さくなるように変更する(S214)。
【0076】
次に、図15を参照し、図14に示すフローチャートにおいてS204で取得されたドラッグ入力判定データに基づいて、数字の桁数を大きくするように変更する動作を説明する。図15は、変更情報設定部120が読み出した変更情報136に基づいて数字の桁数を大きくなるように変更する動作を説明したフローチャートである。
【0077】
ドラッグ入力処理部116は、変更情報設定部120が変更情報記憶部119から読み出した変更情報136、及び判定部115により判定された操作距離Yを取得し(S2131)、当該変更情報136に対応した[n]=kY/Aの関係式に従ってnを算出する(S2132)。ここで、変更情報設定部120が読み出した変更情報136は、nは[n]=kY/Aで算出される。固定距離Aは桁数を1つ大きく変更するために必要な操作距離を示し、nは変更される桁数を示す。また、nはゼロ以上の整数であり、kは2以上の自然数である。例えば、k=2、Y=10及びA=5の場合にはn=4となり数字の桁数が4桁大きく変更され、k=2、Y=2及びA=5の場合にはn=0となり単位は変更されない。
【0078】
ドラッグ入力処理部116は、算出したnが1以上である場合には数字の桁数をn大きくなるように変更し(S2133のNO、S2134)、数字の桁数を大きくなるように変更する処理は終了する。ドラッグ入力処理部116は、算出したnがゼロである場合には数字の桁数の変更を行わず(S2133のYES、S2135)、数字の桁数を大きくなるように変更する処理は終了する。
【0079】
以上のように、第1の実施形態の変形例による携帯電話機301aでは、タッチパッド303上でドラッグがされた場合に、座標値識別部114から判定部115に対して当該ドラッグの始点座標値及び終点座標値134を出力させるか否かを事前にユーザに問い合わせるドラッグ機能確認部118を携帯電話機301aに備える。さらに、数字の桁数又は単位を変更するための変更情報136を予め記憶する変更情報記憶部119、及び当該変更情報記憶部119内に記憶される変更情報136を読み出してドラッグ入力処理部116に出力する変更情報設定部120を携帯電話機301aに備える。
【0080】
これらの構成により、携帯電話機301aは、ユーザがテンキー302を誤って操作して数字又は単位を入力して所定方向にドラッグした場合、当該入力された数字又は単位は当該ドラッグに応じて変更されてしまうという誤動作を防ぐことができる。さらに、携帯電話機301aは、ユーザ自身の嗜好に合わせて数字の桁数又は単位を変更することができる。
【0081】
また、第1の実施形態の変形例による携帯電話機301aは、第1の実施形態の携帯電話機301と比べて、ドラッグ機能確認部118、変更情報記憶部119及び変更情報設定部120を全て備えるが、これら全てを備えなくても構わない。例えば、携帯電話機301aは、ドラッグ機能確認部118を備えず、変更情報記憶部119及び変更情報設定部120を備えるようにしても良い。また、携帯電話機301aは、変更情報記憶部119及び変更情報設定部120を備えず、ドラッグ機能確認部118を備えるようにしても良い。
【0082】
(第2の実施形態)
図16は、第2の実施形態の携帯電話機301bの構成を示すブロック図である。携帯電話機301bが第1の実施形態の携帯電話機301と構成において異なる点は、ドラッグにおける始点座標値及び終点座標値134をそれぞれ接触した時点の時刻情報、並びに当該終点後をユーザの指401が接触保持した時間情報を計測するタイマー部121を備えた点である。この点以外は第1の実施形態の携帯電話機301と同様であり、図16において、図1と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。携帯電話機301bは、各部111〜117及び121の処理内容が予め定められたプログラムをプログラムメモリ部110bに記憶している。
【0083】
第2の実施形態では、携帯電話機301bでは、ユーザによってタッチパッド303上のテンキー302が押下された後に押下された状態のまま所定方向にドラッグされ、且つ、当該ドラッグ後の終点の位置を所定時間の接触保持が行われる。この際、携帯電話機301bは、当該所定方向及び当該終点を接触保持した時間に応じて、表示画面304bに表示している数字の桁数又は単位を変更する。
【0084】
タイマー部121は、タッチパッド303上で行われたドラッグにおける始点座標値及び終点座標値134をそれぞれ接触した時点の時刻情報、並びに当該終点後にユーザの指401が接触保持した時間情報(以下、単に「終点接触時間」という)を計測する。タイマー部121は、この計測した時間情報である終点接触時間情報141を判定部115に出力する。
【0085】
判定部115は、座標値識別部114から出力された始点座標値及び終点座標値134、並びにタイマー部121から出力された時間情報である終点接触時間情報141を取得する。判定部115は、これらの座標値情報132及び時間情報である終点接触時間情報141に基づいて、ドラッグの操作方向及び終点接触時間を判定する。なお、以下の説明において、操作方向を表すパラメータをD、終点接触時間を表すパラメータをTと表す。
【0086】
ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112より取得したキー情報133、及び判定部115により判定された操作方向D及び終点接触時間Tに応じて、携帯電話機301bの表示画面304bに表示されている数字又は単位を大きく又は小さく変更する。この変更された数字又は単位は、表示制御部117に出力される。
【0087】
終点接触時間Tとは、タッチパッド303上で行われたドラッグ直後の終点の位置をユーザの指401が接触保持した時間を表す。携帯電話機301bでは、終点接触時間Tと予め定められた固定時間(B)との間に、[n]=T/B(n:ゼロ以上の整数)の関係がある。ここで、nは変更される桁数、又は単位の程度を表し、固定時間Bは1桁変更するために必要な終点接触時間を表す。
【0088】
図17は、ユーザが携帯電話機301bのタッチパッド303上でドラッグした場合に、表示画面304bで表示されている数字が変更される様子を示す図面である。図17では、最初に、ユーザの指401が、タッチパッド303上のテンキー302の数字「5」を接触し、数字「5」が表示画面304bに入力される(S1)。
