説明

情報処理装置および情報処理方法

【課題】小型の機器で操作性のよい入力手段を実現するのは困難である。
【解決手段】ディスプレイを備えた装置前面に第1タッチパッド、背面に第2タッチパッドを設ける。各タッチパッドへの接触点の座標を、実施すべき処理内容に変換するための変換規則を変換規則記憶部に読み出す(S10)。第1タッチパッドのみに対して操作がなされた場合は(S16のY)、接触点やその移動パターンに割り当てられた処理を変換規則に基づき特定して実行する(S18)。第1タッチパッドおよび第2タッチパッドの双方が同時に操作された場合は(S16のN、S20のY)、双方の接触点の移動態様の組み合わせに対応づけて設定された処理を特定し実行する(S22)。第2タッチパッドのみに対して操作がなされた場合は(S20のN)、接触点の移動のうち限定された方向の成分のみを抽出してスクロール量を算出しスクロール処理を実行する(S24)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの手操作入力を受け付け情報処理を行う情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯ゲーム機、携帯電話、PDA(Personal Data Asistance)など、携帯を想定した小型の情報機器が普及している。このような小型の機器はそのサイズ上の制約から入力手段も限定されてしまう。結果として、小型機器に特化した入力手段や機能が独自の発達を遂げてきた。例えばディスプレイ表面をタッチパッドで覆い、指やタッチペンでの入力を可能とすることにより、ディスプレイに表示されたオブジェクトなどを直接操作しているような感覚を与えることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、パーソナルコンピュータや設置型のゲーム機器を用いて行っていた様々な情報処理を、機器の大きさや使用環境に関わらず実現したい、という要求は常に存在する。しかしながら、小型の機器を利用してそのような高度化した情報処理を実施しようとすると、上述のとおり入力手段の制約に起因して操作性が劣ってしまう、という問題があった。
【0004】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サイズ上の制約があっても操作性の良好な入力手段を実現できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は情報処理装置に関する。この情報処理装置は、ディスプレイを本体前面に備えた情報処理装置であって、本体背面に備えられユーザが接触した位置を接触点として検知する背面タッチパッドと、あらかじめ設定した変換規則に従い、背面タッチパッドが検知した接触点の情報を、実施すべき処理内容の情報に変換する操作情報変換部と、実施すべき処理内容を実施してディスプレイの表示画面を更新する情報処理部と、を備え、操作情報変換部は、接触を維持したまま接触点が移動したとき、所定の軸方向の移動量成分を算出し、当該移動量成分に対応する移動量で、所定の軸方向に限定した画面スクロールを行う処理に変換することを特徴とする。
【0006】
本発明の別の態様は情報処理方法に関する。この情報処理方法は、ディスプレイを本体前面に備えた情報処理装置が、本体背面に備えられた背面タッチパッドにおいてユーザが接触した位置を接触点として検知するステップと、あらかじめ設定した変換規則に従い、検知した接触点の情報を、実施すべき処理内容の情報に変換するステップと、実施すべき処理内容を実施して前記ディスプレイの表示画面を更新するステップと、を含み、実施すべき処理内容の情報に変換するステップは、接触を維持したまま接触点が移動したとき、所定の軸方向の移動量成分を算出し、当該移動量成分に対応する移動量で、所定の軸方向に限定した画面スクロールを行う処理に変換することを特徴とする。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、小型の機器であっても良好な操作性を維持しつつ多様な操作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態における情報処理装置の外観例を示す図である。
【図2】本実施の形態における情報処理装置の構成を詳細に示す図である。
【図3】本実施の形態において第2タッチパッドを画面スクロールに利用したときの中指の動きと画面の動きを説明するための図である。
【図4】本実施の形態において接触点の移動をスクロール操作に変換する処理について説明するための図である。
【図5】本実施の形態においてスクロール操作の初動の方向によってスクロールの方向を決定する処理を説明するための図である。
【図6】本実施の形態において第2タッチパッドに対する操作と第1タッチパッドに対する操作を組み合わせる例を説明するための図である。
