説明

情報処理装置、情報処理装置による画像配置方法およびプログラム

【課題】ユーザの負担を軽減させて、見栄えの良い電子アルバムを作成することを目的とする。
【解決手段】本発明は、画像データが配置される配置領域が縦長の向きまたは横長の向きに電子アルバムのページ上にレイアウトされ、前記配置領域に画像データを配置する情報処理装置であって、画像の向きが縦長の向きの画像データと横長の向きの画像データとをグループ化するグループ化処理手段と、前記グループ化処理手段によりグループ化された画像データのうち、前記配置領域の向きと同じ画像の向きの画像データを前記配置領域に配置する画像配置手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の画像データを複数ページに配置した電子アルバムを作成する情報処理装置、情報処理装置による画像配置方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、パーソナルコンピュータ(PC)上で電子アルバムのような複数ページを有するレイアウトに画像データを配置して編集を実行する、いわゆる電子アルバム編集プログラムが知られている。従来の電子アルバム編集プログラムには、縦長の画像と横長の画像の各々の個数から最適なテンプレートを選択し、テンプレート内の縦長の配置領域には縦長の画像を配置し、横長の配置領域には横長の画像を配置するものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2008/117827号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、テンプレートが大量に必要となってしまうという問題があった。また、各々のページのテンプレートが同じにならないように、縦長の画像と横長の画像をそれぞれ選んだほうがよいが、電子アルバム全体でそのように画像を選ぶのは、ユーザの負荷が大きい。画像をトリミングすれば、上記の問題を解決できるが、主被写体が見切れてしまうこともある。
【0005】
本発明は上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザの負荷を軽減させて、見栄えの良い電子アルバムを作成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、画像データが配置される配置領域が縦長の向きまたは横長の向きに電子アルバムのページ上にレイアウトされ、前記配置領域に画像データを配置する情報処理装置であって、画像の向きが縦長の向きの画像データと横長の向きの画像データとをグループ化するグループ化処理手段と、前記グループ化処理手段によりグループ化された画像データのうち、前記配置領域の向きと同じ画像の向きの画像データを前記配置領域に配置する画像配置手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの負荷を軽減させて、見栄えの良い電子アルバムを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態に係る情報提供システムの構成の一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係るユーザPCの構成の一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係るユーザPCの機能構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本実施形態に係る画像データの構成の一例を示す図である。
【図5】本実施形態に係るアプリケーション画面の変移の一例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る画像選択画面の一例を示す図である。
【図7】本実施形態に係る画像グループ指定画面の一例を示す図である。
【図8】本実施形態に係るグループ化処理のフローチャートである。
【図9】本実施形態に係る編集画面の一例を示す図である。
【図10】本実施形態に係るレイアウト処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の好ましい実施形態について添付の図面に基づいて詳細に説明する。
尚、以下に説明する実施形態では、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜変更されるべきものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0010】
図1は、本実施形態に係る情報提供システムの構成の一例を示す図である。
情報提供システム1は、ユーザPC102、フォトサイト105、プリントサイト109がインターネット104を介して通信可能に構成されている。
ユーザPC102は、ユーザが操作するパーソナルコンピュータ(PC)であり、本実施形態に係る情報処理装置である。ユーザPC102には、画像入力装置101が接続される。画像入力装置101は、イメージ情報である光学像を、電気信号に変換し、所定の画像処理をした後、デジタル情報として記録、再生する。画像入力装置101は、例えばデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、スキャナである。
