情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
【課題】予め取得して分類化した顧客情報に基づいて、顧客に応対するオペレータの選択を実現すること。
【解決手段】通話相手を特定する特定手段と、特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、通話相手との通話後に、オペレータによる通話相手の評価を受け付け、受け付けた評価に応じて通話相手のキャラクタが属する分類を更新する更新手段と、を有することを特徴とする。
【解決手段】通話相手を特定する特定手段と、特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、通話相手との通話後に、オペレータによる通話相手の評価を受け付け、受け付けた評価に応じて通話相手のキャラクタが属する分類を更新する更新手段と、を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話相手の特性に応じて応対者を選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1に示されているように、顧客に応対する者を選択する技術としては、顧客への質問に基づき、価値観を座標軸とする複数次元座標に表わされた顧客の人的タイプに近い人的タイプを担当する者から選択する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-48067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、顧客に応対する者を選択した場合に、顧客とのマッチングが最適でない者が応対したとしても、その者が次回以降も引き続き応対することになり、顧客、応対者の双方にとって最適な選択が行なわれなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
通話相手のキャラクタに適合するオペレータを選択する情報処理装置であって、
通話相手を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、
前記分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
通話相手を特定する特定ステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
通話相手を特定するステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、予め取得して分類化した顧客情報に基づいて、顧客に応対するオペレータの選択をした場合に、通話後に顧客又は応対者による評価のフィードバックを受け付けて、顧客又は応対者の双方にとって最適な応対者の選択を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る発呼・決定サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたユーザのキャラクタタイプのテーブルを示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたユーザの年齢・性別タイプのテーブルを示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたユーザの総合キャラクタタイプのデータベースを示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたオペレータが応対可能なユーザタイプを示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたオペレータの評価基準を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る発呼・決定サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る発呼・決定サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る情報処理システムに記憶されたオペレータが応対可能なユーザタイプを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。以下、キャラクタとは、性格、年齢、性別、その他ユーザに関する情報を含む。
【0012】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。 図1に示すように、情報処理装置100は、特定部101と、分類判定部103と、保存部105と、更新部107とを備える。
【0013】
特定部101は、電話発信業務又は電話受信業務(発信/受信業務)における通話相手を特定する。分類判定部103は、特定部101で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を、通話相手のキャラクタに基づいて判定する。保存部105は、分類判定部103で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する。そして、更新部107は、通話終了後に、オペレータによる通話相手の評価を受け付けて、受け付けた評価に応じて通話相手のキャラクタが属する分類を更新する。
【0014】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、予めキャラクタが属する分類を判定した通話相手について、応対するオペレータによるフィードバックに基づいて通話相手のキャラクタが属する分類を更新することができる。したがって、通話相手のキャラクタが属する分類が逐次更新されることにより、常に通話相手に適合するオペレータによる応対を実現することができる。
【0015】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態としての情報処理システム200について、図2を用いて説明する。図2に示すように、情報処理システム200は、発呼先リスト201と、発呼・決定サーバ205と、ユーザデータベース210と、オペレータデータベース220と、フィードバックサーバ230とを有する。電話交換機207は、発呼・決定サーバ205と通信可能に接続されており、発呼・決定サーバ205からの要求に応じてユーザ端末240と、オペレータ端末250との通話を確立する。
【0016】
発呼先リスト201は、ユーザデータベース210に登録されたユーザデータに基づき、発呼業務ごとに、発呼先を特定して作成する。ユーザデータベース210には、ユーザの性格、性別、年齢のようにユーザのキャラクタに関する情報が記憶されている(図4〜図6)。
【0017】
