説明

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

【課題】コンテンツデータの生成者以外の第三者に公開されるコンテンツデータを保護することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置等を提供する。
【解決手段】コンテンツシェアリングサーバ10は、ユーザ41からアップロードされたコンテンツに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求し、コンテンツデータにタイムスタンプが付与された場合に、コンテンツデータを第三者に公開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラなどの機器やインターネット環境の発展により、ユーザがコンテンツデータ(例えば写真等の画像データや、文書データ)を生成し、それをインターネット上のサーバに保存するとともに、他のユーザに公開するという、いわゆる共有(シェアリング)サービスが一般的になってきている。また、ブログなどで自身の日記や考えを他者に公開するユーザも多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表平10−508121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような状況で問題となるのは、あるユーザが生成したコンテンツデータを、第三者がコピーし、第三者が生成したものとして他の場所で使用するという、盗作や著作権の侵害といった行為である。
【0005】
なお、各種のデータを保護する技術として、ある時点でデータが存在していたことを証明するタイムスタンプ技術が知られている。
【0006】
タイムスタンプ技術は、ユーザがデータの特徴値(一般的には、データをハッシュ関数に適用した結果)をタイムスタンプオーソリティ(TSA)に送信し、TSAがデータの特徴値と受信日時に対してデジタル署名を付加した値とをタイムスタンプとして返送するものである。
【0007】
タイムスタンプとして署名されるアイテムにユーザの識別子が付加されていれば、ある時点でそのユーザがそのコンテンツを保持していたことが証明される。このようなタイムスタンプの技術は、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1は、保管庫に保管する複数のデータに対して一括してタイムスタンプを与える技術を開示する。
【0008】
しかし特許文献1に開示された技術は、データを保管庫に保管した後に、他のユーザに対してデータを公開することを想定したものではない。また、データの所有者を証明するものでもない。したがって、特許文献1に開示された技術は、上記の問題の解決に何ら寄与しない。
【0009】
一方、上記の問題を解決するために、各コンテンツデータをディジタルライツマネジメント(DRM)等のコピー防止技術により保護することも考えられる。しかし、サーバにアップロードされるコンテンツデータは膨大であるので、これらのコンテンツデータに逐一コピー防止技術を適用しようとすると、サーバに掛かる負担が増大してしまう。
【0010】
そこで、本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的とするところは、コンテンツデータの生成者以外の第三者に公開されるコンテンツデータを保護することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本開示のある観点によれば、ユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求部と、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータを、コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0012】
ここで、タイムスタンプ要求部は、複数のコンテンツデータを集約したデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求してもよい。
【0013】
また、タイムスタンプ要求部は、ユーザ装置から出力されたコンテンツデータ及び当該コンテンツデータを出力したユーザ装置のユーザを表す識別データに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するようにしてもよい。
【0014】
また、コンテンツデータ出力部は、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータの他、タイムスタンプが付与されていないコンテンツデータを、コンテンツデータを出力したユーザの保有する装置に出力してもよい。
【0015】
また、タイムスタンプ要求部は、タイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求した後、タイムスタンプ付与部からタイムスタンプが与えられた場合に、新たなタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求してもよい。
【0016】
また、タイムスタンプ要求部は、ユーザ装置からコンテンツデータが出力される毎に、タイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求してもよい。
【0017】
また、コンテンツデータ出力部は、コンテンツデータに付与されたタイムスタンプをさらに他のユーザ装置に出力してもよい。
【0018】
また、コンテンツデータ出力部は、他のユーザ装置からタイムスタンプを要求された場合に、コンテンツデータに付与されたタイムスタンプを、他のユーザ装置に出力してもよい。
【0019】
また、タイムスタンプ要求部は、コンテンツデータを出力したユーザ装置からタイムスタンプの付与を要求された場合に、タイムスタンプ付与部にタイムスタンプを要求してもよい。
【0020】
本開示の他の観点によれば、複数のユーザ装置のうち、いずれかのユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するステップと、コンテンツデータにタイムスタンプが付与された場合に、コンテンツデータを、複数のユーザ装置のうち、コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するステップと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0021】
本開示のさらに他の観点によれば、コンピュータに、複数のユーザ装置のうち、いずれかのユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求機能と、コンテンツデータにタイムスタンプが付与された場合に、コンテンツデータを、複数のユーザ装置のうち、コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力機能と、を実現させる、プログラムが提供される。
【0022】
本開示のさらに他の観点によれば、複数のユーザ装置と、情報処理装置とを備える情報処理システムであって、情報処理装置は、複数のユーザ装置のうち、いずれかのユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求部と、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータを、コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力部と、を備える、情報処理システムが提供される。
【0023】
ここで、ユーザ装置のユーザからの要求に応じて、コンテンツデータに付与されたタイムスタンプが正しいかを検証する検証装置を備えるようにしてもよい。
【0024】
また、ユーザ装置は、コンテンツデータに付与されたタイムスタンプが正しいかを検証する検証部を有するようにしてもよい。
【0025】
本開示のさらに他の観点によれば、コンテンツデータを取得するコンテンツ取得部と、コンテンツ要約データを生成するコンテンツ要約データ生成部と、コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信する通信部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0026】
本開示のさらに他の観点によれば、コンテンツデータを取得することと、コンテンツ要約データを生成することと、コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信することと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0027】
本開示のさらに他の観点によれば、コンピュータに、コンテンツデータを取得するコンテンツ取得機能と、コンテンツ要約データを生成するコンテンツ要約データ生成機能と、コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信する通信機能と、を実現させる、プログラムが提供される。
【0028】
本開示のさらに他の観点によれば、ユーザ装置から出力されたコンテンツデータを受領する第1の情報処理装置と、コンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求する第2の情報処理装置と、コンテンツデータと、コンテンツデータに付与されたタイムスタンプとを記憶する第3の情報処理装置と、コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別データと、コンテンツデータの第3の情報処理装置内での所在を示すコンテンツパスデータと、タイムスタンプの第3の情報処理装置内での所在を示すタイムスタンプパスデータと、を関連付けて記憶する第4の情報処理装置と、を備える情報処理システムが提供される。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように本開示によれば、仮に他のユーザ装置のユーザがコンテンツデータを不正使用したとしても、その日時はタイムスタンプが示す日時以降であるので、コンテンツデータを生成したユーザは、タイムスタンプを根拠に、当該コンテンツデータの生成者は自分であることを主張することができる。すなわち、コンテンツデータを生成したユーザ以外の第三者に公開されたコンテンツデータが保護される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本開示の第1の実施形態に係る情報処理システムの概要を示す説明図である。
【図2】同実施形態にかかる情報処理システムによる処理の概要を示す説明図である。
【図3】コンテンツシェアリングサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】データ生成部の構成を示すブロック図である。
【図5】コンテンツシェアリングサーバが管理するテーブルの一例を示す説明図である。
【図6】コンテンツ情報データのデータ構造を示す説明図である。
【図7】タイムスタンプタグデータのデータ構造を示す説明図である。
【図8】コンテンツパッケージデータのデータ構造を示す説明図である。
【図9】情報処理システムによる処理の手順を示すシーケンス図である。
【図10】コンテンツシェアリングサーバによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】ユーザ端末に表示される画像の例を示す説明図である。
【図12】コンテンツシェアリングサーバによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】ユーザが事業者と締結した契約の種類と、タイムスタンプの取得の要否との対応関係を示す説明図である。
【図14】本開示の第2の実施形態に係る情報処理システムの概要を示す説明図である。
【図15】ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図16】コンテンツ生成装置の構成を示すブロック図である。
【図17】ウェブサーバの構成を示すブロック図である。
【図18】不正処理決定テーブルの一例を示す説明図である。
【図19】ストレージサーバの構成を示すブロック図である。
【図20】データベースサーバの構成を示すブロック図である。
【図21】コンテンツ情報管理テーブルの一例を示す説明図である。
【図22】タイムスタンプ情報管理テーブルの一例を示す説明図である。
【図23】タイムスタンプ取得エンジンの構成を示すブロック図である。
【図24】コンテンツ生成装置による処理の手順を示すフローチャートである。
【図25】ユーザ端末による処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】ウェブサーバによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図27】ウェブサーバによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図28】ウェブサーバによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】タイムスタンプ取得エンジンによる処理の手順を示すフローチャートである。
【図30】ユーザ端末による処理の手順を示すフローチャートである。
【図31】ユーザ端末の表示部に表示される画像の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0032】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態
1−1.情報処理システムの概略構成
1−2.情報処理システムによる処理の概要
1−3.情報処理システムの詳細な構成
1−4.情報処理システムによる処理
1−5.各種変形例
2.第2の実施形態
2−1.情報処理システムの概略構成
2−2.情報処理システムの詳細な構成
2−3.情報処理システムによる処理
【0033】
<1−1.情報処理システムの構成>
まず、図1に基づいて、本実施の形態に係る情報処理システムの概略構成を説明する。情報処理システム100は、コンテンツシェアリングサーバ(情報処理装置)10と、タイムスタンプ付与サーバ(タイムスタンプ付与部)20と、複数のユーザ端末(ユーザ装置)40と、これらを接続するネットワーク50とを備える。
【0034】
コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータの管理、公開等を実施する管理者が保有し、コンテンツデータの管理、タイムスタンプの要求、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータの公開等を行う。
【0035】
タイムスタンプ付与サーバ20は、タイムスタンプの付与等を実施するタイムスタンプオーソリティ(TSA)30が保有し、コンテンツシェアリングサーバ10からの要求に応じて、コンテンツデータにタイムスタンプを付与する。
【0036】
ユーザ端末40(40a、40b、40c)は、それぞれ異なるユーザ41(41a、41b、41c)によって操作が可能であり、ユーザ41が自ら生成したコンテンツデータ(UGC(User Generated Content)データ)をコンテンツシェアリングサーバ10に出力(アップロード)することができる。例えば、ユーザ41aは、ユーザ端末40aを用いてコンテンツデータをコンテンツシェアリングサーバ10にアップロードすることができる。
【0037】
また、ユーザ41は、ユーザ端末40を用いて、コンテンツデータの閲覧をコンテンツシェアリングサーバ10に要求することができる。コンテンツシェアリングサーバ10は、閲覧要求を受けたコンテンツデータをユーザ端末40に出力する。ユーザ端末40は、コンテンツシェアリングサーバ10から与えられたコンテンツデータをディスプレイ401に表示する。なお、タイムスタンプ付与サーバ20及びユーザ端末40としては、公知のものが任意に使用される。例えば、ユーザ端末40は、テレビジョン受信機、カーナビ、携帯電話機、ゲーム機、音楽プレーヤ、スマートフォン、スマートタブレット等であってもよい。
【0038】
<1−2.情報処理システムによる処理の概要>
次に、情報処理システム100による処理の概要を、図2に基づいて説明する。ここでは、ユーザ41aがコンテンツデータをアップロードし、ユーザ41cがそのコンテンツデータを閲覧するものとする。
【0039】
まず、ステップS1において、ユーザ41aは、自ら生成したコンテンツデータをコンテンツシェアリングサーバ10に出力(送信)する。
【0040】
ステップS2において、コンテンツシェアリングサーバ10は、ユーザ41aから与えられたコンテンツデータを記憶する一方、このコンテンツデータおよびユーザ41aを識別するデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求する。
【0041】
ステップS3において、タイムスタンプ付与サーバ20は、コンテンツデータおよびユーザ41aを識別するデータに対するタイムスタンプを発行し、コンテンツシェアリングサーバ10に出力(送信)する。
【0042】
ステップS4において、ユーザ41cは、ユーザ41aが生成したコンテンツデータの閲覧要求をコンテンツシェアリングサーバ10に対して行う。これに応じて、コンテンツシェアリングサーバ10は、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータを、ユーザ端末40cに出力(送信)する。ユーザ端末40cは、ディスプレイ401にコンテンツデータを表示する。これにより、コンテンツシェアリングサーバ10は、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータを、ユーザ41a以外の第三者に公開する。
