説明

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム、ならびに、ライセンス管理システム

【課題】ユーザ単位でのプラグイン管理を容易に行う。
【解決手段】
ユーザのログイン処理が成功した場合に、ログイン処理を行ったユーザのユーザ情報に関連付けられたユーザライセンス情報に対応するプラグインに対してアクティベートを実施する。ログイン処理を行った時点がユーザライセンス情報に記述される有効期限を過ぎている場合には、アクティベートを実施しない。また、ユーザライセンス情報に対応するプラグインが機器にインストールされていない場合には、そのプラグインをプラグインサーバからダウンロードして、その後、アクティベートを実施することができる。アクティベートが実施されたプラグインは、当該ユーザがログアウトした際にディアクティベートが実施される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムのライセンス管理を行う情報処理装置、情報処理方法およびプログラム、ならびに、ライセンス管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された機器上で動作するプログラムには、ライセンス管理サーバからライセンスを取得することによって動作可能となるものがある。このようなライセンス形態は、一般的にはフローティングライセンスと呼ばれ、ライセンス管理サーバによって、ネットワークで接続された各機器におけるプログラムの利用を管理する。
【0003】
また、例えば印刷機能、スキャナ機能、コピー機能およびファクス機能など複数の機能を1台の機器で実現する複合機において、プログラムを追加してインストールすることで、新たな機能を追加できるようにする技術が開発されている。このような、追加インストールすることで機器に対して新たな機能を追加するためのプログラムを、プラグインプログラム(以下、プラグインと略称する)と呼ぶ。このような複合機において、ライセンスを当該複合機に対して発行することで、インストールしたプラグインを利用できるようにした技術が既に知られている。
【0004】
特許文献1には、複合機のプラグインアプリケーションをユーザ毎にカスタマイズする目的で、ユーザのログイン/ログアウトに合わせてインストール/アンインストールする構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の複合機におけるプラグインのライセンス管理システムおよびライセンス供給方法では、下記のような問題があった。
【0006】
ある機能を使用するか否かは、機器個体の特性よりも、ユーザのスキルや利用目的に依存するところが大きいと考えられる。ユーザが複数の複合機を利用する環境であり、且つ、ユーザが利用したい機能がプラグインで実現されるものであった場合、ユーザが利用する全ての機器にそのプラグインがインストールされ、ライセンスが発行されている必要がある。しかしながら、この形態では、ライセンス購入のコストが余分にかかってしまうという問題点があった。
【0007】
また、特許文献1では、プラグインをユーザ毎にカスタマイズ可能としているため、各ユーザは、ユーザのスキルや利用目的にあったプラグインを利用することができる。しかしながら、特許文献1では、ユーザのログインおよびログアウト毎にプラグインのインストールおよびアンインストールを実行しており、処理時間やネットワーク負荷などに無駄が生じるという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザ単位でのプラグイン管理を容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ユーザ操作を受け付ける操作手段と、プラグインを管理するプラグイン管理手段と、ユーザを識別するユーザ識別情報と、プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段からユーザ識別情報とユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得手段と、プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御手段と、ユーザ情報取得手段に取得されたユーザ識別情報と、ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合手段とを有し、アクティベーション制御手段は、ログイン処理が成功した場合に、ログイン処理を行ったユーザのユーザ識別情報に関連付けられたユーザライセンス情報に対応する所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、所定のプラグインに対してディアクティベートを実施することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、操作手段が、ユーザ操作を受け付ける操作ステップと、プラグイン管理手段が、プラグインを管理するプラグイン管理ステップと、ユーザ情報取得手段が、ユーザを識別するユーザ識別情報と、プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段からユーザ識別情報とユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得ステップと、アクティベーション制御手段が、プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御ステップと、照合手段が、ユーザ情報取得ステップにより取得されたユーザ識別情報と、ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合ステップとを有し、アクティベーション制御ステップは、ログイン処理が成功した場合に、ログイン処理を行ったユーザのユーザ識別情報に関連付けられたユーザライセンス情報に対応する所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、所定のプラグインに対してディアクティベートを実施することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、ユーザ操作を受け付ける操作ステップと、プラグインを管理するプラグイン管理ステップと、ユーザを識別するユーザ識別情報と、プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段からユーザ識別情報とユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得ステップと、プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御ステップと、ユーザ情報取得ステップにより取得されたユーザ識別情報と、ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合ステップとを有し、アクティベーション制御ステップは、ログイン処理が成功した場合に、ログイン処理を行ったユーザのユーザ識別情報に関連付けられたユーザライセンス情報に対応する所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、所定のプラグインに対してディアクティベートを実施する情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、情報処理装置と、情報処理装置とネットワークを介して接続されるユーザ情報管理サーバとを備えるライセンス管理システムであって、ユーザ情報管理サーバは、ユーザを識別するユーザ識別情報と、プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段を有し、情報処理装置は、ユーザ操作を受け付ける操作手段と、プラグインを管理するプラグイン管理手段と、ユーザ情報管理手段からユーザ識別情報とユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得手段と、プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御手段と、ユーザ情報取得手段に取得されたユーザ識別情報と、ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合手段とを有し、アクティベーション制御手段は、ログイン処理が成功した場合に、ログイン処理を行ったユーザのユーザ識別情報に関連付けられたユーザライセンス情報に対応する所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、所定のプラグインに対してディアクティベートを実施することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザ単位でのプラグイン管理を容易に行うことが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に適用可能なライセンス管理システムの機能を説明するための一例の機能ブロック図である。
【図2】図2は、システムにログインしたユーザに対するユーザライセンス発行処理の例を示すシーケンス図である。
【図3】図3は、ユーザ選択画面の一例を示す略線図である。
【図4】図4は、ユーザライセンスの発行について説明するための略線図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態によるプラグインのアクティベーション処理の例を示すシーケンス図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施形態によるライセンス管理システムの機能を説明するための一例の機能ブロック図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施形態によるユーザライセンス発行処理を示す一例のシーケンス図である。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態によるプラグインのアクティベーション処理の例を示すシーケンス図である。
【図9】図9は、本発明の第2の実施形態による、機器がプラグインサーバからプラグインをダウンロードする処理を示す一例のシーケンス図である。
【図10】図10は、ダウンロード画面の一例を示す略線図である。
【図11】図11は、本発明の第2の実施形態による、ユーザライセンスの移管処理を示す一例のシーケンス図である。
【図12】図12は、本発明の第3の実施形態に適用可能なソフトウェア配信システムの一例のネットワーク構成図である。
【図13】図13は、本第3の実施形態に適用可能な複合機の機能的構成の例を示すブロック図である。
【図14】図14は、複合機のハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【図15】図15は、本発明の第3の実施形態の変形例によるソフトウェア配信システムの一例のネットワーク構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るライセンス管理システムの実施形態について詳細に説明する。本発明は、例えば複合機に対して機能を追加するためのプラグインプログラム(以下、プラグインと略記する)について、ライセンスを持つユーザのログイン時にアクティベートを実施し、当該ユーザのログアウト時にディアクティベートを実施する。
