情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体
【課題】フォームオーバレイに必要な印刷データの位置とフォームファイルのフィールド図形との対応付けを簡易に行う。
【解決手段】帳票印刷サーバ200は、フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する。次に帳票印刷サーバ200は、そのオフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける。
【解決手段】帳票印刷サーバ200は、フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する。次に帳票印刷サーバ200は、そのオフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォームオーバレイに必要な印刷データの位置とフォームファイルのフィールド図形とを対応付ける技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ホストコンピュータからの印刷データに従い、帳票を印刷するプログラム(以下、フォームオーバレイと称す)は、多くの企業で利用されている。フォームオーバレイにて、ホストコンピュータからの印刷データの位置情報とフォームのフィールド図形とを関連付けるマッピング設定というものがある。このマッピング設定では、CRTモニタを見ながらポインティングデバイスやキーボードを操作し、数多くのフィールド図形を割り当てていく必要がある。
【0003】
フォームオーバレイのフォーム設計によってはフィールド図形の項目が多くなり、マッピング設定作業に工数を費やすことになるため、フォームオーバレイのシステム設定者の作業負荷が大きくなっている。フォームオーバレイは、フォーム設計の操作性だけでなく、マッピング設定のユーザビリティも重要となっている。ここで特許文献1には、帳票に印刷するデータと帳票フォームとの関連付け(マッピング)を簡単に行うことができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−108590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マッピング設定では、印刷データの位置情報とフォームのフィールド図形との関連付けが行われるが、フィールド図形の数が多いと、ユーザにとってマッピング設定が手間となってしまう。そこで、連続割当機能というものがあり、フィールド図形を選択した順番に印刷データを決められたオフセット値分だけずらして割り当てていく方法がある。しかし、やはりフィールド図形を全て選択していく必要があり、ユーザの操作性を十二分に向上させることができていないのが現状である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、フォームオーバレイに必要な印刷データの位置とフォームファイルのフィールド図形との対応付けを簡易に行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する第1の設定手段と、前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付け手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、フォームオーバレイに必要な印刷データの位置とフォームファイルのフィールド図形との対応付けを簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】帳票印刷サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】帳票印刷サーバによって実行される全体的な処理を示すフローチャートである。
【図4】マッピング設定画面の一例を示す図である。
【図5】図4に示すマッピング設定画面上において、フィールド図形と印刷データの座標とが選択された状態を示す図である。
【図6】連続割当の実行ダイアログの一例を示す図である。
【図7】座標リセットのマッピング設定画面の一例を示す図である。
【図8】位置上位順のマッピング設定画面の一例を示す図である。
【図9】インデックス順のマッピング設定画面の一例を示す図である。
【図10】位置上位順処理を示すフローチャートである。
【図11】ステップS902におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。
【図12】インデックス順処理を示すフローチャートである。
【図13】ステップS1302におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。
【図14】手動順処理を示すフローチャートである。
【図15】位置上位順処理(座標リセットを含む)を示すフローチャートである。
【図16】位置上位順処理(マッピング済上書処理を含む)を示すフローチャートである。
【図17】フィールド図形と印刷データの座標とのマッピング設定された後に出力されるマッピング設定ファイルの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を適用した好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を概略的に示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る印刷システムは、ホストコンピュータ100、帳票印刷サーバ200及びプリンタ300がネットワークを介して接続されている。ユーザは、帳票印刷サーバ200のCRTモニタ400を見ながら操作を行う。なお、帳票印刷サーバ200は、情報処理装置の適用例となる構成である。
【0012】
