情報処理装置及びプログラム
【課題】コード表示媒体を比較的容易に作成することができるようにする。
【解決手段】情報処理装置は、読出部とデータ生成部とデータ出力部とを備える。読出部は、情報出力装置の操作部に割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す（ステップＳ１）。データ生成部は、各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成する（ステップＳ２）。データ出力部は、印字データを出力部に出力する（ステップＳ３）。
【解決手段】情報処理装置は、読出部とデータ生成部とデータ出力部とを備える。読出部は、情報出力装置の操作部に割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す（ステップＳ１）。データ生成部は、各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成する（ステップＳ２）。データ出力部は、印字データを出力部に出力する（ステップＳ３）。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、スーパーマーケット等の店舗用の商品情報処理システムにおいて、例えばＰＯＳ端末を有する会計システムに前捌きシステムを盛り込んだものがある。前捌きシステムは、店舗の会計エリアに設置されたＰＯＳ端末による会計処理の前に、店員が携帯する携帯端末が店員の操作によって商品を登録し、この携帯端末で登録された商品のバーコードを印字した仮レシートをプリンタによって発行する（例えば、特許文献１参照）。商品の登録においては、商品に付されたバーコードをスキャナが読み込み、この読み込んだ商品コードに含まれる商品コードを用いて行うようになっている。
【０００３】
そして、客は、前捌きシステムによって発行された仮レシートを、店舗の会計場所でキャッシャに渡す。キャッシャは、仮レシートに印字されたバーコードをＰＯＳ端末に接続されたスキャナに読み取らせる。そして、ＰＯＳ端末が、スキャナによって読み取られたバーコードのデータに基づいて会計処理を実行する。
【０００４】
上述の前捌きシステムにおける商品の登録の際、ばら売り商品等のバーコードが付されていない商品の場合には、コード表示媒体としてのバーコードシートに表示されたバーコードをスキャナで読み取って商品を登録するということが行われる。
【０００５】
バーコードシートは、バーコードが付されていない複数の商品のバーコードを表示したものである。ここで、特許文献２には、バーコードシートの一例が開示されている。このようにバーコードシートを用いることにより、バーコードが付されていない商品であっても、容易に登録を行うことができるという利点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、バーコードシートの作成において、作成者は、商品のバーコードの情報をラベルプリンタに入力して、バーコードを表示したバーコードラベルをラベルプリンタに発行させて、このバーコードラベルをシートに貼り付けるという作業を行う必要がある。このようなバーコードシートの作成は、手間が掛かるという問題がある。
【０００７】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コード表示媒体を比較的容易に作成することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、を備える。
【０００９】
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、コード表示媒体を比較的容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】図１は、本発明の一実施の形態にかかる商品情報処理システムの概略構成を示す図である。
【図２】図２は、携帯端末を表面側から見て示す斜視図である。
【図３】図３は、携帯端末を裏面側から見て示す斜視図である。
【図４】図４は、携帯端末の概略構成を示す図である。
【図５】図５は、仮レシートを示す平面図である。
【図６】図６は、ＰＯＳ端末の概略構成を示す図である。
【図７】図７は、バーコードスキャナを示す斜視図である。
【図８】図８は、バーコードスキャナのディスプレイに表示された選択画面を示す図である。
【図９】図９は、ストアサーバの概略構成を示す図である。
【図１０】図１０は、ストアサーバのＣＰＵの機能構成を示す図である。
【図１１】図１１は、コードシートを示す図である。
【図１２】図１２は、ストアサーバのＣＰＵが行うバーコードシート発行処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下、図面を参照して、本発明にかかる情報処理装置及びプログラムの一実施の形態を詳細に説明する。
【００１３】
図１に示すように、商品情報処理システム１は、携帯端末１００、携帯プリンタ２００、決済装置３００、情報処理装置としてのストアサーバ４００、無線アクセスポイント５００及び出力部としてのプリンタ６００を備えている。決済装置３００、ストアサーバ４００、無線アクセスポイント５００及びプリンタ６００は、有線ＬＡＮ（Local Area Network）等の有線通信ネットワーク７００によって接続されている。また、携帯端末１００は、無線通信によって無線アクセスポイント５００や携帯プリンタ２００に接続する。ここで、本実施の形態では、携帯端末１００、携帯プリンタ２００及びストアサーバ４００が、前捌きシステムを構成している。
【００１４】
この商品情報処理システム１は、前捌き処理を行う店舗に設置される。商品情報処理システム１は、決済装置３００における商品の決済の前に、決済待ちをしている客の商品を店員が操作する携帯端末１００によって登録し、その登録した商品の情報を表示した仮レシート８００（図５参照）を携帯プリンタ２００によって発行する。そして、客は、決済の際に、仮レシート８００をキャッシャに渡す。仮レシート８００を受け取ったキャッシャは、仮レシート８００に表示された商品の情報を決済装置３００に入力する操作を行う。これにより、決済装置３００が商品の決済を行う。
【００１５】
以下、商品情報処理システム１の各部を詳細に説明する。
【００１６】
携帯端末１００は、店舗の店員等に操作される携帯型の情報処理端末でありコンピュータとして構成されている。携帯端末１００は、図２及び図３に示すように、外形が概略直方体に形成されており、当該携帯端末１００を携帯した店員が片手で操作できるように構成されている。携帯端末１００は、筐体１０１の正面に、例えば液晶ディスプレイ等のディスプレイ１０２とキー部１０３とを有し、筐体１０１の裏面に、第１の読取部であるスキャナ１０４とバッテリ１０５とを有する。筐体１０１の裏面には、スキャナ１０４のコード読取口１０６が形成されている。また、携帯端末１００は、筐体１０１の左右両側面の略中央部に、トリガスイッチ１０８，１０９を有している。これらのトリガスイッチ１０８，１０９は、スキャナ１０４でバーコード等のコードシンボルを読取るときのトリガとなるものである。また、筐体１０１の左側面の下部には、第１の無線通信インタフェース１１０（図４参照）の投受光窓１１１が形成されている。
【００１７】
バッテリ１０５は、筐体１０１の裏面下部に着脱自在に装着されている。バッテリ１０５は、筐体１０１の右側面の下部に設けられたリリーススイッチ１１２が操作されることで、筐体１０１から取り外しされる。携帯端末１００は、バッテリ１０５の電力によって動作する。
【００１８】
キー部１０３は、「０」〜「９」の値数キーや小数点キーを含むテンキー、エンターキー、バックスペースキー、クリアキー、シフトキー、電源キー、第１のマジックキー、第２のマジックキーを有する。
【００１９】
スキャナ１０４は、商品に付されたバーコードを光学的に読み取る。ここで、各商品には、商品識別情報としての商品コードが設定されており、各商品には、バーコードの形態で商品コードが付されている。
【００２０】
また、携帯端末１００は、図４に示すように、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１２１、ＲＯＭ（Read Only Memory）１２２、ＲＡＭ（Random Access Memory）１２３及び日時を計時する時計部１２４を有する。これらのＣＰＵ１２１、ＲＯＭ１２２、ＲＡＭ１２３、時計部１２４は、アドレスバス、データバス等のバスライン１２９を介して接続されて、制御部を構成している。
【００２１】
ＣＰＵ１２１は、ＲＯＭ１２２に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、携帯端末１００を制御する。ＲＯＭ１２２は、ＣＰＵ１２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。ＲＡＭ１２３は、ＣＰＵ１２１が実行する各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶する。ＲＡＭ１２３は、バッテリ１０５によって電源がバックアップされており、電源オフ時にも記憶したデータが保持されるようになっている。
【００２２】
また、携帯端末１００は、スキャナコントローラ１２５、ディスプレイコントローラ１２６、キーコントローラ１２７、第１の無線通信インタフェース（図面ではＩ／Ｆ）１１０、第２の無線通信インタフェース（図面ではＩ／Ｆ）１２８を有する。これらのスキャナコントローラ１２５、ディスプレイコントローラ１２６、キーコントローラ１２７、第１の無線通信インタフェース１１０、第２の無線通信インタフェース１２８は、バスライン１２９によってＣＰＵ１２１に接続されている。
