説明

情報処理装置およびプログラム

【課題】広告装置で広告される商品の売上アップを図る。
【解決手段】本実施形態の情報処理装置は、客特定手段と、店員特定手段と、通知手段とを有する。客特定手段は、商品を広告する広告装置で表示される広告情報を見ている接客対象の客を特定する。店員特定手段は、前記客特定手段で特定される接客対象の客が見ている前記広告情報および各店員の位置の少なくとも一つに基づいて通知対象の店員を特定する。通知手段は、前記店員特定手段で特定される通知対象の店員が携帯する携帯通信端末に、前記客特定手段で特定される接客対象の客の存在を通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スーパーマーケットやデパートなどの店舗や、ショッピングモールなどの商業施設や、商店街や、地下街などの商品を販売する場所においては、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどの表示装置を利用して、広告する商品に関する広告情報(広告する商品の写真画像や、広告する商品を紹介または説明する文章など)を表示するデジタルサイネージ(Digital Signage:電子看板)装置が設置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、上記デジタルサイネージ装置などの広告装置で広告される商品の売上アップが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本実施形態の情報処理装置は、客特定手段と、店員特定手段と、通知手段とを有する。客特定手段は、商品を広告する広告装置で表示される広告情報を見ている接客対象の客を特定する。店員特定手段は、前記客特定手段で特定される接客対象の客が見ている前記広告情報および各店員の位置の少なくとも一つに基づいて通知対象の店員を特定する。通知手段は、前記店員特定手段で特定される通知対象の店員が携帯する携帯通信端末に、前記客特定手段で特定される接客対象の客の存在を通知する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、情報処理システムの概略的な構成を示すシステム概要図である。
【図2】図2は、デジタルサイネージ装置の概略的な外観構成を示す正面図である。
【図3】図3は、ストアサーバ装置の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、登録テーブルの一構成例を示す模式図である。
【図5】図5は、デジタルサイネージ装置の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、携帯通信端末の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、ストアサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、携帯通信端末の表示部で表示される接客情報の一例を示す模式図である。
【図9】図9は、ストアサーバ装置における処理動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】図10は、図9に示す接客対象客の特定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図11】図11は、図9に示す通知対象店員の特定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図12】図12は、図11の具体的な処理の一例を説明するための模式図である。
【図13】図13は、第2の実施形態におけるストアサーバ装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図14】図14は、第2の実施形態における通知対象店員の特定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図15】図15は、図14の具体的な処理の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0007】
なお、本実施形態に係る情報処理装置およびプログラムは、概略的には、デジタルサイネージ装置などの広告装置で表示される広告情報を見ている客の存在を店員に通知することを可能としたものである。
【0008】
また、本実施形態に係る情報処理装置およびプログラムは、スーパーマーケットやデパートなどの店舗や、ショッピングモールなどの商業施設や、商店街や、地下街などの商品を販売する場所に設置される情報処理システムに適用されるものであるが、以下の説明では、家電量販店に設置される情報処理システムにおけるストアサーバ装置に適用した場合について説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
最初に、本実施形態に係る情報処理装置およびプログラムを適用した情報処理システム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は、情報処理システム1の概略的な構成を示すシステム概要図である。
【0010】
図1に示すように、情報処理システム1は、家電量販店(以下、単に「店舗」という。)のオフィスなどに設置されるストアサーバ装置2と、店舗の敷地内(商品を売る商品売場や、店舗の入口など)に設置される複数台のデジタルサイネージ装置3(図1の例では、3台)および複数台のアクセスポイント4(図1の例では、3台)とを備えている。
【0011】
そして、この情報処理システム1では、ストアサーバ装置2、デジタルサイネージ装置3およびアクセスポイント4がそれぞれLAN(Local Area Network)などの通信ネットワークNにより相互に通信可能に接続されている。また、この情報処理システム1では、アクセスポイント4と、店舗の各店員がそれぞれ携帯する携帯通信端末5とが無線LANなどにより相互に通信可能に接続されている。
