説明

情報処理装置とプログラム

【課題】 他の情報処理装置からその情報処理装置に接続された機器の機器情報を取得する際にその情報処理装置の処理負荷を軽減する。
【解決手段】 配信先検索部13が、通信部12によってリソース情報送信プログラムの配信先の情報処理装置2を検索し、配信部14が、通信部12によって配信先の情報処理装置2にリソース情報送信プログラムとそのインストーラを配信し、通信部12によって配信先の情報処理装置2から受信したリソース情報を記憶部11に記憶する。そして、エージェント決定処理部15が、最適エージェント決定処理で配信先の情報処理装置2のリソース情報に応じたエージェントを決定し、配信部14が、通信部12によって配信先の情報処理装置2に上記決定されたエージェントとインストーラを配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワークに接続された他の情報処理装置と通信可能なコンピュータ等の情報処理装置とその情報処理装置に実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ(情報処理装置)が、ファクシミリ装置、画像読取装置、プリンタ、複写機並びにそれらの機能を備えた複合機等の画像形成装置を含む機器と外部接続する方法は、次の2種類の外部接続方法が主流になっている。
1つは、ローカルエリアネットワーク(LAN)などのネットワークを介してネットワーク上のコンピュータ(情報処理装置)と接続する方法であり、もう1つは、USBなどのインタフェースによって情報処理装置とシリアル接続等で直接接続する方法である。
【0003】
従来、ネットワーク上から機器がローカル接続された情報処理装置を検索し、その情報処理装置に対してリモート操作が可能な場合、情報処理装置に対するリモート操作によって機器の機器情報を取得する機器管理装置(例えば、特許文献1参照)があった。
このように、機器を管理する情報処理装置上のアプリケーションと機器との間で情報のやりとりが必要になる場合がある。
しかし、上述の機器管理装置では、リモート操作が不可能な場合、機器の機器情報を取得することができない。
【0004】
ところで、上述のような情報処理装置では、シリアル接続した機器からとLAN接続した機器からとでは取れる情報の種類に差が生じてしまう。
そこで、情報処理装置のアプリケーションからLAN接続とシリアル接続の種類を問わずに取れる情報の差を埋めて機器の機器情報を取得し、複数の機器の機器情報を一括して管理する仕組が提案されている。
【0005】
その仕組とは、機器をシリアル接続する情報処理装置において動作させるエージェント(Agent)と呼ばれる独自プログラムをその情報処理装置に導入するものである。
そのエージェントとは、情報処理装置上で動作してシリアル接続した機器の機器情報を取得して外部の他の情報処理装置へ送信するためのプログラムである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の技術では、シリアル接続の機器が接続された情報処理装置が複数あった場合、その各情報処理装置に対して同じ内容のエージェントを一様にインストールする。
しかしながら、各情報処理装置はそれぞれ性能が一様でないことが多く、その場合、各情報処理装置で同じ内容のエージェントを動作させるとその動作や性能に不整合が生じるという問題があった。
【0007】
例えば、エージェントを動作させるにはリソースに余裕のない情報処理装置では、エージェントを動作させることによって処理負荷を増大させてしまい、その情報処理装置が担っている本来の処理動作に支障が出てしまう恐れがある。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、他の情報処理装置からその情報処理装置に接続された機器の機器情報を取得する際にその情報処理装置の処理負荷を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は上記の目的を達成するため、ネットワークに接続された他の情報処理装置と通信可能な情報処理装置であって、上記他の情報処理装置に上記他の情報処理装置のリソース情報を上記情報処理装置へ送信させる処理を行わせるリソース情報送信プログラムと、上記他の情報処理装置に上記他の情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を取得させる処理を行わせる複数種類の機器情報取得プログラムと、上記他の情報処理装置に上記リソース情報送信プログラム又は上記機器情報取得プログラムをインストールするための処理を行わせるインストールプログラムとを保有する保有手段と、上記他の情報処理装置に上記保有手段に保有された上記リソース情報送信プログラムと上記インストールプログラムを配信するリソース情報送信プログラム配信手段と、上記リソース情報送信プログラムと上記インストールプログラムの配信先の上記他の情報処理装置から上記他の情報処理装置のリソース情報を受信した場合、そのリソース情報に基づいてそのリソース情報の送信元の上記他の情報処理装置の処理能力を評価し、その評価に応じて上記保有手段に保有された各機器情報取得プログラムの中から上記リソース情報の送信元の上記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを決定するプログラム決定手段と、上記リソース情報の送信元の上記他の情報処理装置に上記保有手段に保有されている上記プログラム決定手段によって決定された機器情報取得プログラムと上記インストールプログラムを配信する機器情報取得プログラム配信手段を備えた情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
この発明による情報処理装置とプログラムは、他の情報処理装置からその情報処理装置に接続された機器の機器情報を取得する際にその情報処理装置の処理負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図2に示す機器管理サーバ装置、情報処理装置、画像形成装置、およびプロジェクタ装置の内部の概略構成例を示すブロック図である。
【図2】発明の一実施形態である機器管理システムの構成を示すブロック図である。
【図3】複数種類のエージェントのモジュールのパターンの一例を示す説明図である。
【図4】図1に示す機器管理サーバ装置のエージェント配信処理を示すフローチャート図である。
【図5】図1に示すエージェント決定処理部の最適エージェント決定処理の一例を示すフローチャート図である。
