説明

情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラム

【課題】出力部において出力されるデータを情報処理装置を振ることによって変更できるようにすることを、誤作動を防止しつつ、かつ、ユーザに煩わしさを感じさせないようにしつつ実現することが可能な情報処理装置を提供すること。
【解決手段】動き検出部(14)は情報処理装置(10)の動きを検出する。第1判定部(40)は、動き検出部(14)の検出結果に基づいて、ユーザが情報処理装置(10)を振ったか否かを判定する。第2判定部(42)は、タッチパネル(16)がユーザによって接触されているか否かを判定する。変更部(44)は、ユーザが情報処理装置(10)を振ったと第1判定部(40)によって判定された場合に、第2判定部(42)の判定結果に基づいて、出力部(17)において出力されるデータを変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯ゲーム機、携帯電話機、又は携帯情報端末等の情報処理装置が知られている。このような情報処理装置のなかには、ユーザの操作に応じて表示画面を変更する機能を備えているものがある。また、上記のような情報処理装置のなかには、ユーザが行うべき操作として、情報処理装置を振る操作を採用しているものもある。例えば特許文献1に記載された携帯端末装置では、ユーザが携帯端末装置のサイドキーを押しながら携帯端末装置を振ると、携帯端末装置の機能の利用を制限したり、許可したりするようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−091717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された携帯端末装置では、サイドキーの位置が固定されているため、サイドキーを押しながら携帯端末装置を振る場合の携帯端末装置の持ち方が限られてしまう。このため、携帯端末装置を振ろうとする際に、ユーザは、携帯端末装置の持ち方を、サイドキーを押しながら携帯端末装置を振ることが可能な持ち方にわざわざ持ちかえなければならない場合があった。その結果、ユーザが煩わしさを感じてしまう場合があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、出力部において出力されるデータを情報処理装置を振ることによって変更できるようにすることをユーザに煩わしさを感じさせないようにしつつ実現することが可能な情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、タッチパネルと出力手段とを含む情報処理装置において、前記情報処理装置の動きを検出する動き検出手段と、前記動き検出手段の検出結果に基づいて、ユーザが前記情報処理装置を振ったか否かを判定する第1判定手段と、前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されているか否かを判定する第2判定手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する変更手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る情報処理装置の制御方法は、タッチパネルと出力手段とを含む情報処理装置の制御方法において、前記情報処理装置の動きを検出する動き検出手段の検出結果を取得するステップと、前記動き検出手段の検出結果に基づいて、ユーザが前記情報処理装置を振ったか否かを判定する第1判定ステップと、前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されているか否かを判定する第2判定ステップと、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定ステップにおいて判定された場合に、前記第2判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する変更ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、タッチパネルと出力手段とを含む情報処理装置を、前記情報処理装置の動きを検出する動き検出手段、前記動き検出手段の検出結果に基づいて、ユーザが前記情報処理装置を振ったか否かを判定する第1判定手段、前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されているか否かを判定する第2判定手段、及び、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する変更手段、として機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0010】
本発明によれば、出力部において出力されるデータを情報処理装置を振ることによって変更できるようにすることをユーザに煩わしさを感じさせないようにしつつ実現することが可能になる。
【0011】
また本発明の一態様では、前記変更手段は、前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されていると前記第2判定手段によって判定される場合に、前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの領域の面積が基準値以上であるか否かを判定する第3判定手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第3判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0012】
また本発明の一態様では、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記面積が前記基準値以上であるならば、前記出力手段において出力されるデータを変更し、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記面積が前記基準値未満であるならば、前記出力手段において出力されるデータを変更しないようにしてもよい。
【0013】
また本発明の一態様では、前記出力手段において過去に出力されたデータの履歴に関する履歴情報を記憶する手段を含み、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを所定のデータに変更する第1変更手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において現在出力されているデータの直前に出力されていたデータ変更する第2変更手段と、を含むようにしてもよい。
【0014】
また本発明の一態様では、前記出力手段において過去に出力されたデータの履歴に関する履歴情報を記憶する手段を含み、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを所定のデータに変更する第1変更手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において過去に出力されたデータのうちのいずれかに変更する第2変更手段と、を含み、前記第2変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記履歴情報と、に基づいて、前記出力手段において過去に出力されたデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0015】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力し、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において現在出力されているデータの一つ前又は後のデータに変更する第2変更手段と、を含むようにしてもよい。
【0016】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力し、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記複数のデータのうちのいずれかに変更する第2変更手段と、を含み、前記第2変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記出力順序情報と、に基づいて、前記複数データのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0017】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを前記階層構造に従って順番に出力し、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において現在出力されているデータの直上又は直下の階層のデータに変更する第2変更手段と、を含むようにしてもよい。
【0018】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを前記階層構造に従って順番に出力し、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記複数のデータのうちのいずれかに変更する第2変更手段と、を含み、前記第2変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記階層構造と、に基づいて、前記複数データのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0019】
また本発明の一態様では、前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの前記領域の位置が所定の位置であるか否かを判定する第4判定手段と、前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの前記領域の位置が前記所定の位置でないと判定された場合、前記出力手段において出力されるデータを前記変更手段が変更することを制限する制限手段と、を含むようにしてもよい。
【0020】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、前記情報処理装置の正面に設けられる表示手段を含み、前記タッチパネルは、前記表示手段の上に重ねるようにして設けられており、前記第4判定手段は、前記画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて、前記所定の位置を設定する手段を含むようにしてもよい。
【0021】
また本発明の一態様では、前記動き検出手段は、前記情報処理装置に生じる加速度を検出する加速度検出手段と、前記情報処理装置に生じる角速度を検出する角速度検出手段と、の少なくとも一方を含み、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記情報処理装置に生じた加速度又は角速度が基準加速度又は基準角速度以上であるか否かを判定する第3判定手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第3判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する手段と、を含み、前記第3判定手段は、前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの領域の面積に基づいて、前記基準加速度又は前記基準角速度を設定する手段を含むようにしてもよい。
【0022】
また本発明の一態様では、前記第2判定手段は、前記タッチパネルの対象領域が前記ユーザによって接触されているか否かを判定するようにしてもよい。
【0023】
また本発明の一態様では、前記第2判定手段は、前記タッチパネルの前記対象領域の全体が前記ユーザによって接触されているか否かを判定するようにしてもよい。
【0024】
また本発明の一態様では、前記変更手段は、前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合、前記出力手段において出力されるデータを変更するか否かを、前記第2判定手段の判定結果に基づいて決定する手段と、前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する手段と、を含むようにしてもよい。
【0025】
また本発明の一態様では、前記出力手段において過去に出力されたデータの履歴に関する履歴情報を記憶する手段を含み、前記変更手段は、前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記履歴情報と、に基づいて、前記出力手段において過去に出力されたデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段に出力させるデータを該出力対象のデータに変更する手段を含むようにしてもよい。