【0089】
図17は、ユーザが携帯電話機301bのタッチパッド303上でドラッグした場合に表示画面304bで表示されている単位が変更される様子を示す図面である。図17では、最初に、ユーザの指401により、タッチパッド303上のテンキー302が接触され、単位「時」が表示画面304bに入力される(S1)。
【0090】
S1でユーザの指401が単位「時」のテンキー302を押下した状態で右方向にドラッグし且つ当該ドラッグの終点座標を所定時間の間接触保持した場合、単位「時」が大きくなるように変更されて単位「日」が表示画面304bに表示される(S2)。続けて、ユーザがさらに右方向にドラッグし且つ当該ドラッグの終点座標を所定時間の間接触保持した場合、単位「日」が大きくなるように変更されて単位「月」が表示画面304bに表示される(S3)。単位「月」が表示画面304bに表示された状態でユーザが左方向にドラッグし且つ当該ドラッグの終点座標を所定時間の間接触保持した場合、単位「月」が小さくなるように変更されて単位「日」が表示画面304bに表示される(S4)。続けて、ユーザがさらに左方向にドラッグし且つ当該ドラッグの終点座標を所定時間の間接触保持した場合、単位「日」が小さくなるように変更されて単位「時」が表示画面304bに表示される(S5)。S1の状態でユーザが左方向にドラッグし且つ当該ドラッグの終点の位置を所定時間の間接触保持した場合も、S2とは反対に数字が小さくなるように変更され、それ以降の処理は同様であるため説明を省略する(S12〜S15)。
【0091】
(第2の実施形態の携帯電話機301bで数字の桁数を変更する動作)
次に、携帯電話機301bで数字の桁数を変更する動作を図18に示すフローチャートを参照して説明する。図18は、携帯電話機301bのタッチパッド303上でテンキー302を操作して数字の桁数を変更する処理を説明するフローチャートである。なお、第1の実施形態の携帯電話機301と同一の処理を行う際には、同一の処理に対する参照符号を付している。
【0092】
携帯電話機301bは、まずキー入力の検出を行う(S201)。ユーザが携帯電話機301bのテンキー302のいずれかを押下した場合(S202のYES)、キー入力部111は押下されたキーに関する押下キー情報131を表示制御部117に出力する。このとき、表示制御部117は、押下キー情報131に対応する数字を表示画面304b上に表示する(S203)。
【0093】
判定部115は、キー入力部111により入力された数字に対して、桁数の変更を行うために必要なドラッグ入力判定データを取得する(S204)。ここで、ドラッグ入力判定データは、始点座標値、終点座標値134及び終点接触時間情報141が含まれる。判定部115は、これらの始点座標値、終点座標値134及び終点接触時間情報141に基づいて、ユーザがタッチパッド303上をドラッグした操作方向D及び終点接触時間Tを判定する。操作方向Dは、座標値情報132に含まれる当該ドラッグの始点座標値及び終点座標値134から判定される。また、終点接触時間Tは、時間情報である終点接触時間情報141から抽出される。
【0094】
判定部115により判定された操作方向Dが右方向である場合には(S205の右)、ドラッグ入力処理部116は、終点接触時間Tに応じて、表示画面304に表示されている数字の桁数を変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された数字情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S221)。この数字の桁数を変更する処理については後述する。
【0095】
判定部115により判定された操作方向Dが左方向である場合には(S205の左)、ドラッグ入力処理部116は、終点接触時間Tに応じて、表示画面304に表示されている数字の桁数を変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された数字情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S222)。この数字の桁数を変更する処理については後述する。
【0096】
表示制御部117は、ドラッグ入力処理部116により出力された数字情報(変更後情報139)を取得し、この数字情報を表示画面304bに表示する(S208)。ユーザが指401をタッチパッド303上から離してドラッグを解除した場合には(S209のYES)、携帯電話機301bの数字の桁数を変更する処理は終了する。ユーザが指401をタッチパッド303上から離さず引き続き新しいドラッグを行った場合には、判定部115は当該新しいドラッグに基づく操作方向D、及び当該新しいドラッグに基づく終点接触時間Tに対応する数字の桁数を変更する(S209のNO、S204)。
【0097】
次に、図19を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D及び終点接触時間Tに応じて、ドラッグ入力処理部116が数字の桁数を変更する動作を詳細に説明する。図19は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304bに表示されている数字の桁数を大きくするように変更する動作を説明したフローチャートである。
【0098】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された終点接触時間Tを取得し(S2211)、[n]=T/Bの関係式に従ってnを算出する(S2212)。ここで、固定時間Bは1桁変更するために必要な終点接触時間を示し、nは変更される桁数を示す。また、nはゼロ以上の整数である。例えば、T=100(m秒)及びB=60(m秒)の場合にはn=1となり桁数が1桁大きくなるように変更され、T=50(m秒)及びB=60(m秒)の場合にはn=0となり桁数は変更されない。
【0099】
ドラッグ入力処理部116は、算出したnが1以上である場合には数字の桁数をn桁大きくするように変更し(S2213のNO、S2214)、数字の桁数を大きくするように変更する処理は終了する。ドラッグ入力処理部116は、算出したnがゼロである場合には数字の桁数を変更せず(S2213のYES、S2215)、数字の桁数を大きくするように変更する処理は終了する。
