情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記録媒体
【課題】本体から着脱可能な機器の取り外し忘れや置き忘れを防止すること。
【解決手段】本体から着脱可能な子ユニット101に設けられた記憶部102に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置100であって、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断部103と、判断部103によって所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう報知部104と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】本体から着脱可能な子ユニット101に設けられた記憶部102に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置100であって、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断部103と、判断部103によって所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう報知部104と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の着脱に関する報知をおこなう情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記録媒体に関する。なお、本発明の利用は、前述した情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記録媒体に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、大容量の不揮発性記憶手段としてハードディスクが普及している。たとえば、ハードディスクをナビゲーション装置に搭載し、ナビゲーション用データの記憶手段として活用している。このようにハードディスクを用いることによって、ナビゲーション用データの記憶容量を大幅に増大させることができるとともに、ユーザが収集した音楽データなどをハードディスクの空き領域に記憶することも可能であり、ナビゲーション装置の利便性を向上させることができる(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
さらに、近年ではナビゲーション装置の車載機器からデータ保存用のハードディスクを取り外し、家庭内においてハードディスクに記憶されたデータの活用を図る構成のものも考案されている。たとえば、家庭内にハードディスク内のデータの読み書きをおこなう機器を設置し、ハードディスク内に記憶された音楽データを家庭内のオーディオ機器で再生したり、家庭内でドライブプランを立ててハードディスク内に記憶させておき、記憶させたドライブプランのデータをナビゲーション装置において使用したりする。
【0004】
【特許文献1】特開2002−333323号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1にかかる発明では、ナビゲーション装置内のハードディスクを、ユーザの手によって着脱することは想定されておらず、ユーザがハードディスクを取り外し忘れたり、取り外したハードディスクを車内もしくは家庭内に置き忘れたりすることを防止する手立ては講じられていなかった。このため、ハードディスクが手元にないことによって、ナビゲーション装置の各種機能を利用することができないという事態が生じ得るという問題が一例として挙げられる。
【0006】
また、このように取り外し可能な車載機器は、盗難の対象となりやすい。これらの車載機器を搭載した車両を長時間駐車する場合、ユーザは車載機器を取り外して家庭内に持ち帰るなどの対策を講じることが想定されるが、万一盗難にあってしまった場合、車載機器を取り外されて持ち去られてしまうのを防ぐことができないという問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる情報処理装置は、本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置であって、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項10の発明にかかる情報処理方法は、本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置がおこなう情報処理方法であって、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断工程と、前記判断工程によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、請求項11の発明にかかる情報処理プログラムは、請求項10に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項12の発明にかかる記録媒体は、請求項11に記載の情報処理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能であることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態)
(情報処理装置100の機能的構成)
図1は、実施の形態にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。実施の形態にかかる情報処理装置100は、子ユニット101と、記憶部102と、判断部103と、報知部104と、取得部105と、到達判定部106と、検出部107と、から構成される。
【0013】
情報処理装置100は、後述する子ユニット101に設けられた記憶部102に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する。子ユニット101は、情報処理装置100の本体から着脱可能である。また、子ユニット101は、後述する記憶部102に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する他の情報処理装置に着脱可能である。他の情報処理装置とは、たとえば、車両に搭載され車両の経路案内をおこなうナビゲーション装置である。
【0014】
記憶部102は、子ユニット101に設けられ、情報処理装置100が読み書きし、処理を実行する情報を記憶する。また、情報処理装置100以外の他の情報処理装置が読み書きし、処理を実行する情報を記憶する。他の情報処理装置がナビゲーション装置である場合には、たとえば、ナビゲーション装置が経路案内をおこなう際に用いる情報である。
【0015】
判断部103は、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する。所定の処理とは、たとえば、情報処理装置100によって、他の情報処理装置が処理を実行する際に用いる情報が、記憶部102に読み書きされることであり、他の情報処理装置がナビゲーション装置である場合には、ナビゲーション装置が経路案内をおこなう際に用いる情報が、記憶部102に読み書きされることである。また、所定の処理は、情報処理装置100の本体の電源スイッチのオフであっても良い。
【0016】
報知部104は、判断部103によって所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。子ユニット101の着脱に関する報知とは、たとえば、子ユニット101の取り外しを促す報知や、置き忘れを防止するための報知、盗難を防止するための報知などである。以降の所定の時期とは、たとえば、判断部103による判断がおこなわれた直後や、情報処理装置100の電源が落とされたときなどである。
【0017】
また、たとえば、他の情報処理装置がナビゲーション装置であって、記憶部102に読み書きされる経路案内をおこなう際に用いる情報に、経路案内を開始する時刻に関する情報が含まれている場合には、経路案内を開始する時刻に関する情報に基づいて、経路案内を開始する時刻以前の所定の時期に、子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。
【0018】
取得部105は、情報処理装置100の本体の現在位置に関する情報を取得する。到達判定部106は、取得部105によって取得された情報に基づく現在位置が、あらかじめ定めた位置または所定の範囲内に到達したかを判定する。あらかじめ定めた位置とは、たとえば、ユーザの自宅や勤務地などである。到達判定部106は、現在位置とあらかじめ定めた位置とが一致する場合、もしくは、所定の範囲内に近づいた場合には、あらかじめ定めた位置への到達を判定する。
【0019】
このとき、判断部103は、到達判定部106による判定が実行完了したかを判断する。そして、報知部104は、判断部103によって到達判定部106による判定が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。
【0020】
検出部107は、子ユニット101が本体から取り外されているか否かに関する情報を検出する。このとき、判断部103は、検出部107による子ユニット101が本体から取り外されているか否かに関する情報の検出が実行完了したかを判断する。そして、報知部104は、子ユニット101が取り外されていない場合は子ユニット101の取り外しを促す報知をおこない、子ユニット101が取り外されている場合は子ユニット101の置き忘れを防止するための報知をおこなう。
【0021】
このように、情報処理装置100は、本体または他の情報処理装置と着脱可能な子ユニット101を備える。子ユニット101に備えられた記憶部102には、情報処理装置100または他の情報処理装置が処理を実行するのに必要な情報が記憶されている。このため、情報処理装置100または他の情報処理装置の使用時に子ユニット101が手元にない場合は、それぞれの装置において処理を実行することができない。このような事態を防止するため、情報処理装置100では、子ユニット101の着脱に関する報知をおこなっている。
【0022】
また、以上の説明において、子ユニット101は記憶部102のみを備える構成としたが、前述した情報処理装置100の他の構成部を、子ユニット101が備える構成としても良い。たとえば、報知部104を子ユニット101に設けることによって、子ユニット101が情報処理装置100から取り外されている場合であっても、子ユニット101単体で報知をおこなうことができる。
【0023】
図2は、実施の形態にかかる情報処理装置の他の構成を示すブロック図である。情報処理装置120は、子ユニット101と、記憶部102と、判断部103と、報知部104と、取得部105と、到達判定部106と、検出部107と、補助電源121と、から構成される。情報処理装置120が備える構成部は、図1に示した情報処理装置100が備える構成部とほぼ同様であるが、子ユニット101は、前述した構成のうち記憶部102の他、判断部103、報知部104、検出部107、補助電源121を備える。
【0024】
補助電源121は、子ユニット101が本体から取り外されている期間、子ユニット101へ電源を供給する。子ユニット101は、本体に取り付けられている期間は本体から電源供給される。補助電源121は、検出部107によって検出される子ユニット101が本体から外されているか否かに関する情報に基づいて、子ユニット101への電源供給を開始する。
【0025】
検出部107によって、子ユニット101が本体から外されたと検出された場合、判断部103は、子ユニット101が本体から取り外されてからの時間が所定の時間を超えたかを判断する。そして、報知部104は、子ユニット101が本体から取り外されてから時間が所定の時間を超えた場合に、子ユニット101の置き忘れを防止するための報知をおこなう。
【0026】
また、判断部103は、本体の電源が落とされた後、所定時間経過後に子ユニット101が本体から取り外されたかを判断する。報知部104は、本体の電源が落とされた後、所定時間経過後に子ユニット101が本体から取り外された場合に、子ユニット101の盗難を防止するための報知をおこなう。本体の電源が落とされる、とは、ユーザによる電源スイッチのオフなど、正常な動作により本体からの電源供給がおこなわれなくなることを示す。
【0027】
(情報処理装置100の処理手順)
図3は、情報処理装置がおこなう子ユニットの着脱に関する報知の処理手順を示すフローチャートである。まず、判断部103によって、所定の処理が実行完了したかを判断する(ステップS201)。所定の処理とは、前述のように、他の情報処理装置が処理を実行する際に用いる情報の読み書き、到達判定部106による判定、検出部107による検出などである。所定の処理が実行完了しない場合は(ステップS201:No)、本フローチャートによる処理を終了する。なお、所定の処理が実行完了するまで待機するようにしても良い。
【0028】
所定の処理が実行完了した場合は(ステップS201:Yes)、所定の時期になったかを判断する(ステップS202)。所定の時期にならない場合は、所定の時期になるまで待機する(ステップS202:Noのループ)。そして、所定の時期になった場合は(ステップS202:Yes)、検出部107によって、子ユニット101が本体から取り外されているかを検出する(ステップS203)。
【0029】
そして、子ユニット101が取り外されていない場合は(ステップS203:No)、報知部104によって、子ユニット101の取り外しを促す報知をおこない(ステップS204)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、子ユニット101が取り外されている場合は(ステップS203:Yes)、報知部104によって、子ユニット101の置き忘れを防止するための報知をおこない(ステップS205)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0030】
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理装置100は、所定の処理が実行完了した場合に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。これにより、子ユニット101の着脱に関する報知を適切な場合におこなうことができ、子ユニット101の取り忘れや置き忘れ、盗難などを防止することができる。
【実施例1】
【0031】
つぎに、実施例1にかかる情報処理装置について説明する。以下の実施例では、子ユニットはブレインユニットであるものとする。また、情報処理装置は自宅設置される屋内機器(リビングユニット)、または、車両に搭載されるナビゲーション装置であるものとする。すなわち、子ユニットがリビングユニットに装着されているときは、他の情報処理装置はナビゲーション装置であり、子ユニットがナビゲーション装置に装着されているときは、他の情報処理装置はリビングユニットである。なお、以下の実施例1〜3において各機器の構成は同様であるものとし、以後の実施例においては詳細な説明を省略する。
【0032】
(情報処理装置の具体的使用例)
図4は、携帯型情報処理装置の具体的な使用例を示す図である。ブレインユニット301は、自宅に設置されるリビングユニット311、あるいは車両に搭載されるナビゲーション装置321に接続可能である。ブレインユニット301は、矩形状の筐体で構成され、背面にはコネクタから成る接続部420が設けられている(不図示。図5参照)。接続部420のコネクタには、接続している機器からの各種の情報を取得するための各種I/Fが設けられている。このブレインユニット301の前面には各種I/Fと開口形成されたカードスロット301aが設けられている。
