説明

情報処理装置およびプログラム

【課題】店員の作業負担を軽減し、且つ、欠品の発生を防止または抑制する。
【解決手段】本実施形態の情報処理装置は、発行数入力手段と、売上数入力手段と、管理手段と、判定手段と、アラート手段とを有する。発行数入力手段は、商品毎のラベルの発行数を入力する。売上数入力手段は、商品毎の売上数を入力する。管理手段は、前記発行数入力手段で入力した発行数および前記売上数入力手段で入力した売上数とに基づき、商品毎の発行数および売上数を管理する。判定手段は、前記管理手段で管理される前記商品毎の発行数および売上数に基づき、両者の差分が所定の規定値以下となる商品があるか否かを判定する。アラート手段は、前記判定手段により前記差分が前記規定値以下となる商品があると判定された場合に、所定のアラート通知を所定の情報処理装置に行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケットなどの商品を販売する店舗においては、陳列棚に陳列される商品が無くなった場合(商品が欠品となった場合)や商品が無くなりそうになった場合などに、店員が商品を補充するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の商品補充方法では、店員が各陳列棚を見回り、商品の補充が必要であるか否かを確認し、補充の必要がある場合に店員が商品を新たに補充するという方法を採っているため、欠品を出さないためには、店員が頻繁に見回りをする必要があり、店員の作業負担が増加するという課題があるとともに、店員が見回りをしていないタイミングで欠品が出る虞があるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本実施形態の情報処理装置は、発行数入力手段と、売上数入力手段と、管理手段と、判定手段と、アラート手段とを有する。発行数入力手段は、商品毎のラベルの発行数を入力する。売上数入力手段は、商品毎の売上数を入力する。管理手段は、前記発行数入力手段で入力した発行数および前記売上数入力手段で入力した売上数とに基づき、商品毎の発行数および売上数を管理する。判定手段は、前記管理手段で管理される前記商品毎の発行数および売上数に基づき、両者の差分が所定の規定値以下となる商品があるか否かを判定する。アラート手段は、前記判定手段により前記差分が前記規定値以下となる商品があると判定された場合に、所定のアラート通知を所定の情報処理装置に行わせる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、POSシステムの概略的な構成を示すシステム構成図である。
【図2】図2は、ストアサーバ装置の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、ラベルプリンタの制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、ストアサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、ラベルプリンタの機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、管理テーブルの一構成例を示す模式図である。
【図7】図7は、ラベルプリンタの液晶ディスプレイに表示される警告画面の一構成例を示す模式図である。
【図8】図8は、ストアサーバ装置が管理テーブルの発行数および売上数を更新する場合の処理手順を示している。
【図9】図9は、ストアサーバ装置が警告画面データを送信する場合の処理手順を示している。
【図10】図10は、ラベルプリンタがラベル発行データを送信する場合の処理手順を示している。
【図11】図11は、ラベルプリンタが警告画面を表示する場合の処理手順を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0007】
なお、本実施形態に係る情報処理装置およびプログラムは、概略的には、商品毎のラベルの発行数と商品毎の売上数との差分が所定の規定値以下となった商品が発生した場合に、当該商品の補充を店員に促すためのアラート通知を所定の情報処理装置に行わせることが可能な装置およびプログラムである。
【0008】
最初に、本実施形態に係る情報処理装置およびプログラムを適用したPOS(Point Of Sales:販売時点情報管理)システム1の構成について図1を用いて説明する。図1は、POSシステム1の概略的な構成を示すシステム構成図である。