【0100】
次に、図20を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D及び終点接触時間Tに応じて、ドラッグ入力処理部116が数字の桁数を変更する動作を詳細に説明する。図20は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304bに表示されている数字の桁数を小さくするように変更する動作を説明したフローチャートである。
【0101】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された終点接触時間Tを取得し(S2221)、[n]=T/Bの関係式に従ってnを算出する(S2222)。固定時間Bは1桁変更するために必要な終点接触時間を示し、nは変更される桁数を示す。また、nはゼロ以上の整数である。例えば、T=100(m秒)及びB=60(m秒)の場合にはn=1となり桁数が1桁小さくなるように変更され、T=50(m秒)及びB=60(m秒)の場合にはn=0となり桁数は変更されない。
【0102】
ドラッグ入力処理部116は、算出したnが1以上である場合には数字の桁数をn桁小さくするように変更し(S2223のNO、S2224)、数字の桁数を小さくするように変更する処理は終了する。ドラッグ入力処理部116は、算出したnがゼロである場合には数字の桁数を変更せず(S2223のYES、S2225)、数字の桁数を小さくするように変更する処理は終了する。また同様に、携帯電話機301bは、数字の単位を変更することもできる。
【0103】
以上のように、第2の実施形態の携帯電話機301bでは、ユーザがタッチパッド303上のテンキー302で入力した数字又は単位に対し、ユーザがタッチパッド303上でドラッグした操作方向D、及び当該ドラッグの終点を接触保持した終点接触時間Tに応じて、当該入力された数字又は単位を大きく変更したり、又は小さく変更したりする。このため、桁数の多い数字を入力したり又は単位を切り替えて入力したりする際、ユーザはキー押下を何度も行う必要がなくなり、非常に効率的な数字又は単位を入力することができる。さらに、第1の実施形態とは異なり、数字又は単位の変更に操作距離が影響しないため、タッチパッド303の左右両端付近の領域でドラッグの操作を行う場合でも、ドラッグの終点接触時間Tに応じて効率的に数字又は単位を変更することができる。
【0104】
(第3の実施形態)
図21は、第3の実施形態の携帯電話機301cの構成を示すブロック図である。携帯電話機301cが第1の実施形態の携帯電話機301と構成において異なる点は、第1回目のドラッグにおける終点座標値134から指401が離れたときの時刻、並びに第1回目のドラッグの実行後に第2回目のドラッグが行われるまでのドラッグ間の間隔時間を計測するタイマー部122を備える点である。この点以外は第1の実施形態の携帯電話機301と同様であり、図21において、図1と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。携帯電話機301cは、各部111〜117及び122の処理内容が予め定められたプログラムをプログラムメモリ部110cに記憶している。
【0105】
第3の実施形態では、携帯電話機301cは、タイマー部122で計測されたドラッグ間の間隔時間により判定されたドラッグの連続回数、並びに、第1及び第2のドラッグの操作方向に応じて、表示画面304に表示している数字の桁数又は単位を変更する。なお、以下の説明において、第1回目のドラッグがなされた直後にユーザの指401がタッチパッド303から一旦離れ、且つ、非常に短い時間(Tcとする)の間に連続的に、第1回目のドラッグと略同一方向に第2回目のドラッグがなされた場合、判定部115により、ドラッグが連続的に2回行われたと判定される。この判断の詳細は後述する。
【0106】
タイマー部122は、第1回目のドラッグにおける始点座標値及び終点座標値134をそれぞれ接触した時点の時刻、並びに第1回目のドラッグの実行後に第2回目のドラッグが行われるまでのドラッグ間の間隔時間を計測する。タイマー部122は、この計測した時刻及びドラッグ間の間隔時間に関する時間情報であるドラッグ間時間情報141cを判定部115に出力する。
【0107】
判定部115は、座標値識別部114から出力された始点座標値及び終点座標値134、並びに、タイマー部122から出力された時間情報であるドラッグ間時間情報141cを取得する。判定部115は、これらの始点座標値、終点座標値134及び時間情報であるドラッグ間時間情報141cに基づいて、ドラッグの操作方向D、ドラッグ間の時間間隔Gk、及びドラッグの連続回数Hを判定する。なお、以下の説明において、操作方向を表すパラメータをD、ドラッグ間の時間間隔を表すパラメータをGk、及びドラッグの連続回数をHと表す。時間間隔Gkとは、タッチパッド303上で、第k回目のドラッグ後にユーザの指401がタッチパッド303から一旦離れ、且つ、第(k+1)回目のドラッグがなされるまでの時間的な間隔値を表す。kは自然数を表す。また、ドラッグの連続回数Hは、ドラッグ間の時間間隔Gkによって定まる。
【0108】
ドラッグ入力処理部116は、キー情報取得部112より取得したキー情報133、及び判定部115により判定された操作方向D及びドラッグの連続回数Hに応じて、携帯電話機301cの表示画面304cに表示されている数字又は単位を大きく又は小さく変更する。ドラッグ入力処理部116は、ドラッグの連続回数Hに対し、Hの分だけ数字の桁数又は単位を変更する。この変更された数字又は単位は、表示制御部117に出力される。
【0109】
(ドラッグの連続回数の判定に関する説明)