【0033】
カードスロット301aにネットワークカード(不図示)を差し込み、LANケーブルを介してインターネットに接続されたネットワークルーター(不図示)に接続することも可能である。また、リビングユニット311に接続されたブレインユニット301とPC(不図示)との間を、カードスロット301aに差し込まれたネットワークカードを介してLAN接続したり、リビングユニット背面のUSBを介して直接接続したりして、ブレインユニット301とPCとの間で直接データを送受信することもできる。
【0034】
リビングユニット311には、TVなどの映像表示装置331が接続されている。この他にも、後述する外部I/F452(図5参照)によってオーディオ装置やパーソナルコンピュータ(PC)を接続することが可能である。リビングユニット311には、ブレインユニット301を装着可能な装着用スロット311aが設けられている。この装着用スロット311aの内部には、ブレインユニット301のコネクタ(図5の接続部420)に対応して接続用のコネクタ(図5の接続部470)が設けられている。図示のように、リビングユニット311は、ホルダ311bを用いて縦置きに配置したり、不図示であるが横置きに配置したりすることができる。また、リビングユニット311は、リモコン311cによって遠隔操作することができる。
【0035】
ナビゲーション装置321は、本体321aと、表示部321bを有している。本体321aには、ブレインユニット301を装着可能な装着用スロット321cが設けられている。この装着用スロット321cの内部には、ブレインユニット301の接続部420を構成するコネクタに対応して接続用のコネクタ(図6の接続部530)が設けられている。
【0036】
(ブレインユニット301をリビングユニット311に接続したときの内部構成)
図5は、ブレインユニットをリビングユニットに接続したときの内部構成を示すブロック図である。ここで、ブレインユニット301およびリビングユニット311の内部構成について説明する。
【0037】
ブレインユニット301は、CPU401、RAM411、HDD412、音声入出力I/F413、スピーカ414、タイマー415、電源回路416、バス417、接続部420、カードスロット301aから構成される。CPU401は、情報処理をおこなうための中央制御演算部である。CPU401は、ブレインユニット301の各構成部のみならず、後述する接続部420を介して接続されたリビングユニット311またはナビゲーション装置321の各構成部から出力される情報も処理する。RAM411は、CPU401のワークエリアとして利用される。HDD412には、後述する走行案内(ナビゲーション)動作をおこなうための地図情報や施設情報などの各種情報が記憶されている。
【0038】
音声入出力I/F413は、CPU401によって処理された音声信号をスピーカ414に出力する。スピーカ414は、音声入出力I/F413から出力される音声信号を音声として出力する。タイマー415は、所定の時間の経過を検出し、CPU401に所定の処理を開始させる。電源回路416は、ブレインユニット301に電源を供給する。なお、ブレインユニット301がリビングユニット311に接続している場合には、接続部420,470を介してリビングユニット311から電源供給を受けるようにしても良い。バス417は、各構成部を接続する。
【0039】
つぎに、リビングユニット311の内部構成について説明する。リビングユニット311は、CPU451、外部I/F452、操作部453、操作入力I/F454、表示出力I/F455、音声入出力I/F456、音声入出力部457、タイマー458、電源回路459、バス460、接続部470から構成される。
【0040】
CPU451は、情報処理をおこなうための中央制御演算部であり、たとえば、電源の管理をおこなったり、ブレインユニット301に対し識別情報を送信したりする。CPU451は、リビングユニット311の各構成部のみならず、後述する接続部470を介して接続されたブレインユニット301の各構成部から出力される情報も処理する。また、CPU451は、接続部470を介してやり取りされる情報の有無から、リビングユニット311にブレインユニット301が取り付けられているか否かを判断する。
【0041】
外部I/F452は、USB、IEEE1394、Etherなどの各種I/Fであり、RCAケーブルやS映像ケーブル、USB端子などである。リビングユニット311は、RCAケーブルやS映像ケーブルを介して接続され、映像および音声を映像表示装置331に出力できる。この他、オーディオ装置(不図示)にRCAケーブルを介して接続して音声を出力できる。また、USB端子(不図示)を備え、USBI/FのLANアダプタなどを介してインターネットなどのネットワークに接続可能である。
【0042】
操作部453は、リビングユニット311の各種操作をおこなうもので、前述したリモコン311c(図4参照)を用いる他に、リビングユニット311の前面パネル内部に設けることができる。この操作部453の操作情報は、操作入力I/F454を介してCPU451に出力される。
【0043】
表示出力I/F455は、CPU451から出力された表示信号を映像表示装置331に出力する。音声入出力I/F456は、CPU451によって処理された音声信号を音声入出力部457に対して出力する。また、音声入出力部457から出力された音声信号をCPU451に出力する。音声入出力部457は、音声信号の入力で音声を出力するスピーカ(SP)や、音声を拾って音声信号を出力するマイクによって構成されている。
【0044】
タイマー458は、所定の時間の経過を検出し、CPU451に所定の処理を開始させる。電源回路459は、リビングユニット311に設けられている各構成部に対して動作用の電源を供給する。また、ブレインユニット301がリビングユニット311に接続している場合に、コネクタなどの接続部420,470を介してブレインユニット301に対しても動作用の電源を供給するような構成としても良い。バス460は、各構成部を接続する。
【0045】
ブレインユニット301とリビングユニット311とは、接続部420,470によって互いに電気的接続される。接続部420はコネクタなどから成り、コネクタには接続している機器からの各種の情報を取得するための各種I/Fが設けられている。また、接続部420は、各種I/Fを介して接続機器の識別情報を取得する。
【0046】
同様に、接続部470もコネクタなどから成り、接続部420に対応した各種I/Fが設けられている。ブレインユニット301とリビングユニット311とは、接続部420,470を介して各構成部によって処理された情報を相互にやり取りすることが可能である。
【0047】
なお、本実施例においては、CPUをブレインユニット301およびリビングユニット311両方に設ける構成としたが、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。また、スピーカ414と音声入出力部457のスピーカも、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。
【0048】
(ブレインユニット301をナビゲーション装置321に接続したときの内部構成)
図6は、ブレインユニットをナビゲーション装置に接続したときの内部構成を示すブロック図である。つぎに、ナビゲーション装置321の内部構成について説明する。なお、ブレインユニット301の内部構成は、図5と同様であるため、説明を省略する。
【0049】
ナビゲーション装置321は、CPU501、VICS受信部511、GPS部512、各種センサ513、外部I/F514、操作部515、操作入力I/F516、表示出力I/F517、音声入出力I/F518、音声入出力部519、タイマー520、電源回路521、バス525、接続部530から構成される。
【0050】
CPU501は、情報処理をおこなうための中央制御演算部であり、たとえば、電源の管理をおこなったり、ブレインユニット301に対し識別情報を送信したりする。CPU501は、ナビゲーション装置321の各構成部のみならず、後述する接続部530を介して接続されたブレインユニット301の各構成部から出力される情報も処理する。また、CPU501は、接続部530を介してやり取りされる情報の有無から、ナビゲーション装置321にブレインユニット301が取り付けられているか否かを判断する。
【0051】
VICS受信部511、GPS部512、各種センサ513、外部I/F514は、車両の走行を案内する機能に必要な各種情報をCPU501との間で入出力する。具体的には、VICS受信部511は、渋滞情報(VICS)を受信する。GPS部512は、GPS衛星を用いて車両の位置を検出するための緯度経度などの情報を出力する。各種センサ513は、車両の移動速度センサ、角速度センサ、走行距離センサなどである。外部I/F514は、USB、IEEE1394、Etherなどの各種I/Fである。
【0052】
操作部515は、ナビゲーション装置321の各種操作をおこなうもので、ナビゲーション装置321の前面パネルなどに設けられる。なお、操作部515は、リビングユニット311と同様にリモコンを設けても良いし、表示部321bをタッチパネルにして操作入力を受け付ける構成としても良い。操作入力I/F516は、操作部515の操作情報をCPU501に出力する。
【0053】
表示出力I/F517は、CPU501から出力された表示信号を表示部321bに出力する。音声入出力I/F518は、音声入出力部519に対して音声信号を出力する。また、音声入出力部519から出力される音声信号をCPU501に出力する。音声入出力部519は、音声信号の入力で音声を出力するスピーカ(SP)や、音声を拾い音声信号を出力するマイクによって構成されている。
【0054】
タイマー520は、所定の時間の経過を検出し、CPU501に所定の処理を開始させる。電源回路521は、ナビゲーション装置321に設けられている各構成部に対して動作用の電源を供給する。また、ブレインユニット301がナビゲーション装置321に接続している場合に、コネクタなどの接続部420,530を介してブレインユニット301に対しても動作用の電源を供給するような構成としても良い。バス525は、各構成部を接続する。
【0055】
ナビゲーション装置321と、ブレインユニット301とは、接続部530,420によって互いに電気的接続される。接続部530には、接続部420に対応した各種I/Fが設けられている。ナビゲーション装置321とブレインユニット301とは、接続部530,420を介して各構成部によって処理された情報を相互にやり取りすることが可能である。
【0056】
なお、本実施例においては、CPUをブレインユニット301およびナビゲーション装置321両方に設ける構成としたが、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。また、スピーカ414と音声入出力部519のスピーカも、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。
【0057】
また、実施の形態にかかる情報処理装置100の構成のうち、子ユニット101はブレインユニット301が、記憶部102はRAM411およびHDD412が、判断部103はCPU401,451,501のうちいずれか一つが、報知部104はスピーカ414または音声入出力部457,519が、取得部105はGPS部512および各種センサ513が、到達判定部106はCPU401,501のいずれかが、検出部107はCPU401,451,501のうちいずれか一つが、それぞれの機能を実現する。
【0058】
(ブレインユニットをリビングユニットあるいはナビゲーション装置に接続したときの具体的な制御内容)
図7は、ブレインユニットをナビゲーション装置あるいはリビングユニットに接続したときのそれぞれの機器における制御内容の一例を示すフローチャートである。以下の説明では、記憶手段であるHDD412には、地図情報など、車両走行を案内(ナビゲーション)するための情報が格納されているとする。
【0059】
また、それぞれの機器を接続した場合の主たる情報処理は、ブレインユニット301のCPU401においておこなうものとし、リビングユニット311のCPU451およびナビゲーション装置321のCPU501は、電源の管理、ブレインユニット301に対する識別情報の送信をおこなうものとする。さらに、ブレインユニット301への電源の供給は、リビングユニット311またはナビゲーション装置321に接続されている場合は、それぞれの電源回路459,521からおこなわれるものとする。
【0060】
はじめに、ブレインユニット301は、接続している機器(接続機器)からの電源供給を待機し(ステップS601:Noのループ)、接続機器から電源供給を受けると(ステップS601:Yes)、接続機器から識別情報を取得し(ステップS602)、接続機器を判別する(ステップS603)。
【0061】
ステップS603による判別の結果がリビングユニット311であるときには(ステップS603:リビングユニット)、ブレインユニット301は、リビングユニット311の動作を制御する。このリビングユニット311を用いて、HDD412に記憶されている地図情報や施設情報などの各種ナビゲーション情報の表示や、走行経路の変更、地図情報の更新などをおこなうことができる。以下の説明では、図5の接続構成を用いて説明する。
【0062】
まず、CPU401は、リビングユニット311から指令情報を取得する(ステップS604)。具体的には操作入力I/F454がリモコン311c(図4参照)などのユーザが操作する操作手段から指令情報を取得する。つぎに、この指令情報に基づいて、リビングユニット311に対する要求情報を生成する(ステップS605)。そして、リビングユニット311は要求情報に基づいて更新情報を取得する(ステップS606)。ステップS606の処理では、リビングユニット311に設けられている外部I/F452などを介して新たな地図情報などの更新情報を取得する。そして、CPU401は、この更新情報に基づいて、記憶手段であるHDD412に記憶されている地図情報などの記憶情報を更新する(ステップS607)。
【0063】
なお、リビングユニット311の動作中に映像表示装置331などに記憶情報を表示することができる。この後、接続機器(リビングユニット311)からの電源遮断の有無を検出し(ステップS608)、電源遮断されていない間は(ステップS608:No)、ステップS604に復帰してステップS604〜ステップS608の処理を継続する。一方、リビングユニット311からの電源が遮断されると(ステップS608:Yes)、CPU401はブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうかを判断する(ステップS609)。
【0064】
ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうと判断した場合(ステップS609:Yes)、着脱に関する報知をおこない(ステップS610)、リビングユニット311の制御を終了する。着脱に関する報知は、具体的には、たとえば、音声入出力部457またはスピーカ414から報知音声を出力させる。一方、着脱に関する報知をおこなわないと判断した場合(ステップS609:No)、報知はおこなわず、そのままリビングユニット311の制御を終了する。
【0065】
