情報処理装置及び方法、プログラム、並びに情報処理システム
【課題】個人情報を保護しながら認証精度を向上させる。
【解決手段】顔認証情報取得部は、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の顔を含む画像から認識される顔領域に関する顔認証情報を取得し、認証部は、取得された参加者の顔認証情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録認証情報との照合によって、参加者を認証し、行動履歴情報取得部は、登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者を候補者として選択して、それらの候補者が特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得し、提示部は、取得された行動履歴情報を、表示装置を使用している参加者に提示する。本技術は、例えば、ポイントラリーのサービスを提供するデジタルサイネージシステムに適用することができる。
【解決手段】顔認証情報取得部は、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の顔を含む画像から認識される顔領域に関する顔認証情報を取得し、認証部は、取得された参加者の顔認証情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録認証情報との照合によって、参加者を認証し、行動履歴情報取得部は、登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者を候補者として選択して、それらの候補者が特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得し、提示部は、取得された行動履歴情報を、表示装置を使用している参加者に提示する。本技術は、例えば、ポイントラリーのサービスを提供するデジタルサイネージシステムに適用することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置及び方法、プログラム、並びに情報処理システムに関し、特に、個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができるようにした情報処理装置及び方法、プログラム、並びに情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルサイネージ(Digital Signage:電子看板)と称される、表示と通信にデジタル技術を用いて、平面ディスプレイやプロジェクタ等の表示装置により映像や情報を表示する広告媒体が普及している。デジタルサイネージでは、所定のサーバなどから、表示情報を常時受信することができるため、内蔵するメモリに多数の表示情報を保持することで、秒単位で表示内容を切り替えたり、動画表示を行ったりするなど、多様な映像広告を展開することができる。
【0003】
また、ポイントラリーと称される、例えば店舗や駅、観光地などにおいて、所定のテーマの中でポイントを集める企画が行われている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
デジタルサイネージを用いたサービスとして、ポイントラリーを提供する場合、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の認証を行い、正当な参加者に対してのみ、訪問ポイントを付与することになる。この認証処理としては、参加者により入力されるIDやパスワードを用いた方式ではなく、参加者の顔の画像を撮影して得られる情報を用いた顔認証処理が行われる場合がある。
【0005】
また、認証処理として、利用者の過去の行動履歴情報を用いて認証を行うものがある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−218033号公報
【特許文献2】特開2004−355353号公報
【特許文献3】特開2008−158683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
デジタルサイネージを用いたポイントラリーにおいて、参加者の認証が顔認証処理により行われる場合、顔認証の認証率が低いと、参加者を特定することができない。この場合、参加者を特定するための個人情報を提示して、参加者に選択させることも考えられるが、公共の場所に設置される表示装置に氏名等の個人情報を提示すると、その情報が、第三者に開示される恐れがあるため、個人情報の保護上好ましくない。
【0008】
また、上記の特許文献3には、利用者の過去の行動履歴情報を提示するものが記載されているが、利用者以外の者の行動履歴情報を提示することができないため、あらかじめ登録された登録者の中に、利用者の候補が複数存在する場合には、候補者を絞り込むことができない。
【0009】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、顔認証処理を行うに際し、登録者の中に、参加者の候補が複数存在する場合に、それらの候補者の行動履歴情報を提示して候補者の絞り込みを行うことで、個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本技術の第1の側面の情報処理装置は、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部とを備える。
【0011】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える。
【0012】
前記提示部は、前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者を特定できない場合、さらに絞り込まれた前記候補者の前記行動履歴情報を提示する。
【0013】
前記行動履歴情報には、前記候補者が前記特定の情報の収集を行った前記表示装置の設置場所に関する情報及び収集を行った時間に関する情報が少なくとも含まれる。
【0014】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者が特定された場合、特定された前記候補者を、前記参加者のみが識別可能とされる個人識別情報を取得する個人識別情報取得部をさらに備え、前記提示部は、取得された前記個人識別情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する。
【0015】
提示された前記個人識別情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える。
【0016】
前記特定の情報は、所定のテーマの中でポイントを集める企画であるポイントラリーにおいて、前記表示装置が設置された場所を訪れた際に付与される訪問ポイントであり、前記特定情報付与部は、前記特定の情報として、訪問ポイントを付与する。
【0017】
本技術の第1の側面の情報処理方法及びプログラムは、本技術の第1の側面の情報処理装置に対応する情報処理方法及びプログラムである。
【0018】
本技術の第1の側面の情報処理装置及び方法、並びにプログラムにおいては、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報が取得され、取得された参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、参加者が特定され、登録者の中から、特定された参加者に類似する登録者を候補者として選択して、それらの候補者が特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報が取得され、取得された行動履歴情報が、表示装置を使用している参加者に提示される。
【0019】
本技術の第2の側面の情報処理システムは、表示装置と情報処理装置からなる情報処理システムにおいて、前記表示装置は、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像を撮像する撮像部と、撮像された前記画像から、前記参加者の顔領域を検出する顔検出部と、検出された前記顔領域に関する顔情報を、前記情報処理装置に送信する第1の送信部と、前記情報処理装置から送信される、前記顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された前記参加者に類似する候補者としての前記登録者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を受信する第1の受信部と、受信された前記行動履歴情報を、前記参加者に提示する提示部と、提示された前記行動履歴情報に対する、前記参加者による選択を受け付ける選択入力部とを備え、前記第1の送信部は、受け付けられた前記参加者による選択結果を、前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記表示装置から送信される、前記顔情報を受信する第2の受信部と、受信された前記顔情報と、前記登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者の前記行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置に送信する第2の送信部と、前記表示装置から送信される、前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部とを備える。
【0020】
情報処理装置や表示装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。
【0021】
本技術の第2の側面の情報処理システムにおいては、表示装置によって、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の顔を含む画像が撮像され、撮像された画像から、参加者の顔領域が検出され、検出された顔領域に関する顔情報が、情報処理装置に送信され、情報処理装置から送信される、顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された参加者に類似する候補者としての登録者が特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報が受信され、受信された行動履歴情報が、参加者に提示され、提示された行動履歴情報に対する、参加者による選択が受け付けられ、受け付けられた参加者による選択結果が、情報処理装置に送信され、情報処理装置によって、表示装置から送信される、顔情報が受信され、受信された顔情報と、登録情報との照合によって、参加者が特定され、登録者の中から、特定された参加者に類似する登録者が候補者として選択され、それらの候補者の行動履歴情報が取得され、取得された行動履歴情報が、表示装置に送信され、表示装置から送信される、参加者の選択結果によって特定される候補者に対して、特定の情報が付与される。
【発明の効果】
【0022】
本技術によれば、氏名等の個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】デジタルサイネージシステムの構成を示す図である。
【図2】表示装置の外観例を示す図である。
【図3】表示装置とデータサーバの構成例を示す図である。
【図4】データ処理部の詳細な構成例を示す図である。
【図5】ポイントラリーサービスの概要を説明する図である。
【図6】個人データベースの例を示す図である。
【図7】表示装置のポイントラリー提供処理を説明するフローチャートである。
【図8】表示装置の行動履歴情報提示処理を説明するフローチャートである。
【図9】画面遷移の例を示す図である。
【図10】データサーバのポイントラリー提供処理を説明するフローチャートである。
【図11】データサーバの行動履歴情報提示処理を説明するフローチャートである。
【図12】コンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。
【0025】
[デジタルサイネージシステムの構成例]
図1は、デジタルサイネージシステム1の構成を示す図である。
【0026】
デジタルサイネージシステム1は、例えばポイントラリー等のサービスを提供するシステムである。
【0027】
図1に示すように、デジタルサイネージシステム1は、表示装置11−1乃至11−N(N=1,2,3,・・・,n)及びデータサーバ12から構成される。表示装置11−1乃至11−Nのそれぞれと、データサーバ12は、ネットワーク13を介して相互に接続される。
【0028】
表示装置11−1は、例えば店舗や駅、観光地などの施設の壁や卓上に設置される。表示装置11−1は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示部を有しており、データサーバ12から送信されるコンテンツを、ネットワーク13を介して受信して、表示させる。
【0029】
表示装置11−2乃至11−Nは、表示装置11−1と同様に構成され、データサーバ12から送信されるコンテンツを、ネットワーク13を介して受信して、表示部に表示させる。
【0030】
なお、以下、表示装置11−1乃至11−Nを、特に区別する必要がない場合、表示装置11と称して説明する。また、図2に示すように、表示装置11には、データサーバ12から送信されたコンテンツ等を表示するための表示部31が設けられ、さらに、表示部31の上部には、表示装置11を使用する参加者を認証時に撮影するための撮像部32が設けられる。
【0031】
図1に戻り、データサーバ12は、表示装置11に表示させるためのコンテンツを保持しており、コンテンツを、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。
【0032】
表示装置11−1は、表示装置11−1を使用している参加者の認証を行う場合、その参加者の顔を含む画像から認識される顔領域に関する情報(以下、顔認証情報という)を取得し、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。
【0033】