【図7】本実施の形態においてユーザのタッチ操作に応じて情報処理装置が行う表示画像更新の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態において複数の平板状の筐体を合体させた構成を有する情報処理装置の外観例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本実施の形態における情報処理装置の外観例を示している。同図において上段が情報処理装置の前面10a、下段が背面10cを表している。また中段には前面10aの図において線A−A’に沿った断面10bも示している。以後の説明において、このような外観を有する装置を情報処理装置10と呼ぶ。ただし情報処理装置10の外観をこれに限る主旨ではない。
【0011】
情報処理装置10はユーザが持ち運びできる小型の装置であり、携帯電話、PDA、携帯ゲーム機などのいずれでもよい。またそれらを組み合わせた機能を有していてもよい。そのため情報処理装置10は、機能に応じた様々な処理機構を備えてよいが、それらは一般的な技術を利用できるため適宜説明を省略する。
【0012】
情報処理装置10の前面10aは主にディスプレイ14で構成され、側面には起動スイッチ40を備える。情報処理装置10の内部にはCPU、グラフィックプロセッサユニット、サウンドプロセッサ、メモリなど各種情報処理に必要な機構が搭載されている(図示せず)。情報処理装置10はそのほか、音声を出力するスピーカ、イヤホン接続端子、マイク、カメラ、他の装置との通信を行う赤外線ポートや無線LANの機構、電池ボックスなどを備えてよいが、ここでは図示を省略している。
【0013】
ディスプレイ14は液晶ディスプレイ、EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなど一般的なディスプレイのいずれかでよい。ディスプレイ14の上面は、ガラスや透明樹脂などで表面がカバーされた透過率の高い第1タッチパッド12で覆われている。また情報処理装置10の背面10cは筐体と同じ樹脂で覆われた第2タッチパッド16で構成する。第1タッチパッド12および第2タッチパッド16は抵抗膜方式、光学式、静電容量結合式など実用化されている方式のいずれかで実現する。
【0014】
ディスプレイ14には、メニュー画面、アイコン配列などユーザの操作入力に必要な画面や、操作入力の結果として出力すべきウェブブラウザ画面、電子書籍、新聞、地図、静止画、動画など各種コンテンツの表示画面、ゲーム画面、文書や表作成画面などを機能に応じて表示する。さらに、それらの画面を見ながらユーザが操作入力を行うためのGUI(Graphical User Interface)をオンスクリーン表示してもよい。
【0015】
同図に示すように、ユーザは左右の手84で情報処理装置10の本体を把持しながら第1タッチパッド12、第2タッチパッド16に対しタッチ操作を行う。なお同図では情報処理装置10の外観と手84の様子がわかりやすいように、それらを離して示しているが、実際に把持した際は、例えば親指、人差し指が前面10aの上に、その他の指が背面10cの下に位置する。この場合、主に親指および人差し指で情報処理装置の前面10aに露出した第1タッチパッド12に、中指で背面10cに露出した第2タッチパッド16に触れることにより操作入力を行う。実際に各タッチパッドを操作する指はこれに限定されないが、以後の説明ではこの例に従う。
【0016】
図1で示した情報処理装置10の外観はあくまで例示であり、第1タッチパッド12、第2タッチパッド16以外の操作手段を設けてもよい。例えば情報処理装置の前面10aに各種操作入力用に割り付けられたボタンを設けてもよい。また前面10aおよび背面10cの少なくともいずれかに設けたカメラやマイクを操作手段としてもよい。
【0017】
図2は情報処理装置10の構成を詳細に示している。情報処理装置10は上述した第1タッチパッド12、ディスプレイ14、第2タッチパッド16のほか、第1タッチパッド12および第2タッチパッド16からの入力信号の受信およびディスプレイ14への画像データの出力制御を行う入出力制御部18、第1タッチパッド12および第2タッチパッド16からの入力信号を実施すべき処理内容の情報に変換する操作情報変換部20、実施すべき処理内容に応じて情報処理を実施する情報処理部24、出力すべき画像を生成する画像生成部28、生成した画像を一時記憶するバッファメモリ30を含む。
【0018】
情報処理装置10はさらに、操作情報変換部20が第1タッチパッド12および第2タッチパッド16からの入力信号を実施すべき処理内容に変換するための規則を記憶した変換規則記憶部22、および情報処理部24が情報処理を実施するためのデータやユーザが作成したファイルなどを格納するコンテンツデータ記憶部26を含む。
【0019】
図2において、様々な処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他のLSIで構成することができ、ソフトウェア的には、各種演算処理、ネットワークを介した通信の確立、画像処理を行うためのプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0020】
