説明

情報処理装置

【課題】ナビゲーション機能を利用する際の利便性を向上させることができるようにする。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機においては、メール送受信部51は他の携帯電話機との間でメールを送受信し、メール解読部52は他の携帯電話機から受信されたメールを解読し、メールから目的地情報および特定文字列を検出し、経路探索部53は、特定文字列に基づいてナビゲーション機能を起動し、検出された目的地情報および携帯電話機の現在地を示す位置情報に基づいて現在地から目的地までの経路を探索し、メインディスプレイは探索結果を表示し、テキストデータ変換部54は目的地情報および、経路探索部53にて経路を探索する際に取得された位置情報をテキストデータに変換し、メール送受信部51は、経路探索部53にて経路を探索した場合、他の携帯電話機に、テキストデータを用いたメールを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置に係り、特に、目的地までの経路を探索することが可能なナビゲーション機能が搭載された情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報処理装置としての携帯電話機には、単なる音声通話による通信機能だけでなく、アドレス帳機能、基地局やインターネットなどのネットワークを介したメール機能や、Webページなどを閲覧することが可能なブラウザ機能などの種々の機能が搭載されるようになってきている。特に、GPS波を用いて現在地から目的地までの経路を探索し、その探索結果を表示するナビゲーション機能も搭載されるようになってきている。
【0003】
なお、このナビゲーションに関する関連技術として、例えば特許文献1に記載されている技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に提案されている技術によれば、サービスサーバにおいてユーザファイルが生成され、生成されたユーザファイルはナビゲーション装置に対して送信され、このナビゲーション装置において受信されたユーザファイルに基づいて、経路探索および交通情報の取得などの所定の動作を実行することができる。
【特許文献1】特開2002−48558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、一般に、このようなナビゲーション機能を起動させて経路探索などを行う際には、ユーザによる操作が煩雑でかつ難しく、ユーザにとって使い勝手の悪いものであった。そのため、機械操作の苦手なお年寄りや子供などからナビゲーション機能を用いることが敬遠されていた。にもかかわらず、実際に道に迷ったり、行き先が分からなかったりする人はお年寄りや子供などであることが多く、機械操作の苦手なお年寄りや子供などにこそナビゲーション機能を利用する必要性があると言える。
【0006】
このように、ナビゲーション機能が実際に利用されるべき人に関して、ナビゲーション機能が有効に利用されていないという課題があった。この課題は、特許文献1に提案されている技術を用いたとしても解決することは困難である。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ナビゲーション機能を利用する際の利便性を向上させることができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の情報処理装置は、上述した課題を解決するために、他の情報処理装置との間でメールを送受信するメール送受信手段と、メール送受信手段により他の情報処理装置から受信されたメールを解読し、メールから目的地情報および遠隔操作特定文字列を検出する解読手段と、解読手段により検出された遠隔操作特定文字列に基づいてナビゲーション機能を起動し、解読手段により検出された目的地情報および情報処理装置の現在地を示す位置情報に基づいて、現在地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、経路探索手段により探索された探索結果を表示する表示手段とを備え、メール送受信手段は、経路探索手段により経路を探索した場合、他の情報処理装置にメールを送信することを特徴とする。
【0009】
本発明の情報処理装置は、上述した課題を解決するために、他の情報処理装置との間で音声信号を送受信する音声信号送受信手段と、音声信号送受信手段により他の情報処理装置から受信された音声信号の中から遠隔操作特定文字列および目的地に関する文字列を認識する音声認識手段と、音声認識手段により認識された遠隔操作特定文字列に基づいてナビゲーション機能を起動し、音声認識手段により認識された目的地情報および情報処理装置の現在地を示す位置情報に基づいて、現在地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、経路探索手段により探索された探索結果を表示する表示手段と、目的地情報および位置情報を音声信号に変換する音声信号変換手段とを備え、音声信号送受信手段は、経路探索手段により経路を探索した場合、他の情報処理装置に、音声信号変換手段により変換後の音声信号を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ナビゲーション機能を利用する際の利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、本発明に係る情報処理装置として適用可能な携帯電話機1の外観の構成を表している。なお、図1(A)は、携帯電話機1を約180度に見開いたときの正面から見た外観の構成を表しており、図1(B)は、携帯電話機1を見開いたときの側面から見た外観の構成を表している。