データサーバ12は、デジタルサイネージシステム1により提供されるサービスを利用可能な参加者として、あらかじめ登録された登録者の認証に関する情報(以下、登録認証情報という)、及びその登録者の行動の履歴に関する情報(以下、行動履歴情報という)を管理する。データサーバ12は、表示装置11−1から送信される参加者の顔認証情報と、登録者の登録認証情報との照合によって、参加者の顔認証処理を行い、その顔認証の結果に応じた行動履歴情報を、ネットワーク13を介して表示装置11−1に送信する。
【0034】
表示装置11−1は、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される、行動履歴情報を受信して、表示部31に表示させる。表示装置11−1は、表示された行動履歴情報に対する、参加者による選択を受け付けて、その選択結果を、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。そして、データサーバ12は、表示装置11−1から送信される選択結果に応じて、参加者に対して特定の情報を付与する。
【0035】
また、表示装置11−2乃至11−Nでは、表示装置11−1と同様に、データサーバ12との間で参加者の顔認証処理が行われ、正当な参加者に対しては特定の情報が付与される。
【0036】
デジタルサイネージシステム1は、以上のように構成される。
【0037】
[表示装置とデータサーバの構成例]
図3は、図1のデジタルサイネージシステム1を構成する表示装置11とデータサーバ12の詳細な構成例を示す図である。
【0038】
図3に示すように、表示装置11は、表示部31、撮像部32、入力部33、データ処理部34、通信部35、及び顔認識部36から構成される。
【0039】
通信部35は、ネットワーク13を介して、データサーバ12から送信されるコンテンツデータを受信し、データ処理部34に供給する。
【0040】
データ処理部34は、通信部35から供給されるコンテンツデータに対して、表示部31に表示させるための所定の画像処理を施して、その結果得られるコンテンツデータを、表示部31に供給する。
【0041】
表示部31は、データ処理部34から供給されるコンテンツデータに対応するコンテンツを表示する。
【0042】
撮像部32は、表示装置11を使用している参加者を撮影して、その撮影により得られる画像データを、顔認識部36に供給する。この撮影画像には、参加者の少なくとも顔が含まれているものとする。
【0043】
顔認識部36は、撮像部32から供給される画像データに対応する撮影画像から、顔領域を検出する。この顔領域の検出方法としては、例えば、撮影画像内において、あらかじめ用意されたテンプレートを、画像中を移動させながら相関値を求めることにより、最も高い相関値が得られる領域を、参加者の顔領域とすることができる。なお、ここでは、その他の顔領域抽出法などの手法を採用することもできる。
【0044】
顔認識部36は、次に、検出された顔領域の部分から、例えば、目、鼻、口、眉、耳、髪といった器官の位置を検出する。この器官の検出方法としては、各種の文献などによって開示されている、公知の技術を用いることができる。そして、顔認識部36は、例えば、検出された器官の位置に基づいて、顔領域を一定の大きさ、形状に切り出し、その濃淡情報を、参加者の顔画像の特徴量として用いる。
【0045】
顔認識部36は、各種の手法を用いて得られた顔画像の特徴量を、参加者の顔認証情報としてデータ処理部34を介して通信部35に供給する。通信部35は、参加者の顔認証情報を、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。
【0046】
通信部35は、データサーバ12からネットワーク13を介して送信される、行動履歴情報を受信し、データ処理部34に供給する。
【0047】
データ処理部34は、通信部35から供給される行動履歴情報を、表示部31に表示させて提示する。また、表示部31は、タッチパネルディスプレイとして構成されており、例えば、参加者が指等によって、このタッチパネルディスプレイに接触又は近接すると、入力部33は、その位置情報をデータ処理部34に供給する。
【0048】
データ処理部34は、入力部33から供給される位置情報に応じて、表示部31に表示されたコンテンツや行動履歴情報等に対する参加者による選択結果を、通信部35に供給する。
【0049】
通信部35は、データ処理部34から供給される選択結果を、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。通信部35は、選択結果に応じてデータサーバ12から送信される、各種の情報を、ネットワーク13を介して受信し、データ処理部34に供給する。
【0050】
データ処理部34は、通信部35から供給される各種の情報に対して、所定の画像処理を施し、表示部31に供給して表示させる。
【0051】
表示装置11は、以上のように構成される。
【0052】
図3に示すように、データサーバ12は、データ処理部51、コンテンツデータベース52、個人データベース53、及び通信部54から構成される。
【0053】
データ処理部51は、各種のデータに対する処理を行う。データ処理部51は、コンテンツデータベース52からコンテンツデータを取得し、通信部54に供給する。通信部54は、データ処理部51から供給されるコンテンツデータを、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。なお、コンテンツデータベース52には、表示装置11に提示するための各種の画像や文字情報などからなるコンテンツのデータがあらかじめ記憶されているものとする。
【0054】
通信部54は、ネットワーク13を介して表示装置11から送信される参加者の顔認証情報を受信し、データ処理部51に供給する。
【0055】
また、通信部54は、ネットワーク13を介して送信される参加者の選択結果を受信して、データ処理部51に供給する。データ処理部51は、通信部54から供給される選択結果に基づいて、各種の情報を取得して、通信部54に供給する。そして、通信部54は、データ処理部51から供給される各種の情報を、ネットワーク13を介して、表示装置11に送信する。
【0056】
データ処理部51は、図4に示すように、顔認証情報取得部71、顔認証部72、行動履歴情報取得部73、行動履歴情報提供部74、個人識別情報取得部75、及び特定情報付与部76から構成される。
【0057】
顔認証情報取得部71は、通信部54から供給される顔認証情報を取得し、顔認証部72に供給する。
【0058】
顔認証部72は、顔認証情報取得部71により取得された顔認証情報と、個人データベース53にあらかじめ登録された登録認証情報との照合によって、表示装置11を使用している参加者の顔認証処理を行う。
【0059】
なお、個人データベース53には、デジタルサイネージシステム1により提供されるサービスを利用可能な参加者として、あらかじめ登録された登録者の個人情報が記憶される。この個人情報には、登録者の顔画像に関する情報として、登録認証情報が含まれる。また、個人データベース53には、登録者の個人情報のほか、その登録者の行動の履歴に関する行動履歴情報と、その登録者に付与された特定の情報が少なくとも記憶される。
【0060】
行動履歴情報取得部73は、顔認証部72による顔認証の結果に基づいて、個人データベース53に登録されている登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者を候補者として選択する。そして、行動履歴情報取得部73は、個人データベース53を参照して、選択された複数の候補者の行動履歴情報を取得して、行動履歴情報提供部74に供給する。
【0061】
行動履歴情報提供部74は、通信部54を制御して、行動履歴情報を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。これにより、行動履歴情報が表示装置11に提供されて表示部31に表示され、表示部31を使用する参加者に対して、行動履歴情報が提示されることになる。
【0062】
個人識別情報取得部75は、通信部54から供給される選択結果によって候補者が特定される場合、個人データベース53を参照して、候補者の名前のイニシャル情報など、参加者本人のみが識別可能とされる個人識別情報を取得して、通信部54に供給する。そして、通信部54は、個人識別情報取得部75から供給される個人識別情報を、ネットワーク13を介して、表示装置11に送信する。
【0063】
特定情報付与部76は、通信部54から供給される選択結果によって候補者が特定される場合、個人データベース53を参照して、その候補者に対して、特定の情報を付与する。すなわち、個人データベース53に登録されている、候補者として絞り込まれた登録者に対して、特定の情報が付与されることになる。
【0064】
データサーバ12は、以上のように構成される。
【0065】
なお、本実施の形態では、顔認証情報及び登録認証情報として、前述した顔画像から得られる特徴量を用いる例を説明するが、それに限らず、例えば、参加者から取得した顔画像をそのまま用いるようにしてもよい。
【0066】
[サービスの具体例]
次に、図5乃至図11を参照して、デジタルサイネージシステム1により提供されるサービスの一例として、ポイントラリーについて説明する。
【0067】
[ポイントラリーの概要]
図5は、ポイントラリーの概要を説明する図である。
【0068】
ポイントラリーとは、例えば店舗や駅、観光地などにおいて、所定のテーマの中でポイントを集める企画である。ポイントラリーの参加者は、複数の地点ごとに設置されている表示装置11にて付与されるポイントの収集を行うことになる。
【0069】
図5に示すように、例えば、「品川」、「狛江」、「町田」、「八王子」、「福生」、「ひばりヶ丘」、「上野」の各地点の店舗や駅などに設置された表示装置11により、各地点を訪れた参加者の認証が行われ、認証に成功した場合には、その参加者に対して訪問ポイントが付与される。参加者は、全ての地点を訪問して、各地点に設置された表示装置11から訪問ポイントが付与されることで、ポイントラリーが完成することになる。
【0070】
また、前述したように、各地点に設置された表示装置11に関する情報は、データサーバ12により集中的に管理されるが、デジタルサイネージシステム1によりデジタルポイントラリーのサービスを提供する場合、個人データベース53には、例えば、図6に示す情報が格納される。
【0071】
図6に示すように、個人データベース53には、個人情報、行動履歴情報、及び特定情報が格納される。個人情報は、参加者によってあらかじめ登録される情報であって、例えば、ユーザID、名前、性別、年齢、住所などの個人情報のほか、認証に用いられる参加者の顔画像に関する情報として、登録認証情報が登録される。
【0072】
行動履歴情報は、参加者が各地点を訪問して、表示装置11により訪問ポイントの収集を行った際の行動の履歴に関する情報であって、例えば、各参加者のユーザIDに対応付けられた訪問地と訪問日時が登録される。また、特定の情報は、各地点を訪問した参加者に対して付与される情報であって、例えば、各参加者のユーザIDに対応付けられた訪問ポイントが登録される。
【0073】
個人データベース53には、ポイントラリーのサービスを提供する場合、以上の情報が登録される。
【0074】
[ポイントラリー提供処理]
次に、図7乃至図11を参照して、表示装置11及びデータサーバ12により実行される、ポイントラリーのサービスを提供するための処理について説明する。
【0075】
まず、図7のフローチャートを参照して、表示装置11によるポイントラリー提供処理を説明する。
【0076】
ポイントラリーの参加者は、品川や狛江など複数の地点に設置されている表示装置11−1乃至11−7のうち、訪問した地点に設置された表示装置11に対して、操作の開始を指示すると(ステップS11の「Yes」)、処理は、ステップS12に進められる。例えば、参加者が、ひばりヶ丘に設置された表示装置11−6を使用している場合、その表示部31には、図9の初期画面101が表示される。
【0077】
図7に戻り、ステップS12において、撮像部32は、表示装置11を使用している参加者の顔を含む画像を撮像する。
【0078】
ステップS13において、顔認識部36は、撮像部32により撮像された撮影画像から、参加者の顔領域を認識する。この顔領域の認識では、例えば、撮影画像内において、あらかじめ用意されたテンプレートを、画像中を移動させながら相関値が求められ、最も高い相関値が得られる領域が参加者の顔領域とされ、その顔領域の部分から器官の位置が検出され、それらの器官の位置から顔画像の特徴量が得られる。
【0079】
ステップS13の処理によって、顔認証情報としての顔画像の特徴量が得られると、処理は、ステップS14に進められ、顔認証処理が行われる。この顔認証処理では、例えば、通信部35が顔認証情報を、ネットワーク13を介して、データサーバ12に送信することで、データサーバ12によって、参加者の顔認証情報と登録者の登録認証情報とが照合され、参加者の顔認証処理が行われる。そして、データサーバ12では、登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者が候補者として選択され、それらの候補者の行動履歴情報が取得され、ネットワーク13を介して表示装置11に送信される。
【0080】
ステップS14の処理によって、データサーバ12により行動履歴情報が表示装置11に送信されると、処理は、ステップS15に進められ、行動履歴情報提示処理が行われる。ここで、行動履歴情報提示処理の詳細について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0081】
ステップS51において、通信部35は、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される行動履歴情報を受信する。
【0082】
ステップS52において、データ処理部34は、通信部35により受信された行動履歴情報を表示部31に表示する。ここでは、行動履歴情報として、例えば、候補者の前回の訪問地と訪問日時が、表示装置11を使用している参加者に提示される。
【0083】