【００２３】
スキャナコントローラ１２５は、スキャナ１０４で読み取られたデータの信号を取込んでＣＰＵ１２１に入力する。ディスプレイコントローラ１２６は、ディスプレイ１０２の駆動を制御してＣＰＵ１２１から与えられる表示データに対応した文字等を表示させる。キーコントローラ１２７は、キー部１０３やトリガスイッチ１０８，１０９から出力される信号を取込んでＣＰＵ１２１に通知する。
【００２４】
第１の無線通信インタフェース１１０は、携帯プリンタ２００との無線データ通信を制御する。携帯端末１００と携帯プリンタ２００との間の無線通信は、電波、光、赤外線、超音波、近接無線通信（例えば、Bluetooth（登録商標））などであってよく、本実施の形態では、赤外線を用いて行うものとする。
【００２５】
第２の無線通信インタフェース１２８は、無線アクセスポイント５００との無線データ通信を制御する。携帯端末１００は、第１の無線通信インタフェース１１０によって、無線アクセスポイント５００を介してストアサーバ４００等の他の機器とデータ通信を行う。ここで、携帯端末１００と無線アクセスポイント５００とは、本実施の形態では、無線ＬＡＮ方式を用いた無線ＬＡＮシステムを構成している。
【００２６】
携帯プリンタ２００は、情報を表示した情報表示媒体として例えば仮レシート８００（図５）を発行する。携帯プリンタ２００は、例えば、用紙としてロール状に巻回されたロール紙を用いるラインサーマル式のプリンタである。携帯プリンタ２００は、ロール状に巻回されたロール紙を引き出しつつそのロール紙に情報を印字して仮レシート８００を生成し、ロール紙からその仮レシート８００を切断して仮レシート８００を発行する。携帯プリンタ２００は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを有する制御部（図示せず）と、この制御部に接続された無線通信インタフェース（図示せず）とを有しており、無線通信インタフェースによって携帯端末１００と無線データ通信を行う。
【００２７】
決済装置３００は、図１に示すように、コンピュータとしてのＰＯＳ（Point of Sales：販売時点管理）端末３０１と、ＰＯＳ端末３０１に接続された情報出力装置としてのバーコードスキャナ３０２と、ＰＯＳ端末３０１に接続されたＣＣＤ（Charge Coupled Device）スキャナ３０３と、を有している。
【００２８】
ＰＯＳ端末３０１は、図６に示すように、ＣＰＵ３２１、ＲＯＭ３２２、ＲＡＭ３２３、時計部３２４、Ｉ／Ｏ（Input/Output）ポート３２５、ネットワークインタフェース３２６、キーボードコントローラ３２７、タッチパネルコントローラ３２８、ディスプレイコントローラ３２９、プリンタコントローラ３３０、スキャナコントローラ３３１，３３２及び記憶装置コントローラ３３３を備えている。これらは、アドレスバス、データバス等のバスライン３３４を介して接続されている。
【００２９】
ＣＰＵ３２１は、ＲＯＭ３２２に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、ＰＯＳ端末３０１を制御する。ＲＯＭ３２２は、ＣＰＵ３２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。ＲＡＭ３２３は、ＣＰＵ３２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。
【００３０】
また、時計部３２４は、現在の日時を計時する。ネットワークインタフェース３２６は、有線通信ネットワーク７００等を通じて接続される他の装置とのデータ通信を制御する。Ｉ／Ｏポート３２５は、モードスイッチ３４２からのモード選択信号を入力するとともにドロワ（図示せず）の引出しを自動開放させるドロワ開放装置３３５に駆動信号を出力する。キーボードコントローラ３２７は、キーボード３３６から操作キーに対応したキー信号を取込んでＣＰＵ３２１に通知する。タッチパネルコントローラ３２８は、客用のタッチパネル付きディスプレイ３３７の駆動を制御してＣＰＵ３２１から供給される表示データに対応した文字等をカラー表示させるとともに、ディスプレイ３３７の画面に取り付けられたタッチパネルセンサ３３８からの信号を取込んでＣＰＵ３２１に通知する。ディスプレイコントローラ３２９は、オペレータ用のディスプレイ３３９の駆動を制御してＣＰＵ３２１から与えられる表示データに対応した文字等をカラー表示させる。プリンタコントローラ３３０は、レシート／ジャーナル（図面ではＲ／Ｊ）プリンタ３４０の駆動を制御してＣＰＵ３２１から供給される印字データをもとにレシート印字及びジャーナル印字を行わせる。スキャナコントローラ３３１は、バーコードスキャナ３０２で読み取られたデータの信号を取込んでＣＰＵ３２１に入力する。スキャナコントローラ３３２は、ＣＣＤスキャナ３０３で読み取られたデータの信号を取込んでＣＰＵ３２１に入力する。記憶装置コントローラ３３３は、ＣＰＵ３２１からの指示信号に基づいて記憶装置３４１に対するデータの書き込みおよび読み出しを制御する。
【００３１】
記憶装置３４１は、例えばハードディスクドライブ装置等から構成されており、ＣＰＵ３２１を動作させるプログラム等を格納している。記憶装置３４１は、商品の各種情報を示す商品データを記憶する商品情報記憶部３４１ａを含んでいる。商品情報記憶部３４１ａに記憶される商品データは、後述するストアサーバ４００に記憶されたものの複製であり、商品の商品コード、商品名、単価等を含んでいる。
【００３２】
バーコードスキャナ３０２は、縦型スキャナである。バーコードスキャナ３０２は、図７に示すように、商品に付されたコードシンボルであるバーコードを光学的に読み取るスキャナ部３５１と、タッチパネルが表示画面上に配置されたディスプレイ３５２と、キーボード３５３と、を有する。
【００３３】
また、バーコードスキャナ３０２は、例えばＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭを有するコンピュータ構成の制御部（図示せず）と記憶装置とを有し、制御部がバーコードスキャナ３０２を制御する。
【００３４】
バーコードスキャナ３０２の制御部は、ディスプレイ３５２に、図８に示すような選択画面３６０を表示する。選択画面３６０は、選択操作を受ける操作部としての複数のプリセットボタン３６０ａを含む。プリセットボタン３６０ａは、タッチパネルを介して操作者に選択操作される。プリセットボタン３６０ａは、マトリックス状に配置されている。プリセットボタン３６０ａとしては、商品（例えば「アボガド」、「オレンジ １個」）を表示したプリセットボタン３６０ａや、商品に対する値引き（例えば、「１０％引き」、「２００円引き」）を表示したプリセットボタン３６０ａ等がある。これらの各プリセットボタン３６０ａには、割当情報が割り当てられている。例えば、商品を表示したプリセットボタン３６０ａには、表示した商品の商品識別情報である商品コードが割り当てられている。また、商品に対する値引きを表示したプリセットボタン３６０ａには、表示した値引き情報の識別情報である値引き識別情報が割り当てられている。割当情報は、バーコードスキャナ３０２の記憶装置に記憶された操作部情報に含まれている。
操作部情報は、プリセットボタン３６０ａの識別情報（例えば番号）、プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａの位置情報等を含む。プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａ等は、対応するプリセットボタン３６０ａの識別情報に関連付けされている。割当情報は、例えば、商品識別情報である商品コードや値引き識別情報などである。この操作部情報は、後述するストアサーバ４００の操作部情報記憶部４３４ｂに記憶されたものの複製であり、ストアサーバ４００からバーコードスキャナ３０２に配信されたものである。
【００３５】
以上の構成のバーコードスキャナ３０２では、スキャナ部３５１で読み取ったバーコードの情報を制御部が外部装置であるＰＯＳ端末３０１へ出力する。また、バーコードスキャナ３０２では、制御部が、タッチパネルへのタッチによるプリセットボタン３６０ａに対する選択操作を、タッチパネルの出力信号により検出し、選択操作されたプリセットボタン３６０ａに関連付けされた割当情報を記憶装置から読み出してＰＯＳ端末３０１へ出力する。
【００３６】
ストアサーバ４００は、図９に示すように、ＣＰＵ４２１、ＲＯＭ４２２、ＲＡＭ４２３、時計部４２４、ネットワークインタフェース（図面ではＩ／Ｆ）４２５、キーボードコントローラ４２６、ディスプレイコントローラ４２７、プリンタコントローラ４２８、記憶装置コントローラ４２９を備えている。これらは、アドレスバス、データバス等のバスライン４３０を介して接続されている。
【００３７】
ＣＰＵ４２１は、ＲＯＭ４２２に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、ストアサーバ４００を制御する。ＲＯＭ４２２は、ＣＰＵ４２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。ＲＡＭ４２３は、ＣＰＵ４２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。
【００３８】
