説明

情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体

【課題】参照リストからユーザが情報を望む取引対象を見付け出すことを容易にすることを可能とする。
【解決手段】情報処理装置は、履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定手段と、取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、特定手段により特定された興味対象に関連する取引対象を選択する選択手段と、選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示態様が、選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、参照リストを表示させる制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引対象に関する情報への参照を保持する参照リストの表示に関する処理を行う情報処理装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品の購入やサービスの予約等、取引対象の購入が可能な電子商取引のWebサイトが知られている。このようなWebサイトでは、取引対象ごとに、取引対象に関する情報が掲載されるWebページがある。また、このようなWebサイトでは、ユーザが任意の取引対象を参照リストに登録しておく機能が提供されていることがある。参照リストとは、例えば、取引対象に関する情報のURL等、取引対象に関する情報への参照を保持するリストである。この参照リストとしては、例えば、お気に入り、ブックマーク等がある。また、参照リストとしては、例えば、取引対象に関する情報が掲載されるWebページの閲覧履歴等がある。
【0003】
ユーザは、参照リストに登録された取引対象に関する情報を閲覧したい場合、参照リストを画面に表示させて、ユーザが、情報を望む取引対象を選択する。すると、選択された取引対象に関する情報が掲載されるWebページが画面に表示される。これにより、参照リストから、取引対象に関する情報へ簡単にアクセスすることができる。ところが、参照リストに登録されている取引対象の数が増えると、ユーザが参照リストから所望の取引対象を見付け出すために手間を要する場合がある。
【0004】
この点に関連して、特許文献1には、ブックマークのエントリ数に関係なく目的のホームページを簡単に指定することができることを目的とする技術が開示されている。具体的に、インターネット用ブラウザが、ブックマーク内のブックマークエントリを、ホームページの参照日時、参照頻度またはホームページのアドレス名のアルファベット順に並べ替える。また、ユーザは、並べ替え方法を任意に設定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−334120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術を、取引対象の参照リストに用いたとした場合、参照リストからユーザが情報を望む取引対象を容易に見付け出すことができるとは限らない。参照日時、参照頻度またはアルファベット順による参照リストの表示が、参照リストの表示時点におけるユーザの取引対象に対する興味を反映しているとは限らないからである。例えば、ユーザが取引対象の情報を参照した時点では、ユーザがその取引対象に対して興味を持っていたとしても、その後、ユーザが興味を失うこともある。そのため、参照リストの表示時点で表示順が上位の取引対象に対してユーザが興味を持っていない場合がある。それぞれの並べ替え方法が、ユーザの興味を反映しているとは限らないのであれば、ユーザが並べ替え方法を設定することができたとしても、ユーザが、情報を望む取引対象を容易に見付け出すことができない。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、参照リストからユーザが情報を望む取引対象を見付け出すことを容易にすることを可能とする情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定手段と、取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定手段により特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、興味対象に関連する取引対象を示す情報が視認しやすい表示態様で表示される。そのため、参照リストに登録された取引対象の中からユーザが情報を望む蓋然性がある取引対象をユーザが見付けることを容易にすることができる。これにより、参照リストから取引対象をユーザが見付けるために発生するユーザからの情報要求を減らすことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記特定手段は、ユーザによる前記取引対象情報の閲覧の前記履歴に基づいて、現時点から予め定められた第1時間前までの間に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を、前記興味対象として特定することを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、情報が最近閲覧された取引対象が興味対象として特定される。そのため、ユーザが興味を持っている蓋然性が高い取引対象を特定することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報処理装置において、前記特定手段は、前記取引対象情報の表示時間の長さを含む前記履歴に基づいて、前記取引対象情報の表示時間の長さが予め定められた第2時間未満である取引対象を、前記興味対象から除くことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、情報の閲覧時間が短い取引対象は興味対象から除かれる。そのため、情報が最近閲覧された取引対象ではあっても、ユーザが興味を持つ蓋然性が低い取引対象に関連する取引対象の情報は、視認しやすい態様で表示されないので、ユーザが情報を望む蓋然性がある取引対象をユーザが見付けることが、より容易になる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記制御手段は、前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示順位が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示順位よりも上位となる表示態様で、前記参照リストを表示させることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、参照リストに登録されている取引対象を示す情報を同時に表示することが可能な取引対象の数が限られている場合であっても、ユーザが情報を望む取引対象を見付けることを容易にすることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の情報処理装置において、前記制御手段は、前記参照リストに登録された取引対象を識別する情報と、該取引対象の参照リストへの登録時期と、を対応付けて記憶する参照リスト情報記憶手段に記憶された前記登録時期が早い取引対象の順に、前記選択手段により選択された取引対象を示す情報を表示させることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、参照リストに登録されたことをユーザが忘れやすい取引対象ほど、表示順位が上位になる。そのため、ユーザが情報を望む取引対象が参照リストに登録されていることをユーザが思い出すことを容易にすることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記特定手段は、ユーザが興味を持つ取引対象を前記興味対象として特定し、前記選択手段は、前記特定手段により特定された取引対象に関連する取引対象のうち、前記特定手段により特定された取引対象よりもユーザにとって取引上有利な取引対象を選択することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、ユーザが興味を持つ取引対象よりも取引上有利ではない取引対象を示す情報は、視認しやすい態様で表示されない。そのため、ユーザが興味を持つ取引対象に関連する取引対象ではあっても、ユーザが興味を持つ蓋然性が低い取引対象に関連する取引対象の情報は、視認しやすい態様で表示されないので、ユーザが情報を望む蓋然性がある取引対象をユーザが見付けることが、より容易になる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記特定手段は、取引対象の検索に用いられた検索条件のユーザによる指定の前記履歴に基づいて、現時点から予め定められた第3時間前までの間に指定された前記検索条件を、前記興味対象として特定し、前記選択手段は、前記特定手段により特定された前記検索条件で検索可能な取引対象を選択することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、取引対象を検索するためにユーザが最近指定した検索条件が興味対象として特定され、特定された検索条件で検索可能な取引対象の情報が視認しやすい表示態様で表示される。そのため、ユーザが興味を持つ検索条件に関連する取引対象をユーザが見付けることを容易にすることができる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、情報処理装置により実行される情報処理方法であって、履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定ステップと、取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定ステップにおいて特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択ステップと、前記選択ステップにおいて選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択ステップにおいて選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明は、情報処理装置に含まれるコンピュータを、履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定手段、取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定手段により特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択手段、及び、前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御手段、として機能させることを特徴とする。
【0024】
請求項10に記載の発明は、情報処理装置に含まれるコンピュータを、履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定手段、取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定手段により特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択手段、及び、前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御手段、として機能させる情報処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記憶されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、興味対象に関連する取引対象を示す情報が視認しやすい表示態様で表示される。そのため、参照リストに登録された取引対象の中からユーザが情報を望む蓋然性がある取引対象をユーザが見付けることを容易にすることができる。これにより、参照リストから取引対象をユーザが見付けるために発生するユーザからの情報要求を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】一実施形態に係る情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。
