説明

情報処理装置及びプログラム

【課題】複数の表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダのスライダ値に応じて表示単位を可変させて日程情報を表示する。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、複数の表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダの各表示単位に対応するスライダ値と表示単位とを関連付けて記憶する記憶部と、表示単位間の単位変化量と表示単位間のスライダ値範囲のスライダ値変化量とに基づいて、スライダ値範囲内のスライダ値に対応する表示単位を算出する表示単位算出部と、スライダ上に配置されたポインタの位置に対応するスライダ値に基づく表現単位算出部によって算出される表示単位で描画される日程情報を、表示装置に表示させる表示部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、日程情報等の表示制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から活動や作業の開始時期/終了時期を把握するために、縦軸に活動や作業の内容を、横軸に日時(時間)を表示して、横棒で活動や作業を行う時期や時間を視覚的に表示するガントチャートが知られており、営業活動やプロジェクト、生産等の進捗管理の有効な手立てとして利用されている。
【0003】
このような開始時期/終了時期を示す日程情報の表示制御には、時間や日、週、月、期(四半期、前期、半期)、年等の表示単位に応じて日程情報を表示する機能がある。例えば、表示単位として時(例えば、1時間)、日、週、又は月を選択し、選択された表示単位で日程情報を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−245128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダのスライダ値に応じて表示単位を可変させて日程情報を表示させる情報処理装置及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の情報処理装置は、所定の表示単位で日程情報を表示装置に表示させる情報処理装置であって、複数の表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダの各表示単位に対応するスライダ値と表示単位とを関連付けて記憶する記憶部と、表示単位間の単位変化量と、表示単位間のスライダ値範囲のスライダ値変化量とに基づいて、スライダ値範囲内のスライダ値に対応する表示単位を算出する表示単位算出部と、表示装置に表示されるスライダ上に配置されたポインタの位置に対応するスライダ値に基づく表現単位算出部によって算出される表示単位で描画される前記日程情報を、表示装置に表示させる表示部と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1実施形態のコンピュータシステム構成例を示す図である。
【図2】第1実施形態の入力画面の一例を示す図である。
【図3】第1実施形態の入力画面の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態の日程情報の一例を示す図である。
【図5】第1実施形態の日程情報表示画面の一例を示す図である。
【図6】第1実施形態のスライダ設定画面(a)、表示単位調整スライダ(b)の一例を示す図である。
【図7】第1実施形態の表示単位調整スライダを用いた表示制御を説明するための図である。
【図8】第1実施形態の表示単位調節後の各日程情報の表示例を示す図である。
【図9】第1実施形態のコンピュータシステム及び情報処理装置の構成ブロック例を示す図である。
【図10】第1実施形態の表示制御動作の処理フローを示す図である。
【図11】第1実施形態の表示単位算出処理の詳細な処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態につき、図面を参照して説明する。
【0009】
実施形態に係る情報処理装置は、例えば、営業活動やプロジェクト管理、生産管理等を行う際に入力される日程情報(活動や作業を行う時期(開始日時/終了日時)を所定の表示形式(例えば、ガントチャート)で表示しつつ、複数の表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダのスライダ値に応じて表示単位を可変させて日程情報を表示する。
【0010】
