説明

情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法及びシステム

【課題】利用先に応じて装置用のアプリケーションの機能を選択でき、情報処理装置にインストールすることができる情報処理装置、画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の機能を有した単一のアプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、前記複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段とをする情報処理装置において、前記アプリケーション制御手段が、前記機能選択手段を用いて選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体から取得し、前記起動条件に従って前記機能選択手段によって選択された実働機能のみを利用可能にして前記アプリケーションの起動制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ/コピー/スキャナ/ファクシミリ/複合機等の画像形成装置を始めとする、多機能な情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の複合機は、プリンタ、コピー、スキャナ、ファクシミリ装置として動作するマルチファンクション機能が搭載されている。こうした複合機(MFP:Multi Function Printer)は、コピーやプリンタとして機能する場合には、画像を印刷用紙に印刷することになり、コピーやスキャナとして機能する場合には、画像を読取原稿から読み取ることになり、ファクシミリとして機能する場合には、画像を電話回線を介して他の機器と授受することになる。
【0003】
このような複合機(以下では、MFPと記す)として、特許文献1には、コピー機能とプリンタ機能とスキャナ機能とファクシミリ機能を備える画像形成装置に関する発明が開示されている。当該画像形成装置内には当該画像形成装置用のソフトウェアとして、アプリケーションに相当するソフトウェアやプラットフォームに相当するソフトウェアが存在している。また、特許文献2や特許文献3には、更に多種多様なソフトウェアを備える画像形成装置に関する発明が開示されている。
【0004】
MFPにおけるそれぞれの機能は、一般にSDカードやICカードUSBなどのハード的な媒体を介して提供されている。ところで、市場にはMFPやMFPの利用形態について多種多様なニーズが存在し必要とされる機能も異なっている。これらの多種多用なニーズを充足するにはMFPの利用先に応じて複合機用のアプリケーションを作り変えればよい。しかし、利用先に応じてアプリケーションを作り変えるのは現実的に困難である。そこで、利用先に応じてアプリケーションを作り変えるのではなく、利用先に応じてアプリケーションの制御方法を変更できるようにしておくことが例えば特許文献4に提案されている。この発明は、MFPのタッチパネルや外部PCからの複数アプリケーションのインストール方法について開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記したような実状に鑑みてなされたものであって、例えばMFPのように複数機能を備えた情報処理装置において、利用先に応じてニーズに応じて、装置用アプリケーションの望まれる機能を選択でき、情報処理装置にインストールすることを可能とする方法、および情報処理装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数の機能を有した単一のアプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、前記アプリケーションの前記複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段と、を有する情報処理装置であって、前記アプリケーション制御手段は、前記機能選択手段を用いて選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体から取得し、前記起動条件に従って前記機能選択手段によって選択された実働機能のみを利用可能にして前記アプリケーションの起動制御を行うことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の情報処理装置において、前記機能選択手段は、前記アプリケーションの起動条件の設定用の設定画面上で前記複数の機能の少なくとも一つを選択可能とすることを特徴とする。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の情報処理装置において、前記設定ファイルをネットワークを介して取得することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置において、前記アプリケーション制御手段が、前記単一のアプリケーションをネットワークを介して前記設定ファイルに従って取得しインストールを実行して、該アプリケーションを制御することを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置において、前記単一のアプリケーションが予めインストールされており、前記アプリケーション制御手段が、前記単一のアプリケーションをロードし、前記設定ファイルに従って該アプリケーションを制御することを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置において、前記機能選択手段を用いて選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として前記所定の記録媒体に記録された前記設定ファイルには、前記単一のアプリケーションをアンインストールするための情報が併せて記録され、前記アプリケーション制御手段は、前記設定ファイルより前記単一のアプリケーションのアンインストール条件を取得し、前記アンインストール条件に従って前記単一のアプリケーションのアンインストールの制御を行うことを特徴とする。
【0011】
そして、請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置としての画像形成装置であって、前記単一のアプリケーションは、前記複数の機能としてプリンタ機能/スキャナ機能/コピー機能のうち少なくとも1つを有することを特徴とする。以上のような情報処理装置あるいは画像形成装置では、装置の利用先に応じて装置用のアプリケーションの制御方法を容易に変更させることができる。
【0012】
