説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記録媒体、及び情報処理システム

【課題】匿名性を保ったまま現実世界において注視している対象とネット上のコミュニケーションを行うことができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記録媒体、及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、上記映像中の上記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、上記アクセス情報を用いて、上記公開情報を取得する公開情報取得部と、上記公開情報の表示を制御する表示制御部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記録媒体、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上でのコミュニケーション形態が多様化している。このコミュニケーション形態の多様化に伴い、現実世界におけるコミュニケーションとインターネット上でのコミュニケーションの融合も提案されてきた。例えば、特許文献1には、SNS(Social Network Service)上における友達情報を用いて、友達を介してリンクされる人物が現実世界において近くに居る場合に通知することにより現実世界のコミュニケーションの促進を支援するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−48287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、インターネット上のコミュニケーションと現実世界のコミュニケーションの融合により、現実世界におけるコミュニケーションの促進を支援する取り組みは、比較的活発になされてきた。しかし、匿名性を保ったまま現実世界においてネット上のコミュニケーションを利用するニーズが潜在的に存在している可能性がある。
【0005】
そこで、本開示では、匿名性を保ったまま現実世界において注視している対象とネット上のコミュニケーションを行うことのできる、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記録媒体、及び情報処理システムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、上記映像中の上記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、上記アクセス情報を用いて、上記公開情報を取得する公開情報取得部と、上記公開情報の表示を制御する表示制御部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0007】
また、本開示によれば、ユーザが注視する対象を含む映像を取得することと、上記映像中の上記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得することと、上記アクセス情報を用いて、上記公開情報を取得することと、上記公開情報の表示を制御することと、を含む情報処理方法が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、コンピュータを、ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、上記映像中の上記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、上記アクセス情報を用いて、上記公開情報を取得する公開情報取得部と、上記公開情報の表示を制御する表示制御部と、を備える、情報処理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0009】
また、本開示によれば、コンピュータを、ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、上記映像中の上記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、上記アクセス情報を用いて、上記公開情報を取得する公開情報取得部と、上記公開情報の表示を制御する表示制御部と、を備える、情報処理装置として機能させるためのプログラムを記録する、コンピュータに読取り可能な記録媒体が提供される。
【0010】
また、本開示によれば、ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、上記映像中の上記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、上記アクセス情報を用いて、上記公開情報を取得する公開情報取得部と、上記公開情報の表示を制御する表示制御部と、を備える情報処理装置と、位置情報に基づいて特定される上記対象と対応づけられる上記公開情報への上記アクセス情報を上記情報処理装置に提供する位置共有サーバと、上記期限付アクセス権を有する上記ユーザからのアクセスに応じて、上記公開情報を提供する公開情報提供サーバと、を備える情報処理システムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本開示によれば、匿名性を保ったまま現実世界において注視している対象とネット上のコミュニケーションを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の一実施形態に係るコミュニケーションシステムの概要を説明する説明図である。
【図2】本開示の第1の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成を示す説明図である。
【図3】同実施形態に係るユーザ装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態における対象位置の推定方法を概略的に説明する説明図である。
【図5】同実施形態における視線方向の特定方法を概略的に説明する説明図である。
【図6】同実施形態におけるユーザから対象位置までの距離推定方法の第1の例を示す説明図である。
【図7】同実施形態におけるユーザから対象位置までの距離推定方法の第2の例を示す説明図である。
【図8】同実施形態におけるユーザから対象位置までの距離推定方法の第3の例を示す説明図である。
【図9】同実施形態に係るユーザ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図10】同実施形態に係る位置共有サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図11】同実施形態に係る公開情報サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図12】同実施形態における公開情報の一例について説明する説明図である。
【図13】同実施形態における公開情報の他の一例について説明する説明図である。
【図14】同実施形態における公開情報の他の一例について説明する説明図である。
【図15】同実施形態におけるアクション通知の一例を示す説明図である。
【図16】同実施形態に係るコミュニケーションシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【図17】同実施形態に係るコミュニケーションシステムの他の動作例を示すシーケンス図である。
【図18】本開示の第2の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成を示す説明図である。
【図19】同実施形態における視覚共有について概略的に示す説明図である。
【図20】同実施形態に係るユーザ装置の機能構成を示すブロック図である。
【図21】同実施形態に係る位置・視界共有サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図22】同実施形態に係るコミュニケーションシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【図23】本開示の第3の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成を示す説明図である。
【図24】同実施形態に係るユーザ装置の構成を示すブロック図である。
【図25】同実施形態に係るコミュニケーションシステムの動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.第1の実施形態(位置情報に基づいてアクセス情報を取得する例)
2−1.システム構成
2−2.ユーザ装置の機能構成
2−3.ユーザ装置のハードウェア構成例
2−4.位置共有サーバの機能構成
2−5.公開情報サーバの機能構成
2−6.動作例
3.第2の実施形態(位置情報及び視界情報に基づいてアクセス情報を取得する例)
3−1.システム構成
3−2.ユーザ装置の機能構成
3−3.位置・視界共有サーバの機能構成
3−4.動作例
4.第3の実施形態(アクセス情報を情報公開者が発信する例)
4−1.システム構成
4−2.ユーザ装置の機能構成
4−3.動作例
5.個人情報について
6.効果の例
【0015】
<1.概要>
まず、図1を参照しながら、本開示の各実施形態に係るコミュニケーションシステムの概要について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係るコミュニケーションシステムの概要を説明する説明図である。
【0016】
上述の通り、本開示は、現実世界において目の前に居る対象人物を特定し、特定された人物との匿名かつその場限りのコミュニケーションを支援するコミュニケーションシステムである。
【0017】
具体的にこのコミュニケーションシステムを用いて実現することのできるユーザ体験の例をここで説明する。図1に示すように、ユーザ5は、例えば街中で、所有するユーザ装置10に予めインストールされた特定のアプリケーションを起動して対象人物6に向ける。すると、ユーザ装置10の画面には、対象人物6を含む映像が表示されると共に、映像上に対象人物6が予め公開している公開情報50が表示される。
【0018】
普段、街中などにおいて見かける人は、話しかける機会がない限りコミュニケーションをとることはない。しかし、本開示のコミュニケーションシステムを用いれば、ユーザ5は、目の前に居る特定の対象人物6がネット上において公開している情報にアクセスすることができる。この公開情報は、例えば情報公開者が予め入力したメッセージであってよい。或いは、公開情報は、この公開情報にアクセスした人からのアクションを受付ける受付領域を含んでいてもよい。公開情報の詳細については、後述される。
【0019】