以下の説明では、営業活動の活動計画や活動実績の開始日時、終了日時を日程情報の一例として挙げ、活動計画や活動実績の日程管理を行う営業支援システムの実施態様に則して説明しているが、特に限定されることはなく、個人や社員の予定管理、プロジェクト管理、生産管理等の日程情報を記憶し、所定の表示形式で表示するアプリケーションプログラム又は装置に適用することも可能である。
【0011】
(第1実施形態)
図1から図11は、第1実施形態を示す図である。図1は、本実施形態の営業支援システムのネットワーク構成図である。コンピュータシステムである営業支援システム100は、営業員を管理する上司等の管理者が操作する営業管理者端末200及び営業員が操作する営業員端末300が接続する営業管理サーバ110とDBサーバ120を含み、営業管理サーバ110が各端末200、300に営業支援管理機能を提供する。端末200、300は、営業管理サーバ110にLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット等のネットワークNを通じて接続することができる。
【0012】
本実施形態の営業支援システム100は、商品やサービス、顧客、案件の内容に応じた様々なアプローチの営業活動を支援及び管理する営業支援管理機能を提供し、営業員は、営業活動の様々なアプローチに対して活動計画を立案し、その活動計画に対する活動実績が営業支援システム100を通じて管理される。
【0013】
営業管理サーバ110は、営業員端末300や営業員管理者端末200との間での接続制御及びデータ送受信制御を遂行する通信制御部111及び営業支援管理機能の各種支援及び管理を実行するための各種データの管理処理等を遂行する。
【0014】
営業管理サーバ110は、営業管理サーバ110全体の制御を司るCPU(制御部)1112が営業支援プログラムを実行することにより、営業活動計画の作成制御を遂行する活動計画登録部113、活動実績の登録制御を遂行する活動実績登録部114、活動計画/活動実績表を生成する活動計画/活動実績出力部115として機能する。また、営業管理サーバ110は、メモリ116を含むことができる。
【0015】
図2は、営業員が立案した営業活動の活動計画を入力する入力画面例を示しており、営業員は、例えば、顧客活動(お客様活動)、マーケット活動、案件活動などの活動区分毎に活動計画情報を入力することができる。
【0016】
本実施形態の営業管理サーバ110の活動計画登録部113は、営業員端末300から活動計画入力要求があった場合に、DBサーバ120の画面情報DB121から所定の画面情報を取得して営業員端末300に伝送し、図2に示すような入力画面を営業員端末300に表示させる。
【0017】
活動計画登録部113は、当該入力画面から入力される活動計画の営業活動情報(活動分類、活動名)及び営業活動情報それぞれ対応する開始予定日及び終了予定日をDBサーバ120の活動計画DB122に記憶する。図4(a)は、入力された活動計画情報の一例であり、所定のシーケンス番号(計画No)毎に活動区分、活動名、開始日時、終了日時が関連付けられて記憶される。
【0018】
なお、本実施形態の営業支援システム100は、複数の営業活動情報を活動分類情報として予めデータベースに記憶(登録)しておき、活動計画の立案に際して営業員が記憶された複数の営業活動情報の中から所定の営業活動を選択して活動計画を作成するように構成することもできる。また、複数の営業活動情報の集合を活動計画の雛形(活動計画テンプレート)として予め登録しておき、営業員が立案する活動計画の作成負担を軽減するように構成することも可能である。この場合、活動計画テンプレートは、顧客活動、マーケット活動、案件活動などの活動区分毎に作成することができる。
【0019】
本実施形態の営業管理サーバ110の活動実績登録部114は、営業員端末300から活動実績入力要求があった場合に、DBサーバ120の画面情報DB121から所定の画面情報を取得して営業員端末300に伝送し、図3に示すような入力画面を営業員端末300に表示させる。
【0020】
図3は、図2の入力画面を介して入力された活動計画情報の各営業活動情報に対する活動実績を入力する入力画面例であり、営業員は、営業支援システム100に登録した活動計画に対してその実績(活動実績)を入力する。活動実績登録部114は、図3の入力画面から入力される活動計画の各営業活動情報の活動開始日時、活動終了日時、活動進捗、結果概要などをDBサーバ120の活動実績DB123に記憶する。図4(b)は、入力された活動実績情報の一例であり、所定のシーケンス番号(実績No)と活動計画の営業活動情報(計画No)とが関連付けられ、計画された営業活動情報に対する実績情報(活動開始日時、活動終了日時、活動進捗、結果概要)が関連付けられて記憶される。
【0021】