ステップS53において、入力部33は、表示部31に表示された行動履歴情報に対する、参加者による選択を受け付ける。
【0084】
ステップS54において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に基づいて、参加者により、候補者の前回の訪問地と訪問日時が選択されたか否かを判定する。
【0085】
ステップS54において、候補者の前回の訪問地と訪問日時が選択されていないと判定された場合、処理は、ステップS53に戻り、参加者により訪問地等が選択されるまで、前述したステップS53,S54が繰り返される。そして、参加者により訪問地等が選択された場合(ステップS54の「Yes」)、処理は、ステップS55に進められる。
【0086】
ステップS55において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に応じた候補者の選択結果を通信部35に供給して、ネットワーク13を介して、データサーバ12に送信させる。データサーバ12では、表示装置11からの候補者の選択結果に基づいて、候補者が1人に絞り込まれたか否かが判定され、その判定結果が、ネットワーク13を介して、表示装置11に送信される。
【0087】
ステップS55の処理によって、データサーバ12により候補者の絞り込みの判定結果が送信されると、処理は、ステップS56に進められ、候補者が1人に絞り込まれていない場合(ステップS56の「No」)、処理は、ステップS51に戻る。そして、表示装置11では、再度、データサーバ12から送信される行動履歴情報として、例えば、絞り込まれた候補者の前々回の訪問地と訪問日時が表示され、参加者に選択され、再度、候補者が1人に絞り込まれたか否かが判定される。このように、参加者により選択された訪問地等を条件として、順次候補者が絞り込まれ、最終的に候補者が1人に絞り込まれることになる。
【0088】
例えば、図9の行動履歴画面102には、1回目の行動履歴情報の提示により、候補者の前回の訪問地と訪問日時として、「1/12 福生」、「1/15 恵比寿」、「1/21 八王子」、及び「1/15 蒲田」が表示されている。参加者は、自分の記憶を頼りに、前回訪問ポイントを獲得した場所と日時に一致する項目を選択する。ここでは、例えば、「1/12 福生」が選択されるものとする。そして、前回ポイントを獲得した場所として、1月21日に福生に訪れた候補者が1人であれば、その候補者が最終的な候補者となる。
【0089】
一方、1月21日に福生に訪れた候補者が複数存在する場合、2回目の行動履歴情報の提示により、図9の行動履歴画面103には、絞り込まれた候補者の前々回の訪問地と訪問日時として、「1/8 八王子」及び「1/6 亀戸」が表示される。そして、例えば、「1/8 八王子」が選択され、前々回にポイントを獲得した場所として、1月8日に八王子を訪れた候補者が1人であれば、その候補者が最終的な候補者となる。
【0090】
図8に戻り、ステップS56において、候補者が1人に絞り込まれたと判定された場合、処理は、ステップS57に進められる。
【0091】
ステップS57において、通信部35は、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される、候補者の名前のイニシャルを示すイニシャル情報を受信する。
【0092】
ステップS58において、データ表示部34は、通信部35により受信されたイニシャル情報を、表示部31に表示させる。これにより、表示部31には、図9のイニシャル確認画面104が表示され、例えば、「S.N」などの候補者の名前のイニシャルが、表示装置11を使用している参加者に提示される。
【0093】
図8に戻り、ステップS59において、入力部33は、提示されたイニシャル情報が正しいかどうかの参加者による選択を受け付ける。
【0094】
ステップS60において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に基づいて、参加者によって、イニシャル情報が正しいものであるとの選択されたか否かを判定する。
【0095】
ステップS60において、例えば、図9のイニシャル確認画面104の「はい」が選択され、イニシャル情報が正しいものであるとの選択された場合、処理は、ステップS61に進められる。ステップS61において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に応じたイニシャル情報の選択結果を通信部35に供給して、ネットワーク13を介して、データサーバ12に送信させる。そして、データサーバ12では、イニシャル情報の選択結果に基づいて、最終的に絞り込まれた候補者に対して訪問ポイントが付与され、訪問ポイント付与の結果が、ネットワーク13を介して表示装置11に送信される。
【0096】
なお、ステップS60において、例えば、図9のイニシャル確認画面104の「いいえ」が選択され、イニシャル情報が誤っているものであるとの選択された場合、処理は、図7のステップS12に戻り、参加者の顔を含む画像を撮像するところから、顔認証処理が再度行われる。
【0097】
そして、ステップS61の処理が終了すると、行動履歴情報提示処理が終了され、処理は、図7のステップS15に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0098】
ステップS16において、データ処理部34は、通信部35を制御して、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される訪問ポイント付与の結果が受信されたか否かを判定する。
【0099】
ステップS16において、訪問ポイント付与の結果が受信されたと判定された場合、処理は、ステップS17に進められる。ステップS17において、データ処理部34は、通信部35により受信された訪問ポイント付与の結果を、表示部31に表示させる。これにより、表示部31には、図9の訪問ポイント付与結果画面105が表示され、例えば、「S.Nさんの訪問ポイントを追加しました」などのメッセージが、表示装置11を使用している参加者に提示される。
【0100】
図7に戻り、ステップS17の処理が終了すると、表示装置11によるポイントラリー提供処理は終了される。
【0101】
以上のように、表示装置11においては、参加者の顔を含む画像が撮像され、撮影画像から参加者の顔領域が認識され、その顔領域に関する顔認証情報が、データサーバ12に送信される。そして、データサーバ12から送信される、顔認証処理の認証結果に応じた候補者の行動履歴情報が受信されて参加者に提示され、提示された行動履歴情報に対する参加者による選択が受け付けられ、その選択結果がデータサーバ12に送信される。その結果、データサーバ12においては、参加者による選択結果に応じて、最終的に絞り込まれた候補者に対して訪問ポイントが付与されることになる。
【0102】
次に、図10のフローチャートを参照して、データサーバ12によるポイントラリー提供処理を説明する。
【0103】
ポイントラリーの参加者が、複数の地点に設置されている表示装置11−1乃至11−7のうち、訪問した地点に設置された表示装置11を使用して、顔認証処理が開始されると、ネットワーク13を介して、表示装置11から顔認証情報が送信される。すると、データサーバ12では、送信された参加者の顔認証情報が受信され(ステップS101の「Yes」)、処理は、ステップS102に進められる。
【0104】
ステップS102において、顔認証情報取得部71は、通信部54により受信された顔認証情報を取得する。
【0105】
ステップS103において、顔認証部72は、顔認証情報取得部71により取得された顔認証情報と、個人データベース53に登録されている登録者の登録認証情報との照合によって、表示装置11を使用している参加者の顔認証を行う。具体的には、例えば、参加者の顔画像から得られた特徴量と、個人データベース53にあらかじめ登録された登録者の顔画像の特徴量とが照合され、両者の類似度が計算される。このとき、登録された全ての登録者の登録認証情報と、参加者の顔認証情報とが1対1で照合され、それぞれについての類似度が計算される。なお、この類似度の計算方法としては、各種の文献などによって開示されている、公知の技術を用いることができる。
【0106】
ステップS103の処理によって顔認証処理が行われ、参加者と登録者の顔画像の特徴量の類似度が計算されると、処理は、ステップS104に進められ、行動履歴情報提示処理が行われる。ここで、行動履歴情報提示処理の詳細について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0107】
ステップS151において、行動履歴情報取得部73は、顔認証部72による顔認証の結果に基づいて、個人データベース53に登録されている登録者の中から、参加者に類似する登録者を候補者として選択する。具体的には、例えば、顔認証処理によって、参加者に対する、すべての登録者の類似度が計算されているので、その類似度があらかじめ定められたしきい値を超えている登録者を、候補者として選択することができる。
【0108】
ステップS152において、行動履歴情報取得部73は、個人データベース53を参照して、選択された候補者の行動履歴情報として、候補者の前回の訪問地と訪問日時を取得する。
【0109】
ステップS153において、行動履歴情報提供部74は、通信部54を制御して、行動履歴情報取得部73により取得された行動履歴情報を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。これにより、行動履歴情報が表示装置11に提供されて表示部31に表示され、表示部31を使用する参加者に対して、行動履歴情報が提示される。
【0110】
ステップS154において、データ処理部51は、通信部54を制御して、ネットワーク13を介して表示装置11から送信される候補者の選択結果が受信されたか否かを判定する。
【0111】
ステップS154において、候補者の選択結果が受信されたと判定された場合、処理は、ステップS155に進められる。ステップS155において、行動履歴情報提供部74は、候補者の選択結果に基づいて、候補者の絞り込みを行い、候補者が1人に絞り込まれたか否かを判定する(ステップS156)。すなわち、前回の訪問地を訪れた候補者が1人しかいない場合、候補者が絞り込まれたことになるが、前回の訪問地を訪れた候補者が複数存在する場合、さらに候補者を絞り込む必要がある。
【0112】
ステップS156において、候補者が複数存在する場合、処理は、ステップS152に戻り、前述した処理が繰り返される。すなわち、前回の訪問地を訪れた候補者が複数存在する場合、例えば、それらの候補者の前々回の訪問地と訪問日時を含む行動履歴情報が取得され、ネットワーク13を介して表示装置11に送信される。そして、表示装置11を使用する参加者による候補者の選択結果に基づいて、再度、候補者の絞り込みが行われ、候補者が1人に絞り込まれたか否かが判定される。そして、最終的に候補者が1人に絞り込まれるまで、ステップS152乃至S156の処理が繰り返されることになる。
【0113】
ステップS156において、候補者が1人に絞り込まれたと判定された場合、処理は、ステップS157に進められる。ステップS157において、個人識別情報取得部75は、個人データベース53に登録されている候補者の個人情報から得られるイニシャル情報を取得する。このイニシャル情報は、候補者の名前のイニシャルであり、例えば、「S.N」などとされる。なお、ここでは、イニシャル情報に限らず、例えば、あらかじめ登録しておいた文字情報など、参加者本人のみが識別可能とされる他の個人識別情報を用いることができる。
【0114】
ステップS158において、通信部54は、個人識別情報取得部75により取得されたイニシャル情報を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。
【0115】
ステップS159において、個人識別情報取得部75は、通信部54を制御して、ネットワーク13を介して表示装置11から送信されるイニシャル情報の選択結果が受信されたか否かを判定する。
【0116】
ステップS159において、イニシャル情報の選択結果が受信された場合、処理は、ステップS160に進められる。ステップS160において、個人識別情報取得部75は、イニシャル情報の選択結果に基づいて、参加者によりイニシャル情報が正しいものであるとの選択されたか否かを判定する。
【0117】
ステップS160において、イニシャル情報が誤っているものであるとの選択された場合、処理は、図10のステップS101に戻り、参加者の顔認証情報の受信判定をするところから、顔認証処理が再度行われる。
【0118】
一方、ステップS160において、イニシャル情報が正しいものであるとの選択された場合、行動履歴情報提示処理が終了され、処理は、図10のステップS104に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0119】
ステップS105において、特定情報付与部76は、個人データベース53を参照して、最終的に絞り込まれた1人の候補者(登録者)に対して、訪問ポイントを付与する。
【0120】
ステップS106において、特定情報付与部76は、通信部54を制御して、付与された訪問ポイントの結果を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信させる。
【0121】
ステップS106の処理が終了すると、データサーバ12によるポイントラリー提供は終了される。
【0122】
以上のように、データサーバ12においては、表示装置11から送信される顔認証情報が受信され、受信された顔認証情報と登録認証情報との照合によって、参加者が認証され、登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者が候補者として選択され、それらの候補者の行動履歴情報が取得され、表示装置11に送信される。そして、表示装置11から送信される、参加者による候補者の行動履歴情報の選択結果によって特定される候補者に対して、訪問ポイントが付与されることになる。
【0123】
