説明

情報処理装置、情報処理方法およびコンピュータプログラム

【課題】ユーザにとって自然な操作入力によって直感的に機能を実行させるための処理を行う情報処理装置を提供する。
【解決手段】本技術の情報処理装置は、表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定する位置判定部と、表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定する操作入力判定部と、位置判定部および操作入力判定部の判定結果に基づいて、第1の情報の表示位置を移動させ、移動された第1の情報が表示されていた位置に第2の情報を表示させる表示処理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法およびコンピュータプログラムに関し、より詳細には、表示部に表示された情報に関連する関連情報の呼び出し処理を行う情報処理装置、情報処理方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等のモバイル端末やタブレット端末では、端末上に物理ボタンが設けられていない、あるいは少数のみ設けて、タッチパネル上での操作入力を基本としている。これらの端末では、従来のキー操作による入力を基本とする情報端末ではできなかった、タップやフリック、ピンチイン・ピンチアウト等のジェスチャによる操作入力が可能となる(例えば、特許文献1)。
【0003】
その一方で、物理ボタン数の少なさやタッチパネル上で行うことのできる操作入力の数、またモバイル端末においては表示領域の制限も加わり、表示領域に表示する情報や操作入力によって実行される機能の割り当てには工夫が必要である。例えば、表示領域に表示されたアイテムからコンテキストに沿ったメニューを呼び出すメニュー呼び出し機能を長押し操作に割り当てられている場合に、対象となるアイテムが長押しされるとメニューが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−108061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、長押し操作によりメニューを呼び出す方法は直感的ではないため、ユーザがその操作を気付かないことが多い。対象となるアイテム近辺に予めコンテキストに沿ったメニューを表示させてもよいがデザイン上煩雑となり、表示領域の狭いモバイル端末においてはメニューを予め表示させるスペースを確保するのも困難である。
【0006】
そこで、ユーザにとって自然な操作入力によって直感的に機能を実行させるようにする手法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定する位置判定部と、表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定する操作入力判定部と、位置判定部および操作入力判定部の判定結果に基づいて、第1の情報の表示位置を移動させ、移動された第1の情報が表示されていた位置に第2の情報を表示させる表示処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
本開示によれば、第1の情報に挟持された表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われると、第1の情報が移動して当該第1の情報に関連する第2の情報が表示される。このとき、第1の情報を表示オブジェクトの操作入力によって移動させることで、ユーザは第2の情報を直感的にわかり易い操作で表示させることができる。
【0009】
また、本開示によれば、表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定するステップと、表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定するステップと、接触判定および操作入力判定の判定結果に基づいて、第1の情報の表示位置を移動させ、移動された第1の情報が表示されていた位置に第2の情報を表示させるステップと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0010】
さらに、本開示によれば、コンピュータを、表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定する位置判定部と、表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定する操作入力判定部と、位置判定部および操作入力判定部の判定結果に基づいて、第1の情報の表示位置を移動させ、移動された第1の情報が表示されていた位置に第2の情報を表示させる表示処理部と、を備える、情報処理装置として機能させるコンピュータプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本開示によれば、ユーザにとって自然な操作入力によって直感的に機能を実行させるようにする情報処理装置、情報処理方法およびコンピュータプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本開示の第1の実施形態に係る情報処理装置を備えるモバイル端末の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図2】同実施形態に係る情報処理部による関連情報の呼び出し処理を示すフローチャートである。
【図3】同実施形態に係る情報処理部による関連情報の呼び出し処理を説明する説明図である。
【図4】関連情報表示領域に追加表示オブジェクトが表示されている例を示す説明図である。
【図5】関連情報表示領域の拡張方法の一例を示す説明図である。
【図6】オブジェクトの段階的移動の一例を示す説明図である。
【図7】オブジェクトの下位情報を段階的に表示する一例を示す説明図である。
【図8】オブジェクトの移動方向に応じた関連情報の表示の一例を示す説明図である。
【図9】オブジェクトの移動方向に応じた関連情報の表示の他の一例を示す説明図である。
【図10】本開示の第2の実施形態に係る情報処理部による関連情報の呼び出し処理を示すフローチャートである。
【図11】モバイル端末の一ハードウェア構成例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態(押下時間による判定)
1−1.モバイル端末の機能構成
1−2.関連情報の呼び出し処理
(1)音楽アプリケーションにおける関連情報呼び出し処理の概要
(2)処理フロー
(3)変形例
3−a.関連情報表示領域の表示
3−b.オブジェクトの段階的移動
3−c.オブジェクトの移動方向に応じた関連情報の表示