【0009】
図1に示すように、このPOSシステム1は、店舗のオフィスなどに設置されるストアサーバ装置2、メールサーバ装置3および記録装置4と、店舗の会計場所などに設置される複数台のPOS端末5(図1の例では、2台)と、店舗のバックヤードなどに設置される1台のラベルプリンタ(発行装置)6と、商品売場に設置される複数台のカメラ(撮像装置)(図1の例では、3台)7とを備えている。
【0010】
そして、このPOSシステム1では、ストアサーバ装置2、メールサーバ装置3、記録装置4、POS端末5、ラベルプリンタ6およびカメラ7がそれぞれLAN(Local Area Network)などの通信ネットワークNにより相互に通信可能に接続されている。また、このPOSシステム1では、メールサーバ装置3と携帯型の情報端末8とが無線により相互に通信可能に接続されている。
【0011】
ここで、ストアサーバ装置2は、記録装置4、POS端末5、ラベルプリンタ6およびカメラ7の上位装置としてのサーバ装置であり、具体的には、POS端末5との間で客の購入する商品の登録処理及び決済処理を行ったり、ラベルプリンタ6の表示を制御する処理を行ったりするものである。また、ストアサーバ装置2は、後述の管理テーブルT(図6参照)を管理する。
【0012】
メールサーバ装置3は、情報端末8の表示部に表示させる情報を送信するものである。記録装置4は、各カメラ7で撮像した撮像画像を記録するものである。
【0013】
POS端末5は、スキャナから入力した商品コードに基づいて、ストアサーバ装置2との間で客の購入する商品の登録および会計処理を行うための端末である。なお、このPOS端末5は、客により購入された商品の情報を記憶管理する売上ファイルを所定の記憶部に記憶している。
【0014】
ラベルプリンタ6は、商品に貼付される粘着性を有する印刷媒体としての商品ラベル(以下、単に「ラベル」という。)Lを発行するための印刷装置である。
【0015】
図1に示すように、このラベルプリンタ6は、商品に関する情報を印刷したラベルLを発行するものであり、ラベルプリンタ6の本体60の上部には液晶ディスプレイ61などの表示装置が設けられている。この液晶ディスプレイ61は、商品ラベルLに印刷する商品情報などを編集するラベル編集画面や警告画面(図7参照)を表示する。また、液晶ディスプレイ61の表面にはタッチパネル62が積層配置されている。
【0016】
また、ラベルプリンタ6の本体60の上面にはキーボード63が設けられている。また、ラベルプリンタ6の本体60の正面下部には、商品を載置して商品の重量を秤量する計量秤64が設けられている。
【0017】
また、ラベルプリンタ6の本体60には、第1プリンタ65と、第2プリンタ66との2つのプリンタユニットが並設されて収容されている。第1プリンタ65及び第2プリンタ66は同様の構成であるので、以下では第1プリンタ65について説明する。第1プリンタ65は、第1プリンタ65の前面パネル下部に設けられた溝部65aに指を掛けてA方向に引っ張ることで、本体60から引き出すことができる。
【0018】
第1プリンタ65の内部には、商品ラベルを台紙Mに貼付したロール状のラベル用紙(不図示)が保持軸(不図示)に着脱自在に保持されている。また、第1プリンタ65は、サーマルヘッド等のプリンタヘッド651(図2参照)を備えている。そのプリンタヘッド651はラベル用紙に文字や記号、バーコードや2次元コード等の商品に関する情報を印刷する。このように印刷されたラベルLは、第1プリンタ65の前面パネル上部に設けられたラベル発行口65bから排出される。なお、第2プリンタ66も同様に、ラベル発行口65bと、プリンタヘッド661(図2参照)とを備えている。
【0019】
情報端末8は、店員に使用される携帯型の情報処理装置であり、各種情報を表示部81に表示するものである。
【0020】
カメラ7は、商品売場、特に、商品売場に設置される各陳列棚に陳列されている商品を撮像するための撮像装置であり、例えば、商品売場のライブ映像を撮像するビデオカメラで構成される。
【0021】