【0011】
ユーザPC102と画像入力装置101とはデータ転送用インターフェース103を介して通信可能に接続されている。データ転送用インターフェース103は、例えばUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394に代表される有線インターフェースあるいは、IrDA、Bluetooth(登録商標)に代表される無線系インターフェースである。画像入力装置101からデータ転送用インターフェース103を介してユーザPC102に転送された画像データは、ユーザPC102のハードディスクドライブ(HDD)に記憶される。
【0012】
尚、画像入力装置101からユーザPC102への画像データ転送に関しては、次の場合が考えられる。ひとつはユーザPC102にインストールされているオペレーションシステム(OS)または専用のソフトウエアからの命令にしたがって、画像入力装置101が記憶装置に記憶されている画像データを一括転送する場合である。もうひとつは画像入力装置101からユーザPC102に送られる転送コマンドにしたがって、ユーザPC102のOSまたは専用ソフトウエアが、ユーザPC102のHDDにデータ記録領域を確保し、画像入力装置101から画像データを受信する場合である。
【0013】
また、ユーザPC102は、インターネット104での情報転送が可能な標準プロトコルを有するブラウザ120を動作可能である。ユーザPC102はブラウザ120を動作させることにより、Hyper Text Transfer Protocol(HTTP)などのプロトコルを用いてフォトサイト105にアクセスできる。ブラウザ120はHyper Text Markup Language(HTML)やeXtensible Markup Language(XML)などの記述言語で作成されたWebページ情報を取得して解析する。そしてユーザPC102の表示部上にWebページを表示させる。このWebページ情報はフォトサイト105が画像DB107にて管理する画像や音声などのマルチメディア情報にリンクされている。
【0014】
そして、ユーザPC102は、ブラウザ120を動作させることにより、インターネット104経由でフォトサイト105から、電子アルバム編集プログラムを実行する際に使用する電子アルバムのテンプレートや画像データをダウンロードすることができる。尚、ダウンロードされる電子アルバムのテンプレートや画像データは画像DB107に記憶されている。
また、ユーザPC102は、電子アルバムの1つ以上のページ上に1つ以上の画像データを配置して編集するための電子アルバム編集プログラムをHDDに記憶している。電子アルバムに含まれる画像データは、画像入力装置101から取得されユーザPC102のHDDに記憶された画像データやフォトサイト105からダウンロードされた画像データである。
【0015】
また、ユーザPC102は、編集された電子アルバムのプリント注文をフォトサイト105経由でプリントサイト109に依頼することが可能である。プリントサイト109はプリンタ111を使って電子アルバムデータに対する印刷処理を実行してアルバム112を出力する。尚、図1ではプリントサイト109を1つだけ図示したが、1つ以上存在してもよい。
【0016】
図2は本実施形態に係るユーザPC102の構成の一例を示す図である。
図2において、CRTディスプレイ(Cathode Ray Tube)201は、表示部であって、その表示画面に例えば編集中の文書、図形、画像その他の編集情報、アイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインタフェース情報が表示される。VRAM202は、CRTディスプレイ201の表示画面に画像を表示するための画像データが一時的に記憶されるメモリである。このVRAM202に記憶された画像データは、所定の規定に従ってCRTディスプレイ201に転送され、これによりCRTディスプレイ201に画像が表示される。
【0017】
ビットムーブユニット(BMU)203は、例えば、メモリ間(例えば、VRAM202と他のメモリ)のデータ転送や、メモリと各I/Oデバイス(例えば、ネットワークインタフェース211)との間のデータ転送を制御する。入力デバイス204は、キーボードやポインティングデバイスなどのユーザ操作を受け付けるためのものである。画像入力デバイスインタフェイス(Img−I/F)205は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ、スキャナなどからの画像の入力を制御する。Central Processing Unit(CPU)206は、CPU206に接続された各デバイスを制御する。CPU206は、Read Only Memory(ROM)207、Hard Disk Drive(HDD)209またはFDD210などに記憶された制御プログラムを実行することにより、後述する機能を実現することができる。