【0012】
ここで、ストアサーバ装置2は、デジタルサイネージ装置3、アクセスポイント4、携帯通信端末5などの上位装置としての情報処理装置である。そして、本実施形態のストアサーバ装置2は、各デジタルサイネージ装置3に対して店舗で販売する商品を広告させるための広告コンテンツ(動画コンテンツ)を通信ネットワークNを介して配信するものである。
【0013】
各デジタルサイネージ装置3は、通信ネットワークNを介してストアサーバ装置2から受信した広告コンテンツに基づいて店舗で販売する商品の広告を行う広告装置である。より具体的には、各デジタルサイネージ装置3は、受信した広告コンテンツに基づいて、表示部31(図2参照)を用いて、広告する商品(以下、「広告商品」という場合がある。)に関する広告情報(広告商品の写真画像や、広告商品を紹介または説明する文章など)を表示したり、音声出力部32(図2参照)を用いて、広告商品を紹介または説明する音声を出力したりする。
【0014】
ここで、デジタルサイネージ装置3の外観構成について図2を用いて説明する。図2は、デジタルサイネージ装置3の概略的な外観構成を示す正面図である。図2に示すように、デジタルサイネージ装置3は、表示部31と、音声出力部32、撮像部33とを備えている。
【0015】
表示部31は、広告商品に関する上記広告情報を表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどで実現される。音声出力部32は、BGMや、広告商品を紹介または説明する音声などを出力するものであり、例えば、スピーカなどで実現される。
【0016】
撮像部33は、当該撮像部33が設置されるデジタルサイネージ装置3の正面または正面付近に立ち、表示部31に表示される広告情報を見たり、音声出力部32で出力される音声を聴いたりしている客(特に、表示部31で表示される広告情報を所定時間以上見ている客)を撮像する目的で設置された撮像装置であり、例えば、ライブ映像を撮像するデジタルビデオカメラなどで実現される。なお、本実施形態の撮像部33は、上記視聴者の認識精度を高める目的でズーム機能などを有し、レンズがデジタルサイネージ装置3の正面の前方方向に向けられている。
【0017】
図1に戻って、各アクセスポイント4は、店舗の敷地内に分散して複数設置され、自機の通信エリア{例えば、アクセスポイント4を中心に半径数m(例えば、5m)の円の範囲}内に入った携帯通信端末5と通信を行うものである。
【0018】
より具体的には、各アクセスポイント4は、自機にアクセスした携帯通信端末5の識別情報(以下、「携帯ID」という。)を取得し、該取得した携帯IDを、自機に内蔵される不揮発性メモリなどの記憶部に記憶されている自機の識別情報(以下、「ポイントID」という。)とともにストアサーバ装置2に送信する。また、各アクセスポイント4は、ストアサーバ装置2から、携帯通信端末5を携帯する店員に対して接客に必要な後述の接客情報を通知させるための通知データを受信して携帯通信端末5に中継する。
【0019】
携帯通信端末5は、店舗の各店員がそれぞれ携帯する携帯型の通信端末であり、例えば、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)などで実現される。
【0020】
なお、本実施形態の情報処理システム1では、各デジタルサイネージ装置3において広告される広告商品を、デジタルサイネージ装置3が設置される場所や経過時間に応じて変更するような広告形態を採用しているが、これに限定されず、その他の広告形態を採用しても良い。例えば、全てのデジタルサイネージ装置3で同一の商品を広告するような広告形態を採用しても良いし、各デジタルサイネージ装置3において一営業日で同一の商品の広告を繰り返し行うような広告形態を採用するようにしても良い。
【0021】
次に、ストアサーバ装置2の制御系のハードウェア構成について図3を用いて説明する。図3は、ストアサーバ装置2の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0022】
図3に示すように、ストアサーバ装置2は、一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、制御部21と、通信I/F部22と、I/O機器制御部23とがバスB1によって接続されて構成されている。なお、制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される。
【0023】
また、制御部21には、バスB1およびI/O機器制御部23を介して、キーボードやマウスなどで実現される操作部24や、液晶ディスプレイなどで実現される表示部25や、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)装置などで実現される記憶部26などが接続されている。
【0024】
即ち、制御部21は、CPUがROMやHDDなどに格納される制御プログラムをRAMに展開して実行することにより、I/O機器制御部23を介して接続される各種構成要素の動作を制御するとともに、通信I/F部22およびネットワークNを介して接続されるデジタルサイネージ装置3やアクセスポイント4との間で上記広告コンテンツや上記通知データなどの各種データを送受信する動作を制御するものである。
【0025】
なお、記憶部26には、各デジタルサイネージ装置3に配信する上記広告コンテンツや、各デジタルサイネージ装置3の近くにあるアクセスポイント4を特定するための情報を登録する登録テーブルT(図4参照)や、店舗で販売する各商品の商品情報(各商品の商品コード毎に対応付けられる商品名や商品の単価を示す情報など)を登録する商品マスタテーブルや、売り上げた商品の情報を登録する売上マスタテーブルなどの各種情報が格納される。
【0026】