【図2】お気に入りページの画面表示例を示す図である。
【図3】あるユーザのお気に入りに登録されている商品の例を示す一覧表である。
【図4】お気に入りページの画面表示例を示す図である。
【図5】一実施形態に係る電子商店街サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【図6】(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図であり、(b)は、ジャンル情報DB12bに登録される内容の一例を示す図であり、(c)は、店舗情報DB12cに登録される内容の一例を示す図であり、(d)は、商品情報DB12dに登録される内容の一例を示す図であり、(e)は、クエリログDB12eに登録される内容の一例を示す図であり、(f)は、閲覧履歴DB12fに登録される内容の一例を示す図であり、(g)は、お気に入り情報DB12gに登録される内容の一例を示す図である。
【図7】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の一実施例におけるお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【図8】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の一実施例におけるお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【図9】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の一実施例におけるお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【図10】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の一実施例におけるお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【図11】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14のお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【図12】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14のお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0028】
[1.第1実施形態]
[1−1.情報提供システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る情報提供システムSの構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0029】
図1に示すように、情報提供システムSは、電子商店街サーバ1と、複数の店舗端末2と、複数のユーザ端末3と、を含んで構成されている。そして、電子商店街サーバ1と各店舗端末2及び各ユーザ端末3とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0030】
電子商店街サーバ1は、商品の購入が可能な電子商店街に関する各種処理を実行するサーバ装置である。電子商店街サーバ1は、本発明における情報処理装置の一例である。ユーザは、電子商店街を利用することにより、所望の店舗から所望の商品を購入することができる。電子商店街サーバ1は、ユーザ端末3からのリクエストに応じて、例えば、電子商店街のWebページを送信したり、商品の検索や購入等に関する処理を行ったりする。なお、商品は、本発明における取引対象の一例である。
【0031】
店舗端末2は、電子商店街に出店している店舗の従業員等により利用される端末装置である。店舗端末2は、従業員等からの操作に基づいて電子商店街サーバ1等のサーバ装置にアクセスする。これにより、店舗端末2は、サーバ装置からWebページを受信して表示する。店舗端末2には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。従業員は、店舗端末2を利用することにより、例えば、販売する商品の情報を電子商店街に登録したり、商品の注文内容を確認したりする。
【0032】
ユーザ端末3は、電子商店街を利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末3は、ユーザからの操作に基づいて電子商店街サーバ1にアクセスすることにより、電子商店街サーバ1からWebページを受信して表示する。ユーザ端末3には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。ユーザ端末3としては、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等の携帯情報端末、携帯電話機等が用いられる。
【0033】
ユーザは、電子商店街において購入候補となる商品を探すために、検索条件を指定することができる。検索条件としては、例えば、キーワード、商品のジャンル等を指定可能である。検索条件は、例えば、トップページ等において指定することができる。トップページは、電子商店街の最上位にあるWebページである。検索条件が指定されると、電子商店街サーバ1は、検索条件を満たす商品を検索する。具体的に、電子商店街サーバ1は、指定されたキーワードを商品名や商品説明に含む商品を検索する。また、電子商店街サーバ1は、指定されたジャンルに属する商品を検索する。検索条件が複数指定された場合、電子商店街サーバ1は、例えば、全ての検索条件を満たす商品を検索する。そして、ユーザ端末3の画面に検索結果ページが表示される。
【0034】
検索結果ページは、検索された商品の一覧が表示されるWebページである。例えば、検索結果ページは、商品名、商品の画像、商品価格、店舗名等が、商品ごとに表示される。また、検索結果ページには、検索された商品の商品ページへのハイパーリンク(以下、「リンク」という)が埋め込まれている。検索結果ページにおいて、ユーザは、任意の商品のリンクを選択すると、対応する商品ページがユーザ端末3の画面に表示される。商品ページは、1つの商品に関する詳細な情報が表示されるWebページである。商品ページは、本発明における取引対象情報の一例である。ユーザは、商品ページにおいて、商品を注文するための操作を行うことにより、商品ページに情報が表示されている商品を購入することができる。
【0035】
電子商店街においては、お気に入り機能が提供されている。お気に入り機能とは、電子商店街で販売されている商品をユーザのお気に入りとして登録することにより、商品ページへの参照をユーザ専用のリストに保持しておき、お気に入りの商品の商品ページをユーザが容易に閲覧することができるようにする機能である。電子商店街においては、商品ページに、「お気に入りに追加」と表示されたリンクが表示されている。ユーザがこのリンクを選択すると、商品ページに情報が表示されている商品が、ユーザのお気に入りに登録される。お気に入りは、本発明における参照リストの一例である。
【0036】
[1−2.お気に入りページにおける商品の情報の表示態様]
ユーザは、お気に入りに登録されている商品を、お気に入りページで確認することができる。お気に入りページは、お気に入りに登録されている商品の一覧が表示されるWebページであり、ユーザごとに専用のWebページである。
【0037】
図2は、お気に入りページの画面表示例を示す図である。図2に示すように、お気に入りページは、複数のお気に入り商品表示領域100が表示される。各お気に入り商品表示領域100は、お気に入りの商品の情報が表示される領域である。具体的に、お気に入り商品表示領域100には、商品名、商品の販売元の店舗の店舗名、商品の画像、商品価格、評価値、レビュー件数、商品のお気に入りへの登録日等が表示される。評価値は、商品に対してユーザから付けられた評価の高さを示す値である。ユーザは、商品に対するレビューを登録することができるとともに、評価値を付けることができる。お気に入り商品表示領域100に表示される評価値は、各ユーザが付けた評価値を平均した値である。レビュー件数は、レビューを登録したユーザの人数である。
【0038】
商品名及び商品の画像には、それぞれ、対応する商品ページへのリンクが埋め込まれている。従って、ユーザが商品名または商品の画像を選択すると、対応する商品ページを表示させることができる。また、店舗名には、店舗ページへのリンクが埋め込まれている。店舗ページは、1つの店舗に関する詳細な情報が表示されるWebページである。また、レビュー件数には、レビュー一覧ページへのリンクが埋め込まれている。レビュー一覧ページは、1つの商品に対してレビューを登録した各ユーザのレビュー、評価値等が一覧表示されるWebページである。
【0039】
各お気に入り商品表示領域100は、対応する商品の表示順位に従って表示される。商品の表示順位が高いほど、お気に入りページ内の上の方にお気に入り商品表示領域100が表示される。通常は、お気に入りへの登録日時が遅い商品ほど、表示順位が高くなっている。従って、お気に入りへの登録日時が遅い商品の順に、お気に入り商品表示領域100が表示される。また、1ページに表示可能なお気に入り商品表示領域100の数の最大値が予め定められている。この最大値を、最大表示件数という。図2は、最大表示件数が5である場合の表示例を示す。従って、お気に入りには6個以上の商品が登録されていたとしても、表示順位が1位から5位までの商品のお気に入り商品表示領域100のみが表示される。図2は、商品A−3、C−3、C−2、B−3、A−2の順に、登録日時が遅い場合の表示例を示す。なお、最大表示件数は、4以下であってよいし、6以上であってもよい。また、お気に入り商品表示領域100の表示順は、お気に入りへの登録日時が遅い順ではなくてもよい。
【0040】
なお、電子商店街サーバ1は、ユーザによる選択操作によって、表示順位の並べ替えを行ってもよい。例えば、お気に入りへの登録日時の早い順、商品名の順、価格の低い順、価格の高い順等で、表示順位が並べ替えられてもよい。電子商店街サーバ1が表示順位の並べ替えをすると、新しい表示順位で各お気に入り商品表示領域100が並べられた新たなお気に入りページがユーザ端末3の画面に表示される。
【0041】
お気に入りページには、次ページリンク110及びページ番号リンク群120も表示される。お気に入りに登録されている商品の数が多いほど、お気に入りページのページ数が多くなる。例えば、1ページ目のお気に入りページは、表示順位が1位から5位までの商品のお気に入り商品表示領域100が表示される。また、2ページ目のお気に入りページは、表示順位が6位から10位までの商品のお気に入り商品表示領域100が表示される。次ページリンク110及びページ番号リンク群120のそれぞれは、表示されるお気に入りページを切り換えるためのリンクである。次ページリンク110は、現在表示されているページの次のページを表示させるためのリンクである。ページ番号リンク群120は、ページ番号を示すリンクを1つ以上含む。各ページ番号は、一覧表示される商品の表示順位に対応している。最初に表示されるお気に入りページは、1ページ目のお気に入りページである。ユーザは、表示されたお気に入りページに、情報を所望する商品の情報が表示されていない場合には、次ページリンク110やページ番号リンク群120を選択する。これにより、ユーザは、情報を所望する商品を探すことになる。なお、ユーザが情報を所望する場合とは、例えば、ユーザが商品ページで情報を閲覧したい場合、レビュー一覧ページでレビューを閲覧したい場合、単に商品表示領域100内の情報を閲覧したい場合等が挙げられる。
【0042】