以上説明したように、ブレインユニット301をリビングユニット311に接続することにより、ブレインユニット301に設けられた記憶手段(HDD412)に記憶されている記憶情報を管理することができる。
【0066】
つぎに、ステップS603による判別の結果がナビゲーション装置321であるときには(ステップS603:ナビゲーション装置)、ブレインユニット301は、このナビゲーション装置321の動作を制御する。以下の説明では、図6の接続構成を用いて説明する。まず、CPU401は、ナビゲーション装置321から位置検出情報を取得する(ステップS611)。この位置検出情報は、GPS部512や各種センサ513から出力された情報であり、CPU401が車両の現在位置を演算するための情報である。これに限らず、この位置検出情報は、ナビゲーション装置321に設けられているCPU501がGPS部512や各種センサ513から出力された情報に基づいて演算した情報であっても良い。この他、GPS部512が演算部を有して現在の車両位置を演算した情報であっても良い。
【0067】
つぎに、CPU401は、HDD412に格納されている地図情報などのナビゲーション用の各種情報、取得した識別情報および位置検出情報などに基づいて走行経路を案内するためのナビゲーション情報を生成する(ステップS612)。ナビゲーション情報の生成は、その他の情報として、VICS受信部511が受信した渋滞情報や、操作部515を用いて設定した車両走行の目的地情報、経路情報、施設情報などを用いて生成することができる。そして、このナビゲーション情報に基づいて表示部321bにナビゲーション画面を表示する(ステップS613)。
【0068】
この後、接続機器(ナビゲーション装置321)からの電源遮断の有無を検出し(ステップS614)、電源遮断されていない間は(ステップS614:No)、ステップS611に復帰してステップS611〜ステップS614の処理を継続する。一方、ナビゲーション装置321からの電源が遮断されると(ステップS614:Yes)、CPU401はブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうかを判断する(ステップS609)。
【0069】
ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうと判断した場合(ステップS609:Yes)、着脱に関する報知をおこない(ステップS610)、ナビゲーション装置321の制御を終了する。着脱に関する報知は、具体的には、たとえば、音声入出力部519またはスピーカ414から報知音声を出力させる。一方、着脱に関する報知をおこなわないと判断した場合(ステップS609:No)、報知はおこなわず、そのままナビゲーション装置321の制御を終了する。
【0070】
以上説明したように、ブレインユニット301は、リビングユニット311およびナビゲーション装置321に着脱可能であり、リビングユニット311およびナビゲーション装置321は、HDD412に記憶された情報を読み書きすることによって処理を実行する。このため、ブレインユニット301を片方の接続機器から取り外し忘れたり、接続機器から取り外した後に置き忘れたりすると、もう片方の接続機器の使用ができない。たとえば、車両に搭乗した後にブレインユニット301を家庭内のリビングユニット311から取り外し忘れていることに気付いた場合、家庭内にブレインユニット301を取りに戻らなくてはナビゲーション装置321を使用することができない。
【0071】
これを防止するため、ブレインユニット301の電源遮断時には必ず報知をおこなう構成とすることも考えられる。しかしながら、電源遮断は、たとえば、車両を一時的に停車させる際にも生じるため、毎回報知をおこなうことは、返ってユーザに煩わしさを感じさせることとなる。このため、ステップS609において、ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうかを判断して、必要な場合は着脱に関する報知をおこなう構成としている。
【0072】
また、ステップS609においておこなう、着脱に関する報知をおこなうか否かの判断は、ブレインユニット301のCPU401ではなく、リビングユニット311のCPU451またはナビゲーション装置321のCPU501によっておこなっても良い。
【0073】
(報知をおこなうか否かの判断処理手順)
つぎに、ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうか否かの判断の詳細な処理手順を説明する。前述のように、電源遮断時に毎回報知をおこなうのは、返ってユーザに煩わしさを感じさせることとなる。このため、電源遮断前におこなった処理の内容によって、報知をおこなうか否かを判断する。なお、以下の説明において、報知をおこなうか否かの判断は、電源遮断(スイッチオフ)を契機としておこなうものとしたが、これに限らず、たとえば、電源遮断から所定時間経過した後や、タイマー458による自動処理の終了時、ナビゲーション装置321であれば車両のドア開閉時などであっても良い。
【0074】
図8は、リビングユニットにおいてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。まず、リビングユニット311においてブレインユニット301を使用している場合の判断処理について説明する。なお、以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401によっておこなうものとするが、リビングユニット311のCPU451によっておこなうものとしても良い。
【0075】
まず、リビングユニット311の電源スイッチがオフされたかを判断する(ステップS701)。電源がオフされない間は、電源がオフされるまで待機する(ステップS701:Noのループ)。電源スイッチがオフされた場合は(ステップS701:Yes)、タイマー処理が設定されているかを判断する(ステップS702)。タイマー処理とは、所定の時間になると開始するよう設定された処理である。たとえば、リビングユニット311とTV受信機を接続し、ブレインユニット301に番組をタイマー録画するような場合である。
【0076】
タイマー処理が設定されている場合(ステップS702:Yes)、タイマー処理が終了するまで待機して(ステップS703)、ステップS705に移行する。一方、タイマー処理が設定されていない場合は(ステップS702:No)、終了処理をおこなう(ステップS704)。終了処理とは、ブレインユニット301を取り外し可能な状態に電気的な接続を切断するなどの処理である。
【0077】
つぎに、電源スイッチがオンされてからオフされるまでの間(以下、今回使用時という)に、走行経路が設定されたかを判断する(ステップS705)。走行経路が設定された場合は(ステップS705:Yes)、ステップS708に移行する。一方、走行経路が設定されない場合は(ステップS705:No)、渋滞情報が確認されたかを判断する(ステップS706)。渋滞情報が確認された場合は(ステップS706:Yes)、ステップS708に移行する。
【0078】
一方、渋滞情報の表示がおこなわれていない場合は(ステップS706:No)、ナビゲーション情報が表示されたかを判断する(ステップS707)。ナビゲーション情報とは、ブレインユニット301に記憶されている地図情報や施設情報などである。ナビゲーション情報が表示された場合は(ステップS707:Yes)、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない(ステップS708)、本フローチャートによる処理を終了する。ブレインユニット301の取り外しを促す報知は、たとえば、スピーカ414から「ブレインユニットを取り外して下さい」などの音声を出力することによっておこなう。また、リビングユニット311のCPU451によって処理をおこなっている場合には、音声入出力部457から音声出力させても良い。
【0079】
一方、走行経路の設定、渋滞情報の表示、およびナビゲーション情報の表示のいずれもおこなわれていない場合は(ステップS707:No)、報知はおこなわず、本フローチャートによる処理を終了する。
【0080】
以上のような処理によって、リビングユニット311はブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなう。前述のように、リビングユニット311を用いて、ブレインユニット301に記憶されている地図情報や施設情報などの各種ナビゲーション情報の表示や、走行経路の設定、渋滞情報の表示などをおこなうことができる。リビングユニット311において、このような処理がおこなわれた場合、ユーザはこの後にブレインユニット301をナビゲーション装置321に取り付けて使用する、すなわち車両を用いて外出することが見込まれる。このため、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない、ユーザが家庭内にブレインユニット301を置き忘れることのないように注意を促す。
【0081】
図9は、ナビゲーション装置においてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。つぎに、ナビゲーション装置321においてブレインユニット301を使用している場合の判断処理について説明する。なお、以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401によっておこなうものとするが、ナビゲーション装置321のCPU501によっておこなうものとしても良い。
【0082】
まず、ナビゲーション装置321の電源スイッチがオフされたかを判断する(ステップS801)。電源がオフされない間は、電源がオフされるまで待機する(ステップS801:Noのループ)。電源スイッチがオフされた場合は(ステップS801:Yes)、終了処理をおこなう(ステップS802)。つぎに、現在位置が登録地点かを判断する(ステップS803)。登録地点とは、報知をおこなう地点としてユーザによってあらかじめ登録された地点であり、長時間車両を駐車させておくことが多い自宅や勤務地などが想定される。
【0083】
現在地点が登録地点である場合は(ステップS803:Yes)、ステップS806に移行する。一方、登録地点ではなかった場合は(ステップS803:No)、現在地点が宿泊予定地かを判断し(ステップS804)、現在地点が宿泊予定地である場合は(ステップS804:Yes)、ステップS806に移行する。宿泊予定地とは、ユーザの設定した経路において、宿泊すると予想される地点、もしくは宿泊地として設定された地点である。
【0084】
ナビゲーション装置321には、ユーザが条件を指定するだけで、最適なドライブプランを自動的に作成・提案する機能を有するものがある。泊まりがけでのドライブの場合は、前日の最終目的地が翌日のプラン出発地に設定される。このため、ナビゲーション装置321は、到着した地点が宿泊地であるかを判断することができる。また、到着時刻や到着した場所の属性(たとえば、旅館であるかなど)を考慮して宿泊地であるかを判断しても良い。
【0085】
一方、宿泊予定地ではなかった場合(ステップS804:No)、所定の時間以内に出発するドライブプランが設定されているかを判断する(ステップS805)。所定の時間以内に出発するドライブプランが設定されていない場合は(ステップS805:No)、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない(ステップS806)、本フローチャートによる処理を終了する。ブレインユニット301の取り外しを促す報知は、たとえば、スピーカ414から「ブレインユニットを取り外して下さい」などの音声を出力することによっておこなう。一方、所定の時間以内に出発するドライブプランが設定されている場合は(ステップS805:Yes)、報知はおこなわずに、本フローチャートによる処理を終了する。また、ナビゲーション装置321のCPU501によって処理をおこなっている場合には、音声入出力部519から音声出力させても良い。
【0086】
以上のような処理によって、ナビゲーション装置321はブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなう。自宅に到着した場合は、ブレインユニット301をリビングユニット311に接続して使用するために取り外すと考えられる。また、ブレインユニット301のように取り外しが可能な車載機器は、駐車中に盗難に遭う恐れが大きく、自宅や勤務先、宿泊予定地など、長時間車両を駐車する際にはブレインユニット301を取り外し、盗難対策を講じる場合が多い。このため、これらの地点においてナビゲーション装置321の電源スイッチがオフされた場合には、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなう。
【0087】
さらに、次回搭乗時のドライブプランが設定されている場合には、次回ナビゲーション装置321を使用するまでの時間が特定できる。ユーザが短時間のうちに再度ナビゲーション装置321を使用する場合には、取り外しをおこなう場合は少ない。このため、このような場合には報知はおこなわず、無駄な報知によってユーザが煩わしさを感じることを回避している。
【0088】
以上説明したように、リビングユニット311では、今回使用時におこなった処理の内容によって、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。また、ナビゲーション装置321では、現在位置の情報やドライブプランの情報などから車両が長時間駐車されるかを判断して、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。このため、適切なタイミングで報知をおこなうことができ、ユーザがブレインユニット301を取り外し忘れてしまう頻度を減少させることができる。
【実施例2】
【0089】
実施例1においては、接続機器(リビングユニット311またはナビゲーション装置321)の電源スイッチのオフを契機としてブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなう構成とした。実施例2においては、接続機器の電源スイッチのオン/オフに関わらず、ユーザが家庭内から車両に移動する時間に合わせて報知をおこなう構成とする。
【0090】
ブレインユニット301は、ユーザ操作による使用が終了した後であっても接続機器から取り外されない場合がある。たとえば、リビングユニット311とTV受信機を接続して、ブレインユニット301のHDD412に番組録画をおこなう場合や、オンデマンドVICS情報や天気情報など、刻々と変化する情報を出発直前まで取得したい場合などである。このとき、出発時にブレインユニット301を自宅のリビングユニット311から取り外し忘れる可能性がある。また、先日のうちに走行経路の設定などをおこなっておき、報知に従ってブレインユニット301を取り外しても、翌日出発する際には自宅内に置き忘れてしまう場合がある。
【0091】
このような事態を防止するため、実施例2では、ブレインユニット301を用いておこなわれた処理の内容に応じて報知すべき時間を算出し、報知すべき時間になったときにブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなう。以下、リビングユニット311からブレインユニット301を取り外す際の処理について説明する。また、以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401においておこなうものとする。
【0092】
