説明

情報処理装置、情報処理システム、それらの制御方法、及びプログラム

【課題】Webサーバから提供されるWeb画面を介して受け付けたユーザ操作が予め保持しているネイティブ画面の表示を示す場合に、状況に応じて当該ネイティブ画面を表示するか否かを判断する情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、Web画面を介して行われるユーザ操作がネイティブ画面の表示を示す場合に、Webサーバから当該ネイティブ画面の表示を指示されると、現在の表示がWeb画面であるか否かを判定する。さらに、情報処理装置は、現在の表示がWeb画面である場合には、当該現在の表示を指示されたネイティブ画面に切り替え、現在の表示がWeb画面でない場合には、当該現在の表示を維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、それらの制御方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
PCなどの情報処理装置がネットワーク上のWebサーバと接続され、Webサーバにより提供される操作画面を、情報処理装置が備えるWebブラウザ上に表示する技術が知られている。この場合、情報処理装置のWebブラウザがWebサーバに対して操作画面を要求し、Webサーバ上のWebアプリケーションが情報処理装置からの要求に応じて、Webブラウザに操作画面を表示させるためのHTMLファイルを情報処理装置に送信する。情報処理装置のWebブラウザは、受信したHTMLファイルを解析し、受信したHTMLファイルの記述に基づいた操作画面を表示する。さらに、Webブラウザに表示された操作画面を介してユーザが指示を入力すると、Webブラウザは、入力された指示をWebサーバに対して通知する。指示の通知を受けたWebサーバ上のWebアプリケーションは、入力された指示に従って処理を実行する。
【0003】
ところで、最近ではスキャナやプリンタを備えたMFP(Multi Function Peripheral)の中にも、上述したようなWebブラウザを備えているものがある。このようなMFPは、上述した手順を用いてWebサーバにより提供される操作画面をMFPのWebブラウザに表示し、ユーザからの各種指示を受け付ける。例えば、特許文献1には、MFPが備える各機能を利用するための指示を入力する操作画面を、Webサーバが提供する技術が提案されている。具体的には、MFPのユーザは、Webブラウザ上に表示された操作画面を介して、MFPに対する指示を入力する。特許文献1に記載のMFPでは、入力された指示がMFPのWebブラウザによってWebサーバに通知される。通知を受けたWebサーバは、ユーザから入力された指示内容に従って、MFPに対して各種処理の実行を依頼する。この依頼を受けたMFPは、依頼された処理を実行する。これにより、MFPを操作するための全メニューデータをMFP内で保持しておく必要がなくなり、またメニューデータの変更もWebサーバ上で容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−230244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術には以下に記載する問題がある。上記従来技術による情報処理装置は一般的に多くの機能を有している。そのため、Webブラウザ上に表示される操作画面(以下では、Web画面と称する。)で全ての操作画面を実現するのではなく、一部の操作画面を情報処理装置が予め保持している操作画面(以下では、ネイティブ画面と称する。)で実現する構成が考えられている。このような構成にすることにより、Webアプリケーションを効率よく実現することができる。また、このような構成を実現するためには、Webアプリケーションが情報処理装置のUI上に表示される画面をWeb画面から別の画面(ネイティブ画面)に遷移させる必要がある。これを実現するために情報処理装置がUI画面を制御するWebサービスを提供し、Webアプリケーションが当該サービスを利用し画面遷移を行うシステムが考えられている。
【0006】
しかし、このようなシステムにおいては、Web画面に対するユーザ操作に基づいてネイティブ画面へ遷移する間に、ユーザにより他の画面を表示する他の操作(デバイスのステータス表示画面やジョブ履歴画面の表示指示)が行われる可能性がある。このような場合、ユーザが意図的に他の操作を行ったにも関わらず、先に操作した内容に基づくネイティブ画面が表示されてしまうため、非常に操作性を低下させてしまう。