上述の通り、本開示のコミュニケーションシステムは、実際に目の前に居る特定の対象人物6とのインターネット上でのコミュニケーションを可能にする。またこのコミュニケーションは匿名で行われる。このため、プライバシーへの配慮も重要な要素となる。例えば、特定した対象人物6を追跡することができないように、公開情報へのアクセスは、実際に対象人物6を特定してから所定の期間内のみ可能とすることが好ましい。例えば、アクセスIDを変化させることにより、特定の対象人物6を追跡することが出来ないようにしてもよい。
【0020】
以下、対象人物の特定方法が異なる複数の実施形態を例に挙げて、本開示のコミュニケーションシステムについて説明する。
【0021】
<2.第1の実施形態(位置情報に基づいてアクセス情報を取得する例)>
[2−1.システム構成]
まず、本開示の第1の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本開示の第1の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成を示す説明図である。
【0022】
コミュニケーションシステム1は、ユーザ5の保持するユーザ装置10aと、位置共有サーバ20と、公開情報サーバ30と、対象人物6(又は情報公開者とも言う。)の保持する情報公開者端末40とを主に有する。
【0023】
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じて(ここでは各実施形態毎に)ユーザ装置10a、ユーザ装置10bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、ユーザ装置10a及びユーザ装置10bなどを特に区別する必要が無い場合には、単にユーザ装置10と称する。
【0024】
本実施形態に係るコミュニケーションシステム1は、対象人物6の位置を推定し、推定された位置情報に基づいて対象人物6の公開情報が特定される。このため、情報公開者である対象人物6は、予め公開情報を公開情報サーバ30に登録する。また、対象人物6は、移動に伴って自身の位置情報を位置共有サーバ20にアップロードする。例えば位置情報のアップロードは、所定時間間隔で定期的に実行されてよい。この共有される位置情報と、ユーザ装置10aにより推定される対象人物6の位置とを比較することにより、対象人物6が公開する公開情報が特定される。
【0025】
以下では、このコミュニケーションシステム1に含まれる各構成要素の詳細について説明する。
【0026】
[2−2.ユーザ装置の機能構成]
次に、図3〜図8を参照しながら、本実施形態に係るユーザ装置の機能構成について説明する。図3は、同実施形態に係るユーザ装置の機能構成を示すブロック図である。図4は、同実施形態における対象位置の推定方法を概略的に説明する説明図である。図5は、同実施形態における視線方向の特定方法を概略的に説明する説明図である。図6は、同実施形態におけるユーザから対象位置までの距離推定方法の第1の例を示す説明図である。図7は、同実施形態におけるユーザから対象位置までの距離推定方法の第2の例を示す説明図である。図8は、同実施形態におけるユーザから対象位置までの距離推定方法の第3の例を示す説明図である。
【0027】
((ユーザ装置10a))
図3を参照すると、本実施形態に係るユーザ装置10aは、映像取得部101と、対象位置推定部102と、方位取得部103と、位置情報取得部104と、対象距離取得部105と、アクセス情報取得部106aと、公開情報取得部107と、表示制御部108と、を主に有する。
【0028】
(映像取得部101)
映像取得部101は、ユーザ5が注視する対象(対象人物、又は対象物など)を含む映像を取得する機能を有する。映像取得部101は、例えば撮像装置であってよい。或いは、映像取得部101は、ユーザ装置10aとは別体の撮像装置により撮影される映像を取得してもよい。但し映像取得部101が取得する映像は、概ねリアルタイムの映像である。なぜならば、ユーザ5は、この映像取得部101により取得される映像を見ながらこの映像中に含まれる対象人物6を特定する。そして、この映像中の対象人物6の位置を推定し、推定される位置と実際に対象人物6が共有する位置情報とを比較することによって対象人物6の公開情報が特定される。このため、映像取得部101が取得する映像は、概ねリアルタイムの映像であることが望ましい。また、ユーザ5が注視する対象を含む映像を取得するために、映像取得部101がユーザ装置10aとは別体の撮像装置により撮影される映像を取得する場合には、この撮像装置は、ユーザ5の位置を取得する位置情報取得部104を有する装置とごく近距離に存在するものとする。映像取得部101は、表示制御部108に取得した映像を供給すると共に、対象位置推定部102に取得した映像を供給することができる。
【0029】
(対象位置推定部102)
対象位置推定部102は、対象人物6の位置を推定する機能を有する。対象位置推定部102は、図4に示すように、ユーザ位置P1(x1,y1)から対象人物6までの距離Rと視線方向θを用いることによって、対象位置P2(x2,y2)を算出することができる。このとき対象位置推定部102は、方位取得部103から取得する機器方位θの値を用いて、対象人物6への視線方位を算出することができる。例えば対象人物6が表示画面の中央付近となるときには、対象位置推定部102は、機器方位θを視線方向θとすることができる。或いは対象位置推定部102は、表示画面の中心から外れた位置の対象人物が指定される場合には、画角に対する対象人物の位置から機器方位θからの視線方向θの方位差θを算出することによって視線方向θを算出することができる。例えば図5に示されるように、画面中心から対象人物までの角度θ、画角の半分の角度θ、画素数s、及び画素数wの間には、以下の数式(1)の関係が成り立つ。
【0030】
s/w=tanθ/tanθ・・・数式(1)
【0031】
ここで、画素数wは、表示画面の横幅の半分の画素数であり、画素数sは、表示画面中心から対象人物6の位置までの距離を示す画素数である。この数式の関係を利用することによって角度θの値が求められる。ここで機器方位は、方位取得部103により取得される。このため、対象位置推定部102は、求められた角度θの値を用いて、機器方位θに画面中心から対象人物までの角度θを加えることによって視線方向θを算出する(θ=θ+θ)ことができる。
【0032】
対象位置推定部102は、ユーザ装置10aの現在位置P1(x1,y1)から視線方向θに距離R移動した位置を対象位置P2(x2,y2)とすることができる。ここで、現在位置P1は、位置情報取得部104から供給される。また視線方向θは、方位取得部103から供給される機器方位θの値を用いることによって上述の通り算出される。また距離Rは、対象距離取得部105から供給される。
【0033】
(方位取得部103)
方位取得部103は、ユーザ装置10の機器方位θを取得する機能を有する。方位取得部103は、例えば3軸加速度センサと3軸地磁気センサとを用いることにより実現することができる。例えば方位取得部103は、3軸加速度センサにより取得される3軸方向の加速度データに基づいて所定の姿勢角検出処理を行うことにより生成される姿勢角データと、3軸地磁気センサにより検出される3軸方向の地磁気データとに基づいて、ユーザ装置10の機器方位θを示す方位データを生成することができる。方位取得部103は、生成した方位データを対象位置推定部102に供給することができる。
【0034】
(位置情報取得部104)
位置情報取得部104は、ユーザ装置10の現在の位置情報を取得する機能を有する。位置情報取得部104は、例えば複数のGPS衛星からのGPS信号を受信するGPSアンテナと、受信したGPS信号に基づいてユーザ装置10の現在位置を示す位置情報を算出するGPS処理部とにより実現されてよい。また、位置情報取得部104は、GPS以外の測位衛星を用いてユーザ装置10の現在の位置情報を取得してもよい。例えば、GPS以外の測位衛星としては、ガリレオ、GLONASS、北斗、みちびきなどが挙げられる。このとき、測位衛星は、1つの種類の衛星が用いられてもよいし、複数の種類の衛星による測位信号が組合わせて用いられてもよい。実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、位置情報取得のために利用する構成を変更することが可能である。また位置情報取得部104は、複数の基地局からのWiFi電波を受信する受信機と、受信したWiFi電波の受信強度から各基地局との距離を推定し、各基地局との距離及び各基地局の位置を利用して三角測量の原理に基づいて現在位置を算出する現在位置算出部により実現されてもよい。或いは、位置情報取得部104は、絶対測位機能と併せて、ジャイロセンサ及び加速度センサから取得することのできる進行方向と速度を用いて現在位置を算出する自律航法の機能を有してもよい。位置情報取得部104は、取得した位置情報を対象位置推定部102に供給することができる。
【0035】
(対象距離取得部105)
対象距離取得部105は、ユーザ装置10から対象人物6までの距離Rを取得することができる。対象距離取得部105は、取得した距離Rの値を対象位置推定部102に供給することができる。
【0036】
対象距離取得部105は、例えば図6に示されるように対象人物6の表示画面上の大きさ(画素数)を用いてユーザ装置10から対象人物6までの距離Rを取得してもよい。例えばこの場合、対象距離取得部105は、平均的な顔の大きさH(m)を仮定する。そして、対象距離取得部105は、表示画面上における顔の大きさh(pixel)を用いて下記に示す関係を用いることにより、距離Rを算出することができる。すなわち、数式(2)に数式(3)の関係を適用することによって、数式(4)が導かれる。この数式(4)を用いることによって距離Rが算出される。ここで、lは表示画面の縦幅の半分の値であり、Lは、このlに対応する実際の距離とする。
【0037】

【0038】
また、対象距離取得部105は、例えば図7に示されるように複眼カメラの視差を用いることによってユーザ装置10から対象人物6までの距離Rを推定することができる。このとき対象距離取得部105は、下記の数式(5)の関係を用いることによって、距離Rを算出することができる。
【0039】

【0040】
また、対象距離取得部105は、例えば図8に示されるように、測距センサを用いることによって、ユーザ装置10から対象人物6までの距離Rを取得してもよい。対象距離取得部105としては、各種の測距センサが用いられてよい。例えば、ここで用いられる測距センサとしては、超音波測距センサ、静電容量変位測距センサ、光学式測距センサ、電磁波測距センサなどが挙げられるが、上記に限られない。
【0041】
(アクセス情報取得部106a)
アクセス情報取得部106aは、映像取得部101により取得される映像中の対象人物6と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得する機能を有する。アクセス情報取得部106aは、対象位置推定部102により推定された、対象人物6の位置情報に基づいて、アクセス情報を取得することができる。具体的には、アクセス情報取得部106aは、位置共有サーバ20に、推定された対象人物6の位置情報を送信する。そしてアクセス情報取得部106aは、この位置情報に基づいて特定された人物の公開情報にアクセスするためのアクセス情報を受信する。アクセス情報取得部106aは、取得したアクセス情報を公開情報取得部107に供給することができる。