【0043】
したがって、仮にユーザ41cがコンテンツデータを不正使用(例えば、データの改竄、自らの名前での公開等)したとしても、その日時はタイムスタンプが示す日時以降であるので、ユーザ41aは、タイムスタンプを根拠に、当該コンテンツデータの生成者は自分であることを主張することができる。すなわち、ユーザ41a以外の第三者に公開されたコンテンツデータが保護される。なお、ステップS1〜S4の詳細については後述する。
【0044】
<1−3.情報処理システムの詳細な構成>
次に、図3〜図8に基づいて、情報処理システム100の構成について詳細に説明する。
【0045】
タイムスタンプ付与サーバ20は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信装置等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。例えば、タイムスタンプ付与サーバ20は、コンテンツシェアリングサーバ10の要求に応じて後述するタイムスタンプタグデータを生成し、コンテンツシェアリングサーバ10に出力する。
【0046】
ユーザ端末40は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信装置、キーボード、マウス、ディスプレイ401等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。例えば、ユーザ端末40は、ユーザ41が入力したアカウント及びパスワードをコンテンツシェアリングサーバ10に出力することでコンテンツシェアリングサーバ10にログインし、ログイン後にコンテンツデータをコンテンツシェアリングサーバ10に出力し、コンテンツシェアリングサーバ10から出力されたコンテンツデータを表示する。ここで、ユーザ端末40から出力されるコンテンツデータには、そのコンテンツデータを出力(送信)したユーザ41を情報処理システム100上で一意に特定する識別データ、例えばアカウントやユーザIDが付加されている。アカウントとユーザIDは同一の数値もしくは文字列としてもよいし、アカウントは人間が記憶及び識別しやすい文字列とし、ユーザIDはアカウントと1対1に対応した数値としてもよい。
【0047】
コンテンツシェアリングサーバ10は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、及び通信装置等のハードウェア構成を備え、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。コンテンツシェアリングサーバ10は、具体的には、送受信部(コンテンツデータ出力部)11と、記憶部12と、データ管理部13(タイムスタンプ要求部)と、検証部14とを備える。
【0048】
送受信部11は、タイムスタンプ付与サーバ20やユーザ端末40から与えられたデータをデータ管理部13に出力し、データ管理部13から与えられたデータをタイムスタンプ付与サーバ20やユーザ端末40に出力する。
【0049】
記憶部12は、図5に示すコンテンツデータ管理テーブルを記憶する他、データ管理部13が生成したデータや、各種公開鍵や公開関数(例えば、後述するハッシュ関数)も記憶する。コンテンツデータ管理テーブルは複数の行からなり、行毎に、コンテンツIDと、コンテンツデータと、ユーザIDと、受信日時データと、コンテンツ要約データ(CD(Content Digest)データ)と、ACID(Agrregated Content Info Digest)ポインタと、集約化コンテンツ情報要約データ(ACIDデータ)と、タイムスタンプタグデータと、タイムスタンプステータスデータとが対応して記録される。これらのデータの詳細については後述する。
【0050】
データ管理部13は、図4に示すように、コンテンツ要約データ生成部131と、コンテンツ情報データ生成部132と、コンテンツ情報要約データ生成部133と、集約化コンテンツ情報要約データ生成部134と、要求データ生成部135と、コンテンツパッケージデータ生成部136とを備える。
【0051】
コンテンツ要約データ生成部131(以下、「CD生成部131」とも称する)は、送受信部11からコンテンツデータが与えられた際に、図5に示すコンテンツデータ管理テーブルにそのコンテンツデータ用の行を生成し、コンテンツデータをその行に格納する。
【0052】
さらに、CD生成部131は、コンテンツデータを情報処理システム100上で一意に特定するためのコンテンツIDを生成し、コンテンツデータを出力(送信)したユーザ41を情報処理システム100上で一意に特定するためのユーザIDとともに、当該コンテンツデータ用の行に格納する。このユーザIDは、上述のように、そのコンテンツが送信されたセッションのログイン処理において、ユーザから提示される。
【0053】
さらに、CD生成部131は、コンテンツデータの受信日時を示す受信日時データも生成し、当該コンテンツデータ用の行に格納する。
【0054】
さらに、CD生成部131は、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、コンテンツ要約データ(CDデータ)を生成し、当該コンテンツデータ用の行に格納する。なお、本願では、ハッシュ関数として、入力されたデータを256ビットのデータに変換するもの(例えばSHA−2)が使用されるが、これに限定されない。ハッシュ関数は、例えば、情報処理システム100に要求される安全性の度合いに応じて、任意に選択される。
【0055】
なお、CD生成部131は、コンテンツデータ用の行を構成する各領域のうち、ACIDポインタ用の領域、ACIDデータ用の領域、タイムスタンプタグデータ用の領域には、データが未決定である旨の初期値を格納する。また、CD生成部131は、タイムスタンプステータスデータ用の領域には、「タイムスタンプ未取得」を示す初期値を格納する。
【0056】
CD生成部131は、コンテンツID、ユーザID、受信日時データ、及びCDデータをコンテンツ情報データ生成部132に出力する。
【0057】
コンテンツ情報データ生成部132(以下、「CI(Content Info)データ生成部132」とも称する)は、図6に示すように、コンテンツID、ユーザID、受信日時データ、及びCDデータを連結することで、コンテンツ情報データ(CIデータ)を生成する。CI生成部132は、CIデータをコンテンツ情報要約データ生成部133に出力する。
【0058】
コンテンツ情報要約データ生成部133(以下、「CID(Content Info Digest)データ生成部133」とも称する)は、CIデータをハッシュ関数に入力することで、コンテンツ情報要約データ(CIDデータ)を生成する。CIDデータ生成部133は、CIDデータ及び当該CIDデータに対応するコンテンツID(CIデータ内のコンテンツID)を集約化コンテンツ情報要約データ生成部134(以下、「ACIDデータ生成部134」とも称する)に出力する。
【0059】
ACIDデータ生成部134は、所定時間(例えば1分)内に送受信部11が受信したコンテンツデータの全てについてCIDデータが与えられるまで待機する。ACIDデータ生成部134は、待機中に与えられたCIDデータを連結することで、ACIDデータを生成する。ACID生成部134は、待機中に与えられたCIDデータに含まれるコンテンツIDに基づいて、ACIDデータを格納する行である格納対象行を決定する。具体的には、ACIDデータ生成部134は、当該コンテンツIDが示す行を格納対象行として決定する。さらに、ACIDデータ生成部134は、格納対象行毎にACIDポインタを生成する。ACIDポインタは、格納対象行内のCDデータから得られるCIDデータがACIDデータ内のどの位置に存在するのかを示すポインタである。ACIDデータ生成部134は、生成したACIDデータとACIDポインタとを格納対象行に格納する。
【0060】
例えば、送受信部11が所定時間内にユーザ41aからコンテンツi、j、ユーザ41bからコンテンツデータkを受信し、CIDデータ生成部133がCIDデータi’、j’、k’を生成した場合、ACIDデータ生成部134は、CIDデータi’、j’、k’を連結することで、ACIDデータを生成する。そして、ACIDデータ生成部134は、生成されたACIDデータと、ACIDデータ内でのCIDデータi’の位置を示すACIDポインタとを、コンテンツiが格納された行に格納する。コンテンツj、kについても、同様の処理が行われる。
【0061】
次いで、ACIDデータ生成部134は、ACIDデータを要求データ生成部135に出力する。
【0062】
要求データ生成部135は、ACIDデータ生成部134から与えられたACIDデータをハッシュ関数に入力することで、要約されたACIDデータであるDACIDデータ(Digest ACIDデータ)を生成する。ここで、ハッシュ関数は、入力されたデータの大きさによらず、当該データを256ビットのデータに変換するので、要求データ生成部135は、ACIDデータの大きさによらず、DACIDデータを一定の大きさとすることができる。したがって、DACIDデータの管理等に掛かる負荷が低減される。
【0063】
要求データ生成部135は、タイムスタンプを要求するタイムスタンプ要求データとDACIDデータとを送受信部11に出力し、ACIDデータが格納された行のタイムスタンプステータスデータを、「タイムスタンプ要求中」を示すデータに変更する。送受信部11は、タイムスタンプ要求データとDACIDデータとをタイムスタンプ付与サーバ20に出力する。これにより、データ管理部13は、所定時間内にユーザ端末40から出力された一または複数のコンテンツデータを集約し、集約したデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求する。
【0064】
タイムスタンプ付与サーバ20は、与えられたタイムスタンプ要求データに基づいて、DACIDデータにタイムスタンプを付与する。具体的には、タイムスタンプ付与サーバ20は、図7に示すタイムスタンプタグデータを生成し、コンテンツシェアリングサーバ10に出力する。ここで、タイムスタンプタグデータは、タイムスタンプオーソリティ30を情報処理システム100上で一意に特定するタイムスタンプオーソリティIDと、タイムスタンプが付与された日時(タイムスタンプタグデータが生成された日時)を示すタイムスタンプ日時データと、DACIDデータと、タイムスタンプオーソリティ30による署名データとで構成される。これにより、タイムスタンプ付与サーバ20は、一または複数のコンテンツデータに一括してタイムスタンプを付与する。送受信部11は、受信したタイムスタンプタグデータを要求データ生成部135に出力する。
【0065】
要求データ生成部135は、タイムスタンプタグデータを、ACIDデータが格納された行に格納する。さらに、要求データ生成部135は、タイムスタンプタグデータが格納された行のタイムスタンプステータスデータを、「タイムスタンプ取得済み」を示すデータに変更する。
【0066】
コンテンツパッケージデータ生成部136(以下、「CP(Content Package)データ生成部136」とも称する)は、コンテンツデータの閲覧要求があった場合に、閲覧要求を行ったユーザ41である要求者と、そのコンテンツデータを生成したユーザ41である生成者とが同一であるかを判定する。この結果、CPデータ生成部136は、要求者と生成者とが同一であると判定した場合には、閲覧要求されたコンテンツデータを、タイムスタンプの有無にかかわらず、ユーザ41に出力する。すなわち、CPデータ生成部136は、閲覧要求されたすべてのコンテンツデータをコンテンツデータ管理テーブルから検索し、送受信部11に出力する。送受信部11は、コンテンツデータを要求者のユーザ端末40に出力する。
【0067】
一方、CPデータ生成部136は、要求者と生成者とが異なると判定した場合には、閲覧要求されたコンテンツデータのうち、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータのみ、要求者に出力する。なお、CPデータ生成部136がこのように判定する場合としては、ユーザ41が他のユーザ41のコンテンツデータの閲覧を要求した場合の他、ユーザ41がログインせずに閲覧要求をしている場合等も考えられる。
【0068】
具体的には、CPデータ生成部136は、閲覧要求がなされたコンテンツデータのうち、タイムスタンプステータスデータが「タイムスタンプ取得済み」を示すデータとなっているものを、コンテンツデータ管理テーブルから検索する。そして、CPデータ生成部136は、検索したコンテンツデータと、このコンテンツデータと同じ行に格納されているコンテンツID、ユーザID、受信日時データ、CDデータ、ACIDポインタ、ACIDデータ、及びタイムスタンプタグデータとを連結することで、CPデータを生成する。CPデータのデータ構造は図8に示される。そして、CPデータ生成部136は、CPデータを送受信部11に出力し、送受信部11は、CPデータを要求者のユーザ端末40に出力する。なお、CPデータを構成するACIDデータは、要求者が閲覧を要求していないコンテンツデータから生成されたCIDデータを含む可能性がある。しかし、CIDデータは、コンテンツデータをハッシュすることで生成されるものであるので、閲覧者は、このようなCIPデータを受領しても、元のコンテンツデータを閲覧することができない。言い換えれば、コンテンツシェアリングサーバ10は、要求者が閲覧を要求したコンテンツデータ以外のコンテンツデータを、当該要求者に閲覧させないようにすることができる。
【0069】
図3に示す検証部14は、タイムスタンプタグデータを検証する。具体的な処理については後述する。
【0070】
<1−4.情報処理システムによる処理>
[全体的な処理]
次に、情報処理システム100による全体的な処理を、図9に基づいて説明する。なお、この処理に先立って、各ユーザ41は、コンテンツシェアリングサーバ10にログインする。具体的には、各ユーザ41は、自己のユーザ端末40にアカウント及びパスワードを入力する。各ユーザ端末40は、入力されたデータをコンテンツシェアリングサーバ10に出力する。コンテンツシェアリングサーバ10のCDデータ生成部131は、各ユーザ端末40から出力されたデータと、図示しないアカウント管理テーブル(アカウントとパスワードとを対比して記録するテーブル)とを対比することで、当該データの正否を判定する。CDデータ生成部131は、ユーザ端末40から出力されたデータが正しい場合には、ログインを許可する旨のデータをユーザ端末40に送信する。これにより、ログインが行われる。一方、CDデータ生成部131は、ユーザ端末40から出力されたデータが誤っている場合には、アカウント及びパスワードの再入力を促す旨の要求データをユーザ端末40に出力する。
【0071】
ステップS10において、ユーザ端末40は、ユーザ41が自ら生成したコンテンツデータをコンテンツシェアリングサーバ10に出力する。ここで、コンテンツデータには、当該コンテンツデータを生成したユーザ41を情報処理システム100上で一意に特定する識別データ、例えばユーザ41のアカウントが付加されている。
【0072】
ステップS20において、送受信部11は、コンテンツデータを受信し、CDデータ生成部131に出力する。
【0073】
ステップS30において、CD生成部131は、図5に示すコンテンツデータ管理テーブルにそのコンテンツデータ用の行を生成し、その行にコンテンツデータを格納する。さらに、CD生成部131は、コンテンツID及び受信日時データを生成し、ユーザIDとともに当該コンテンツデータ用の行に格納する。
【0074】
さらに、CD生成部131は、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することでCDデータを生成し、当該コンテンツデータ用の行に格納する。
【0075】
さらに、CD生成部131は、コンテンツデータ用の行を構成する各領域のうち、ACIDポインタ用の領域、ACIDデータ用の領域、タイムスタンプタグデータ用の領域には、データが未決定である旨の初期値を格納する。また、CD生成部131は、タイムスタンプステータスデータ用の領域には、「タイムスタンプ未取得」を示す初期値を格納する。
【0076】
CD生成部131は、コンテンツID、ユーザID、受信日時データ、及びCDデータをCIデータ生成部132に出力する。
【0077】
ステップS40において、CIデータ生成部132は、コンテンツID、ユーザID、受信日時データ、及びCDデータを連結することで、図6に示すCIデータを生成する。CI生成部132は、CIデータをCIDデータ生成部133に出力する。
【0078】
ステップS50において、CIDデータ生成部133は、CIデータをハッシュ関数に入力することで、CIDデータを生成する。CIDデータ生成部133は、CIDデータ及び当該CIDデータに対応するコンテンツIDをACIDデータ生成部134に出力する。
【0079】
ステップS60において、ACIDデータ生成部134は、所定時間(例えば1分)内に送受信部11が受信したコンテンツデータの全てについてCIDデータが与えられるまで待機する。ACIDデータ生成部134は、待機中に与えられたCIDデータを連結することで、ACIDデータを生成する。ACID生成部134は、待機中に与えられたCIDデータに含まれるコンテンツIDに基づいて、ACIDデータを格納する行である格納対象行を決定する。具体的には、ACIDデータ生成部134は、当該コンテンツIDが示す行を格納対象行として決定する。さらに、ACIDデータ生成部134は、格納対象行毎にACIDポインタを生成する。ACIDポインタは、格納対象行内のCDデータから得られるCIDデータがACIDデータ内のどの位置に存在するのかを示すポインタである。ACIDデータ生成部134は、生成したACIDデータとACIDポインタとを格納対象行に格納する。次いで、ACIDデータ生成部134は、ACIDデータを要求データ生成部135に出力する。