また、時計部４２４は、現在の日時を計時する。ネットワークインタフェース４２５は、有線通信ネットワーク７００等を通じて接続される他の装置とのデータ通信を制御する。ストアサーバ４００は、有線通信ネットワーク７００によって、携帯端末１００及び決済装置３００のＰＯＳ端末３０１とデータ通信可能となっている。キーボードコントローラ４２６は、キーボード４３１から操作キーに対応したキー信号を取込んでＣＰＵ４２１に通知する。ディスプレイコントローラ４２７は、ディスプレイ４３２の駆動を制御してＣＰＵ４２１から与えられる表示データに対応した文字等をカラー表示させる。プリンタコントローラ４２８は、プリンタ４３３の駆動を制御してＣＰＵ４２１から供給される印字データをもとに用紙に印字を行わせる。記憶装置コントローラ４２９は、ＣＰＵ４２１からの指示信号に基づいて記憶装置４３４に対するデータの書き込みおよび読み出しを制御する。
【００３９】
記憶装置４３４は、例えばハードディスクドライブ装置等から構成されており、ＣＰＵ４２１を動作させるプログラム等を格納している。記憶装置４３４は、商品の各種情報を示す商品データを記憶する商品情報記憶部４３４ａ、記憶部としての操作部情報記憶部４３４ｂを含んでいる。
【００４０】
商品情報記憶部４３４ａは、商品識別情報である商品コード（例えば、ＪＡＮコードやインストアコード）に関連付けして、商品の名称及び単価などの商品情報を記憶している。また、商品情報記憶部４３４ａは、値引き識別情報に関連付けして、値引き量（例えば、値引き額や値引き率）等を記憶している。
【００４１】
操作部情報記憶部４３４ｂは、操作部情報を記憶している。操作部情報は、プリセットボタン３６０ａの識別情報（例えば番号）、プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａの位置情報等を含む。プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａの位置情報等は、対応するプリセットボタン３６０ａの識別情報に関連付けされている。複数のプリセットボタン３６０ａの位置情報は、プリセットボタン３６０ａの配列情報を構成している。即ち、操作部情報は、プリセットボタン３６０ａの配列情報を含んでいる。割当情報は、例えば、商品識別情報である商品コードや値引き識別情報などであり、ストアサーバ４００が行うプリセットボタン設定処理によって書き換え可能に設定される。
【００４２】
プリセットボタン設定処理では、ストアサーバ４００は、所定の操作を受けて、ディスプレイ４３２にプリセットボタン設定画面（図示せず）を表示する。このプリセットボタン設定画面には、各プリセットボタン３６０ａの識別情報（本実施の形態では番号）毎に、割当情報の入力を受け付ける割当情報エリアが表示されている。ストアサーバ４００は、割当情報エリアに入力された情報を、対応するプリセットボタン３６０ａの識別情報に関連付けして操作部情報記憶部４３４ｂに格納することで、プリセットボタン設定情報を生成する。ストアサーバ４００は、生成したプリセットボタン設定情報をバーコードスキャナ３０２に送信する。上記の処理は、ＣＰＵ４２１が設定手段として動作して行うことで実行される。
【００４３】
無線アクセスポイント５００は、有線通信ネットワーク７００に接続された機器（例えばストアサーバ４００）と携帯端末１００とを接続するための無線通信装置であって、無線ＬＡＮ−有線ＬＡＮのプロトコル変換を行う。この無線アクセスポイント５００は、例えばＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを有する制御部とネットワークインタフェースと無線通信インタフェースとを有するコンピュータとして構成することができる。
【００４４】
プリンタ６００は、外部装置から受信した印字データを用いて、情報を印字した情報表示媒体であるシートを発行するものである。シートは、例えば図１１に示す、コード表示媒体としてのバーコードシート９００である。プリンタ６００は、サーマルプリンタやインクジェット式のプリンタ、トナーを用いた電子写真式のプリンタなどであって良い。
【００４５】
次に、商品情報処理システム１が行う各種の処理のうちバーコードシート発行処理、前捌き処理及び会計処理について説明する。
【００４６】
まずは、バーコードシート発行処理について説明する。このバーコードシート発行処理は、ストアサーバ４００が行う。ストアサーバ４００のＣＰＵ４２１は、プログラムに従うことにより、図１０に示すように、読出部４４１と、データ生成部４４２と、データ出力部４４３と、を機能部として実現する。
【００４７】
読出部４４１は、読出手段として機能するものであって、バーコードスキャナ３０２（のディスプレイ３５２）の複数のプリセットボタン３６０ａにそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部である操作部情報記憶部４３４ｂから読み出すものである。また、読出部４４１は、割当情報に関連する関連情報を商品情報記憶部４３４ａから読み出す。具体的には、読出部４４１は、割当情報である商品コードや値引き識別情報に関連して商品情報記憶部４３４ａに記憶された商品の名称や商品の単価、値引き量を読み出す。ここで、本実施の形態では、商品の名称、商品の単価、値引き量は、割当情報に関する関連情報であり、これらの関連情報を記憶した商品情報記憶部４３４ａが第２の記憶部として機能している。
【００４８】
データ生成部４４２は、データ生成手段として機能するものであって、複数のプリセットボタン３６０ａに割り当てられた各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルであるバーコード９００ｃを表示したバーコードシート９００の印字データを、生成するものである。データ生成部４４２は、割当情報をシンボル化してバーコードシート９００に表示するために、読出部４４１によって読み出された割当情報をコードシンボルデータに変換する。このとき、データ生成部４４２は、バーコードの形状等を規定するルールに基づいて、割当情報をコードシンボルデータに変換する。
【００４９】
ここで、バーコードシート９００は、図１１に示すように、プリセットボタン３６０ａに対応する複数のコード表示部９００ａを表示している。コード表示部９００ａは、矩形状の枠内に、バーコード９００ｃを含んでいる。そして、複数のコード表示部９００ａの配列は、これらのコード表示部９００ａと対応するプリセットボタン３６０ａの配列と同じである。即ち、複数のバーコード９００ｃの配列は、これらのバーコード９００ｃと対応する複数のプリセットボタン３６０ａの配列と同じである。
【００５０】
また、バーコードシート９００は、各バーコード９００ｃに対応する関連情報をバーコード９００ｃ毎に文字情報９００ｂで表示している。詳しくは、コード表示部９００ａに、当該コード表示部９００ａに含まれるバーコード９００ｃに関する関連情報が文字情報９００ｂ（例えば、「アボガド ９８」「グレープフルーツ 袋 ３８０」、「１０％引き」、「２００円引き」）で表示されている。ここで、「アボガド」「グレープフルーツ 袋」、「１０％引き」、「２００円引き」等の情報は、バーコード９００ｃが示す割当情報からすると、当該割当情報に付された名称である。つまり、本実施の形態では、文字情報９００ｂは、割当情報に付された名称を含んでいる。また、コード表示部９００ａが示す内容が商品の場合には、文字情報９００ｂには、その商品の単価９００ｄ（例えば「３８０」）が含まれる。
【００５１】
このようなバーコードシート９００は、商品識別情報である商品コードを示すバーコード９００ｃを有する。このバーコード９００ｃは、具体的には、「アボガド」等の商品を示すコード表示部９００ａに表示されたバーコードである。また、バーコードシート９００は、商品の値引き情報を示すバーコード９００ｃを有する。このバーコード９００ｃは、具体的には、「２００円引き」等の値引き情報を示すコード表示部９００ａに表示されたバーコード９００ｃである。
【００５２】
データ出力部４４３は、データ出力手段として機能するものであって、データ生成部４４２によって生成された印字データを出力部としてのプリンタ６００に出力するものである。これにより、プリンタ６００がバーコードシート９００を印字発行する。
【００５３】
次に、バーコードシート発行処理の流れを図１２に示すフローチャートに基づいて説明する。ストアサーバ４００は、この処理を、ディスプレイ４３２に表示したメニュー画面中のバーコード発行処理が、操作者の操作によるキーボード４３１によって選択されたときに行う。
【００５４】
ストアサーバ４００のＣＰＵ４２１は、まず、読出部４４１として動作して、バーコードスキャナ３０２のプリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、操作部情報記憶部４３４ｂから読み出す（ステップＳ１）。また、このステップＳ１では、読み出した割当情報に関する関連情報を、商品情報記憶部４３４ａから読み出す。次に、ＣＰＵ４２１は、データ生成部４４２として動作して、ステップＳ１で読み出した操作部情報を用いてバーコードシート９００の印字データを生成する（ステップＳ２）。次に、ＣＰＵ４２１は、データ出力部４４３として動作して、ステップＳ２で生成した印字データをプリンタ６００へ出力する（ステップＳ３）。そして、この印字データを受信したプリンタ６００は、印字データを用いてバーコードシート９００を印字発行する。
【００５５】