発呼・決定サーバ205は、発呼先リスト201が作成されると、ユーザを総合キャラクタタイプに基づいて分類し、さらに、分類したユーザ毎に、応対するオペレータを選択する。発呼・決定サーバ205は、電話交換機207に、発呼先リスト201にリストアップされたユーザ端末240の中から、特定のユーザ端末241〜24nに順次発呼することを要求する。電話交換機207は、発呼要求を受けてテレフォンネットワークを経由して特定のユーザ端末241に発呼を行なう。
【0018】
発呼を受けたユーザ端末241が応答した場合には、発呼・決定サーバ205は、予め選択したオペレータ端末251への接続を、電話交換機207に要求する。電話交換機207は、発呼・決定サーバ205による要求に応じてオペレータ端末251を呼出し、ユーザ端末241との通話を確立する。発呼・決定サーバ205は、予め選択したオペレータ端末251が応答できない場合には、先に選択した、ユーザ端末241に応対可能なオペレータ250の中から、応対可能なオペレータ端末252〜25nを順次選択して、電話交換機207に呼出しを要求する。
【0019】
フィードバックサーバ230は、オペレータによる、ユーザの総合キャラクタタイプについての評価を受け付け、評価に基づいてユーザデータベース210のユーザの総合キャラクタタイプが属する分類を更新する。また、フィードバックサーバ230は、ユーザとオペレータとの通話後に、ユーザによる、オペレータについての評価を受け付け、評価に基づいてオペレータデータベース220のオペレータのキャラクタが属する分類を更新する。
【0020】
本実施形態に係る発呼・決定サーバ205の内部構成について、図3を用いて説明する。発呼・決定サーバ205は、CPU310、ROM320、通信制御部330、RAM340、及びストレージ350を備えている。CPU310は中央処理部であって、様々なプログラムを実行することにより発呼・決定サーバ205全体を制御する。ROM320は、リードオンリメモリであり、CPU310が最初に実行すべきブートプログラムの他、各種パラメータ等を記憶している。また、RAM340は、ランダムアクセスメモリである。ランダムアクセスメモリは、発呼先リスト作成モジュール341、ユーザの総合キャラクタタイプ分類モジュール342と、応対オペレータ決定モジュール343と、発呼制御モジュール344と、フィードバック解析モジュール345とを含む。
【0021】
発呼先リスト作成モジュール341は、発信業務の内容に応じて、ユーザデータベース210からユーザ情報を選択してリストを作成する。ユーザの総合キャラクタタイプ分類モジュール342は、選択したユーザ情報をユーザの総合キャラクタタイプ毎に分類する。応対オペレータ決定モジュール343は、発呼先リスト作成モジュール341によりリストアップされたユーザ毎に、応対オペレータを選択して決定する。発呼制御モジュール344は、電話交換機207を介して行なうユーザ端末、及びオペレータ端末への呼出しを制御する。フィードバック解析モジュール345は、通話後に、ユーザから受け付けたオペレータの評価、又はオペレータから受け付けたユーザの評価を分析して、ユーザの総合キャラクタタイプまたはオペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを更新する。
【0022】
次に、ストレージ350は、オペレータデータベース220と、ユーザデータベース210と、フィードバック用データベース357とからなる。ユーザデータベース210は、ユーザのキャラクタタイプテーブル211(図4)と、ユーザの年齢・性別タイプテーブル213(図5)と、ユーザの総合キャラクタタイプデータベース215(以下、ユーザの総合キャラクタタイプDB)(図6)とを有する。さらに、オペレータデータベース220は、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプのデータベース220a(図7)と、オペレータ評価基準テーブル220b(図8)とを有する。また、フィードバック用データベース357は、ユーザまたはオペレータによる、通話後の評価を取得する。なお、フィードバック用データベース357は、辛い評価と、甘い評価とを調整するために、評価内容を蓄積する。
通信制御部330は、他の端末とのネットワークを介した通信を制御する。
【0023】
図4は、ユーザのキャラクタタイプを表わすテーブルを示す図である。キャラクタタイプテーブル211は、図3のユーザデータベース210に格納されており、ユーザのキャラクタタイプを表す。
【0024】
キャラクタタイプテーブル211のキャラクタタイプは、「外向的、内向的」の2つの心理的的態度と、「思考、感情、感覚、直感」の4つの精神機能とを組合わせた8タイプである。この8つのキャラクタタイプの分類は、カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung)の類型論に基づくものであるが、キャラクタタイプの分類はこれに限られない。
キャラクタタイプ1は外向的思考タイプ、キャラクタタイプ2は外向的感情タイプ、キャラクタタイプ3は外向的感覚タイプ、キャラクタタイプ4は外向的直感タイプである。また、キャラクタタイプ5は内向的思考タイプ、キャラクタタイプ6は内向的感情タイプ、キャラクタタイプ7は内向的感覚タイプ、キャラクタタイプ8は内向的直感タイプである。ユーザのキャラクタは、これら1〜8のキャラクタタイプのいずれか1つに分類される。なお、ユーザのキャラクタタイプは、過去に通話を行なったオペレータの評価や、ユーザ登録の際に取得した情報に基づいて決定されるが、これに限るものではない。
【0025】
図5は、ユーザの年齢・性別タイプを表わすテーブルを示す図である。年齢・性別タイプテーブル213は、図3のユーザデータベース210に格納されており、年齢を、〜19歳、〜29歳、〜39歳、〜49歳、〜59歳、60歳〜の6段階の各年代に分け、さらに各年代を性別に分けて、12タイプを表す。なお、本実施形態では、年齢の分類を10代、20代、のように年代により行なうが、3歳単位のような狭い範囲で分類しても良く、〜30歳、〜60歳、〜90歳のような広い範囲で分類しても良い。また、本実施形態における、性格、年齢、性別によるキャラクタの判定基準は一例であり、身分、地位、既婚/未婚、子供の有無、扶養家族の有無、自家用車保有の有無などの判定基準を、発信/受信業務に応じて採用しても良い。
【0026】
図6は、ユーザの総合キャラクタタイプを表わすデータペース215を示す図である。ユーザの総合キャラクタタイプDB215は、図3のユーザデータベース210に格納されており、ユーザの総合キャラクタタイプとして、1〜96を登録する。総合キャラクタタイプは、キャラクタタイプ1(図4)と、年齢・性別タイプ1(図5)とを組合わせたものである。総合キャラクタタイプ1に分類されるのは、キャラクタタイプ1が外交的思考タイプであり、年齢・性別タイプ1が10代男性を表わすので、外交的思考タイプの10代男性である。また、総合キャラクタタイプ6に分類されるタイプは、キャラクタタイプ1と、年齢・性別タイプ6とを組合わせたタイプであり、年齢・性別タイプ6が20代男性を表わすので、総合キャラクタタイプ6は、外向的思考タイプの20代男性である。