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、Webサーバから提供されるWeb画面を介して受け付けたユーザ操作が予め保持しているネイティブ画面の表示を示す場合に、状況に応じて当該ネイティブ画面を表示するか否かを判断する情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば、Webサーバ機能を有するWebサーバと接続され、Webブラウザ機能を有する情報処理装置として実現できる。情報処理装置は、Webサーバから受信する画面情報を用いて生成するWeb画面、又は、予め保持している画面情報を用いて生成するネイティブ画面を表示部に表示する表示制御手段と、表示部に表示しているWeb画面を介して行われるユーザ操作を、Webサーバに対して通知する通知手段と、ユーザ操作の通知に対する応答としてWebサーバからネイティブ画面の表示を指示されると、表示部の現在の表示がWeb画面であるか否かを判定する判定手段と、現在の表示がWeb画面である場合には、現在の表示を指示されたネイティブ画面に切り替え、現在の表示がWeb画面でない場合には、現在の表示を維持する画面切替手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、例えば、Webサーバから提供されるWeb画面を介して受け付けたユーザ操作が予め保持しているネイティブ画面の表示を示す場合に、状況に応じて当該ネイティブ画面を表示するか否かを判断する情報処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る画像形成装置100を使用した印刷システムの構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る画像形成装置100とWebサーバ200との機能構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施形態に係る画像形成装置100及びWebサーバ200の画面制御を示すシーケンス図である。
【図5】第1の実施形態に係るWebブラウザ310に表示されるメニュー画面500の一例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に係る画面遷移を行う際のWebアプリケーション313の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に係る画面遷移を行う際の画像形成装置100の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態に係る画面遷移を行う際の画像形成装置100の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念及び下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
【0012】
<第1の実施形態>
<画像形成装置の構成>
以下では、図1乃至図7を参照して、本発明における第1の実施形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施形態における画像形成装置100のハードウェア構成について説明する。以下では、図1に示すように、本発明に係る情報処理装置の一例として、MFP等の画像形成装置100を例に説明する。
【0013】
CPU101は、ROM102やHDD104に格納されているソフトウェアプログラムを実行し、装置全体の制御を行なう。ROM102は、リードオンリーメモリであり、装置のブートプログラムや固定パラメータ等が格納されている。RAM103は、ランダムアクセスメモリであり、CPU101が装置を制御する際に、一時的なデータの格納などに使用される。HDD104は、ハードディスクドライブであり、印刷データの格納など、様々なデータの格納に使用される。プリンタI/F制御部105は、プリンタ111を制御する装置である。NVRAM106は、不揮発性のメモリであり画像形成装置100の各種設定値が保存される。パネル制御部107は、表示部及び操作部を有する操作パネル110を制御し、各種情報の表示、使用者からの指示入力を制御する。ネットワークI/F制御部108は、LANネットワーク112とのデータの送受信を制御する。バス109には、CPU101、ROM102、RAM103、HDD104、プリンタI/F制御部105、NVRAM106、パネル制御部107、ネットワークI/F制御部108が接続される。また、バス109は、CPU101からの制御信号や各装置間のデータ信号が送受信されるシステムバスである。
【0014】
<印刷システムの構成>