【0042】
(公開情報取得部107)
公開情報取得部107は、アクセス情報取得部106から供給されるアクセス情報を用いて、公開情報を取得する機能を有する。具体的には、公開情報取得部107は、アクセス情報を用いて、公開情報サーバ30に対象人物6の公開情報を要求する。公開情報サーバ30が対象人物6の公開情報を送信すると、公開情報取得部107は、送信された公開情報を受信して表示制御部108に取得した公開情報を供給することができる。
【0043】
また、公開情報取得部107は、公開情報の種類に基づいて選択される公開情報を取得することができる。例えば、後述される共感ボタン502を含む公開情報のみを見たいユーザ5は、共感ボタン502を含む公開情報のみが取得されるように設定してもよい。またアフィリエイトリンクを含む公開情報のみを見たいユーザ5は、アフィリエイトリンクを含む公開情報のみが取得されるように設定してもよい。また公開情報取得部107は、公開情報の公開者の属性に基づいて選択される公開情報を取得することもできる。例えば、ユーザ5が企業が公開する公開情報のみを参照したい場合には、公開者の属性が個人ではなく企業である公開情報のみが取得されるように設定することができる。また、公開情報取得部107は、対象人物6との距離に基づいて選択される公開情報を取得することもできる。また、公開情報取得部107は、予め設定される非表示ワードを含む公開情報は取得しないように取得する公開情報の選択をしてもよい。ここで、公開情報の選択は、公開情報取得部107が行ってもよいし、公開情報サーバ30において行われてもよい。
【0044】
(表示制御部108)
表示制御部108は、ユーザ装置10の表示画面の表示を制御する機能を有する。表示制御部108は、例えば映像取得部101により取得される映像を表示画面に表示させることができる。また表示制御部108は、公開情報取得部107により取得される公開情報を表示画面に表示させることもできる。例えば表示制御部108は、映像取得部101により取得される対象人物6の映像上に公開情報を重畳して表示させてもよい。また、表示制御部108は、表示させた公開情報にユーザ5からのアクションを受付ける受付領域が含まれるとき、この受付領域に対するユーザ5からのアクションに応じて表示を制御すると共に、アクションに応じた情報を公開情報サーバ30に送信することもできる。なお、表示制御部108は、ユーザ装置10に内蔵される表示装置に表示される表示画面の表示を制御してもよい。或いは表示制御部108は、ユーザ装置10とは別体の表示装置に表示される表示画面の表示を制御することもできる。
【0045】
以上、本実施形態に係るユーザ装置10aの機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。以下において、このユーザ装置10aの機能を実現するためのハードウェア構成の一例が示される。しかし、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0046】
なお、上述のような本実施形態に係るユーザ装置10aの各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作成し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0047】
[2−3.ユーザ装置のハードウェア構成例]
次に、図9を参照しながら、本開示の一実施形態に係るユーザ装置10のハードウェア構成例について説明する。図9は、同実施形態に係るユーザ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0048】
ここで、ユーザ装置10の構成の一例について説明する。図9を参照すると、ユーザ装置10は、例えば、電話網アンテナ817と、電話処理部819と、GPSアンテナ821と、GPS処理部823と、Wifiアンテナ825と、Wifi処理部827と、地磁気センサ829と、加速度センサ831と、ジャイロセンサ833と、気圧センサ835と、撮像部837と、CPU(Central Processing Unit)839と、ROM(Read Only Memory)841と、RAM(Random Access Memory)843と、操作部847と、表示部849と、デコーダ851と、スピーカ853と、エンコーダ855と、マイク857と、記憶部859とを有する。ユーザ装置10は、例えばスマートフォンであってよい。
【0049】
(電話網アンテナ817)
電話網アンテナ817は、通話及び通信用の携帯電話網と無線で接続する機能を有するアンテナの一例である。電話網アンテナ817は、携帯電話網を介して受信される通話信号を電話処理部819に供給することができる。
【0050】
(電話処理部819)
電話処理部819は、電話網アンテナ817により送受信される信号に対する各種の信号処理を行う機能を有する。電話処理部819は、例えばマイク857を介して入力され、エンコーダ855によりエンコードされた音声信号に対して各種の信号処理を行い、電話網アンテナ817に供給することができる。また電話処理部819は、電話網アンテナ819から供給される音声信号に対して各種の信号処理を行い、デコーダ851に供給することができる。
【0051】
(GPSアンテナ821)
GPSアンテナ821は、測位衛星からの信号を受信するアンテナの一例である。GPSアンテナ821は、複数のGPS衛星からのGPS信号を受信することができ、受信したGPS信号をGPS処理部823に入力する。
【0052】
(GPS処理部823)
GPS処理部823は、測位衛星から受信された信号に基づいて位置情報を算出する算出部の一例である。GPS処理部823は、GPSアンテナ821から入力された複数のGPS信号に基づいて現在の位置情報を算出し、算出した位置情報を出力する。具体的には、GPS処理部823は、GPS衛星の軌道データからそれぞれのGPS衛星の位置を算出し、GPS信号の送信時刻と受信時刻との差分時間に基づいて、各GPS衛星から当該携帯端末30までの距離をそれぞれ算出する。そして、算出された各GPS衛星の位置と、各GPS衛星から当該携帯端末30までの距離とに基づいて、現在の3次元位置を算出することができる。なお、ここで用いられるGPS衛星の軌道データは、例えばGPS信号に含まれていてもよい。或いは、GPS衛星の軌道データは、通信アンテナ825を介して外部のサーバから取得されてもよい。
【0053】
(Wifiアンテナ825)
Wifiアンテナ825は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信網との通信信号をWifiの仕様に従って送受信する機能を有するアンテナである。Wifiアンテナ825は、受信した信号を通信処理部827に供給することができる。
【0054】
(Wifi処理部827)
Wifi処理部827は、Wifiアンテナ825から供給された信号に各種の信号処理を行う機能を有する。Wifi処理部827は、供給されたアナログ信号から生成したデジタル信号をCPU839に供給することができる。
【0055】
(地磁気センサ829)
地磁気センサ829は、地磁気を電圧値として検出するセンサである。地磁気センサ829は、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の地磁気をそれぞれ検出する3軸地磁気センサであってよい。地磁気センサ829は、検出した地磁気データをCPU839に供給することができる。
【0056】
(加速度センサ831)
加速度センサ831は、加速度を電圧値として検出するセンサである。加速度センサ831は、X軸方向に沿った加速度、Y軸方向に沿った加速度、及びZ軸方向に沿った加速度をそれぞれ検出する3軸加速度センサであってよい。加速度センサ831は、検出した加速度データをCPU839に供給することができる。
【0057】
(ジャイロセンサ833)
ジャイロセンサ833は、物体の角度や角速度を検出する計測器の一種である。このジャイロセンサ833は、X軸、Y軸、及びZ軸周りの回転角の変化する速度(角速度)を電圧値として検出する3軸ジャイロセンサであってよい。ジャイロセンサ833は、検出した角速度データをCPU839に供給することができる。
【0058】
(気圧センサ835)
気圧センサ835は、周囲の気圧を電圧値として検出するセンサである。気圧センサ835は、気圧を所定のサンプリング周波数で検出し、検出した気圧データをCPU839に供給することができる。
【0059】
(撮像部837)
撮像部837は、CPU839の制御に従い、レンズを介して静止画像又は動画像を撮影する機能を有する。撮像部837は、撮影した画像を記憶部859に記憶させてもよい。
【0060】
(CPU839)
CPU839は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って携帯端末30内の動作全般を制御する。またCPU839は、マイクロプロセッサであってもよい。このCPU839は、各種プログラムに従って様々な機能を実現することができる。
【0061】
(ROM841,RAM843)
ROM841は、CPU839が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶することができる。RAM843は、CPU839の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶することができる。
【0062】
(操作部847)
操作部847は、ユーザ5が所望の操作をするための入力信号を生成する機能を有する。操作部847は、例えばタッチセンサ、マウス、キーボード、ボタン、マイク、スイッチ及びレバーなどユーザ5が情報を入力するための入力部と、ユーザ5による入力に基づいて入力信号を生成し、CPU839に出力する入力制御回路などから構成されてよい。
【0063】
(表示部849)
表示部849は、出力装置の一例であり、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、有機EL(OLED:Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ装置などの表示装置であってよい。表示部849は、ユーザ5に対して画面を表示することにより情報を提供することができる。
【0064】
(デコーダ851,スピーカ853)
デコーダ851は、CPU839の制御に従い、入力されたデータのデコード及びアナログ変換などを行う機能を有する。デコーダ851は、例えば電話網アンテナ817及び電話処理部819を介して入力された音声データのデコード及びアナログ変換などを行い、音声信号をスピーカ853に出力することができる。またデコーダ851は、例えばWifiアンテナ825及びWifi処理部827を介して入力された音声データのデコード及びアナログ変換などを行い、音声信号をスピーカ853に出力することができる。スピーカ853は、デコーダ851から供給される音声信号に基づいて音声を出力することができる。