【0027】
図7は、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプ(以下、オペレータ応対可能タイプ)を表したデータベース220aを示す図である。また、現在、オペレータが応対可能か否かを表示する。図7のオペレータ応対可能タイプデータベース(以下、オペレータ応対可能タイプDB)220aは、図3のオペレータデータベース220に格納される。オペレータ応対可能タイプDB220aには、A1〜A10、B1〜B10、C1〜C10、D1〜D10、E1〜E10、F1〜F10、G1〜G10、H1〜H10、I1〜I10、及びJ1〜J6の、10グループ、96人がオペレータ毎に登録される。そして、オペレータ応対可能タイプDB220aには、応対を不得意とするユーザの総合キャラクタタイプと、応対を得意とするユーザの総合キャラクタタイプとが挙げられる。オペレータA1には、不得意タイプとして43、55、61のユーザの総合キャラクタタイプが挙げられ、得意タイプとして1〜32のユーザ総合キャラクタタイプが挙げられる。このように、オペレータが応対を不得意とするユーザの総合キャラクタタイプを、予めデータベースに登録することにより、発呼先のユーザと、応対するオペレータとの通話が適切に行なわれる。なお、本実施形態においてオペレータを、A1〜A10、B1〜B10、C1〜C10、D1〜D10、E1〜E10、F1〜F10、G1〜G10、H1〜H10、I1〜I10、J1〜J6の10グループに分類しているが、分類はこれに限るものではない。
【0028】
図8は、オペレータ評価基準を表わしたテーブル220bを示す図である。オペレータ評価基準テーブル220bは、図3のオペレータデータベース220に格納される。
【0029】
フィードバックサーバ230は、ユーザとオペレータとの通話が終了すると、ユーザから受け付けたオペレータについての評価を、オペレータ評価基準テーブル220bに照合して、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを更新する。また、フィードバックサーバ230は、オペレータから受け付けたユーザについての評価に基づいて、ユーザの総合キャラクタタイプを更新する。
【0030】
図8のオペレータ評価基準テーブル220bの評価基準には、通話時間の長さ、ユーザの会話時間の長さ、ユーザの声の大きさ、無言時間が挙げられるが、評価基準はこれらに限定されるものではなく、発信/着信業務毎に選択することが望ましい。また、評価内容はA、B、Cの3段階評価に限らず、発信/着信業務毎に採用することが望ましい。
【0031】
通話時間の長さ、ユーザの会話時間の長さなどの評価基準は、オペレータとユーザとの会話の進展を評価するために用いる。通話時間が長い場合には、オペレータとユーザとの会話が進展したものと推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当と推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を維持する。一方、通話時間が短い場合には、オペレータとユーザとの会話が進展しなかったものと推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当でないと推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を更新する。
【0032】
次に、ユーザの会話時間が長い場合には、オペレータとの会話が進展し、ユーザが喋る時間が長かったものと推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当と推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を維持する。ユーザの声が大きい場合には、ユーザが声を荒げるなど、オペレータとの会話がスムーズに進展しなかったことを推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当でないと推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を更新する。なお、ユーザの声が大きい場合には、地声が大きい場合を含まない。無言時間が長い場合には、通話時間に占める無言時間の割合により、ユーザがオペレータと積極的に会話を行なわずオペレータが一方的に喋ったものと推定する。そして、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当でないと推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を更新する。
【0033】
図9は、本実施形態に係る発呼・決定サーバ205の処理手順を示すフローチャートである。
【0034】
ステップS901において、発呼・決定サーバ205は、ユーザデータベース210に基づいて作成された発呼先リスト201を取得する。ステップS903において、発呼・決定サーバ205は、ユーザデータベース210からユーザ情報を取得し、発呼先リスト201に挙がっているユーザの総合キャラクタタイプを判定する。ステップS905において、発呼・決定サーバ205は、発呼先リスト201に挙がったユーザ毎に、ユーザの総合キャラクタタイプを得意、不得意とするオペレータを、オペレータデータベース220から選択し、各ユーザに応対するオペレータを決定する。ステップS907において、発呼・決定サーバ205は、ユーザへの発呼を電話交換機207に要求し、ユーザが発呼に応じると、応対するオペレータの端末とユーザの端末とを接続し、通話を確立する。ステップS909において、フィードバックサーバ230は、通話後に、応対したオペレータの評価をユーザから取得し、オペレータの分類を更新する。また、フィードバックサーバ230は、通話後に、ユーザの評価をオペレータから取得し、ユーザの総合キャラクタタイプの評価を行ないユーザタイプを更新する。
【0035】
図10は、本実施形態に係る発呼・決定サーバ205の処理手順を示すフローチャートである。ステップS1001において、発呼・決定サーバ205は、ユーザの総合キャラクタタイプを評価するのに用いるユーザ情報を取得する。ステップS1003において、取得したユーザ情報を、ユーザの総合キャラクタタイプに基づいて分類し、ユーザの総合キャラクタタイプを決定する。ステップS1005において、発呼・決定サーバ205は、ユーザの総合キャラクタタイプについてオペレータからフィードバックがあると、ステップS1001に戻り、オペレータによる新たなユーザ情報を取得する。一方、オペレータからフィードバックがあるまで、ユーザの総合キャラクタタイプは更新されない。
