説明

情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び、プログラム

【課題】ユーザの要求に合うコンテンツを提供する。
【解決手段】送受信部は、ユーザにより指定されたアーティスト、及び、ユーザにより指定された楽曲のうち少なくとも一方を示す楽曲リスト要求をユーザ装置から受信する。推薦部は、指定されたアーティストの楽曲、指定されたアーティスト、及び、ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツをユーザに推薦する。本技術は、例えば、楽曲配信システムに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び、プログラムに関し、特に、コンテンツの推薦を行う場合に用いて好適な情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各ユーザの楽曲に対する評価をシステムに与え、各ユーザの嗜好ベクトルを生成し、各楽曲の特徴ベクトルと嗜好ベクトルとの類似度に基づいて、各ユーザの嗜好に合わせた楽曲リストを提供する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術により、ユーザは、膨大な楽曲の中から自ら探すことなく、自分の嗜好に合う楽曲を受動的に楽しむことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2011/007631号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来文献1に記載の発明では、ユーザの普段の嗜好とは異なるアーティストの楽曲をユーザが聴きたいと思っても、そのアーティストの楽曲を必ずしも提供できるとは限らない。例えば、普段ジャズを好んで聴くユーザが、ロックのカテゴリに属するアーティストの楽曲を聴きたいと思い、そのアーティストの楽曲をリクエストしても、楽曲リストは、その時点までのユーザの嗜好を反映した嗜好ベクトルに基づいて生成される。従って、必ずしもユーザがリクエストしたアーティストの楽曲が楽曲リストに含まれたり、楽曲リストの上位に配置されたりするとは限らない。
【0005】
本技術は、ユーザの要求に合うコンテンツを提供できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の一側面の情報処理装置は、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得する取得部と、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する推薦部とを含む。
【0007】
前記被指定者が関わるコンテンツ又は前記指定コンテンツの特徴を表す特徴ベクトルである指定特徴ベクトルと、前記ユーザが嗜好するコンテンツの特徴を表すユーザ嗜好ベクトルとを合成した合成ベクトルを生成するベクトル合成部をさらに設け、前記推薦部には、前記合成ベクトルと特徴ベクトルが類似するコンテンツを前記ユーザに推薦させることができる。
【0008】
前記ベクトル合成部には、前記ユーザにより指定された比率で前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成させることができる。
【0009】
前記被指定者及び前記指定コンテンツが合わせて2以上指定された場合、当該前記被指定者又は前記指定コンテンツのそれぞれに対応する表示、及び、前記ユーザに対応する表示を所定の位置に表示するとともに、それぞれの表示位置から前記ユーザにより指定された位置までの距離に基づいて、前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する比率を設定する設定画面の表示を制御する表示制御部をさらに設けることができる。
【0010】
前記被指定者が指定された場合、前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する比率を設定する設定画面において、前記被指定者の名称を表示するように制御する表示制御部をさらに含み、前記ベクトル合成部には、前記設定画面において設定された比率で、前記被指定者が関わるコンテンツの特徴を表す前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成させることができる。
【0011】
前記指定特徴ベクトルを生成する指定特徴ベクトル生成部と、前記ユーザ嗜好ベクトルを生成するユーザ嗜好ベクトル生成部とをさらに設けることができる。
【0012】
コンテンツの重複登録数及び各ユーザのコンテンツに対する評価のうち少なくとも一方に基づいて、前記被指定者が関わるコンテンツの代表作を抽出する代表作抽出部をさらに設け、前記指定特徴ベクトル生成部には、抽出された前記代表作の特徴ベクトルに基づいて、前記被指定者に対する前記指定特徴ベクトルを生成させることができる。
【0013】
前記推薦部には、前記ユーザに推薦するコンテンツのリストを生成させるとともに、前記合成ベクトルと各コンテンツの特徴ベクトルとの類似度に基づいて、リスト内のコンテンツの順番を設定させることができる。
【0014】
前記推薦部には、前記ユーザに推薦するコンテンツのリストを生成しさせ、コンテンツの重複登録数及び各ユーザのコンテンツに対する評価のうち少なくとも一方に基づいて、前記被指定者、又は、前記指定コンテンツに関わる人若しくはグループが関わるコンテンツの代表作を抽出する代表作抽出部と、抽出された前記代表作を前記リストの上位に挿入する代表作挿入部とをさらに設けることができる。
【0015】
前記代表作抽出部には、所定の地域毎に前記代表作を抽出させることができる。
【0016】
本技術の第1の側面の情報処理方法は、コンテンツの推薦を行う情報処理装置が、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得し、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦するステップを含む。
【0017】
本技術の第1の側面のプログラムは、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得し、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0018】
本技術の第2の側面の情報処理システムは、サーバとクライアントにより構成され、前記クライアントは、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を前記サーバに送信する送信部を含み、前記サーバは、前記クライアントから送信された前記情報を受信する受信部と、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する推薦部とを含む。
【0019】
本技術の第2の側面の情報処理方法は、クライアントが、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報をサーバに送信し、前記サーバが、前記クライアントから前記情報を受信し、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦するステップを含む。
【0020】
本技術の第1の側面においては、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報が取得され、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツが前記ユーザに推薦される。
【0021】
本技術の第2の側面においては、クライアントにより、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報がサーバに送信され、前記サーバにより、前記クライアントから前記情報が受信され、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツが前記ユーザに推薦される。
【発明の効果】
【0022】
本技術の第1の側面又は第2の側面によれば、ユーザの要求に合うコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本技術の実施形態に係るコンテンツ推薦システムの全体構成図である。
【図2】サーバのハードウエア構成図である。
【図3】ユーザ装置のハードウエア構成図である。
【図4】ユーザ装置の外観斜視図である。
【図5】変形例に係るユーザ装置の外観斜視図である。
【図6】ユーザ装置の機能ブロック図である。
【図7】楽曲配信サーバの機能ブロック図である。
【図8】ユーザ属性データベースのデータ構成の例を模式的に示す図である。
【図9】楽曲情報データベースのデータ構成の例を模式的に示す図である。
【図10】楽曲特徴データベースのデータ構成の例を模式的に示す図である。
【図11】楽曲属性データベースのデータ構成の例を模式的に示す図である。
【図12】ユーザ評価データベースのデータ構成の例を模式的に示す図である。
【図13】楽曲評価データベースのデータ構成の例を模式的に示す図である。
【図14】推薦部の機能ブロック図である。
【図15】内部ランキング記憶部の記憶内容を示す図である。
【図16】代表曲抽出処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】楽曲推薦処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】推薦比率を設定するための設定画面の第1の例を示す図である。
【図19】推薦比率を設定するための設定画面の第2の例を示す図である。
【図20】推薦楽曲リスト生成処理を説明するためのフローチャートである。
【図21】1次リストの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
【0025】
<1.実施の形態>
[コンテンツ推薦システム10の構成例]
図1は、本技術の実施形態に係るコンテンツ推薦システム10の全体構成図である。
【0026】
コンテンツ推薦システム10は、インターネット等のデータ通信ネットワーク18に接続され、相互にデータ通信可能な楽曲配信サーバ14、楽曲ランキング配信サーバ15、及び、クライアントを構成する複数のユーザ装置12−1乃至12−nを含んでいる。