図2は、帳票印刷サーバ200のハードウェア構成を示す図である。CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)等が記憶されている。外部メモリ211には、オペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0013】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。また、入力コントローラ205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、CRTモニタ400への表示を制御する。表示器はCRTモニタだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じてユーザが選択するものである。
【0014】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0015】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0016】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRTモニタ400上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0017】
図3は、帳票印刷サーバ200によって実行される全体的な処理を示すフローチャートである。ステップS301において、CPU201は、環境設定ツールを起動する。ステップS302において、CPU201は、マッピング設定画面をCRTモニタ400に表示する。ステップS303において、CPU201は、フォームファイルを開く。ステップS304において、CPU201は、ホストコンピュータから受信した印刷データを開く。図4はマッピング設定画面の一例を示す図である。図4に示すように、フォームファイルと印刷データとを開いた直後に、マッピング設定画面の左側にフォームファイル401、右側に印刷データ402が表示される。
【0018】
ステップS305において、ユーザは、フィールド図形mと印刷データの座標(x,y)とを選択し、[適用]ボタン、[連続割当]ボタン、[OK]ボタン及び[キャンセル]ボタンのうちの何れかを押下する。図5は、図4に示すマッピング設定画面上において、フィールド図形と印刷データの座標とが選択された状態を示す図である。図5に示すように、画面左側のフォームファイルにてフィールド図形が一つ選択され、画面右側の印刷データにて座標(行・桁・バイト数)が選択される。座標の選択方法としては、ポインティングデバイスのドラッグ操作によって座標を選択する方法や、エディットボックスで座標の数値を指定することにより座標を選択する方法等がある。なお、画面左側の破線部分506が選択されているフィールド図形、画面右側の505の部分が選択されている印刷データの座標である。また、本実施形態において、フィールド図形とは、オーバレイ印刷でフィールドデータが流し込まれる(印刷される)長方形状の領域のことをいう。フィールドデータは、この領域内で設定されているフィールド図形の図形プロパティ、文字プロパティ及び段落プロパティ等に従って印刷される。
【0019】
ステップS306において、CPU201は、押されたボタンが何かを判定する。[適用]ボタン501が押下された場合、処理はステップS307へ移行する。[連続割当]ボタン502が押下された場合、処理はステップS308へ移行する。[OK]ボタン503か[キャンセル]ボタン504が押下された場合、処理は終了する。
【0020】
ステップS307において、CPU201は、選択されているフィールド図形と印刷データの座標とのマッピング設定を適用する。ステップS308において、CPU201は、連続割当の実行ダイアログを表示する。連続割当の実行ダイアログの一例を図6に示す。ステップS309において、ユーザは、連続割当の設定(オフセット値601、フィールド図形の割り当て順602、連続割当回数603)を入力する。ステップS310において、ユーザは[実行]ボタン604を押下する。ステップS311において、CPU201は、フィールド図形の割り当て順を判定する。位置上位順の場合、処理はステップS312へ移行する。インデックス順の場合、処理はステップS315へ移行する。手動順の場合、処理はステップS316へ移行する。ステップS312において、CPU201は座標リセットがあるか否かを判定する。座標リセットがある場合、処理はステップS313へ移行する。一方、座標リセットがない場合、処理はステップS314へ進む。なお、ステップS309において、ユーザの操作に応じてオフセット値を設定する処理は、第1の設定手段の処理例である。また、603において、ユーザが「マッピング済フィールド」において「上書き割当」か「無視」かを選択し、既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きするか否かを設定する処理は、第2の設定手段の処理例である。
【0021】
ステップS313において、CPU201は、位置上位順且つ座標リセットありでマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図15のフローチャートを使用して説明する。
【0022】
ここで、座標リセットが有効なケースについて説明する。図7は、座標リセットのマッピング設定画面の一例を示す図である。画面左側に示すように、フィールド図形は項目毎に矩形が割り当てられていて(この場合、横に4項目)、さらに縦に複数行のフィールド図形があるような場合であり、画面右側に示すように、印刷データも同じように項目毎のデータは横並びで、複数行となるような場合、座標リセットが有効となる。ステップS314において、CPU201は、位置上位順でマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図10のフローチャートを用いて説明する。
【0023】
また、位置上位順の自動割り当てが有効なケースについて説明する。図8は、位置上位順のマッピング設定画面の一例を示す図である。画面左側に示すように、請求書のように縦に明細のフィールド図形が並んでいる場合等、ラインで順番に割り当てが必要な場合は、位置上位順で自動割り当てすることが有効となる。
【0024】
ステップS315において、CPU201は、インデックス順でマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図12のフローチャートを用いて説明する。
【0025】
