説明

情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラム

【課題】予めタブレットに対する電子ペンによる文字入力の練習を可能とし、練習結果を実際の取引において使用することが可能な、情報処理装置を提供する。
【解決手段】画面表示制御部150は、画面表示部240へ電子ペン300を用いて文字を記入させる第1の画面および第2の画面を表示する内容を生成し、判断部120は、デバイス情報受信部110が取得した電子ペン300の接触状況に基づく、第1の画面で記入された内容を記入データ記憶部170に記憶させ、画面表示制御部150が第2の画面を画面表示部240に表示させている際に、デバイス情報受信部110が取得した電子ペン300の接触状況に応じて記入データ記憶部170に記憶させた内容を取得して画面表示部240に表示させることを特徴とする、制御用コンピュータ100’が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タブレットと言われる板状の情報表示装置に、電子ペン等で手書き入力した文字に対し、即時に文字認識処理を行なって、入力された文字の可能性が最も高い文字をリアルタイムに表示する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。さらに、文字認識結果の候補となる文字を併せて表示し、選択させることで認識結果を修正する技術が、各種オペレーティングシステムに組み込まれている。
【0003】
近年、銀行に代表される金融システムにおいて、ATM(Automatic Teller Machine;現金自動預払機)が広く普及しており、口座への入出金や振込のような簡易な取引であれば、ATMのみでその取引が成立するようになっている。しかし、取引が複雑な場合や、お年寄りなどATMの使用に不慣れな利用者の場合には、専用の帳票用紙に必要事項を記入してもらい、記入された内容を窓口でオペレータが端末に打ち込むことで、取引を行うケースが依然として存在する。
【0004】
近年は資源保護の観点などから、紙媒体の排除という要請が存在する。紙媒体を排除しつつ、記入内容の登録を自動化するには、銀行の営業店に、紙への記入に近い感覚で利用できる専用のタブレットと専用の電子ペンを設置し、従来の帳票用紙に記入していた内容を、電子ペンを用いてタブレットに記入してもらう方法がある(例えば、特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭61−134888号公報
【特許文献2】特開2007−72086号公報
【特許文献3】特開2000−122769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、専用のタブレットと専用の電子ペンを設置し、従来の帳票用紙に記入していた内容を、電子ペンを用いてタブレットに記入してもらう方法を採った場合に、記入内容を修正したり、文字認識結果を文字認識結果候補から選択したりする機能が必要となる。例えば、名前を記入し、記入と同時に文字認識結果や文字認識結果候補を自動的にタブレットに表示する仕組みの場合、文字認識処理は機械処理のため、誤認識の問題はどうしても発生し、誤認識した場合に、タブレットへ文字を書きなおしたり、文字認識結果候補から選択し直したりする等の修正作業が必要となる。また、単に利用者による書き間違いなどにより修正の必要性が発生する場合もある。
【0007】
このような、認識結果に対する修正や再記入の必要性は、分かりやすいユーザインタフェースを採用したとしても排除することは不可能である。結果として、機械に不慣れなユーザに対しては、タブレットに対する電子ペンによる文字入力に不安感を与え、敬遠されてしまうという問題が生じる。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、タブレットに対する電子ペンによる文字入力に不慣れなユーザに対して、予めタブレットに対する電子ペンによる文字入力の練習を可能とし、練習結果を実際の取引において使用することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得部と、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断部と、前記判断部による判断に基づいて、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況から得られる文字データを記憶する記入データ記憶部と、前記判断部による判断に基づいて前記画面に表示する内容を制御する画面表示制御部と、を備え、前記画面表示制御部は、前記画面へ前記筆記具を用いて文字を記入させる第1の画面および第2の画面を表示する内容を生成し、前記判断部は、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶部に記憶させ、前記画面表示制御部が前記第2の画面を前記画面に表示させている際に、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に応じて前記記入データ記憶部に記憶させた内容を取得して、前記画面表示制御部に対し取得した内容を前記画面に表示させることを特徴とする、情報処理装置が提供される。
【0010】
上記情報処理装置は、前記文字データに対して文字認識結果を実行する文字認識部をさらに備えていてもよい。
【0011】
前記判断部は、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データと共に該文字データに対する文字認識結果を前記記入データ記憶部に記憶させるようにしてもよい。
【0012】
前記判断部は、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶部に記憶させる際に該文字データが意味する種別情報を併せて記憶させるようにしてもよい。
【0013】
前記判断部は、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を取得する際に前記種別情報を考慮して前記記入データ記憶部に記憶させた内容を取得するようにしてもよい。
【0014】
前記画面表示制御部は、前記判断部が取得した、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を、前記第2の画面の文字記入領域に表示させるようにしてもよい。