次に、前捌き処理を説明する。前捌き処理では、店員の操作によって、会計待ちの顧客が持っている商品に付された商品コードを携帯端末１００がスキャナ１０４によって読み取る。このとき、バーコードが付されていない商品や大型商品は、バーコードシート９００のバーコード９００ｃをスキャナ１０４によって読み取る。そして、携帯端末１００は、スキャナ１０４によって読み取った商品コードを含む商品情報を生成し、この商品情報をＲＡＭ１２３等の記憶部に記憶させることで、スキャナ１０４によって商品コードを読み取った商品を登録する。そして、携帯端末１００は、登録した商品の商品コードを全て含む登録商品特定情報を生成し、この登録情報商品特定情報を表示した仮レシート８００を携帯プリンタ２００に発行させる。ここで、本実施の形態では、図５に示すように、仮レシート８００において、登録商品特定情報は２次元コードの形態で示されている。
【００５６】
次に、会計処理を説明する。会計処理では、ＰＯＳ端末３０１が、ＣＣＤスキャナ３０３やバーコードスキャナ３０２から商品コードが入力された商品を登録する。詳しくは、ＰＯＳ端末３０１は、商品コードを受け付けた商品の商品情報（名称、単価等）を商品情報記憶部３４１ａから読み出して、読み出した商品情報を用いて、商品コード、商品名、単価を含む販売データを生成し、この販売データをＲＡＭ３２３等の記憶部に記憶させることで当該商品を登録する。ここで、ＣＣＤスキャナ３０３は、店員の操作によって、仮レシート８００に２次元コードの形態で表示された登録商品特定情報８００ｊを読み取り、読み取った情報をＰＯＳ端末３０１に入力する。また、バーコードスキャナ３０２は、携帯端末１００による登録がなされていない商品にバーコードの形態で表示された商品コードを、店員の操作によって読み取り、読み取った商品コードをＰＯＳ端末３０１に入力する。ここで、登録商品特定情報８００ｊに複数の商品コードが含まれる場合には、ＣＰＵ３２１は、各商品コード毎に商品データを生成して商品を登録する。
【００５７】
次に、ＰＯＳ端末３０１は、自機が登録した商品に対して決済を行う。詳しくは、ＰＯＳ端末３０１、キーボード３３６の締めキーが押下されると、登録した商品の合計売価を算出して、ディスプレイ３３７，３３９に表示させる。そして、ＰＯＳ端末３０１は、店員の操作によって、合計売価以上の預かり金額の入力がキーボード３３６によってなされると、その入力金額を受け入れることで商品の決済を行う。そして、ＰＯＳ端末３０１、販売データ等の含む所定内容を表示したレシートをレシート／ジャーナルプリンタ３４０によって発行する。また、ＰＯＳ端末３０１は、合計売価等により構成される一取引に係るジャーナルデータを生成し、生成したジャーナルデータをレシート／ジャーナルプリンタ３４０によってジャーナル用紙に記録するとともに、ドロワを開放する。
以上のように、ＰＯＳ端末３０１での会計処理の前に、店員が操作する携帯端末１００で商品を登録することで、ある客に対するＰＯＳ端末３０１での会計処理が行われている最中に、別の客の商品を携帯端末によって登録をすることができるので、会計処理を効率的に行うことができ、会計時間を短縮することができる。
【００５８】
以上説明したように、本実施の形態では、読出部４４１が操作部情報を操作部情報記憶部４３４ｂから読み出す。次に、データ生成部４４２が、バーコードシート９００の印字データを生成する。そして、データ出力部４４３がその印字データをプリンタ６００に出力する。したがって、印字データを受信したプリンタ６００にバーコードシート９００を発行させることができる。よって、操作部情報を流用してバーコードシート９００を作成することができるのでバーコードシート９００を作成するためだけにバーコードの入力をする作業が不要であるとともに、シートにバーコードシールを貼るという作業が不要である。よって、バーコードシート９００を比較的容易に作成することができる。このようなバーコードシート９００の発行は、例えばバーコードスキャナ３０２のプリセットボタン３６０ａの設定が新規にされた場合や変更された場合等に店舗で行われる。
【００５９】
ここで、店員は、決済装置３００での商品の登録作業を毎日のように行うと、使用するバーコードスキャナ３０２の各プリセットボタン３６０ａの位置を覚えることとなる。この点に着目して、本実施の形態では、上述の通り、バーコードシート９００において、プリセットボタン３６０ａに対応するバーコード９００ｃを含む複数のコード表示部９００ａを、プリセットボタン３６０ａの配列と同じにしてある。したがって、店員は、バーコードシート９００の中から所望のバーコード９００ｃを容易に見つけることができる。よって、店員は、バーコードシート９００を利用しての商品の登録などの作業を比較的短時間で行うことができるので、作業性の向上を実現することができる。
【００６０】
ここで、店舗では、バーコードが付されていない商品を新規に仕入れて販売する場合、店員が、ストアサーバ４００を操作して、プリセットボタン３６０ａの設定を行う。この際、上記の点からすると、店舗は、既に設定がされていて変更の必要がないプリセットボタン３６０ａの設定は変更しないという運用をとることで、バーコードシート９００を利用しての商品の登録などの作業の作業性をより一層向上させることができる。
【００６１】
また、本実施の形態では、バーコードシート９００は、各バーコード９００ｃに対応する関連情報をバーコード９００ｃ毎に文字情報９００ｂで表示している。したがって、操作者は、文字情報９００ｂを読むことでバーコード９００ｃに関する関連情報を得ることができる。
【００６２】
なお、本発明は、上記実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。例えば、情報出力装置は、情報が表示された複数のキーを有するキーボードであってもよい。この場合、キーボードのキーが選択操作を受ける複数の操作部に相当する。さらには、複数の操作部には、キーボードのキーと、上記実施の形態で説明したディスプレイに表示される操作部との両方が含まれていてもよい。
【００６３】
また、コード表示媒体が表示するコードシンボルは、バーコードに限るものではなく、２次元コード等であってもよい。
【００６４】
また、上記実施形態では、読出部とデータ生成部とデータ出力部とを備える情報処理装置をストアサーバに適用した例を説明したが、これに限るものではなく、読出部とデータ生成部とデータ出力部とを備える情報処理装置を、バーコードスキャナやＰＯＳ端末に適用してもよい。
【００６５】
また、上記実施形態では、出力部として、ストアサーバとは別体に設けられたプリンタを例に説明したが、これに限るものではなく、出力部としては、ストアサーバが備えるプリンタであってもよい。さらには、出力部としては、ディスプレイや情報記録媒体等であっても良い。
【００６６】
また、コード表示媒体は、シートに限るものではなく、印加される熱エネルギーに応じて情報の印字／消去を行えるリライト表示媒体によって形成されていてもよい。
【００６７】
また、上記実施の形態の携帯端末やＰＯＳ端末、ストアサーバ等で実行されるプログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでＣＤ−ＲＯＭ、フレキシブルディスク（ＦＤ）、ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【００６８】
また、上記実施の形態の携帯端末やＰＯＳ端末、ストアサーバ等で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の携帯端末やＰＯＳ端末、ストアサーバで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【００６９】
３６０ａ…プリセットボタン（操作部）
４００…ストアサーバ（情報処理装置）
４３４ａ…商品情報記憶部（第２の記憶部）
４３４ｂ…操作部情報記憶部（記憶部）
４４１…読出部（読出手段）
４４２…データ生成部（データ生成手段）
４４３…データ出力部（データ出力手段）
６００…プリンタ（出力部）
９００…バーコードシート（コード表示媒体）
９００ｂ…文字情報
９００ｃ…バーコード（コードシンボル）
【先行技術文献】
【特許文献】
【００７０】
【特許文献１】特許第３６３２０１９号公報
【特許文献２】特開平７−１７５８６３号公報
【技術分野】
【０００１】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、スーパーマーケット等の店舗用の商品情報処理システムにおいて、例えばＰＯＳ端末を有する会計システムに前捌きシステムを盛り込んだものがある。前捌きシステムは、店舗の会計エリアに設置されたＰＯＳ端末による会計処理の前に、店員が携帯する携帯端末が店員の操作によって商品を登録し、この携帯端末で登録された商品のバーコードを印字した仮レシートをプリンタによって発行する（例えば、特許文献１参照）。商品の登録においては、商品に付されたバーコードをスキャナが読み込み、この読み込んだ商品コードに含まれる商品コードを用いて行うようになっている。
【０００３】
そして、客は、前捌きシステムによって発行された仮レシートを、店舗の会計場所でキャッシャに渡す。キャッシャは、仮レシートに印字されたバーコードをＰＯＳ端末に接続されたスキャナに読み取らせる。そして、ＰＯＳ端末が、スキャナによって読み取られたバーコードのデータに基づいて会計処理を実行する。
【０００４】
上述の前捌きシステムにおける商品の登録の際、ばら売り商品等のバーコードが付されていない商品の場合には、コード表示媒体としてのバーコードシートに表示されたバーコードをスキャナで読み取って商品を登録するということが行われる。
【０００５】