ここで、上記登録テーブルTについて図4を用いて説明する。図4は、登録テーブルTの一構成例を示す模式図である。
【0027】
図4に示すように、登録テーブルTは、各デジタルサイネージ装置3のサイネージIDに対応付けて各デジタルサイネージ装置3の近くに設置されているアクセスポイント4のポイントIDを登録している。
【0028】
図4に示す登録テーブルTの例では、デジタルサイネージ装置(A)3(図1参照)のサイネージID「A」に対応付けてアクセスポイント(a)4のポイントIDを登録している。即ち、これは、デジタルサイネージ装置(A)3の近くにアクセスポイント(a)4が設置されていることを意味している。
【0029】
次に、デジタルサイネージ装置3の制御系のハードウェア構成について図5を用いて説明する。図5は、デジタルサイネージ装置3の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0030】
図5に示すように、デジタルサイネージ装置3は、一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、制御部30と、通信I/F部34と、I/O機器制御部35とがバスB2によって接続されて構成されている。なお、制御部30は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される。
【0031】
また、制御部30には、バスB2およびI/O機器制御部35を介して、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどで実現される表示部31や、スピーカなどで実現される音声出力部32や、デジタルビデオカメラなどで実現される撮像部33や、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)装置、不揮発性メモリなどで実現される記憶部36などが接続されている。
【0032】
即ち、制御部30は、CPUがROMやHDDなどに格納される制御プログラムをRAMに展開して実行することにより、I/O機器制御部35を介して接続される各種構成要素の動作を制御するとともに、通信I/F部34およびネットワークNを介して接続されるストアサーバ装置2との間で上記広告コンテンツや撮像部33により得られた撮像画像などの各種データを送受信する動作を制御するものである。
【0033】
なお、記憶部36には、上記広告コンテンツや、上記撮像画像や、自機を識別可能な識別情報(サイネージID)などの各種情報が格納される。
【0034】
各デジタルサイネージ装置3は、上記撮像画像をストアサーバ装置2に送信する際に、記憶部36に記憶されているサイネージIDも合わせて送信する。
【0035】
次に、携帯通信端末5の制御系のハードウェア構成について図6を用いて説明する。図6は、携帯通信端末5の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0036】
図6に示すように、携帯通信端末5は、一般的なコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、例えば、制御部51と、通信I/F部52と、I/O機器制御部53とがバスB3によって接続されて構成されている。なお、制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成される。
【0037】
また、制御部51には、バスB3およびI/O機器制御部53を介して、液晶ディスプレイなどで実現される表示部54や、タッチパネルなどで実現される操作部55や、スピーカなどで実現される音声出力部56や、不揮発性メモリなどで実現される記憶部57などが接続されている。
【0038】
即ち、制御部51は、CPUがROMやHDDなどに格納される制御プログラムをRAMに展開して実行することにより、I/O機器制御部53を介して接続される各種構成要素の動作を制御するとともに、通信I/F部52を介して接続されるアクセスポイント4との間で上記通知データや記憶部57に記憶されている上記携帯IDなどの各種データを送受信する動作を制御するものである。
【0039】
なお、記憶部57には、上記通知データや上記携帯IDなどの各種情報が格納される。
【0040】
次に、ストアサーバ装置2の機能的構成について図7を用いて説明する。図7は、ストアサーバ装置2の機能的構成を示すブロック図である。
【0041】
図7に示すように、制御部21のCPUは、ROMなどに記憶されているプログラムをRAMに展開して実行することにより、接客対象客特定部211、通知対象店員特定部212、通知制御部213として機能する。
【0042】
接客対象客特定部211は、接客を行うべき客、即ち、デジタルサイネージ装置3で広告される商品(広告商品)に興味を示していると思われる客(以下、単に「接客対象客」という。)を特定する特定処理を行うものである。この接客対象客特定部211は、撮像画像取込部211aと、客抽出部211bと、客特徴情報生成部211cとを有している。
【0043】
ここで、撮像画像取込部211aは、各デジタルサイネージ装置3に設けられた撮像部33により得られた撮像画像を通信ネットワークNおよび通信I/F部22を介して取得(入力)するものである。
【0044】
客抽出部211bは、撮像画像取込部211aが取得した撮像画像から各デジタルサイネージ装置3の表示部31で表示される広告情報(広告商品の写真画像や、広告商品を紹介または説明する文章など)を所定時間(例えば、5分など)以上見ている客を接客対象客として抽出するものである。より具体的には、客抽出部211bは、上記撮像画像の認識処理により、各デジタルサイネージ装置3の表示部31に向かって顔の正面を上記所定時間継続して向けている客を接客対象客として抽出する。
【0045】