入出力制御部18は既存の方法で、第1タッチパッド12、ディスプレイ14、第2タッチパッド16と接続し、信号の入出力を制御する。第1タッチパッド12および第2タッチパッド16から受信する入力信号は、各タッチパッド上でユーザが触れた接触点の座標、接触点が連続的に移動したときの座標の移動経路などである。第1タッチパッド12における接触点の検知手法はその方式によって異なるためここでは言及しない。入出力制御部18はまた、バッファメモリ30から画像データを読み出し、ディスプレイ14の出力タイミングに応じて出力する。
【0021】
さらに入出力制御部18は、所定の通信プロトコルに従いネットワークを介して接続したサーバなどの外部装置からウェブページや各種コンテンツの表示に必要なデータを取得し情報処理部24や画像生成部28などに供給してもよい。このような処理は一般的な技術によって実現できるためここでは図示を省略している。
【0022】
操作情報変換部20は、第1タッチパッド12および第2タッチパッド16からの入力信号を入出力制御部18から取得し、当該信号に含まれる接触点の座標などを実施すべき処理内容の情報へ変換する。このとき操作情報変換部20は、変換規則記憶部22が記憶する変換規則から、実際の入力信号に応じた変換規則を特定し、それに従い実施すべき処理内容への変換を行う。
【0023】
例えばアイコン配列がディスプレイ14に表示されている状態に対し、各アイコンを表示している領域と、当該アイコンが選択されたときに実施すべき処理とを対応づけた変換規則を変換規則記憶部22に格納しておく。そして操作情報変換部20は、第1タッチパッド12に対する接触点の座標を入力信号として受信すると、アイコンを表示している領域に対する接触点の内外判定により、一のアイコンが選択されたことを検知する。そして当該アイコンに対応づけられた処理を特定する。
【0024】
上記のような処理は、ディスプレイ上のタッチパッドを入力手段とする情報処理装置において一般的になされるものであり、その他にもディスプレイ14に表示されている画面の内容や情報処理装置10が実現する機能などによって様々な変換規則を設定し、変換規則記憶部22に格納しておく。本実施の形態ではさらに、背面に備えた第2タッチパッド16に対する操作に対し、操作性を考慮した変換規則を設定する。具体例は後に詳述する。
【0025】
情報処理部24は情報処理装置10内の各機能ブロックを制御しながら、ウェブブラウザ、各種コンテンツ表示、ゲーム、文書作成など、情報処理装置10で実現すべき機能に応じた情報処理を行う。このとき、タッチパッドに対するユーザの操作に応じた実施すべき処理内容を、操作情報変換部20から入力情報として取得する。
【0026】
コンテンツデータ記憶部26には情報処理部24における処理に必要なプログラム、画像データ、音声データ、テキストデータなどを格納しておく。また情報処理部24は、ユーザが作成した文書や表などの電子データをコンテンツデータ記憶部26に適宜格納する。情報処理部24はさらに、処理の結果としてディスプレイ14に表示すべき画像の生成を画像生成部28に要求する。
【0027】
画像生成部28は、情報処理部24からの要求に従い画像処理を行い、出力すべき画像のデータを生成し、バッファメモリ30に格納する。バッファメモリ30に格納された画像のデータが、入出力制御部18の制御のもとディスプレイ14に出力されることにより、ユーザの操作入力に応じた画像がディスプレイ14に表示される。情報処理部24、画像生成部28が行う処理は、上記のとおり情報処理装置10が実現する機能によって様々考えられ特に限定されない。また実用化されている一般的な技術を適用できるため詳細な説明は省略する。
【0028】
なお変換規則記憶部22とコンテンツデータ記憶部26は、図2においては個別の記憶手段として示されているが、それらに格納するデータは、実際にはアプリケーションソフトウェアとしてメモリカードなどのリムーバブル記録媒体や内部の記憶装置にまとめて記録されたものでよい。あるいは変換規則記憶部22が記憶する変換規則とそれに伴う変換処理の一部のプログラムをOS(Operating System)が提供するライブラリとして図示しない記憶装置に格納しておき、アプリケーションのプログラム実行中にそれを呼び出すことにより変換処理を実現してもよい。
【0029】
次に、上記のような構成を有する情報処理装置10において、背面10cに設けた第2タッチパッド16を操作入力の手段として有効に用いる手法を説明する。情報処理装置の前面10aに設けた第1タッチパッド12は、その下に設けたディスプレイ14とそれを操作する親指および人差し指がユーザの視野内にあることを想定している。そのためディスプレイ14に表示された画面の内容を見ながら、画像として表示されたボタンや書類をあたかも直接操作する感覚で操作入力を行うのに効果を発揮する。
【0030】
一方、背面10cに設けた第2タッチパッド16とそれを操作する中指は、情報処理装置10本体の背後にありユーザからは見えないため、接触点を使い分けるような細かい操作を行うのは容易でない。しかし、操作入力のために指が画面を遮ることがないため、第2タッチパッド16の広範囲に渡るタッチ操作を行っても、表示中の細かい文字や図形などを見失いにくい。そこで本実施の形態では第2タッチパッド16を画面のスクロール操作に利用する。
【0031】