【0016】
<第1の実施形態>
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本第1の実施形態に適用可能なライセンス管理システム1の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。本第1の実施形態によるライセンス管理システム1は、ネットワーク10に対してライセンス管理サーバ20およびユーザ情報管理サーバ30、ならびに、1または複数の機器40、40、…が、互いに通信可能に接続されて構成される。
【0017】
ライセンス管理サーバ20およびユーザ情報管理サーバ30は、それぞれ一般的な構成を有するコンピュータを適用することができる。すなわち、ライセンス管理サーバ20およびユーザ情報管理サーバ30は、それぞれCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などを有すると共に、ハードディスクドライブといった、データを蓄積可能な記憶媒体を有する。
【0018】
第1の実施形態における情報処理装置としての機器40は、プログラムを追加してインストールすることで機能を追加可能とされる。このように、機器に機能を追加するためにインストールされるプログラムを、プラグインプログラム(以下、プラグインと略称する)と呼ぶ。機器40としては、例えば印刷機能、スキャナ機能、コピー機能およびファクス機能など複数の機能を1台の機器で実現する複合機を適用することができる。これに限らず、機器40は、ネットワーク10に接続可能で、プラグインをインストール可能な電子機器であれば、他の種類の電子機器を適用することも可能である。
【0019】
ライセンス管理サーバ20は、プラグインに対するユーザ単位でのライセンス(ユーザライセンスと呼ぶ)の発行を実施するユーザライセンス発行部21を含み、プラグインに対するユーザライセンスの発行を行う。ライセンス管理サーバ20は、機器40、40、…からのネットワーク10を介した要求に応じて、プラグインに対するユーザライセンスの発行を実施する。また、ライセンス管理サーバ20は、プラグインを示す情報と、当該プラグインに対するライセンスを示すライセンス情報とを関連付けて保持する。
【0020】
ユーザ情報管理サーバ30は、ユーザ情報管理データベース(DB)31を含み、機器40、40、…を利用するユーザに関するユーザ情報を一元的に保持する。ユーザ情報管理DB31は、機器40からネットワーク10を介してなされた要求に応じて、ユーザ情報の検索、登録、更新、削除などを行う。
【0021】
ユーザ情報は、例えば、ユーザを識別するユーザIDと、例えばシステムにログインする際にユーザIDと組み合わせて用いるパスワードとを含む。また、ユーザ情報は、そのユーザ情報に示されるユーザに対して発行された、所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンスと、当該所定のプラグインを識別するための情報とを含むことができる。さらに、ユーザ情報は、ユーザの氏名および登録番号といったその他の属性情報を含むことができる。
【0022】
機器40は、制御部41、アクティベーション制御部42、ユーザライセンス保持部43、プラグイン管理部44、ユーザ情報取得部45、機器認証部46および操作部47を含む。
【0023】
操作部47は、図示は省略するが、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示素子を用いた表示部と、ユーザ入力を受け付ける入力部とを含む。操作部47は、表示部と入力部とが一体的に構成され、押圧位置に応じた信号を出力する、所謂タッチパネルを用いることができる。
【0024】
制御部41は、所定のプログラムに従い機器40の動作を制御する。例えば、制御部41は、操作部47における表示パネルに表示させるための表示制御信号を生成して操作部47に供給すると共に、操作部47に対するユーザ操作に応じて操作部47から供給される信号に従い、機器40の各部を制御する。この、制御部41による操作部47の表示パネルへの表示と、操作部47に対するユーザ操作に応じた制御とにより、機器40のUI(User Interface)が実現される。
【0025】
ユーザ情報取得部45は、当該機器40を利用するユーザのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザ情報取得部45は、ネットワーク10を介してユーザ情報管理サーバ30にアクセスし、ユーザ情報DB31に対してユーザ情報の取得、登録、更新、削除などを要求する。
【0026】
なお、図1の例では、ユーザ情報を保持するユーザ情報管理DB31が、機器40、40、…に対してネットワーク10を介して接続されるユーザ情報管理サーバ30に含まれるように示されている。この場合には、複数の機器40、40、…でユーザ情報を共有することができる。これはこの例に限定されず、ユーザ情報管理DB31は、機器40内部に例えばアドレス帳として含むように構成することもできる。この場合には、当該機器40を利用するユーザに限定的に、ユーザ情報が管理されることになる。
【0027】
以下では、ユーザ情報管理DB31は、機器40に対してネットワーク10を介して接続されるユーザ情報管理サーバ30に含まれるものとして説明する。
【0028】
機器認証部46は、操作部47に対するユーザ操作で入力されるログイン情報に基づき、ログインしたユーザの認証処理を行い、認証が成功した場合に、そのユーザに対してシステムの所定の機能の利用を許可する。
【0029】
プラグイン管理部44は、機器40にインストールされている各プラグインの管理を行う。例えば、プラグイン管理部44は、インストール済みの各プラグインについて、名称やその他の属性情報、ライセンス情報などのプラグイン情報を保持すると共に、当該各プラグインの状態を管理する。プラグインの状態は、例えばそのプラグインのアクティベーションの状態を含む。
【0030】
アクティベーション制御部42は、インストールされているプラグインのアクティベーションの状態、すなわち当該プラグインが有効化されているか無効化されているかを取得する。また、アクティベーション制御部42は、インストールされているプラグインに対して、アクティベート(有効化)処理およびディアクティベート(無効化)処理を実行する。
【0031】
ユーザライセンス保持部43は、ユーザがシステムにログインしている間、当該ユーザに与えられているユーザライセンスを示すユーザライセンス情報を保持する。ユーザライセンス保持部43は、省略することができる。
【0032】
次に、本第1の実施形態による各種処理について説明する。図2は、システムにログインしたユーザに対するユーザライセンス発行処理の例を示すシーケンス図である。なお、この図2に例示される処理に先立って、所定のプラグインの利用を許可するためのライセンスキーが、ユーザに対して予め発行されているものとする。ライセンスキーは、例えばアルファベットおよび数字の組み合わせによる所定の文字数の文字列からなる。
【0033】
先ず、操作部47に対するユーザ操作により、機器40にインストール済みのプラグインのうち、ディアクティベート状態(使用不可状態)のプラグインの情報が要求される。このプラグイン情報の要求は、操作部47から制御部41に供給されて、制御部41からプラグイン管理部44に渡される(SEQ100)。プラグイン管理部44は、制御部41から渡された要求に応じて、ディアクティベート状態のプラグインを示すプラグイン情報を制御部41に返す(SEQ101)。
【0034】
プラグイン管理部44からプラグイン情報が返されると、制御部41は、当該プラグイン情報に示されるプラグインを使用するユーザを選択する画面を、操作部47の表示部に表示させる。
【0035】
例えば、制御部41は、ユーザ情報取得部45に対して、登録されているユーザの一覧情報を要求する(SEQ102)。ユーザ情報取得部45は、この要求に応じて、ネットワーク10を介してユーザ情報管理サーバ30にアクセスし、ユーザ情報管理DB31に対してユーザ情報を要求する(SEQ103)。この要求に応じてユーザ情報管理DB31から出力されたユーザ情報は、ネットワーク10を介して機器40に送信され、ユーザ情報取得部45に受け取られる(SEQ104)。ユーザ情報取得部45は、受け取ったユーザ情報から、当該ユーザ情報が例えばリスト状に並べられたユーザ一覧情報を作成し、制御部41に渡す(SEQ105)。
【0036】
制御部41は、ユーザ情報取得部45から受け取ったユーザ一覧情報に基づき、ユーザ選択画面を作成する。図3は、ユーザ選択画面60の一例を示す。図3の例では、表示領域61に対して、登録済みのユーザのユーザ名およびユーザIDが表示される。操作部47の入力部に対するユーザ操作により、表示領域61に表示されるユーザから、1または複数のユーザを選択することができる。「OK」ボタン62は、選択されたユーザを確定して、処理を次に進める。「キャンセル」ボタン63は、ユーザ選択処理をキャンセルする。
【0037】
プラグインを使用するユーザが選択された後、操作部47に対するユーザ操作により、ユーザ選択画面60で「OK」ボタン62が操作されると、操作部47の表示部に、SEQ101で取得されたプラグイン情報に示されるプラグインに対するライセンスキーを入力するための入力画面を表示させる。ユーザ操作によって操作部47から入力されたライセンスキーと、当該ライセンスキーに対応するプラグインを示す情報は、ユーザ選択画面60で選択されたユーザのユーザIDと共に、制御部41を介してプラグイン管理部44に渡される(SEQ106)。
【0038】
プラグイン管理部44は、制御部41からユーザIDと、ライセンスキーおよび当該ライセンスキーに対応するプラグインを示す情報(例えばプラグインの名称)とを、ネットワーク10を介してライセンス管理サーバ20に送信し、ライセンス管理サーバ20に対してユーザライセンスを要求する(SEQ107)。この要求は、ライセンス管理サーバ20内のユーザライセンス発行部21に渡される(図示しない)。ユーザライセンス発行部21は、渡されたライセンスキーと、当該ライセンスキーに対応するプラグインを示す情報とに基づき、当該ライセンスキーが正当なものであるか否かを検証する(ステップS100)。
【0039】
ライセンス管理サーバ20は、ステップS100での検証の結果、当該ライセンスキーが正当なものであると判定したら、制御部41から送信されたユーザIDのそれぞれに対して、SEQ107で送信されたライセンスキーに対応するプラグインの使用を、ユーザ単位で許可するためのユーザライセンスを発行する。このとき、ライセンス発行部21は、制御部41から複数のユーザIDが送信された場合は、これら複数のユーザIDそれぞれに対してユーザライセンスを発行する。発行されたユーザライセンスを示すユーザライセンス情報は、ネットワーク10を介して機器40に対して送信され(SEQ108)、プラグイン管理部44に受信される。
【0040】
ユーザライセンスの発行について、図4を用いてより具体的に説明する。図4(a)は、ライセンス情報の例を示す。この例では、ライセンス情報70は、プラグイン名と、このライセンス情報70によるライセンスの有効期間と、ライセンスID(ライセンスキー)と、このライセンス情報70によるライセンスでプラグインを使用可能とできる人数の上限(人数制限)のそれぞれを示す情報が含まれる。図4(a)の例では、プラグイン名が「copy」、有効期限が「2010年1月1日」、ライセンスキーが「djafljdi」とされている。