なお、営業管理サーバ110は、所定のタイミング(日時バッチ)又はリアルタイムに、登録された活動計画の目標値と活動実績の実績値の差分(開始遅延日数や完了遅延日数、停滞日数等)を算出し、活動計画DB122又は活動実績DB123に記憶することができる。また、営業管理サーバ110は、活動実績DB122に開始日時の実績値が登録され、かつ終了日時の実績値が登録されていない場合、システムスケジューラ等の機能を用いて、現在日時と登録された活動計画情報の完了予定日時との差分を算出し、完了遅延日数を生成することもできる。
【0022】
図5は、活動計画/活動実績出力画面例(活動予実チャート出力画面例)である。営業管理サーバ110の活動計画/活動実績出力部115は、営業員端末300から例えば、図2又は図3の「活動チャート」ボタンが選択されることで伝送される画面表示要求を受信すると、画面表示要求に基づいて画面情報DB121から活動計画/活動実績出力画面を抽出し、活動計画DB122及び/または活動実績DB123から登録された活動計画情報、活動実績情報を抽出する。
【0023】
活動計画/活動実績出力部115は、営業活動情報(活動区分)毎に抽出した活動計画情報及び対応する活動実績情報を上下にセットに対応させて整列した活動計画/活動実績表を生成し、生成した活動計画/活動実績表を含む活動計画/活動実績出力画面を営業員端末300に伝送する。図5に示すように本実施形態の活動計画/活動実績表は、ガントチャート形式で作成され、縦軸に営業活動情報、横軸に日時を表示して、営業活動を行う時期や時間を視覚的に表示する。
【0024】
また、本実施形態の活動計画/活動実績出力画面(又は活動計画/活動実績表)の表示領域には、表示単位調節スライダSが表示される。営業員は、表示単位調節スライダSのスライドS1上のポインタPを移動させて活動計画及び/または活動実績の日程情報の表示単位を変更することができる。
【0025】
表示単位は、時(分、秒を含む)や日、週、月、期(四半期、前期、半期)、年等の任意の時間の単位を含むことができる。図5の例では、1日単位で各営業活動情報の活動計画及び活動実績の各日程情報が表示され、表示単位調節スライダS上のポインタPが表示単位「1日」に対応する位置に置かれている。営業員は、ポインタPをスライダS1の左右方向(長さ方向)にマウス等で移動操作し、任意の表示単位で日程情報を表示させることができる。
【0026】
そして、本実施形態では、複数の表示単位(1H、4H、6H、半日、日、週、月等)がスライダS1上の異なる位置に関連付けられ、かつスライダS1に割り当てられるスライダ値が各表示単位に対応付けられる。
【0027】
図6(a)は、本実施形態の表示単位調節スライダSのスライダ設定画面例を示す図であり、表示単位調節スライダSの異なる位置に関連付けられる表示単位及びその表示単位値に対応するスライダ値、その表示単位のラベル名称を設定することができる。図6(a)に示すように、表示単位調節スライダSに対して複数の表示単位を割り当てることができ、割り当てた表示単位それぞれのスライダ値範囲を設定できる。スライダ値範囲は、0〜9、10〜19、20〜29など任意の制御値(スライダ値)を設定することができ、その数値範囲も任意に設定できる。なお、図6(a)の例では、スライダ値を整数で規定し、その増加量(数値間隔)を1に規定しているが、これに限らず任意の数値及び任意の間隔であってもよい。
【0028】
このように本実施形態の表示単位調節スライダSは、複数の表示単位が割り当てられ、かつ割り当てられた表示単位のスライダ値範囲がスライダS1に関連付けられるので、表示単位間が各表示単位に割り当てられた第1スライダ値から第2スライダ値に基づくスライダ値範囲を含むようになる。
【0029】
すなわち、図6(b)に示すように、スライダS1の長さ方向の異なる位置に表示単位1(1H)、表示単位2(4H)、表示単位3(6H)、表示単位4(半日(12時間))、表示単位5(日(24時間))、表示単位6(1週間)、・・・・、表示単位Nが所定の間隔で割り当てられ、各表示単位が順に大きくなるように時系列に並んで配置される。表示単位1と表示単位2との間は、表示単位1に対応する第1スライダ値(0)から表示単位2に対応する第2スライダ値(10)で規定されるスライダ値範囲、言い換えれば、0〜9(=10−1)のスライダ値の範囲が関連付けられる。同様に表示単位2から表示単位3の間が10〜19のスライダ値の範囲、表示単位3から表示単位4の間が20〜29のスライダ値の範囲が表示単位調節スライダSに各々関連付けられる。
【0030】
図7は、本実施形態の表示単位調節スライダSによる表示単位算出処理を説明する図であり、作業1に関する開始日時(3月7日10:00)と終了日時(3月7日15:00)を含む日程情報を、表示単位調節スライダSで調整した任意の表示単位で表示する態様を示している。
【0031】
