説明

情報処理装置及びプログラム

【課題】操作性を向上させることができる情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】外部からの情報を受け付ける受付手段と、表示手段と、前記受付手段によって受け付けられた情報の構造を解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報を前記表示手段に表示するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により判定結果に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示手段を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザのキー入力パターンを検出し、検出されたキー入力パターンに基づいて、Webページの表示範囲を制御する表示制御装置等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−262371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、操作性を向上させることができる情報処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[情報処理装置]
上記目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、外部からの情報を受け付ける受付手段と、表示手段と、前記受付手段によって受け付けられた情報の構造を解析する解析手段と、前記解析手段による解析結果に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報を前記表示手段に表示するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により判定結果に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示手段を制御する表示制御手段とを有する。
【0006】
好適には、前記判定手段は、前記解析手段が前記受付手段によって受け付けられた情報の構造の解析を完了した場合、前記受付手段によって受け付けられた情報を前記表示手段に表示すると判定する。
【0007】
好適には、前記表示制御手段は、前記判定手段による判定結果にかかわらず、前記受付手段が外部からの情報を受け付けてから、予め定められた時間を経過した場合には、前記受付手段によって受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示手段を制御する。
【0008】
好適には、前記表示制御手段は、前記判定手段による判定結果にかかわらず、前記受付手段によって受け付けられた情報のうち、表示を開始する指示を示す情報に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示手段を制御する。
【0009】
好適には、使用者を認証するための認証情報を外部に送信する送信手段をさらに有し、前記受付手段によって受け付けられる情報は、前記送信手段によって送信された認証情報に応じた情報である。
【0010】
[プログラム]
また、本発明に係るプログラムは、表示装置を備える情報処理装置内のコンピュータに、外部からの情報を受け付けるステップと、前記受け付けられた情報の構造を解析するステップと、解析結果に基づいて、前記受け付けられた情報を前記表示装置に表示するか否かを判定するステップと、判定結果に基づいて、前記受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示装置を制御するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る本発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、操作性を向上させることができる情報処理装置を提供することができる。
【0012】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明による効果に加え、本構成を有さない場合に比べ、情報処理装置側で表示を制御することができる情報処理装置を提供することができる。
【0013】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明による効果に加え、本構成を有さない場合に比べ、情報処理装置側で表示を制御することができる情報処理装置を提供することができる。
【0014】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明による効果に加え、本構成を有さない場合に比べ、外部側で表示を制御することができる情報処理装置を提供することができる。
【0015】
請求項5に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明による効果に加え、本構成を有さない場合に比べ、使用者に応じて表示を制御することができる情報処理装置を提供することができる。
【0016】
請求項6に係る本発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、操作性を向上させることができるプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】複合機のタッチパネルに表示される、メニュー画面の一例である。
【図2】複合機のタッチパネルに表示される、コピー画面の一例である。
【図3】情報処理装置を含む情報処理システムを示す図である。
【図4】情報処理装置のハードウエア構成を示す図である。