客特徴情報生成部211cは、上記客抽出部211bで抽出された接客対象客の特徴(性別、推定年齢、服装の色など)を認識し、該認識した特徴を示す情報(以下、「客特徴情報」という場合がある。)を生成するものである。
【0046】
具体的には、客抽出部211bおよび客特徴情報生成部211cは、撮像画像から、特徴量として客(人)の表面の状態(表面の色合い、模様(パターン)、凸凹状況など)を読み取って、予め登録されている客(人)の特徴量と比較することにより、特定の物体としての客(人)や客の特徴を認識するものである。
【0047】
なお、上記のように画像中に含まれる客(人)を認識することは一般物体認識(generic object recognition)と呼ばれている。このような一般物体認識については、下記の文献において各種認識技術が解説されている。
柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16 [平成22年8月10日検索],インターネット<URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >
【0048】
また、画像をオブジェクトごとに領域分割することによって一般物体認識を行う技術が、下記の文献において解説されている。
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”,[平成22年8月10日検索],インターネット<URL: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf >
【0049】
通知対象店員特定部212は、上記接客対象客特定部211で特定された接客対象客に対する接客を行う店員であって、接客対象客の存在を通知する通知対象の店員(以下、「通知対象店員」という場合がある。)を特定する特定処理を行うものである。この通知対象店員特定部212は、サイネージID取得部212aと、店員位置情報取得部212bと、店員決定部212cとを有している。
【0050】
ここで、サイネージID取得部212aは、接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置3のサイネージIDを取得するものである。
【0051】
店員位置情報取得部212bは、各アクセスポイント4から、各アクセスポイント4にアクセスする携帯通信端末5の携帯IDおよび各アクセスポイント4のポイントIDを取得する。即ち、この店員位置情報取得部212bは、アクセスポイント4を店舗内に分散して複数配置している場合に、各アクセスポイント4の配置位置を、当該アクセスポイント4にアクセスした携帯通信端末5の現在位置として検出する。
【0052】
店員決定部212cは、サイネージID取得部212aからサイネージIDを入力するとともに、店員位置情報取得部212bから位置情報(携帯IDおよびポイントID)を入力し、それら入力した情報に基づいて、上記接客対象客特定部211で特定された接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置3の近くに居る店員を接客対象客に対する接客を行う店員であって、接客対象客の存在を通知する通知対象店員として決定するものである。より具体的には、店員決定部212cは、図4に示す登録テーブルTを検索して、入力したサイネージIDに対応付けられているポイントIDのアクセスポイント4にアクセスしている携帯通信端末5を携帯する店員を上記通知対象店員として決定する。
【0053】
通知制御部213は、上記通知対象店員特定部212で特定される通知対象店員が携帯する携帯通信端末5に、接客対象客特定部211で特定される接客対象客の存在を通知する通知処理を実行するものである。この通知制御部213は、通知情報生成部213aと、通知情報送信部213bとを有している。
【0054】
ここで、通知情報生成部213aは、通知対象店員に接客対象客の存在を通知する情報であって、通知対象店員に対して接客対象客に対する適切な接客を行わせるのに必要な情報(図8の符合I参照)(以下、「接客情報」という場合がある。)を生成するものである。上記接客情報には、上記客特徴情報生成部211cが生成した上記客特徴情報(性別、推定年齢、服装の色など)や、上記接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置3の配置箇所を示す情報や、上記接客対象客が見ている広告情報や、接客を指示する情報や、上記接客対象客が見ている広告情報で広告される商品に関連する情報(広告商品の詳細情報や、広告商品と同種の他の商品に関する情報や、接客対象客に売り込みたい商品の情報など)などが含まれる。
【0055】
通知情報送信部213bは、上記店員決定部212cが特定した通知対象店員が携帯する携帯通信端末5がアクセスしているアクセスポイント4経由で、上記通知情報生成部213aが生成した上記接客情報を表示(報知)させるための上記通知データを上記通知対象店員が携帯する携帯通信端末5に送信するものである。
【0056】
ここで、上記通知制御部213から送信された通知データに基づいて通知対象店員が携帯する携帯通信端末5が通知する接客情報の一例について図8を用いて説明する。
【0057】
図8は、上記通知データを受信した、通知対象店員が携帯する携帯通信端末5が表示部54を用いて上記接客情報を通知する様子を示す模式図である。図8に示すように、携帯通信端末5は、上記接客情報として、接客対象客の特徴を示す情報としての「男性、30才位、青の洋服」と、接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置3の配置箇所としての「1F 正面入口のデジタルサイネージ」と、接客対象客が見ている広告情報としての「ひげ剃り機」と、接客を指示する情報としての「接客に行って下さい。」と、接客対象客が見ている広告情報で広告される広告商品に関連する情報(広告商品の詳細情報や、広告商品と同種の他の商品に関する情報など)を見るためのリンク情報としての「「ひげ剃り機」の商品情報はコチラ」などを表示部54で表示する。