【0015】
前記画面表示制御部は、前記判断部が取得した、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を、前記第2の画面の文字記入領域に表示させる際に、薄い色で表示させるようにしてもよい。
【0016】
前記画面表示制御部は、前記判断部が取得した、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を、前記第2の画面の情報が表示されていない領域に表示させるようにしてもよい。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、前記判断ステップによる判断に基づいて、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況から得られる文字データを記憶する記入データ記憶ステップと、前記判断部による判断に基づいて前記画面に表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、を備え、前記画面表示制御ステップは、前記画面へ前記筆記具を用いて文字を記入させる第1の画面および第2の画面を表示する内容を生成し、前記判断ステップは、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶ステップで記憶させ、前記画面表示制御ステップで前記第2の画面を前記画面に表示させている際に、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて前記記入データ記憶ステップで記憶させた内容を取得して、前記画面表示制御ステップにおいて前記画面に表示させることを特徴とする、情報表示方法が提供される。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、前記判断ステップによる判断に基づいて、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況から得られる文字データを記憶する記入データ記憶ステップと、前記判断部による判断に基づいて前記画面に表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、を実行させ、前記画面表示制御ステップは、前記画面へ前記筆記具を用いて文字を記入させる第1の画面および第2の画面を表示する内容を生成し、前記判断ステップは、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶ステップで記憶させ、前記画面表示制御ステップで前記第2の画面を前記画面に表示させている際に、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて前記記入データ記憶ステップで記憶させた内容を取得して、前記画面表示制御ステップにおいて前記画面に表示させることを特徴とする、コンピュータプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、タブレットに対する電子ペンによる文字入力に不慣れなユーザに対して、予めタブレットに対する電子ペンによる文字入力の練習を可能とし、練習結果を実際の取引において使用することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報表示方法およびコンピュータプログラムを提供すること
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の機能構成を示す説明図である。
【図3】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図4】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の動作を示す流れ図である。
【図6】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の機能構成を示す説明図である。
【図8】制御用コンピュータ100’およびタブレット200の動作を示す流れ図である。
【図9】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図10】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図11】制御用コンピュータ100’およびタブレット200の動作を示す流れ図である。
【図12】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図13】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【図14】画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
<1.第1の実施形態>
[情報表示システムの構成例]
まず、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システムの構成例について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例を示す説明図である。以下、図1を用いて、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例について説明する。
【0023】
図1に示したように、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1は、制御用コンピュータ100と、タブレット200と、電子ペン300と、を含んで構成される。
【0024】
制御用コンピュータ100は、本発明の情報処理装置の一例であり、内部に有するコンピュータプログラム等によって、タブレット200への画面表示を制御する。タブレット200は、画面を表示する機能を有する板状の端末である。タブレット200は、VGA(Video Graphics Array)、DVI(Digital Visual Interface)その他の画像表示規格に則った画面表示用ケーブル11、およびUSBその他の規格に則った制御用ケーブル12によって制御用コンピュータ100と接続される。タブレット200は、制御用コンピュータ100の制御によって、画面に画像を表示する。
【0025】