お気に入りに登録されている商品の数が多くなると、ユーザが情報を所望する商品をお気に入りページから見付け出しにくくなる。例えば、お気に入りに登録されている商品の数に応じて、お気に入りページのページ数が多くなる。最初に表示されるお気に入りページには、表示順位が1位から5位までの商品の情報のみが表示される。従って、表示順位が6位以降の商品の情報を、この時点でユーザが視認することはできない。そこで、所望の商品の情報が表示されるお気に入りページに切り替わるまで、ユーザは次ページリンク110やページ番号リンク群120を操作する必要がある。また、同一ページにお気に入り商品表示領域100が表示されている複数の商品の中でも、上の方に情報が表示されている商品よりも、下の方に情報が表示されている商品の方が見付け出しにくい。ユーザは画面内の上の方から情報を見ていくことが一般的であるからである。従って、上の方に表示された方が、ユーザが視認しやすい。また、下の方にある情報は、画面から外れてユーザが視認することができない場合がある。そのため、ユーザは、スクロール操作を行って、下の方にある情報を画面に表示させる必要がある。
【0043】
ユーザが情報を所望する商品をお気に入りページから見付け出しにくくなると、ユーザ端末3から電子商店街サーバ1へのリクエストが発生しやすくなる。例えば、ユーザが、次ページリンク110やページ番号リンク群120を選択するたびに、ユーザ端末3から電子商店街サーバ1へ、新たなお気に入りページのリクエストが送信される。また、ユーザが情報を所望する商品の商品表示領域100を表示させるために、表示順位を並べ替える操作を行う場合がある。この場合も、お気に入りページのリクエストが送信される。また、ユーザは、何れかの商品表示領域100を選択することにより商品ページを表示させ、情報を所望する商品であるか否かを商品ページで確認する場合がある。この場合は、ユーザ端末3から電子商店街サーバ1へ、商品ページのリクエストが送信される。ユーザ端末3からのリクエストが多いと、電子商店街サーバ1の処理負荷が高くなる。また、リクエストやWebページ等の送受信により、ネットワークの負荷が高くなる。これらは、電子商店街サーバ1からユーザ端末3への応答遅延の要因となり得る。
【0044】
そこで、電子商店街サーバ1は、ユーザが情報を所望する蓋然性がある商品の表示順位を、そうではない商品の表示順位よりも高くする。上述した理由により、表示順位が高い商品のお気に入り商品表示領域100ほど、視認しやすい表示態様で表示が行われるからである。
【0045】
ここで、電子商店街サーバ1は、ユーザが情報を所望する蓋然性がある商品を特定する必要がある。そのため、電子商店街サーバ1は、先ず、ユーザの興味対象を特定する。興味対象とは、ユーザが興味を持っている蓋然性がある対象である。興味対象となり得る対象としては、例えば、商品、店舗、検索条件等がある。本実施形態においては、興味対象を商品に適用した場合について説明する。
【0046】
検索結果ページに表示された商品の中からユーザが何れかの商品を選択すると、選択された商品の商品ページが表示される。これにより、ユーザは商品の情報を閲覧することができる。ユーザが興味がある商品であるからこそ、商品ページを表示させる商品として、複数の商品の中から選択したと考えることができる。そして、商品ページが閲覧された日時が現時点から近いほど、例えば、商品に対するユーザの興味の度合いは高いと考えられる。あるいは、商品ページが閲覧された日時が現時点から近いほど、商品に対するユーザの興味は失われていないと考えられる。そこで、電子商店街サーバ1は、お気に入りページが表示される現時点から予め設定された興味対象特定時間前までの間に商品ページが閲覧された商品を、興味対象として特定する。興味対象特定時間は、例えば、電子商店街の管理者等により設定される。興味対象特定時間は、例えば、ユーザが情報を閲覧してから、情報が閲覧された商品に対してユーザが興味を持ち続けていられる時間とされてもよい。興味対象特定時間は、本発明における第1時間の一例である。
【0047】
また、ユーザがレビュー一覧ページを閲覧した場合にも、レビューの対象となった商品に対してユーザが興味を持ったと考えられる。そこで、電子商店街サーバ1は、現時点から興味対象特定時間前までの間に商品ページが閲覧された商品も、興味対象として特定してもよい。
【0048】
商品ページには、「レビューを見る」と表示されたリンクも表示される。ユーザがこのリンクを選択すると、商品ページに情報が表示されている商品のレビュー一覧ページが表示される。従って、ユーザは、商品ページを閲覧して、商品に対する評価が気になったとき、レビュー一覧ページを表示させることができる。そこで、電子商店街サーバ1は、商品ページ及びレビュー一覧ページの両方が閲覧された商品のみを、興味対象として特定してもよい。ユーザが商品ページのみを閲覧しただけの商品よりも、ユーザが更にレビュー一覧ページを閲覧した商品の方が、ユーザが興味を持っている蓋然性が高いからである。
【0049】
電子商店街サーバ1は、興味対象を特定すると、お気に入りに登録されている商品の中から、興味対象に関連する商品を選択する。興味対象に関連する商品を、「関連商品」という。この関連商品が、ユーザが情報を所望する蓋然性がある商品である。興味対象が商品である場合の関連商品としては、例えば、興味対象とメーカーが同一の商品であったり、興味対象とジャンルが同一の商品であったり、興味対象と販売元の店舗が同一の商品であったりしてもよい。また例えば、関連商品としては、興味対象を主商品とした場合のオプション品であったり、興味対象をオプション品とした場合の主商品であったりしてもよい。オプション品としては、例えば、主商品である電動歯ブラシに対して替えブラシ等の消耗品、主商品であるモバイルパソコンに対してモバイルパソコンを収納するケース等のアクセサリー等がある。
【0050】
関連商品を、ユーザが情報を所望する蓋然性がある商品とする理由は、興味対象に関連する商品も、ユーザが興味を持つ蓋然性がある商品であるからである。具体的に、関連商品が、例えば、ユーザが購入を検討する上で興味対象と比較する対象であったり、ユーザが興味対象と一緒に購入を考え得る対象であったりするからである。従って、ユーザは、関連商品に興味を持つため、関連商品の情報を望むのである。
【0051】
電子商店街サーバ1は、興味対象の関連商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様が、興味対象の関連商品ではない商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、お気に入りページをユーザ端末3に表示させる。これにより、ユーザが情報を所望する蓋然性がある商品をユーザが見付けることを容易にすることができる。
【0052】
なお、興味対象として特定された商品自体は、興味対象の関連商品ではない。興味対象のお気に入り商品表示領域100の表示態様を視認しやすい表示態様とさせるか否かは任意である。
【0053】
本実施形態においては、興味対象の関連商品の表示順位が、興味対象の関連商品ではない商品の表示順位よりも上位となる。その一方で、電子商店街サーバ1は、関連商品間においては、お気に入りへの登録日時が早いほど表示順位を高くする。その理由は、登録日時が早い商品であるほど、ユーザがお気に入りに登録しておいたことを忘れていたり、情報を忘れていたりする蓋然性が高い商品であるからである。お気に入りへの登録日時が早い商品であるほど、お気に入り商品表示領域100が視認しやすい態様で表示されることで、ユーザは、お気に入りに登録しておいた商品を思い出すことができる。お気に入りへの登録日時が遅い商品は、ユーザが覚えている蓋然性が高いので、お気に入りへの登録日時が早い商品よりも視認性が低くても問題はないと考えられる。
【0054】
次に、具体例を説明する。図3は、あるユーザのお気に入りに登録されている商品の例を示す一覧表である。図4は、お気に入りページの画面表示例を示す図である。図3に示すように、お気に入りには、登録日時の遅い順に、商品A−3、C−3、C−2、B−3、A−2、C−1、B−2、A−1及びB−1が登録されている。従って、興味対象が特定されていない場合、お気に入りページの1ページ目は、図2に示すように表示される。商品A−1、A−2及びA−3のジャンルは食品である。また、商品B−1、B−2及びB−3のジャンルは文房具である。また、商品C−1、C−2及びC−3のジャンルは書籍である。
【0055】
ユーザは、ユーザ端末3を操作することにより、例えば、商品B−4の商品ページを閲覧したとする。商品B−4のジャンルは文房具である。ユーザは、商品ページを閲覧した後、興味対象特定時間が経過する前に、お気に入りページを表示させる操作を行ったとする。このとき、商品B−4は、興味対象として特定される。そして、商品B−1、B−2及びB−3のジャンルは、商品B−4と同一である。従って、商品B−1、B−2及びB−3が、商品B−4の関連商品として選択される。そのため、図4に示すように、商品B−1、B−2、B−3、A−3、C−3の順に、お気に入り商品表示領域100が表示される。関連商品のお気に入り商品表示領域100がまとまって表示されるので、ユーザは、関連商品同士を比較しやすくなる。なお、関連商品であるか否かが分かりやすいように、例えば、関連商品のお気に入り商品表示領域100と関連商品ではない商品のお気に入り商品表示領域100との間の空白を、他の空白よりも広くしてもよい。
【0056】
[1−3.電子商店街サーバの構成]
次に、電子商店街サーバ1の構成について、図5及び図6を用いて説明する。
【0057】
図5は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、電子商店街サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
【0058】
通信部11は、ネットワークNWに接続して、店舗端末2やユーザ端末3等との通信状態を制御するようになっている。
【0059】
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。記憶部12は、本発明における履歴記憶手段及び参照リスト情報記憶手段の一例である。この記憶部12には、会員情報DB12a、ジャンル情報DB12b、店舗情報DB12c、商品情報DB12d、クエリログDB12e、閲覧履歴DB12f、お気に入り情報DB12g等のデータベースが構築されている。「DB」は、データベースの略語である。
【0060】
図6(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。会員情報DB12aには、情報提供システムSに会員登録しているユーザに関する会員情報が登録される。具体的に、会員情報DB12aには、ユーザID、パスワード、ニックネーム、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス、保有ポイント数等のユーザの属性が、ユーザごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。保有ポイント数は、ユーザが保有しているポイントの数である。このポイントは、ユーザが電子商店街で商品を購入するときに、金銭と同等の価値を有するものとして購入代金に充てることができるものである。また、ユーザが電子商店街で商品を購入すると、例えば、購入金額に応じたポイントがユーザに付与される。
【0061】
図6(b)は、ジャンル情報DB12bに登録される内容の一例を示す図である。ジャンル情報DB12bには、商品のジャンルに関するジャンル情報が登録されている。具体的に、ジャンル情報DB12bには、ジャンルID、ジャンル名、ジャンルのレベル、親ジャンルID、子ジャンルIDリスト等のジャンルの属性が、ジャンルごとに対応付けて登録される。ジャンル情報は、例えば、電子商店街の管理者等により設定される。
【0062】
商品のジャンルは、木構造で階層的に定義されている。具体的に、木構造の各ノードが、ジャンルに相当する。ノードの深さが、そのノードに相当するジャンルのレベル(階層)に相当する。ノードの深さは、根に位置するノード(以下、「根ノード」という)からの距離である。レベルの値が大きいほど、レベルとしての深さが深く、レベルの値が小さいほど、レベルとしての深さが浅い。根ノードが有する子ノードに相当するジャンルがレベル1のジャンルである。レベル1のジャンルが最上位のジャンルである。レベル1の各ジャンルに対しては、子ノードに相当するジャンルが、レベル2のジャンルとして定義されている。ここで、あるジャンルC1の子ノードに相当するジャンルC2を、ジャンルC1の「子ジャンル」という。子ジャンルを、サブジャンルともいう。また、このときのジャンルC1を、ジャンルC2の「親ジャンル」という。子ジャンルは、親ジャンルを更に複数に区分したときに、同じような商品が属する範囲である。従って、子ジャンルは親ジャンルに属する。
【0063】