【0018】
ROM207は、各種の制御プログラムやデータを記憶する。Random Access Memory(RAM)208は、CPU206のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域などを有する。HDD209は、ユーザPC102内で実行される各種の制御プログラムやコンテンツを記憶する。例えば、HDD209には、ブラウザ120、電子アルバムデータ、電子アルバム編集プログラムなどが記憶されている。フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)210は、フロッピー(登録商標)ディスクや、Compact Disk(CD)、Digital Versatile Disk(DVD)などの光ディスクメディアへのアクセスを制御する。また、FDD210は、ICカードやメモリカードなどのカード型メディアのような外部記憶装置へのアクセスを制御する。
【0019】
ネットワークインタフェース(Network I/F)211は、他の情報処理装置やプリンタなどとインターネット104を介して通信を行うことができる。CPUバス212は、アドレスバス、データバスおよびコントロールバスを含む。尚、CPU206に対する制御プログラムの提供は、ROM207、HDD209、FDD210から行うこともできるし、ネットワークインタフェース211を介してインターネット104経由で他の情報処理装置などから行うこともできる。
【0020】
図3は、ユーザPCの機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示す機能構成は、ユーザPC102のCPU206がHDDに記憶された電子アルバム編集プログラムを実行することにより構成される。ユーザPC102は、データ制御部301、GUI制御部302、デザイン制御部303、通信制御部304などを有している。
データ制御部301は、電子アルバムデータを管理したり、各機構構成を制御したりする。GUI制御部302は、表示部上に表示されるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を制御してユーザに対する操作手段や編集内容の表示手段を提供する。デザイン制御部303は、電子アルバムデータの編集に使用されるレイアウトの基準となるレイアウトデータ306、画像割付テーブル307などのデザイン情報を管理する。通信制御部304は、編集された電子アルバムデータを元に印刷注文に必要な印刷データを作成して、印刷データおよび注文処理に必要な情報の通信処理を行う。
【0021】
データ制御部301により管理されている電子アルバムデータの中には、電子アルバム内の各ページに使用されている画像データ305が含まれている。また、レイアウトデータ306は電子アルバム内の各ページ見開き上での画像データや画像データに付属する文字列の配置位置を決定するための情報を記録する。すなわち、レイアウトデータ306には画像データが配置される配置領域のサイズや配置領域の向きなどの情報が含まれる。配置領域の向きとは、配置領域が横長であるか縦長であるかを示す情報である。また、画像割付テーブル307はデザイン制御部303により管理され、電子アルバム内の各見開きページに割り付けられる画像データの数量に関わる情報をテーブルとして記録する。
【0022】
図5はユーザPCが電子アルバム編集プログラムを実行したときのアプリケーション画面の変移の一例を示す図である。
図5において、501は電子アルバム編集プログラムを起動した後に最初に表示されるデザイン選択画面である。ユーザは、このデザイン選択画面501から入力デバイス204を用いて、これから作成する電子アルバムのデザインを選択することができる。
502は次に表示される画像選択画面である。ユーザは、この画像選択画面502から電子アルバムに使用する画像データを選択し、電子アルバム内での画像データの表示順の並べ替えを行うことができる。
【0023】
503は次に表示される画像グループ指定画面である。ユーザは、この画像グループ指定画面503から電子アルバム内で使用する画像データのグループ分けを実施することができる。
504は編集画面である。編集画面504では、電子アルバムのページ内での画像データの配置変更、回転、表示倍率変更やトリミング領域調整、画像データの入替えや挿入・削除、文字の入力、赤目補正などの画像処理などの編集操作を受け付ける手段をGUIにて提供する。
505は一連の処理の最後に表示される注文画面である。ユーザは、この注文画面505から電子アルバムの注文内容の指定と注文データ情報の送信を実施することができる。
【0024】
図6は、上述した図5に示す画像選択画面の一例を示す図である。
601は本文ページに使用するユーザによって選択された画像データのサムネイルを表示するための表示領域である。ここでは、表示領域601に9つの選択された画像データ(サムネイル)602が表示されている。また、各画像データ602は、各画像データの画像の向きに合わせて縦長の向きまたは横長の向きに表示されている。