電子ペン300は、タブレット200のポインティングデバイスである。電子ペン300のペン先を、タブレット200の画面に接触させることで、タブレット200は、電子ペン300のペン先が接触した座標位置や、電子ペン300のペン先の筆圧情報等の、電子ペン300のタブレット200の画面への接触に伴って発生する情報(以下「デバイス情報」とも称する)を取得することができる。
【0026】
以上、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1の構成例について説明した。続いて、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の機能構成について説明する。
【0027】
[制御用コンピュータおよびタブレットの機能構成]
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の機能構成を示す説明図である。以下、図2を用いて本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の機能構成について説明する。
【0028】
図2に示したように、本発明の第1の実施形態にかかる制御用コンピュータ100は、デバイス情報受信部110と、判断部120と、文字認識部130と、辞書データ保持部140と、画面表示制御部150と、画面情報送信部160と、を含んで構成される。
【0029】
また、図2に示したように、本発明の第1の実施形態にかかるタブレット200は、デバイス情報検知部210と、デバイス情報送信部220と、画面情報受信部230と、画面表示部240と、を含んで構成される。
【0030】
まず制御用コンピュータ100の構成について説明する。デバイス情報受信部110は、タブレット200のデバイス情報送信部220から制御用ケーブル12を介して送信されるデバイス情報を受信する。デバイス情報受信部110は、タブレット200から受信したデバイス情報を判断部120へ提供する。
【0031】
判断部120は、デバイス情報受信部110がタブレット200から受信したデバイス情報の提供を受けて、そのデバイス情報を基に次に実行すべき動作を判断する。例えば、判断部120がデバイス情報受信部110から取得したデバイス情報が、タブレット200に電子ペン300で記入された文字の認識処理を実行するためのボタンが押されたものであると判断すれば、判断部120は、タブレット200に電子ペン300で記入された文字の認識を文字認識部130に指示する。また判断部120は、デバイス情報受信部110から取得したデバイス情報に基づいて、タブレット200に表示すべき内容を決定し、画面表示制御部150に対して、タブレット200に表示する情報の作成を指示する。
【0032】
文字認識部130は、タブレット200に電子ペン300で記入された内容がどの文字であるかを認識するものである。文字認識部130は、例えば判断部120の指示により、辞書データ保持部140に保持されている辞書データと、タブレット200に電子ペン300で記入された内容とを照らし合わせることで文字認識処理を実行する。
【0033】
辞書データ保持部140は、文字認識部130の文字認識処理に用いられる辞書データを保持する。文字認識部130は、辞書データ保持部140に保持されている辞書データと、タブレット200に電子ペン300で記入された内容とを照らし合わせて、記入された内容に最も近い文字を認識結果と決定し、記入された内容に近い文字を、辞書データ保持部140から近い順に一定数抽出し、認識結果候補として決定する。文字認識部130は、文字認識の結果を判断部120に返し、判断部120は、文字認識部130による文字認識の結果をタブレット200に表示させるための情報を画面表示制御部150に作成させる。
【0034】
画面表示制御部150は、判断部120の指示に基づいて、タブレット200に表示する情報(画面情報)を作成する。画面表示制御部150は、例えば、文字認識部130による文字認識の結果をタブレット200に表示させるための情報の作成の指示を判断部120から受けて、判断部120の指示に基づいて、文字認識部130による文字認識の結果をタブレット200に表示させるための情報を生成する。画面表示制御部150は、作成した情報を画面情報送信部160に送る。
【0035】
画面情報送信部160は、画面表示制御部150が作成した、タブレット200に表示する情報(画面情報)を、画面表示用ケーブル11を介してタブレット200に送信する。タブレット200は、画面情報送信部160から画面表示用ケーブル11を介して送られてきた情報(画面情報)を受信することで、制御用コンピュータ100が生成した情報(画面情報)を表示することができる。
【0036】
続いてタブレット200の構成について説明する。デバイス情報検知部210は、電子ペン300のペン先がタブレット200の画面表示部240に接触した際に、その接触した座標や電子ペン300の筆圧などのデバイス情報を検知する。デバイス情報検知部210は、電子ペン300のペン先の、画面表示部240への接触により得られるデバイス情報を、デバイス情報送信部220に送る。
【0037】
デバイス情報送信部220は、デバイス情報検知部210が検知して取得したデバイス情報を受け取り、受け取ったデバイス情報を、制御用ケーブル12を介して制御用コンピュータ100へ送信する。
【0038】
画面情報受信部230は、制御用コンピュータ100の画面情報送信部160から画面表示用ケーブル11を介して送信されて来る情報(画面情報)を受信する。画面情報受信部230は、画面情報送信部160から送信されて来る画面情報を画面表示部240へ送る。
【0039】
画面表示部240は、画面情報受信部230から送られて来る画面情報に基づいて画像を表示する。画面表示部240は、画面情報受信部230から送られて来る画面情報に基づいて画像を表示することで、制御用コンピュータ100の画面表示制御部150が生成した情報(画面情報)を表示することができる。また画面表示部240は、電子ペン300のペン先の接触を検知することができるよう構成されている。画面表示部240が、電子ペン300のペン先の接触を検知することができるよう構成されていることで、デバイス情報検知部210が電子ペン300のデバイス情報を検知することができる。
【0040】
制御用コンピュータ100とタブレット200とが、図2に示したような構成を有することで、タブレット200の画面表示部240に電子ペン300を接触させて文字を記入すると、入力された文字を認識して、タブレット200の画面表示部240に即座に表示させることができる。