バーコードシートは、バーコードが付されていない複数の商品のバーコードを表示したものである。ここで、特許文献２には、バーコードシートの一例が開示されている。このようにバーコードシートを用いることにより、バーコードが付されていない商品であっても、容易に登録を行うことができるという利点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、バーコードシートの作成において、作成者は、商品のバーコードの情報をラベルプリンタに入力して、バーコードを表示したバーコードラベルをラベルプリンタに発行させて、このバーコードラベルをシートに貼り付けるという作業を行う必要がある。このようなバーコードシートの作成は、手間が掛かるという問題がある。
【０００７】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コード表示媒体を比較的容易に作成することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、を備える。
【０００９】
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、コード表示媒体を比較的容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】図１は、本発明の一実施の形態にかかる商品情報処理システムの概略構成を示す図である。
【図２】図２は、携帯端末を表面側から見て示す斜視図である。
【図３】図３は、携帯端末を裏面側から見て示す斜視図である。
【図４】図４は、携帯端末の概略構成を示す図である。
【図５】図５は、仮レシートを示す平面図である。
【図６】図６は、ＰＯＳ端末の概略構成を示す図である。
【図７】図７は、バーコードスキャナを示す斜視図である。
【図８】図８は、バーコードスキャナのディスプレイに表示された選択画面を示す図である。
【図９】図９は、ストアサーバの概略構成を示す図である。
【図１０】図１０は、ストアサーバのＣＰＵの機能構成を示す図である。
【図１１】図１１は、コードシートを示す図である。
【図１２】図１２は、ストアサーバのＣＰＵが行うバーコードシート発行処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下、図面を参照して、本発明にかかる情報処理装置及びプログラムの一実施の形態を詳細に説明する。
【００１３】
図１に示すように、商品情報処理システム１は、携帯端末１００、携帯プリンタ２００、決済装置３００、情報処理装置としてのストアサーバ４００、無線アクセスポイント５００及び出力部としてのプリンタ６００を備えている。決済装置３００、ストアサーバ４００、無線アクセスポイント５００及びプリンタ６００は、有線ＬＡＮ（Local Area Network）等の有線通信ネットワーク７００によって接続されている。また、携帯端末１００は、無線通信によって無線アクセスポイント５００や携帯プリンタ２００に接続する。ここで、本実施の形態では、携帯端末１００、携帯プリンタ２００及びストアサーバ４００が、前捌きシステムを構成している。
【００１４】
この商品情報処理システム１は、前捌き処理を行う店舗に設置される。商品情報処理システム１は、決済装置３００における商品の決済の前に、決済待ちをしている客の商品を店員が操作する携帯端末１００によって登録し、その登録した商品の情報を表示した仮レシート８００（図５参照）を携帯プリンタ２００によって発行する。そして、客は、決済の際に、仮レシート８００をキャッシャに渡す。仮レシート８００を受け取ったキャッシャは、仮レシート８００に表示された商品の情報を決済装置３００に入力する操作を行う。これにより、決済装置３００が商品の決済を行う。
【００１５】
以下、商品情報処理システム１の各部を詳細に説明する。
【００１６】
携帯端末１００は、店舗の店員等に操作される携帯型の情報処理端末でありコンピュータとして構成されている。携帯端末１００は、図２及び図３に示すように、外形が概略直方体に形成されており、当該携帯端末１００を携帯した店員が片手で操作できるように構成されている。携帯端末１００は、筐体１０１の正面に、例えば液晶ディスプレイ等のディスプレイ１０２とキー部１０３とを有し、筐体１０１の裏面に、第１の読取部であるスキャナ１０４とバッテリ１０５とを有する。筐体１０１の裏面には、スキャナ１０４のコード読取口１０６が形成されている。また、携帯端末１００は、筐体１０１の左右両側面の略中央部に、トリガスイッチ１０８，１０９を有している。これらのトリガスイッチ１０８，１０９は、スキャナ１０４でバーコード等のコードシンボルを読取るときのトリガとなるものである。また、筐体１０１の左側面の下部には、第１の無線通信インタフェース１１０（図４参照）の投受光窓１１１が形成されている。
【００１７】
バッテリ１０５は、筐体１０１の裏面下部に着脱自在に装着されている。バッテリ１０５は、筐体１０１の右側面の下部に設けられたリリーススイッチ１１２が操作されることで、筐体１０１から取り外しされる。携帯端末１００は、バッテリ１０５の電力によって動作する。
【００１８】
キー部１０３は、「０」〜「９」の値数キーや小数点キーを含むテンキー、エンターキー、バックスペースキー、クリアキー、シフトキー、電源キー、第１のマジックキー、第２のマジックキーを有する。
【００１９】
スキャナ１０４は、商品に付されたバーコードを光学的に読み取る。ここで、各商品には、商品識別情報としての商品コードが設定されており、各商品には、バーコードの形態で商品コードが付されている。
【００２０】
また、携帯端末１００は、図４に示すように、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１２１、ＲＯＭ（Read Only Memory）１２２、ＲＡＭ（Random Access Memory）１２３及び日時を計時する時計部１２４を有する。これらのＣＰＵ１２１、ＲＯＭ１２２、ＲＡＭ１２３、時計部１２４は、アドレスバス、データバス等のバスライン１２９を介して接続されて、制御部を構成している。
【００２１】
ＣＰＵ１２１は、ＲＯＭ１２２に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、携帯端末１００を制御する。ＲＯＭ１２２は、ＣＰＵ１２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。ＲＡＭ１２３は、ＣＰＵ１２１が実行する各種プログラムを一時的に記憶したり各種データを書き換え自在に記憶する。ＲＡＭ１２３は、バッテリ１０５によって電源がバックアップされており、電源オフ時にも記憶したデータが保持されるようになっている。
【００２２】
また、携帯端末１００は、スキャナコントローラ１２５、ディスプレイコントローラ１２６、キーコントローラ１２７、第１の無線通信インタフェース（図面ではＩ／Ｆ）１１０、第２の無線通信インタフェース（図面ではＩ／Ｆ）１２８を有する。これらのスキャナコントローラ１２５、ディスプレイコントローラ１２６、キーコントローラ１２７、第１の無線通信インタフェース１１０、第２の無線通信インタフェース１２８は、バスライン１２９によってＣＰＵ１２１に接続されている。
【００２３】
スキャナコントローラ１２５は、スキャナ１０４で読み取られたデータの信号を取込んでＣＰＵ１２１に入力する。ディスプレイコントローラ１２６は、ディスプレイ１０２の駆動を制御してＣＰＵ１２１から与えられる表示データに対応した文字等を表示させる。キーコントローラ１２７は、キー部１０３やトリガスイッチ１０８，１０９から出力される信号を取込んでＣＰＵ１２１に通知する。
【００２４】
第１の無線通信インタフェース１１０は、携帯プリンタ２００との無線データ通信を制御する。携帯端末１００と携帯プリンタ２００との間の無線通信は、電波、光、赤外線、超音波、近接無線通信（例えば、Bluetooth（登録商標））などであってよく、本実施の形態では、赤外線を用いて行うものとする。
【００２５】
第２の無線通信インタフェース１２８は、無線アクセスポイント５００との無線データ通信を制御する。携帯端末１００は、第１の無線通信インタフェース１１０によって、無線アクセスポイント５００を介してストアサーバ４００等の他の機器とデータ通信を行う。ここで、携帯端末１００と無線アクセスポイント５００とは、本実施の形態では、無線ＬＡＮ方式を用いた無線ＬＡＮシステムを構成している。
【００２６】
携帯プリンタ２００は、情報を表示した情報表示媒体として例えば仮レシート８００（図５）を発行する。携帯プリンタ２００は、例えば、用紙としてロール状に巻回されたロール紙を用いるラインサーマル式のプリンタである。携帯プリンタ２００は、ロール状に巻回されたロール紙を引き出しつつそのロール紙に情報を印字して仮レシート８００を生成し、ロール紙からその仮レシート８００を切断して仮レシート８００を発行する。携帯プリンタ２００は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを有する制御部（図示せず）と、この制御部に接続された無線通信インタフェース（図示せず）とを有しており、無線通信インタフェースによって携帯端末１００と無線データ通信を行う。
【００２７】
決済装置３００は、図１に示すように、コンピュータとしてのＰＯＳ（Point of Sales：販売時点管理）端末３０１と、ＰＯＳ端末３０１に接続された情報出力装置としてのバーコードスキャナ３０２と、ＰＯＳ端末３０１に接続されたＣＣＤ（Charge Coupled Device）スキャナ３０３と、を有している。
【００２８】
ＰＯＳ端末３０１は、図６に示すように、ＣＰＵ３２１、ＲＯＭ３２２、ＲＡＭ３２３、時計部３２４、Ｉ／Ｏ（Input/Output）ポート３２５、ネットワークインタフェース３２６、キーボードコントローラ３２７、タッチパネルコントローラ３２８、ディスプレイコントローラ３２９、プリンタコントローラ３３０、スキャナコントローラ３３１，３３２及び記憶装置コントローラ３３３を備えている。これらは、アドレスバス、データバス等のバスライン３３４を介して接続されている。