【0026】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力し、前記変更手段は、前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記出力順序情報と、に基づいて、前記複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段を含むようにしてもよい。
【0027】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを前記階層構造に従って順番に出力し、前記変更手段は、前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記階層構造と、に基づいて、前記複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段を含むようにしてもよい。
【0028】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、前記情報処理装置の正面に設けられる表示手段を含み、前記タッチパネルは前記表示手段の上に重ねるようにして設けられており、前記第2判定手段は、前記画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて、前記対象領域を設定する手段を含むようにしてもよい。
【0029】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、前記情報処理装置の正面に設けられる表示手段を含み、前記タッチパネルは前記情報処理装置の背面に設けられるようにしてもよい。
【0030】
また本発明の一態様では、前記動き検出手段は、前記情報処理装置に生じる加速度を検出する加速度検出手段と、前記情報処理装置に生じる角速度を検出する角速度検出手段と、の少なくとも一方を含むようにしてもよい。
【0031】
また本発明の一態様では、前記出力手段は、表示手段と音声出力手段との少なくとも一方を含み、前記変更手段は、前記表示手段に表示される画面と、前記音声出力手段から出力される音声データと、の少なくとも一方を変更するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置の外観の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】メインメニュー画面の一例を示す図である。
【図4】メニュー画面の一例を示す図である。
【図5】対象領域の一例を示す図である。
【図6】出力部において出力されるデータを変更するための操作について説明するための図である。
【図7】第1実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【図8】第1実施形態に係る情報処理装置で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図9】第2実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【図10】第2実施形態に係る情報処理装置で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【図11】第2実施形態に係る情報処理装置で実行される処理の他の一例を示すフロー図である。
【図12】ユーザによって接触されているタッチパネルの領域の面積と、基準加速度と、の対応関係を示す対応関係情報の一例を示す図である。
【図13】第3実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【図14】第3実施形態に係る情報処理装置で実行される処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態の例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係る情報処理装置は、例えば、携帯ゲーム機、携帯電話機、又は携帯情報端末等によって実現される。
【0034】
[第1実施形態]まず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る携帯型の情報処理装置の外観の一例を示す。また、図2は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す。図1及び図2に示すように、情報処理装置10は、制御部11、記憶部12、通信部13、動き検出部14、操作部15、タッチパネル16、及び出力部17を含む。
【0035】
制御部11は、例えば1又は複数のマイクロプロセッサを含んで構成される。制御部11は、記憶部12に記憶されたオペレーティングシステム又はその他のプログラムに従って、処理を実行する。
【0036】
記憶部12はメインメモリと不揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリには制御部11によって実行されるプログラムが記憶される。例えば、このプログラムは、インターネット等の通信ネットワークを介してサーバ装置からダウンロードされて不揮発性メモリに格納される。または、このプログラムは、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体から複写されて不揮発性メモリに格納される。メインメモリには、不揮発性メモリから読み出されるプログラムや、制御部11が処理を実行する場合に必要なデータが書き込まれる。
【0037】
通信部13はデータ通信を行うためのものである。例えば、通信部13は、制御部11からの指示に従ってデータ通信を実行する。
【0038】
動き検出部14は、情報処理装置10の筐体の動きを検出するための一又は複数のセンサを含む。例えば、動き検出部14は加速度センサ(加速度検出手段)及びジャイロセンサ(角速度検出手段)の少なくとも一方を含む。以下では、加速度センサ及びジャイロセンサの両方が情報処理装置10に内蔵されていることとして説明する。
【0039】
加速度センサは情報処理装置10の加速度を検出する。例えば、情報処理装置10を持っているユーザの動作によって情報処理装置10に生じる加速度が加速度センサによって検出される。加速度センサは互いに直交する三つの軸方向(X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向)の加速度を検出する。図1に示すように、情報処理装置10は矩形形状を有しており、X軸は情報処理装置10の短手方向に対応し、Z軸は情報処理装置10の長手方向に対応している。また、Y軸は情報処理装置10の奥行き方向に対応している。
【0040】
ジャイロセンサは情報処理装置10の角速度を検出する。例えば、情報処理装置10を持っているユーザの動作によって情報処理装置10に生じる角速度がジャイロセンサによって検出される。ジャイロセンサは互いに直交する三つの軸(X軸、Y軸、及びZ軸)の角速度を検出する。すなわち、ジャイロセンサは、情報処理装置10がX軸を回転軸として回転した場合の単位時間当たりの回転量を検出する。同様に、ジャイロセンサは、情報処理装置10がY軸を回転軸として回転した場合の単位時間当たりの回転量を検出する。さらに、ジャイロセンサは、情報処理装置10がZ軸を回転軸として回転した場合の単位時間当たりの回転量を検出する。
【0041】
動き検出部14の検出結果を示す情報は所定時間(例えば1/60秒)ごとに制御部11に供給される。例えば、制御部11は、情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを動き検出部14の検出結果に基づいて判断する。
【0042】
操作部15は例えばボタン、スティック(レバー)、又はキーボード等を含み、ユーザが操作を行うために用いられる。
【0043】
タッチパネル16は一般的なタッチパネルであり、ユーザによって接触された位置を検出する。タッチパネル16は、ユーザによって接触された複数の位置を検出できるようになっている。タッチパネル16としては、例えば静電容量方式のタッチパネルが用いられる。静電容量方式のタッチパネルでは、タッチパネルの表面がユーザによって接触された場合に生じる電荷の変化に基づいて、ユーザによって接触された位置が検出される。ユーザによって接触された位置は、例えば図1に示すような、タッチパネル16の左上頂点を原点Oとし、かつ、右方向及び下方向をそれぞれXs軸正方向及びYs軸正方向とするXsYs座標系の座標値によって表される。
【0044】
タッチパネル16は、ユーザによって接触された位置に応じた情報をオペレーティングシステムに供給する。オペレーティングシステムは、タッチパネル16から供給される情報に基づいて、ユーザによって接触されている位置を取得する。例えば、ユーザによって複数の位置が接触されている場合、オペレーティングシステムはそれら複数の接触位置を取得し、それら複数の接触位置を示す接触位置データを記憶部12に記憶させる。オペレーティングシステムによって記憶部12に記憶された接触位置データはオペレーティングシステム以外のプログラムによって参照される。
【0045】
なお、タッチパネル16は後述の表示部18の上に重ねて設けられる。このため、ユーザはタッチパネル16の表面を触ることによって、表示部18に表示される画面内の位置を指定することができる。なお、ユーザは自らの指(手)をタッチパネル16の表面に接触させるのが一般的であるが、ユーザが指(手)以外の部位をタッチパネル16の表面に接触させる場合もある。
【0046】
出力部17はデータを出力するためのものである。出力部17は表示部18と音声出力部19との少なくとも一方を含む。表示部18は例えば液晶パネルである。表示部18は制御部11からの指示に従って画面を表示する。音声出力部19は例えばスピーカ又はヘッドホン端子である。音声出力部19は制御部11からの指示に従って音声を出力する。
【0047】
なお、情報処理装置10は光ディスクドライブ又はメモリカードスロットを含むようにしてもよい。光ディスクドライブは光ディスク(情報記憶媒体)に記録されたプログラムやデータを読み出すためのものであり、メモリカードスロットはメモリカード(情報記憶媒体)に記憶されたプログラムやデータを読み出すためのものである。プログラムやデータは、光ディスク又はメモリカードを介して情報処理装置10に供給され、記憶部12(不揮発性メモリ)に記憶されるようにしてもよい。
【0048】
次に、情報処理装置10の表示部18に表示される画面の例について説明する。図3はメインメニュー画面の一例を示している。メインメニュー画面は情報処理装置10を起動した直後に表示される画面である。
【0049】
図3に示すメインメニュー画面には複数のアイコン20が表示されている。図3に示す例では、「設定」アイコン20Aと、「Web」アイコン20Bと、「音楽」アイコン20Cと、が表示されている。ユーザは、所望のアイコン20が表示された領域に対応するタッチパネル16上の領域に指を接触させることによって、所望のアイコン20を選択する。なお、タッチパネル16に接触された指がタッチパネル16から離された時点でアイコン20が選択されたと判定されるようになっている。
【0050】
「設定」アイコン20Aは、情報処理装置10の設定を変更するための設定プログラムを起動したい場合に選択するアイコンである。「設定」アイコン20Aが選択された場合には、設定プログラムが起動され、複数の設定項目のうちのいずれかを選択するためのメニュー画面が表示部18に表示される。図4はこのメニュー画面の一例を示している。
【0051】
図4に示すメニュー画面には、複数の設定項目に対応する複数のアイコン22が表示されている。図4に示す例では、「サウンド」アイコン22Aと、「画面」アイコン22Bと、が表示されている。「サウンド」アイコン22Aは、音声出力部19に関する設定を変更したい場合に選択するアイコンである。一方、「画面」アイコン22Bは、表示部18に関する設定を変更したい場合に選択するアイコンである。
【0052】
例えば、「サウンド」アイコン22Aが選択されると、音声出力部19に関する複数の設定項目のうちのいずれかを選択するためのメニュー画面(図示せず)が表示部18に表示される。このメニュー画面において、ユーザが所望の設定項目を選択すると、設定を変更するための設定画面(図示せず)が表示される。また例えば、「画面」アイコン22Bが選択されると、表示部18に関する複数の設定項目のうちのいずれかを選択するためのメニュー画面(図示せず)が表示部18に表示される。このメニュー画面において、ユーザが所望の設定項目を選択すると、設定を変更するための設定画面(図示せず)が表示される。
【0053】
このように、設定プログラムによって表示される複数の画面は、一の画面の直下の階層に一又は複数の画面が関連づけられるような階層構造を有している。なお、以下では、画面Aの直下の階層に画面Bが関連づけられている場合(すなわち、画面Bの直上の階層に画面Aが関連づけられている場合)、画面Aのことを「画面Bの親画面」というように記載する。例えば、図3に示すメインメニュー画面は、図4に示すメニュー画面の親画面である。また、図4に示すメニュー画面は、「サウンド」アイコン22A又は「画面」アイコン22Bが選択された場合に表示されるメニュー画面の親画面である。
【0054】