図10は、時刻によってブレインユニットの着脱に関する報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。まず、リビングユニット311からの電源が遮断されたかを判断する(ステップS901)。電源が遮断されない間は、電源が遮断されるまで待機する(ステップS901:Noのループ)。電源が遮断された場合は(ステップS901:Yes)、終了処理をおこない(ステップS902)、今回使用時にドライブプランが設定されたかを判断する(ステップS903)。
【0093】
ドライブプランが設定された場合は(ステップS903:Yes)、ブレインユニット301に記憶されたドライブプランに関する情報から走行開始時刻を取得し(ステップS904)、取得した走行開始時刻から報知時刻を算出する(ステップS905)。そして、報知時刻に報知がおこなわれるようにタイマー415を設定する(ステップS906)。ここまでが電源遮断時の処理である。報知時刻とは、ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなう時刻である。報知時刻として算出される時刻は、走行開始時刻から任意の時間前の時刻が想定され、ユーザの自宅から駐車場までの所要時間などを考慮した時間となる。一方、ドライブプランが設定されていない場合は(ステップS903:No)、ステップS910に移行する。
【0094】
つぎに、報知時刻が設定されたタイマー415によって報知時刻になったかを判断する(ステップS907)。報知時刻にならない間は、報知時刻になるまで待機する(ステップS907:Noのループ)。報知時刻になった場合は(ステップS907:Yes)、リビングユニット311からブレインユニット301が取り外されているかを判断する(ステップS908)。ブレインユニット301が取り外されている場合は(ステップS908:Yes)、ブレインユニット301の置き忘れを防止するための報知をおこない(ステップS909)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0095】
置き忘れとは、ナビゲーション装置321に接続するためにブレインユニット301を取り外したにも関わらず、家庭内に放置してしまうことである。置き忘れを防止するための報知は、たとえば、「出発時刻10分前です。ブレインユニットを忘れないで下さい」などの音声をブレインユニット301に設けられたスピーカ414から出力することによっておこなう。
【0096】
一方、ブレインユニット301が取り外されていない場合は(ステップS908:No)、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない(ステップS910)、本フローチャートによる処理を終了する。取り外しを促す報知は、たとえば、「出発時刻10分前です。ブレインユニットを取り外して下さい」などの音声をブレインユニット301に設けられたスピーカ414から出力させる。
【0097】
以上説明したように、ブレインユニット301の着脱に関する報知を、ユーザが家庭内から車両に移動する時間に合わせておこなうことによって、より確実にユーザにブレインユニット301を携帯させることができる。なお、報知時刻はユーザによって設定できるような構成としても良い。また、リビングユニット311に取り付けた状態で、タイマー録画などタイマー458を用いた処理をおこなっている場合は、同処理の終了時刻を報知時刻とする構成としても良い。
【0098】
また、報知時刻においてブレインユニット301が既に取り外されている場合であっても、置き忘れを防止する報知をおこなう。これによって、ブレインユニット301をリビングユニット311から取り外したにも関わらず、車両(もしくは家庭内)に携帯するのを忘れてしまい、ナビゲーション装置321(もしくはリビングユニット311)が利用できないという事態を防止することができる。
【実施例3】
【0099】
実施例1および2においては、ブレインユニット301の取り外し、または、置き忘れを防止する構成とした。実施例3においては、ブレインユニット301の取り外しの時期によって、盗難などによって取り外しが不当なものであるかを判断し、不当なものである場合には、盗難を防止するための報知をおこなう構成とする。
【0100】
ブレインユニット301のように取り外し可能な車載機器は、車上荒らしなど悪意者による盗難の対象になりやすい。ブレインユニット301が盗難に遭うと、ナビゲーション装置321が使用できなくなってしまう他、ブレインユニット301に記憶されたデータを失うこととなってしまい、ユーザに与える損害は大きい。このため、ブレインユニット301の取り外しの時期に基づいて、盗難防止のための報知をおこなう。
【0101】
図11は、盗難防止のための報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401によっておこなうものとする。まず、接続機器からの電源が遮断されたかを判断する(ステップS1001)。電源が遮断されない間は、電源が遮断されるまで待機する(ステップS1001:Noのループ)。電源が遮断された場合は(ステップS1001:Yes)、終了処理をおこない(ステップS1002)、電源が遮断されてからの経過時間を計測する(ステップS1003)。そして、ブレインユニット301が取り外されたかを判断する(ステップS1004)。
【0102】
ブレインユニット301が取り外されない間は(ステップS1004:No)、ステップS1003に戻り、電源が遮断されてからの経過時間の計測を継続する。ブレインユニット301が取り外された場合は(ステップS1004:Yes)、電源が遮断されてから所定の時間が経過しているかを判断する(ステップS1005)。所定の時間が経過している場合(ステップS1005:Yes)、不当な取り外しとして盗難防止のための報知をおこない(ステップS1006)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、所定の時間が経過していない場合には(ステップS1005:No)、報知はおこなわず、本フローチャートによる処理を終了する。
【0103】
通常、ユーザはナビゲーション装置321から電源遮断後、すなわち、ナビゲーション装置321の使用終了後、すぐにブレインユニット301を抜き取って降車することが想定される。一方、電源遮断後、長時間経過した後にブレインユニット301が取り外された場合、悪意者による盗難である可能性が高い。このため、ナビゲーション装置321からの電源が遮断された後、所定の時刻経過後にブレインユニット301の取り外しがおこなわれた場合は、盗難防止のための報知をおこなう。
【0104】
盗難防止のための報知は、たとえば、ブレインユニット301のスピーカ414からブザー音や「盗難です」などの音声を可能な限り大音量で出力する。音声の出力は、ナビゲーション装置321の音声入出力部519からおこなうようにしても良い。これらの設定は、暗証番号の入力などによって解除できる構成としても良い。たとえば、ユーザが電源遮断後、所定の時間経過後にブレインユニット301を取り外す場合には、暗証番号を入力して設定を解除してから取り外すことによって、報知をおこなわない。
また、所定の時間は、ユーザによって任意に定める。
【0105】
以上説明したように、接続機器からの電源遮断時から所定時間経過した後にブレインユニット301が取り外された場合は、盗難である可能性が高いため、ブレインユニット301から盗難防止のための報知をおこなう。これにより、悪意者によってブレインユニット301が取り外された場合であっても、音声による報知によって悪意者に心理的牽制を与え、ブレインユニット301が持ち去られるのを防止することができる。
【0106】
ブレインユニット301は、リビングユニット311およびナビゲーション装置321との間で着脱して使用するため、容易に取り外すことができる。このため、盗難に遭うと容易に持ち去られてしまう。一方で、ブレインユニット301には、リビングユニット311およびナビゲーション装置321で使用する情報が記憶されており、ブレインユニットの盗難は、ユーザにとって大きな損失になる。本実施例の構成によれば、このような損失をユーザに与えることを防止し、ブレインユニット301の利便性を向上させることができる。
【0107】
以上説明したように、実施例1〜3にかかる情報処理装置(ブレインユニット301、リビングユニット311、ナビゲーション装置321)によれば、今回使用時におこなった処理の内容によって、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。また、現在位置の情報やドライブプランの情報などから車両が長時間駐車されるかを判断して、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。このため、適切なタイミングで報知をおこなうことができ、ユーザがブレインユニットを取り外し忘れてしまう頻度を減少させることができる。
【0108】
また、ブレインユニット301の着脱に関する報知を、ユーザが家庭内から車両に移動する時間に合わせておこなうことによって、より確実にユーザにブレインユニット301を携帯させることができる。さらに、報知時刻においてブレインユニット301が既に取り外されている場合であっても、置き忘れを防止する報知をおこなう。これによって、ブレインユニット301を情報処理装置から取り外したにも関わらず、置き忘れてしまい情報処理装置が利用できないという事態を防止することができる。
【0109】
さらに、接続機器からの電源遮断時から所定時間経過した後にブレインユニット301が取り外された場合は、盗難である可能性が高いため、ブレインユニット301から盗難防止のための報知をおこなう。これにより、悪意者によってブレインユニット301が取り外された場合であっても、音声による報知によって悪者に心理的牽制を与え、ブレインユニット301が持ち去られるのを防止することができ、情報処理装置の利便性を向上させることができる。
【0110】
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】実施の形態にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態にかかる情報処理装置の他の構成を示すブロック図である。
【図3】情報処理装置がおこなう子ユニットの着脱に関する報知の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】携帯型情報処理装置の具体的な使用例を示す図である。
【図5】ブレインユニットをリビングユニットに接続したときの内部構成を示すブロック図である。
【図6】ブレインユニットをナビゲーション装置に接続したときの内部構成を示すブロック図である。
【図7】ブレインユニットをナビゲーション装置あるいはリビングユニットに接続したときのそれぞれの機器における制御内容の一例を示すフローチャートである。
【図8】リビングユニットにおいてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。
【図9】ナビゲーション装置においてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。
【図10】時刻によってブレインユニットの着脱に関する報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】盗難防止のための報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0112】
100,120 情報処理装置
101 子ユニット
102 記憶部
103 判断部
104 報知部
105 取得部
106 到達判定部
107 検出部
121 補助電源
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の着脱に関する報知をおこなう情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記録媒体に関する。なお、本発明の利用は、前述した情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記録媒体に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、大容量の不揮発性記憶手段としてハードディスクが普及している。たとえば、ハードディスクをナビゲーション装置に搭載し、ナビゲーション用データの記憶手段として活用している。このようにハードディスクを用いることによって、ナビゲーション用データの記憶容量を大幅に増大させることができるとともに、ユーザが収集した音楽データなどをハードディスクの空き領域に記憶することも可能であり、ナビゲーション装置の利便性を向上させることができる(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
さらに、近年ではナビゲーション装置の車載機器からデータ保存用のハードディスクを取り外し、家庭内においてハードディスクに記憶されたデータの活用を図る構成のものも考案されている。たとえば、家庭内にハードディスク内のデータの読み書きをおこなう機器を設置し、ハードディスク内に記憶された音楽データを家庭内のオーディオ機器で再生したり、家庭内でドライブプランを立ててハードディスク内に記憶させておき、記憶させたドライブプランのデータをナビゲーション装置において使用したりする。
【0004】
【特許文献1】特開2002−333323号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1にかかる発明では、ナビゲーション装置内のハードディスクを、ユーザの手によって着脱することは想定されておらず、ユーザがハードディスクを取り外し忘れたり、取り外したハードディスクを車内もしくは家庭内に置き忘れたりすることを防止する手立ては講じられていなかった。このため、ハードディスクが手元にないことによって、ナビゲーション装置の各種機能を利用することができないという事態が生じ得るという問題が一例として挙げられる。
【0006】
また、このように取り外し可能な車載機器は、盗難の対象となりやすい。これらの車載機器を搭載した車両を長時間駐車する場合、ユーザは車載機器を取り外して家庭内に持ち帰るなどの対策を講じることが想定されるが、万一盗難にあってしまった場合、車載機器を取り外されて持ち去られてしまうのを防ぐことができないという問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる情報処理装置は、本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置であって、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項10の発明にかかる情報処理方法は、本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置がおこなう情報処理方法であって、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断工程と、前記判断工程によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、請求項11の発明にかかる情報処理プログラムは、請求項10に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項12の発明にかかる記録媒体は、請求項11に記載の情報処理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能であることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態)
