情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
【課題】変更ログに基づいてコンテンツ同期を行うシステムにおいて、不要な変更ログを自動的に削除し、記憶容量を節約する。
【解決手段】他装置との通信に用いる通信パラメタを他装置ごとに管理する。過去に他装置とコンテンツを同期してからの格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、他装置ごとに管理する。第1の他装置についての通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、第1の他装置についての通信パラメタを削除し、かつ第1の他装置についての変更ログを削除する。
【解決手段】他装置との通信に用いる通信パラメタを他装置ごとに管理する。過去に他装置とコンテンツを同期してからの格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、他装置ごとに管理する。第1の他装置についての通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、第1の他装置についての通信パラメタを削除し、かつ第1の他装置についての変更ログを削除する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理技術に関し、特にコンテンツ同期技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ホームネットワークを介して機器を相互接続し、画像、動画、音声などのコンテンツを共有して利用するUPnP(Universal Plug And Play)という標準通信規格が注目されている。UPnPではCSS(Content Synchronized Service)と呼ばれるコンテンツ同期サービスが規定されている。CSSにより、複数のCDS(Content Directory Service)間のコンテンツや、コンテンツのメタデータを同期(追加、削除、変更)させることができる。
【0003】
このCSSを利用して、制御ポイント(Control Point)がネットワーク上のCDSが提供するコンテンツと同期関係を構築する技術が提案されている(特許文献1)。特許文献1の方法によれば、コンテンツ同期開始前に、同期対象のコンテンツの更新履歴が変更ログとして管理される。コンテンツ同期を行う際には、変更ログが交換され、変更ログに基づいてコンテンツが交換される。変更ログはコンテンツ同期が終了した後にも維持され、次回のコンテンツ同期時に再び用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−529550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1の方法によれば、様々な機器との間でコンテンツ同期を行う場合、変更ログの量が次第に増大してしまう。
【0006】
本発明は、変更ログに基づいてコンテンツ同期を行うシステムにおいて、不要な変更ログを自動的に削除し、記憶容量を節約することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
コンテンツを格納する格納手段を備え、該格納手段に格納されたコンテンツを、他装置が有するコンテンツと同期させる情報処理装置であって、
前記他装置との通信に用いる通信パラメタを前記他装置ごとに管理するパラメタ管理手段と、
過去に前記他装置とコンテンツを同期してからの前記格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、前記他装置ごとに管理するログ管理手段と、
第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、該第1の他装置についての前記通信パラメタを削除し、かつ該第1の他装置についての前記変更ログを削除する削除手段と、
を備えることを特徴とする、情報処理装置。
【発明の効果】
【0008】
変更ログに基づいてコンテンツ同期を行うシステムにおいて、不要な変更ログを自動的に削除し、記憶容量を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1に係るコンテンツ同期システムの構成例。
【図2】実施例1に係る第1のコンテンツ同期装置10のハードウェア構成例。
【図3】実施例1に係る第1のコンテンツ同期装置10の機能ブロック図。
【図4】実施例1に係る無線パラメタ11の構成例。
【図5】実施例1に係る変更ログ12の構成例。
【図6】実施例1に係る無線通信接続処理のシーケンス図。
【図7】実施例1に係るコンテンツ同期処理のシーケンス図。
【図8】実施例1に係る変更ログ削除処理のシーケンス図。
【図9】実施例1に係る変更ログ削除処理のフローチャート。
【図10】実施例2に係る無線通信接続処理のシーケンス図。
【図11】実施例2に係るコンテンツ同期処理のシーケンス図。
【図12】実施例2に係る変更ログ削除処理のシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0011】
図1は、本実施例に係るコンテンツ同期システムの構成例を示す図である。第1のコンテンツ同期装置10は、本実施例におけるホームネットワーク内のコンテンツ同期装置(情報処理装置)である。第1のコンテンツ同期装置10は、無線LAN40上の第2のコンテンツ同期装置20に対して、コンテンツ同期サービスを提供する。そして、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施する。
【0012】
本実施例において、第1のコンテンツ同期装置10は、UPnPにおけるCSS及びCDSを備える。第1のコンテンツ同期装置10の具体的な例としては、ホームサーバ装置、NAS(Network Attached Storage)装置、カメラ装置、ビデオカメラ装置、PC装置、などが挙げられる。なお、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置は、UPnPにおけるCSSの機能を備える。しかしながら第1のコンテンツ同期装置は、ホームネットワークにおいてコンテンツ同期サービスを提供する別の機能を、CSSの機能の代わりに、又はCSSの機能に加えて、備えていてもよい。
【0013】
第2のコンテンツ同期装置20もまた、第1のコンテンツ同期装置10と同様に、本実施例に係るホームネットワーク内のコンテンツ同期装置である。本実施例では、第2のコンテンツ同期装置20は、第1のコンテンツ同期装置10と同じ構成を有する。第3のコンテンツ同期装置30は、第1のコンテンツ同期装置10と同様に、本実施例に係るホームネットワーク内のコンテンツ同期装置である。本実施例では、第3のコンテンツ同期装置30は、第1のコンテンツ同期装置10と同じ構成を有する。
【0014】
無線LAN(Wireless Local Area Network)40は、本実施例に係るホームネットワークである。本実施例においてはホームネットワークとして無線LANを用いる。しかしながらホームネットワークとしては、有線LAN、WAN(Wide Area Network)、アドホックネットワーク、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、UWB、などの別のネットワークを用いることもできる。
【0015】
本実施例において、第1のコンテンツ同期装置10と、第2のコンテンツ同期装置20とは、互いに通信を行う。通信方法は特に限定されないが、本実施例において第1のコンテンツ同期装置10と第2のコンテンツ同期装置20とは、Wi−Fi Directに従うP2Pグループを介して接続するものとする。Wi−Fi Directの代わりに、WPS(Wi−Fi Protected Setup)、WPSE(WPS Extension)、アドホック接続、などを用いることもできる。本実施例においては、第2のコンテンツ同期装置20をWi−Fi DirectのP2Pグループオーナとする。また、第1のコンテンツ同期装置10をWi−Fi DirectのP2Pグループクライアントとする。
【0016】
本実施例のユースケースとしては次のような場合が挙げられる。第1のコンテンツ同期装置10のユーザは、外出先などで、友人が所有する第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施することを希望している。その際ユーザは、プッシュボタン方式により、Wi−Fi Directを介して第1のコンテンツ同期装置10と第2のコンテンツ同期装置20とを接続する。そしてユーザは、第1のコンテンツ同期装置10に対して、第2のコンテンツ同期装置20との間でのコンテンツ同期の開始を指示する。コンテンツ同期の終了後、ユーザは第1のコンテンツ同期装置10からの無線接続を終了する。その後ユーザは、第2のコンテンツ同期装置20とは今後無線通信接続を行わないと判断し、不要となった第2のコンテンツ同期装置20についての無線パラメタ11を削除する。このとき本実施例では、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施した際に作成した変更ログ12を、合わせて削除する。
【0017】
図2は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10のハードウェア構成例を示すブロック図である。第1のコンテンツ同期装置10は、他の装置、例えばネットワーク制御装置と通信するための、通信機能を有する装置である。図2に示されるように、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10は、CPUとメモリとを有するコンピュータによって実現できる。しかしながら第1のコンテンツ同期装置10は、図3に示す機能の一部又は全部を実現する専用のハードウェアを用いて実現されてもよい。第1のコンテンツ同期装置10は例えば、カメラ等の各種家電製品、携帯電話、又はPC若しくはワークステーション等のコンピュータシステム等でありうる。また、第1のコンテンツ同期装置10は、複数の装置の組み合わせによって実現されてもよい。
【0018】
CPU(Central Processing Unit)201は、第1のコンテンツ同期装置10全体を制御する。ROM(Read Only Memory)202は、変更を必要としないプログラムやパラメタを格納する。RAM(Random Access Memory)203は、補助記憶装置などから供給されるプログラム及びデータ等を一時記憶する。補助記憶装置204は、画像や動画などをコンテンツデータとして記憶する(格納手段)。補助記憶装置204の例としては、メモリカード及びハードディスクなどが挙げられる。ROM202又は補助記憶装置204などの記憶装置からコンピュータプログラムをRAM203へと読み出し、このコンピュータプログラムに従ってCPU201が各部の制御を行うことにより、本実施例の処理が実現できる。
【0019】
表示部205は、情報をユーザに提示する。例えば表示部205は、ユーザが第1のコンテンツ同期装置10を操作するために用いるGUI(Graphical User Interface)を表示できる。操作部206は、ユーザが第1のコンテンツ同期装置10を操作するために用いる入力インタフェースである。通信部207は、無線LANアンテナ208を介して他の装置との通信を行う。例えば通信部207は、第2のコンテンツ同期装置20との通信を行うことができる。