ジャンルIDは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの識別情報である。親ジャンルIDは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの親ジャンルのジャンルIDである。子ジャンルIDリストは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの子ジャンルのジャンルIDのリストである。子ジャンルIDリストは、ジャンル情報によって定義されるジャンルが子ジャンルを有する場合に設定される。
【0064】
図6(c)は、店舗情報DB12cに登録される内容の一例を示す図である。店舗情報DB12cには、電子商店街に出店している店舗に関する店舗情報が登録される。具体的に、店舗情報DB12cには、店舗ID、店舗名、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス等の店舗の属性が、店舗ごとに対応付けて登録される。店舗IDは、店舗の識別情報である。
【0065】
図6(d)は、商品情報DB12dに登録される内容の一例を示す図である。商品情報DB12dには、電子商店街で販売されている商品に関する商品情報が登録される。具体的に、商品情報DB12dには、商品ID、店舗ID、商品コード、ジャンルID、商品名、商品画像のURL(Uniform Resource Locator)、商品説明、商品価格等の商品の属性が、店舗が販売する商品ごとに対応付けて登録される。
【0066】
商品IDは、店舗が、販売する商品を管理するための商品の識別情報である。店舗IDは、商品の販売元の店舗を示す。商品コードは、商品を識別するコード番号である。同一の商品に対しては同一の商品コードが付与される。商品コードとしては、例えば、JAN(Japanese Article Number Code)コードがある。商品IDは、基本的に商品ページと一対一で対応する。従って、商品コードが同一の商品であっても、商品情報が異なる複数の商品に対しては、互いに異なる商品IDが付与される。本実施形態においては、商品IDが互いに異なる商品同士は、互いに異なる商品であるとする。従って、興味対象として特定された商品と商品コードが同一ではあるが商品IDが異なる商品は、興味対象として特定された商品の関連商品として選択される可能性がある。ジャンルIDは、商品が属するジャンルのジャンルIDである。基本的には、最下位のレベルに定義されているジャンル(木構造における葉ノードに相当するジャンル)のジャンルIDが設定されている。つまり、各商品は、最も細分化されたジャンルでジャンル分けされている。商品名は、店舗が付けた商品の名称である。そのため、この商品名は、商品の正式な名称とは異なる場合がある。
【0067】
図6(e)は、クエリログDB12eに登録される内容の一例を示す図である。クエリログDB12eには、クエリログが登録される。クエリログは、ユーザによる検索条件の指定の履歴である。具体的に、クエリログDB12eには、受信日時、検索条件情報及びユーザIDが、検索リクエストが受信されるごとに対応付けて登録される。クエリログは、本発明における履歴の一例である。検索リクエストは、ユーザが検索条件を指定して、商品の検索を要求する操作を行ったときに、ユーザ端末3から電子商店街サーバ1へ送信されるメッセージである。検索リクエストは、検索条件情報を含む。
【0068】
受信日時は、検索リクエストが受信された日時である。検索条件情報は、ユーザにより指定された検索条件を示す情報である。検索条件としてキーワードが指定された場合、検索条件情報は、指定されたキーワードを含む。検索条件としてジャンルが指定された場合、検索条件情報は、指定されたジャンルのジャンルIDを含む。検索条件が複数指定された場合、検索条件情報は、検索条件を示す情報を複数含む。ユーザIDは、検索を要求したユーザを示す。
【0069】
図6(f)は、閲覧履歴DB12fに登録される内容の一例を示す図である。閲覧履歴DB12fには、電子商店街のWebページの閲覧履歴が登録される。具体的に、閲覧履歴DB12fには、閲覧日時、URL、ユーザID及び閲覧時間が、Webページが閲覧されるごとに対応付けて登録される。閲覧履歴は、本発明における履歴の一例である。
【0070】
閲覧日時は、商品ページが閲覧された日時を示す。具体的に、閲覧日時は、電子商店街サーバ1がユーザ端末3へWebページを送信した日時である。URLは、閲覧されたWebページのURLである。電子商店街のWebページのURLは、Webページの種類を特定可能な情報となっている。Webページの種類としては、例えば、トップページ、検索結果ページ、商品ページ、レビュー一覧ページ、店舗ページ、お気に入りページ等がある。また、商品ページ及びレビュー一覧ページのURLは、対応する商品の商品IDを含む。また、店舗ページのURLは、対応する店舗の店舗IDを含む。従って、URLから、如何なる種類のWebページであるか、また、如何なる商品または店舗に関するWebページであるのかを特定することが可能である。ユーザIDは、Webページを閲覧したユーザを示す。
【0071】
閲覧時間は、Webページが閲覧された時間の長さを示す。具体的に、閲覧時間は、Webページがユーザ端末3の画面に表示されていた時間の長さである。閲覧時間の計算方法の一例を説明する。システム制御部14は、あるユーザ端末3へWebページを送信したときに、閲覧日時としての送信日時、送信したWebページのURL及び送信先のユーザ端末3を利用するユーザのユーザIDを、対応付けて閲覧履歴として登録する。その後、システム制御部14は、ユーザ端末3から別のWebページのリクエスト受信したとき、リクエストのReferrerヘッダから、ユーザ端末3が表示しているWebページのURLを取得する。システム制御部14は、ユーザ端末3を利用するユーザのユーザIDと取得したURLとを含む閲覧履歴を検索する。次いで、システム制御部14は、現在日時から、検索した閲覧履歴に含まれる閲覧日時を減算して、閲覧時間を計算する。そして、システム制御部14は、検索した閲覧履歴に閲覧時間を追加する。
【0072】
図6(g)は、お気に入り情報DB12gに登録される内容の一例を示す図である。お気に入り情報DB12gには、ユーザのお気に入りに関するお気に入り情報が登録される。お気に入り情報は、本発明における参照リスト情報の一例である。具体的に、お気に入り情報DB12gには、ユーザID、商品ID及び登録日時等が、お気に入りに商品が登録されるごとに対応付けて登録される。
【0073】
ユーザIDは、お気に入りへの登録を行ったユーザを示す。商品IDは、お気に入りに登録された商品を示す。また、商品IDは、お気に入りに登録された商品の商品ページへの参照に相当する情報である。商品ページへの実際の参照の情報はURLであるが、商品ページのURLは、商品IDから特定することが可能である。なお、商品ページのURLが、商品IDとともにまたは商品IDの代わりにお気に入り情報DB12gに登録されるようになっていてもよい。登録日時は、お気に入りへの登録が行われた日時を示す。登録日時は、本発明における登録時期の一例である。
【0074】
次に、記憶部12に記憶されるその他の情報について説明する。記憶部12には、Webページを表示するためのHTML(HyperText Markup Language)文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等の各種データが記憶されている。また、記憶部12には、管理者等により設定された各種の設定値が記憶されている。設定値としては、例えば、興味対象特定時間等がある。
【0075】
また、記憶部12には、オペレーティングシステム、WWW(World Wide Web)サーバプログラム、DBMS(Database Management System)、電子商取引管理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。電子商取引管理プログラムは、電子商取引に関する各種の処理を実行するためのプログラムである。電子商取引管理プログラムは、興味対象を特定したり、関連商品を選択したり、お気に入りページのお気に入り商品表示領域100の表示態様を決定したりするためのプログラムを含む。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0076】
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
【0077】
システム制御部14は、CPU14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。そして、システム制御部14は、CPU14aが、各種プログラムを読み出し実行することにより、本発明における特定手段、選択手段、制御手段として機能するようになっている。
【0078】
なお、電子商店街サーバ1が、複数のサーバ装置で構成されてもよい。例えば、お気に入りに関する処理を行うサーバ装置、電子商店街において商品の検索や注文等の処理を行うサーバ装置、ユーザ端末3からのリクエストに応じてWebページを送信するサーバ装置、及びデータベースを管理するサーバ装置等が、互いにLAN等で接続されてもよい。
【0079】
[1−4.情報提供システムの動作]
次に、情報提供システムSの動作について、図7乃至図10を用いて説明する。以下では、興味対象の特定方法または関連商品の選択方法の違いに応じて、実施例1から実施例3に分けて動作を説明する。実施例1〜3では、興味対象とジャンルが同一である商品を関連商品とする。また、ジャンルの最下位のレベルを5とする。なお、実施例1〜3のうち、2つ以上の実施例を組み合わせて実施してもよい。
【0080】
[1−4−1.実施例1]
実施例1においては、現時点から興味対象特定時間前までに商品ページ及びレビュー一覧ページの少なくとも何れか一方が閲覧された商品が、興味対象として特定され、興味対象に関連する商品のお気に入り商品表示領域100の表示順位が上位となる。つまり、図3及び図4を用いて説明された態様で、お気に入りページが表示される。
【0081】
図7及び図8は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の実施例1におけるお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。お気に入りページリクエスト受信時処理は、電子商店街サーバ1が、ユーザ端末3からお気に入りページのリクエストを受信したときに開始される。
【0082】
図7に示すように、システム制御部14は、受信したリクエストから、リクエストを送信してきたユーザ端末3を利用するユーザのユーザIDを、要求ユーザIDとして取得する(ステップS1)。例えば、システム制御部14は、ユーザによる情報提供システムSへのログイン時に、ユーザ端末3からユーザIDを受信し、受信したユーザIDをクッキーとしてユーザ端末3に保存させている。そのため、ユーザがログインしている場合には、ユーザ端末3から電子商店街サーバ1へ送信されるリクエストには、要求ユーザIDを含むクッキーが付加されている。
【0083】
次いで、システム制御部14は、要求ユーザIDをユーザIDとして含む閲覧履歴のうち、閲覧日時が、現時点から興味対象特定時間前までの間に含まれる閲覧履歴を、閲覧履歴DB12fから検索する(ステップS2)。なお、閲覧履歴に含まれる閲覧日時は、Webページが表示され始めた日時である。従って、Webページが画面に表示され始めた日時が、現時点から興味対象特定時間前までの間に含まれる閲覧履歴が検索される。しかしながら、例えば、Webページが表示されている間は、Webページが閲覧されていると考えることができる。つまり、Webページが表示され始めてからWebページが画面から消去されるまでの間の何れの時点も、閲覧日時と考えることができる。従って、システム制御部14は、例えば、Webページが画面から消去された日時を、Webページの閲覧日時であるとして、閲覧履歴を検索してもよい。また、システム制御部14は、例えば、Webページが表示され始めた日時と、Webページが画面から消去された日時と、の中間の日時を、Webページの閲覧日時であるとして、閲覧履歴を検索してもよい。閲覧履歴に含まれる閲覧日時に、閲覧履歴に含まれる閲覧時間を加算することにより、Webページの表示が終了した日時を計算することができる。
【0084】