【0036】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、キャラクタが属する分類を予め判定したユーザについて、応対したオペレータによるフィードバックを基にユーザのキャラクタが属する分類を更新することができる。したがって、通話相手のキャラクタが属する分類が逐次更新されることにより、常に最適なオペレータとの会話を実現でき、効率的な発信/着信業務を実現することができる。
【0037】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態としての情報処理システム1100について、図11を用いて説明する。
【0038】
図11に示すように、情報処理システム1100は、分析サーバ1170を備え、他の構成は情報処理システム200と同様であるので、説明を省略する。
【0039】
本実施形態に係る分析サーバ1170は、ユーザとオペレータとの通話内容を取得する。分析サーバ1170は、ユーザとオペレータとの通話終了後に、通話内容を通話時間や、ユーザの会話時間の長さや、ユーザの声の大きさや、無音時間に基づいて、ユーザのキャラクタパターン、又はオペレータのユーザへの応対を分析する。フィードバックサーバ230は、分析サーバ1170から取得した通話内容の分析結果に基づいて、ユーザの総合キャラクタタイプ、または、オペレータの応対可能なユーザタイプの更新を行なう。なお、ユーザとオペレータとの通話内容の分析を行なうのは、フィードバックサーバ230であっても良い。
【0040】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、ユーザの総合キャラクタタイプ及びオペレータの応対可能なユーザタイプを通話の度に更新することができるため、ユーザのタイプに最適なオペレータによる応対を実現できる。そして、ユーザとオペレータとの会話のミスマッチを減らし、効率的な発信/着信業務を実現することができる。
【0041】
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態として、さらに、図12に示すようにオペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを表わすデータベース1220を用いて、オペレータが応対を得意とするユーザの総合キャラクタタイプのみを選択できるようにしても良い。
【0042】
また、本発明の他の実施形態として、発呼・決定サーバは、オペレータによる自己申告、または第三者の評価に基づいて、オペレータが応対可能なユーザのキャラクタタイプ、及び年齢・性別タイプを分類しても良い。そして、発呼・決定サーバは、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを判定する。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステム又は装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0043】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されても良いし、単体の装置に適用されても良い。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0044】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0045】
(付記1)
通話相手のキャラクタに適合するオペレータを選択する情報処理装置であって、
通話相手を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、
前記分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記2)
前記分類判定手段は、前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタを分類判定することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記保存手段は、前記分類判定手段で分類したオペレータが応対可能な通話相手のキャラクタの分類を保存することを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記更新手段は、前記通話後に、前記通話相手による前記オペレータの評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする付記2又は3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記通話後に、前記通話相手と前記オペレータとの通話内容を分析し、分析結果に基づいて前記通話相手、または前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする付記1又は4の何れか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
通話相手を特定する特定ステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
を備えたことを特徴とする情報処理方法。
(付記7)
通話相手を特定するステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話相手の特性に応じて応対者を選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1に示されているように、顧客に応対する者を選択する技術としては、顧客への質問に基づき、価値観を座標軸とする複数次元座標に表わされた顧客の人的タイプに近い人的タイプを担当する者から選択する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-48067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、顧客に応対する者を選択した場合に、顧客とのマッチングが最適でない者が応対したとしても、その者が次回以降も引き続き応対することになり、顧客、応対者の双方にとって最適な選択が行なわれなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、
通話相手のキャラクタに適合するオペレータを選択する情報処理装置であって、
通話相手を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、
前記分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、
通話相手を特定する特定ステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、