メインメニュー画面(図3)に表示される「Web」アイコン20Bは、ウェブブラウザを起動したい場合に選択するアイコンである。ウェブブラウザは、通信ネットワークを介してサーバ装置からウェブページを取得し、該ウェブページに基づく画面を表示部18に表示させるプログラムである。なお、ウェブブラウザは、表示部18に過去に表示された画面(ウェブページ)に関する履歴情報を記憶部12に保存するようになっており、ユーザの操作に従って、表示部18に過去に表示された画面(ウェブページ)を表示部18に表示するようになっている。
【0055】
また、メインメニュー画面(図3)に表示される「音楽」アイコン20Cは、音楽を再生するための音楽再生プログラムを起動したい場合に選択するアイコンである。この音楽再生プログラムは、記憶部12に記憶された複数の音楽データを出力順序情報に従って順番に再生するプログラムである。
【0056】
以上に説明した情報処理装置10では、ユーザが情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変えることができるようになっている。以下、この点について説明する。
【0057】
例えば、設定プログラムが実行されている場合、ユーザがタッチパネル16の対象領域に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ると、表示部18に表示される画面が、現在表示されている画面の親画面に変更されるようになっている。
【0058】
また例えば、ウェブブラウザが実行されている場合には、ユーザがタッチパネル16の対象領域に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ると、表示部18に表示される画面(ウェブページ)が、現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に変更されるようになっている。
【0059】
また例えば、音楽再生プログラムが実行されている場合には、ユーザがタッチパネル16の対象領域に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ると、音声出力部19から出力される音楽データが、現在再生されている音楽データの一つ前の音楽データに変更されるようになっている。
【0060】
ここで、「対象領域」について説明する。図5は「対象領域」の一例について説明するための図である。図5に示す例では、タッチパネル16の中心位置30を中心とする半径Rの円形領域が対象領域32として設定されている。なお、対象領域32は円形領域に限られず、円形以外の形状を有する領域であってもよい。また、対象領域32の位置はタッチパネル16の中央に限られず、他の位置に設定されるようにしてもよい。
【0061】
例えば、設定プログラムが実行されている場合、例えば図6に示すように、ユーザがタッチパネル16の対象領域32に指Fを接触させた状態で情報処理装置10を振ると、表示部18に表示される画面は、現在表示されている画面の親画面に変更される。情報処理装置10が振られたとしても、タッチパネル16の対象領域32がユーザによって接触されていないのであれば、表示部18に表示される画面は変更されず、現在表示されている画面がそのまま表示部18に表示され続ける。
【0062】
ところで、上記のような情報処理装置10では、例えば、ユーザが歩行している際の揺れ等によって情報処理装置10に加速度が生じる。このような場合に、ユーザが情報処理装置10を振ったと判定し、表示部18に表示される画面を変更してしまうと、ユーザが望んでいないにも関わらず、画面が変更されてしまうことになる。
【0063】
このような誤作動を防止するため方法としては、情報処理装置10が振られたと判定された場合に、画面を変更するか否かをユーザに確認するようにする方法も考えられる。しかしながら、このような方法を採用すると、ユーザは、情報処理装置10を振るという直観的な操作の後に、画面を変更することを示す入力を行わなければならなくなる。その結果、ユーザが煩わしさを感じてしまうおそれがある。
【0064】
この点、情報処理装置10では、例えば、ユーザが歩行している際の揺れ等によって情報処理装置10が振られたとしても、タッチパネル16の対象領域32がユーザによって接触されていない限り、表示部18に表示される画面は変更されないようになっている。すなわち、表示部18に表示される画面を変えることをユーザが望んでいない場合には、情報処理装置10が振られた場合であっても、表示部18に表示される画面は変更されないようになっている。つまり、誤作動の発生が防止されるようになっている。
【0065】
さらに、情報処理装置10では、情報処理装置10を振った後に、画面を変更するか否かを入力するようにユーザが要求されることもない。すなわち、情報処理装置10を振った後に、改めて画面を変更するか否かを入力するという手間も生じないようになっており、ユーザに煩わしさを感じさせないようになっている。
【0066】
また、第1実施形態に係る情報処理装置10の場合、タッチパネル16(対象領域32)を触りながら情報処理装置10を振る場合の情報処理装置10の持ち方の自由度はそれ程制限されないため、情報処理装置10を振ろうとする際に情報処理装置10の持ち方を変えなければならないようなことは生じ難い。すなわち、第1実施形態に係る情報処理装置10では、情報処理装置10を振る際に情報処理装置10の持ち方を変えるという煩わしさをユーザに感じさせないようになっている。
【0067】
以上のように、第1実施形態に係る情報処理装置10では、出力部17において出力されるデータを変更するためのユーザインタフェースとして、下記のような特徴(A)〜(C)を有するユーザインタフェースを実現されるようになっている。
(A)情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変更できる。
(B)誤作動の発生を防止する。
(C)ユーザに煩わしさを感じさせない。
【0068】
以下、上記に説明したようなユーザインタフェースを実現するための構成について説明する。図7は、第1実施形態に係る情報処理装置10で実現される機能ブロックを示す機能ブロック図である。図7に示すように、第1実施形態に係る情報処理装置10は、第1判定部40、第2判定部42、及び変更部44を含む。これらの機能ブロックは、制御部11が記憶部12から読み出されたプログラムを実行することによって実現される。
【0069】
第1判定部40は、動き検出部14の検出結果に基づいて、情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを判定する。例えば、第1判定部40は、加速度センサ(動き検出部14)によって検出された加速度に基づいて、情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを判定する。例えば、基準値を越える加速度が加速度センサによって検出された場合に第1判定部40は情報処理装置10がユーザによって振られたと判定する。なお、第1判定部40は、ジャイロセンサによって検出された角速度に基づいて、情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを判定するようにしてもよい。例えば、基準値を越える角速度がジャイロセンサによって検出された場合に第1判定部40は情報処理装置10がユーザによって振られたと判定するようにしてもよい。
【0070】
第2判定部42は、タッチパネル16がユーザによって接触されているか否かを判定する。すなわち、第2判定部42は、ユーザの指(手)又は他の部位がタッチパネル16に接触しているか否かを判定する。例えば、第2判定部42は、タッチパネル16の対象領域32がユーザによって接触されているか否かを判定する。
【0071】
変更部44は、情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合、第2判定部42の判定結果に基づいて、出力部17において出力されるデータを変更する。
【0072】
「出力部17において出力されるデータを変更する」とは、例えば、表示部18に表示される画面を変更することを意味する。また、「出力部17にいて出力されるデータを変更する」とは、例えば、音声出力部19から出力される音声データを変更することを意味する。
【0073】
情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合、変更部44は、出力部17において出力されるデータを変更するか否かを、第2判定部42の判定結果に基づいて決定する。
【0074】
例えば、タッチパネル16の対象領域32がユーザによって接触されていないと第2判定部42によって判定された場合、変更部44は、出力部17において出力されるデータを変更しないと決定する。
【0075】
一方、タッチパネル16の対象領域32がユーザによって接触されていると第2判定部42によって判定された場合、変更部44は、出力部17において出力されるデータを変更すると決定し、出力部17において出力されるデータを変更する。
【0076】
例えば、設定プログラムが実行されている場合であれば、変更部44は、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の親画面に変更する。これにより、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の親画面に変更できるようにすることが可能になる。
【0077】
なお、変更部44は、表示部18に表示される画面をメインメニュー画面(最上位階層の画面)に変更するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、表示部18に表示される画面をメインメニュー画面に変更できるようにすることが可能になる。
【0078】
また例えば、ウェブブラウザが実行されている場合であれば、変更部44は、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に変更する。これにより、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に変更できるようにすることが可能になる。
【0079】
なお、変更部44は、表示部18に表示される画面をスタート画面(すなわち、ウェブブラウザが起動された際に最初に表示される画面)に変更するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、表示部18に表示される画面をスタート画面に変更できるようにすることが可能になる。
【0080】
また例えば、音楽再生プログラムが起動されている場合であれば、変更部44は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの前の音楽データに変更する。これにより、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの一つ前の音楽データに変更できるようにすることが可能になる。
【0081】
なお、変更部44は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの次の音楽データに変更するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの一つ後の音楽データに変更できるようにすることが可能になる。
【0082】
または、変更部44は、音声出力部19から出力される音楽データを、出力順位が第1番目である音楽データに変更するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、音声出力部19から出力される音楽データを、出力順位が第1番目である音楽データに変更できるようにすることが可能になる。
【0083】
次に、第1実施形態に係る情報処理装置10で実行される処理について説明する。図8は、情報処理装置10で実行される処理のうち、本発明に関連する処理の一例を示すフロー図である。例えば、図8に示す処理は所定時間(例えば1/60秒)ごとに繰り返し実行される。制御部11が記憶部12に記憶されるプログラムに従って、図8に示す処理を実行することによって、制御部11が第1判定部40、第2判定部42、及び変更部44として機能するようになる。
【0084】
図8に示すように、制御部11(第1判定部40)は、情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを動き検出部14の検出結果に基づいて判定する(S101)。情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを動き検出部14(加速度センサ又は/及びジャイロセンサ)の検出結果に基づいて判定する方法としては公知の方法を用いるようにすればよい。
【0085】
情報処理装置10がユーザによって振られたと判定された場合、制御部11(第2判定部42)は、タッチパネル16の対象領域32がユーザによって接触されているか否かを判定する(S102)。この判定は記憶部12に記憶される接触位置データに基づいて実行される。
【0086】