次に、ストアサーバ装置2の制御系のハードウェア構成について図2を用いて説明する。図2は、ストアサーバ装置2の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、ストアサーバ装置2は、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、CPU(Central Processing Unit)20aと、ROM(Read Only Memory)20bと、RAM(Random Access Memory)20cとを備え、それらがバスラインBLを介して接続されている。CPU20aは、ROM20bに格納されたプログラムをRAM20cに展開して実行することにより、ストアサーバ装置2の処理動作を制御する処理制御部200(図4参照)として機能する。
【0022】
また、CPU20aには、バスラインBLやインターフェース(不図示)を介して、HDD(Hard Disk Drive)(ハードディスク装置)20d、キーボードやマウスなどの入力装置20e、液晶ディスプレイなどの表示装置20f、通信インタフェース20gなどが接続されている。ROM20bおよびRAM20cは、記憶手段として機能するものであり、各種データを格納する。
【0023】
次に、ラベルプリンタ6の制御系のハードウェア構成について図3を用いて説明する。図3は、ラベルプリンタ6の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、ラベルプリンタ6は、CPU(Central Processing Unit)60aと、ROM(Read Only Memory)60bと、RAM(Random Access Memory)60cとを備えており、それらがバスラインBLを介して接続されている。CPU60aは、ROM60bに格納されたプログラムをRAM60cに展開して実行することにより、ラベルプリンタ6の処理動作を制御する処理制御部600(図5参照)として機能する。
【0024】
また、CPU60aには、バスラインBLやインターフェース(不図示)を介して、図1で示した液晶ディスプレイ61、タッチパネル62、キーボード63、計量秤64、第1プリンタ65および第2プリンタ66と、通信インタフェース60bなどが接続されている。ROM60bおよびRAM60cは、記憶手段として機能するものであり、商品に関する情報を印刷するための各種データを格納する。
【0025】
次に、ストアサーバ装置2の機能的構成について図4を用いて説明する。図4は、ストアサーバ装置2の機能的構成を示すブロック図である。
【0026】
図4に示すように、CPU20aは、ROM20bなどに記憶されているプログラムをRAM20cに展開して実行することにより、処理制御部200として機能する。
【0027】
処理制御部200は、発行数入力部200aと、売上数入力部200bと、テーブル更新部200cと、判定部200dと、アラート部200eとを有している。
【0028】
ここで、発行数入力部200aは、通信ネットワークNを介してラベルプリンタ6から商品(商品コード)毎のラベルLの発行数を示す情報および商品コードを示す情報を含むラベル発行データを受信するものである。
【0029】
売上数入力部200bは、通信ネットワークNを介してPOS端末5から商品毎の売上数を示す情報を含む売上数データを受信するものである。
【0030】
テーブル更新部200cは、図6に示すような管理テーブルTをHDD20dやRAM20cの所定の記憶領域に格納して管理しており、発行数入力部200aが受信したラベル発行データおよび売上数入力部200bが受信した売上数データに基づいて、上記管理テーブルTにおける商品毎の発行数および売上数を更新するものである。
【0031】
図6は、管理テーブルTの一構成例を示す模式図である。図6に示すように、この管理テーブルTは、商品コードに対応付けて商品名、警告(アラート)の有無、売上数、発行数および規定値を登録するテーブルである。ここで、商品名の項目は、商品の名称を登録するための項目である。また、警告の有無の項目は、警告を出すか出さないかを示す設定情報(有または無)を登録するための項目である。また、売上数の項目は、POS端末5の売上登録により売上があった商品の売上数を登録するための項目である。また、発行数の項目は、ラベルプリンタ6が発行した商品毎のラベルLの発行数を登録するための項目である。また、規定値の項目は、警告を行うか否かを判定するための規定値(閾値)を登録するための項目である。
【0032】