【0065】
(エンコーダ855,マイク857)
エンコーダ855は、CPU839の制御に従い、入力されたデータのデジタル変換及びエンコードなどを行う機能を有する。エンコーダ855は、マイク857から入力される音声信号のデジタル変換及びエンコードなどを行い、音声データを出力することができる。マイク857は、音声を集音し、音声信号として出力することができる。
【0066】
(記憶部859)
記憶部859は、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0067】
[2−4.位置共有サーバの機能構成]
次に、図10を参照しながら本開示の第1の実施形態に係る位置共有サーバの機能構成について説明する。図10は、同実施形態に係る位置共有サーバの機能構成を示すブロック図である。
【0068】
((位置共有サーバ20))
図10を参照すると、位置共有サーバ20は、公開者位置取得部201と、公開者位置情報記憶部202と、問合せ位置取得部203と、マッチング部204と、通知部205とを主に有する。
【0069】
(公開者位置取得部201)
公開者位置取得部201は、公開情報を公開する公開者の位置情報を取得する機能を有する。公開者位置取得部201は、公開者の位置情報を受信すると、公開者位置情報記憶部202に公開者の位置情報を記録することができる。このとき公開者位置取得部201は、例えば公開者を識別する識別子を位置情報と共に受信して、識別子を位置情報と対応付けて記録することができる。また公開者位置取得部201は、例えば位置情報を取得した日時を記録してもよい。
【0070】
(公開者位置情報記憶部202)
公開者位置情報記憶部202は、公開者の位置情報を記憶する記憶部である。公開者位置情報記憶部202に記録される公開者位置情報は、上述の通り位置情報と、公開者の識別子と、位置情報が取得された日時とを含んでもよい。公開者位置情報記憶部202は、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0071】
(問合せ位置取得部203)
問合せ位置取得部203は、ユーザ装置10aから送信される対象人物6の位置(ここではユーザ装置10aがアクセス情報問合せのために送信する位置情報であるため問合せ位置と称する。)を取得する機能を有する。ここで問合せ位置取得部203が取得する問合せ位置は、ユーザ装置10aにより推定された対象人物6の位置情報である。問合せ位置取得部203は、取得した問合せ位置の情報をマッチング部204に供給することができる。
【0072】
(マッチング部204)
マッチング部204は、問合せ位置取得部203により取得された問合せ位置と、公開者位置情報記憶部202に記録された公開者の位置情報とをマッチングすることにより、ユーザ装置10aにより問合せされた対象人物がどの公開者であるかを特定する機能を有する。マッチング部204は、特定された公開者を識別する情報を通知部205に供給することができる。
【0073】
(通知部205)
通知部205は、マッチング部204により特定される公開者の公開情報にアクセスするためのアクセス情報を、ユーザ装置10aに通知する機能を有する。通知部205は、例えば公開情報へのアクセス期限が限られた期限付アクセス権が付与されたアクセス情報をユーザ装置10aに通知することができる。なお、通知部205は、マッチング部204により一人の公開者が特定されなかった場合には、複数の公開者からユーザ5に特定の公開者を選択させるようにしてもよい。例えば、通知部205は、マッチング部204により抽出された複数の公開者の特徴をユーザ5に提供することができる。例えば、通知部205は、「20代女性」「50代男性」といった特徴をユーザ5に通知することができる。
【0074】
なお、上記期限付アクセス権が付与されたアクセス情報の実現方法としては様々考えられる。例えば、通知部205は、対象人物6の情報にアクセスするために配信するパスワードなどのキーを例えば1分毎に変更してもよい。ユーザ5が公開情報に対してアクションを行うときには、毎回キーの提示が求められることが望ましい。場合によっては、1つ又は2つ古いキーであってもアクセス可能とすることによって、ユーザ5が注視をやめてから数分間は公開情報にアクセスすることができるようにしてもよい。このキーは、例えば公開情報にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)そのものであってもよい。
【0075】
[2−5.公開情報サーバの機能構成]
次に、図11〜図15を参照しながら本開示の第1の実施形態に係る公開情報サーバの機能構成について説明する。図11は、同実施形態に係る公開情報サーバの機能構成を示すブロック図である。図12は、同実施形態における公開情報の一例について説明する説明図である。図13は、同実施形態における公開情報の他の一例について説明する説明図である。図14は、同実施形態における公開情報の他の一例について説明する説明図である。図15は、同実施形態におけるアクション通知の一例を示す説明図である。
【0076】
((公開情報サーバ30))
図11を参照すると、公開情報サーバ30は、公開情報生成部301と、公開情報記憶部302と、要求受付部303と、公開情報提供部304と、アクション受付部305と、アクション情報生成部306と、アクション通知部307とを主に有する。
【0077】
(公開情報生成部301)
公開情報生成部301は、公開情報を生成して公開情報記憶部302に記憶させる機能を有する。公開情報生成部301は、例えば公開者の情報公開者端末40に対して、公開情報を生成するための公開情報生成画面を提供することができる。この公開情報生成画面は、例えばパーツを配置してテキストを入力することにより公開情報を生成することができてもよい。また、公開情報生成画面は、図12に示されるように、RF(Radio Frequency)タグなどに記憶された商品の情報を読取ることにより、自動的に公開情報を生成する機能を有していてもよい。例えば、RFタグを読取ることにより、自動的にアフィリエイトリンクを埋め込んだテキストを含む公開情報が生成されてもよい。例えば、公開情報は、公開者の着ている衣類、公開者の遊んでいるゲーム、公開者の読んでいる本、公開者の聞いている音楽などの情報を含むテキストや画像などであってよい。また、このテキストには、上述のように対応する商品へのアフィリエイトリンクなどが含まれてよい。この公開情報を見たユーザ5は、このリンクを操作することによって、対応する商品を購入することができる。アフィリエイトリンクには、このアフィリエイトリンクを作成したユーザ(アフィリエイターという)を特定する情報が含まれている。そして、このアフィリエイトリンクから商品を購入した人がいると、アフィリエイターに対してこの購入代金の一部が支払われる仕組みとなっている。
【0078】
ここで公開情報は、公開者からのメッセージだけに限らない。例えば図13にその他の公開情報の一例が示される。例えば、公開情報54は、公開情報54を見るユーザ5からのメッセージを受付ける入力領域541を含む。また公開情報55は、ユーザ5が公開者6に対して共感したことを容易に示すための共感ボタン502が含まれる。ユーザ5は、この共感ボタン502を押下するだけで、公開者に対して共感の意を示すことができる。また、公開情報55は、募金ボタン503を含む。この募金ボタン503は、公開者への募金を実行するためのボタンである。ユーザ5は、この募金ボタン503を押下するだけで、公開者に募金をすることができる。また、公開情報56は、公開者に関わるWebページのアドレスを含むメッセージ561と、共感ボタン502及び募金ボタン503を含む。ここで示すように、芸術活動を行っている公開者は、自らの活動をアピールするためにこの公開情報56を利用することができる。また、公開情報57は、アンケート領域571を含んでもよい。例えば公開者が着ている衣類について、「このジャケット、何色だったら欲しい?」というメッセージと、アンケートを受付けるアンケート領域571とが含まれる。このような公開情報を用いることによって、実際に着ている衣類について、どんな色であれば売れるのか市場調査に用いることもできる。このアンケート領域571には、例えば現時点までの集計結果が表示されてもよい。またこのアンケート領域571に表示される選択肢は、ユーザ5の所望する選択肢がない場合には、ユーザ5自身が新たな選択肢を生成することができてもよい。
【0079】
また、図14にさらに他の公開情報の一例が示される。例えば公開情報58及び公開情報59は、より単純に公開者からのメッセージだけを含む公開情報の一例である。例えば、公開情報58に示されるように、公開者は「年寄りじゃないから席は譲らないでください!」というメッセージを公開情報として公開することができる。また、公開情報59に示されるように、公開者は「目黒で降ります!」というメッセージを公開情報として公開することができる。このような公開情報59を公開することによって、例えばこの公開情報59を見た周りのユーザ5は、目黒駅からはこの公開者の座っている座席が空くことを知ることができる。また、この公開者が目黒駅において寝ている場合には、これに気づいた回りのユーザ5がこの公開者を起こしてあげることもできるかもしれない。
【0080】
また、ここで生成される公開情報は、公開に関する制限情報が付与されていてもよい。例えば、公開者が自分の公開情報を公開する相手を距離で制限することができてもよい。ここでは、公開情報を取得するユーザ5は、公開者である対象人物6に対してユーザ装置10をかざす。このため、近くでユーザ装置10をかざされることに不快感を抱く公開者は、所定の距離以上離れた相手に公開情報を提供するように設定することができることが好ましい。なお、この距離に基づいた公開制限は、公開者の設定に限らず、コミュニケーションシステムの負荷を調整するために設けられてもよい。
【0081】
なお、ここでは公開情報サーバ30が公開情報生成画面を提供する構成としたが、本開示はかかる例に限定されない。例えば、情報公開者端末40内のアプリケーションにおいて公開情報生成画面を生成して提供することもできる。この場合には、公開情報生成部301は、情報公開者端末40において生成された公開者情報を受信して、公開情報記憶部302に記憶させることができる。
【0082】
(公開情報記憶部302)
公開情報記憶部302は、生成された公開情報を記憶する記憶部である。公開情報記憶部302に記憶される公開情報は、公開者を識別する識別子と対応づけて管理されてよい。公開情報記憶部302は、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0083】
(要求受付部303)
要求受付部303は、ユーザ装置10からの公開情報の要求を受付ける機能を有する。例えば要求受付部303は、ユーザ装置10がアクセス情報に基づいて公開情報サーバ30にアクセスしてくると、このアクセス情報から公開者の識別子を特定して公開情報提供部304に供給することができる。
【0084】
(公開情報提供部304)