【0041】
また、図4(a)の例では、人数制限により、このライセンスを利用できる上限の人数が3人とされている。このライセンスに対する人数制限は、本第1の実施形態では省略することができる。すなわち、本第1の実施形態では、ライセンス発行部22は、依頼された数に応じてユーザライセンスを発行することができる。
【0042】
ライセンス管理サーバ20は、SEQ107で機器40からライセンスキーと共に送信されたプラグインを示す情報に基づき、当該プラグインを示す情報に対応するライセンス情報70をライセンス管理サーバ20内に保持しているライセンス情報から取得する。そして、機器40から送信されたライセンスキーと、ライセンス管理サーバ20内から取得したライセンス情報70に含まれるライセンスキーとを比較する。比較の結果、両者が一致した場合に、機器40からライセンスキーと共に送信されたユーザID(「abc」とする)と、ライセンス情報70に含まれるライセンスキーとを関連付けて、ユーザライセンスを発行する。
【0043】
図4(b)は、ユーザライセンスを示すユーザライセンス情報71の一例を示す。この例では、ユーザライセンス情報71において、ユーザID「abc」と、ライセンス情報70に含まれるライセンスキーと同一のユーザライセンスキー「djafljdi」とが関連付けられている。また、ユーザライセンス情報71は、ライセンス情報70と同様に、プラグイン名および有効期限をさらに含む。有効期限は、ライセンス情報70に含まれる有効期限と同一の値が用いられる。
【0044】
なお、ライセンス管理サーバ20は、ユーザライセンスの発行に際して、1のプラグインに対して、当該プラグインのライセンス情報に示される人数制限を超えるユーザ数に対するユーザライセンスが要求された場合には、エラーとして処理することができる。この場合、ライセンス管理サーバ20は、人数制限を超えた旨を示すエラー情報を、ネットワーク10を介して機器40に送信する。
【0045】
プラグイン管理部44は、ライセンス管理サーバ20からユーザライセンス情報を受信すると、ユーザ情報取得部45に対して、ユーザ情報管理DB31に登録されるユーザ情報の更新を要求する(SEQ109)。この要求に従い、ユーザ情報取得部45は、ユーザ情報管理DB31に対し、当該ユーザライセンス情報を、当該ユーザライセンス情報に関連付けられたユーザのユーザ情報に対して登録し、当該ユーザ情報を更新する(SEQ110)。
【0046】
次に、ユーザのログインをきっかけとしたプラグインのアクティベーションについて説明する。図5は、本第1の実施形態によるプラグインのアクティベーション処理の例を示すシーケンス図である。
【0047】
先ず、ログイン時の処理について説明する。操作部47に対するユーザ操作により、例えばユーザIDおよびパスワードからなるログイン情報が入力される。このログイン情報は、操作部47から制御部41を介して機器認証部46に渡される(SEQ200)。機器認証部46は、制御部41から受け取ったこのログイン情報に基づき、ユーザ認証を行う(ステップS20)。
【0048】
例えば、機器認証部46は、操作部41から受け取ったログイン情報に対応するユーザ情報を、ユーザ情報取得部45に対して要求する(SEQ201)。ユーザ情報取得部45は、当該ユーザ情報を、ネットワーク10を介してユーザ情報管理DB31から取得する(SEQ202、SEQ203)。取得されたユーザ情報は、機器認証部46に渡される(SEQ204)。機器認証部46は、ステップS20の認証処理において、操作部47から入力されたログイン情報と、ユーザ情報管理DB31から送信されたユーザ情報とを比較し、それぞれに含まれるユーザIDおよびパスワードの組み合わせが一致する場合に、ユーザを認証する。
【0049】
ユーザの認証がなされると、機器認証部46は、認証結果を制御部41に通知する(SEQ205)と共に、プラグイン管理部44に対して、例えばログイン情報を渡してユーザのログインを通知する(SEQ206)。
【0050】
制御部41は、機器認証部46から通知された認証結果がユーザ認証の成功を示している場合に、利用可能なプラグインの確認をプラグイン管理部44に対して要求する(SEQ207)。なお、制御部41は、認証結果がユーザ認証の失敗を示している場合は、何も行わない。これに限らず、制御部41は、操作部47の表示部に対してその旨示すメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0051】
プラグイン管理部44は、SEQ207の要求に応じて、上述のSEQ206においてログインが通知されたユーザのユーザ情報を、ユーザ情報取得部45に対して要求する(SEQ208)。ユーザ情報取得部45は、当該ユーザ情報を、ネットワーク10を介してユーザ情報管理DB31から取得する(SEQ209、SEQ210)。
【0052】
取得されたユーザ情報は、プラグイン管理部44に渡される(SEQ211)。プラグイン管理部44は、受け取ったユーザ情報に、ユーザライセンス情報が含まれるか否かを判断する(ステップS21)。ユーザライセンス情報は、例えば、上述の図2におけるSEQ109〜SEQ111で、ユーザ情報管理DB31にユーザ情報として登録されている。
【0053】
プラグイン管理部44は、ステップS21で、ユーザ情報がユーザライセンス情報を含まないと判断した場合は、何もしない。一方、ステップS21で、ユーザ情報がユーザライセンス情報を含むと判断したら、アクティベーション制御部42に対して、当該ユーザライセンス情報が対象としているプラグインのアクティベートを実施するように要求する(SEQ212)。ユーザ情報が複数のプラグインにそれぞれ対応する複数のユーザライセンス情報を含むときは、これら複数のユーザライセンス情報それぞれについて、アクティベートの実施が要求される。
【0054】
なお、ステップS21の判断において、有効期限による判断をさらに行うことができる。例えば、プラグイン管理部44は、SEQ211で受け取ったユーザ情報にユーザライセンス情報が含まれ、且つ、現在の日時が当該ユーザライセンス情報に示される有効期限を過ぎていないか否かを判断する。判断の結果、受け取ったユーザ情報にユーザライセンス情報が含まれ、且つ、有効期限を過ぎていないと判断した場合に、プラグインのアクティベートを実施する。一方、プラグイン管理部44は、受け取ったユーザ情報にユーザライセンス情報が含まれていないか、または、有効期限を過ぎていると判断した場合には、プラグインのアクティベートを実施しない。
【0055】
アクティベーション制御部42は、SEQ212での要求を受けて、当該ユーザライセンス情報が対象とするプラグインのアクティベートを実施し、アクティベート結果をプラグイン管理部44に渡す(SEQ213)。このアクティベートの実施により、当該プラグインが、当該ユーザライセンス情報が発行されたユーザによって利用可能な状態となる。
【0056】
なお、プラグイン管理部44は、アクティベートの結果がアクティベーション制御部42から渡された際に、ユーザライセンス保持部43に対して、当該ユーザライセンス情報を保持するように要求することができる(SEQ214)。ユーザライセンス保持部43は、この要求に応じて、当該ユーザライセンス情報を保持する(ステップS22)。
【0057】
プラグイン管理部44は、アクティベートの実施により利用可能な状態となったプラグインを示す情報を、制御部41に通知する(SEQ215)。制御部41は、通知された情報に基づき、利用なプラグインの一覧情報を表示する表示画面を作成し、操作部47の表示部に対して表示させる。
【0058】
次に、ログアウト時の処理について説明する。操作部47のユーザ操作によりユーザのログアウトが指示されると、制御部41は、ログアウトを行うユーザのユーザ情報を含むログアウト情報を、機器認証部46に渡す(SEQ220)。機器認証部46は、渡されたログアウト情報に従い当該ユーザをログアウトさせ、ログアウト結果を、ログアウト情報と共にプラグイン管理部44に通知する(SEQ221)。
【0059】
プラグイン管理部44は、機器認証部46からユーザのログアウトが通知されると、ログアウト情報中のユーザ情報に含まれるユーザライセンス情報に従い、当該ユーザライセンス情報に対応するプラグインのディアクティベートを実施するように、アクティベーション制御部42に要求する(SEQ222)。アクティベーション制御部42は、この要求に応じて当該ユーザライセンス情報が対象としているプラグインに対するディアクティベートを実施する。ディアクティベートの結果がプラグイン管理部44に渡される(SEQ223)。このディアクティベートの結果がプラグイン管理部44に渡されることで、当該プラグインが、ユーザライセンス情報に示されるユーザから利用不可の状態となる。
【0060】
なお、上述したSEQ212およびステップS22で、アクティベートを実施したユーザライセンス情報がユーザライセンス保持部43に保持されている場合、プラグイン管理部44は、ユーザライセンス保持部43に対して、保持されている当該ユーザライセンス情報の破棄を要求することができる(SEQ224)。ユーザライセンス保持部43は、この要求に応じて、保持している当該ユーザライセンス情報を破棄する(ステップS23)。
【0061】
このように、本第1の実施形態においては、ユーザのログイン時に、当該ユーザに対して発行されているユーザライセンス情報が対象としているプラグインに対してアクティベートを実施して利用可能な状態とし、ログアウト時に、当該プラグインに対してディアクティベートを実施して利用不可の状態としている。そのため、ユーザ単位のプラグインの管理を容易に行うことができる。
【0062】
また、プラグイン自体のインストールやアンインストールなどを伴わないため、高速に処理を行うことができる。
【0063】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、本第2の実施形態によるライセンス管理システム2の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。なお、図6において、上述した図1と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0064】
本第2の実施形態では、本第2の実施形態によるライセンス管理システム2は、ネットワーク10に対してライセンス管理サーバ20’、ユーザ情報管理サーバ30およびプラグインサーバ50、ならびに、1または複数の機器40’、40’、…が、互いに通信可能に接続されて構成される。プラグインサーバ50は、機器40’、40’…にインストールするためのプラグインが、機器40’、40’、…からダウンロード可能に格納されている。
【0065】
ライセンス管理サーバ20’は、プラグインに対するライセンスを、ユーザを区別せずに発行するライセンス発行部22を有する。本第2の実施形態では、ユーザ単位でのユーザライセンスは、各機器40’、40’…において発行される。プラグインサーバ50は、機器40’、40’、…にインストールするための各種のプラグインが格納される。各機器40’40’、…は、プラグインをプラグインサーバ50からダウンロードしてインストールすることができるようになっている。
【0066】