なお、管理テーブルTにおける商品(商品コード)毎の発行数および売上数は、複数営業日にまたがり初期化せずに、ラベルLの発行および商品の売上がある度に増加しても良いし、一営業日が終了する毎に「0」に初期化しても良い。
【0033】
図4に戻って、判定部200dは、テーブル更新部200cにより管理テーブルTが更新された場合や、一定時間が経過する毎などの所定のタイミングにおいて、管理テーブルTを参照して商品毎の発行数と売上数との差分が商品毎に設定されている所定の規定値以下となる商品があるか否かを判定するものである。
【0034】
アラート部200fは、判定部200dにより発行数と売上数との差分が所定の規定値以下となる商品があると判定された場合に、該当する商品の補充を促すための警告画面S(図7参照)をラベルプリンタ6に表示させるべく(即ち、ラベルプリンタ6にアラート通知を行わせるべく)、警告画面Sを表示するための警告画面データを生成して通信ネットワークNを介してラベルプリンタ6に送信するものである。
【0035】
次に、ラベルプリンタ6の機能的構成について図5を用いて説明する。図5は、ラベルプリンタ6の機能的構成を示すブロック図である。
【0036】
図5に示すように、CPU60aは、ROM60bなどに記憶されているプログラムをRAM60cに展開して実行することにより、処理制御部600として機能する。
【0037】
処理制御部600は、操作入力部600aと、表示処理部600bと、ラベル発行部600cと、警告画面データ受信部600dとを有している。
【0038】
ここで、操作入力部600aは、タッチパネル62からの操作入力を受け付けるものであり、本実施形態では、図7に示す警告画面Sにおける操作入力を受け付ける。
【0039】
表示処理部600bは、液晶ディスプレイ61に各種情報を表示するものであり、本実施形態では、後述の警告画面データ受信部600dが受信した警告画面データに基づいて図7に示す警告画面Sを液晶ディスプレイ61に表示する。図7は、液晶ディスプレイ61に表示される警告画面Sの一構成例を示す模式図である。図7に示すように、この警告画面Sは、警告メッセージ(図の例では、「牛肩ロースの在庫が少なくなっています。準備して下さい。」)を表示するメッセージエリアE1と、カメラ7で撮像した商品の画像Pを表示する売場映像表示エリアE2と、3つの指示ボタンB1〜B3などを有している。なお、売場映像表示エリアE2には、上記画像P以外にも、その画像Pで表示される商品の商品名(例えば、「牛肩ロース」)や、上記商品の在庫数(発行数)(例えば、「30」)や、上記商品の売上数(例えば、「27」)などが表示される。
【0040】
ラベル発行部600cは、オペレータの指示に基づいて生成された画像データに基づいて、ラベルLの発行を実行するものである。また、ラベル発行部600cは、ラベルLを発行した場合、該発行したラベルLに印刷した商品コードを示す情報と、発行したラベルLの発行数を示す情報とを含むラベル発行データを通信ネットワークNを介してストアサーバ装置2に送信する。
【0041】
警告画面データ受信部600dは、上記アラート部200eが送信した警告画面データを受信するものである。
【0042】
次に、上記した構成を有するPOSシステム1における処理動作について図8〜図11を用いて説明する。
【0043】
まず、最初に、ストアサーバ装置2が管理テーブルTの商品毎の発行数および売上数を更新する場合の処理動作について説明する。図8は、ストアサーバ装置2における処理動作の流れを示すフローチャートであり、特に、ストアサーバ装置2が管理テーブルTの商品毎の発行数および売上数を更新する場合の処理手順を示している。
【0044】
図8に示すように、この処理では、処理制御部200が、ステップS11およびステップS12において、商品コードを示す情報と商品(商品コード)毎のラベルLの発行数を示す情報とを含むラベル発行データ、または、商品(商品コード)毎の売上数を示す情報を含む売上数データの受信を待機する。
【0045】
そして、ラベル発行データを受信した場合(ステップS11:Yes)、続いて、テーブル更新部200cが、上記ステップS11で受信したラベル発行データに含まれる情報に基づいて、管理テーブルTにおける該当する商品の発行数を更新し(ステップS13)、処理制御部200が、処理をステップS11およびステップS12の監視処理に戻す。
【0046】