通話相手を特定するステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、予め取得して分類化した顧客情報に基づいて、顧客に応対するオペレータの選択をした場合に、通話後に顧客又は応対者による評価のフィードバックを受け付けて、顧客又は応対者の双方にとって最適な応対者の選択を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る発呼・決定サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたユーザのキャラクタタイプのテーブルを示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたユーザの年齢・性別タイプのテーブルを示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたユーザの総合キャラクタタイプのデータベースを示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたオペレータが応対可能なユーザタイプを示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムに記憶されたオペレータの評価基準を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る発呼・決定サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係る発呼・決定サーバの処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の他の実施形態に係る情報処理システムに記憶されたオペレータが応対可能なユーザタイプを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。以下、キャラクタとは、性格、年齢、性別、その他ユーザに関する情報を含む。
【0012】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。 図1に示すように、情報処理装置100は、特定部101と、分類判定部103と、保存部105と、更新部107とを備える。
【0013】
特定部101は、電話発信業務又は電話受信業務(発信/受信業務)における通話相手を特定する。分類判定部103は、特定部101で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を、通話相手のキャラクタに基づいて判定する。保存部105は、分類判定部103で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する。そして、更新部107は、通話終了後に、オペレータによる通話相手の評価を受け付けて、受け付けた評価に応じて通話相手のキャラクタが属する分類を更新する。
【0014】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、予めキャラクタが属する分類を判定した通話相手について、応対するオペレータによるフィードバックに基づいて通話相手のキャラクタが属する分類を更新することができる。したがって、通話相手のキャラクタが属する分類が逐次更新されることにより、常に通話相手に適合するオペレータによる応対を実現することができる。
【0015】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態としての情報処理システム200について、図2を用いて説明する。図2に示すように、情報処理システム200は、発呼先リスト201と、発呼・決定サーバ205と、ユーザデータベース210と、オペレータデータベース220と、フィードバックサーバ230とを有する。電話交換機207は、発呼・決定サーバ205と通信可能に接続されており、発呼・決定サーバ205からの要求に応じてユーザ端末240と、オペレータ端末250との通話を確立する。
【0016】
発呼先リスト201は、ユーザデータベース210に登録されたユーザデータに基づき、発呼業務ごとに、発呼先を特定して作成する。ユーザデータベース210には、ユーザの性格、性別、年齢のようにユーザのキャラクタに関する情報が記憶されている(図4〜図6)。
【0017】
発呼・決定サーバ205は、発呼先リスト201が作成されると、ユーザを総合キャラクタタイプに基づいて分類し、さらに、分類したユーザ毎に、応対するオペレータを選択する。発呼・決定サーバ205は、電話交換機207に、発呼先リスト201にリストアップされたユーザ端末240の中から、特定のユーザ端末241〜24nに順次発呼することを要求する。電話交換機207は、発呼要求を受けてテレフォンネットワークを経由して特定のユーザ端末241に発呼を行なう。
【0018】
発呼を受けたユーザ端末241が応答した場合には、発呼・決定サーバ205は、予め選択したオペレータ端末251への接続を、電話交換機207に要求する。電話交換機207は、発呼・決定サーバ205による要求に応じてオペレータ端末251を呼出し、ユーザ端末241との通話を確立する。発呼・決定サーバ205は、予め選択したオペレータ端末251が応答できない場合には、先に選択した、ユーザ端末241に応対可能なオペレータ250の中から、応対可能なオペレータ端末252〜25nを順次選択して、電話交換機207に呼出しを要求する。
【0019】
フィードバックサーバ230は、オペレータによる、ユーザの総合キャラクタタイプについての評価を受け付け、評価に基づいてユーザデータベース210のユーザの総合キャラクタタイプが属する分類を更新する。また、フィードバックサーバ230は、ユーザとオペレータとの通話後に、ユーザによる、オペレータについての評価を受け付け、評価に基づいてオペレータデータベース220のオペレータのキャラクタが属する分類を更新する。
【0020】
本実施形態に係る発呼・決定サーバ205の内部構成について、図3を用いて説明する。発呼・決定サーバ205は、CPU310、ROM320、通信制御部330、RAM340、及びストレージ350を備えている。CPU310は中央処理部であって、様々なプログラムを実行することにより発呼・決定サーバ205全体を制御する。ROM320は、リードオンリメモリであり、CPU310が最初に実行すべきブートプログラムの他、各種パラメータ等を記憶している。また、RAM340は、ランダムアクセスメモリである。ランダムアクセスメモリは、発呼先リスト作成モジュール341、ユーザの総合キャラクタタイプ分類モジュール342と、応対オペレータ決定モジュール343と、発呼制御モジュール344と、フィードバック解析モジュール345とを含む。
【0021】
発呼先リスト作成モジュール341は、発信業務の内容に応じて、ユーザデータベース210からユーザ情報を選択してリストを作成する。ユーザの総合キャラクタタイプ分類モジュール342は、選択したユーザ情報をユーザの総合キャラクタタイプ毎に分類する。応対オペレータ決定モジュール343は、発呼先リスト作成モジュール341によりリストアップされたユーザ毎に、応対オペレータを選択して決定する。発呼制御モジュール344は、電話交換機207を介して行なうユーザ端末、及びオペレータ端末への呼出しを制御する。フィードバック解析モジュール345は、通話後に、ユーザから受け付けたオペレータの評価、又はオペレータから受け付けたユーザの評価を分析して、ユーザの総合キャラクタタイプまたはオペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを更新する。