【0080】
ステップS70において、要求データ生成部135は、ACIDデータ生成部134から与えられたACIDデータをハッシュ関数に入力することで、DACIDデータを生成する。さらに、要求データ生成部135は、タイムスタンプを要求するタイムスタンプ要求データとDACIDデータとを送受信部11に出力し、ACIDデータが格納された行のタイムスタンプステータスデータを、「タイムスタンプ要求中」を示すデータに変更する。
【0081】
ステップS80において、送受信部11は、タイムスタンプ要求データとDACIDデータとをタイムスタンプ付与サーバ20に出力する。
【0082】
ステップS90において、タイムスタンプ付与サーバ20は、タイムスタンプ要求データ及びDACIDデータを受信する。
【0083】
ステップS100において、タイムスタンプ付与サーバ20は、タイムスタンプ要求データに基づいて、DACIDデータにタイムスタンプを付与する。具体的には、タイムスタンプ付与サーバ20は、図7に示すタイムスタンプタグデータを生成する。
【0084】
ステップS110において、タイムスタンプ付与サーバ20は、生成されたタイムスタンプタグデータをコンテンツシェアリングサーバ10に出力する。
【0085】
ステップS120において、送受信部11は、タイムスタンプ付与サーバ20から出力されたタイムスタンプタグデータを受信し、要求データ生成部135に出力する。
【0086】
要求データ生成部135は、タイムスタンプタグデータを、ACIDデータが格納された行に格納する。さらに、要求データ生成部135は、タイムスタンプタグデータが格納された行のタイムスタンプステータスデータを、「タイムスタンプ取得済み」を示すデータに変更する。さらに、要求データ生成部135は、後述する検証部14に対し、新規にタイムスタンプタグデータが格納された行を出力し、検証処理を要求する。
【0087】
ステップS130において、ユーザ41(要求者)は、コンテンツシェアリングサーバ10に対してコンテンツデータの閲覧要求を行う。具体的には、ユーザ41は、自身のアカウントとパスワードをシステムに提示してログイン処理を行った後に、閲覧を希望するコンテンツデータの生成者を特定するデータ、例えば生成者のユーザ名をユーザ端末40に入力する。これに応じて、ユーザ端末40は、入力されたデータを閲覧要求データとしてコンテンツシェアリングサーバ10に出力する。ここで、閲覧要求データには、要求者および生成者を情報処理システム100上でそれぞれ一意に特定する識別データが含まれる。
【0088】
ステップS140において、送受信部11は、閲覧要求データを受信し、CPデータ生成部136に出力する。
【0089】
ステップS150において、CPデータ生成部136は、閲覧要求データに基づいて、所定のコンテンツデータをコンテンツデータ管理テーブルから検索し、送受信部11に出力する。送受信部11は、コンテンツデータを要求者のユーザ端末40に出力する。
【0090】
ステップS160において、要求者のユーザ端末40は、コンテンツデータを受信し、ディスプレイ401に表示する。ステップS140〜ステップS160の処理の詳細については後述する。
【0091】
[ステップS140〜ステップS160の処理]
次に、図10に基づいて、ステップS140〜ステップS160の処理を詳細に説明する。
【0092】
ステップS200において、送受信部11は、閲覧要求データを受信し、CPデータ生成部136に出力する。
【0093】
ステップS210において、CPデータ生成部136は、閲覧要求データに基づいて、要求者と閲覧要求がなされたコンテンツデータの生成者とが同一であるかを判定する。CPデータ生成部136は、これらが同一であると判定した場合には、ステップS220に進み、これらが異なると判定した場合には、ステップS230に進む。
【0094】
ステップS220において、CPデータ生成部136は、閲覧要求データがなされたコンテンツデータを、タイムスタンプの有無にかかわらず、要求者のユーザ端末40に出力する。すなわち、CPデータ生成部136は、閲覧要求がなされたすべてのコンテンツデータ(即ち、生成者がアップロードしたすべてのコンテンツデータ)をコンテンツデータ管理テーブルから検索し、送受信部11に出力する。送受信部11は、コンテンツデータを要求者のユーザ端末40に出力し、要求者のユーザ端末40は、受信したコンテンツデータをディスプレイ401に表示する。
【0095】
ステップS230において、CPデータ生成部136は、閲覧要求がなされたコンテンツデータのうち、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータのみ、要求者のユーザ端末40に出力する。
【0096】
具体的には、CPデータ生成部136は、閲覧要求がなされたコンテンツデータのうち、タイムスタンプステータスデータが「タイムスタンプ取得済み」を示すデータとなっているものを、コンテンツデータ管理テーブルから検索する。そして、CPデータ生成部136は、検索したコンテンツデータと、このコンテンツデータと同じ行に格納されているコンテンツID、ユーザID、受信日時データ、CDデータ、ACIDポインタ、ACIDデータ、及びタイムスタンプタグデータとを連結することで、CPデータを生成する。次いで、CPデータ生成部136は、CPデータを送受信部11に出力し、送受信部11は、CPデータを要求者のユーザ端末40に出力する。ユーザ端末40は、CPデータに基づいて、コンテンツデータ等をディスプレイ401に表示する。このときの表示例を図11に示す。ディスプレイ401には、コンテンツデータ表示領域402aと、コンテンツID表示領域402bと、タイムスタンプ表示ボタン402cと、ダウンロードボタン402dからなるコンテンツ情報画像402が一または複数表示される。各コンテンツ情報画像402は、それぞれ異なるコンテンツデータに対応する。
【0097】
コンテンツ情報画像402のコンテンツデータ表示領域402aには、そのコンテンツ情報画像402に対応するコンテンツデータのサムネイルが表示される。マウスポインタ403がコンテンツ情報画像402のコンテンツデータ表示領域402aに重ねられた状態でマウスがクリックされると、ユーザ端末40は、そのコンテンツ情報画像402に対応するコンテンツデータをディスプレイ402に表示する。なお、コンテンツデータ表示領域402aには、コンテンツデータそのものを表示してもよい。
【0098】
コンテンツ情報画像402のコンテンツID表示領域402bには、そのコンテンツ情報画像402に対応するコンテンツデータのコンテンツIDが表示されている。
【0099】
マウスポインタ403がコンテンツ情報画像402のタイムスタンプ表示ボタン402cに重ねられた状態でマウスがクリックされると、ユーザ端末40は、そのコンテンツ情報画像402に対応するタイムスタンプ(例えば、タイムスタンプ日時データ及び署名データ、そのコンテンツを生成したユーザのユーザID)をディスプレイ402に表示する。
マウスポインタ403がコンテンツ情報画像402のダウンロードボタン402dに重ねられた状態でマウスがクリックされると、ユーザ端末40は、そのコンテンツとタイムスタンプを含むCPデータを、ユーザ端末40に搭載または接続された記憶装置に記録する。
[検証処理]
【0100】
次に、検証部14が行う検証処理について、図12に基づいて説明する。この検証処理は、コンテンツデータ管理テーブルに記録されたデータが正しいか否かを判定する処理である。検証処理は、要求データ生成部135がタイムスタンプ付与サーバ20からタイムスタンプタグデータを受信した際に、検証部14に検証処理の要求を送信することによって開始される。また、後述のように、ユーザからの要求によっても検証処理は行われる。この場合は、コンテンツデータ管理テーブルに記録されたデータではなく、ユーザが提示したデータが正しいか否かを判定する。
【0101】
ステップS300において、検証部14は、要求データ生成部135から検証処理の要求とともに提示された、コンテンツデータ管理テーブルのうち新規にタイムスタンプタグデータを取得したコンテンツに対応する行を検証対象行として決定する。検証部14は、検索対象行内のコンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、CDデータを生成する。
【0102】
ステップS310において、検証部14は、生成されたCDデータが検索対象行内のCDデータに一致するかを判定し、これらのデータが一致すると判定した場合には、ステップS320に進み、これらのデータが一致しないと判定した場合には、ステップS380に進む。
【0103】
ステップS320において、検証部14は、生成されたCDデータに、検索対象行のユーザID、コンテンツID、及び受信日時データを連結することで、CIデータを生成する。さらに、検証部14は、生成されたCIデータをハッシュ関数に入力することで、CIDデータを生成する。
【0104】
ステップS330において、検証部14は、生成されたCIDデータが検索対象行内のACIDポインタが示すCIDデータに一致するかを判定し、これらのデータが一致すると判定した場合には、ステップS340に進み、これらのデータが一致しないと判定した場合には、ステップS380に進む。
【0105】
ステップS340において、検証部14は、検索対象行内のACIDデータをハッシュ関数に入力することで、DACIDデータを生成する。
【0106】
ステップS350において、検証部14は、DACIDデータが検索対象行内のDACIDデータ(即ち、タイムスタンプタグデータ内のDACIDデータ)に一致するかを判定し、これらのデータが一致すると判定した場合には、ステップS360に進み、これらのデータが一致しないと判定した場合には、ステップS380に進む。
【0107】
ステップS360において、検証部14は、検索対象行内の署名データが、タイムスタンプタグ内の他の要素、すなわちタイムスタンプオーソリティID、タイムスタンプ日時データ、及びDACIDに対する正しい署名データになっているかを、検証関数に基づいて判定する。ここで、検証関数としては公知のものが任意に使用される。検証部14は、検証対象行内の署名データが正しい署名データであると判定した場合には、ステップS370に進み、検証対象行内の署名データが誤った署名データであると判定した場合には、ステップS380に進む。
【0108】
ステップS370において、検証部14は、検証対象行のデータが正しい(すなわち、検証に成功した)と判定し、その旨の判定データを検証対象行に記録する。
【0109】
ステップS380において、検証部14は、検証対象行のデータに誤りがある(すなわち、検証に失敗した)と判定し、その旨の判定データを検証対象行に記録する。
【0110】
検証処理の結果である判定データの利用方法としては、様々なものが考えられる。例えば、CPデータ生成部136は、上述したステップS230において、コンテンツパッケージデータのうち、検証処理が成功したデータのみをユーザ端末40に出力するようにしてもよい。また、検証処理が失敗したコンテンツについては、図9のステップS30のCDデータ作成の処理からやり直してもよい。
【0111】
以上により、第1の実施形態によれば、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータにタイムスタンプが付与された場合に、コンテンツデータを、複数のユーザ端末40のうち、コンテンツデータを出力したユーザ端末40以外の他のユーザ端末40に出力する。
【0112】
これにより、他のユーザ端末40のユーザ41がコンテンツデータを不正使用したとしても、その日時はタイムスタンプが示す日時以降であるので、コンテンツデータの生成者は、タイムスタンプを根拠に、自分が当該コンテンツデータの生成者であることを主張することができる。
【0113】
したがって、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータの生成者以外の第三者に公開されるコンテンツデータを保護することができる。
【0114】
さらに、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータにタイムスタンプが付与されていない場合であっても、コンテンツデータを、コンテンツデータを出力したユーザ端末40に出力する。これにより、コンテンツデータの生成者は、コンテンツデータにタイムスタンプが付与されていない場合であっても、コンテンツデータの内容を確認することができる。
【0115】
さらに、コンテンツシェアリングサーバ10は、所定時間内にユーザ端末40から与えられたコンテンツデータに一括してタイムスタンプを付与することを、タイムスタンプ付与サーバ20に要求する。したがって、コンテンツシェアリングサーバ10は、ユーザ端末40からコンテンツデータを受領する毎にタイムスタンプを要求する場合よりも、タイムスタンプを要求する回数を低減することができるので、コンテンツシェアリングサーバ10の処理負担を低減することができる。
【0116】
さらに、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータの他、そのコンテンツデータに付与されたタイムスタンプタグデータも要求者のユーザ端末40に出力するので、要求者は、そのタイムスタンプタグデータの内容を確認する事ができる。
【0117】
<1−5.各種変形例>
次に、各種変形例を説明する。
[第1の変形例]
第1の変形例では、要求データ生成部135は、タイムスタンプ要求データをタイムスタンプ付与サーバ20に出力した後、タイムスタンプ付与サーバ20からタイムスタンプタグデータが与えられるまで、次のタイムスタンプ要求データを出力しない。
【0118】
ACIDデータ生成部134は、要求データ生成部135がタイムスタンプ要求データをタイムスタンプ付与サーバ20に出力してから、要求データ生成部135がタイムスタンプタグデータを受領するまでの間にCIDデータ生成部133から与えられたCIDデータを連結することで、ACIDデータを生成する。
【0119】
要求データ生成部135は、タイムスタンプタグデータが与えられたら、このACIDデータをハッシュ関数に入力することでDACIDデータを生成し、このDACIDデータと次のタイムスタンプ要求データとをタイムスタンプ付与サーバ20に出力する。
【0120】
第1の変形例によれば、要求中のタイムスタンプは常にひとつとなるので、ステートの管理(例えば、タイムスタンプステータスデータの管理等)が容易となる。
【0121】
[第2の変形例]
第2の変形例では、CIDデータ生成部133は、CIDデータを要求データ生成部135に直接出力し、要求データ生成部135は、各CIDデータに対するタイムスタンプタグデータをタイムスタンプ付与サーバに要求する。すなわち、コンテンツシェアリングサーバ10は、ユーザ端末40からコンテンツデータが与えられる毎に、タイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求する。
【0122】
第2の変形例によれば、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータを受け付けた時刻とタイムスタンプの発行時刻との差を小さくすることができ、かつ、コンテンツデータをアップロードしてから第三者に公開されるまでの待ち時間を低減することができる。
【0123】
[第3の変形例]
第3の変形例では、要求者は、コンテンツデータの閲覧を要求する際に、タイムスタンプタグデータの要否もユーザ端末40に入力する。ユーザ端末40は、上述した閲覧要求データに、タイムスタンプタグデータの要否を示すデータを含めて、コンテンツシェアリングサーバ10に出力する。CPデータ生成部136は、閲覧要求データにタイムスタンプタグデータが必要である旨のデータが含まれる場合に、タイムスタンプタグデータとコンテンツデータとを含むCPデータを生成し、要求者のユーザ端末40に出力する。
【0124】
第3の変形例によれば、コンテンツシェアリングサーバ10は、タイムスタンプタグデータが必要な要求者に対してタイムスタンプタグデータを出力することができる。これにより、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツ保存、共有サービスと、コンテンツ保証サービス(タイムスタンプによる保証サービス)とを切り分け、別契約のサービスとすることができる。
【0125】
[第4の変形例]
第4の変形例は、コンテンツデータの生成者に対し、タイムスタンプの要否を任意に選択させるものである。
【0126】
すなわち、コンテンツシェアリングサーバ10は、デフォルトでタイムスタンプを取得するタイプ1の契約と、デフォルトでタイムスタンプを取得しないタイプ2の契約とを用意し、ユーザ41との契約時にいずれかのタイプを選択させる。この選択の結果は、例えば、上述したアカウント管理テーブルに記録される。
【0127】
そして、タイプ1の契約者は、コンテンツデータをアップロードする際に、そのコンテンツデータにタイムスタンプが不要であれば、その旨のタイムスタンプ不要データ(フラグ)をユーザ端末40に入力する。例えば、ユーザ端末40は、「タイムスタンプ不要」のチェックボックスをディスプレイ401に表示し、タイプ1の契約者は、タイムスタンプが不要であれば、そのチェックボックスにチェックを入れる。ユーザ端末40は、タイムスタンプ不要データが入力された場合には、タイムスタンプ不要データをコンテンツデータとともにコンテンツシェアリングサーバ10に出力する。コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータにタイムスタンプ不要データが含まれていれば、タイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求せず、コンテンツデータにタイムスタンプ不要データが含まれていなければ、デフォルト通りに、タイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求する。具体的には、要求データ生成部135は、コンテンツデータにタイムスタンプ不要データが含まれていれば、そのコンテンツデータから得られるCIDデータをDACIDに含めず、コンテンツデータにタイムスタンプ不要データが含まれていなければ、そのコンテンツデータから得られるCIDデータをDACIDに含める。