【0058】
次に、ストアサーバ装置2における処理動作について図9〜図15を用いて説明する。図9は、ストアサーバ装置2における処理動作の流れを示すフローチャートである。
【0059】
図9に示すように、ストアサーバ装置2では、まず、接客対象客特定部211が動作し、撮像画像取込部211aが、各デジタルサイネージ装置3から各デジタルサイネージ装置3に設けられた撮像部33により撮像された撮像画像を取得する(ステップS1)。
【0060】
続いて、接客対象客特定部211では、接客対象客を特定する上記特定処理(図10参照)を実行する(ステップS2)。
【0061】
そして、上記ステップS2の特定処理において、接客対象客が居ると判定された場合(ステップS3:Yes)、続いて、通知対象店員特定部212が動作して、通知対象店員を特定する上記特定処理(図11参照)を実行する(ステップS4)。
【0062】
その後、通知制御部213が、上記ステップS4で特定された通知対象店員に対して接客対象客に対する適切な接客を行わせるための通知処理を実行する(ステップS5)。即ち、このステップS5の処理では、通知制御部213は、通知対象店員が携帯する携帯通信端末5に図8に示すような接客情報Iを表示させるための通知処理を実行する。
【0063】
次に、上記ステップS2における接客対象客の特定処理の詳細について図10を用いて説明する。
【0064】
図10は、図9のステップS2における接客対象客の特定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図10に示すように、この特定処理では、まず、客抽出部211bが、上記ステップS1で取得した撮像画像からデジタルサイネージ装置3の表示部31で表示される広告情報を所定時間以上見ている客(即ち、接客対象客)を抽出(認識)する処理を行う(ステップS21)。
【0065】
上記ステップS21の処理により、接客対象客が居る場合(ステップS22:Yes)、続いて、客特徴情報生成部211cが、客抽出部211bが抽出した接客対象客の特徴(性別、推定年齢、服装の色など)を抽出(認識)し、該抽出した特徴を示す客特徴情報(性別、推定年齢、服装の色など)を生成する(ステップS23)。
【0066】
次に、上記ステップS4における通知対象店員の特定処理の詳細について図11を用いて説明する。
【0067】
図11は、図9のステップS4における通知対象店員の特定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図11に示すように、この特定処理では、まず、サイネージID取得部212aが、接客対象客特定部211で特定された接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置3のサイネージIDを取得する(ステップS41)。
【0068】
続いて、店員位置情報取得部212bが、各店員の位置情報を取得する(ステップS42)。即ち、このステップS42の処理では、各携帯通信端末5がアクセスしているアクセスポイント4を把握することで、各携帯通信端末5の位置、即ち、各店員の位置を特定する。
【0069】
続いて、店員決定部212cが、サイネージID取得部212aが取得したサイネージIDと店員位置情報取得部212bが取得した位置情報(携帯IDおよびポイントID)とに基づいて、接客対象客が見ているデジタルサイネージ装置3の近くに居る店員を接客対象客に対する接客を行う店員であり、接客対象客の存在を通知する通知対象店員として決定する(ステップS43)。
【0070】
ここで、上記図11の具体的な処理の一例について図12を用いて説明する。図12は、図11の具体的な処理の一例を説明するための模式図である。
【0071】
例えば、図12に示すような状況における処理動作について説明する。即ち、図12では、店舗に、携帯IDが「1」の携帯通信端末(1)5を携帯する店員(N)と携帯IDが「3」の携帯通信端末(3)を携帯する店員(O)とが居る様子を示している。また、図12では、接客対象客(M)が、サイネージIDが「A」のデジタルサイネージ装置(A)3の表示部31に表示される広告情報を見ている様子を示している。また、図12では、店員(N)が、デジタルサイネージ装置(A)3の近くに設置されているポイントIDが「a」のアクセスポイント(a)4の通信エリア内に居る様子を示している。また、図12では、店員(O)が、デジタルサイネージ装置(A)3と離れた位置に設置されているポイントIDが「c」のアクセスポイント(c)4の通信エリア内に居る様子を示している。
【0072】
なお、図12の例では、デジタルサイネージ装置(A)3と店員(N)との距離がL1で、デジタルサイネージ装置(A)3と店員(O)との距離がL2で、L1とL2との間には「L1<L2という関係があり、店員(N)の方が、店員(O)よりデジタルサイネージ装置(A)3の近くに居ることを示している。
【0073】
即ち、図12に示すような状況では、図11のフローチャートにおいて、ストアサーバ装置2では、ステップS41において、サイネージID取得部212aが、接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置(A)3のサイネージIDとして「A」を取得する。
【0074】
その後、ステップS42において、店員位置情報取得部部212bが、アクセスポイント(a)4からポイントID「a」および携帯ID「1」を取得し、且つ、アクセスポイント(c)4からポイントID「c」および携帯ID「3」を取得する。
【0075】
