説明

情報処理装置及び情報処理方法

【課題】シンプルなインターフェースを利用して、膨大なデータの中から所望のデータを簡単且つ素早く検索、閲覧できるようにすることを目的とする。
【解決手段】データを取得するデータ取得手段と、データ取得手段において取得されたデータに付加された付加情報に基づいて、データのスクロール表示を制御する制御手段と、を有し、制御手段は、付加情報に基づいて、同一の付加情報を有するデータをグループ化した後、グループ化したデータを順次、一次元の方向に並べると共に、グループを1つ、又は複数の小グループに分けて整列させ、小グループ内のデータを1つ表示するよう、且つ小グループの単位でスキップするようにデータのスクロール表示を制御することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
HDDやメモリーカード等の記憶装置の大容量化に伴い、画像データをはじめとするあらゆるデータを膨大に蓄積することが可能になった。しかしそれと同時に膨大なデータから所望のデータを検索することや、全体をざっと大まかに閲覧することが困難な状況となってきている。
【0003】
PCのようにキーボードやマウス等豊富なインターフェースを備える機器においては、それらのインターフェースを用い、検索式の入力やGUI操作で検索を実行することは可能である。また膨大なデータを階層構造で管理し、豊富なGUIを利用することで、これらのデータに効率的にアクセスすることも可能である。
【0004】
しかしリモコンのような限られたインターフェースしか持たない組込み機器においてはキーの入力及び複雑なGUI操作は困難となる。
【0005】
例えばこのような組込み機器において、画像データの中から所望の画像を閲覧するために、サムネイル画像からなる集合画像を利用し、単純なスクロール表示やページ単位の表示を行うものとする。その際、画像データが数十枚、数百枚単位であれば、前述のような従来の表示方法でも問題になることはない。しかし従来の表示方法では画像データが数万枚、数十万枚単位と膨大になってくると、所望の画像の検索・閲覧に時間がかかるばかりでなく、操作が煩雑化してしまう。
【0006】
このような課題を解決するために、画像をグループ分して管理し、各グループ単位のスクロールと、各グループに含まれる個々の画像のスクロールとを組み合わせて表示することで効率化を図ろうとする技術がある(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2006−268010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述のように、膨大な画像をグループ単位で管理し、グループ単位でスクロール表示すれば膨大なデータの全てを短時間でスクロール表示することが可能となる。従って所望のデータが含まれるグループが予め分かっている場合には、高速にそのグループまで移動し、そのグループ内のデータを順次閲覧して検索することで、所望のデータを検索可能となる。
【0009】
しかしながら、所望のデータが含まれるグループが不明な場合は、所望のデータが含まれそうなグループ1つ1つに移動し、順次所望のデータを探していくしかない。このとき、グループ内のデータ自体が膨大な数となっていると、データの検索はいっそう困難になる。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、シンプルなインターフェースを利用して、膨大なデータの中から所望のデータを簡単且つ素早く検索、閲覧できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明の情報処理装置は、データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段において取得されたデータに付加された付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記付加情報に基づいて、同一の付加情報を有するデータをグループ化した後、グループ化したデータを順次、一次元の方向に並べると共に、前記グループを1つ、又は複数の小グループに分けて整列させ、前記小グループ内のデータを1つ表示するよう、且つ小グループの単位でスキップするようにデータのスクロール表示を制御することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、情報処理装置における情報処理方法であって、データを取得するデータ取得ステップと、前記データ取得ステップにおいて取得されたデータに付加された付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御する制御ステップと、を有し、前記制御ステップでは、前記付加情報に基づいて、同一の付加情報を有するデータをグループ化した後、グループ化したデータを順次、一次元の方向に並べると共に、前記グループを1つ、又は複数の小グループに分けて整列させ、前記小グループ内のデータを1つ表示するよう、且つ小グループの単位でスキップするようにデータのスクロール表示を制御することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、プログラム及び記憶媒体としてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、シンプルなインターフェースを利用して、膨大なデータの中から所望のデータを簡単且つ素早く検索、閲覧できるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0016】