公開情報提供部304は、ユーザ装置10から要求された公開者の公開情報を提供する機能を有する。公開情報提供部304は、要求受付部303から特定の公開者の識別子が供給されると、この識別子により特定される公開者の公開情報を公開情報記憶部302から抽出する。そして公開情報提供部304は、抽出した公開情報をユーザ装置10に提供することができる。なお、公開情報提供部304は、ユーザ5が対象人物6に注視している間はセッションを維持することが望ましい。例えば公開情報提供部304は、ユーザ5が対象人物6から視線を外した場合に、時間制限のキーを発行して制限時間内はユーザ装置10とのセッションを維持することが望ましい。
【0085】
(アクション受付部305)
アクション受付部305は、ユーザ装置10に提供された公開情報に対して実行されたアクションに関する情報を受付ける機能を有する。例えば、アクション受付部305は、上述の共感ボタン502が押下されたこと、上述の公開情報内の入力領域を介して入力されたコメント、上述のアンケートに対してユーザ5が選択した選択肢、などの情報を受付けることができる。アクション受付部305は、ユーザ5からのアクションを受付けると、アクション情報生成部306に受付けた情報を供給することができる。
【0086】
(アクション情報生成部306)
アクション情報生成部306は、公開情報に対してユーザ5が実行したアクションに関するアクション情報を生成することができる。アクション情報生成部306は、公開情報毎に、例えばいつ、どこで、どのようなアクションがなされたかについての情報を生成してもよい。また、アクション情報生成部306は、アクションの種別毎に、公開情報毎のアクション数を集計して、アクション数のランキングを示すアクション情報を生成してもよい。アクション情報生成部306は、統計情報としてのアクション情報を生成してもよい。またアクション情報生成部306は、公開情報の公開者に通知するためのアクション情報を生成してもよい。
【0087】
(アクション通知部307)
アクション通知部307は、公開情報の公開者に公開情報に対するアクションに関するアクション情報を通知する機能を有する。例えばアクション通知部307は、公開情報に対してアクションが実行される毎に、公開者に対してアクションが実行された旨を通知してもよい。またこのとき、アクション通知部307は、アクションが実行されてから所定の条件を満たした後にこのアクションが実行された旨を通知してもよい。ここで、所定の条件は、例えばアクションが受付けられてから所定時間経過することであってよい。また、所定の条件は、例えばユーザと公開者とが所定の距離離れたことであってよい。また所定の条件は、例えば公開者からの要求があったことであってよい。本実施形態に係るコミュニケーションシステム1は、匿名かつその場限りのコミュニケーションを意図している。例えば周りに人が少ない場合には、アクションを実行した人物が公開者に特定されてしまうかもしれない。このため、意図的に所定時間遅らせてからアクションを通知することによって、例えば周りに人が少ないような場所においてもアクションを行ったユーザ5を特定することができないようにすることができる。この所定時間は、ユーザ5の特定を避けるために必要な時間であることが望ましい。またアクション通知部307は、アクションに関する統計情報を公開者に通知してもよい。例えば、公開者に対して通知されるアクション情報の一例としては、アクション数のランキング情報(公開者自身の順位、上位者のアクション数など)、所定期間におけるアクション数の総計であってよい。
【0088】
例えば、アクション通知部307が通知するアクション情報の一例が図15に示される。例えば、アクション情報41は、「今月あなたにイイネしてくれたのはx人で、合計y人です。」と、公開者毎の共感ボタン502押下数の集計情報を含む。また、アクション情報42は、「次のメッセージを受け取りました。・ボタン外れてますよ!・その人は痴漢じゃないですよ!」と、公開情報の入力欄に入力されたメッセージを含む。
【0089】
[2−6.動作例]
ここで、図16及び図17を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係るコミュニケーションシステム1の動作例を説明する。図16は、同実施形態に係るコミュニケーションシステムの動作例を示すシーケンス図である。図17は、同実施形態に係るコミュニケーションシステムの他の動作例を示すシーケンス図である。
【0090】
図16を参照すると、まず情報公開者端末40は、公開情報サーバ30に生成した公開情報を送信する(S100)。そして、情報公開者端末40は、定期的に位置情報を位置共有サーバ20に送信する。位置情報を受信した位置共有サーバ20は、位置情報を公開者の識別子と共に記憶させる。
【0091】
そして、ユーザ5がユーザ装置10aを情報公開者である対象人物6に向けてかざし、表示画面上に表示された対象人物をタップすると、ユーザ装置10aは、映像を取得する(S110)。このとき映像取得部101は、例えばタップ入力がなされたときのスナップショットを撮って対象位置推定部102に供給する。すると、対象位置推定部102は、対象人物の位置を推定する(S115)。
【0092】
次に、ユーザ装置10aのアクセス情報取得部106aは、対象人物の位置情報を位置共有サーバ20に送信して該当者の問合せを行う(S120)。位置共有サーバ20は、この問合せに対して該当者の特定を行うと、該当者の公開情報へのアクセスIDをユーザ装置10aに送信する(S125)。
【0093】
ユーザ装置10aは、取得したアクセスIDを用いて、公開情報サーバ30に対して対象人物の公開情報を要求する(S130)。公開情報サーバ30は、この要求に応じて対象人物の公開情報をユーザ装置10aに送信する(S140)。
【0094】
ユーザ5がこの取得した公開情報に対して何らかのアクションを行うと、ユーザ装置10aは、このアクションが実行されたことを公開情報サーバ30に通知する(S140)。公開情報サーバ30は、このアクションを情報公開者端末40に通知することができる(S145)。
【0095】
なお、このステップS145に示されるアクション通知は、図17に示されるように、所定の条件に基づいてアクション通知のタイミングが判断されてもよい。公開情報サーバ30は、ユーザ装置10aからのアクション通知(S140)が受信されてから所定の条件を満たしたか否かを判断することができる(S142)。そして、このステップS142における判断により所定の条件を満たしたと判断された後に、アクション通知が実行されてもよい(S145)。ここで、所定の条件は、例えばアクションが受付けられてから所定時間経過することであってよい。また、所定の条件は、例えばユーザと公開者とが所定の距離離れたことであってよい。また所定の条件は、例えば公開者からの要求があったことであってよい。なお、ここでアクション通知を所定の条件を満たした後に実行する変形例について説明したが、かかる構成は、下記にて説明するいずれの実施形態にも適用することができる。
【0096】
<3.第2の実施形態(位置情報及び視界情報に基づいてアクセス情報を取得する例)>
[3−1.システム構成]
次に、本開示の第2の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成について、図18を参照しながら説明する。図18は、本開示の第2の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成を示す説明図である。
【0097】
コミュニケーションシステム2は、ユーザ5の保持するユーザ装置10bと、位置・視覚共有サーバ22と、公開情報サーバ30と、情報公開者端末40とを主に有する。
【0098】
本実施形態に係るコミュニケーションシステム2は、推定された対象人物6の位置に加えて、推定された対象人物6の視界情報に基づいて、対象人物6の公開情報が特定される。
【0099】
例えば図19に示されるように、情報公開者が複数行列している状況において、ユーザ5が、行列の中の特定の対象人物6cの公開情報が欲しい場合を考えてみる。このとき、ユーザ装置10bからは対象人物6の正面がそれぞれ見えている状況であると仮定する。ここで、ユーザ装置10bは、ユーザ装置10bから取得することのできる映像に基づいて、対象人物6cの視界を推定する。図19の右下には、推定された視界画像62が示される。このとき、対象人物6cからは、人物6aと人物6bの後ろ姿が見えているはずであり、人物6aが人物6bの左に見えるはずである。また、ユーザ装置10bは、画像解析により対象人物6cの向いている方位も推定することができてもよい。
【0100】
一方、情報公開者である対象人物6は、定期的に自身の位置情報及び視界情報を位置・視界共有サーバ22にアップロードする。例えば、位置情報及び視界情報のアップロードは、所定時間間隔で定期的に実行されてよい。位置・視覚共有サーバ22は、この共有される位置情報及び視界情報と、ユーザ装置10bにより推定される対象人物6の位置情報及び視界情報とを比較することにより、対象人物6が公開する公開情報を特定することができる。このとき、視界情報には推定画像に加えて、対象人物6の向いている方位情報が含まれてもよい。そして、位置・視覚共有サーバ22は、共有される方位情報と、推定される方位情報とをさらにマッチングに用いることができる。なお、ここでアップロードされる視界情報は、例えば情報公開者からみた視界を含む映像データを含んでよい。また、ここでアップロードされる視界情報は、情報公開者の向いている方位情報を含んでもよい。
【0101】
以下では、このコミュニケーションシステム2に含まれる各構成要素の詳細について説明する。なお、以下の説明中において、第1の実施形態と同様である点については説明を省略し、主に差異点についてのみ述べる。
【0102】
[3−2.ユーザ装置の機能構成]
次に、図20を参照しながら、本実施形態に係るユーザ装置の機能構成について説明する。図20は、同実施形態に係るユーザ装置の機能構成を示すブロック図である。
【0103】
((ユーザ装置10b))
図20を参照すると、本実施形態に係るユーザ装置10bは、映像取得部101と、対象位置推定部102と、方位取得部103と、位置情報取得部104と、対象距離取得部105と、対象視界推定部109と、アクセス情報取得部106bと、公開情報取得部107と、表示制御部108とを主に有する。
【0104】
(対象視界推定部109)
対象視界推定部109は、対象人物6の視界情報を推定する機能を有する。図19を用いて上述されたように、本実施形態においては視界情報が対象人物の公開情報を特定するために用いられる。対象視界推定部109は、映像取得部101の取得する映像を用いて、対象人物6の推定される視界情報を生成することができる。例えば、この視界情報は、映像取得部101により取得される映像から推定される、対象人物6から見た視界画像を含む。また、視界情報は、対象人物6の向いている方位情報を含んでもよい。対象視界推定部109は、推定した視界情報と、対象位置推定部102により推定された対象人物6の位置情報とをアクセス情報取得部106bに供給することができる。