【図6】図1に示す機器管理サーバ装置のエージェント配信後の処理を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、発明の一実施形態である機器管理システムの構成を示すブロック図である。
この機器管理システムは、機器管理サーバ装置1がローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワーク6を介して情報処理装置2と画像形成装置5と通信可能に接続されている。また、情報処理装置2には、ローカルインタフェースであるUSB等のシリアルインタフェース7を介して画像形成装置3とプロジェクタ装置4が通信可能に接続されている。
【0012】
そして、この機器管理システムでは、機器管理サーバ装置1がネットワーク6を介して画像形成装置5から機器情報を取得し、また、情報処理装置2を介して画像形成装置3とプロジェクタ装置4の各機器情報を取得し、その各機器情報に基づいて画像形成装置3とプロジェクタ装置4と画像形成装置5の各機器の状態を管理する。
この機器管理システムでは、機器管理サーバ装置1は、ネットワーク6を介して情報処理装置2と画像形成装置5とを同等に検索ができ、情報処理装置2に接続された画像形成装置3とプロジェクタ装置4と画像形成装置5の状態把握が同等にできる。
すなわち、機器管理サーバ装置1は、ネットワーク6を介して情報処理装置2と画像形成装置5とを論理的に等価に接続している。
【0013】
なお、以降の説明を簡単にするため、ネットワーク6上には情報処理装置2と画像形成装置5を1台のみ図示し、その他の情報処理装置及び画像形成装置等の機器は図示を省略した。また、情報処理装置2には画像形成装置3とプロジェクタ装置4をそれぞれ1台ずつ接続した場合の構成例を示している。
しかし、ネットワーク6上には他にも多くの情報処理装置と、画像形成装置及びプロジェクタ装置等の機器が接続されていてもよい。
【0014】
また、情報処理装置2にも、さらに他の画像形成装置又はプロジェクタ装置等の機器が接続されていても良い。
さらに、この実施形態では、機器として画像形成装置とプロジェクタ装置を示したが、その他の機器、例えば、記憶装置を接続したシステム構成にしても良い。
また、この実施形態では、ネットワーク6とシリアルインタフェース7を有線にした場合を説明するが、それらを無線にした場合でも後述の説明と同様にして実施することができる。
【0015】
次に、上記機器管理サーバ装置1、上記情報処理装置2、上記画像形成装置3、および上記プロジェクタ装置4について、それぞれの内部構成の概略を説明する。
図1は、図2に示した機器管理サーバ装置1、情報処理装置2、画像形成装置3、およびプロジェクタ装置4の内部の概略構成例を示すブロック図である。
機器管理サーバ装置1は、ネットワーク6に接続された他の情報処理装置及び機器と通信可能なコンピュータ等の情報処理装置に相当し、制御部10、記憶部11および通信部12を備えている。
【0016】
記憶部11は、ハードディスク装置を含む記憶装置であり、この実施形態に係る情報として、エージェント、リソース情報送信プログラム、インストーラ、アンインストーラ、後述する最適エージェント決定処理に用いる各情報を含む各種の情報を記憶する。
上記エージェントとは、他の情報処理装置(この実施形態では情報処理装置2に相当する)にその情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器(この実施形態では情報処理装置2に接続された画像形成装置3とプロジェクタ装置4に相当する)の機器情報を取得させる処理を行わせる複数種類の機器情報取得プログラムからなる。
この各機器情報取得プログラムをモジュールと呼ぶ。
【0017】
また、上記リソース情報送信プログラムとは、他の情報処理装置にその情報処理装置のリソース情報を機器管理サーバ装置1へ送信させる処理を行わせるプログラムである。
さらに、上記インストーラとは、他の情報処理装置にリソース情報送信プログラム又はエージェントをインストールするための処理を行わせるインストールプログラムである。
【0018】
また、上記アンインストーラとは、他の情報処理装置にその情報処理装置にインストールされているリソース情報送信プログラム、エージェント及びインストールプログラムをその情報処理装置からアンインストールさせるための処理を行わせるアンインストールプログラムである。
さらに、上記最適エージェント決定処理に用いる各情報には、他の情報処理装置の処理能力の評価に応じた機器情報取得プログラムを定めた参照情報を含む。
すなわち、記憶部11は保有手段に相当する。
通信部12は、ネットワーク6を介して情報処理装置2と画像形成装置5と通信する。
【0019】
制御部10は、CPU、ROMおよびRAMを含むマイクロコンピュータによって実現され、機器管理サーバ装置1の全体の制御を司り、この実施形態に係る機能部として、配信先検索部13、配信部14、エージェント決定処理部15、および機器状態管理部16を備えている。
配信先検索部13は、ネットワーク6から上記リソース情報送信プログラムと上記インストーラを配信する他の情報処理装置(この実施形態では情報処理装置2)を通信部12によって検索する検索手段の機能を果す。
【0020】
配信部14は、配信先検索部13によって検索された他の情報処理装置に記憶部11に記憶(以下「保有」ともいう)された上記リソース情報送信プログラムと上記インストーラを通信部12によって配信するリソース情報送信プログラム配信手段の機能を果す。
また、配信部14は、リソース情報の送信元の情報処理装置に記憶部11に保有されているエージェント決定処理部15によって決定されたエージェントと上記インストーラを通信部12によって配信する機器情報取得プログラム配信手段の機能も果す。
【0021】
さらに、配信部14は、上記エージェントと上記インストーラの配信先の情報処理装置からその情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を受信した場合、上記エージェントと上記インストーラの配信先の情報処理装置に上記アンインストーラを通信部12によって配信するアンインストールプログラム配信手段の機能も果す。
【0022】
また、配信部14は、上記リソース情報送信プログラムと上記インストーラの配信先の情報処理装置からその情報処理装置のリソース情報を受信した場合、上記リソース情報送信プログラムと上記インストーラの配信先の情報処理装置に上記アンインストーラを通信部12によって配信するアンインストールプログラム配信手段の機能も果す。
【0023】