第2の実施形態における情報処理装置としての機器40’は、上述の第1の実施形態による機器40に対して、ユーザライセンス発行部48と、ユーザライセンス照合部49とが追加されている。ユーザライセンス発行部48は、ライセンス管理サーバ20’で発行されたライセンスに対してユーザ情報を付加して、ユーザライセンス情報を生成する。ユーザライセンス照合部49は、ユーザライセンス情報とユーザ情報とを照合し、当該ユーザ情報が示すユーザが、当該ユーザライセンス情報が対応するプラグインの正当な利用者であるか否かを判断する。
【0067】
図7は、本第2の実施形態によるユーザライセンス発行処理を示す一例のシーケンス図である。なお、この図7に例示される処理に先立って、所定のプラグインの利用を許可するためのライセンスキーが、ユーザに対して予め発行されているものとする。
【0068】
先ず、操作部47に対するユーザ操作により、機器40’にインストール済みのプラグインを示すプラグイン情報が要求される。このプラグイン情報の要求は、操作部47から制御部41に供給されて、制御部41からプラグイン管理部44に渡される(SEQ300)。プラグイン管理部44は、制御部41から渡された要求に応じて、インストール済みのプラグインを示すプラグイン情報を制御部41に返す(SEQ301)。
【0069】
制御部41は、制御部41から返されたプラグイン情報に示されるプラグインを一覧表示するための表示画面を作成し、操作部47の表示部に表示させる。この表示に応じてなされた操作部47に対するユーザ操作により、ユーザライセンスを取得したいプラグインが選択される。選択されたプラグインのプラグイン情報が、制御部41からプラグイン管理部44に渡される(SEQ302)。
【0070】
プラグイン管理部44は、選択されたプラグインを示すプラグイン情報を制御部41から受け取ると、当該プラグイン情報に示される、選択されたプラグインに対するライセンスキーを発行するよう、ライセンス管理サーバ20’に対し、ネットワーク10を介して依頼する(SEQ303)。この依頼は、ライセンス管理サーバ20’に受信されてライセンス発行部22に渡される。
【0071】
ライセンス発行部22は、受け取った依頼に応じて、選択されたプラグインに対するライセンスキーを発行し、発行したライセンスキーを含むライセンス情報を作成する(図4(a)参照)。このとき、ライセンス発行部22は、当該プラグインが使用可能な人数を示す情報(人数制限情報)を、ライセンス情報に含めることができる。ライセンス発行部22は、作成したライセンス情報を、ネットワーク10を介してプラグイン管理部44に送信する(SEQ304)。
【0072】
プラグイン管理部44は、受け取ったライセンス情報に人数制限情報が含まれている場合、このライセンス情報に対応するプラグインを使用するユーザを選択するように、制御部41に要求する(SEQ305)。制御部41は、この要求に応じて、例えば図3を用いて説明したようなユーザ選択画面60を操作部47の表示部に対して表示させる。
【0073】
例えば、制御部41は、ユーザ情報取得部45に対して、登録されているユーザの一覧情報を要求する(SEQ306)。ユーザ情報取得部45は、この要求に応じて、ネットワーク10を介してユーザ情報管理サーバ30にアクセスし、ユーザ情報管理DB31からユーザ情報を取得する(SEQ307、SEQ308)。ユーザ情報取得部45は、取得したユーザ情報から、当該ユーザ情報が例えばリスト状に並べられたユーザ一覧情報を作成し、制御部41に渡す(SEQ309)。制御部41は、受け取ったユーザ一覧情報から、ユーザ選択画面60を表示するための表示画面を作成する。
【0074】
ユーザ選択画面60に従った操作部47に対するユーザ操作により、プラグインを使用するユーザが選択された後、操作部47に対するユーザ操作により、ユーザ選択画面60で「OK」ボタン62が操作されると、選択されたユーザが確定される(ステップS30)。制御部41は、確定したユーザを示すユーザ情報を、プラグイン管理部44に渡す(SEQ310)。
【0075】
プラグイン管理部44は、制御部41から渡されたユーザ情報と、上述したSEQ304でライセンス管理サーバ20’から送信されたライセンス情報とをユーザライセンス発行部48に渡し、ユーザライセンス発行部48に対してユーザライセンスの発行を依頼する(SEQ311)。ユーザライセンス発行部48は、受け取ったライセンス情報とユーザ情報とからユーザライセンスを発行し、発行したユーザライセンスによるユーザライセンスキーと、ユーザ情報とを含むユーザライセンス情報を作成する(図4(b)参照)。ユーザライセンス発行部48は、作成したユーザライセンス情報をプラグイン管理部44に渡す。
【0076】
プラグイン管理部44は、ライセンス管理サーバ20からユーザライセンス情報を受信すると(SEQ312)、ユーザ情報取得部45に対して、ユーザ情報管理DB31に登録されるユーザ情報の更新を要求する(SEQ313)。この要求に従い、ユーザ情報取得部45は、ユーザ情報管理DB31に対し、当該ユーザライセンス情報を、当該ユーザライセンス情報に関連付けられたユーザのユーザ情報に対して登録し、当該ユーザ情報を更新する(SEQ314)。
【0077】
次に、ログインをきっかけとしたプラグインのアクティベーションについて説明する。図8は、本第2の実施形態によるプラグインのアクティベーション処理の例を示すシーケンス図である。
【0078】
操作部47に対するユーザ操作により、ユーザIDおよびパスワードからなるログイン情報が入力され、制御部41を介して機器認証部46に渡される(SEQ400)。機器認証部46は、制御部41から受け取ったこのログイン情報に基づき、ユーザ認証を行う(ステップS40)。すなわち、機器認証部46は、操作部41から受け取ったログイン情報に対応するユーザ情報を、ユーザ情報取得部45を介してユーザ情報管理DB31から取得する(SEQ401〜SEQ404)。機器認証部46は、ステップS40の認証処理において、操作部47から入力されたログイン情報と、ユーザ情報管理DB31から送信されたユーザ情報とを比較して、ユーザの認証処理を行う。
【0079】
ユーザが認証されると、機器認証部46は、認証結果を制御部41に通知する(SEQ405)と共に、プラグイン管理部44に対して、ユーザにより入力されたログイン情報を渡してユーザのログインを通知する(SEQ406)。
【0080】
制御部41は、機器認証部46から通知された認証結果がユーザ認証の成功を示している場合に、利用可能なプラグインの確認をプラグイン管理部44に対して要求する(SEQ407)。なお、制御部41は、認証結果がユーザ認証の失敗を示している場合は、何も行わない。これに限らず、制御部41は、操作部47の表示部に対してその旨示すメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0081】
プラグイン管理部44は、SEQ408の要求に応じて、上述のSEQ406においてログインが通知されたユーザのユーザ情報を、ログイン情報に含まれるユーザIDに基づき、ユーザ情報取得部45を介してユーザ情報管理DB31から取得する(SEQ409〜SEQ411)。このとき取得されるユーザ情報は、ユーザライセンス情報を含むものとする。プラグイン管理部44は、ログイン情報と、ユーザ情報管理DB31から取得したユーザ情報とをユーザライセンス照合部49に渡し、情報の照合を依頼する(SEQ412)。
【0082】
より具体的には、ユーザライセンス照合部49は、プラグイン管理部44から渡された、ログイン情報に含まれるユーザIDと、ユーザ情報管理DB31から取得したユーザ情報に含まれるユーザライセンス情報が持つユーザIDとを比較し、ユーザIDの照合を行う(ステップS41)。ユーザライセンス照合部49は、照合の結果、両者が一致すれば、ログインしたユーザが、照合を行ったユーザライセンス情報に対応するプラグインの正当なユーザであると判断する。一方、両者が一致しなければ、ログインしたユーザは、当該プラグインの正当なユーザではないと判断する。
【0083】
ユーザライセンス照合部49は、ステップS41による照合結果をプラグイン管理部44に渡す(SEQ413)。プラグイン管理部44は、照合結果が、ログインしたユーザは、当該プラグインの正当なユーザではないと判断した旨を示していた場合は、何もしない。これに限らず、プラグイン管理部44は、制御部41に対して、操作部47の表示部に対してその旨示すメッセージを表示させるように要求してもよい。
【0084】
一方、照合結果が、ログインしたユーザは、当該プラグインの正当なユーザであると判断した旨を示していた場合、アクティベーション制御部42に対して、照合を行ったユーザライセンス情報が対象としているプラグインのアクティベートを実施するように依頼する(SEQ414)。ユーザ情報が複数のプラグインにそれぞれ対応する複数のユーザライセンス情報を含むときは、これら複数のユーザライセンス情報それぞれについて、アクティベートの実施が要求される。
【0085】
アクティベーション制御部42は、SEQ414での要求を受けて、当該ユーザライセンス情報が対象とするプラグインのアクティベートを実施し、アクティベート結果をプラグイン管理部44に渡す(SEQ415)。このアクティベートの実施により、当該プラグインが、当該ユーザライセンス情報が発行されたユーザによって利用可能な状態となる。
【0086】
なお、プラグイン管理部44は、アクティベートの結果がアクティベーション制御部42から渡された際に、ユーザライセンス保持部43に対して、当該ユーザライセンス情報を保持するように要求することができる(SEQ416)。ユーザライセンス保持部43は、この要求に応じて、当該ユーザライセンス情報を保持する(ステップS42)。
【0087】
プラグイン管理部44は、アクティベートの実施により利用可能な状態となったプラグインを示す情報を、制御部41に通知する(SEQ417)。制御部41は、通知された情報に基づき、利用なプラグインの一覧情報を表示する表示画面を作成し、操作部47の表示部に対して表示させる。
【0088】
なお、ログアウト時の処理は、図5を用いて説明したSEQ220〜SEQ224およびステップS22の処理と同一なので、ここでの説明を省略する。
【0089】
次に、プラグインのダウンロード処理について説明する。図9は、本第2の実施形態による、機器40がプラグインサーバ50からプラグインをダウンロードする処理を示す一例のシーケンス図である。
【0090】
操作部47に対するユーザ操作により、ユーザIDおよびパスワードからなるログイン情報が入力され、制御部41を介して機器認証部46に渡される(SEQ500)。機器認証部46は、制御部41から受け取ったこのログイン情報に基づき、ユーザ認証を行う(ステップS50)。すなわち、機器認証部46は、操作部41から受け取ったログイン情報に対応するユーザ情報を、ユーザ情報取得部45を介してユーザ情報管理DB31から取得する(SEQ501〜SEQ504)。機器認証部46は、ステップS40の認証処理において、操作部47から入力されたログイン情報と、ユーザ情報管理DB31から送信されたユーザ情報とを比較して、ユーザの認証処理を行う。
【0091】
ユーザが認証されると、機器認証部46は、認証結果を制御部41に通知する(SEQ505)と共に、プラグイン管理部44に対して、ユーザにより入力されたログイン情報を渡してユーザのログインを通知する(SEQ506)。
【0092】