その後、ステップS43において、店員決定部212cが、サイネージID取得部212aが取得したサイネージID「A」と、店員位置情報取得部212bが取得した位置情報(ポイントID「a」および携帯ID「1」およびポイントID「c」および携帯ID「3」)を基に図4に示す登録テーブルTを参照して、接客対象客(M)が広告を見ているデジタルサイネージ装置(A)3の近くに設置されているアクセスポイント4がポイントID「a」のアクセスポイント(a)4と特定し、そのアクセスポイント(a)4にアクセスしている携帯通信端末(1)5を携帯している店員(N)を通知対象店員として特定する。
【0076】
その結果、図9のステップS5の通知処理を経て、店員(N)が携帯する携帯通信端末(1)5において、図8に示すような接客情報Iが表示部54に表示され、接客対象客(M)の近くに居る店員(N)が接客対象客(M)に接客に行くことになる。これにより、接客対象客(M)がデジタルサイネージ装置(A)3の付近から立ち去る前に広告商品を売り込むことができるので、広告商品の売り込みチャンスおよび広告商品の売り上げチャンスを逃さず、広告商品の売上アップを図ることが可能となる。
【0077】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図13〜図15を用いて説明する。
【0078】
図13は、第2の実施形態におけるストアサーバ装置2の機能的構成を示す機能ブロック図である。第2の実施形態におけるストアサーバ装置2の機能的構成は、第1の実施形態における機能的構成(図7参照)における通知対象店員特定部212が通知対象店員特定部212Aに変更され、他の構成は第1の実施形態における機能的構成と同一である。そこで、図13では、通知対象店員特定部212Aの構成のみ示し、第1の実施形態における機能的構成と同一の構成については図示を省略している。
【0079】
即ち、通知対象店員特定部212Aは、表示広告特定部212dと、店員決定部212eとを有している。
【0080】
ここで、表示広告特定部212dは、接客対象客が見ている広告商品を特定するものである。具体的には、表示広告特定部212dは、予め記憶部26に記憶されている各デジタルサイネージ装置3で表示する広告情報(広告商品の写真画像や、広告商品を紹介または説明する文章などの広告コンテンツ)および広告コンテンツの表示スケジュールを示すスケジュール情報と、時計の現在時刻情報などに基づいて、接客対象客が見ている広告商品を特定する。
【0081】
店員決定部212eは、表示広告特定部212dが特定した広告商品と、予め記憶部26に記憶されている各店員が販売担当する商品に関する担当商品情報(店員IDと、その店員IDに対応付けられた担当商品の情報とを記憶する登録テーブルなど)とに基づいて、上記特定された広告商品を販売担当する店員を接客対象客に対する接客を行う店員であって、接客対象客の存在を通知する通知対象店員として特定し、上記広告商品を販売担当する店員の店員IDと、その店員が携帯する携帯通信端末5の携帯IDを特定する。
【0082】
なお、この場合、通知制御部213は、店員決定部212eが特定した携帯IDの携帯通信端末5に上記図8に示す接客情報Iを表示させるための通知処理を実行する。
【0083】
図14は、第2の実施形態における通知対象店員の特定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図14に示すように、この場合、通知対象店員特定部212Aは、まず、表示広告特定部212dが、接客対象客が見ている広告商品を特定する(ステップS44)。
【0084】
続いて、店員決定部212eが、ステップS44で特定した広告商品を販売担当する店員を特定し、その店員を接客対象客に対する接客を行う店員であって、接客対象客の存在を通知する通知対象店員として特定する(ステップS45)。
【0085】
ここで、上記図14の具体的な処理の一例について図15を用いて説明する。図15は、図14の具体的な処理の一例を説明するための模式図である。
【0086】
例えば、図15に示すような状況における処理動作について説明する。即ち、図15では、店舗に、携帯IDが「1」の携帯通信端末(1)5を携帯する店員IDが「N」の店員(N)と、携帯IDが「3」の携帯通信端末(3)5を携帯する店員IDが「O」の店員(O)とが居る様子を示している。また、図15では、接客対象客(M)がサイネージIDが「A」のデジタルサイネージ装置(A)3の表示部31に表示される広告情報(広告商品「ひげ剃り機」)を見ている様子を示している。また、図15では、店員(N)がデジタルサイネージ装置(A)3の近くに設置されているアクセスポイント(a)4の通信エリア内に居る様子を示している。また、図15では、広告商品「ひげ剃り機」を販売担当する店員(O)がデジタルサイネージ装置(A)3と離れた位置に設置されているアクセスポイント(c)4の通信エリア内に居る様子を示している。
【0087】
なお、図15の例では、図12の例と同様に、デジタルサイネージ装置(A)3と店員(N)との距離がL1で、デジタルサイネージ装置(A)3と店員(O)との距離がL2で、L1とL2との間には「L1<L2という関係があり、店員(N)の方が、店員(O)よりデジタルサイネージ装置(A)3の近くに居ることを示している。
【0088】
即ち、図15に示すような状況では、図14のフローチャートにおいて、ストアサーバ装置2では、ステップS44において、表示広告特定部212dが、接客対象客が見ている広告商品が「ひげ剃り機」であることを特定する。
【0089】
その後、ステップS45において、店員決定部212eが、上記ステップS44で特定した広告商品「ひげ剃り機」を販売担当する店員(O)を接客対象客に対する接客を行う店員であって、接客対象客の存在を通知する通知対象店員として特定し、店員(O)の店員ID「O」と、店員(O)が携帯する携帯通信端末(3)5の携帯ID「3」を特定する。
【0090】
