説明

情報処理装置および情報処理プログラム

【課題】通信方式と認証方式との組み合わせが複数ある場合に、外部装置に対応した通信方式と認証方式との組み合わせを早期に抽出できると共に制御負担を軽減することができる情報処理装置および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせ結果がNGであった場合には(S121:No)、問い合わせをしていない通信方式および認証方式があっても、次の組み合わせリストが設定さるので、1の組み合わせリストを構成する全ての通信方式および認証方式による問い合わせを実行することなく、次の組み合わせリストによる問い合わせを行うことができる。よって、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせ回数を減らせるので、ネットワーク上のコンピュータがサポートする通信方式および認証方式の組み合わせを早期に抽出することができるし、CPUの制御負担を軽減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理プログラムに関し、特に、通信方式と認証方式との組み合わせが複数ある場合に、外部装置に対応した通信方式と認証方式との組み合わせを早期に抽出できると共に制御負担を軽減することができる情報処理装置および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークシステムでは、複数の通信方式および認証方式を使用してセキュリティの強化が図れており、パーソナルコンピュータ(以下「コンピュータ」と称す)にネットワークを介して接続される外部装置は、複数の通信方式および認証方式からサポート可能な方式が予め定められている。そのため、コンピュータは、複数の通信方式および認証方式の中から外部装置がサポートする通信方式と認証方式との組合わせを選択して設定しなければならなかった。
【0003】
特開2004−54893号公報には、複数の認証方式からセキュリティ強度の高い順に1の認証方式を選択し、その選択した認証方式により外部装置との接続を試みる画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、セキュリティ強度の高い順に選択された1の認証方式を外部装置がサポートしていなければ、接続を一旦切断し、次にセキュリティ強度の高い1の認証方式を選択し、外部装置と再接続を行う。そして、外部装置に対応した認証方式が選択されるまで、セキュリティ強度の高い順に1の認証方式を選択するものである。
【特許文献1】特開2004−54893号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような技術によれば、外部装置に対応した認証方式をセキュリティ強度の高いものとすることができる。しかしながら、例えば、複数の認証方式と複数の通信方式とを組み合わせて選択する場合には、その通信方式と認証方式との組み合わせ数が膨大となる。かかる場合、外部装置がサポートする通信方式と認証方式との組み合わせを抽出するまでに時間が掛ってしまう。さらには、コンピュータの制御負担も増大してしまうという問題点があった。
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、通信方式と認証方式との組み合わせが複数ある場合に、外部装置に対応した通信方式と認証方式との組み合わせを早期に抽出できると共に制御負担を軽減することができる情報処理装置および情報処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために請求項1記載の情報処理装置は、利用可能な通信方式および認証方式が予め定められた外部装置と通信可能に接続されるものであり、通信方式および認証方式から構成される複数の組合わせのそれぞれに対して第1の優先度を付与して記憶する第1記憶手段と、その第1記憶手段に記憶される複数の組合わせのうち、前記第1の優先度が高い順に1の組合わせを選択する第1選択手段と、その第1選択手段により選択された1の組合わせを構成する通信方式および認証方式を用いて前記外部装置と通信を開始する通信手段と、その通信手段により用いられた通信方式および認証方式が、前記外部装置で予め定められた通信方式および認証方式に対応するものであるか否かを判断する判断手段と、その判断手段により前記通信方式および認証方式が対応するものであると判断された場合に、その対応するものであると判断された通信方式および認証方式を、前記外部装置との通信が可能な通信方式および認証方式として設定する設定手段と、前記判断手段により前記通信方式または認証方式の少なくとも一方が対応するものでないと判断された場合に、その対応するものでないと判断された通信方式または認証方式を含む前記第1記憶手段に記憶される組合わせを、前記第1選択手段による選択の対象から外す対象外設定手段とを備えている。
【0007】
これにより、外部装置に対応していない通信方式または認証方式を含む組合わせを選択の対象から外すことができるので、対応するものでない通信方式および認証方式を含む組み合わせが何度も選択されることを防止することができる。
【0008】
なお、判断手段により判断される「対応するもの」とは、通信手段により用いられた通信方式および認証方式が、外部装置に予め定められた通信方式および認証方式に該当し、通信可能な方式であるものをいう。
【0009】
請求項2記載の情報処理装置は、請求項1記載の情報処理装置において、前記1の組み合わせを構成する通信方式および認証方式のそれぞれに対して第2の優先度を付与して記憶する第2記憶手段と、前記通信手段により用いられる通信方式および認証方式を、前記第2記憶手段に記憶される第2の優先度の高い順に選択する第2選択手段とを備え、前記判断手段は、前記第2選択手段により選択された通信方式または認証方式から順に判断するものである。
【0010】
これにより、1の組合わせを構成する通信方式および認証方式にも第2の優先度を付与し、その第2の優先度が高い順に判断手段による判断が行われるので、例えば、第2の優先度が高い通信方式および認証方式が外部装置に対応するものでない場合には、その1の組合わせの判断手段による判断を終了し、次に第1の優先度の高い1の組合わせが外部装置に対応するものであるか否かを判断することができる。
【0011】
請求項3記載の情報処理装置は、請求項2記載の情報処理装置において、前記認証方式のうち特定認証方式は、サブ通信方式およびサブ認証方式から構成される複数の組合わせを有しており、前記サブ通信方式およびサブ認証方式には、前記通信方式よりも優先度の高い第2の優先度がそれぞれ付与され、前記判断手段は、前記サブ通信方式およびサブ認証方式が、前記外部装置に対応するものであるか否かを判断し、前記第1選択手段により前記特定認証方式を含む1の組合わせが選択され、前記判断手段により前記サブ通信方式およびサブ認証方式の少なくとも一方が前記外部装置に対応するものでないと判断された場合に、その1の組合わせの判断を終了する終了手段を備えている。
【0012】
これにより、最初に、特定認証方式が外部装置に対応するものであるか否かを判断し、その後、通信方式が外部装置に対応するものであるか否かを判断する。そして、特定認証方式が対応するものでないと判断されると、通信方式が対応するものであるか否かを判断することなく、終了手段により判断手段による判断を終了し、次の1の組合わせが外部装置に対応するものであるか否かの判断をすることができる。
【0013】
請求項4記載の情報処理装置は、請求項2または請求項3記載の情報処理装置において、前記第1選択手段により選択される1の組合わせに、その組合わせを構成する通信方式よりも優先度の高い第2の優先度がそれぞれ付与されたサブ通信方式およびサブ認証方式からなる特定認証方式が含まれているか否かを判断する特定判断手段と、その特定判断手段により前記1の組合わせに前記特定認証方式が含まれていると判断された場合に、その特定認証方式を含む1の組合わせが、前記対象外設定手段により対象から外されることを禁止する禁止手段とを備えている。
【0014】
これにより、第1の優先度が高い1の組合わせに特定認証方式が含まれており、その特定認証方式が外部装置に対応するものでないと判断されても、それ以降に、特定認証方式が含まれる1の組合わせがある場合には、その特定認証方式を含む1の組合わせが対象外設定手段により対象から外されることがなくなる。
【0015】
請求項5記載の情報処理装置は、請求項1から4のいずれかに記載の情報処理装置において、前記複数の通信方式および認証方式のそれぞれに係数を付与して記憶する係数記憶手段と、その係数記憶手段に記憶される通信方式の係数および認証方式の係数に基づいて、前記第1選択手段により選択される1の組合わせを構成する通信方式の係数と認証方式の係数とを乗算する乗算手段とを備え、前記第1記憶手段に記憶される1の組合わせに付与される第1の優先度は、前記乗算手段による乗算結果に基づくものである。