次いで、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたか否かを判定する(ステップS3)。このとき、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができなかったと判定した場合には(ステップS3:NO)、ステップS31に移行する。
【0085】
一方、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたと判定した場合には(ステップS3:YES)、検索された閲覧履歴の中から、商品ページの閲覧履歴とレビュー一覧ページの閲覧履歴とを検索する(ステップS4)。次いで、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたか否かを判定する(ステップS5)。このとき、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができなかったと判定した場合には(ステップS5:NO)、ステップS31に移行する。
【0086】
一方、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたと判定した場合には(ステップS5:YES)、要求ユーザIDをユーザIDとして含むお気に入り情報を、お気に入り情報DB12gから検索する(ステップS6)。そして、システム制御部14は、検索されたお気に入り情報が登録されたリストを、ユーザリストとして生成する。システム制御部14は、ステップS1〜6を実行することにより、特定手段として、閲覧履歴に基づいて、要求IDが示すユーザの興味対象を特定する。ユーザリストは、興味対象として特定された商品の閲覧履歴が登録されるリストである。
【0087】
次いで、システム制御部14は、関連商品リストを初期化する(ステップS7)。関連商品リストは、関連商品のお気に入り情報が登録されるリストである。次いで、システム制御部14は、ジャンルのレベルLに2を設定する(ステップS8)。レベルLのジャンルのうち、興味対象と同一のジャンルに属する商品が、関連商品となる。
【0088】
次いで、システム制御部14は、ステップS4において検索された閲覧履歴のうち1つを選択する。そして、システム制御部14は、選択商品IDとして、選択した閲覧履歴に含まれるURLから、興味対象として特定された商品の商品IDを取得する(ステップS9)。次いで、システム制御部14は、選択商品IDが示す商品と同じレベルLのジャンルに属する商品のお気に入り情報をユーザリストから検索する(ステップS10)。具体的に、システム制御部14は、選択商品IDとしての商品IDを含む商品情報を商品情報DB12dから検索し、検索された商品情報からジャンルIDを取得する。商品情報に設定されているジャンルIDは、レベル5のジャンルのジャンルIDである。そこで、システム制御部14は、ジャンル情報DB12bから、選択商品IDが示す商品のレベルLのジャンルIDを取得する。ジャンル情報には、親ジャンルIDが設定されている。そのため、レベル5のジャンルIDに対応するジャンル情報から、親ジャンルであるレベル4のジャンルIDを取得することができる。システム制御部14は、このような処理を、レベル2のジャンルIDが取得するまで繰り返す。また、システム制御部14は、ユーザリストに登録されている各お気に入り情報から、お気に入りに登録されている商品の商品IDを取得する。次いで、システム制御部14は、取得した商品IDが示す商品のレベルLのジャンルIDを取得する。お気に入りに登録されている商品のレベルLのジャンルIDの取得方法は、選択商品IDが示す商品の場合と同様である。次いで、システム制御部14は、お気に入りに登録されている商品の中から、レベルLのジャンルIDが、興味対象として特定された商品のレベルLのジャンルIDと一致する商品を特定する。そして、システム制御部14は、特定した商品のお気に入り情報を、ユーザリストから取得する。こうして、システム制御部14は、選択商品IDが示す商品と同じレベルLのジャンルに属する商品のお気に入り情報を検索する。システム制御部14は、検索されたお気に入り情報を、関連商品リストに登録する。なお、システム制御部14は、選択商品IDと同じ商品IDを含むお気に入り情報は、関連商品リストに登録しない。つまり、システム制御部14は、興味対象自体は、関連商品として抽出しない。
【0089】
次いで、システム制御部14は、ステップS5において検索された閲覧履歴のうちまだ選択されていない閲覧履歴があるか否かを判定する(ステップS11)。このとき、システム制御部14は、選択されていない閲覧履歴があると判定した場合には(ステップS11:YES)、まだ選択されていない閲覧履歴のうち1つを選択する。そして、システム制御部14は、選択商品IDとして、選択した閲覧履歴から商品IDを取得する(ステップS12)。次いで、システム制御部14は、ステップS10に移行する。
【0090】
システム制御部14は、ステップS10〜S12の処理を繰り返すことにより、興味対象として特定された商品と同じレベルLのジャンルに属する商品の検索を、興味対象として特定された各商品について実行する。なお、ある商品が、興味対象として特定された複数の商品のそれぞれの関連商品である場合がある。そのため、システム制御部14は、ステップS10において関連商品リストにお気に入り情報を登録するとき、同じ商品のお気に入り情報が重複して登録されないようにする。つまり、お気に入りに登録されている各商品について、最大でも1つのお気に入り情報が関連商品リストに登録されるようにする。
【0091】
なお、システム制御部14は、ステップS4において、商品ページ等の閲覧履歴とレビュー一覧ページのうち、閲覧日時が最も遅い閲覧履歴のみを検索してもよい。つまり、システム制御部14は、最後に情報が閲覧された商品のみを、興味対象として特定してもよい。例えば、ユーザが商品A−1の商品ページを閲覧した後に、商品B−1の商品ページを閲覧した場合には、ユーザの興味対象が商品A−1から商品B−1に移ったと考えることもできるからである。この場合、システム制御部14は、ステップS10を1回のみ実行し、ステップS11及びS12は実行しない。また、この場合において、システム制御部14は、閲覧日時が現時点から興味対象特定時間前までである閲覧履歴のうち、閲覧日時が最も遅い閲覧履歴が、商品ページ及びレビュー一覧ページの何れの閲覧履歴でもない場合には、ステップS6〜S16の処理を実行せずに、ステップS31に移行してもよい。つまり、ユーザが、商品ページまたはレビュー一覧ページが表示されている状態から、直接お気に入りページを表示させる操作を行った場合にのみ、現時点で表示されている商品ページまたはレビュー一覧ページに対応する商品を、興味対象として特定してもよい。商品ページやレビュー一覧ページから別のWebページに表示が移った場合には、例えば、ユーザの興味対象が別の何かに移ったり、商品に対する興味を失ったりしたと考えることもできるからである。
【0092】
また、システム制御部14は、商品ページやレビュー一覧ページの閲覧後のユーザによる商品の検索の履歴に基づいて、ユーザが情報を閲覧した商品に対してユーザが興味を失ったか否かを判定してもよい。例えば、ユーザが、商品A−1の商品ページを閲覧した後、商品A−1と関連する検索条件を指定して商品の検索を行ったとする。この場合、商品A−1と関連する商品が検索される蓋然性が高いので、商品A−1に対するユーザの興味は継続していると考えられる。一方、ユーザが、商品A−1との関連性がない検索条件を指定して商品の検索を行ったとする。この場合、商品A−1と関連性がある商品が検索される蓋然性が低いので、ユーザの興味は、商品A−1との関連性がない別の商品に移ったと考えることができる。例えば、商品A−1の商品名が、ユーザが指定したキーワードを含む場合、指定されたキーワードは、商品A−1と関連すると考えられる。また例えば、商品A−1の商品名や商品説明が、ユーザがキーワードとして指定した商品名や商品の型番を含む場合、指定されたキーワードは、商品A−1と関連すると考えられる。また、商品A−1が、ユーザが指定したジャンルに属する商品である場合、指定されたジャンルは、商品A−1と関連すると考えられる。システム制御部14は、ステップS4において、閲覧履歴を検索した後、要求ユーザIDをユーザIDとして含むクエリログのうち、検索された閲覧履歴の閲覧日時よりも、検索リクエストの受信日時が遅いクエリログを、クエリログDB12eから検索する。次いで、システム制御部14は、検索されたクエリログのうち、受信日時が最も遅いクエリログを取得する。そして、システム制御部14は、取得したクエリログに含まれる検索条件情報に基づいて、ユーザにより最後に指定された検索条件が、閲覧履歴が検索された商品と関連するか否かを判定する。最後に指定された検索条件のみが用いられる理由は、最後に指定された検索条件が、ユーザが現時点で興味を有する商品に対して関連性が最も高いと考えられるからである。システム制御部14は、関連すると判定した場合には、ステップS5に移行する。一方、システム制御部14は、関連しないと判定した場合には、ステップS31に移行する。なお、システム制御部14は、閲覧履歴が検索された商品の中から、検索条件情報が示す検索条件を満たす商品を検索してもよい。そして、システム制御部14は、検索条件を満たす商品を、検索条件に関連する商品であると判定してもよい。また、システム制御部14は、ユーザにより最後に指定された検索条件が複数ある場合、少なくとも1つの検索条件が商品と関連する場合に、ステップS5に移行してもよいし、全ての検索条件が商品と関連する場合にのみ、ステップS5に移行してもよい。
【0093】
ステップS11において、システム制御部14は、全ての閲覧履歴を選択したと判定した場合には(ステップS11:NO)、関連商品として最終的に選択される関連商品の数が予め設定された関連商品最大数以下となるように、興味対象に関連する商品の範囲を調整する。範囲を調整する理由は、関連商品として最終的に選択される商品の数が多すぎないようにするためである。関連商品の数が多すぎると、ユーザがお気に入りページから全ての関連商品を確認するのが面倒になる場合があるからである。関連商品最大数は、例えば、電子商店街の管理者等により設定されて、記憶部12に記憶されている。関連商品最大数は、最大表示件数と同一であってもよい。これにより、ユーザは、最初に表示されるお気に入りページで、全ての関連商品の情報を確認することができる。また、関連商品最大数は、最大表示件数よりも多くても少なくてもよい。
【0094】
先ず、システム制御部14は、関連商品リストに登録されているお気に入り情報の数を、関連商品数として数える。そして、システム制御部14は、関連商品数が関連商品最大数以下であるか否かを判定する(ステップS13)。このとき、システム制御部14は、関連商品数が関連商品最大数以下ではないと判定した場合には(ステップS13:NO)、レベルLに1を加算する(ステップS14)。次いで、システム制御部14は、興味対象として特定された商品と同じレベルLのジャンルには属さない商品のお気に入り情報を、関連商品リストから削除する(ステップS15)。具体的に、システム制御部14は、興味対象として特定された商品のレベルLのジャンルIDと、関連商品リストにお気に入り情報が登録されている商品のレベルLのジャンルIDを、ステップS10の場合と同様に取得する。次いで、システム制御部14は、レベルLのジャンルIDが、興味対象として特定された商品のレベルLのジャンルIDと異なる商品を特定する。興味対象として特定された商品が複数ある場合、システム制御部14は、レベルLのジャンルIDが、興味対象として特定された各商品のレベルLのジャンルIDの何れとも異なる商品を特定する。そして、システム制御部14は、特定した商品のお気に入り情報を、関連商品リストから削除する。こうして、システム制御部14は、興味対象に関連する商品の範囲を狭くする。興味対象に関連する商品の範囲が狭くなるほど、関連商品として選択される商品と興味対象との関連性が高くなる。
【0095】