【0020】
図3は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10の機能構成例を示すブロック図である。制御部301は、第1のコンテンツ同期装置10の機能モジュール302〜313のそれぞれを制御する。通信制御部302は、通信部207を制御して他の装置との通信を行わせる。本実施例において通信制御部302は、第2のコンテンツ同期装置20との通信を制御する。本実施例で通信制御部302は、Wi−Fi Directのプッシュボタン方式に従って通信制御を行う。
【0021】
表示制御部303は、表示部205を制御して情報を表示させる。本実施例において表示制御部303は、第1のコンテンツ同期装置10におけるGUIの表示制御を行う。操作制御部304は、操作部206を制御してユーザからの入力を取得する。記憶制御部305は、補助記憶装置204を制御し、画像コンテンツデータ、動画コンテンツデータ、及びコンテンツメタデータを記憶させる。
【0022】
デバイス発見部306は、通信制御部302からパケットを受信し、UPnPのSSDP(Simple Service Discovery Protocol)処理を行う。またデバイス発見部306は、第1のコンテンツ同期装置10がCSS及びCDSを備え、無線LAN40上に存在することを、通信制御部302を介して無線LAN40へと広告する。これは、SSDPにおけるaliveメッセージと呼ばれる。こうしてデバイス発見部306は、第1のコンテンツ同期装置10の存在を第2のコンテンツ同期装置20に知らせることができる。またデバイス発見部306は、無線LAN40上の他のUPnPサービスを発見することができる。さらにデバイス発見部306は、UPnPサービスを発見しようとしている他のUPnP装置に対して応答を行う。なお、本実施例においてはサービス発見(デバイス発見)のためにSSDP処理を利用しているが、この方法には限られない。例えば、WS−DiscoveryやMAC(Media Access Control)アドレスなどの別の方法を利用しても良い。
【0023】
デバイス制御部307は、通信制御部302からパケットを受信し、UPnPのSOAP(Simple Object Access Protocol)処理を行う。デバイス制御部307は、他のUPnPサービスに対して要求を行う。また、デバイス制御部307は、他のUPnP装置からのUPnPサービス要求を受け付け、このサービス要求に対して応答を行う。なお、本実施例ではサービス要求のためにSOAP処理を利用しているが、この方法には限られない。例えば、リモートプロシージャコールなど、遠隔オブジェクトを実行する別の方法を利用してもよい。
【0024】
イベント制御部308は、通信制御部302からパケットを受信し、UPnPのGENA(General Event Notification Architecture)処理を行う。イベント制御部308は、無線LAN40上の他のUPnP装置へとイベントを通知する。またイベント制御部308は、他のUPnP装置が有するUPnPサービスのイベントを購読する。なお、本実施例ではイベント通知のためにGENA処理を利用しているが、これには限られない。例えば、WS−Eventing、WS−Notificationなどの別の方法を利用しても良い。
【0025】
コンテンツ制御部309は、UPnPのCDS処理を行う。本実施例においてコンテンツ制御部309は、記憶制御部305に記憶されたコンテンツ及びコンテンツメタデータを、第2のコンテンツ同期装置20に提供する。コンテンツ同期部310は、UPnPのCSS処理を行う。本実施例においてコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施する。コンテンツ同期部310は、CSSサービス機能、及びCSSの制御ポイント機能を備える。
【0026】
無線パラメタ管理部311は、他装置との無線通信に使用する通信パラメタを他装置ごとに管理する(パラメタ管理手段)。本実施例においては無線通信が行われるので、以下では通信パラメタのことを無線パラメタと呼ぶ。この無線パラメタを用いて、通信制御部302は他装置との通信を制御する。本実施例においてこの他装置には第2のコンテンツ同期装置20(第1の他装置)が含まれ、無線パラメタ管理部311は第2のコンテンツ同期装置20との通信に用いる無線パラメタ11を管理している。本実施例において無線パラメタは、Wi−Fi Directのために必要な情報として、SSID、暗号化情報、などを含む。本実施例において無線パラメタ管理部311は、第2のコンテンツ同期装置20との無線通信の際に、第2のコンテンツ同期装置20から無線パラメタ11を取得する。そして無線パラメタ管理部311は、取得した無線パラメタを記憶制御部305を介してRAM203又は補助記憶装置204などの記憶媒体に記憶する。
【0027】
ログ管理部312は、コンテンツ同期を実施する際に必要なコンテンツの変更ログ12を管理する(ログ管理手段)。この変更ログは、過去に他装置とコンテンツを同期してからの、第1のコンテンツ同期装置10内のコンテンツ(特に補助記憶装置204内(格納手段内)のコンテンツ)の更新履歴を示し、コンテンツ同期の相手となるそれぞれの他装置ごとに管理される。この変更ログを参照して、コンテンツ同期は行われる。本実施例においてログ管理部312は、CSSのコンテンツ同期関係構築要求に応じて、変更ログ12を作成する。そしてログ管理部312は、作成した変更ログを、記憶制御部305を介してRAM203又は補助記憶装置204などの記憶媒体に記憶する。
【0028】
削除判断部313は、ログ管理部312が管理する変更ログ12を削除するか否かを判断する。削除判断部313は、無線パラメタ管理部311によって無線パラメタ11が削除される場合、変更ログ12を削除することを決定する。このとき削除判断部313は、ログ管理部312に変更ログ12を削除させる(削除手段)。
【0029】
図4は、本実施例で用いられる無線パラメタ11の構成を示す構成図である。SSID401は、無線LAN40におけるアクセスポイントの識別子である。暗号化方式402は、暗号化通信方式を示す情報である。暗号化鍵403は、暗号化通信を実施する際の鍵情報である。Wi−Fi Direct情報404は、Wi−Fi Directによる無線通信接続に必要な情報である。Wi−Fi Direct情報404は例えば、接続種別(一時的、永続的)、P2PグループID、などを含む。
【0030】
図5は、本実施例で用いられる変更ログ12の構成を示す構成図である。リレーションシップ情報501は、コンテンツ同期を実施する複数のCDS間の同期関係を示す情報である。リレーションシップ情報501は、複数のパートナーシップ情報502を含む。パートナーシップ情報502は、コンテンツ同期を実施する2つのCDS間の同期関係を示す情報である。パートナーシップ情報502は、複数のペアグループ情報503を含む。
【0031】
第1のコンテンツ同期装置10、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30の3者によるコンテンツ同期を実施する場合、パートナーシップ情報502には、Wi−Fi Direct情報404中のP2PグループIDが含まれる。これにより第1のコンテンツ同期装置10は、変更ログ12から、同一のP2Pグループに所属する第3のコンテンツ同期装置30の存在を知ることができる。なお、本実施例では、パートナーシップ情報502がP2PグループIDを含むものとしたが、この方法には限られない。例えば、変更ログ12が、パートナーシップ情報502とP2PグループIDとを対応付けるテーブルを保持していても良い。
【0032】
ペアグループ情報503は、コンテンツ同期を実施する2つのCDS間における同期対象コンテンツの対応関係を示す情報である。同期化ポリシ504は、コンテンツ同期を実施する際のポリシを示す情報である。同期化ポリシ504の具体例としては、置換、コンテンツのみマージ、メタデータ込みマージ、などが挙げられる。同期化状態505は、同期対象コンテンツの同期化状態を示す情報である。同期化状態505の具体例としては、新規、更新、削除、同期済、などが挙げられる。
【0033】
図6は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20と無線通信接続を開始する際の手順を示す。ステップS601において第1のコンテンツ同期装置10の操作制御部304は、Wi−Fi Directのプッシュボタン方式による、ユーザからの無線接続開始指示を検知する。ステップS602において第2のコンテンツ同期装置20の操作制御部304は、Wi−Fi Directのプッシュボタン方式による、ユーザからの無線接続開始指示を検知する。
【0034】
ステップS603において第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、無線LAN40上の第2のコンテンツ同期装置20を発見する。ステップS604において、第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第2のコンテンツ同期装置20との間で、Wi−Fi Directを用いて無線パラメタ11を交換する。ステップS605において第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を用いて、第2のコンテンツ同期装置20との間のWi−Fi Directによる無線通信接続を確立する。ステップS606において第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を記憶する。ここで無線パラメタ11は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶されるものとする。
【0035】
ステップS606において記憶される無線パラメタ11には、無線通信接続が永続的なものであるか一時的なものであるかを示す情報が含まれている。ステップS606において第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、無線通信接続が永続的なものであるか一時的なものであるかを判定する。この判定は、例えばユーザ入力に従って行うことができる。無線通信接続が永続的なものである場合、第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、無線通信接続が永続的なものであることを示す情報を無線パラメタ11に含める。無線通信接続が一時的なものである場合、第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、無線通信接続が一時的なものであることを示す情報を無線パラメタ11に含める。
【0036】
図7は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を行う際の手順を示す。ステップS701において第1のコンテンツ同期装置10のデバイス発見部306は、CSSを備える第2のコンテンツ同期装置20を発見する。
【0037】