制御部41は、機器認証部46から通知された認証結果がユーザ認証の成功を示している場合に、ログインを行ったユーザが利用可能なプラグインの確認をプラグイン管理部44に対して要求する(SEQ507)。なお、制御部41は、認証結果がユーザ認証の失敗を示している場合は、何も行わない。これに限らず、制御部41は、操作部47の表示部に対してその旨示すメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0093】
プラグイン管理部44は、SEQ507の要求に応じて、上述のSEQ506においてログインが通知されたユーザのユーザ情報を、ログイン情報に含まれるユーザIDに基づき、ユーザ情報取得部45を介してユーザ情報管理DB31から取得する(SEQ508〜SEQ511)。このとき取得されるユーザ情報は、ユーザライセンス情報を含むものとする。
【0094】
プラグイン管理部44は、SEQ511で取得されたユーザ情報に含まれるユーザライセンス情報に対応する全てのプラグインが機器40にインストールされているか否かを判断する(ステップS51)。若し、インストールされていると判断したら、プラグイン管理部44は、例えば操作部47の表示部に対してその旨示す表示を行うように、制御部41に要求する。
【0095】
一方、ステップS51で、SEQ511で取得されたユーザ情報に含まれるユーザライセンス情報に対応するプラグインのうち、機器40にインストールされていないプラグイン(未インストールプラグインと呼ぶ)が存在すると判断したら、プラグイン管理部44は、制御部41に対して、プラグインをプラグインサーバ50からダウンロードするためのダウンロード画面を作成するように要求する(SEQ512)。制御部41は、この要求に応じてダウンロード画面を作成し、操作部47の表示部に対して表示させる。
【0096】
図10は、ダウンロード画面80の一例を示す。表示領域81に対して、未インストールプラグインの名称が表示される。図10の例では、未インストールプラグインの名称と共に、この未インストールプラグインのインストールを促すメッセージが表示されている。未インストールプラグインが複数存在するときは、これら複数の未インストールプラグインの名称が例えばリスト状に表示される。
【0097】
また、ダウンロード画面80において、「OK」ボタン82は、表示領域81に表示された未インストールプラグインのインストールを指示する。「キャンセル」ボタン83は、未インストールプラグインのインストールのキャンセルを指示する。なお、未インストールプラグインが複数存在する場合に、ダウンロード画面80において、リスト状に表示される未インストールプラグイン名称のそれぞれに対して例えばチェックボックスを付随させて表示し、インストールを行うプラグインを選択可能としてもよい。
【0098】
操作部47に対するユーザ操作により「OK」ボタン82が操作されると(ステップS52)、制御部41からプラグイン管理部44に対して、未インストールプラグインのダウンロードが要求される(SEQ513)。プラグイン管理部44は、この要求に応じて、未インストールプラグインのダウンロードを、ネットワーク10を介してプラグインサーバ50に対して要求する(SEQ514)。プラグイン管理部44は、この要求に応じてプラグインサーバ50から未インストールプラグインのダウンロードを実行し(SEQ515)、ダウンロードされた未インストールプラグインを機器40にインストールする。
【0099】
その後、例えば図8で説明したSEQ415〜SEQ417の処理に従い、プラグイン管理部44からアクティベーション制御部42に、ダウンロードしたプラグインに対するアクティベートの実施が依頼され、この依頼を受けたアクティベーション制御部42により、当該プラグインに対するアクティベートが実施される。
【0100】
なお、ここでは、この図10に示される未インストールプラグインのダウンロード処理が本発明の第2の実施形態に適用されるように説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、図10に示される未インストールプラグインのダウンロード処理は、上述した本発明の第1の実施形態にもそのまま適用可能なものである。
【0101】
次に、ユーザライセンスの移管処理について説明する。図11は、本第2の実施形態による、ユーザライセンスの移管処理を示す一例のシーケンス図である。制御部41は、登録済みのユーザ情報を、ユーザ情報取得部45を介してユーザ情報管理DB31から取得する(SEQ600〜SEQ603)。制御部41は、取得したユーザ情報から、ユーザライセンス移管元のユーザと、当該ユーザが持つユーザライセンスのうち移管対象となるユーザライセンスと、当該ユーザライセンスの移管先のユーザとを指定するための移管指定画面を作成し、操作部47の表示部に表示させる(図示しない)。移管対象となるユーザライセンスは、例えばそのユーザライセンスに対応するプラグインの名称を用いて表示することができる。
【0102】
操作部47に対する、移管指定画面に従ったユーザ操作により、移管元ユーザと、移管対象のユーザライセンスと、移管先ユーザとが指定されると、制御部41は、これら指定された情報に基づき、ユーザライセンスの移管をプラグイン管理部44に対して依頼する(SEQ604)。プラグイン管理部44は、この要求に応じて、ユーザライセンス発行部48に対して、移管元ユーザのユーザ情報を渡し、移管元ユーザにおける移管対象のユーザライセンスの破棄を要求する(SEQ605)。
【0103】
ユーザライセンス発行部48は、プラグイン管理部44から受け取った移管元ユーザのユーザ情報に含まれる移管対象のユーザライセンス情報を調べる。その結果、当該移管対象のユーザライセンスを破棄可能であると判断したら、その旨示す破棄可能通知をプラグイン管理部44に渡す(SEQ606)と共に、当該移管対象のユーザライセンスを破棄する処理を行う(ステップS60)。例えば、ユーザライセンス発行部48は、移管元ユーザのユーザ情報から、移管対象のユーザライセンスのユーザライセンス情報を削除する。
【0104】
なお、ユーザライセンス発行部48は、移管対象のユーザライセンスを破棄が不可であると判断した場合、例えば当該ユーザライセンスの移管ができない旨を示すメッセージを操作部47の表示部に表示させるように、制御部41に依頼することができる。
【0105】
ユーザライセンス発行部48は、ステップS60で移管元ユーザのユーザ情報における移管対象のユーザライセンスの破棄処理を行ったら、ユーザ情報取得部45を介して、ユーザ情報管理DB31に対し、移管対象のユーザライセンスが破棄された移管元ユーザのユーザ情報で、ユーザ情報管理DB31に格納されるこの移管元ユーザのユーザ情報を更新するように要求する(SEQ607、SEQ608)。ユーザ情報管理DB31は、この要求に従い、移管元ユーザのユーザ情報を更新する。
【0106】
続いて、プラグイン管理部44は、ユーザライセンス発行部48に対して移管先ユーザのユーザ情報を渡し、移管先ユーザに対して移管対象のユーザライセンスを発行するように依頼する(SEQ609)。ユーザライセンス発行部48は、この依頼に応じて、移管先ユーザのユーザIDと移管対象のユーザライセンスのユーザライセンスキーとを関連付けて、移管先ユーザに対して移管対象のユーザライセンスによるユーザライセンスを発行する(ステップS61)。
【0107】
ユーザライセンス発行部48は、ステップS61で移管先ユーザに対して移管対象のユーザライセンスを発行したら、移管対象のユーザライセンスが追加された移管先ユーザのユーザ情報をプラグイン管理部44に渡す(SEQ610)。プラグイン管理部44は、移管先ユーザのユーザ情報を受け取ると、ユーザ情報取得部45を介して、ユーザ情報管理DB31に対し、移管対象のユーザライセンスが追加された移管先ユーザのユーザ情報で、ユーザ情報管理DB31に格納されるこの移管先ユーザのユーザ情報を更新するように要求する(SEQ611、SEQ612)。ユーザ情報管理DB31は、この要求に従い、移管先ユーザのユーザ情報を更新する。
【0108】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本第3の実施形態は、上述した第1の実施形態または第2の実施形態を、ネットワークを介してサーバから複合機に対してソフトウェアを配信するソフトウェア配信システムに適用させた例である。
【0109】
図12は、本第3の実施形態に適用可能なソフトウェア配信システムの一例のネットワーク構成図である。図12に示すように、ソフトウェア配信システムは、仲介装置200と、ライセンス管理サーバ300と、ソフトウェア配信サーバ301と、ソフトウェア管理装置としての管理装置302と、Webサーバ303とが、インターネットなどのネットワーク310を介して接続されている。ネットワーク310は、上述した第1および第2の実施形態におけるネットワーク10に相当する。
【0110】
仲介装置200とネットワーク310との間には、ファイアウォール90が設けられている。また、仲介装置200は、複数の複合機100a、100b、100cが接続されている。以下、特定しない複合機を単に複合機100と称する。複合機100は、上述した第1の実施形態における機器40、または、第2の実施形態における機器40’に相当する。
【0111】
ファイアウォール90は、公衆回線やインターネットなどの外部ネットワークを通じて仲介装置200に侵入した第三者により不正が行われないように、外部との境界を流れるデータを監視し、不正なアクセスを検出および遮断する。
【0112】
ソフトウェア配信サーバ301は、複合機100において実行される各種アプリケーションのソフトウェアのパッケージであるソフトウェアプログラムを記憶しており、このソフトウェアプログラムを、仲介装置200を介して複合機100に配信するサーバ装置である。このソフトウェア配信サーバ301が、上述した第2の実施形態におけるプラグインサーバ50に相当し、ソフトウェア配信サーバ301が配信するソフトウェアプログラムが、第1および第2の実施形態におけるプラグインに相当する。
【0113】
ライセンス管理サーバ300は、ソフトウェア配信サーバ301から提供され、複合機100にインストールされるアプリケーションのソフトウェアプログラムのライセンス(利用権)や、複合機100において実行される機能のライセンス(利用権)を、仲介装置200を介して管理する装置である。ライセンス管理サーバ300は、第1および第2の実施形態におけるライセンス管理サーバ20および20’にそれぞれ対応する。また、ライセンス管理サーバ300は、第1および第2の実施形態によるユーザ情報管理サーバ30の機能を含むことができる。
【0114】
Webサーバ303は、アプリケーションなどのソフトウェアのポータル販売サイトを有するサーバ装置である。ユーザが不図示のPC(Personal Computer)や複合機100などからこのWebサーバ303のポータル販売サイトにアクセスして、所望のアプリケーションソフトウェアを購入する。そして、ユーザがこのWebサーバ303からソフトウェアを購入した場合、インストール対象として指定された複合機100の機器IDと購入したソフトウェアのプロダクト名とプロダクトキーと共にインストール要求がWebサーバ303から管理装置302に送信される。
【0115】