ここで、ユーザが画像データを選択して表示領域601に表示させる方法として複数の方法がある。例えば図6に示すように、ユーザが入力デバイス204を用いて、表示領域601外から画像データ603をドラッグアンドドロップ操作することで実現することができる。
また、604は戻るボタンである。ユーザが入力デバイス204を用いて戻るボタン604をクリック操作することにより、前の画面(ここではデザイン選択画面501)に戻ってデザインの変更を行うことができる。
605は次へボタンである。ユーザが入力デバイス204を用いて次へボタン605をクリック操作することにより、選択状態の画像データ602が適用されて次の画像グループ指定画面503に移行する。
【0025】
図7は、上述した図5に示す画像グループ指定画面の一例を示す図である。
図7(a)は、グループ705がグループ化によって作成された状態を示す図である。図7(b)は、グループ705とグループ708がグループ化によって作成された状態を示す図である。
701は本文ページに使用する全画像データのサムネイルを表示するための表示領域である。702は画像選択画面で選択された画像データ(サムネイル)である。選択された画像データ数が多い場合には表示領域701には自動的にスクロールバーが表示され、ユーザによるスクロール操作により全ての画像データを表示することが可能である。
【0026】
703、704はグループ705として既にグループ化されている画像データである。706、707はこれからグループ化を実施するために選択されている画像データである。図7(a)に示すように、ユーザが入力デバイス204を用いて、画像データ707を画像データ706の上に重なるようにドラッグアンドドロップ操作することで、画像データ706と画像データ707とをグループ化することができる。但し、グループ化できる画像データは画像の向きが異なる(アスペクト比が異なる)、すなわち縦長の向きと横長の向きの画像データである。したがって、画像の向きが同じ画像データ同士ではグループ化できない。図7(b)に示すように、グループ708はグループ化された後の状態を示し、画像データが同じグループとして一つの枠内にまとめて表示されている。
後述するように、グループ化された画像データが電子アルバムにレイアウトされるとき、電子アルバムの配置領域の向きに応じて一つの画像データのみが配置される。したがって、グループ化する画像データとしては、画像データ703と画像データ704、あるいは画像データ706と画像データ707のように同様な構図で画像の向きが異なる画像データをグループ化することが好ましい。但し、同様な構図である場合に限られず、画像の向きが異なっていれば、ユーザは自由に画像データを選択してグループ化することが可能である。
【0027】
また、709は戻るボタンである。ユーザが入力デバイス204を用いて戻るボタン709をクリック操作することにより、前の画面(ここでは画像選択画面502)に戻って画像データの変更、選択の取り消しおよび再選択を行うことができる。
710は次へボタンである。ユーザが入力デバイス204を用いて次へボタン710をクリック操作することにより、画像割付けテーブルによる各ページへの画像データの割付処理、各ページ内でのレイアウトデータによるレイアウトへの割付処理が行われて編集画面504へ移行する。
【0028】
図8は、ユーザPC102が画像グループ指定画面にて実行するグループ化処理を説明するフローチャートである。尚、本処理は、ユーザPC102のCPU206がHDD209から読み出した電子アルバム編集プログラムに従ってユーザPC102の各機能構成を制御することで実現される。
まず、ステップS801では、GUI制御部302は、ユーザによる画像データのドラッグ操作に応じて、画像データ(図7(a)では画像データ707)を移動させる。データ制御部301は、ドラッグ操作の対象である画像データ、すなわちドラッグ操作によって選択された第1の画像データの画像の向きを取得する。データ制御部301は、画像の向きを画像データに付加されているExif情報から取得してもよく、画像の縦方向のサイズおよび横方向のサイズを比較することにより取得してもよい。
次に、ステップS802では、GUI制御部302は、ユーザによる画像データのドロップ操作によって重ね合された画像データ(図7(a)では画像データ706)を検出する。データ制御部301は、ドロップ操作によって重ね合された画像データ、すなわちドロップ操作によって選択された第2の画像データの画像の向きを取得する。データ制御部301は、画像の向きを画像データに付加されているExif情報から取得してもよく、画像の縦方向のサイズおよび横方向のサイズを比較することにより取得してもよい。
【0029】
ステップS803では、データ制御部301は、第1の画像データと第2の画像データとの画像の向きが互いに異なるか否かを判定する。この処理は、方向判定手段による処理の一例に対応する。向きが互いに異なると判定された場合、ステップS804に進む。
ステップS804では、データ制御部301は、第1の画像データと第2の画像データとをグループ化する。この処理は、グループ化手段による処理の一例に対応する。具体的には、データ制御部301は、グループ化して一つの画像データとして管理する。