ステップS702において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間の同期関係を構築する。具体的な一例として第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20に対して、CSSのAddSyncDataアクション要求を送信する。
【0038】
ステップS703において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間で、コンテンツ間の同期関係を構築する。具体的な一例として第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20に対して、CSSのAddSyncPairアクション要求を送信する。こうして、第1のコンテンツ同期装置10内のコンテンツについて、同期される第2のコンテンツ同期装置20内のコンテンツが決定される。ステップS703は、それぞれの同期対象のコンテンツについて繰り返し実行される。
【0039】
ステップS704において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、変更ログ12を作成する。この変更ログ12は、第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期を行うために用いられる。ログ管理部312は、ステップS702におけるAddSyncDataアクション要求、及びステップS703におけるAddSyncPairアクション要求、に含まれる情報に基づいて変更ログ12を作成する。本実施例において変更ログ12は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶される。
【0040】
ステップS705において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期を開始する。具体的な一例として、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20に対して、CSSのStartSyncアクション要求を送信する。
【0041】
ステップS706において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間で変更ログ12を交換する。ステップS707において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間で、変更ログ12に基づいてコンテンツを交換する。コンテンツの交換によってコンテンツの同期が行われ、コンテンツの同期状態が変更される。
【0042】
ステップS708において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、ステップS707で変更されたコンテンツの同期状態を反映するように、変更ログ12を更新する。ステップS709において第1のコンテンツ同期装置10の操作制御部304は、ユーザからの無線接続終了指示を検知する。
【0043】
図8は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、変更ログ12を削除する際の手順を示す。ステップS801において第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11の削除指示を検知する。無線パラメタ11の削除指示は、操作制御部304がユーザから取得してもよい。また無線パラメタ11の削除指示は、無線パラメタ管理部311によって生成されてもよい。詳しくは図9を参照して後に説明する。
【0044】
ステップS802において第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を削除する。無線パラメタ11は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶されている。
【0045】
ステップS803において第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、変更ログ12を削除するか否かを判断する。変更ログ12を削除すると判断した場合、ステップS804において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、第2のコンテンツ同期装置20と同期を行うために用いる変更ログ12を削除する。変更ログ12は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶されている。ステップS803において変更ログ12を削除しないと判断した場合、ステップS804における削除処理は行われない。
【0046】
以下に、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、変更ログ12を削除する際の手順を、図9のフローチャートを参照してさらに詳しく説明する。図9の処理は、ユーザの指示に応じて開始されてもよいし、自動的に開始されてもよい。例えば、コンテンツ同期が終了した後に図9の処理が開始されてもよいし、所定の時間間隔で定期的に図9の処理が開始されてもよい。
【0047】
ステップS1101において無線パラメタ管理部311は、ユーザによる無線パラメタ11の削除指示の有無を確認する。削除指示がある場合、処理はステップS1103に進む。削除指示がない場合、処理はステップS1102に進む。本実施例において無線パラメタ管理部311はユーザによる削除指示を確認した。しかしながら無線パラメタ管理部311は、第1のコンテンツ同期装置10以外の装置からの削除指示、又は第1のコンテンツ同期装置10で動作しているプログラムからの削除指示を確認してもよい。
【0048】
ステップS1102において無線パラメタ管理部311は、ステップS605における無線通信接続が一時的な接続であるか否かを判断する。具体的な一例として、無線パラメタ管理部311は、無線パラメタ11のWi−Fi Direct情報404中に記載された接続種別が、一時的(テンポラリ)か、永続的(パーシステント)か、を判断すればよい。接続が一時的である場合、無線パラメタ管理部311は、無線パラメタ11の削除指示を発行する。すなわち、この場合処理はステップS1103に進む。処理が一時的ではない(永続的な)場合、処理は終了する。
【0049】
このように、ユーザによって無線パラメタの削除指示がなされた場合、又は無線通信接続が一時的な接続である場合、無線パラメタは削除される。複数の無線パラメタが格納されている場合、それぞれの無線パラメタについて削除するか否かを判定してもよい。削除する無線パラメタが複数存在する場合、以下のステップS1103〜S1107の処理を繰り返せばよい。
【0050】
ステップS1103において削除判断部313は、無線パラメタ11をRAM203に一時的に格納する。RAM203に格納された無線パラメタ11は、ステップS1105及びステップS1107において参照される。無線パラメタ管理部311は、記憶制御部305を介して、補助記憶装置204から無線パラメタ11を削除する。図9の処理の終了後に、RAM203に格納された無線パラメタ11は削除される。
【0051】
ステップS1104において削除判断部313は、ステップS1103において削除された無線パラメタ11がコンテンツ同期装置から取得したものであるか否かを判断する。無線パラメタ11がコンテンツ同期装置から取得したものである場合、処理はステップS1105に進む。無線パラメタ11がコンテンツ同期装置から取得したものではない場合、処理はステップS1106に進む。この例において無線パラメタ11は第2のコンテンツ同期装置20から取得したものであるから、処理はステップS1105に進む。
【0052】
ステップS1105においてログ管理部312は、無線パラメタ11の取得元であるコンテンツ同期装置についての変更ログ12を削除する。この例において無線パラメタ11は第2のコンテンツ同期装置20から取得したものであるから、ログ管理部312はコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を行う際に用いる変更ログ12を削除する。
【0053】
以上説明したように、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を削除する際に、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツを同期した際に作成した変更ログ12を削除する。
【0054】
例えば、第1のコンテンツ同期装置10のユーザが、過去にコンテンツを同期した第2のコンテンツ同期装置20と、今後通信接続を行わないと判断したものとする。この場合ユーザは、第2のコンテンツ同期装置20についての無線パラメタ11を削除するように第1のコンテンツ同期装置10に指示する。この場合第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20についての変更ログ12を合わせて削除する。不要な変更ログが削除されるため、第1のコンテンツ同期装置10の記憶領域の使用量を削減できる。
【0055】
また、第2のコンテンツ同期装置20との接続が一時的な接続であることが示されている場合、第1のコンテンツ同期装置は、今後第2のコンテンツ同期装置20との通信接続を行わないと判断する。この場合第1のコンテンツ同期装置は、第2のコンテンツ同期装置20についての無線パラメタ11を削除する。さらに第1のコンテンツ同期装置は、第2のコンテンツ同期装置20についての変更ログ12を合わせて削除する。この場合、ユーザは無線パラメタ11の削除を明示的に指示しなくてもよいため、ユーザの利便性が向上する。
【0056】
本実施例で第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11を削除する際に変更ログ12を削除する。実施例1においてリレーションシップ情報501、パートナーシップ情報502、ペアグループ情報503、及び同期化ポリシ504は変更ログ12に格納されていたが、これらの同期管理情報が同期化状態505とは別に格納されていてもよい。この場合第1のコンテンツ同期装置10は、変更ログ12を削除する際にこれらの同期管理情報を削除してもよい。さらに第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置とコンテンツを同期するために用いる任意の同期管理情報を、変更ログ12を削除する際に削除してもよい。
【実施例2】
【0057】
以下、実施例2について説明する。本実施例においては、第1のコンテンツ同期装置10、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30が、Wi−Fi Directによる、同一のP2Pグループでの無線通信接続を行う。以下の例においては、第2のコンテンツ同期装置20(第1の他装置)が、Wi−Fi DirectにおけるP2Pグループオーナである。第1のコンテンツ同期装置10(情報処理装置)、及び第3のコンテンツ同期装置30(第2の他装置)は、Wi−Fi DirectにおけるP2Pグループクライアントとなる。第1のコンテンツ同期装置10は第2のコンテンツ同期装置20と、無線パラメタに従って無線通信を行う。第3のコンテンツ同期装置30も同様に、第2のコンテンツ同期装置20と無線パラメタに従って無線通信を行う。第1のコンテンツ同期装置10と第3のコンテンツ同期装置30とは、第2のコンテンツ同期装置20を介して通信することができる。