エージェント決定処理部15は、上記リソース情報送信プログラムと上記インストーラの配信先の他の情報処理装置からその情報処理装置のリソース情報を通信部12によって受信した場合、そのリソース情報に基づいてそのリソース情報の送信元の情報処理装置の処理能力を評価し、その評価に応じて記憶部11に保有されたエージェントのモジュールの中から上記リソース情報の送信元の情報処理装置に実行させるモジュールを決定するプログラム決定手段の機能を果す。
【0024】
また、エージェント決定処理部15は、リソース情報の送信元の情報処理装置に実行させるエージェントを、上記評価に応じて記憶部11に保有された複数の処理プログラム(モジュール)の中から複数種類を組み合わせて構成したエージェントに決定する手段の機能も果す。
さらに、エージェント決定処理部15は、リソース情報の送信元の情報処理装置に実行させるエージェントを、上記評価に応じて上記参照情報に定められたエージェントに決定する手段の機能も果す。
【0025】
機器状態管理部16は、ネットワーク6の情報処理装置2から送信される画像形成装置3およびプロジェクタ装置4の各機器情報と、ネットワーク6の画像形成装置5から取得したその画像形成装置5の機器情報とを記憶部11に記憶し、画像形成装置3、プロジェクタ装置4、および画像形成装置5の状態を一元管理する処理を行う。
【0026】
なお、この実施形態では、配信先検索部13によって検索した情報処理装置へリソース情報送信プログラムとインストーラを配信する場合を説明するが、予め登録した配信先に配信する場合には、配信先検索部13の機能部を設けなくても良く、その場合は、配信部14は、他の情報処理装置に記憶部11に記憶されたリソース情報送信プログラムとインストーラを配信するリソース情報送信プログラム配信手段の機能を果す。
この場合の配信部14では、予め登録した配信先がネットワーク6に接続されており、通信可能か否かをチェックした後に上記配信を行う機能を設けると良い。
【0027】
次に、情報処理装置2は、ネットワーク6に接続された機器管理サーバ装置1及びシリアルインタフェース7を介して接続した画像形成装置3とプロジェクタ装置4の機器と通信可能なコンピュータ等の情報処理装置に相当し、制御部20、記憶部21、通信部22、入力部23、および表示部24を備えている。
記憶部21は、機器管理サーバ装置1から配信されたエージェント、リソース情報送信プログラム、インストーラ、およびアンインストーラと、画像形成装置3に出力する画像データ、画像形成装置3から入力した画像データ、プロジェクタ装置4に映像を表示させる文書や画像のデータを含む各種のプログラムと情報を記憶するハードディスク装置等の記憶装置である。
【0028】
通信部22は、ネットワーク6を介して機器管理サーバ装置1と画像形成装置5と通信すると共に、シリアルインタフェース7を介して画像形成装置3とプロジェクタ装置4と通信する。
入力部23は、情報処理装置2の使用者が情報処理装置2に対して各種の操作情報を入力するためのキーボード等の入力装置である。
表示部24は、情報処理装置2の使用者に操作画面等の各種の情報を表示するディスプレイ装置である。
【0029】
制御部20は、上述と同じくCPU、ROMおよびRAMを含むマイクロコンピュータによって実現され、情報処理装置2の全体の制御を司り、画像形成装置3との間で画像データの入出力、プロジェクタ装置4に映写させる画像データの出力の制御を行う。
また、制御部20は、機器管理サーバ装置1から配信されたエージェント、リソース情報送信プログラム、インストーラ、アンインストーラを記憶部21に記憶し、そのインストーラを実行してリソース情報送信プログラム又はエージェントを自装置で実行可能にインストールする処理と、アンインストーラを実行して自装置にインストールしたリソース情報送信プログラム及びエージェントを自装置からアンインストールする処理を行う。
【0030】
さらに、制御部20は、自装置にリソース情報送信プログラムをインストールした場合、そのインストールによって実現される機能部のリソース情報送信部25が、自装置のリソース情報を収集し、その収集したリソース情報を通信部22によって機器管理サーバ装置1へ送信する処理を行う。
上記リソース情報には、情報処理装置2の性能を示す情報として、RAM容量、CPUクロック数、記憶部21の容量などの情報がある。
【0031】
また、制御部20は、自装置にエージェントをインストールした場合、そのインストールによって実現される機能部のエージェント実行部26が、画像形成装置3とプロジェクタ装置4の各機機情報を取得し、それらを一旦記憶部21に記憶した後、通信部22によって機器管理サーバ装置1へ送信する処理を行う。
【0032】
次に、画像形成装置3は、シリアルインタフェース7に接続された情報処理装置2と通信可能なプリンタ、複写機又は複合機であり、制御部30、記憶部31、通信部32、操作表示部33、および画像形成部34を備えている。
記憶部31は、情報処理装置2から通信部32によって受信した画像データ等の各種の情報を記憶する記憶装置である。
通信部32は、シリアルインタフェース7を介して情報処理装置2と通信する。
【0033】
操作表示部33は、画像形成装置3の使用者が画像形成装置3に対して各種の操作情報を入力する操作部と使用者に各種の操作画面等の情報を表示する表示部との機能を備えている。
画像形成部34は、情報処理装置2から通信部32によって受信した画像データを紙等の記録媒体に印刷し、原稿に記載された画像を読取り、その画像データを取得する。
【0034】
制御部30は、画像形成装置3の全体の制御を司り、印刷、画像読取等の制御と共に、情報処理装置2からの要求に応じて画像形成装置3の機器情報を情報処理装置2へ通信部32によって送信する処理も実行する。
この場合の機器情報には、画像形成装置3の提供する機能の情報(例えば、両面印刷の可否を示す情報)、オブション構成情報(例えば、両面ユニット、ソータの有無を示す情報)、動作設定情報(例えば、印刷可能な紙の種類)、デバイス情報等の情報がある。
【0035】
なお、上記画像形成装置5も、図示を省略するが、上記画像形成装置3と同様の内部構成を有しており、上記画像形成装置3とは、ネットワーク6を介して情報処理装置2と通信可能に接続されている点が異なるのみなので、その詳細な説明を省略する。
【0036】
次に、プロジェクタ装置4は、シリアルインタフェース7に接続された情報処理装置2と通信可能であり、制御部40、記憶部41、通信部42、操作部43、および画像投射部44を備えている。
記憶部41は、情報処理装置2から通信部42によって受信した画像データ等の各種の情報を記憶する記憶装置である。
通信部42は、シリアルインタフェース7を介して情報処理装置2と通信する。
操作部43は、プロジェクタ装置4の使用者がプロジェクタ装置4に対して各種の操作情報を入力する入力部である。
【0037】