【図5】情報処理装置で動作するソフトウエアである、情報処理プログラムの構成を示す図である。
【図6】情報処理プログラムの動作フローを示すフローチャートである。
【図7】情報処理装置のUI装置に表示される、メニュー画面の一例である。
【図8】情報処理装置のUI装置に表示される、らくらくコピー画面の一例である。
【図9】情報処理装置のUI装置に表示される、ecoコピー画面の一例である。
【図10】情報処理装置のUI装置に表示される、らくらくスキャン画面の一例である。
【図11】情報処理装置のUI装置に表示される、安心ファクス画面の一例である。
【図12】情報処理装置のUI装置に表示される、待機画面の一例である。
【図13】情報処理装置のUI装置に表示される、メニュー画面の一例である。
【図14】HTML形式で記述された表示情報の一例である。
【図15】情報処理装置のUI装置に表示される、メニュー画面の一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[背景]
まず、本発明の理解を助けるために、その背景を説明する。
コピー、ファクシミリ及びスキャナ等の複数の機能を有する複合機では、タッチパネルに、例えば、図1に示すメニュー画面が表示される。図1に示すように、メニュー画面は、画面名を表示する画面名表示部100と、複合機が備える機能を示すボタンを表示するボタン表示部102とから構成される。
ボタン表示部102に表示されるボタンが押下されることにより、メニュー画面は、押下されたボタンに対応する機能の設定画面に遷移する。例えば、ボタン表示部102に表示されるボタンのうち、コピーボタン104が押下された場合には、図2に示すコピー画面が表示される。
【0019】
図2に示すように、コピー画面は、画面名表示部100と、コピー機能に関する設定項目を表示する設定項目表示部106とから構成される。さらに、設定項目表示部106は、コピー倍率を設定する倍率設定部108、用紙の種別を設定する用紙設定部110及びカラーモードを設定するカラーモード設定部112などから構成され、コピー機能を詳細に設定することができる。
なお、図示しないが、コピー画面以外の画面においても、コピー画面と同様、機能を詳細に設定することができる。ここでは、ファクシミリ画面及びスキャナ画面においても、ファクシミリ機能及びスキャナ機能を詳細に設定することができる。
しかしながら、このように機能を詳細に設定することができる画面は、操作に不慣れな使用者にとってはかえって使いづらくなる。また、システム管理者以外の使用者には利用してほしくない機能(通信管理レポートの出力など)や、使用者に設定してほしくない項目(白黒コピーよりもコストが高い、フルカラーコピーなど)が存在することがある。
【0020】
以下において説明する本発明の実施形態では、複数の機能を有する情報処理装置について説明する。
なお、以下の説明は、本発明を実施するのにあたっての一例に過ぎず、本発明が以下に説明される事項に限定されるわけではなく、必要に応じて適宜変更可能である。例えば、以下の説明は、コピー、ファクシミリ及びスキャナ等の複数の機能を有する複合機に限定されているが、通話、メール及びカメラ等の複数の機能を有する携帯電話端末などにも適用可能である。
【0021】
[本発明の実施形態]
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る情報処理装置10を含む情報処理システム1を示す図である。図3に示すように、情報処理システム1において、情報処理装置10がネットワーク12を介してクラウド14に接続されている。
【0022】
なお、nは1以上の整数であって、nが常に同じ数を示すとは限らない。
以下の各図において、実質的に同じ構成部分には、同じ符号が付される。
以下、「情報処理装置10−1〜10−n」など、複数存在しうる構成部分のいずれかが、特定されずに示される場合には、単に「情報処理装置10」などと略記されることがある。
【0023】
ここでは、情報処理装置10は、コピー、ファクシミリ及びスキャナ等の複数の機能を有する複合機である。情報処理装置10は、図4を参照して後述するように、使用者からの操作入力を受け付けるとともに、情報を出力するタッチパネルなどのユーザインターフェース装置や、ネットワーク12に接続するための通信機器などを備えている。
また、クラウド14は、サーバ16などによって実装され、サーバ16などが連携することにより、各種サービスを提供することができる。クラウド14は、例えば、認証情報に基づいて認証可否を判定する認証サービスを実行する認証サーバや、認証情報に応じて情報を提供する情報提供サービスを実行する情報提供サーバによって実装される。
このような構成により、情報処理装置10及びクラウド14は、ネットワーク12を介して、互いに情報を送受信することができ、その結果、情報処理装置10は、クラウド14から、各種サービスの提供を受けることができる。
なお、情報処理装置10のユーザインターフェース装置には、クラウド14が各種サービスを提供していることを使用者に意識させないよう、情報処理装置10内で同じサービスが実行される場合に表示される画面と同様の操作感を持つ画面が表示される。例えば、情報処理装置10のユーザインターフェース装置には、情報処理装置10内で同じサービスが実行される場合に表示される画面と同様の画面構成で表示がなされる。
【0024】
[情報処理装置のハードウエア構成]
図4は、図3の情報処理装置10のハードウエア構成を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置10は、プリントユニット18及びスキャンユニット20を有し、プリントユニット18は、例えば3段の記録媒体供給トレイ180を有し、これら記録媒体供給トレイ180のそれぞれには供給ヘッド182が設けられている。記録媒体供給トレイ180の一つが選択されると、供給ヘッド182が作動して選択された記録媒体供給トレイ180から記録媒体供給路184を介してプリントエンジン186に供給される。