タッチパネル16の対象領域32がユーザによって接触されていると判定された場合、制御部11(変更部44)は、出力部17において出力されるデータを変更する(S103)。
【0087】
例えば、設定プログラムが実行されている場合、制御部11は、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の親画面に変更する。なお、制御部11は、表示部18に表示される画面を所定の画面(例えばメインメニュー画面)に変更するようにしてもよい。
【0088】
また例えば、ウェブブラウザが実行されている場合、制御部11は、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に変更する。あるいは、制御部11は、表示部18に表示される画面を所定の画面(例えばスタート画面)に変更するようにしてもよい。
【0089】
また例えば、音楽再生プログラムが実行されている場合、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの一つ前の音楽データに変更する。なお、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの一つ後の音楽データに変更するようにしてもよい。あるいは、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを所定の音楽データ(例えば、出力順位が第1番目である音楽データ)に変更するようにしてもよい。
【0090】
ステップS101において、情報処理装置10がユーザによって振られていないと判定された場合、又はステップS102において、タッチパネル16の対象領域がユーザによって接触されていないと判定された場合、制御部11はステップS103の処理を実行しない。すなわち、これらの場合、出力部17において出力されるデータは変更されない。以上で図8に示す処理の説明を終了する。
【0091】
以上に説明した第1実施形態に係る情報処理装置10によれば、ユーザが、タッチパネル16の対象領域32に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、出力部17において出力されるデータを変更できるようにすることが可能になる。第1実施形態に係る情報処理装置10によれば、出力部17において出力されるデータを変更するためのユーザインタフェースとして、下記のような特徴(A)〜(C)を有するユーザインタフェースを実現できるようになる。
(A)情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変更することができる。
(B)誤作動の発生を防止する。
(C)ユーザに煩わしさを感じさせない。
【0092】
なお、ここで、第1実施形態の変形例について説明する。
【0093】
(1)例えば、図8のステップS102において、制御部11(第2判定部42)は、タッチパネル16がユーザによって接触されているか否かを判定するようにしてもよい。すなわち、ユーザが接触しなければならないタッチパネル16の位置を対象領域32に限定しないようにしてもよい。このようにして、ユーザがタッチパネル16のいずれかの位置に指を接触させた状態で情報処理装置10を振ることによって、出力部17において出力されるデータを変更できるようにするようにしてもよい。
【0094】
ただし、ユーザが接触しなければならないタッチパネル16の位置を対象領域32に限定する場合と、ユーザが接触しなければならないタッチパネル16の位置を対象領域32に限定しない場合とを比較すると、前者の場合の方が誤作動の発生をより確実に防止できる。
【0095】
(2)例えば、図8のステップS102において、制御部11(第2判定部42)は、タッチパネル16の対象領域32の全体がユーザによって接触されているか否かを判定するようにしてもよい。そして、タッチパネル16の対象領域32の全体がユーザによって接触されている場合に限って、制御部11はステップS103の処理を実行するようにしてもよい。このようにすれば、誤作動の発生をさらに確実に防止できるようになる。
【0096】
(3)例えば、図8のステップS103において、制御部11(回数取得手段)は、ユーザが情報処理装置10を振った回数を取得するようにしてもよい。そして、制御部11は、上記の回数に基づいて、出力部17において出力されるデータを変更するようにしてもよい。
【0097】
ここで、出力部17が、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを該階層構造に従って順番に出力するような場合を想定する。上述したように、設定プログラムによって表示される複数の画面は、一の画面の直下の階層に一又は複数の画面が関連づけられるような階層構造を有しているため、設定プログラムが実行されている場合が「出力部17が、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを該階層構造に従って順番に出力するような場合」に相当する。
【0098】
このような場合、ステップS103において、制御部11は、ユーザが情報処理装置10を振った回数と、上記の階層構造と、に基づいて、複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、出力部17において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する。
【0099】
例えば、設定プログラムが実行されている状態でユーザが情報処理装置10をm回振った場合、ステップS103において、制御部11は、表示部18に表示されている画面を、現在表示されている画面よりもm階層上位の画面に変更する。
【0100】
次に、出力部17が過去に出力したデータの履歴に関する履歴情報が記憶部12に記憶されるような場合を想定する。上述したように、ウェブブラウザは、表示部18に過去に表示された画面(ウェブページ)に関する履歴情報を記憶部12に保存するようになっているため、ウェブブラウザが実行されている場合が「出力部17が過去に出力したデータの履歴に関する履歴情報が記憶部12に記憶されるような場合」に相当する。
【0101】
このような場合、ステップS103において、制御部11は、ユーザが情報処理装置10を振った回数と、上記の履歴情報と、に基づいて、出力部17において過去に出力されたデータのうちから出力対象のデータを選出し、出力部17において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する。
【0102】
例えば、ウェブブラウザが実行されている状態でユーザが情報処理装置10をm回振った場合、ステップS103において、制御部11は、表示部18に表示されている画面を、現在表示されている画面よりm個前に表示されていた画面に変更する。
【0103】
次に、出力部17が複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力するような場合を想定する。上述したように、音楽再生プログラムは、記憶部12に記憶された複数の音楽データを再生順序情報に従って順番に再生するようになっているため、音楽再生プログラムが実行されている場合が「出力部17が複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力するような場合」に相当する。
【0104】
このような場合、ステップS103において、制御部11は、ユーザが情報処理装置10を振った回数と、上記の出力順序情報と、に基づいて、複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、出力部17において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する。
【0105】
例えば、音楽再生プログラムが実行されている状態でユーザが情報処理装置10をm回振った場合、ステップS103において、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在出力されている音楽データよりm個前の音楽データに変更する。例えば、出力順位が第n番目である音楽データが出力されている場合であれば、音声出力部19から出力される音楽データが、出力順位が第(n−m)番目である音楽データに変更される。
【0106】
(4)また例えば、図8のステップS102において、制御部11は、表示部18の画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて対象領域を設定するようにしてもよい。
【0107】
例えば、図4に示すメニュー画面が表示されている場合、ステップS102において、制御部11は、アイコン20(オブジェクト)が表示されていない領域を対象領域32として設定するようにしてもよい。
【0108】
通常、アイコン20が表示された領域に対応するタッチパネル16の領域(アイコン領域)がユーザによって接触された場合、そのアイコン20に対応するプログラムが起動される。このため、上記のようなユーザインタフェースを実現するにあたっては、ユーザが出力部17において出力されるデータを変更するべくタッチパネル16の対象領域に触れた場合には、仮にアイコン領域がユーザによって接触されたとしても、アイコン20に対応するプログラムが起動しないような仕組みを講じる必要性がある。この点、上記のようにして対象領域32を設定すれば、そのような仕組みを講じる必要性をなくすことが可能である。
【0109】
なお、表示部18の画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて対象領域32を設定する場合には、対象領域32を案内する画像を画面に表示するとよい。
【0110】
[第2実施形態]次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態に係る情報処理装置10の外観及びハードウェア構成は第1実施形態(図1,2)と同様である。第2実施形態に係る情報処理装置10においても第1実施形態と同様の画面が表示される。
【0111】
第2実施形態に係る情報処理装置10においても、ユーザは情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変えることができるようになっている。以下、この点について説明する。
【0112】
例えば、設定プログラムが実行されている場合、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域(接触領域)の面積が基準値以上である状態でユーザが情報処理装置10を振ると、表示部18に表示される画面が、現在表示されている画面の親画面に変更されるようになっている。
【0113】
また例えば、ウェブブラウザが実行されている場合には、接触領域の面積が基準値以上である状態でユーザが情報処理装置10を振ると、表示部18に表示される画面(ウェブページ)が、現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に変更されるようになっている。
【0114】
また例えば、音楽再生プログラムが実行されている場合には、接触領域の面積が基準値以上である状態でユーザが情報処理装置10を振ると、音声出力部19から出力される音楽データが、現在再生されている音楽データの一つ前の音楽データに変更されるようになっている。
【0115】
すなわち、情報処理装置10が振られたとしても、接触領域の面積が基準値以上でなければ、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データは変更されないようになっている。
【0116】
このため、例えば、ユーザが歩行している際の揺れ等によって情報処理装置10が振られたとしても、接触領域の面積が基準値以上でない限り、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データは変更されないようになっている。すなわち、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データを変えることをユーザが望んでいない場合には、情報処理装置10が振られた場合であっても、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データが変更されないようになっている。つまり、誤作動の発生が防止されるようになっている。
【0117】
さらに、情報処理装置10では、情報処理装置10を振った後に、画面(又は音楽データ)を変更するか否かを入力するようにユーザが要求されることもない。すなわち、情報処理装置10を振った後に、改めて画面(又は音楽データ)を変更するか否かを入力するという手間も生じないようになっており、ユーザに煩わしさを感じさせないようになっている。
【0118】
以上のように、第2実施形態に係る情報処理装置10では、出力部17において出力されるデータを変更するためのユーザインタフェースとして、下記のような特徴(A)〜(C)を有するユーザインタフェースを実現されるようになっている。