(情報処理装置100の機能的構成)
図1は、実施の形態にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。実施の形態にかかる情報処理装置100は、子ユニット101と、記憶部102と、判断部103と、報知部104と、取得部105と、到達判定部106と、検出部107と、から構成される。
【0013】
情報処理装置100は、後述する子ユニット101に設けられた記憶部102に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する。子ユニット101は、情報処理装置100の本体から着脱可能である。また、子ユニット101は、後述する記憶部102に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する他の情報処理装置に着脱可能である。他の情報処理装置とは、たとえば、車両に搭載され車両の経路案内をおこなうナビゲーション装置である。
【0014】
記憶部102は、子ユニット101に設けられ、情報処理装置100が読み書きし、処理を実行する情報を記憶する。また、情報処理装置100以外の他の情報処理装置が読み書きし、処理を実行する情報を記憶する。他の情報処理装置がナビゲーション装置である場合には、たとえば、ナビゲーション装置が経路案内をおこなう際に用いる情報である。
【0015】
判断部103は、あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する。所定の処理とは、たとえば、情報処理装置100によって、他の情報処理装置が処理を実行する際に用いる情報が、記憶部102に読み書きされることであり、他の情報処理装置がナビゲーション装置である場合には、ナビゲーション装置が経路案内をおこなう際に用いる情報が、記憶部102に読み書きされることである。また、所定の処理は、情報処理装置100の本体の電源スイッチのオフであっても良い。
【0016】
報知部104は、判断部103によって所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。子ユニット101の着脱に関する報知とは、たとえば、子ユニット101の取り外しを促す報知や、置き忘れを防止するための報知、盗難を防止するための報知などである。以降の所定の時期とは、たとえば、判断部103による判断がおこなわれた直後や、情報処理装置100の電源が落とされたときなどである。
【0017】
また、たとえば、他の情報処理装置がナビゲーション装置であって、記憶部102に読み書きされる経路案内をおこなう際に用いる情報に、経路案内を開始する時刻に関する情報が含まれている場合には、経路案内を開始する時刻に関する情報に基づいて、経路案内を開始する時刻以前の所定の時期に、子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。
【0018】
取得部105は、情報処理装置100の本体の現在位置に関する情報を取得する。到達判定部106は、取得部105によって取得された情報に基づく現在位置が、あらかじめ定めた位置または所定の範囲内に到達したかを判定する。あらかじめ定めた位置とは、たとえば、ユーザの自宅や勤務地などである。到達判定部106は、現在位置とあらかじめ定めた位置とが一致する場合、もしくは、所定の範囲内に近づいた場合には、あらかじめ定めた位置への到達を判定する。
【0019】
このとき、判断部103は、到達判定部106による判定が実行完了したかを判断する。そして、報知部104は、判断部103によって到達判定部106による判定が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。
【0020】
検出部107は、子ユニット101が本体から取り外されているか否かに関する情報を検出する。このとき、判断部103は、検出部107による子ユニット101が本体から取り外されているか否かに関する情報の検出が実行完了したかを判断する。そして、報知部104は、子ユニット101が取り外されていない場合は子ユニット101の取り外しを促す報知をおこない、子ユニット101が取り外されている場合は子ユニット101の置き忘れを防止するための報知をおこなう。
【0021】
このように、情報処理装置100は、本体または他の情報処理装置と着脱可能な子ユニット101を備える。子ユニット101に備えられた記憶部102には、情報処理装置100または他の情報処理装置が処理を実行するのに必要な情報が記憶されている。このため、情報処理装置100または他の情報処理装置の使用時に子ユニット101が手元にない場合は、それぞれの装置において処理を実行することができない。このような事態を防止するため、情報処理装置100では、子ユニット101の着脱に関する報知をおこなっている。
【0022】
また、以上の説明において、子ユニット101は記憶部102のみを備える構成としたが、前述した情報処理装置100の他の構成部を、子ユニット101が備える構成としても良い。たとえば、報知部104を子ユニット101に設けることによって、子ユニット101が情報処理装置100から取り外されている場合であっても、子ユニット101単体で報知をおこなうことができる。
【0023】
図2は、実施の形態にかかる情報処理装置の他の構成を示すブロック図である。情報処理装置120は、子ユニット101と、記憶部102と、判断部103と、報知部104と、取得部105と、到達判定部106と、検出部107と、補助電源121と、から構成される。情報処理装置120が備える構成部は、図1に示した情報処理装置100が備える構成部とほぼ同様であるが、子ユニット101は、前述した構成のうち記憶部102の他、判断部103、報知部104、検出部107、補助電源121を備える。
【0024】
補助電源121は、子ユニット101が本体から取り外されている期間、子ユニット101へ電源を供給する。子ユニット101は、本体に取り付けられている期間は本体から電源供給される。補助電源121は、検出部107によって検出される子ユニット101が本体から外されているか否かに関する情報に基づいて、子ユニット101への電源供給を開始する。
【0025】
検出部107によって、子ユニット101が本体から外されたと検出された場合、判断部103は、子ユニット101が本体から取り外されてからの時間が所定の時間を超えたかを判断する。そして、報知部104は、子ユニット101が本体から取り外されてから時間が所定の時間を超えた場合に、子ユニット101の置き忘れを防止するための報知をおこなう。
【0026】
また、判断部103は、本体の電源が落とされた後、所定時間経過後に子ユニット101が本体から取り外されたかを判断する。報知部104は、本体の電源が落とされた後、所定時間経過後に子ユニット101が本体から取り外された場合に、子ユニット101の盗難を防止するための報知をおこなう。本体の電源が落とされる、とは、ユーザによる電源スイッチのオフなど、正常な動作により本体からの電源供給がおこなわれなくなることを示す。
【0027】
(情報処理装置100の処理手順)
図3は、情報処理装置がおこなう子ユニットの着脱に関する報知の処理手順を示すフローチャートである。まず、判断部103によって、所定の処理が実行完了したかを判断する(ステップS201)。所定の処理とは、前述のように、他の情報処理装置が処理を実行する際に用いる情報の読み書き、到達判定部106による判定、検出部107による検出などである。所定の処理が実行完了しない場合は(ステップS201:No)、本フローチャートによる処理を終了する。なお、所定の処理が実行完了するまで待機するようにしても良い。
【0028】
所定の処理が実行完了した場合は(ステップS201:Yes)、所定の時期になったかを判断する(ステップS202)。所定の時期にならない場合は、所定の時期になるまで待機する(ステップS202:Noのループ)。そして、所定の時期になった場合は(ステップS202:Yes)、検出部107によって、子ユニット101が本体から取り外されているかを検出する(ステップS203)。
【0029】
そして、子ユニット101が取り外されていない場合は(ステップS203:No)、報知部104によって、子ユニット101の取り外しを促す報知をおこない(ステップS204)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、子ユニット101が取り外されている場合は(ステップS203:Yes)、報知部104によって、子ユニット101の置き忘れを防止するための報知をおこない(ステップS205)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0030】
以上説明したように、実施の形態にかかる情報処理装置100は、所定の処理が実行完了した場合に子ユニット101の着脱に関する報知をおこなう。これにより、子ユニット101の着脱に関する報知を適切な場合におこなうことができ、子ユニット101の取り忘れや置き忘れ、盗難などを防止することができる。
【実施例1】
【0031】
つぎに、実施例1にかかる情報処理装置について説明する。以下の実施例では、子ユニットはブレインユニットであるものとする。また、情報処理装置は自宅設置される屋内機器(リビングユニット)、または、車両に搭載されるナビゲーション装置であるものとする。すなわち、子ユニットがリビングユニットに装着されているときは、他の情報処理装置はナビゲーション装置であり、子ユニットがナビゲーション装置に装着されているときは、他の情報処理装置はリビングユニットである。なお、以下の実施例1〜3において各機器の構成は同様であるものとし、以後の実施例においては詳細な説明を省略する。
【0032】
(情報処理装置の具体的使用例)
図4は、携帯型情報処理装置の具体的な使用例を示す図である。ブレインユニット301は、自宅に設置されるリビングユニット311、あるいは車両に搭載されるナビゲーション装置321に接続可能である。ブレインユニット301は、矩形状の筐体で構成され、背面にはコネクタから成る接続部420が設けられている(不図示。図5参照)。接続部420のコネクタには、接続している機器からの各種の情報を取得するための各種I/Fが設けられている。このブレインユニット301の前面には各種I/Fと開口形成されたカードスロット301aが設けられている。
【0033】
カードスロット301aにネットワークカード(不図示)を差し込み、LANケーブルを介してインターネットに接続されたネットワークルーター(不図示)に接続することも可能である。また、リビングユニット311に接続されたブレインユニット301とPC(不図示)との間を、カードスロット301aに差し込まれたネットワークカードを介してLAN接続したり、リビングユニット背面のUSBを介して直接接続したりして、ブレインユニット301とPCとの間で直接データを送受信することもできる。
【0034】
リビングユニット311には、TVなどの映像表示装置331が接続されている。この他にも、後述する外部I/F452(図5参照)によってオーディオ装置やパーソナルコンピュータ(PC)を接続することが可能である。リビングユニット311には、ブレインユニット301を装着可能な装着用スロット311aが設けられている。この装着用スロット311aの内部には、ブレインユニット301のコネクタ(図5の接続部420)に対応して接続用のコネクタ(図5の接続部470)が設けられている。図示のように、リビングユニット311は、ホルダ311bを用いて縦置きに配置したり、不図示であるが横置きに配置したりすることができる。また、リビングユニット311は、リモコン311cによって遠隔操作することができる。
【0035】
ナビゲーション装置321は、本体321aと、表示部321bを有している。本体321aには、ブレインユニット301を装着可能な装着用スロット321cが設けられている。この装着用スロット321cの内部には、ブレインユニット301の接続部420を構成するコネクタに対応して接続用のコネクタ(図6の接続部530)が設けられている。
【0036】
(ブレインユニット301をリビングユニット311に接続したときの内部構成)
図5は、ブレインユニットをリビングユニットに接続したときの内部構成を示すブロック図である。ここで、ブレインユニット301およびリビングユニット311の内部構成について説明する。
【0037】
ブレインユニット301は、CPU401、RAM411、HDD412、音声入出力I/F413、スピーカ414、タイマー415、電源回路416、バス417、接続部420、カードスロット301aから構成される。CPU401は、情報処理をおこなうための中央制御演算部である。CPU401は、ブレインユニット301の各構成部のみならず、後述する接続部420を介して接続されたリビングユニット311またはナビゲーション装置321の各構成部から出力される情報も処理する。RAM411は、CPU401のワークエリアとして利用される。HDD412には、後述する走行案内(ナビゲーション)動作をおこなうための地図情報や施設情報などの各種情報が記憶されている。
【0038】
音声入出力I/F413は、CPU401によって処理された音声信号をスピーカ414に出力する。スピーカ414は、音声入出力I/F413から出力される音声信号を音声として出力する。タイマー415は、所定の時間の経過を検出し、CPU401に所定の処理を開始させる。電源回路416は、ブレインユニット301に電源を供給する。なお、ブレインユニット301がリビングユニット311に接続している場合には、接続部420,470を介してリビングユニット311から電源供給を受けるようにしても良い。バス417は、各構成部を接続する。
【0039】
つぎに、リビングユニット311の内部構成について説明する。リビングユニット311は、CPU451、外部I/F452、操作部453、操作入力I/F454、表示出力I/F455、音声入出力I/F456、音声入出力部457、タイマー458、電源回路459、バス460、接続部470から構成される。
【0040】
CPU451は、情報処理をおこなうための中央制御演算部であり、たとえば、電源の管理をおこなったり、ブレインユニット301に対し識別情報を送信したりする。CPU451は、リビングユニット311の各構成部のみならず、後述する接続部470を介して接続されたブレインユニット301の各構成部から出力される情報も処理する。また、CPU451は、接続部470を介してやり取りされる情報の有無から、リビングユニット311にブレインユニット301が取り付けられているか否かを判断する。
【0041】
外部I/F452は、USB、IEEE1394、Etherなどの各種I/Fであり、RCAケーブルやS映像ケーブル、USB端子などである。リビングユニット311は、RCAケーブルやS映像ケーブルを介して接続され、映像および音声を映像表示装置331に出力できる。この他、オーディオ装置(不図示)にRCAケーブルを介して接続して音声を出力できる。また、USB端子(不図示)を備え、USBI/FのLANアダプタなどを介してインターネットなどのネットワークに接続可能である。
【0042】
操作部453は、リビングユニット311の各種操作をおこなうもので、前述したリモコン311c(図4参照)を用いる他に、リビングユニット311の前面パネル内部に設けることができる。この操作部453の操作情報は、操作入力I/F454を介してCPU451に出力される。
【0043】