画像投射部44は、情報処理装置2から受信した画像データに基づく静止画像又は動画の映像を投射する。
制御部40は、プロジェクタ装置4の全体の制御を司り、画像及び映像の投射処理の制御と共に、情報処理装置2からの要求に応じてプロジェクタ装置4の機器情報を情報処理装置2へ送信する処理も実行する。
この場合の機器情報には、プロジェクタ装置4の提供する機能の情報、オブション構成情報、動作設定情報、デバイス情報等の情報がある。
【0038】
次に、上記エージェントの内容の一例について説明する。
上記エージェントは、1つ又は複数の処理プログラムからなる。この各処理プログラムをモジュールと呼ぶ。
上記機器管理サーバ装置1の記憶部11には、上記情報処理装置2を含む他の情報処理装置の処理能力の評価に応じた複数種類のエージェントを記憶している。
図3は、複数種類のエージェントのモジュールのパターンの一例を示す説明図である。
図3の(a)〜(d)は、それぞれパターンA〜Dの各エージェントのモジュール構成の一例を示している。
【0039】
パターンAのエージェントは、図3の(a)に示すように、機器検索部50、機器状態取得部52、およびリソースモニタ53の各モジュールからなる。
また、パターンBのエージェントは、図3の(b)に示すように、機器検索部50およびリソースモニタ53の各モジュールからなる。
さらに、パターンCのエージェントは、図3の(c)に示すように、機器検索部50およびSNMP Trap エミュレータ51の各モジュールからなる。
さらにまた、パターンDのエージェントは、図3の(d)に示すように、機器検索部50、SNMP Trap エミュレータ51、機器状態取得部52、およびリソースモニタ53の各モジュールからなる。
【0040】
上記機器検索部50は、配信先の情報処理装置(情報処理装置2を含む)で実行されたときに、その情報処理装置にローカルインタフェースで接続された機器を検索させる処理を実行させるためのプログラムモジュールである。
また、SNMP Trap エミュレータ51は、配信先の情報処理装置で実行されたときに、その情報処理装置にSNMP Trapのシミュレーションを行わせる処理を実行させるためのプログラムモジュールである。
【0041】
さらに、機器状態取得部52は、配信先の情報処理装置で実行されたときに、その情報処理装置にその情報処理装置にローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を取得(収集)させ、その取得した機器情報を機器管理サーバ装置1へ送信させる処理を実行させるためのプログラムモジュールである。
さらにまた、リソースモニタ53は、配信先の情報処理装置で実行されたときに、その情報処理装置にその情報処理装置のリソース情報又はその情報処理装置にローカルインタフェースで接続された機器のリソース情報をモニタさせ、そのモニタしたリソース情報を機器管理サーバ装置1へ送信させる処理を実行させるためのプログラムモジュールである。
【0042】
次に、上記機器管理サーバ装置1のエージェント配信処理について説明する。
このエージェント配信処理を実行するタイミングは、例えば、予め設定した時間間隔で行うようにすると良い。また、機器管理サーバ装置1の管理者が指定したときに実行するようにしてもよい。
図4は、図1に示した機器管理サーバ装置1のエージェント配信処理を示すフローチャート図である。
【0043】
ステップ(図中「S」で示す)1では、制御部10の配信先検索部13が、通信部12によってリソース情報送信プログラムの配信先の情報処理装置を検索する処理を実行し、ステップ2へ進む。
ステップ2では、配信部14が、通信部12によって上記検索された配信先の情報処理装置にリソース情報送信プログラムとそのインストーラを配信し、ステップ3へ進む。
【0044】
例えば、情報処理装置2が検索された場合、情報処理装置2の制御部20は、上記インストーラを実行してリソース情報送信プログラムを自装置にインストールし、そのリソース情報送信プログラムを実行することによって実現される機能部であるリソース情報送信部25が自装置のリソース情報を機器管理サーバ装置1に送信する。
【0045】
ステップ3では、配信部14が、通信部12によって配信先の情報処理装置からリソース情報を受信したか否かを判断し、受信した場合(Yの場合)はステップ4へ進み、受信しなかった場合(Nの場合)はステップ6へ進む。
ステップ4では、配信部14が、通信部12によって配信先の情報処理装置から受信したリソース情報を記憶部11に記憶し、ステップ5へ進む。
【0046】
ステップ5では、配信部14が、通信部12によってリソース情報を取得した情報処理装置にリソース情報送信プログラムのアンインストーラを配信し、ステップ6へ進む。
例えば、リソース情報送信プログラムの配信先が情報処理装置2の場合、情報処理装置2の制御部20は、上記アンインストーラを実行して自装置にインストールしたリソース情報送信プログラムを自装置からアンインストールし、その後インストーラとアンインストーラも削除する。
【0047】
このようにして、リソース情報送信プログラムの配信先の情報処理装置からリソース情報を取得した後は、リソース情報送信プログラム及びインストーラをアンインストールさせるようにすれば、情報処理装置のリソース、この場合は特にストレージの容量を節約することができる。
【0048】
ステップ6では、配信部14が、全配信先の情報処理装置からリソース情報を受信したか否かを判断し、受信した場合(Yの場合)はステップ7へ進み、受信しなかった場合(Nの場合)はステップ3へ戻る。
ステップ7では、エージェント決定処理部15が、最適エージェント決定処理を実行し、ステップ8へ進む。
ステップ8では、配信部14が、通信部12によってリソース情報の取得先の情報処理装置に決定したエージェントとそのインストーラを配信し、この処理を終了する。
【0049】
例えば、情報処理装置2がエージェント及びインストーラの配信先の場合、情報処理装置2の制御部20は、上記インストーラを実行してエージェントを自装置にインストールし、そのエージェントを実行することによって実現される機能部であるエージェント実行部26が自装置にシリアルインタフェース7で接続された画像形成装置3及びプロジェクタ装置4の各機器情報を取得し、その各機器情報を機器管理サーバ装置1に送信する。
【0050】
このようにして、機器管理サーバ装置1は、ネットワーク6に接続された画像形成装置5を含む機器と同様に、ネットワーク6に接続されたローカルインタフェース7を介して画像形成装置3及びプロジェクタ装置4を接続する情報処理装置2から画像形成装置3及びプロジェクタ装置4の機器情報を取得する場合、情報処理装置2にインストールさせる機器情報の取得のためのプログラムであるエージェントの内容を、情報処理装置2のリソースの内容に応じて処理負荷が少ないものにするので、情報処理装置2の処理負荷を軽減することができる。