2.第2の実施の形態(押下圧力による判定)
2−1.モバイル端末の機能構成
2−2.関連情報の呼び出し処理
3.ハードウェア構成例
【0015】
<1.第1の実施形態>
本開示の第1の実施形態に係る情報処理装置は、スマートフォン等のモバイル端末やタブレット端末等のようにタッチパネルを用いて操作入力を行う端末の、機能呼び出し処理を行う装置である。具体的には、情報処理装置は、表示部に表示された情報に関連する関連情報の呼び出し処理を行う。この際、ユーザにとって自然な操作入力で直感的に機能を実行できるように、情報処理装置により処理される。以下、情報処理装置の構成とこれによる機能呼び出し処理について、詳細に説明していく。
【0016】
[1−1.モバイル端末の機能構成]
まず、図1を参照して、本開示の第1の実施形態に係る情報処理装置である情報処理部120の機能構成について説明する。なお、図1は、本実施形態に係る情報処理部120を備えるモバイル端末100の機能構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態では、情報処理部120を備える端末としてスマートフォン等のモバイル端末100を例に説明するが、情報処理部120は、他の端末にも適用可能である。
【0017】
本実施形態に係るモバイル端末100は、図1に示すように、操作入力検出部110と、情報処理部120と、表示部130とを備える。
【0018】
操作入力検出部110は、ユーザが情報を操作するための操作入力を行う入力装置の1つであり、指等の操作体の位置の接触を検出する。操作入力検出部110としては、例えば、静電気による電気信号を感知することにより操作体の接触を検知する静電式タッチパネルや、圧力の変化を感知して指の接触を検知する感圧式のタッチパネル等を用いることができる。操作入力検出部110は、情報を表示する表示部130と積層して設けられており、ユーザは表示部130の表示領域上で指等を動かすことで表示部130に表示されている情報を操作することができる。操作入力検出部110は、操作体の接触を検出すると、当該操作体の接触を特定するために付与された検出ID、位置情報、および接触時刻を検出信号として情報処理部120へ出力する。
【0019】
情報処理部120は、表示部に表示された情報に関連する関連情報の呼び出し処理を行う。情報処理部120は、図1に示すように、位置判定部122と、操作入力判定部124と、表示処理部126と、記憶部128とからなる。
【0020】
位置判定部122は、操作入力検出部110により検出された操作体の接触位置に基づいて操作対象を特定する。本実施形態に係る情報処理部120は、表示部130に表示された情報に関連する関連情報の呼び出し処理を行うものであり、このとき位置判定部122は関連情報の表示を行う表示オブジェクト(図3の符号214)が操作対象として選択されたか否かを判定する。位置判定部122の判定結果は、表示処理部126へ出力される。
【0021】
操作入力判定部124は、操作入力検出部110により検出された操作体の動きに基づいて、表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定する。操作入力判定部124は、操作体が表示オブジェクトに接触したときに付与された検出IDの検出信号を継続して監視することで操作入力の内容を判定する。関連情報の呼び出し処理を開始する所定の操作入力としては、例えば表示オブジェクトに対する長押し操作や短押し操作等とすることができる。操作入力判定部124の判定結果は、表示処理部126へ出力される。
【0022】
表示処理部126は、位置判定部122および操作入力判定部124の判定結果に基づいて、関連情報の呼び出し処理を開始するか否かを決定し、決定事項に応じて表示部130に表示されている表示情報を処理する。関連情報表示部126は、表示オブジェクトが操作対象として選択され、かつ当該表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたと判定されたときに、関連情報の呼び出し処理を開始する。関連情報の呼び出し処理についての詳細は後述する。表示処理部126は、表示情報を変更する場合、表示情報の変更処理を行い、更新後の表示情報を表示部130へ出力する。
【0023】
記憶部128は、情報処理部120で行われる関連情報の呼び出し処理に用いられる各種情報を記憶する。記憶部128は、例えば関連情報の呼び出し処理を開始する所定の操作入力の内容や、判定に用いる閾値情報(例えば、後述する第1の判定時間や第2の判定時間、終了判定時間)等を記憶する。また、記憶部128には、関連情報の呼び出し処理を行うにあたり一時的に情報を記憶するメモリ(図示せず。)を設けてもよい。メモリには、例えば操作入力検出部110により検出された検出信号(検出IDに対する接触時刻とそのときの位置情報)等が記憶される。
【0024】
表示部130は、情報を表示する表示装置であって、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を用いることができる。表示部130には、表示処理部126の指示を受けて表示情報が表示される。
【0025】
[1−2.関連情報の呼び出し処理]
次に、図2および図3に基づいて、本実施形態に係る情報処理部120による関連情報の呼び出し処理を説明する。なお、図2は、本実施形態に係る情報処理部120による関連情報の呼び出し処理を示すフローチャートである。図3は、本実施形態に係る情報処理部120による関連情報の呼び出し処理を説明する説明図である。
【0026】
(1)音楽アプリケーションにおける関連情報呼び出し処理の概要
本実施形態では、モバイル端末100における音楽アプリケーションの操作を例として説明する。図3左に示すように、モバイル端末100の表示部130の表示領域200には、音楽のプレイリストの一覧(プレイリスト一覧)210が表示されている。音楽のプレイリストは第1の情報の一例である。
【0027】
プレイリストの一覧210は、例えば水にぷかぷかと浮いているように表現させてもよく、このとき各プレイリスト212を表すオブジェクト212(212a〜212e)を1枚の板に見立てる。水に浮く複数のオブジェクト212からプレイリスト一覧210が構成されているように表現することで各オブジェクト212は僅かにゆらゆらと動くように表示され、これにより各オブジェクト212がそれぞれ動くことを示唆することができる。各オブジェクト212が動くことを示唆する他の方法として、プレイリスト210に対して指が接触したときにのみ、各オブジェクト212を僅かに揺れさせるようにしてもよい。
【0028】