【0013】
図1(A)および(B)に示されるように、携帯電話機1は、中央のヒンジ部11を境に第1の筐体12と第2の筐体13とがヒンジ結合されており、ヒンジ部11を介して矢印X方向に折り畳み可能に形成される。携帯電話機1の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナ(後述する図3のアンテナ31)が設けられており、内蔵されたアンテナを介して基地局(図示せず)との間で電波を送受信する。
【0014】
第1の筐体12には、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話・電源キー、クリアキー、および電子メールキーなどの操作キー14が設けられており、操作キー14を用いて各種指示を入力することができる。
【0015】
第1の筐体12には、操作キー14として上部に十字キーと確定キーが設けられており、ユーザが十字キーを上下左右方向に操作することにより当てられたカーソルを上下左右方向に移動させることができる。具体的には、第2の筐体13に設けられたメインディスプレイ17に表示されている電話帳リストや電子メールのスクロール動作、簡易ホームページのページ捲り動作および画像の送り動作などの種々の動作を実行する。
【0016】
また、確定キーを押下することにより、種々の機能を確定することができる。例えば第1の筐体12は、ユーザによる十字キーの操作に応じてメインディスプレイ17に表示された電話帳リストの複数の電話番号の中から所望の電話番号が選択され、確定キーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、選択された電話番号を確定して電話番号に対して発呼処理を行う。
【0017】
さらに、第1の筐体12には、十字キーと確定キーの左隣に電子メールキーが設けられており、電子メールキーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、メールの送受信機能を呼び出すことができる。十字キーと確定キーの右隣には、ブラウザキーが設けられており、ブラウザキーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、Webページのデータを閲覧することが可能となる。
【0018】
また、第1の筐体12には、操作キー14の下部にマイクロフォン15が設けられており、マイクロフォン15によって通話時のユーザの音声を集音する。また、第1の筐体12には、携帯電話機1の操作を行うサイドキー16が設けられている。
【0019】
なお、第1の筐体12は、背面側に図示しないバッテリパックが挿着されており、終話・電源キーがオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
【0020】
一方、第2の筐体13には、その正面にメインディスプレイ17が設けられており、電波の受信状態、電池残量、電話帳として登録されている相手先名や電話番号及び送信履歴等の他、電子メールの内容、簡易ホームページ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ(後述する図2のCCDカメラ20)で撮像した画像、外部のコンテンツサーバ(図示せず)より受信したコンテンツ、メモリカード(後述する図3のメモリカード46)に記憶されているコンテンツを表示することができる。また、メインディスプレイ17の上部の所定の位置にはスピーカ18が設けられており、これにより、ユーザは音声通話することが可能である。
【0021】
また、第1の筐体12と第2の筐体13の内部の所定の位置には、携帯電話機1の状態を検知するための磁気センサ19a、19b、19c、および19dが設けられる。
【0022】
なお、メインディスプレイ17は、例えば有機ELにより構成されるディスプレイである。
【0023】
図2は、本発明に係る情報処理装置として適用可能な携帯電話機1の他の外観の構成を表している。図2の携帯電話機1の状態は、図1の携帯電話機1の状態から矢印X方向に回動させた状態である。なお、図2(A)は、携帯電話機1を閉じたときの正面から見た外観の構成を表しており、図2(B)は、携帯電話機1を閉じたときの側面から見た外観の構成を表している。
【0024】