ここで、インデックス順が有効なケースについて説明する。図9は、インデックス順のマッピング設定画面の一例を示す図である。画面左側に示すように、フィールド図形がランダムに並んでいる場合等、フィールドのインデックス番号と印刷データとの並びが同じ場合は、インデックス順で自動割り当てすることが有効となる。
【0026】
ステップS316において、CPU201は、ポインティングデバイスにて指定された順番でマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図14のフローチャートを用いて説明する。
【0027】
図10は、位置上位順処理を示すフローチャートである。ステップS901において、CPU201は、フォームファイルより全てのフィールド図形の情報を取得し、リスト化する。なお、ここでいうフィールド図形の情報には、フィールド図形の名称(フィールド名、フィールド図形の形式(フィールド形式)、データ型、出力ピクチャ、フィールド図形の座標、マッピング済みか否かを示すフラグ(マッピング済フラグ)が含まれる。
【0028】
ステップS902において、CPU201は、リスト化したフィールド図形(フィールド図形リスト)を[矩形左上点位置]を基にソートする。このとき、CPU201は、第1に、矩形左上点が上位にあるフィールド図形を優先し、第2に、矩形左上点が左位にあるフィールド図形を優先してソートする。図11は、ステップS902におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。図11(a)はソート前のフィールド図形リストを示しており、これが図11(b)に示すように、各フィールド図形の矩形左上点の位置を基にソートされる。
【0029】
ステップS903において、CPU201は、画面で指定された基点となるフィールド図形をLIST(m)とすると、連続割当の開始位置はフィールド図形LIST(m+1)となる。ステップS904において、CPU201は、画面で指定された基点となる印刷データの座標を座標(x,y)とする。
【0030】
ステップS905において、CPU201は、連続割当回数を判定する。自動の場合、処理はステップS906へ移行する。一方、回数指定の場合、処理はステップS911へ移行する。ステップS906において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS907〜S910において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置からフィールド図形リストの最後のフィールド図形までループする処理を行う。
【0031】
ステップS908において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS909において、CPU201は変数iを1加算する。
【0032】
ステップS911において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS912〜S915において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置から指定回数分だけループする処理を行う。ステップS913において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS914において、CPU201は変数iを1加算する。
【0033】
図12は、インデックス順処理を示すフローチャートである。ステップS1301において、CPU201は、フォームファイルより全てのフィールド図形の情報を取得し、リスト化する。なお、ここでいうフィールド図形の情報には、フィールド図形の名称(フィールド名、フィールド図形の形式(フィールド形式)、データ型、出力ピクチャ、フィールド図形の座標、マッピング済みか否かを示すフラグ(マッピング済フラグ)が含まれる。ステップS1302において、CPU201は、リスト化したフィールド図形(フィールド図形リスト)を[インデックス情報]を基にソートする。
【0034】
図13は、ステップS1302におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。図13(a)はソート前のフィールド図形リストを示しており、これが図13(b)に示すように、各フィールド図形のインデックス順でソートされる。
【0035】
ステップS1303において、CPU201は、画面で指定された基点となるフィールド図形をLIST(m)とすると、連続割当の開始位置をフィールド図形LIST(m+1)とする。ステップS1304において、CPU201は、画面で指定された基点となる印刷データの座標を座標(x,y)とする。
【0036】
ステップS1305において、CPU201は、連続割当回数を判定する。自動の場合、処理はステップS1306へ移行する。一方、回数指定の場合、処理はステップS1311へ移行する。ステップS1306において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS1307〜1310において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置からフィールド図形リストの最後のフィールド図形までループする処理を行う。
【0037】
ステップS1308において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS1309において、CPU201は変数iを1加算する。
【0038】
ステップS1311において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS1312〜1315において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置から指定回数分だけループする処理を行う。ステップS1313において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS1314において、CPU201は変数iを1加算する。
【0039】