【0030】
図4は、グループ化した画像データ305のデータ構成の一例を示す図である。画像データ305の画像データファイル401は、代表画像データファイル402と代替画像データファイル403から構成される。ここで、代表画像データファイル402は、上述したドラッグ操作の対象である画像データ(図7(a)では画像データ707)に対応する。一方、代替画像データファイル403は、ドロップ操作によって重ね合された画像データ(図7(a)では画像データ706)に対応する。
各々の画像データファイルはデータであってもよいし、単にデータの格納位置を示すパスであってもよい。また、画像データ305には、文字データ部404と画像編集情報部405が含まれている。文字データ部404は、画像データに付属する文字データを保持する。画像編集情報部405は、当該画像データに施された編集内容を保持する。編集内容は例えば、クリッピング、色やコントラストなどの調整、回転操作などである。
このように、グループ化された代表画像データファイル402と代替画像データファイル403は、画像データ305として管理されるように構成し、各画像データファイル自体が変更されないことが好ましい。尚、グループ化されていない画像データは、単一の画像データファイル、文字データ部404、画像編集情報部405から構成される。
【0031】
次に、ステップS805では、GUI制御部302は、グループ化された第1の画像データと第2の画像データとがグループであることを識別できるように表示する。具体的には、図7(b)に示すように、画像データ706と画像データ707とをグループ708として、一つの枠内にまとめて表示する。
一方、ステップS803において画像の向きが同じであると判定された場合、データ制御部301はグループ化を行なわず、GUI制御部302はドロップ操作された画像データをドラッグ操作される前に表示していた位置に表示する。
このようにして、ユーザは画像の向きが互いに異なる2つの画像データを簡単な操作でグループ化することができる。
【0032】
図9は、上述した図5に示す編集画面の一例を示す図である。
901は、電子アルバムの見開きページである。902は、電子アルバムにレイアウトされた画像データである。903は、画像データをレイアウトするための配置領域である。図9では、配置領域903を識別できるように画像データ902よりも小さく示しているが、配置領域と903と画像データ902とは同じサイズである。904は、ページ送りボタンである。ユーザが入力デバイス204を用いてページ送りボタンをクリック操作することで、現在表示しているページに対して前ページまたは次ページを表示することができる。
905は、表示中のページに対するレイアウトの選択肢である。図9に示すように、配置領域が異なる複数のレイアウトを変更できるように選択可能に表示されている。ユーザが入力デバイス204を用いてクリック操作することにより、現在表示中のページをクリック操作して選択したレイアウトに変更することができる。906は、その他の編集項目(画像データの入替え・挿入・削除など)を実行するためのボタンである。
また、907は、戻るボタンである。ユーザが入力デバイス204を用いて戻るボタン907をクリック操作することにより、前の画面(ここでは画像グループ指定画面503)に戻って電子アルバムの編集を取り消すことができる。
908は、次へボタンである。ユーザが入力デバイス204を用いて次へボタン908をクリック操作することにより、注文画面505に移行する。
【0033】
図10は、ユーザPC102が画像グループ指定画面から電子アルバム編集画面へ遷移するときおよびレイアウト変更時に実行されるレイアウト処理を説明するフローチャートである。尚、本処理は、ユーザPC102のCPU206がHDD209から読み出した電子アルバム編集プログラムに従ってユーザPC102の各構成を制御することで実現される。ここでは、電子アルバムにレイアウトされる画像データ数(=コマ総数)をN個とし、電子データを各ページの配置領域に一括して配置する場合について説明するが、各ページにレイアウトされる画像データ数(=コマ総数)をN個としてページ毎に配置してもよい。
【0034】
まず、ステップS1001では、データ制御部301は、グループ化された画像データとグループ化されていない画像データをソートし、グループ化されていない画像データの順番をグループ化された画像データよりも前にする。データ制御部301は、画像データ毎にソートした順番にインデックスを付与する。ここでは、インデックスとしては、1から順に整数を付与するものとする。このとき、データ制御部301は、グループ化した画像データに対してはグループ毎に一つのインデックスを付加する。
ステップS1002では、データ制御部301は、画像データのインデックスi(以下、画像iと表す)を1に初期化する。
【0035】
ステップS1003では、データ制御部301は、レイアウトの配置領域903毎に順番に、コマ番号としてインデックスを付与する。ここでは、インデックスとしては、1から順に整数を付加するものとする。また、データ制御部301は、コマ番号のインデックスj(以下、コマ番号iと表す)を1に初期化する。