すなわち、参加者の顔認証処理を行うに際して、あらかじめ登録された登録者の中に、参加者の候補が複数存在する場合に、それらの候補者の行動履歴情報を提示して選択させて候補者の絞り込みを行うことができる。そのため、顔認証のような認証率が100%でない認証方法であっても、行動履歴情報を補助的に提示することで、認証精度を向上させることができる。
【0124】
また、行動履歴情報という第三者に開示されても参加者のプライバシーを侵害する恐れのない情報を提示するため、個人情報もあわせて保護することができる。したがって、個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができる。
【0125】
なお、前述した説明では、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76は、データ処理部51に設けられるとして説明したが、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76の全部又は一部を、データ処理部34に設けるようにしてもよい。すなわち、例えば、データサーバ12側では、コンテンツデータベース52及び個人データベース53の管理のみが行われ、表示装置11側に設けられた顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76が、通信部35を制御して、ネットワーク13を介してデータサーバ12に接続して、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76と同様の処理を行うようにすることができる。
【0126】
このように、デジタルサイネージシステム1において、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76により行われる処理の一部又は全部を、データサーバ12側で行うか、あるいは表示装置11側で行うかは任意であって、その構成の一例として、例えば、図4の構成が採用される。
【0127】
また、前述した説明では、表示装置11は、表示機能とその制御機能を一体化して構成されるものとして説明したが、それらの機能は別々の装置により実現されるようにしてもよい。すなわち、例えば、表示装置11は、表示部31、撮像部32、及び入力部33から構成される表示装置と、データ処理部34、通信部35、及び顔認識部36から構成される制御装置から構成されるようにすることができる。
【0128】
[本技術を適用したコンピュータの説明]
前述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0129】
図12は、前述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0130】
プログラムは、コンピュータ200に内蔵されているハードディスク等の記憶部208やROM(Read Only Memory)202に予め記録しておくことができる。
【0131】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア211に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブルメディア211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0132】
なお、プログラムは、前述したようなリムーバブルメディア211からコンピュータ200にインストールする他、ダウンロードサイトから、デジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータ200に無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータ200に有線で転送し、コンピュータ200では、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部209で受信し、記憶部208にインストールすることができる。
【0133】
コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201を内蔵している。CPU201には、バス204を介して、入出力インタフェース205が接続されており、CPU201は、入出力インタフェース205を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部206が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM202に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU201は、記憶部208に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部209で受信されて記憶部208にインストールされたプログラム、又はドライブ210に装着されたリムーバブルメディア211から読み出されて記憶部208にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)203にロードして実行する。
【0134】
これにより、CPU201は、前述したフローチャートにしたがった処理、あるいは前述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU201は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース205を介して、LCD等のディスプレイやスピーカ等で構成される出力部207から出力、あるいは、通信部209から送信、さらには、記憶部208に記録等させる。
【0135】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0136】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【0137】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0138】
また、本技術の実施の形態は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0139】
さらに、本技術は、以下の構成とすることも可能である。
【0140】
[1]
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
を備える情報処理装置。
[2]
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
[1]に記載の情報処理装置。
[3]
前記提示部は、前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者を特定できない場合、さらに絞り込まれた前記候補者の前記行動履歴情報を提示する
[1]又は[2]に記載の情報処理装置。
[4]
前記行動履歴情報には、前記候補者が前記特定の情報の収集を行った前記表示装置の設置場所に関する情報及び収集を行った時間に関する情報が少なくとも含まれる
[1]乃至[3]のいずれかに記載の情報処理装置。
[5]
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者が特定された場合、特定された前記候補者を、前記参加者のみが識別可能とされる個人識別情報を取得する個人識別情報取得部をさらに備え、
前記提示部は、取得された前記個人識別情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
[1]乃至[4]のいずれかに記載の情報処理装置。
[6]
提示された前記個人識別情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
[5]に記載の情報処理装置。
[7]
前記特定の情報は、所定のテーマの中でポイントを集める企画であるポイントラリーにおいて、前記表示装置が設置された場所を訪れた際に付与される訪問ポイントであり、
前記特定情報付与部は、前記特定の情報として、訪問ポイントを付与する
[2]又は[6]に記載の情報処理装置。
[8]
情報処理装置が、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得し、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定し、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得し、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
ステップを含む情報処理方法。
[9]
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
[10]
表示装置と情報処理装置からなる情報処理システムにおいて、
前記表示装置は、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記画像から、前記参加者の顔領域を検出する顔検出部と、
検出された前記顔領域に関する顔情報を、前記情報処理装置に送信する第1の送信部と、
前記情報処理装置から送信される、前記顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された前記参加者に類似する候補者としての前記登録者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を受信する第1の受信部と、
受信された前記行動履歴情報を、前記参加者に提示する提示部と、
提示された前記行動履歴情報に対する、前記参加者による選択を受け付ける選択入力部と
を備え、
前記第1の送信部は、受け付けられた前記参加者による選択結果を、前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記表示装置から送信される、前記顔情報を受信する第2の受信部と、
受信された前記顔情報と、前記登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者の前記行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置に送信する第2の送信部と、
前記表示装置から送信される、前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部と
を備える情報処理システム。
【符号の説明】
【0141】
1 デジタルサイネージシステム, 11−1乃至11−N,11 表示装置, 12 データサーバ, 13 ネットワーク, 31 表示部, 32 撮像部, 33 入力部, 34 データ処理部, 35 通信部, 36 顔認識部, 51 データ処理部, 52 コンテンツデータベース, 53 個人データベース, 54 通信部, 71 顔認証情報取得部, 72 顔認証部, 73 行動履歴情報取得部, 74 行動履歴情報提供部, 75 個人識別情報取得部, 76 特定情報付与部, 200 コンピュータ, 201 CPU
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置及び方法、プログラム、並びに情報処理システムに関し、特に、個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができるようにした情報処理装置及び方法、プログラム、並びに情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルサイネージ(Digital Signage:電子看板)と称される、表示と通信にデジタル技術を用いて、平面ディスプレイやプロジェクタ等の表示装置により映像や情報を表示する広告媒体が普及している。デジタルサイネージでは、所定のサーバなどから、表示情報を常時受信することができるため、内蔵するメモリに多数の表示情報を保持することで、秒単位で表示内容を切り替えたり、動画表示を行ったりするなど、多様な映像広告を展開することができる。
【0003】
また、ポイントラリーと称される、例えば店舗や駅、観光地などにおいて、所定のテーマの中でポイントを集める企画が行われている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
デジタルサイネージを用いたサービスとして、ポイントラリーを提供する場合、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の認証を行い、正当な参加者に対してのみ、訪問ポイントを付与することになる。この認証処理としては、参加者により入力されるIDやパスワードを用いた方式ではなく、参加者の顔の画像を撮影して得られる情報を用いた顔認証処理が行われる場合がある。
【0005】
また、認証処理として、利用者の過去の行動履歴情報を用いて認証を行うものがある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−218033号公報
【特許文献2】特開2004−355353号公報
【特許文献3】特開2008−158683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
デジタルサイネージを用いたポイントラリーにおいて、参加者の認証が顔認証処理により行われる場合、顔認証の認証率が低いと、参加者を特定することができない。この場合、参加者を特定するための個人情報を提示して、参加者に選択させることも考えられるが、公共の場所に設置される表示装置に氏名等の個人情報を提示すると、その情報が、第三者に開示される恐れがあるため、個人情報の保護上好ましくない。
【0008】
また、上記の特許文献3には、利用者の過去の行動履歴情報を提示するものが記載されているが、利用者以外の者の行動履歴情報を提示することができないため、あらかじめ登録された登録者の中に、利用者の候補が複数存在する場合には、候補者を絞り込むことができない。