(A)情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変更できる。
(B)誤作動の発生を防止する。
(C)ユーザに煩わしさを感じさせない。
【0119】
図9は、第2実施形態に係る情報処理装置10で実現される機能ブロックを示す機能ブロック図である。図9に示すように、第2実施形態に係る情報処理装置10は第1判定部40、第2判定部42、変更部44A、第4判定部52、及び制限部54を含む。これらの機能ブロックは、制御部11が記憶部12から読み出されたプログラムを実行することによって実現される。なお、第1判定部40及び第2判定部42は第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0120】
変更部44Aは第3判定部50を含んでいる。第3判定部50は、タッチパネル16がユーザによって接触されていると第2判定部42によって判定される場合に、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値以上であるか否かを判定する。
【0121】
変更部44Aは、情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合に、第3判定部50の判定結果に基づいて、出力部17において出力されるデータを変更する。
【0122】
第1実施形態と同様、「出力部17において出力されるデータを変更する」とは、例えば、表示部18に表示される画面を変更することを意味する。また、「出力部17において出力されるデータを変更する」とは、例えば、音声出力部19から出力される音声データを変更することを意味する。
【0123】
例えば、変更部44Aは、出力部17において出力されるデータを変更するか否かを第3判定部50の判定結果に基づいて決定する。例えば、面積が基準値未満であると第3判定部50によって判定された場合、変更部44Aは、出力部17において出力されるデータを変更しないと決定する。一方、面積が基準値以上であると第3判定部50によって判定された場合、変更部44Aは、出力部17において出力されるデータを変更すると決定し、出力部17において出力されるデータを変更する。なお、出力部17において出力されるデータの変更の仕方の具体例については第1実施形態と同様である。
【0124】
第4判定部52は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置であるか否かを判定する。
【0125】
「所定の位置」とは、例えば、タッチパネル16の中心位置30である。例えば、第4判定部52は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域が中心位置30を含んでいるか否かを判定する。ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域が中心位置30を含んでいる場合、第4判定部52は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置であると判定する。一方、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域が中心位置30を含んでいない場合、第4判定部52は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置でないと判定する。なお、「所定の位置」は中心位置30以外の位置であってもよい。
【0126】
ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置でないと第4判定部52によって判定された場合、制限部54は、出力部17において出力されるデータを変更部44Aが変更することを制限(禁止)する。
【0127】
一方、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置であると第4判定部52によって判定された場合、制限部54は、出力部17において出力されるデータを変更部44Aが変更することを制限(禁止)しない。すなわち、制限部54は、出力部17において出力されるデータを変更部44Aが変更することを許容する。
【0128】
次に、第2実施形態に係る情報処理装置10で実行される処理について説明する。図10は、第2実施形態に係る情報処理装置10で実行される処理のうち、本発明に関連する処理の一例を示すフロー図である。例えば、図10に示す処理は所定時間(例えば1/60秒)ごとに繰り返し実行される。制御部11が記憶部12に記憶されるプログラムに従って、図10に示す処理を実行することによって、制御部11が第1判定部40、第2判定部42、変更部44A(第3判定部50)、第4判定部52、及び制限部54として機能するようになる。
【0129】
図10に示すように、制御部11(第1判定部40)は、情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを動き検出部14の検出結果に基づいて判定する(S201)。ステップS201の処理は図8のステップS101の処理と同様である。
【0130】
情報処理装置10がユーザによって振られたと判定された場合、制御部11(第4判定部52)は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置であるか否かを判定する(S202)。
【0131】
ステップS202において、まず制御部11は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域を、記憶部12に記憶されている接触位置データに基づいて取得する。
【0132】
例えば、制御部11は、接触位置データが示す複数の接触位置の各々について、該接触位置を中心とする所定半径の円形領域を取得し、それらの円形領域の集合を「ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域」として取得する。または、制御部11は、接触位置データが示す複数の接触位置を結んでなる線を取得し、該線からの距離が基準距離以内である領域を「ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域」として取得する。あるいは、制御部11は、接触位置データが示す複数の接触位置によって囲まれた領域を「ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域」として取得する。すなわち、制御部11は、接触位置データが示す複数の接触位置を結んでなる線によって囲まれる領域を「ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域」として取得する。
【0133】
そして、制御部11は、上記のようにして取得された領域にタッチパネル16の中心位置30が含まれているか否かを判定する。タッチパネル16の中心位置30が上記領域に含まれている場合、制御部11は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置であると判定する。一方、タッチパネル16の中心位置30が上記領域に含まれていない場合、制御部11は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置でないと判定する。
【0134】
ステップS202において、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置であると判定された場合、制御部11(第3判定部50)は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値以上であるか否かを判定する(S203)。
【0135】
ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値以上であると判定された場合、制御部11(変更部44A)は、出力部17において出力されるデータを変更する(S204)。ステップS204の処理は図8のステップS103と同様である。
【0136】
なお、ステップS201において、情報処理装置10がユーザによって振られていないと判定された場合、制御部11はステップS204を実行しない。すなわち、この場合、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データは変更されない。ステップS202において、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置でないと判定された場合も同様である。また、ステップS203において、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値未満であると判定された場合も同様である。以上で図10に示す処理の説明を終了する。
【0137】
以上に説明した第2実施形態に係る情報処理装置によれば、ユーザが、接触領域の面積が基準値以上である状態で情報処理装置10を振ることによって、出力部17において出力されるデータを変更できるようにすることが可能になる。第2実施形態に係る情報処理装置10によれば、出力部17において出力されるデータを変更するためのユーザインタフェースとして、下記のような特徴(A)〜(C)を有するユーザインタフェースを実現できるようになる。
(A)情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変更できる。
(B)誤作動の発生を防止する。
(C)ユーザに煩わしさを感じさせない。
【0138】
ここで、第2実施形態の変形例について説明する。
【0139】
(1)例えば、出力部17が、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを該階層構造に従って順番に出力するような場合、変更部44Aは下記のような動作を行うようにしてもよい。なお、上述したように、設定プログラムによって表示される複数の画面は、一の画面の直下の階層に一又は複数の画面が関連づけられるような階層構造を有しているため、設定プログラムが実行されている場合が「出力部17が、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを該階層構造に従って順番に出力するような場合」に相当する。
【0140】
情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合において、第3判定部50の判定結果が第1の結果であるならば、変更部44A(第1変更手段)は、出力部17において出力されるデータを、複数のデータのうちの所定のデータに変更するようにしてもよい。ここで、「第1の結果」とは、例えば、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値以上であるとの判定結果である。また、「所定のデータ」とは、例えば、最上位の階層のデータ(例えばメインメニュー画面)である。
【0141】
一方、情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合において、第3判定部50の判定結果が第2の結果であるならば、変更部44A(第2変更手段)は、出力部17において出力されるデータを、出力部17が現在出力しているデータの直上又は直下の階層のデータに変更するようにしてもよい。ここで、「第2の結果」とは、例えば、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値未満であるとの判定結果である。
【0142】
上記のような変更部44Aの動作を実現するためには、例えば図11に示すような処理を図10に示す処理の代わりに実行するようにすればよい。なお、図11のステップS301〜S303の処理は図10のステップS201〜S203と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0143】
図11に示すように、ステップS303において、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値以上であると判定された場合、制御部11(変更部44A)は、出力部17において出力されるデータを所定のデータに変更する(S304)。例えば、制御部11は、表示部18に表示される画面をメインメニュー画面(図3)に変更する。
【0144】
一方、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値未満であると判定された場合、制御部11(変更部44A)は、出力部17において出力されるデータを一つ前のデータに変更する(S305)。例えば、制御部11は、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の親画面に変更する。なお、図11に示す処理において、ステップS304の処理とステップS305の処理とを入れ替えるようにしてもよい。
【0145】