【0016】
これにより、通信方式および認証方式に付与される係数を乗算することで、1の組合わせを構成する第1の優先度を設定できる。
【0017】
請求項6記載の情報処理プログラムは、コンピュータを、通信方式および認証方式から構成される複数の組合わせのそれぞれに対して第1の優先度を付与して記憶する第1記憶手段、その第1記憶手段に記憶される複数の組合わせのうち、前記第1の優先度が高い順に1の組合わせを選択する第1選択手段、その第1選択手段により選択された1の組合わせを構成する通信方式および認証方式を用いて前記外部装置と通信を開始する通信手段、その通信手段により用いられた通信方式および認証方式が、前記外部装置で予め定められた通信方式および認証方式に対応するものであるか否かを判断する判断手段、その判断手段により前記通信方式および認証方式が対応するものであると判断された場合に、その対応するものであると判断された通信方式および認証方式を、前記外部装置との通信が可能な通信方式および認証方式として設定する設定手段、前記判断手段により前記通信方式または認証方式の少なくとも一方が対応するものでないと判断された場合に、その対応するものでないと判断された通信方式または認証方式を含む前記第1記憶手段に記憶される組合わせを、前記第1選択手段による選択の対象から外す対象外設定手段として機能させる。
【0018】
これにより、外部装置に対応していない通信方式または認証方式を含む組合わせを選択の対象から外すことができるので、対応するものでない通信方式および認証方式を含む組み合わせが何度も選択されることを防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の情報処理装置によれば、第1の優先度が高い順に1の組合わせを選択して外部装置に対応した通信方式および認証方式を早期に抽出できるだけでなく、対応するものでないと判断された通信方式または認証方式を含む組合わせを選択しないので、複数の組合わせがある場合でも外部装置に対応した通信方式および認証方式を早期に設定することができる。その結果、通信方式と認証方式との組み合わせが複数ある場合に、外部装置に対応した通信方式と認証方式との組み合わせを早期に抽出できると共に情報処理装置の制御負担を軽減することができるという効果がある。
【0020】
請求項2記載の情報処理装置によれば、第1及び第2の優先度に基づいて外部装置に対応した通信方式と認証方式との組合わせを早期に抽出できると共に、判断手段による判断回数が減るので情報処理装置の制御負担を軽減することができるという効果がある。
【0021】
請求項3記載の情報処理装置によれば、特定認証方式が外部装置に対応するものである場合のみ通信方式が対応するものであるか否かを判断する構成において、判断手段による判断回数を減らすことができるので、外部装置に対応した通信方式と認証方式との組合わせを早期に抽出できると共に、情報処理装置の制御負担を軽減することができるという効果がある。
【0022】
請求項4記載の情報処理装置によれば、次のような効果を得ることができる。例えば、1の組合わせを構成する特定認証方式が対応するものでないと判断されても、特定認証方式と他の通信方式との組合わせであれば、外部装置に対応するものであると判断されることも考えられる。そのため、対応するものでないと判断された特定認証方式を含む全ての組合わせを対象から除外してしまうと、外部装置に対応する1の組合わせであるにも関わらず、第1選択手段により選択されない場合も生じる。しかし、本発明によれば、特定認証方式を含む1の組合わせが対象外設定手段により対象から外されることを禁止手段により禁止するので、外部装置に対応する1の組合わせが対象から外されることを防止することができるという効果がある。
【0023】
請求項5記載の情報処理装置によれば、通信方式および認証方式に付与される係数を乗算することで、1の組合わせを構成する第1の優先度を設定できるので、複数の組合わせの第1の優先度を簡単に設定することができるという効果がある。
【0024】
また、通信方式および認証方式が追加された場合には、その追加された通信方式および認証方式に係数を付与すれば、乗算手段により第1の優先度を設定することができるので、通信方式および認証方式の追加に柔軟に対応することができるという効果がある。
【0025】
請求項6記載の情報処理プログラムによれば、第1の優先度が高い順に1の組合わせを選択して外部装置に対応した通信方式および認証方式を早期に抽出できるだけでなく、対応するものでないと判断された通信方式または認証方式を含む組合わせを選択しないので、複数の組合わせがある場合でも外部装置に対応した通信方式および認証方式を早期に抽出できると共に、情報処理装置の制御負担を軽減するよう機能させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明における実施形態の複合機1の外観構成を示す斜視図である。なお、以下の実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
【0027】
図1に示すように、本複合機1は、下部に設けられたプリンタ2と、上部に設けられたスキャナ3と、スキャナ3の正面側に設けられた操作パネル4とを一体的に備えたMFP(Multi Function Peripheral)であり、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を実現する。
【0028】
複合機1は、主に不図示のコンピュータ(ネットワーク上に存在するコンピュータも含む)と接続されて、該コンピュータから送信された画像データや文書データに基づいて、記録用紙に画像や文書を記録することができる。
【0029】
スキャナ3は、原稿読取台6、または、自動原稿搬送機構(ADF:Auto Document Feeder、以下「ADF」と称す)7に載置された原稿の画像読み取りを行う。プリンタ2は、スキャナ3で読み取られた画像データ或いは外部から入力された画像データに基づいて、記録用紙上に画像を記録する。
【0030】
複合機1の正面側には、操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、プリンタ2やスキャナ3を操作したり、各種の設定(設定項目のパラメータ値など)をするためのものであり、各種操作キー40と液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)41とを具備する。ユーザは、操作パネル4を用いて、所望の指令を入力することができる。複合機1に所定の指令が入力されると、その入力された情報に基づいて該複合機1の動作が制御部20(図2参照)によって制御される。なお、複合機1は、操作パネル4から入力された指令のほか、コンピュータに接続されて該コンピュータからプリンタドライバやスキャナドライバ等を介して送信される指令に基づいて動作すると共に、インターネットインターフェース(図2参照)を介してネットワーク上のコンピュータ(外部装置)から送信される指令に基づいて動作、各種機能の設定をするようにシステム構成されている。
【0031】
次に、図2を参照して、複合機1の動作を制御する制御部20の概略構成について説明する。図2は、複合機1の制御部20の概略構成を示すブロック図である。
【0032】
制御部20は、プリンタ2、スキャナ3及び操作パネル4を含む複合機1の動作を統括的に制御するものである。制御部20は、図に示すように、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、書換え可能な不揮発性の記憶装置であるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)24を主とするマイクロコンピュータとして構成されており、バス25を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)26に接続されている。
【0033】
CPU21は、この複合機1を総括的に制御する中央演算処理であり、図4及び図6のフローチャートで示す処理を実行するプログラムなどの各種プログラムを実行する。
【0034】
ROM22には、複合機1の各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。また、ROM22には、接続式情報記憶エリア22aと、SMTP接続テーブル記憶エリア22bと、PbS(POP before SMTP)テーブル記憶エリア22cと、優先度テーブル記憶エリア22dとが備えられている。
【0035】