ステップS1004では、データ制御部301は、画像iがグループ化された画像データであるか否かを判定する。グループ化された画像データであると判定された場合、ステップS1009に進み、グループ化された画像データではないと判定された場合、ステップS1005に進む。ステップS1001ではグループ化されていない画像データはグループ化された画像データよりも前にソートされているので、グループ化されていない画像データを全て処理するまで、ステップS1005に進む。
【0036】
ステップS1005では、データ制御部301は、コマ番号jの配置領域と画像iとが同じ向きであるか否かを判定する。ここでは、デザイン制御部303はレイアウトデータ306からコマ番号jの配置領域の向きの情報を取得する。また、データ制御部301は画像の向きを画像データに付加されているExif情報から取得してもよく、画像の縦方向のサイズおよび横方向のサイズを比較することにより取得してもよい。コマ番号jの配置領域と画像iとが同じ向きの場合、ステップS1008に進み、GUI制御部302は、画像iの画像データをコマ番号jの配置領域に配置する。一方、コマ番号jの配置領域と画像iとの向きが異なる場合、ステップS1006に進む。
【0037】
ステップS1006では、データ制御部301は、コマ番号jに1を加算する。
次に、ステップS1007では、データ制御部301は、コマ番号jがコマ総数Nよりも大きいか否かを判定する。コマ番号jが大きくないと判定された場合、ステップS1005に戻る。コマ番号jが大きいと判定された場合、ステップS1014に進む。
ステップS1014では、データ制御部301は、画像i(すなわち、画像データのインデックスi)に1を加算する。
次に、ステップS1015では、データ制御部301は、画像i(すなわち、画像データのインデックスi)がコマ総数Nよりも大きいか否かを判定する。画像iが大きくないと判定された場合、ステップS1003に戻り、画像iが大きいと判定された場合、処理を終了する。
【0038】
上述した処理によってグループ化されていない画像データが電子アルバムの配置領域に配置される。次に、ステップS1004において、グループ化された画像データであるとしてステップS1009に進んだ場合、ステップS1009では、データ制御部301は、コマ番号jに画像データが配置済みであるか否かを判定する。画像データが配置済みであると判定された場合、ステップS1010に進み、データ制御部301は、コマ番号jに1を加算して、再度ステップS1009の判定を行う。一方、ステップS1009において、画像データが配置済みでないと判定された場合、ステップS1011に進む。
【0039】
ステップS1011では、データ制御部301は、コマ番号jの配置領域と画像iの代表画像データとが同じ向きであるか否かを判定する。代表画像データとは、グループ化された画像データのうち、一方の画像データであって、上述したように図4に示す代表画像データファイル402に対応する画像データである。ここでは、デザイン制御部303はレイアウトデータ306からコマ番号jの配置領域の向きの情報を取得する。また、データ制御部301は画像の向きを代表画像データに付加されているExif情報から取得してもよく、代表画像の縦方向のサイズおよび横方向のサイズを比較することにより取得してもよい。コマ番号jの配置領域と画像iの代表画像データとが同じ向きの場合、ステップS1012に進み、コマ番号jの配置領域と画像iの代表画像データとの向きが異なる場合、ステップS1013に進む。
【0040】
ステップS1012では、GUI制御部302は、画像iの代表画像データをコマ番号jの配置領域に配置する。
一方、ステップS1013では、GUI制御部302は、画像iの代替画像データをコマ番号jの配置領域に配置する。代替画像データとは、グループ化された画像データのうち、他方の画像データであって、上述したように図4に示す代替画像データファイル403に対応する画像データである。グループ化された画像データでは、互いに画像の向きが異なる画像データがグループ化されているために、コマ番号jの配置領域と画像iの代表画像データとが異なる向きである場合、コマ番号jの配置領域と画像iの代替画像データとが同じ向きになる。したがって、ステップS1013では、コマ番号jの配置領域と画像iの代替画像データとの向きを判定することなく、代表画像データをコマ番号jの配置領域に配置することができる。
【0041】
次に、ステップS1014では、データ制御部301は、画像i(すなわち、画像データのインデックスi)に1を加算する。
次に、ステップS1015では、データ制御部301は、画像i(すなわち、画像データのインデックスi)がコマ総数Nよりも大きいか否かを判定する。画像iが大きくないと判定された場合、ステップS1003に戻り、画像iが大きいと判定された場合、処理を終了する。
【0042】