図14は、手動順処理を示すフローチャートである。ステップS1501において、CPU201は、画面で指定された基点となる印刷データ座標を座標(x,y)とする。ステップS1502において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS1503において、ユーザは、マッピング設定画面にてマッピングをするフィールド図形を選択する。ステップS1504において、ユーザは、[適用]ボタン、[連続割当終了]ボタン、[OK]ボタン及び[キャンセル]ボタンのうちの何れかを押下する。ステップS1505において、CPU201は、押下されたボタンがどれかを判定する。[適用]ボタンが押下された場合、処理はステップS1506へ移行する。[連続割当終了]ボタン、[OK]ボタン又は[キャンセル]ボタンが押下された場合、処理は終了へ進む。
【0040】
ステップS1506において、CPU201は、選択されたフィールド図形と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS1507において、CPU201は変数iを1加算する。そして、処理はステップS1503に戻る。
【0041】
図15は、位置上位順処理(座標リセットを含む)を示すフローチャートである。ステップS901〜S915の処理は、図10における同一符号のステップと同じ処理であるため、説明を省略する。
【0042】
ステップS1801において、CPU201は、印刷データのx座標が右端に到達したか否かを判定する。x座標が右端に到達した場合、処理はステップS1802へ移行する。一方、x座標が右端に到達していない場合、処理はステップS1803へ移行する。ステップS1802において、CPU201はx座標に0を代入する。ステップS1803において、CPU201は、印刷データのy座標が下端に到達したか否かを判定する。y座標が下端に到達した場合、処理はステップS1804に移行する。一方、y座標が下端に到達していない場合、処理はステップS908に移行する。ステップS1804において、CPU201はy座標に0を代入する。なお、ステップS1805〜S1808の処理は、ステップS1801〜S1804の処理と同じである。
【0043】
図16は、位置上位順処理(マッピング済上書処理を含む)を示すフローチャートである。図16に示す処理は、図10の変形例となる処理である。図16におけるステップS901〜S915の処理は、図10における同一符号のステップと同じ処理であるため、説明を省略する。
【0044】
ステップS1901において、CPU201は、対象となっているマッピング済のフィールド図形に対して上書き設定がなされているか、無視の設定がなされているかを判定する。無視の設定の場合、処理はステップS1902へ移行する。一方、上書きの設定の場合、処理はステップS908へ移行し、当該マッピング済みのフィールド図形に対して印刷データとの新たなマッピング設定がなされ、当該フィールド図形内の上書きが行われる。ステップS1902において、CPU201は、変数mを1加算して当該フィールド図形をスキップする。これにより、当該フィールド図形に対する上書きは行われない。なお、ステップS1903〜S1094の処理は、ステップS1901〜S1902の処理と同じである。
【0045】
図17は、フィールド図形と印刷データの座標とのマッピング設定された後に出力されるマッピング設定ファイルの例を示す図である。図17に示すように、マッピング設定ファイルにおいては、フィールド名と印刷データの座標(行、桁、バイト数)とが対応付けられている。
【0046】
上述した実施形態によれば、ユーザは割り当ての設定を行うだけで、フォームオーバレイに必要なホストコンピュータからの印刷データの位置情報とフォームファイルのフィールド図形とを関連付けるマッピングを一度に連続して行うことが可能となる。
【0047】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0048】
100:ホストコンピュータ、200:帳票印刷サーバ、300:プリンタ、400:CRTモニタ、201:CPU
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォームオーバレイに必要な印刷データの位置とフォームファイルのフィールド図形とを対応付ける技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ホストコンピュータからの印刷データに従い、帳票を印刷するプログラム(以下、フォームオーバレイと称す)は、多くの企業で利用されている。フォームオーバレイにて、ホストコンピュータからの印刷データの位置情報とフォームのフィールド図形とを関連付けるマッピング設定というものがある。このマッピング設定では、CRTモニタを見ながらポインティングデバイスやキーボードを操作し、数多くのフィールド図形を割り当てていく必要がある。
【0003】
フォームオーバレイのフォーム設計によってはフィールド図形の項目が多くなり、マッピング設定作業に工数を費やすことになるため、フォームオーバレイのシステム設定者の作業負荷が大きくなっている。フォームオーバレイは、フォーム設計の操作性だけでなく、マッピング設定のユーザビリティも重要となっている。ここで特許文献1には、帳票に印刷するデータと帳票フォームとの関連付け(マッピング)を簡単に行うことができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−108590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マッピング設定では、印刷データの位置情報とフォームのフィールド図形との関連付けが行われるが、フィールド図形の数が多いと、ユーザにとってマッピング設定が手間となってしまう。そこで、連続割当機能というものがあり、フィールド図形を選択した順番に印刷データを決められたオフセット値分だけずらして割り当てていく方法がある。しかし、やはりフィールド図形を全て選択していく必要があり、ユーザの操作性を十二分に向上させることができていないのが現状である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、フォームオーバレイに必要な印刷データの位置とフォームファイルのフィールド図形との対応付けを簡易に行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する第1の設定手段と、前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付け手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、フォームオーバレイに必要な印刷データの位置とフォームファイルのフィールド図形との対応付けを簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】帳票印刷サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】帳票印刷サーバによって実行される全体的な処理を示すフローチャートである。