【0009】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、顔認証処理を行うに際し、登録者の中に、参加者の候補が複数存在する場合に、それらの候補者の行動履歴情報を提示して候補者の絞り込みを行うことで、個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本技術の第1の側面の情報処理装置は、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部とを備える。
【0011】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える。
【0012】
前記提示部は、前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者を特定できない場合、さらに絞り込まれた前記候補者の前記行動履歴情報を提示する。
【0013】
前記行動履歴情報には、前記候補者が前記特定の情報の収集を行った前記表示装置の設置場所に関する情報及び収集を行った時間に関する情報が少なくとも含まれる。
【0014】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者が特定された場合、特定された前記候補者を、前記参加者のみが識別可能とされる個人識別情報を取得する個人識別情報取得部をさらに備え、前記提示部は、取得された前記個人識別情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する。
【0015】
提示された前記個人識別情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える。
【0016】
前記特定の情報は、所定のテーマの中でポイントを集める企画であるポイントラリーにおいて、前記表示装置が設置された場所を訪れた際に付与される訪問ポイントであり、前記特定情報付与部は、前記特定の情報として、訪問ポイントを付与する。
【0017】
本技術の第1の側面の情報処理方法及びプログラムは、本技術の第1の側面の情報処理装置に対応する情報処理方法及びプログラムである。
【0018】
本技術の第1の側面の情報処理装置及び方法、並びにプログラムにおいては、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報が取得され、取得された参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、参加者が特定され、登録者の中から、特定された参加者に類似する登録者を候補者として選択して、それらの候補者が特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報が取得され、取得された行動履歴情報が、表示装置を使用している参加者に提示される。
【0019】
本技術の第2の側面の情報処理システムは、表示装置と情報処理装置からなる情報処理システムにおいて、前記表示装置は、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像を撮像する撮像部と、撮像された前記画像から、前記参加者の顔領域を検出する顔検出部と、検出された前記顔領域に関する顔情報を、前記情報処理装置に送信する第1の送信部と、前記情報処理装置から送信される、前記顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された前記参加者に類似する候補者としての前記登録者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を受信する第1の受信部と、受信された前記行動履歴情報を、前記参加者に提示する提示部と、提示された前記行動履歴情報に対する、前記参加者による選択を受け付ける選択入力部とを備え、前記第1の送信部は、受け付けられた前記参加者による選択結果を、前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、前記表示装置から送信される、前記顔情報を受信する第2の受信部と、受信された前記顔情報と、前記登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者の前記行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置に送信する第2の送信部と、前記表示装置から送信される、前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部とを備える。
【0020】
情報処理装置や表示装置は、独立した装置であってもよいし、1つの装置を構成している内部ブロックであってもよい。
【0021】
本技術の第2の側面の情報処理システムにおいては、表示装置によって、複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している参加者の顔を含む画像が撮像され、撮像された画像から、参加者の顔領域が検出され、検出された顔領域に関する顔情報が、情報処理装置に送信され、情報処理装置から送信される、顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された参加者に類似する候補者としての登録者が特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報が受信され、受信された行動履歴情報が、参加者に提示され、提示された行動履歴情報に対する、参加者による選択が受け付けられ、受け付けられた参加者による選択結果が、情報処理装置に送信され、情報処理装置によって、表示装置から送信される、顔情報が受信され、受信された顔情報と、登録情報との照合によって、参加者が特定され、登録者の中から、特定された参加者に類似する登録者が候補者として選択され、それらの候補者の行動履歴情報が取得され、取得された行動履歴情報が、表示装置に送信され、表示装置から送信される、参加者の選択結果によって特定される候補者に対して、特定の情報が付与される。
【発明の効果】
【0022】
本技術によれば、氏名等の個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】デジタルサイネージシステムの構成を示す図である。
【図2】表示装置の外観例を示す図である。
【図3】表示装置とデータサーバの構成例を示す図である。
【図4】データ処理部の詳細な構成例を示す図である。
【図5】ポイントラリーサービスの概要を説明する図である。
【図6】個人データベースの例を示す図である。
【図7】表示装置のポイントラリー提供処理を説明するフローチャートである。
【図8】表示装置の行動履歴情報提示処理を説明するフローチャートである。
【図9】画面遷移の例を示す図である。
【図10】データサーバのポイントラリー提供処理を説明するフローチャートである。
【図11】データサーバの行動履歴情報提示処理を説明するフローチャートである。
【図12】コンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本技術の実施の形態について説明する。
【0025】
[デジタルサイネージシステムの構成例]
図1は、デジタルサイネージシステム1の構成を示す図である。
【0026】
デジタルサイネージシステム1は、例えばポイントラリー等のサービスを提供するシステムである。
【0027】
図1に示すように、デジタルサイネージシステム1は、表示装置11−1乃至11−N(N=1,2,3,・・・,n)及びデータサーバ12から構成される。表示装置11−1乃至11−Nのそれぞれと、データサーバ12は、ネットワーク13を介して相互に接続される。
【0028】
表示装置11−1は、例えば店舗や駅、観光地などの施設の壁や卓上に設置される。表示装置11−1は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示部を有しており、データサーバ12から送信されるコンテンツを、ネットワーク13を介して受信して、表示させる。
【0029】
表示装置11−2乃至11−Nは、表示装置11−1と同様に構成され、データサーバ12から送信されるコンテンツを、ネットワーク13を介して受信して、表示部に表示させる。
【0030】
なお、以下、表示装置11−1乃至11−Nを、特に区別する必要がない場合、表示装置11と称して説明する。また、図2に示すように、表示装置11には、データサーバ12から送信されたコンテンツ等を表示するための表示部31が設けられ、さらに、表示部31の上部には、表示装置11を使用する参加者を認証時に撮影するための撮像部32が設けられる。
【0031】
図1に戻り、データサーバ12は、表示装置11に表示させるためのコンテンツを保持しており、コンテンツを、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。
【0032】
表示装置11−1は、表示装置11−1を使用している参加者の認証を行う場合、その参加者の顔を含む画像から認識される顔領域に関する情報(以下、顔認証情報という)を取得し、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。
【0033】
データサーバ12は、デジタルサイネージシステム1により提供されるサービスを利用可能な参加者として、あらかじめ登録された登録者の認証に関する情報(以下、登録認証情報という)、及びその登録者の行動の履歴に関する情報(以下、行動履歴情報という)を管理する。データサーバ12は、表示装置11−1から送信される参加者の顔認証情報と、登録者の登録認証情報との照合によって、参加者の顔認証処理を行い、その顔認証の結果に応じた行動履歴情報を、ネットワーク13を介して表示装置11−1に送信する。
【0034】
表示装置11−1は、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される、行動履歴情報を受信して、表示部31に表示させる。表示装置11−1は、表示された行動履歴情報に対する、参加者による選択を受け付けて、その選択結果を、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。そして、データサーバ12は、表示装置11−1から送信される選択結果に応じて、参加者に対して特定の情報を付与する。
【0035】
また、表示装置11−2乃至11−Nでは、表示装置11−1と同様に、データサーバ12との間で参加者の顔認証処理が行われ、正当な参加者に対しては特定の情報が付与される。
【0036】
デジタルサイネージシステム1は、以上のように構成される。
【0037】
[表示装置とデータサーバの構成例]
図3は、図1のデジタルサイネージシステム1を構成する表示装置11とデータサーバ12の詳細な構成例を示す図である。
【0038】
図3に示すように、表示装置11は、表示部31、撮像部32、入力部33、データ処理部34、通信部35、及び顔認識部36から構成される。
【0039】
通信部35は、ネットワーク13を介して、データサーバ12から送信されるコンテンツデータを受信し、データ処理部34に供給する。
【0040】
データ処理部34は、通信部35から供給されるコンテンツデータに対して、表示部31に表示させるための所定の画像処理を施して、その結果得られるコンテンツデータを、表示部31に供給する。
【0041】
表示部31は、データ処理部34から供給されるコンテンツデータに対応するコンテンツを表示する。
【0042】
撮像部32は、表示装置11を使用している参加者を撮影して、その撮影により得られる画像データを、顔認識部36に供給する。この撮影画像には、参加者の少なくとも顔が含まれているものとする。
【0043】
顔認識部36は、撮像部32から供給される画像データに対応する撮影画像から、顔領域を検出する。この顔領域の検出方法としては、例えば、撮影画像内において、あらかじめ用意されたテンプレートを、画像中を移動させながら相関値を求めることにより、最も高い相関値が得られる領域を、参加者の顔領域とすることができる。なお、ここでは、その他の顔領域抽出法などの手法を採用することもできる。
【0044】
顔認識部36は、次に、検出された顔領域の部分から、例えば、目、鼻、口、眉、耳、髪といった器官の位置を検出する。この器官の検出方法としては、各種の文献などによって開示されている、公知の技術を用いることができる。そして、顔認識部36は、例えば、検出された器官の位置に基づいて、顔領域を一定の大きさ、形状に切り出し、その濃淡情報を、参加者の顔画像の特徴量として用いる。
【0045】
顔認識部36は、各種の手法を用いて得られた顔画像の特徴量を、参加者の顔認証情報としてデータ処理部34を介して通信部35に供給する。通信部35は、参加者の顔認証情報を、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。
【0046】
通信部35は、データサーバ12からネットワーク13を介して送信される、行動履歴情報を受信し、データ処理部34に供給する。
【0047】
データ処理部34は、通信部35から供給される行動履歴情報を、表示部31に表示させて提示する。また、表示部31は、タッチパネルディスプレイとして構成されており、例えば、参加者が指等によって、このタッチパネルディスプレイに接触又は近接すると、入力部33は、その位置情報をデータ処理部34に供給する。
【0048】
データ処理部34は、入力部33から供給される位置情報に応じて、表示部31に表示されたコンテンツや行動履歴情報等に対する参加者による選択結果を、通信部35に供給する。
【0049】
通信部35は、データ処理部34から供給される選択結果を、ネットワーク13を介してデータサーバ12に送信する。通信部35は、選択結果に応じてデータサーバ12から送信される、各種の情報を、ネットワーク13を介して受信し、データ処理部34に供給する。
【0050】
データ処理部34は、通信部35から供給される各種の情報に対して、所定の画像処理を施し、表示部31に供給して表示させる。
【0051】
表示装置11は、以上のように構成される。
【0052】
図3に示すように、データサーバ12は、データ処理部51、コンテンツデータベース52、個人データベース53、及び通信部54から構成される。
【0053】