各プレイリストは、プレイリストを構成する楽曲からそれぞれ構成される。各プレイリストのオブジェクト212には、例えばプレイリストの名称や、プレイリストを構成する楽曲数、プレイリストを表すアイコン等が表示されている。例えば、オブジェクト212aに対応付けられたプレイリスト「プレイリスト1」は20の楽曲から構成され、オブジェクト212bに対応付けられたプレイリスト「プレイリスト2」は12の楽曲から構成されていることがわかる。
【0029】
また、本実施形態に係るプレイリストのオブジェクト212には、その一端(図3に示す例では右端)に当該プレイリストに関連する関連情報を表示させるための表示オブジェクト214が表示されている。表示オブジェクト214は、オブジェクト212が移動可能であることを示すアイコンであり、表示オブジェクト214に対して所定の操作入力を行うことでオブジェクト212を移動させることができる。図3に示す表示オブジェクト214は3本並んだ縦線からなるアイコンであるが、本技術はかかる例に限定されず、表示オブジェクト214には例えばつまみや押し込み操作を誘導するような表示等の任意のアイコン等を用いることができる。
【0030】
表示オブジェクト214に対して所定の操作入力があると、プレイリストのオブジェクト212が移動する。本実施形態では、表示オブジェクト214を押し込むような操作入力により、てこの原理でオブジェクト212が移動するように表現する。具体的には、表示オブジェクト214を力点として、表示オブジェクト214と反対側の他端が表示部130の表示領域200と対向するユーザ側に向かって移動するように、オブジェクト212の移動を表現する。このように、ユーザの操作入力とオブジェクト212の動きとに関連性を持たせることで、ユーザは自然にオブジェクト212を移動させることができる。
【0031】
プレイリストのオブジェクト212が移動されると、移動されたオブジェクト212が表示されていた位置に、当該プレイリストに関連する関連情報が表示される。本実施形態では、図3右に示すように、プレイリストに関連する機能メニュー222が表示される。機能メニュー222は第2の情報の一例である。ここで、機能メニュー222が表示されている表示領域を関連情報表示領域220とする。機能メニュー222は、例えば当該プレイリストに楽曲を追加するための追加アイコン222aやメール機能を実行するためのメールアイコン222b等からなり、これらの機能はプレイリストに対して実行する頻度の高いものである。プレイリストのオブジェクト212を移動させて関連情報表示領域220を現せることで機能メニュー222が操作可能となるので、ユーザはプレイリストに関連する機能を簡単に実行させることができる。
【0032】
(2)処理フロー
以下、図2に沿って関連機能の呼び出し処理について詳細に説明する。本実施形態に係るモバイル端末100の操作入力検出部110は、表示部130に対する操作体の接触を継続的に監視している。そして、表示部130に対する操作体の接触を検出すると、操作入力検出部110は、情報処理部120に対して検出信号を出力する。
【0033】
検出信号の入力を受けた情報処理部120は、位置判定部122により操作体の接触位置がプレイリストのオブジェクト212に表示されている表示オブジェクト214であるかを判定する。操作体が表示オブジェクト214に接触していない場合には、関連機能の呼び出し処理は実行されない。一方、操作体が表示オブジェクト214に接触している場合には、操作入力判定部124により表示オブジェクト214に対して関連機能の呼び出し処理の実行を開始するための所定の操作入力があったか否かが判定される(S100)。
【0034】
本実施形態では、所定の操作入力として表示オブジェクト214の長押しを判定要件に用いる。具体的には、操作入力判定部124は、表示オブジェクト214を押下する押下時間が第1の判定時間より長いか否かを判定し、押下時間が第1の判定時間より長い場合には関連情報の呼び出し処理を開始する。まず、表示処理部126により、選択された表示オブジェクト214が表示されているオブジェクト212を移動させ、関連情報表示領域220を表示させる(S110)。例えば、図3に示す例では、図3中央に示すように、「プレイリスト2」の表示オブジェクト214bが指で選択されている。そして、表示オブジェクト214bが長押しされると、図3右に示すように、「プレイリスト2」のオブジェクト212bがユーザ側に持ち上がるように移動される。
【0035】
そして、表示処理部216は、移動されたオブジェクト212があった位置に表示された関連情報表示領域220に機能メニュー222を表示させる(S120)。図3に示す例では、図3右に示すように、移動されたオブジェクト212bの位置に現われた関連情報表示領域222に、機能メニュー222が表示されている。これにより、ユーザは、「プレイリスト2」に対する楽曲追加やメール機能の実行を容易に行うことができる。また、図3右のように板状のオブジェクト212を持ち上げるように移動させる表現によって、関連情報を表示したときにもオブジェクト212の表示内容を視認することもできる。
【0036】
ステップS110にて移動されたプレイリストのオブジェクト212は、当該オブジェクト212の表示オブジェクト214が押下されている間は移動されたままであり、機能メニュー222が表示された状態が維持される。表示オブジェクト214から指が離隔されると、操作入力判定部124は、オブジェクト212の表示位置を図3左に示す元の状態に戻すか否かを判定する(S130)。
【0037】
具体的には、例えば、表示オブジェクト214を押下する押下時間が第1の判定時間より長いか、あるいは前回の押下時から所定の時間(「終了判定時間」という。)を経過していないか、のいずれか一方を満たすか否かが操作入力判定部124により判定される。押下時間が第1の判定時間より短く、かつ前回押下時から終了判定時間を経過している場合には、機能メニュー222は利用されないと判断することができる。終了判定時間は、ユーザの操作性の観点から任意の時間に設定することができ、例えば約5秒とすることができる。
【0038】
これより、ステップS130にてオブジェクト212の表示位置を元の状態に戻す判定条件を満たしていない間は、ステップS120からの処理が繰り返される。一方、ステップS130にてオブジェクト212の表示位置を元の状態に戻す判定条件を満たした場合には、表示処理部126によりオブジェクト212を元の状態に戻す表示処理が行われる(S140)。オブジェクト212を元の状態に戻す処理では、ゆっくりと、例えば5秒ほどかけてオブジェクト212を下ろすようにしてもよい。
【0039】