第2の筐体13の上部には、CCDカメラ20が設けられており、これにより、所望の撮影対象を撮像することができる。CCDカメラ20の下部には、サブディスプレイ21が設けられており、現在のアンテナの感度のレベルを示すアンテナピクト、携帯電話機1の現在の電池残量を示す電池ピクト、現在の時刻などが表示される。
【0025】
サブディスプレイ21の下部には、さらに、静電タッチパッド22が設けられる。静電タッチパッド22は、見かけ上一枚のタッチパッドになっているが、図示せぬセンサが複数個所に設けられており、ユーザがセンサの付近をタッチすると、センサがそれを検知し、巻戻し機能、早送り機能、音量ダウン動作、音量アップ動作、再生動作、および一時停止動作などが実行される。
【0026】
図3は、本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機1の内部の構成を表している。
【0027】
図示せぬ基地局から送信されてきた無線信号は、アンテナ31で受信された後、アンテナ共用器(DUP)32を介して受信回路(RX)33に入力される。受信回路33は、受信された無線信号を周波数シンセサイザ(SYN)34から出力された局部発振信号とミキシングして中間周波数信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。そして、受信回路33は、このダウンコンバートされた中間周波数信号を直交復調して受信ベースバンド信号を出力する。なお、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号の周波数は、制御部41から出力される制御信号SYCによって指示される。
【0028】
受信回路33からの受信ベースバンド信号は、CDMA信号処理部36に入力される。CDMA信号処理部36は、図示せぬRAKE受信機を備える。このRAKE受信機では、受信ベースバンド信号に含まれる複数のパスがそれぞれの拡散符号(すなわち、拡散された受信信号の拡散符号と同一の拡散符号)で逆拡散処理される。そして、この逆拡散処理された各パスの信号は、位相が調停された後、コヒーレントRake合成される。Rake合成後のデータ系列は、デインタリーブおよびチャネル復号(誤り訂正復号)が行われた後、2値のデータ判定が行われる。これにより、所定の伝送フォーマットの受信パケットデータが得られる。この受信パケットデータは、圧縮伸張処理部37に入力される。
【0029】
圧縮伸張処理部37は、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成され、CDMA信号処理部36から出力された受信パケットデータを図示せぬ多重分離部によりメディアごとに分離し、分離されたメディアごとのに対してそれぞれ復号処理を行う。例えば通話モードにおいては、受信パケットデータに含まれる通話音声などに対応するオーディオデータをスピーチコーデックにより復号する。また、例えばテレビ電話モードなどのように、受信パケットデータに動画像データが含まれていれば、この動画像データをビデオコーデックにより復号する。さらに、受信パケットデータがダウンロードコンテンツであれば、このダウンロードコンテンツを伸張した後、伸張されたダウンロードコンテンツを制御部41に出力する。
【0030】
復号処理により得られたディジタルオーディオ信号はPCMコーデック38に供給される。PCMコーデック38は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタルオーディオ信号をPCM復号し、PCM復号後のアナログオーディオデータ信号を受話増幅器39に出力する。このアナログオーディオ信号は、受話増幅器39にて増幅された後、スピーカ18により出力される。
【0031】
圧縮伸張処理部37によりビデオコーデックにて復号されたディジタル動画像信号は、制御部41に入力される。制御部41は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタル動画像信号に基づく動画像を、図示せぬビデオRAM(例えばVRAMなど)を介してメインディスプレイ17に表示させる。なお、制御部41は、受信された動画像データだけでなく、CCDカメラ20により撮像された動画像データに関しても、図示せぬビデオRAMを介してメインディスプレイ17に表示させることも可能である。
【0032】
また、圧縮伸張処理部37は、受信パケットデータが電子メールである場合、この電子メールを制御部41に供給する。制御部41は、圧縮伸張処理部37から供給された電子メールを記憶部42に記憶させる。そして、制御部41は、ユーザによる入力部としての操作キー14の操作に応じて、記憶部42に記憶されているこの電子メールを読み出し、読み出された電子メールをメインディスプレイ17に表示させる。
【0033】
一方、通話モードにおいて、マイクロフォン15に入力された話者(ユーザ)の音声信号(アナログオーディオ信号)は、送話増幅器40により適正レベルまで増幅された後、PCMコーデック38によりPCM符号化される。このPCM符号化後のディジタルオーディオ信号は、圧縮伸張処理部37に入力される。また、CCDカメラ20から出力される動画像信号は、制御部41によりディジタル化されて圧縮伸張処理部37に入力される。さらに、制御部41にて作成されたテキストデータである電子メールも、圧縮伸張処理部37に入力される。