なお、ステップS301において、情報処理装置10がユーザによって振られていないと判定された場合、制御部11はステップS304,S305の処理を実行しない。すなわち、この場合、表示部18に表示される画面は変更されない。ステップS302において、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の位置が所定の位置でないと判定された場合も同様である。以上で図11に示す処理の説明を終了する。
【0146】
以上のようにすれば、ユーザが接触領域の面積を調整することによって、表示部18に表示される画面をどのように変更するのかを指示できるようにすることが可能になる。
【0147】
(2)また例えば、出力部17が過去に出力したデータの履歴に関する履歴情報が記憶部12に記憶されるような場合、変更部44Aは下記のような動作を行うようにしてもよい。なお、上述したように、ウェブブラウザは、表示部18に過去に表示された画面(ウェブページ)に関する履歴情報を記憶部12に保存するようになっているため、ウェブブラウザが実行されている場合が「出力部17が過去に出力したデータの履歴に関する履歴情報が記憶部12に記憶されるような場合」に相当する。
【0148】
情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合において、第3判定部50の判定結果が第1の結果であるならば、変更部44A(第1変更手段)は、出力部17において出力されるデータを所定のデータに変更するようにしてもよい。なお、「第1の結果」とは、例えば、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値以上であるとの判定結果である。また、「所定のデータ」とは、例えば、スタート画面(スタートページ)である。
【0149】
一方、情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合において、第3判定部50の判定結果が第2の結果であるならば、変更部44A(第2変更手段)は、出力部17において出力されるデータを、出力部17において現在出力されているデータの直前に出力されていたデータに変更するようにしてもよい。なお、「第2の結果」とは、例えば、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値未満であるとの判定結果である。
【0150】
上記のような変更部44Aの動作を実現するための処理について説明する。上記のような変更部44Aの動作を実現するための処理は図11に示す処理と類似する。ただし、この場合、ステップS304において、制御部11は、表示部18に表示される画面をスタート画面に変更する。一方、ステップS305において、制御部11は、表示部18に表示される画面を、現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に変更する。
【0151】
以上のようにすれば、ユーザが接触領域の面積を調整することによって、表示部18に表示される画面をどのように変更するのかを指示できるようにすることが可能になる。
【0152】
(3)また例えば、出力部17が複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力するような場合、変更部44Aは下記のような動作を行うようにしてもよい。上述したように、音楽再生プログラムは、記憶部12に記憶された複数の音楽データを再生順序情報に従って順番に再生するようになっているため、音楽再生プログラムが実行されている場合が「出力部17が複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力するような場合」に相当する。
【0153】
情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合において、第3判定部50の判定結果が第1の結果であるならば、変更部44A(第1変更手段)は、出力部17において出力されるデータを所定のデータに変更するようにしてもよい。なお、「第1の結果」とは、例えば、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値以上であるとの判定結果である。また、「所定のデータ」とは、例えば、出力順位が第1番目である音楽データである。
【0154】
一方、情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合において、第3判定部50の判定結果が第2の結果であるならば、変更部44A(第2変更手段)は、出力部17において出力されるデータを、出力部17が現在出力しているデータの一つ前又は一つ後のデータに変更するようにしてもよい。
【0155】
なお、「第2の結果」とは、例えば、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域の面積が基準値未満であるとの判定結果である。また、例えば、出力順位が第n番目であるデータを出力部17が出力している場合、出力順位が第(n−1)番目であるデータが「出力部17が現在出力しているデータの一つ前のデータ」に相当し、出力順位が第(n+1)番目であるデータが「出力部17が現在出力しているデータの一つ後のデータ」に相当する。
【0156】
上記のような変更部44Aの動作を実現するための処理について説明する。上記のような変更部44Aの動作を実現するための処理は図11に示す処理と類似する。ただし、この場合、ステップS304において、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを、出力順位が第1番目である音楽データに変更する。一方、ステップS305において、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの一つ前の音楽データに変更する。なお、ステップS305において、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在再生されている音楽データの一つ後の音楽データに変更するようにしてもよい。
【0157】
以上のようにすれば、ユーザが接触領域の面積を調整することによって、音声出力部19から出力される音楽データをどのように変更するのかを指示できるようにすることが可能になる。
【0158】
(4)例えば、図11のステップS305において、制御部11(回数取得手段)は、ユーザが情報処理装置10を振った回数を動き検出部14の検出結果に基づいて取得するようにしてもよい。そして、制御部11は、上記の回数に基づいて、いずれかのデータを出力対象のデータとして選出し、出力部17において出力されるデータを該出力対象のデータに変更するようにしてもよい。
【0159】
ここで、出力部17が、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを該階層構造に従って順番に出力するような場合を想定する。上述したように、設定プログラムによって表示される複数の画面は、一の画面の直下の階層に一又は複数の画面が関連づけられるような階層構造を有しているため、設定プログラムが実行されている場合が「出力部17が、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを該階層構造に従って順番に出力するような場合」に相当する。
【0160】
このような場合、ステップS305において、制御部11は、ユーザが情報処理装置10を振った回数と、上記の階層構造と、に基づいて、複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、出力部17において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する。
【0161】
例えば、設定プログラムが実行されている状態でユーザが情報処理装置10をm回振った場合、ステップS305において、制御部11は、表示部18に表示されている画面を、現在表示されている画面よりもm階層上位の画面に変更する。
【0162】
次に、出力部17が過去に出力したデータの履歴に関する履歴情報が記憶部12に記憶されるような場合を想定する。上述したように、ウェブブラウザは、表示部18に過去に表示された画面(ウェブページ)に関する履歴情報を記憶部12に保存するようになっているため、ウェブブラウザが実行されている場合が「出力部17が過去に出力したデータの履歴に関する履歴情報が記憶部12に記憶されるような場合」に相当する。
【0163】
このような場合、ステップS305において、制御部11は、ユーザが情報処理装置10を振った回数と、上記の履歴情報と、に基づいて、出力部17において過去に出力されたデータのうちから出力対象のデータを選出し、出力部17において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する。
【0164】
例えば、ウェブブラウザが実行されている状態でユーザが情報処理装置10をm回振った場合、ステップS305において、制御部11は、表示部18に表示されている画面を、現在表示されている画面よりm個前に表示されていた画面に変更する。
【0165】
次に、出力部17が複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力するような場合を想定する。上述したように、音楽再生プログラムは、記憶部12に記憶された複数の音楽データを再生順序情報に従って順番に再生するようになっているため、音楽再生プログラムが実行されている場合が「出力部17が複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力するような場合」に相当する。
【0166】
このような場合、ステップS305において、制御部11は、ユーザが情報処理装置10を振った回数と、上記の出力順序情報と、に基づいて、複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、出力部17において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する。
【0167】
例えば、音楽再生プログラムが実行されている状態でユーザが情報処理装置10をm回振った場合、ステップS305において、制御部11は、音声出力部19から出力される音楽データを、現在出力されている音楽データよりm個前の音楽データに変更する。例えば、出力順位が第n番目である音楽データが出力されている場合であれば、音声出力部19から出力される音楽データが、出力順位が第(n−m)番目である音楽データに変更される。
【0168】
以上のようにすれば、ユーザが情報処理装置10を振る回数を調整することによって、表示部18に表示される画面や音声出力部19から出力される音楽データをどのように変更するのかを指示できるようにすることが可能になる。
【0169】
(5)例えば、第4判定部52及び制限部54を省略するようにしてもよい。すなわち、図10のステップS202の処理や図11のステップS302の処理を取り除くようにしてもよい。
【0170】
(6)例えば、図10のステップS202及び図11のステップS302において、制御部11(第4判定部52)は、画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて上記の「所定の位置」を設定するようにしてもよい。
【0171】
例えば、図4に示すメニュー画面が表示されている場合、ステップS202及びS302において、制御部11は、アイコン20(オブジェクト)が表示されていない位置を上記の「所定の位置」として設定するようにしてもよい。
【0172】
通常、アイコン20が表示された領域に対応するタッチパネル16の領域(アイコン領域)がユーザによって接触された場合、そのアイコン20に対応するプログラムが起動される。このため、上記のようなユーザインタフェースを実現するにあたっては、ユーザが出力部17において出力されるデータを変更するべくタッチパネル16に触れた場合には、仮にアイコン領域がユーザによって接触されたとしても、アイコン20に対応するプログラムが起動しないような仕組みを講じる必要性がある。この点、上記のようにして上記の「所定の位置」を設定すれば、上記のような仕組みを講じる必要性をなくすことが可能である。
【0173】
なお、表示部18の画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて上記の「所定の位置」を設定する場合には、上記の「所定の位置」を案内する画像を画面に表示するとよい。
【0174】
[第3実施形態]次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態に係る情報処理装置10の外観及びハードウェア構成は第1実施形態(図1,2)と同様である。第3実施形態に係る情報処理装置10においても第1実施形態と同様の画面が表示される。
【0175】
第3実施形態に係る情報処理装置10においても、ユーザは情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変えることができるようになっている。以下、この点について説明する。
【0176】