データ処理部51は、各種のデータに対する処理を行う。データ処理部51は、コンテンツデータベース52からコンテンツデータを取得し、通信部54に供給する。通信部54は、データ処理部51から供給されるコンテンツデータを、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。なお、コンテンツデータベース52には、表示装置11に提示するための各種の画像や文字情報などからなるコンテンツのデータがあらかじめ記憶されているものとする。
【0054】
通信部54は、ネットワーク13を介して表示装置11から送信される参加者の顔認証情報を受信し、データ処理部51に供給する。
【0055】
また、通信部54は、ネットワーク13を介して送信される参加者の選択結果を受信して、データ処理部51に供給する。データ処理部51は、通信部54から供給される選択結果に基づいて、各種の情報を取得して、通信部54に供給する。そして、通信部54は、データ処理部51から供給される各種の情報を、ネットワーク13を介して、表示装置11に送信する。
【0056】
データ処理部51は、図4に示すように、顔認証情報取得部71、顔認証部72、行動履歴情報取得部73、行動履歴情報提供部74、個人識別情報取得部75、及び特定情報付与部76から構成される。
【0057】
顔認証情報取得部71は、通信部54から供給される顔認証情報を取得し、顔認証部72に供給する。
【0058】
顔認証部72は、顔認証情報取得部71により取得された顔認証情報と、個人データベース53にあらかじめ登録された登録認証情報との照合によって、表示装置11を使用している参加者の顔認証処理を行う。
【0059】
なお、個人データベース53には、デジタルサイネージシステム1により提供されるサービスを利用可能な参加者として、あらかじめ登録された登録者の個人情報が記憶される。この個人情報には、登録者の顔画像に関する情報として、登録認証情報が含まれる。また、個人データベース53には、登録者の個人情報のほか、その登録者の行動の履歴に関する行動履歴情報と、その登録者に付与された特定の情報が少なくとも記憶される。
【0060】
行動履歴情報取得部73は、顔認証部72による顔認証の結果に基づいて、個人データベース53に登録されている登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者を候補者として選択する。そして、行動履歴情報取得部73は、個人データベース53を参照して、選択された複数の候補者の行動履歴情報を取得して、行動履歴情報提供部74に供給する。
【0061】
行動履歴情報提供部74は、通信部54を制御して、行動履歴情報を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。これにより、行動履歴情報が表示装置11に提供されて表示部31に表示され、表示部31を使用する参加者に対して、行動履歴情報が提示されることになる。
【0062】
個人識別情報取得部75は、通信部54から供給される選択結果によって候補者が特定される場合、個人データベース53を参照して、候補者の名前のイニシャル情報など、参加者本人のみが識別可能とされる個人識別情報を取得して、通信部54に供給する。そして、通信部54は、個人識別情報取得部75から供給される個人識別情報を、ネットワーク13を介して、表示装置11に送信する。
【0063】
特定情報付与部76は、通信部54から供給される選択結果によって候補者が特定される場合、個人データベース53を参照して、その候補者に対して、特定の情報を付与する。すなわち、個人データベース53に登録されている、候補者として絞り込まれた登録者に対して、特定の情報が付与されることになる。
【0064】
データサーバ12は、以上のように構成される。
【0065】
なお、本実施の形態では、顔認証情報及び登録認証情報として、前述した顔画像から得られる特徴量を用いる例を説明するが、それに限らず、例えば、参加者から取得した顔画像をそのまま用いるようにしてもよい。
【0066】
[サービスの具体例]
次に、図5乃至図11を参照して、デジタルサイネージシステム1により提供されるサービスの一例として、ポイントラリーについて説明する。
【0067】
[ポイントラリーの概要]
図5は、ポイントラリーの概要を説明する図である。
【0068】
ポイントラリーとは、例えば店舗や駅、観光地などにおいて、所定のテーマの中でポイントを集める企画である。ポイントラリーの参加者は、複数の地点ごとに設置されている表示装置11にて付与されるポイントの収集を行うことになる。
【0069】
図5に示すように、例えば、「品川」、「狛江」、「町田」、「八王子」、「福生」、「ひばりヶ丘」、「上野」の各地点の店舗や駅などに設置された表示装置11により、各地点を訪れた参加者の認証が行われ、認証に成功した場合には、その参加者に対して訪問ポイントが付与される。参加者は、全ての地点を訪問して、各地点に設置された表示装置11から訪問ポイントが付与されることで、ポイントラリーが完成することになる。
【0070】
また、前述したように、各地点に設置された表示装置11に関する情報は、データサーバ12により集中的に管理されるが、デジタルサイネージシステム1によりデジタルポイントラリーのサービスを提供する場合、個人データベース53には、例えば、図6に示す情報が格納される。
【0071】
図6に示すように、個人データベース53には、個人情報、行動履歴情報、及び特定情報が格納される。個人情報は、参加者によってあらかじめ登録される情報であって、例えば、ユーザID、名前、性別、年齢、住所などの個人情報のほか、認証に用いられる参加者の顔画像に関する情報として、登録認証情報が登録される。
【0072】
行動履歴情報は、参加者が各地点を訪問して、表示装置11により訪問ポイントの収集を行った際の行動の履歴に関する情報であって、例えば、各参加者のユーザIDに対応付けられた訪問地と訪問日時が登録される。また、特定の情報は、各地点を訪問した参加者に対して付与される情報であって、例えば、各参加者のユーザIDに対応付けられた訪問ポイントが登録される。
【0073】
個人データベース53には、ポイントラリーのサービスを提供する場合、以上の情報が登録される。
【0074】
[ポイントラリー提供処理]
次に、図7乃至図11を参照して、表示装置11及びデータサーバ12により実行される、ポイントラリーのサービスを提供するための処理について説明する。
【0075】
まず、図7のフローチャートを参照して、表示装置11によるポイントラリー提供処理を説明する。
【0076】
ポイントラリーの参加者は、品川や狛江など複数の地点に設置されている表示装置11−1乃至11−7のうち、訪問した地点に設置された表示装置11に対して、操作の開始を指示すると(ステップS11の「Yes」)、処理は、ステップS12に進められる。例えば、参加者が、ひばりヶ丘に設置された表示装置11−6を使用している場合、その表示部31には、図9の初期画面101が表示される。
【0077】
図7に戻り、ステップS12において、撮像部32は、表示装置11を使用している参加者の顔を含む画像を撮像する。
【0078】
ステップS13において、顔認識部36は、撮像部32により撮像された撮影画像から、参加者の顔領域を認識する。この顔領域の認識では、例えば、撮影画像内において、あらかじめ用意されたテンプレートを、画像中を移動させながら相関値が求められ、最も高い相関値が得られる領域が参加者の顔領域とされ、その顔領域の部分から器官の位置が検出され、それらの器官の位置から顔画像の特徴量が得られる。
【0079】
ステップS13の処理によって、顔認証情報としての顔画像の特徴量が得られると、処理は、ステップS14に進められ、顔認証処理が行われる。この顔認証処理では、例えば、通信部35が顔認証情報を、ネットワーク13を介して、データサーバ12に送信することで、データサーバ12によって、参加者の顔認証情報と登録者の登録認証情報とが照合され、参加者の顔認証処理が行われる。そして、データサーバ12では、登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者が候補者として選択され、それらの候補者の行動履歴情報が取得され、ネットワーク13を介して表示装置11に送信される。
【0080】
ステップS14の処理によって、データサーバ12により行動履歴情報が表示装置11に送信されると、処理は、ステップS15に進められ、行動履歴情報提示処理が行われる。ここで、行動履歴情報提示処理の詳細について、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0081】
ステップS51において、通信部35は、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される行動履歴情報を受信する。
【0082】
ステップS52において、データ処理部34は、通信部35により受信された行動履歴情報を表示部31に表示する。ここでは、行動履歴情報として、例えば、候補者の前回の訪問地と訪問日時が、表示装置11を使用している参加者に提示される。
【0083】
ステップS53において、入力部33は、表示部31に表示された行動履歴情報に対する、参加者による選択を受け付ける。
【0084】
ステップS54において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に基づいて、参加者により、候補者の前回の訪問地と訪問日時が選択されたか否かを判定する。
【0085】
ステップS54において、候補者の前回の訪問地と訪問日時が選択されていないと判定された場合、処理は、ステップS53に戻り、参加者により訪問地等が選択されるまで、前述したステップS53,S54が繰り返される。そして、参加者により訪問地等が選択された場合(ステップS54の「Yes」)、処理は、ステップS55に進められる。
【0086】
ステップS55において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に応じた候補者の選択結果を通信部35に供給して、ネットワーク13を介して、データサーバ12に送信させる。データサーバ12では、表示装置11からの候補者の選択結果に基づいて、候補者が1人に絞り込まれたか否かが判定され、その判定結果が、ネットワーク13を介して、表示装置11に送信される。
【0087】
ステップS55の処理によって、データサーバ12により候補者の絞り込みの判定結果が送信されると、処理は、ステップS56に進められ、候補者が1人に絞り込まれていない場合(ステップS56の「No」)、処理は、ステップS51に戻る。そして、表示装置11では、再度、データサーバ12から送信される行動履歴情報として、例えば、絞り込まれた候補者の前々回の訪問地と訪問日時が表示され、参加者に選択され、再度、候補者が1人に絞り込まれたか否かが判定される。このように、参加者により選択された訪問地等を条件として、順次候補者が絞り込まれ、最終的に候補者が1人に絞り込まれることになる。
【0088】
例えば、図9の行動履歴画面102には、1回目の行動履歴情報の提示により、候補者の前回の訪問地と訪問日時として、「1/12 福生」、「1/15 恵比寿」、「1/21 八王子」、及び「1/15 蒲田」が表示されている。参加者は、自分の記憶を頼りに、前回訪問ポイントを獲得した場所と日時に一致する項目を選択する。ここでは、例えば、「1/12 福生」が選択されるものとする。そして、前回ポイントを獲得した場所として、1月21日に福生に訪れた候補者が1人であれば、その候補者が最終的な候補者となる。
【0089】
一方、1月21日に福生に訪れた候補者が複数存在する場合、2回目の行動履歴情報の提示により、図9の行動履歴画面103には、絞り込まれた候補者の前々回の訪問地と訪問日時として、「1/8 八王子」及び「1/6 亀戸」が表示される。そして、例えば、「1/8 八王子」が選択され、前々回にポイントを獲得した場所として、1月8日に八王子を訪れた候補者が1人であれば、その候補者が最終的な候補者となる。
【0090】
図8に戻り、ステップS56において、候補者が1人に絞り込まれたと判定された場合、処理は、ステップS57に進められる。
【0091】
ステップS57において、通信部35は、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される、候補者の名前のイニシャルを示すイニシャル情報を受信する。
【0092】
ステップS58において、データ表示部34は、通信部35により受信されたイニシャル情報を、表示部31に表示させる。これにより、表示部31には、図9のイニシャル確認画面104が表示され、例えば、「S.N」などの候補者の名前のイニシャルが、表示装置11を使用している参加者に提示される。
【0093】
図8に戻り、ステップS59において、入力部33は、提示されたイニシャル情報が正しいかどうかの参加者による選択を受け付ける。
【0094】
ステップS60において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に基づいて、参加者によって、イニシャル情報が正しいものであるとの選択されたか否かを判定する。
【0095】
ステップS60において、例えば、図9のイニシャル確認画面104の「はい」が選択され、イニシャル情報が正しいものであるとの選択された場合、処理は、ステップS61に進められる。ステップS61において、データ処理部34は、入力部33からの位置情報に応じたイニシャル情報の選択結果を通信部35に供給して、ネットワーク13を介して、データサーバ12に送信させる。そして、データサーバ12では、イニシャル情報の選択結果に基づいて、最終的に絞り込まれた候補者に対して訪問ポイントが付与され、訪問ポイント付与の結果が、ネットワーク13を介して表示装置11に送信される。
【0096】
なお、ステップS60において、例えば、図9のイニシャル確認画面104の「いいえ」が選択され、イニシャル情報が誤っているものであるとの選択された場合、処理は、図7のステップS12に戻り、参加者の顔を含む画像を撮像するところから、顔認証処理が再度行われる。
【0097】
そして、ステップS61の処理が終了すると、行動履歴情報提示処理が終了され、処理は、図7のステップS15に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0098】