携帯電話機301cでは、判定部115により、ドラッグ間時間情報141cに含まれる時間間隔Gkと、予め定められた固定時間(Tc)とが比較される。この比較は、第k回目のドラッグがなされた後に第(k+1)回目のドラッグがなされた場合に、当該ドラッグ間に対応する時間間隔Gkがタイマー部122により計測され次第、その都度行われる。この比較の結果、判定部115は、「時間間隔Gk<固定時間Tc」と判定した場合には、第k回目のドラッグの実行後、連続的に第(k+1)回目のドラッグが行われたと判定する。すなわち、判定部115は、「時間間隔Gk<固定時間Tc」と判定した場合には、「第k回目のドラッグと第(k+1)回目のドラッグは、連続的に2回行われた」と判定し、第k回目のドラッグ及び第(k+1)回目のドラッグ間におけるドラッグ連続回数Hを「2」と判定する。ここで、固定時間Tcはドラッグが連続して行われたか否かを判断するために必要な時間間隔を表す。したがって、判定部115は、「時間間隔Gk≧固定時間Tc」と判定した場合には、第k回目のドラッグの実行後、連続的に第(k+1)回目のドラッグが行われたと判定しない。すなわち、判定部115は、「時間間隔Gk≧固定時間Tc」と判定した場合には、「第k回目のドラッグと第(k+1)回目のドラッグは、連続的に2回行われた」と判定しない。このとき、判定部115は、第k回目のドラッグ及び第(k+1)回目のドラッグ間におけるドラッグ連続回数Hを「0」と判定する。
【0110】
(ドラッグの回数とドラッグ連続回数とが一致する場合の例)
また、判定部115により、ドラッグ間時間間隔Gkに関して「時間間隔Gk<固定時間Tc」と判定され、且つ、第(k+1)回目のドラッグ及び第(k+2)回目のドラッグ間におけるドラッグ間時間間隔G(k+1)に関して「時間間隔G(k+1)<固定時間Tc」と判定される場合がある。この場合には、判定部115により、「第k回目のドラッグから第(k+2)回目までのドラッグは、連続的に3回行われた」と判定される。したがって、第k回目のドラッグ及び第(k+2)回目のドラッグ間におけるドラッグ連続回数Hは「3」と判定される。
【0111】
(ドラッグの回数とドラッグ連続回数とが一致しない場合の例)
また、判定部115により、ドラッグ間時間間隔Gkに関して「時間間隔Gk<固定時間Tc」と判定され、且つ、第(k+1)回目のドラッグ及び第(k+2)回目のドラッグ間におけるドラッグ間時間間隔G(k+1)に関して「時間間隔G(k+1)>固定時間Tc」と判定される場合がある。この場合には、判定部115により、「第k回目のドラッグから第(k+1)回目までのドラッグは連続的に2回行われたが、第(k+1)回目のドラッグから第(k+2)回目までのドラッグは連続的に2回行われなかった」と判定される。したがって、第k回目のドラッグ及び第(k+2)回目のドラッグ間におけるドラッグ連続回数Hは「2」と判定される。
【0112】
図22は、ユーザが携帯電話機301cのタッチパッド303上でドラッグを連続的に行ったときの様子を示した図面である。図22の最上部に示すとおり、最初に、ユーザの指401は、タッチパッド303上のテンキー302の数字「5」を接触し、タッチパッド303上を接触した状態で右方向にスライドする。このスライドは第1回目のドラッグに相当する。その後、ユーザの指401は一旦タッチパッド303上を離れる。次に、図22の中段部に示すとおり、ユーザの指401は、テンキー302の数字「5」を再び接触し、タッチパッド303上を接触した状態で右方向にスライドする。このスライドは第2回目のドラッグに相当する。
【0113】
タイマー部122は、ユーザの指401が第1回目のドラッグの終点から指401が離れたときの時刻、及び当該終点を離れて第2回目のドラッグの始点を接触するまでの時間間隔G1(k=1)を計測する。この時間間隔G1が前記した時間間隔である固定時間Tc未満である場合には、判定部115により、当該第1回目のドラッグと第2回目のドラッグは、連続的に2回行われたと判定される。次に、ユーザの指401が第2回目のドラッグにおける終点を離れて第3回目のドラッグの始点を接触するまでの時間間隔G2(k=2)が固定時間Tc未満である場合には、第2回目のドラッグの実行後、連続的に第3回目のドラッグが行われたと判断される。すなわち、時間間隔G2が固定時間Tc未満である場合には、時間間隔G1が固定時間Tc未満であることも併せて、ドラッグが連続的に3回行われたと判定される。タッチパッド303上でドラッグが行われた回数は、少なくとも座標値情報132に含まれるドラッグの始点及び終点の座標の数に基づいて判定される。例えば、座標値情報132に始点座標及び終点座標が3つずつある場合には、ドラッグは3回なされたと判定される。この他、タッチパッド303上でドラッグが行われた回数は、座標値情報132と時間情報であるドラッグ間時間情報141cに基づいて判定しても構わない。時間情報であるドラッグ間時間情報141cにはタッチパッド303上の各ドラッグに対する始点座標値及び終点座標値134を接触した時点の時間情報が記憶されているため、より適切にドラッグが行われた回数を判定することができる。
【0114】
図23は、ユーザが携帯電話機301cのタッチパッド303上でドラッグを複数回連続的に行った場合に表示画面304cで表示されている単位が変更される様子を示す図面である。図23では、最初に、ユーザの指401により、タッチパッド303上のテンキー302が接触され、単位「時」が表示画面304に入力される(S1)。
【0115】
S1でユーザの指401が単位「時」のテンキー302を押下した状態で右方向に2回連続的にドラッグした場合、図23に示すように、単位「時」が大きくなるように変更されて単位「週」が表示画面304に表示される(S2)。また、ユーザの指401が単位「週」のテンキー302を押下した状態で左方向に2回連続的にドラッグした場合、単位「週」が小さくなるように変更されて単位「時」が表示画面304に表示される(S3)。又は、S1でユーザの指401が単位「時」のテンキー302を押下した状態で右方向に3回連続的にドラッグした場合、単位「時」がさらに大きくなるように変更されて単位「月」が表示画面304に表示される(S4)。ユーザの指401が単位「月」のテンキー302を押下した状態で左方向に3回連続的にドラッグした場合、単位「月」が小さくなるように変更されて単位「時」が表示画面304に表示される(S5)。一方、S1の状態でユーザが左方向にドラッグを複数回連続的に行った場合も、S2とは反対に単位が小さくなるように変更され、それ以降の処理は同様であるため説明を省略する(S12,13)。
【0116】
(第3の実施形態の携帯電話機301cで数字の桁数を変更する動作)
次に、携帯電話機301cで数字の桁数を変更する動作を図24に示すフローチャートを参照して説明する。図24は、携帯電話機301cのタッチパッド303上でテンキー302を操作して数字の桁数を変更する処理を説明するフローチャートである。なお、第1の実施形態の携帯電話機301と同一の処理を行う際には、同一の処理に対する参照符号を付している。