【００２９】
ＣＰＵ３２１は、ＲＯＭ３２２に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、ＰＯＳ端末３０１を制御する。ＲＯＭ３２２は、ＣＰＵ３２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。ＲＡＭ３２３は、ＣＰＵ３２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。
【００３０】
また、時計部３２４は、現在の日時を計時する。ネットワークインタフェース３２６は、有線通信ネットワーク７００等を通じて接続される他の装置とのデータ通信を制御する。Ｉ／Ｏポート３２５は、モードスイッチ３４２からのモード選択信号を入力するとともにドロワ（図示せず）の引出しを自動開放させるドロワ開放装置３３５に駆動信号を出力する。キーボードコントローラ３２７は、キーボード３３６から操作キーに対応したキー信号を取込んでＣＰＵ３２１に通知する。タッチパネルコントローラ３２８は、客用のタッチパネル付きディスプレイ３３７の駆動を制御してＣＰＵ３２１から供給される表示データに対応した文字等をカラー表示させるとともに、ディスプレイ３３７の画面に取り付けられたタッチパネルセンサ３３８からの信号を取込んでＣＰＵ３２１に通知する。ディスプレイコントローラ３２９は、オペレータ用のディスプレイ３３９の駆動を制御してＣＰＵ３２１から与えられる表示データに対応した文字等をカラー表示させる。プリンタコントローラ３３０は、レシート／ジャーナル（図面ではＲ／Ｊ）プリンタ３４０の駆動を制御してＣＰＵ３２１から供給される印字データをもとにレシート印字及びジャーナル印字を行わせる。スキャナコントローラ３３１は、バーコードスキャナ３０２で読み取られたデータの信号を取込んでＣＰＵ３２１に入力する。スキャナコントローラ３３２は、ＣＣＤスキャナ３０３で読み取られたデータの信号を取込んでＣＰＵ３２１に入力する。記憶装置コントローラ３３３は、ＣＰＵ３２１からの指示信号に基づいて記憶装置３４１に対するデータの書き込みおよび読み出しを制御する。
【００３１】
記憶装置３４１は、例えばハードディスクドライブ装置等から構成されており、ＣＰＵ３２１を動作させるプログラム等を格納している。記憶装置３４１は、商品の各種情報を示す商品データを記憶する商品情報記憶部３４１ａを含んでいる。商品情報記憶部３４１ａに記憶される商品データは、後述するストアサーバ４００に記憶されたものの複製であり、商品の商品コード、商品名、単価等を含んでいる。
【００３２】
バーコードスキャナ３０２は、縦型スキャナである。バーコードスキャナ３０２は、図７に示すように、商品に付されたコードシンボルであるバーコードを光学的に読み取るスキャナ部３５１と、タッチパネルが表示画面上に配置されたディスプレイ３５２と、キーボード３５３と、を有する。
【００３３】
また、バーコードスキャナ３０２は、例えばＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭを有するコンピュータ構成の制御部（図示せず）と記憶装置とを有し、制御部がバーコードスキャナ３０２を制御する。
【００３４】
バーコードスキャナ３０２の制御部は、ディスプレイ３５２に、図８に示すような選択画面３６０を表示する。選択画面３６０は、選択操作を受ける操作部としての複数のプリセットボタン３６０ａを含む。プリセットボタン３６０ａは、タッチパネルを介して操作者に選択操作される。プリセットボタン３６０ａは、マトリックス状に配置されている。プリセットボタン３６０ａとしては、商品（例えば「アボガド」、「オレンジ １個」）を表示したプリセットボタン３６０ａや、商品に対する値引き（例えば、「１０％引き」、「２００円引き」）を表示したプリセットボタン３６０ａ等がある。これらの各プリセットボタン３６０ａには、割当情報が割り当てられている。例えば、商品を表示したプリセットボタン３６０ａには、表示した商品の商品識別情報である商品コードが割り当てられている。また、商品に対する値引きを表示したプリセットボタン３６０ａには、表示した値引き情報の識別情報である値引き識別情報が割り当てられている。割当情報は、バーコードスキャナ３０２の記憶装置に記憶された操作部情報に含まれている。
操作部情報は、プリセットボタン３６０ａの識別情報（例えば番号）、プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａの位置情報等を含む。プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａ等は、対応するプリセットボタン３６０ａの識別情報に関連付けされている。割当情報は、例えば、商品識別情報である商品コードや値引き識別情報などである。この操作部情報は、後述するストアサーバ４００の操作部情報記憶部４３４ｂに記憶されたものの複製であり、ストアサーバ４００からバーコードスキャナ３０２に配信されたものである。
【００３５】
以上の構成のバーコードスキャナ３０２では、スキャナ部３５１で読み取ったバーコードの情報を制御部が外部装置であるＰＯＳ端末３０１へ出力する。また、バーコードスキャナ３０２では、制御部が、タッチパネルへのタッチによるプリセットボタン３６０ａに対する選択操作を、タッチパネルの出力信号により検出し、選択操作されたプリセットボタン３６０ａに関連付けされた割当情報を記憶装置から読み出してＰＯＳ端末３０１へ出力する。
【００３６】
ストアサーバ４００は、図９に示すように、ＣＰＵ４２１、ＲＯＭ４２２、ＲＡＭ４２３、時計部４２４、ネットワークインタフェース（図面ではＩ／Ｆ）４２５、キーボードコントローラ４２６、ディスプレイコントローラ４２７、プリンタコントローラ４２８、記憶装置コントローラ４２９を備えている。これらは、アドレスバス、データバス等のバスライン４３０を介して接続されている。
【００３７】
ＣＰＵ４２１は、ＲＯＭ４２２に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、ストアサーバ４００を制御する。ＲＯＭ４２２は、ＣＰＵ４２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。ＲＡＭ４２３は、ＣＰＵ４２１が実行する各種プログラムや各種データを記憶する。
【００３８】
また、時計部４２４は、現在の日時を計時する。ネットワークインタフェース４２５は、有線通信ネットワーク７００等を通じて接続される他の装置とのデータ通信を制御する。ストアサーバ４００は、有線通信ネットワーク７００によって、携帯端末１００及び決済装置３００のＰＯＳ端末３０１とデータ通信可能となっている。キーボードコントローラ４２６は、キーボード４３１から操作キーに対応したキー信号を取込んでＣＰＵ４２１に通知する。ディスプレイコントローラ４２７は、ディスプレイ４３２の駆動を制御してＣＰＵ４２１から与えられる表示データに対応した文字等をカラー表示させる。プリンタコントローラ４２８は、プリンタ４３３の駆動を制御してＣＰＵ４２１から供給される印字データをもとに用紙に印字を行わせる。記憶装置コントローラ４２９は、ＣＰＵ４２１からの指示信号に基づいて記憶装置４３４に対するデータの書き込みおよび読み出しを制御する。
【００３９】
記憶装置４３４は、例えばハードディスクドライブ装置等から構成されており、ＣＰＵ４２１を動作させるプログラム等を格納している。記憶装置４３４は、商品の各種情報を示す商品データを記憶する商品情報記憶部４３４ａ、記憶部としての操作部情報記憶部４３４ｂを含んでいる。
【００４０】
商品情報記憶部４３４ａは、商品識別情報である商品コード（例えば、ＪＡＮコードやインストアコード）に関連付けして、商品の名称及び単価などの商品情報を記憶している。また、商品情報記憶部４３４ａは、値引き識別情報に関連付けして、値引き量（例えば、値引き額や値引き率）等を記憶している。
【００４１】
操作部情報記憶部４３４ｂは、操作部情報を記憶している。操作部情報は、プリセットボタン３６０ａの識別情報（例えば番号）、プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａの位置情報等を含む。プリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報及びプリセットボタン３６０ａの位置情報等は、対応するプリセットボタン３６０ａの識別情報に関連付けされている。複数のプリセットボタン３６０ａの位置情報は、プリセットボタン３６０ａの配列情報を構成している。即ち、操作部情報は、プリセットボタン３６０ａの配列情報を含んでいる。割当情報は、例えば、商品識別情報である商品コードや値引き識別情報などであり、ストアサーバ４００が行うプリセットボタン設定処理によって書き換え可能に設定される。
【００４２】
プリセットボタン設定処理では、ストアサーバ４００は、所定の操作を受けて、ディスプレイ４３２にプリセットボタン設定画面（図示せず）を表示する。このプリセットボタン設定画面には、各プリセットボタン３６０ａの識別情報（本実施の形態では番号）毎に、割当情報の入力を受け付ける割当情報エリアが表示されている。ストアサーバ４００は、割当情報エリアに入力された情報を、対応するプリセットボタン３６０ａの識別情報に関連付けして操作部情報記憶部４３４ｂに格納することで、プリセットボタン設定情報を生成する。ストアサーバ４００は、生成したプリセットボタン設定情報をバーコードスキャナ３０２に送信する。上記の処理は、ＣＰＵ４２１が設定手段として動作して行うことで実行される。