接続式情報記憶エリア22aには、後述する優先項目リストを作成するための接続式情報が記憶されている。SMTP接続テーブル記憶エリア22bには、SMTP接続を構成する通信方式および認証方式と係数とが対応付けされて記憶されている。PbSテーブル記憶エリア22cには、POP before SMTPを構成する通信方式および認証方式と係数とが対応付けされて記憶されている。優先度テーブル記憶エリア22dには、本実施の形態で用いる全ての通信方式および認証方式と優先度とが対応付けされて記憶されている。接続式情報記憶エリア22a、SMTP接続テーブル記憶エリア22b、PbSテーブル記憶エリア22c及び優先度テーブル記憶エリア22dに記憶されている情報は、接続設定処理のS102の処理で読み出される(図3参照)。
【0036】
RAM23は、CPU21が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又は作業領域として使用される。また、RAM23には、優先項目リスト記憶エリア23aと、問い合わせ項目記憶エリア23bと、NG項目記憶エリア23cとが備えられている。
【0037】
優先項目リスト記憶エリア23aは、複数の通信方式と認証方式とから構成される複数の組み合わせに優先度を付与して記憶するものである。優先項目リスト記憶エリア23aは、接続設定処理のS101の処理(図3参照)で初期化(消去)され、接続設定処理のS107の処理(図3参照)で新たな優先項目リストが記憶される。
【0038】
問い合わせ項目記憶エリア23bは、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせをする通信方式および認証方式の連続した順番を組み合わせとして記憶するものである。問い合わせ項目記憶エリア23bは、接続設定処理のS101の処理(図3参照)で初期化(消去)され、接続設定処理のS112の処理(図3参照)で新たな通信方式および認証方式の連続した順番が記憶される。
【0039】
NG項目記憶エリア23cは、ネットワーク上のコンピュータに対して通信方式または認証方式の問い合わせをし、その問い合わせをした通信方式または認証方式がネットワーク上のコンピュータでサポートしないものであった場合に、その通信方式と認証方式との連続した順番を組み合わせとして記憶するものである。NG項目記憶エリア23cは、接続設定処理のS101の処理(図3参照)で初期化(消去)され、接続設定処理のS122の処理(図3参照)で新たな通信方式と認証方式との組み合わせが記憶される。
【0040】
ASIC26は、CPU21からの指令に従い、プリンタ2、スキャナ3、及び操作パネル4の動作制御を行う。ASIC26には、複合機1に所望の指令を入力する操作キー40を制御するパネルゲートアレイ27が接続されている。CPU21は、パネルゲートアレイ27から所定のキーコードを受信すると、所定のキー処理テーブルに従って、実行すべき制御処理を行う。キー処理テーブルは、キーコードと制御処理とを対応させてテーブル化したものであり、例えば、ROM22に記憶されている。
【0041】
ASIC26には、LCD41の画面表示を制御するLCDコントローラ28が接続されている。LCDコントローラ28は、CPU21の指令に基づいて、LCD41にプリンタ2又はスキャナ3の動作に関する情報をLCD41に表示させる。
【0042】
また、ASIC26には、コンピュータとパラレルケーブル又はUSBケーブルを介してデータの送受信を行うためのパラレルインタフェース29及びUSB端子71が接続されている。さらに、ASIC26には、ファクシミリ機能を実現するためのNCU(Network Control Unit)31やモデム32が接続されている。また、ASIC26には、アンプ73が接続されている。アンプ73は、そのアンプ73に接続されたスピーカ74を鳴動して、呼出音や拒否音、メッセージなどを出力するためのものである。
【0043】
また、ASIC26には、ネットワーク上に存在するコンピュータと接続するためのネットワークインターフェイス(以下「ネットワークI/F」と称す)30が接続されている。このネットワークI/F30は、ネットワーク上に存在する複数のコンピュータと接続可能に構成されており、ネットワーク上のコンピュータとデータの送受信を行うことができる。
【0044】
次に、図3〜図8を参照して、複合機1と、ネットワーク上のコンピュータとの接続設定方法について説明する。なお、本実施の形態のネットワーク上のコンピュータとは、POPサーバやSMTPサーバなどのメール送受信用のサーバを意味している。
【0045】
図3は、複合機1のCPU21により実行される接続設定処理を示したフローチャートである。なお、複合機1とネットワーク上のコンピュータとの接続設定は、ユーザにより操作キー40が操作されて、複数の機能のうち、「接続設定」の機能が選択された場合に実行される。
【0046】
接続設定処理が実行されると、まず、初期設定が行われる(S101)。S101の処理で行われる初期設定は、不要な情報を初期化する処理であり、RAM23の優先項目リスト記憶エリア23a、問い合わせ項目記憶エリア23b及びNG項目記憶エリア23cに記憶されている情報に初期値(例えば値0)が設定される。
【0047】
S101の処理で、初期設定が終わると、各種設定が読み込まれ(S102)、その読み出された各種設定に基づいて、組み合わせリストを作成する組み合わせ作成処理が実行される(S103)。
【0048】
S102の処理では、設定の読み込みとして、ROM22の接続式情報記憶エリア22aに記憶される接続式情報と、ROM22のSMTP接続テーブル記憶エリア22bに記憶されるSMTP接続テーブルと、PbSテーブル記憶エリア22cに記憶されるPbSテーブルと、優先度テーブル記憶エリア22dに記憶される優先度テーブルとが読み出される。
【0049】
ここで、図5を参照して、S102の処理で読み込まれるROM22の各種情報の詳細について説明する。図5は、ROM22に記憶される情報を模式的に示した図であり、(a)は、接続式情報記憶エリア22aに記憶される接続式情報を示した図であり、(b)は、SMTP接続テーブル記憶エリア22bに記憶されるSMTP接続テーブルを示した図であり、(c)は、PbSテーブル記憶エリア22cに記憶されるPbSテーブルを示した図であり、(d)は、優先度テーブル記憶エリア22dに記憶される優先度テーブルを示した図である。
【0050】
図5(a)に示す接続式情報は、優先項目リストを作成するための接続式であり、本実施の形態では、接続式1〜接続式6を有している。接続式1は、「SMTP接続=SMTP:通信方式*SMTP:認証方式」であり、SMTP接続には通信方式(SMTP:通信方式)と認証方式(SMTP:認証方式)の設定が必要であり、SMTP:通信方式とSMTP:認証方式との係数を乗算して優先項目リストを作成することを示している。
【0051】
接続式2は、「SMTP:通信方式=(SMTP:SSLv3,SMTP:SSLv2,SMTP:平文通信)」であり、SMTPの通信方式(SMTP:通信方式)として、SSLv3(SMTP:SSLv3)と、SSLv2(SMTP:SSLv2)と、平文通信(SMTP:平文通信)との3種類が選択できることを示している。
【0052】
接続式3は、「SMTP:認証方式=(SMTP:MD5認証,SMTP:Plain認証,SMTP:POP before SMTP)」であり、SMTPの認証方式(SMTP:認証方式)として、MD5認証(SMTP:MD5認証)と、Plain認証(SMTP:Plain認証)と、POP before SMTP方式を用いた認証(SMTP:POP before SMTP)との3種類が選択できることを示している。
【0053】
接続式4は、「SMTP:POP before SMTP=POP:通信方式*POP認証方式」であり、POP before SMTP(SMTP:POP before SMTP)には、POPの通信方式(POP:通信方式)とPOPの認証方式(POP:認証方式)の設定が必要であり、POP:通信方式とPOP:認証方式との係数を乗算して、SMTP:POP before SMTPに関する優先項目リストが作成されることを示している。
【0054】
接続式5は、「POP:通信方式=(POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信)」であり、POPの通信方式(POP:通信方式)として、SSLv3(POP:SSLv3)と、SSLv2(POP:SSLv2)と、平文通信(POP:平文通信)との3種類が選択できることを示している。
【0055】
接続式6は、「POP:認証方式=(POP:APOP認証、POP:Plain認証)」であり、POPの認証方式(POP:認証方式)として、APOP認証(POP:APOP認証)と、Plain認証(POP:Plain認証)との2種類が選択できることを示している。
【0056】
