説明

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

【課題】フロー情報をより適切に管理することを目的とする。
【解決手段】削除されたか否かを示す情報が対応付けられ、処理工程の組み合わせを示すフロー情報に設けられる設定を示す設定情報を記憶する記憶部を有する情報処理装置が、フロー情報を実行する操作ユーザからの指示を受け付け、操作ユーザの権限を特定し、操作ユーザの権限が管理者の権限であると特定すると、削除されたことを示す情報が対応付けられた設定情報がフロー情報に設けられているか否かを判断し、設けられていると判断した場合、削除されたことを示す情報が対応付けられていない設定情報への変更を促す旨を出力することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置における機能が統合されたマルチファンクション機として複合機能装置が発展している。また、複数の機能が統合されることにより、オフィスにおいてはユーザの業務の簡略化を目的として、複合機能装置で行うべき複数の処理工程を1つのジョブとして実行できるような装置も増えてきている。
業務を提供する機能は、ユーザの業務に依存して提供できるためのものである。したがって、様々な業務の形態が想定されるため、任意の処理工程の組み合わせを示すフロー情報(以下、ワークフローと称する。)を提供することが可能である。
ここで、複合機能装置で処理可能なワークフローでは、原稿をスキャンするスキャン機能、画像から文字を抽出する画像処理機能、スキャンしたデータを外部のシステムに送信する送信機能などを組み合わせて処理工程を指定することが可能である。また、ワークフローでは、スキャン機能については複合機能装置で処理を行い、画像処理機能および送信機能についてはクライアントコンピュータが処理を行うように指定することが可能である。
【0003】
ワークフローにおいて処理を実行する役割を複合機能装置またはクライアントコンピュータで分担するように指定をするようにワークフローを作成し、実行することができるように提供する。これにより、ワークフローの実行を指示するユーザは、ワークフローが提供された複合機能装置において、同様の実行結果が得られることで、業務効率が向上することが一般的となっている(例えば、特許文献1参照)。
また、外部のシステムでは、複数の連携方式(以下、パターンと称する。)を提供することが一般的であるため、ワークフロー毎に異なる連携方式を利用することが可能である。連携方式としては、例えば、
(1)送信するための全てのパラメータを予め設定する方式
(2)送信するための箇所を特定するための場所を特定するためのフォルダの一覧等をユーザに表示してインタラクティブに送信する方式
が挙げられる。
【0004】
図10は、ワークフロー及び外部のシステムが提供するパターンの一例を示す図である。スキャン1002は、入力工程1001における処理のうちスキャン機能による処理を示す。パターン1005は、出力工程1003において外部のシステム1004への送信機能で用いられる全てのパラメータを設定することを示すパターンである。パターン1006は、出力工程1003において外部のシステムへの送信機能で用いられるパラメータをインタラクティブに送信することを示すパターンである。
パターン1005及びパターン1006は、外部のシステム1004が提供する複数の連携方式の一例であり、外部のシステム毎に提供される連携方式は異なることが一般的である。ワークフロー1007は、入力工程1001及び出力工程1003の組み合わせを示し、例えば、パターン1005又はパターン1006の情報を含んで構成される。
また、パターン1005及び1006の追加及び削除については頻繁に行われることが一般的である。このため、削除されたパターン1005又はパターン1006を用いて構成されているワークフロー1007が実行時にエラーとなってしまうので、エラーの発生を通知することが一般的である(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−270148号公報