一方、売上数データを受信した場合(ステップS12:Yes)、続いて、テーブル更新部200cが、上記ステップS12で受信した売上数データに含まれる情報に基づいて、管理テーブルTにおける該当する商品の売上数を更新し(ステップS14)、処理制御部200が、処理をステップS11およびステップS12の監視処理に戻す。
【0047】
ここで、上記図8の具体的な処理の一例について説明する。
【0048】
例えば、管理テーブルTにおける商品コード「0000102」および商品名「牛肩ロース」に対応付けられた発行数の値が「0」である場合に、ラベルプリンタ6が、商品コード「0000102」および商品名「牛肩ロース」を印字したラベルLを30枚発行して、ストアサーバ装置2が、ラベルプリンタ6から上記商品コード「0000102」およびラベルLの発行数「30」を示す情報を含むラベル発行データを受信した場合について説明する。
【0049】
この場合、ストアサーバ装置2は、ステップS13において、テーブル更新部200cが、管理テーブルTの商品コード「0000102」に対応付けられた発行数の値を「30」に更新する。
【0050】
また、例えば、管理テーブルTにおける商品コード「0000102」および商品名「牛肩ロース」に対応付けられた売上数の値が「25」である場合に、ストアサーバ装置2が、POS端末5から商品コード「0000102」に対応した商品の売上数「2」を示す情報を含む売上数データを受信した場合について説明する。
【0051】
この場合、ストアサーバ装置2は、ステップS14において、テーブル更新部200cが、管理テーブルTの商品コード「0000102」に対応付けられた売上数の値を「27」に更新する。
【0052】
次に、ストアサーバ装置2が警告画面データを送信する場合の処理動作について説明する。図9は、ストアサーバ装置2における処理動作の流れを示すフローチャートであり、特に、ストアサーバ装置2が警告画面データをラベルプリンタ6に送信する場合の処理手順を示している。
【0053】
図9に示すように、この処理では、管理テーブルTの商品毎の発行数または売上数が更新された場合や、一定期間が経過する毎などの所定のタイミングで、判定部200dが、
管理テーブルTを参照して、商品の補充を促す警告が必要な商品があるか否かを判定する(ステップS21)。具体的には、このステップS21の処理では、判定部200dが、管理テーブルTを参照して、警告の有無の項目に「有」が設定されており、商品毎の発行数と売上数の差分が商品毎の規定値以下となる商品があるか否かを判定する。
【0054】
上記判定の結果、警告が必要な商品があると判定された場合(ステップS21:Yes)、続いて、アラート部200eが、上記ステップS21で警告が必要であると判定された商品の補充を促す警告メッセージを表示するとともに、当該商品の商品売場における陳列状況を撮像した撮像画像を表示する警告画面S(図7参照)をラベルプリンタ6の液晶ディスプレイ61に表示させるための警告画面データを生成して、通信ネットワークNを介してラベルプリンタ6に送信する(ステップS22)。
【0055】
一方、上記ステップS21の判定の結果、警告が必要な商品が無いと判定された場合には(ステップS21:No)、処理制御部200は、ステップS22の処理を行わず待機する。
【0056】
ここで、上記図9の具体的な処理の一例について説明する。
【0057】
例えば、ステップS21の処理を行う場合に、管理テーブルTが図6に示すような内容を登録していた場合について説明する。
【0058】
この場合、ステップS21において、判定部200dが、図6に示す管理テーブルT1を参照して、商品コードが「0000102」で商品名が「牛肩ロース」という商品のラベルLの発行数「30」と売上数「27」の差分が当該商品に対応付けて設定されている規定値「5」以下であると判定する。また、その商品に対応付けて警告の有無の項目に「有」が設定されていると判定する。その結果、判定部200dが、商品コードが「0000102」で商品名が「牛肩ロース」という商品が商品の補充を促す警告が必要な商品であると判定する。
【0059】
そして、ステップS22において、アラート部200eが、商品コードが「0000102」で商品名が「牛肩ロース」という商品の補充を促す警告メッセージ「牛肩ロースの在庫が少なくなっています。準備して下さい。」と、当該商品の商品売場における陳列状況を示すライブ画像Pとを表示する図7に示すような警告画面Sをラベルプリンタ6の液晶ディスプレイ61に表示させるための警告画面データを生成してラベルプリンタ6に送信する。