ステップS100の説明に戻り、ステップS100にて押下時間が第1の判定時間より長いと判定された場合には、オブジェクト212が図3右に示すように持ち上がって移動された状態であるか否かを判定する(S150)。ステップS150にて既にオブジェクト212が移動された状態であると判定されたときには、ステップS140の処理を実行し、当該オブジェクト212を元の状態に戻す。一方、ステップS150にてオブジェクト212が移動されていない状態であると判定されたときには、情報処理部120は表示部130の表示を更新することなく、図2に示す処理を終了する。
【0040】
以上、本実施形態に係る関連情報の呼び出し処理について説明した。本実施形態に係る情報処理部120による関連情報の呼び出し処理では、プレイリスト一覧210を構成する各プレイリストのオブジェクト212に対して、揺れ等のようにオブジェクト212を移動可能であることを示唆する動きを与える。そして、各オブジェクト212には当該オブジェクト212を移動させる際に操作対象となる表示オブジェクト214が設けられている。ユーザにより表示オブジェクト214に対して長押し等のような所定の操作入力が行われると、表示処理部126は関連情報の呼び出し処理を開始する。これにより、表示オブジェクト214が押し込まれてオブジェクト212が持ち上がり、その下に隠れていた関連情報表示領域220が現われる表示処理が行われる。関連情報表示領域220にはオブジェクト212に表示されている情報と関連性の高い機能が表示されているので、ユーザは、容易にこれらの機能を実行させることができる。
【0041】
なお、図3では1つのオブジェクト212を移動する場合について説明したが、1つのオブジェクト212(例えばオブジェクト212b)を移動させた状態で、他のオブジェクト212(例えばオブジェクト212a、212c〜212e)の操作も可能である。
【0042】
また、図2の処理フローにおいて、ステップS100では所定の操作入力を長押し操作としたため、押下時間が第1の判定時間より大きいか否かを判定した。ここで、例えば所定の操作入力を短押し操作とした場合には、ステップS100では、表示オブジェクト214に対して所定の時間(第2の判定時間)より短い時間だけ接触していたか否かが判定される。押下時間が第2の判定時間より短い場合にはステップS110以降の処理が実行され、押下時間が第2の判定時間より長い場合には、ステップS150の処理が実行される。
【0043】
(3)変形例
(3−a.関連情報表示領域の表示)
図3に示した例では、オブジェクト212bが移動された後に現われる関連情報表示領域220には、プレイリストに関連する機能メニュー222が表示される。ここで、図3右では、機能メニュー222として追加アイコン222aおよびメールアイコン222bが表示されているが、機能メニュー222に他の機能がさらに含まれている場合もある。しかし、オブジェクト212の移動した後の領域では表示領域を十分に確保できない場合もある。このように、関連情報表示領域220に全ての機能メニュー222の内容(関連情報)を表示することができない場合、例えば、図4や図5のような表示によって機能メニュー222の内容をより多く表示することが可能となる。
【0044】
例えば、図4では、関連情報表示領域220に表示された機能メニュー222に、追加アイコン222aおよびメールアイコン222b以外に他の機能の実行するためのアイコンがあるときには、追加表示オブジェクト224を関連情報表示領域220に表示する。追加表示オブジェクト224は、表示されていない機能メニュー222のアイコンを表示させるためのアイコンである。追加表示オブジェクト224に対して例えばタップ等の所定の操作入力が行なわれると、表示処理部126は、関連情報表示領域220を拡張して、表示されていない機能メニュー222のアイコンを表示させる。
【0045】
関連情報表示領域220の拡張は、例えば図5に示すように、元の関連情報表示領域220から吹き出し状に広がる拡張領域220aを表示することにより行うことができる。あるいは、操作対象のプレイリスト(ここでは「プレイリスト2」)の下側にあるプレイリスト(ここでは「プレイリスト3」)のオブジェクト212の表示領域まで関連情報表示領域220を広げて拡張してもよい。なお、関連情報表示領域220の拡張は、追加表示オブジェクト224に対する操作入力があった場合のみ行ってもよく、オブジェクト212が移動した後に現われる関連情報表示領域220では機能メニュー222を表示しきれない場合には拡張するようにしてもよい。また、関連情報表示領域220を拡張する代わりに、あるいは拡張した状態で、関連情報表示領域をスクロール可能にしてもよい。
【0046】
(3−b.オブジェクトの段階的移動)
図3に示した例では表示オブジェクト214に対して所定の操作入力があったときにオブジェクト212を移動させて関連情報表示領域220を表示した。このとき、表示オブジェクト214に対して所定の操作入力を行うことでオブジェクト212をさらに移動させ、関連情報表示領域220を大きくするようにしてもよい。
【0047】
オブジェクト212を段階的に移動させる例を図6に示す。図6左に示す状態は、図3右に示す状態と同一であるとする。例えば、図6左の状態において、移動されているオブジェクト212bの表示オブジェクト214をさらに押し込む(すなわち長押しする)と、表示処理部126はオブジェクト212bの元の状態からの移動量をさらに大きくする。これにより、図6右に示すようにオブジェクト212bはさらに傾いて表示されるとともに、関連情報表示領域220が大きくなる。
【0048】
関連情報表示領域220が大きくなると当該領域220に表示可能なアイコン数が増えるので、図6右のように図6左の状態では表示されていなかったアイコン222c、222d、222eが表示されるようになる。これにより、機能メニュー222から実行可能な機能を増やすことができ、操作性を向上させることができる。
【0049】
なお、図3〜図6の例において、オブジェクト212が最初に移動された状態(例えば、図3右に示す状態)で関連情報表示領域220に表示される機能メニュー222のアイコンは、使用頻度が高い等、優先度の高い機能のアイコンとしてもよい。これにより、ユーザが実行する可能性の高い機能のアイコンを最初に提示することができ、操作性を向上させることができる。
【0050】
また、オブジェクト212が最初に移動された状態から、移動されているオブジェクト212bの表示オブジェクト214をさらに押し込んだとき、表示処理部126は、操作対象となっている情報の下位情報を表示するようにしてもよい。図7に、下位情報を表示させる一例を示す。図7左に示す状態は、図3右に示す状態と同一であるとする。例えば、図7左の状態において、移動されているオブジェクト212bの表示オブジェクト214をさらに押し込んだとする。そうすると、表示処理部126は、操作対象となっている「プレイリスト2」の下位情報、例えば「プレイリスト2」に含まれている楽曲名を示した楽曲リスト230を、関連情報表示領域220の下に表示させる。これにより、「プレイリスト2」に含まれる楽曲を選択して所望の操作を行うことも可能となり、より操作性を向上させることができる。