【図4】マッピング設定画面の一例を示す図である。
【図5】図4に示すマッピング設定画面上において、フィールド図形と印刷データの座標とが選択された状態を示す図である。
【図6】連続割当の実行ダイアログの一例を示す図である。
【図7】座標リセットのマッピング設定画面の一例を示す図である。
【図8】位置上位順のマッピング設定画面の一例を示す図である。
【図9】インデックス順のマッピング設定画面の一例を示す図である。
【図10】位置上位順処理を示すフローチャートである。
【図11】ステップS902におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。
【図12】インデックス順処理を示すフローチャートである。
【図13】ステップS1302におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。
【図14】手動順処理を示すフローチャートである。
【図15】位置上位順処理(座標リセットを含む)を示すフローチャートである。
【図16】位置上位順処理(マッピング済上書処理を含む)を示すフローチャートである。
【図17】フィールド図形と印刷データの座標とのマッピング設定された後に出力されるマッピング設定ファイルの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を適用した好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態に係る印刷システムの構成を概略的に示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る印刷システムは、ホストコンピュータ100、帳票印刷サーバ200及びプリンタ300がネットワークを介して接続されている。ユーザは、帳票印刷サーバ200のCRTモニタ400を見ながら操作を行う。なお、帳票印刷サーバ200は、情報処理装置の適用例となる構成である。
【0012】
図2は、帳票印刷サーバ200のハードウェア構成を示す図である。CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)等が記憶されている。外部メモリ211には、オペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0013】
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。また、入力コントローラ205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、CRTモニタ400への表示を制御する。表示器はCRTモニタだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。これらは必要に応じてユーザが選択するものである。
【0014】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0015】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0016】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRTモニタ400上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0017】
図3は、帳票印刷サーバ200によって実行される全体的な処理を示すフローチャートである。ステップS301において、CPU201は、環境設定ツールを起動する。ステップS302において、CPU201は、マッピング設定画面をCRTモニタ400に表示する。ステップS303において、CPU201は、フォームファイルを開く。ステップS304において、CPU201は、ホストコンピュータから受信した印刷データを開く。図4はマッピング設定画面の一例を示す図である。図4に示すように、フォームファイルと印刷データとを開いた直後に、マッピング設定画面の左側にフォームファイル401、右側に印刷データ402が表示される。
【0018】
ステップS305において、ユーザは、フィールド図形mと印刷データの座標(x,y)とを選択し、[適用]ボタン、[連続割当]ボタン、[OK]ボタン及び[キャンセル]ボタンのうちの何れかを押下する。図5は、図4に示すマッピング設定画面上において、フィールド図形と印刷データの座標とが選択された状態を示す図である。図5に示すように、画面左側のフォームファイルにてフィールド図形が一つ選択され、画面右側の印刷データにて座標(行・桁・バイト数)が選択される。座標の選択方法としては、ポインティングデバイスのドラッグ操作によって座標を選択する方法や、エディットボックスで座標の数値を指定することにより座標を選択する方法等がある。なお、画面左側の破線部分506が選択されているフィールド図形、画面右側の505の部分が選択されている印刷データの座標である。また、本実施形態において、フィールド図形とは、オーバレイ印刷でフィールドデータが流し込まれる(印刷される)長方形状の領域のことをいう。フィールドデータは、この領域内で設定されているフィールド図形の図形プロパティ、文字プロパティ及び段落プロパティ等に従って印刷される。
【0019】
ステップS306において、CPU201は、押されたボタンが何かを判定する。[適用]ボタン501が押下された場合、処理はステップS307へ移行する。[連続割当]ボタン502が押下された場合、処理はステップS308へ移行する。[OK]ボタン503か[キャンセル]ボタン504が押下された場合、処理は終了する。