【0060】
次に、ラベルプリンタ6がラベル発行データを送信する場合の処理動作について説明する。図10は、ラベルプリンタ6における処理動作の流れを示すフローチャートであり、特に、ラベルプリンタ6がラベル発行データをストアサーバ装置2に送信する場合の処理手順を示している。
【0061】
図10に示すように、この処理では、ラベル発行部600cが、ラベルLを発行すると(ステップS31)、続くステップS32において、ラベル発行部600cが、例えば、一つの印刷ジョブで発行したラベルLに印刷される商品コードを示す情報と、商品コード毎のラベルLの発行数を示す情報とを含むラベル発行データを通信ネットワークNを介してストアサーバ装置2に送信する。
【0062】
ここで、上記図10の具体的な処理の一例について説明する。
【0063】
例えば、オペレータの指示のもと、ラベルプリンタ6が、一つの印刷ジョブで、商品コードが「0000102」で商品名が「牛肩ロース」の商品に貼付されるラベルLを30枚発行した場合について説明する。
【0064】
この場合、ステップS32において、ラベル発行部600cが、商品コード「0000102」を示す情報およびラベルLの発行数「30」を示す情報を含むラベル発行データを通信ネットワークNを介してストアサーバ装置2に送信する。
【0065】
次に、ラベルプリンタ6が警告画面データを受信した場合の処理動作について説明する。図11は、ラベルプリンタ6における処理動作の流れを示すフローチャートであり、特に、ラベルプリンタ6が警告画面データを受信して警告画面Sを表示する場合の処理手順を示している。
【0066】
図11に示すように、この処理では、警告画面データ受信部600dが、通信ネットワークNを介してストアサーバ装置2から警告画面データを受信すると(ステップS41)、続くステップS42において、表示処理部600bが、ステップS41で受信した警告画面データに基づいて図7に示すような警告画面Sを液晶ディスプレイ61に表示する。これにより、例えば、オペレータ(店員)に対して商品名が「牛肩ロース」という商品の在庫が少ないことを把握させ、当該商品の補充を速やかに行わせることが可能である。
【0067】
なお、このステップS42の処理では、オペレータ(店員)による警告画面Sの指示ボタンB1〜B3のタッチ操作を受付ける。
【0068】
具体的には、オペレータにより「対応する」と表示された指示ボタンB1の押下操作を受付けた場合には、処理制御部600は、オペレータが対応すること、即ち、商品の補充を行うことを特定の人(例えば、店長や、責任者など)に通知するための情報をストアサーバ装置2などの特定の情報処理装置に送信する。これにより、ストアサーバ装置2などの特定の情報処理装置において、オペレータが対応することを通知する処理が行われる。
【0069】
一方、オペレータにより「対応しない」と表示された指示ボタンB2の押下操作を受付けた場合には、処理制御部600は、オペレータが対応しないこと、即ち、商品の補充を行わないことを特定の人(例えば、店長や、責任者など)に通知するための情報をストアサーバ装置2などの特定の情報処理装置に送信する。これにより、ストアサーバ装置2などの特定の情報処理装置において、オペレータが対応しないことを通知する処理が行われる。
【0070】
更に、一方、オペレータにより「材料なし」と表示された指示ボタンB3の押下操作を受付けた場合には、処理制御部600は、材料が無いため対応できない旨、即ち、材料不足で商品の補充ができないことを特定の人(例えば、店長や、責任者など)に通知するための情報をストアサーバ装置2などの特定の情報処理装置に送信する。これにより、ストアサーバ装置2などの特定の情報処理装置において、材料がないことを通知する処理が行われる。
【0071】
以上説明した実施形態によれば、商品の陳列数や欠品などをチェックするために店員が各陳列棚を見回るという確認作業が不要となるため、店員の作業負担を軽減することができる。また、本実施形態によれば、商品の陳列数が少なくなってきた場合に、速やかにその旨を店員に通知することができるため、欠品の発生を防止または抑制することが可能となる。
【0072】
以上、例示的な実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上記した実施形態により限定されるものではない。
【0073】