【0105】
(アクセス情報取得部106b)
アクセス情報取得部106bは、映像取得部101により取得される映像中の対象人物6と対応付けられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得する機能を有する。アクセス情報取得部106bは、対象位置推定部102により推定された、対象人物6の位置情報に基づいて、アクセス権を取得することができる。また、アクセス情報取得部106bは、対象視界推定部109により推定された、対象人物6の視界情報に基づいて、アクセス権を取得することができる。具体的には、アクセス情報取得部106bは、位置・視界共有サーバ22に、推定された、対象人物6の位置情報及び視界情報を送信する。そしてアクセス情報取得部106bは、この位置情報及び視界情報の少なくともいずれかに基づいて特定された人物の公開情報にアクセスするためのアクセス情報を受信する。アクセス情報取得部106bは、取得したアクセス情報を公開情報取得部107に供給することができる。
【0106】
以上、本実施形態に係るユーザ装置10bの機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。このユーザ装置10bは、本開示の第1の実施形態において図9を用いて説明したハードウェア構成を取ることができる。しかし、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0107】
なお、上述のような本実施形態に係るユーザ装置10bの各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作成し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0108】
[3−3.位置・視界共有サーバの機能構成]
次に、図21を参照しながら本開示の第2の実施形態に係る位置・視界共有サーバの機能構成について説明する。図21は、同実施形態に係る位置・視界共有サーバの機能構成を示すブロック図である。
【0109】
((位置・視界共有サーバ22))
図21を参照すると、位置・視界共有サーバ22は、公開者位置視界取得部221と、公開者位置・視界情報記憶部222と、問合せ位置視界取得部223と、マッチング部224と、通知部225とを主に有する。
【0110】
(公開者位置視界取得部221)
公開者位置視界取得部221は、公開情報を公開する公開者の位置情報及び視界情報を取得する機能を有する。公開者位置視界取得部221は、公開者の位置情報及び視界情報を受信すると、公開者位置・視界情報記憶部222に公開者の位置情報及び視界情報を記憶させる。このとき公開者位置視界取得部221は、例えば公開者を識別する識別子を位置情報及び視界情報と共に受信して、識別子を位置情報と対応付けて記憶させることができる。また公開者位置視界取得部221は、例えば位置情報及び視界情報を取得した日時を位置情報及び視界情報と対応付けて記憶させてもよい。
【0111】
(公開者位置・視界情報記憶部222)
公開者位置・視界情報記憶部222は、公開者の位置情報及び視界情報を記憶する記憶部である。公開者位置・視界情報記憶部222に記憶される情報は、上述の通り位置情報と、視界情報と、公開者の識別子と、位置情報及び視界情報が取得された日時とを含んでよい。また公開者位置・視界情報記憶部222は、データ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置、および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ここで記憶媒体としては、例えばフラッシュメモリ、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)、及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリや、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体などが用いられてよい。
【0112】
(問合せ位置視界取得部223)
問合せ位置視界取得部223は、ユーザ装置10bから送信される対象人物6の位置情報及び視界情報を取得する機能を有する。ここで問合せ位置視界取得部223が取得する位置情報及び視界情報は、ユーザ装置10bにおいて推定された位置情報及び視界情報である。ここで、位置視界取得部223がユーザ装置10bから取得する位置情報を問合せ位置情報と称し、同様に位置視界取得部223がユーザ装置10bから取得する視界情報を問合せ視界情報と称する。問合せ位置視界取得部223は、取得した問合せ位置情報及び問合せ視界情報をマッチング部224に供給することができる。
【0113】
(マッチング部224)
マッチング部224は、問合せ位置視界取得部221により取得された問合せ位置情報及び問合せ視界情報の少なくともいずれかに基づいて、ユーザ装置10bにより問合せされた対象人物がどの公開者であるかを特定する機能を有する。例えばマッチング部224は、問合せ位置情報と、公開者位置・視界情報記憶部に記憶される位置情報とをマッチングすることにより、公開者を抽出することができる。このとき、マッチング部224は、公開者が複数抽出された場合に、さらに視界情報のマッチングを行ってもよい。すなわち、位置情報に基づいて公開者が複数抽出されると、マッチング部224は、問合せ視界情報と、公開者位置・視界情報記憶部に記憶される視界情報とをマッチングすることにより、公開者を特定してもよい。マッチング部224は、特定された公開者を識別する情報を通知部225に供給することができる。
【0114】
(通知部225)
通知部225は、マッチング部224により特定される公開者の公開情報にアクセスするためのアクセス情報を、ユーザ装置10bに通知する機能を有する。通知部225は、例えば公開情報へのアクセス期限が限られた期限付アクセス権が付与されたアクセス情報をユーザ装置10bに通知することができる。なお、通知部225は、マッチング部224により一人の公開者が特定されなかった場合には、複数の公開者からユーザ5に特定の公開者を選択させるようにしてもよい。例えば、通知部225は、マッチング部224により抽出された複数の公開者の特徴をユーザ5に提供することができる。例えば、通知部225は、「20代女性」「50代男性」といった特徴をユーザ5に通知することができる。
【0115】
[3−4.動作例]
ここで、図22を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係るコミュニケーションシステム2の動作例を説明する。図22は、同実施形態に係るコミュニケーションシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【0116】
図22を参照すると、まず情報公開者端末40は、公開情報サーバ30に生成した公開情報を送信する(S200)。そして、情報公開者端末40は、定期的に位置情報及び視界情報を位置・視界共有サーバ22に送信する。このとき、上述の通り情報公開者端末40は、公開者を識別する情報を位置・視界共有サーバ22に送信してよい。位置情報及び視界情報を受信した位置・視界共有サーバ22は、位置情報及び視界情報を、公開者の識別子と共に記憶させる。
【0117】
そして、ユーザ5がユーザ装置10bを情報公開者である対象人物6に向けてかざし、表示画面上に表示された対象人物をタップすると、ユーザ装置10bは、映像を取得する(S210)。このとき映像取得部101は、例えばタップ入力がなされたときのスナップショットを撮って対象位置推定部102に供給する。すると、対象位置推定部102は、対象人物の位置を推定する(S215)。
【0118】
また、対象視界推定部109は、スナップショットを用いて、対象人物6の視界を推定する(S217)。このとき、対象視界推定部109は、対象人物6の視界画像を生成すると共に、対象人物6の向いている方位を推定してもよい。
【0119】
次に、ユーザ装置10bのアクセス情報取得部106bは、対象人物6の位置情報を位置・視界共有サーバ22に送信して該当者の問合せを行う(S220)。位置・視界共有サーバ22は、この問合せに対して位置・視界マッチング処理を行う(S222)。そしてこの位置・視界マッチング処理により該当者が特定されると、位置・視界共有サーバ22は、該当者の公開情報へのアクセスIDをユーザ装置10bに送信する(S225)。
【0120】
ユーザ装置10bは、取得したアクセスIDを用いて、公開情報サーバ30に対して対象人物6の公開情報を要求する(S230)。公開情報サーバ30は、この要求に応じて対象人物6の公開情報をユーザ装置10bに送信する(S235)。ユーザ装置10bの表示制御部108は、取得した公開情報を表示画面上に表示する。
【0121】
ユーザ5が表示された公開情報に対して何らかのアクションを行うと、ユーザ装置10bは、このアクションが実行されたことを公開情報サーバ30に通知する(S240)。公開情報サーバ30は、このアクションを情報公開者端末40に通知することができる(S245)。
【0122】
<4.第3の実施形態(アクセス情報を情報公開者が発信する例)>
[4−1.システム構成]
次に、本開示の第3の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成について、図23を参照しながら説明する。図23は、本開示の第3の実施形態に係るコミュニケーションシステムの構成を示す説明図である。
【0123】
上記の第1の実施形態及び第2の実施形態に係るコミュニケーションシステムは、対象者6の位置情報などに基づいたマッチングにより公開者を特定してアクセス情報を取得する構成を有していた。しかし、本技術はかかる例に限定されず、ここで第3の実施形態として示されるように、公開者が発信するアクセス情報が直接ユーザ装置10cにより読取られてもよい。ここでは、公開者は、光通信を用いることによりアクセス情報を発信している。
【0124】
本開示の第3の実施形態に係るコミュニケーションシステム3は、ユーザ5の保持するユーザ装置10cと、公開情報サーバ30と、情報公開者端末40とを主に有する。情報公開者は、自身の公開情報にアクセスするためのアクセスIDを光の点滅パターンを用いて発信している。この光は、不可視光であってよい。ユーザ装置10cは、撮像装置によりこの点滅パターンを読取り、アクセスIDを取得することができる。
【0125】
以下では、本開示の第1の実施形態又は第2の実施形態と同様である点については同じ符号を付することにより説明を省略し、主に差異点についてのみ述べる。
【0126】
[4−2.ユーザ装置の機能構成]
次に、図24を参照しながら、本実施形態に係るユーザ装置の機能構成について説明する。図24は、同実施形態に係るユーザ装置の構成を示すブロック図である。
【0127】
((ユーザ装置10c))
図24を参照すると、本実施形態に係るユーザ装置10cは、映像取得部101と、アクセス情報取得部106cと、公開情報取得部107と、表示制御部108とを主に有する。
【0128】