<実施形態1>
図1は、システム構成の一例を示した図である。図1に示されるように、情報処理装置(コンピュータ)の一例であるデータ表示装置100には、各種データが表示可能なディスプレイ101が接続されている。ユーザからの各種操作指示は、リモートコントローラに代表される操作入力装置102(以下、リモコンという)を介して行われる。
【0017】
図2は、データ表示装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、データ表示装置100は、ハードウェア構成として、CPU201、RAM202、ROM203、ディスプレイI/F204、ストレージI/F205、ストレージ206、リモコンI/F207を含む。
【0018】
ディスプレイI/F204は、データ表示装置100内部で生成される画面情報をディスプレイ101が処理可能な信号に変換する。ストレージI/F205は、データ表示装置100内部で利用可能なデータ形式と、ストレージに記憶するためのデータ形式とを互いに変換する。リモコンI/F207は、リモコン102からの信号を受信し、データ表示装置100が処理可能な情報に変換する。
【0019】
また、図示されていないが、オペレーティングシステム(以下、OSという)をはじめ、本実施形態に係る各処理プログラム、デバイスドライバ等はROM203に記憶され、適宜RAM202に一時記憶され、CPU201によって実行される。ここでOSはストレージ206に記憶されていてもよく、その場合は電源投入時にRAM202に適宜OSが読み込まれ、CPU201によって起動される。
【0020】
ストレージ206にはデータ表示装置100が検索、閲覧するデータが膨大に記録されており、データ表示装置100内部に搭載されていてもよいし、ネットワーク等の各種インターフェースを介してデータ表示装置100に接続されていてもよい。また、その際、ストレージ206は複数台、データ表示装置100に接続されていてもよい。
【0021】
なお、以下特に断らない限り、他図で説明されたものは同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0022】
図3は、データ表示装置100の機能構成の一例を示す図である。図3に示されるように、データ表示装置100は、機能構成として、操作取得部301、表示出力部302、表示切替部303、表示キャッシュ304、スクロール画面生成部305、スクロール制御部306、メタデータ抽出部307を含む。また、データ表示装置100は、機能構成として、更に、記録部308、データ取得部309、デコーダ310、操作解析部311を含む。これらの各機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組み合わせによって実現される。
【0023】
記録部308には、データ表示装置100で検索、閲覧する画像、映像、オーディオ、文書等のデータが膨大に記録されている。本実施形態では、扱うデータを、蓄積されたデジタル画像データと、それに関連するサムネイル画像データ(以下、サムネイルという)とするが、これに限られるものではない。
【0024】
本実施形態で扱うサムネイルには、関連するデジタル画像データに付加された情報(以下、メタデータ(付加情報)という)と同様のメタデータが1つ又は複数付加されているものとする。デジタル画像データに付加されているメタデータはファイル名をはじめ、日付・時刻情報、画像番号、画像サイズ、画像解像度、撮影者、撮影場所等様々なものが存在する。本実施形態では特にそれらメタデータを限定して利用するものではなく、データに付加されている情報であれば何であってもよい。
【0025】
データ取得部309は、記録部308からサムネイルを順次読み出す。メタデータ抽出部307は、読み出されたサムネイルに付加されているメタデータを抽出する。抽出されたメタデータはデータ表示装置100のRAM202に保持され、スクロール制御部306において利用される。
【0026】
本実施形態においてスクロール制御部306は、抽出したメタデータを基に、まず同一のメタデータを含むサムネイルをクループ化し、一次元の方向に順次並べる処理を行う。次に、スクロール制御部306は、サムネイルのグループ単位でスクロール表示を行うように、スクロール画面生成部305に制御命令を出力する。その際、スクロール制御部306は、更にサムネイルグループを1つ又は複数の小グループに分割して整列し、その小グループ内のサムネイルを必ず1つスクロール表示する制御命令も出力する。
【0027】