【特許文献2】特開2008−278071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、パターン1005及びパターン1006の削除が行われ、削除されたパターン1005又はパターン1006を用いて構成されているワークフロー1007が実行されると、あらゆるケースにおいてエラーの発生の通知が返されるため煩雑である。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、フロー情報をより適切に管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明に係る情報処理装置は、削除されたか否かを示す情報が対応付けられ、処理工程の組み合わせを示すフロー情報に設けられる設定を示す設定情報を記憶する記憶部を有する情報処理装置であって、前記フロー情報を実行する操作ユーザからの指示を受け付ける受付手段と、前記操作ユーザの権限を特定する特定手段と、前記特定手段で前記操作ユーザの権限が管理者の権限であると特定されると、削除されたことを示す情報が対応付けられた設定情報が前記フロー情報に設けられているか否かを判断し、設けられていると判断した場合、削除されたことを示す情報が対応付けられていない設定情報への変更を促す旨を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、方法、プログラム、システム、記憶媒体などとしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、フロー情報をより適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】システムの構成の一例を示す図である。
【図2】複写機のハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図3】スキャナおよびプリンタのハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図4】操作部のハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図5】インタフェースの一例を示す図である。
【図6】処理部の一例を示す図である。
【図7】編集時処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図8】実行時処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図9】消去処理に係るフローチャートの一例を示す図である。
【図10】ワークフロー及びパターンの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態で説明されている全ての構成が本発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。
【0013】
(図1〜図5:複合機能装置、及びクライアントコンピュータの基本説明)
本実施形態は、任意の処理工程の組み合わせであるワークフローを構成する定義情報となる連携情報の属性を判断することにより、高機能な定義情報によるワークフローを利用することができるようにするための技術に関するものである。
図1は、本実施形態に係る複合機能装置、クライアントコンピュータ等を有するシステムの構成の一例を示す図である。複合機能装置としては、データ送受信機能を有する複写機を例に挙げて説明する。
【0014】
複写機101は、複写機102、ファクシミリ装置103、データベース/メールサーバ104、及びクライアントコンピュータ105の各々とイーサネット(登録商標)等からなるLAN106を介して通信可能に接続されている。
また、複写機101は、ファクシミリ装置107と公衆回線108を介して通信可能に接続されている。また、複写機101は、コピー機能、ファクシミリ機能を有するとともに、原稿を読み取り、読み取って得られた画像等のデータをLAN106上の各装置に送信するデータ送信機能を有する。また、複写機101は、PDL(Page Description Language)機能を有するので、LAN106上に接続されている装置から指示されたPDL画像を受信して印刷することが可能である。
【0015】
また、複写機101は、複写機101で読み取ったデータや、LAN106に接続されている装置から指示されたPDL画像を、複写機101内のHDD2004(図2)における指定されたボックス領域に保存することが可能である。また、複写機101は、ボックス領域に保存されたデータを印刷することが可能に構成されている。
また、複写機101は、複写機102が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータを複写機101内のHDD2004に保存したり、印刷したりすることが可能である。また、複写機101は、クライアントコンピュータ105及びLAN106を介して、データベース/メールサーバ104の画像を受信し、複写機101内に保存したり、印刷したりすることが可能である。
【0016】
複写機102は、複写機101と同等の機能を有する。ファクシミリ装置103は、複写機101が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータを送信することが可能である。データベース/メールサーバ104は、複写機101が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータをデータベースとして格納し、電子メールとして送信する機能を有する。