【0051】
次に、上記ステップ1のリソース情報送信プログラムの配信先の情報処理装置を検索する処理の一例を説明する。
配信先検索部13は、例えば、所定のIPアドレスの範囲を検索範囲として、pingコマンドにより、各IPアドレスで指定したネットワーク6上の情報処理装置からの応答を確認し、その確認結果に基づき、機器管理サーバ装置1と通信可能な情報処理装置を特定する。このようにして、図1の情報処理装置2を含むネットワーク6上の複数の情報処理装置を検索することができる。
【0052】
上記pingコマンドは、インターネットやイントラネットなどのTCP/IPネットワークを診断するプログラムであり、ネットワーク6に接続されているか否かを調べたいコンピュータのIPアドレスを指定すると、ICMP(Internet Control Message Protocol)を使って通常32バイト程度のデータを送信し、相手のコンピュータから返信があるか否か、返信がある場合はどのくらい時間がかかっているか、などのデータを基にネットワークを診断することができる。
【0053】
なお、上述の説明ではpingコマンドを用いて情報処理装置との通信可否を確認する方法について示したが、この方法に限定されるものではなく、機器管理サーバ装置1からネットワーク6上の情報処理装置との通信可否が確認できれば、どのようなネットワーク診断プログラムであっても良い。
【0054】
次に、上記ステップ7の最適エージェント決定処理の一例を説明する。
図5は、図1に示したエージェント決定処理部15の最適エージェント決定処理の一例を示すフローチャート図である。
図1のエージェント決定処理部15は、最適エージェント決定処理としてステップ11〜16の処理を実行する。
【0055】
ステップ11では、情報処理装置のリソース毎の許容値の情報を取得し、ステップ12へ進む。
例えば、エージェントの配信先として検索された情報処理装置がm(mは1以上の整数)台とする。
また、各情報処理装置において存在するリソースがn(nは1以上の整数)個あるものとする。
この場合、m台の情報処理装置からそれぞれ取得したリソース情報に基づいて、情報処理装置k(kは1以上の整数)に対するリソースi(iは1以上の整数)の「許容値」を、数1の行列Rikで表すことができる。
【0056】
ステップ12では、全モジュールのリソース毎の消費量の情報を取得し、ステップ13へ進む。
例えば、エージェントに含めることができるモジュールの種類がp(pは1以上の整数)個あるものとする。
この場合、上記取得した各消費量の情報に基づいて、エージェントに含めるモジュールj(jは1以上の整数)に対するリソースiの「消費量」を、数2の行列Xijで表すことができる。
【0057】
ステップ13では、モジュールの組み合わせパターンの情報を取得し、ステップ14へ進む。
例えば、モジュールの組み合わせパターンl(エル)を表すBoolean行列を、数3の行列Bjl(添字の「l」はアルファベットの小文字のエル)で表すことができる。
数3中のbpqのq(qは1以上の整数)は、数4のpのべき集合のBoolean行列である。
ただし、パターンl(エル、lは1以上の整数)は理論上pのべき集合であるが、モジュールの組み合わせが正確なべき集合である必要は無く、現実的に取り得る組み合わせを選定する。
【0058】
ステップ14では、モジュールの組み合わせパターン毎のリソースの消費量の情報を算出し、ステップ15へ進む。
例えば、数5の行列Yil(添字の「l」はアルファベットの小文字のエル)の演算を行うと、モジュールの組み合わせパターンl(エル)に対するリソース消費量Yを導出することができる。
ステップ15では、情報処理装置についてモジュールの組み合わせパターン毎のリソースの余剰量の情報を算出し、ステップ16へ進む。
例えば、情報処理装置kに対して、数6の行列Zil(添字の「l」はアルファベットの小文字のエル)の演算を行うと、情報処理装置kに対するリソース余剰量の組み合わせを算出することができる。
【0059】
ステップ16では、リソースの余剰量の情報と評価基準情報に基いて情報処理装置に配信するエージェントを決定し、この処理を終了する。
例えば、予め設定した適当な評価基準、例えば、リソース余剰量にマイナスの行列要素が無く、パターンl(エル)の総和が最小となるものとした場合、その評価基準を満たすモジュールの組み合わせパターンl(エル)のエージェントを、情報処理装置kに配信するエージェントに決定する。
【0060】
【数1】

【0061】
【数2】

【0062】
【数3】

【0063】
【数4】

【0064】
【数5】

【0065】
【数6】

【0066】
次に、上記最適エージェント決定処理の具体例を説明する。
上記数1の行列Rik値の一例を表1に示す。この表1のPC1の各値を上記情報処理装置2のリソース情報とする。
また、上記情報処理装置2について、上記数2の行列Xijの値の一例を表2に示す。
さらに、上記数3の行列Bjlの値の一例を表3に示す。
この表3のパターンA〜Dは、現実的に取り得る組み合わせパターンを選択したものである。すなわち、エージェントのモジュールの組み合わせの候補となるものである。
【0067】
表3中の「1」の値は該当するモジュールを選択することを示し、「0」は該当するモジュールを選択しないことを示す。例えば、パターンAについては、機器検索部が「1」、SNMP Trap エミュレータが「0」、機器状態取得部が「1」、リソースモニタ「1」であるから、機器検索部、機器状態取得部、及びリソースモニタの各モジュールからなるエージェントであることを示している。
そして、上記情報処理装置2について表2のxijの値と表3のbjlの値によってYilを計算する。
以下に、その計算結果を列挙する。
【0068】
il=Xij・Bjl、i=1〜3、j=1〜4、l(エル)=1〜4
11=x11・b11+x12・b21+x13・b31+x14・b41
=(10×1)+(5×0)+(20×1)+(20×1)=50
12=x11・b12+x12・b22+x13・b32+x14・b42
=(10×1)+(5×0)+(20×0)+(20×1)=30
13=x11・b13+x12・b23+x13・b33+x14・b43
=(10×1)+(5×1)+(20×0)+(20×0)=15
14=x11・b14+x12・b24+x13・b34+x14・b44
=(10×1)+(5×1)+(20×1)+(20×1)=55
【0069】
21=x21・b11+x22・b21+x23・b31+x24・b41
=(1×1)+(0.5×0)+(1×1)+(1×1)=3