本実施形態では、小グループで必ずスクロール表示される1つのサムネイルを、小グループの先頭のサムネイルとする。また本実施形態では、サムネイルグループを1つ又は複数に分けて整列する小グループを、サムネイルグループを先頭のサムネイルから固定数(固定個数)の間隔毎(データ毎)に分割することで生成されるグループとする。また、その分割された小グループは分割された順番で整列されるものとする。
【0028】
但し、スクロール制御部306の行う制御処理はこの限りではない。例えば各小グループで必ずスクロール表示されるサムネイルは末尾(後尾)のサムネイルであってもよいし、画像検出技術によって検出された代表サムネイルであってもよい。またサムネイルグループの分割は各サムネイルグループのちょうど中間点で行ってもよいし、各サムネイルグループを更に別のメタデータによって小グループ化してもよい。
【0029】
上述したように、スクロール制御部306は、サムネイルを同一のメタデータによってグループ化し、そのサムネイルグループ単位でスキップさせながらスクロール表示するよう制御を行うことで、スクロール速度を上げることが出来る。その結果、蓄積されたデータが膨大になってもデータ全体をざっと短時間で俯瞰することが可能になる。また分割された小グループは整列されているので、小グループで表示されるサムネイルの確認によってサムネイルグループ内のおおよその位置をユーザは認識可能となる。よって、ユーザは所望のデータの近傍まで簡単に移動することができる。
【0030】
図4は、スクロール制御部306において行われるスクロール制御処理を説明するための図である。本実施形態ではスクロール表示に追加するサムネイルを決定するための固定数間隔を、リモコン102等を操作することによってユーザが任意に変更することができる。ユーザは、固定数間隔を1に設定することにより、各サムネイル単位のスクロール表示にすることもできる。また逆に固定数間隔を十分大きく設定した場合は、スクロール表示に追加するサムネイルが全く存在しないグループ単位でスクロールされることになる。
【0031】
スクロール画面生成部305は、スクロール制御部306からの制御命令と、データ取得部309で取得したサムネイルと、を関連付けて随時スクロール画面を生成する。生成されたスクロール画面は、表示キャッシュ304、表示切替部303を経て、表示出力部302から出力され、ディスプレイ101に表示される。ここで表示キャッシュ304は、生成されたスクロール画面を表示出力部302にて素早く出力するために利用される。
【0032】
操作取得部301は、ユーザからのデータ表示装置100への指示を受信し、操作解析部311を経て、サムネイルのスクロールの方向やデータの閲覧の指示を行う。ディスプレイ101に表示されているサムネイルのスクロール画面上にはどのサムネイルが選択されている状態かがわかるようにフォーカス枠が表示出力部302によって表示される。
【0033】
ユーザは、フォーカス枠が表示されているサムネイル上でデータの閲覧指示を行うことによって、フォーカスされているサムネイルにリンクされているデジタル画像データを閲覧することができる。なお、デジタル画像データは、データ取得部309で取得され、デコーダ310、表示切替部303を経て表示出力部302によって出力される。
【0034】
次にデータ表示装置100を操作するため操作入力装置の一例を図5に示す。図5は、リモコン102の一例を示す図である。本実施形態において、上述したように操作入力装置はリモコン102である。リモコン102は、スクロール方向と、スクロール表示と、の指示を行うための右ボタン402、左ボタン405、サムネイルのグループ化の指示を行うための上ボタン401、下ボタン404を備えている。また、リモコン102は、上ボタン401、下ボタン404、右ボタン402、左ボタン405の操作によってフォーカスされた状態にあるサムネイルの選択を確定させるOKボタン403も備えている。なお、OKボタン403は、選択されたサムネイルにリンクするデジタル画像データを閲覧するためにも用いられる。
【0035】
図6は、データ検索、閲覧処理の一例を示すフロー図である。
図6に示されるように、データ検索、閲覧処理が開始されると、操作解析部311は、上ボタン401、又は下ボタン404が押下されたか否かに基づいて、サムネイルのグループ化を行うか否かの判断を行う(S10)。操作解析部311は、上ボタン401、又は下ボタン404が押下されたと判定すると(S10のYes)、S11に処理を進め、上ボタン401、又は下ボタン404が押下されていないと判定すると(S10のNo)、S12に処理を進める。
【0036】
S11において、スクロール制御部306は、グループ化処理を実行する。ここで、グループ化処理の詳細を図7に示す。図7は、実施形態1におけるグループ化処理の一例を示すフロー図である。
【0037】