表示出力I/F455は、CPU451から出力された表示信号を映像表示装置331に出力する。音声入出力I/F456は、CPU451によって処理された音声信号を音声入出力部457に対して出力する。また、音声入出力部457から出力された音声信号をCPU451に出力する。音声入出力部457は、音声信号の入力で音声を出力するスピーカ(SP)や、音声を拾って音声信号を出力するマイクによって構成されている。
【0044】
タイマー458は、所定の時間の経過を検出し、CPU451に所定の処理を開始させる。電源回路459は、リビングユニット311に設けられている各構成部に対して動作用の電源を供給する。また、ブレインユニット301がリビングユニット311に接続している場合に、コネクタなどの接続部420,470を介してブレインユニット301に対しても動作用の電源を供給するような構成としても良い。バス460は、各構成部を接続する。
【0045】
ブレインユニット301とリビングユニット311とは、接続部420,470によって互いに電気的接続される。接続部420はコネクタなどから成り、コネクタには接続している機器からの各種の情報を取得するための各種I/Fが設けられている。また、接続部420は、各種I/Fを介して接続機器の識別情報を取得する。
【0046】
同様に、接続部470もコネクタなどから成り、接続部420に対応した各種I/Fが設けられている。ブレインユニット301とリビングユニット311とは、接続部420,470を介して各構成部によって処理された情報を相互にやり取りすることが可能である。
【0047】
なお、本実施例においては、CPUをブレインユニット301およびリビングユニット311両方に設ける構成としたが、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。また、スピーカ414と音声入出力部457のスピーカも、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。
【0048】
(ブレインユニット301をナビゲーション装置321に接続したときの内部構成)
図6は、ブレインユニットをナビゲーション装置に接続したときの内部構成を示すブロック図である。つぎに、ナビゲーション装置321の内部構成について説明する。なお、ブレインユニット301の内部構成は、図5と同様であるため、説明を省略する。
【0049】
ナビゲーション装置321は、CPU501、VICS受信部511、GPS部512、各種センサ513、外部I/F514、操作部515、操作入力I/F516、表示出力I/F517、音声入出力I/F518、音声入出力部519、タイマー520、電源回路521、バス525、接続部530から構成される。
【0050】
CPU501は、情報処理をおこなうための中央制御演算部であり、たとえば、電源の管理をおこなったり、ブレインユニット301に対し識別情報を送信したりする。CPU501は、ナビゲーション装置321の各構成部のみならず、後述する接続部530を介して接続されたブレインユニット301の各構成部から出力される情報も処理する。また、CPU501は、接続部530を介してやり取りされる情報の有無から、ナビゲーション装置321にブレインユニット301が取り付けられているか否かを判断する。
【0051】
VICS受信部511、GPS部512、各種センサ513、外部I/F514は、車両の走行を案内する機能に必要な各種情報をCPU501との間で入出力する。具体的には、VICS受信部511は、渋滞情報(VICS)を受信する。GPS部512は、GPS衛星を用いて車両の位置を検出するための緯度経度などの情報を出力する。各種センサ513は、車両の移動速度センサ、角速度センサ、走行距離センサなどである。外部I/F514は、USB、IEEE1394、Etherなどの各種I/Fである。
【0052】
操作部515は、ナビゲーション装置321の各種操作をおこなうもので、ナビゲーション装置321の前面パネルなどに設けられる。なお、操作部515は、リビングユニット311と同様にリモコンを設けても良いし、表示部321bをタッチパネルにして操作入力を受け付ける構成としても良い。操作入力I/F516は、操作部515の操作情報をCPU501に出力する。
【0053】
表示出力I/F517は、CPU501から出力された表示信号を表示部321bに出力する。音声入出力I/F518は、音声入出力部519に対して音声信号を出力する。また、音声入出力部519から出力される音声信号をCPU501に出力する。音声入出力部519は、音声信号の入力で音声を出力するスピーカ(SP)や、音声を拾い音声信号を出力するマイクによって構成されている。
【0054】
タイマー520は、所定の時間の経過を検出し、CPU501に所定の処理を開始させる。電源回路521は、ナビゲーション装置321に設けられている各構成部に対して動作用の電源を供給する。また、ブレインユニット301がナビゲーション装置321に接続している場合に、コネクタなどの接続部420,530を介してブレインユニット301に対しても動作用の電源を供給するような構成としても良い。バス525は、各構成部を接続する。
【0055】
ナビゲーション装置321と、ブレインユニット301とは、接続部530,420によって互いに電気的接続される。接続部530には、接続部420に対応した各種I/Fが設けられている。ナビゲーション装置321とブレインユニット301とは、接続部530,420を介して各構成部によって処理された情報を相互にやり取りすることが可能である。
【0056】
なお、本実施例においては、CPUをブレインユニット301およびナビゲーション装置321両方に設ける構成としたが、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。また、スピーカ414と音声入出力部519のスピーカも、どちらか一方のみに設ける構成であっても良い。
【0057】
また、実施の形態にかかる情報処理装置100の構成のうち、子ユニット101はブレインユニット301が、記憶部102はRAM411およびHDD412が、判断部103はCPU401,451,501のうちいずれか一つが、報知部104はスピーカ414または音声入出力部457,519が、取得部105はGPS部512および各種センサ513が、到達判定部106はCPU401,501のいずれかが、検出部107はCPU401,451,501のうちいずれか一つが、それぞれの機能を実現する。
【0058】
(ブレインユニットをリビングユニットあるいはナビゲーション装置に接続したときの具体的な制御内容)
図7は、ブレインユニットをナビゲーション装置あるいはリビングユニットに接続したときのそれぞれの機器における制御内容の一例を示すフローチャートである。以下の説明では、記憶手段であるHDD412には、地図情報など、車両走行を案内(ナビゲーション)するための情報が格納されているとする。
【0059】
また、それぞれの機器を接続した場合の主たる情報処理は、ブレインユニット301のCPU401においておこなうものとし、リビングユニット311のCPU451およびナビゲーション装置321のCPU501は、電源の管理、ブレインユニット301に対する識別情報の送信をおこなうものとする。さらに、ブレインユニット301への電源の供給は、リビングユニット311またはナビゲーション装置321に接続されている場合は、それぞれの電源回路459,521からおこなわれるものとする。
【0060】
はじめに、ブレインユニット301は、接続している機器(接続機器)からの電源供給を待機し(ステップS601:Noのループ)、接続機器から電源供給を受けると(ステップS601:Yes)、接続機器から識別情報を取得し(ステップS602)、接続機器を判別する(ステップS603)。
【0061】
ステップS603による判別の結果がリビングユニット311であるときには(ステップS603:リビングユニット)、ブレインユニット301は、リビングユニット311の動作を制御する。このリビングユニット311を用いて、HDD412に記憶されている地図情報や施設情報などの各種ナビゲーション情報の表示や、走行経路の変更、地図情報の更新などをおこなうことができる。以下の説明では、図5の接続構成を用いて説明する。
【0062】
まず、CPU401は、リビングユニット311から指令情報を取得する(ステップS604)。具体的には操作入力I/F454がリモコン311c(図4参照)などのユーザが操作する操作手段から指令情報を取得する。つぎに、この指令情報に基づいて、リビングユニット311に対する要求情報を生成する(ステップS605)。そして、リビングユニット311は要求情報に基づいて更新情報を取得する(ステップS606)。ステップS606の処理では、リビングユニット311に設けられている外部I/F452などを介して新たな地図情報などの更新情報を取得する。そして、CPU401は、この更新情報に基づいて、記憶手段であるHDD412に記憶されている地図情報などの記憶情報を更新する(ステップS607)。
【0063】
なお、リビングユニット311の動作中に映像表示装置331などに記憶情報を表示することができる。この後、接続機器(リビングユニット311)からの電源遮断の有無を検出し(ステップS608)、電源遮断されていない間は(ステップS608:No)、ステップS604に復帰してステップS604〜ステップS608の処理を継続する。一方、リビングユニット311からの電源が遮断されると(ステップS608:Yes)、CPU401はブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうかを判断する(ステップS609)。
【0064】
ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうと判断した場合(ステップS609:Yes)、着脱に関する報知をおこない(ステップS610)、リビングユニット311の制御を終了する。着脱に関する報知は、具体的には、たとえば、音声入出力部457またはスピーカ414から報知音声を出力させる。一方、着脱に関する報知をおこなわないと判断した場合(ステップS609:No)、報知はおこなわず、そのままリビングユニット311の制御を終了する。
【0065】
以上説明したように、ブレインユニット301をリビングユニット311に接続することにより、ブレインユニット301に設けられた記憶手段(HDD412)に記憶されている記憶情報を管理することができる。
【0066】
つぎに、ステップS603による判別の結果がナビゲーション装置321であるときには(ステップS603:ナビゲーション装置)、ブレインユニット301は、このナビゲーション装置321の動作を制御する。以下の説明では、図6の接続構成を用いて説明する。まず、CPU401は、ナビゲーション装置321から位置検出情報を取得する(ステップS611)。この位置検出情報は、GPS部512や各種センサ513から出力された情報であり、CPU401が車両の現在位置を演算するための情報である。これに限らず、この位置検出情報は、ナビゲーション装置321に設けられているCPU501がGPS部512や各種センサ513から出力された情報に基づいて演算した情報であっても良い。この他、GPS部512が演算部を有して現在の車両位置を演算した情報であっても良い。
【0067】
つぎに、CPU401は、HDD412に格納されている地図情報などのナビゲーション用の各種情報、取得した識別情報および位置検出情報などに基づいて走行経路を案内するためのナビゲーション情報を生成する(ステップS612)。ナビゲーション情報の生成は、その他の情報として、VICS受信部511が受信した渋滞情報や、操作部515を用いて設定した車両走行の目的地情報、経路情報、施設情報などを用いて生成することができる。そして、このナビゲーション情報に基づいて表示部321bにナビゲーション画面を表示する(ステップS613)。
【0068】
この後、接続機器(ナビゲーション装置321)からの電源遮断の有無を検出し(ステップS614)、電源遮断されていない間は(ステップS614:No)、ステップS611に復帰してステップS611〜ステップS614の処理を継続する。一方、ナビゲーション装置321からの電源が遮断されると(ステップS614:Yes)、CPU401はブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうかを判断する(ステップS609)。
【0069】
ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうと判断した場合(ステップS609:Yes)、着脱に関する報知をおこない(ステップS610)、ナビゲーション装置321の制御を終了する。着脱に関する報知は、具体的には、たとえば、音声入出力部519またはスピーカ414から報知音声を出力させる。一方、着脱に関する報知をおこなわないと判断した場合(ステップS609:No)、報知はおこなわず、そのままナビゲーション装置321の制御を終了する。
【0070】
以上説明したように、ブレインユニット301は、リビングユニット311およびナビゲーション装置321に着脱可能であり、リビングユニット311およびナビゲーション装置321は、HDD412に記憶された情報を読み書きすることによって処理を実行する。このため、ブレインユニット301を片方の接続機器から取り外し忘れたり、接続機器から取り外した後に置き忘れたりすると、もう片方の接続機器の使用ができない。たとえば、車両に搭乗した後にブレインユニット301を家庭内のリビングユニット311から取り外し忘れていることに気付いた場合、家庭内にブレインユニット301を取りに戻らなくてはナビゲーション装置321を使用することができない。
【0071】
これを防止するため、ブレインユニット301の電源遮断時には必ず報知をおこなう構成とすることも考えられる。しかしながら、電源遮断は、たとえば、車両を一時的に停車させる際にも生じるため、毎回報知をおこなうことは、返ってユーザに煩わしさを感じさせることとなる。このため、ステップS609において、ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうかを判断して、必要な場合は着脱に関する報知をおこなう構成としている。
【0072】
また、ステップS609においておこなう、着脱に関する報知をおこなうか否かの判断は、ブレインユニット301のCPU401ではなく、リビングユニット311のCPU451またはナビゲーション装置321のCPU501によっておこなっても良い。
【0073】
(報知をおこなうか否かの判断処理手順)
つぎに、ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなうか否かの判断の詳細な処理手順を説明する。前述のように、電源遮断時に毎回報知をおこなうのは、返ってユーザに煩わしさを感じさせることとなる。このため、電源遮断前におこなった処理の内容によって、報知をおこなうか否かを判断する。なお、以下の説明において、報知をおこなうか否かの判断は、電源遮断(スイッチオフ)を契機としておこなうものとしたが、これに限らず、たとえば、電源遮断から所定時間経過した後や、タイマー458による自動処理の終了時、ナビゲーション装置321であれば車両のドア開閉時などであっても良い。
【0074】
図8は、リビングユニットにおいてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。まず、リビングユニット311においてブレインユニット301を使用している場合の判断処理について説明する。なお、以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401によっておこなうものとするが、リビングユニット311のCPU451によっておこなうものとしても良い。