図3は第2タッチパッド16を画面スクロールに利用したときの中指の動きと画面の動きを説明するための図である。同図の例は、「株式会社AAA」なる会社のウェブページ50を閲覧している状況を示しており、第1の状態でウェブページ50内の領域52が表示されているとする。この表示画面は図1でディスプレイ14に示した画面に対応する。
【0032】
タッチパッドを用いて画面をスクロールさせる場合、ウェブページなどの仮想的な紙が指の動きによって送られるような方向に画面をスクロールさせるのが、ユーザにとって直感的かつ自然な動きである。つまりウェブページを固定としたとき、基本的には、画像の水平面において指の接触点の動きと逆方向に表示領域を移動させる。
【0033】
ここで表示領域を、第1の状態の領域52から下方へ移動させようとした場合を考える。この場合、ウェブページ50を表示した仮想的な紙を上方へ送る必要があるため、ユーザは、中指の接触点を下から上へ移動させる操作を行おうとする。このとき中指を、第二関節や第一関節を曲げることによって下向きにしておき(状態56)、それらの関節を徐々に伸ばしていくことによって指のさす方向を変えていく(状態54)のが自然な動きである。
【0034】
しかしこのようにすると、中指先端は円弧を描くように第2タッチパッド16上を移動することになる。この動きを接触点の座標としてそのまま取り込み、表示領域の動きに反映させた場合、第1の状態の領域52から第2の状態の領域58への円弧状の移動となってしまう。またユーザの意図に関わらず間接の曲げ具合によって接触点の経路が変化しやすいため、表示領域の移動方向の再現性、制御性も得られにくい。
【0035】
図に示すような文書画面では特に、縦軸方向、または文書の形式によっては横軸方向の移動が斜めの移動より望まれる場合が多いが、そのように中指の先端を動かすのは自然な動きとは言い難い。そこで中指による第2タッチパッド16に対する操作を、方向を限定したスクロール操作に変換することにより、不自然な動きを強いることなく情報処理装置背面でのスクロール操作を可能にする。
【0036】
図4は接触点の移動をスクロール操作に変換する処理について説明するための図である。同図は第2タッチパッド16で覆われた情報処理装置の背面10cを示しており、ユーザの右手中指の接触点の移動を模式的に示している。また図示するように、第2タッチパッド16の横方向をx軸、縦方向をy軸とする。
【0037】
まず第1接触点60を始点、第2接触点62を終点として接触点を移動させる操作が行われ、次に第2接触点62を始点、第3接触点64を終点として接触点を移動させる操作が行われたとする。1つの操作は接触を継続した状態で接触点を移動させる操作である一方、第2接触点62を終点とする操作と、第2接触点62を始点とする操作は連続していなくてもよい。
【0038】
このとき第1接触点60、第2接触点62、第3接触点64の座標は同図の通り、(x0,y0)、(x1,y1)、(x2,y2)であるとすると、スクロールを縦軸(y軸)方向のみに限定するときは、表示領域の横軸方向の動きは生じさせずに、接触点の縦軸方向成分の移動、すなわちy0からy1、y1からy2の移動のみを表示領域の動きに反映させる。実際にはその間のy座標の値を所定時間おきに取得して、順次、表示領域の移動量を算出していく。第2タッチパッド16の座標系におけるy座標成分から画像平面の座標系における縦軸方向成分への変換は、表示画像の内容や、指の可変範囲と表示領域の縦軸方向の移動に許容される幅との対応などに応じて変換式を準備しておく。
【0039】
このようにすることで円弧を描くように接触点が移動しても、画面スクロールが縦軸方向に限定されるため、ユーザが意図しない斜め方向へ表示領域が移動してしまうのを防ぐことができる。この場合、斜めの軸方向や横軸方向へのスクロールは、必要に応じて、情報処理装置の前面10aに設けられた第1タッチパッド12に対する親指または人差し指による操作で実現できるようにしておく。例えば第1タッチパッド12は、接触点の移動をそのまま画面スクロールに反映させることにより全方向スクロールに対応させ、第2タッチパッド16は上記のとおり限定した方向のみのスクロールに対応させる。
【0040】
このようにすることで、大まかな移動を背面の第2タッチパッド16を用いて行い、詳細な位置合わせを第1タッチパッド12を用いて行う、といったように、ユーザは状況に応じて前面操作と背面操作を使い分けることができる。また第1タッチパッド12を用いた表示画面の拡大、縮小操作を受け付けて表示領域のサイズを調節できるようにしたうえ、第2タッチパッド16を用いたスクロール操作と組み合わせると、表示されている画像中の所望の領域へ効率的に画面を移動させることができる。
【0041】
例えば表示中のウェブページ内の記事が列組でレイアウトされている場合などは、第1タッチパッド12を用いて一つの列がちょうど画面に入るように拡大率を調整し、第2タッチパッド16を用いて当該列が進む方向に限定したスクロール操作を行う。このようにすると着目する列から逸脱することなく記事を読み進めたり所望の記事へ到達することが容易にできる。第1タッチパッド12を用いた拡大、縮小操作は、例えば、親指と人差し指など2本の指を同時に当該タッチパッドに接触させ、接触点の間隔を広げたり縮めたりするように指を動かすことによって行うことが考えられる。