【0117】
携帯電話機301cは、まずキー入力の検出を行う(S201)。ユーザが携帯電話機301cのテンキー302のいずれかを押下した場合(S202のYES)、キー入力部111は押下されたキーに関する押下キー情報131を表示制御部117に出力する。このとき、表示制御部117は、押下キー情報131に対応する数字を表示画面304上に表示する(S203)。
【0118】
判定部115は、キー入力部111により入力された数字に対して、桁数の変更を行うために必要なドラッグ入力判定データを取得する(S204)。ドラッグ入力判定データには、始点座標値、終点座標値134、及び時間情報であるドラッグ間時間情報141cを含む。判定部115は、これらの始点座標値、終点座標値134、及び時間情報であるドラッグ間時間情報141cに基づいて、ユーザがタッチパッド303上をドラッグした操作方向D及びドラッグの連続回数Hを判定する。操作方向Dは、ドラッグの始点座標値及び終点座標値134から判定される。また、ドラッグの連続回数Hは、時間情報であるドラッグ間時間情報141c及び固定時間Tcから判定される。
【0119】
判定部115は、ドラッグ入力判定データに基づいて、連続ドラッグがあったか否かを判定する(S231)。この判定では、固定時間Tcと時間間隔Gkとの大小関係が比較される。すなわち、Gk≧Tcである場合には、時間間隔GkがTcより長いために連続的なドラッグがされなかったと判断される(S231のNO)。Gk<Tcである場合には、時間間隔GkがTcより短いため、連続的なドラッグがなされたと判断される(S231のYES)。
【0120】
判定部115により判定された操作方向Dが右方向である場合には(S205の右)、ドラッグ入力処理部116は、時間間隔Gkに対応するドラッグの連続回数Hに応じて、表示画面304cに表示されている数字の桁数をHの分だけ変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された数字情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S232)。この数字の桁数を変更する処理については後述する。
【0121】
判定部115により判定された操作方向Dが左方向である場合には(S205の左)、ドラッグ入力処理部116は、時間間隔Gkに対応するドラッグの連続回数Hに応じて、表示画面304cに表示されている数字の桁数をHの分だけ変更する。ドラッグ入力処理部116は、この変更された数字情報(変更後情報139)を表示制御部117に出力する(S233)。この数字の桁数を変更する処理については後述する。
【0122】
表示制御部117は、ドラッグ入力処理部116により出力された数字情報を取得し、この数字情報(変更後情報139)を表示画面304cに表示する(S208)。ユーザが指401をタッチパッド303上から離してドラッグを解除した場合には(S234のYES)、携帯電話機301cの数字の桁数を変更する処理は終了する。ユーザが指401をタッチパッド303上から離さず引き続き新しいドラッグを行った場合には、判定部115は当該新しいドラッグに基づく操作方向D及びドラッグの連続回数Hに応じた数字の桁数を変更する(S234のNO、S204)。
【0123】
次に、図25を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D、及びドラッグの連続回数Hに応じて、ドラッグ入力処理部116が数字の桁数を変更する動作を詳細に説明する。図25は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304cに表示されている数字の桁数を大きくなるように変更する動作を説明したフローチャートである。
【0124】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された時間間隔Gkを取得し(S2321)、Gk<Tcの関係式を満たすGkの個数を導出する(S2322)。ここで、固定時間Tcはドラッグが連続して行われたか否かを判断するために必要な時間間隔を示す。
【0125】
ドラッグ入力処理部116は、導出した時間間隔Gkの個数に応じてドラッグの連続回数Hを導出する(S2323)。ドラッグ入力処理部116は、ドラッグの連続回数Hに応じて、数字をH桁大きくするように変更し(S2324)、数字の桁数を大きくするように変更する処理は終了する。例えば、Gk<Tcの関係式を満たすGkが「2個」である場合には、ドラッグの連続回数Hは「3」と判断され、桁数が「3桁」大きくなるように変更される。
【0126】
次に、図26を参照し、ユーザのドラッグに基づく操作方向D、及びドラッグの連続回数Hに応じて、ドラッグ入力処理部116が数字の桁数を変更する動作を詳細に説明する。図26は、ドラッグ入力処理部116が表示画面304cに表示されている数字の桁数を小さくなるように変更する動作を説明したフローチャートである。
【0127】
ドラッグ入力処理部116は、判定部115により判定された時間間隔Gkを取得し(S2331)、Gk<Tcの関係式を満たすGkの個数を導出する(S2332)。ここで、固定時間Tcはドラッグが連続して行われたか否かを判断するために必要な時間間隔を示す。
【0128】
ドラッグ入力処理部116は、導出した時間間隔Gkの個数に応じてドラッグの連続回数Hを導出する(S2333)。ドラッグ入力処理部116は、ドラッグの連続回数Hに応じて、数字をH桁小さくするように変更し(S2334)、数字の桁数を小さくするように変更する処理は終了する。例えば、Gk<Tcの関係式を満たすGkが「2個」である場合には、ドラッグの連続回数Hは「3」と判断され、桁数が「3桁」小さくなるように変更される。
【0129】