【0075】
まず、リビングユニット311の電源スイッチがオフされたかを判断する(ステップS701)。電源がオフされない間は、電源がオフされるまで待機する(ステップS701:Noのループ)。電源スイッチがオフされた場合は(ステップS701:Yes)、タイマー処理が設定されているかを判断する(ステップS702)。タイマー処理とは、所定の時間になると開始するよう設定された処理である。たとえば、リビングユニット311とTV受信機を接続し、ブレインユニット301に番組をタイマー録画するような場合である。
【0076】
タイマー処理が設定されている場合(ステップS702:Yes)、タイマー処理が終了するまで待機して(ステップS703)、ステップS705に移行する。一方、タイマー処理が設定されていない場合は(ステップS702:No)、終了処理をおこなう(ステップS704)。終了処理とは、ブレインユニット301を取り外し可能な状態に電気的な接続を切断するなどの処理である。
【0077】
つぎに、電源スイッチがオンされてからオフされるまでの間(以下、今回使用時という)に、走行経路が設定されたかを判断する(ステップS705)。走行経路が設定された場合は(ステップS705:Yes)、ステップS708に移行する。一方、走行経路が設定されない場合は(ステップS705:No)、渋滞情報が確認されたかを判断する(ステップS706)。渋滞情報が確認された場合は(ステップS706:Yes)、ステップS708に移行する。
【0078】
一方、渋滞情報の表示がおこなわれていない場合は(ステップS706:No)、ナビゲーション情報が表示されたかを判断する(ステップS707)。ナビゲーション情報とは、ブレインユニット301に記憶されている地図情報や施設情報などである。ナビゲーション情報が表示された場合は(ステップS707:Yes)、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない(ステップS708)、本フローチャートによる処理を終了する。ブレインユニット301の取り外しを促す報知は、たとえば、スピーカ414から「ブレインユニットを取り外して下さい」などの音声を出力することによっておこなう。また、リビングユニット311のCPU451によって処理をおこなっている場合には、音声入出力部457から音声出力させても良い。
【0079】
一方、走行経路の設定、渋滞情報の表示、およびナビゲーション情報の表示のいずれもおこなわれていない場合は(ステップS707:No)、報知はおこなわず、本フローチャートによる処理を終了する。
【0080】
以上のような処理によって、リビングユニット311はブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなう。前述のように、リビングユニット311を用いて、ブレインユニット301に記憶されている地図情報や施設情報などの各種ナビゲーション情報の表示や、走行経路の設定、渋滞情報の表示などをおこなうことができる。リビングユニット311において、このような処理がおこなわれた場合、ユーザはこの後にブレインユニット301をナビゲーション装置321に取り付けて使用する、すなわち車両を用いて外出することが見込まれる。このため、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない、ユーザが家庭内にブレインユニット301を置き忘れることのないように注意を促す。
【0081】
図9は、ナビゲーション装置においてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。つぎに、ナビゲーション装置321においてブレインユニット301を使用している場合の判断処理について説明する。なお、以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401によっておこなうものとするが、ナビゲーション装置321のCPU501によっておこなうものとしても良い。
【0082】
まず、ナビゲーション装置321の電源スイッチがオフされたかを判断する(ステップS801)。電源がオフされない間は、電源がオフされるまで待機する(ステップS801:Noのループ)。電源スイッチがオフされた場合は(ステップS801:Yes)、終了処理をおこなう(ステップS802)。つぎに、現在位置が登録地点かを判断する(ステップS803)。登録地点とは、報知をおこなう地点としてユーザによってあらかじめ登録された地点であり、長時間車両を駐車させておくことが多い自宅や勤務地などが想定される。
【0083】
現在地点が登録地点である場合は(ステップS803:Yes)、ステップS806に移行する。一方、登録地点ではなかった場合は(ステップS803:No)、現在地点が宿泊予定地かを判断し(ステップS804)、現在地点が宿泊予定地である場合は(ステップS804:Yes)、ステップS806に移行する。宿泊予定地とは、ユーザの設定した経路において、宿泊すると予想される地点、もしくは宿泊地として設定された地点である。
【0084】
ナビゲーション装置321には、ユーザが条件を指定するだけで、最適なドライブプランを自動的に作成・提案する機能を有するものがある。泊まりがけでのドライブの場合は、前日の最終目的地が翌日のプラン出発地に設定される。このため、ナビゲーション装置321は、到着した地点が宿泊地であるかを判断することができる。また、到着時刻や到着した場所の属性(たとえば、旅館であるかなど)を考慮して宿泊地であるかを判断しても良い。
【0085】
一方、宿泊予定地ではなかった場合(ステップS804:No)、所定の時間以内に出発するドライブプランが設定されているかを判断する(ステップS805)。所定の時間以内に出発するドライブプランが設定されていない場合は(ステップS805:No)、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない(ステップS806)、本フローチャートによる処理を終了する。ブレインユニット301の取り外しを促す報知は、たとえば、スピーカ414から「ブレインユニットを取り外して下さい」などの音声を出力することによっておこなう。一方、所定の時間以内に出発するドライブプランが設定されている場合は(ステップS805:Yes)、報知はおこなわずに、本フローチャートによる処理を終了する。また、ナビゲーション装置321のCPU501によって処理をおこなっている場合には、音声入出力部519から音声出力させても良い。
【0086】
以上のような処理によって、ナビゲーション装置321はブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなう。自宅に到着した場合は、ブレインユニット301をリビングユニット311に接続して使用するために取り外すと考えられる。また、ブレインユニット301のように取り外しが可能な車載機器は、駐車中に盗難に遭う恐れが大きく、自宅や勤務先、宿泊予定地など、長時間車両を駐車する際にはブレインユニット301を取り外し、盗難対策を講じる場合が多い。このため、これらの地点においてナビゲーション装置321の電源スイッチがオフされた場合には、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなう。
【0087】
さらに、次回搭乗時のドライブプランが設定されている場合には、次回ナビゲーション装置321を使用するまでの時間が特定できる。ユーザが短時間のうちに再度ナビゲーション装置321を使用する場合には、取り外しをおこなう場合は少ない。このため、このような場合には報知はおこなわず、無駄な報知によってユーザが煩わしさを感じることを回避している。
【0088】
以上説明したように、リビングユニット311では、今回使用時におこなった処理の内容によって、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。また、ナビゲーション装置321では、現在位置の情報やドライブプランの情報などから車両が長時間駐車されるかを判断して、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。このため、適切なタイミングで報知をおこなうことができ、ユーザがブレインユニット301を取り外し忘れてしまう頻度を減少させることができる。
【実施例2】
【0089】
実施例1においては、接続機器(リビングユニット311またはナビゲーション装置321)の電源スイッチのオフを契機としてブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなう構成とした。実施例2においては、接続機器の電源スイッチのオン/オフに関わらず、ユーザが家庭内から車両に移動する時間に合わせて報知をおこなう構成とする。
【0090】
ブレインユニット301は、ユーザ操作による使用が終了した後であっても接続機器から取り外されない場合がある。たとえば、リビングユニット311とTV受信機を接続して、ブレインユニット301のHDD412に番組録画をおこなう場合や、オンデマンドVICS情報や天気情報など、刻々と変化する情報を出発直前まで取得したい場合などである。このとき、出発時にブレインユニット301を自宅のリビングユニット311から取り外し忘れる可能性がある。また、先日のうちに走行経路の設定などをおこなっておき、報知に従ってブレインユニット301を取り外しても、翌日出発する際には自宅内に置き忘れてしまう場合がある。
【0091】
このような事態を防止するため、実施例2では、ブレインユニット301を用いておこなわれた処理の内容に応じて報知すべき時間を算出し、報知すべき時間になったときにブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなう。以下、リビングユニット311からブレインユニット301を取り外す際の処理について説明する。また、以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401においておこなうものとする。
【0092】
図10は、時刻によってブレインユニットの着脱に関する報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。まず、リビングユニット311からの電源が遮断されたかを判断する(ステップS901)。電源が遮断されない間は、電源が遮断されるまで待機する(ステップS901:Noのループ)。電源が遮断された場合は(ステップS901:Yes)、終了処理をおこない(ステップS902)、今回使用時にドライブプランが設定されたかを判断する(ステップS903)。
【0093】
ドライブプランが設定された場合は(ステップS903:Yes)、ブレインユニット301に記憶されたドライブプランに関する情報から走行開始時刻を取得し(ステップS904)、取得した走行開始時刻から報知時刻を算出する(ステップS905)。そして、報知時刻に報知がおこなわれるようにタイマー415を設定する(ステップS906)。ここまでが電源遮断時の処理である。報知時刻とは、ブレインユニット301の着脱に関する報知をおこなう時刻である。報知時刻として算出される時刻は、走行開始時刻から任意の時間前の時刻が想定され、ユーザの自宅から駐車場までの所要時間などを考慮した時間となる。一方、ドライブプランが設定されていない場合は(ステップS903:No)、ステップS910に移行する。
【0094】
つぎに、報知時刻が設定されたタイマー415によって報知時刻になったかを判断する(ステップS907)。報知時刻にならない間は、報知時刻になるまで待機する(ステップS907:Noのループ)。報知時刻になった場合は(ステップS907:Yes)、リビングユニット311からブレインユニット301が取り外されているかを判断する(ステップS908)。ブレインユニット301が取り外されている場合は(ステップS908:Yes)、ブレインユニット301の置き忘れを防止するための報知をおこない(ステップS909)、本フローチャートによる処理を終了する。
【0095】
置き忘れとは、ナビゲーション装置321に接続するためにブレインユニット301を取り外したにも関わらず、家庭内に放置してしまうことである。置き忘れを防止するための報知は、たとえば、「出発時刻10分前です。ブレインユニットを忘れないで下さい」などの音声をブレインユニット301に設けられたスピーカ414から出力することによっておこなう。
【0096】
一方、ブレインユニット301が取り外されていない場合は(ステップS908:No)、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこない(ステップS910)、本フローチャートによる処理を終了する。取り外しを促す報知は、たとえば、「出発時刻10分前です。ブレインユニットを取り外して下さい」などの音声をブレインユニット301に設けられたスピーカ414から出力させる。
【0097】
以上説明したように、ブレインユニット301の着脱に関する報知を、ユーザが家庭内から車両に移動する時間に合わせておこなうことによって、より確実にユーザにブレインユニット301を携帯させることができる。なお、報知時刻はユーザによって設定できるような構成としても良い。また、リビングユニット311に取り付けた状態で、タイマー録画などタイマー458を用いた処理をおこなっている場合は、同処理の終了時刻を報知時刻とする構成としても良い。
【0098】
また、報知時刻においてブレインユニット301が既に取り外されている場合であっても、置き忘れを防止する報知をおこなう。これによって、ブレインユニット301をリビングユニット311から取り外したにも関わらず、車両(もしくは家庭内)に携帯するのを忘れてしまい、ナビゲーション装置321(もしくはリビングユニット311)が利用できないという事態を防止することができる。
【実施例3】
【0099】
実施例1および2においては、ブレインユニット301の取り外し、または、置き忘れを防止する構成とした。実施例3においては、ブレインユニット301の取り外しの時期によって、盗難などによって取り外しが不当なものであるかを判断し、不当なものである場合には、盗難を防止するための報知をおこなう構成とする。
【0100】
ブレインユニット301のように取り外し可能な車載機器は、車上荒らしなど悪意者による盗難の対象になりやすい。ブレインユニット301が盗難に遭うと、ナビゲーション装置321が使用できなくなってしまう他、ブレインユニット301に記憶されたデータを失うこととなってしまい、ユーザに与える損害は大きい。このため、ブレインユニット301の取り外しの時期に基づいて、盗難防止のための報知をおこなう。
【0101】
図11は、盗難防止のための報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、ブレインユニット301のCPU401によっておこなうものとする。まず、接続機器からの電源が遮断されたかを判断する(ステップS1001)。電源が遮断されない間は、電源が遮断されるまで待機する(ステップS1001:Noのループ)。電源が遮断された場合は(ステップS1001:Yes)、終了処理をおこない(ステップS1002)、電源が遮断されてからの経過時間を計測する(ステップS1003)。そして、ブレインユニット301が取り外されたかを判断する(ステップS1004)。
【0102】