【0051】
(3−c.オブジェクトの移動方向に応じた関連情報の表示)
図3に示した例では、オブジェクト212の移動方向は一方向のみであったが、オブジェクト212を複数方向に移動させるようにすることもできる。このとき、オブジェクトの移動方向に応じて関連情報表示領域220に表示される関連情報を変更してもよい。
【0052】
例えば、図8に示すように、図3と同様に板状のオブジェクト212を考える。オブジェクト212には、長手方向右側に第1表示オブジェクト214Rが表示されており、長手方向左側に第2表示オブジェクト214Lが表示されている。第1表示オブジェクト214Rに対して長押し等の所定の入力操作が行われると、表示処理部126は、図8左下に示すように、第1表示オブジェクト214Rを力点として、第1表示オブジェクト214Rと反対側にオブジェクト212を持ち上げる。このオブジェクト212の移動によって現われた関連情報表示領域220Lには、第1の関連情報222Lが表示される。
【0053】
一方、第2表示オブジェクト214Lに対して長押し等の所定の入力操作が行われると、表示処理部126は、図8右下に示すように、第2表示オブジェクト214Lを力点として、第2表示オブジェクト214Lと反対側にオブジェクト212を持ち上げる。このオブジェクト212の移動によって現われた関連情報表示領域220Rには、第2の関連情報222Rが表示される。このように、第1表示オブジェクト214R、第2表示オブジェクト214Lの操作によって異なる関連情報表示領域220L、220Rが表示されるので、表示させたい関連情報に応じて表示オブジェクト214R、214Lを操作すればよい。また、関連情報表示領域220R、220Lが増えることで、表示する関連情報を増やすことができる。
【0054】
また、オブジェクト212の他の移動例を図9に示す。図9に示すオブジェクト212は例えば正方形をしており、オブジェクト212の下方には正方形の関連情報表示領域220が積層されているとする。図9左に示すように、関連情報表示領域220には、4つの辺に沿って、関連情報222A、222B、222C、222Dが表示されるとする。
【0055】
ここで、オブジェクト212の一辺に設けられた表示オブジェクト214Aと、オブジェクト212の角部にある表示オブジェクト214Bとに対してそれぞれ所定の操作入力を行った場合について説明する。まず、表示オブジェクト214Aに対して長押し等の所定の操作入力が行われたとき、表示処理部126は、図9右上に示すように、表示オブジェクト214Aを力点として、表示オブジェクト214Aと反対側にオブジェクト212を持ち上げる。このオブジェクト212の移動によって現われた関連情報表示領域220には、表示オブジェクト214Aと対向する辺側にある関連情報222Aが表示される。
【0056】
一方、表示オブジェクト214Bに対して長押し等の所定の入力操作が行われると、表示処理部126は、図9右下に示すように、表示オブジェクト214Bを力点として、表示オブジェクト214Bと対向する角部からオブジェクト212を持ち上げる。このオブジェクト212の移動によって現われた関連情報表示領域220には、関連情報222Aおよび222Bが表示される。このように、異なる位置に表示された表示オブジェクト214A、214Bの操作によって異なる関連情報222A〜222Dを表示させることができ、表示可能な関連情報を増やすことができる。
【0057】
なお、オブジェクト212の形状は、図8、9に示した板状や正方形以外にも、他の多角形や円形、楕円形、キューブ状にしてもよい。
【0058】
<2.第2の実施形態>
次に、図10に基づいて、本開示の第2の実施形態に係る情報処理装置である情報処理部120による関連情報の呼び出し処理について説明する。本実施形態に係る情報処理部120は、第1の実施形態と比較して、操作体による操作対象の押下時間の代わりに操作対象を押圧する押下圧力に基づいて、オブジェクト212の移動の可否を判定する点で相違する。以下では、第1の実施形態と相違する処理について詳細に説明し、同一の処理については簡単に説明する。
【0059】
[2−1.モバイル端末の機能構成]
本実施形態に係る情報処理部120を備えるモバイル端末100の機能構成は、図1に示した第1の実施形態に係るモバイル端末100の構成と略同一である。相違点としては、まず、操作入力検出部110は感圧式のタッチパネルを用いて表示面を押圧する押下圧力を検出し、検出ID、位置情報、接触時刻、および押下圧力を検出信号として情報処理部120へ出力する。情報処理部120は、押下圧力の大きさを含む検出信号に基づいて、関連情報の呼び出し処理を行う。その他の構成は第1の実施形態と同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0060】
[2−2.関連情報の呼び出し処理]
次に、図10および図3に基づいて、本実施形態に係る情報処理部120による関連情報の呼び出し処理を説明する。なお、図10は、本実施形態に係る情報処理部120による関連情報の呼び出し処理を示すフローチャートである。ここでも、第1の実施形態において用いた図3の説明図に沿って本実施形態に係る関連情報の呼び出し処理を説明する。
【0061】
本実施形態に係るモバイル端末100の操作入力検出部110は、表示部130に対する操作体の接触を継続的に監視している。そして、表示部130に対する操作体の接触を検出すると、操作入力検出部110は、情報処理部120に対して検出信号を出力する。
【0062】
検出信号の入力を受けた情報処理部120は、位置判定部122により操作体の接触位置がプレイリストのオブジェクト212に表示されている表示オブジェクト214であるかを判定する。操作体が表示オブジェクト214に接触していない場合には、関連機能の呼び出し処理は実行されない。一方、操作体が表示オブジェクト214に接触している場合には、操作入力判定部124により表示オブジェクト214に対して関連機能の呼び出し処理の実行を開始するための所定の操作入力があったか否かが判定される(S200)。
【0063】
本実施形態では、所定の操作入力として表示オブジェクト214の押し込みを判定要件に用いる。具体的には、操作入力判定部124は、表示オブジェクト214を押下する押下圧力が判定圧力より大きいか否かを判定し、押下圧力が判定圧力より大きい場合には関連情報の呼び出し処理を開始する。まず、表示処理部126により、選択された表示オブジェクト214が表示されているオブジェクト212を移動させ、関連情報表示領域220を表示させる(S210)。
【0064】