また、請求項8に記載の発明方法は、複数の機能を有した単一のアプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、前記アプリケーションの前記複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段と、を有する情報処理装置により実行される情報処理方法であって、前記機能選択手段によって選択された機能のみを選択させる機能選択段階と、前記アプリケーション制御手段が、前記機能選択手段を用いて選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体から取得する起動条件取得段階と、前記アプリケーション制御手段が、前記起動条件に従って前記選択された実働機能のみを利用可能にして前記アプリケーションの起動制御を行う起動制御段階と、を有することを特徴とする。
【0013】
請求項9に記載の発明方法は、請求項8記載の情報処理方法において、前記起動制御段階は、前記アプリケーションの起動条件の設定用の設定画面上で選択され設定された起動条件に従って前記アプリケーションの起動制御を行うことを特徴とする。請求項10に記載の発明方法は、請求項8又は9に記載の情報処理方法において、前記設定ファイルをネットワークを介して取得することを特徴とする。
【0014】
また、請求項11に記載の発明方法は、複数の機能を有した単一のアプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、前記アプリケーションの前記複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段と、を有する情報処理装置により実行される情報処理方法であって、前記機能選択手段として、前記情報処理装置に接続された端末装置の表示部に、前記情報処理装置にインストールするアプリケーションの機能一覧が表示され、選択された機能のみを選択させ、選択された実働機能を特定するための情報が前記単一のアプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体に記憶させる機能選択段階と、前記アプリケーション制御手段が、前記選択された実働機能を選択した複数の機能をもつアプリケーションを前記情報処理装置にインストールするインストール段階と、選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体から取得する起動条件取得段階と、前記起動条件に従って前記選択された実働機能のみを利用可能にして前記アプリケーションの起動制御を行う起動制御段階と、を有することを特徴とする情報処理方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、装置の利用先に応じて装置用のアプリケーションの機能を容易に変更させることができる情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、プログラム、及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、複数アプリケーションと単一アプリケーションのインストール概念図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態であるMFPを表す図である。
【図3】図3は、図2のMFPに係るハードウェア構成図である。
【図4】図4は、図2のMFPに係る外観図である。
【図5】図5は、オペレーションパネルを表す図である。
【図6】図6は、図2のMFPが接続されているネットワークに係る構成図である。
【図7】図7は、図2のMFPのSASについて説明するための図である。
【図8】図8は、設定画面等の提供方法について説明するための図である。
【図9】図9は、設定ファイルを利用した制御処理に係るシーケンス図である。
【図10】図10は、設定画面上での設定の具体例を表す画面例である。
【図11】図11は、図10において選択した機能の詳細設定の具体例を表す画面例である。
【図12】図12は、図10において選択した機能具体例でOKボタンが押下された後の画面例である。
【図13】図13は、機能選択後にアプリケーションを再起動するときのエラーメッセージ画面の具体例である。
【図14】図14は、設定ファイルによる設定の具体例を表す図である。
【図15】図15は、図9で示したXMLファイル書き換えフロー図である。
【図16】図16は、図10のXMLファイル修正部のフロー図である。
【図17】図17は、設定画面を利用した制御処理に係るシーケンス図である。
【図18】図18は、設定画面による設定の具体例を表す図である。
【図19】図19は、機能選択後に統合されるJarファイルが作成されるときのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
先ず、図1を用いて、本発明の基本概念について説明する。一般に、情報処理装置は、種々のハードウェアと、種々のアプリケーションに相当するソフトウェアやプラットフォームに相当するソフトウェア等より構成されていて、目的機能を実行している。図1は、情報処理装置としての画像形成装置(MFP)に、各種機能を実装させるための装置用のアプリケーション(ソフトウェア)をインストールする場合の2つの概念を説明した図である。
【0018】
アプリケーションをインストールする場合、画像形成装置の利用先に応じて画像形成装置用のアプリケーションの制御方法を容易に変更させるために、図の左に示した(a)の方法が先にあげた特許文献4にても説明され、既に知られている。この方法では、それぞれの機能を実現するための複数のアプリケーションを用意しておき、例えば、アプリケーション制御手段によって、所定の記録媒体に記録された設定ファイルより前記アプリケーションの起動条件を取得し、前記起動条件に従って複数のアプリケーションソフトをインストールして、利用先に応じて画像形成装置に希望される複数の機能を実行させるようにしている。但し、上記の複数のアプリケーションを選択してインストールする既知方式の場合、MFPのリソースを有効に活用しておらず、省エネルギー化に対する寄与は充分とは言えない。
【0019】
一方、本発明では、図1のインストール概念図の右に示したように、(b)の方法、すなわち、インストーラを介してMFPに単一のアプリケーションをインストールするようにし、このインストールの際に機能を選択する。この場合、実行可能な機能を含んだ単一のアプリケーションのみをインストールして装置稼動時に選択された機能のみを実行可能に制御することができる。これにより、MFPのリソースを有効に活用でき、省エネルギー効果が得られる。あるいは、インストール時に、選択された機能のみで構成された単一のアプリケーションをインストールするようにしても良く、やはり、MFPのリソースを有効に活用して省エネルギー効果が得られる。