【0025】
プリントエンジン186は、例えば白黒兼用のカラーゼログラフィからなり、イエロー、マゼンダ、シアン及びブラックの各感光体188が併設されていると共に、中間転写ベルト190が設けられている。各感光体188の周囲には、帯電装置、露光装置、現像装置、一次転写装置及びクリーニング装置など(いずれも不図示)が配置され、各感光体188に形成されたトナー像が中間転写ベルト190に転写される。白黒設定された場合は、ブラックのみが作動可能であるようにされる。中間転写ベルト190のトナー像は、二次転写ロール192により、送られてきた記録媒体に転写され、定着装置194により定着され、このトナー像が定着された記録媒体が記録媒体排出路196を通って排出トレイ198に排出される。
【0026】
ただし、両面印刷が設定された場合は、定着装置194により表面が定着された記録媒体は、記録媒体排出路196から反転装置200に送られ、反転装置200で反転された後、記録媒体反転路202に送られ、再び記録媒体供給路184に戻され、プリントエンジン186に送られて裏面の印刷がなされる。
【0027】
スキャンユニット20は、両面原稿の読み取りが可能なDADF等の自動原稿送り装置204を有し、この自動原稿送り装置204により原稿はプラテン206に送られ、このプラテン206上でCCD等からなる読取部208により原稿の画像が読み取られる。自動原稿送り装置204に原稿がセットされたか否かを検出する原稿セット検出器210が設けられている。また、自動原稿送り装置204はプラテンカバーを兼ねており、このプラテンカバーを開けることにより原稿をプラテン206上に置くことができる。このプラテンカバーの開閉は、プラテンカバー開閉検出器212により検出できるようになっている。また、図示しないが、この情報処理装置10には、公衆回線へ接続されたファクシミリ用のモデムなどの通信機器が設けられている。
【0028】
ユーザインターフェース装置22(以下、UI装置22という。)は、情報処理装置10と一体に又はネットワークを介して設けられ、使用者からの操作入力を受け付けるとともに、情報を出力する。UI装置22は、例えば、タッチパネルである。
【0029】
[情報処理装置で動作するソフトウエアの構成]
図5は、図3の情報処理装置10で動作する情報処理プログラム30の構成を示す図である。
図5に示すように、情報処理プログラム30は、認証情報受付部300、認証情報送信部302、表示情報受付部304、表示情報解析部306、表示開始判定部308及び表示制御部310から構成される。
このような構成により、情報処理プログラム30は、情報処理装置10の使用者を認証するための情報(以下「認証情報」)を図3のクラウド14に送信し、認証情報に応じて図4のUI装置22に表示されるべき情報(以下「表示情報」)を受信することができる。
認証情報は、例えば、使用者の名前及びパスワードを含む。また、表示情報は、情報処理装置10が備える機能のうち、認証された使用者が利用可能な機能に関する情報であり、例えば、機能の名前や機能について設定可能な項目がHTML(Hyper Text Markup Language)で記述されたものである。
【0030】
認証情報受付部300は、UI装置22を介して使用者によって入力された認証情報を受け付ける。
認証情報送信部302は、認証情報受付部300によって受け付けられた認証情報を、ネットワーク12を介して、クラウド14に送信する。クラウド14に送信された認証情報は、認証サーバにおける認証可否の判定に用いられる。
認証サーバによって認証が許可された場合には、認証情報は、さらに、情報提供サーバに送信され、情報提供サーバがどのような情報を提供するかの決定に用いられる。情報提供サーバによって提供されることが決定された情報は、ネットワーク12を介して、認証情報の送信元である情報処理装置10に送信される。ここでは、認証情報に応じてUI装置22に表示されるべき表示情報が送信されるものとする。
例えば、使用者が操作に不慣れな者のグループに属する場合には、最小限の設定項目が記述されたHTML文書が送信される。また、使用者がシステム管理者のグループに属する場合には、詳細な設定項目が記述されたHTML文書が送信される。
【0031】
表示情報受付部304は、ネットワーク12を介して、クラウド14から送信される表示情報を受け付ける。
表示情報解析部306は、表示情報受付部304によって受け付けられた表示情報の構造を解析する。表示情報解析部304は、例えば、HTMLパーサである。
なお、クラウド14から送信されるすべての表示情報を受け付けた後、一括して構造解析するのではなく、クラウド14から送信される表示情報のうち、一部を受け付けて構造解析するとともに、該一部とは異なる一部を受け付けてもかまわない。つまり、表示情報を受け付ける処理と表示情報の構造を解析する処理とが、同時に実行されてもかまわない。
【0032】
表示開始判定部308は、UI装置22に、クラウド14から送信される表示情報の表示を開始するか否かを判定する。
具体的には、表示開始判定部308は、クラウド14から送信される表示情報の構造解析が完了したか否かを判定することにより、表示情報の表示を開始するか否かを判定する。例えば、表示情報解析部306が表示情報の構造解析を完了した場合に動作するトリガを予め設定しておき、このトリガが動作した場合には、表示開始判定部308は、表示情報の構造解析が完了したと判定する。
表示制御部310は、表示開始判定部308によって表示情報の表示を開始することが判定された場合、表示情報解析部306によって構造が解析された表示情報を表示するよう、UI装置22を制御する。そうでない場合には、表示制御部310は、表示情報の表示が開始されていないことを使用者に知らせる待機画面を表示するよう、UI装置22を制御する。