【0041】
図3は、タブレット200の画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。図3に示したのは、画面表示部240に電子ペン300のペン先を接触させて文字を記入させるための画面の一例である。図3に示した画面には、文字記入部410と、認識結果表示部420と、認識結果候補表示部430と、記入内容修正ボタン440と、戻るボタン450と、確定ボタン460と、が含まれている。
【0042】
文字記入部410は、電子ペン300のペン先を接触させて文字を記入させるための領域である。文字記入部410に電子ペン300のペン先が接触されると、接触座標や筆圧などのデバイス情報がデバイス情報検知部210で検知され、デバイス情報送信部220から制御用コンピュータ100へ送られる。制御用コンピュータ100は、タブレット200から送られてくるデバイス情報に基づいて文字認識処理を実行し、文字認識結果と文字認識結果候補とを決定する。そして制御用コンピュータ100は、文字認識結果と文字認識結果候補をタブレット200に送信する。
【0043】
認識結果表示部420は、制御用コンピュータ100での文字認識処理により決定される文字認識結果を表示するための領域である。また認識結果候補表示部430は、制御用コンピュータ100での文字認識処理により決定される文字認識結果候補を表示するための領域である。
【0044】
記入内容修正ボタン440は、文字記入部410に入力した内容を修正する場合に用いられるボタンである。戻るボタン450は、前画面(例えばメニュー画面)に戻るためのボタンである。確定ボタン460は、文字記入部410に入力した内容で確定させるためのボタンである。
【0045】
図4は、タブレット200の画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。図4に示したのは、文字記入部410に記入された文字の文字認識結果と文字認識結果候補とが表示されている状態を表す画面の一例である。図4に示したように、電子ペン300によって文字記入部410に文字が記入されると、記入された内容の認識結果と、記入された内容に近い文字認識結果候補とが画面表示部240に表示される。
【0046】
以上、図2を用いて本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の機能構成について説明した。次に、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の動作について説明する。
【0047】
[制御用コンピュータおよびタブレットの動作]
図5は、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の動作を示す説明図である。また、図6は、タブレット200の画面表示部240に表示されるメニュー画面の一例を示す説明図である。以下、本発明の第1の実施形態にかかる情報表示システム1を構成する、制御用コンピュータ100およびタブレット200の動作について説明する。
【0048】
タブレット200において、図6に示したようなメニュー画面が画面表示部240に表示されている場合に、電子ペン300によって「手書きを試す」ボタンがユーザによって選択されると(ステップS101)、デバイス情報検知部210は、電子ペン300のデバイス情報を検知し、デバイス情報送信部220は、デバイス情報検知部210が検知したデバイス情報を制御用コンピュータ100に送信する(ステップS102)。ここでデバイス情報検知部210は、電子ペン300の接触座標や筆圧、接触を開始した座標位置、接触を終了した座標位置などの情報を、デバイス情報として検出する。
【0049】
制御用コンピュータ100では、タブレット200から送信されてきたデバイス情報をデバイス情報受信部110が受信し、デバイス情報受信部110が受信したデバイス情報は判断部120が取得する。判断部120は、取得したデバイス情報と、タブレット200に表示されている内容とから、「手書きを試す」ボタンがユーザによって選択されたことを判断し、タブレット200に試し書き画面を表示することを決定する(ステップS103)。
【0050】
上記ステップS103で、タブレット200に試し書き画面を表示することを判断部120が決定すると。判断部120は、タブレット200に試し書き画面を表示するための情報を画面表示制御部150に作成させる。画面表示制御部150は、判断部120からの指示に基づいて、タブレット200に試し書き画面を表示するための情報を生成する。生成した情報は、画面情報送信部160からタブレット200に送られる(ステップS104)。
【0051】
タブレット200は、画面情報送信部160から送信されてくる、試し書き画面を表示するための情報を画面情報受信部230で受信し、受信した情報に基づいて試し書き画面を画面表示部240に表示する(ステップS105)。
【0052】
試し書き画面はどのような仕様のものであってもよく、例えば図3に示したような実際の取引画面を模したようなものであってもよい。試し書き画面を表示するための情報を作成して、タブレット200に送信することで、制御用コンピュータ100は、ユーザに対して、電子ペン300を用いたタブレット200への手書き入力を練習させることが可能になる。また、「手書きを試す」ボタンは、メニュー画面に表示されるものとして説明したが、取引画面の一部に表示するようにしてもよい。そのように表示することで、ユーザは取引の最中であっても、試し書きの必要性を感じた時点で試し書きを行うことができ、ユーザの利便性が向上する効果が期待できる。
【0053】
<2.第2の実施形態>
以上説明した本発明の第1の実施形態では、制御用コンピュータ100が、タブレット200に試し書き画面を表示させるための情報を作成して、作成した情報をタブレット200に送信することで、ユーザに対して、電子ペン300を用いたタブレット200への手書き入力を練習させることを可能とした。
【0054】
ここで、タブレット200に試し書き画面を表示させて、電子ペン300での手書き入力をユーザに練習させた際に、上手く書けたものを実際の取引において使用できるようにすると、ユーザの利便性を高めることができる。本発明の第2の実施形態では、タブレット200に試し書き画面を表示させて、電子ペン300での手書き入力をユーザに練習させた際に、上手く書けたものを保存して、実際の取引において使用できるようにする構成および動作について説明する。