管理装置302は、仲介装置200を介して複合機100を遠隔管理する装置である。具体的には、管理装置302は、複合機100に管理装置302は、複合機のメーカやサービス提供会社といったサービスセンタなどに設置されたサーバ装置である。管理装置302は、Webサーバ303からインストール要求を受信すると、ソフトウェア配信サーバ301からインストール対象のソフトウェアの取得先URLや依存ソフトウェアの取得先URLなどを受信し、インストール先として指定された複合機100にインストールされているソフトウェアの状況である機器情報を参照して、インストール対象のソフトウェアと複合機100に必要な依存ソフトウェアを決定してインストール要求を仲介装置200に送信する。
【0116】
仲介装置200は、ソフトウェア配信サーバ301およびライセンス管理サーバ300と、複合機100との間で行われる処理を仲介する装置である。具体的には、仲介装置200は、複合機100から各複合機100にインストールされているソフトウェアの状況である機器情報を一定期間ごとに収集し、この複合機100毎の機器情報を管理装置302に送信する。
【0117】
また、仲介装置200は、インストール対象のソフトウェアプログラムをソフトウェア配信サーバ301に要求して受信する処理や、インストール対象のソフトウェアのライセンスをライセンス管理サーバ300に要求して受信する処理を行う。すなわち、上述の第1の実施形態において機器40と、ライセンス管理サーバ20およびユーザ情報管理サーバ30との間でネットワーク10を介してなされる通信や、第2の実施形態において機器40’と、ライセンス管理サーバ20’、ユーザ情報管理サーバ30およびプラグインサーバ50との間でネットワーク10を介してなされる通信は、本第3の実施形態では、さらに仲介装置200を介して行われることになる。さらに、仲介装置200は、これらのソフトウェアプログラムとライセンスと共に、ソフトウェアのインストール要求を複合機100に送信して、複合機100に当該ソフトウェアをインストールさせる。
【0118】
第3の実施形態における情報処理装置としての複合機100は、コピー、ファクス、プリンタなどの複数の機能を備えた装置であって、LANなどのローカルネットワークにより仲介装置200に接続されている。図12では、3台の複合機100a、100b、100cがネットワークに接続されているが、これに限定されることなく、1台、2台、または4台以上の複合機を接続した構成としてもよい。複合機100は、仲介装置200から、ソフトウェアプログラムおよびライセンスと共にインストール要求を受信すると、インストール要求で指定されたソフトウェアのインストールを実行するアプリインストール制御部を備えている。
【0119】
次に、複合機100について説明する。図13は、本第3の実施形態に適用可能な複合機100の機能的構成の例を示すブロック図である。図13に示すように、複合機100は、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101と、カラーレーザプリンタ(Color LP)102と、HDD(ハードディスクドライブ)103と、スキャナ、ファクス、メモリなどのハードウェアリソース104、通信I/F(インターフェース)105とを有すると共に、プラットホーム120と、アプリケーション130とから構成されるソフトウェア群110とを備えている。
【0120】
複合機100において、HDD103に、機器情報や、ソフトウェア配信サーバ301からダウンロードしたアプリケーションのソフトウェアパッケージ、ファームウェアパッケージ、パッケージ情報、インストール処理の動作指示を示す指示情報、およびライセンス管理サーバ300からダウンロードアプリケーションのライセンスファイルが保存される。また、このHDD103に、インストール処理の進行状態が記録される。
【0121】
プラットホーム120は、アプリケーションからの処理要求を解釈してハードウェア資源の獲得要求を発生させるコントロールサービスと、1または複数のハードウェア資源の管理を行い、コントロールサービスからの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(SRM)123と、汎用OS121とを有する。
【0122】
コントロールサービスは、複数のサービスモジュールから形成され、SCS(システムコントロールサービス)122と、ECS(エンジンコントロールサービス)124と、MCS(メモリコントロールサービス)125と、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)126と、FCS(ファクスコントロールサービス)127と、NCS(ネットワークコントロールサービス)128と、NRS(ニューリモートサービス)129と、アプリインストール制御サービス131とから構成される。このプラットホーム120は、予め定義された関数によりアプリケーション130から処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を有する。
【0123】
汎用OS121は、UNIX(登録商標)などの汎用オペレーティングシステムであり、プラットホーム120およびアプリケーション130の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。上述した第1および第2の実施形態による、機器40および40’における制御部41は、例えばこの汎用OS121に含まれる。
【0124】
SRM123のプロセスは、SCS122と共にシステムの制御およびリソースの管理を行うものである。SRM123のプロセスは、スキャナ部やプリンタ部などのエンジン、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394 I/F、RS232C I/Fなど)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停を行い、実行制御する。
【0125】
具体的には、このSRM123は、要求されたハードウェア資源が利用可能であるか、すなわち、他の要求により利用されていないかどうかを判断し、利用可能であれば要求されたハードウェア資源が利用可能である旨を上位層に伝える。また、SRM123は、上位層からの要求に対してハードウェア資源の利用スケジューリングを行い、要求内容(例えばプリンタエンジンにより紙搬送と作像動作、メモリ確保、ファイル生成)を直接実施している。
【0126】
SCS122のプロセスは、アプリ管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御などを行う。ECS124のプロセスは、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101、カラーレーザプリンタ(Color LP)102、スキャナ、ファクスなどからなるハードウェアリソース104のエンジンの制御を行う。MCS125のプロセスは、画像メモリの取得および解放、ハードディスク装置(HDD)の利用、画像データの圧縮および伸張などを行う。
【0127】
FCS127のプロセスは、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を利用したファクス送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクスデータの登録/引用、ファクス読み取り、ファクス受信印刷、融合送受信を行うためのAPIを提供する。
【0128】
NCS128のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのプロセスであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、アプリケーションからデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。
【0129】
OCS126のプロセスは、オペレータ(利用者)と本体制御との間の情報伝達手段となるオペレーションパネル(操作パネル)の制御を行う。OCS126は、オペレーションパネルからキー押下(またはタッチ操作)をキーイベントとして取得し、取得したキーに対応したキーイベント関数をSCS122に送信するOCSプロセスの部分と、アプリケーション130またはコントロールサービスからの要求によりオペレーションパネルに各種画面を描画出力する描画関数やその他オペレーションパネルに対する制御を行う関数などがあらかじめ登録されたOCSライブラリの部分とから構成される。このOCSライブラリは、アプリケーション130およびコントロールサービスの各モジュールにリンクされて実装されている。なお、OCS126のすべてをプロセスとして動作させるように構成しても良く、あるいはOCS126のすべてをOCSライブラリとして構成しても良い。
【0130】
アプリインストール制御サービス131のプロセスは、複合機100にインストールされているアプリケーションなどのソフトウェアに関する情報や機器の情報を機器情報として一定期間毎に管理装置302に送信する。アプリインストール制御サービス131のプロセスは、管理装置302からインストール要求を受信した場合、ソフトウェア配信サーバ301に対して、インストール要求で指定されたプロダクトIDのソフトウェアの配信要求を行って、ソフトウェア配信サーバ301からインストール対象のソフトウェアを受信し、インストールする。また、アプリインストール制御サービス131のプロセスは、管理装置302からインストール要求を受信した場合、ライセンス管理サーバ300に対して、インストール要求で指定されたプロダクトIDのソフトウェアのライセンスを要求し、ライセンス管理サーバ300からライセンスを取得する。
【0131】
上述した第1の実施形態による、機器40におけるアクティベーション制御部42、ユーザライセンス保持部43、プラグイン管理部44、ユーザ情報取得部45および機器認証部46は、このアプリインストール制御サービス131に含まれる。同様に、上述した第2の実施形態による、機器40’におけるアクティベーション制御部42、ユーザライセンス保持部43、プラグイン管理部44、ユーザ情報取得部45、機器認証部46、ユーザライセンス発行部48およびユーザライセンス照合部49は、このアプリインストール制御サービス131に含まれる。
【0132】
NRS129のプロセスは、ネットワークを介してデータを送受信する際のデータの変換を行う等のネットワークを介した機器遠隔管理に関する機能及びスケジューラ機能を有している。
【0133】
アプリケーション130は、ページ記述言語(PDL)、PCLおよびポストスクリプト(PS)を有するプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ111と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ112と、ファクス用アプリケーションであるファクスアプリ113と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ114と、ネットワークファイル用アプリケーションであるネットファイルアプリ115と、工程検査用アプリケーションである工程検査アプリ116と、インターネットに接続されたPC等のクライアント端末に対してWEBサーバ(httpサーバ)として動作し、クライアント端末上で動作するWEBブラウザに各種画面を表示するWEBアプリ117とを有している。
【0134】
アプリケーション130の各プロセス、コントロールサービスの各プロセスは、関数呼び出しとその戻り値送信およびメッセージの送受信によってプロセス間通信を行いながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクスなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを実現している。