例えば、図3に示す例では、選択されている「プレイリスト2」の表示オブジェクト214bが押し込まれている。操作入力判定部124により表示オブジェクト214bが押し込まれていると判定されると、表示処理部126によって図3右に示すように、「プレイリスト2」のオブジェクト212bがユーザ側に持ち上がるように移動される。そして、表示処理部216は、移動されたオブジェクト212があった位置に表示された関連情報表示領域220に機能メニュー222を表示させる(S220)。
【0065】
ステップS210にて移動されたプレイリストのオブジェクト212は、当該オブジェクト212の表示オブジェクト214が押下されている間は移動されたままであり、機能メニュー222が表示された状態が維持される。表示オブジェクト214から指が離隔されると、操作入力判定部124は、オブジェクト212の表示位置を図3左に示す元の状態に戻すか否かを判定する(S230)。
【0066】
具体的には、例えば、表示オブジェクト214に対する押下圧力が判定圧力より大きいか、あるいは前回の押下時から終了判定時間を経過していないか、のいずれか一方を満たすか否かが操作入力判定部124により判定される。押下圧力が判定時間より短く、かつ前回押下時から終了判定時間を経過している場合には、機能メニュー222は利用されないと判断することができる。これより、ステップS230にてオブジェクト212の表示位置を元の状態に戻す判定条件を満たしていない間は、ステップS220からの処理が繰り返される。一方、ステップS230にてオブジェクト212の表示位置を元の状態に戻す判定条件を満たした場合には、表示処理部126によりオブジェクト212を元の状態に戻す表示処理が行われる(S240)。
【0067】
ステップS200の説明に戻り、ステップS200にて押下圧力が判定圧力より大きいと判定された場合には、オブジェクト212が図3右に示すように持ち上がって移動された状態であるか否かを判定する(S250)。ステップS250にて既にオブジェクト212が移動された状態であると判定されたときには、ステップS240の処理を実行し、当該オブジェクト212を元の状態に戻す。一方、ステップS250にてオブジェクト212が移動されていない状態であると判定されたときには、情報処理部120は表示部130の表示を更新することなく、図10に示す処理を終了する。
【0068】
以上、本実施形態に係る関連情報の呼び出し処理について説明した。本実施形態に係る情報処理部120による関連情報の呼び出し処理では、プレイリスト一覧210を構成する各プレイリストのオブジェクト212に対して、揺れ等のようにオブジェクト212を移動可能であることを示唆する動きを与える。そして、各オブジェクト212には当該オブジェクト212を移動させる際に操作対象となる表示オブジェクト214が設けられている。ユーザにより表示オブジェクト214に対して押し込みという所定の操作入力が行われると、表示処理部126は関連情報の呼び出し処理を開始する。これにより、表示オブジェクト214が押し込まれてオブジェクト212が持ち上がり、その下に隠れていた関連情報表示領域220が現われる表示処理が行われる。関連情報表示領域220にはオブジェクト212に表示されている情報と関連性の高い機能が表示されているので、ユーザは、容易にこれらの機能を実行させることができる。
【0069】
<3.ハードウェア構成例>
本実施形態に係る情報処理部120を備えるモバイル端末100による処理は、ハードウェアにより実行させることもでき、ソフトウェアによって実行させることもできる。この場合、モバイル端末100は、図11に示すように構成することもできる。以下、図11に基づいて、本実施形態に係るモバイル端末100の一ハードウェア構成例について説明する。
【0070】
本実施形態に係るモバイル端末100は、上述したように、コンピュータ等の処理装置により実現することができる。モバイル端末100は、図11に示すように、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)902と、RAM(Random Access Memory)903と、ホストバス904aとを備える。また、モバイル端末100は、ブリッジ904と、外部バス904bと、インタフェース905と、入力装置906と、出力装置907と、ストレージ装置(HDD)908と、ドライブ909と、接続ポート911と、通信装置913とを備える。
【0071】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従ってモバイル端末100内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス904aにより相互に接続されている。
【0072】
ホストバス904aは、ブリッジ904を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス904bに接続されている。なお、必ずしもホストバス904a、ブリッジ904および外部バス904bを分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0073】
入力装置906は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。出力装置907は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置や、スピーカなどの音声出力装置を含む。
【0074】
ストレージ装置908は、モバイル端末100の記憶部の一例であり、データ格納用の装置である。ストレージ装置908は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置908は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置908は、ハードディスクを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0075】
ドライブ909は、記憶媒体用リーダライタであり、モバイル端末100に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ909は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体に記録されている情報を読み出して、RAM903に出力する。
【0076】
接続ポート911は、外部機器と接続されるインタフェースであって、例えばUSB(Universal Serial Bus)などによりデータ伝送可能な外部機器との接続口である。また、通信装置913は、例えば、通信網5に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置913は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、ワイヤレスUSB対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0077】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0078】