【0055】
[制御用コンピュータおよびタブレットの機能構成]
図7は、本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1’を構成する、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の機能構成を示す説明図である。以下、図7を用いて本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1’を構成する、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の機能構成について説明する。
【0056】
図7に示した制御用コンピュータ100’は、図2に示した制御用コンピュータ100の構成に、記入データ記憶部170が追加されている。記入データ記憶部170は、必要に応じて、タブレット200に電子ペン300で記入された内容と、記入された内容の文字認識部130による認識結果とを紐付けて記憶する。なお、記入データ記憶部170に記憶する認識結果は、ユーザによって認識結果候補から選択されたものに変更してもよい。
【0057】
制御用コンピュータ100’は、図7に示したような構成を有することで、タブレット200に電子ペン300で記入された内容と、記入された内容の文字認識部130による認識結果とを紐付けて、記入データ記憶部170に記憶することができる。そして、記入データ記憶部170に記憶された内容は、必要に応じて、タブレット200に表示される実際の取引画面において呼び出して使用することができる。
【0058】
以上、図7を用いて本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1’を構成する、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の機能構成について説明した。次に、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の動作について説明する。
【0059】
[制御用コンピュータおよびタブレットの動作]
図8は、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の動作を示す流れ図である。図8に示した流れ図は、ユーザがタブレット200に電子ペン300で記入した内容を、制御用コンピュータ100’に保存する場合の動作を示したものである。また、図9は、タブレット200の画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。図9に示した画面は、ユーザがタブレット200に電子ペン300で記入した内容を制御用コンピュータ100’に保存することができる試し書き画面の一例である。
【0060】
図9に示した試し書き画面には、文字記入部510と、認識結果表示部520と、認識結果保存部530と、記入内容修正ボタン540と、戻るボタン550と、が含まれている。
【0061】
文字記入部510は、電子ペン300のペン先を接触させて文字を記入させるための領域である。文字記入部510に電子ペン300のペン先が接触されると、接触座標や筆圧などのデバイス情報がデバイス情報検知部210で検知され、デバイス情報送信部220から制御用コンピュータ100’へ送られる。制御用コンピュータ100’は、タブレット200から送られてくるデバイス情報に基づいて文字認識処理を実行し、文字認識結果と文字認識結果候補とを決定する。そして制御用コンピュータ100’は、文字認識結果と文字認識結果候補をタブレット200に送信する。
【0062】
認識結果表示部520は、制御用コンピュータ100’での文字認識処理により決定される文字認識結果を表示するための領域である。記入内容保存ボタン530は、文字記入部510に記入された内容を制御用コンピュータ100’に保存するためのボタンである。記入内容修正ボタン540は、文字記入部510に入力した内容を修正する場合に用いられるボタンである。戻るボタン550は、前画面(例えばメニュー画面)に戻るためのボタンである。
【0063】
図10は、タブレット200の画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。図10に示した画面は、図9に示した試し書き画面に、ユーザが電子ペン300を用いて手書き入力を試した状態の一例を示したものである。文字記入部510に、電子ペン300で文字が記入されると、制御用コンピュータ100’は、文字記入部510に記入された内容を認識して、認識結果を取得する。タブレット200は、制御用コンピュータ100’によって取得された認識結果を、認識結果表示部520へ出力する。
【0064】
以下、ユーザがタブレット200に電子ペン300で記入した内容を、制御用コンピュータ100’に保存する場合の動作について説明する。
【0065】
タブレット200において、図10に示したような試し書き画面が画面表示部240に表示されている場合に、電子ペン300によって「記入内容の保存」ボタンがユーザによって選択されると(ステップS201)、デバイス情報検知部210は、電子ペン300のデバイス情報を検知し、デバイス情報送信部220は、デバイス情報検知部210が検知したデバイス情報を制御用コンピュータ100’に送信する(ステップS202)。
【0066】
制御用コンピュータ100’では、タブレット200から送信されてきたデバイス情報をデバイス情報受信部110が受信し、デバイス情報受信部110が受信したデバイス情報は判断部120が取得する。判断部120は、取得したデバイス情報と、タブレット200に表示されている内容とから、「記入内容の保存」ボタンがユーザによって選択されたことを判断し、タブレット200に電子ペン300で記入された内容を記入データ記憶部170に記憶することを決定する(ステップS203)。
【0067】
ここで、タブレット200に電子ペン300で記入された内容を記入データ記憶部170に記憶する際には、単に文字記入部510に記入された内容と、認識結果表示部520に表示される文字認識結果とを記憶するようにしても良い。しかし、試し書きした内容が、例えば名前であるのか、または住所であるのかが分かれば、実際の取引画面に呼び出す際に、記入データ記憶部170に記憶された内容が呼び出しやすくなる。従って、タブレット200に電子ペン300で記入された内容を記入データ記憶部170に記憶する際には、試し書きした内容がどのような情報であるのかを示す種別情報を、併せて記入データ記憶部170に記憶してもよい。