まず、スライダS1上のポインタPの位置情報を取得する。この場合、ポインタPの位置に対応するスライダS1に割り当てられたスライダ値を取得することができる。そして、取得したポインタPの位置に対応するスライダ値が含まれる2つの表示単位間のスライダ値範囲を判別する。例えば、ポインタPに対応するスライダ値が0である場合、表示単位1及び表示単位2間のスライダ値範囲に含まれると判別することができる。
【0032】
スライダ値範囲が判別されると、判別されたスライダ値範囲を規定する各スライダ値に対応する2つの表示単位を決定することができる。つまり、ポインタPに対応するスライダ値に対して2つの表示単位及び当該2つの表示単位間のスライダ値範囲が決定される。
【0033】
次に、決定されたポインタPに対応するスライダ値に対応する2つの表示単位及び当該2つの表示単位間のスライダ値範囲に基づいて、ポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位を算出する。具体的には、判別されたスライダ値範囲のスライダ値変化量と2つの表示単位間の単位変化量に基づいて、ポインタPの位置に対応するスライダ値が表現する表示単位を算出する。
【0034】
図6(b)の例で説明すると、表示単位1が1時間、表示単位2が4時間である場合、表示単位1及び表示単位2間の単位変化量は、4−1=3時間となる。つまり、スライダ値0〜9の範囲で1時間〜3時間の表示単位を表現することができる。このため、本実施形態では、表示単位間の単位変化量と、スライダ値範囲内のスライダ値変化量とに基づいて、ポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位を算出し、例えば、以下の数式1で算出することができる。
【0035】
【数1】

【0036】
ここで、基準表示単位は、スライダS1上のポインタPの位置に対応するスライダ値が含まれるスライダ値範囲を規定する2つの表示単位の一方の表示単位である。本実施形態では、スライダS1に各表示単位が順に大きくなるように時系列に並んで割り当てられ、各表示単位に対応するスライダ値も表示単位が大きくなる順に大きくなるように設定されているので、スライダ値範囲を規定する2つの表示単位のスライダ値が小さい側の表示単位を基準表示単位とすることができる。
【0037】
図7を参照して具体的に説明すると、ポインタPの位置に対応するスライダ値が7である場合、スライダ値範囲0〜9を規定する表示単位1及び表示単位2のうち、表示単位1が基準表示単位として用いられる。そして、スライダ値範囲0〜9の基準表示単位(第1表示単位)にポインタPの位置に対応するスライダ値の変化量は、7−0=7となり、スライダ値範囲の表示単位1及び表示単位2間の単位変化量は、4−1=3となる。従って、ポインタPに対応するスライダ値の表現単位=1+(7×0.3)=3.1が算出され、少数点以下の切り捨て又は四捨五入等の演算を介してポインタPに対応するスライダ値の表現単位=3時間が算出される。
【0038】
また、スライダS1上に割り当てられる表示単位間の単位変化量及びスライダ値範囲が各表示単位間で相違するので、スライダS1上に割り当てられる表示単位のスライダ値の前後で、スライダ値が表現する表示単位のスライダ値範囲に対する単位変化量(基準表示単位)が変化する。このため、複数の表示単位がスライダS1上に割り当てられ、各表示単位間のスライダ値範囲及び単位変化量が異なることを考慮した以下の数式2でポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位を算出することができる。
【0039】
【数2】

【0040】
なお、上記数式2では、図6(b)の例のように、スライダS1に割り当てられる複数の表現単位に複数種類の単位が含まれているので、各表示単位を1つの単位に統一して計算している。例えば、スライダS1上の最小の表示単位である時を基準単位として、表示単位4(半日)=12H、表示単位5(1日)=24H、表示単位6(1週)=168Hのように変換してポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位を算出することができる。この場合、上記数式2で算出された表示単位を基準表示単位で割ることで、基準表示単位に対する表示単位を算出することができる。
【0041】
算出された表示単位調節スライダSのポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位は、日程情報の表示単位として決定され、図7に示すように決定された表示単位に基づいて日程情報の開始日時に対応する所定位置から終了日時に対応する所定位置に対応する長さの横棒で日程情報を表現した図を生成する。
【0042】
本実施形態では、表示単位の一単位に対応する表示セル(表示領域)が複数並列に配置された表示範囲内に日程情報を描画する。図8に示すように、複数の表示セルが例えば、日程情報の出力画面に対応する表示範囲内に所定の基準位置から一列に配置され、1つの表示セルが表示単位の1単位に対応付けられる。