例えば、上記した実施形態では、図6に示す管理テーブルTを参照して商品毎のラベルLの発行数と商品毎の売上数との差分が予め設定されている商品毎の規定値以下になった場合に、商品の補充を店員に促すための所定のアラート通知(即ち、警告画面Sの表示)を行う形態について説明したが、これに限定されず、例えば、ストアサーバ装置2が商品毎の廃棄数を入力する廃棄数入力手段を更に有し、図6に示す管理テーブルTに、商品毎の廃棄数を登録する廃棄数の項目を新たに追加し、その管理テーブルTを参照して、商品毎のラベルLの発行数と、商品毎の売上数に各商品の廃棄数を加算した値との差分が予め設定されている商品毎の規定値以下になった場合に、商品の補充を店員に促すための所定のアラート通知(即ち、警告画面Sの表示)を行うような形態とすることも可能である。
【0074】
また、上記した実施形態では説明していないが、管理テーブルTにおける商品(商品コード)毎の警告の有無および規定値の値は、ストアサーバ装置2などで任意に設定することが可能である。即ち、上記警告の有無および規定値の値は、曜日や時間帯に応じて最適な値を設定することが可能である。
【0075】
また、上記した実施形態では、管理テーブルTが警告の有無の項目を有している形態について説明したが、これに限定されず、上記警告の有無の項目に代えて、時間帯別に警告を行うか否かを設定する設定項目を設け、且つ、上記設定項目の値を設定する設定手段を設け、ステップS21の処理において、判定部200dが、現在時刻と上記設定項目に設定されている設定値に基づいて商品毎の時間帯別の警告の有無を判定するようにしても良い。
【0076】
また、上記した実施形態では、商品の補充を促すための警告画面として図7に示す警告画面Sを利用する形態について説明したが、これに限定されず、例えば、警告画面Sの売場映像表示エリアE2を、警告対象の商品を表示する売場映像表示エリアと、その商品に隣接する商品を表示する複数の売場映像表示エリアとを表示させ、その場合において、警告対象の商品を表示する売場映像表示エリアを他の売場映像表示エリアに比べて強調表示(例えば、エリアの枠の色を警告を表現する赤にするような強調表示)するような構成とすることも可能である。
【0077】
また、上記した実施形態では説明していないが、図7に示す警告画面Sにおいて、ラベルLの発行数と売上数との差分が規定値以下となった陳列棚に陳列されている商品に対して値引きシールを貼る旨をオペレータ(店員)に促すメッセージを表示するように構成しても良い。
【0078】
また、上記した実施形態では、ラベルプリンタ6が一台である形態について説明したが、これに限定されず、ラベルプリンタ6が複数台ある形態とすることも可能である。なお、この場合には、各ラベルプリンタ6がそれぞれラベル発行データをストアサーバ装置2に送信する。
【0079】
また、上記した実施形態では、本実施形態に係る情報処理装置およびプログラムをストアサーバ装置2に適用した場合について説明したが、これに限定されず、例えば、POS端末5、ラベルプリンタ6または携帯型の情報端末8などのその他の情報処理装置に適用することも可能である。
【0080】
また、上記した実施形態以外にも、例えば、ラベルプリンタ6で発行されるラベルとして、当該ラベルが貼付される商品の賞味期限または消費期限の新古によって異なる表示態様の複数種類のラベル(例えば、古い商品に貼付される赤枠のラベルや、新しい商品に貼付される青枠のラベルなど)を用意し、ステップS21において、警告の有無が「有」に設定されており、売上数と発行数との差分が規定値以下と判定された商品があった場合に、当該商品が陳列される陳列箇所を少なくとも撮像した撮像画像から、陳列箇所に陳列されている対象商品のラベルの表示態様および種類別のラベル数を認識し、賞味期限または消費期限の古い方のラベルが貼付されている商品の陳列数が所定の閾値以下であると判定した場合には、当該商品を警告が必要な商品と判定しないように構成することも可能である。
【0081】
また、上記した実施形態のストアサーバ装置2で実行されるプログラムは、ROMなどの記憶部に予め組み込んで提供することが可能である。また、上記プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶して提供することが可能である。更に、上記プログラムは、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布したりすることも可能である。