【0027】
なお、以下、ユーザ装置12−1乃至12−nを個々に区別する必要がない場合、単にユーザ装置12と称する。
【0028】
ユーザ装置12は、例えば各家庭に設置されるパーソナルコンピュータ、コンピュータゲームシステム、ホームサーバなどのコンピュータシステム、或いは携帯ゲーム機や携帯電話機などの可搬型のコンピュータシステム等により構成される。そして、ユーザ装置12は、楽曲配信サーバ14にアクセスして当該ユーザ装置12のユーザに推薦する楽曲のリスト(以下、推薦楽曲リストと称する)を受信する。また、ユーザ装置12は、推薦楽曲リストに含まれる楽曲のデータを楽曲配信サーバ14にリクエストし、これを受信して再生する。
【0029】
一方、楽曲配信サーバ14は、例えば公知のサーバコンピュータなどのコンピュータシステム等により構成される。そして、各ユーザ装置12に該ユーザ装置12のユーザに推薦する楽曲のリスト(推薦楽曲リスト)を送信する。また、楽曲配信サーバ14は、各ユーザ装置12からのリクエストに応じて個々の楽曲のデータを送信する。
【0030】
楽曲ランキング配信サーバ15は、例えば公知のサーバコンピュータなどのコンピュータシステム等により構成される。楽曲ランキング配信サーバ15は、楽曲配信サーバ14の管理者とは異なる者により管理され、楽曲配信サーバ14からのリクエストに応じて楽曲のランキングを送信する。
【0031】
この楽曲のランキングは、例えば、定期的に(例えば毎週或いは毎月など)、ポップス、ジャズ、クラシックなどの音楽ジャンル別、国別に発行され、その発行時期及び音楽ジャンルに関連づけて楽曲配信サーバ14に記憶されている。なお、このランキングは、様々な観点で作成されてよく、例えば購入数の多い楽曲、ダウンロードされた回数の多い楽曲、楽曲に関する情報(例えば解説文書)が閲覧された回数の多い楽曲等に基づいて作成される。
【0032】
[楽曲配信サーバ14及び楽曲ランキング配信サーバ15の構成例]
図2は、楽曲配信サーバ14及び楽曲ランキング配信サーバ15のハードウエア構成例を示す図である。
【0033】
楽曲配信サーバ14や楽曲ランキング配信サーバ15は、プロセッサ21、メモリ22、ハードディスクドライブ23、媒体ドライブ24、通信インタフェース(I/F)25を含み、これらはバス26に接続され、相互にデータを授受できるように構成されている。
【0034】
プロセッサ21は、メモリ22、ハードディスクドライブ23又はコンピュータ可読媒体27に記憶されているプログラムに従って、サーバの各部を制御する。
【0035】
メモリ22は、例えばROM及びRAMにより構成されており、ROMは各種のシステムプログラムが記憶され、RAMは主としてプロセッサ21の作業用に用いられる。
【0036】
ハードディスクドライブ23は、楽曲配信或いは楽曲ランキング配信のためのプログラムが格納されたり、楽曲配信或いは楽曲ランキング配信のための各種データベースが構築される。
【0037】
媒体ドライブ24は、CD−ROMやDVD−RAMなどのコンピュータ可読媒体27に格納されたデータを読み出したり、或いはそこにデータを書き込んだりする装置である。
【0038】
通信インタフェース25は、ユーザ装置12等の他のコンピュータシステムとの通信ネットワーク18を介したデータ通信を制御する。
【0039】
[ユーザ装置12の構成例]
図3は、ユーザ装置12のハードウエア構成例を示す図である。
【0040】
ユーザ装置12は、プロセッサ31、メモリ32、表示制御部33、サウンド制御部34、ハードディスクドライブ35、操作デバイス36、媒体ドライブ37、通信インタフェース(I/F)38を含み、これらはバス39に接続され、相互にデータを授受できるように構成されている。
【0041】
プロセッサ31は、メモリ32、ハードディスクドライブ35又はコンピュータ可読媒体40に記憶されているプログラムに従って、ユーザ装置12の各部を制御する。
【0042】
メモリ32は、例えばROM及びRAMにより構成されており、ROMは各種のシステムプログラムが記憶され、RAMは主としてプロセッサ31の作業用に用いられる。
【0043】
表示制御部33は、ビデオメモリを含んで構成されており、プロセッサ31がビデオメモリに描画した画像をビデオ信号に変換してディスプレイに出力し、該画像を表示させる。
【0044】
サウンド制御部34は、サウンドバッファを含んで構成されており、プロセッサ31がサウンドバッファに格納したサウンドデータをアナログ音声信号に変換してスピーカに出力し、音声を出力させる。
【0045】
ハードディスクドライブ35は、楽曲再生プログラムなどの各種プログラムが格納されたり、各種データベースが構築される。
【0046】
操作デバイス36は、例えばユーザがユーザ装置12に各種の指示を与えたり、データを入力したりするために用いられ、例えばキーボード、マウスなどのポインティングデバイス、ゲームPAD等により構成される。
【0047】
媒体ドライブ37は、CD−ROMやDVD−RAMなどのコンピュータ可読媒体40に格納されたデータを読み出したり、或いはそこにデータを書き込んだりする装置である。
【0048】
通信インタフェース38は、楽曲配信サーバ14などの他のコンピュータシステムとの通信ネットワーク18を介したデータ通信を制御する。
【0049】
[ユーザ装置12の具体例]
ユーザ装置12は、種々の形態で実現することができ、例えば図4に示すような家庭用電源で動作する据え置き型のゲームコンソールにより構成することが可能である。
【0050】
この場合、図3に示される各ハードウエア要素は筐体43に収納され、ディスプレイ及びスピーカとしては、筐体43とは別体のテレビ受像器41の表示器41a及び内蔵スピーカ42,42が用いられる。また、操作デバイス36も筐体43とは別に設けられる。
【0051】
或いは、ユーザ装置12は、図5に示すようなバッテリで動作する可搬型且つ一体型のゲーム装置により構成することが可能である。
【0052】
この場合、図3に示される各ハードウエア要素は筐体44に収納され、さらにディスプレイとしては、筐体44の表面に設けられたフラットパネルディスプレイ45が用いられる。操作デバイス36も筐体44の表面に設けられ、例えばフラットパネルディスプレイ45の左右に配置される。スピーカとしては、筐体44に内蔵された図示しないスピーカが用いられてもよいし、筐体44とは別体のステレオヘッドフォン46が用いられてもよい。
【0053】
[ユーザ装置12の機能的構成の例]
ここで、ユーザ装置12の機能的構成を説明する。図6は、ユーザ装置12の機能ブロック図である。
【0054】
ユーザ装置12は、機能的には操作部61及び楽曲再生部62を含んで構成される。これらの機能要素は、例えば、ユーザ装置12においてプログラムが実行されることにより実現される。
【0055】
操作部61は、操作デバイス36を中心に構成されており、操作デバイス36に対して特定の要求操作が行われると、推薦楽曲リストの要求(以下、楽曲リスト要求と称する)を通信インタフェース38を介して楽曲配信サーバ14に送信する。この楽曲リスト要求には、ユーザの識別情報であるユーザID、ユーザにより指定されたアーティスト(以下、指定アーティストと称する)、楽曲(以下、指定楽曲と称する)及び楽曲の属性(以下、指定属性と称する)、後述する推薦比率が含まれる。
【0056】
また、操作部61は、ユーザが操作デバイス36を用いて楽曲に対する評価を入力した場合、評価された楽曲の識別情報である楽曲ID、評価したユーザのユーザID、及び、入力された評価を含むユーザ評価情報を、通信インタフェース38を介して送信する。例えば、ユーザは、各楽曲に対して肯定的評価(例えば、好き)又は否定的評価(例えば、嫌い)を付与したり、評価値(例えば、5段階評価や得点)を付与したりすることができる。
【0057】
さらに、操作部61は、楽曲の再生中に操作デバイス36に対して行われるユーザ操作(例えば、スキップや停止等)や、楽曲の再生状況(例えば、最後まで再生されたか否か等)に基づいて、その楽曲に対するユーザの評価を判定する。そして、操作部61は、判定した評価を含むユーザ評価情報を、通信インタフェース38を介して送信する。
【0058】
また、操作部61は、操作デバイス36に対してユーザ操作が行われた場合、必要に応じて、それを楽曲再生部62に通知する。
【0059】
楽曲再生部62は、楽曲配信サーバ14から送信される推薦楽曲リストを、通信ネットワーク18及び通信インタフェース38を介して受信する。また、楽曲再生部62は、推薦楽曲リストに含まれる各楽曲の楽曲IDを、リスト順に通信インタフェース38を介して楽曲配信サーバ14に送信する。楽曲再生部62は、この楽曲IDの送信に応答して楽曲配信サーバ14から送信される楽曲データを、通信ネットワーク18及び通信インタフェース38を介して受信し、サウンド制御部34を用いて再生する。このとき、楽曲再生部62は、図4及び図5に示すように、ディスプレイに楽曲データに含まれる楽曲のタイトルを表示する。また、楽曲再生部62は、操作デバイス36に対するユーザ操作に従って、楽曲データの再生の制御を行う。
【0060】
[楽曲配信サーバ14の機能的構成の例]
次に、楽曲配信サーバ14の機能的構成を説明する。図7は、楽曲配信サーバ14の機能ブロック図である。
【0061】
楽曲配信サーバ14は、機能的には送受信部101、ユーザ情報記憶部102、楽曲情報記憶部103、集計部104、代表曲抽出部105、代表曲データベース106、ベクトル生成部107、ベクトル記憶部108、推薦部109、代表曲挿入部110、配信部111、及び、表示制御部112を含んで構成されている。また、ベクトル生成部107は、指定特徴ベクトル生成部121、ユーザ嗜好ベクトル生成部122、及び、ベクトル合成部123を含んで構成される。これらの機能要素は、例えば、楽曲配信サーバ14においてプログラムが実行されることにより実現される。
【0062】
送受信部101は、通信インタフェース25を中心に構成されており、ユーザ装置12等の他のコンピュータシステムと、通信ネットワーク18を介してデータ通信を行う。そして、送受信部101は、受信したデータを楽曲配信サーバ14の各部に供給したり、楽曲配信サーバ14の各部から取得したデータを他のコンピュータシステムに送信したりする。
【0063】
例えば、送受信部101は、各ユーザ装置12から送信されるユーザ評価情報を受信し、集計部104に供給する。また、送受信部101は、楽曲ランキング配信サーバ15から楽曲ランキングを受信し、推薦部109に供給する。