ブレインユニット301が取り外されない間は(ステップS1004:No)、ステップS1003に戻り、電源が遮断されてからの経過時間の計測を継続する。ブレインユニット301が取り外された場合は(ステップS1004:Yes)、電源が遮断されてから所定の時間が経過しているかを判断する(ステップS1005)。所定の時間が経過している場合(ステップS1005:Yes)、不当な取り外しとして盗難防止のための報知をおこない(ステップS1006)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、所定の時間が経過していない場合には(ステップS1005:No)、報知はおこなわず、本フローチャートによる処理を終了する。
【0103】
通常、ユーザはナビゲーション装置321から電源遮断後、すなわち、ナビゲーション装置321の使用終了後、すぐにブレインユニット301を抜き取って降車することが想定される。一方、電源遮断後、長時間経過した後にブレインユニット301が取り外された場合、悪意者による盗難である可能性が高い。このため、ナビゲーション装置321からの電源が遮断された後、所定の時刻経過後にブレインユニット301の取り外しがおこなわれた場合は、盗難防止のための報知をおこなう。
【0104】
盗難防止のための報知は、たとえば、ブレインユニット301のスピーカ414からブザー音や「盗難です」などの音声を可能な限り大音量で出力する。音声の出力は、ナビゲーション装置321の音声入出力部519からおこなうようにしても良い。これらの設定は、暗証番号の入力などによって解除できる構成としても良い。たとえば、ユーザが電源遮断後、所定の時間経過後にブレインユニット301を取り外す場合には、暗証番号を入力して設定を解除してから取り外すことによって、報知をおこなわない。
また、所定の時間は、ユーザによって任意に定める。
【0105】
以上説明したように、接続機器からの電源遮断時から所定時間経過した後にブレインユニット301が取り外された場合は、盗難である可能性が高いため、ブレインユニット301から盗難防止のための報知をおこなう。これにより、悪意者によってブレインユニット301が取り外された場合であっても、音声による報知によって悪意者に心理的牽制を与え、ブレインユニット301が持ち去られるのを防止することができる。
【0106】
ブレインユニット301は、リビングユニット311およびナビゲーション装置321との間で着脱して使用するため、容易に取り外すことができる。このため、盗難に遭うと容易に持ち去られてしまう。一方で、ブレインユニット301には、リビングユニット311およびナビゲーション装置321で使用する情報が記憶されており、ブレインユニットの盗難は、ユーザにとって大きな損失になる。本実施例の構成によれば、このような損失をユーザに与えることを防止し、ブレインユニット301の利便性を向上させることができる。
【0107】
以上説明したように、実施例1〜3にかかる情報処理装置(ブレインユニット301、リビングユニット311、ナビゲーション装置321)によれば、今回使用時におこなった処理の内容によって、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。また、現在位置の情報やドライブプランの情報などから車両が長時間駐車されるかを判断して、ブレインユニット301の取り外しを促す報知をおこなうか否かを判断する。このため、適切なタイミングで報知をおこなうことができ、ユーザがブレインユニットを取り外し忘れてしまう頻度を減少させることができる。
【0108】
また、ブレインユニット301の着脱に関する報知を、ユーザが家庭内から車両に移動する時間に合わせておこなうことによって、より確実にユーザにブレインユニット301を携帯させることができる。さらに、報知時刻においてブレインユニット301が既に取り外されている場合であっても、置き忘れを防止する報知をおこなう。これによって、ブレインユニット301を情報処理装置から取り外したにも関わらず、置き忘れてしまい情報処理装置が利用できないという事態を防止することができる。
【0109】
さらに、接続機器からの電源遮断時から所定時間経過した後にブレインユニット301が取り外された場合は、盗難である可能性が高いため、ブレインユニット301から盗難防止のための報知をおこなう。これにより、悪意者によってブレインユニット301が取り外された場合であっても、音声による報知によって悪者に心理的牽制を与え、ブレインユニット301が持ち去られるのを防止することができ、情報処理装置の利便性を向上させることができる。
【0110】
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】実施の形態にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態にかかる情報処理装置の他の構成を示すブロック図である。
【図3】情報処理装置がおこなう子ユニットの着脱に関する報知の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】携帯型情報処理装置の具体的な使用例を示す図である。
【図5】ブレインユニットをリビングユニットに接続したときの内部構成を示すブロック図である。
【図6】ブレインユニットをナビゲーション装置に接続したときの内部構成を示すブロック図である。
【図7】ブレインユニットをナビゲーション装置あるいはリビングユニットに接続したときのそれぞれの機器における制御内容の一例を示すフローチャートである。
【図8】リビングユニットにおいてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。
【図9】ナビゲーション装置においてブレインユニットの取り外しを促す報知をおこなうか否かの判断処理を示すフローチャートである。
【図10】時刻によってブレインユニットの着脱に関する報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】盗難防止のための報知をおこなう際の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0112】
100,120 情報処理装置
101 子ユニット
102 記憶部
103 判断部
104 報知部
105 取得部
106 到達判定部
107 検出部
121 補助電源
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置であって、
あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記子ユニットは、前記記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する他の情報処理装置に着脱可能であり、
前記判断手段は、前記他の情報処理装置が前記処理を実行する際に用いる情報が、前記記憶手段に読み書きされたかを判断することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記他の情報処理装置は、車両に搭載され車両の経路案内をおこなうナビゲーション装置であり、
前記判断手段は、前記ナビゲーション装置が前記経路案内をおこなう際に用いる情報が、前記記憶手段に読み書きされたかを判断することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記経路案内をおこなう際に用いる情報は、経路案内を開始する時刻に関する情報を含み、
前記報知手段は、前記経路案内を開始する時刻に関する情報に基づいて、前記経路案内を開始する時刻以前の所定の時期に、前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなうことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記本体の現在位置に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された情報に基づく現在位置が、あらかじめ定めた位置または所定の範囲内に到達したかを判定する到達判定手段と、を備え、
前記判断手段は、前記到達判定手段による判定が実行完了したかを判断し、
前記報知手段は、前記判断手段によって前記到達判定手段による判定が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなうこと特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記子ユニットが前記本体から取り外されているか否かに関する情報を検出する検出手段を備え、
前記判断手段は、前記検出手段による検出が実行完了したかを判断し、
前記報知手段は、前記子ユニットが取り外されていない場合は前記子ユニットの取り外しを促す報知をおこない、前記子ユニットが取り外されている場合は前記子ユニットの置き忘れを防止するための報知をおこなうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記報知手段は、前記子ユニットに設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記子ユニットは、前記本体に取り付けられている期間、前記本体から電源供給され、
前記本体から取り外されている期間、前記子ユニットへ電源を供給する補助電源と、
前記判断手段と、
前記子ユニットが前記本体から外されているか否かに関する情報を検出する検出手段と、を備え、
前記判断手段は、前記子ユニットが前記本体から取り外されてからの時間が所定の時間を超えたかを判断し、
前記報知手段は、前記子ユニットが前記本体から取り外されてから時間が前記所定の時間を超えた場合に、前記子ユニットの置き忘れを防止するための報知をおこなうことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判断手段は、前記本体の電源が落とされた後、所定時間経過後に前記子ユニットが前記本体から取り外されたかを判断し、
前記報知手段は、前記本体の電源が落とされた後、前記所定時間経過後に前記子ユニットが前記本体から取り外された場合に前記子ユニットの盗難を防止するための報知をおこなうことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置がおこなう情報処理方法であって、
あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断工程と、
前記判断工程によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の情報処理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置であって、
あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断手段と、
前記判断手段によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記子ユニットは、前記記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する他の情報処理装置に着脱可能であり、
前記判断手段は、前記他の情報処理装置が前記処理を実行する際に用いる情報が、前記記憶手段に読み書きされたかを判断することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記他の情報処理装置は、車両に搭載され車両の経路案内をおこなうナビゲーション装置であり、
前記判断手段は、前記ナビゲーション装置が前記経路案内をおこなう際に用いる情報が、前記記憶手段に読み書きされたかを判断することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記経路案内をおこなう際に用いる情報は、経路案内を開始する時刻に関する情報を含み、
前記報知手段は、前記経路案内を開始する時刻に関する情報に基づいて、前記経路案内を開始する時刻以前の所定の時期に、前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなうことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記本体の現在位置に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された情報に基づく現在位置が、あらかじめ定めた位置または所定の範囲内に到達したかを判定する到達判定手段と、を備え、
前記判断手段は、前記到達判定手段による判定が実行完了したかを判断し、
前記報知手段は、前記判断手段によって前記到達判定手段による判定が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなうこと特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記子ユニットが前記本体から取り外されているか否かに関する情報を検出する検出手段を備え、
前記判断手段は、前記検出手段による検出が実行完了したかを判断し、
前記報知手段は、前記子ユニットが取り外されていない場合は前記子ユニットの取り外しを促す報知をおこない、前記子ユニットが取り外されている場合は前記子ユニットの置き忘れを防止するための報知をおこなうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記報知手段は、前記子ユニットに設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記子ユニットは、前記本体に取り付けられている期間、前記本体から電源供給され、
前記本体から取り外されている期間、前記子ユニットへ電源を供給する補助電源と、
前記判断手段と、
前記子ユニットが前記本体から外されているか否かに関する情報を検出する検出手段と、を備え、
前記判断手段は、前記子ユニットが前記本体から取り外されてからの時間が所定の時間を超えたかを判断し、
前記報知手段は、前記子ユニットが前記本体から取り外されてから時間が前記所定の時間を超えた場合に、前記子ユニットの置き忘れを防止するための報知をおこなうことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判断手段は、前記本体の電源が落とされた後、所定時間経過後に前記子ユニットが前記本体から取り外されたかを判断し、
前記報知手段は、前記本体の電源が落とされた後、前記所定時間経過後に前記子ユニットが前記本体から取り外された場合に前記子ユニットの盗難を防止するための報知をおこなうことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
本体から着脱可能な子ユニットに設けられた記憶手段に記憶された情報を読み書きし、処理を実行する情報処理装置がおこなう情報処理方法であって、
あらかじめ定めた所定の処理が実行完了したかを判断する判断工程と、
前記判断工程によって前記所定の処理が実行完了したと判断された場合に、以降の所定の時期に前記子ユニットの着脱に関する報知をおこなう報知工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の情報処理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−189965(P2006−189965A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−382041(P2004−382041)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】
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