【0043】
図7の例では、算出された表示単位が1時間である場合、1つの表示セルが1時間を表現し、例えば、基準位置から1番目に配置される表示セルが10:00〜11:00までの1時間を表現する。同様に、算出された表示単位が3時間である場合、1つの表示セルが1時間を表現し、基準位置から1番目に配置される表示セルが10:00〜13:00までの3時間を表現する。
【0044】
したがって、日程情報が開始日時(3月7日10:00)と終了日時(3月7日15:00)である場合、算出された表示単位が1時間である場合、当該日程情報を基準位置から数えて5つの表示セルで表示することができる。また、算出された表示単位が3時間である場合、日程情報を基準位置から数えて2つの表示セルで表示することができ、算出された表示単位が7時間である場合、日程情報を基準位置から数えて1つの表示セルで表示することができる。そして、表示単位に基づく表示範囲内の1つ又は複数の表示セルを日程情報に応じて塗りつぶすことで、日程情報を描画することができる。
【0045】
なお、本実施形態では、異なる表示単位間で表示セルの表示幅が同一となっている。すなわち、表示単位が異なっても表示セルのサイズを変更せずに、1つの表示セルが表現する表示単位(セル表現時間)のみが変更され、日程情報が異なる表現時間を有する固定幅の1つ又は複数の表示セルを用いて描画される。
【0046】
図8は、本実施形態の表示単位調節スライダSを用いて表示単位を変更した場合の各日程情報の表示例である。同図に示すように、表示単位調節スライダSに割り当てられる表示単位が、表示単位1(1H)、表示単位2(4H)、表示単位3(6H)、表示単位4(半日(12時間))、表示単位5(日(24時間))、表示単位6(1週間)等であっても、これらの固定された各表示単位で日程情報を表示するのではなく、表示単位として予め割り当てられていない表示単位間のスライダS1上のポインタPの位置に対応するスライダ値の表示単位で日程情報を表示することができる。
【0047】
図9は、本実施形態の営業支援システム100における活動計画/活動実績表の表示処理を中心とした構成ブロック図である。
【0048】
営業員端末300は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の移動通信端末装置、パーソナルコンピュータなどの通信機能及び演算機能を備えた情報処理端末装置等が含まれ、営業支援システム100が提供する各画面を表示する表示制御機能(例えば、ブラウザ3011)を備え、CPU(制御部)301、メモリ302及び営業管理サーバ110との間の通信制御を遂行する通信制御部303を含む。また、マウスやキーボード等の操作入力部I及び表示装置(ディスプレイ装置)を備えることもできる。営業員管理者端末200も営業員端末300と同様に構成される。
【0049】
営業管理サーバ110の活動計画/活動実績出力部115は、設定部1151、表示単位算出部1152、描画処理部1153、及び表示部1154を含む。また、DBサーバ120の画面情報DB121には、設定部1151を介して設定されたスライダ設定情報が記憶される。
【0050】
図10は、本実施形態の活動計画/活動実績表の出力処理及び表示制御処理の処理フローを示す図である。
【0051】
営業管理サーバ110は、営業員管理者端末200(又は営業員端末300)から表示単位調節スライダSの設定要求を受信すると、設定部1151が画面情報DB121から図6(a)に示したスライダ設定画面情報を抽出して営業員管理者端末200に伝送する。
【0052】
管理者は、営業員管理者端末200の表示装置に表示されるスライダ設定画面から表示単位調節スライダSの異なる位置に関連付けられる1つ又は複数の表示単位及びその表示単位値に対応するスライダ値、その表示単位のラベル名称を入力する。設定部1151は、スライダ設定画面から入力されたスライダ設定情報を画面情報DB121に格納する。このとき、設定部1151は、表示単位調節スライダSのスライダS1上に入力された表示単位を割り当てるとともに、入力されたスライダ値をスライダS1に関連付ける。そして、表示単位間が各表示単位に割り当てられたスライダ値に基づくスライダ値範囲を含むようにスライダ設定情報を画面情報DB121に格納する。
【0053】