【0064】
さらに、送受信部101は、各ユーザ装置から送信されてくる楽曲リスト要求を受信する。そして、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれる指定アーティスト及び指定楽曲を指定特徴ベクトル生成部121に通知し、指定特徴ベクトルの生成を依頼する。また、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれるユーザIDをユーザ嗜好ベクトル生成部122に通知し、ユーザ嗜好ベクトルの生成を依頼する。さらに、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれる推薦比率をベクトル合成部123に通知する。また、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれるユーザID及び指定属性を推薦部109に通知し、推薦楽曲リストの生成を依頼する。さらに、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれる指定アーティスト及び指定楽曲を代表曲挿入部110に通知する。
【0065】
また、送受信部101は、代表曲挿入部110から供給される推薦楽曲リストを、要求元のユーザ装置12に送信する。さらに、送受信部101は、推薦楽曲リストに含まれる楽曲ID及び当該推薦楽曲リストの宛先のユーザIDを集計部104に通知する。
【0066】
また、送受信部101は、各ユーザ装置12から送信される楽曲IDを受信し、配信部111に供給する。そして、送受信部101は、ユーザ装置12から受信した楽曲IDに対する楽曲データを配信部111から取得し、要求元のユーザ装置12に送信する。
【0067】
ユーザ情報記憶部102は、ハードディスクドライブ23又は図示しない別体のデータベースを用いて構成され、コンテンツ推薦システム10の各ユーザに関する情報を記憶する。
【0068】
例えば、ユーザ情報記憶部102は、図8にデータ構造が模式的に示されるユーザ属性データベースを格納する。ユーザ属性データベースは、各ユーザの属性を管理するためのデータベースであり、ユーザIDと、年齢、居住地、使用言語等のユーザの属性とが関連づけらている。なお、ユーザ属性データベースの各データを、各ユーザ装置12から登録できるようにすることが可能である。
【0069】
楽曲情報記憶部103は、ハードディスクドライブ23又は図示しない別体のデータベースを用いて構成され、コンテンツ推薦システム10において配信される楽曲に関する情報を記憶する。
【0070】
例えば、楽曲情報記憶部103は、楽曲IDと、対応する楽曲のデータを関連づけて記憶する。なお、同じ楽曲が複数のアルバムに収録されている場合などに、同じ楽曲に対して複数の楽曲データが存在する場合がある。この場合、各楽曲データに対してそれぞれ異なる楽曲IDが付与される。
【0071】
また、例えば、楽曲情報記憶部103は、図9にデータ構造が模式的に示される楽曲情報データベースを格納する。楽曲情報データベースは、配信される楽曲に関する情報を管理するためのデータベースであり、コンテンツ推薦システム10のサービスが提供される国毎にそれぞれ異なるデータベースが構築される。楽曲情報データベースでは、楽曲IDと、楽曲のタイトル、アーティスト名、収録アルバム等の楽曲に関する情報とが関連づけられている。
【0072】
さらに、例えば、楽曲情報記憶部103は、図10にデータ構造が模式的に示される楽曲特徴データベースを格納する。楽曲特徴データベースは、各楽曲の特徴を表す特徴量を管理するためのデータベースである。楽曲特徴データベースでは、楽曲IDと、その楽曲IDに対応する楽曲の特徴1乃至Mに対する特徴量とが関連づけられている。特徴1乃至Mには、例えば楽曲のテンポ、楽曲が特定周波数の音を含む程度、楽曲の解説テキスト中に特定キーワードが含まれている頻度等が採用される。なお、各楽曲の特徴量は、例えば、人手により付与するようにしてもよいし、コンピュータによる解析処理により求めるようにしてもよい。
【0073】
なお、以下、特徴1乃至Mに対する特徴量を成分とし、各楽曲の特徴を表すベクトルを特徴ベクトルと称する。
【0074】
また、例えば、楽曲情報記憶部103は、図11にデータ構造が模式的に示される楽曲属性データベースを格納する。楽曲属性データベースは、各楽曲の属性を管理するためのデータベースである。楽曲属性データベースでは、楽曲IDと、その楽曲IDに対応する楽曲が各属性を有しているか否かを示すフラグとが関連づけられている。楽曲の属性は、例えばリラックス、バラード、ハッピー、アクティブなどの曲調であり、例えばコンピュータによる解析処理により求められる。
【0075】
集計部104は、各ユーザ装置12から受信したユーザ評価情報、及び各ユーザ装置12に対して送信される推薦楽曲リストに係る情報の集計を行う。集計部104は、ハードディスクドライブ23又は図示しない別体のデータベースを用いて構成される集計情報記憶部104aを備えており、集計結果はこの集計情報記憶部104aに記憶される。
【0076】
例えば、集計情報記憶部104aは、図12にデータ構造が模式的に示されるユーザ評価データベースを格納する。ユーザ評価データベースは、各ユーザの楽曲に対する評価を集計したデータベースである。ユーザ評価データベースでは、ユーザIDと、ユーザが肯定的評価を付与した楽曲(好きな曲)及び否定的評価を付与した楽曲(嫌いな曲)の楽曲IDとが関連づけられている。
【0077】
また、例えば、集計情報記憶部104aは、図13にデータ構造が模式的に示される楽曲評価データベースを格納する。楽曲評価データベースは、各楽曲に対する評価をユーザの属性毎に集計したデータベースである。楽曲評価データベースでは、楽曲IDと、ユーザ属性毎の楽曲に対する評価を示す集計値とが関連づけられている。
【0078】
ユーザ属性は、例えば、年齢、居住地、使用言語の組み合わせにより分類される。また、集計値は、例えば、ユーザ装置12に送信された楽曲リストに含まれた回数(x)、ユーザ装置12から当該楽曲に対して肯定的評価が送信された回数(y)、及びユーザ装置12から当該楽曲に対して否定的評価が送信された回数(z)の3つの数値を含んでいる。
【0079】
また、集計部104は、所定のタイミングで各アーティストの代表曲の抽出を代表曲抽出部105に依頼する。
【0080】
代表曲抽出部105は、後述するように、楽曲情報記憶部103内の楽曲情報データベース、及び、集計情報記憶部104a内の楽曲評価データベースに基づいて、各アーティストの各国における代表曲を抽出する。代表曲抽出部105は、抽出した各アーティストの各国における代表曲を代表曲データベース106に登録する。
【0081】
代表曲データベース(DB)106は、ハードディスクドライブ23又は図示しない別体のデータベースを用いて構成され、代表曲抽出部105により抽出された各アーティストの各国における代表曲が登録される。
【0082】
指定特徴ベクトル生成部121は、後述するように、楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベース、及び、代表曲データベース106に基づいて、ユーザにより指定されたアーティストの楽曲の特徴を表す指定特徴ベクトルを生成する。或いは、指定特徴ベクトル生成部121は、ユーザにより指定された楽曲の特徴量を楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベースから読み出し、指定特徴ベクトルを生成する。また、指定特徴ベクトル生成部121は、生成した指定特徴ベクトルをベクトル合成部123に供給したり、ベクトル記憶部108に記憶させたりする。
【0083】
ユーザ嗜好ベクトル生成部122は、後述するように、楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベース、及び、集計情報記憶部104a内のユーザ評価データベースを用いて、各ユーザが嗜好する楽曲の特徴を表すユーザ嗜好ベクトルを生成する。また、ユーザ嗜好ベクトル生成部122は、生成したユーザ嗜好ベクトルをベクトル合成部123に供給したり、ベクトル記憶部108に記憶させたりする。
【0084】
ベクトル合成部123は、後述するように、ユーザにより指定された推薦比率に基づいて、ユーザが指定したアーティスト又は楽曲の指定特徴ベクトルと、当該ユーザのユーザ嗜好ベクトルとを合成することにより、合成ベクトルを生成する。また、ベクトル合成部123は、生成した合成ベクトルを推薦部109に供給したり、ベクトル記憶部108に記憶させたりする。
【0085】
ベクトル記憶部108は、ハードディスクドライブ23又は図示しない別体のデータベースを用いて構成され、指定特徴ベクトル、ユーザ嗜好ベクトル、及び、合成ベクトルを格納する。
【0086】
推薦部109は、後述するように、ユーザ情報記憶部102内のユーザ属性データベース、楽曲情報記憶部103内の楽曲属性データベース及び楽曲特徴データベース、集計情報記憶部104a内の楽曲評価データベース、楽曲ランキング配信サーバ15から受信した楽曲ランキング、ユーザにより指定された指定属性、並びに、ベクトル合成部123により生成された合成ベクトルを用いて、推薦楽曲リストを生成する。推薦部109は、生成した推薦楽曲リストを代表曲挿入部110に供給する。
【0087】
代表曲挿入部110は、ユーザにより指定楽曲が指定された場合、楽曲情報記憶部103内の楽曲情報データベースに基づいて、その指定楽曲のアーティストを調べる。また、代表曲挿入部110は、ユーザにより指定された指定アーティスト、及び、ユーザにより指定された指定楽曲のアーティストの代表曲を代表曲データベース106から抽出し、推薦楽曲リストの上位に挿入する。代表曲挿入部110は、代表曲を上位に挿入した後の推薦楽曲リストを送受信部101に供給する。
【0088】
配信部111は、通信ネットワーク18及び送受信部101を介して、ユーザ装置12から送信された楽曲IDを受信する。また、配信部111は、受信した楽曲IDに関連づけられた楽曲データを楽曲情報記憶部103から取得し、送受信部101を介して、要求元のユーザ装置12に送信する。
【0089】
表示制御部112は、例えば、ユーザ装置12において楽曲配信サーバ14が提供するサービスを利用するための画面の表示を制御する。具体的には、表示制御部112は、通信ネットワーク18及び送受信部101を介してユーザ装置12から受信した各種の要求に応じて、表示用のプログラムやデータ等を含む表示制御データを生成し、送受信部101を介してユーザ装置12に送信する。ユーザ装置12は、受信した表示制御データに基づいて、所定の画面を表示したり、画面の表示を更新したりする。