次に、図2を参照して、本実施形態における画像形成装置100を使用した印刷システム10の構成について説明する。情報処理システムの一例である印刷システム10では、Webブラウザ機能を有する画像形成装置100と、Webサーバ機能を有するWebサーバ200とがLANネットワーク112を介して接続されている。画像形成装置100、及びWebサーバ200は、LANネットワーク112に接続され相互に通信可能である。WebアプリケーションはWebサーバ200上で動作する。Webブラウザは画像形成装置100上で動作し、Webサーバ200上のWebアプリケーションを実行する。本実施形態によれば、画像形成装置100は、Webサーバ200のWebアプリケーションから画像形成装置100の機能を実行するための操作画面を取得し、Webブラウザ上で表示する。以下では、Webブラウザ上で表示される画面をWeb画面と称する。また、画像形成装置100は、予め保持している画面を表示することもできる。以下では、予め保持している画面をネイティブ画面と称する。
【0015】
<機能構成>
次に、図3を参照して、画像形成装置100及びWebサーバ200の機能構成について説明する。なお、以下では、本発明を実施する上で主に重要な機能構成についてのみ説明している。したがって、本発明における画像形成装置及び情報処理装置は、他の機能構成を含んで実現されてもよい。
【0016】
画像形成装置100は、画面情報管理部301、画面遷移判断部302、画面遷移部303、画面遷移Webサービス309、Webブラウザ310、及び操作パネル入力管理部314を備える。画面遷移Webサービス309は通信部304と解析部305から構成される。また、Webブラウザ310は、通信部306、解析部307、及び画面表示部308を備える。また、画面遷移Webサービス309は、通信部304及び解析部305を備える。Webサーバ200は、Webアプリケーション313を備える。また、Webアプリケーション313は、ロジック部311及びプレゼンテーション部312を備える。
【0017】
Webブラウザ310の通信部306は、プレゼンテーション部312が提供するHTMLコンテンツを受信する。解析部307は、受信したHTMLコンテンツを解析し、操作パネル110に表示するための画面データを生成する。画面表示部308は、表示制御手段として機能し、解析部307が生成した画面データを実際に操作パネル110上に表示する。本実施形態によれば、画面表示部308は、Webサーバ200から提供される画面情報に基づいて生成されるWeb画面、又は、ROM102やHDD104等に予め保持されている画面情報に基づいて生成されるネイティブ画面を表示する。
【0018】
操作パネル入力管理部314は、ユーザがパネル操作したときの入力処理を管理する。例えばユーザによりWebブラウザ310を操作された場合、操作パネル入力管理部314は、解析部307に操作内容を通知する。解析部307は、入力内容を解析し、通信部306を経由してプレゼンテーション部312にHTTPリクエストを送信する。
【0019】
プレゼンテーション部312は、受信したHTTPリクエストをロジック部311に渡す。ロジック部311は、渡されたHTTPリクエストを解析する。送信されたHTTPリクエストを解析した結果、Web画面以外への画面遷移が必要である場合、ロジック部311は、画面遷移Webサービス309の通信部304に画面遷移を指示するHTTPリクエストを送信する。通信部304は、受信したHTTPリクエストを解析部305に渡し処理を解析する。
【0020】
解析部305による解析結果に基づき、画面遷移判断部302は、画面遷移部303に画面遷移処理を行わせるか否かを判断する。画面遷移判断部302は、画面情報管理部301が管理している現在の画面情報と、画面遷移部303から通知された画面遷移依頼元の情報とに基づき、画面遷移可能か否かを判断する。画面遷移部303は、画面切替手段及び応答手段として機能し、画面遷移判断部302の判断に従って画面遷移処理を実行するとともに、画面遷移を行ったかどうかの結果を応答として画面遷移Webサービス309に通知する。また、操作パネル入力管理部314は、Web画面以外の画面に遷移するユーザ操作を検知した場合、画面遷移部303に画面遷移の指示を行う。
【0021】
<画面制御>
次に、図4を参照して、画像形成装置100及びWebサーバ200における画面制御の処理手順について説明する。ここでは、Webアプリケーション313によって提供される機能の1つであるコピー機能を、画像形成装置100が予め保持している操作画面(ネイティブ画面)を用いて実行する場合の画面制御について説明する。なお、以下に記載するSに続く番号は、シーケンス図又はフローチャートにおけるステップ番号を示す。
【0022】
まず、S400において、Webブラウザ310は、Webアプリケーション313にメニュー画面を要求する。S401において、Webアプリケーション313は、Webブラウザ310にメニュー画面を応答する。S402において、Webブラウザ310は、表示したメニュー画面からユーザ操作による機能の選択を受け付ける。なお、ここでは、ネイティブ画面を利用して実現されているコピー機能がユーザに選択された場合を想定する。S403において、Webブラウザ310は、ユーザ操作により選択された機能に従って、Webアプリケーション313にコピー機能画面を要求する。