22=x21・b12+x22・b22+x23・b32+x24・b42
=(1×1)+(0.5×0)+(1×0)+(1×1)=2
23=x21・b13+x22・b23+x23・b33+x24・b43
=(1×1)+(0.5×1)+(1×0)+(1×0)=1.5
24=x21・b14+x22・b24+x23・b34+x24・b44
=(1×1)+(0.5×1)+(1×1)+(1×1)=3.5
【0070】
31=x31・b11+x32・b21+x33・b31+x34・b41
=(30×1)+(20×0)+(40×1)+(30×1)=100
32=x31・b12+x32・b22+x33・b32+x34・b42
=(30×1)+(20×0)+(40×0)+(30×1)=60
33=x31・b13+x32・b23+x33・b33+x34・b43
=(30×1)+(20×1)+(40×0)+(30×0)=50
34=x31・b14+x32・b24+x33・b34+x34・b44
=(30×1)+(20×1)+(40×1)+(30×1)=120
上記計算結果をまとめると、表4に示すようになる。
【0071】
次に、上記情報処理装置2について、表1のPC1に示す各値と表4に示す各値とに基いて上記数6のZilを計算する。
以下に、その計算結果を列挙する。
【0072】
il=Rik−Yil、i=1〜3、k=1、l(エル)=1〜4
11=r11−Y11
=(256−50)=206
12=r11−Y12
=(256−30)=226
13=r11−Y13
=(256−15)=241
14=r11−Y14
=(256−55)=201
【0073】
21=r21−Y21
=(2.5−3)=−0.5
22=r21−Y22
=(2.5−2)=0.5
23=r21−Y23
=(2.5−1.5)=1
24=r21−Y24
=(2.5−3.5)=−1
【0074】
31=r31−Y31
=(500−100)=400
32=r31−Y32
=(500−60)=440
33=r31−Y33
=(500−50)=450
34=r31−Y34
=(500−120)=380
【0075】
上記計算結果をまとめると、表5に示すようになる。
ここで、予め設定した適当な評価基準、例えば、リソース余剰量にマイナスの行列要素が無く、CPUの余剰量が最も多いものとした場合、その評価基準を満たすモジュールの組み合わせパターンlのエージェントは、表5中で負でない要素を持つパターンBまたはCのうち、パターンCが該当するので、機器検索部、SNMP Trap エミュレータの各モジュールからなるパターンCのエージェントを選択する。
【0076】
なお、上述の評価基準は一例であり、RAMあるいはストレージの余剰量を優先するようにしてエージェントのパターンを決定するようにしても良い。
また、CPU、RAM又はストレージの複数の組み合わせで余剰量の最も多いエージェントのパターンを決定するようにしても良い。
さらに、上述のエージェント決定処理は一例であり、情報処理装置のリソース情報に基づいてその情報処理装置の処理能力を評価し、その評価に応じて情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを決定するアルゴリズムならば、上述とは異なる他の処理を用いて決定しても良い。
【0077】
【表1】

【0078】
【表2】

【0079】
【表3】

【0080】
【表4】

【0081】
【表5】

【0082】
次に、上記機器管理サーバ装置1のエージェント配信後の処理を説明する。
図6は、図1に示した機器管理サーバ装置1のエージェント配信後の処理を示すフローチャート図である。
機器管理サーバ装置1の制御部10は、上述のエージェント配信後、次のステップ21〜24の処理を実行し、エージェントの配信先の情報処理装置から機器情報を取得した後はエージェント及びインストーラをアンインストールさせる処理を実行する。
【0083】
ステップ21では、配信先の情報処理装置から機器情報を受信したか否かを判断し、受信した場合(Yの場合)はステップ22へ進み、受信しなかった場合(Nの場合)はステップ24へ進む。
ステップ22では、記憶部11に機器情報を記憶し、ステップ23へ進む。
ステップ23では、通信部12によって機器情報の取得先の情報処理装置にエージェントのアンインストーラを配信し、ステップ24へ進む。
【0084】
例えば、アンインストーラの配信先が情報処理装置2の場合、情報処理装置2の制御部20は、上記アンインストーラを実行して自装置にインストールしたエージェントを自装置からアンインストールし、その後インストーラとアンインストーラも削除する。
このようにして、エージェントの配信先の情報処理装置から機器情報を取得した後は、エージェント及びインストーラをアンインストールさせるようにすれば、情報処理装置のリソース、この場合は特にストレージの容量を節約することができる。
ステップ24では、全配信先の情報処理装置から機器情報を受信したか否かを判断し、受信しなかった場合(Nの場合)はステップ21へ戻り、受信した場合(Yの場合)はこの処理を終了する。
【0085】
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、各部の具体的な構成、処理の内容、データの形式等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
また、上述の実施形態では、この発明を機器管理サーバ装置に適用した例について説明した。
しかし、この発明は、ネットワークに接続された他の情報処理装置と通信可能にする機能を備えたものならば、任意の情報処理装置に適用可能である。
【0086】
さらに、この発明のプログラムは、コンピュータに各種デバイスを制御させ、上述した機器管理サーバ装置の各機能を実現させるためのプログラムとして構成することができる。
【0087】
すなわち、ネットワークに接続された他の情報処理装置と通信可能であり、上記他の情報処理装置にその上記他の情報処理装置のリソース情報を当該情報処理装置へ送信させる処理を行わせるリソース情報送信プログラムと、上記他の情報処理装置に上記他の情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を取得させる処理を行わせる複数種類の機器情報取得プログラムと、上記他の情報処理装置に上記リソース情報送信プログラム又は上記機器情報取得プログラムをインストールするための処理を行わせるインストールプログラムとを保有する保有手段を備えた情報処理装置を制御するコンピュータに、次のリソース情報送信プログラム配信手順とプログラム決定手順と機器情報取得プログラム配信手順とを実行させるためのプログラムにすることができる。