【0033】
また、表示開始判定部308は、表示情報受付部304によって表示情報が受け付けられてから、予め定められた時間を経過したか否かを判定することにより、表示情報の表示を開始するか否かを判定してもかまわない。
この場合、表示開始判定部308によって表示情報の表示を開始することが判定されたとき、表示情報の構造解析が完了していなくとも、表示制御部310は、受付部304によって受け付けられた表示情報を表示するよう、UI装置22を制御する。そうでないときには、表示制御部310は、表示情報の表示が開始されていない旨を使用者に知らせる待機画面を表示するよう、UI装置22を制御する。
【0034】
図6は、図5の情報処理プログラム30の動作フロー(S40)を示すフローチャートである。なお、すでに、図5の認証情報送信部302から送信された認証情報に基づいて、認証が許可され、認証情報に応じた表示情報が図3のクラウド14から送信されているものとする。
図6に示すように、ステップ400(S400)において、図5の表示情報受付部304は、クラウド14から送信される表示情報を受け付ける。
ステップ402(S402)において、図5の表示情報解析部306は、ステップ400において受け付けた表示情報の構造を解析する。なお、上述したように、表示情報受付部304による受付処理と、表示情報解析部306による構造解析処理とが、同時に実行されてもかまわない。
【0035】
ステップ404(S404)において、図5の表示開始判定部308は、図4のUI装置22に、クラウド14から送信される表示情報の表示を開始するか否かを判定する。
具体的には、表示開始判定部308は、ステップ402において、クラウド14から送信される表示情報の構造解析が完了したか否かを判定する。表示情報の構造解析が完了したと判定された場合には、ステップ406の処理に進み、そうでない場合には、ステップ400又はステップ402の処理に戻るとともに、図5の表示制御部310によって、待機画面がUI装置22に表示されるようにする。
なお、上述したように、ステップ400において、表示情報が受け付けられてから予め定められた時間を経過したか否かを判定してもよく、予め定められた時間を経過した場合には、ステップ406の処理に進む。そうでない場合には、ステップ400又はステップ402の処理に戻るとともに、表示制御部310は、待機画面を表示するよう、UI装置22を制御する。
【0036】
ステップ406(S406)において、表示制御部310は、ステップ402において構造が解析された表示情報を表示するよう、UI装置22を制御する。
【0037】
図7は、図5の表示開始判定部308が表示情報の表示を開始すると判定した場合に、図4のUI装置22に表示されるメニュー画面の例である。
図7に示すように、メニュー画面は、画面名を表示する画面名表示部100と、図3の情報処理装置10が備える機能のうち、認証された使用者が利用可能な機能を示すボタンを表示するボタン表示部102とから構成される。ここでは、ボタン表示部102には、らくらくコピーボタン114、ecoコピーボタン116、らくらくスキャンボタン118及び安心ファクスボタン120が表示されている。
【0038】
らくらくコピーボタン114が押下された場合には、図5の表示制御部310は、例えば図8に示すらくらくコピー画面を表示するよう、図4のUI装置22を制御する。
図8に示すように、らくらくコピー画面は、画面名表示部100と、らくらくコピー機能に関する設定項目を表示する設定項目表示部122とから構成される。らくらくコピー画面では、頻繁に設定される項目のみを表示することにより、シンプルで見やすい操作画面を実現している。
【0039】
ecoコピーボタン116が押下された場合には、表示制御部310は、例えば図9に示すecoコピー画面を表示するよう、UI装置22を制御する。
図9に示すように、ecoコピー画面は、画面名表示部100と、ecoコピー機能に関する設定項目を表示する設定項目表示部124とから構成される。ecoコピー画面は、対話形式の分かりやすい操作画面によって、用紙の節約に対する使用者の意識向上を促進する。
【0040】
らくらくスキャンボタン118が押下された場合には、表示制御部210は、例えば図10に示すらくらくスキャン画面を表示するよう、UI装置22を制御する。
図10に示すように、らくらくスキャン画面は、画面名表示部100と、らくらくスキャン機能に関する設定項目を表示する設定項目表示部126とから構成される。らくらくスキャン画面は、視覚的に簡略化された操作画面によって、スキャンの操作性を向上させる。
【0041】
安心ファクスボタン120が押下された場合には、表示制御部210は、例えば図11に示す安心ファクス画面を表示するよう、UI装置22を制御する。
図11に示すように、安心ファクス画面は、画面名表示部100と、安心ファクス機能に関する設定項目を表示する設定項目表示部128とから構成される。安心ファクス画面は、予め登録された宛先にファクシミリ送信する仕組みにより、宛先の入力ミスによる誤送信を防止する。
【0042】
図12は、図5の表示開始判定部308が表示情報の表示を開始しないと判定した場合に、図4のUI装置22に表示される待機画面の例である。
このように、表示情報の表示を開始するか否かを判定し、判定結果に応じて、表示情報又は表示情報の表示が開始されていない旨を表示することにより、表示情報が送信されるとともに表示を開始する場合に比べ、UI装置22の操作性を向上させることができる。