【0058】
第1のコンテンツ同期装置10は、Wi−Fi DirectのP2PグループIDを参照することで、第3のコンテンツ同期装置30が同一のP2Pグループに所属することを知ることができる。本実施例においてはWi−Fi Directによる通信が行われるが、実施例1と同様、WPS(Wi−Fi Protected Setup)、WPSE(WPS Extension)、及びアドホック接続などを用いることもできる。
【0059】
本実施例のユースケースとしては以下のものが挙げられる。第1のコンテンツ同期装置10のユーザが外出先などで、友人達が所有する第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30と、コンテンツを同期することを希望している。その際ユーザは、Wi−Fi Directにおけるプッシュボタン方式により、自身が所有する第1のコンテンツ同期装置10と、友人が所有する第2のコンテンツ同期装置20を接続する。また、第3のコンテンツ同期装置30も、第2のコンテンツ同期装置20と、Wi−Fi Directにより接続する。上述のように第1のコンテンツ同期装置10、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30は、同一のP2Pグループでの無線通信接続を行う。
【0060】
そしてユーザは、第1のコンテンツ同期装置10に対して、第2のコンテンツ同期装置20との間でのコンテンツ同期の開始を指示する。またユーザは、第1のコンテンツ同期装置10に対して、第3のコンテンツ同期装置30との間でのコンテンツ同期の開始を指示する。これらのコンテンツ同期の終了後、ユーザは第1のコンテンツ同期装置10の無線接続を終了する。
【0061】
その後ユーザは、友人の第2のコンテンツ同期装置20とは今後無線通信接続を行わないと判断し、第2のコンテンツ同期装置20との接続に用いる不要となった無線パラメタ11を削除する。このとき本実施例において第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20とコンテンツを同期するために作成した変更ログ12と、第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツを同期するために作成した変更ログ13と、を合わせて削除する。
【0062】
図10は、第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30と無線通信接続を開始する際のシーケンスを示す。ステップS1201〜S1206は、実施例1のS601〜S606と同様である。ステップS1207〜S1211は、第2のコンテンツ同期装置20が第3のコンテンツ同期装置30と無線通信接続を開始するためのシーケンスであり、この処理はS1201〜S1205と同様に行われる。
【0063】
S1212において第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第3のコンテンツ同期装置30が、同一のP2Pグループに所属していることを検知する。例えば、第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第3のコンテンツ同期装置30のP2PグループIDと、自身のP2PグループIDを比較する。P2PグループIDが一致している場合、第1のコンテンツ同期装置と、第2のコンテンツ同期装置と、第3のコンテンツ同期装置とが同一のP2Pグループに所属していると判定できる。もっとも、この検知処理は別の方法によって行われてもよい。また、この検知処理はコンテンツを同期する際、例えばステップS1315の後に行われてもよい。さらに、この検知処理は変更ログを削除する際、例えばステップS1405の前に行われてもよい。
【0064】
図11は、第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツ同期を行う際のシーケンスを示す。以下の例では第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期と、第3のコンテンツ同期装置とのコンテンツ同期とが連続して行われる。しかしながら、これらのコンテンツ同期は別個に行われてもよい。
【0065】
ステップS1301は、実施例1のステップS701と同様である。ステップS1302において第1のコンテンツ同期装置10のデバイス発見部306は、CSSを備える第3のコンテンツ同期装置30を発見する。ステップS1303〜ステップS1309は、実施例1のステップS702〜ステップS708と同様である。また、ステップS1310〜ステップS1316は、第1のコンテンツ同期装置10が、第3のコンテンツ同期装置30との間でコンテンツを同期するためのシーケンスであり、ステップS1303〜ステップS1309と同様に行われる。もっとも、第1のコンテンツ同期装置と第3のコンテンツ同期装置と間の通信は、第2のコンテンツ同期装置を介して行われる。
【0066】
ただし、ステップS1312において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、変更ログ12の代わりに、第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツを同期するために用いられる変更ログ13を作成する。変更ログ13の構成は、変更ログ12と同様である。ステップS1313〜S1316は、ステップS1306〜S1309と同様に行われる。
【0067】
図12は、第1のコンテンツ同期装置10が無線パラメタ11を削除する際のシーケンスを示す。図12の処理は、ユーザの指示に応じて開始されてもよいし、自動的に開始されてもよい。例えば、コンテンツ同期が終了した後に図12の処理が開始されてもよいし、所定の時間間隔で定期的に図12の処理が開始されてもよい。
【0068】
ステップS1401〜ステップS1404は、実施例1のステップS801〜M804と同様である。ステップS1405において第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに存在するコンテンツ同期装置が存在するか否かを判断する。存在しない場合、ステップS1406の処理は行われない。
【0069】
ステップS1406において第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに存在するコンテンツ同期装置のそれぞれについての変更ログを削除する。例えば本実施例においては、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに存在する第3のコンテンツ同期装置30が存在する。また、第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツを同期するための変更ログ13が存在する。そこで第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、第3のコンテンツ同期装置30についての変更ログ13を削除する。
【0070】
以上説明したように、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を削除する際に、第2のコンテンツ同期装置20及び第3のコンテンツ同期装置30に関する、変更ログ12及び変更ログ13を削除する。
【0071】
例えば、第1のコンテンツ同期装置10のユーザが、外出先などで、友人達が所有する第2のコンテンツ同期装置20及び第3のコンテンツ同期装置30と、一時的にコンテンツ同期を行うとする。さらにその後ユーザは、第2のコンテンツ同期装置20とは今後無線通信接続を行わないと判断し、不要となる第2のコンテンツ同期装置20の無線パラメタ11を削除したとする。この場合第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期を今後行わないだけではなく、第3のコンテンツ同期装置30とのコンテンツ同期も今後行わないと実施しないと想定される。
【0072】
本実施例で第1のコンテンツ同期装置10は、第3のコンテンツ同期装置30が、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに所属するか否かを判断する。すなわち第1のコンテンツ同期装置10は、第3のコンテンツ同期装置30との接続が、(第2のコンテンツ同期装置20を介して)無線パラメタ11を用いて行われることを判定できる。そして第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11を削除する際に、変更ログ12とともに変更ログ13も削除する。このように第1のコンテンツ同期装置10は、今後使われないと想定される、第3のコンテンツ同期装置についての変更ログ13を削除することができる。
【0073】
本実施例では、第1、第2、及び第3のコンテンツ同期装置がコンテンツを同期する場合について説明した。しかしながら、4つ以上のコンテンツ同期装置がコンテンツを同期する場合にも、本実施例は適用可能である。例えば第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに所属する複数のコンテンツ同期装置を特定することができる。そして第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11を削除する際に、特定されたそれぞれのコンテンツ同期装置についての変更ログを削除すればよい。
【0074】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理技術に関し、特にコンテンツ同期技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ホームネットワークを介して機器を相互接続し、画像、動画、音声などのコンテンツを共有して利用するUPnP(Universal Plug And Play)という標準通信規格が注目されている。UPnPではCSS(Content Synchronized Service)と呼ばれるコンテンツ同期サービスが規定されている。CSSにより、複数のCDS(Content Directory Service)間のコンテンツや、コンテンツのメタデータを同期(追加、削除、変更)させることができる。
【0003】
このCSSを利用して、制御ポイント(Control Point)がネットワーク上のCDSが提供するコンテンツと同期関係を構築する技術が提案されている(特許文献1)。特許文献1の方法によれば、コンテンツ同期開始前に、同期対象のコンテンツの更新履歴が変更ログとして管理される。コンテンツ同期を行う際には、変更ログが交換され、変更ログに基づいてコンテンツが交換される。変更ログはコンテンツ同期が終了した後にも維持され、次回のコンテンツ同期時に再び用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−529550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1の方法によれば、様々な機器との間でコンテンツ同期を行う場合、変更ログの量が次第に増大してしまう。
【0006】
本発明は、変更ログに基づいてコンテンツ同期を行うシステムにおいて、不要な変更ログを自動的に削除し、記憶容量を節約することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