ステップS16において、データ処理部34は、通信部35を制御して、ネットワーク13を介してデータサーバ12から送信される訪問ポイント付与の結果が受信されたか否かを判定する。
【0099】
ステップS16において、訪問ポイント付与の結果が受信されたと判定された場合、処理は、ステップS17に進められる。ステップS17において、データ処理部34は、通信部35により受信された訪問ポイント付与の結果を、表示部31に表示させる。これにより、表示部31には、図9の訪問ポイント付与結果画面105が表示され、例えば、「S.Nさんの訪問ポイントを追加しました」などのメッセージが、表示装置11を使用している参加者に提示される。
【0100】
図7に戻り、ステップS17の処理が終了すると、表示装置11によるポイントラリー提供処理は終了される。
【0101】
以上のように、表示装置11においては、参加者の顔を含む画像が撮像され、撮影画像から参加者の顔領域が認識され、その顔領域に関する顔認証情報が、データサーバ12に送信される。そして、データサーバ12から送信される、顔認証処理の認証結果に応じた候補者の行動履歴情報が受信されて参加者に提示され、提示された行動履歴情報に対する参加者による選択が受け付けられ、その選択結果がデータサーバ12に送信される。その結果、データサーバ12においては、参加者による選択結果に応じて、最終的に絞り込まれた候補者に対して訪問ポイントが付与されることになる。
【0102】
次に、図10のフローチャートを参照して、データサーバ12によるポイントラリー提供処理を説明する。
【0103】
ポイントラリーの参加者が、複数の地点に設置されている表示装置11−1乃至11−7のうち、訪問した地点に設置された表示装置11を使用して、顔認証処理が開始されると、ネットワーク13を介して、表示装置11から顔認証情報が送信される。すると、データサーバ12では、送信された参加者の顔認証情報が受信され(ステップS101の「Yes」)、処理は、ステップS102に進められる。
【0104】
ステップS102において、顔認証情報取得部71は、通信部54により受信された顔認証情報を取得する。
【0105】
ステップS103において、顔認証部72は、顔認証情報取得部71により取得された顔認証情報と、個人データベース53に登録されている登録者の登録認証情報との照合によって、表示装置11を使用している参加者の顔認証を行う。具体的には、例えば、参加者の顔画像から得られた特徴量と、個人データベース53にあらかじめ登録された登録者の顔画像の特徴量とが照合され、両者の類似度が計算される。このとき、登録された全ての登録者の登録認証情報と、参加者の顔認証情報とが1対1で照合され、それぞれについての類似度が計算される。なお、この類似度の計算方法としては、各種の文献などによって開示されている、公知の技術を用いることができる。
【0106】
ステップS103の処理によって顔認証処理が行われ、参加者と登録者の顔画像の特徴量の類似度が計算されると、処理は、ステップS104に進められ、行動履歴情報提示処理が行われる。ここで、行動履歴情報提示処理の詳細について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0107】
ステップS151において、行動履歴情報取得部73は、顔認証部72による顔認証の結果に基づいて、個人データベース53に登録されている登録者の中から、参加者に類似する登録者を候補者として選択する。具体的には、例えば、顔認証処理によって、参加者に対する、すべての登録者の類似度が計算されているので、その類似度があらかじめ定められたしきい値を超えている登録者を、候補者として選択することができる。
【0108】
ステップS152において、行動履歴情報取得部73は、個人データベース53を参照して、選択された候補者の行動履歴情報として、候補者の前回の訪問地と訪問日時を取得する。
【0109】
ステップS153において、行動履歴情報提供部74は、通信部54を制御して、行動履歴情報取得部73により取得された行動履歴情報を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。これにより、行動履歴情報が表示装置11に提供されて表示部31に表示され、表示部31を使用する参加者に対して、行動履歴情報が提示される。
【0110】
ステップS154において、データ処理部51は、通信部54を制御して、ネットワーク13を介して表示装置11から送信される候補者の選択結果が受信されたか否かを判定する。
【0111】
ステップS154において、候補者の選択結果が受信されたと判定された場合、処理は、ステップS155に進められる。ステップS155において、行動履歴情報提供部74は、候補者の選択結果に基づいて、候補者の絞り込みを行い、候補者が1人に絞り込まれたか否かを判定する(ステップS156)。すなわち、前回の訪問地を訪れた候補者が1人しかいない場合、候補者が絞り込まれたことになるが、前回の訪問地を訪れた候補者が複数存在する場合、さらに候補者を絞り込む必要がある。
【0112】
ステップS156において、候補者が複数存在する場合、処理は、ステップS152に戻り、前述した処理が繰り返される。すなわち、前回の訪問地を訪れた候補者が複数存在する場合、例えば、それらの候補者の前々回の訪問地と訪問日時を含む行動履歴情報が取得され、ネットワーク13を介して表示装置11に送信される。そして、表示装置11を使用する参加者による候補者の選択結果に基づいて、再度、候補者の絞り込みが行われ、候補者が1人に絞り込まれたか否かが判定される。そして、最終的に候補者が1人に絞り込まれるまで、ステップS152乃至S156の処理が繰り返されることになる。
【0113】
ステップS156において、候補者が1人に絞り込まれたと判定された場合、処理は、ステップS157に進められる。ステップS157において、個人識別情報取得部75は、個人データベース53に登録されている候補者の個人情報から得られるイニシャル情報を取得する。このイニシャル情報は、候補者の名前のイニシャルであり、例えば、「S.N」などとされる。なお、ここでは、イニシャル情報に限らず、例えば、あらかじめ登録しておいた文字情報など、参加者本人のみが識別可能とされる他の個人識別情報を用いることができる。
【0114】
ステップS158において、通信部54は、個人識別情報取得部75により取得されたイニシャル情報を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信する。
【0115】
ステップS159において、個人識別情報取得部75は、通信部54を制御して、ネットワーク13を介して表示装置11から送信されるイニシャル情報の選択結果が受信されたか否かを判定する。
【0116】
ステップS159において、イニシャル情報の選択結果が受信された場合、処理は、ステップS160に進められる。ステップS160において、個人識別情報取得部75は、イニシャル情報の選択結果に基づいて、参加者によりイニシャル情報が正しいものであるとの選択されたか否かを判定する。
【0117】
ステップS160において、イニシャル情報が誤っているものであるとの選択された場合、処理は、図10のステップS101に戻り、参加者の顔認証情報の受信判定をするところから、顔認証処理が再度行われる。
【0118】
一方、ステップS160において、イニシャル情報が正しいものであるとの選択された場合、行動履歴情報提示処理が終了され、処理は、図10のステップS104に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0119】
ステップS105において、特定情報付与部76は、個人データベース53を参照して、最終的に絞り込まれた1人の候補者(登録者)に対して、訪問ポイントを付与する。
【0120】
ステップS106において、特定情報付与部76は、通信部54を制御して、付与された訪問ポイントの結果を、ネットワーク13を介して表示装置11に送信させる。
【0121】
ステップS106の処理が終了すると、データサーバ12によるポイントラリー提供は終了される。
【0122】
以上のように、データサーバ12においては、表示装置11から送信される顔認証情報が受信され、受信された顔認証情報と登録認証情報との照合によって、参加者が認証され、登録者の中から、認証された参加者に類似する登録者が候補者として選択され、それらの候補者の行動履歴情報が取得され、表示装置11に送信される。そして、表示装置11から送信される、参加者による候補者の行動履歴情報の選択結果によって特定される候補者に対して、訪問ポイントが付与されることになる。
【0123】
すなわち、参加者の顔認証処理を行うに際して、あらかじめ登録された登録者の中に、参加者の候補が複数存在する場合に、それらの候補者の行動履歴情報を提示して選択させて候補者の絞り込みを行うことができる。そのため、顔認証のような認証率が100%でない認証方法であっても、行動履歴情報を補助的に提示することで、認証精度を向上させることができる。
【0124】
また、行動履歴情報という第三者に開示されても参加者のプライバシーを侵害する恐れのない情報を提示するため、個人情報もあわせて保護することができる。したがって、個人情報を保護しながら認証精度を向上させることができる。
【0125】
なお、前述した説明では、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76は、データ処理部51に設けられるとして説明したが、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76の全部又は一部を、データ処理部34に設けるようにしてもよい。すなわち、例えば、データサーバ12側では、コンテンツデータベース52及び個人データベース53の管理のみが行われ、表示装置11側に設けられた顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76が、通信部35を制御して、ネットワーク13を介してデータサーバ12に接続して、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76と同様の処理を行うようにすることができる。
【0126】
このように、デジタルサイネージシステム1において、図4の顔認証情報取得部71乃至特定情報付与部76により行われる処理の一部又は全部を、データサーバ12側で行うか、あるいは表示装置11側で行うかは任意であって、その構成の一例として、例えば、図4の構成が採用される。
【0127】
また、前述した説明では、表示装置11は、表示機能とその制御機能を一体化して構成されるものとして説明したが、それらの機能は別々の装置により実現されるようにしてもよい。すなわち、例えば、表示装置11は、表示部31、撮像部32、及び入力部33から構成される表示装置と、データ処理部34、通信部35、及び顔認識部36から構成される制御装置から構成されるようにすることができる。
【0128】
[本技術を適用したコンピュータの説明]
前述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0129】
図12は、前述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0130】
プログラムは、コンピュータ200に内蔵されているハードディスク等の記憶部208やROM(Read Only Memory)202に予め記録しておくことができる。
【0131】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア211に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブルメディア211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0132】
なお、プログラムは、前述したようなリムーバブルメディア211からコンピュータ200にインストールする他、ダウンロードサイトから、デジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータ200に無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータ200に有線で転送し、コンピュータ200では、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部209で受信し、記憶部208にインストールすることができる。
【0133】
コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201を内蔵している。CPU201には、バス204を介して、入出力インタフェース205が接続されており、CPU201は、入出力インタフェース205を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部206が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM202に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU201は、記憶部208に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部209で受信されて記憶部208にインストールされたプログラム、又はドライブ210に装着されたリムーバブルメディア211から読み出されて記憶部208にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)203にロードして実行する。
【0134】
これにより、CPU201は、前述したフローチャートにしたがった処理、あるいは前述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU201は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース205を介して、LCD等のディスプレイやスピーカ等で構成される出力部207から出力、あるいは、通信部209から送信、さらには、記憶部208に記録等させる。