なお、接続式1,4の乗算する項目(通信方式または認証方式)を変更したり、接続式2,3,5,6の各項目を増減するだけで、複数の通信方式および認証方式とからなる優先項目リストを簡単に変更して作成することができる。よって、通信方式や認証方式を追加したり、優先項目リストの変更に対して、柔軟に対応することができる。
【0057】
図5(b)に示すSMTP接続テーブルは、SMTP:通信方式およびSMTP:認証方式のそれぞれと係数とを関連付けしたものである。本実施の形態では、SMTP:通信方式およびSMTP:認証方式のそれぞれに付与される係数は、SMTP:SSLv3が1.0であり、SMTP:SSLv2が0.5であり、SMTP:平文通信が0.1であり、SMTP:MD5認証が1.0であり、SMTP:Plain認証が0.5である。なお、SMTP:POP before SMTPは、図5(c)に示すPbSテーブルとなる。
【0058】
図5(c)に示すPbSテーブルは、図5(b)に示すSMTP:POP before SMTPを詳細に示したものであり、POP:通信方式およびPOP:認証方式のそれぞれと係数とを関連付けしたものである。本実施の形態では、POP:通信方式およびPOP:認証方式のそれぞれに付与される係数は、POP:SSLv3が0.7であり、POP:SSLv2が0.3であり、POP:平文通信が0.1であり、POP:APOP認証が0.7であり、POP:Plain認証が0.3である。
【0059】
なお、SMTP接続テーブル及びPbSテーブルにおいて、各通信方式および認証方式に関連付けされる係数は、数値が高いほど、その通信方式または認証方式の優先度が高いものとする。また、本実施の形態では、セキュリティの高さや汎用性の高さに基づいて係数が設定されているが、ユーザにより係数を変更可能とし、ユーザに応じた優先度を設定できるよう構成しても良い。
【0060】
図5(d)に示す優先度テーブルは、複合機1の接続設定処理で使用される全ての通信方式および認証方式と、優先度とを関連付けしたものである。なお、本実施の形態では、1の方が優先度が高く、4になるほど優先度が低くなる関係にある。また、通信方式および認証方式に付与される優先度は、SMTP:SSLv3が3であり、SMTP:SSLv2が3であり、SMTP:平文通信が3であり、SMTP:MD5認証が4であり、SMTP:Plain認証が4であり、POP:SSLv3が1であり、POP:SSLv2が1であり、POP:平文通信が1であり、POP:APOP認証が2であり、POP:Plain認証が2である。
【0061】
なお、図5で示した各通信方式および認証方式は、公知の通信方式および認証方式であるので、その詳細な説明は省略する。また、上記した各通信方式および認証方式は、一例であり、その他の通信方式および認証方式を用いても構わない。
【0062】
次に、図4を参照して、S103の処理で実行される組み合わせリスト作成処理について説明する。図4は、接続設定処理内で実行される組み合わせリスト作成処理を示したフローチャートである。
【0063】
S103の処理で組み合わせリスト作成処理が実行されると、接続式1(SMTP接続=SMTP:通信方式*SMTP:認証方式)と、接続式2(SMTP:通信方式=(SMTP:SSLv3,SMTP:SSLv2,SMTP:平文通信))と、接続式3(SMTP:認証方式=(SMTP:MD5認証,SMTP:Plain認証,SMTP:POP before SMTP))とに基づいて、SMTP接続の展開式1を作成する(S201)。
【0064】
S201の処理で作成される展開式1は、SMTP接続=(SMTP:SSLv3,SMTP:SSLv2,SMTP:平文通信)*(SMTP:MD5認証,SMTP:Plain認証,SMTP:POP before SMTP)となる。この展開式1は、接続式1に接続式2,3を代入したものである。
【0065】
S202の処理では、S201の処理で作成された展開式1と、接続式4(SMTP:POP before SMTP=POP:通信方式*POP:認証方式)とに基づいて、展開式2を作成する(S202)。
【0066】
S202の処理で作成される展開式2は、SMTP接続=(SMTP:SSLv3,SMTP:SSLv2,SMTP:平文通信)*(SMTP:MD5認証,SMTP:Plain認証,POP:通信方式*POP:認証方式)となる。この展開式2は、展開式1におけるSMTP:POP before SMTPに対して、接続式4を代入したものである。
【0067】
S203の処理では、S202の処理で作成された展開式2と、接続式5(POP:通信方式=(POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信))と、接続式6(POP:認証方式=(POP:APOP認証、POP:Plain認証))とに基づいて、展開式3を作成する(S203)。
【0068】
S203の処理で作成される展開式3は、SMTP接続=(SMTP:SSLv3,SMTP:SSLv2,SMTP:平文通信)*(SMTP:MD5認証,SMTP:Plain認証,(POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信)*(POP:APOP認証、POP:Plain認証))となる。この展開式3は、展開式2の「POP:通信方式*POP:認証方式」に接続式6を代入したものである。
【0069】
S204の処理では、展開式3の「(POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信)*(POP:APOP認証、POP:Plain認証)」部分を展開して展開式4を作成する(S204)。
【0070】
S204の処理で作成される展開式4は、SMTP接続=(SMTP:SSLv3,SMTP:SSLv2,SMTP:平文通信)*(SMTP:MD5認証,SMTP:Plain認証,(POP:SSLv3*POP:APOP認証,POPSSLv3*POP:Plain認証,POP:SSLv2*POP:APOP認証,POP:SSLv2*POP:Plain認証,POP:平文通信*POP:APOP認証、POP:平文通信*POP:Plain認証))となる。
【0071】
S205の処理では、展開式4の全てを展開して展開式5を作成する(S205)。なお、S205の処理で作成される展開式5を構成する各単項式が、複数の通信方式および認証方式から構成される1の組み合わせとなり、組み合わせ1〜24に対応する。
【0072】
S205の処理で作成される組み合わせ1〜24は、
組み合わせ1=SMTP:SSLv3*SMTP:MD5認証
組み合わせ2=SMTP:SSLv3*SMTP:Plain認証
組み合わせ3=SMTP:SSLv3*POP:SSLv3*POP:APOP認証
組み合わせ4=SMTP:SSLv3*POP:SSLv3*POP:Plain認証
組み合わせ5=SMTP:SSLv3*POP:SSLv2*POP:APOP認証
組み合わせ6=SMTP:SSLv3*POP:SSLv2*POP:Plain認証
組み合わせ7=SMTP:SSLv3*POP:平文通信*POP:APOP認証
組み合わせ8=SMTP:SSLv3*POP:平文通信*POP:Plain認証
組み合わせ9=SMTP:SSLv2*SMTP:MD5認証
組み合わせ10=SMTP:SSLv2*SMTP:Plain認証
組み合わせ11=SMTP:SSLv2*POP:SSLv3*POP:APOP認証
組み合わせ12=SMTP:SSLv2*POP:SSLv3*POP:Plain認証
組み合わせ13=SMTP:SSLv2*POP:SSLv2*POP:APOP認証
組み合わせ14=SMTP:SSLv2*POP:SSLv2*POP:Plain認証
組み合わせ15=SMTP:SSLv2*POP:平文通信*POP:APOP認証
組み合わせ16=SMTP:SSLv2*POP:平文通信*POP:Plain認証
組み合わせ17=SMTP:平文通信*SMTP:MD5認証
組み合わせ18=SMTP:平文通信*SMTP:Plain認証
組み合わせ19=SMTP:平文通信*POP:SSLv3*POP:APOP認証
組み合わせ20=SMTP:平文通信*POP:SSLv3*POP:Plain認証
組み合わせ21=SMTP:平文通信*POP:SSLv2*POP:APOP認証
組み合わせ22=SMTP:平文通信*POP:SSLv2*POP:Plain認証
組み合わせ23=SMTP:平文通信*POP:平文通信*POP:APOP認証
組み合わせ24=SMTP:平文通信*POP:平文通信*POP:Plain認証
となる。
【0073】
S205の処理で展開式5が作成されると、組み合わせリスト作成処理を終了して、接続設定処理に戻り、S104の処理を実行する。
【0074】
図3に戻って、接続設定処理のS104の処理を説明する。S104の処理では、S205の処理で作成した展開式5の組み合わせ1〜24の各係数を、SMTP接続テーブル(図5(b)参照)とPbSテーブル(図5(c)参照)とを参照して算出する(S205)。組み合わせ1〜24の各係数は、乗算により算出され、その例を図6に示す。