次いで、システム制御部14は、レベルLが5であるか否かを判定する(ステップS16)。このとき、システム制御部14は、レベルLが5ではないと判定した場合には(ステップS16:NO)、ステップS13に移行する。そして、システム制御部14は、関連商品数が関連商品最大数以下であると判定した場合(ステップS13:YES)、または、レベルLが5であると判定した場合には(ステップS16:YES)、ステップS31に移行する。システム制御部14は、ステップS7〜S16の処理を実行することにより、選択手段として、お気に入りに登録されている商品の中から、興味対象に関連する商品を選択する。なお、ステップS8で設定されるレベルLの初期値は2となっていたが、レベルLの初期値は2以外であってもよい。また、システム制御部14は、ステップS13〜S16の処理を行わなくてもよい。つまり、システム制御部14は、ステップ8で設定されたレベルにおいて、興味対象として特定された商品と同じジャンルに属する商品を、全て関連商品として選択してもよい。
【0096】
図8に示すステップS31において、システム制御部14は、お気に入りページのHTML文書のテンプレートを、記憶部12から取得する(ステップS31)。次いで、システム制御部14は、設定済リストを初期化する(ステップS32)。設定済リストは、お気に入りに登録されている商品のうち、お気に入りページのHTML文書のテンプレートに、お気に入り商品表示領域100の表示用のデータが設定された商品の商品IDが登録される。次いで、システム制御部14は、表示順位Rに1を設定する(ステップS33)。
【0097】
次いで、システム制御部14は、関連商品リストにお気に入り情報が1つ以上登録されているか否かを判定する(ステップS34)。このとき、システム制御部14は、関連商品リストにお気に入り情報が1つ以上登録されていると判定した場合には(ステップS34:YES)、関連商品リストに登録されているお気に入り情報のうち、登録日時が最も早いお気に入り情報を1つ取得する(ステップS35)。次いで、システム制御部14は、取得したお気に入り情報を関連商品リストから削除する(ステップS36)。一方、システム制御部14は、関連商品リストにお気に入り情報が1つも登録されていないと判定した場合には(ステップS34:NO)、ユーザリストに登録されているお気に入り情報の中から、設定済リストに商品IDが登録されていない商品のお気に入り情報を1つ取得する(ステップS37)。このとき、システム制御部14は、登録日時が最も遅いお気に入り情報を1つ取得する。
【0098】
システム制御部14は、ステップS36またはステップS37の処理を終えると、取得したお気に入り情報に対応するお気に入り商品表示領域100の表示用のデータを、取得したテンプレートに設定する(ステップS38)。具体的に、システム制御部14は、取得したお気に入り情報に含まれる商品IDに対応する商品情報を、商品情報DB12dから取得する。次いで、システム制御部14は、取得した商品情報から、商品名、店舗ID、商品価格、商品画像のURL等を取得する。また、システム制御部14は、商品IDや店舗IDに基づいて、商品ページのURLや店舗ページのURLを生成する。次いで、システム制御部14は、商品名、商品価格、お気に入りへの登録日時、URL等を含むデータを生成する。そして、システム制御部14は、生成したデータをテンプレートに設定する。システム制御部14は、お気に入り商品表示領域100の表示用のデータを設定すると、お気に入り情報に含まれる商品IDを設定済リストに登録する(ステップS39)。
【0099】
次いで、システム制御部14は、表示順位Rが最大表示件数の値未満であるか否かを判定する(ステップS40)。このとき、システム制御部14は、表示順位Rが最大表示件数の値未満であると判定した場合には(ステップS40:YES)、ユーザリストに登録されているお気に入り情報の中に、設定済リストに商品IDが登録されていない商品のお気に入り情報があるか否かを判定する(ステップS41)。このとき、システム制御部14は、設定済リストに商品IDが登録されていない商品のお気に入り情報があると判定した場合には(ステップS41:YES)、表示順位Rに1を加算する(ステップS42)。次いで、システム制御部14は、ステップS34に移行する。
【0100】
システム制御部14は、ステップS34〜S42の処理を繰り返すことにより、お気に入り商品表示領域100の表示用のデータを最大表示件数分設定するか、または、全てのお気に入りの商品についてお気に入り商品表示領域100の表示用のデータを設定するまで、お気に入り商品表示領域100の表示用のデータを設定する。関連商品が1つ以上選択されている場合、お気に入りへの登録日時が早い関連商品の順に、お気に入り商品表示領域100の表示用のデータが設定される。全ての関連商品についてのデータが設定された後、関連商品ではない商品の中から、お気に入りへの登録日時が遅い商品の順に、お気に入り商品表示領域100の表示用のデータが設定される。システム制御部14は、各お気に入り商品表示領域100の表示用のデータを設定するとき、後にデータが設定されるお気に入り商品表示領域100が、先にデータが設定されたお気に入り商品表示領域100よりも下位に表示されるように設定を行う。
【0101】
そして、システム制御部14は、表示順位Rが最大表示件数の値未満ではないと判定した場合(ステップS40:NO)、または、設定済リストに商品IDが登録されていない商品のお気に入り情報がないと判定した場合には(ステップS41:NO)、データの設定により完成したお気に入りページのHTML文書を、リクエストを送信してきたユーザ端末3へ送信する(ステップS43)。システム制御部14は、この処理を終えると、お気に入りページリクエスト受信時処理を終了させる。
【0102】
お気に入りページのHTML文書を受信したユーザ端末3は、受信したHTML文書に基づいて、お気に入りページを画面に表示する。このとき、システム制御部14は、お気に入り商品表示領域100の表示用のデータが設定された順に、各お気に入り商品表示領域100を表示する。こうして、システム制御部14は、制御手段として、興味対象の関連商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様が、興味対象の関連商品ではない商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様よりも視認しやすい態様となるように、お気に入りの一覧をユーザ端末3に表示させる。また、システム制御部14は、興味対象の各関連商品のお気に入り商品表示領域100を、お気に入りへの登録日時が早い順にユーザ端末3に表示させる。
【0103】
[1−4−2.実施例2]
実施例2においては、現時点から興味対象特定時間前までに商品ページ及びレビュー一覧ページの少なくとも何れか一方が閲覧された商品のうち、商品ページまたはレビュー一覧ページ閲覧時間が、予め設定された閲覧最短時間よりも短い商品は、興味対象から除外される。情報が閲覧された時間が短い商品は、ユーザが興味を持たなかった商品であると考えられるからである。例えば、ユーザが検索結果ページから誤って商品を選択した場合、商品ページは表示されるが、ユーザは直ぐに検索結果ページの表示に戻す操作等を行う。また例えば、ユーザは、商品ページを表示させたが、商品ページに表示された情報により、ユーザが興味を持つ商品ではないことが比較的短い時間で理解すると、ユーザは直ぐに検索結果ページの表示に戻す操作等を行う。閲覧最短時間は、例えば、電子商店街の管理者等により設定されて、記憶部12に記憶されている。閲覧最短時間は、例えば、興味対象特定時間以下に設定されてもよい。例えば、興味対象特定時間を1時間とし、閲覧最短時間を5秒としてもよい。閲覧最短時間は、本発明における第2時間の一例である。
【0104】
具体例を説明する。図3に示すようにお気に入りに商品が登録されている状態で、ユーザは、商品A−4の商品ページを2分間閲覧したとする。商品A−4のジャンルは食品である。その後、ユーザは、商品B−4の商品ページを3秒間閲覧する。閲覧最短時間は5秒であるとする。そして、商品A−4の商品ページの閲覧日時から興味対象特定時間が経過する前に、お気に入りページを表示されるとする。実施例1の場合、商品A−4及び商品B−4が興味対象として特定される。または、例えば、商品B−4のみが興味対象として特定される。一方、実施例2では、商品A−4のみが興味対象として特定される。従って、お気に入りページには、商品A−1、A−2、A−3、C−3、C−2の順に、お気に入り商品表示領域100が表示される。
【0105】
図9は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の実施例2におけるお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。図9において、図7と同様の処理については同様の符号を付してある。ステップS31〜S43の処理は、図8に示す処理と同様である。
【0106】
図9に示すように、システム制御部14は、実施例1の場合と同様に、ステップS1〜S3を実行する。ステップS3において、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたと判定した場合には(ステップS3:YES)、検索された閲覧履歴の中から、閲覧時間が閲覧最短時間以上である閲覧履歴を検索する(ステップS51)。次いで、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたか否かを判定する(ステップS52)。このとき、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができなかったと判定した場合には(ステップS52:NO)、ステップS31に移行する。
【0107】
一方、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたと判定した場合には(ステップS52:YES)、ステップS51において検索された閲覧履歴の中から、商品ページの閲覧履歴とレビュー一覧ページの閲覧履歴とを検索する(ステップS4)。その後、システム制御部14は、実施例1の場合と同様に、ステップS5〜S16、S31〜S43を実行する。
【0108】
[1−4−3.実施例3]
実施例3においては、興味対象の関連商品のうち、興味対象として特定された商品よりもユーザにとって取引上有利な商品のお気に入り商品領域100の表示態様のみが、視認しやすい態様となる。ユーザは、商品ページ等で情報を閲覧した興味対象の商品と、お気に入りに登録されている商品とを比較して、購入する商品を検討することがある。ユーザは、複数の商品の中から、購入する商品を選択するとき、極力ユーザに取引上有利な商品を選択すると考えられる。従って、興味対象として特定された商品よりもユーザに有利な商品の方が、ユーザに不利な商品よりも、ユーザが情報を所望する蓋然性が高い。
【0109】
ユーザにとって取引上有利な商品であるか否かは、商品の属性に基づいて判定される。有利な商品であるか否かを判定可能な属性項目としては、例えば、商品価格がある。商品価格が低い商品であるほど、ユーザにとって有利な商品である。なお、有利な商品であるか否かを判定可能な属性項目は、商品価格に限られるものではない。有利な商品であるか否かを判定可能な属性項目としては、例えば、商品の配送方法、商品の送料、ポイント付与率、商品の在庫数、商品の評価値等がある。これらの情報が、商品情報に含まれてもよい。配送方法として、商品が注文された日の翌日までに必ず配達される配送方法の方が、注文された日の翌日まで配達されるとは限らない配送方法よりも、ユーザに有利である。また、送料が低いほど、ユーザに有利である。ポイント付与率とは、ユーザが商品を購入した場合に、ユーザに対して付与されるポイントの商品価格に対する割合である。ポイント付与率が高いほど、ユーザに有利である。在庫数が多いほど、ユーザに有利である。評価値が高いほど、ユーザに有利である。なお、商品価格と送料とを合算して得られる総購入費用も、有利な商品であるか否かを判定可能な属性項目である。総購入費用が低いほど、ユーザに有利である。
【0110】
具体例を説明する。図3に示すようにお気に入りに商品が登録されている状態で、ユーザは、商品C−4の商品ページを閲覧したとする。商品C−4のジャンルは書籍である。また、商品C−4の価格は、1500円である。一方、商品C−1、C−2及びC−3の価格は、1000円、1300円及び1600円である。ユーザは、商品ページを閲覧した後、興味対象特定時間が経過する前に、お気に入りページを表示させる操作を行ったとする。すると、商品C−4が興味対象として特定される。商品C−1、C−2及びC−3のジャンルは、商品C−4と同一である。商品C−1、C−2及びC−3のうち、商品C−1及びC−2のみの価格が、商品C−4の価格よりも低い。そのため、商品C−1及びC−2が関連商品として選択される。従って、お気に入りページには、商品C−1、C−2、A−3、C−3、B−3の順に、お気に入り商品表示領域100が表示される。