【0088】
上記リソース情報送信プログラム配信手順は、上記他の情報処理装置に上記保有手段に保有された上記リソース情報送信プログラムと上記インストールプログラムを配信する手順である。
また、プログラム決定手順は、上記リソース情報送信プログラムと上記インストールプログラムの配信先の上記他の情報処理装置から上記他の情報処理装置のリソース情報を受信した場合、そのリソース情報に基づいてそのリソース情報の送信元の上記他の情報処理装置の処理能力を評価し、その評価に応じて上記保有手段に保有された各機器情報取得プログラムの中から上記リソース情報の送信元の上記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを決定する手順である。
さらに、上記機器情報取得プログラム配信手順は、上記リソース情報の送信元の上記他の情報処理装置に上記保有手段に保有されている上記プログラム決定手順によって決定された機器情報取得プログラムと上記インストールプログラムを配信する手順である。
【0089】
また、上記プログラムに、コンピュータに、上記リソース情報の送信元の上記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを、上記評価に応じて上記保有手段に保有された複数の処理プログラムの中から複数種類を組み合わせて構成し機器情報取得プログラムに決定する手順を含めることもできる。
【0090】
さらに、上記保有手段に、上記他の情報処理装置にその情報処理装置にインストールされている上記機器情報取得プログラム及び上記インストールプログラムを上記他の情報処理装置からアンインストールさせるための処理を行わせるアンインストールプログラムを保有し、上記プログラムに、コンピュータに、上記機器情報取得プログラムと上記インストールプログラムの配信先の上記他の情報処理装置からその上記他の情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を受信した場合、上記機器情報取得プログラムと上記インストールプログラムの配信先の上記他の情報処理装置に上記アンインストールプログラムを配信するアンインストールプログラム配信手順を含めることもできる。
【0091】
また、上記保有手段に、上記他の情報処理装置の処理能力の評価に応じた機器情報取得プログラムを定めた参照情報を保有し、上記プログラムに、コンピュータに、上記リソース情報の送信元の上記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを、上記評価に応じて上記参照情報に定められた機器情報取得プログラムに決定する手順を含めることもできる。
【0092】
さらに、上記プログラムに、コンピュータに、上記ネットワークから上記リソース情報送信プログラムと上記インストールプログラムを配信する他の情報処理装置を検索する検索手順と、その検索手順によって検索された上記他の情報処理装置に上記保有手段に保有された上記リソース情報送信プログラムと上記インストールプログラムを配信する手順を含めることもできる。
【0093】
このようなプログラムは、予め機器管理サーバ装置のメモリに記憶させておく他、記録媒体であるCD、あるいはフレキシブルディスク、SRAM、EEPROM、メモリカード等の不揮発性記録媒体に記録したり、ネットワークを介してダウンロードできるようにしたりして提供することもできる。そして、そのプログラムをインストールしてCPUに実行させるか、CPUにメモリあるいはダウンロードサーバからこのプログラムを取得させて実行させることにより、上述した実施形態の機器管理サーバ装置の各機能を実現させることができる。
また、以上説明してきた実施形態の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0094】
1:機器管理サーバ装置 2:情報処理装置 3、5:画像形成装置 4:プロジェクタ装置 6:ネットワーク 7:シリアルインタフェース 10、20、30、40:制御部 11、21、31、41:記憶部 12、22、32、42:通信部 13:配信先検索部 14:配信部 15:エージェント決定処理部 16:機器状態管理部 23:入力部 24:表示部 25:リソース情報送信部 26:エージェント実行部 33:操作表示部 34:画像形成部 43:操作部 44:画像投射部 50:機器検索部 51:SNMP Trap エミュレータ 52:機器状態取得部 53:リソースモニタ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0095】
【特許文献1】特開2009−238203号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された他の情報処理装置と通信可能な情報処理装置であって、
前記他の情報処理装置に該他の情報処理装置のリソース情報を前記情報処理装置へ送信させる処理を行わせるリソース情報送信プログラムと、前記他の情報処理装置に該他の情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を取得させる処理を行わせる複数種類の機器情報取得プログラムと、前記他の情報処理装置に前記リソース情報送信プログラム又は前記機器情報取得プログラムをインストールするための処理を行わせるインストールプログラムとを保有する保有手段と、
前記他の情報処理装置に前記保有手段に保有された前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムを配信するリソース情報送信プログラム配信手段と、
前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムの配信先の前記他の情報処理装置から該他の情報処理装置のリソース情報を受信した場合、該リソース情報に基づいて該リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置の処理能力を評価し、該評価に応じて前記保有手段に保有された各機器情報取得プログラムの中から前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを決定するプログラム決定手段と、