【0090】
なお、ユーザ装置12において表示される各種の画面は、楽曲配信サーバ14の表示制御部112から供給される表示制御データに基づいて表示されるものと、ユーザ装置12が独自に表示するものに分かれるが、その区分けは任意に設定することが可能である。
【0091】
[推薦部109の構成例]
次に、楽曲配信サーバ14の推薦部109の機能的構成を説明する。図14は、推薦部109の機能ブロック図である。
【0092】
推薦部109は、機能的には内部ランキング生成部151、内部ランキング記憶部152、ランキング選択合成部153、1次リスト記憶部154、2次リスト生成部155、及び、ソート部156を含んで構成される。
【0093】
内部ランキング生成部151は、集計情報記憶部104a内の楽曲評価データベースに基づいて、定期的に(例えば、毎週又は毎月など)、各種のユーザ属性の範囲に対する楽曲のランキング(以下、内部ランキングと称する)を生成する。内部ランキング生成部151は、生成した内部ランキングを内部ランキング記憶部152に記憶させる。
【0094】
内部ランキング記憶部152は、ハードディスクドライブ23又は図示しない別体のデータベースを用いて構成される。内部ランキング記憶部152は、図15に示すように、内部ランキング生成部151により生成される各種のランキングを、その生成時期及びユーザ属性の範囲に関連づけて記憶する。
【0095】
例えば、15才以下、居住地が日本、使用言語が日本語であるユーザが好む楽曲のランキングは、図13の楽曲評価データベースにおける「13才以下・日本・日本語」、「14才・日本・日本語」、「15才・日本・日本語」のカラムに記録された回数yの合計値の大きい順に、所定数(例えば100)の楽曲の楽曲IDを並べることにより生成される。このとき、例えば、上記回数xの合計値に対する回数yの合計値の割合、すなわち推薦した回数に対して肯定的評価が付与される回数の割合が大きい順に、所定数の楽曲の楽曲IDを並べることにより、ランキングを生成するようにしてもよい。
【0096】
ランキング選択合成部153は、ユーザ装置12から送信される楽曲リスト要求に含まれるユーザIDに関連づけられたユーザの属性を、ユーザ情報記憶部102内のユーザ属性データベースから読み出す。また、ランキング選択合成部153は、読み出したユーザ属性に対応する内部ランキングを内部ランキング記憶部152から読み出す。さらに、ランキング選択合成部153は、当該ユーザ属性に対応する楽曲ランキング(以下、外部ランキングと称する)を、送受信部101及び通信ネットワーク18を介して楽曲ランキング配信サーバ15から受信する。そして、ランキング選択合成部153は、取得した2つのランキングに含まれる楽曲IDを合成することにより、1次リストを生成する。ランキング選択合成部153は、生成した1次リストを1次リスト記憶部154に記憶させる。
【0097】
1次リスト記憶部154は、ハードディスクドライブ23又は図示しない別体のデータベースを用いて構成され、1次リストを格納する。
【0098】
2次リスト生成部155は、1次リストを1次リスト記憶部154から読み出す。そして、2次リスト生成部155は、楽曲リスト要求に含まれる指示属性、及び、楽曲情報記憶部103内の楽曲属性データベースに基づいて、1次リストに含まれる各楽曲IDを絞り込んで、2次リストを生成する。2次リスト生成部155は、生成した2次リストをソート部156に供給する。
【0099】
ソート部156は、ベクトル合成部123から供給される合成ベクトル、及び、楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベースに基づいて、2次リストの楽曲IDをソートし、推薦楽曲リストを生成する。ソート部156は、生成した推薦楽曲リストを代表曲挿入部110に供給する。
【0100】
[代表曲抽出処理]
次に、図16のフローチャートを参照して、コンテンツ推薦システム10により実行される代表曲抽出処理について説明する。
【0101】
ステップS1において、楽曲配信サーバ14は、各ユーザの楽曲に対する評価を収集する。
【0102】
例えば、ユーザは、楽曲再生中に、ユーザ装置12の操作デバイス36を用いて再生中の楽曲に対する評価を入力することができる。ユーザによる評価が入力された場合、ユーザ装置12の操作部61は、再生中の楽曲の楽曲ID及びユーザIDとともに、入力された評価を示すユーザ評価情報を、通信インタフェース38を介して楽曲配信サーバ14に送信する。
【0103】
なお、再生中の楽曲に限定せずに、再生していない楽曲を選択して、選択した楽曲に対する評価を入力し、そのユーザ評価情報をユーザ装置12から楽曲配信サーバ14に送信できるようにしてもよい。
【0104】
また、例えば、操作部61は、楽曲再生中に、操作デバイス36に対してスキップ操作が行われた場合、それを楽曲再生部62に通知する。楽曲再生部62は、この通知に従って、楽曲の再生を中止し、次の楽曲IDを楽曲配信サーバ14に送信し、返信される楽曲データを再生する。このとき、操作部61は、スキップされた楽曲の楽曲ID及びユーザIDとともに否定的評価を示すユーザ評価情報を、通信インタフェース38を介して楽曲配信サーバ14に送信する。
【0105】
さらに、例えば、楽曲再生部62は、楽曲をスキップすることなく最後まで再生すると、その旨を操作部61に通知する。この場合、操作部61は、最後まで再生した楽曲の楽曲ID及びユーザIDとともに肯定的評価を示すユーザ評価情報を、通信インタフェース38を介して楽曲配信サーバ14に送信する。
【0106】
楽曲配信サーバ14の送受信部101は、以上のようにして各ユーザ装置12から送信されるユーザ評価情報を通信ネットワーク18を介して受信し、集計部104に供給する。集計部104は、取得したユーザ評価情報に基づいて、集計情報記憶部104aに記憶されている集計結果の更新を行う。
【0107】
例えば、ユーザ評価情報に肯定的評価が示されている場合、集計部104は、図12のユーザ評価データベースにおいて、ユーザ評価情報に示されるユーザIDの好きな曲に、ユーザ評価情報に示される楽曲IDを追加する。一方、ユーザ評価情報に否定的評価が示されている場合、集計部104は、図12のユーザ評価データベースにおいて、ユーザ評価情報に示されるユーザIDの嫌いな曲に、ユーザ評価情報に示される楽曲IDを追加する。
【0108】
また、集計部104は、ユーザ評価情報に示されるユーザIDに対応するユーザの属性をユーザ情報記憶部102内のユーザ属性データベースから読み出す。そして、集計部104は、図13の楽曲評価データベースにおいて、ユーザ評価情報に示される楽曲IDに対する集計値のうち、このユーザの属性が属しているユーザ属性範囲の集計値を更新する。具体的には、集計部104は、ユーザ評価情報に肯定的評価が示されている場合、集計値の回数yを1だけ増加させ、否定的評価が示されている場合、集計値の回数zを1だけ増加させる。
【0109】
また、集計部104は、所定のタイミングで(例えば、所定の時間、所定の間隔毎、又は、所定の量のユーザ評価情報が蓄積される毎に)、各アーティストの代表曲の抽出を代表曲抽出部105に依頼する。そして、処理はステップS2に進む。
【0110】
ステップS2において、代表曲抽出部105は、各楽曲の重複登録数を国毎に集計する。具体的には、代表曲抽出部105は、楽曲情報記憶部103内の各国の楽曲情報データベースにおいて、タイトル及びアーティスト名の組み合わせが重複する楽曲を抽出し、抽出した楽曲が重複して登録されている数をカウントする。これにより、各楽曲の重複登録数が国毎に集計される。
【0111】
例えば、各アーティストの代表曲は、通常、その楽曲が最初に収録されたオリジナルアルバムだけでなく、ベスト盤、ライブ盤、リマスター盤、コンピレーションアルバム等、多くのアルバムに重複して収録される。従って、各アーティストの代表曲は、その重複登録数が多くなると想定される。
【0112】
ステップS3において、代表曲抽出部105は、各楽曲に対する評価を国毎に集計する。例えば、代表曲抽出部105は、集計情報記憶部104a内の楽曲評価データベースを参照して、各楽曲に対する肯定的評価と否定的評価の数を国毎に集計する。このとき、代表曲抽出部105は、重複して登録されている楽曲(楽曲IDが異なるがアーティスト及びタイトルが同一の楽曲)について、集計結果を統合する。
【0113】
ステップS4において、代表曲抽出部105は、各アーティストの代表曲を抽出する。具体的には、まず、代表曲抽出部105は、抽出対象となるアーティスト(以下、対象アーティストと称する)及び国(以下、対象国と称する)を選択する。次に、代表曲抽出部105は、対象アーティストの楽曲を対象国における重複登録数が多い順に並べ、所定の基準に従って、上位にランクされる楽曲ほど高いポイント(以下、登録ポイントと称する)を付与する。従って、重複登録数が多い楽曲ほど、高い登録ポイントが付与される。
【0114】
また、代表曲抽出部105は、対象アーティストの楽曲を対象国において肯定的評価の数が多い順、或いは、肯定的評価の比率が多い順に並べ、所定の基準に従って、上位にランクされる楽曲ほど高いポイント(以下、評価ポイントと称する)を付与する。従って、ユーザの評価が高い人気曲ほど、高い評価ポイントが付与される。
【0115】
なお、登録ポイントと評価ポイントとは、例えば、最高値或いは基準値が同じになるように正規化される。
【0116】
次に、代表曲抽出部105は、登録ポイントと評価ポイントを、重みをつけて加算し、各曲の総合ポイントを算出する。
【0117】
なお、この重みは可変とされ、重複登録数及びユーザ評価のどちらを重視して代表曲を抽出するかにより値が調整される。
【0118】
そして、代表曲抽出部105は、総合ポイントが上位の所定の数の楽曲を、対象アーティストの対象国における代表曲として抽出する。これにより、対象国において、より多くのアルバムに収録され、よりユーザの評価が高い楽曲が、代表曲として抽出される。
【0119】
代表曲抽出部105は、この処理を、全てのアーティスト及び全ての国について行う。これにより、各アーティストの各国における代表曲が抽出される。
【0120】
そして、代表曲抽出部105は、代表曲データベース106に登録されている各アーティストの各国における代表曲を更新する。