その結果、図9のステップS5の通知処理を経て、店員(O)が携帯する携帯通信端末(3)5において、図8に示すような接客情報Iが表示部54に表示され、接客対象客(M)が見ている広告商品の販売担当であり、その広告商品の専門の知識を有する店員(O)が接客対象客(M)に接客に行くことになる。これにより、適切に広告商品を売り込むことができるので、広告商品の売り込みチャンスおよび広告商品の売り上げチャンスを逃さず、広告商品の売上アップを図ることが可能となる。
【0091】
以上説明した実施形態によれば、デジタルサイネージ装置(広告装置)3で広告する広告商品の売上アップを図ることができる。
【0092】
より具体的には、本実施形態によれば、デジタルサイネージ装置3の表示部31で表示される広告情報を所定時間以上見ている客、即ち、広告商品に興味を示していると思われる客が居る場合に、その客に対して速やかに広告商品の売り込みを適切に行うことができるので、広告商品の更なる売上アップを図ることができる。
【0093】
また、本実施形態によれば、接客対象客の近くに居る店員が接客対象客に接客に行くことで、接客対象客がデジタルサイネージ装置の付近から立ち去る前に広告商品を売り込むことができるので、広告商品の売り込みチャンスおよび広告商品の売り上げチャンスを逃さず、広告商品の売上アップを図ることが可能となる。
【0094】
また、本実施形態によれば、接客対象客が見ている広告商品を販売担当する店員が接客対象客に接客に行くことで、適切に広告商品を売り込むことができるので、広告商品の売り込みチャンスおよび広告商品の売り上げチャンスを逃さず、広告商品の売上アップを図ることが可能となる。
【0095】
以上、例示的な実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上記した実施形態により限定されるものではない。
【0096】
上記した実施形態では、アクセスポイント4の配置位置を、当該アクセスポイント4にアクセスした携帯通信端末5の現在位置として特定する形態について説明したが、これ以外の方法により、携帯通信端末5の位置を特定することも可能である。
【0097】
例えば、屋内GPS技術を用いて、各携帯通信端末5の現在位置を特定する形態とすることも可能であるし、携帯通信端末5にRFIDタグを付加し、店舗内の各所にタグリーダ機能を備えるネットワーク機器を配置しておき、携帯通信端末5のRFIDタグを読取ったネットワーク機器の配置位置を、当該携帯通信端末5の現在位置として特定する形態とすることも可能である。
【0098】
また、その他、店舗内に設置された電波送受信装置から所定の電波信号を送信し、その後、電波送受信装置で各店員が携帯する各携帯通信端末5から上記所定の電波信号に対する返信としての返信電波信号を受信し、各返信電波信号の返送速度によって各携帯通信端末5の現在位置を特定することも可能である。
【0099】
また、上記した実施形態では、店員の位置を特定する方法として、店員が携帯する携帯通信端末5の現在位置を特定することで店員の位置を特定する形態について説明したが、これに限定されず、例えば、店員にRFIDタグが埋め込まれたIDカードを所持させ、店舗内の各所にタグリーダ機能を備えるネットワーク機器を配置しておき、店員が所持するIDカードのRFIDタグを読取ったネットワーク機器の配置位置を店員の位置として特定するような形態とすることも可能である。
【0100】
また、上記した実施形態では、接客対象客が広告を見ているデジタルサイネージ装置3の近くに設置されたアクセスポイント4の通信エリア内に複数の店員が存在する場合には、それら複数の店員がそれぞれ携帯する携帯通信端末5においてそれぞれ通知処理(即ち、図8に示すような接客情報Iを表示する処理)が行われるような形態について説明したが、これに限定されるものではない。
【0101】
例えば、各店員の店舗内における座標情報と接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置3の座標情報とを取得し、デジタルサイネージ装置3と各店員との距離を求め、距離が一番短い店員、即ち、接客対象客が見ている広告情報を表示しているデジタルサイネージ装置3に一番近い位置に居る店員を通知対象店員として特定し、その特定した店員が携帯する携帯通信端末5に通知処理を行わせるような形態とすることも可能である。
【0102】
また、第2の実施形態においては、接客対象客が見ている広告商品を販売担当する(上記広告商品の専門の知識を有する)通知対象店員に通知するような形態について説明したが、この第2の実施形態において、ストアサーバ装置2が通知対象店員が接客対象客と一定距離以上離れた場所に居ると判定した場合に、ストアサーバ装置2が接客対象客の近くに居る店員が携帯する携帯通信端末5に、通知対象店員が到着するまでの間、接客対象客を引き止めさせるための接客情報を表示させるための通知データを送信するような形態とすることも可能である。
【0103】
また、上記した第1の実施形態および第2の実施形態を組み合わせても良い。即ち、通知対象店員を特定する際に、各店員と接客対象客が居るデジタルサイネージ装置3との相対的な距離と、接客対象客が見ている広告商品を販売担当する店員の情報との両者を考慮して、通知対象店員を特定するようにしても良い。例えば、接客対象客が見ている広告商品を販売担当する店員が接客対象客の近くに居る場合には、その店員を通知対象店員として特定し、他方、接客対象客が見ている広告商品を販売担当する店員が接客対象客の近くに居ない場合には、接客対象客の近くに居る店員を通知対象店員として特定するように構成することも可能である。
【0104】
また、上記した実施形態では、特に説明していないが、各携帯通信端末5が加速度センサなどを備えている場合に、ストアサーバ装置2が、上記ステップS5の通知処理をした後、通知対象店員が携帯する携帯通信端末5の加速度センサにより検知された携帯通信端末5の移動情報に基づいて、通知対象店員が実際に接客対象客に接客しに行ったか否かを判定し、通知対象店員が一定時間経過しても接客しに行っていないと判定した場合に、通知対象店員が携帯する携帯通信端末5に接客を催促する通知を行わせる処理を実行するように構成することも可能である。