【0068】
試し書きの種別情報は、例えば、図10に示すような試し書き画面であれば、「記入内容の保存」ボタンを選択したユーザに対して住所・氏名等の種別情報を選択させるようにしてもよい。あるいは、実際の取引画面を模したような試し書き画面であれば、その画面で入力する項目種別が1つであればその種別情報を利用し、その画面で入力する項目種別が名前と住所等複数あるような場合は、試し書きを行うための領域が分かれているので、試し書きを行った項目の種別情報を自動的に特定して記入データ記憶部170へ記憶することができる。
【0069】
なお、タブレット200に電子ペン300で記入された内容を記入データ記憶部170に記憶させた後の処理については特に制限はなく、例えば、記憶させた後も試し書き画面をそのまま表示させた状態としてもよく、記憶させた後は、タブレット200の表示を、図6に示すようなメニュー画面に遷移させるようにしてもよい。
【0070】
以上、ユーザがタブレット200に電子ペン300で記入した内容を、制御用コンピュータ100’に保存する場合の動作について説明した。続いて、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の他の動作について説明する。
【0071】
図11は、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の動作を示す流れ図である。図11に示した流れ図は、制御用コンピュータ100’に保存された、ユーザがタブレット200に電子ペン300で記入した内容を、制御用コンピュータ100’から呼び出してタブレット200に表示する場合の動作を示したものである。また、図12は、タブレット200の画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。図12に示した画面は、銀行に口座を開設する際にタブレット200に表示される画面である。
【0072】
図12に示した口座開設画面には、文字記入部610と、認識結果表示部620と、保存内容表示ボタン630と、記入内容修正ボタン640と、戻るボタン650と、確定ボタン660と、が含まれている。
【0073】
文字記入部610、認識結果表示部620、記入内容修正ボタン640、および戻るボタン650の機能は、図9に示した試し書き画面における、文字記入部510、認識結果表示部520、記入内容修正ボタン540、および戻るボタン550と同一のものであり、また確定ボタン660の機能は、図3に示した確定ボタン460の機能と同一のものであるから、詳細な説明は省略する。
【0074】
保存内容表示ボタン630は、制御用コンピュータ100’に保存された、ユーザがタブレット200に電子ペン300で記入した内容を、画面に表示するためのボタンである。ユーザが電子ペン300のペン先を保存内容表示ボタン630に接触させると、制御用コンピュータ100’は、電子ペン300のペン先が保存内容表示ボタン630に触れたことを検知して、記入データ記憶部170に記憶されている内容をタブレット200に表示させることが出来る。
【0075】
以下、制御用コンピュータ100’に保存された、ユーザがタブレット200に電子ペン300で記入した内容を、制御用コンピュータ100’から呼び出してタブレット200に表示する場合の動作について説明する。
【0076】
タブレット200において、図12に示したような口座開設画面が画面表示部240に表示されている場合に、電子ペン300によって保存内容表示ボタン630がユーザによって選択されると(ステップS301)、デバイス情報検知部210は、電子ペン300のデバイス情報を検知し、デバイス情報送信部220は、デバイス情報検知部210が検知したデバイス情報を制御用コンピュータ100’に送信する(ステップS302)。
【0077】
制御用コンピュータ100’では、タブレット200から送信されてきたデバイス情報をデバイス情報受信部110が受信し、デバイス情報受信部110が受信したデバイス情報は判断部120が取得する。判断部120は、取得したデバイス情報と、タブレット200に表示されている内容とから、保存内容表示ボタン630がユーザによって選択されたことを判断し、記入データ記憶部170に記憶されている内容を記入データ記憶部170から取得することを決定する(ステップS303)。
【0078】
記入データ記憶部170から読み出される内容は、ユーザが電子ペン300を用いてタブレット200に試し書きした内容と、試し書きの内容に対して文字認識処理を実行して得られる文字認識結果が含まれるようにしても良い。そして、記入データ記憶部170に、これらの情報が複数記憶されている場合には、判断部120は、最も新しく保存された内容を読みだすようにしてもよく、また読みだす内容が指定されている場合は、その指定された内容を読みだすようにしてもよい。
【0079】
例えば、図12に示したような口座開設画面において、ユーザに名前を入力させる画面が表示されていた場合は、電子ペン300によって保存内容表示ボタン630がユーザによって選択されると、判断部120は、名前として保存されている情報を記入データ記憶部170から読み出すようにしてもよい。そのためには、予め手書き入力した内容を保存する際に、手書き入力された情報が名前であることが分かるように記入データ記憶部170に記憶させておくことが望ましい。すなわち、試し書きを行った項目の種別情報を記入データ記憶部170に記憶しておき、該当する種別情報の試し書きを行ったデータを記入データ記憶部170から読み出すようにすればよい。あるいは、当該ユーザが保存した内容を項目種別の情報とともに一覧表示し、選択させるようにしてもよい。
【0080】
上記ステップS303で、記入データ記憶部170に記憶されている内容を記入データ記憶部170から取得することを判断部120が決定すると。判断部120は、記入データ記憶部170から取得した情報をタブレット200へ表示させるための情報を画面表示制御部150に作成させる。画面表示制御部150は、判断部120からの指示に基づいて、記入データ記憶部170から取得した情報をタブレット200へ表示させるための情報を生成する。生成した情報は、画面情報送信部160からタブレット200に送られる(ステップS304)。