【0022】
次に、ストレージ350は、オペレータデータベース220と、ユーザデータベース210と、フィードバック用データベース357とからなる。ユーザデータベース210は、ユーザのキャラクタタイプテーブル211(図4)と、ユーザの年齢・性別タイプテーブル213(図5)と、ユーザの総合キャラクタタイプデータベース215(以下、ユーザの総合キャラクタタイプDB)(図6)とを有する。さらに、オペレータデータベース220は、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプのデータベース220a(図7)と、オペレータ評価基準テーブル220b(図8)とを有する。また、フィードバック用データベース357は、ユーザまたはオペレータによる、通話後の評価を取得する。なお、フィードバック用データベース357は、辛い評価と、甘い評価とを調整するために、評価内容を蓄積する。
通信制御部330は、他の端末とのネットワークを介した通信を制御する。
【0023】
図4は、ユーザのキャラクタタイプを表わすテーブルを示す図である。キャラクタタイプテーブル211は、図3のユーザデータベース210に格納されており、ユーザのキャラクタタイプを表す。
【0024】
キャラクタタイプテーブル211のキャラクタタイプは、「外向的、内向的」の2つの心理的的態度と、「思考、感情、感覚、直感」の4つの精神機能とを組合わせた8タイプである。この8つのキャラクタタイプの分類は、カール・グスタフ・ユング(Carl Gustav Jung)の類型論に基づくものであるが、キャラクタタイプの分類はこれに限られない。
キャラクタタイプ1は外向的思考タイプ、キャラクタタイプ2は外向的感情タイプ、キャラクタタイプ3は外向的感覚タイプ、キャラクタタイプ4は外向的直感タイプである。また、キャラクタタイプ5は内向的思考タイプ、キャラクタタイプ6は内向的感情タイプ、キャラクタタイプ7は内向的感覚タイプ、キャラクタタイプ8は内向的直感タイプである。ユーザのキャラクタは、これら1〜8のキャラクタタイプのいずれか1つに分類される。なお、ユーザのキャラクタタイプは、過去に通話を行なったオペレータの評価や、ユーザ登録の際に取得した情報に基づいて決定されるが、これに限るものではない。
【0025】
図5は、ユーザの年齢・性別タイプを表わすテーブルを示す図である。年齢・性別タイプテーブル213は、図3のユーザデータベース210に格納されており、年齢を、〜19歳、〜29歳、〜39歳、〜49歳、〜59歳、60歳〜の6段階の各年代に分け、さらに各年代を性別に分けて、12タイプを表す。なお、本実施形態では、年齢の分類を10代、20代、のように年代により行なうが、3歳単位のような狭い範囲で分類しても良く、〜30歳、〜60歳、〜90歳のような広い範囲で分類しても良い。また、本実施形態における、性格、年齢、性別によるキャラクタの判定基準は一例であり、身分、地位、既婚/未婚、子供の有無、扶養家族の有無、自家用車保有の有無などの判定基準を、発信/受信業務に応じて採用しても良い。
【0026】
図6は、ユーザの総合キャラクタタイプを表わすデータペース215を示す図である。ユーザの総合キャラクタタイプDB215は、図3のユーザデータベース210に格納されており、ユーザの総合キャラクタタイプとして、1〜96を登録する。総合キャラクタタイプは、キャラクタタイプ1(図4)と、年齢・性別タイプ1(図5)とを組合わせたものである。総合キャラクタタイプ1に分類されるのは、キャラクタタイプ1が外交的思考タイプであり、年齢・性別タイプ1が10代男性を表わすので、外交的思考タイプの10代男性である。また、総合キャラクタタイプ6に分類されるタイプは、キャラクタタイプ1と、年齢・性別タイプ6とを組合わせたタイプであり、年齢・性別タイプ6が20代男性を表わすので、総合キャラクタタイプ6は、外向的思考タイプの20代男性である。
【0027】
図7は、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプ(以下、オペレータ応対可能タイプ)を表したデータベース220aを示す図である。また、現在、オペレータが応対可能か否かを表示する。図7のオペレータ応対可能タイプデータベース(以下、オペレータ応対可能タイプDB)220aは、図3のオペレータデータベース220に格納される。オペレータ応対可能タイプDB220aには、A1〜A10、B1〜B10、C1〜C10、D1〜D10、E1〜E10、F1〜F10、G1〜G10、H1〜H10、I1〜I10、及びJ1〜J6の、10グループ、96人がオペレータ毎に登録される。そして、オペレータ応対可能タイプDB220aには、応対を不得意とするユーザの総合キャラクタタイプと、応対を得意とするユーザの総合キャラクタタイプとが挙げられる。オペレータA1には、不得意タイプとして43、55、61のユーザの総合キャラクタタイプが挙げられ、得意タイプとして1〜32のユーザ総合キャラクタタイプが挙げられる。このように、オペレータが応対を不得意とするユーザの総合キャラクタタイプを、予めデータベースに登録することにより、発呼先のユーザと、応対するオペレータとの通話が適切に行なわれる。なお、本実施形態においてオペレータを、A1〜A10、B1〜B10、C1〜C10、D1〜D10、E1〜E10、F1〜F10、G1〜G10、H1〜H10、I1〜I10、J1〜J6の10グループに分類しているが、分類はこれに限るものではない。
【0028】
図8は、オペレータ評価基準を表わしたテーブル220bを示す図である。オペレータ評価基準テーブル220bは、図3のオペレータデータベース220に格納される。
【0029】
フィードバックサーバ230は、ユーザとオペレータとの通話が終了すると、ユーザから受け付けたオペレータについての評価を、オペレータ評価基準テーブル220bに照合して、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを更新する。また、フィードバックサーバ230は、オペレータから受け付けたユーザについての評価に基づいて、ユーザの総合キャラクタタイプを更新する。
【0030】
図8のオペレータ評価基準テーブル220bの評価基準には、通話時間の長さ、ユーザの会話時間の長さ、ユーザの声の大きさ、無言時間が挙げられるが、評価基準はこれらに限定されるものではなく、発信/着信業務毎に選択することが望ましい。また、評価内容はA、B、Cの3段階評価に限らず、発信/着信業務毎に採用することが望ましい。
【0031】