【0034】
圧縮伸張処理部37は、PCMコーデック38から出力されたディジタルオーディオ信号を所定の送信データレートに応じたフォーマットで圧縮符号化する。これにより、オーディオデータが生成される。また、圧縮伸張処理部37は、制御部41から出力されたディジタル動画像信号を圧縮符号化して動画像データを生成する。そして、圧縮伸張処理部37は、これらのオーディオデータや動画像データを図示せぬ多重分離部で所定の伝送フォーマットに従って多重化した後にパケット化し、パケット化後の送信パケットデータをCDMA信号処理部36に出力する。なお、圧縮伸張処理部37は、制御部41から電子メールが出力された場合にも、この電子メールを送信パケットデータに多重化する。
【0035】
CDMA信号処理部36は、圧縮伸張処理部37から出力された送信パケットデータに対し、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いてスペクトラム拡散処理を施し、スペクトラム拡散処理後の出力信号を送信回路(TX)35に出力する。送信回路35は、スペクトラム拡散処理後の信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式などのディジタル変調方式を使用して変調する。送信回路35は、ディジタル変調後の送信信号を、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号と合成して無線信号に周波数変換(アップコンバート)する。そして、送信回路35は、制御部41により指示される送信電力レベルとなるように、このアップコンバートにより生成された無線信号を高周波増幅する。この高周波増幅された無線信号は、アンテナ共用器32を介してアンテナ31に供給され、このアンテナ31から図示せぬ基地局に向けて送信される。
【0036】
また、携帯電話機1は、外部メモリインタフェース45を備えている。この外部メモリインタフェース45は、メモリカード46を着脱することが可能なスロットを備えている。メモリカード46は、NAND型フラッシュメモリカードやNOR型フラッシュメモリカードなどに代表されるフラッシュメモリカードの一種であり、10ピン端子を介して画像や音声、音楽等の各種データの書き込み及び読み出しが可能となっている。さらに、携帯電話機1には、現在の正確な現在の時刻を測定する時計回路(タイマ)47が設けられている。
【0037】
GPS受信部47は、図示せぬGPS衛星からのGPS波(GPS情報)を受信する。このGPS情報には、例えばそれぞれのGPS衛星からの発信時刻情報が含まれている。その後、制御部41においては、取得されたGPS情報を用いて携帯電話機1の現在地を示す位置情報(緯度経度の情報)が計算され(例えば3つ乃至4つのGPS情報から計算することが望ましい)、携帯電話機1の現在地を示す位置情報(GPS測位に基づく位置情報)が求められる。なお、このGPS情報に基づいて求められる位置情報として緯度経度を取得することが一般的であるが、更に緯度経度に対応した住所情報を取得するようにしてもよい。また、緯度経度に対応した住所情報を取得する際には、外部のサーバ(図示せず)などにアクセスして住所情報を得るようにしてもよい。従って、「GPS測位に基づく位置情報」とは、GPS情報から計算された位置情報(例えば緯度経度情報)や、その情報に対応する住所情報などの情報も含むものとする。さらに、携帯電話機1には、現在の正確な現在の時刻を測定する時計回路(タイマ)48が設けられている。
【0038】
制御部41は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなり、CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部42からRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより携帯電話機1を統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。
【0039】
記憶部42は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子やHDD(Hard Disc Drive)などからなり、制御部41のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラムや種々のデータ群を格納している。
【0040】
電源回路44は、バッテリ43の出力を基に所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。
【0041】
図4は、図3の携帯電話機1における制御部41が実行することができる機能的な構成を表している。
【0042】