【0020】
ステップS307において、CPU201は、選択されているフィールド図形と印刷データの座標とのマッピング設定を適用する。ステップS308において、CPU201は、連続割当の実行ダイアログを表示する。連続割当の実行ダイアログの一例を図6に示す。ステップS309において、ユーザは、連続割当の設定(オフセット値601、フィールド図形の割り当て順602、連続割当回数603)を入力する。ステップS310において、ユーザは[実行]ボタン604を押下する。ステップS311において、CPU201は、フィールド図形の割り当て順を判定する。位置上位順の場合、処理はステップS312へ移行する。インデックス順の場合、処理はステップS315へ移行する。手動順の場合、処理はステップS316へ移行する。ステップS312において、CPU201は座標リセットがあるか否かを判定する。座標リセットがある場合、処理はステップS313へ移行する。一方、座標リセットがない場合、処理はステップS314へ進む。なお、ステップS309において、ユーザの操作に応じてオフセット値を設定する処理は、第1の設定手段の処理例である。また、603において、ユーザが「マッピング済フィールド」において「上書き割当」か「無視」かを選択し、既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きするか否かを設定する処理は、第2の設定手段の処理例である。
【0021】
ステップS313において、CPU201は、位置上位順且つ座標リセットありでマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図15のフローチャートを使用して説明する。
【0022】
ここで、座標リセットが有効なケースについて説明する。図7は、座標リセットのマッピング設定画面の一例を示す図である。画面左側に示すように、フィールド図形は項目毎に矩形が割り当てられていて(この場合、横に4項目)、さらに縦に複数行のフィールド図形があるような場合であり、画面右側に示すように、印刷データも同じように項目毎のデータは横並びで、複数行となるような場合、座標リセットが有効となる。ステップS314において、CPU201は、位置上位順でマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図10のフローチャートを用いて説明する。
【0023】
また、位置上位順の自動割り当てが有効なケースについて説明する。図8は、位置上位順のマッピング設定画面の一例を示す図である。画面左側に示すように、請求書のように縦に明細のフィールド図形が並んでいる場合等、ラインで順番に割り当てが必要な場合は、位置上位順で自動割り当てすることが有効となる。
【0024】
ステップS315において、CPU201は、インデックス順でマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図12のフローチャートを用いて説明する。
【0025】
ここで、インデックス順が有効なケースについて説明する。図9は、インデックス順のマッピング設定画面の一例を示す図である。画面左側に示すように、フィールド図形がランダムに並んでいる場合等、フィールドのインデックス番号と印刷データとの並びが同じ場合は、インデックス順で自動割り当てすることが有効となる。
【0026】
ステップS316において、CPU201は、ポインティングデバイスにて指定された順番でマッピング連続割当を実行する。この処理の詳細については、後に図14のフローチャートを用いて説明する。
【0027】
図10は、位置上位順処理を示すフローチャートである。ステップS901において、CPU201は、フォームファイルより全てのフィールド図形の情報を取得し、リスト化する。なお、ここでいうフィールド図形の情報には、フィールド図形の名称(フィールド名、フィールド図形の形式(フィールド形式)、データ型、出力ピクチャ、フィールド図形の座標、マッピング済みか否かを示すフラグ(マッピング済フラグ)が含まれる。
【0028】
ステップS902において、CPU201は、リスト化したフィールド図形(フィールド図形リスト)を[矩形左上点位置]を基にソートする。このとき、CPU201は、第1に、矩形左上点が上位にあるフィールド図形を優先し、第2に、矩形左上点が左位にあるフィールド図形を優先してソートする。図11は、ステップS902におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。図11(a)はソート前のフィールド図形リストを示しており、これが図11(b)に示すように、各フィールド図形の矩形左上点の位置を基にソートされる。
【0029】
ステップS903において、CPU201は、画面で指定された基点となるフィールド図形をLIST(m)とすると、連続割当の開始位置はフィールド図形LIST(m+1)となる。ステップS904において、CPU201は、画面で指定された基点となる印刷データの座標を座標(x,y)とする。
【0030】
ステップS905において、CPU201は、連続割当回数を判定する。自動の場合、処理はステップS906へ移行する。一方、回数指定の場合、処理はステップS911へ移行する。ステップS906において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS907〜S910において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置からフィールド図形リストの最後のフィールド図形までループする処理を行う。
【0031】
ステップS908において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS909において、CPU201は変数iを1加算する。
【0032】
ステップS911において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS912〜S915において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置から指定回数分だけループする処理を行う。ステップS913において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS914において、CPU201は変数iを1加算する。