【0020】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施形態である情報処理装置としての複合機(MFP)101を表す。図2のMFP101は、種々のハードウェア111と、種々のソフトウェア112、と等より構成される。
【0021】
以下、第1実施形態について、詳細に説明する。MFP101のハードウェア111としては、撮像部121と、印刷部122と、その他のハードウェア123が存在する。撮像部121は、読取原稿から画像(画像データ)を読み取るためのハードウェアである。印刷部122は、画像(画像データ)を印刷用紙に印刷するためのハードウェアである。
【0022】
ソフトウェア112としては、標準基本アプリ141、Webイメージモニタ(WIM)184、CSDKアプリ146、JSDKアプリ147、JSDKプラットフォーム148、SDKアプリケーションサービス(SAS)183、仮想アプリケーションサービス(VAS)135、コントロールサービス151、及びOS(Operating System)136等が存在する。
【0023】
標準基本アプリ141は、MFP101に標準的に(出荷時に予め)実装されている各種アプリケーションの集合であり、例えば、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能等、MFP101の基本的な機能を実現するためのアプリケーションを補助するプログラムによって構成される。なお、ここで言う標準基本アプリ141とは、コピーその他の機能について、極簡単な機能については備えている場合を含む(より高度な機能については後述する方法で追加することができる)。
【0024】
WIM184は、機器制御用のWebサービスとして機能するソフトウェアである。
【0025】
MFP101は、専用のSDK(ソフトウェア開発キット)を使用して開発されたアプリケーケーションを実行させることができる。SDKを使用して開発したアプリケーションをSDKアプリと呼ぶ。専用のSDKとしては、C言語でアプリケーションを開発するための「CSDK」や、Java(登録商標)言語でアプリケーションを開発するための「JSDK」が提供される。CSDKを使用して開発したアプリケーションを「CSDKアプリ」と呼び、JSDKを使用して開発したアプリケーションを「JSDKアプリ」と呼ぶ。図2のMFP101にも、CSDKアプリ146と、JSDKアプリ147が存在する。図2のMFP101にはさらに、Java(登録商標)言語で記述されたJSDKアプリ147の実行環境を実現するソフトウェアとしてJSDKプラットフォーム148が存在する。
【0026】
SAS183は、CSDKアプリ146や付加ライブラリの起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を行うソフトウェアである。従来、Windows(登録商標)アプリケーション等においては、インストーラは、各アプリケーションに付随したものであった。しかし、MFP101では、各アプリケーションおよび付加ライブラリのインストール及びアンインストール等は、SAS183によって統合的に行われる。アプリケーションのインストール及びアンインストール等がSAS183によって統合されていることにより、ユーザーは、アプリケーションごとに異なるインストール作業を要求されることはなく、インストール作業に対する作業負担が軽減される。
【0027】
MFP101には、JSDKプラットフォーム148の一部として、他のJSDKアプリ147の起動制御,起動解除制御,インストール制御,アンインストール制御,アップデート制御等を行うSAS Manager(SDKアプリケーションサービスマネージャ)1481が実装されている。CSDKアプリ146の方はプロセスとして実行されてJSDKアプリ147の方はスレッドとして実行されるので、CSDKアプリ146用のアプリケーション管理機構とJSDKアプリ147用のアプリケーション管理機構が別個に存在するのである。SAS Manager1481も、SAS183と同様に、各アプリケーションのインストール及びアンインストール等を統合的に行う。
【0028】
なお、SAS183は、CSDKアプリ146の制御を行う事ができるだけではなく、SAS Manager1481を介してJSDKアプリ147の制御を行う事もできる。SAS183は、CSDKアプリ146については直接的にその制御を行う事ができると共に、JSDKアプリ147についてはSAS Manager1481を介して間接的にその制御を行う事ができる。このように、CSDKアプリ146用のアプリケーション管理機構とJSDKアプリ147用のアプリケーション管理機構は、SAS Manager1481を制御できる機能をSAS183に具備させると言う形で統合的に構成されている。MFP101のソフトウェアの根幹部分はC言語によるので、SDKアプリを制御する機能を同じくC言語によるSAS183に集中しておくのが好適なのである。したがって、以下の説明においては、便宜上、SAS Manager1481が行うJSDKアプリ147の制御に関しても、SAS183が行うものとして説明する。
【0029】
コントロールサービス151は、各種のハードウェアリソース等を制御するためのサービスを上位アプリケーション等に対して提供するソフトウェアモジュール群であり、例えば、ネットワーク通信に関するサービスを提供するためのプロセスとして起動されるネットワークコントロールサービス(NCS)161等を含む。
【0030】
VAS135は、上位JSDKアプリ147とコントロールサービス151との仲介を行う。VAS135は、アプリケーション131をクライアントとするサーバプロセスとして動作すると共に、コントロールサービス151をサーバとするクライアントプロセスとして動作する。VAS135は、コントロールサービス151を隠蔽するラッピング機能を備え、コントロールサービス151のバージョンアップに伴うバージョン差を吸収する役割等を担う。
【0031】
OS136は、UNIX(登録商標)等のいわゆるOSであり、上記各種ソフトウェアをプロセス単位で並列的に起動する。
【0032】
図3は、図2のMFP101に係るハードウェア構成図である。MFP101のハードウェア111としては、コントローラ201と、オペレーションパネル202と、ファクシミリコントロールユニット(FCU)203と、撮像部121と、印刷部122が存在する。
【0033】
コントローラ201は、CPU211、ASIC212、NB221、SB222、MEM−P231、MEM−C232、HDD(ハードディスクドライブ)233、メモリカードスロット234、NIC(ネットワークインタフェースコントローラ)241、USBデバイス242、IEEE1394デバイス243、セントロニクスデバイス244により構成される。