【0128】
一方、タイプ2の契約者は、コンテンツデータをアップロードする際に、そのコンテンツデータにタイムスタンプが必要であれば、その旨のタイムスタンプ必要データ(フラグ)をユーザ端末40に入力する。例えば、ユーザ端末40は、「タイムスタンプ必要」のチェックボックスをディスプレイ401に表示し、タイプ2の契約者は、タイムスタンプが必要であれば、そのチェックボックスにチェックを入れる。ユーザ端末40は、タイムスタンプ必要データが入力された場合には、タイムスタンプ必要データをコンテンツデータとともにコンテンツシェアリングサーバ10に出力する。要求データ生成部135は、コンテンツデータにタイムスタンプ必要データが含まれていれば、タイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求し、コンテンツデータにタイムスタンプ必要データが含まれていなければ、デフォルト通りに、タイムスタンプをタイムスタンプ付与サーバ20に要求しない。具体的には、要求データ生成部135は、コンテンツデータにタイムスタンプ必要データが含まれていれば、そのコンテンツデータから得られるCIDデータをDACIDに含め、コンテンツデータにタイムスタンプ必要データが含まれていなければ、そのコンテンツデータから得られるCIDデータをDACIDに含めない。
【0129】
契約のタイプと、フラグの種類と、タイムスタンプ付与サーバ20へのタイムスタンプ要求の有無との相関関係を図13に示す。
【0130】
第4の変形例によれば、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータを出力したユーザ端末40からタイムスタンプの取得を要求された場合に、タイムスタンプ付与サーバ20にタイムスタンプを要求することができるので、ユーザ41の意図を反映したタイムスタンプの取得が可能となる。また、コンテンツシェアリングサーバ10は、デフォルトでタイムスタンプの要否を設定するので、ユーザ41は、デフォルトと異なる要求をする場合に、その旨のデータをユーザ端末40に入力すれば足りる。これにより、コンテンツシェアリングサーバ10は、タイムスタンプの要否に関する簡便な指定方法をユーザ41に提供することができる。タイムスタンプを生成させるためには、コンテンツのハッシュ値を計算するなどのコストがかかるため、タイムスタンプが不要のコンテンツについては、このコストを削減することが可能となる。
【0131】
<2.第2の実施形態>
<2−1.情報処理システムの概略構成>
次に、本開示の第2の実施形態について説明する。まず、図14に基づいて、第2の実施形態に係る情報処理システム200の概略構成について説明する。情報処理システム200は、コンテンツシェアリングシステム80と、タイムスタンプ付与サーバ(タイムスタンプ付与部)20と、複数のユーザ端末(ユーザ装置)60と、複数のコンテンツ生成装置70と、これらを接続するネットワーク50とを備える。
【0132】
コンテンツシェアリングシステム80は、コンテンツデータの管理、公開等を実施する管理者が保有し、コンテンツデータの管理、タイムスタンプの要求、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータの公開等を行う。即ち、コンテンツシェアリングシステム80は、第1の実施形態に係るコンテンツシェアリングサーバ10の機能を複数のサーバに分担させたものである。
【0133】
ユーザ端末60は、例えばパーソナルコンピュータであり、それぞれ異なるユーザによって操作が可能となっている。ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70と接続ケーブル等を介して着脱可能となっており、コンテンツ生成装置70が接続された際に、コンテンツ生成装置70からコンテンツデータデータを取得し、コンテンツシェアリングシステム80に送信することができる。なお、ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70と無線通信を行ってもよい。
【0134】
また、ユーザは、ユーザ端末60を用いて、コンテンツデータの閲覧をコンテンツシェアリングシステム80に要求することができる。コンテンツシェアリングシステム80は、閲覧要求を受けたコンテンツデータをユーザ端末60に出力する。ユーザ端末60は、コンテンツシェアリングシステム80から与えられたコンテンツデータを表示部65に表示する。ユーザ端末60は、図14に示すパーソナルコンピュータに限られない。例えば、ユーザ端末60は、テレビジョン受信機、カーナビ、携帯電話機、ゲーム機、音楽プレーヤ、スマートフォン、スマートタブレット等であってもよい。
【0135】
コンテンツ生成装置70は、例えばビデオカメラであり、ユーザの操作によりコンテンツデータ、例えば画像データを生成することができる。また、コンテンツ生成装置70は、コンテンツデータ及びCDデータをコンテンツシェアリングシステム80に送信することができる。また、コンテンツ生成装置70は、接続ケーブル等を介してユーザ端末60に着脱可能となっている。コンテンツ生成装置70は、ユーザ端末60に接続された際に、コンテンツデータをユーザ端末60に送信することができる。なお、コンテンツ生成装置70は、コンテンツデータの生成、コンテンツシェアリングシステム80との通信、及びユーザ端末60への着脱が可能であれば、どのようなものであってもよい。例えば、コンテンツ生成装置70は、携帯電話機、スマートフォン、スマートタブレット等であってもよい。
【0136】
<2−2.情報処理システムの詳細な構成>
[ユーザ端末の構成]
次に、情報処理システムの詳細な構成について説明する。まず、図15に基づいて、ユーザ端末(情報処理装置)60の構成について説明する。ユーザ端末60は、記憶部61、通信部62、接続検知部63、入力操作部64、表示部65、及び制御部66を備える。なお、ユーザ端末60は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信装置、キーボード、マウス、図に示さないコネクタ、ディスプレイ等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。即ち、ROMには、ユーザ端末60に、記憶部61、通信部62、接続検知部63、入力操作部64、表示部65、及び制御部66を実現させるためのプログラムが記憶されている。コネクタは、接続ケーブルが接続される部分である。
【0137】
記憶部61は、ユーザ端末60が各種の処理を行うために必要なデータ、例えばプログラム、画像データ、音声データ、各種公開鍵、及び各種公開関数(例えば、上述したハッシュ関数)等を記憶する。また、記憶部61は、ユーザ端末60のユーザを識別するための識別データ、例えばユーザIDを記憶する。通信部62は、コンテンツシェアリングシステム80とネットワーク50を介して通信を行う。また、通信部62は、コンテンツ生成装置70が接続された際に、コンテンツ生成装置70との間で通信を行う。
【0138】
接続検知部63は、コンテンツ生成装置70が接続されたことを検知し、その旨を示す接続検知データを制御部66に出力する。入力操作部64は、例えばキーボード及びマウスであり、ユーザによる入力操作に応じた入力操作データを制御部66に出力する。表示部65はいわゆるディスプレイであり、各種の画像データ、音声データを提示(出力)する。
【0139】
制御部66は、ユーザ端末60の各構成要素を制御する他、コンテンツ取得部661、コンテンツ要約データ生成部(CDデータ生成部)662、通信対象データ決定部663、及び検証部664としても機能する。コンテンツ取得部661は、通信部62を介してコンテンツ生成装置70からコンテンツデータを取得する。コンテンツ要約データ生成部662は、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、コンテンツデータのハッシュ値、即ちCDデータを生成する。通信対象データ決定部663は、コンテンツデータ及びCDデータのうち、コンテンツシェアリングシステム80との通信の対象となる通信対象データを決定する。通信対象データには、通信対象データの内容、即ち現在の通信状態に関する状態データが付与される。検証部664は、コンテンツシェアリングサーバ80から提供されたコンテンツパッケージデータ(CPデータ)が適正か否かを検証する。
【0140】
[コンテンツ生成装置の構成]
次に、図16に基づいて、コンテンツ生成装置(情報処理装置)70の構成について説明する。コンテンツ生成装置70は、記憶部71、通信部72、撮像部73、入力操作部74、表示部75、及び制御部76を備える。なお、コンテンツ生成装置70は、CPU、ROM、RAM、撮像装置、通信装置、撮像ボタン等の各種ボタン、タッチパネル、図に示さないコネクタ、ディスプレイ等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。即ち、ROMには、コンテンツ生成装置70に、記憶部71、通信部72、撮像部73、入力操作部74、表示部75、及び制御部76を実現させるためのプログラムが記憶されている。コネクタは、接続ケーブルが接続される部分である。
【0141】
記憶部71は、コンテンツ生成装置70が各種の処理を行うために必要なデータ、例えばプログラム、画像データ、音声データ、各種公開鍵、及び各種公開関数(例えば、上述したハッシュ関数)等を記憶する。また、記憶部71は、コンテンツ生成装置70を識別するための識別データ、例えばMACアドレスを記憶する。通信部72は、コンテンツシェアリングシステム80とネットワーク50を介して無線通信を行う。また、通信部72は、コンテンツシェアリングシステム80との間の通信帯域の広さを検出し、検出結果に関する通信帯域データを制御部76に出力する。また、通信部72は、ユーザ端末60が接続された際に、ユーザ端末60との間で通信を行う。
【0142】
撮像部73は、コンテンツ生成装置70の周辺を撮影することで画像データ、即ちコンテンツデータを生成し、制御部76に出力する。入力操作部74は、例えば各種ボタン及びタッチパネルであり、ユーザによる入力操作に応じた入力操作データを制御部76に出力する。表示部75はいわゆるディスプレイであり、各種の画像データを提示(出力)する。
【0143】
制御部76は、コンテンツ生成装置70の各構成要素を制御する他、コンテンツ取得部761、コンテンツ要約データ生成部(CDデータ生成部)762、及び通信対象データ決定部763としても機能する。コンテンツ取得部761は、撮像部73にコンテンツデータを生成させ、撮像部73からコンテンツデータを取得する。コンテンツ要約データ生成部762は、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、コンテンツデータのハッシュ値、即ちCDデータを生成する。通信対象データ決定部763は、コンテンツデータ及びCDデータのうち、コンテンツシェアリングシステム80との無線通信の対象となる通信対象データを決定する。通信対象データには、通信対象データの内容、即ち現在の通信状態に関する状態データが付与される。
【0144】
[コンテンツシェアリングシステムの構成]
次に、コンテンツシェアリングシステム80の構成について説明する。コンテンツシェアリングシステム80は、第1の実施形態に係るコンテンツシェアリングサーバ10の機能を複数のサーバに分担させたものである。即ち、コンテンツシェアリングシステム80は、ウェブサーバ81、ストレージサーバ82、データベースサーバ83、及びタイムスタンプ取得エンジン84を備える。
【0145】
[ウェブサーバの構成]
ウェブサーバ(第1の情報処理装置)81は、図17に示すように、記憶部810、通信部811、及び制御部812を備える。なお、ウェブサーバ81は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信装置等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。即ち、ROMには、ウェブサーバ81に、記憶部810、通信部811、及び制御部812を実現させるためのプログラムが記憶されている。
【0146】
記憶部810には、ウェブサーバ81が各種の処理を行うのに必要な各種データ、例えばプログラム、画像データ、音声データ、各種公開鍵、及び各種公開関数(例えば、上述したハッシュ関数)等を記憶する。
【0147】
記憶部810は、ユーザIDとMACアドレスとを関連付けて記録するMACアドレス関連テーブルを記憶する。また、記憶部810は、コンテンツ情報データ(CIデータ)と乱数データとを関連付けて記録するCIデータ関連テーブルを記憶する。CIデータは、CDデータにユーザIDを組み合わせたものである。即ち、第2の実施形態のCIデータは、第1の実施形態のCIデータよりも簡素化されている(図6参照)。乱数データは、コンテンツデータとCDデータ(具体的には、CIデータ内のCDデータ)とを関連付けるための関連付け用データである。
【0148】
また、記憶部810は、図18に示す不正処理決定テーブルを記憶する。不正処理決定テーブルは、不正処理の種類と不正処理の内容とを関連付けて記録する。不正処理は、ユーザから送信(投稿)されたコンテンツデータに不正があった場合(即ち、ユーザから投稿されたコンテンツデータと他のユーザが所有するコンテンツデータとが近似する場合)に実行される。ここでは、不正処理は4種類存在する。不正処理は、「適正なコンテンツデータを所有するユーザへの通知」、及び「不正なコンテンツデータの投稿の拒絶」に区分され、不正処理の種類ごとに、これらの区分を実行するか否かが異なる。なお、どの種類の不正処理が実行されるかについては、ウェブサーバ81が任意に決定してもよいし、適正なコンテンツデータを投稿したユーザが任意に決定してもよい。
【0149】
通信部811は、ネットワーク50を介してユーザ端末60及びコンテンツ生成装置70と通信を行う他、コンテンツシェアリングシステム80の他の構成要素との間で通信を行う。制御部812は、ウェブサーバ81の各構成要素を制御する他、ユーザ要求処理部813、状態判定部814、コンテンツ要約データ生成部815、コンテンツ情報データ生成部816、及び不正判定部817としても機能する。
【0150】
ユーザ要求処理部813は、ユーザに対する窓口としての機能を果たす部分であり、ユーザからのリクエストに応じた処理を行い、レスポンスを行なう。例えば、ユーザ要求処理部813は、ログインの受付、コンテンツデータの投稿の受付、及びコンテンツデータの公開等を行なう。
【0151】
状態判定部814は、状態データに基づいて、コンテンツシェアリングシステム80とコンテンツ生成装置70との間の通信状態を判定する。コンテンツ要約データ生成部(CDデータ生成部)815は、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、CDデータを生成する。コンテンツ情報データ生成部(CIデータ生成部)816は、CDデータにユーザIDを組み合わせることで、CIデータを生成する。即ち、第2の実施形態のCIデータは、第1の実施形態のCIデータよりも簡素化されている(図6参照)。不正判定部817は、ユーザから投稿されたコンテンツデータが適正か否かを判定する。
【0152】
[ストレージサーバの構成]
ストレージサーバ(第3の情報処理装置)82は、図19に示すように、記憶部820、通信部821、及び制御部822を備える。なお、ストレージサーバ82は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信装置等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。即ち、ROMには、ストレージサーバ82に、記憶部820、通信部821、及び制御部822を実現させるためのプログラムが記憶されている。
【0153】
記憶部820は、ストレージサーバ82が各種の処理を行うのに必要な各種データ、例えばプログラム等を記憶する。また、記憶部820は、コンテンツデータ、タイムスタンプタグデータ、及びACIDデータ(リスト)を記憶する。タイムスタンプタグデータ及びACIDデータは、第1の実施形態と同様である。即ち、タイムスタンプタグデータは、タイムスタンプオーソリティID、タイムスタンプ日時データ、DACIDデータ、及び署名データで構成される。DACIDデータは、ACIDデータのハッシュ値である。ACIDデータは、CIDデータを集約したもの、即ちCIDデータのリストであり、CIDデータは、CIデータのハッシュ値である。
【0154】
通信部821は、コンテンツシェアリングシステム80の他の構成要素との間で通信を行う。制御部822は、ストレージサーバ82の各構成要素を制御する。
【0155】
[データベースサーバの構成]
データベースサーバ(第4の情報処理装置)83は、図20に示すように、記憶部830、通信部831、及び制御部832を備える。なお、データベースサーバ83は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信装置等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。即ち、ROMには、データベースサーバ83に、記憶部830、通信部831、及び制御部832を実現させるためのプログラムが記憶されている。