【0135】
このように、本第3の実施形態に係る複合機100には、複数のアプリケーション130および複数のコントロールサービスが存在し、いずれもプロセスとして動作している。そして、これらの各プロセス内部には、1または複数のスレッドが生成されて、スレッド単位の並列実行が行われる。そして、コントロールサービスがアプリケーション130に対し共通サービスを提供しており、このため、これらの多数のプロセスが並列動作、およびスレッドの並列動作を行って互いにプロセス間通信を行って協調動作をしながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクスなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを提供するようになっている。
【0136】
また、複合機100には、複合機100の顧客、サードベンダなどの第三者がコントロールサービス層の上のアプリケーション層に外部アプリ172を開発して搭載することが可能となっている。この外部アプリ172は、アプリインストール制御サービス131によりソフトウェア配信サーバ301からダウンロードしてインストールされたサーバプログラムであり、図13は、外部アプリ172が実行されている状態を示している。
【0137】
なお、本第3の実施形態に係る複合機100では、複数のアプリケーション130のプロセスと複数のコントロールサービスのプロセスとが動作しているが、アプリケーション130とコントロールサービスのプロセスとがそれぞれ単一の構成とすることも可能である。また、各アプリケーション130は、アプリケーションごとに追加または削除することができる。すなわち、上述したように、外部アプリ172をインストール可能であり、かつアンインストールも可能となっている。
【0138】
図14は、複合機100のハードウェア構成の例を示すブロック図である。図14に示すように、この複合機100は、コントローラ410とエンジン部(Engine)460とをPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続した構成となる。コントローラ410は、複合機100全体の制御と描画、通信、図示しない操作部からの入力を制御するコントローラである。エンジン部460は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファクスユニットなどである。なお、このエンジン部460には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0139】
コントローラ410は、CPU(Central Processing Unit)411と、ノースブリッジ(NB)413と、システムメモリ(MEM−P)412と、サウスブリッジ(SB)414と、ローカルメモリ(MEM−C)417と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)416と、ハードディスクドライブ(HDD)103とを有し、ノースブリッジ413とASIC416との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。
【0140】
CPU411は、複合機100の全体制御を行うものであり、NB413、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0141】
NB413は、CPU411とMEM−P12、SB414、AGP415とを接続するためのブリッジであり、MEM−P412に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0142】
MEM−P412は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM(Read Only Memory)412aとRAM(Random Access Memory)412bとからなる。ROM412aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM412bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0143】
SB414は、NB413とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB414は、PCIバスを介してNB413と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0144】
ASIC416は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP415、PCIバス、HDD103およびMEM−C417をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC416は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC416の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C417を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部460との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC416には、PCIバスを介してFCU(Facsimile Control Unit)430、USB(Universal Serial Bus)440、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース450が接続される。操作表示部420はASIC416に直接接続されている。
【0145】
MEM−C417は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD103は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。また、HDD103は、ソフトウェア配信サーバ301からダウンロードされたプラグインが格納される。プラグインは、予めHDD103に格納されていてもよい。
【0146】
AGP415は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P412に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0147】
なお、複合機100で実行される、アクティベーション制御、ユーザライセンス保持、プラグイン管理、ユーザ情報管理、機器認証および各種画面の作成、並びに、ユーザライセンスの発行および照合を行うライセンス管理プログラムは、ROMなどに予め組み込まれて提供される。
【0148】
本第3の実施形態の複合機100で実行されるライセンス管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)、フレキシブルディスク(FD)、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0149】
さらに、本第3の実施形態の複合機100で実行されるライセンス管理プログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本第3の実施形態の複合機100で実行されるインストールプログラムをインターネットなどのネットワーク経由で提供または配信するように構成しても良い。
【0150】
本第3の実施形態の複合機100で実行されるライセンス管理プログラムは、少なくとも上述したアプリインストール制御サービス131を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、例えばCPU411がROM411aからインストールプログラムを読み出して実行することによりアプリインストール制御サービス131が主記憶装置上にロードされ、アプリインストール制御サービス131が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0151】
また、本第3の実施形態の管理装置302、ソフトウェア配信サーバ301、ライセンス管理サーバ300およびWebサーバ303は、CPUなどの制御装置と、ROMやRAMなどの記憶装置と、HDD、光ディスクドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0152】
<第3の実施形態の変形例>
次に、上述の第3の実施形態の変形例について説明する。上述した第3の実施形態では、ソフトウェア配信サーバ301およびライセンス管理サーバ300と、複合機100との間で行われる処理を仲介装置200を介して行っていた。本変形例では、仲介装置200を介さずに直接的に、複合機100と各種送受信を行うものである。
【0153】
図15は、本変形例によるソフトウェア配信システムの一例のネットワーク構成図である。本変形例では、図15に示すように、管理装置302と、ソフトウェア配信サーバ301と、ライセンス管理サーバ300と、Webサーバ303と、複合機100(複合機100a、100b、100c)とがネットワーク310に接続された構成となっており、仲介装置を設けない構成となっている。
【0154】
ここで、管理装置302、ソフトウェア配信サーバ301、ライセンス管理サーバ300およびWebサーバ303の構成については、上述した第3の実施形態と同様である。但し、管理装置302は、複合機100から直接的に機器情報を受信し、また、インストール要求を直接的に複合機100に対して送信する。
【符号の説明】
【0155】
1,2 ライセンス管理システム
10 ネットワーク
20,20’ ライセンス管理サーバ
21 ユーザライセンス発行部
22 ライセンス発行部
30 ユーザ情報管理サーバ
31 ユーザ情報管理DB
40,40’ 機器
41 制御部
42 アクティベーション制御部
43 ユーザライセンス保持部
44 プラグイン管理部
45 ユーザ情報取得部
46 機器認証部
47 操作部
48 ユーザライセンス発行部
49 ユーザライセンス照合部
50 プラグインサーバ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0156】
【特許文献1】特開2007−053556号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作を受け付ける操作手段と、
プラグインを管理するプラグイン管理手段と、
ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段から該ユーザ識別情報と該ユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得手段と、
前記プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御手段と、
前記ユーザ情報取得手段に取得された前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合手段と
を有し、
前記アクティベーション制御手段は、