【0023】
S404において、Webアプリケーション313は、コピー機能が画像形成装置100の操作画面を利用して実現されているため、画面遷移Webサービス309にコピー画面の表示指示を通知する。S405において、画面遷移Webサービス309は、表示指示を受信すると画面遷移部303にコピー画面の遷移指示を通知する。
【0024】
S406において、画面遷移部303は、画面遷移判断部302にコピー画面の遷移可否を問い合わせる。S407において、画面遷移判断部302は、コピー画面の遷移可否を判断し、S408において画面遷移部303にコピー画面の遷移可否の応答(判断結果)を送信する。続いて、S409において、画面遷移部303は、判断結果が遷移可能であれば画面遷移を実行する。さらに、S410において、画面遷移部303は、画面遷移Webサービス309に遷移結果を通知する。S411において、画面遷移Webサービス309は、Webアプリケーション313にコピー画面の表示指示に対する実行結果を通知する。
【0025】
<メニュー画面>
次に、図5を参照して、S401によりWebブラウザ310に表示されるメニュー画面500の一例について説明する。メニュー画面500には、画像形成装置100の何れの機能を利用するかを選択するための選択ボタン501、502、503、504が含まれる。選択ボタン501が押下されるとスキャン機能が選択される。選択ボタン502が押下されるとコピー機能が選択される。選択ボタン503が押下されるとFAX機能が選択される。選択ボタン504が押下されると印刷機能が選択される。
【0026】
ユーザ操作によって選択ボタン501〜504の何れかのボタンが押下されると、Webブラウザ310は、図4のS402において、何れの機能を利用するかを決定する。ユーザにより実行する機能が選択されると、Webブラウザ310は、S403において、Webアプリケーション313に対して、押下されたボタンに対応する機能画面を要求する。
【0027】
<画面遷移の際の処理手順>
次に、図6を参照して、画面遷移を行う際のWebアプリケーション313の処理手順について説明する。まず、S601において、Webアプリケーション313は、Webブラウザ310からHTTPリクエストを受信する。続いて、S602において、Webアプリケーション313は、遷移先画面がネイティブ画面であるか否かを判定する。ここで、遷移先画面がネイティブ画面でない場合はS606に進み、Webアプリケーション313は、遷移先画面であるHTMLコンテンツ(Web画面の画面情報)を、Webブラウザ310に送信して処理を終了する。
【0028】
一方、遷移先画面がネイティブ画面である場合はS603に進み、Webアプリケーション313は、画面遷移Webサービス309に画面遷移の指示、即ち、ネイティブ画面の表示の指示を送信する。続いて、S604において、Webアプリケーション313は、画面遷移が成功したか否かを判定する。この判定は、画面遷移Webサービス309からの応答として通知される結果に基づいて行われる。ここで、画面遷移が成功した場合は処理を終了し、失敗した場合はS605に進む。S605において、Webアプリケーション313は、リピート手段として機能し、失敗回数が所定回数であるN回に到達したか否かを判定する。N回に到達した場合は処理を終了し、失敗回数がN回に到達していない場合はS603に戻り、再度、画面遷移の指示を送信する。
【0029】
次に、図7を参照して、画面遷移を行う際の画像形成装置100の処理手順について説明する。まず、S701において、画面遷移Webサービス309は、Webアプリケーション313から画面遷移の指示を受信する。S702において、画面遷移Webサービス309は、画面遷移判断部302によって現在の表示画面がWeb画面か否かを判定する。Web画面である場合はS703に進む。S703において、画面遷移Webサービス309は、ユーザがWebブラウザ310経由でWebアプリケーション313を操作中であると判断し、画面遷移部303によって画面遷移を実行し、画面遷移成功をWebアプリケーション313に通知する。一方、現在の表示画面がWeb画面でない場合はS704に進む。S704において、画面遷移Webサービス309は、ユーザがWebアプリケーション以外の他のアプリケーションの操作を行っていると判断し、現在の表示画面を維持し、画面遷移の失敗をWebアプリケーション313に通知する。