【0111】
図10は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の実施例3におけるお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。図10において、図7と同様の処理については同様の符号を付してある。ステップS31〜S43の処理は、図8に示す処理と同様である。
【0112】
図10に示すように、システム制御部14は、実施例1の場合と同様に、ステップS1〜S9を実行する。次いで、システム制御部14は、選択商品IDが示す商品と同じレベルLのジャンルに属する商品のお気に入り情報をユーザリストから検索する(ステップS61)。この処理内容は、実施例1におけるステップS10の場合と基本的に同様である。ただし、この時点では、関連商品リストに対する登録は行われない。
【0113】
次いで、システム制御部14は、検索されたお気に入り情報の中から、選択商品IDが示す商品よりもユーザに有利な商品のお気に入り情報を抽出し、抽出されたお気に入り情報を、関連商品リストに登録する(ステップS62)。具体的に、システム制御部14は、選択商品IDが示す商品の商品情報から商品価格を取得する。また、システム制御部14は、検索されたお気に入り情報に含まれる商品IDに対応する商品情報から、商品価格を取得する。次いで、システム制御部14は、選択商品IDが示す商品の商品価格と、検索されたお気に入り情報に対応して取得した商品価格を比較する。そして、システム制御部14は、選択商品IDが示す商品よりも商品価格が低い商品のお気に入り情報を、関連商品リストに登録する。その後、システム制御部14は、実施例1の場合と同様に、ステップS11〜S16、S31〜S43を実行する。
【0114】
上記各実施例においては、興味対象とジャンルが同一であることが、関連商品の条件とされていた。以下では、関連商品の条件を別の条件とした場合について説明する。
【0115】
興味対象とメーカーが同一であることを、関連商品の条件とする場合、例えば、商品情報に、商品のメーカーを示す情報が含まれる。または、記憶部12には、商品コード別に商品に関する情報が登録されるカタログDBが構築されていてもよい。そして、商品コード別の商品の情報に、商品のメーカーを示す情報が含まれていてもよい。システム制御部14は、例えば、図7に示すステップS9の処理を終えた後、興味対象として特定された商品とメーカーが同じ商品のお気に入り情報をユーザリストから検索して、関連リストに登録する。そして、システム制御部14は、ステップS11に移行する。また、システム制御部14は、全ての閲覧履歴を選択したと判定した場合には(ステップS11:NO)、ステップS13〜S16の処理を実行せずに、ステップS31に移行する。
【0116】
興味対象と販売元の店舗が同一であることを、関連商品の条件とする場合、システム制御部14は、ステップS9の処理を終えた後、興味対象として特定された商品と販売元の店舗が同じ商品のお気に入り情報をユーザリストから検索する。この場合も、システム制御部14は、S13〜S16の処理を実行しない。
【0117】
興味対象との関係が主商品とオプション品との関係であることを、関連商品の条件とする場合、例えば、記憶部12に、主商品の商品コードとオプション品の商品コードとが対応付けて登録される関連商品DBが構築される。システム制御部14は、ステップS9の処理を終えた後、関連商品DBに基づいて、興味対象として特定された商品に対する主商品である商品のお気に入り情報と、興味対象として特定された商品に対するオプション品である商品のお気に入り情報と、をユーザリストから検索する。この場合も、システム制御部14は、S13〜S16の処理を実行しない。
【0118】
また、システム制御部14は、上述した複数の条件のうち2つ以上の条件を組み合わせて、関連商品を選択してもよい。ここで、組み合わせられた条件に、興味対象とジャンルが同一であるという条件を含む場合、システム制御部14は、ステップS13〜S16の処理を実行してもよい。
【0119】
以上説明したように、本実施形態によれば、電子商店街サーバ1のシステム制御部14が、記憶部12に記憶される閲覧履歴に基づいて、ユーザが興味を持つ商品を興味対象として特定し、お気に入りに登録されている商品の中から、興味対象として特定された商品に関連する商品を選択し、選択された商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様が、選択されていない商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、お気に入りの一覧を表示させる。そのため、お気に入りに登録された商品の中からユーザが情報を望む蓋然性がある商品をユーザが見付けることを容易にすることができる。これにより、お気に入りページから商品をユーザが見付けるために発生するユーザ端末3からのリクエストを減らすことができる。
【0120】
また、システム制御部14が、現時点から興味対象特定時間前までの間に商品ページが閲覧された商品を、興味対象として特定する。そのため、ユーザが興味を持っている蓋然性が高い商品を特定することができる。
【0121】
また、システム制御部14が、商品ページの表示時間の長さが閲覧最短時間未満である商品を、興味対象から除いてもよい。これにより、商品ページが最近閲覧された商品ではあっても、ユーザが興味を持つ蓋然性が低い商品に関連する商品の情報は、視認しやすい態様で表示されないので、ユーザが情報を望む蓋然性がある商品をユーザが見付けることが、より容易になる。
【0122】
また、システム制御部14が、関連商品として選択された商品のお気に入り商品表示領域100の表示順位が、選択されていない商品のお気に入り商品表示領域100の表示順位よりも上位となる表示態様で、お気に入りを表示させてもよい。これにより、お気に入りに登録されている商品のお気に入り商品表示領域100を同時に表示することが可能な商品の数が限られている場合であっても、ユーザが情報を望む商品を見付けることを容易にすることができる。
【0123】
また、システム制御部14が、記憶部12に記憶されたお気に入り情報に含まれる登録日時が早い商品の順に、選択された商品のお気に入り商品表示領域100を表示させてもよい。これにより、ユーザが情報を望む商品がお気に入りに登録されていることをユーザが思い出すことを容易にすることができる。
【0124】
また、システム制御部14が、興味対象として特定された商品に関連する商品のうち、特定された商品よりもユーザにとって取引上有利な商品を選択してもよい。これにより、ユーザが興味を持つ商品に関連する商品ではあっても、ユーザが興味を持つ蓋然性が低い商品に関連する商品のお気に入り商品表示領域100は、視認しやすい態様で表示されないので、ユーザが情報を望む蓋然性がある商品をユーザが見付けることが、より容易になる。
【0125】
[2.第2実施形態]
第1実施形態においては、商品が興味対象として特定されていた。これに対し、以下に説明する第2実施形態では、店舗が興味対象として特定される。ユーザが店舗ページを閲覧した場合、ユーザは、閲覧した店舗ページに対応する店舗に対して興味を持ったと考えられる。店舗に関連する商品は、店舗が販売する商品である。ユーザが興味を持った店舗が販売する商品も、ユーザが興味を持つ蓋然性がある商品であるからである。その理由は、ユーザは、興味を持った店舗から商品を購入しようと考えるからである。
【0126】
興味対象とするものと、関連商品の選択方法とを除いて、第2実施形態における情報提供システムSの構成、電子商店街サーバ1の構成及び処理内容は、第1実施形態の場合と基本的に同様である。
【0127】
図11は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14のお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。図11において、図7と同様の処理については同様の符号を付してある。ステップS31〜S43の処理は、図8に示す処理と同様である。
【0128】
図11に示すように、システム制御部14は、第1実施形態の場合と同様に、ステップS1〜S3を実行する。ステップS3において、システム制御部14は、該当する閲覧履歴を検索することができたと判定した場合には(ステップS3:YES)、検索された閲覧履歴の中から、店舗ページの閲覧履歴を検索する(ステップS71)。次いで、システム制御部14は、第1実施形態の場合と同様に、ステップS5〜S7を実行する。
【0129】
次いで、システム制御部14は、選択店舗IDとして、選択した閲覧履歴に含まれるURLから、店舗ページが閲覧された店舗の店舗IDを取得する(ステップS72)。選択店舗IDが示す店舗は、興味対象として特定された店舗のうちの1つである。次いで、システム制御部14は、選択店舗IDが示す店舗が販売する商品のお気に入り情報をユーザリストから検索する(ステップS73)。具体的に、システム制御部14は、ユーザリストに登録されている各お気に入り情報から、お気に入りに登録されている商品の商品IDを取得する。次いで、システム制御部14は、取得した商品IDに対応する商品情報から、店舗IDを取得する。次いで、取得した店舗IDが選択店舗IDと一致する商品を特定する。そして、システム制御部14は、特定した商品のお気に入り情報を関連商品リストに登録する。
【0130】
次いで、システム制御部14は、ステップS71において検索された閲覧履歴のうちまだ選択されていない閲覧履歴があるか否かを判定する(ステップS11)。このとき、システム制御部14は、選択されていない閲覧履歴があると判定した場合には(ステップS11:YES)、まだ選択されていない閲覧履歴のうち1つを選択する。そして、システム制御部14は、選択店舗IDとして、選択した閲覧履歴から店舗IDを取得する(ステップS74)。次いで、システム制御部14は、ステップS73に移行する。一方、システム制御部14は、全ての閲覧履歴を選択したと判定した場合には(ステップS11:NO)、第1実施形態の場合と同様に、ステップS31〜S43を実行する。
【0131】
なお、システム制御部14は、第1実施形態の実施例2の場合と同様に、店舗ページの閲覧時間が閲覧最短時間よりも短い店舗は、興味対象から除外してもよい。
【0132】
以上説明したように、本実施形態によれば、電子商店街サーバ1のシステム制御部14が、記憶部12に記憶される閲覧履歴に基づいて、ユーザが興味を持つ店舗を興味対象として特定し、お気に入りに登録されている商品の中から、興味対象として特定された店舗に関連する商品を選択し、選択された商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様が、選択されていない商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、お気に入りの一覧を表示させる。そのため、お気に入りに登録された商品の中からユーザが情報を望む蓋然性がある商品をユーザが見付けることを容易にすることができる。
【0133】
[3.第3実施形態]
以下に説明する第3実施形態では、検索条件が興味対象として特定される。ユーザは、例えば、これから興味を持つかもしれない商品や、ユーザが既に興味を持ってお気に入りに登録されている商品に関連する商品を検索するため、興味を持つ商品の特徴あるいは属性を検索条件として指定する。従って、ユーザにより指定された検索条件に対してユーザは興味を持っていると考えることができる。指定された検索条件に関連する商品は、検索条件を満たす商品である。
【0134】
興味対象とするものと、関連商品の選択方法とを除いて、第3実施形態における情報提供システムSの構成、電子商店街サーバ1の構成及び処理内容は、第1実施形態の場合と基本的に同様である。
【0135】
図12は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14のお気に入りページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。図12において、図7と同様の処理については同様の符号を付してある。ステップS31〜S43の処理は、図8に示す処理と同様である。
【0136】