クライアントコンピュータ105は、データベース/メールサーバ104に接続されることによって、データベース/メールサーバ104から所望のデータを取得して表示することが可能である。また、クライアントコンピュータ105は、複写機101が読み取ったデータを、LAN106を介して受信し、受信したデータを加工、編集することが可能である。ファクシミリ装置107は、複写機101が読み取ったデータを、公衆回線108を介して受信し、受信したデータを印刷することが可能である。
【0017】
図2は、複写機101のハードウェアの構成の一例を示す図である。複写機101は、情報処理装置(コンピュータ)の一例であるコントローラユニット2000を有する。なお、複写機101は、情報処理装置の一例でもある。コントローラユニット2000には、画像入力デバイスの一例であるスキャナ2070、及び画像出力デバイスの一例であるプリンタ2095が接続されるとともに、情報入出力デバイスの一例である操作部2012が接続される。
コントローラユニット2000は、スキャナ2070で読み取られた画像データをプリンタ2095により印刷するコピー機能を実現するための制御を行う。また、コントローラユニット2000は、LAN106、公衆回線108(WAN)等に接続することによって、画像情報やデバイス情報の入出力を行うための制御を行う。
【0018】
以下では、コントローラユニット2000の詳細について説明する。コントローラユニット2000は、CPU2001を有する。CPU2001は、ROM2003に格納されているブートプログラムを実行することによりオペレーションシステム(OS)を立ち上げる。そして、CPU2001は、このOS上で、HDD(ハードディスクドライブ)2004に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種の処理を実行する。CPU2001の作業領域としてはRAM2002が用いられる。
RAM2002は、作業領域を提供するとともに、画像データを一時記憶するための画像メモリ領域を提供する。HDD2004は、上記アプリケーションプログラムや画像データを格納する。
【0019】
また、CPU2001には、システムバス2007を介して、RAM2002およびROM2003とともに、操作部I/F(操作部インタフェース)2006、ネットワークI/F(ネットワークインタフェース)2010が接続される。また、CPU2001には、モデム2050およびイメージバスI/F(イメージバスインタフェース)2005が接続される。
操作部I/F2006は、タッチパネルを有する操作部2012とのインタフェースであり、操作部2012に表示すべき画像データを操作部2012に対して出力する。また、操作部I/F2006は、操作部2012においてユーザにより入力された情報をCPU2001に送信する。
ネットワークI/F2010は、LAN106に接続され、LAN106を介してLAN106上の各装置との間で情報の入出力を行う。モデム2050は、WAN等の公衆回線108に接続され、公衆回線108を介して情報の入出力を行う。
【0020】
イメージバスI/F2005は、システムバス2007と、画像データを高速で転送する画像バス2008とを接続し、データ形式を変換するためのバスブリッジである。画像バス2008は、PCIバスまたはIEEE1394から構成される。画像バス2008上には、ラスタイメージプロセッサ(RIP)2060、デバイスI/F2020、スキャナ画像処理部2080、プリンタ画像処理部2090、画像回転部2030、及び画像圧縮部2040が設けられる。
RIP2060は、PDLコードをビットマップイメージに展開するプロセッサである。デバイスI/F2020には、スキャナ2070およびプリンタ2095が接続され、デバイスI/F2020は、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ画像処理部2080は、入力された画像データに対して補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部2090は、印刷(プリント出力)される画像データに対してプリンタ2095に応じた補正、解像度の変換などを行う。画像回転部2030は、画像データの回転を行う。画像圧縮部2040は、多値画像データをJPEGデータに、2値画像データをJBIG、MMR、MHなどのデータに圧縮するとともに、その伸張処理を行う。
【0021】
次に、スキャナ2070およびプリンタ2095について図3を参照して説明する。図3は、スキャナ2070およびプリンタ2095のハードウェアの構成の一例を示す図である。スキャナ2070とプリンタ2095とは、図3に示すように、一体的に構成されている。