コンテンツを格納する格納手段を備え、該格納手段に格納されたコンテンツを、他装置が有するコンテンツと同期させる情報処理装置であって、
前記他装置との通信に用いる通信パラメタを前記他装置ごとに管理するパラメタ管理手段と、
過去に前記他装置とコンテンツを同期してからの前記格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、前記他装置ごとに管理するログ管理手段と、
第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、該第1の他装置についての前記通信パラメタを削除し、かつ該第1の他装置についての前記変更ログを削除する削除手段と、
を備えることを特徴とする、情報処理装置。
【発明の効果】
【0008】
変更ログに基づいてコンテンツ同期を行うシステムにおいて、不要な変更ログを自動的に削除し、記憶容量を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1に係るコンテンツ同期システムの構成例。
【図2】実施例1に係る第1のコンテンツ同期装置10のハードウェア構成例。
【図3】実施例1に係る第1のコンテンツ同期装置10の機能ブロック図。
【図4】実施例1に係る無線パラメタ11の構成例。
【図5】実施例1に係る変更ログ12の構成例。
【図6】実施例1に係る無線通信接続処理のシーケンス図。
【図7】実施例1に係るコンテンツ同期処理のシーケンス図。
【図8】実施例1に係る変更ログ削除処理のシーケンス図。
【図9】実施例1に係る変更ログ削除処理のフローチャート。
【図10】実施例2に係る無線通信接続処理のシーケンス図。
【図11】実施例2に係るコンテンツ同期処理のシーケンス図。
【図12】実施例2に係る変更ログ削除処理のシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0011】
図1は、本実施例に係るコンテンツ同期システムの構成例を示す図である。第1のコンテンツ同期装置10は、本実施例におけるホームネットワーク内のコンテンツ同期装置(情報処理装置)である。第1のコンテンツ同期装置10は、無線LAN40上の第2のコンテンツ同期装置20に対して、コンテンツ同期サービスを提供する。そして、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施する。
【0012】
本実施例において、第1のコンテンツ同期装置10は、UPnPにおけるCSS及びCDSを備える。第1のコンテンツ同期装置10の具体的な例としては、ホームサーバ装置、NAS(Network Attached Storage)装置、カメラ装置、ビデオカメラ装置、PC装置、などが挙げられる。なお、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置は、UPnPにおけるCSSの機能を備える。しかしながら第1のコンテンツ同期装置は、ホームネットワークにおいてコンテンツ同期サービスを提供する別の機能を、CSSの機能の代わりに、又はCSSの機能に加えて、備えていてもよい。
【0013】
第2のコンテンツ同期装置20もまた、第1のコンテンツ同期装置10と同様に、本実施例に係るホームネットワーク内のコンテンツ同期装置である。本実施例では、第2のコンテンツ同期装置20は、第1のコンテンツ同期装置10と同じ構成を有する。第3のコンテンツ同期装置30は、第1のコンテンツ同期装置10と同様に、本実施例に係るホームネットワーク内のコンテンツ同期装置である。本実施例では、第3のコンテンツ同期装置30は、第1のコンテンツ同期装置10と同じ構成を有する。
【0014】
無線LAN(Wireless Local Area Network)40は、本実施例に係るホームネットワークである。本実施例においてはホームネットワークとして無線LANを用いる。しかしながらホームネットワークとしては、有線LAN、WAN(Wide Area Network)、アドホックネットワーク、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、UWB、などの別のネットワークを用いることもできる。
【0015】
本実施例において、第1のコンテンツ同期装置10と、第2のコンテンツ同期装置20とは、互いに通信を行う。通信方法は特に限定されないが、本実施例において第1のコンテンツ同期装置10と第2のコンテンツ同期装置20とは、Wi−Fi Directに従うP2Pグループを介して接続するものとする。Wi−Fi Directの代わりに、WPS(Wi−Fi Protected Setup)、WPSE(WPS Extension)、アドホック接続、などを用いることもできる。本実施例においては、第2のコンテンツ同期装置20をWi−Fi DirectのP2Pグループオーナとする。また、第1のコンテンツ同期装置10をWi−Fi DirectのP2Pグループクライアントとする。
【0016】
本実施例のユースケースとしては次のような場合が挙げられる。第1のコンテンツ同期装置10のユーザは、外出先などで、友人が所有する第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施することを希望している。その際ユーザは、プッシュボタン方式により、Wi−Fi Directを介して第1のコンテンツ同期装置10と第2のコンテンツ同期装置20とを接続する。そしてユーザは、第1のコンテンツ同期装置10に対して、第2のコンテンツ同期装置20との間でのコンテンツ同期の開始を指示する。コンテンツ同期の終了後、ユーザは第1のコンテンツ同期装置10からの無線接続を終了する。その後ユーザは、第2のコンテンツ同期装置20とは今後無線通信接続を行わないと判断し、不要となった第2のコンテンツ同期装置20についての無線パラメタ11を削除する。このとき本実施例では、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施した際に作成した変更ログ12を、合わせて削除する。
【0017】
図2は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10のハードウェア構成例を示すブロック図である。第1のコンテンツ同期装置10は、他の装置、例えばネットワーク制御装置と通信するための、通信機能を有する装置である。図2に示されるように、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10は、CPUとメモリとを有するコンピュータによって実現できる。しかしながら第1のコンテンツ同期装置10は、図3に示す機能の一部又は全部を実現する専用のハードウェアを用いて実現されてもよい。第1のコンテンツ同期装置10は例えば、カメラ等の各種家電製品、携帯電話、又はPC若しくはワークステーション等のコンピュータシステム等でありうる。また、第1のコンテンツ同期装置10は、複数の装置の組み合わせによって実現されてもよい。
【0018】
CPU(Central Processing Unit)201は、第1のコンテンツ同期装置10全体を制御する。ROM(Read Only Memory)202は、変更を必要としないプログラムやパラメタを格納する。RAM(Random Access Memory)203は、補助記憶装置などから供給されるプログラム及びデータ等を一時記憶する。補助記憶装置204は、画像や動画などをコンテンツデータとして記憶する(格納手段)。補助記憶装置204の例としては、メモリカード及びハードディスクなどが挙げられる。ROM202又は補助記憶装置204などの記憶装置からコンピュータプログラムをRAM203へと読み出し、このコンピュータプログラムに従ってCPU201が各部の制御を行うことにより、本実施例の処理が実現できる。
【0019】
表示部205は、情報をユーザに提示する。例えば表示部205は、ユーザが第1のコンテンツ同期装置10を操作するために用いるGUI(Graphical User Interface)を表示できる。操作部206は、ユーザが第1のコンテンツ同期装置10を操作するために用いる入力インタフェースである。通信部207は、無線LANアンテナ208を介して他の装置との通信を行う。例えば通信部207は、第2のコンテンツ同期装置20との通信を行うことができる。
【0020】
図3は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10の機能構成例を示すブロック図である。制御部301は、第1のコンテンツ同期装置10の機能モジュール302〜313のそれぞれを制御する。通信制御部302は、通信部207を制御して他の装置との通信を行わせる。本実施例において通信制御部302は、第2のコンテンツ同期装置20との通信を制御する。本実施例で通信制御部302は、Wi−Fi Directのプッシュボタン方式に従って通信制御を行う。
【0021】
表示制御部303は、表示部205を制御して情報を表示させる。本実施例において表示制御部303は、第1のコンテンツ同期装置10におけるGUIの表示制御を行う。操作制御部304は、操作部206を制御してユーザからの入力を取得する。記憶制御部305は、補助記憶装置204を制御し、画像コンテンツデータ、動画コンテンツデータ、及びコンテンツメタデータを記憶させる。
【0022】
デバイス発見部306は、通信制御部302からパケットを受信し、UPnPのSSDP(Simple Service Discovery Protocol)処理を行う。またデバイス発見部306は、第1のコンテンツ同期装置10がCSS及びCDSを備え、無線LAN40上に存在することを、通信制御部302を介して無線LAN40へと広告する。これは、SSDPにおけるaliveメッセージと呼ばれる。こうしてデバイス発見部306は、第1のコンテンツ同期装置10の存在を第2のコンテンツ同期装置20に知らせることができる。またデバイス発見部306は、無線LAN40上の他のUPnPサービスを発見することができる。さらにデバイス発見部306は、UPnPサービスを発見しようとしている他のUPnP装置に対して応答を行う。なお、本実施例においてはサービス発見(デバイス発見)のためにSSDP処理を利用しているが、この方法には限られない。例えば、WS−DiscoveryやMAC(Media Access Control)アドレスなどの別の方法を利用しても良い。
【0023】
デバイス制御部307は、通信制御部302からパケットを受信し、UPnPのSOAP(Simple Object Access Protocol)処理を行う。デバイス制御部307は、他のUPnPサービスに対して要求を行う。また、デバイス制御部307は、他のUPnP装置からのUPnPサービス要求を受け付け、このサービス要求に対して応答を行う。なお、本実施例ではサービス要求のためにSOAP処理を利用しているが、この方法には限られない。例えば、リモートプロシージャコールなど、遠隔オブジェクトを実行する別の方法を利用してもよい。
【0024】
イベント制御部308は、通信制御部302からパケットを受信し、UPnPのGENA(General Event Notification Architecture)処理を行う。イベント制御部308は、無線LAN40上の他のUPnP装置へとイベントを通知する。またイベント制御部308は、他のUPnP装置が有するUPnPサービスのイベントを購読する。なお、本実施例ではイベント通知のためにGENA処理を利用しているが、これには限られない。例えば、WS−Eventing、WS−Notificationなどの別の方法を利用しても良い。