【0121】
その後、代表曲抽出処理は終了する。
【0122】
例えば、人手によりアーティストの代表曲を抽出する場合、音楽に精通している評価者を集める必要がある。また、評価者の好みが反映され、必ずしも客観的に代表曲が抽出されるとは限らない。さらに、複数の評価者で作業する場合、各評価者で判断基準が異なってしまう恐れがある。また、楽曲数が増えるほど、多くの評価者が必要になり、作業量も増加する。さらに、新たな楽曲が追加される毎に、評価者の作業も追加される。
【0123】
また、売上数に基づいて代表曲を抽出することも考えられるが、アルバムの売上数に基づいて抽出した場合、アルバムに含まれる楽曲が全て代表曲として抽出されてしまう。また、シングルの売上数に基づいて抽出した場合、シングルカットされていない楽曲を代表曲として抽出することができない。
【0124】
一方、上述したように、各アーティストの代表曲は、通常多くのアルバムに重複して収録され、その結果、楽曲情報データベースに重複して登録される。従って、楽曲情報データベースにおける重複登録数を用いることにより、人手をかけずに客観的に各アーティストの代表曲を抽出することができる。
【0125】
ただし、デビュー曲など古い楽曲ほど重複登録数が多くなることが想定され、重複登録数だけを用いると、抽出される代表曲が古い楽曲に偏ってしまう可能性がある。また、活動期間が短いアーティスト等、アルバムのリリース数が少ないアーティストは、各楽曲の重複登録数に差がつかないため、代表曲を抽出することが難しい。
【0126】
そこで、重複登録数だけでなく、ユーザの評価も用いて、代表曲を抽出することにより、より正確に満遍なく代表曲を抽出することができる。例えば、各楽曲に付与される評価数は、古い楽曲より新しい楽曲ほど多くなる傾向がある。従って、ユーザに人気が高い新しい楽曲を代表曲として抽出することが可能になる。また、アルバムのリリース数が少なく、各楽曲の重複登録数にあまり差がつかないアーティストについても、代表曲を抽出することが可能になる。
【0127】
さらに、上述したように国毎の集計結果に基づいて、各国の代表曲を抽出することにより、例えば国毎にヒット曲が異なるなどの要因により、国毎に代表曲が異なる場合にも対応できる。また、権利関係等の要因により、配信可能な楽曲が国毎に異なる場合にも対応できる。
【0128】
なお、必要に応じて、登録ポイントのみを用いて(重複登録数のみに基づいて)代表曲を抽出したり、評価ポイントのみを用いて(ユーザ評価のみに基づいて)代表曲を抽出したりするようにしてもよい。
【0129】
[楽曲推薦処理]
次に、図17のフローチャートを参照して、コンテンツ推薦システム10により実行される楽曲推薦処理について説明する。
【0130】
ステップS51において、ユーザ装置12は、ユーザからのリクエストを取得する。
【0131】
具体的には、ユーザは、楽曲配信サーバ14から楽曲の配信を受けたい場合、操作デバイス36を用いて、楽曲の配信のリクエストを入力する。このとき、ユーザは、配信を希望する楽曲の属性(例えば、リラックス、バラード、ハッピー、アクティブなどの曲調)を指定する。なお、楽曲の属性をユーザが指定せずに、ユーザ装置12がランダムに選択するようにしてもよい。
【0132】
また、ユーザは、配信を希望するアーティスト(指定アーティスト)又は楽曲(指定楽曲)を指定する。
【0133】
さらに、ユーザは、楽曲配信サーバ14が楽曲を推薦する際の、指定アーティスト又は指定楽曲に関連する楽曲と、ユーザの嗜好に合う楽曲との間の比率を指示するための推薦比率を設定する。
【0134】
図18は、推薦比率の設定画面の一例を示している。この設定画面では、ユーザが指定した指定アーティストに対応する表示として、指定アーティストの名称である「アーティストA」がスライドバー201の左端に表示されている。また、ユーザ自身に対応する表示として、「あなた」がスライドバー201の右端に表示されている。そして、「アーティストA」及び「あなた」の各表示位置と、ユーザにより指定されるカーソル201aの位置との間の距離に基づいて、推薦比率が設定される。
【0135】
具体的には、カーソル201aを「アーティストA」の方に近づけるほど、アーティストAに対する推薦比率が高く設定される。その結果、ユーザの嗜好はあまり反映されずに、一般的なアーティストAに関連する楽曲を多く含み、それらが上位に配置された推薦楽曲リストが配信されるようになる。
【0136】
一方、カーソル201aを「あなた」の方に近づけるほど、ユーザの嗜好に対する推薦比率が高く設定される。その結果、アーティストAの特徴はあまり反映されずに、ユーザの嗜好に合う楽曲を多く含み、それらが上位に配置された推薦楽曲リストが配信されるようになる。
【0137】
また、カーソル201aを「アーティストA」と「あなた」の中間に近づけるほど、アーティストAに対する推薦比率とユーザの嗜好に対する推薦比率が近い値に設定される。その結果、アーティストAに関連し、かつユーザの嗜好に合う楽曲を多く含み、それらが上位に配置された推薦楽曲リストが配信されるようになる。
【0138】
ここで、アーティストに関連する楽曲には、アーティスト自身の楽曲だけでなく、そのアーティストの楽曲の特徴に類似する他のアーティストの楽曲が含まれる。後者には、例えば、そのアーティストが影響を受けたり与えたりしたアーティスト、そのアーティストと親交が深いアーティスト、そのアーティストと同じジャンルに属するアーティストの楽曲等が含まれる。
【0139】
また、アーティストを指定する代わりに、楽曲を指定した場合、アーティスト名の代わりに、指定した楽曲のタイトルが、図18の設定画面に表示される。
【0140】
そして、カーソル201aを指定楽曲のタイトルの方に近づけるほど、指定楽曲に対する推薦比率が高く設定される。その結果、ユーザの嗜好はあまり反映されずに、一般的な指定楽曲に関連する楽曲を多く含み、それらが上位に配置された推薦楽曲リストが配信されるようになる。
【0141】
一方、カーソル201aを「あなた」の方に近づけるほど、ユーザの嗜好に対する推薦比率が高く設定される。その結果、指定楽曲の特徴はあまり反映されずに、ユーザの嗜好に合う楽曲を多く含み、それらが上位に配置された推薦楽曲リストが配信されるようになる。
【0142】
また、カーソル201aを指定楽曲のタイトルと「あなた」の中間に近づけるほど、指定楽曲に対する推薦比率とユーザの嗜好に対する推薦比率が近い値に設定される。その結果、指定楽曲に関連し、かつユーザの嗜好に合う楽曲を多く含み、それらが上位に配置された推薦楽曲リストが配信されるようになる。
【0143】
ここで、指定楽曲に関連する楽曲には、指定楽曲のアーティストに関連する楽曲だけでなく、その指定楽曲に特徴が類似する楽曲が含まれる。
【0144】
なお、指定アーティスト又は指定楽曲の数は1に限定されるものではなく、2以上指定することが可能である。
【0145】
図19は、指定アーティスト及び指定楽曲が合わせて2以上指定された場合の推薦比率の設定画面の例を示している。なお、図19は、2人(2組)のアーティストを指定した場合の推薦比率の設定画面の例を示している。
【0146】
この設定画面では、ユーザ自身に対応する表示として、「あなた」が三角形のメニュー211のいちばん上の頂点付近に表示されている。また、ユーザが指定した指定アーティストに対応する表示として、指定アーティストの名称である「アーティストA」および「アーティストB」が、メニュー211の左下および右下の頂点付近にそれぞれ表示されている。そして、「アーティストA」、「アーティストB」、及び、「あなた」の各表示位置と、ユーザにより指定されるカーソル211aの位置との間の距離に基づいて、推薦比率が設定される。
【0147】
具体的には、カーソル211aを「あなた」の方に近づけるほど、ユーザの嗜好に対する推薦比率が高く設定される。一方、「アーティストA」の方に近づけるほど、アーティストAに対する推薦比率が高く設定され、「アーティストB」の方に近づけるほど、アーティストAに対する推薦比率が高く設定される。
【0148】
なお、ユーザは、指定アーティストと指定楽曲の両方を一度に指定することも可能である。例えば、アーティストAを指定するともに、アーティストAと異なるアーティストBの楽曲Cを指定することが可能である。
【0149】
そして、操作部61は、ユーザにより入力された楽曲の配信のリクエストを取得する。
【0150】
ステップS52において、操作部61は、推薦楽曲リストの送信を要求する。具体的には、操作部61は、ユーザのリクエストに対応する楽曲リスト要求を生成し、通信インタフェース38を介して楽曲配信サーバ14に送信する。楽曲リスト要求には、ユーザID、指定アーティスト及び指定楽曲のうち少なくとも一方、指定属性、並びに、推薦比率が含まれる。
【0151】
ステップS53において、楽曲配信サーバ14は、指定特徴ベクトルを生成する。具体的には、楽曲配信サーバ14の送受信部101は、通信ネットワーク18を介して、楽曲リスト要求をユーザ装置12から受信する。そして、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれる指定アーティスト及び指定楽曲を指定特徴ベクトル生成部121に通知し、指定特徴ベクトルの生成を依頼する。
【0152】
指定特徴ベクトル生成部121は、指定アーティストが通知された場合、その指定アーティストの代表曲を代表曲データベース106から読み出す。また、指定特徴ベクトル生成部121は、読み出した代表曲の特徴量を、楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベースから読み出す。そして、指定特徴ベクトル生成部121は、読み出した代表曲の特徴量に基づいて、指定アーティストに対する指定特徴ベクトルを生成する。例えば、指定特徴ベクトル生成部121は、読み出した代表曲の特徴量の特徴毎の平均値を算出し、算出した平均値を成分とするベクトルを指定特徴ベクトルとして生成する。
【0153】
なお、必ずしも指定アーティストの全ての代表曲を用いる必要はなく、例えば、代表曲の中から所定の数の楽曲を選んで、指定特徴ベクトルを生成するようにしてもよい。また、例えば、代表曲に限定せずに、指定アーティストの楽曲をランダムに所定の数だけ選んで、指定特徴ベクトルを生成するようにしてもよい。さらに、例えば、指定アーティストの全ての楽曲を用いて、指定特徴ベクトルを生成するようにしてもよい。
【0154】