スキャナ2070は、原稿給紙ユニット250を搭載し、原稿給紙ユニット250は、原稿を先頭から順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、各原稿の読取動作が終了する毎に、その原稿をプラテンガラス211から排出トレイ(図示せず)に排出する。
より具体的には、スキャナ2070は、原稿がプラテンガラス211上に給送されると、ランプ212を点灯し、移動ユニット213の移動を開始する。この移動ユニット213の移動によりプラテンガラス211上の原稿に対する読取走査が行われる。この読取走査中、原稿からの反射光は、各ミラー214,215,216およびレンズ217を経てCCDイメージセンサ(CCD)218に導かれ、原稿上の画像がCCD218の撮像面上に結像される。CCD218は、撮像面に結像された画像を電気信号に変換し、この電気信号が所定の処理施された後に制御装置(図示せず)に入力される。
【0022】
プリンタ2095は、レーザドライバ321を有し、レーザドライバ321は、制御装置から入力された画像データに基づきレーザ発光部322を駆動する。これにより、レーザ発光部322からは画像データに応じたレーザ光が発光され、このレーザ光は走査されながら感光ドラム323上に照射される。感光ドラム323上には、照射されたレーザ光により静電潜像が形成され、この静電潜像は現像器324から供給されたトナーによりトナー像として可視像化される。レーザ光の照射タイミングに同期して、各カセット311,312から記録紙が搬送路を介して感光ドラム323と転写部325との間に給紙され、感光ドラム323上のトナー像は転写部325により給紙された記録紙上に転写される。
トナー像が転写された記録紙は、搬送ベルトを介して定着ローラ対(加熱ローラと加圧ローラ)326に送られ、定着ローラ対326は、記録紙を熱圧し、記録紙上のトナー像を記録紙上に定着させる。この定着ローラ対326を通過した記録紙は、排紙ローラ対327により排紙ユニット330に排紙される。排紙ユニット330は、ソート、ステイプルなどの後処理を施すことが可能なシート処理装置からなる。
また、両面記録モードが設定されている場合には、記録紙を排紙ローラ対327まで搬送した後に、排紙ローラ対327の回転方向を逆転させ、フラッパ328によって再給紙搬送路339へ導く。再給紙搬送路339に導かれた記録紙は、上述したタイミングで感光ドラム323と転写部325との間に再給紙され、この記録紙の裏面にトナー像が転写される。
【0023】
図4は、操作部2012のハードウェアの構成の一例を示す図である。LCD表示部2013は、LCD上にタッチパネルシートが貼られた構造を有する。そして、LCD表示部2013は、複写機101の操作画面を表示するとともに、該操作画面に表示されたキーが押されると、その位置情報をコントローラユニット2000のCPU2001に伝える。
スタートキー2014は、原稿の読み取り動作を開始するときなどに用いられる。スタートキー2014の中央部には、緑と赤との2色LED2018が設けられ、その色によってスタートキー2014が使える状態にあるか否かが示される。ストップキー2015は、稼働中の動作を止めるときに操作される。IDキー2016は、ユーザ(使用者)のユーザIDを入力するときに用いられる。リセットキー2017は、操作部2012からの入力を初期化するときに用いられる。
【0024】
図5は、操作部2012上に表示されるユーザからの操作を受け付ける受付用のインタフェースの一例(操作画面)を示す図である。操作部2012の操作画面の上部には、各種の機能のうちから利用する機能を選択するためのタッチキーが設けられる。タッチキーとしては、コピータブ901、送信/FAXタブ902、ボックスタブ903、ブラウザタブ904、及び右矢印タブ905が示されている。
図5では、コピータブ901のタッチキーが押下されたときのコピー機能の初期画面が示されている。コピー機能に関する表示は、領域906で行われる。領域906のうち、「コピーできます」が表示されている領域には、コピー機能で表示すべきステータスが表示される。また、この領域の下には、倍率、選択給紙段、置数が表示される。
また、領域906には、コピー機能の動作モードを設定するためのタッチキーとして、等倍、倍率、用紙選択、ソータ、両面、割込み、文字、濃度調整用としての濃度を薄くする左矢印キー、濃度を濃くする右矢印キー、濃度を自動調整する自動キーが表示される。また、初期画面に表示しきれない動作モードの指定画面は、応用モードキーを押下することで、階層的に領域906内に表示される構成になっている。
【0025】