【0075】
図6は、組み合わせ1〜24の係数の算出方法を説明するための図である。図6に示すように、組み合わせ1〜24を構成する通信方式および認証方式に対応する係数を乗算して係数を算出している。
【0076】
組み合わせ1〜24の乗算結果は、組み合わせ1が1.0であり、組み合わせ2が0.5であり、組み合わせ3が0.49であり、組み合わせ4が0.21であり、組み合わせ5が0.21であり、組み合わせ6が0.09であり、組み合わせ7が0.07であり、組み合わせ8が0.03であり、組み合わせ9が0.5であり、組み合わせ10が0.25であり、組み合わせ11が0.245であり、組み合わせ12が0.105であり、組み合わせ13が0.105であり、組み合わせ14が0.045であり、組み合わせ15が0.035であり、組み合わせ16が0.015であり、組み合わせ17が0.1であり、組み合わせ18が0.05であり、組み合わせ19が0.049であり、組み合わせ20が0.021であり、組み合わせ21が0.021であり、組み合わせ22が0.009であり、組み合わせ23が0.007であり、組み合わせ24が0.003である。
【0077】
また、図3に戻って、接続設定処理のS105の処理を説明する。S105の処理では、S104の処理で算出した組み合わせ1〜24の係数に基づいてリストを作成する(S105)。S105の処理で作成されるリストの例を図7に示す。
【0078】
図7は、係数の算出結果に基づいて作成されるリストを示す模式図である。図7に示すように、組み合わせ1〜24は、係数の値が大きい方から順に並び替えられ、組み合わせ1〜24は、n=1〜24に対応付けされている。
【0079】
S105の処理でn=1〜24に対応付けされる組み合わせ1〜24は、
n=1が、SMTP:SSLv3*SMTP:MD5認証、
n=2が、SMTP:SSLv3*SMTP:Plain認証、
n=3が、SMTP:SSLv2*SMTP:MD5認証、
n=4が、SMTP:SSLv3*POP:SSLv3*POP:APOP認証、
n=5が、SMTP:SSLv2*SMTP:Plain認証、
n=6が、SMTP:SSLv2*POP:SSLv3*POP:APOP認証、
n=7が、SMTP:SSLv3*POP:SSLv3*POP:Plain認証、
n=8が、SMTP:SSLv3*POP:SSLv2*POP:APOP認証、
n=9が、SMTP:SSLv2*POP:SSLv3*POP:Plain認証、
n=10が、SMTP:SSLv2*POP:SSLv2*POP:APOP認証、
n=11が、SMTP:平文通信*SMTP:MD5認証、
n=12が、SMTP:SSLv3*POP:SSLv2*POP:Plain認証、
n=13が、SMTP:SSLv3*POP:平文通信*POP:APOP認証、
n=14が、SMTP:平文通信*SMTP:Plain通信、
n=15が、SMTP:平文通信*POP:SSLv3*POP:APOP認証、
n=16が、SMTP:SSLv2*POP:SSLv2*POP:Plain認証、
n=17が、SMTP:SSLv2*POP:平文通信*POP:APOP認証、
n=18が、SMTP:SSLv3*POP:平文通信*POP:Plain認証、
n=19が、SMTP:平文通信*POP:SSLv3*POP:Plain認証、
n=20が、SMTP:平文通信*POP:SSLv2*POP:APOP認証、
n=21が、SMTP:SSLv2*POP:平文通信*POP:Plain認証、
n=22が、SMTP:平文通信*POP:SSLv2*POP:Plain認証、
n=23が、SMTP:平文通信*POP:平文通信*POP:APOP認証、
n=24が、SMTP:平文通信*POP:平文通信*POP:Plain認証、
となる。
【0080】
また、図3に戻って、接続設定処理のS106及びS107の処理を説明する。S106の処理では、S105の処理で作成したリストと、優先度テーブル(図5(d)参照)とに基づいて、優先項目リストを作成し(S106)、その作成した優先項目リストをRAM23の優先項目記憶エリア23aに記憶する(S107)。なお、S106の処理で作成される優先項目リストの例を図8に示す。
【0081】
図8は、RAM22の優先項目リスト記憶エリア23aに記憶される優先項目リストを示した模式図である。図8に示すように、S105の処理で作成されたリストを元に、各通信方式および認証方式と、変数m(1〜3)とを対応付けしたリストを作成する。このリストは、優先度テーブルを参照して、優先度の高い方から順に、m=1〜3を対応付けすることで作成される。
【0082】
例えば、各組み合わせにおいて、「POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信」が含まれている場合には、その「POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信」がm=1となる。また、「POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信」と「POP:APOP認証,POP:Plain認証」とを含んでいる場合には、「POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信」がm=1となり、「POP:APOP認証,POP:Plain認証」がm=2となる。また、「POP:SSLv3,POP:SSLv2,POP:平文通信」と「POP:APOP認証,POP:Plain認証」ともに含んでおらず、「SMTP:SSLv3」と「SMTP:MD5認証」のみを含んでいる場合は、「SMTP:MD5認証」がm=1となり、「SMTP:SSLv3」がm=1となる。
【0083】
本実施の形態では、
n=1の場合、SMTP:SSLv3(m=1),SMTP:MD5認証(m=2)
n=2の場合、SMTP:SSLv3(m=1),SMTP:Plain認証(m=2
n=3の場合、SMTP:SSLv2(m=1),SMTP:MD5認証(m=2)
n=4の場合、POP:SSLv3(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:SSLv3(m=3)
n=5の場合、SMTP:SSLv2(m=1),SMTP:Plain認証(m=2)
n=6の場合、POP:SSLv3(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:SSLv2(m=3)
n=7の場合、POP:SSLv3(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:SSLv3(m=3)
n=8の場合、POP:SSLv2(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:SSLv3(m=3)
n=9の場合、POP:SSLv3(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:SSLv2(m=3)
n=10の場合、POP:SSLv2(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:SSLv2(m=3)
n=11の場合、SMTP:平文通信(m=1),SMTP:MD5認証(m=2)
n=12の場合、POP:SSLv2(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:SSLv3(m=3)
n=13の場合、POP:平文通信(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:SSLv3(m=3)
n=14の場合、SMTP:平文通信(m=1),SMTP:Plain通信(m=2)
n=15の場合、POP:SSLv3(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:平文通信(m=3)
n=16の場合、POP:SSLv2(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:SSLv2(m=3)
n=17の場合、POP:平文通信(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:SSLv2(m=3)
n=18の場合、POP:平文通信(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:SSLv3(m=3)
n=19の場合、POP:SSLv3(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:平文通信(m=3)
n=20の場合、POP:SSLv2(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:平文通信(m=3)