ステップS20において、例えば、操作解析部311は、上ボタン401、又は下ボタン404がユーザによって押下されたことをスクロール制御部306に通知する。ステップS21において、スクロール制御部306は、上述したように、メタデータを基に、まず同一のメタデータを含むサムネイルをクループ化し、一次元の方向に順次並べる処理を行う。次に、スクロール制御部306は、サムネイルのグループ単位でスクロール表示を行うように、スクロール画面生成部305に制御命令を出力する。その際、スクロール制御部306は、更にサムネイルグループを1つ又は複数の小グループに分割して整列し、その小グループ内のサムネイルを必ず1つスクロール表示する制御命令もスクロール画面生成部305に出力する。
【0038】
本実施形態において、スクロール表示の初期状態はサムネイル単位のスクロール表示であり、グループ化処理を行うことによって初めて、グループ単位でのスクロール表示が可能となる。
【0039】
再び図6の説明に戻り、スクロール画面生成部305は、スクロール表示処理を実行する(S12)。ここで、スクロール表示処理の詳細を図8に示す。図8は、スクロール表示処理の一例を示すフロー図である。
【0040】
ステップS30において、例えば、操作解析部311は、右ボタン402、又は左ボタン405がユーザによって押下されたことをスクロール制御部306に通知する。ステップS31において、スクロール制御部306は、操作解析部311より受け取った押下されたボタンに応じて、スクロール方向を決定する。そして、スクロール制御部306は、決定したスクロール方向にスクロール表示を行うように、スクロール画面生成部305に制御命令を出力する。
【0041】
ステップS32において、スクロール画面生成部305は、スクロール制御部306からの制御命令と、データ取得部309で取得したサムネイルと、を関連付けて随時スクロール画面を生成する。生成されたスクロール画面は、表示キャッシュ304、表示切替部303を経て、表示出力部302から出力され、ディスプレイ101に表示される。
【0042】
ここまでの処理によって、ユーザは、任意のサムネイルをスクロールによって検索することができる。ユーザは、リモコン102を用いて選択(フォーカス)したサムネイルの選択を確定する場合、OKボタン403を押下する(S13)。
【0043】
操作解析部311は、OKボタン403がユーザによって押下されたことをスクロール制御部306に通知する。スクロール制御部306は、前記通知を受け取ると、サムネイルがグループ化されているか否かを判断する。スクロール制御部306は、グループ化されていないと判断すると(S14のYes)、S15に処理を進め、グループ化されていると判断すると(S14のNo)、S17に処理を進める。
【0044】
S15において、データ取得部309は、選択されたサムネイルにリンクされているデジタル画像データを記録部308より読み出す。読み出されたデジタル画像データは、デコーダ310、表示切替部303を経て表示出力部302によってディスプレイ101に出力(表示)される。
【0045】
一方、S17において、スクロール制御部306は、グループ化の解除を行い、サムネイル単位のスクロールに戻して、S12に処理を戻す。
【0046】
以上、本実施形態によれば、シンプルなインターフェースを利用して、膨大なデータの中から所望のデータを簡単且つ素早く検索、閲覧できるようにすることができる。
【0047】
<実施形態2>
本実施形態において、実施形態1との差異は、図6のS11、グループ化処理である。
本実施形態におけるグループ化処理の一例を図9に示す。図9は、実施形態2におけるグループ化処理の一例を示すフロー図である。
【0048】
本実施形態においては、サムネイルには複数のメタデータが付加されており、それぞれのメタデータに対してスクロール制御部306は実施形態1と同等のスクロール制御を行う。また、どのメタデータについてスクロール制御を行うかの選定は、ユーザによる上ボタン401、又は下ボタン404の押下(つまり、ユーザの選択操作)によって行われる。
【0049】
ステップS40において、例えば、操作解析部311は、上ボタン401、又は下ボタン404がユーザによって押下されたことをスクロール制御部306に通知する。ステップS41において、スクロール制御部306は、前記通知を受け取ると、ユーザのメタデータの選定操作に応じて、メタデータを特定する。
【0050】
続いて、ステップS42において、スクロール制御部306は、特定したメタデータを基に、まず同一のメタデータを含むサムネイルをクループ化し、一次元の方向に順次並べる処理を行う。次に、スクロール制御部306は、サムネイルのグループ単位でスクロール表示を行うように、スクロール画面生成部305に制御命令を出力する。その際、スクロール制御部306は、更にサムネイルグループを1つ又は複数の小グループに分割して整列し、その小グループ内のサムネイルを必ず1つスクロール表示する制御命令もスクロール画面生成部305に出力する。このとき行われるサムネイルの再グループ化の一例を図10に示す。図10は、再グループ化の一例を示す図である。
【0051】
図10に示される例では、場所に関するメタデータでグループ分けされたサムネイルが、再グループ化され、日付に関するメタデータでグループ分けされた例が示されている。
【0052】