また、操作画面の領域907は、複写機101のステータスを表示する領域である。例えば、領域907には、ジャムなどのアラームメッセージ、PDLプリントが行われているときにPDLプリント中であることを示すステータスメッセージが表示される。また、領域907には、システム状況/中止タッチキー908が表示さる。システム状況/中止タッチキー908が押下されると、複写機101は、複写機101のデバイス情報を表示する画面、印刷に係るジョブの状況を表示する画面(図示せず)などを表示する。なお、このときに表示される画面では、ジョブの中止を行うことができる。
【0026】
また、複写機101は、送信/FAXタブ902が押下されると、複写機101で読み取った画像をLAN106上の装置に送信(E−メール送信またはFTP送信)したり、公衆回線108を使ってファクシミリ送信したりするための画面を表示する。
また、複写機101は、ボックスタブ903が押下されると、各種の設定(設定値の入力)を受け付ける設定画面(図示せず)を表示する。例えば、複写機101は、複写機101上で読み取った画像をHDD2004内のボックス領域に保存したり、ボックス領域に保存されている画像データを指定して印刷したり、LAN106上の装置に送信したりするための設定画面を表示する。
また、5つ以上の機能が複写機101に装備されている場合、4つの機能のタブ(901〜904)の右横に右矢印タブ905が表示され、右矢印タブ905が押下されると、別の機能(5つ目以降の機能)のための画面が表示される構成になっている。
【0027】
図6は、複写機101等の複合機能装置における処理部の一例(ワークフロー提供部600)を示す図である。
ワークフロー提供部600は、複合機能装置の機能に関するプログラムが実行されることで、アプリケーションとしてユーザに提供される。すなわち、CPU2001が、HDD2004に格納されたプログラムの手順に従って処理を行うことによって、複写機101における機能及び後述するフローチャートに係る処理が実現される。なお、複写機101における機能、後述するフローチャートに係る処理の一部、又は全部を専用のハードウェアを用いて構成してもよい。
【0028】
パターン認識部601は、全てのパラメータに設定値を自動的に設定するパターン1005及びインタラクティブに設定値を設定するパターン1006の情報を認識する手段の一例である。ワークフロー編集部602は、ワークフロー1007を編集する手段の一例である。ワークフロー実行部603は、ワークフロー1007を実行する手段の一例である。なお、ワークフロー1007は、処理工程の組み合わせを示すフロー情報の一例であり、パターン1005及びパターン1006は、削除されたか否かを示す情報が対応付けられたフロー情報に設けられる設定を示す設定情報の一例である。
ワークフロー管理部604は、複数のワークフロー1007を管理する手段の一例であり、ワークフローの一覧を取得することができる。削除済みパターンの削除部605は、削除されたパターンを含むワークフローが、ワークフロー管理部604に存在しないと判断した場合、パターン管理部608からパターンを実際に削除する手段(消去する手段)の一例である。
【0029】
ユーザ情報管理部606は、ユーザの情報(ユーザを識別可能なユーザID、ユーザの権限を示すロール情報等)を管理する手段の一例であり、ワークフロー1007を編集するユーザの情報、及びワークフロー1007を実行するユーザの情報を管理する。ワークフロー解析部607は、ワークフロー1007に設定されている値を解析した結果の情報を取得する手段の一例である。
パターン管理部608は、パターン1005及びパターン1006の情報を管理する手段の一例であり、パターンの一覧を取得することができる。警告表示部609は、ユーザに対してエラーの発生を通知する手段(出力する手段)の一例である。制御部610は、上述の処理部を制御する。換言するならば、制御部610は、各種の機能の管理や呼び出しなど、各機能の処理の制御を行う。情報記憶部611は、HDD2004等に設けられるものであり、処理部で必要な情報を保有しておくためのデータベース等である。
【0030】
図7は、ワークフローの編集時に警告を表示する処理(編集時処理)に係るフローチャートの一例を示す図である。なお、S700〜S709は、編集時処理におけるステップを示す。また、編集時処理は、ユーザのワークフローの編集操作を契機に開始される。
S700では、制御部610は、パターン認識部601を呼び出し、対象となるパターンを認識する。例えば、制御部610は、外部のシステムごとにパターンの情報をHDD2004或いは外部のシステム1004から取得する。続いてS701では、制御部610は、ユーザ情報管理部606を呼び出し、編集操作をしたユーザ(操作ユーザの一例)を特定する。このとき、制御部610は、特定した結果、編集操作をしたユーザ(実行ユーザ)が管理者であると判断した場合、S702に処理を移し、他方、管理者でないと判断した場合、処理を終了する。