【0025】
コンテンツ制御部309は、UPnPのCDS処理を行う。本実施例においてコンテンツ制御部309は、記憶制御部305に記憶されたコンテンツ及びコンテンツメタデータを、第2のコンテンツ同期装置20に提供する。コンテンツ同期部310は、UPnPのCSS処理を行う。本実施例においてコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を実施する。コンテンツ同期部310は、CSSサービス機能、及びCSSの制御ポイント機能を備える。
【0026】
無線パラメタ管理部311は、他装置との無線通信に使用する通信パラメタを他装置ごとに管理する(パラメタ管理手段)。本実施例においては無線通信が行われるので、以下では通信パラメタのことを無線パラメタと呼ぶ。この無線パラメタを用いて、通信制御部302は他装置との通信を制御する。本実施例においてこの他装置には第2のコンテンツ同期装置20(第1の他装置)が含まれ、無線パラメタ管理部311は第2のコンテンツ同期装置20との通信に用いる無線パラメタ11を管理している。本実施例において無線パラメタは、Wi−Fi Directのために必要な情報として、SSID、暗号化情報、などを含む。本実施例において無線パラメタ管理部311は、第2のコンテンツ同期装置20との無線通信の際に、第2のコンテンツ同期装置20から無線パラメタ11を取得する。そして無線パラメタ管理部311は、取得した無線パラメタを記憶制御部305を介してRAM203又は補助記憶装置204などの記憶媒体に記憶する。
【0027】
ログ管理部312は、コンテンツ同期を実施する際に必要なコンテンツの変更ログ12を管理する(ログ管理手段)。この変更ログは、過去に他装置とコンテンツを同期してからの、第1のコンテンツ同期装置10内のコンテンツ(特に補助記憶装置204内(格納手段内)のコンテンツ)の更新履歴を示し、コンテンツ同期の相手となるそれぞれの他装置ごとに管理される。この変更ログを参照して、コンテンツ同期は行われる。本実施例においてログ管理部312は、CSSのコンテンツ同期関係構築要求に応じて、変更ログ12を作成する。そしてログ管理部312は、作成した変更ログを、記憶制御部305を介してRAM203又は補助記憶装置204などの記憶媒体に記憶する。
【0028】
削除判断部313は、ログ管理部312が管理する変更ログ12を削除するか否かを判断する。削除判断部313は、無線パラメタ管理部311によって無線パラメタ11が削除される場合、変更ログ12を削除することを決定する。このとき削除判断部313は、ログ管理部312に変更ログ12を削除させる(削除手段)。
【0029】
図4は、本実施例で用いられる無線パラメタ11の構成を示す構成図である。SSID401は、無線LAN40におけるアクセスポイントの識別子である。暗号化方式402は、暗号化通信方式を示す情報である。暗号化鍵403は、暗号化通信を実施する際の鍵情報である。Wi−Fi Direct情報404は、Wi−Fi Directによる無線通信接続に必要な情報である。Wi−Fi Direct情報404は例えば、接続種別(一時的、永続的)、P2PグループID、などを含む。
【0030】
図5は、本実施例で用いられる変更ログ12の構成を示す構成図である。リレーションシップ情報501は、コンテンツ同期を実施する複数のCDS間の同期関係を示す情報である。リレーションシップ情報501は、複数のパートナーシップ情報502を含む。パートナーシップ情報502は、コンテンツ同期を実施する2つのCDS間の同期関係を示す情報である。パートナーシップ情報502は、複数のペアグループ情報503を含む。
【0031】
第1のコンテンツ同期装置10、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30の3者によるコンテンツ同期を実施する場合、パートナーシップ情報502には、Wi−Fi Direct情報404中のP2PグループIDが含まれる。これにより第1のコンテンツ同期装置10は、変更ログ12から、同一のP2Pグループに所属する第3のコンテンツ同期装置30の存在を知ることができる。なお、本実施例では、パートナーシップ情報502がP2PグループIDを含むものとしたが、この方法には限られない。例えば、変更ログ12が、パートナーシップ情報502とP2PグループIDとを対応付けるテーブルを保持していても良い。
【0032】
ペアグループ情報503は、コンテンツ同期を実施する2つのCDS間における同期対象コンテンツの対応関係を示す情報である。同期化ポリシ504は、コンテンツ同期を実施する際のポリシを示す情報である。同期化ポリシ504の具体例としては、置換、コンテンツのみマージ、メタデータ込みマージ、などが挙げられる。同期化状態505は、同期対象コンテンツの同期化状態を示す情報である。同期化状態505の具体例としては、新規、更新、削除、同期済、などが挙げられる。
【0033】
図6は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20と無線通信接続を開始する際の手順を示す。ステップS601において第1のコンテンツ同期装置10の操作制御部304は、Wi−Fi Directのプッシュボタン方式による、ユーザからの無線接続開始指示を検知する。ステップS602において第2のコンテンツ同期装置20の操作制御部304は、Wi−Fi Directのプッシュボタン方式による、ユーザからの無線接続開始指示を検知する。
【0034】
ステップS603において第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、無線LAN40上の第2のコンテンツ同期装置20を発見する。ステップS604において、第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第2のコンテンツ同期装置20との間で、Wi−Fi Directを用いて無線パラメタ11を交換する。ステップS605において第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を用いて、第2のコンテンツ同期装置20との間のWi−Fi Directによる無線通信接続を確立する。ステップS606において第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を記憶する。ここで無線パラメタ11は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶されるものとする。
【0035】
ステップS606において記憶される無線パラメタ11には、無線通信接続が永続的なものであるか一時的なものであるかを示す情報が含まれている。ステップS606において第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、無線通信接続が永続的なものであるか一時的なものであるかを判定する。この判定は、例えばユーザ入力に従って行うことができる。無線通信接続が永続的なものである場合、第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、無線通信接続が永続的なものであることを示す情報を無線パラメタ11に含める。無線通信接続が一時的なものである場合、第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、無線通信接続が一時的なものであることを示す情報を無線パラメタ11に含める。
【0036】
図7は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を行う際の手順を示す。ステップS701において第1のコンテンツ同期装置10のデバイス発見部306は、CSSを備える第2のコンテンツ同期装置20を発見する。
【0037】
ステップS702において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間の同期関係を構築する。具体的な一例として第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20に対して、CSSのAddSyncDataアクション要求を送信する。
【0038】
ステップS703において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間で、コンテンツ間の同期関係を構築する。具体的な一例として第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20に対して、CSSのAddSyncPairアクション要求を送信する。こうして、第1のコンテンツ同期装置10内のコンテンツについて、同期される第2のコンテンツ同期装置20内のコンテンツが決定される。ステップS703は、それぞれの同期対象のコンテンツについて繰り返し実行される。
【0039】
ステップS704において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、変更ログ12を作成する。この変更ログ12は、第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期を行うために用いられる。ログ管理部312は、ステップS702におけるAddSyncDataアクション要求、及びステップS703におけるAddSyncPairアクション要求、に含まれる情報に基づいて変更ログ12を作成する。本実施例において変更ログ12は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶される。
【0040】
ステップS705において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期を開始する。具体的な一例として、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20に対して、CSSのStartSyncアクション要求を送信する。
【0041】
ステップS706において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間で変更ログ12を交換する。ステップS707において第1のコンテンツ同期装置10のコンテンツ同期部310は、第2のコンテンツ同期装置20との間で、変更ログ12に基づいてコンテンツを交換する。コンテンツの交換によってコンテンツの同期が行われ、コンテンツの同期状態が変更される。
【0042】
ステップS708において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、ステップS707で変更されたコンテンツの同期状態を反映するように、変更ログ12を更新する。ステップS709において第1のコンテンツ同期装置10の操作制御部304は、ユーザからの無線接続終了指示を検知する。
【0043】