【0082】
また、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
1 POSシステム
2 ストアサーバ装置
3 メールサーバ装置
4 記録装置
5 POS端末
6 ラベルプリンタ
7 カメラ
8 情報端末
N 通信ネットワーク(LAN)
20a、60a CPU
200、600 処理制御部
200a 発行数入力部(発行数入力手段)
200b 売上数入力部(売上数入力手段)
200c テーブル更新部(管理手段)
200d 判定部(判定手段)
200e アラート部(アラート手段)
600a 操作入力部
600b 表示処理部
600c ラベル発行部
T 管理テーブル(管理手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0084】
【特許文献1】特許第3223929号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品毎のラベルの発行数を入力する発行数入力手段と、
商品毎の売上数を入力する売上数入力手段と、
前記発行数入力手段で入力した発行数および前記売上数入力手段で入力した売上数とに基づき、商品毎の発行数および売上数を管理する管理手段と、
前記管理手段で管理される前記商品毎の発行数および売上数に基づき、両者の差分が所定の規定値以下となる商品があるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記差分が前記規定値以下となる商品があると判定された場合に、所定のアラート通知を所定の情報処理装置に行わせるアラート手段と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記アラート手段は、前記差分が前記規定以下となる商品の補充を促すアラート通知を前記所定の情報処理装置に行わせる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
商品毎の廃棄数を入力する廃棄数入力手段、
を更に有し、
前記判定手段は、前記発行数と、前記売上数に前記廃棄数入力手段で入力した廃棄数を加算した値との差分が所定の規定値以下となる商品があるか否かを判定し、
前記アラート手段は、前記判定手段により前記発行数と前記加算した値との差分が前記規定値以下となる商品があると判定された場合に、前記所定の情報処理装置に前記アラート通知を行わせる、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記アラート手段は、前記差分が前記規定値以下となると判定された商品が陳列される陳列箇所を少なくとも撮像した撮像画像と、前記商品の補充を促すメッセージとを含む画面を表示部に表示させるデータを前記所定の情報処理装置に送信する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記アラート通知を行う時間帯を設定する設定手段、
を更に有し、
前記アラート手段は、前記設定手段で設定された時間帯において前記所定の情報処理装置にアラート通知を行わせる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
商品毎のラベルの発行数を入力する発行数入力手段と、
商品毎の売上数を入力する売上数入力手段と、
前記発行数入力手段で入力した発行数および前記売上数入力手段で入力した売上数とに基づき、商品毎の発行数および売上数を管理する管理手段と、
前記管理手段で管理される前記商品毎の発行数および売上数に基づき、両者の差分が所定の規定値以下となる商品があるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記差分が前記規定値以下となる商品があると判定された場合に、所定のアラート通知を所定の情報処理装置に行わせるアラート手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−54627(P2013−54627A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193649(P2011−193649)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】