メール送受信部51は、他の携帯電話機1などとの間でアンテナ31を介してメール(例えばEメールやショートメールなど)を送受信する。メール送受信部51は、他の携帯電話機1から受信したメールをメール解読部52に供給する。
【0043】
メール解読部52は、メール送受信部51から供給されたメールを取得し、取得されたメールを解読し、このメールに含まれる目的地情報(目的地に関する情報)およびナビ遠隔操作特定文字列を検出し、検出されたナビ遠隔操作特定文字列に対応するナビ起動信号を経路探索部53に供給するとともに、検出された目的地情報を経路探索部53に供給する。
【0044】
経路探索部53は、メール解読部52から供給されたナビ起動信号を取得すると、GPS受信部47を用いたナビゲーション機能を起動させて、メール解読部52から供給された目的地情報と、GPS受信部47を用いて取得された携帯電話機1の現在地を示す位置情報(GPS測位に基づく位置情報)に基づいて、目的地までの経路(ルート)を探索する。経路探索部53は、探索結果をユーザに対して案内するために、この探索結果をメインディスプレイ17に表示させる。経路探索部53は、目的地情報および位置情報をテキストデータ変換部54に供給するとともに、探索結果を画像データ変換部55に供給する。
【0045】
テキストデータ変換部54は、経路探索部53から供給された目的地情報および位置情報を取得し、取得された目的地情報および位置情報をテキストデータに変換し、変換されたテキストデータをメール送受信部51に供給する。
【0046】
画像データ変換部55は、経路探索部53から供給された探索結果を取得し、取得された探索結果を画像データに変換し、変換された画像データをメール送受信部51に供給する。
【0047】
PTT部56は、ユーザにより操作キー14のうちの通話ボタンなどが押下されている間だけ通話相手に話しかけることが可能な半二重通信であるプッシュ・トゥ・トークを行う。
【0048】
音声認識部57は、PTT部56を介して取得された音声データに基づく音声を認識し、認識された認識結果を経路探索部53に供給する。音声認識部57は、音声信号(ディジタル信号)を取得し、取得された伸張後の音声信号から無効な音およびノイズを除去するとともに、無効な音およびノイズが除去された後の音声信号に基づいて音声認識処理を実行する。すなわち、音声認識部57は、無効な音およびノイズが除去された後の音声信号から特徴量を抽出し、抽出された特徴量に基づいて目的地に関する文字列およびナビ遠隔操作特定文字列を認識し、認識されたナビ遠隔操作特定文字列に対応するナビ起動信号を経路探索部53に供給するとともに、認識された目的地に関する情報である目的地情報を経路探索部53に供給する。
【0049】
位置情報音声変換部58は、経路探索部53から供給された目的地情報および位置情報を取得し、取得された目的地情報および位置情報を音声信号(音声データ)に変換し、この変換結果をPTT部56に供給する。
【0050】
次に、図5のフローチャートを参照して、図4のナビ遠隔操作される側のユーザ(例えば機械操作の苦手な子供やお年寄りなど)が所有する携帯電話機1における経路探索処理について説明する。この経路探索処理は、ナビ遠隔操作される側のユーザが所有する携帯電話機1(以下、「ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1」という)にて、ナビ遠隔操作する側のユーザ(例えばその子供の親や、お年寄りの親族など)が所有する携帯電話機1(以下、「ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1」という)から送信されてきた特定のメール(ナビ遠隔操作用メール)を受信することにより、開始される。
【0051】
なお、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1におけるこの経路探索処理の前に、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1において実行されるナビ遠隔操作用メール送信処理は、図6のフローチャートに示されている。図6に示されるように、ステップS21においてナビ遠隔操作する側の携帯電話機1は、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、ナビ遠隔操作用メール送信処理を開始するとの指示がなされたか否かを判定し、ステップS21においてナビ遠隔操作用メール送信処理を開始するとの指示がなされたと判定された場合、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1はステップS22でメインディスプレイ17に、ナビ遠隔操作特定文字列(ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にてナビゲーション機能を起動させるための特定文字列)および目的地を入力するための入力欄を表示する。
【0052】