前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に前記保有手段に保有されている前記プログラム決定手段によって決定された機器情報取得プログラムと前記インストールプログラムを配信する機器情報取得プログラム配信手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記プログラム決定手段は、前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを、前記評価に応じて前記保有手段に保有された複数の処理プログラムの中から複数種類を組み合わせて構成した機器情報取得プログラムに決定する手段を有することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記保有手段は、前記他の情報処理装置に該他の情報処理装置にインストールされている前記機器情報取得プログラム及び前記インストールプログラムを前記他の情報処理装置からアンインストールさせるための処理を行わせるアンインストールプログラムを保有し、
前記機器情報取得プログラムと前記インストールプログラムの配信先の前記他の情報処理装置から該他の情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を受信した場合、前記機器情報取得プログラムと前記インストールプログラムの配信先の前記他の情報処理装置に前記アンインストールプログラムを配信するアンインストールプログラム配信手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記保有手段は、前記他の情報処理装置の処理能力の評価に応じた機器情報取得プログラムを定めた参照情報を保有し、
前記プログラム決定手段は、前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを、前記評価に応じて前記参照情報に定められた機器情報取得プログラムに決定する手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ネットワークから前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムを配信する他の情報処理装置を検索する検索手段を備え、
前記リソース情報送信プログラム配信手段は、前記検索手段によって検索された前記他の情報処理装置に前記保有手段に保有された前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムを配信する手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
ネットワークに接続された他の情報処理装置と通信可能であり、前記他の情報処理装置に該他の情報処理装置のリソース情報を当該情報処理装置へ送信させる処理を行わせるリソース情報送信プログラムと、前記他の情報処理装置に該他の情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を取得させる処理を行わせる複数種類の機器情報取得プログラムと、前記他の情報処理装置に前記リソース情報送信プログラム又は前記機器情報取得プログラムをインストールするための処理を行わせるインストールプログラムとを保有する保有手段を備えた情報処理装置を制御するコンピュータに、
前記他の情報処理装置に前記保有手段に保有された前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムを配信するリソース情報送信プログラム配信手順と、
前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムの配信先の前記他の情報処理装置から該他の情報処理装置のリソース情報を受信した場合、該リソース情報に基づいて該リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置の処理能力を評価し、該評価に応じて前記保有手段に保有された各機器情報取得プログラムの中から前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを決定するプログラム決定手順と、
前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に前記保有手段に保有されている前記プログラム決定手順によって決定された機器情報取得プログラムと前記インストールプログラムを配信する機器情報取得プログラム配信手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを、前記評価に応じて前記保有手段に保有された複数の処理プログラムの中から複数種類を組み合わせて構成した機器情報取得プログラムに決定する手順を含めて実行させるための請求項6記載のプログラム。
【請求項8】
前記保有手段は、前記他の情報処理装置に該他の情報処理装置にインストールされている前記機器情報取得プログラム及び前記インストールプログラムを前記他の情報処理装置からアンインストールさせるための処理を行わせるアンインストールプログラムを保有し、
前記コンピュータに、前記機器情報取得プログラムと前記インストールプログラムの配信先の前記他の情報処理装置から該他の情報処理装置とローカルインタフェースで接続された機器の機器情報を受信した場合、前記機器情報取得プログラムと前記インストールプログラムの配信先の前記他の情報処理装置に前記アンインストールプログラムを配信するアンインストールプログラム配信手順を含めて実行させるための請求項6又は7記載のプログラム。
【請求項9】
前記保有手段は、前記他の情報処理装置の処理能力の評価に応じた機器情報取得プログラムを定めた参照情報を保有し、
前記コンピュータに、前記リソース情報の送信元の前記他の情報処理装置に実行させる機器情報取得プログラムを、前記評価に応じて前記参照情報に定められた機器情報取得プログラムに決定する手順を含めて実行させるための請求項6乃至8のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータに、前記ネットワークから前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムを配信する他の情報処理装置を検索する検索手順と、該検索手順によって検索された前記他の情報処理装置に前記保有手段に保有された前記リソース情報送信プログラムと前記インストールプログラムを配信する手順を含めて実行させるための請求項6乃至9のいずれか一項に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−89061(P2013−89061A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229461(P2011−229461)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】