本実施形態によれば、ユーザは、スクロール表示の順番を適宜変更できる。つまりデータの検索方法を適宜変更することができる。
【0053】
<実施形態3>
本実施形態において、実施形態1、実施形態2との差異は、図6のS11、グループ化処理である。
【0054】
本実施形態においては、サムネイルには階層構造を持つメタデータが付加されており、各階層のメタデータに対してスクロール制御部306は実施形態1と同等のスクロール制御を行う。また、どの階層のメタデータについてスクロール制御を行うかの選定は、ユーザによる上ボタン401、又は下ボタン404の押下(つまり、ユーザの選択操作)によって行われる。
【0055】
図11は、各階層のメタデータでサムネイルをグループ化した一例を示す図である。
本実施形態によれば、上位階層のメタデータでグループ分けしてスクロール表示する程、スキップされるサムネイルが増える。よって、スクロールの速度を大幅に変更することができる。
【0056】
<その他の実施形態>
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成される。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(又は記憶媒体)を、システム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置の中央演算処理手段(CPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0057】
また、システム或いは装置の前記中央演算処理手段が読み出したプログラムコードを実行することにより、そのプログラムコードの指示に基づき、システム或いは装置上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0058】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、前記システム或いは装置に挿入された機能拡張カードや、接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれたとする。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0059】
本発明を前記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0060】
以上、上述した実施形態では、グループ単位のスクロールの際に、更にグループを1つ又は複数の小グループに分割し、その小グループ内のデータ1つを必ず表示するようにスクロール制御を行っている。その結果、グループ単位のスクロール(高速スクロール)で生ずる情報の欠落を低減できる。また更に分割された小グループは整列されているので、小グループで表示されるデータの確認によってグループ内のおおよその位置をユーザは認識することができる。また、上述した実施形態では、同一のメタデータを含むデータ(例えばサムネイル)をグループ化してスクロールしているが、データが複数のメタデータを含んでいる場合やメタデータが階層化されている場合は、異なるメタデータや階層で再グループ化する。このことで、スクロールの順序や単位を変更することができる。
【0061】
よって、シンプルなインターフェースを利用して、膨大なデータの中から所望のデータを簡単且つ素早く検索、閲覧できるようにすることができる。
【0062】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0063】
また、上述した各実施形態を任意に組み合わせて実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】システム構成の一例を示した図である。
【図2】データ表示装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】データ表示装置100の機能構成の一例を示す図である。
【図4】スクロール制御部306において行われるスクロール制御処理を説明するための図である。
【図5】リモコン102の一例を示す図である。
【図6】データ検索、閲覧処理の一例を示すフロー図である。
【図7】実施形態1におけるグループ化処理の一例を示すフロー図である。
【図8】スクロール表示処理の一例を示すフロー図である。
【図9】実施形態2におけるグループ化処理の一例を示すフロー図である。
【図10】再グループ化の一例を示す図である。
【図11】各階層のメタデータでサムネイルをグループ化した一例を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
100 データ表示装置
101 ディスプレイ
102 操作入力装置
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 ディスプレイI/F
205 ストレージI/F
206 ストレージ
207 リモコンI/F
301 操作取得部
302 表示出力部
303 表示切替部
304 表示キャッシュ
305 スクロール画面生成部