【0034】
CPU211は、種々の情報処理用のICである。ASIC212は、種々の画像処理用のICである。NB221は、コントローラ201のノースブリッジである。SB222は、コントローラ201のサウスブリッジである。MEM−P231は、MFP101のシステムメモリである。MEM−C232は、MFP101のローカルメモリである。HDD233は、MFP101のストレージである。メモリカードスロット234は、メモリカード235をセットするためのスロットである。NIC241は、MACアドレスによるネットワーク通信用のコントローラである。USBデバイス242は、USB規格の接続端子を提供するためのデバイスである。IEEE1394デバイス243は、IEEE1394規格の接続端子を提供するためのデバイスである。セントロニクスデバイス244は、セントロニクス仕様の接続端子を提供するためのデバイスである。なお、メモリはRAM、ROM等を含む。FCU203、撮像部121および印刷部122は、コントローラ201のASIC212にPCIバスで接続されている。CPU211が、MFP101にインストールされるアプリケーション、コントロールサービスその他のプログラムを、メモリから読み出して実行する。
【0035】
オペレーションパネル202は、オペレータがMFP101に入力を行うためのハードウェア(操作部)であると共に、オペレータがMFP101から出力を得るためのハードウェア(表示部)である。
【0036】
図4は、図2のMFP101に係る外観図である。図4には、撮像部121の位置と、印刷部122の位置と、オペレーションパネル202の位置が図示されている。図4には更に、読取原稿のセット先となる原稿セット部301と、印刷用紙の給紙先となる給紙部302と、印刷用紙の排紙先となる排紙部303が図示されている。
【0037】
オペレーションパネル202は、図5のように、タッチパネル311と、テンキー312と、スタートボタン313と、リセットボタン314と、機能キー315と、初期設定ボタン316により構成される。タッチパネル311は、タッチ操作で入力を行うためのハードウェア(タッチ操作部)であると共に、画面表示で出力を得るためのハードウェア(画面表示部)である。テンキー312は、キー(ボタン)操作で数字入力を行うためのハードウェアである。スタートボタン313は、ボタン操作でスタート操作を行うためのハードウェアである。リセットボタン314は、ボタン操作でリセット操作を行うためのハードウェアである。機能キー315は、キー(ボタン)操作でCSDKアプリ146やJSDKアプリ147による操作画面を表示させるためのハードウェアである。初期設定ボタン316は、ボタン操作で初期設定画面を表示させるためのハードウェアである。
【0038】
原稿セット部301は、ADF(自動原稿搬送装置)321と、フラットベッド322と、フラットベッドカバー323により構成される。給紙部302は、4個の給紙トレイと1個の手差用トレイにより構成される。排紙部303は、1個の排紙トレイにより構成される。
【0039】
(SAS)
図6は、図2のMFP101が接続されているネットワークに係るネットワーク構成図である。図2のMFP101は、端末装置としてPC(パーソナルコンピュータ)401とネットワークで接続されている。PC401は、PC本体411、キーボード412、マウス413、ディスプレイ414で構成されている。PC本体411には、CPUやROMやRAMやHDDやMODEMやNICが実装されている。PC本体411のHDDやROMには、Webブラウザ421やOS422が実装されている。
【0040】
図7は、図2のMFP101のSAS183について説明するための図である。SAS183は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御を行う事ができる。CSDKアプリ146については直接的に制御する事になり、JSDKアプリ147についてはJSDKプラットフォーム148を介して間接的に制御する事になる。制御設定に、アプリケーションの指定と、アプリケーションに付随して利用可能な機能についての選択の結果を反映させることができる。
【0041】
SAS183は例えば、図7Aや図7Bのように、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の起動条件の設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の起動や起動解除を行う事ができる。すなわち、本実施の形態において起動条件には、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の起動のための条件や、機能選択結果だけでなく、起動解除のための条件も含まれる。
【0042】
ちなみに、起動条件の設定のうち、起動のための条件の設定を「起動設定」といい、起動解除のための条件の設定を「起動解除設定」という。例えば、ある所定時刻にあるCSDKアプリ146の起動を行う旨の起動設定に従って、その所定時刻にそのCSDKアプリ146の起動を行う事ができる。例えば、ある所定時刻にあるJSDKアプリ147の起動解除を行う旨の起動解除設定に従って、その所定時刻にそのJSDKアプリ147の起動解除を行う事ができる。なお、起動解除設定は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147を起動期間の有効期限付きで起動する旨の起動設定として設定する事もできる。
【0043】
SAS183は例えば、図7Cや図7Dのように、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147のインストール条件の設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147に相当するプログラムやCSDKアプリ146やJSDKアプリ147が利用し機能を付加する機能プログラムやデータライブラリ等のインストールやアンインストールを行う事ができる。すなわち、本実施の形態においてインストール条件には、CDKアプリ146やJSDKアプリ147のインストールの条件だけでなく、アンインストールの条件も含まれる。インストール条件の設定のうち、インストールの条件の設定を「インストール設定」といい、アンインストールの条件の設定を「アンインストール設定」という。
【0044】
例えば、ある所定日時にあるCSDKアプリ146のプログラムのインストールを行う旨のインストール設定に従って、その所定日時にそのプログラムのインストールを行う事ができる。例えば、ある所定日時にあるJSDKアプリ147のライブラリのアンインストールを行う旨のアンインストール設定に従って、その所定日時にそのライブラリのアンインストールを行う事ができる。なお、アンインストール設定は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147のプログラムやライブラリをインストール状態の維持期間の有効期限付きでインストールする旨のインストール設定として設定する事もできる。