【００４３】
無線アクセスポイント５００は、有線通信ネットワーク７００に接続された機器（例えばストアサーバ４００）と携帯端末１００とを接続するための無線通信装置であって、無線ＬＡＮ−有線ＬＡＮのプロトコル変換を行う。この無線アクセスポイント５００は、例えばＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを有する制御部とネットワークインタフェースと無線通信インタフェースとを有するコンピュータとして構成することができる。
【００４４】
プリンタ６００は、外部装置から受信した印字データを用いて、情報を印字した情報表示媒体であるシートを発行するものである。シートは、例えば図１１に示す、コード表示媒体としてのバーコードシート９００である。プリンタ６００は、サーマルプリンタやインクジェット式のプリンタ、トナーを用いた電子写真式のプリンタなどであって良い。
【００４５】
次に、商品情報処理システム１が行う各種の処理のうちバーコードシート発行処理、前捌き処理及び会計処理について説明する。
【００４６】
まずは、バーコードシート発行処理について説明する。このバーコードシート発行処理は、ストアサーバ４００が行う。ストアサーバ４００のＣＰＵ４２１は、プログラムに従うことにより、図１０に示すように、読出部４４１と、データ生成部４４２と、データ出力部４４３と、を機能部として実現する。
【００４７】
読出部４４１は、読出手段として機能するものであって、バーコードスキャナ３０２（のディスプレイ３５２）の複数のプリセットボタン３６０ａにそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部である操作部情報記憶部４３４ｂから読み出すものである。また、読出部４４１は、割当情報に関連する関連情報を商品情報記憶部４３４ａから読み出す。具体的には、読出部４４１は、割当情報である商品コードや値引き識別情報に関連して商品情報記憶部４３４ａに記憶された商品の名称や商品の単価、値引き量を読み出す。ここで、本実施の形態では、商品の名称、商品の単価、値引き量は、割当情報に関する関連情報であり、これらの関連情報を記憶した商品情報記憶部４３４ａが第２の記憶部として機能している。
【００４８】
データ生成部４４２は、データ生成手段として機能するものであって、複数のプリセットボタン３６０ａに割り当てられた各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルであるバーコード９００ｃを表示したバーコードシート９００の印字データを、生成するものである。データ生成部４４２は、割当情報をシンボル化してバーコードシート９００に表示するために、読出部４４１によって読み出された割当情報をコードシンボルデータに変換する。このとき、データ生成部４４２は、バーコードの形状等を規定するルールに基づいて、割当情報をコードシンボルデータに変換する。
【００４９】
ここで、バーコードシート９００は、図１１に示すように、プリセットボタン３６０ａに対応する複数のコード表示部９００ａを表示している。コード表示部９００ａは、矩形状の枠内に、バーコード９００ｃを含んでいる。そして、複数のコード表示部９００ａの配列は、これらのコード表示部９００ａと対応するプリセットボタン３６０ａの配列と同じである。即ち、複数のバーコード９００ｃの配列は、これらのバーコード９００ｃと対応する複数のプリセットボタン３６０ａの配列と同じである。
【００５０】
また、バーコードシート９００は、各バーコード９００ｃに対応する関連情報をバーコード９００ｃ毎に文字情報９００ｂで表示している。詳しくは、コード表示部９００ａに、当該コード表示部９００ａに含まれるバーコード９００ｃに関する関連情報が文字情報９００ｂ（例えば、「アボガド ９８」「グレープフルーツ 袋 ３８０」、「１０％引き」、「２００円引き」）で表示されている。ここで、「アボガド」「グレープフルーツ 袋」、「１０％引き」、「２００円引き」等の情報は、バーコード９００ｃが示す割当情報からすると、当該割当情報に付された名称である。つまり、本実施の形態では、文字情報９００ｂは、割当情報に付された名称を含んでいる。また、コード表示部９００ａが示す内容が商品の場合には、文字情報９００ｂには、その商品の単価９００ｄ（例えば「３８０」）が含まれる。
【００５１】
このようなバーコードシート９００は、商品識別情報である商品コードを示すバーコード９００ｃを有する。このバーコード９００ｃは、具体的には、「アボガド」等の商品を示すコード表示部９００ａに表示されたバーコードである。また、バーコードシート９００は、商品の値引き情報を示すバーコード９００ｃを有する。このバーコード９００ｃは、具体的には、「２００円引き」等の値引き情報を示すコード表示部９００ａに表示されたバーコード９００ｃである。
【００５２】
データ出力部４４３は、データ出力手段として機能するものであって、データ生成部４４２によって生成された印字データを出力部としてのプリンタ６００に出力するものである。これにより、プリンタ６００がバーコードシート９００を印字発行する。
【００５３】
次に、バーコードシート発行処理の流れを図１２に示すフローチャートに基づいて説明する。ストアサーバ４００は、この処理を、ディスプレイ４３２に表示したメニュー画面中のバーコード発行処理が、操作者の操作によるキーボード４３１によって選択されたときに行う。
【００５４】
ストアサーバ４００のＣＰＵ４２１は、まず、読出部４４１として動作して、バーコードスキャナ３０２のプリセットボタン３６０ａに割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、操作部情報記憶部４３４ｂから読み出す（ステップＳ１）。また、このステップＳ１では、読み出した割当情報に関する関連情報を、商品情報記憶部４３４ａから読み出す。次に、ＣＰＵ４２１は、データ生成部４４２として動作して、ステップＳ１で読み出した操作部情報を用いてバーコードシート９００の印字データを生成する（ステップＳ２）。次に、ＣＰＵ４２１は、データ出力部４４３として動作して、ステップＳ２で生成した印字データをプリンタ６００へ出力する（ステップＳ３）。そして、この印字データを受信したプリンタ６００は、印字データを用いてバーコードシート９００を印字発行する。
【００５５】
次に、前捌き処理を説明する。前捌き処理では、店員の操作によって、会計待ちの顧客が持っている商品に付された商品コードを携帯端末１００がスキャナ１０４によって読み取る。このとき、バーコードが付されていない商品や大型商品は、バーコードシート９００のバーコード９００ｃをスキャナ１０４によって読み取る。そして、携帯端末１００は、スキャナ１０４によって読み取った商品コードを含む商品情報を生成し、この商品情報をＲＡＭ１２３等の記憶部に記憶させることで、スキャナ１０４によって商品コードを読み取った商品を登録する。そして、携帯端末１００は、登録した商品の商品コードを全て含む登録商品特定情報を生成し、この登録情報商品特定情報を表示した仮レシート８００を携帯プリンタ２００に発行させる。ここで、本実施の形態では、図５に示すように、仮レシート８００において、登録商品特定情報は２次元コードの形態で示されている。
【００５６】
次に、会計処理を説明する。会計処理では、ＰＯＳ端末３０１が、ＣＣＤスキャナ３０３やバーコードスキャナ３０２から商品コードが入力された商品を登録する。詳しくは、ＰＯＳ端末３０１は、商品コードを受け付けた商品の商品情報（名称、単価等）を商品情報記憶部３４１ａから読み出して、読み出した商品情報を用いて、商品コード、商品名、単価を含む販売データを生成し、この販売データをＲＡＭ３２３等の記憶部に記憶させることで当該商品を登録する。ここで、ＣＣＤスキャナ３０３は、店員の操作によって、仮レシート８００に２次元コードの形態で表示された登録商品特定情報８００ｊを読み取り、読み取った情報をＰＯＳ端末３０１に入力する。また、バーコードスキャナ３０２は、携帯端末１００による登録がなされていない商品にバーコードの形態で表示された商品コードを、店員の操作によって読み取り、読み取った商品コードをＰＯＳ端末３０１に入力する。ここで、登録商品特定情報８００ｊに複数の商品コードが含まれる場合には、ＣＰＵ３２１は、各商品コード毎に商品データを生成して商品を登録する。
【００５７】
次に、ＰＯＳ端末３０１は、自機が登録した商品に対して決済を行う。詳しくは、ＰＯＳ端末３０１、キーボード３３６の締めキーが押下されると、登録した商品の合計売価を算出して、ディスプレイ３３７，３３９に表示させる。そして、ＰＯＳ端末３０１は、店員の操作によって、合計売価以上の預かり金額の入力がキーボード３３６によってなされると、その入力金額を受け入れることで商品の決済を行う。そして、ＰＯＳ端末３０１、販売データ等の含む所定内容を表示したレシートをレシート／ジャーナルプリンタ３４０によって発行する。また、ＰＯＳ端末３０１は、合計売価等により構成される一取引に係るジャーナルデータを生成し、生成したジャーナルデータをレシート／ジャーナルプリンタ３４０によってジャーナル用紙に記録するとともに、ドロワを開放する。
以上のように、ＰＯＳ端末３０１での会計処理の前に、店員が操作する携帯端末１００で商品を登録することで、ある客に対するＰＯＳ端末３０１での会計処理が行われている最中に、別の客の商品を携帯端末によって登録をすることができるので、会計処理を効率的に行うことができ、会計時間を短縮することができる。
【００５８】