(アクセス情報取得部106c)
アクセス情報取得部106cは、映像取得部101により取得される映像中の対象人物6と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得する機能を有する。アクセス情報取得部106cは、映像取得部101により取得される映像から光の点滅パターンを読取り、このパターンにより示されるアクセスIDを取得することができる。アクセス情報取得部106cは、取得したアクセス情報を公開情報取得部107に供給することができる。なお、このアクセスIDは、公開情報サーバ30上のアクセスIDと同期がとられている。例えばワンタイムパスワードのタイムスタンプ方式などが用いられてよい。
【0129】
以上、本実施形態に係るユーザ装置10cの機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。このユーザ装置10bは、本開示の第1の実施形態において図9を用いて説明したハードウェア構成を取ることができる。しかし、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
【0130】
なお、上述のような本実施形態に係るユーザ装置10cの各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作成し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
【0131】
[4−3.動作例]
ここで、図25を参照しながら、本開示の第3の実施形態に係るコミュニケーションシステム3の動作例を説明する。図25は、同実施形態に係るコミュニケーションシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【0132】
図25を参照すると、まず、情報公開者端末40は、公開情報サーバ30に生成した公開情報を送信する(S300)。そして、情報公開者端末40は、アクセスIDを発信する(S305)。情報公開者は、不特定の装置に対して光の点滅パターンを用いてアクセスIDを発信する。なお、ここでは情報公開者端末40がアクセスIDを発信するものとして記述されるが、本技術はかかる例に限定されない。ユーザ装置10cがこの光を受けることのできる範囲内において、イメージセンサを情報公開者に向け、映像取得部101が映像を取得する(S310)。そして、アクセス情報取得部106cは、取得された映像からアクセス情報を読み取ることにより取得する(S315)。
【0133】
次に、ユーザ装置10cは、取得したアクセスIDを用いて、公開情報サーバ30に対して対象人物6の公開情報を要求する(S330)。公開情報サーバ30は、この要求に応じて対象人物6の公開情報をユーザ装置10cに送信する(S335)。
【0134】
ユーザ5が表示された公開情報に対して何らかのアクションを行うと、ユーザ装置10cは、このアクションが実行されたことを公開情報サーバ30に通知する(S340)。公開情報サーバ30は、このアクションを情報公開者端末40に通知することができる(S345)。
【0135】
<5.個人情報について>
以上説明したように、本開示の各実施形態に係るコミュニケーションシステムによれば、現時点において目の前に居る他人と、お互い匿名でコミュニケーションを行うことができる。このとき、匿名のコミュニケーションを意図しているために、本開示の各実施形態に係るコミュニケーションシステムは、システムの利用履歴情報を適切に管理することも重要である。
【0136】
例えば、閲覧した公開情報に対してアクションを行ったユーザ5側に残る履歴としては、いつ、どこで、何をしたかに関する情報であってよい。また、アクションを行った対象人物に関する情報については、取得した映像を残すか否かが公開者側の設定に従って制御されてもよい。また、取得した画像を残すことができないようにしてもよい。または、アクションを行った回数が履歴情報として残されてもよい。
【0137】
また、公開者側に残る履歴としては、いつ、どこで、何をされたかに関する情報であってよい。また、アクションを行ったユーザ5に関する情報は残さないことが望ましい。または、それぞれのアクションが行われた回数のみが残されてもよい。
【0138】
また、コミュニケーションシステムが記憶する履歴情報としては、いつ、どこで、誰が、誰に、何を行ったかについての情報であってよい。ただし、ユーザ5及び対象人物6に関する情報は、例えば個人情報を守るための制御や統計情報の生成に用いられ、ユーザ5又は公開者に対して提供されないことが望ましい。また上述の通り、個人を特定しない範囲内で統計情報が提供されてもよい。例えばランキング情報などは、利用促進に寄与すると考えられる。
【0139】
また、上記の実施形態においては、公開情報にアフィリエイトリンクを含むことが記載されている。しかし、アフィリエイトIDから個人が特定されることは、匿名のコミュニケーションを意図する本コミュニケーションシステムにとっては望ましくない。このため、例えば本開示のコミュニケーションシステム内だけで利用することのできるアフィリエイトIDが提供されてもよい。さらに、このアフィリエイトIDが所定時間毎に変更されれば、さらに個人の追跡が困難となり、個人情報の保護につながる。例外的に、著名人が公開者である場合には、履歴情報が残せるようにしてもよい。
【0140】
<6.効果の例>
以上説明したように、本開示の各実施形態に係るコミュニケーションシステムによれば、現時点において目の前に居る他人と、お互い匿名で、個人情報を渡さずにコミュニケーションを行うことができる。ここでお互い匿名とすることにより、ある程度気軽なコミュニケーションが期待できる。例えば公開情報に設けられたメッセージの入力領域を用いれば、お互いに身元を明かさずに目の前の他人に言葉をかけることができる。また、公開情報に設けられた共感ボタンを押下することにより、自分を注視して何らかの共感が持たれたことを可視化することができる。人目を可視化することにより新たなコミュニケーションの形態が生み出される可能性がある。
【0141】
また、特定の対象人物6を特定するために、上述のように位置情報や直接発信するアクセスIDが用いられる。このため、サービス利用のために顔写真を公開する必要はなく、個人情報の保護の観点からも望ましい。
【0142】
また、公開情報に設けられた募金ボタンを用いれば、善意を顕在化することもできる。かかるシステムによれば、ボタンを押下するという簡単な行為によって募金を行うことができる。このとき、募金を受ける対象が目の前に居る人であるために、募金を受ける対象を直接目で見つつも匿名で善意を表すことができる。
【0143】
また、例えば公開情報に設けられたメッセージの入力欄は、騒音の中など声が届かない環境でのコミュニケーションを可能にすることができる。また、公開情報に自分が着用している衣類、持っている商品、聞いている音楽などをアピールするとともに、見た人が直接購入することができるリンクへ誘導することができれば、新たなビジネスを創造することができる可能性がある。
【0144】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0145】
例えば、上記実施形態においては、ユーザ装置10がスマートフォンである場合について説明されたが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。例えばユーザ装置10は、PC(Personal Computer)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器、PDA(Personal Digital Assistants)などの情報処理装置であってもよい。また、上記にて説明されたユーザ装置10のハードウェア構成は、ユーザ装置10がスマートフォンである場合の一例である。ユーザ装置10は、ここで説明される構成要素の一部を省略する構成を取りうることはもちろん、ここで説明される構成要素以外の構成要素を有する構成をも取りうる。
【0146】
また、上記実施形態においては、ユーザ5がユーザ装置10を対象人物6にかざして映像を取得し、対象人物6を表示画面上で特定することにより対象人物6の公開する公開情報のアクセス情報を取得することとしたが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。例えば、第1の実施形態及び第2の実施形態において説明したように、位置情報に基づいて対象人物6を特定する場合には、まずユーザ5の周辺に情報を公開している公開者が存在しているかどうかを地図やレーダー表示などでユーザ装置10に表示させてもよい。
【0147】
また、上記実施形態においては、対象人物から公開情報を特定することとしたが、本開示の技術的思想はかかる例に限定されない。例えば、人物ではなくモノに対して公開情報が対応づけられてもよい。
【0148】
なお、上記実施形態においては、ユーザ装置10の機能は一体の装置により実現されることとしたが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。例えば、ユーザ装置10の機能は、2台以上の装置が連携して実現されてもよい。例えば、頭部装着型表示装置(以下、ヘッドマウントディスプレイ:HMDと称する)がユーザ装置10と連携して用いられてもよい。例えばHMDにおいて対象人物6の指定が行われてもよい。この場合、所定時間以上注視している状態が継続すると、注視している領域に存在する人物が対象人物6として指定されてもよい。或いは、片目をつぶって行う合図(いわゆるウインク)によって対象人物6が指定されてもよい。また例えば、HMDのディスプレイ上に公開情報が表示されてもよい。このHMD上に表示される公開情報に対するアクション操作は、例えばHMDにおいて行われてもよい。或いは、HMD上に表示される公開情報に対するアクション操作は、ユーザ装置10などの他の装置において行われてもよい。このとき、ユーザ装置10とHMDとの連携は、例えばユーザIDにより同一のユーザ5であることが認証されることが望ましい。またはユーザ装置10は、近距離無線通信を用いて接続することのできるHMDにのみ公開情報が表示されるようにしてもよい。
【0149】
例えば上記にて本開示の技術的思想を実現するための一例として、位置共有サーバ20、位置・視界共有サーバ22、及び公開情報サーバ30の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。
【0150】
また、上記実施形態においては、公開者の位置を発信する端末と、公開情報を生成する端末と、アクション通知を受信する端末とは、同じ情報公開者端末40であることとしたが、本技術はかかる例に限定されない。公開者の位置を発信する端末と、公開情報を生成する端末と、アクション通知を受信する端末とは、それぞれ別体の装置であってもよい。また、公開者の位置を発信する端末と、公開情報を生成する端末と、アクション通知を受信する端末とは、一部が別体の装置であってもよい。例えば、公開者の位置を発信する端末は、携帯型の装置であり、例えばスマートフォンであってよい。また公開情報を生成する端末、及びアクション通知を受信する端末は、必ずしも携帯型の装置である必要はない。例えば公開情報を生成する端末、及びアクション通知を受信する端末は、PC(Personal Computer)であってよい。