【0042】
これらの態様のように双方で独立した操作を可能とした場合、前面操作を背面操作より優先させるなどのルールを設定しておく。これにより、前面操作中に、意図せず背面の第2タッチパッド16に接触した中指を移動させてしまった場合などによる誤動作を防止することができる。
【0043】
なお上記の説明は縦軸方向に限定した場合であるが、横軸方向に限定する場合も同様に、接触点の横軸方向成分の移動、すなわちx0からx1、x1からx2の移動のみを表示領域の動きに反映させる。第2タッチパッド16を用いたスクロールの方向を縦軸方向、横軸方向のどちらに限定するかは、画像の内容や機能などに応じて個別に設定し、変換規則として変換規則記憶部22に格納しておく。操作情報変換部20は当該変換規則に従い、接触点の縦軸方向成分または横軸方向成分のみを抽出して表示領域の移動量を算出し、情報処理部24に通知する。
【0044】
限定する方向はユーザによって可変としてもよい。例えば情報処理装置の前面10aに縦軸方向/横軸方向の切り替えスイッチを設けてもよいし、ディスプレイ14に表示する画像に切り替えのためのGUIを含めてもよい。この場合、切り替え操作は当然、情報処理装置の前面10a上にある親指または人差し指で行うことになる。一方、第2タッチパッド16への中指によるスクロール操作の初動の方向によってスクロールさせる軸を切り替えるようにしてもよい。
【0045】
図5は、スクロール操作の初動の方向によってスクロールの軸を決定する処理を説明するための図である。同図は図4と同様、第2タッチパッド16で覆われた情報処理装置の背面10cを示している。ここで中指が、第2タッチパッド16に接触していない状態から、接触点66に新規に触れ、それを始点としてスクロール操作が行われた場合、当該始点からの移動直後の移動方向に応じてスクロールの軸を縦または横に決定する。ここで「移動直後の移動方向」とは、始点から、所定の微少時間後の接触点までの移動ベクトルの方向であってよい。
【0046】
具体的には同図に示すように、新規に触れたときの接触点66を中心とした時計回りに、−45°以上45°未満を第I象限、45°以上135°未満を第II象限、135°以上225°未満を第III象限、225°以上315°未満を第IV象限とする。そして、接触点66からの移動直後の移動方向が、第I象限または第III象限内にあれば縦軸方向に限定し、第II象限または第IV象限内にあれば横軸方向に限定する。中指による背面操作であったとしても初動のわずかな動きであれば上記4象限のいずれかを狙って動かすことは容易である。
【0047】
ユーザは、このように初動によってスクロールの方向を限定した後は、接触を維持したまま上述のような大きな動きによりスクロール操作を行うことにより、初動を反映した軸方向に限定された画面スクロールを実現できる。なお画像の内容や実現する機能によっては、縦軸方向、横軸方向に限らず、所定の角度の斜めの軸方向にスクロールを限定するようにしてもよい。この場合、移動中の接触点の座標を、同じ座標系においてその移動の始点となった接触点を通る当該軸への正射影を求めることによって座標変換し、さらに画像の座標系へ変換することにより表示領域の移動量を求めればよい。この場合、図5に示した象限の数を増やすことにより、スクロールさせる軸の方向を初動の方向で切り替えることもできる。
【0048】
以上は主に、情報処理装置の背面10cの第2タッチパッド16に対する中指の操作を、前面10aの第1タッチパッドに対する親指や人差し指による操作とは独立して行う態様であった。一方、両操作を組み合わせることにより新たな操作を実現してもよい。図6は第2タッチパッド16に対する中指の操作と第1タッチパッド12に対する親指の操作を組み合わせる例を説明するための図である。
【0049】
同図上段は操作前後における中指および親指の様子を示しており、下段は各指の接触点のy座標成分の動きを表している。同図は理解を容易にするため操作前後の手84a、84bのみ示しているが、実際には親指と人差し指の下に情報処理装置10本体があり、中指はその背後にあるものとする。この例では、情報処理装置10をはさんで親指と中指をすれ違わせるように上下逆方向に移動させる操作を示している。
【0050】
具体的には、操作の初期状態の手84aにおいて、親指68aが第1タッチパッド12上の座標(xf0,yf0)に接触し、中指70aが第2タッチパッド16上の座標(xb0,yb0)に接触している。同図では両接触点が装置をはさんでほぼ対向する位置にあるが、親指68aの接触点が中指70aの接触点より下方にあるなど離れていてもよい。その状態から親指68aの接触点を上方へ、中指70bの接触点を下方へ移動させると、操作後の手84bに示すように親指68bと中指70bが交差した状態となる。
【0051】
このときの親指68bの接触点の座標が(xf1,yf1)、中指の接触点の座標が(xb1,yb1)であるとする。上述と同様に、各指の接触点の移動の縦方向成分のみを抽出すると、図の下段に示すように、親指の接触点(白抜きの円形)はyf0からyf1(yf0>yf1)へ、中指の接触点(黒い円形)はyb0からyb1(yb0<yb1)へ移動している。