S702では、制御部610は、ワークフロー編集部602を呼び出し、ワークフローの新規作成が指定されているか否かを判断し、新規作成であると判断した場合、S703に処理を移し、他方、新規作成でないと判断した場合、S706に処理を移す。
【0031】
S703では、制御部610は、ワークフロー編集部602を呼び出し、対象となるパターンの情報を特定する。例えば、制御部610は、出力工程1003で行われる処理として外部のシステム1004への送信処理が指定された場合、送信処理で用いられるパターンがパターン1005であるかパターン1006であるかを特定する。また、制御部610は、パターン管理部608を呼び出し、管理対象のパターンの一覧を取得する。そして、制御部610は、特定したパターンが取得した一覧から、削除済みのパターンであるか否かを判断し、削除済みのパターンであると判断した場合、S704に処理を移し、他方、削除済みのパターンでないと判断した場合、S705に処理を移す。なお、制御部610は、削除済みのパターンであるか否かは、パターンに対応付けられている削除済みであるか否かを示す情報により判断する。
S704では、制御部610は、ワークフロー編集部602を呼び出し、ワークフローの新規作成ができないように制御する。S705では、制御部610は、ワークフロー編集部602を呼び出し、ワークフローの新規作成を行う。
【0032】
S706では、制御部610は、ワークフロー編集部602を呼び出し、ワークフローの編集が指定されているか否かを判断し、編集が指定されていると判断した場合は、S707に処理を移し、他方、編集が指定されていないと判断した場合、処理を終了する。
S707では、制御部610は、ワークフロー編集部602を呼び出し、編集対象となるパターンの情報を特定する。また、制御部610は、パターン管理部608を呼び出し、管理対象のパターンの一覧を取得する。そして、制御部610は、特定したパターンが取得した一覧から削除済みのパターンであるか否かを判断し、削除済みのパターンであると判断した場合、S708に処理を移し、他方、削除済みのパターンでないと判断した場合、S709に処理を移す。
S708では、制御部610は、警告表示部609を呼び出す。警告表示部609は、警告メッセージ「フローの編集のみ可能。移行するパターンに変更してください。」を操作部2012に表示し、S709に処理を移す。S709では、制御部610は、ワークフロー編集部602を呼び出し、ワークフローの編集を行う。
【0033】
図8は、ワークフローの実行時に警告を表示する処理(実行時処理)に係るフローチャートの一例を示す図である。なお、S801〜S803は、実行時処理におけるステップを示す。また、実行時処理は、ユーザのワークフローの実行操作を契機に開始される。
S801では、制御部610は、ユーザ情報管理部606を呼び出し、実行操作をしたユーザ(操作ユーザの一例)を特定する。制御部610は、特定した結果、実行操作をしたユーザ(実行ユーザ)が管理者であると判断した場合、S802に処理を移し、他方、管理者でないと判断した場合、処理を終了する。
【0034】
S802では、制御部610は、ワークフロー解析部607を呼び出し、実行となるワークフローの情報を特定する。また、制御部610は、パターン管理部608を呼び出し、管理対象のパターンの一覧を取得する。制御部610は、特定したワークフローに、取得した一覧から削除済みのパターンが含まれているか否かを判断する。そして、制御部610は、削除済みのパターンが含まれていると判断した場合、S803に処理を移し、他方、削除済みのパターンが含まれていないと判断した場合、処理を終了する。
S803では、制御部610は、警告表示部609を呼び出す。警告表示部609は、警告メッセージ「パターンを移行してください。」を操作部2012に表示し、処理を終了する。なお、警告表示部609は、警告メッセージを適時に表示する。例えば、警告表示部609は、削除済みパターンを用いた送信処理の出力工程においてのみ警告メッセージを表示する。
【0035】
図9は、削除済みパターンを消去する処理(消去処理)に係るフローチャートの一例を示す図である。なお、S901〜S904は、消去処理におけるステップを示す。また、消去処理は、適宜のタイミングで開始される。例えば、定期的に開始されてもよいし、ユーザ操作を契機として開始されてもよい。
S901では、制御部610は、ワークフロー管理部604を呼び出し、管理対象のワークフローの一覧を取得する。S902では、制御部610は、パターン管理部608を呼び出し、管理対象のパターンの一覧を取得する。