【0151】
尚、本明細書において、シーケンス図に記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、本開示の技術的思想の範疇内において、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【0152】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置。
(2)
前記公開情報は、前記ユーザからのアクションを受付ける受付領域を含む、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記公開情報取得部は、前記公開情報の種類に基づいて選択される公開情報を取得する、前記(1)または(2)のいずれかに記載の情報処理装置。
(4)
前記公開情報取得部は、前記公開情報の公開者の属性に基づいて選択される公開情報を取得する、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の情報処理装置。
(5)
前記公開情報取得部は、前記対象との距離に基づいて選択される公開情報を取得する、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
(6)
前記対象の位置を推定する位置推定部、
をさらに備え、
前記アクセス情報取得部は、推定された前記位置に基づいて特定される前記対象と対応づけられる前記アクセス情報を取得する、
前記(1)〜(5)のいずれかに記載の情報処理装置。
(7)
前記対象の視界を推定する視界推定部、
をさらに備え、
前記アクセス情報取得部は、推定された前記視界にさらに基づいて特定される前記対象と対応づけられる前記アクセス情報を取得する、
前記(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記表示制御部は、前記情報処理装置と対応づけられる頭部装着型表示装置に前記公開情報を表示させる、
前記(1)〜(7)のいずれかに記載の情報処理装置。
(9)
前記アクセス情報取得部は、前記映像から、前記対象が発信する光の点滅パターンを取得し、前記点滅パターンに基づいて前記アクセス情報を取得する、
前記(1)に記載の情報処理装置。
(10)
前記受付領域は、前記ユーザが募金を行うためのボタンを含む、前記(2)に記載の情報処理装置。
(11)
前記受付領域は、前記公開情報の公開者へ送付するコメントの入力欄を含む、前記(2)に記載の情報処理装置。
(12)
前記受付領域により受付けられた前記アクションは、前記公開情報を提供する公開情報提供サーバに送信され、
前記公開情報提供サーバに送信された前記アクションは、所定の条件を満たした後に、前記公開情報の公開者へ通知される、前記(2)に記載の情報処理装置。
(13)
前記所定の条件は、前記アクションの受付から所定時間経過することである、
前記(12)に記載の情報処理装置。
(14)
前記所定の条件は、前記ユーザと前記公開情報の公開者とが所定の距離離れたことである、
前記(12)に記載の情報処理装置。
(15)
前記公開情報は、アフィリエイトリンクを含む、
前記(1)〜(14)に記載の情報処理装置。
(16)
ユーザが注視する対象を含む映像を取得することと、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得することと、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得することと、
前記公開情報の表示を制御することと、
を含む、情報処理方法。
(17)
コンピュータを、
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置として機能させるためのプログラム。
(18)
コンピュータを、
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置として機能させるためのプログラムを記録する、コンピュータに読取り可能な記録媒体。
(19)
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置と、
位置情報に基づいて特定される前記対象と対応づけられる前記公開情報への前記アクセス情報を前記情報処理装置に提供する位置共有サーバと、
前記期限付アクセス権を有する前記ユーザからのアクセスに応じて、前記公開情報を提供する公開情報提供サーバと、
を備える、情報処理システム。
(20)
前記公開情報は、前記ユーザからのアクションを受付ける受付領域を含み、
前記公開情報提供サーバは、前記ユーザからのアクションを受付けると、所定の条件を満たした後に、前記アクションの受付を前記公開情報の公開者へ通知する、前記(19)に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0153】
1,2,3 コミュニケーションシステム
10 ユーザ装置
101 映像取得部
102 対象位置推定部
103 方位取得部
104 位置情報取得部
105 対象距離取得部
106 アクセス情報取得部
107 公開情報取得部
109 対象視界推定部
20 位置共有サーバ
22 位置・視界共有サーバ
30 公開情報サーバ
40 情報公開者端末


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記公開情報は、前記ユーザからのアクションを受付ける受付領域を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記公開情報取得部は、前記公開情報の種類に基づいて選択される公開情報を取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記公開情報取得部は、前記公開情報の公開者の属性に基づいて選択される公開情報を取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記公開情報取得部は、前記対象との距離に基づいて選択される公開情報を取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記対象の位置を推定する位置推定部、
をさらに備え、
前記アクセス情報取得部は、推定された前記位置に基づいて特定される前記対象と対応づけられる前記アクセス情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記対象の視界を推定する視界推定部、
をさらに備え、
前記アクセス情報取得部は、推定された前記視界にさらに基づいて特定される前記対象と対応づけられる前記アクセス情報を取得する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記情報処理装置と対応づけられる頭部装着型表示装置に前記公開情報を表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記アクセス情報取得部は、前記映像から、前記対象が発信する光の点滅パターンを取得し、前記点滅パターンに基づいて前記アクセス情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記受付領域は、前記ユーザが募金を行うためのボタンを含む、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記受付領域は、前記公開情報の公開者へ送付するコメントの入力欄を含む、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記受付領域により受付けられた前記アクションは、前記公開情報を提供する公開情報提供サーバに送信され、
前記公開情報提供サーバに送信された前記アクションは、所定の条件を満たした後に、前記公開情報の公開者へ通知される、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記所定の条件は、前記アクションの受付から所定時間経過することである、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記所定の条件は、前記ユーザと前記公開情報の公開者とが所定の距離離れたことである、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記公開情報は、アフィリエイトリンクを含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項16】
ユーザが注視する対象を含む映像を取得することと、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得することと、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得することと、
前記公開情報の表示を制御することと、
を含む、情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータを、
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピュータを、
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置として機能させるためのプログラムを記録する、コンピュータに読取り可能な記録媒体。
【請求項19】
ユーザが注視する対象を含む映像を取得する映像取得部と、
前記映像中の前記対象と対応づけられる公開情報への期限付アクセス権が付与されたアクセス情報を取得するアクセス情報取得部と、
前記アクセス情報を用いて、前記公開情報を取得する公開情報取得部と、
前記公開情報の表示を制御する表示制御部と、
を備える、情報処理装置と、
位置情報に基づいて特定される前記対象と対応づけられる前記公開情報への前記アクセス情報を前記情報処理装置に提供する位置共有サーバと、
前記期限付アクセス権を有する前記ユーザからのアクセスに応じて、前記公開情報を提供する公開情報提供サーバと、
を備える、情報処理システム。
【請求項20】
前記公開情報は、前記ユーザからのアクションを受付ける受付領域を含み、
前記公開情報提供サーバは、前記ユーザからのアクションを受付けると、所定の条件を満たした後に、前記アクションの受付を前記公開情報の公開者へ通知する、請求項19に記載の情報処理システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2013−54494(P2013−54494A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191483(P2011−191483)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】