このように上述したフローチャートの処理によって、各ページのレイアウトデータに応じて、縦長と横長の画像の画像データが配置された見栄えの良い電子アルバムが完成する。特に、予め縦長と横長の画像の画像データを予めグループ化しておけば、画像データをレイアウトする編集画面で縦長あるいは横長の配置領域に合わせて実際に画像データを配置する必要がなく、ユーザの負担を軽減させて簡単にレイアウト作業を行うことができる。
【0043】
尚、ユーザは作成した電子アルバムのプリント注文をフォトサイト105経由でプリントサイト109に依頼することが可能である。電子アルバム作成後、注文画面(図示せず)の注文ボタンをユーザが入力デバイス204を用いてクリック操作することで、通信制御部304はインターネットを介して電子アルバムをフォトサイト105に送信する。フォトサイト105は送信された電子アルバムをプリントサイト109に転送する。
プリントサイト109ではプリンタ111を使って電子アルバムデータに対する印刷・製本処理を実行してアルバム112を出力する。出力されたアルバム112はユーザの元に郵送される。
本実施形態では、グループ化されていない画像データを先に配置し、そのグループ化された画像データを配置した。ここで、グループ化されている画像データは、ユーザにとって重要である画像データである可能性が高いため、複数のサイズの配置領域がある場合には、サイズが大きい配置領域に配置されることが望ましい。そのため、配置領域のコマ番号jを決定するときに、大きなサイズの配置領域には大きなコマ番号を付与することで、グループ画像が大きなサイズの配置領域に配置されるようにしてもよい。もしくは、上述のようにレイアウトを決定した後に、グループ化されている画像データを、同じ画像の向きを有しより大きいサイズの配置領域に配置されているグループ化されていない画像データと配置を入れ替えてもよい。このような方法で画像データの配置を行うことにより、グループ化された画像データが大きい配置領域にレイアウトされるようになる。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
上述した実施形態では、画像の向きが異なる2つの画像データをグループ化する場合についてのみ説明したが、この場合に限られず少なくとも画像の向きが異なる2つの画像データが含んでいれば、3つ以上の画像データをグループ化してもよい。
【0045】
また、上述した実施形態では、データ制御部301がユーザにより図7に示す画像グループ指定画面から選択した画像データに基づいて、グループ化する処理について説明したが、この場合に限られない。
例えばデジタルカメラを用いて撮影された画像データの場合、一連の複数の画像データを一つのファイルとして記録するマルチピクチャーフォーマットの情報を用いることができる。すなわち、ユーザPC102はマルチピクチャーフォーマットとして一つのファイル内に記録されている画像データをグループ化することができる。この場合、ユーザがグループ化したい画像データを選択する必要がないので、更にユーザの負担を軽減させて電子アルバムを作成することができる。
また、例えばデジタルカメラにおいてアスペクト比を切り換えて撮影できる撮影モードを設定できる場合、ユーザPC102は画像データに付加された撮影モードの情報に基づいて画像データをグループ化することができる。
【0046】
上述した本発明の実施形態における情報処理装置を構成する各手段あるいは情報処理装置による画像配置方法の各ステップは、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
【0047】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体などとしての実施形態も可能であり、具体的には、複数の装置からなるシステムに適用してもよい。
尚、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するプログラムを、システムまたは装置に直接、または遠隔から供給する。そして、そのシステムまたは装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含まれる。
【符号の説明】
【0048】
101:画像入力装置 102:パーソナルコンピュータ(PC) 103:データ転送用インターフェース 104:インターネット 105:フォトサイト 107:画像データベース 109:プリントサイト 111:プリンタ 112:アルバム 120:Webブラウザ 301:データ制御部 302:GUI制御部 303:デザイン制御部 304:通信制御部 305:画像データ 306:レイアウトデータ 307:画像割付テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データが配置される配置領域が縦長の向きまたは横長の向きに電子アルバムのページ上にレイアウトされ、前記配置領域に画像データを配置する情報処理装置であって、
画像の向きが縦長の向きの画像データと横長の向きの画像データとをグループ化するグループ化処理手段と、