通話時間の長さ、ユーザの会話時間の長さなどの評価基準は、オペレータとユーザとの会話の進展を評価するために用いる。通話時間が長い場合には、オペレータとユーザとの会話が進展したものと推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当と推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を維持する。一方、通話時間が短い場合には、オペレータとユーザとの会話が進展しなかったものと推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当でないと推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を更新する。
【0032】
次に、ユーザの会話時間が長い場合には、オペレータとの会話が進展し、ユーザが喋る時間が長かったものと推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当と推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を維持する。ユーザの声が大きい場合には、ユーザが声を荒げるなど、オペレータとの会話がスムーズに進展しなかったことを推定し、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当でないと推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を更新する。なお、ユーザの声が大きい場合には、地声が大きい場合を含まない。無言時間が長い場合には、通話時間に占める無言時間の割合により、ユーザがオペレータと積極的に会話を行なわずオペレータが一方的に喋ったものと推定する。そして、応対したユーザの総合キャラクタタイプを得意とするオペレータの評価を妥当でないと推定し、オペレータ応対可能タイプの分類を更新する。
【0033】
図9は、本実施形態に係る発呼・決定サーバ205の処理手順を示すフローチャートである。
【0034】
ステップS901において、発呼・決定サーバ205は、ユーザデータベース210に基づいて作成された発呼先リスト201を取得する。ステップS903において、発呼・決定サーバ205は、ユーザデータベース210からユーザ情報を取得し、発呼先リスト201に挙がっているユーザの総合キャラクタタイプを判定する。ステップS905において、発呼・決定サーバ205は、発呼先リスト201に挙がったユーザ毎に、ユーザの総合キャラクタタイプを得意、不得意とするオペレータを、オペレータデータベース220から選択し、各ユーザに応対するオペレータを決定する。ステップS907において、発呼・決定サーバ205は、ユーザへの発呼を電話交換機207に要求し、ユーザが発呼に応じると、応対するオペレータの端末とユーザの端末とを接続し、通話を確立する。ステップS909において、フィードバックサーバ230は、通話後に、応対したオペレータの評価をユーザから取得し、オペレータの分類を更新する。また、フィードバックサーバ230は、通話後に、ユーザの評価をオペレータから取得し、ユーザの総合キャラクタタイプの評価を行ないユーザタイプを更新する。
【0035】
図10は、本実施形態に係る発呼・決定サーバ205の処理手順を示すフローチャートである。ステップS1001において、発呼・決定サーバ205は、ユーザの総合キャラクタタイプを評価するのに用いるユーザ情報を取得する。ステップS1003において、取得したユーザ情報を、ユーザの総合キャラクタタイプに基づいて分類し、ユーザの総合キャラクタタイプを決定する。ステップS1005において、発呼・決定サーバ205は、ユーザの総合キャラクタタイプについてオペレータからフィードバックがあると、ステップS1001に戻り、オペレータによる新たなユーザ情報を取得する。一方、オペレータからフィードバックがあるまで、ユーザの総合キャラクタタイプは更新されない。
【0036】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、キャラクタが属する分類を予め判定したユーザについて、応対したオペレータによるフィードバックを基にユーザのキャラクタが属する分類を更新することができる。したがって、通話相手のキャラクタが属する分類が逐次更新されることにより、常に最適なオペレータとの会話を実現でき、効率的な発信/着信業務を実現することができる。
【0037】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態としての情報処理システム1100について、図11を用いて説明する。
【0038】
図11に示すように、情報処理システム1100は、分析サーバ1170を備え、他の構成は情報処理システム200と同様であるので、説明を省略する。
【0039】
本実施形態に係る分析サーバ1170は、ユーザとオペレータとの通話内容を取得する。分析サーバ1170は、ユーザとオペレータとの通話終了後に、通話内容を通話時間や、ユーザの会話時間の長さや、ユーザの声の大きさや、無音時間に基づいて、ユーザのキャラクタパターン、又はオペレータのユーザへの応対を分析する。フィードバックサーバ230は、分析サーバ1170から取得した通話内容の分析結果に基づいて、ユーザの総合キャラクタタイプ、または、オペレータの応対可能なユーザタイプの更新を行なう。なお、ユーザとオペレータとの通話内容の分析を行なうのは、フィードバックサーバ230であっても良い。
【0040】
以上の構成及び動作により、本実施形態によれば、ユーザの総合キャラクタタイプ及びオペレータの応対可能なユーザタイプを通話の度に更新することができるため、ユーザのタイプに最適なオペレータによる応対を実現できる。そして、ユーザとオペレータとの会話のミスマッチを減らし、効率的な発信/着信業務を実現することができる。
【0041】
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態として、さらに、図12に示すようにオペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを表わすデータベース1220を用いて、オペレータが応対を得意とするユーザの総合キャラクタタイプのみを選択できるようにしても良い。
【0042】
また、本発明の他の実施形態として、発呼・決定サーバは、オペレータによる自己申告、または第三者の評価に基づいて、オペレータが応対可能なユーザのキャラクタタイプ、及び年齢・性別タイプを分類しても良い。そして、発呼・決定サーバは、オペレータが応対可能なユーザの総合キャラクタタイプを判定する。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステム又は装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0043】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されても良いし、単体の装置に適用されても良い。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0044】