以上のように、第3の実施形態の携帯電話機301cでは、ユーザがタッチパッド303上のテンキー302で入力した数字又は単位に対し、ユーザがタッチパッド303上でドラッグした操作方向D、及びドラッグの連続回数Hに応じて、当該入力された数字又は単位を大きく変更したり、又は小さく変更したりする。このため、桁数の多い数字を入力したり単位を切り替えて入力したりする際、ユーザはキー押下を何度も行う必要がなくなり、非常に効率的な数字又は単位を入力することができる。さらに、第1の実施形態とは異なり、数字又は単位の変更に操作距離が影響しないため、タッチパッド303の左右両端付近の領域でドラッグの操作を行う場合でも、ドラッグの連続回数Hに応じて効率的な数字又は単位を変更することができる。さらに、ドラッグの連続回数Hと一致した回数の桁数又は単位を効率的に変更することができる。
【0130】
以上、添付図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明の情報処理装置はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0131】
例えば、前記した各実施形態における携帯電話機301,301b,301cにはタッチパッド303上にテンキー302を配置している。しかし、テンキー302及びタッチパッド303それぞれの機能を兼用し表示画面となるタッチパネルを使用しても構わない。このとき、タッチパネル上には仮想的なキーボード(例:従来のソフトウェアキーボード)を表示することが好ましい。このとき、タッチパネルは、キー入力部111及び座標入力部113を兼用することができる。また、このとき、タッチパネルは操作入力部201に相当する。なお、タッチパネルの実装に関しては、抵抗膜方式又は静電容量方式等他の方式でも構わない。
【0132】
例えば、前記した各実施形態における数字の単位として「時間」を取り上げたが、この他、「重さ」や「長さ」等他の単位を取り上げても構わない。例えば「重さ」の場合には、「・・・、g(グラム)、kg(キログラム)、t(トン)、・・・」が使用される。また、例えば「長さ」の場合には、「・・・、mm(ミリメートル)、cm(センチメートル)、m(メートル)、km(キロメートル)、・・・」が使用される。
【0133】
第1の実施形態の変形例による携帯電話機301aに備えるドラッグ機能確認部118、変更情報記憶部119及び変更情報設定部120は、第2の実施形態の携帯電話機301b又は第3の実施形態の携帯電話機301cにも備えるようにしても構わない。
【0134】
また、第1の実施形態の携帯電話機301と第2の実施形態の携帯電話機301bの両方の機能が組み合わされた携帯電話機を構成することも考えられる。この場合には、第1の実施形態の携帯電話機301の機能により、ユーザのタッチパッド303上のドラッグした際の操作方向D及び操作距離Yに応じて数字又は単位を変更する。この後に、第2の実施形態の携帯電話機301bの機能により、ユーザのタッチパッド303上のドラッグした際の操作方向D及び当該ドラッグにおける終点接触時間Tに応じて数字又は単位を変更する。また、携帯電話機301と携帯電話機301bの機能による動作は順序が逆でも構わない。さらに、ドラッグ入力処理部116は、表示画面に表示されている数字又は単位に対し、第1の実施形態で説明した操作方向D及び操作距離Yに応じて変更した場合の数字又は単位と、第2の実施形態で説明した操作方向D及び終点接触時間Tに応じて変更した場合の数字又は単位とを比較する。この比較の結果、より大きく又は小さく変更された数字又は単位を表示画面に表示するようにしても構わない。さらに、携帯電話機301が数字の桁数又は単位を変更する際、ユーザからの物理的なスイッチの押下有無、又はソフトウェアを介したユーザからの選択入力操作に基づいて、「操作方向及び操作距離」又は「操作方向及び終点接触時間」のいずれで変更するかを切り替えるようにしても構わない。さらに、この切り替えに関して、「操作方向及び操作距離」で変更する場合に、操作距離が所定値以下であると判定された場合には、携帯電話機301が「操作方向及び終点接触時間」に応じて数字の桁数又は単位を変更するようにしても構わない。
【0135】
また、第1の実施形態の携帯電話機301と第3の実施形態の携帯電話機301cの両方の機能が組み合わされた携帯電話機を構成することも考えられる。この場合には、図27に示すように、第1の実施形態の携帯電話機301の機能により、ユーザのタッチパッド303上のドラッグした際の操作方向D及び操作距離Yに応じて数字又は単位を変更する。この後に、図29に示すように、第3の実施形態の携帯電話機301cの機能により、ユーザのタッチパッド303上のドラッグした際の操作方向D、及びドラッグの連続回数Hに応じて数字又は単位を変更する。また、携帯電話機301と携帯電話機301cの機能による動作は順序が逆でも構わない。さらに、ドラッグ入力処理部116は、表示画面に表示されている数字又は単位に対し、第1の実施形態で説明した操作方向D及び操作距離Yに応じて変更した場合の数字又は単位と、第3の実施形態で説明した操作方向D及び時間間隔Gに応じて変更した場合の数字又は単位とを比較する。この比較の結果、より大きく又は小さく変更された数字又は単位を表示画面に表示するようにしても構わない。さらに、携帯電話機301が数字の桁数又は単位を変更する際、ユーザからの物理的なスイッチの押下有無、又はソフトウェアを介したユーザからの選択入力操作に基づいて、「操作方向及び操作距離」又は「操作方向及びドラッグ間の連続回数」のいずれで変更するかを切り替えるようにしても構わない。さらに、この切り替えに関して、「操作方向及び操作距離」で変更する場合に、操作距離が所定値以下であると判定された場合には、携帯電話機301が「操作方向及びドラッグの連続回数」に応じて数字の桁数又は単位を変更するようにしても構わない。
【0136】
また、第2の実施形態の携帯電話機301bと第3の実施形態の携帯電話機301cの両方の機能が組み合わされた携帯電話機を構成することも考えられる。この場合には、図28に示すように、第2の実施形態の携帯電話機301bの機能により、ユーザのタッチパッド303上のドラッグした際の操作方向D、及び当該ドラッグにおける終点接触時間Tに応じて数字又は単位を変更する。この後に、図29に示すように、第3の実施形態の携帯電話機301cの機能により、ユーザのタッチパッド303上のドラッグした際の操作方向D、及びドラッグの連続回数Hに応じて数字又は単位を変更する。また、携帯電話機301bと携帯電話機301cの機能による動作は順序が逆でも構わない。さらに、ドラッグ入力処理部116は、表示画面に表示されている数字又は単位に対し、第2の実施形態で説明した操作方向D及び終点接触時間Tに応じて変更した場合の数字又は単位と、第3の実施形態で説明した操作方向D及び時間間隔Gに応じて変更した場合の数字又は単位とを比較する。この比較の結果、より大きく又は小さく変更された数字又は単位を表示画面に表示するようにしても構わない。さらに、携帯電話機301が数字の桁数又は単位を変更する際、ユーザからの物理的なスイッチの押下有無、又はソフトウェアを介したユーザからの選択入力操作に基づいて、「操作方向及び終点接触時間」又は「操作方向及びドラッグ間の連続回数」のいずれで変更するかを切り替えるようにしても構わない。