【0033】
図12は、インデックス順処理を示すフローチャートである。ステップS1301において、CPU201は、フォームファイルより全てのフィールド図形の情報を取得し、リスト化する。なお、ここでいうフィールド図形の情報には、フィールド図形の名称(フィールド名、フィールド図形の形式(フィールド形式)、データ型、出力ピクチャ、フィールド図形の座標、マッピング済みか否かを示すフラグ(マッピング済フラグ)が含まれる。ステップS1302において、CPU201は、リスト化したフィールド図形(フィールド図形リスト)を[インデックス情報]を基にソートする。
【0034】
図13は、ステップS1302におけるフィールド図形リストのソート例を示す図である。図13(a)はソート前のフィールド図形リストを示しており、これが図13(b)に示すように、各フィールド図形のインデックス順でソートされる。
【0035】
ステップS1303において、CPU201は、画面で指定された基点となるフィールド図形をLIST(m)とすると、連続割当の開始位置をフィールド図形LIST(m+1)とする。ステップS1304において、CPU201は、画面で指定された基点となる印刷データの座標を座標(x,y)とする。
【0036】
ステップS1305において、CPU201は、連続割当回数を判定する。自動の場合、処理はステップS1306へ移行する。一方、回数指定の場合、処理はステップS1311へ移行する。ステップS1306において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS1307〜1310において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置からフィールド図形リストの最後のフィールド図形までループする処理を行う。
【0037】
ステップS1308において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS1309において、CPU201は変数iを1加算する。
【0038】
ステップS1311において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS1312〜1315において、CPU201は、フィールド図形LIST(m)の位置から指定回数分だけループする処理を行う。ステップS1313において、CPU201は、フィールド図形LIST(m+i)と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS1314において、CPU201は変数iを1加算する。
【0039】
図14は、手動順処理を示すフローチャートである。ステップS1501において、CPU201は、画面で指定された基点となる印刷データ座標を座標(x,y)とする。ステップS1502において、CPU201は変数iに1を代入する。ステップS1503において、ユーザは、マッピング設定画面にてマッピングをするフィールド図形を選択する。ステップS1504において、ユーザは、[適用]ボタン、[連続割当終了]ボタン、[OK]ボタン及び[キャンセル]ボタンのうちの何れかを押下する。ステップS1505において、CPU201は、押下されたボタンがどれかを判定する。[適用]ボタンが押下された場合、処理はステップS1506へ移行する。[連続割当終了]ボタン、[OK]ボタン又は[キャンセル]ボタンが押下された場合、処理は終了へ進む。
【0040】
ステップS1506において、CPU201は、選択されたフィールド図形と印刷データの座標(x+オフセット値×i,y+オフセット値×i)とをマッピングする。ステップS1507において、CPU201は変数iを1加算する。そして、処理はステップS1503に戻る。
【0041】
図15は、位置上位順処理(座標リセットを含む)を示すフローチャートである。ステップS901〜S915の処理は、図10における同一符号のステップと同じ処理であるため、説明を省略する。
【0042】
ステップS1801において、CPU201は、印刷データのx座標が右端に到達したか否かを判定する。x座標が右端に到達した場合、処理はステップS1802へ移行する。一方、x座標が右端に到達していない場合、処理はステップS1803へ移行する。ステップS1802において、CPU201はx座標に0を代入する。ステップS1803において、CPU201は、印刷データのy座標が下端に到達したか否かを判定する。y座標が下端に到達した場合、処理はステップS1804に移行する。一方、y座標が下端に到達していない場合、処理はステップS908に移行する。ステップS1804において、CPU201はy座標に0を代入する。なお、ステップS1805〜S1808の処理は、ステップS1801〜S1804の処理と同じである。
【0043】
図16は、位置上位順処理(マッピング済上書処理を含む)を示すフローチャートである。図16に示す処理は、図10の変形例となる処理である。図16におけるステップS901〜S915の処理は、図10における同一符号のステップと同じ処理であるため、説明を省略する。
【0044】
ステップS1901において、CPU201は、対象となっているマッピング済のフィールド図形に対して上書き設定がなされているか、無視の設定がなされているかを判定する。無視の設定の場合、処理はステップS1902へ移行する。一方、上書きの設定の場合、処理はステップS908へ移行し、当該マッピング済みのフィールド図形に対して印刷データとの新たなマッピング設定がなされ、当該フィールド図形内の上書きが行われる。ステップS1902において、CPU201は、変数mを1加算して当該フィールド図形をスキップする。これにより、当該フィールド図形に対する上書きは行われない。なお、ステップS1903〜S1094の処理は、ステップS1901〜S1902の処理と同じである。
【0045】
図17は、フィールド図形と印刷データの座標とのマッピング設定された後に出力されるマッピング設定ファイルの例を示す図である。図17に示すように、マッピング設定ファイルにおいては、フィールド名と印刷データの座標(行、桁、バイト数)とが対応付けられている。