S903では、制御部610は、取得したワークフローの一覧とパターンの一覧とを参照し、既存のワークフローに削除済みのパターンが含まれているか否かを判断する。そして、制御部610は、含まれていないと判断した場合、S904に処理を移し、他方、含まれていると判断した場合、処理を終了する。S904では、制御部610は、パターン管理部608を呼び出し、含まれていないと判断した削除済みのパターンを実際に削除(消去)する。
【0036】
このように、本実施形態では、実行しているユーザによって、警告を表示するべきかどうかを判断して表示の対象が絞られる。また、エラー表示に移行すべきパターンの情報が表示されるため、ワークフローの移行の促進が可能となる。あわせて、管理対象のワークフローに削除されたパターンが存在しなければ、削除されたパターンが管理対象のパターンから自動的に消去されるため、ワークフローの新規パターンへの移行が促進できる。
【0037】
<その他の実施形態>
上述した実施形態で示したハードウェアは、ソフトウェアにより実現してもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【0038】
上述した実施形態の構成によれば、フロー情報をより適切に管理することができる。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
削除されたか否かを示す情報が対応付けられ、処理工程の組み合わせを示すフロー情報に設けられる設定を示す設定情報を記憶する記憶部を有する情報処理装置であって、
前記フロー情報を実行する操作ユーザからの指示を受け付ける受付手段と、
前記操作ユーザの権限を特定する特定手段と、
前記特定手段で前記操作ユーザの権限が管理者の権限であると特定されると、削除されたことを示す情報が対応付けられた設定情報が前記フロー情報に設けられているか否かを判断し、設けられていると判断した場合、削除されたことを示す情報が対応付けられていない設定情報への変更を促す旨を出力する出力手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記受付手段は、前記フロー情報の設定情報を編集する操作ユーザからの指示を受け付け、
前記特定手段は、前記操作ユーザの権限を特定し、
前記出力手段は、前記特定手段で前記操作ユーザの権限が管理者の権限であると特定されると、削除されたことを示す情報が対応付けられた設定情報が前記編集の対象であるか否かを判断し、対象であると判断した場合、削除されたことを示す情報が対応付けられていない設定情報への編集を促す旨を出力することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶部には、複数のフロー情報が記憶され、
前記複数のフロー情報に設けられていない、削除されたことを示す情報が対応付けられた設定情報を前記記憶部から消去する消去手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
削除されたか否かを示す情報が対応付けられ、処理工程の組み合わせを示すフロー情報に設けられる設定を示す設定情報を記憶する記憶部を有する情報処理装置における情報処理方法であって、
受付手段が、前記フロー情報を実行する操作ユーザからの指示を受け付ける受付工程と、
特定手段が、前記操作ユーザの権限を特定する特定工程と、
出力手段が、前記特定工程で前記操作ユーザの権限が管理者の権限であると特定されると、削除されたことを示す情報が対応付けられた設定情報が前記フロー情報に設けられているか否かを判断し、設けられていると判断した場合、削除されたことを示す情報が対応付けられていない設定情報への変更を促す旨を出力する出力工程と、を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
削除されたか否かを示す情報が対応付けられ、処理工程の組み合わせを示すフロー情報に設けられる設定を示す設定情報を記憶する記憶部を有するコンピュータを、
前記フロー情報を実行する操作ユーザからの指示を受け付ける受付手段と、
前記操作ユーザの権限を特定する特定手段と、
前記特定手段で前記操作ユーザの権限が管理者の権限であると特定されると、削除されたことを示す情報が対応付けられた設定情報が前記フロー情報に設けられているか否かを判断し、設けられていると判断した場合、削除されたことを示す情報が対応付けられていない設定情報への変更を促す旨を出力する出力手段として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−114342(P2013−114342A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258017(P2011−258017)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】