以上説明したように、本実施の形態では、読出部４４１が操作部情報を操作部情報記憶部４３４ｂから読み出す。次に、データ生成部４４２が、バーコードシート９００の印字データを生成する。そして、データ出力部４４３がその印字データをプリンタ６００に出力する。したがって、印字データを受信したプリンタ６００にバーコードシート９００を発行させることができる。よって、操作部情報を流用してバーコードシート９００を作成することができるのでバーコードシート９００を作成するためだけにバーコードの入力をする作業が不要であるとともに、シートにバーコードシールを貼るという作業が不要である。よって、バーコードシート９００を比較的容易に作成することができる。このようなバーコードシート９００の発行は、例えばバーコードスキャナ３０２のプリセットボタン３６０ａの設定が新規にされた場合や変更された場合等に店舗で行われる。
【００５９】
ここで、店員は、決済装置３００での商品の登録作業を毎日のように行うと、使用するバーコードスキャナ３０２の各プリセットボタン３６０ａの位置を覚えることとなる。この点に着目して、本実施の形態では、上述の通り、バーコードシート９００において、プリセットボタン３６０ａに対応するバーコード９００ｃを含む複数のコード表示部９００ａを、プリセットボタン３６０ａの配列と同じにしてある。したがって、店員は、バーコードシート９００の中から所望のバーコード９００ｃを容易に見つけることができる。よって、店員は、バーコードシート９００を利用しての商品の登録などの作業を比較的短時間で行うことができるので、作業性の向上を実現することができる。
【００６０】
ここで、店舗では、バーコードが付されていない商品を新規に仕入れて販売する場合、店員が、ストアサーバ４００を操作して、プリセットボタン３６０ａの設定を行う。この際、上記の点からすると、店舗は、既に設定がされていて変更の必要がないプリセットボタン３６０ａの設定は変更しないという運用をとることで、バーコードシート９００を利用しての商品の登録などの作業の作業性をより一層向上させることができる。
【００６１】
また、本実施の形態では、バーコードシート９００は、各バーコード９００ｃに対応する関連情報をバーコード９００ｃ毎に文字情報９００ｂで表示している。したがって、操作者は、文字情報９００ｂを読むことでバーコード９００ｃに関する関連情報を得ることができる。
【００６２】
なお、本発明は、上記実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。例えば、情報出力装置は、情報が表示された複数のキーを有するキーボードであってもよい。この場合、キーボードのキーが選択操作を受ける複数の操作部に相当する。さらには、複数の操作部には、キーボードのキーと、上記実施の形態で説明したディスプレイに表示される操作部との両方が含まれていてもよい。
【００６３】
また、コード表示媒体が表示するコードシンボルは、バーコードに限るものではなく、２次元コード等であってもよい。
【００６４】
また、上記実施形態では、読出部とデータ生成部とデータ出力部とを備える情報処理装置をストアサーバに適用した例を説明したが、これに限るものではなく、読出部とデータ生成部とデータ出力部とを備える情報処理装置を、バーコードスキャナやＰＯＳ端末に適用してもよい。
【００６５】
また、上記実施形態では、出力部として、ストアサーバとは別体に設けられたプリンタを例に説明したが、これに限るものではなく、出力部としては、ストアサーバが備えるプリンタであってもよい。さらには、出力部としては、ディスプレイや情報記録媒体等であっても良い。
【００６６】
また、コード表示媒体は、シートに限るものではなく、印加される熱エネルギーに応じて情報の印字／消去を行えるリライト表示媒体によって形成されていてもよい。
【００６７】
また、上記実施の形態の携帯端末やＰＯＳ端末、ストアサーバ等で実行されるプログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでＣＤ−ＲＯＭ、フレキシブルディスク（ＦＤ）、ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【００６８】
また、上記実施の形態の携帯端末やＰＯＳ端末、ストアサーバ等で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の携帯端末やＰＯＳ端末、ストアサーバで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【００６９】
３６０ａ…プリセットボタン（操作部）
４００…ストアサーバ（情報処理装置）
４３４ａ…商品情報記憶部（第２の記憶部）
４３４ｂ…操作部情報記憶部（記憶部）
４４１…読出部（読出手段）
４４２…データ生成部（データ生成手段）
４４３…データ出力部（データ出力手段）
６００…プリンタ（出力部）
９００…バーコードシート（コード表示媒体）
９００ｂ…文字情報
９００ｃ…バーコード（コードシンボル）
【先行技術文献】
【特許文献】
【００７０】
【特許文献１】特許第３６３２０１９号公報
【特許文献２】特開平７−１７５８６３号公報
【特許請求の範囲】
【請求項１】
選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、
前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、
前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項２】
前記操作部情報は、前記操作部の配列情報を含み、
複数の前記コードシンボルの配列は、これらの前記コードシンボルと対応する複数の前記操作部の配列と同じである請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項３】
前記読出部は、前記割当情報に関する関連情報を記憶した第２の記憶部から前記関連情報を読み出し、
前記コード表示媒体は、各前記コードシンボルに対応する前記関連情報を前記コードシンボル毎に文字情報で表示した請求項１又は２に記載の情報処理装置。
【請求項４】
前記コード表示媒体は、商品識別情報を示す前記コードシンボルを有する請求項１ないし３のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項５】
前記コード表示媒体は、商品の値引き情報を示す前記コードシンボルを有する請求項１ないし４のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項６】
コンピュータを、
選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、
前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、
前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項１】
選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、
前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、
前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項２】
前記操作部情報は、前記操作部の配列情報を含み、
複数の前記コードシンボルの配列は、これらの前記コードシンボルと対応する複数の前記操作部の配列と同じである請求項１に記載の情報処理装置。
【請求項３】
前記読出部は、前記割当情報に関する関連情報を記憶した第２の記憶部から前記関連情報を読み出し、
前記コード表示媒体は、各前記コードシンボルに対応する前記関連情報を前記コードシンボル毎に文字情報で表示した請求項１又は２に記載の情報処理装置。
【請求項４】
前記コード表示媒体は、商品識別情報を示す前記コードシンボルを有する請求項１ないし３のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項５】
前記コード表示媒体は、商品の値引き情報を示す前記コードシンボルを有する請求項１ないし４のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項６】
コンピュータを、
選択操作を受ける複数の操作部にそれぞれ割り当てられた割当情報を含む操作部情報を、記憶部から読み出す読出手段と、
前記各割当情報をそれぞれシンボル化したコードシンボルを表示したコード表示媒体の印字データを、生成するデータ生成手段と、
前記印字データを出力部に出力するデータ出力手段と、
として機能させるプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【公開番号】特開２０１１−１５４４７１（Ｐ２０１１−１５４４７１Ａ）
【公開日】平成２３年８月１１日（２０１１．８．１１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１４６０９（Ｐ２０１０−１４６０９）
【出願日】平成２２年１月２６日（２０１０．１．２６）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年８月１１日（２０１１．８．１１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１月２６日（２０１０．１．２６）
【出願人】（０００００３５６２）東芝テック株式会社 (5,631)
【Ｆターム（参考）】
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