【0156】
記憶部830には、データベースサーバ83が各種の処理を行うのに必要な各種データ、例えばプログラム等を記憶する。また、記憶部830は、図21に示すコンテンツ情報管理テーブル及び図22に示すタイムスタンプ情報管理テーブルを記憶する。
【0157】
コンテンツ情報管理テーブルは、コンテンツID、ユーザID、コンテンツパスデータ、CDデータ、特徴量データ、受信日時データ、及びタイムスタンプIDを関連付けて記録する。コンテンツIDは、コンテンツデータを識別するための識別情報であり、ユーザIDは、ユーザを識別するための識別情報である。特徴量データは、コンテンツデータの特徴量を示し、例えばSIFTアルゴリズムにより算出される。具体的には後述する。コンテンツパスデータは、コンテンツデータのストレージサーバ82内での所在(アドレス)を示す。受信日時データは、ウェブサーバ81がコンテンツデータを受信した日時を示す。タイムスタンプIDは、タイムスタンプタグデータを識別するための識別情報である。
【0158】
タイムスタンプ情報管理テーブルは、タイムスタンプID、タイムスタンプパスデータ、ACIDパスデータ、DACIDデータ、及びタイムスタンプ日時データ(タイムスタンプタイムデータ)を関連付けて記録する。タイムスタンプパスデータは、タイムスタンプタグのストレージサーバ82内での所在(アドレス)を示す。ACIDパスデータは、ACIDデータのストレージサーバ82内での所在(アドレス)を示す。DACIDデータは、ACIDデータのハッシュ値である。タイムスタンプ日時データは、コンテンツデータにタイムスタンプが付与された日時を示す。コンテンツ情報管理テーブルとタイムスタンプ情報管理テーブルとは、タイムスタンプIDによって関連付けられる。したがって、データベースサーバ83は、コンテンツIDと、コンテンツパスデータと、タイムスタンプパスデータとを関連付けて記憶する。
【0159】
通信部831は、コンテンツシェアリングシステム80の他の構成要素との間で通信を行う。制御部832は、データベースサーバ83の各構成要素を制御する。
【0160】
[タイムスタンプ取得エンジンの構成]
タイムスタンプ取得エンジン(第2の情報処理装置)84は、図23に示すように、記憶部840、通信部841、及び制御部842を備える。なお、タイムスタンプ取得エンジン84は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信装置等の各種ハードウェア構成を備えており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読みだして実行することで、各種の処理を行う。即ち、ROMには、タイムスタンプ取得エンジン84に、記憶部840、通信部841、及び制御部842を実現させるためのプログラムが記憶されている。
【0161】
記憶部840には、タイムスタンプ取得エンジン84が各種の処理を行うのに必要な各種データ、例えばプログラム等を記憶する。また、記憶部840は、適正なタイムスタンプタグデータが取得されたか否かを示すタイムスタンプフラグを記憶する。
【0162】
通信部841は、コンテンツシェアリングシステム80の他の構成要素との間で通信を行う。制御部842は、タイムスタンプ取得エンジン84の各構成要素を制御する他、コンテンツ情報要約データ生成部(CIDデータ生成部)843、集約化コンテンツ情報要約データ生成部(ACIDデータ生成部)844、及び要求データ生成部845としても機能する。CIDデータ生成部843は、CIデータをハッシュ関数に入力することで、CIデータのハッシュ値、即ちCIDデータを生成する。ACIDデータ生成部844は、CIDデータが集約されたデータ、即ちACIDデータを生成する。要求データ生成部845は、ACIDデータをハッシュ関数に入力することで、DACIDデータを生成する。要求データ生成部845は、タイムスタンプを要求するタイムスタンプ要求データとDACIDデータとを通信部841に出力する。通信部841は、これらのデータをタイムスタンプ付与サーバ20に送信する。したがって、要求データ生成部845は、タイムスタンプ付与サーバ20にタイムスタンプを要求する。
【0163】
<2−3.情報処理システムによる処理>
[コンテンツ生成装置による処理]
次に、情報処理システム200による処理の手順について説明する。まず、図24に基づいて、コンテンツ生成装置70による処理の手順について説明する。
【0164】
ステップS400において、撮像部73は、画像データ、即ちコンテンツデータを生成し、コンテンツ取得部761に出力する。コンテンツ取得部761は、コンテンツデータを記憶部71に記憶する。なお、このコンテンツデータには、ユーザの個人情報(例えば、撮影場所を示す位置情報)を示す個人情報データが付与されていてもよい。この個人情報データは、例えば、コンテンツデータのExifヘッダに格納される。
【0165】
ステップS410において、コンテンツ取得部761は、コンテンツ生成装置70がCDデータ生成用のリソース、即ちCDデータ生成部762を有しているか否かを判定する。コンテンツ取得部761は、コンテンツ生成装置70がCDデータ生成部762を有していると判定した場合には、ステップS420に進み、コンテンツ生成装置70がCDデータ生成部762を有していないと判定した場合には、ステップS450に進む。
【0166】
ステップS420において、CDデータ生成部762は、記憶部71からコンテンツデータを取得し、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、CDデータを生成する。CDデータ生成部762は、コンテンツデータとCDデータとを関連付けて記憶部71に記憶する。
【0167】
ステップS430において、通信部72は、ウェブサーバ81との間の通信帯域の広さを検出し、検出結果に関する通信帯域データを通信対象データ決定部763に出力する。通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが所定の閾値Tよりも大きいか否かを判定する。通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが閾値Tよりも大きいと判定した場合には、ステップS440に進み、通信帯域の広さが閾値T以下であると判定した場合には、ステップS470に進む。
【0168】
ステップS440において、通信対象データ決定部763は、コンテンツデータ及びCDデータを通信対象データに決定し、コンテンツ生成装置70のMACアドレス、コンテンツデータ、CDデータ、及び「1」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部763は、通信対象データを通信部72に出力し、通信部72は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。その後、コンテンツ生成装置70は、処理を終了する。したがって、状態データが「1」となる場合、その状態データは、ウェブサーバ81にコンテンツデータ及びCDデータが送信されたという通信状態を示す。
【0169】
ステップS450において、通信部72は、ウェブサーバ81との間の通信帯域の広さを検出し、検出結果に関する通信帯域データを通信対象データ決定部763に出力する。通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが所定の閾値Tよりも大きいか否かを判定する。通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが閾値Tよりも大きいと判定した場合には、ステップS460に進む。一方、通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが閾値T以下であると判定した場合には、コンテンツデータが未送信であることを示す未送信フラグをコンテンツデータに関連付けて記憶部71に記憶し、処理を終了する。なお、後者の場合、コンテンツデータは、コンテンツ生成装置70がユーザ端末60に接続された際にウェブサーバ81に送信されることとなる。
【0170】
ステップS460において、通信対象データ決定部763は、コンテンツデータを通信対象データに決定し、コンテンツ生成装置70のMACアドレス、コンテンツデータ及び「0」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部763は、通信対象データを通信部72に出力し、通信部72は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。その後、コンテンツ生成装置70は、処理を終了する。したがって、状態データが「0」となる場合、その状態データは、ウェブサーバ81にコンテンツデータが送信されたという通信状態を示す。
【0171】
ステップS470において、通信対象データ決定部763は、コンテンツデータ及びCDデータを関連付けるための関連付け用データとして、乱数データを生成する。
【0172】
ステップS480において、通信対象データ決定部763は、CDデータを通信対象データに決定し、コンテンツ生成装置70のMACアドレス、CDデータ、乱数、及び「2」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部763は、通信対象データを通信部72に出力し、通信部72は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。したがって、状態データが「2」となる場合、その状態データは、ウェブサーバ81にCDデータ及び乱数データが送信されたという通信状態を示す。
【0173】
ステップS490において、通信対象データ決定部763は、コンテンツデータ、CDデータ、及び乱数データを関連付けて記憶部71に記憶する。即ち、通信対象データ決定部763は、コンテンツデータに乱数データを付与する。
【0174】
ステップS500において、通信部72は、ウェブサーバ81との間の通信帯域の広さを再度検出し、検出結果に関する通信帯域データを通信対象データ決定部763に出力する。通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが所定の閾値Tよりも大きいか否かを判定する。通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが閾値Tよりも大きいと判定した場合には、ステップS510に進む。一方、通信対象データ決定部763は、通信帯域の広さが閾値T以下であると判定した場合には、コンテンツデータが未送信であることを示す未送信フラグをコンテンツデータに関連付けて記憶部71に記憶し処理を終了する。なお、後者の場合、コンテンツデータは、コンテンツ生成装置70がユーザ端末60に接続された際にウェブサーバ81に送信されることとなる。
【0175】
ステップS510において、通信対象データ決定部763は、コンテンツデータを通信対象データに決定し、コンテンツ生成装置70のMACアドレス、コンテンツデータ、コンテンツデータに関連付けられた乱数、及び「3」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部763は、通信対象データを通信部72に出力し、通信部72は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。その後、コンテンツ生成装置70は、処理を終了する。したがって、状態データが「3」となる場合、その状態データは、ウェブサーバ81にコンテンツデータ及び乱数データが送信されたという通信状態を示す。
【0176】
このように、コンテンツ生成装置70は、通信対象データとしてCDデータをウェブサーバ81に送信することができるので、コンテンツシェアリングシステム80は、CDデータを生成する手間を省くことができる。これにより、コンテンツシェアリングシステム80の処理負荷が低減される。また、コンテンツ生成装置70は、コンテンツ生成装置70のリソース及びウェブサーバ81との通信帯域の広さに基づいて、通信対象データを決定する。したがって、コンテンツ生成装置70は、通信対象データをより確実かつ迅速にウェブサーバ81に送信することができる。また、コンテンツ生成装置70は、コンテンツデータの生成時に自動的にコンテンツデータ及びCDデータのうち少なくとも一方を送信する。したがって、コンテンツ生成装置70は、コンテンツデータが生成された日時と、タイムスタンプが保証する日時、即ちタイムスタンプが付与された日時との間隔を狭めることができる。
【0177】
[ユーザ端末による処理]
次に、図25に基づいて、ユーザ端末60による処理の手順について説明する。ステップS520において、コンテンツ取得部661は、接続検知部63から接続検知データが与えられたか否かを判定する。コンテンツ取得部661は、接続検知データが与えられたと判定した場合には、ステップS530に進み、接続検知データが与えられないと判定した場合には、処理を終了する。
【0178】
ステップS530において、コンテンツ取得部661は、通信部62を介してコンテンツ生成装置70にアクセスし、記憶部71からコンテンツデータ及びコンテンツデータに関連付けられた各種データを読みだす。コンテンツ取得部661は、これらのデータを記憶部61に記憶する。
【0179】
ステップS540において、コンテンツ取得部661は、未送信のコンテンツデータ、即ち未送信フラグが関連付けられたコンテンツデータが存在するか否かを判定する。コンテンツ取得部661は、未送信のコンテンツデータが存在すると判定した場合には、ステップS550に進み、未送信のコンテンツデータが存在しないと判定した場合には、処理を終了する。ユーザ端末60は、未送信のコンテンツデータに対して、ステップS550以降の処理を行う。
【0180】
ステップS550において、コンテンツ取得部661は、コンテンツデータ付随の個人情報データを削除する旨の設定がなされているか否かを判定する。なお、ユーザは、入力操作部64を用いた入力操作により、このような設定を行うことができる。設定内容は記憶部61に記憶される。コンテンツ取得部661は、当該設定がなされていると判定した場合には、ステップS560に進み、当該設定がなされていないと判定した場合には、ステップS570に進む。
【0181】
ステップS560において、コンテンツ取得部661は、コンテンツデータから個人情報データを削除する。なお、ステップS550〜S560の処理は、コンテンツ生成装置70により行われてもよい。
【0182】
ステップS570において、コンテンツ取得部661は、CDデータが算出済みであるか、即ち、コンテンツデータにCDデータが関連付けられているか否かを判定する。コンテンツ取得部661は、CDデータが算出済みであると判定した場合には、ステップS660に進み、CDデータが算出されてないと判定した場合には、ステップS580に進む。
【0183】
ステップS580において、コンテンツ取得部661は、ユーザ端末60がCDデータ生成用のリソース、即ちCDデータ生成部662を有しているか否かを判定する。コンテンツ取得部661は、ユーザ端末60がCDデータ生成部662を有していると判定した場合には、ステップS590に進み、ユーザ端末60がCDデータ生成部662を有していないと判定した場合には、ステップS620に進む。
【0184】
ステップS590において、CDデータ生成部662は、記憶部61からコンテンツデータを取得し、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、CDデータを生成する。CDデータ生成部662は、コンテンツデータとCDデータとを関連付けて記憶部61に記憶する。
【0185】
ステップS600において、通信対象データ決定部663は、コンテンツデータ及びCDデータを同時にウェブサーバ81に送信する旨の設定がなされているか否かを判定する。なお、ユーザは、入力操作部64を用いた入力操作により、このような設定を行うことができる。設定内容は記憶部61に記憶される。通信対象データ決定部663は、当該設定がなされていると判定した場合には、ステップS610に進み、当該設定がなされていないと判定した場合には、ステップS630に進む。
【0186】
ステップS610において、通信対象データ決定部663は、コンテンツデータ及びCDデータを通信対象データに決定し、ユーザID、コンテンツデータ、CDデータ、及び「1」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部663は、通信対象データを通信部62に出力し、通信部62は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。その後、ユーザ端末60は、処理を終了する。
【0187】
ステップS620において、通信対象データ決定部663は、コンテンツデータを通信対象データに決定し、ユーザID、コンテンツデータ及び「0」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部663は、通信対象データを通信部62に出力し、通信部62は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。その後、コンテンツ生成装置70は、処理を終了する。
【0188】
ステップS630において、通信対象データ決定部663は、コンテンツデータ及びCDデータを関連付けるための関連付け用データとして、乱数データを生成する。
【0189】
ステップS640において、通信対象データ決定部663は、CDデータを通信対象データに決定し、ユーザID、CDデータ、乱数、及び「2」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部663は、通信対象データを通信部62に出力し、通信部62は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。