[実施形態の他の表現]
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0045】
(付記1)
通話相手のキャラクタに適合するオペレータを選択する情報処理装置であって、
通話相手を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、
前記分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記2)
前記分類判定手段は、前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタを分類判定することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記保存手段は、前記分類判定手段で分類したオペレータが応対可能な通話相手のキャラクタの分類を保存することを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記更新手段は、前記通話後に、前記通話相手による前記オペレータの評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする付記2又は3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記通話後に、前記通話相手と前記オペレータとの通話内容を分析し、分析結果に基づいて前記通話相手、または前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする付記1又は4の何れか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
通話相手を特定する特定ステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
を備えたことを特徴とする情報処理方法。
(付記7)
通話相手を特定するステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話相手のキャラクタに適合するオペレータを選択する情報処理装置であって、
通話相手を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、
前記分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記分類判定手段は、前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタを分類判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記保存手段は、前記分類判定手段で分類したオペレータが応対可能な通話相手のキャラクタの分類を保存することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新手段は、前記通話後に、前記通話相手による前記オペレータの評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通話後に、前記通話相手と前記オペレータとの通話内容を分析し、分析結果に基づいて前記通話相手、または前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする請求項1又は4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
通話相手を特定する特定ステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
を備えたことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
通話相手を特定するステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項1】
通話相手のキャラクタに適合するオペレータを選択する情報処理装置であって、
通話相手を特定する特定手段と、
前記特定手段で特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定手段と、
前記分類判定手段で分類した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存手段と、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記分類判定手段は、前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタを分類判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記保存手段は、前記分類判定手段で分類したオペレータが応対可能な通話相手のキャラクタの分類を保存することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新手段は、前記通話後に、前記通話相手による前記オペレータの評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通話後に、前記通話相手と前記オペレータとの通話内容を分析し、分析結果に基づいて前記通話相手、または前記オペレータが応対可能な通話相手のキャラクタが属する分類を更新することを特徴とする請求項1又は4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
通話相手を特定する特定ステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
を備えたことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
通話相手を特定するステップと、
前記特定した通話相手のキャラクタが属する分類を判定する分類判定ステップと、
前記分類を判定した通話相手のキャラクタが属する分類を保存する保存ステップと、
前記通話相手との通話後に、前記オペレータによる前記通話相手の評価を受け付け、受け付けた前記評価に応じて前記通話相手のキャラクタが属する前記分類を更新する更新ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−178684(P2012−178684A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40116(P2011−40116)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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