【0052】
このように同一の軸上で逆方向の移動が親指および中指で同時になされた場合、どちらか一方の指のみでスクロールするより早い速度で、当該軸の方向に画面をスクロールさせる。あるいは同方向で表示中のページの端まで表示領域をジャンプさせる。スクロールやジャンプを軸の正方向または負方向のいずれとするかは、親指の動く方向によって決定するなどのルールをあらかじめ設定し、変換規則記憶部22に格納しておく。各指が同図に示したのと逆の動きであれば、スクロールやジャンプの方向は逆にする。
【0053】
図6で示した指の動きは、実際の紙などを指ではさんで素早く送ったり飛ばしたりする動きを想起させる。このような操作により、高速スクロールやページ端までのジャンプを直感的かつ自然な動作で実現できる。横軸方向のスクロールやジャンプも同様に行える。縦軸方向、横軸方向のどちらへ限定したスクロールとするかは、上述の背面操作のみの場合と同様、アプリケーションソフトウェアなどによって設定してもよいし、ユーザによって切り替え可能としてもよい。なお意図せずに指が触れてしまったことによる誤動作を防止するため、両指の接触点の移動速度、加速度、移動量などに対し設定した条件を満たしたときのみ操作がなされたと判断してもよい。
【0054】
そのほか、例えばパーソナルコンピュータに接続したマウス操作における左クリックを親指または人差し指の操作に、マウスの移動を中指の操作に対応づけることにより、マウスに対するのと同様の操作を、前面および背面のタッチパッドを利用して容易に行える。例えば、文書作成や表作成の機能を実現する際、文書内や表内の領域選択操作を行うGUIを画面内に表示しておく。
【0055】
そして第1タッチパッド12のうち当該GUI上の領域を親指で触れたまま、第2タッチパッド16に対し中指で画面スクロールの操作を行うと、スクロールによって出現した領域に選択範囲が広がるようにしてもよい。この場合もスクロールの軸を上述のように限定することで操作性が上がる。同様に、パーソナルコンピュータのキーボードにおけるシフトキーやコントロールキーのように、他のキーと同時に押下することを前提としたキーの役割を背面操作に対応づけ、それ以外のキーに対応づけた前面操作との同時操作により、キーボード入力と同様の操作を実現してもよい。
【0056】
次に、これまで述べた構成によって実現できる情報処理装置10の動作を説明する。図7はユーザのタッチ操作に応じて情報処理装置10が行う表示画像更新の処理手順を示すフローチャートである。この処理はユーザが情報処理装置10の起動スイッチ40をオンしたときなどに開始される。ユーザはさらに、情報処理装置10が提供する複数の機能や実行可能なアプリケーションからひとつを選択したり、処理対象となるコンテンツなどのファイルを選択したりしてもよい。また同図はタッチ操作に係る処理の手順を示しているが、情報処理装置10が実現する機能に応じた別の処理が並行して実施されていてよい。
【0057】
まず情報処理装置10の情報処理部24は、アプリケーションソフトウェアなどで設定されている、第1タッチパッド12および第2タッチパッド16に対する接触点の座標を実施すべき処理内容に変換するための変換規則を変換規則記憶部22に読み出す(S10)。このとき必要に応じて、情報処理に必要なデータをサーバや外部記憶装置などから取得しコンテンツデータ記憶部26に格納してもよい。そして情報処理部24は、画像生成部28、入出力制御部18を制御しながら、実現する機能に応じた初期画像をディスプレイ14に表示する(S12)。
【0058】
ユーザによるタッチ操作がない間はその状態で待機する(S14のN)。ユーザが第1タッチパッド12または第2タッチパッド16の少なくともいずれかに触れると(S14のY)、操作情報変換部20は入出力制御部18から接触点の座標に係る入力信号を受信する。このとき情報処理装置の前面10aに設けた第1タッチパッド12のみに対して操作がなされた場合は(S16のY)、接触点に対応するGUIに割り当てられた処理や画面の自由スクロール、拡大/縮小など、接触点やその移動パターンに割り当てられた処理を変換規則に基づき特定して情報処理部24へ通知することにより、情報処理部24が当該処理を実行する(S18)。
【0059】
一方、情報処理装置の前面10aおよび背面10cにそれぞれ設けた第1タッチパッド12および第2タッチパッド16の双方が同時に操作された場合は(S16のN、S20のY)、図6を参照して例示したように、接触点の移動態様の組み合わせに対応づけて設定された処理を特定し、情報処理部24へ通知することにより、情報処理部24が当該処理を実行する(S22)。また情報処理装置の背面10cに設けた第2タッチパッド16のみに対して操作がなされた場合は(S20のN)、接触点の移動のうち限定された軸方向の成分のみを抽出してスクロール量を算出し情報処理部24へ通知することにより、情報処理部24が当該スクロール処理を実行する(S24)。
【0060】