【0137】
また、本発明は携帯電話機を一例に挙げて説明したが、例えば電卓にも適用することができる。
【0138】
また、第1の実施形態の携帯電話機301において、ユーザの指401の右方向へのドラッグにより表示画面304に表示されている数字の桁数が大きくなるように変更された後、さらに、ユーザの指401が右方向又は上方向に微小距離ドラッグがあった場合には、当該数字が漢数字に変更されるようにしても良い。また、数字が漢数字に変更されるだけではなく、単位が片仮名に変更されるようにしても良い。例えば、数字の桁数が大きくなるように変更された結果、表示画面304に「1,000」が表示されている場合、ユーザの指401が上方向に微小距離ドラッグされた場合には、表示画面304に表示されている「1,000」が「千」と変更される。また、単位が大きくなるように変更された結果、表示画面304に「km」が表示されている場合、ユーザの指401が上方向に微小距離ドラッグされた場合には、表示画面304に表示されている「km」が「キロメートル」と変更される。なお、これらの変更は、第2及び第3の実施形態においても、同様に適用することができる。
【0139】
また、第1〜第3の実施形態における操作方向Dは、左方向又は右方向の組み合わせに限定しない。例えば、操作方向Dは、上方向又は下方向の組み合わせのうちいずれかの方向を表しても良い。
【0140】
また、第1〜第3の実施形態において、単位を1つ大きくするように変更する処理に代えて、図13に示した変更情報136の単位IDを1つ大きくするように変更することも可能である。例えば、単位ID「1」である単位「ml(ミリリットル)」を1つ大きくするように変更する場合、単位IDを一つ大きくした単位ID「2」である単位「cc(シーシー)」に変更することも可能である。ここで、単位IDとは、図13に示した変更情報136において、登録されている単位の順序を示す識別番号である。
【0141】
また、第3の実施形態では、ドラッグの連続回数Hと同一の数に関して、桁数又は単位が変更される旨を説明したが、これに限定されない。例えば、ドラッグの連続回数Hに対して、(H−1)又は(H+1)の桁数又は単位が変更されるようにしても構わない。
【0142】
また、上記した操作距離Y、終点接触時間T及び固定時間Tcは、ユーザが使用しやすい任意な値を個別に設定できるようにしても構わない。
【符号の説明】
【0143】
110 プログラムメモリ部
110a プログラムメモリ部
110b プログラムメモリ部
110c プログラムメモリ部
111 キー入力部
112 キー情報取得部
113 座標入力部
114 座標値識別部
115 判定部
116 ドラッグ入力処理部
117 表示制御部
118 ドラッグ機能確認部
119 変更情報記憶部
120 変更情報設定部
121 タイマー部
122 タイマー部
131 押下キー情報
132 座標値情報
133 キー情報
134 始点座標値,終点座標値
135 確認結果
136 変更情報
139 変更後情報
141 終点接触時間情報
141c ドラッグ間時間情報
201 操作入力部
301 携帯電話機
301a 携帯電話機
301b 携帯電話機
301c 携帯電話機
302 テンキー
303 タッチパッド
304 表示画面
304b 表示画面
304c 表示画面
401 指

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部と、
前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得部と、
前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値識別部と、
前記座標値識別部で取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向及び操作距離を判定する判定部と、
前記判定部で判定された操作距離及び操作方向に応じて、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記情報変換部は、前記操作方向が第一方向の場合には、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を大きくするように変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報変換部は、前記操作方向が前記第一方向と反対の第二方向の場合には、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を小さくするように変更する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報変換部は、前記操作方向が第一方向の場合には、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を、所定の順序で登録されている桁数又は単位に従って変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記座標値識別部で取得された、終点の座標値が接触された接触時間を判定し、
前記情報変換部は、前記判定部で判定された前記操作方向及び前記接触時間に応じて、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する
請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報変換部は、前記操作距離及び前記操作方向に応じて前記情報の桁数又は単位を変更した場合の出力と、前記接触時間及び前記操作方向に応じて前記情報の桁数又は単位を変更した場合の出力とのうち、変更の大きい方の出力を出力する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部と、