n=21の場合、POP:平文通信(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:SSLv2(m=3)
n=22の場合、POP:SSLv2(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:平文通信(m=3)
n=23の場合、POP:平文通信(m=1),POP:APOP認証(m=2),SMTP:平文通信(m=3)
n=24の場合、POP:平文通信(m=1),POP:Plain認証(m=2),SMTP:平文通信(m=3)
となる。
【0084】
なお、後述するが接続設定処理では、変数nの値が小さい組み合わせリストから順に選択され、更に、その組み合わせリスト内で変数mの値が小さい通信方式または認証方式から順に選択される。よって、変数nの値が小さいほど、請求項1〜7のいずれかに記載の第1の優先度が高いことになり、変数mの値が小さいほど、請求項2〜6のいずれかに記載の第2の優先度が高いことになる。
【0085】
また、組み合わせリスト1〜24と、n=1〜24との対応付けは、各通信方式および認証方式に付与された係数を乗算した結果に基づいて行われている。言い換えれば、各通信方式および認証方式に付与された係数を乗算することで、第1の優先度を算出していると言える。
【0086】
なお、各通信方式および認証方式に付与される係数を乗算することで、組み合わせリストの優先度を設定できるので、複数の組み合わせの優先度を簡単に設定することができる。さらに、通信方式および認証方式が追加された場合には、その追加された通信方式および認証方式に係数を付与するだけで、優先度を簡単に算出して設定できるので、通信方式および認証方式の追加に柔軟に対応することができる。
【0087】
ここで、図3に戻って、接続設定処理のS108以降の処理を説明する。S108の処理では、変数nの値を1に設定し(S108)、その変数nに対応した通信方式と認証方式との組み合わせを、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせをする通信方式と認証方式との組み合わせリストに設定する(S109)。現在の状態では、変数nの値が1となるので、「SMTP:SSLv3,SMTP:MD5認証」の組み合わせが設定(選択)されたことになる(図8参照)。
【0088】
変数nに対応した組み合わせリストが設定されると、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される情報を初期化する(S110)。S110の処理で、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される情報を初期化するのは、変数nに対応する組み合わせリストが新たに設定されたため、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせをする問い合わせ項目を初期化する必要があるからである。
【0089】
問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される情報が初期化されると、変数mの値に1を設定し(S111)、S112の処理へ移行する。S111の処理で、変数mの値を1に設定すると、S109の処理で設定された組み合わせリストの最も優先度が高い通信方式または認証方式が設定(選択)されたことになる。なお、現在の状態では、変数nの値が1であり、変数mの値が1なので、設定される問い合わせ項目は、「SMTP:SSLv3」となる(図8参照)。
【0090】
S112の処理では、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶されている問い合わせ項目に対して、変数mに対応した通信方式および認証方式を追加する(S112)。現在の状態では、変数mの値が1であり、問い合わせ項目記憶エリア23bが初期状態となるので、問い合わせ項目が無しの状態に、「SMTP:SSLv3」が追加され、その「SMTP:SSLv3」が問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される。例えば、変数nの値が1であり、変数mの値が2であれば、既に問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶されている「SMTP:SSLv3」に「SMTP:MD5」が追加され、問い合わせ項目記憶エリア23bに「SMTP:SSLv3,SMTP:MD5」が記憶されることになる。
【0091】
このように、S112の処理では、現在の変数nの値と変数mの値とに基づいて、後述するS119の処理でネットワーク上のコンピュータに問い合わせすべき項目(通信方式および認証方式)が記憶される。また、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせすべき項目が複数連続してある場合には、その連続する項目の順番も記憶される。
【0092】
S112の処理で、問い合わせ項目記憶エリア23bへの問い合わせ項目の記憶が終わると、その問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶された問い合わせ項目が、NG項目記憶エリア23cに記憶されているか否かを確認するために、NG項目記憶エリア23cに記憶されるNG項目を参照する(S113)。
【0093】
S113の処理で、NG項目記憶エリア23cに記憶されるNG項目の参照が終わると、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶されている問い合わせ項目が、NG項目記憶エリア23cに記憶されているか否かを判断する(S114)。
【0094】
即ち、S112の処理およびS113の処理では、S119の処理でネットワーク上のコンピュータに問い合わせがなされ、その問い合わせをした項目がネットワーク上のコンピュータでサポートしていないと判断されたNG項目があるか否かを確認している。また、問い合わせ項目が、複数の通信方式および認証方式から構成されていれば、その順番も対応するものであるか否かが確認される。
【0095】
S114の処理で、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶された問い合わせ項目が、NG項目記憶エリア23cに記憶されていれば(S114:Yes)、その問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶された問い合わせ項目は、以前にNGと判断されたことになるので、その問い合わせ項目を含む組み合わせリストによる問い合わせを終了するためにS115の処理へ移行する。一方、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶された問い合わせ項目が、NG項目記憶エリア23cに記憶されていなければ(S114:No)、その問い合わせ項目による問い合わせを実行するためにS119の処理へ移行する。
【0096】
S115の処理では、S109の処理で設定された通信方式と認証方式との組み合わせリストが、最後の組み合わせリストであるか否かを判断するために、変数nの値がNmax(本実施の形態では23)以上であるか否かが判断される(S115)。
【0097】
S115の処理で、変数nの値がNmax以上であれば(S115:Yes)、全ての組み合わせリストによる問い合わせをしたにも関わらず、ネットワーク上のコンピュータでサポートする通信方式および認証方式の組み合わせが抽出されなかったので、報知処理(NG)を実行して(S116)、接続設定処理を終了する。なお、S116の報知処理は、LCD41に「設定NG」の表示をしたり、スピーカ74により「設定NG」を音声として出力したりする処理である。
【0098】
一方、S115の処理で、変数nの値がNmaxより小さければ(S115:No)、次の通信方式と認証方式との組み合わせリストを設定するために、変数nの値に1を加算して(S117)、S109の処理へ移行し、S109以降の処理を実行する。現在の状態では、変数nの値が2となるので、S109の処理では、「SMTP:SSLv3,SMTP:Plain認証」の組み合わせが設定され、S109以降の処理が実行される。
【0099】
S119の処理では、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される問い合わせ項目を用いて、ネットワーク上のコンピュータと通信を開始し、その問い合わせ項目がネットワーク上のコンピュータでサポートするものであるか否かの問い合わせを実行する(S119)。
【0100】
ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせが行われると、そのコンピュータから問い合わせ結果が送信されて、複合機1が受信完了したか否かが判断され(S120)、ネットワーク上のコンピュータから問い合わせ結果を受信するまで待機する(S120:No)。
【0101】
一方、ネットワーク上のコンピュータから問い合わせ結果を受信したら(S120:Yes)、その問い合わせ結果が、ネットワーク上のコンピュータがサポートする通信方式または認証方式であるか否か(OKかNGか)が判断され(S121)、問い合わせ結果がOKであれば(S121:Yes)、S123の処理へ移行し、問い合わせ結果がNGであれば(S121:No)、S122の処理へ移行する。
【0102】
S122の処理では、S119の処理で、ネットワーク上のコンピュータに問い合せをした通信方式または認証方式が、ネットワーク上のコンピュータでサポートしていなかったので、その問い合わせ項目をNG項目としてNG項目記憶エリア23cに記憶し(S122)、S115の処理へ移行する。
【0103】
ここで、本実施の形態では、ネットワーク上のコンピュータへ問い合わせした問い合わせ結果がNGであった場合には(S121:No)、S115の処理へ移行し、最後の組み合わせリストでなければ(S115:No)、変数nの値に1を加算して(S117)、次の組み合わせリストを設定するように構成されている。よって、問い合わせ項目が複数の通信方式および認証方式から構成されている場合であっても、優先度が高い(変数mの値が小さい)通信方式または認証方式をネットワーク上のコンピュータがサポートしていなければ、1の組み合わせリストを構成する全ての通信方式および認証方式による問い合わせを実行することなく、次の組み合わせリストに移行することができる。従って、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせ回数を減らせるので、ネットワーク上のコンピュータがサポートする通信方式および認証方式の組み合わせを早期に抽出することができるし、CPU21の制御負担を軽減することができる。
【0104】
また、S123の処理では、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせした通信方式および認証方式が、そのネットワーク上のコンピュータでサポートしていることになるので、その問い合わせした通信方式および認証方式の組み合わせが、組み合わせリストを構成する全ての通信方式および認証方式に対して行われたか否かを判断するために、変数mの値がMmax(本実施の形態では1又は2)以上となったか否かが判断される(S123)。なお、このMmaxの値は、S109の処理で、変数nに対応した組み合わせリストが設定される際に、その組み合わせリストを構成する通信方式および認証方式の数により値1又は2が設定される。
【0105】
S123の処理で判断した結果、変数mの値がMmax以上であれば(S123:Yes)、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせした通信方式および認証方式の組み合わせが、組み合わせリストを構成する全ての通信方式および認証方式に対してなされたことになるので、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される問い合わせ項目(通信方式および認証方式の組み合わせ)を、問い合わせをしたネットワーク上のコンピュータに対応した接続設定として設定(記憶)し(S124)、報知処理(OK)を実行した(S125)後に、接続設定処理を終了する。S125の報知処理は、LCD41に「設定完了」の表示をしたり、スピーカ74により「設定完了」を音声として出力したりする処理である。
【0106】
また、S123の処理で判断した結果、変数mの値がMmaxより小さければ(S123:No)、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせした通信方式および認証方式の組み合わせが、組み合わせリストを構成する全ての通信方式および認証方式に対してなされていないので、次に優先度が高い(次に変数mの値が小さい)通信方式または認証方式を問い合わせ項目に追加するために、変数mの値に1を加算して(S126)、S112の処理へ移行し、S112以降の処理を実行する。S112の処理へ移行すると、新たに、通信方式または認証方式が追加されて、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶され、その問い合わせ項目を用いてS112以降の処理が実行される。
【0107】
以上、説明したように、接続設定処理は、まず、通信方式および認証方式に付与される係数と、通信方式および認証方式に付与される優先度とに基づいて、通信方式および認証方式の組み合わせリストを作成し、その組み合わせリストの優先度が高い(変数nの値が小さい)ものから順番に、ネットワーク上のコンピュータに問い合わせを行う。また、通信方式と認証方式との組み合わせリストがある限り、ネットワーク上のコンピュータがサポートする通信方式および認証方式の組み合わせが選択されるまで、順番に組み合わせリストを選択する。さらに、以前、通信方式および認証方式の組み合わせの問い合わせ結果がNGであった場合には、その通信方式および認証方式を含む組み合わせによるコンピュータへの問い合わせを行わずに、次の組み合わせリストに移行する。よって、セキュリティや汎用性に基づく優先度が高い組み合わせを優先して設定するだけでなく、以前にNGと判断された組み合わせを含む組み合わせリストを選択対象から外すことができるので、ネットワーク上のコンピュータがサポートする通信方式および認証方式の組み合わせを早期に抽出できると共に、CPU21の制御負担を軽減することができる。
【0108】
以上、各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0109】
例えば、上記実施の形態では、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせと、NG項目記憶エリア23cに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせとが同一であった場合(以前NGであった場合)に、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせをしないものとしたが、以前NGとなった1の通信方式および認証方式をNG項目記憶エリア23cに記憶し、変数mに対応する項目とNG項目記憶エリア23cに記憶される項目とが同一であった場合に、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせをしないよう構成しても良い。即ち、以前NGとなった1の通信方式または認証方式が組み合わせリストに含まれている場合には、優先度(順番)に関係なく、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせをしないよう構成する。
【0110】
また、上記実施の形態では、NG項目記憶エリア23cに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせと、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせとが同一の場合に、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせをしないものとしたが、NG項目記憶エリア23cに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせが、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせの一部に含まれる場合に、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせをしないものとしても良い。
【0111】
また、上記実施の形態では、POP before SMTPを含む組み合わせであっても、NG項目記憶エリア23cに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせと、問い合わせ項目記憶エリア23bに記憶される通信方式および認証方式の組み合わせとが同一である場合には、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせをしないものとしたが、POP before SMTPを含む場合は、必ず、ネットワーク上のコンピュータへの問い合わせを行うものとしても良い。この構成では、S112の処理の後に、POP before SMTPを構成する通信方式または認証方式が少なくとも1つ以上含まれているか否かを判断し(特定判断手段に対応)、含まれていれば、S113,S114の処理をスキップしてS119の処理へ移行するように構成する(禁止手段に対応)。