例えば、上記実施形態では、情報処理部120はモバイル端末100に備えられているとしたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、情報処理部120の機能を当該モバイル端末100とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバに設けてもよい。このとき、モバイル端末100は操作入力検出部110による検出結果を通信部(図示せず。)を介してサーバへ送信し、サーバに設けられた情報処理部にて処理した後、処理結果をモバイル端末100へ送信することで上記処理を実現することができる。
【0079】
また、上記実施形態では、板状に表されたプレイリストのオブジェクト212が移動された後、所定の操作入力があると元の状態に戻すようにしたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、プレイリスト一覧210がスクロールされたときや、モバイル端末100のバックキーが押下されたときに、移動されたオブジェクト212を元の状態に戻す処理を開始するようにしてもよい。あるいは、移動されたオブジェクト212を直接指で元の位置に移動させるように指をドラッグさせて元の状態に戻すようにしてもよい。
【0080】
さらに、上記実施形態では、情報処理部120による関連情報呼び出し処理を音楽アプリケーションに対して適用した例を示したが、本技術はかかる例に限定されない。上記処理は、例えばメールソフトにおけるメール一覧や、電話帳ソフトにおける電話帳一覧、投稿・閲覧サービスやRSSリーダー等のように、リストを表示するアプリケーションに対して適用することも可能である。
【0081】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、前記表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定する位置判定部と、
前記表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定する操作入力判定部と、
前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて、前記第1の情報の表示位置を移動させ、移動された前記第1の情報が表示されていた位置に前記第2の情報を表示させる表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
(2)
前記操作入力判定部は、前記表示オブジェクトに対して前記操作体が第1の判定時間以上接触する長押し操作が行われたか否かを判定する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記操作入力判定部は、前記表示オブジェクトに対して前記操作体が第2の判定時間より短い時間だけ接触する短押し操作が行われたか否かを判定する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(4)
前記操作入力判定部は、前記表示オブジェクトに対して前記操作体が判定圧力以上の押圧力を加えたか否かを判定する、前記(1)に記載の情報処理装置。
(5)
前記表示オブジェクトは、前記第1の情報が表示される第1表示領域の外縁部分に設けられ、
前記表示オブジェクトに対して前記操作体の接触および所定の操作入力があったとき、前記表示処理部は、前記表示オブジェクトを力点として前記第1表示領域が前記表示部と対向するユーザ側に向かって持ち上がるように表示し、移動された前記第1表示領域の下側に前記第2の情報が表示される第2表示領域を表示する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(6)
前記表示処理部は、前記第1表示領域の移動により前記表示部に表示される前記第2表示領域に前記第2の情報をすべて表示できない場合、前記第2表示領域に、当該第2表示領域に表示されていない前記第2の情報があることを示す追加表示オブジェクトを表示し、前記追加表示オブジェクトが選択されたときに非表示の前記第2の情報のうち少なくとも一部を前記表示部に表示させる、前記(5)に記載の情報処理装置。
(7)
前記表示処理部は、前記第1表示領域の移動により前記表示部に表示される前記第2表示領域に前記第2の情報をすべて表示できない場合、前記第2表示領域を拡張して非表示の前記第2の情報のうち少なくとも一部を表示させる、前記(5)または(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記表示処理部は、前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて前記第2の情報を表示させた後に、再度前記表示オブジェクトに対して前記操作体の接触および所定の操作入力があったとき、前記第1表示領域の移動量を大きくして前記第2表示領域を大きくする、前記(5)〜(7)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(9)
前記表示処理部は、前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて前記第2の情報を表示させた後に、再度前記表示オブジェクトに対して前記操作体の接触および所定の操作入力があったとき、前記第2の情報に関連付けられた下位情報をさらに表示する、前記(5)〜(7)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(10)
前記表示処理部は、前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて前記第2の情報を表示させた後、前記操作体が前記表示オブジェクトから離隔されるまで前記第1の情報を移動後の位置に表示する、前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(11)
前記表示処理部は、第1表示領域の移動方向に応じて、第2表示領域に表示される前記第2の情報を変化させる、前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(12)