【0105】
また、上記した実施形態における接客情報Iに、店員を接客対象客が居る場所まで案内するマップ画像を含めても良いものとする。
【0106】
また、上記した実施形態では、客を認識する機能をストアサーバ装置2に備える形態について説明したが、これに限定されず、例えば、各デジタルサイネージ装置3が備えるような形態とすることも可能である。
【0107】
また、上記した実施形態では、接客情報を通知する方法として携帯通信端末5の表示部54を用いる形態について説明したが、これに限定されず、その他の通知方法を採用しても良い。例えば、音声出力部56を用いて接客情報を店員に通知するような形態とすることも可能である。
【0108】
また、上記した実施形態では、店員が携帯する携帯通信端末5に通知データを送信する形態について説明したが、これに限定されず、店舗のバックヤードなどに設置される据え置き型の情報処理装置{例えば、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computerなど)に送信するような形態とすることも可能である。
【0109】
また、上記した実施形態では、各デジタルサイネージ装置3は、ストアサーバ装置2から受信した広告コンテンツに基づいて、店舗で販売する商品の広告を行う形態について説明したが、これに限定されず、各デジタルサイネージ装置3が、自己の記憶部36に予め格納されている広告コンテンツに基づいて商品の広告を行うような形態とすることも可能である。
【0110】
また、上記した実施形態における各デジタルサイネージ装置3において、各種チケット、クーポンなどを印刷して発行するための印刷装置(プリンタ)や、客が所持する会員カードや携帯電話機などの記憶媒体から客のIDなどの情報を読み取る読取装置や、客が所持する携帯電話機と近距離通信を行う通信装置などを備えるようにしても良い。
【0111】
また、上記した実施形態では、デジタルサイネージ装置3の表示部31で表示される広告情報を見ている客を撮影する撮像装置(撮像部33)を各デジタルサイネージ装置3に設置する形態について説明したが、これに限定されず、撮像装置をデジタルサイネージ装置3とは離れた場所に設置することも可能である。例えば、撮像装置を店舗の天井などに設置することも可能である。
【0112】
また、上記した実施形態のストアサーバ装置2で実行されるプログラムは、ROMなどの記憶部に予め組み込んで提供することが可能である。また、上記プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶して提供することが可能である。更に、上記プログラムは、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布したりすることも可能である。
【0113】
また、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0114】
1 情報処理システム
2 ストアサーバ装置(情報処理装置)
3 デジタルサイネージ装置
4 アクセスポイント
5 携帯通信端末
N 通信ネットワーク
21 制御部
211 接客対象客特定部(客特定手段)
212、212A 接客店員特定部(店員特定手段)
213 通知制御部(通知手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0115】
【特許文献1】特開2004−206526号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を広告する広告装置で表示される広告情報を見ている接客対象の客を特定する客特定手段と、
前記客特定手段で特定される接客対象の客が見ている前記広告情報および各店員の位置の少なくとも一つに基づいて通知対象の店員を特定する店員特定手段と、
前記店員特定手段で特定される通知対象の店員が携帯する携帯通信端末に、前記客特定手段で特定される接客対象の客の存在を通知する通知手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記客特定手段は、撮像装置で撮像される撮像画像に含まれる客の態様から前記接客対象の客を特定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記店員特定手段は、前記接客対象の客が見ている広告情報を表示している広告装置の近くに居る店員を前記通知対象の店員として特定する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記店員特定手段は、前記接客対象の客が見ている広告情報で広告される商品を販売担当する店員を前記通知対象の店員として特定する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記接客対象の客の特徴および当該客が見ている広告情報を通知する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
商品を広告する広告装置で表示される広告情報を見ている接客対象の客を特定する客特定手段と、
前記客特定手段で特定される接客対象の客が見ている前記広告情報および各店員の位置の少なくとも一つに基づいて通知対象の店員を特定する店員特定手段と、
前記店員特定手段で特定される通知対象の店員が携帯する携帯通信端末に、前記客特定手段で特定される接客対象の客の存在を通知する通知手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−84182(P2013−84182A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224759(P2011−224759)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)