第3実施形態に係る情報処理装置10では、ユーザが、タッチパネル16を触っている状態で、情報処理装置10の加速度が接触領域(ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域)の面積に応じた基準加速度以上になるように情報処理装置10を振った場合に限って、出力部17において出力されるデータが変わるようになっている。
【0177】
図12は、接触領域の面積と基準加速度との対応関係を示す対応関係情報の一例を示す。図12において、「S1」及び「S2」は所定の面積を示し、これらは「S1<S2」の関係を有する。また、「A1」、「A2」、及び「A3」は所定の加速度を示し、これらは「A1<A2<A3」の関係を有する。図12に示す対応関係情報では、接触領域の面積が大きいほど、基準加速度が大きくなるようになっている。
【0178】
例えば、ユーザが一本の指をタッチパネル16に接触させている場合(すなわち、接触領域の面積が小さい場合)には、情報処理装置10の加速度が小さくても、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データが変わるようになっている。また、ユーザが三本の指をタッチパネル16に接触させて情報処理装置10をしっかりと握っている場合(すなわち、接触領域の面積が大きい場合)には、情報処理装置10の加速度も大きくなければ、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データが変わらないようになっている。
【0179】
図13は、第3実施形態に係る情報処理装置10で実現される機能ブロックを示す機能ブロック図である。図13に示すように、第3実施形態に係る情報処理装置10は第1判定部40、第2判定部42、及び変更部44Bを含む。これらの機能ブロックは、制御部11が記憶部12から読み出されたプログラムを実行することによって実現される。なお、第1判定部40及び第2判定部42は第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0180】
変更部44Bは第3判定部60を含む。第3判定部60は、情報処理装置10がユーザによって振られたと判定された場合に、ユーザによって情報処理装置10が振られたことによって情報処理装置10に生じた加速度を、加速度センサの検出結果に基づいて取得する。そして、第3判定部60は該加速度が基準加速度以上であるか否かを判定する。
【0181】
第3判定部60は基準加速度設定部62を含む。基準加速度設定部62は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域(接触領域)の面積に基づいて基準加速度を設定する。例えば、基準加速度設定部62は、接触領域の面積と、図12に示した対応関係情報と、に基づいて、基準加速度を設定する。なお、図12に示した対応関係情報はテーブル形式の情報であるが、接触領域の面積と基準加速度との対応関係を示す対応関係情報は、接触領域の面積に基づいて基準加速度を算出するための数式を示す情報であってもよい。
【0182】
変更部44Bは、情報処理装置10がユーザによって振られたと第1判定部40によって判定された場合に、第3判定部60の判定結果に基づいて、出力部17において出力されるデータを変更する。
【0183】
第1実施形態と同様、「出力部17において出力されるデータを変更する」とは、例えば、表示部18に表示される画面を変更することを意味する。また、「出力部17において出力されるデータを変更する」とは、例えば、音声出力部19から出力される音声データを変更することを意味する。
【0184】
例えば、変更部44Bは、出力部17において出力されるデータを変更するか否かを第3判定部60の判定結果に基づいて決定する。例えば、情報処理装置10の加速度が基準加速度未満であると第3判定部60によって判定された場合、変更部44Bは、出力部17において出力されるデータを変更しないと決定する。一方、情報処理装置10の加速度が基準加速度以上であると第3判定部60によって判定された場合、変更部44Bは、出力部17において出力されるデータを変更すると決定し、出力部17において出力されるデータを変更する。なお、出力部17において出力されるデータの変更の仕方の具体例については第1実施形態と同様である。
【0185】
次に、第3実施形態に係る情報処理装置10で実行される処理について説明する。図14は、第3実施形態に係る情報処理装置10で実行される処理のうち、本発明に関連する処理の一例を示すフロー図である。例えば、図14に示す処理は所定時間(例えば1/60秒)ごとに繰り返し実行される。制御部11が記憶部12に記憶されるプログラムに従って、図14に示す処理を実行することによって、制御部11が第1判定部40、第2判定部42、及び変更部44Bとして機能するようになる。
【0186】
図14に示すように、制御部11(第1判定部40)は、情報処理装置10がユーザによって振られたか否かを動き検出部14の検出結果に基づいて判定する(S401)。ステップS401の処理は図8のステップS101の処理と同様である。
【0187】
情報処理装置10がユーザによって振られたと判定された場合、制御部11(第2判定部42)は、タッチパネル16がユーザによって接触されているか否かを判定する(S402)。制御部11は記憶部12に記憶されている接触位置データに基づいてこの判定を実行する。
【0188】
タッチパネル16がユーザによって接触されていると判定された場合、制御部11は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域(接触領域)の面積を取得する(S403)。この面積の取得方法は図10のステップS203と同様である。
【0189】
そして、制御部11(基準加速度設定部62)はステップS403で取得された面積に基づいて基準加速度を設定する(S404)。例えば、制御部11は図12に示す対応関係情報を参照し、接触領域の面積に対応する基準加速度を取得する。
【0190】
また、制御部11(第3判定部60)は、情報処理装置10の加速度が、ステップS404で設定された基準加速度以上であるか否かを判定する(S405)。すなわち、制御部11は、情報処理装置10の加速度を動き検出部14(加速度センサ)の検出結果に基づいて取得する。例えば、制御部11は、三つの軸方向の加速度を示す三つの加速度ベクトルを合成することによって、情報処理装置10の加速度を取得する。そして、制御部11はその加速度が基準加速度以上であるか否かを判定する。
【0191】
情報処理装置10の加速度が基準加速度以上であると判定された場合、制御部11(変更部44B)は、出力部17において出力されるデータを変更する(S406)。ステップS406の処理は図8のステップS103と同様である。
【0192】
なお、ステップS401において、情報処理装置10がユーザによって振られていないと判定された場合、制御部11はステップS406を実行しない。すなわち、この場合、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データは変更されない。ステップS402において、タッチパネル16がユーザによって接触されていないと判定された場合も同様である。また、ステップS405において、情報処理装置10の加速度が基準加速度未満であると判定された場合も同様である。以上で図14に示す処理の説明を終了する。
【0193】
以上に説明した第3実施形態に係る情報処理装置10によれば、情報処理装置10の加速度が接触領域の面積に応じた基準加速度以上になるようにユーザが情報処理装置10を振ることによって、出力部17において出力されるデータを変更できるようにすることが可能になる。第3実施形態に係る情報処理装置10によれば、出力部17において出力されるデータを変更するためのユーザインタフェースとして、下記のような特徴(A)〜(C)を有するユーザインタフェースを実現できるようになる。
(A)情報処理装置10を振るという直感的な操作によって、出力部17において出力されるデータを変更できる。
(B)誤作動の発生を防止する。
(C)ユーザに煩わしさを感じさせない。
【0194】
第3実施形態に係る情報処理装置10では、例えば、ユーザが一本の指をタッチパネル16に接触させている場合(すなわち、接触領域の面積が小さい場合)には、情報処理装置10の加速度が小さくても、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データが変わるようになる。また、ユーザが三本の指をタッチパネル16に接触させて情報処理装置10をしっかりと握っている場合(すなわち、接触領域の面積が大きい場合)には、情報処理装置10の加速度も大きくなければ、表示部18に表示される画面や、音声出力部19から出力される音楽データが変わらないようになる。
【0195】
ここで、第3実施形態の変形例について説明する。
【0196】
例えば、ユーザが、タッチパネル16を触っている状態で、情報処理装置10の角速度が接触領域の面積に応じた基準角速度以上になるように情報処理装置10を振った場合に限って、出力部17において出力されるデータを変更するようにしてもよい。
【0197】
すなわち、第3判定部60は、ユーザによって情報処理装置10が振られたことによって情報処理装置10に生じた角速度が基準角速度以上であるか否かを判定するようにしてもよい。
【0198】
また、第3判定部60は、基準加速度設定部62の代わりに、基準角速度設定部を含むようにしてもよい。基準角速度設定部は、ユーザによって接触されているタッチパネル16の領域(接触領域)の面積に基づいて基準加速度を設定するものである。この場合、図12に示した対応関係情報の代わりに、接触領域の面積と基準角速度との対応関係を示す対応関係情報を用いるようにすればよい。
【0199】
また、図14のステップS404では、基準加速度を設定する代わりに、ステップS403で取得された面積に基づいて基準角速度を設定するようにしてもよい。さらに、図14のステップS405では、情報処理装置10の加速度が基準加速度以上であるか否かを判定する代わりに、情報処理装置10の角速度が基準角速度以上であるか否かを判定するようにしてもよい。
【0200】
なお、本発明は以上に説明した第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態に限定されるものではない。
【0201】
(1)例えば、以上では、音楽再生プログラムが情報処理装置10で実行されることとして説明したが、音楽以外のコンテンツを再生するためのプログラムが情報処理装置10で実行されるようにしてもよい。
【0202】
例えば、電子書籍を表示するためのプログラムが実行されるようにしてもよい。このプログラムは、電子書籍の各ページをページ順(出力順序情報)に従って順番に表示するプログラムである。また例えば、映像を再生するためのプログラムが実行されるようにしてもよい。このプログラムは、映像の各チャプターをチャプター順(出力順序情報)に従って順番に表示するプログラムである。また例えば、複数の画像を出力順序情報に従って順番に表示するようなプログラムが実行されるようにしてもよい。
【0203】
(2)例えば、情報処理装置10の背面にもタッチパネルが設けられるようにしてもよい。そして、情報処理装置10の正面10Aに設けられたタッチパネル16の代わりに、背面に設けられたタッチパネルを用いるようにしてもよい。なお、情報処理装置10の背面にタッチパネルが設けられる場合には、正面10Aに設けられるタッチパネル16を取り除くようにしてもよい。
【符号の説明】
【0204】
10 情報処理装置、11 制御部、12 記憶部、13 通信部、14 動き検出部、15 操作部、16 タッチパネル、17 出力部、18 表示部、19 音声出力部、20,20A,20B,20C,22,22A,22B アイコン、30 中心位置、32 対象領域、40 第1判定部、42 第2判定部、44,44A 変更部、50,60 第3判定部、52 第4判定部、54 制限部、62 基準加速度設定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルと出力手段とを含む情報処理装置において、
前記情報処理装置の動きを検出する動き検出手段と、
前記動き検出手段の検出結果に基づいて、ユーザが前記情報処理装置を振ったか否かを判定する第1判定手段と、
前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されているか否かを判定する第2判定手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する変更手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記変更手段は、