図8は、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、変更ログ12を削除する際の手順を示す。ステップS801において第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11の削除指示を検知する。無線パラメタ11の削除指示は、操作制御部304がユーザから取得してもよい。また無線パラメタ11の削除指示は、無線パラメタ管理部311によって生成されてもよい。詳しくは図9を参照して後に説明する。
【0044】
ステップS802において第1のコンテンツ同期装置10の無線パラメタ管理部311は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を削除する。無線パラメタ11は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶されている。
【0045】
ステップS803において第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、変更ログ12を削除するか否かを判断する。変更ログ12を削除すると判断した場合、ステップS804において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、第2のコンテンツ同期装置20と同期を行うために用いる変更ログ12を削除する。変更ログ12は、第1のコンテンツ同期装置10の補助記憶装置204に記憶されている。ステップS803において変更ログ12を削除しないと判断した場合、ステップS804における削除処理は行われない。
【0046】
以下に、本実施例に係る第1のコンテンツ同期装置10が、変更ログ12を削除する際の手順を、図9のフローチャートを参照してさらに詳しく説明する。図9の処理は、ユーザの指示に応じて開始されてもよいし、自動的に開始されてもよい。例えば、コンテンツ同期が終了した後に図9の処理が開始されてもよいし、所定の時間間隔で定期的に図9の処理が開始されてもよい。
【0047】
ステップS1101において無線パラメタ管理部311は、ユーザによる無線パラメタ11の削除指示の有無を確認する。削除指示がある場合、処理はステップS1103に進む。削除指示がない場合、処理はステップS1102に進む。本実施例において無線パラメタ管理部311はユーザによる削除指示を確認した。しかしながら無線パラメタ管理部311は、第1のコンテンツ同期装置10以外の装置からの削除指示、又は第1のコンテンツ同期装置10で動作しているプログラムからの削除指示を確認してもよい。
【0048】
ステップS1102において無線パラメタ管理部311は、ステップS605における無線通信接続が一時的な接続であるか否かを判断する。具体的な一例として、無線パラメタ管理部311は、無線パラメタ11のWi−Fi Direct情報404中に記載された接続種別が、一時的(テンポラリ)か、永続的(パーシステント)か、を判断すればよい。接続が一時的である場合、無線パラメタ管理部311は、無線パラメタ11の削除指示を発行する。すなわち、この場合処理はステップS1103に進む。処理が一時的ではない(永続的な)場合、処理は終了する。
【0049】
このように、ユーザによって無線パラメタの削除指示がなされた場合、又は無線通信接続が一時的な接続である場合、無線パラメタは削除される。複数の無線パラメタが格納されている場合、それぞれの無線パラメタについて削除するか否かを判定してもよい。削除する無線パラメタが複数存在する場合、以下のステップS1103〜S1107の処理を繰り返せばよい。
【0050】
ステップS1103において削除判断部313は、無線パラメタ11をRAM203に一時的に格納する。RAM203に格納された無線パラメタ11は、ステップS1105及びステップS1107において参照される。無線パラメタ管理部311は、記憶制御部305を介して、補助記憶装置204から無線パラメタ11を削除する。図9の処理の終了後に、RAM203に格納された無線パラメタ11は削除される。
【0051】
ステップS1104において削除判断部313は、ステップS1103において削除された無線パラメタ11がコンテンツ同期装置から取得したものであるか否かを判断する。無線パラメタ11がコンテンツ同期装置から取得したものである場合、処理はステップS1105に進む。無線パラメタ11がコンテンツ同期装置から取得したものではない場合、処理はステップS1106に進む。この例において無線パラメタ11は第2のコンテンツ同期装置20から取得したものであるから、処理はステップS1105に進む。
【0052】
ステップS1105においてログ管理部312は、無線パラメタ11の取得元であるコンテンツ同期装置についての変更ログ12を削除する。この例において無線パラメタ11は第2のコンテンツ同期装置20から取得したものであるから、ログ管理部312はコンテンツ同期装置20との間でコンテンツ同期を行う際に用いる変更ログ12を削除する。
【0053】
以上説明したように、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を削除する際に、第2のコンテンツ同期装置20との間でコンテンツを同期した際に作成した変更ログ12を削除する。
【0054】
例えば、第1のコンテンツ同期装置10のユーザが、過去にコンテンツを同期した第2のコンテンツ同期装置20と、今後通信接続を行わないと判断したものとする。この場合ユーザは、第2のコンテンツ同期装置20についての無線パラメタ11を削除するように第1のコンテンツ同期装置10に指示する。この場合第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20についての変更ログ12を合わせて削除する。不要な変更ログが削除されるため、第1のコンテンツ同期装置10の記憶領域の使用量を削減できる。
【0055】
また、第2のコンテンツ同期装置20との接続が一時的な接続であることが示されている場合、第1のコンテンツ同期装置は、今後第2のコンテンツ同期装置20との通信接続を行わないと判断する。この場合第1のコンテンツ同期装置は、第2のコンテンツ同期装置20についての無線パラメタ11を削除する。さらに第1のコンテンツ同期装置は、第2のコンテンツ同期装置20についての変更ログ12を合わせて削除する。この場合、ユーザは無線パラメタ11の削除を明示的に指示しなくてもよいため、ユーザの利便性が向上する。
【0056】
本実施例で第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11を削除する際に変更ログ12を削除する。実施例1においてリレーションシップ情報501、パートナーシップ情報502、ペアグループ情報503、及び同期化ポリシ504は変更ログ12に格納されていたが、これらの同期管理情報が同期化状態505とは別に格納されていてもよい。この場合第1のコンテンツ同期装置10は、変更ログ12を削除する際にこれらの同期管理情報を削除してもよい。さらに第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置とコンテンツを同期するために用いる任意の同期管理情報を、変更ログ12を削除する際に削除してもよい。
【実施例2】
【0057】
以下、実施例2について説明する。本実施例においては、第1のコンテンツ同期装置10、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30が、Wi−Fi Directによる、同一のP2Pグループでの無線通信接続を行う。以下の例においては、第2のコンテンツ同期装置20(第1の他装置)が、Wi−Fi DirectにおけるP2Pグループオーナである。第1のコンテンツ同期装置10(情報処理装置)、及び第3のコンテンツ同期装置30(第2の他装置)は、Wi−Fi DirectにおけるP2Pグループクライアントとなる。第1のコンテンツ同期装置10は第2のコンテンツ同期装置20と、無線パラメタに従って無線通信を行う。第3のコンテンツ同期装置30も同様に、第2のコンテンツ同期装置20と無線パラメタに従って無線通信を行う。第1のコンテンツ同期装置10と第3のコンテンツ同期装置30とは、第2のコンテンツ同期装置20を介して通信することができる。
【0058】
第1のコンテンツ同期装置10は、Wi−Fi DirectのP2PグループIDを参照することで、第3のコンテンツ同期装置30が同一のP2Pグループに所属することを知ることができる。本実施例においてはWi−Fi Directによる通信が行われるが、実施例1と同様、WPS(Wi−Fi Protected Setup)、WPSE(WPS Extension)、及びアドホック接続などを用いることもできる。
【0059】
本実施例のユースケースとしては以下のものが挙げられる。第1のコンテンツ同期装置10のユーザが外出先などで、友人達が所有する第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30と、コンテンツを同期することを希望している。その際ユーザは、Wi−Fi Directにおけるプッシュボタン方式により、自身が所有する第1のコンテンツ同期装置10と、友人が所有する第2のコンテンツ同期装置20を接続する。また、第3のコンテンツ同期装置30も、第2のコンテンツ同期装置20と、Wi−Fi Directにより接続する。上述のように第1のコンテンツ同期装置10、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30は、同一のP2Pグループでの無線通信接続を行う。
【0060】
そしてユーザは、第1のコンテンツ同期装置10に対して、第2のコンテンツ同期装置20との間でのコンテンツ同期の開始を指示する。またユーザは、第1のコンテンツ同期装置10に対して、第3のコンテンツ同期装置30との間でのコンテンツ同期の開始を指示する。これらのコンテンツ同期の終了後、ユーザは第1のコンテンツ同期装置10の無線接続を終了する。
【0061】
その後ユーザは、友人の第2のコンテンツ同期装置20とは今後無線通信接続を行わないと判断し、第2のコンテンツ同期装置20との接続に用いる不要となった無線パラメタ11を削除する。このとき本実施例において第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20とコンテンツを同期するために作成した変更ログ12と、第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツを同期するために作成した変更ログ13と、を合わせて削除する。
【0062】
図10は、第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30と無線通信接続を開始する際のシーケンスを示す。ステップS1201〜S1206は、実施例1のS601〜S606と同様である。ステップS1207〜S1211は、第2のコンテンツ同期装置20が第3のコンテンツ同期装置30と無線通信接続を開始するためのシーケンスであり、この処理はS1201〜S1205と同様に行われる。
【0063】
S1212において第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第3のコンテンツ同期装置30が、同一のP2Pグループに所属していることを検知する。例えば、第1のコンテンツ同期装置10の通信制御部302は、第3のコンテンツ同期装置30のP2PグループIDと、自身のP2PグループIDを比較する。P2PグループIDが一致している場合、第1のコンテンツ同期装置と、第2のコンテンツ同期装置と、第3のコンテンツ同期装置とが同一のP2Pグループに所属していると判定できる。もっとも、この検知処理は別の方法によって行われてもよい。また、この検知処理はコンテンツを同期する際、例えばステップS1315の後に行われてもよい。さらに、この検知処理は変更ログを削除する際、例えばステップS1405の前に行われてもよい。