前記ログイン処理が成功した場合に、該ログイン処理を行ったユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記ユーザライセンス情報に対応する前記所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、該ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、該所定のプラグインに対してディアクティベートを実施する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するための、ユーザを区別しないライセンス情報に対して前記ユーザ識別情報を関連付けて前記ユーザライセンス情報を発行するユーザライセンス発行手段をさらに有し、
前記ユーザ情報取得手段は、
前記ユーザライセンス発行手段で発行された前記ユーザライセンス情報と、該ユーザライセンス情報に関連付けられた前記ユーザ情報とを前記ユーザ情報管理手段から取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザを区別しないライセンス情報は、利用可能なユーザ数の上限を示す人数制限情報を含み、
前記ユーザライセンス発行手段は、
前記操作手段に対するユーザ操作により選択された、前記ユーザを区別しないライセンス情報に含まれる前記人数制限情報に示されるユーザ数以下の数のユーザに対してそれぞれ前記ユーザライセンス情報を発行する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ネットワークを介して通信を行う通信手段をさらに有し、
前記ユーザ情報取得手段は、
依頼された数に応じて複数のユーザライセンス情報を発行する、前記ネットワークを介して接続されるライセンス管理サーバから発行された前記ユーザライセンス情報と、該ユーザライセンス情報に関連付けられた前記ユーザ情報とを、前記ユーザ情報管理手段から取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ネットワークを介して通信を行う通信手段をさらに有し、
前記プラグイン管理手段は、
前記アクティベーション制御手段が前記ログイン処理が成功して前記アクティベートを実施する際に、該ログイン処理を行ったユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記ユーザライセンス情報に対応する前記所定のプラグインがインストールされていない場合に、前記ネットワークに接続されるプラグインサーバから該所定のプラグインをダウンロードしてインストールし、
前記アクティベーション制御手段は、
前記ダウンロードされた前記所定のプラグインに対して前記アクティベートを実施する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プラグイン管理手段は、
前記操作手段に対するユーザ操作により、前記ユーザライセンス情報の移管元である移管元ユーザと、移管先である移管先ユーザとが指定された場合に、
前記ユーザ情報取得手段に対して該移管元ユーザの前記ユーザ情報と、該移管元ユーザのユーザ情報に関連付けられた前記ユーザライセンス情報と、該移管先ユーザの前記ユーザ情報との取得を要求し、要求に応じて該ユーザ情報取得手段により取得された該ユーザライセンス情報を破棄すると共に、前記ユーザ情報取得手段に対して、該ユーザライセンス情報の破棄が反映された該移管元ユーザのユーザ情報を登録するように要求し、
該破棄したユーザライセンス情報を該移管先ユーザに発行するように、前記ユーザライセンス発行手段に要求し、要求に応じて発行された該ユーザライセンス情報に対して該移管先ユーザのユーザ情報を関連付けて前記ユーザ情報管理手段に登録するように、前記ユーザ情報取得手段に要求する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ユーザライセンス情報は、有効期限を示す有効期限情報を含み、
前記アクティベーション制御手段は、
前記ログイン処理が成功した時点の日時が前記所定のプラグインに対応する前記ユーザライセンス情報に含まれる前記有効期限情報に示される有効期限を過ぎている場合に、該所定のプラグインに対するアクティベートを実施しない
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ユーザ情報管理手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ネットワークを介して通信を行う通信手段をさらに有し、
前記ユーザ情報取得手段は、
前記ネットワークを介して接続された、前記ユーザ情報管理手段を有するユーザ情報管理サーバから、前記ユーザ識別情報および前記ユーザライセンス情報を取得する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
操作手段が、ユーザ操作を受け付ける操作ステップと、
プラグイン管理手段が、プラグインを管理するプラグイン管理ステップと、
ユーザ情報取得手段が、ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段から該ユーザ識別情報と該ユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得ステップと、
アクティベーション制御手段が、前記プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御ステップと、
照合手段が、前記ユーザ情報取得ステップにより取得された前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合ステップと
を有し、
前記アクティベーション制御ステップは、
前記ログイン処理が成功した場合に、該ログイン処理を行ったユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記ユーザライセンス情報に対応する前記所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、該ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、該所定のプラグインに対してディアクティベートを実施する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
ユーザ操作を受け付ける操作ステップと、
プラグインを管理するプラグイン管理ステップと、
ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段から該ユーザ識別情報と該ユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得ステップと、
前記プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御ステップと、
前記ユーザ情報取得ステップにより取得された前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合ステップと
を有し、
前記アクティベーション制御ステップは、
前記ログイン処理が成功した場合に、該ログイン処理を行ったユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記ユーザライセンス情報に対応する前記所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、該ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、該所定のプラグインに対してディアクティベートを実施する情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
情報処理装置と、該情報処理装置とネットワークを介して接続されるユーザ情報管理サーバとを備えるライセンス管理システムであって、
前記ユーザ情報管理サーバは、
ユーザを識別するユーザ識別情報と、前記プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するためのユーザライセンス情報とを関連付けて保持するユーザ情報管理手段を有し、
前記情報処理装置は、
ユーザ操作を受け付ける操作手段と、
プラグインを管理するプラグイン管理手段と、
前記ユーザ情報管理手段から該ユーザ識別情報と該ユーザライセンス情報とを取得するユーザ情報取得手段と、
前記プラグインに対するアクティベーションを制御するアクティベーション制御手段と、
前記ユーザ情報取得手段に取得された前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ操作によって入力されたユーザ識別情報とを照合してユーザのログイン処理を行う照合手段と
を有し、
前記アクティベーション制御手段は、
前記ログイン処理が成功した場合に、該ログイン処理を行ったユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記ユーザライセンス情報に対応する前記所定のプラグインに対してアクティベートを実施し、該ログイン処理に対するログアウト処理を行った際に、該所定のプラグインに対してディアクティベートを実施する
ことを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項13】
前記プラグイン管理手段に管理される所定のプラグインの使用を許可するための、ユーザを区別しないライセンス情報を発行するライセンス発行手段を有するライセンス管理サーバをさらに備え、
前記情報処理装置は、
前記ユーザを区別しないライセンス情報に対して前記ユーザ識別情報を関連付けて前記ユーザライセンス情報を発行するユーザライセンス発行手段をさらに有し、
前記ユーザ情報取得手段は、
前記ユーザライセンス発行手段で発行された前記ユーザライセンス情報と、該ユーザライセンス情報に関連付けられた前記ユーザ情報とを前記ユーザ情報管理手段から取得する
ことを特徴とする請求項12に記載のライセンス管理システム。
【請求項14】
プラグインを前記ネットワークを介して前記情報処理装置に対してダウンロード可能に格納するプラグインサーバをさらに備え、
前記プラグイン管理手段は、
前記アクティベーション制御手段が前記ログイン処理が成功して前記アクティベートを実施する際に、該ログイン処理を行ったユーザの前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記ユーザライセンス情報に対応する前記所定のプラグインがインストールされていない場合に、前記プラグインサーバから該所定のプラグインをダウンロードしてインストールし、
前記アクティベーション制御手段は、
前記ダウンロードされた前記所定のプラグインに対して前記アクティベートを実施する
ことを特徴とする請求項12または請求項13に記載のライセンス管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−180888(P2011−180888A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45334(P2010−45334)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】