営業員は、営業員端末300から例えば、図2又は図3の「活動チャート」ボタンを選択して、営業管理サーバ110の活動計画/活動実績出力部115に、活動計画/活動実績の表示要求を伝送する(S101)。活動計画/活動実績出力部115は、画面表示要求に基づいて画面情報DB121から活動計画/活動実績出力画面情報を抽出し、活動計画DB122及び/または活動実績DB123から登録された活動計画情報、活動実績情報を抽出する。このとき、活動計画/活動実績出力部115は、画面初期情報として活動計画/活動実績出力画面の表示セルの表示基準位置及び表示範囲(所定の画面領域内に表示される表示セル数)を画面情報DB121から抽出する(S102)。なお、表示単位調節スライダSによる表示単位調節前の活動計画/活動実績表の初期表示の場合、スライダ設定情報に含まれるポインタPのデフォルトスライダ値を抽出する(S103)。
【0054】
活動計画/活動実績出力部115の表示単位算出部1152は、スライダ設定情報を参照して活動計画/活動実績出力部115から出力されるポインタPのスライダ値が含まれる2つの表示単位間のスライダ値範囲を判別する。スライダ値範囲が判別されると、判別されたスライダ値範囲を規定する各スライダ値に対応する2つの表示単位を決定する。次に、決定されたポインタPに対応するスライダ値に対応する2つの表示単位及び当該2つの表示単位間のスライダ値範囲に基づいて、ポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位を算出する(S104)。
【0055】
表示部1154は、算出された表示単位調節スライダSのポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位に基づいて、表示範囲内の基準位置から一列に配置される複数の表示セルそれぞれに、表示ラベル情報を生成及び表示する(S105)。そして、描画処理部1153は、表示範囲内の表示ラベル情報が付された1つ又は複数の表示セルを日程情報に応じて塗りつぶす日程情報の描画処理を遂行する(S106)。算出された表示単位に基づく表示ラベル情報の生成は、日程情報の開始日時を初期値として開始日時に表示単位を順次加算して表示範囲内の基準位置から一列に配置される各表示セルの表示ラベル情報を生成することができる。
【0056】
表示部1154は、表示セルに表示ラベル情報が付され、日程情報が描画された活動計画/活動実績表を含む出力画面情報をHTML変換処理等してHTMLやXHTML等のHTTPプロトコルを介して通信される活動計画/活動実績出力画面の画面データを生成する(S107)。表示部1154は、生成された画面データを営業員端末300に伝送する(S108)。
【0057】
活動計画/活動実績出力画面には、表示単位調節スライダSが含まれ、表示部1154は、設定されたスライダ設定情報に基づく表示単位調節スライダSを生成し、表示単位調節スライダSを含む活動計画/活動実績出力画面の画面データを営業員端末300に伝送する。
【0058】
営業員端末300の表示装置Dには、表示単位調節スライダSを含む活動計画/活動実績出力画面が表示され、営業員は、表示単位調節スライダSのポインタPをスライド移動させて活動計画及び/または活動実績の日程情報の表示単位を変更することができる。
【0059】
営業員の操作入力によって表示単位調節スライダSのポインタPの位置が変更されると、スライダS1上のポインタPの位置に対応するスライド値を含む画面表示要求が、営業員端末300から営業管理サーバ100に伝送される。
【0060】
活動計画/活動実績出力部115は、スライダS1上のポインタPが位置に対応するスライド値を含む画面表示要求を受信すると(S101)、画面情報DB121から表示セルの表示基準位置及び表示範囲を含む活動計画/活動実績出力画面情報を抽出し、活動計画DB122及び/または活動実績DB123から登録された活動計画情報、活動実績情報を抽出する(S102)。
【0061】
表示単位算出部1152は、画面表示要求に含まれるスライダS1上のポインタPが位置に対応するスライド値を取得し(S103)、取得したスライド値を用いてステップS104の表示谷算出処理を遂行し、ポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位を算出する。その後、上述したステップS105からS108を遂行し、ポインタPに対応するスライダ値が表現する表示単位で描画された活動計画/活動実績表を含む出力画面の画面データを営業員端末300に伝送する。
【0062】
ここで、図11(a)を参照して、スライダS1上のポインタPの位置に対応するスライド値を含む画面表示要求を受信した場合の表示単位算出処理(図10のS104)について詳細に説明する。
【0063】