図12に示すように、システム制御部14は、第1実施形態の場合と同様に、ステップS1を実行する。次いで、システム制御部14は、要求ユーザIDとしてのユーザIDを含むクエリログのうち、受信日時が、現時点から興味対象特定時間前までの間に含まれるクエリログを、クエリログDB12eから検索する(ステップS81)。興味対象特定時間は、本発明における第3時間の一例である。なお、第3実施形態における興味対象特定時間の長さは、第1実施形態における興味対象特定時間の長さと同じであってもよいし、異なっていてもよい。次いで、システム制御部14は、該当するクエリログを検索することができたか否かを判定する(ステップS82)。このとき、システム制御部14は、該当するクエリログを検索することができなかったと判定した場合には(ステップS82:NO)、ステップS31に移行する。一方、システム制御部14は、該当するクエリログを検索することができたと判定した場合には(ステップS82:YES)、第1実施形態の場合と同様に、ステップS6及びS7を実行する。
【0137】
次いで、システム制御部14は、検索されたクエリログのうち1つを選択する。そして、システム制御部14は、選択したクエリログから検索条件情報を取得する(ステップS83)。取得された検索条件情報は、興味対象として特定された検索条件のうちの1つを示す。次いで、システム制御部14は、取得された検索条件情報が示す検索条件を満たす商品のお気に入り情報をユーザリストから検索する(ステップS84)。具体的に、システム制御部14は、ユーザリストに登録されている各お気に入り情報から、お気に入りに登録されている商品の商品IDを取得する。次いで、システム制御部14は、取得した商品IDに対応する商品情報を取得する。検索条件としてキーワードが指定されている場合、システム制御部14は、商品情報に含まれる商品名及び商品説明のうち少なくとも何れか一方が、指定されたキーワードを含む商品を検索する。また、検索条件としてジャンルが指定されている場合、システム制御部14は、商品情報に含まれるジャンルIDに基づいて、指定されたジャンルに属する商品を検索する。検索条件が複数設定されている場合、システム制御部14は、全ての検索条件を満たす商品を検索してもよいし、少なくとも1つの検索条件を満たす商品を検索してもよい。システム制御部14は、検索された商品のお気に入り情報を、関連商品リストに登録する。
【0138】
次いで、システム制御部14は、検索されたクエリログのうちまだ選択されていないクエリログがあるか否かを判定する(ステップS85)。このとき、システム制御部14は、選択されていないクエリログがあると判定した場合には(ステップS85:YES)、まだ選択されていないクエリログのうち1つを選択する。そして、システム制御部14は、選択したクエリログから、検索条件を取得する(ステップS86)。次いで、システム制御部14は、ステップS84に移行する。一方、システム制御部14は、全てのクエリログを選択したと判定した場合には(ステップS85:NO)、第1実施形態の場合と同様に、ステップS31〜S43を実行する。
【0139】
以上説明したように、本実施形態によれば、電子商店街サーバ1のシステム制御部14が、記憶部12に記憶されるクエリログに基づいて、現時点から興味対象特定時間前までの間に指定された検索条件を興味対象として特定し、お気に入りに登録されている商品の中から、興味対象として特定された検索条件で検索可能な商品を選択し、選択された商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様が、選択されていない商品のお気に入り商品表示領域100の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、お気に入りの一覧を表示させる。そのため、お気に入りに登録された商品の中からユーザが情報を望む蓋然性がある商品をユーザが見付けることを容易にすることができる。
【0140】
なお、第1実施形態から第3実施形態までの実施形態のうち2つ以上の実施形態が組み合わせられてもよい。例えば、商品、店舗及び検索条件がそれぞれ興味対象として特定されてもよい。また例えば、商品、店舗及び検索条件のうち、閲覧日時または検索リクエストの受信日時が最も遅いもののみが、興味対象として特定されてもよい。
【0141】
また、上記各実施形態において、電子商取引サーバ1は、商品表示領域100の表示態様として、表示順位を制御していた。しかしながら、電子商取引サーバ1は、表示態様として、例えば、商品表示領域100の大きさ、商品表示領域100中の文字の大きさや太さ、商品表示領域100中の文字の色や透明度等を制御し、これにより、関連商品の商品表示領域100の表示態様を相対的に視認しやすい表示態様に変化させたり、関連商品ではない商品の商品表示領域100の表示態様を相対的に視認しにくい表示態様に変化させたりしてもよい。
【0142】
また、上記各実施形態においては、お気に入りページにおける各お気に入りの商品の情報の表示態様に、本発明が適用されていた。しかしながら、閲覧履歴ページにおける各閲覧履歴に表示態様に本発明が適用されてもよい。閲覧履歴ページは、商品ページの閲覧履歴を表示するWebページである。具体的には、商品ページが閲覧された商品の商品名、商品の販売元の店舗の店舗名、商品の画像、商品価格等が表示される。商品名及び商品の画像には、それぞれ、対応する商品ページへのリンクが埋め込まれている。従って、ユーザが商品名または商品の画像を選択すると、対応する商品ページを表示させることができる。商品ページが閲覧された各商品の情報は、基本的に、閲覧日時が遅い順に表示される。一方、興味対象が特定されて、興味対象の関連商品が選択された場合には、例えば、関連商品の情報の表示順位が、関連商品ではない商品の情報の表示順位よりも高くなるように、閲覧履歴ページが表示される。また、関連商品の間では、例えば、商品ページの閲覧日時が早い商品であるほど、表示順位が高くなる。お気に入りページリクエスト受信時処理の処理内容は、対象となるWebページがお気に入りページではなく、閲覧履歴ページとなり、関連商品を選択するための情報が、お気に入り情報ではなく、閲覧履歴となること以外、第1実施形態の場合と基本的に同様である。
【0143】
また、上記各実施形態においては、本発明における取引対象が商品に適用されていた。しかしながら、取引対象がサービスに適用されてもよい。そして、電子商取引のシステムとして、サービスの予約が可能なシステムに本発明が適用されてもよい。サービスの予約としては、例えば、宿泊施設の宿泊予約、ゴルフ場等の競技施設の利用予約、交通機関の座席の予約等がある。また、興味対象が、サービス、サービスを提供する施設、サービスを提供する提供者等に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0144】
1 電子商店街サーバ
2 店舗端末
3 ユーザ端末
11 通信部
12 記憶部
12a 会員情報DB
12b ジャンル情報DB
12c 店舗情報DB
12d 商品情報DB
12e クエリログDB
12f 閲覧履歴DB
12g お気に入り情報DB
13 入出力インターフェース
14 システム制御部
14a CPU
14b ROM
14c RAM
15 システムバス
NW ネットワーク
S 情報提供システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定手段と、
取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定手段により特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、ユーザによる前記取引対象情報の閲覧の前記履歴に基づいて、現時点から予め定められた第1時間前までの間に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を、前記興味対象として特定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、前記取引対象情報の表示時間の長さを含む前記履歴に基づいて、前記取引対象情報の表示時間の長さが予め定められた第2時間未満である取引対象を、前記興味対象から除くことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記制御手段は、前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示順位が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示順位よりも上位となる表示態様で、前記参照リストを表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置において、
前記制御手段は、前記参照リストに登録された取引対象を識別する情報と、該取引対象の参照リストへの登録時期と、を対応付けて記憶する参照リスト情報記憶手段に記憶された前記登録時期が早い取引対象の順に、前記選択手段により選択された取引対象を示す情報を表示させることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、ユーザが興味を持つ取引対象を前記興味対象として特定し、
前記選択手段は、前記特定手段により特定された取引対象に関連する取引対象のうち、前記特定手段により特定された取引対象よりもユーザにとって取引上有利な取引対象を選択することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、取引対象の検索に用いられた検索条件のユーザによる指定の前記履歴に基づいて、現時点から予め定められた第3時間前までの間に指定された前記検索条件を、前記興味対象として特定し、
前記選択手段は、前記特定手段により特定された前記検索条件で検索可能な取引対象を選択することを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定ステップと、
取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定ステップにおいて特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおいて選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択ステップにおいて選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
情報処理装置に含まれるコンピュータを、
履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定手段、
取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定手段により特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択手段、及び、
前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御手段、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項10】
情報処理装置に含まれるコンピュータを、
履歴記憶手段に記憶される、取引対象に対するユーザの行為の履歴に基づいて、ユーザの興味対象を特定する特定手段、
取引対象に関する取引対象情報への参照を保持する参照リストに登録されている取引対象の中から、前記特定手段により特定された前記興味対象に関連する取引対象を選択する選択手段、及び、
前記選択手段により選択された取引対象を示す情報の表示態様が、前記選択手段により選択されていない取引対象を示す情報の表示態様よりも視認しやすい表示態様となるように、前記参照リストを表示させる制御手段、
として機能させる情報処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記憶されていることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−114567(P2013−114567A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262036(P2011−262036)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】