【0190】
ステップS650において、通信対象データ決定部663は、コンテンツデータ、CDデータ、及び乱数データを関連付けて記憶部61に記憶する。即ち、通信対象データ決定部663は、コンテンツデータに乱数データを付与する。
【0191】
ステップS660において、通信対象データ決定部663は、コンテンツデータを通信対象データに決定し、ユーザID、コンテンツデータ、コンテンツデータに関連付けられた乱数、及び「3」を示す状態データを含む通信対象データを生成する。通信対象データ決定部663は、通信対象データを通信部62に出力し、通信部62は、通信対象データをウェブサーバ81に送信する。
【0192】
このように、ユーザ端末60は、通信対象データとしてCDデータをウェブサーバ81に送信することができるので、コンテンツシェアリングシステム80は、CDデータを生成する手間を省くことができる。これにより、コンテンツシェアリングシステム80の処理負荷が低減される。また、ユーザ端末60は、ユーザ端末60のリソース、及びコンテンツ生成装置70がウェブサーバ81に送信したデータに基づいて、通信対象データを決定する。したがって、ユーザ端末60は、通信対象データをより確実かつ迅速にウェブサーバ81に送信することができる。また、ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70の接続時に自動的にコンテンツデータ及びCDデータのうち少なくとも一方を送信する。したがって、ユーザ端末60は、コンテンツデータが生成された日時と、タイムスタンプが保証する日時、即ちタイムスタンプが付与された日時との間隔を狭めることができる。また、ユーザ端末60は、ユーザによる設定により、コンテンツデータ付随の個人情報データを削除することができるので、個人情報データがユーザの意図に反してコンテンツシェアリングシステム80に登録されることを防止することができる。
【0193】
[ウェブサーバによる処理]
次に、ウェブサーバ81による処理を図26に基づいて説明する。ステップS670において、通信部811は、通信対象データを受信し、状態判定部814に出力する。ステップS680において、状態判定部814は、通信対象データに含まれる状態データが「0」を示すか否かを判定する。状態判定部814は、状態データが「0」を示すと判定した場合には、ステップS690に進み、状態データが「0」以外を示すと判定した場合には、ステップS720に進む。
【0194】
ステップS690において、CDデータ生成部815は、通信対象データに含まれるコンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、CDデータを生成する。ステップS700において、CIデータ生成部816は、通信対象データからユーザIDを取得し、ユーザIDとCDデータとを組み合わせることで、CIデータを生成する。なお、このCDデータは、ステップ690の処理が行われた場合には、ステップS690で算出されたものとなり、ステップS720の処理が行われた場合には、通信対象データに含まれるものとなる。CIデータ生成部816は、通信対象データにMACアドレスが含まれる場合、MACアドレス関連テーブルから当該MACアドレスに対応するユーザIDを取得し、このユーザIDとCDデータとを組み合わせることで、CIデータを生成する。CIデータ生成部816は、コンテンツデータとCIデータとを関連付ける。
【0195】
ステップS710において、不正判定部817は、図27に示す不正検出処理を行なう。不正検出処理は、概略的には、コンテンツデータが適正か否か(他のユーザが所有するコンテンツデータに近似しているか否か)を判定する処理である。その後、ウェブサーバ81は、処理を終了する。
【0196】
ステップS720において、状態判定部814は、通信対象データに含まれる状態データが「1」を示すか否かを判定する。状態判定部814は、状態データが「1」を示すと判定した場合には、ステップS700に進み、状態データが「2」または「3」を示すと判定した場合には、ステップS730に進む。
【0197】
ステップS730において、状態判定部814は、通信対象データに含まれる状態データが「2」を示すか否かを判定する。状態判定部814は、状態データが「2」を示すと判定した場合には、ステップS740に進み、状態データが「3」を示すと判定した場合には、ステップS760に進む。
【0198】
ステップS740において、CIデータ生成部816は、通信対象データからユーザID及びCDデータを取得し、ユーザIDとCDデータとを組み合わせることで、CIデータを生成する。CIデータ生成部816は、通信対象データにMACアドレスが含まれる場合、MACアドレス関連テーブルから当該MACアドレスに対応するユーザIDを取得し、このユーザIDとCDデータとを組み合わせることで、CIデータを生成する。
【0199】
ステップS750において、CIデータ生成部816は、通信対象データに含まれる乱数データと、CIデータとを関連付けてCIデータ関連テーブルに登録する。その後、ウェブサーバ81は、処理を終了する。
【0200】
ステップS760において、CIデータ生成部816は、通信対象データに含まれる乱数データを、CIデータ関連テーブルから検索する。ステップS770において、CIデータ生成部816は、通信対象データに含まれる乱数データがCIデータ関連テーブルに記録されているか否かを判定する。CIデータ生成部816は、乱数データがCIデータ関連テーブルに記録されていると判定した場合には、ステップS780に進む。CIデータ生成部816は、乱数データがCIデータ関連テーブルに記録されていないと判定した場合には、乱数データが不正であると認定し、処理を終了する。
【0201】
ステップS780において、CIデータ生成部816は、乱数データに対応するCIデータをCIデータ関連テーブルから取得し、通信対象データに含まれるコンテンツデータとCIデータとを関連付ける。ステップS790において、CIデータ生成部816は、CIデータ関連テーブルから、当該乱数データ及びCIデータを削除する。ステップS800において、不正判定部817は、図27に示す不正検出処理を行なう。その後、ウェブサーバ81は、処理を終了する。
【0202】
[不正検出処理]
次に、不正判定部817が行なう不正検出処理を図27に基づいて説明する。ステップS820において、不正判定部817は、コンテンツデータの特徴量を算出する。ここで、コンテンツデータの特徴量は、例えばSIFT(Scale Invariant Feature Transform)アルゴリズムにより算出される。SIFTアルゴリズムにより算出された特徴量は、128次元のベクトル値を有し、コンテンツデータの回転、スケールの変化、照明変化等に対して頑強であるという特徴がある。例えば、コンテンツデータに対してリサイズや切り抜きが行われても、特徴量があまり変化しない。なお、コンテンツデータのハッシュ値、即ちCDデータは、コンテンツデータ同士がほとんど変わらなくても値が大きく変化する場合がある。このため、CDデータ同士を比較するよりも、特徴量データ同士を比較したほうが、コンテンツデータが適正か否かを正確に判定することができる。なお、SIFTアルゴリズムについては、例えば、「David G. Lowe, ’Distinctive image features from scale−invariant keypoints,’ International Journal of Computer Vision, 60, 2 (2004), pp. 91−110」に詳細に記載されている。
【0203】
ステップS830において、不正判定部817は、データベースサーバ83にアクセスし、コンテンツ情報管理テーブルを取得する。そして、不正判定部817は、算出された特徴量データ、即ち比較対象特徴量データと、コンテンツ情報管理テーブルのいずれかの行に格納された特徴量データ、即ち基準特徴量データとの近似度を算出する。ここで、近似度は、特徴量データ同士が近似する度合いを示す。不正判定部817は、例えば、比較対象特徴量データと基準特徴量データとの差分値を次元毎に算出し、これらの差分値の算術平均値に対応する値を近似度とする。この場合、近似度は、算術平均値が大きいほど小さくなる。
【0204】
不正判定部817は、近似度が所定の閾値を超えるか否かを判定し、近似度が閾値を超えると判定した場合には、ステップS870に進み、近似度が閾値以下であると判定した場合には、ステップS850に進む。
【0205】
不正判定部817は、ステップS850において、不正判定部817は、比較対象特徴量データと比較していない基準特徴量データが存在するか否かを判定する。不正判定部817は、比較対象特徴量データと比較していない基準特徴量が存在すると判定した場合には、ステップS830に戻り、すべての基準特徴量データと比較対象特徴量データとを比較したと判定した場合には、ステップS860に進む。
【0206】
ステップS860において、ユーザ要求処理部813は、ユーザから送信されたコンテンツデータをコンテンツ情報管理テーブルに登録する。具体的には、ユーザ要求処理部813は、図28に示すコンテンツ登録処理を行なう。
【0207】
ステップS870において、不正判定部817は、不正処理決定テーブルに登録された不正処理のうち、予め設定された不正処理を実行する。このような設定は、ウェブサーバ81が任意に行なってもよいが、適正なコンテンツデータを投稿したユーザ(適正ユーザ)が任意に設定してもよい。なお、適正ユーザへの通知は、例えば、不正なコンテンツデータを受信したことを示すデータ(例えば画像データや音声データ)を適正ユーザのユーザ端末60に送信することで行われる。また、投稿が拒絶されない場合、ステップS860と同様の処理が行われる。その後、不正判定部817は不正検出処理を終了する。
【0208】
ウェブサーバ81は、このようは不正検出処理を行なうことで、ユーザによる不正な投稿をより確実に防止することができる。不正な投稿としては、例えば、以下のような事例が想定される。即ち、ユーザ40bがユーザ40aによって適正に投稿されたコンテンツデータをコンテンツシェアリングシステム80とは別の場所で不正に利用した。そして、ユーザ40cが当該コンテンツデータをコンテンツシェアリングシステム80に投稿しようと試みた。この場合、上述した不正処理が実行される。これにより、ユーザ40cによる不正な投稿が排除されうる。
【0209】
[コンテンツ登録処理]
次に、コンテンツ登録処理を図28に基づいて説明する。ステップS880において、ユーザ要求処理部813は、通信対象データに含まれるコンテンツデータをストレージサーバ82に送信し、ストレージサーバ82の制御部822は、コンテンツデータを記憶部820に記憶する。制御部822は、コンテンツデータの所在を示すコンテンツパスデータをウェブサーバ81に送信する。
【0210】
ステップS890において、ユーザ要求処理部813は、コンテンツデータにコンテンツIDを割り当てる。さらに、ユーザ要求処理部813は、コンテンツデータを受信した日時(具体的には、コンテンツデータを含む通信対象データを受信した日時)を示す受信日時データを生成する。ステップS910において、ユーザ要求処理部813は、コンテンツID、ユーザID、コンテンツパスデータ、CDデータ、特徴量データ、及び受信日時データを関連付けてデータベースサーバ83に送信する。データベースサーバ83の制御部832は、コンテンツ情報管理テーブルにこれらのデータを関連付けて記録する。なお、この時点では、タイムスタンプIDは初期値(例えば「0」)とされる。
【0211】
[タイムスタンプ取得エンジンによる処理]
次に、タイムスタンプ取得エンジン84による処理を図29に基づいて説明する。なお、タイムスタンプ取得エンジン84は、図29による処理を一定時間ごとに行う。また、タイムスタンプ取得エンジン84は、コンテンツシェアリングシステム80を構成する他のサーバによる処理や、ユーザによるリクエストとは関係なく処理を行なう。
【0212】
ステップS920において、CIDデータ生成部843は、データベースサーバ83内のコンテンツ情報管理テーブルにアクセスする。ステップS930において、CIDデータ生成部843は、コンテンツ情報管理テーブルに、タイムスタンプIDが「0」となる行(エントリ)が1以上存在するか否かを判定する。CIDデータ生成部843は、タイムスタンプIDが「0」となるエントリが1以上存在すると判定した場合、ステップS940に進み、タイムスタンプIDが「0」となるエントリが存在しないと判定した場合、ステップS931に進む。CIDデータ生成部843は、タイムスタンプIDが「0」となるエントリに基づいて、以下の処理を行う。
【0213】
ステップS931において、CIDデータ生成部843は、タイムスタンプフラグが立っているか否かを判定する。CIDデータ生成部843は、タイムスタンプフラグが立っていると判定した場合には、ACIDパスデータ(このACIDパスデータは、後述するステップS980で与えられる)を参照することで、ACIDデータをストレージサーバ82から取得する。その後、CIDデータ生成部843は、ステップS990に進む。一方、CIDデータ生成部843は、タイムスタンプフラグがクリアされていると判定した場合には、処理を終了する。
【0214】
ステップS940において、CIDデータ生成部843は、タイムスタンプフラグが立っているか否かを判定する。CIDデータ生成部843は、タイムスタンプフラグが立っていると判定した場合には、ステップS960に進み、タイムスタンプフラグがクリアされていると判定した場合には、ステップS950に進む。
【0215】
ステップS950において、ACIDデータ生成部844は、空のACIDデータを生成する。ステップS960において、CIDデータ生成部843は、エントリ内のユーザIDとCDデータとを組み合わせることでCIデータを生成し、CIデータをハッシュ関数に入力することで、CIDデータを生成する。
【0216】
ステップS970において、ACIDデータ生成部844は、ACIDデータの末尾にCIDデータを追加する。ステップS980において、ACIDデータ生成部844は、ACIDデータをストレージサーバ82に送信する。ストレージサーバ82の制御部822は、ACIDデータを記憶部820に記憶する。制御部822は、ACIDデータの所在を示すACIDパスデータをタイムスタンプ取得エンジン84に送信する。ACIDデータ生成部844は、ACIDパスデータを記憶部840に記憶する。
【0217】
ステップS990において、要求データ生成部845は、ACIDデータをハッシュ関数に入力することで、DACIDデータを生成する。ステップS1000において、要求データ生成部845は、タイムスタンプを要求するタイムスタンプ要求データとDACIDデータとをタイムスタンプ付与サーバ20に送信する。これに応じて、タイムスタンプ付与サーバ20は、タイムスタンプタグデータを生成し、タイムスタンプ取得エンジン84に送信する。
【0218】
ステップS1010において、要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータを受信したか否かを判定する。要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータを取得したと判定した場合には、ステップS1020に進み、タイムスタンプタグデータを受信していないと判定した場合には、ステップS1070に進む。
【0219】
ステップS1020において、要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータの検証を行なう。具体的には、要求データ生成部845は、タイムスタンプオーソリティ30から事前に取得したタイムスタンプオーソリティ30の公開鍵に基づいて、タイムスタンプタグデータ内の署名データが適正か否かを判定する。要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータ内の署名データが適正であると判定した場合には、タイムスタンプタグデータの検証に成功したと判定する。
【0220】
ステップS1030において、要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータの検証に成功したか否かを判定する。要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータの検証に成功したと判定した場合には、ステップS1040に進み、タイムスタンプタグデータの検証に失敗したと判定した場合には、ステップS1070に進む。
【0221】
ステップS1040において、要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータをストレージサーバ82に送信する。ストレージサーバ82の制御部822は、タイムスタンプタグデータを記憶部820に記憶する。制御部822は、タイムスタンプタグデータの所在を示すタイムスタンプパスデータをタイムスタンプ取得エンジン84に送信する。要求データ生成部845は、タイムスタンプパスデータを記憶部840に記憶する。
【0222】
要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータにタイムスタンプIDを付与する。さらに、要求データ生成部845は、タイムスタンプタグデータからタイムスタンプ日時データを取得する。要求データ生成部845は、タイムスタンプID、タイムスタンプパスデータ、ACIDパスデータ、DACIDデータ、及びタイムスタンプ日時データを関連付けてデータベースサーバ83に送信する。データベースサーバ83の制御部832は、これらのデータを関連付けてタイムスタンプ情報管理テーブルに記録する。
【0223】
ステップS1060において、要求データ生成部845は、タイムスタンプフラグをクリアする。その後、タイムスタンプ取得エンジン84は、処理を終了する。ステップS1070において、要求データ生成部845は、タイムスタンプフラグを立てる。その後、タイムスタンプ取得エンジン84は、処理を終了する。