表示単位算出部1152は、画面表示要求がスライダS1上のポインタPが位置に対応するスライド値を含む場合、画面情報DB121のスライダ設定情報を参照し(S1041)、ポインタPの位置に対応するスライダ値が含まれる2つの表示単位間のスライダ値範囲を判別する(S1042)。スライダ値範囲が判別されると、判別されたスライダ値範囲を規定する各スライダ値に対応する2つの表示単位と2つの表示単位間に関連付けられるスライダ値範囲を取得(抽出)する。そして、抽出したスライダ値範囲及び2つの各表示単位を用いて数式1又は数式2に従ってポインタPの位置に対応するスライダ値が表現する表示単位を算出する(S1043)。算出された表示単位を描画処理部1153及び表示部1154に出力する(S1044)。
【0064】
また、本実施形態では、設定されたスライダ設定情報に基づいて、表示単位調節スライダSに割り当てられた各スライダ値それぞれに対応する表示単位を算出し、算出した各スライダ値に対応する複数の表示単位をスライダ設定情報に含ませて予め記憶しておくことができる。
【0065】
この場合、表示単位算出処理は、スライダ設定情報が入力されたタイミング又はその後の任意のタイミングで活動計画/活動実績出力処理と独立して行うことができ、また、上述したスライダS1上のポインタPの位置に対応するスライド値を含む画面表示要求を受信した場合の表示単位算出処理では、数式1又は数式2に従う表示単位算出処理を行わずに、スライダ設定情報を参照してスライダ値に対応付けられた算出済みの表示単位を取得するように構成することができる。
【0066】
図11(b)は、表示単位算出部1152によって算出されるスライダ値範囲に含まれる各スライダ値それぞれに対応する複数の表示単位を、該当のスライダ値と対応付けて予め記憶した態様の表示単位算出処理の処理フローを示す図である。
【0067】
表示単位算出部1152は、画面表示要求がスライダS1上のポインタPが位置に対応するスライド値を含む場合(又はポインタPのデフォルトスライダ値を用いて)、画面情報DB121のスライダ設定情報を参照し(S1041)、ポインタPのスライダ値に対応する予め算出された表示単位を抽出する(1042a)。抽出された表示単位を描画処理部1153及び表示部1154に出力する(S1044)。
【0068】
このように本実施形態の表示制御は、複数の表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダのスライダ値に応じて表示単位を可変させて日程情報を表示させることができ、特に、表示単位調節スライダSに割り当てられる固定された表示単位に制限されることなく、表示単位として予め割り当てられていない表示単位間を含むスライダS1全体のポインタPの位置に対応するスライダ値が表現する表示単位で日程情報を表示することができる。このため、表示単位調節スライダSを用いたきめ細やかな表示単位の変更を実現でき、表示単位調節スライダSのポインタPの位置を調節して固定された表示単位に制限されることなく任意の表示単位で日程情報の表示させることが可能になる。
【0069】
また、上述した実施形態では、日程情報が描画される表示セルの基準位置を固定的に画面情報で規定しているが、これに限らず、例えば、基準位置を画面中心としてもよい。この場合、画面領域内に表示される表示セル数から1列に羅列される表示セルの配置順序において中心(例えば、表示セル数/2)に位置する表示セルを基準位置とすることができる。また、表示部1154は、中心の表示セルから表示範囲内の左端の表示セル及び中心の表示セルから表示範囲内の右端の表示セルまでの表示ラベル情報の生成及び表示処理を遂行する(図10のS105)。描画処理部1152は、中心の表示セルから左端の表示セル及び中心の表示セルから右端の表示セルまでの、表示範囲内の表示ラベル情報が付された1つ又は複数の表示セルを日程情報に応じて塗りつぶす描画処理を遂行することができる(図10のS106)。なお、日程情報が描画される表示セルの基準位置は、営業員が自由に変更することもできる。この場合、例えば、営業員が活動計画/活動実績表の表示範囲において任意の表示セルを選択して基準位置を決定することができ、選択された基準位置を含む画面表示要求が営業管理サーバ110に伝送され、上述の処理が遂行されることになる。
【0070】
また、上述の実施形態の各処理は、コンピュータで実行可能なプログラムとして実現することも可能であり、当該プログラムがインストールされたコンピュータは、実施形態に係る各処理を遂行する情報処理装置として動作することが可能である。例えば、不図示の補助記憶装置に当該プログラムが格納され、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された該プログラムを制御部が実行し、コンピュータに実施形態に係る各処理を動作させることができる。
【0071】
また、上記プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、コンピュータに適用することも可能であり、インターネット等のネットワークを通じてコンピュータにダウンロードすることも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD−ROM等の光ディスク、DVD−ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