前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得部と、
前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値識別部と、
前記座標値識別部で取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、及び当該終点の座標が接触された接触時間を判定する判定部と、
前記判定部で判定された前記操作方向及び前記接触時間に応じて、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換部と、
を備える情報処理装置。
【請求項8】
前記情報変換部は、前記操作方向が第一方向の場合には前記キー情報取得部で取得された情報に対して、桁数又は単位を大きくするように変更する
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記情報変換部は、前記操作方向が前記第一方向と反対の第二方向の場合には前記キー情報取得部で取得された情報に対して、桁数又は単位を小さくするように変更する
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部と、
前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得部と、
前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値識別部と、
前記座標値識別部で取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、並びに、当該終点の座標値を取得した時間と、次の始点の座標値を取得した時間との時間間隔を判定する判定部と、
前記判定部で判定された前記操作方向及び前記時間間隔に応じて、前記キー情報取得部で取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換部と、
を備える情報処理装置。
【請求項11】
前記情報変換部は、前記操作方向が第一方向であり、前記時間間隔が所定時間間隔以内である場合には、前記キー情報取得部で取得された情報に対して、桁数又は単位を大きくするように変更する
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記情報変換部は、前記操作方向が前記第一方向と反対の第二方向の場合であり、前記時間間隔が所定時間間隔以内である場合には、前記キー情報取得部で取得された情報に対して、桁数又は単位を小さくするように変更する
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記判定部は、所定時間間隔内に、前記座標値識別部で取得された始点及び終点の各座標値の組が複数個ある場合には、各終点及び次の始点間の座標値を取得する時間を連続して計測する
請求項10〜12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部を備える情報処理装置における情報処理方法であって、
前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得ステップと、
前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値取得ステップと、
前記座標値取得ステップで取得された各座標値に基づいて、前記操作による操作方向及び操作距離を判定する判定ステップと、
前記判定ステップで判定された操作距離及び操作方向に応じて、前記キー情報取得ステップで取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換ステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項15】
押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部を備える情報処理装置における情報処理方法であって、
前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得ステップと、
前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値取得ステップと、
前記座標値取得ステップで取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、及び当該終点の座標値が接触された接触時間を判定する判定ステップと、
前記判定ステップで判定された移動方向及び接触時間に応じて、前記キー情報取得ステップで取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換ステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項16】
押下操作を検出するキー入力部を有し、接触操作を検出する操作入力部を備える情報処理装置における情報処理方法であって、
前記キー入力部で押下されたキーに対応する情報を取得するキー情報取得ステップと、
前記操作入力部で検出された操作の始点及び終点の各座標値を取得する座標値取得ステップと、
前記座標値取得ステップで取得された各座標値に基づいて前記操作による操作方向を判定し、並びに、当該終点の座標値を取得した時間と、次の始点の座標値を取得した時間との時間間隔を判定する判定ステップと、
前記判定ステップで判定された前記操作方向及び前記時間間隔に応じて、前記キー情報取得ステップで取得された情報の桁数又は単位を変更して出力する情報変換ステップと、
を備える情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2011−95900(P2011−95900A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247685(P2009−247685)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】