【0224】
このように、タイムスタンプ取得エンジン84は、コンテンツシェアリングシステム80を構成する他のサーバとは独立して処理を行うことができる。これにより、タイムスタンプ取得エンジン84は、コンテンツシェアリングシステム80のリソースが変動しても、タイムスタンプ取得日時のばらつきを低減することができる。
【0225】
また、タイムスタンプ取得エンジン84は、ACIDデータの生成とタイムスタンプ要求とを別のステップで行うので、タイムスタンプの取得や検証に失敗しても、ACIDデータの再生成を行う必要がなくなる。
【0226】
[コンテンツデータの削除または退会時の処理]
ウェブサーバ81は、ユーザがコンテンツデータの削除またはコンテンツシェアリングシステム80が提供するサービスからの退会を要求した場合には、以下の処理を行なう。即ち、ユーザ要求処理部813は、上記の要求を受けた場合、ストレージサーバ82から該当するコンテンツデータを削除する。ユーザ要求処理部813は、それ以外のデータ、例えばコンテンツ情報管理テーブル及びタイムスタンプ情報管理テーブル内のデータをそのまま保持する。これにより、ユーザは、コンテンツデータの削除または退会を行った後であっても、タイムスタンプタグデータを取得することができる。具体的には、ユーザ端末60は、ユーザID及びコンテンツデータをウェブサーバ81に送信する。ウェブサーバ81のCDデータ生成部815は、コンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、CDデータを生成する。次いで、ユーザ要求処理部813は、ユーザID及びCDデータに対応する行をコンテンツ情報管理テーブルから検索する。次いで、ユーザ要求処理部813は、検索された行からタイムスタンプIDを取得し、このタイムスタンプIDに対応する行をタイムスタンプ情報管理テーブルから検索する。次いで、ユーザ要求処理部813は、検索された行からタイムスタンプパスデータを取得し、このタイムスタンプパスデータに基づいて、ストレージサーバ82からタイムスタンプタグデータを取得する。次いで、ユーザ要求処理部813は、タイムスタンプタグデータをユーザ端末60に送信する。これにより、ユーザは、タイムスタンプタグデータを取得することができる。
【0227】
[コンテンツデータの公開]
次に、コンテンツデータの公開について説明する。コンテンツデータの公開は、第1の実施形態と同様にして行われるが、CPデータの内容が異なる。具体的には、まず、ユーザ端末60は、ユーザが指定したコンテンツIDをウェブサーバ81に送信する。これにより、ユーザは、コンテンツデータの閲覧要求を行なう。
【0228】
ユーザ要求処理部813は、ユーザからコンテンツデータの閲覧要求があった場合、コンテンツIDに対応する行をコンテンツ情報管理テーブルから検索する。ユーザ要求処理部813は、検索された行からユーザID、コンテンツパスデータ、及びタイムスタンプIDを取得する。次いで、ユーザ要求処理部813は、コンテンツパスデータに基づいて、ストレージサーバ82からコンテンツデータを取得する。さらに、ユーザ要求処理部813はタイムスタンプIDに対応する行をタイムスタンプ情報管理テーブルから検索し、検索された行からACIDパスデータ及びタイムスタンプパスデータを取得する。ユーザ要求処理部813は、これらのパスデータに基づいて、ACIDデータ及びタイムスタンプタグデータをストレージサーバ82から取得する。
【0229】
ユーザ要求処理部813は、取得したユーザID、コンテンツデータ、ACIDデータ、及びタイムスタンプタグデータをパッケージングすることで、CPデータを生成する。したがって、第2の実施形態のCPデータは、第1の実施形態のCPデータよりも簡素化されている(図8参照)。なお、これらのデータをパッケージングする方法としては、例えば、これらのデータをzipファイルとしてアーカイブする方法が考えられる(第1の実施形態も同様)。
【0230】
次いで、ユーザ要求処理部813は、CPデータをユーザ端末60に送信する。ユーザ端末60の制御部66は、CPデータに基づいて、コンテンツデータを表示部65に表示する。表示例を図31に示す。表示部65は、コンテンツデータIm1の近傍に、当該コンテンツデータIm1にタイムスタンプが付与されていることを示すアイコンIm2を表示する。これにより、コンテンツシェアリングシステム80は、コンテンツデータIm1にタイムスタンプが付与されていることをユーザに強く印象づけることができる。
【0231】
[検証処理]
次に、検証処理を図30に基づいて説明する。第2の実施形態では、各ユーザ端末60がCPデータに対して検証処理を行なうことができる。勿論、検証用の検証サーバを別途用意し、この検証サーバに以下の検証処理を行わせてもよい。また、いずれかのユーザ端末60を検証用の端末としてもよい。検証処理は、例えばユーザからのリクエストによって開始される。第2の実施形態の検証処理は、CPデータが各ユーザ端末60または検証サーバに送信され、各ユーザ端末60または検証サーバがCPデータに対して検証処理を行なうという点で、第1の実施形態の検証処理と異なる。
【0232】
ステップS1080において、図15に示す検証部664は、CPデータ内のコンテンツデータをハッシュ関数に入力することで、検証用CDデータを生成する。ステップS1090において、検証部664は、CPデータ内のユーザIDと、検証用CDデータとを組み合わせることで、検証用CIDデータを生成する。ステップS1100において、検証部664は、検証用CIDデータがCPデータ内のACIDデータに存在するか否かを判定する。検証部664は、検証用CIDデータがCPデータ内のACIDデータに存在すると判定した場合には、ステップS1110に進み、検証用CIDデータがCPデータ内のACIDデータに存在しないと判定した場合には、ステップS1140に進む。
【0233】
ステップS1110において、検証部664は、CPデータ内のタイムスタンプタグデータを検証する。具体的には、検証部664は、タイムスタンプオーソリティ30の公開鍵に基づいて、タイムスタンプタグデータ内の署名データが適正か否かを判定する。なお、検証部664は、当該公開鍵をタイムスタンプオーソリティ30から事前に取得してもよいし、ステップS1110の処理を行う段階でタイムスタンプオーソリティ30から取得してもよい。検証部664は、署名データが適正であると判定した場合には、タイムスタンプタグデータの検証に成功したと判定する。
【0234】
ステップS1120において、検証部664は、タイムスタンプタグデータの検証に成功したか否かを判定する。検証部664は、タイムスタンプの検証に成功したと判定した場合には、ステップS1130に進み、タイムスタンプの検証に失敗したと判定した場合には、ステップS1140に進む。
【0235】
ステップS1130において、検証部664は、CPデータの検証に成功したと判定する。そして、検証部664は、検証に成功した旨を示す情報、CPデータ内のユーザID、及びCPデータ内のタイムスタンプ日時データを表示部65に表示する。検証部664は、これらのデータを音声出力してもよい。その後、検証部664は、検証処理を終了する。一方、ステップS1140において、検証部664は、CPデータの検証に失敗したと判定する。そして、検証部664は、検証に失敗した旨を示す情報を表示部65に表示する。なお、検証サーバが検証処理を行った場合、検証サーバは、検証に成功(または失敗)した旨を示す情報を、リクエストがあったユーザ端末60に送信する。このように、第2の実施形態では、ユーザ端末60または検証サーバがCPデータに対して検証処理を行うので、仮にコンテンツシェアリングシステム80が停止しても、検証処理を行なうことができる。
【0236】
以上により、第2の実施形態では、ユーザ端末60またはコンテンツ生成装置70がCDデータをコンテンツシェアリングシステム80に送信するので、コンテンツシェアリングシステム80は、CDデータを生成する手間を省くことができる。
【0237】
さらに、コンテンツ生成装置70は、コンテンツデータ生成時にコンテンツデータ及びCDデータのうち少なくとも一方を通信対象データとして送信するので、コンテンツデータが生成された日時と、タイムスタンプが保証する日時との間隔を狭めることができる。
【0238】
さらに、コンテンツ生成装置70は、コンテンツシェアリングシステム80との通信帯域に基づいて、通信対象データを決定するので、通信対象データをより迅速かつ確実にコンテンツシェアリングシステム80に送信することができる。例えば、通信帯域が狭い場合に、大量の通信対象データをコンテンツシェアリングシステム80に送信しようとすると、通信速度の大幅な低下や、通信対象データの欠損等が起こる可能性がある。しかし、コンテンツ生成装置70は、通信帯域に基づいて、通信対象データを決定するので、通信速度の大幅な低下や、通信対象データの欠損等をより確実に回避することができる。
【0239】
さらに、コンテンツ生成装置70は、CDデータを通信対象データとした場合には、CDデータをコンテンツシェアリングシステム80に送信した後、通信帯域に基づいて、コンテンツデータを通信対象データとして送信するか否かを決定する。したがって、コンテンツ生成装置70は、CDデータをコンテンツシェアリングシステム80に送信した後に、コンテンツデータをより確実に送信することができる。
【0240】
さらに、コンテンツ生成装置70は、CDデータとコンテンツデータとを別々の通信対象データとして送信する場合には、これらを関連付けるための乱数データを通信対象データに含める。したがって、コンテンツシェアリングシステム80は、CDデータ及びコンテンツデータを容易に関連付けることができる。
【0241】
さらに、コンテンツ生成装置70は、通信対象データの内容、即ち通信状態に関する状態データを通信対象データに含めるので、コンテンツシェアリングシステム80は、現時点の通信状態がどのようになっているのかを容易に判定することができる。
【0242】
さらに、ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70が接続された際に、コンテンツ生成装置70からコンテンツデータを取得する。そして、ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70がCDデータを生成していない場合に、CDデータをコンテンツシェアリングシステム80に送信する。したがって、ユーザ端末60は、コンテンツシェアリングシステム80に重複してCDデータが送信されることを防止することができる。さらに、ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70が接続された際にコンテンツデータ及びCDデータのうち少なくとも一方を通信対象データとして送信するので、コンテンツデータが生成された日時と、タイムスタンプが保証する日時との間隔を狭めることができる。
【0243】
さらに、ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70がコンテンツシェアリングシステム80に送信したデータに基づいて、通信対象データを決定するので、コンテンツシェアリングシステム80に重複してデータが送信されることを防止することができる。
【0244】
さらに、ユーザ端末60は、コンテンツ生成装置70がCDデータ及び乱数データをコンテンツシェアリングシステム80に送信した場合には、コンテンツデータ及び乱数データを通信対象データに決定する。したがって、ユーザ端末60は、コンテンツシェアリングシステム80に重複してデータが送信されることを防止することができる。さらに、コンテンツシェアリングシステム80は、CDデータとコンテンツデータとを容易に関連付けることができる。
【0245】
さらに、ユーザ端末60は、通信対象データの内容、即ち通信状態に関する状態データを通信対象データに含めるので、コンテンツシェアリングシステム80は、現時点の通信状態がどのようになっているのかを容易に判定することができる。
【0246】
さらに、タイムスタンプ取得エンジン84は、他のサーバと独立して処理を実行するので、リソースが変動しても、タイムスタンプ取得時刻のばらつきを低減することができる。
【0247】
また、タイムスタンプ取得エンジン84は、ACIDデータの生成とタイムスタンプ要求とを別のステップで行うので、タイムスタンプの取得や検証に失敗しても、ACIDデータの再生成を行う必要がなくなる。
【0248】
さらに、コンテンツデータ、タイムスタンプタグデータ、及びACIDデータは、これらのデータを管理する情報(図20及び図21に示す各管理テーブル)を記憶するデータベースサーバ83とは別のストレージサーバ82に記憶される。したがって、ストレージサーバ82へのアクセス負担が低減される。
【0249】
さらに、各管理テーブルがデータベースサーバ83に記憶されるので、ストレージサーバ82の分散化が容易となる。
【0250】
さらに、ユーザ端末60または検証サーバがCPデータに対して検証処理を行うので、仮にコンテンツシェアリングシステム80が停止しても、検証処理を行なうことができる。
【0251】
さらに、コンテンツ情報管理テーブルに、タイムスタンプIDが記録されているので、コンテンツシェアリングシステム80は、効率よくタイムスタンプタグデータを検索することができる。また、CPデータを構成するデータは各管理テーブル及びストレージサーバ82に記憶されているので、コンテンツデータシェアリングシステムは、CPデータをストレージサーバ82等に記憶する必要がない。
【0252】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0253】
例えば、上記第1の実施形態では、コンテンツシェアリングサーバ10とタイムスタンプ付与サーバ20とが別々に存在するが、コンテンツシェアリングサーバ10にタイムスタンプ付与サーバ20の機能を持たせてもよい。逆にタイムスタンプ付与サーバ20にコンテンツシェアリングサーバ10の機能を持たせてもよい。
【0254】
また、上記第1の実施形態では、検証処理が要求データ生成部135からの要求に応じて行われることとしたが、ユーザ41からの要求に応じて検証処理が行われてもよい。すなわち、コンテンツやタイムスタンプを含むCPデータをダウンロードしたユーザが、タイムスタンプの正当性を確認したい場合に、コンテンツシェアリングサーバ10、もしくは、検証部14の機能だけを持つ別の検証サーバに対してCPデータを送信し、タイムスタンプの正当性の検査を依頼してもよい。この場合。依頼を受けたコンテンツシェアリングサーバ10もしくは検証サーバは、ユーザが提示したCPデータについて、図12に示す処理と同様の処理によって判定する。
【0255】
また、検証部14、すなわちコンテンツシェアリングサーバ10、もしくは検証サーバが検証処理を行うこととしたが、各ユーザ端末40にて行ってもよい。この場合、検証に必要な各関数は予め公開される。また、各ユーザ端末40は、CPデータを受信した場合に、このCPデータが正しいか否かを、図12に示す処理と同様の処理によって判定する。
【0256】
また、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツデータの生成者に対し、その生成者がアップロードしたすべてのコンテンツデータを出力することとしたが、タイムスタンプタグデータが付与されたコンテンツデータのみ出力するようにしてもよい。これにより、コンテンツシェアリングサーバ10の処理負担が低減される。
【0257】
また、コンテンツシェアリングサーバ10は、第三者のユーザ端末40に対しては、タイムスタンプが付与されたコンテンツデータを出力するが、コンテンツデータの生成者が閲覧を許可したユーザ41のユーザ端末40には、すべてのコンテンツデータを出力するようにしてもよい。
【0258】
また、コンテンツデータ管理テーブルは、複数であってもよい。例えば、コンテンツシェアリングサーバ10は、ユーザ41毎にコンテンツデータ管理テーブルを用意してもよい。コンテンツデータ管理テーブルは、データそのものではなく、記憶部12が記憶するデータへのリンクを記録してもよい。
【0259】
また、第1の実施形態では、ユーザ端末40とコンテンツシェアリングサーバ10とがネットワーク50で接続されているものとしたが、ホームネットワークによって接続されていても良く、直接接続されていてもよい。
【0260】
また、第1の実施形態の構成と第2の実施形態の構成とは任意に組み合わせられることができる。例えば、第1の実施形態のユーザ端末40を、第2の実施形態のユーザ端末60またはコンテンツ生成装置70に置き換えてもよい。この場合、コンテンツシェアリングサーバ10は、コンテンツシェアリングシステム80と同様の処理を行えば良いので、例えば、CDデータの生成を行う必要がなくなる。
【0261】
また、第2の実施形態で行われた個人情報データを削除する処理は、第1の実施形態の各ユーザ端末40にて行われてもよい。
【0262】
また、第2の実施形態で行われた不正検出処理は、第1の実施形態のコンテンツシェアリングサーバ10にて行われてもよい。
【0263】
また、第1の実施形態のコンテンツシェアリングサーバ10を第2の実施形態のコンテンツシェアリングシステム80で置き換えてもよい。この場合、ユーザ端末40からは、コンテンツデータが送信されることとなるので、コンテンツシェアリングシステム80は、図26に示す処理において、ステップS690〜S710の処理を行えば良い。
【0264】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
ユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求部と、
前記タイムスタンプが付与された前記コンテンツデータを、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力部と、を備える、情報処理装置。