【0072】
また、上述した実施形態に係る所定の表示単位で日程情報を表示装置に表示させる処理は、図9に示した各部(設定部1151、表示単位算出部1152、描画処理部1153、表示部1154、及びスライダ設定情報を記憶する記憶部等)それぞれを異なるサーバ装置等で実現し、ネットワーク等の通信回線を介して接続したコンピュータシステムとして構成することもでき、また、1つのコンピュータ等の情報処理装置で実現することも可能である。
【0073】
なお、本発明の実施形態を説明したが、当該実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0074】
100 営業支援システム
110 営業管理サーバ
111 通信制御部
112 CPU(制御部)
113 活動計画登録部
114 活動実績登録部
115 活動計画/活動実績出力部
1151 設定部
1152 表示単位算出部
1153 描画処理部
1154 表示部
116 メモリ
120 DBサーバ
121 画面情報DB
122 活動計画DB
123 活動実績DB
200 営業員端末
300 営業管理者端末
301 CPU(制御部)
3011 ブラウザ(表示制御部)
302 メモリ
303 通信制御部
I 操作入力装置
D 表示装置
S 表示単位調節スライダ
S1 スライダ
P ポインタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表示単位で日程情報を表示装置に表示させる情報処理装置であって、
複数の前記表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダの各表示単位に対応するスライダ値と前記表示単位とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記表示単位間の単位変化量と、前記表示単位間のスライダ値範囲のスライダ値変化量とに基づいて、前記スライダ値範囲内のスライダ値に対応する表示単位を算出する表示単位算出部と、
前記表示装置に表示される前記スライダ上に配置されたポインタの位置に対応するスライダ値に基づく前記表現単位算出部によって算出される表示単位で描画される前記日程情報を、前記表示装置に表示させる表示部と、
を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記表示単位算出部によって算出される前記スライダ値範囲に含まれるスライダ値それぞれに対応する複数の表示単位を記憶し、
前記表示部は、前記ポインタの位置に対応するスライダ値に該当する前記表示単位を前記記憶部から抽出し、抽出された表示単位で描画される前記日程情報を、前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示単位算出部は、前記ポインタの位置に対応するスライダ値が含まれる、2つの表示単位の各スライダ値で規定されるスライダ値範囲を判別し、判別された前記スライダ値範囲のスライダ値変化量と、前記2つの表示単位間の単位変化量に基づいて、前記ポインタの位置に対応するスライダ値に対応する表示単位を算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示単位の一単位に対応する表示領域が複数並列に配置された表示範囲内に前記日程情報を描画する描画処理部を含み、
前記描画処理部は、異なる表示単位間で前記表示領域の表示幅が同一となるように描画することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
所定の表示単位で日程情報を表示装置に表示させる情報処理装置で実行される表示制御プログラムであって、前記情報処理装置に、
複数の前記表示単位が異なる位置に関連付けられるスライダの各表示単位に対応するスライダ値と前記表示単位とを関連付けて記憶する記憶機能と、
前記表示単位間の単位変化量と、前記表示単位間のスライダ値範囲のスライダ値変化量とに基づいて、前記スライダ値範囲内のスライダ値に対応する表示単位を算出する算出機能と、
前記表示装置に表示される前記スライダ上に配置されたポインタの位置に対応するスライダ値に基づく前記算出機能によって算出される表示単位で描画される前記日程情報を、前記表示装置に表示させる表示機能と、
を実現させることを特徴とする表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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