【0112】
また、上記実施の形態では、NG項目記憶エリア23cに記憶されるNG項目情報は、接続設定処理のS101の処理で初期化されるものとしたが、接続設定処理の終了時にNG項目の情報をEEPROM24に記憶しておき、再度、接続設定処理が実行される場合に、EEPROM24に記憶されるNG項目の情報を参照するものとしても良い。なお、この構成では、NG項目の情報と、問い合わせをしたネットワーク上のコンピュータとを対応付けして記憶した方が好ましい。
【0113】
また、上記実施の形態では、POPサーバやSMTPサーバなどのメール送受信用のサーバをネットワーク上のコンピュータとしたが、インターネット回線を介して接続される他の複合機やコンピュータ、更にケーブル(無線も含む)により互いが接続されるコンピュータなどとの接続設定を行う場合に、接続設定処理を実行するものとしても良い。この構成の場合、接続設定をする接続先のコンピュータに対応した接続式と各テーブルを読み出し、接続設定処理を実行するものとしても良い。
【0114】
ここで、本実施形態において、請求項1又は7に記載の第1選択手段としては図3のS109の処理が該当し、請求項1又は7に記載の通信手段としては図3のS119の処理でネットワーク上のコンピュータに問い合わせを開始する処理が該当し、請求項1又は7に記載の判断手段としては図3のS121の処理が該当し、請求項1又は7に記載の設定手段としては図3のS123の処理が該当し、請求項1又は7に記載の対象外設定手段としては図3のS114:Yesとなる処理が該当し、請求項2記載の第2選択手段としては図3のS112の処理が該当し、請求項3記載の終了手段としては図3のS114:Yesの処理が該当し、請求項6記載の乗算手段としては図3のS104の処理が該当する。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明における実施形態の複合機の外観構成を示す斜視図である。
【図2】複合機の制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】複合機のCPUにより実行される接続設定処理を示したフローチャートである。
【図4】接続設定処理内で実行される組み合わせリスト作成処理を示したフローチャートである。
【図5】ROMに記憶される情報を模式的に示した図であり、(a)は、接続式情報記憶エリアに記憶される接続式情報を示した図であり、(b)は、SMTP接続テーブル記憶エリアに記憶されるSMTP接続テーブルを示した図であり、(c)は、PbSテーブル記憶エリアに記憶されるPbSテーブルを示した図であり、(d)は、優先度テーブル記憶エリアに記憶される優先度テーブルを示した図である。
【図6】組み合わせ1〜24の係数の算出方法を説明するための図である。
【図7】係数の算出結果に基づいて作成されるリストを示す模式図である。
【図8】RAMの優先項目リスト記憶エリアに記憶される優先項目リストを示した模式図である。
【符号の説明】
【0116】
1 複合機(情報処理装置)
22b SMTP接続テーブル記憶エリア(係数記憶手段の一部)
22c PbSテーブル記憶エリア(係数記憶手段の一部)
23a 優先項目リスト記憶エリア(第1記憶手段、第2記憶手段)
23b 問い合わせ項目記憶エリア(組合記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用可能な通信方式および認証方式が予め定められた外部装置と通信可能に接続される情報処理装置であって、
通信方式および認証方式から構成される複数の組合わせのそれぞれに対して第1の優先度を付与して記憶する第1記憶手段と、
その第1記憶手段に記憶される複数の組合わせのうち、前記第1の優先度が高い順に1の組合わせを選択する第1選択手段と、
その第1選択手段により選択された1の組合わせを構成する通信方式および認証方式を用いて前記外部装置と通信を開始する通信手段と、
その通信手段により用いられた通信方式および認証方式が、前記外部装置で予め定められた通信方式および認証方式に対応するものであるか否かを判断する判断手段と、
その判断手段により前記通信方式および認証方式が対応するものであると判断された場合に、その対応するものであると判断された通信方式および認証方式を、前記外部装置との通信が可能な通信方式および認証方式として設定する設定手段と、
前記判断手段により前記通信方式または認証方式の少なくとも一方が対応するものでないと判断された場合に、その対応するものでないと判断された通信方式または認証方式を含む前記第1記憶手段に記憶される組合わせを、前記第1選択手段による選択の対象から外す対象外設定手段とを備えていることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記1の組み合わせを構成する通信方式および認証方式のそれぞれに対して第2の優先度を付与して記憶する第2記憶手段と、
前記通信手段により用いられる通信方式および認証方式を、前記第2記憶手段に記憶される第2の優先度の高い順に選択する第2選択手段とを備え、
前記判断手段は、前記第2選択手段により選択された通信方式または認証方式から順に判断するものであることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記認証方式のうち特定認証方式は、サブ通信方式およびサブ認証方式から構成される複数の組合わせを有しており、
前記サブ通信方式およびサブ認証方式には、前記通信方式よりも優先度の高い第2の優先度がそれぞれ付与され、
前記判断手段は、前記サブ通信方式およびサブ認証方式が、前記外部装置に対応するものであるか否かを判断し、
前記第1選択手段により前記特定認証方式を含む1の組合わせが選択され、前記判断手段により前記サブ通信方式およびサブ認証方式の少なくとも一方が前記外部装置に対応するものでないと判断された場合に、その1の組合わせの判断を終了する終了手段を備えていることを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1選択手段により選択される1の組合わせに、その組合わせを構成する通信方式よりも優先度の高い第2の優先度がそれぞれ付与されたサブ通信方式およびサブ認証方式からなる特定認証方式が含まれているか否かを判断する特定判断手段と、
その特定判断手段により前記1の組合わせに前記特定認証方式が含まれていると判断された場合に、その特定認証方式を含む1の組合わせが、前記対象外設定手段により対象から外されることを禁止する禁止手段とを備えていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の通信方式および認証方式のそれぞれに係数を付与して記憶する係数記憶手段と、
その係数記憶手段に記憶される通信方式の係数および認証方式の係数に基づいて、前記第1選択手段により選択される1の組合わせを構成する通信方式の係数と認証方式の係数とを乗算する乗算手段とを備え、
前記第1記憶手段に記憶される1の組合わせに付与される第1の優先度は、前記乗算手段による乗算結果に基づくものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを
通信方式および認証方式から構成される複数の組合わせのそれぞれに対して第1の優先度を付与して記憶する第1記憶手段、
その第1記憶手段に記憶される複数の組合わせのうち、前記第1の優先度が高い順に1の組合わせを選択する第1選択手段、
その第1選択手段により選択された1の組合わせを構成する通信方式および認証方式を用いて前記外部装置と通信を開始する通信手段、
その通信手段により用いられた通信方式および認証方式が、前記外部装置で予め定められた通信方式および認証方式に対応するものであるか否かを判断する判断手段、
その判断手段により前記通信方式および認証方式が対応するものであると判断された場合に、その対応するものであると判断された通信方式および認証方式を、前記外部装置との通信が可能な通信方式および認証方式として設定する設定手段、
前記判断手段により前記通信方式または認証方式の少なくとも一方が対応するものでないと判断された場合に、その対応するものでないと判断された通信方式または認証方式を含む前記第1記憶手段に記憶される組合わせを、前記第1選択手段による選択の対象から外す対象外設定手段として機能させる情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−165444(P2008−165444A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−353434(P2006−353434)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】