前記表示処理部は、前記表示部に表示されている前記第1の情報に、当該第1の情報が移動可能であることを示唆する動きを与える、前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0082】
100 モバイル端末
110 操作入力検出部
120 情報処理部
122 位置判定部
124 操作入力判定部
126 表示処理部
128 記憶部
130 表示部
210 プレイリスト一覧
212 オブジェクト
214 表示オブジェクト
220 関連情報表示領域
222 機能メニュー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、前記表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定する位置判定部と、
前記表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定する操作入力判定部と、
前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて、前記第1の情報の表示位置を移動させ、移動された前記第1の情報が表示されていた位置に前記第2の情報を表示させる表示処理部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記操作入力判定部は、前記表示オブジェクトに対して前記操作体が第1の判定時間以上接触する長押し操作が行われたか否かを判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記操作入力判定部は、前記表示オブジェクトに対して前記操作体が第2の判定時間より短い時間だけ接触する短押し操作が行われたか否かを判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記操作入力判定部は、前記表示オブジェクトに対して前記操作体が判定圧力以上の押圧力を加えたか否かを判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示オブジェクトは、前記第1の情報が表示される第1表示領域の外縁部分に設けられ、
前記表示オブジェクトに対して前記操作体の接触および所定の操作入力があったとき、前記表示処理部は、前記表示オブジェクトを力点として前記第1表示領域が前記表示部と対向するユーザ側に向かって持ち上がるように表示し、移動された前記第1表示領域の下側に前記第2の情報が表示される第2表示領域を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示処理部は、前記第1表示領域の移動により前記表示部に表示される前記第2表示領域に前記第2の情報をすべて表示できない場合、前記第2表示領域に、当該第2表示領域に表示されていない前記第2の情報があることを示す追加表示オブジェクトを表示し、前記追加表示オブジェクトが選択されたときに非表示の前記第2の情報のうち少なくとも一部を前記表示部に表示させる、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示処理部は、前記第1表示領域の移動により前記表示部に表示される前記第2表示領域に前記第2の情報をすべて表示できない場合、前記第2表示領域を拡張して非表示の前記第2の情報のうち少なくとも一部を表示させる、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示処理部は、前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて前記第2の情報を表示させた後に、再度前記表示オブジェクトに対して前記操作体の接触および所定の操作入力があったとき、前記第1表示領域の移動量を大きくして前記第2表示領域を大きくする、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示処理部は、前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて前記第2の情報を表示させた後に、再度前記表示オブジェクトに対して前記操作体の接触および所定の操作入力があったとき、前記第2の情報に関連付けられた下位情報をさらに表示する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記表示処理部は、前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて前記第2の情報を表示させた後、前記操作体が前記表示オブジェクトから離隔されるまで前記第1の情報を移動後の位置に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示処理部は、第1表示領域の移動方向に応じて、第2表示領域に表示される前記第2の情報を変化させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示処理部は、前記表示部に表示されている前記第1の情報に、当該第1の情報が移動可能であることを示唆する動きを与える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、前記表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定するステップと、
前記表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定するステップと、
接触判定および操作入力判定の判定結果に基づいて、前記第1の情報の表示位置を移動させ、移動された前記第1の情報が表示されていた位置に前記第2の情報を表示させるステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータを、
表示部に対する操作体の接触位置に基づいて、前記表示部に表示されている第1の情報に関連する第2の情報を表示させる表示オブジェクトに対する接触を判定する位置判定部と、
前記表示オブジェクトに対して所定の操作入力が行われたか否かを判定する操作入力判定部と、
前記位置判定部および前記操作入力判定部の判定結果に基づいて、前記第1の情報の表示位置を移動させ、移動された前記第1の情報が表示されていた位置に前記第2の情報を表示させる表示処理部と、
を備える、情報処理装置として機能させるコンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−101465(P2013−101465A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244344(P2011−244344)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】