S18、S22、S24のいずれの場合においても、画像生成部28が情報処理の結果として新たな画像データを生成することにより、入出力制御部18の制御のもとディスプレイ14の表示画像が更新される(S26)。ユーザが表示を終了させる指示入力を行わない間は各タッチパッドに対する操作を待機したうえ(S28のN)、タッチ操作がなされた場合はそれに応じた情報処理および画面更新を繰り返す(S14〜S26)。そして表示を終了させる指示入力がなされたら処理を終了する(S28のY)。
【0061】
以上述べた本実施の形態によれば、携帯端末などユーザが把持して操作を行う、ディスプレイを備えた情報処理装置において、ディスプレイを前面としたときの背面側にタッチパッドを備える。そして当該背面に対する手指の接触点の移動のうち、あらかじめ設定された軸方向の移動量成分を逐次取得し、ディスプレイに表示した画面のスクロールに反映させる。これにより装置本体によって死角となる背面に対する操作であっても、ユーザが意図しない方向へのスクロールを防止できるため、自然な動きでの操作入力で背面を有効に活用することができる。
【0062】
ディスプレイ上に設けたタッチパッドに対する操作と上記の背面に対する操作とを使い分けることにより、サイズ上の制約が多い比較的小型の装置であっても、操作入力のバリエーションを増やすことができる。また前面に対する操作と背面に対する操作を同時に行ったときの操作の組み合わせに、実施すべき処理を対応づけることにより、操作入力のバリエーションを格段に増やすことができる。
【0063】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。上記実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0064】
例えば本実施の形態では情報処理装置10の前面のみ、ディスプレイ14を第1タッチパッドで覆う構成としていたが、背面にもディスプレイを設け、前面と同様の構成としてもよい。この場合、情報処理装置には図示しない加速度センサーなどを設けることにより、情報処理装置の動きからそれを操作するユーザがどちらの面に対峙しているかを特定し、その面を本実施の形態における「前面」と決めてもよい。あるいは前面および背面にそれぞれ図示しないカメラを設け、それらの画像を解析することによりユーザが対峙する面を判別してもよい。
【0065】
そしてユーザが対峙する面と逆側の、「背面」に相当する面に対するスクロール操作が行われた際は、「前面」に表示された画面のスクロール方向を所定の軸方向に限定する。このようにすることで、情報処理装置の両面にディスプレイを設けた場合であっても、本実施の形態と同様の効果が得られる。
【0066】
また本実施の形態における情報処理装置10は1枚の平板状の筐体を有していたが、複数の平板状の筐体を合体させた構成としてもよい。図8はそのような構成を有する情報処理装置の外観例を示しており、左が情報処理装置の前面100a、右が情報処理装置の背面100bである。この例の情報処理装置は、ディスプレイ114を設けた上側筐体102と、各種入力用ボタンを設けた下側筐体104が矢印Sの方向にスライド可能に構成される。同図は下側筐体104が引き出された状態を表しており、これを上側筐体102側へスライドさせることにより上側筐体102の背後に収納することができる。
【0067】
本実施の形態の情報処理装置10と同様、ディスプレイ114上にはガラスや透明樹脂で表面を覆った第1タッチパッド112を設ける。下側筐体104は、4方向の入力を受け付ける方向キー120、中心のパッドのうち押下する位置によって全方向の入力を受け付けるアナログパッド122a、122b、4種類のボタンに割り付けられた入力を受け付ける4種ボタン126を設ける。なお下側筐体104に設けるボタンはこれに限定されず、文字入力用キーや数字入力用キーなどでもよい。
【0068】
このような情報処理装置の場合、下側筐体104の背面を、筐体と同じ樹脂で覆われた第2タッチパッド116で構成する。このようにすることで、下側筐体104が引き出されているか収納されているかに関わらず、第2タッチパッド116に対する操作を本実施の形態における第2タッチパッド16と同様に行うことが可能となる。結果として、第1タッチパッド112に対する操作との使い分けが常時可能となり、本実施の形態と同様の効果を発揮できる。なお情報処理装置はこの他、2つの筐体をヒンジで合体させることにより折りたたみ可能な構成とし、ユーザが主に把持する下側の筐体背面に第2タッチパッドを設けるようにしてもよい。
【0069】
なお同図のような構成の情報処理装置において、画面のスクロール操作を左右のアナログパッド122a、122bでも行えるようにしてもよい。このとき、本実施の形態で説明した第1タッチパッドと第2タッチパッドの使い分けを、左のアナログパッド122a、右のアナログパッド122bに割り振るようにしてもよい。すなわち左のアナログパッド122aは、パッド中心から押下位置への方向に従って全方向の自由スクロールを受け付け、右のアナログパッド122bは、パッド中心から押下位置への方向のうちあらかじめ設定された軸方向の成分のみを抽出して当該軸方向のみへのスクロールを受け付ける。このようにすることで、スクロール操作を行う際の入力手段の選択肢が増え、ユーザが行いたい操作を行いたい方法で実現できる。