【0045】
なお、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147に係る起動処理や起動解除処理やインストール処理やアンインストール処理のほかには、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147に係る認証処理や利用制限処理をSAS183の制御対象としてもよい。
【0046】
SAS183は例えば、JSDKアプリ147の設定管理用の設定ファイル501内に設定されているJSDKアプリ147の制御設定に従って、JSDKアプリ147の制御を行う事ができる。設定ファイル501は、JSDKアプリ147の実行ファイルであるJarファイルに1対1で対応するJNLPファイルである。Jarファイルは、Java(登録商標)のソースコードをJava(登録商標)ファイルとして作成し、これをJava(登録商標)コンパイラでコンパイルし、クラスファイルとし、複数のクラスをまとめることで適切なものが作成されている。
【0047】
設定ファイル501には、JSDKアプリ147の制御設定がXML(eXtensible Markup Language)で記述されて設定されている。この制御設定には、後述する機能選択結果が反映される。JNLPファイルはXMLファイルであるところ、XMLでは独自のタグを定義する事ができるので、JSDKアプリ147の制御設定は独自のタグが使用されて記述されている。なお、設定ファイル501は、ネットワーク上のコンピュータ等において管理するようにしている。但し、設定ファイル501は、対応するJSDKアプリ147が格納されているSDメモリカード内に当該JSDKアプリ147と共に記録するようにしてもよい。
【0048】
SAS183は例えば、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定操作用の設定画面502上で設定されたCSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御を行う事ができる。
【0049】
設定画面502は、リモート設定操作用にMFP101の端末装置の画面(PC401のディスプレイ414等)にhttpファイルで構成されたWeb画面(Webページ)として表示される場合と、ローカル設定操作用にMFP101の画面(MFP101のタッチパネル311)に表示される場合と、の両方がある。
【0050】
本実施形態では、MFPには、目的とするアプリケーションがまだインストールされていない場合に、図1のインストール概念図に示されるように、外部のPCなどによるインストーラを介してMFPに単一のアプリケーションをインストールするようにし、このインストールの際に機能を選択する。このようにすることで、参考のため同じ図1に示してある、従来知られている如くに複数のアプリケーションを選択してインストールする方式に比べて、MFPのリソースを有効に活用でき、省エネルギー効果が得られる。
【0051】
この実施形態では、MFPは、図6に示すとおりに外部のPCなどと、TCP/IPで接続されているものとする。外部PCのインストーラ画面には、図10〜図13に示すようなダイアログ画面が表示される。PCにおける、これら画面により必要とする機能が選択される。こうして選択された機能を搭載するアプリケーションを作成する。そして、このアプリケーションが、MFP側に送られインストールされる。
【0052】
図8は、SAS183による設定画面502等の提供方法について説明するための図である。設定画面502等を表示すべく、PC401のWebブラウザ421からSAS183のWebサービスにリクエストが発信(S31)されると、NCS161のhttpdからSAS183のWebサービスにリクエストが転送(S32)される。続いて、SAS183は、設定画面502等の表示項目となる項目を項目格納先から取得(S33)して、項目格納先から取得した項目に基づいて設定画面502等を作成(S34)する。続いて、設定画面502等を表示すべく、SAS183のWebサービスからPC401のWebブラウザ421にレスポンスが返信(S35)されると、NCS161のhttpdからPC401のWebブラウザ421にレスポンスが転送(S36)される。このようにして、SAS183は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定操作用の設定画面あるいは機能選択用の設定画面502等を提供する。
【0053】
設定画面502等の表示項目となる項目は、アプリ別ファイル601、タイプ別ファイル602、基本ファイル603から取得される。SAS183は、アプリ別ファイル601には、各CSDKアプリ146や各JSDKアプリ147と言ったアプリケーション毎に固有な項目が格納されている。タイプ別ファイル602には、タイプ1アプリ(CSDKアプリ146)やタイプ2アプリ(JSDKアプリ147)と言ったアプリケーションのタイプ毎に固有な項目が格納されている。なお、本実施の形態において、アプリケーションのタイプは、主に、当該アプリケーションの実装に用いられているプログラム言語や、起動条件の相違に基づいて分類される。例えば、タイプ2アプリであれば、Java(登録商標)言語でコーディングされており、また、自動起動の有無の選択が可能である。一方、タイプ1アプリは、C言語でコーディングされており、また、自動起動の有無の選択はできない。
【0054】
基本ファイル603には、各タイプのアプリケーションに共通な項目が格納されている。SAS183は、アプリ別ファイル601から取得した項目と、タイプ別ファイル602から取得した項目と、基本ファイル603から取得した項目とに基づいて設定画面502等を作成して表示する。設定画面502等の表示項目となる項目の各言語による表記内容は、言語リソースファイル611から取得される。
【0055】
なお、PC401からSAS183へのリクエスト(S31)やSAS183からPC401へのレスポンス(S35)は、HTMLデータである。よって、SAS183は、準備しておいたXSLT631を使用して、XSLTプロセッサ632により、設定画面502の表示項目に係るXMLデータを設定画面502に係るHTMLデータに変換する(S42)。
【0056】