(2)
前記タイムスタンプ要求部は、複数の前記コンテンツデータを集約したデータに対するタイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求する、前記(1)記載の情報処理装置。
(3)
前記タイムスタンプ要求部は、前記ユーザ装置から出力されたコンテンツデータ及び当該コンテンツデータを出力した前記ユーザ装置のユーザを表す識別データに対するタイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求する、前記(1)または(2)記載の情報処理装置。
(4)
前記コンテンツデータ出力部は、前記タイムスタンプが付与された前記コンテンツデータの他、前記タイムスタンプが付与されていない前記コンテンツデータを、前記コンテンツデータを出力したユーザの保有する装置に出力する、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(5)
前記タイムスタンプ要求部は、前記タイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求した後、前記タイムスタンプ付与部から前記タイムスタンプが与えられた場合に、新たな前記タイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(6)
前記タイムスタンプ要求部は、前記ユーザ装置から前記コンテンツデータが出力される毎に、前記タイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求することを特徴とする、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(7)
前記コンテンツデータ出力部は、前記コンテンツデータに付与されたタイムスタンプをさらに前記他のユーザ装置に出力する、前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(8)
前記コンテンツデータ出力部は、前記他のユーザ装置から前記タイムスタンプを要求された場合に、前記コンテンツデータに付与されたタイムスタンプを、前記他のユーザ装置に出力する、前記(7)記載の情報処理装置。
(9)
前記タイムスタンプ要求部は、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置から前記タイムスタンプの付与を要求された場合に、前記タイムスタンプ付与部に前記タイムスタンプを要求する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(10)
複数のユーザ装置のうち、いずれかのユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するステップと、
前記コンテンツデータに前記タイムスタンプが付与された場合に、前記コンテンツデータを、前記複数のユーザ装置のうち、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するステップと、を含む、情報処理方法。
(11)
コンピュータに、
複数のユーザ装置のうち、いずれかのユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求機能と、
前記コンテンツデータに前記タイムスタンプが付与された場合に、前記コンテンツデータを、前記複数のユーザ装置のうち、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力機能と、を実現させる、プログラム。
(12)
複数のユーザ装置と、情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
複数の前記ユーザ装置のうち、いずれかの前記ユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求部と、
前記タイムスタンプが付与された前記コンテンツデータを、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力部と、を備える、情報処理システム。
(13)
前記ユーザ装置のユーザからの要求に応じて、前記コンテンツデータに付与された前記タイムスタンプが正しいかを検証する検証装置を備える、前記(12)記載の情報処理システム。
(14)
前記ユーザ装置は、前記コンテンツデータに付与された前記タイムスタンプが正しいかを検証する検証部を有する、前記(12)または(13)記載の情報処理システム。
(15)
コンテンツデータを取得するコンテンツ取得部と、
コンテンツ要約データを生成するコンテンツ要約データ生成部と、
前記コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信する通信部と、を備える、情報処理装置。
(16)
前記通信部と前記他の情報処理装置との間の通信帯域に基づいて、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データのうち少なくとも一方を通信対象データに決定する通信対象データ決定部を備え、
前記通信部は、前記通信対象データを前記他の情報処理装置に送信する、前記(15)記載の情報処理装置。
(17)
前記通信対象データ決定部は、前記通信帯域に基づいて、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データのうち少なくとも一方を第1の通信対象データに決定し、前記コンテンツ要約データを前記第1の通信対象データに決定した場合には、前記通信部が前記コンテンツ要約データを前記他の情報処理装置に送信した後、前記通信帯域に基づいて、前記コンテンツデータを第2の通信対象データとするか否かを決定する、前記(16)記載の情報処理装置。
(18)
前記通信対象データ決定部は、前記コンテンツ要約データを前記第1の通信対象データとした場合には、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データを関連付けるための関連付け用データを前記第1の通信対象データに含める、前記(17)記載の情報処理装置。
(19)
前記通信対象データ決定部は、前記コンテンツデータを第2の通信対象データとする場合には、前記関連付け用データを前記第2の通信対象データに含める、前記(18)記載の情報処理装置。
(20)
前記通信対象データ決定部は、前記通信対象データの内容に関する状態データを前記通信対象データに付与する、前記(16)〜(19)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(21)
前記コンテンツデータの生成が可能なコンテンツ生成装置の接続を検知する接続検知部を備え、
前記コンテンツ取得部は、前記接続検知部が前記コンテンツ生成装置の接続を検知した際に、前記コンテンツ生成装置から前記コンテンツデータを取得し、
前記コンテンツ要約データ生成部は、前記コンテンツ生成装置が前記コンテンツ要約データを生成していない場合に、前記コンテンツ要約データを生成する、前記(15)記載の情報処理装置。
(22)
前記コンテンツ生成装置が前記他の情報処理装置に送信したデータに基づいて、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データのうち少なくとも一方を通信対象データに決定する通信対象データ決定部を備え、
前記通信部は、前記通信対象データを前記他の情報処理装置に送信する、前記(21)記載の情報処理装置。
(23)
前記コンテンツ生成装置は、前記コンテンツ要約データと、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データを関連付けるための関連付け用データとを前記他の情報処理装置に送信可能であり、
前記通信対象データ決定部は、前記コンテンツ生成装置が前記コンテンツ要約データ及び前記関連付け用データを前記他の情報処理装置に送信した場合に、前記コンテンツデータ及び前記関連付け用データを前記通信対象データに決定する、前記(22)記載の情報処理装置。
(24)
前記通信対象データ決定部は、前記通信対象データの内容に関する状態データを前記通信対象データに付与する、前記(22)または(23)記載の情報処理装置。
(25)
コンテンツデータを取得することと、
コンテンツ要約データを生成することと、
前記コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信することと、を含む、情報処理方法。
(26)
コンピュータに、
コンテンツデータを取得するコンテンツ取得機能と、
コンテンツ要約データを生成するコンテンツ要約データ生成機能と、
前記コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信する通信機能と、を実現させる、プログラム。
(27)
ユーザ装置から出力されたコンテンツデータを受領する第1の情報処理装置と、
前記コンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求する第2の情報処理装置と、
前記コンテンツデータと、前記コンテンツデータに付与されたタイムスタンプとを記憶する第3の情報処理装置と、
前記コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別データと、前記コンテンツデータの前記第3の情報処理装置内での所在を示すコンテンツパスデータと、前記タイムスタンプの前記第3の情報処理装置内での所在を示すタイムスタンプパスデータと、を関連付けて記憶する第4の情報処理装置と、を備える情報処理システム。
【符号の説明】
【0265】
10 コンテンツシェアリングサーバ
20 タイムスタンプ付与サーバ
30 タイムスタンプオーソリティ
40 ユーザ端末
41 ユーザ
50 ネットワーク
12 記憶部
13 データ生成部
14 検証部
100 情報処理システム
131 コンテンツ要約データ生成部
132 コンテンツ情報データ生成部
133 コンテンツ情報要約データ生成部
134 集約化コンテンツ情報要約データ生成部
135 要求データ生成部
136 コンテンツパッケージデータ生成部
200 情報処理システム
60 ユーザ端末
70 コンテンツ生成装置
80 コンテンツシェアリングシステム
63 接続検知部
661、761 コンテンツ取得部
662、762 コンテンツ要約データ生成部
663、763 通信対象データ決定部
664 検証部
81 ウェブサーバ
82 ストレージサーバ
83 データベースサーバ
84 タイムスタンプ取得エンジン



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求部と、
前記タイムスタンプが付与された前記コンテンツデータを、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力部と、を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記タイムスタンプ要求部は、複数の前記コンテンツデータを集約したデータに対するタイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記タイムスタンプ要求部は、前記ユーザ装置から出力されたコンテンツデータ及び当該コンテンツデータを出力した前記ユーザ装置のユーザを表す識別データに対するタイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記コンテンツデータ出力部は、前記タイムスタンプが付与された前記コンテンツデータの他、前記タイムスタンプが付与されていない前記コンテンツデータを、前記コンテンツデータを出力したユーザの保有する装置に出力する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記タイムスタンプ要求部は、前記タイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求した後、前記タイムスタンプ付与部から前記タイムスタンプが与えられた場合に、新たな前記タイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記タイムスタンプ要求部は、前記ユーザ装置から前記コンテンツデータが出力される毎に、前記タイムスタンプを前記タイムスタンプ付与部に要求することを特徴とする、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コンテンツデータ出力部は、前記コンテンツデータに付与されたタイムスタンプをさらに前記他のユーザ装置に出力する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記コンテンツデータ出力部は、前記他のユーザ装置から前記タイムスタンプを要求された場合に、前記コンテンツデータに付与されたタイムスタンプを、前記他のユーザ装置に出力する、請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記タイムスタンプ要求部は、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置から前記タイムスタンプの付与を要求された場合に、前記タイムスタンプ付与部に前記タイムスタンプを要求する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
複数のユーザ装置のうち、いずれかのユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するステップと、
前記コンテンツデータに前記タイムスタンプが付与された場合に、前記コンテンツデータを、前記複数のユーザ装置のうち、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するステップと、を含む、情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
複数のユーザ装置のうち、いずれかのユーザ装置から出力されたコンテンツデータに対するタイムスタンプをタイムスタンプ付与部に要求するタイムスタンプ要求機能と、
前記コンテンツデータに前記タイムスタンプが付与された場合に、前記コンテンツデータを、前記複数のユーザ装置のうち、前記コンテンツデータを出力したユーザ装置以外の他のユーザ装置に出力するコンテンツデータ出力機能と、を実現させる、プログラム。
【請求項12】
コンテンツデータを取得するコンテンツ取得部と、
コンテンツ要約データを生成するコンテンツ要約データ生成部と、
前記コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信する通信部と、を備える、情報処理装置。
【請求項13】
前記通信部と前記他の情報処理装置との間の通信帯域に基づいて、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データのうち少なくとも一方を通信対象データに決定する通信対象データ決定部を備え、
前記通信部は、前記通信対象データを前記他の情報処理装置に送信する、請求項12記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記通信対象データ決定部は、前記通信帯域に基づいて、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データのうち少なくとも一方を第1の通信対象データに決定し、前記コンテンツ要約データを前記第1の通信対象データに決定した場合には、前記通信部が前記コンテンツ要約データを前記他の情報処理装置に送信した後、前記通信帯域に基づいて、前記コンテンツデータを第2の通信対象データとするか否かを決定する、請求項13記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記通信対象データ決定部は、前記コンテンツ要約データを前記第1の通信対象データとした場合には、前記コンテンツデータ及び前記コンテンツ要約データを関連付けるための関連付け用データを前記第1の通信対象データに含める、請求項14記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記通信対象データ決定部は、前記コンテンツデータを第2の通信対象データとする場合には、前記関連付け用データを前記第2の通信対象データに含める、請求項15記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記通信対象データ決定部は、前記通信対象データの内容に関する状態データを前記通信対象データに付与する、請求項13記載の情報処理装置。
【請求項18】
コンテンツデータを取得することと、
コンテンツ要約データを生成することと、
前記コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信することと、を含む、情報処理方法。
【請求項19】
コンピュータに、
コンテンツデータを取得するコンテンツ取得機能と、
コンテンツ要約データを生成するコンテンツ要約データ生成機能と、
前記コンテンツ要約データを他の情報処理装置に送信する通信機能と、を実現させる、プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2012−170047(P2012−170047A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238415(P2011−238415)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】