【符号の説明】
【0070】
10 情報処理装置、 12 第1タッチパッド、 14 ディスプレイ、 16 第2タッチパッド、 18 入出力制御部、 20 操作情報変換部、 22 変換規則記憶部、 24 情報処理部、 26 コンテンツデータ記憶部、 28 画像生成部、 30 バッファメモリ、 112 第1タッチパッド、 114 ディスプレイ、 116 第2タッチパッド、 122a アナログパッド、 122b アナログパッド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを本体前面に備えた情報処理装置であって、
本体背面に備えられユーザが接触した位置を接触点として検知する背面タッチパッドと、
あらかじめ設定した変換規則に従い、前記背面タッチパッドが検知した接触点の情報を、実施すべき処理内容の情報に変換する操作情報変換部と、
前記実施すべき処理内容を実施して前記ディスプレイの表示画面を更新する情報処理部と、
を備え、
前記操作情報変換部は、接触を維持したまま接触点が移動したとき、所定の軸方向の移動量成分を算出し、当該移動量成分に対応する移動量で、前記所定の軸方向に限定した画面スクロールを行う処理に変換することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記操作情報変換部は、接触点の移動が開始されたときの移動方向の角度が、あらかじめ設定した角度範囲のいずれに属するかを判定することにより、前記所定の軸方向を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ディスプレイを覆うように備えられユーザが接触した位置を接触点として検知する前面タッチパッドをさらに備え、
前記操作情報変換部はさらに、前記背面タッチパッドが検知した接触点の情報と、前記前面タッチパッドが検知した接触点の情報との組み合わせから、前記変換規則に従い、実施すべき処理内容の情報への変換を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記背面タッチパッドおよび前記前面タッチパッドの双方において、接触を維持したまま、前記所定の軸方向で逆向きとなるように接触点が移動したとき、前記操作情報変換部は、前記所定の軸方向で表示対象のページ端まで画面を移動させることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
ディスプレイを本体前面に備えた情報処理装置が、
本体背面に備えられた背面タッチパッドにおいてユーザが接触した位置を接触点として検知するステップと、
あらかじめ設定した変換規則に従い、検知した接触点の情報を、実施すべき処理内容の情報に変換するステップと、
前記実施すべき処理内容を実施して前記ディスプレイの表示画面を更新するステップと、
を含み、
前記実施すべき処理内容の情報に変換するステップは、接触を維持したまま接触点が移動したとき、所定の軸方向の移動量成分を算出し、当該移動量成分に対応する移動量で、前記所定の軸方向に限定した画面スクロールを行う処理に変換することを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
ディスプレイを本体前面に備えた装置に内蔵されたコンピュータに、
本体背面に備えられた背面タッチパッドにおけるユーザが接触した位置に係る接触点の情報を取得する機能と、
あらかじめ設定した変換規則に従い、取得した接触点の情報を、実施すべき処理内容の情報に変換する機能と、
前記実施すべき処理内容を実施して前記ディスプレイの表示画面を更新する機能と、
を実現させ、
前記実施すべき処理内容の情報に変換する機能は、接触を維持したまま接触点が移動したとき、所定の軸方向の移動量成分を算出し、当該移動量成分に対応する移動量で、前記所定の軸方向に限定した画面スクロールを行う処理に変換することを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項7】
ディスプレイを本体前面に備えた装置に内蔵されたコンピュータに、
本体背面に備えられた背面タッチパッドにおけるユーザが接触した位置に係る接触点の情報を取得する機能と、
あらかじめ設定した変換規則に従い、取得した接触点の情報を、実施すべき処理内容の情報に変換する機能と、
前記実施すべき処理内容を実施して前記ディスプレイの表示画面を更新する機能と、
を実現させ、
前記実施すべき処理内容の情報に変換する機能は、接触を維持したまま接触点が移動したとき、所定の軸方向の移動量成分を算出し、当該移動量成分に対応する移動量で、前記所定の軸方向に限定した画面スクロールを行う処理に変換することを特徴とするコンピュータプログラムを記録した記録媒体。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図8】
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