【0064】
図11は、第1のコンテンツ同期装置10が、第2のコンテンツ同期装置20、及び第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツ同期を行う際のシーケンスを示す。以下の例では第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期と、第3のコンテンツ同期装置とのコンテンツ同期とが連続して行われる。しかしながら、これらのコンテンツ同期は別個に行われてもよい。
【0065】
ステップS1301は、実施例1のステップS701と同様である。ステップS1302において第1のコンテンツ同期装置10のデバイス発見部306は、CSSを備える第3のコンテンツ同期装置30を発見する。ステップS1303〜ステップS1309は、実施例1のステップS702〜ステップS708と同様である。また、ステップS1310〜ステップS1316は、第1のコンテンツ同期装置10が、第3のコンテンツ同期装置30との間でコンテンツを同期するためのシーケンスであり、ステップS1303〜ステップS1309と同様に行われる。もっとも、第1のコンテンツ同期装置と第3のコンテンツ同期装置と間の通信は、第2のコンテンツ同期装置を介して行われる。
【0066】
ただし、ステップS1312において第1のコンテンツ同期装置10のログ管理部312は、変更ログ12の代わりに、第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツを同期するために用いられる変更ログ13を作成する。変更ログ13の構成は、変更ログ12と同様である。ステップS1313〜S1316は、ステップS1306〜S1309と同様に行われる。
【0067】
図12は、第1のコンテンツ同期装置10が無線パラメタ11を削除する際のシーケンスを示す。図12の処理は、ユーザの指示に応じて開始されてもよいし、自動的に開始されてもよい。例えば、コンテンツ同期が終了した後に図12の処理が開始されてもよいし、所定の時間間隔で定期的に図12の処理が開始されてもよい。
【0068】
ステップS1401〜ステップS1404は、実施例1のステップS801〜M804と同様である。ステップS1405において第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに存在するコンテンツ同期装置が存在するか否かを判断する。存在しない場合、ステップS1406の処理は行われない。
【0069】
ステップS1406において第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに存在するコンテンツ同期装置のそれぞれについての変更ログを削除する。例えば本実施例においては、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに存在する第3のコンテンツ同期装置30が存在する。また、第3のコンテンツ同期装置30とコンテンツを同期するための変更ログ13が存在する。そこで第1のコンテンツ同期装置10の削除判断部313は、第3のコンテンツ同期装置30についての変更ログ13を削除する。
【0070】
以上説明したように、第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20から取得した無線パラメタ11を削除する際に、第2のコンテンツ同期装置20及び第3のコンテンツ同期装置30に関する、変更ログ12及び変更ログ13を削除する。
【0071】
例えば、第1のコンテンツ同期装置10のユーザが、外出先などで、友人達が所有する第2のコンテンツ同期装置20及び第3のコンテンツ同期装置30と、一時的にコンテンツ同期を行うとする。さらにその後ユーザは、第2のコンテンツ同期装置20とは今後無線通信接続を行わないと判断し、不要となる第2のコンテンツ同期装置20の無線パラメタ11を削除したとする。この場合第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20とのコンテンツ同期を今後行わないだけではなく、第3のコンテンツ同期装置30とのコンテンツ同期も今後行わないと実施しないと想定される。
【0072】
本実施例で第1のコンテンツ同期装置10は、第3のコンテンツ同期装置30が、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに所属するか否かを判断する。すなわち第1のコンテンツ同期装置10は、第3のコンテンツ同期装置30との接続が、(第2のコンテンツ同期装置20を介して)無線パラメタ11を用いて行われることを判定できる。そして第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11を削除する際に、変更ログ12とともに変更ログ13も削除する。このように第1のコンテンツ同期装置10は、今後使われないと想定される、第3のコンテンツ同期装置についての変更ログ13を削除することができる。
【0073】
本実施例では、第1、第2、及び第3のコンテンツ同期装置がコンテンツを同期する場合について説明した。しかしながら、4つ以上のコンテンツ同期装置がコンテンツを同期する場合にも、本実施例は適用可能である。例えば第1のコンテンツ同期装置10は、第2のコンテンツ同期装置20と同一のP2Pグループに所属する複数のコンテンツ同期装置を特定することができる。そして第1のコンテンツ同期装置10は、無線パラメタ11を削除する際に、特定されたそれぞれのコンテンツ同期装置についての変更ログを削除すればよい。
【0074】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを格納する格納手段を備え、該格納手段に格納されたコンテンツを、他装置が有するコンテンツと同期させる情報処理装置であって、
前記他装置との通信に用いる通信パラメタを前記他装置ごとに管理するパラメタ管理手段と、
過去に前記他装置とコンテンツを同期してからの前記格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、前記他装置ごとに管理するログ管理手段と、
第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、該第1の他装置についての前記通信パラメタを削除し、かつ該第1の他装置についての前記変更ログを削除する削除手段と、
を備えることを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記削除手段は、第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、前記情報処理装置が前記第1の他装置を介して通信を行う第2の他装置についての変更ログをさらに削除することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の他装置との接続が一時的な接続である場合に、前記第1の他装置とのコンテンツ同期の終了後に前記指示を発行する指示手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンテンツを格納する格納手段を備え、該格納手段に格納されたコンテンツを、他装置が有するコンテンツと同期させる情報処理装置が行う情報処理方法であって、
パラメタ管理手段が、前記他装置との通信に用いる通信パラメタを前記他装置ごとに管理するパラメタ管理工程と、
ログ管理手段が、過去に前記他装置とコンテンツを同期してからの前記格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、前記他装置ごとに管理するログ管理工程と、
削除手段が、第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、該第1の他装置についての前記通信パラメタを削除し、かつ該第1の他装置についての前記変更ログを削除する削除工程と、
を備えることを特徴とする、情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるための、コンピュータプログラム。
【請求項1】
コンテンツを格納する格納手段を備え、該格納手段に格納されたコンテンツを、他装置が有するコンテンツと同期させる情報処理装置であって、
前記他装置との通信に用いる通信パラメタを前記他装置ごとに管理するパラメタ管理手段と、
過去に前記他装置とコンテンツを同期してからの前記格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、前記他装置ごとに管理するログ管理手段と、
第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、該第1の他装置についての前記通信パラメタを削除し、かつ該第1の他装置についての前記変更ログを削除する削除手段と、
を備えることを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記削除手段は、第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、前記情報処理装置が前記第1の他装置を介して通信を行う第2の他装置についての変更ログをさらに削除することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の他装置との接続が一時的な接続である場合に、前記第1の他装置とのコンテンツ同期の終了後に前記指示を発行する指示手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
コンテンツを格納する格納手段を備え、該格納手段に格納されたコンテンツを、他装置が有するコンテンツと同期させる情報処理装置が行う情報処理方法であって、
パラメタ管理手段が、前記他装置との通信に用いる通信パラメタを前記他装置ごとに管理するパラメタ管理工程と、
ログ管理手段が、過去に前記他装置とコンテンツを同期してからの前記格納手段内のコンテンツの更新履歴を示し、コンテンツ同期を行う際に参照される変更ログを、前記他装置ごとに管理するログ管理工程と、
削除手段が、第1の他装置についての前記通信パラメタを削除する指示を受け付けた際に、該第1の他装置についての前記通信パラメタを削除し、かつ該第1の他装置についての前記変更ログを削除する削除工程と、
を備えることを特徴とする、情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるための、コンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−109521(P2013−109521A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253137(P2011−253137)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
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