前記グループ化処理手段によりグループ化された画像データのうち、前記配置領域の向きと同じ画像の向きの画像データを前記配置領域に配置する画像配置手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記画像配置手段は、前記グループ化処理手段によりグループ化された画像データよりも先に、グループ化されていない画像データを前記配置領域に配置することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記グループ化処理手段によりグループ化された画像データよりもグループ化されていない画像データが先になるように並べ替えるソート手段を更に有し、
前記画像配置手段は、前記画像データを前記ソート手段によって並び替えられた順に前記配置領域に配置することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記配置領域の向きと前記グループ化処理手段によりグループ化された画像データの画像の向きとを判定する判定手段を有し、
前記判定手段は、グループ化された画像データの画像の向きを画像データに付加された情報または画像の縦方向および横方向のサイズから取得することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ユーザによる第1の画像データと第2の画像データとの選択に応じて前記第1の画像データと前記第2の画像データとの画像の向きを判定する方向判定手段を更に有し、
前記グループ化処理手段は、前記方向判定手段によって前記第1の画像データと前記第2の画像データとが、異なる向きの画像であると判定された場合、前記第1の画像データと前記第2の画像データとをグループ化処理することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ユーザによる入力デバイスを介した表示部上の操作を制御するGUI制御手段を更に有し、
前記方向判定手段は、前記GUI制御手段によって前記表示部上でドラッグ操作された画像データを前記第1の画像データとし、前記ドラッグ操作からドロップ操作されて重ね合わせた画像データを第2の画像データとして、画像の向きを判定することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記グループ化処理手段は、マルチピクチャーフォーマットによって記録された画像データをグループ化することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記グループ化処理手段は、アスペクト比を切り換えて撮影する撮影モードによって撮影された画像データをグループ化することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記配置領域は、複数のサイズの配置領域を有し、
前記画像配置手段は、グループ化された画像データが、大きい配置領域に配置されるように、画像データの配置を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記画像配置手段は、画像データが配置された後に、グループ化された画像データを、当該画像データと同じ画像の向きを有し大きいサイズの配置領域に配置されているグループ化されていない画像データと配置領域を入れ替えることを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記配置領域は、複数のサイズの配置領域を有し、
前記画像配置手段は、グループ化された画像データが、大きい配置領域に配置されるように、サイズの小さい配置領域から画像データを配置することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項12】
画像データが配置される配置領域が縦長の向きまたは横長の向きに電子アルバムのページ上にレイアウトされ、前記配置領域に画像データを配置する情報処理装置による画像配置方法であって、
グループ化処理手段が、画像の向きが縦長の向きの画像データと横長の向きの画像データとをグループ化するグループ化処理ステップと、
画像配置手段が、前記グループ化処理ステップによりグループ化された画像データのうち、前記配置領域の向きと同じ画像の向きの画像データを前記配置領域に配置する画像配置ステップと、を有することを特徴とする画像配置方法。
【請求項13】
画像データが配置される配置領域が縦長の向きまたは横長の向きに電子アルバムのページ上にレイアウトされ、前記配置領域に画像データを配置するためのプログラムであって、
画像の向きが縦長の向きの画像データと横長の向きの画像データとをグループ化するグループ化処理ステップと、
前記グループ化処理ステップによりグループ化された画像データのうち、前記配置領域の向きと同じ画像の向きの画像データを前記配置領域に配置する画像配置ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−114607(P2013−114607A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262685(P2011−262685)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】