【0135】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0136】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【0137】
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0138】
また、本技術の実施の形態は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0139】
さらに、本技術は、以下の構成とすることも可能である。
【0140】
[1]
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
を備える情報処理装置。
[2]
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
[1]に記載の情報処理装置。
[3]
前記提示部は、前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者を特定できない場合、さらに絞り込まれた前記候補者の前記行動履歴情報を提示する
[1]又は[2]に記載の情報処理装置。
[4]
前記行動履歴情報には、前記候補者が前記特定の情報の収集を行った前記表示装置の設置場所に関する情報及び収集を行った時間に関する情報が少なくとも含まれる
[1]乃至[3]のいずれかに記載の情報処理装置。
[5]
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者が特定された場合、特定された前記候補者を、前記参加者のみが識別可能とされる個人識別情報を取得する個人識別情報取得部をさらに備え、
前記提示部は、取得された前記個人識別情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
[1]乃至[4]のいずれかに記載の情報処理装置。
[6]
提示された前記個人識別情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
[5]に記載の情報処理装置。
[7]
前記特定の情報は、所定のテーマの中でポイントを集める企画であるポイントラリーにおいて、前記表示装置が設置された場所を訪れた際に付与される訪問ポイントであり、
前記特定情報付与部は、前記特定の情報として、訪問ポイントを付与する
[2]又は[6]に記載の情報処理装置。
[8]
情報処理装置が、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得し、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定し、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得し、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
ステップを含む情報処理方法。
[9]
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
[10]
表示装置と情報処理装置からなる情報処理システムにおいて、
前記表示装置は、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記画像から、前記参加者の顔領域を検出する顔検出部と、
検出された前記顔領域に関する顔情報を、前記情報処理装置に送信する第1の送信部と、
前記情報処理装置から送信される、前記顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された前記参加者に類似する候補者としての前記登録者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を受信する第1の受信部と、
受信された前記行動履歴情報を、前記参加者に提示する提示部と、
提示された前記行動履歴情報に対する、前記参加者による選択を受け付ける選択入力部と
を備え、
前記第1の送信部は、受け付けられた前記参加者による選択結果を、前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記表示装置から送信される、前記顔情報を受信する第2の受信部と、
受信された前記顔情報と、前記登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者の前記行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置に送信する第2の送信部と、
前記表示装置から送信される、前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部と
を備える情報処理システム。
【符号の説明】
【0141】
1 デジタルサイネージシステム, 11−1乃至11−N,11 表示装置, 12 データサーバ, 13 ネットワーク, 31 表示部, 32 撮像部, 33 入力部, 34 データ処理部, 35 通信部, 36 顔認識部, 51 データ処理部, 52 コンテンツデータベース, 53 個人データベース, 54 通信部, 71 顔認証情報取得部, 72 顔認証部, 73 行動履歴情報取得部, 74 行動履歴情報提供部, 75 個人識別情報取得部, 76 特定情報付与部, 200 コンピュータ, 201 CPU
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提示部は、前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者を特定できない場合、さらに絞り込まれた前記候補者の前記行動履歴情報を提示する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記行動履歴情報には、前記候補者が前記特定の情報の収集を行った前記表示装置の設置場所に関する情報及び収集を行った時間に関する情報が少なくとも含まれる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者が特定された場合、特定された前記候補者を、前記参加者のみが識別可能とされる個人識別情報を取得する個人識別情報取得部をさらに備え、
前記提示部は、取得された前記個人識別情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
提示された前記個人識別情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定の情報は、所定のテーマの中でポイントを集める企画であるポイントラリーにおいて、前記表示装置が設置された場所を訪れた際に付与される訪問ポイントであり、
前記特定情報付与部は、前記特定の情報として、訪問ポイントを付与する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得し、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定し、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得し、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項9】
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項10】
表示装置と情報処理装置からなる情報処理システムにおいて、
前記表示装置は、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記画像から、前記参加者の顔領域を検出する顔検出部と、
検出された前記顔領域に関する顔情報を、前記情報処理装置に送信する第1の送信部と、
前記情報処理装置から送信される、前記顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された前記参加者に類似する候補者としての前記登録者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を受信する第1の受信部と、
受信された前記行動履歴情報を、前記参加者に提示する提示部と、
提示された前記行動履歴情報に対する、前記参加者による選択を受け付ける選択入力部と
を備え、
前記第1の送信部は、受け付けられた前記参加者による選択結果を、前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記表示装置から送信される、前記顔情報を受信する第2の受信部と、
受信された前記顔情報と、前記登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者の前記行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置に送信する第2の送信部と、
前記表示装置から送信される、前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部と
を備える情報処理システム。
【請求項1】
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提示部は、前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者を特定できない場合、さらに絞り込まれた前記候補者の前記行動履歴情報を提示する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記行動履歴情報には、前記候補者が前記特定の情報の収集を行った前記表示装置の設置場所に関する情報及び収集を行った時間に関する情報が少なくとも含まれる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
提示された前記行動履歴情報に対する前記参加者の選択結果によって前記候補者が特定された場合、特定された前記候補者を、前記参加者のみが識別可能とされる個人識別情報を取得する個人識別情報取得部をさらに備え、
前記提示部は、取得された前記個人識別情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
提示された前記個人識別情報に対する前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部をさらに備える
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定の情報は、所定のテーマの中でポイントを集める企画であるポイントラリーにおいて、前記表示装置が設置された場所を訪れた際に付与される訪問ポイントであり、
前記特定情報付与部は、前記特定の情報として、訪問ポイントを付与する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得し、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定し、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得し、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項9】
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像から検出される顔領域に関する顔情報を取得する顔情報取得部と、
取得された前記参加者の顔情報と、あらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置を使用している前記参加者に提示する提示部と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項10】
表示装置と情報処理装置からなる情報処理システムにおいて、
前記表示装置は、
複数の地点ごとに設置されている表示装置にて付与される特定の情報の収集を行っている参加者であって、ある地点に設置された表示装置を使用している前記参加者の顔を含む画像を撮像する撮像部と、
撮像された前記画像から、前記参加者の顔領域を検出する顔検出部と、
検出された前記顔領域に関する顔情報を、前記情報処理装置に送信する第1の送信部と、
前記情報処理装置から送信される、前記顔情報とあらかじめ登録された登録者の顔領域に関する登録情報との照合によって特定された前記参加者に類似する候補者としての前記登録者が前記特定の情報の収集を行った際の行動の履歴に関する行動履歴情報を受信する第1の受信部と、
受信された前記行動履歴情報を、前記参加者に提示する提示部と、
提示された前記行動履歴情報に対する、前記参加者による選択を受け付ける選択入力部と
を備え、
前記第1の送信部は、受け付けられた前記参加者による選択結果を、前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記表示装置から送信される、前記顔情報を受信する第2の受信部と、
受信された前記顔情報と、前記登録情報との照合によって、前記参加者を特定する特定部と、
前記登録者の中から、特定された前記参加者に類似する前記登録者を候補者として選択して、それらの候補者の前記行動履歴情報を取得する行動履歴情報取得部と、
取得された前記行動履歴情報を、前記表示装置に送信する第2の送信部と、
前記表示装置から送信される、前記参加者の選択結果によって特定される前記候補者に対して、前記特定の情報を付与する特定情報付与部と
を備える情報処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−41416(P2013−41416A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177830(P2011−177830)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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