【0030】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理装置は、Web画面を介して行われるユーザ操作がネイティブ画面の表示を示す場合に、Webサーバから当該ネイティブ画面の表示を指示されると、現在の表示がWeb画面であるか否かを判定する。さらに、本情報処理装置は、現在の表示がWeb画面である場合には、当該現在の表示を指示されたネイティブ画面に切り替え、現在の表示がWeb画面でない場合には、当該現在の表示を維持する。これにより、本情報処理装置は、WebアプリケーションのWeb画面を介したユーザ操作に基づき、Web画面からネイティブ画面へ遷移している間に他のアプリケーションに関するユーザ操作が行われた場合であっても、好適に画面を切り替えることができる。具体的には、本情報処理装置は、ネイティブ画面への遷移の際に、現在の表示がWeb画面以外の画面であれば、ユーザが意図的に他の操作を行ったと判断し、上記ネイティブ画面への遷移を行わない。このように、本情報処理装置は、ユーザフレンドリな操作体系を提供することができる。
【0031】
<第2の実施形態>
次に、図8を参照して、第2の実施形態について説明する。上記実施形態におけるS704において画面遷移を行わない場合に、画面遷移失敗をWebアプリケーション313に通知し処理を終了していた。しかし、本実施形態では、画面遷移を行わない場合は、所定時間待機して、再度、表示画面の確認を行う。図8は、図7のフローチャートの変形例を示す。なお、S801、S802、S803の処理は、図7のS701、S702、S703の処理とそれぞれ同様であるため説明を省略する。
【0032】
S802で表示画面にネイティブ画面が表示されていると判定されると、S804において、画面遷移Webサービス309は、1秒ウェイトする。続いて、S805において、画面遷移Webサービス309は、ウェイト回数がN回に到達したか否かを判定する。到達した場合はS806に進み、画面遷移Webサービス309は、画面遷移の失敗をWebアプリケーション313に応答する。つまり、本実施形態に係る画面遷移Webサービス309は、表示画面にネイティブ画面が表示されていると判定すると、S802の判定を定期的に繰り返し、所定時間の間、表示画面がネイティブ画面のままであれば、応答として画面遷移の失敗を通知する。一方、ウェイト回数がN回に到達していない場合は、S802に戻り、再度、表示画面の確認を行う。
【0033】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
Webサーバ機能を有するWebサーバと接続され、Webブラウザ機能を有する情報処理装置であって、
前記Webサーバから受信する画面情報を用いて生成するWeb画面、又は、予め保持している画面情報を用いて生成するネイティブ画面を表示部に表示する表示制御手段と、
前記表示部に表示している前記Web画面を介して行われるユーザ操作を、前記Webサーバに対して通知する通知手段と、
前記ユーザ操作の通知に対する応答として前記Webサーバから前記ネイティブ画面の表示を指示されると、前記表示部の現在の表示が前記Web画面であるか否かを判定する判定手段と、
前記現在の表示が前記Web画面である場合には、該現在の表示を前記指示されたネイティブ画面に切り替え、前記現在の表示が前記Web画面でない場合には、該現在の表示を維持する画面切替手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記画面切替手段によって前記現在の表示が維持された場合に、前記Webサーバに対して前記ネイティブ画面の表示の失敗を通知する応答手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記現在の表示が前記Web画面でないと判定した場合に、前記現在の表示が前記Web画面であるか否かの判定を定期的に繰り返し、
前記応答手段は、
前記判定手段によって、所定時間の間に、前記現在の表示が前記Web画面でないと繰り返し判定されると、前記Webサーバに対して前記ネイティブ画面の表示の失敗を通知することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
Webサーバ機能を有するWebサーバと、Webブラウザ機能を有する情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記Webサーバから受信する画面情報を用いて生成するWeb画面、又は、予め保持している画面情報を用いて生成するネイティブ画面を表示部に表示する表示制御手段と、
前記表示部に表示している前記Web画面を介して行われるユーザ操作を、前記Webサーバに対して通知する通知手段と、
前記ユーザ操作の通知に対する応答として前記Webサーバから前記ネイティブ画面の表示を指示されると、前記表示部の現在の表示が前記Web画面であるか否かを判定する判定手段と、