なお、使用する楽曲の数が増えるほど、各楽曲の特徴量が中和された指定特徴ベクトルが生成され、アーティストの個性が反映されなく可能性がある。従って、使用する楽曲の数があまり多くなりすぎないようにすることが望ましい。
【0155】
また、指定特徴ベクトル生成部121は、指定楽曲が通知された場合、その指定楽曲の特徴量を、楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベースから読み出す。そして、指定特徴ベクトル生成部121は、読み出した特徴量を成分とするベクトルを指定特徴ベクトルとして生成する。
【0156】
なお、指定アーティスト及び指定楽曲が複数指定されている場合、指定特徴ベクトル生成部121は、それぞれについて指定特徴ベクトルを生成する。
【0157】
そして、指定特徴ベクトル生成部121は、生成した指定特徴ベクトルをベクトル合成部123に供給する。
【0158】
なお、生成した指定特徴ベクトルをベクトル記憶部108に記憶させ、次回以降同じアーティスト又は楽曲が指定された場合に、ベクトル記憶部108に記憶されている指定特徴ベクトルを用いるようにしてもよい。
【0159】
ステップS54において、楽曲配信サーバ14は、ユーザ嗜好ベクトルを生成する。具体的には、楽曲配信サーバ14の送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれるユーザIDをユーザ嗜好ベクトル生成部122に通知し、ユーザ嗜好ベクトルの生成を依頼する。
【0160】
ユーザ嗜好ベクトル生成部122は、集計情報記憶部104a内のユーザ評価データベースから、通知されたユーザIDに関連づけられている好きな曲の楽曲IDを読み出す。また、ユーザ嗜好ベクトル生成部122は、読み出した楽曲IDの特徴量を、楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベースから読み出す。そして、ユーザ嗜好ベクトル生成部122は、指定特徴ベクトルを生成する場合と同様の方法により、読み出した各楽曲の特徴量に基づいて、ユーザ嗜好ベクトルを生成する。そして、ユーザ嗜好ベクトル生成部122は、生成したユーザ嗜好ベクトルをベクトル合成部123に供給する。
【0161】
ステップS55において、ベクトル合成部123は、2つのベクトルを合成する。具体的には、ベクトル合成部123は、楽曲リスト要求に含まれる合成比率を送受信部101から取得する。そして、ベクトル合成部123は、次式(1)に基づいて、指定特徴ベクトルと、ユーザ嗜好ベクトルとを重み付け加算することにより、合成ベクトルを生成する。
【0162】
合成ベクトル
=|指定特徴ベクトル|×w+|ユーザ嗜好ベクトル|×(1.0−w)
・・・(1)
【0163】
ここで、wは重みであり、推薦比率に基づいて、0から1の範囲内で設定される。従って、合成ベクトルは、実質的にユーザにより指定された推定比率で指定特徴ベクトルとユーザ嗜好ベクトルを合成したベクトルとなる。
【0164】
なお、重みwは、指定アーティスト又は指定楽曲に対する推薦比率が大きいほど大きな値に設定され、その結果、合成ベクトルは、指定特徴ベクトルに近いベクトルになる。一方、重みwは、指定アーティスト又は指定楽曲に対する推薦比率が小さいほど大きな値に設定され、その結果、合成ベクトルは、ユーザ嗜好ベクトルに近いベクトルになる。
【0165】
なお、指定アーティスト及び指定楽曲が複数指定されている場合、各指定アーティスト及び指定楽曲に対する推薦比率に基づいて、各指定特徴ベクトルに対する重みwがそれぞれ設定される。そして、各重みwを用いて、指定特徴ベクトルとユーザ嗜好ベクトルが合成される。
【0166】
そして、ベクトル合成部123は、生成した合成ベクトルを推薦部109のソート部156に供給する。
【0167】
ステップS56において、推薦部109は、推薦楽曲リスト生成処理を実行する。
【0168】
ここで、図20のフローチャートを参照して、ステップS56の推薦楽曲リスト生成処理の詳細について説明する。
【0169】
ステップS101において、ランキング選択合成部153は、ユーザ属性を取得する。具体的には、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれるユーザIDをランキング選択合成部153に通知し、ランキングの合成を依頼する。ランキング選択合成部153は、通知されたユーザIDに対応するユーザ属性を、ユーザ情報記憶部102内のユーザ属性データベースから読み出す。
【0170】
ステップS102において、ランキング選択合成部153は、ユーザ属性に対応する内部ランキングを取得する。すなわち、ランキング選択合成部153は、読み出したユーザ属性を含むユーザ属性の範囲に対応する内部ランキングを、内部ランキング記憶部152から読み出す。なお、このとき、読み出した内部ランキングのユーザ属性の範囲に隣接する範囲に対応する内部ランキングも読み出すようにしてもよい。
【0171】
ステップS103において、ランキング選択合成部153は、ユーザ属性に対応する外部ランキングを取得する。すなわち、ランキング選択合成部153は、読み出したユーザ属性に対応する外部ランキングを、送受信部101及び通信ネットワーク18を介して楽曲ランキング配信サーバ15から受信する。例えば、ランキング選択合成部153は、ユーザの居住地(居住国)の最新のランキングを受信したり、あるいは、ユーザの年齢を基にして、ユーザが15才のときに当該居住地で発行されたランキングを受信したりする。
【0172】
ステップS104において、ランキング選択合成部153は、取得したランキングを合成する。具体的には、例えば、ランキング選択合成部153は、図21に模式的に示されるように、取得した内部ランキングに含まれる楽曲IDと、外部ランキングに含まれる楽曲IDとを合成したリスト(1次リスト)を生成する。なお、このとき、必ずしも各ランキングに含まれる全ての楽曲IDを1次リストに含める必要はない。ランキング選択合成部153は、生成した1次リストを1次リスト記憶部154に記憶させる。
【0173】
ステップS105において、2次リスト生成部155は、楽曲の属性に基づいて楽曲を絞り込む。具体的には、送受信部101は、楽曲リスト要求に含まれる指定属性を2次リスト生成部155に通知し、推薦楽曲リストの生成を依頼する。2次リスト生成部155は、ランキング選択合成部153により生成された1次リストを1次リスト記憶部154から読み出す。また、2次リスト生成部155は、1次リストに含まれる各楽曲IDに関連づけられている楽曲属性を、楽曲情報記憶部103内の楽曲属性データベースから読み出す。さらに、2次リスト生成部155は、1次リストに含まれる楽曲IDのうち指示属性を有する楽曲IDを抽出する。そして、2次リスト生成部155は、抽出した楽曲IDからなる2次リストを生成する。2次リスト生成部155は、生成した2次リストをソート部156に供給する。
【0174】
ステップS106において、ソート部156は、合成ベクトルを用いて曲順をソートする。具体的には、ソート部156は、2次リストに含まれる楽曲IDに関連づけられている特徴量を、楽曲情報記憶部103内の楽曲特徴データベースから読み出す。そして、ソート部156は、各楽曲IDの特徴量からなる特徴ベクトルと合成ベクトルとの類似度を算出し、類似度が高い順に2次リスト内の楽曲IDをソートする。これにより、合成ベクトルにより表される楽曲の特徴に類似する特徴を有する楽曲(の楽曲ID)ほど、2次リストの上位に配置される。
【0175】
従って、例えば、上述した式(1)の重みwが1に近くなるほど、ユーザの嗜好とは関係なく、指定アーティスト又は指定楽曲に関連する一般的な楽曲が上位に配置されるようになる。
【0176】
一方、式(1)の重みwが0に近くなるほど、指定アーティスト及び指定楽曲とは関係なく、ユーザの嗜好に合う楽曲が上位に配置されるようになる。
【0177】
また、式(1)重みwが0.5に近くなるほど、指定アーティスト又は指定楽曲に関連し、かつユーザの嗜好に合う楽曲が上位に配置されるようになる。
【0178】
さらに、ソート部156は、必要に応じて、同一アーティストの楽曲の間隔が所定の曲数以上になるように、楽曲の並びを調整する。これにより、同じアーティストの楽曲が連続して単調になるのを防止することができる。また、インターネットラジオ等において、同一アーティストの楽曲を少なくとも所定の曲数以上空けないと流せない規約がある場合に、その規約を満足することができる。
【0179】
そして、2次リスト生成部155は、ソート後の2次リストを、推薦楽曲リストとして代表曲挿入部110に供給する。
【0180】
その後、推薦楽曲リスト生成処理は終了する。
【0181】
図17に戻り、ステップS57において、代表曲挿入部110は、代表曲を推薦楽曲リストの上位に挿入する。具体的には、代表曲挿入部110は、楽曲リスト要求に含まれる指定アーティストを示す情報を送受信部101から取得する。また、代表曲挿入部110は、指定アーティストの代表曲を代表曲データベース106から読み出す。
【0182】
そして、代表曲挿入部110は、例えば、指定アーティストの代表曲がなるべく推薦楽曲リストの上位に配置されるように、指定アーティストの楽曲間で曲順を入れ替える。例えば、指定アーティストの代表曲とは異なる楽曲Aが代表曲Bより上位に配置されている場合、楽曲Aと代表曲Bの曲順が入れ替えられる。
【0183】
また、代表曲挿入部110は、推薦楽曲リストに含まれない代表曲が存在する場合、その代表曲(の楽曲ID)を推薦楽曲リストに追加する。例えば、その代表曲(の楽曲ID)を単に推薦楽曲リストの上位に挿入したり、指示アーティストの代表曲でない楽曲と入れ替えたり、他のアーティストの楽曲と入れ替えたりすることにより、推薦楽曲リストに代表曲が追加される。
【0184】
なお、楽曲リスト要求に指定楽曲が含まれている場合、同様の処理により、指定楽曲、及び、指定楽曲のアーティストの代表曲が推薦楽曲リストの上位に挿入される。
【0185】
ステップS58において、代表曲挿入部110は、送受信部101を介して、推薦楽曲リストを、要求元のユーザ装置12に送信する。
【0186】
このとき、送受信部101は、推薦楽曲リストに含まれる楽曲ID及び当該推薦楽曲リストの宛先のユーザIDを集計部104に通知する。集計部104は、該ユーザIDに関連づけられたユーザの属性を、ユーザ情報記憶部102内のユーザ属性データベースから読み出す。そして、集計部104は、集計情報記憶部104a内の楽曲評価データベースにおいて、読み出された属性が属しているユーザ属性範囲の集計値の回数xを1だけ増加させる。