【0081】
タブレット200は、画面情報送信部160から送信されてくる、記入データ記憶部170から取得した情報をタブレット200へ表示させるための情報を画面情報受信部230で受信し、受信した情報に基づいて、判断部120が記入データ記憶部170から取得した情報を画面表示部240に表示する(ステップS305)。
【0082】
図13は、タブレット200の画面表示部240に表示される画面の一例を示す説明図である。図13に示した画面は、図12に示すような、銀行に口座を開設する際にタブレット200に表示される画面で電子ペン300によって保存内容表示ボタン630がユーザによって選択された場合に表示される画面の一例である。
【0083】
図13に示すように、電子ペン300によって保存内容表示ボタン630がユーザによって選択されると、その選択を検知した制御用コンピュータ100’の判断部120が記入データ記憶部170から情報を取得し、その取得した情報がタブレット200に送信されて表示される。このように、ユーザが電子ペン300を用いてタブレット200に予め試し書き画面に記入しておいた内容を読み出すことで、本発明の第2の実施形態にかかる情報表示システム1’は、試し書き画面で保存された内容を取引画面(ここでは口座開設画面)に表示することができる。
【0084】
なお、試し書き画面に記入しておいた内容の取引画面への表示については、図13に示したように、記入された状態と同じ状態で表示するようにしてもよく、この場合は、記入された状態と同じ状態を画面表示部240に表示した後に、表示した内容を用いるかどうかの問い合わせダイアログを画面表示部240に表示するようにしても良い。問い合わせダイアログを画面表示部240に表示した場合は、表示した内容を用いることをユーザが選択した場合は、画面表示部240への手書き文字の情報および認識結果の情報の表示を維持し、表示した内容を用いないことをユーザが選択した場合は、画面表示部240への手書き文字の情報および認識結果の情報を画面表示部240から消去するようにしてもよい。
【0085】
また、試し書き画面に記入しておいた内容の取引画面への表示については、例えば図14に示すように、ダイアログ等で手書き文字の情報を、取引画面中の空いているスペースである記憶内容表示領域670に表示するようにしてもよい。ダイアログ等で試し書き画面に記入しておいた内容を取引画面中の空いているスペースに表示することで、ユーザに、試し書き画面に記入しておいた内容を見ながら電子ペン300による文字記入をさせることができる。
【0086】
また、試し書き画面に記入しておいた内容の取引画面への表示については、図13に示したように、記入された状態と同じ状態で表示するようにしてもよく、この場合は、試し書き画面に記入しておいた内容を薄く表示するようにしても良い。試し書き画面に記入しておいた内容を薄く表示することで、ユーザはその上から電子ペン300でなぞることで文字を手書きで記入することができる。
【0087】
以上、制御用コンピュータ100’およびタブレット200の動作について説明した。
【0088】
<3.まとめ>
以上説明したように本発明の各実施形態では、タブレット200への電子ペン300を用いた文字の記入に不慣れなユーザがいることを考慮して、実際の取引にタブレット200を用いる前に、試し書きのための画面を用意して、そのような不慣れなユーザに電子ペン300を用いた文字の記入の練習の機会を与える。
【0089】
そして、試し書き画面で電子ペン300を用いた文字の記入を練習させて、上手く書けたとユーザが判断したものがあれば、その手書きの内容および手書き文字の文字認識結果を制御用コンピュータ100’に保存して、その後の実際の取引において呼び出して使用できるようにする。
【0090】
これにより、タブレット200と電子ペン300とを使用して文字を記入させるようなシステムにおいて、電子ペン300を用いた文字の記入に不慣れなユーザに対し、実際の取引処理前に文字の記入およびその修正等の操作方法の練習を可能にさせるとともに、練習時に記入したデータを実際の取引で再利用可能とすることで、取引の効率を向上させることができる。
【0091】
なお、上述した各実施形態では、制御用コンピュータ100、100’とタブレット200とが画面表示用ケーブル11および制御用ケーブル12によって接続されている構成を示したが、本発明はかかる例に限定されない。タブレット200の内部に、制御用コンピュータ100、100’の構成の一部または全部が含まれるようにしても良い。
【0092】
また、上述した各実施形態では、制御用コンピュータ100、100’とタブレット200とが画面表示用ケーブル11および制御用ケーブル12によって接続されている構成を示したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、電子ペン等で画面に触ることで手書き入力が出来るシステムであれば、同様に上述の各実施形態を適用可能であることは言うまでもない。例えば、電子ペン等で画面に触ることで手書き入力が出来る機能をATMに搭載した場合においても、上述したような手書き入力の練習用の画面を設けるとともに、練習時に記入したデータを実際の取引で再利用可能とするようにしてもよい。
【0093】
なお、上記実施形態における各種動作は、ハードウェア的な処理によって実行されるようにしてもよく、ソフトウェア的な処理によって実行されるようにしてもよい。ソフトウェア的な処理によって上記各実施形態における各種動作を実行する場合には、コンピュータプログラムが格納された記録媒体及びコンピュータプログラムを実行するプロセッサその他の制御手段を制御用コンピュータ100、100’に設け、係る記録媒体からコンピュータプログラムを読み出し、係る制御手段において順次実行するようにしてもよい。
【0094】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0095】
1 情報表示システム
11 画面表示用ケーブル
12 制御用ケーブル
100 制御用コンピュータ
110 デバイス情報受信部
120 判断部
130 文字認識部
140 辞書データ保持部
150 画面表示制御部
160 画面情報送信部
170 記入データ記憶部
200 タブレット
210 デバイス情報検知部
220 デバイス情報送信部
230 画面情報受信部
240 画面表示部
300 電子ペン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得部と、