前記現在の表示が前記Web画面である場合には、該現在の表示を前記指示されたネイティブ画面に切り替え、前記現在の表示が前記Web画面でない場合には、該現在の表示を維持する画面切替手段と、
前記現在の表示を維持した場合に、前記Webサーバに対して前記ネイティブ画面の表示の失敗を通知する応答手段と
を備え、
前記Webサーバは、
前記情報処理装置から前記ユーザ操作の通知を受信すると、該ユーザ操作に基づく次の表示が前記Web画面であるか前記ネイティブ画面であるかを解析する解析手段と、
前記解析手段の解析結果に従って、前記次の表示が前記Web画面である場合には、該Web画面を表示するための画面情報を前記情報処理装置に対して送信し、前記次の表示が前記ネイティブ画面である場合には、前記情報処理装置に対して該ネイティブ画面の表示を指示する指示手段と
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理装置から前記ネイティブ画面の表示の失敗を受信すると、失敗回数が所定回数に到達していない場合に、前記指示手段によって前記情報処理装置に対して前記ネイティブ画面の表示を指示させるリピート手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
Webサーバ機能を有するWebサーバと接続され、Webブラウザ機能を有する情報処理装置の制御方法であって、
表示制御手段が、前記Webサーバから受信する画面情報を用いて生成するWeb画面、又は、予め保持している画面情報を用いて生成するネイティブ画面を表示部に表示する表示制御ステップと、
通知手段が、前記表示部に表示している前記Web画面を介して行われるユーザ操作を、前記Webサーバに対して通知する通知ステップと、
判定手段が、前記ユーザ操作の通知に対する応答として前記Webサーバから前記ネイティブ画面の表示を指示されると、前記表示部の現在の表示が前記Web画面であるか否かを判定する判定ステップと、
画面切替手段が、前記現在の表示が前記Web画面である場合には、該現在の表示を前記指示されたネイティブ画面に切り替え、前記現在の表示が前記Web画面でない場合には、該現在の表示を維持する画面切替ステップと
を実行することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項7】
Webサーバ機能を有するWebサーバと、Webブラウザ機能を有する情報処理装置とを備える情報処理システムの制御方法であって、
前記情報処理装置は、
表示制御手段が、前記Webサーバから受信する画面情報を用いて生成するWeb画面、又は、予め保持している画面情報を用いて生成するネイティブ画面を表示部に表示する表示制御ステップと、
通知手段が、前記表示部に表示している前記Web画面を介して行われるユーザ操作を、前記Webサーバに対して通知する通知手段と、
判定手段が、前記ユーザ操作の通知に対する応答として前記Webサーバから前記ネイティブ画面の表示を指示されると、前記表示部の現在の表示が前記Web画面であるか否かを判定する判定ステップと、
画面切替手段が、前記現在の表示が前記Web画面である場合には、該現在の表示を前記指示されたネイティブ画面に切り替え、前記現在の表示が前記Web画面でない場合には、該現在の表示を維持する画面切替ステップと、
応答手段が、前記現在の表示を維持した場合に、前記Webサーバに対して前記ネイティブ画面の表示の失敗を通知する応答ステップと
を実行し、
前記Webサーバは、
解析手段が、前記情報処理装置から前記ユーザ操作の通知を受信すると、該ユーザ操作に基づく次の表示が前記Web画面であるか前記ネイティブ画面であるかを解析する解析ステップと、
指示手段が、前記解析ステップの解析結果に従って、前記次の表示が前記Web画面である場合には、該Web画面を表示するための画面情報を前記情報処理装置に対して送信し、前記次の表示が前記ネイティブ画面である場合には、前記情報処理装置に対して該ネイティブ画面の表示を指示する指示ステップと
を実行することを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項8】
請求項6に記載の情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項7に記載の情報処理システムの制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−61556(P2011−61556A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−209814(P2009−209814)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】