前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されていると前記第2判定手段によって判定される場合に、前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの領域の面積が基準値以上であるか否かを判定する第3判定手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第3判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記面積が前記基準値以上であるならば、前記出力手段において出力されるデータを変更し、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記面積が前記基準値未満であるならば、前記出力手段において出力されるデータを変更しない、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記出力手段において過去に出力されたデータの履歴に関する履歴情報を記憶する手段を含み、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを所定のデータに変更する第1変更手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において現在出力されているデータの直前に出力されていたデータ変更する第2変更手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記出力手段において過去に出力されたデータの履歴に関する履歴情報を記憶する手段を含み、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを所定のデータに変更する第1変更手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において過去に出力されたデータのうちのいずれかに変更する第2変更手段と、を含み、
前記第2変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、
前記回数取得手段によって取得された回数と、前記履歴情報と、に基づいて、前記出力手段において過去に出力されたデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力し、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において現在出力されているデータの一つ前又は後のデータに変更する第2変更手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力し、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記複数のデータのうちのいずれかに変更する第2変更手段と、を含み、
前記第2変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、
前記回数取得手段によって取得された回数と、前記出力順序情報と、に基づいて、前記複数データのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを前記階層構造に従って順番に出力し、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記出力手段において現在出力されているデータの直上又は直下の階層のデータに変更する第2変更手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを前記階層構造に従って順番に出力し、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第1の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを前記複数のデータのうちの所定のデータに変更する第1変更手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合において、前記第3判定手段の判定結果が第2の結果であるならば、前記出力手段において出力されるデータを、前記複数のデータのうちのいずれかに変更する第2変更手段と、を含み、
前記第2変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、
前記回数取得手段によって取得された回数と、前記階層構造と、に基づいて、前記複数データのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
請求項2乃至9のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの前記領域の位置が所定の位置であるか否かを判定する第4判定手段と、
前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの前記領域の位置が前記所定の位置でないと判定された場合、前記出力手段において出力されるデータを前記変更手段が変更することを制限する制限手段と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、前記情報処理装置の正面に設けられる表示手段を含み、
前記タッチパネルは、前記表示手段の上に重ねるようにして設けられており、
前記第4判定手段は、前記画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて、前記所定の位置を設定する手段を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記動き検出手段は、
前記情報処理装置に生じる加速度を検出する加速度検出手段と、
前記情報処理装置に生じる角速度を検出する角速度検出手段と、の少なくとも一方を含み、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記情報処理装置に生じた加速度又は角速度が基準加速度又は基準角速度以上であるか否かを判定する第3判定手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第3判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する手段と、を含み、
前記第3判定手段は、前記ユーザによって接触されている前記タッチパネルの領域の面積に基づいて、前記基準加速度又は前記基準角速度を設定する手段を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項13】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記第2判定手段は、前記タッチパネルの対象領域が前記ユーザによって接触されているか否かを判定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項14】
請求項13に記載の情報処理装置において、
前記第2判定手段は、前記タッチパネルの前記対象領域の全体が前記ユーザによって接触されているか否かを判定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項15】
請求項1,13,14のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記変更手段は、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合、前記出力手段において出力されるデータを変更するか否かを、前記第2判定手段の判定結果に基づいて決定する手段と、
前記ユーザが前記情報処理装置を振った回数を取得する回数取得手段と、
前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する手段と、を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項16】
請求項15に記載の情報処理装置において、
前記出力手段において過去に出力されたデータの履歴に関する履歴情報を記憶する手段を含み、
前記変更手段は、前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記履歴情報と、に基づいて、前記出力手段において過去に出力されたデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段に出力させるデータを該出力対象のデータに変更する手段を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項17】
請求項15に記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、複数のデータを出力順序情報に従って順番に出力し、
前記変更手段は、前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記出力順序情報と、に基づいて、前記複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項18】
請求項15に記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、階層構造を有するように関連づけられた複数のデータを前記階層構造に従って順番に出力し、
前記変更手段は、前記出力手段において出力されるデータを変更すると決定された場合に、前記回数取得手段によって取得された回数と、前記階層構造と、に基づいて、前記複数のデータのうちから出力対象のデータを選出し、前記出力手段において出力されるデータを該出力対象のデータに変更する手段を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項19】
請求項13乃至18のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、前記情報処理装置の正面に設けられる表示手段を含み、
前記タッチパネルは前記表示手段の上に重ねるようにして設けられており、
前記第2判定手段は、前記画面に表示されるオブジェクトの位置に基づいて、前記対象領域を設定する手段を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項20】
請求項1乃至10、12乃至18のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、前記情報処理装置の正面に設けられる表示手段を含み、
前記タッチパネルは前記情報処理装置の背面に設けられる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項21】
請求項1乃至11、13乃至20のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記動き検出手段は、
前記情報処理装置に生じる加速度を検出する加速度検出手段と、
前記情報処理装置に生じる角速度を検出する角速度検出手段と、の少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項22】
請求項1乃至21のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記出力手段は、表示手段と音声出力手段との少なくとも一方を含み、
前記変更手段は、前記表示手段に表示される画面と、前記音声出力手段から出力される音声データと、の少なくとも一方を変更することを特徴とする情報処理装置。
【請求項23】
タッチパネルと出力手段とを含む情報処理装置の制御方法において、
前記情報処理装置の動きを検出する動き検出手段の検出結果を取得するステップと、
前記動き検出手段の検出結果に基づいて、ユーザが前記情報処理装置を振ったか否かを判定する第1判定ステップと、
前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されているか否かを判定する第2判定ステップと、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定ステップにおいて判定された場合に、前記第2判定ステップにおける判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する変更ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項24】
タッチパネルと出力手段とを含む情報処理装置を、
前記情報処理装置の動きを検出する動き検出手段、
前記動き検出手段の検出結果に基づいて、ユーザが前記情報処理装置を振ったか否かを判定する第1判定手段、
前記タッチパネルが前記ユーザによって接触されているか否かを判定する第2判定手段、及び、
前記ユーザが前記情報処理装置を振ったと前記第1判定手段によって判定された場合に、前記第2判定手段の判定結果に基づいて、前記出力手段において出力されるデータを変更する変更手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−89194(P2013−89194A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232146(P2011−232146)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】