表示情報が送信されるとともに表示を開始する場合、ネットワーク12の通信状況によっては、図7に示したメニュー画面が表示されないことがある。例えば、ネットワークの通信状況が悪いときには、図13に示すメニュー画面のように、メニュー画面の一部(ここではボタン表示部102)が表示されなかったり、メニュー画面のレイアウトが崩れて表示されたりすることがある。このような場合には、使用者が、情報処理装置10の故障による不具合であると勘違いしてしまうおそれがある。これに対し、表示情報の表示を開始するか否かを判定し、判定結果に応じて、表示情報又は表示情報の表示が開始されていない旨を表示する場合には、このように使用者が勘違いしてしまうおそれは少なくなる。
【0043】
また、図3のクラウド14から取得した表示情報を表示するのではなく、情報処理装置10内に記憶された表示情報を表示する場合には、ネットワーク通信は行われないので、画面の一部が表示されなかったり、画面のレイアウトが崩れて表示されたりするという不具合は起こりにくい。
つまり、情報処理装置10ではなく、クラウド14が各種サービスを提供していることを使用者に意識させないようにするという観点からも、表示情報の表示を開始するか否かを判定し、判定結果に応じて、表示情報又は表示情報の表示が開始されていない旨を表示することにより、このような不具合が起こったとしても、不具合を使用者に見せないようにすることが望ましい。
【0044】
以上、情報処理装置10内の状況(例えば、表示情報の解析処理が完了したか否かや、クラウド14から表示情報を取得してからの時間)に基づいて、表示情報の表示を開始するか否かを判定する、つまり、情報処理装置10側から表示情報の表示を制御するものとして説明したが、サーバ14側から表示情報の表示を制御してもかまわない。
例えば、サーバ14において、表示情報を編集し、表示情報の一部を優先的に表示させる指示を記述してもよい。具体的には、サーバ14において、HTMLで記述された表示情報に予め定められた属性を記述し、この属性を含むタグに対応する表示情報が優先的に表示されるようにする。つまり、予め定められた属性を含むタグの解析が完了した場合には、他のタグの解析が完了していなくとも、このタグに対応する表示情報が表示されるようにする。例えば、図14の(A)に示す属性を記述することにより、図14の(B)に示すタグの解析が完了した場合には、このタグに対応する表示情報についてのみ表示が開始される。
図15は、このようにして表示が開始された、メニュー画面である。図15に示すように、ボタン表示部102には、らくらくコピーボタンのみが表示されている。
【符号の説明】
【0045】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
12 ネットワーク
14 クラウド
16 サーバ
30 情報処理プログラム
300 認証情報受付部
302 認証情報送信部
304 表示情報受付部
306 表示情報解析部
308 表示開始判定部
310 表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの情報を受け付ける受付手段と、
表示手段と、
前記受付手段によって受け付けられた情報の構造を解析する解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報を前記表示手段に表示するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により判定結果に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示手段を制御する表示制御手段と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記解析手段が前記受付手段によって受け付けられた情報の構造の解析を完了した場合、前記受付手段によって受け付けられた情報を前記表示手段に表示すると判定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記判定手段による判定結果にかかわらず、前記受付手段が外部からの情報を受け付けてから、予め定められた時間を経過した場合には、前記受付手段によって受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示手段を制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記判定手段による判定結果にかかわらず、前記受付手段によって受け付けられた情報のうち、表示を開始する指示を示す情報に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示手段を制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
使用者を認証するための認証情報を外部に送信する送信手段
をさらに有し、
前記受付手段によって受け付けられる情報は、前記送信手段によって送信された認証情報に応じた情報である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
表示装置を備える情報処理装置内のコンピュータに、
外部からの情報を受け付けるステップと、
前記受け付けられた情報の構造を解析するステップと、
解析結果に基づいて、前記受け付けられた情報を前記表示装置に表示するか否かを判定するステップと、
判定結果に基づいて、前記受け付けられた情報の表示を開始するよう、前記表示装置を制御するステップと
を実行させるプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2012−128488(P2012−128488A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276886(P2010−276886)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】