【0187】
ステップS59において、ユーザ装置12の楽曲再生部62は、通信ネットワーク18及び通信インタフェース38を介して、推薦楽曲リストを受信する。
【0188】
ステップS60において、楽曲再生部62は、楽曲データの送信を要求する。具体的には、楽曲再生部62は、推薦楽曲リスト内の未再生の楽曲の楽曲IDのうち最も上位の楽曲IDを、通信インタフェース38を介して楽曲配信サーバ14に送信する。
【0189】
ステップS61において、楽曲配信サーバ14は、楽曲データを返信する。具体的には、楽曲配信サーバ14の配信部111は、通信ネットワーク18及び送受信部101を介して、ユーザ装置12から送信された楽曲IDを受信する。配信部111は、受信した楽曲IDに関連づけられた楽曲データを楽曲情報記憶部103から取得し、送受信部101を介して、要求元のユーザ装置12に送信する。
【0190】
ステップS62において、ユーザ装置12は、楽曲データを再生する。具体的には、ユーザ装置12の楽曲再生部62は、通信ネットワーク18及び通信インタフェース38を介して、楽曲配信サーバ14から送信された楽曲データを受信する。そして、楽曲再生部62は、受信した楽曲データを再生する。
【0191】
ステップS63において、楽曲再生部62は、推薦楽曲リストに含まれる楽曲を全て再生したか否かを判定する。推薦楽曲リストに含まれる楽曲をまだ全て再生していないと判定された場合、処理はステップS60に戻る。
【0192】
その後、ステップS63において、推薦楽曲リストに含まれる楽曲を全て再生したと判定されるまで、ステップS60乃至S63の処理が繰り返し実行される。これにより、推薦楽曲リストに含まれる全ての楽曲IDに対応する楽曲が、リストの曲順どおりに再生される。
【0193】
一方、ステップS63において、推薦楽曲リストに含まれる楽曲を全て再生したと判定された場合、処理は終了する。
【0194】
なお、推薦楽曲リストに含まれる楽曲を全て再生した後、ステップS51に戻って、またステップS51から処理を開始するようにしてもよい。
【0195】
以上のようにして、ユーザが指定したアーティストの楽曲、ユーザが指定した楽曲、及び、ユーザが嗜好する楽曲のうち少なくとも1つに類似する楽曲を優先して推薦することができる。例えば、ユーザの嗜好に合う楽曲だけでなく、普段のユーザの嗜好とは異なるアーティスト又は楽曲を指定して、指定したアーティスト又は楽曲に関連する楽曲を即座に推薦することができる。
【0196】
また、指定したアーティストの代表曲が優先して推薦されるため、指定したアーティストの楽曲ではあるが、一般の人が認識できないようなマイナーな楽曲が推薦されることを防止することができる。
【0197】
さらに、推薦比率を任意に調整することができるので、ユーザは、指定したアーティスト又は楽曲に関連する楽曲を優先した推薦楽曲リストを取得することもできるし、ユーザの嗜好に合う楽曲を優先した推薦楽曲リストを取得することもできる。
【0198】
また、指定したアーティスト及び楽曲の情報は、ユーザ嗜好ベクトルには反映されないため、それ以降に推薦される楽曲に影響を及ぼさない。従って、ユーザは、自分の嗜好と異なる楽曲の推薦をピンポイントで受けることができ、それ以降望まないのに同傾向の楽曲が推薦されることが防止される。
【0199】
さらに、時間経過に応じて変動する各種のランキングに基づいて推薦楽曲リストが生成されるので、同じ楽曲がユーザに推薦され続けるとことが防止され、ユーザに多様な楽曲を推薦することができる。
【0200】
<2.変形例>
以下、本技術の実施の形態の変形例について説明する。
【0201】
[変形例1]
以上の説明では、楽曲のランキングに基づいて推薦する楽曲を抽出する例を示したが、他の方法により楽曲を抽出するようにしてもよい。
【0202】
例えば、ランダムに楽曲を抽出するようにしてもよいし、合成ベクトルに特徴ベクトルが類似する楽曲を抽出するようにしてもよい。後者の場合、例えば、類似度が上位の楽曲からなる推薦楽曲リストを生成して、ユーザに提供するようにしてもよい。
【0203】
また、本技術は、推薦楽曲リストを作成せずに、単に合成ベクトルに特徴ベクトルが類似する楽曲を抽出して、ユーザに推薦する場合にも適用できる。
【0204】
[変形例2]
また、上述した例とは逆に、指定したアーティストや楽曲に関連する楽曲を推薦楽曲リストの下位に配置したり、推薦楽曲リストから除くようにしてもよい。これは、例えば、指定特徴ベクトルの逆ベクトルとユーザ嗜好ベクトルとを合成した合成ベクトルを用いることにより、実現することが考えられる。
【0205】
[変形例3]
さらに、以上の説明では、国毎に代表曲を抽出する例を示したが、国毎に限定されるものではない。例えば、北米地域やEU(欧州連合)等の複数の国からなる地域における代表曲を抽出したり、都道府県や州等の国内の地域毎に代表曲を抽出したりするようにしてもよい。
【0206】
[変形例4]
また、例えば、アーティスト以外に楽曲に関わる人やグループを指定して、楽曲の推薦を受けるようにしてもよい。そのような人やグループとして、例えば、作詞家、作曲家、編曲者、プロデューサ等が考えられる。また、必ずしも自然人に限定されず、例えば、レコード会社、レコードレーベル、音楽プロダクション等の法人等を指定することも考えられる。
【0207】
この場合、例えば、アーティストの代わりに、指定された人やグループが関わる楽曲の特徴量に基づいて、指定特徴ベクトルを生成したり、指定された人やグループが関わる楽曲の中から代表曲を抽出したりするようにすればよい。
【0208】
[変形例5]
さらに、例えば、各ユーザ装置12が、各楽曲の特徴ベクトルを楽曲配信サーバ14から取得し、ユーザ嗜好ベクトルを各ユーザ装置12で生成するようにしてもよい。そして、例えば、各ユーザ装置12が、楽曲リスト要求にユーザ嗜好ベクトルを含めて、楽曲配信サーバ14に送信するようにしてもよい。
【0209】
[変形例6]
また、例えば、楽曲配信サーバ14で指定特徴ベクトルを生成せずに、他の装置で生成した指定特徴ベクトルを、楽曲配信サーバ14に提供するようにしてもよい。
【0210】
[変形例7]
また、ユーザが指定したアーティストや楽曲、推薦比率、指定属性を楽曲配信サーバ14に登録できるようにしてもよい。
【0211】
例えば、ユーザは、提供された推薦楽曲リストが気に入った場合、その時に指定したアーティストや楽曲、推薦比率、指定属性を楽曲配信サーバ14に登録しておく。そして、ユーザは、登録した情報を用いて、簡単に他のユーザ装置12でも同様の推薦楽曲リストの提供を受けることができるようになる。
【0212】
[変形例8]
さらに、楽曲の特徴量を解析する手段を楽曲配信サーバ14に設けるようにしてもよい。
【0213】
[変形例9]
また、本技術は、例えば、映画やテレビジョン番組などの動画像、写真や絵画などの静止画像、電子書籍、ゲーム、文書ファイル等の各種のコンテンツの推薦を行う場合にも適用することができる。
【0214】
この場合、楽曲の場合と同様に、各コンテンツに関わる人やグループを指定したり、コンテンツ自体を指定して、コンテンツの推薦を受けるようにすることが可能である。また、ユーザが指定する人やグループは、コンテンツの種類により異なり、例えば、映画監督、俳優、作家、画家、芸術家、写真家、パフォーマー、デザイナー、クリエータ等の各種の創作者や表現者等が考えられる。また、自然人に限定されず、映画会社、テレビ局、メーカー、ブランド等の法人等を指定することも考えられる。
【0215】
さらに、楽曲の場合と同様に、重複登録数及びユーザの評価に基づいて、指定された人又はグループの代表作を抽出するようにすることも可能であるし、別の観点を用いて代表作を抽出するようにすることも可能である。また、使用するコンテンツの特徴量も、コンテンツの種類によって適宜変更することが可能である。
【0216】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0217】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0218】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置、手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0219】
さらに、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0220】
また、例えば、本技術は以下のような構成も取ることができる。
【0221】
(1)
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得する取得部と、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する推薦部と
を含む情報処理装置。
(2)
前記被指定者が関わるコンテンツ又は前記指定コンテンツの特徴を表す特徴ベクトルである指定特徴ベクトルと、前記ユーザが嗜好するコンテンツの特徴を表すユーザ嗜好ベクトルとを合成した合成ベクトルを生成するベクトル合成部をさらに含み、
前記推薦部は、前記合成ベクトルと特徴ベクトルが類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記ベクトル合成部は、前記ユーザにより指定された比率で前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する
前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記被指定者及び前記指定コンテンツが合わせて2以上指定された場合、当該前記被指定者又は前記指定コンテンツのそれぞれに対応する表示、及び、前記ユーザに対応する表示を所定の位置に表示するとともに、それぞれの表示位置から前記ユーザにより指定された位置までの距離に基づいて、前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する比率を設定する設定画面の表示を制御する表示制御部を
さらに含む前記(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記被指定者が指定された場合、前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する比率を設定する設定画面において、前記被指定者の名称を表示するように制御する表示制御部をさらに含み、