306 スクロール制御部
307 メタデータ抽出部
308 記録部
309 データ取得部
310 デコーダ
311 操作解析部
401 上ボタン
402 右ボタン
403 OKボタン
404 下ボタン
405 左ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段において取得されたデータに付加された付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記付加情報に基づいて、同一の付加情報を有するデータをグループ化した後、グループ化したデータを順次、一次元の方向に並べると共に、前記グループを1つ、又は複数の小グループに分けて整列させ、前記小グループ内のデータを1つ表示するよう、且つ小グループの単位でスキップするようにデータのスクロール表示を制御することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記データ取得手段において取得されたデータに複数の付加情報が付加されていた場合、前記制御手段は、ユーザの選択操作に応じて特定した付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ取得手段において取得されたデータに階層化された付加情報が付加されていた場合、前記制御手段は、ユーザの選択操作に応じて特定した階層の付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記小グループ内の先頭のデータ、又は後尾のデータを、1つ表示するデータとすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、グループをグループの先頭のデータから固定個数のデータ毎に分割することで小グループに分け、分けた順番に小グループを整列させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置における情報処理方法であって、
データを取得するデータ取得ステップと、
前記データ取得ステップにおいて取得されたデータに付加された付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御する制御ステップと、
を有し、
前記制御ステップでは、前記付加情報に基づいて、同一の付加情報を有するデータをグループ化した後、グループ化したデータを順次、一次元の方向に並べると共に、前記グループを1つ、又は複数の小グループに分けて整列させ、前記小グループ内のデータを1つ表示するよう、且つ小グループの単位でスキップするようにデータのスクロール表示を制御することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
前記データ取得ステップにおいて取得されたデータに複数の付加情報が付加されていた場合、前記制御ステップでは、ユーザの選択操作に応じて特定した付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記データ取得ステップにおいて取得されたデータに階層化された付加情報が付加されていた場合、前記制御ステップでは、ユーザの選択操作に応じて特定した階層の付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御することを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記制御ステップでは、前記小グループ内の先頭のデータ、又は後尾のデータを、1つ表示するデータとすることを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記制御ステップでは、グループをグループの先頭のデータから固定個数のデータ毎に分割することで小グループに分け、分けた順番に小グループを整列させることを特徴とする請求項6乃至9の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
データを取得するデータ取得ステップと、
前記データ取得ステップにおいて取得されたデータに付加された付加情報に基づいて、前記データのスクロール表示を制御する制御ステップと、
を実行させるプログラムであって、
前記制御ステップでは、前記付加情報に基づいて、同一の付加情報を有するデータをグループ化した後、グループ化したデータを順次、一次元の方向に並べると共に、前記グループを1つ、又は複数の小グループに分けて整列させ、前記小グループ内のデータを1つ表示するよう、且つ小グループの単位でスキップするようにデータのスクロール表示を制御することを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−9255(P2009−9255A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−168526(P2007−168526)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】