前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断部と、
前記判断部による判断に基づいて、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況から得られる文字データを記憶する記入データ記憶部と、
前記判断部による判断に基づいて前記画面に表示する内容を制御する画面表示制御部と、
を備え、
前記画面表示制御部は、前記画面へ前記筆記具を用いて文字を記入させる第1の画面および第2の画面を表示する内容を生成し、
前記判断部は、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶部に記憶させ、前記画面表示制御部が前記第2の画面を前記画面に表示させている際に、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に応じて前記記入データ記憶部に記憶させた内容を取得して、前記画面表示制御部に対し取得した内容を前記画面に表示させることを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
前記文字データに対して文字認識結果を実行する文字認識部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判断部は、前記接触状況取得部が取得した前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データと共に該文字データに対する文字認識結果を前記記入データ記憶部に記憶させることを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判断部は、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶部に記憶させる際に該文字データが意味する種別情報を併せて記憶させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判断部は、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を取得する際に前記種別情報を考慮して前記記入データ記憶部に記憶させた内容を取得することを特徴とする、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記画面表示制御部は、前記判断部が取得した、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を、前記第2の画面の文字記入領域に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記画面表示制御部は、前記判断部が取得した、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を、前記第2の画面の文字記入領域に表示させる際に、薄い色で表示させることを特徴とする、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記画面表示制御部は、前記判断部が取得した、前記記入データ記憶部に記憶させた内容を、前記第2の画面の情報が表示されていない領域に表示させることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、
前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、
前記判断ステップによる判断に基づいて、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況から得られる文字データを記憶する記入データ記憶ステップと、
前記判断部による判断に基づいて前記画面に表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、
を備え、
前記画面表示制御ステップは、前記画面へ前記筆記具を用いて文字を記入させる第1の画面および第2の画面を表示する内容を生成し、
前記判断ステップは、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶ステップで記憶させ、前記画面表示制御ステップで前記第2の画面を前記画面に表示させている際に、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて前記記入データ記憶ステップで記憶させた内容を取得して、前記画面表示制御ステップにおいて前記画面に表示させることを特徴とする、情報表示方法。
【請求項10】
コンピュータに、
画面への筆記具の接触状況を取得する接触状況取得ステップと、
前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて実行する処理を判断する判断ステップと、
前記判断ステップによる判断に基づいて、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況から得られる文字データを記憶する記入データ記憶ステップと、
前記判断部による判断に基づいて前記画面に表示する内容を制御する画面表示制御ステップと、
を実行させ、
前記画面表示制御ステップは、前記画面へ前記筆記具を用いて文字を記入させる第1の画面および第2の画面を表示する内容を生成し、
前記判断ステップは、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に基づく、前記第1の画面での前記文字データを前記記入データ記憶ステップで記憶させ、前記画面表示制御ステップで前記第2の画面を前記画面に表示させている際に、前記接触状況取得ステップで取得された前記筆記具の接触状況に応じて前記記入データ記憶ステップで記憶させた内容を取得して、前記画面表示制御ステップにおいて前記画面に表示させることを特徴とする、コンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−105416(P2013−105416A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250580(P2011−250580)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】