前記ベクトル合成部は、前記設定画面において設定された比率で、前記被指定者が関わるコンテンツの特徴を表す前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する
前記(3)に記載の情報処理装置。
(6)
前記指定特徴ベクトルを生成する指定特徴ベクトル生成部と、
前記ユーザ嗜好ベクトルを生成するユーザ嗜好ベクトル生成部と
をさらに含む前記(2)乃至(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
コンテンツの重複登録数及び各ユーザのコンテンツに対する評価のうち少なくとも一方に基づいて、前記被指定者が関わるコンテンツの代表作を抽出する代表作抽出部をさらに含み、
前記指定特徴ベクトル生成部は、抽出された前記代表作の特徴ベクトルに基づいて、前記被指定者に対する前記指定特徴ベクトルを生成する
前記(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記推薦部は、前記ユーザに推薦するコンテンツのリストを生成するとともに、前記合成ベクトルと各コンテンツの特徴ベクトルとの類似度に基づいて、リスト内のコンテンツの順番を設定する
前記(2)乃至(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9)
前記推薦部は、前記ユーザに推薦するコンテンツのリストを生成し、
コンテンツの重複登録数及び各ユーザのコンテンツに対する評価のうち少なくとも一方に基づいて、前記被指定者、又は、前記指定コンテンツに関わる人若しくはグループが関わるコンテンツの代表作を抽出する代表作抽出部と、
抽出された前記代表作を前記リストの上位に挿入する代表作挿入部と
をさらに含む前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の情報処理装置。
(10)
前記代表作抽出部は、所定の地域毎に前記代表作を抽出する
前記(7)または(9)に記載の情報処理装置。
(11)
コンテンツの推薦を行う情報処理装置が、
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得し、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
ステップを含む処理を実行する情報処理方法。
(12)
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得し、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(13)
サーバとクライアントにより構成され、
前記クライアントは、
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を前記サーバに送信する送信部を
含み、
前記サーバは、
前記クライアントから送信された前記情報を受信する受信部と、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する推薦部と
を含む情報処理システム。
(14)
クライアントが、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報をサーバに送信し、
前記サーバが、前記クライアントから前記情報を受信し、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
ステップを含む情報処理方法。
【符号の説明】
【0222】
10 コンテンツ推薦システム, 12−1乃至12−n ユーザ装置, 14 楽曲配信サーバ, 15 楽曲ランキング配信サーバ, 21 プロセッサ, 31 プロセッサ, 33 表示制御部, 34 サウンド制御部, 36 操作デバイス, 61 操作部, 62 楽曲再生部, 101 送受信部, 102 ユーザ情報記憶部, 103 楽曲情報記憶部, 104 集計部, 104a 集計情報記憶部, 105 代表曲抽出部, 106 代表曲データベース, 107 ベクトル生成部, 109 推薦部, 110 代表曲挿入部, 111 配信部, 112 表示制御部, 121 指定特徴ベクトル生成部, 122 ユーザ嗜好ベクトル生成部, 123 ベクトル合成部, 151 内部ランキング生成部, 153 ランキング選択合成部, 155 2次リスト生成部, 156 ソート部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得する取得部と、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する推薦部と
を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記被指定者が関わるコンテンツ又は前記指定コンテンツの特徴を表す特徴ベクトルである指定特徴ベクトルと、前記ユーザが嗜好するコンテンツの特徴を表すユーザ嗜好ベクトルとを合成した合成ベクトルを生成するベクトル合成部をさらに含み、
前記推薦部は、前記合成ベクトルと特徴ベクトルが類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ベクトル合成部は、前記ユーザにより指定された比率で前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記被指定者及び前記指定コンテンツが合わせて2以上指定された場合、当該前記被指定者又は前記指定コンテンツのそれぞれに対応する表示、及び、前記ユーザに対応する表示を所定の位置に表示するとともに、それぞれの表示位置から前記ユーザにより指定された位置までの距離に基づいて、前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する比率を設定する設定画面の表示を制御する表示制御部を
さらに含む請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記被指定者が指定された場合、前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する比率を設定する設定画面において、前記被指定者の名称を表示するように制御する表示制御部をさらに含み、
前記ベクトル合成部は、前記設定画面において設定された比率で、前記被指定者が関わるコンテンツの特徴を表す前記指定特徴ベクトルと前記ユーザ嗜好ベクトルとを合成する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記指定特徴ベクトルを生成する指定特徴ベクトル生成部と、
前記ユーザ嗜好ベクトルを生成するユーザ嗜好ベクトル生成部と
をさらに含む請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンテンツの重複登録数及び各ユーザのコンテンツに対する評価のうち少なくとも一方に基づいて、前記被指定者が関わるコンテンツの代表作を抽出する代表作抽出部をさらに含み、
前記指定特徴ベクトル生成部は、抽出された前記代表作の特徴ベクトルに基づいて、前記被指定者に対する前記指定特徴ベクトルを生成する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記推薦部は、前記ユーザに推薦するコンテンツのリストを生成するとともに、前記合成ベクトルと各コンテンツの特徴ベクトルとの類似度に基づいて、リスト内のコンテンツの順番を設定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記推薦部は、前記ユーザに推薦するコンテンツのリストを生成し、
コンテンツの重複登録数及び各ユーザのコンテンツに対する評価のうち少なくとも一方に基づいて、前記被指定者、又は、前記指定コンテンツに関わる人若しくはグループが関わるコンテンツの代表作を抽出する代表作抽出部と、
抽出された前記代表作を前記リストの上位に挿入する代表作挿入部と
をさらに含む請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記代表作抽出部は、所定の地域毎に前記代表作を抽出する
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンテンツの推薦を行う情報処理装置が、
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得し、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
ステップを含む処理を実行する情報処理方法。
【請求項12】
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を取得し、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
サーバとクライアントにより構成され、
前記クライアントは、
ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報を前記サーバに送信する送信部を
含み、
前記サーバは、
前記クライアントから送信された前記情報を受信する受信部と、
前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する推薦部と
を含む情報処理システム。
【請求項14】
クライアントが、ユーザにより指定された人又はグループである被指定者、及び、前記ユーザにより指定されたコンテンツである指定コンテンツのうち少なくとも一方を示す情報をサーバに送信し、
前記サーバが、前記クライアントから前記情報を受信し、前記被指定者が関わるコンテンツ、前記指定コンテンツ、及び、前記ユーザが嗜好するコンテンツのうち少なくとも1つに類似するコンテンツを前記ユーザに推薦する
ステップを含む情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−25555(P2013−25555A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159543(P2011−159543)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】