【0046】
上述した実施形態によれば、ユーザは割り当ての設定を行うだけで、フォームオーバレイに必要なホストコンピュータからの印刷データの位置情報とフォームファイルのフィールド図形とを関連付けるマッピングを一度に連続して行うことが可能となる。
【0047】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0048】
100:ホストコンピュータ、200:帳票印刷サーバ、300:プリンタ、400:CRTモニタ、201:CPU
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する第1の設定手段と、
前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付け手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記対応付け手段は、前記各フィールド図形の位置に基づく順序で前記複数のフィールド図形に対して印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対応付け手段は、前記各フィールド図形の位置が上位である順序で前記複数のフィールド図形に対して印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記対応付け手段は、前記各フィールド図形のインデックスの順序で前記複数のフィールド図形に対して印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きするか否かを設定する第2の設定手段を更に有し、
前記対応付け手段は、前記第2の設定手段により、既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きすることが設定されている場合、当該フィールド図形に対して新たな印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記対応付け手段は、前記第2の設定手段により、既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きしないことが設定されている場合、当該フィールドに対して新たな印刷データの位置を対応付けないことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記オフセット値は、印刷データ上の行数および桁数を含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する設定ステップと、
前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付けステップとを有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する設定ステップと、
前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付けステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する第1の設定手段と、
前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付け手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記対応付け手段は、前記各フィールド図形の位置に基づく順序で前記複数のフィールド図形に対して印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記対応付け手段は、前記各フィールド図形の位置が上位である順序で前記複数のフィールド図形に対して印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記対応付け手段は、前記各フィールド図形のインデックスの順序で前記複数のフィールド図形に対して印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きするか否かを設定する第2の設定手段を更に有し、
前記対応付け手段は、前記第2の設定手段により、既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きすることが設定されている場合、当該フィールド図形に対して新たな印刷データの位置を対応付けることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記対応付け手段は、前記第2の設定手段により、既に印刷データの位置と対応付けられているフィールド図形に対して上書きしないことが設定されている場合、当該フィールドに対して新たな印刷データの位置を対応付けないことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記オフセット値は、印刷データ上の行数および桁数を含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する設定ステップと、
前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付けステップとを有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
フォームファイルに含まれる複数のフィールド図形に対して印刷データを割り当てていく際のオフセット値を設定する設定ステップと、
前記オフセット値で各印刷データの位置をずらしながら、前記複数のフィールド図形に対して順次、印刷データの位置を対応付ける対応付けステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−141761(P2012−141761A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293642(P2010−293642)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
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