以上のように、SAS183は、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御設定に従って、CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の制御を行う事ができる。このSAS183の存在によって、MFP101の利用先に応じてCSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定を「アプリ主導」ではなく「システム主導」で変更できるような仕組みが実現されている。MFP101の利用先に応じてCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を作り変える必要はない。CSDKアプリ146やJSDKアプリ147の設定変更の実施者は、MFP101のユーザーでもベンダでもメーカでもよい。
【0057】
例えば、図7のAや図7のBのような起動設定や起動解除設定によれば、常時起動しておく必要のないCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を適宜起動させるようにする事ができる。あるいは、例えば図7のCや図7のDのようなインストール設定やアンインストール設定によれば、一定期間だけインストールしておきたいCSDKアプリ146やJSDKアプリ147を一定期間だけインストールしておくようにする事ができる。例えば、制御設定の種類を増やしたい場合には、独自のタグを定義する事ができると言うXMLの特性が重宝することになる。例えば、MFP101の画面で直に設定操作を実施したい場合にはローカル設定操作用の画面が便利だろうし、PC401の画面で複雑な設定操作を実施したい場合にはリモート設定操作用の画面が便利であろう。
【0058】
図9は、設定ファイル501を利用した制御処理に係るシーケンス図である。MFP101のベンダが、あるJSDKアプリ147のオプションライブラリ511のインストールを開始する旨の操作をMFP101に入力(S11)すると、SAS183は、そのJSDKアプリ147の設定ファイル501からそのJSDKアプリ147のインストール設定を取得(S12)する。次に、SAS183は、取得したインストール設定の正否をそのJSDKアプリ147にアクセスして確認(S13)する。次に、SAS183は、そのJSDKアプリ147のオプションライブラリ511をオプションライブラリサーバ512からダウンロード(S14)する。次に、SAS183は、取得したインストール設定の正否をダウンロードしたオプションライブラリ511にアクセスして確認(S15)する。次に、SAS183は、取得したインストール設定に従って、ダウンロードしたオプションライブラリ511をHDD233やSDメモリカード235にインストール(S16)することができる。
【0059】
図10は、機能選択設定のための設定画面502による設定初期画面の具体例を表している。実施形態のMFPでは、スキャン機能、配信機能および受信機能を備えていて、それぞれの機能について詳細機能が選択できる。図11は、スキャン機能を例にして、その詳細設定の画面を例示したものである。図示のように、スキャン機能ではカラーかモノクロか、また、JPEG圧縮をするか非圧縮とするかが選択できる。これと同様に、配信機能および受信機能についても夫々の詳細機能が選択されるが、ここでは図示を省略する。
【0060】
全ての詳細機能を選択した後、図10に示された画面でOKのボタンをクリックすると、図12に示したように、課金についての確認ダイアログ503が表示されるので、画面上でOKのボタンをクリックし許諾の旨を入力する。これにより、アプリケーションが再起動され、意図したとおりの機能が使用可能になる。
【0061】
すなわち、プログラムの保存および設定ファイルの設定が完了したら、MFPが再起動され、ROMモニタ(図示せず)によってハードウェアの診断処理を行い、その後汎用OSを起動し、さらにMFP初期化部を起動する。MFP初期化部は、まず出荷時に提供されている基本アプリを起動し、さらに設定ファイルを参照し目的とするアプリケーションをMFPにインストールする。アプリケーションは、上述設定過程によって生成されるXMLファイルのような指定ファイルからの指定どおりに起動される。このように、任意の選択機能を実現するアプリケーションとするには、ユーザーが選択した機能に対応するライブラリをXMLファイルに追記修正するだけで良く、単一のアプリケーションとしてインストールされる。
【0062】
図14は、設定用のXMLファイル501による設定の具体例を示している。図14の記述は、JSDKアプリ147のバージョン1.3をインストール対象とし、選択された各機能に対応したオプションライブラリ511を追加修正してインストールを行う旨のインストール設定である事を表している。上述のXMLファイルの追加修正(書き換え)のフロー図を図15と図16に示す。
【0063】
図15に示すように、順に、先ず機能を選択し、元となる基準アプリケーションを所定制御条件に従ってインストールするための基準設定XMLファイルを、機能選択の内容に基づいて修正し、元となる基準アプリケーションに修正された設定XMLファイルに従って選択された機能を付与した、単一のアプリケーションをインストールして再起動する。
【0064】
図15における修正処理部は、より詳しくは、図16に示すように、選択された機能数をnとして、最初の機能に対応するJarファイル名称をXMLファイルに記録(追記)し、この過程を全ての選択された機能について、順次繰り返す。全ての選択機能について追記が終了すると、最終的なXMLファイルを所定の記録媒体に保存(インストール)する。この時の記録媒体は、装置の動作設定に応じて、HDD233あるいはSDメモリカード235にインストールされる。その後、前述したようにアプリケーションが再起動される。なお、アプリケーション再起動時に、選択・設定された機能が実状に合わない場合には、図13に例示したようなエラーメッセージ504を表示して機能の再選択を促す。
【0065】
なお、上記説明では省略したが、設定ファイルには、アプリケーションの制御のために、更にアプリ固有エリアをインストール先とする旨や、例えばhttp://www.r.com/jsdk/option/option.jarをオプションライブラリ511のダウンロード先とする旨等を表す記述を付加することができる。
【0066】
この実施形態によれば、ユーザーニーズに応じた機能のみを起動することでMFPなどの組み込み系処理装置の資源を節約することができる。特に、PC側でXMLファイルの書き換えをしたり、Jarファイルを統合したりとリソースの豊富な環境で実施することができるので、優位なシステムを構築することができる。また、インストールする場合にも機能に合致したリソースのみインストールするので、MFP側の限られたリソース(資源)に対しては好適・有効である。
【0067】
これまでの説明では、リモート設定操作用の設定画面502を適用対象としたが、当該説明内容は、ローカル設定操作用の設定画面502も適用対象となる。SAS183は、アプリ別ファイル601から取得した項目と、タイプ別ファイル602から取得した項目と、基本ファイル603から取得した項目とを、当該項目に基づいてローカル設定操作用の設定画面502等を作成して提供する場合もある。
【0068】
例えば、有効期限設定用の設定画面502を利用した制御処理に係る処理であれば、図17に示されているシーケンス図のように、MFP101のユーザーが自機において、あるJSDKアプリ147のインストールを開始する旨の操作をインストール操作用の設定画面502で入力(S21)すると、SAS183は、そのJSDKアプリ147の設定ファイル501からそのJSDKアプリ147のインストール設定を取得(S22)する。次に、SAS183は、そのJSDKアプリ147の有効期限設定用の設定画面502を表示(S23)する。
【0069】
続いて、MFP101のユーザーが、そのJSDKアプリ147の有効期限設定用の設定画面502で入力(S24)すると、SAS183は、入力されたインストール設定の正否をそのJSDKアプリ147にアクセスして確認(S25)する。次に、SAS183は、入力されたインストール設定に従って、入力されたインストール設定の設定内容をMFP101の不揮発性メモリ521に保存(S26)して、そのJSDKアプリ147をHDD233やSDメモリカード235にインストール(S27)する。次に、SAS183は、設定画面502の表示を解除(S28)する。機能選択についてもローカル設定操作用の機能選択のための設定画面502を利用した処理が同様にできる。
【0070】
[第2実施形態]
設定ファイルによる機能設定は、既に説明したものに限らない。設定ファイルによる機能設定の、第2番目の方法について説明する。これは選択された機能に対応するJarファイルをマージしてひとつのJarファイルに変換する方法である。アプリケーション制御手段は、この変換されたファイルをインストールする。このように、Jarファイルとすることにより、複数機能を選択した場合でもインストールされるJarファイルは固定名称のひとつだけとなるために、XMLファイルを書き直す必要がない。このJarファイルをSDメモリ等に記憶させておくようにし、アプリケーション実行時にロードし設定ファイルに従って制御するようにすることができる。
【0071】
この場合のファイルの具体例を図18に、また、設定XMLファイルに従ってJarファイルを作成されるときのフロー図を図19に示す。図19に示すように、順に、先ず機能を選択し、選択された機能数をnとして、最初の機能に対応するライブラリ(Jarファイル)を解凍し同様に全ての選択された機能についての解凍を順次繰り返す。次いで、全ての解凍処理の後全ての機能を統合した単一のJarファイルを生成する。そしてJarファイルの認証を行い、単一のアプリケーションとしてインストールして再起動する。
【0072】
以上説明したように、この第2実施形態によっても、ユーザーニーズに応じた機能のみをインストールすることでMFPなどの組み込み系処理装置の資源を節約することができる。また、選択後インターネットを介さずに使うことができる。特にこの方法では、ロードするJarファイルがひとつであるために消費するファイルディスクリプタはひとつ、1回の認証で済むなど、リソースを効率的に活用でき組み込み系においてリソースが限られている場合に有効である。
【0073】
[その他の実施形態]
この他、利用可能な機能すべてのモジュールを含む単一のアプリケーションを用意しておき、この単一のアプリケーションをインストールするようにし、この単一のアプリケーションの機能を選択する態様とすることができる。更には、このような単一のアプリケーションをMFP内部記録媒体に書きこんでおき、このMFP内部に既にインストールされている単一のアプリケーションの機能を選択する態様とすることも可能である。これらの場合に選択された機能を搭載するアプリケーションを作成するための方法は、既に説明した実施形態の場合と全く同様で良く、例えば既述した具体例に準じて、アプリケーションを作成することができる。その他の形態として、記録媒体をMFPに着脱可能に構成しておき、前記アプリケーションを書き込み済みの記憶媒体の供給を受けこれを実装することで、同等のMFPとすることもできる。なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0074】
以上説明したように本発明によれば、ユーザーニーズに応じた機能のみを起動することでMFPなどの組み込み系処理装置の資源を節約することができる。特に、PC側でXMLファイルの書き換えをしたり、Jarファイルを統合したりとリソースの豊富な環境で実施することで、優位なシステムを構築することができる。また、インストールする場合にも機能に合致したリソースのみインストールするので、MFP側の限られたリソース(資源)に対しては好適・有効である。
【符号の説明】
【0075】
101 MFP(複合機)
111 ハードウェア
112 ソフトウェア
121 撮像部
122 印刷部
123 その他のハードウェア
131 アプリケーション
132 プラットフォーム
135 仮想アプリケーションサービス
136 OS
141 標準基本アプリ
146 CSDKアプリ
147 JSDKアプリ
148 JSDKプラットフォーム
151 コントロールサービス
161 ネットワークコントロールサービス
183 SDKアプリケーションサービス
184 Webイメージモニタ
201 コントローラ
202 オペレーションパネル
203 ファクシミリコントロールユニット
211 CPU
212 ASIC
221 NB
222 SB
231 MEM−P
232 MEM−C
233 HDD
234 メモリカードスロット
235 メモリカード
241 NIC
242 USBデバイス
243 IEEE1394デバイス
244 セントロニクスデバイス
301 原稿セット部
302 給紙部
303 排紙部
311 タッチパネル
312 テンキー
313 スタートボタン
314 リセットボタン
315 機能キー
316 初期設定ボタン
321 ADF
322 フラットベッド
323 フラットベッドカバー
401 PC
411 PC本体
412 キーボード
413 マウス
414 ディスプレイ
421 Webブラウザ
422 OS
501 設定ファイル
502 設定画面
511 オプションライブラリ
512 オプションライブラリサーバ
521 不揮発性メモリ
531 ラジオボタン
532 ラジオボタン
533 コンボボックス
601 アプリ別ファイル
602 タイプ別ファイル
603 基本ファイル
621 Webサーバ
631 XSLT
632 XSLTプロセッサ
1481 SAS Manager
【先行技術文献】
【特許文献】
【0076】
【特許文献1】特開2002−84383号公報
【特許文献2】特開2004−110779号公報
【特許文献3】特開2004−297792号公報
【特許文献4】特開2006−293994号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を有した単一のアプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、
前記アプリケーションの前記複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段と、
を有する情報処理装置であって、
前記アプリケーション制御手段は、前記機能選択手段を用いて選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体から取得し、前記起動条件に従って前記機能選択手段によって選択された実働機能のみを利用可能にして前記アプリケーションの起動制御を行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記機能選択手段は、前記アプリケーションの起動条件の設定用の設定画面上で前記複数の機能の少なくとも一つを選択可能とすることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定ファイルをネットワークを介して取得することを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記アプリケーション制御手段が、前記単一のアプリケーションをネットワークを介して前記設定ファイルに従って取得しインストールを実行して、該アプリケーションを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記単一のアプリケーションが予めインストールされており、前記アプリケーション制御手段が、前記単一のアプリケーションをロードし、前記設定ファイルに従って該アプリケーションを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記機能選択手段を用いて選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として前記所定の記録媒体に記録された前記設定ファイルには、前記単一のアプリケーションをアンインストールするための情報が併せて記録され、
前記アプリケーション制御手段は、前記設定ファイルより前記単一のアプリケーションのアンインストール条件を取得し、前記アンインストール条件に従って前記単一のアプリケーションのアンインストールの制御を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置としての画像形成装置であって、前記単一のアプリケーションは、前記複数の機能としてプリンタ機能/スキャナ機能/コピー機能のうち少なくとも1つを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
複数の機能を有した単一のアプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、
前記アプリケーションの前記複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段と、
を有する情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
前記機能選択手段によって選択された機能のみを選択させる機能選択段階と、
前記アプリケーション制御手段が、前記機能選択手段を用いて選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体から取得する起動条件取得段階と、
前記アプリケーション制御手段が、前記起動条件に従って前記選択された実働機能のみを利用可能にして前記アプリケーションの起動制御を行う起動制御段階と、を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
前記起動制御段階は、前記アプリケーションの起動条件の設定用の設定画面上で選択され設定された起動条件に従って前記アプリケーションの起動制御を行うことを特徴とする請求項8記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記設定ファイルをネットワークを介して取得することを特徴とする請求項8又は9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
複数の機能を有した単一のアプリケーションのインストールを実行し、該アプリケーションを制御するアプリケーション制御手段と、
前記アプリケーションの前記複数の機能のうち利用を許可する実働機能を選択するための機能選択手段と、
を有する情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
前記機能選択手段として、前記情報処理装置に接続された端末装置の表示部に、前記情報処理装置にインストールするアプリケーションの機能一覧が表示され、選択された機能のみを選択させ、選択された実働機能を特定するための情報が前記単一のアプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体に記憶させる機能選択段階と、
前記アプリケーション制御手段が、前記選択された実働機能を選択した複数の機能をもつアプリケーションを前記情報処理装置にインストールするインストール段階と、
選択された実働機能を特定するための情報が前記アプリケーションの起動条件として記録された設定ファイルを所定の記録媒体から取得する起動条件取得段階と、
前記起動条件に従って前記選択された実働機能のみを利用可能にして前記アプリケーションの起動制御を行う起動制御段階と、を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
請求項8〜11いずれか1項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項12記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−101632(P2013−101632A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−270626(P2012−270626)
【出願日】平成24年12月11日(2012.12.11)
【分割の表示】特願2007−317446(P2007−317446)の分割
【原出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】