ステップS23において、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1は、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、ナビ遠隔操作特定文字列および目的地を入力欄上に入力する。具体的には、入力欄上においてナビ遠隔操作特定文字列として「ナビゲーション機能起動」などの所定の文字列が入力される。また、入力欄上において目的地として「目的地:xx県yy市zz区aa町目bb番地」などの文字列や、目的地の位置を示す経度緯度などが入力される。ステップS24において、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1は、メインディスプレイ17に表示される入力欄上にて入力されたナビ遠隔操作特定文字列および目的地に関する情報に基づいて、ナビ遠隔操作用メールを作成し、ステップS25においてナビ遠隔操作する側の携帯電話機1は、作成されたナビ遠隔操作用メールをナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にアンテナ31を介して送信する。
【0053】
その後、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1において、図5のフローチャートに示される経路探索処理が実行される。すなわち、ステップS1において、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1のメール送受信部51は、アンテナ31やCDMA信号処理部36などを経由して、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1から送信されてきたナビ遠隔操作用メールなどを受信し、受信されたナビ遠隔操作用メールなどをメール解読部52に供給する。
【0054】
ステップS2において、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1のメール解読部52は、メール送受信部51から供給されたナビ遠隔操作用メールなどを取得し、取得されたメールを解読する。ステップS3において、メール解読部52は、このメール本文に含まれる目的地情報(目的地に関する情報)およびナビ遠隔操作特定文字列を検出する。例えばナビ遠隔操作する側の携帯電話機1においてナビ遠隔操作特定文字列として「ナビゲーション機能起動」などの所定の文字列が入力されるとともに、目的地として「目的地:xx県yy市zz区aa町目bb番地」などの文字列が入力された場合、取得されたメールからこれらの目的地情報およびナビ遠隔操作特定文字列が検出される。なお、取得されたメールが通常のメールである場合には、これらの目的地情報やナビ遠隔操作特定文字列は検出されない。
【0055】
ステップS4において、メール解読部52は、取得されたメールから目的地情報およびナビ遠隔操作特定文字列が検出されたか否かを判定する。ステップS4においてメールから目的地情報およびナビ遠隔操作特定文字列が検出されていないと判定された場合、メール解読部52はこのメールはナビ遠隔操作用メールではないと認識し、ステップS5でメインディスプレイ17にこのメールの本文を表示させる。その後、処理はステップS1に戻り、ステップS1以降の処理が繰り返し実行される。
【0056】
ステップS4においてにおいてメールから目的地情報およびナビ遠隔操作特定文字列が検出されたと判定された場合、メール解読部52はステップS6で、検出されたナビ遠隔操作特定文字列に対応するナビ起動信号(例えば特定の数字でもよい)を経路探索部53に供給するとともに、検出された目的地情報を経路探索部53に供給する。
【0057】
ステップS7において、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の経路探索部53は、メール解読部52から供給されたナビ起動信号を取得すると、GPS受信部47を用いたナビゲーション機能を起動させて、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を測定する。このGPS情報に基づいて求められる位置情報として緯度経度を取得することが一般的であるが、更に緯度経度に対応した住所情報を取得するようにしてもよい。なお、本発明の実施形態においては、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地をGPS受信部47を用いて測定するようにしたが、図示せぬ基地局からの位置情報を用いるようにしてもよい。
【0058】
ステップS8において、経路探索部53は、メール解読部52から供給された目的地情報と、GPS受信部47を用いて取得された携帯電話機1の現在地を示す位置情報(GPS測位に基づく位置情報)に基づいて、現在地から目的地までの経路(ルート)を探索する。ステップS9において、経路探索部53は、探索結果(現在地から目的地までの経路(ルート)に関する探索結果)をユーザに対して案内するために、この探索結果に関する画像(例えばナビ案内用の地図に関する画像)をメインディスプレイ17に表示させる。経路探索部53は、目的地情報および位置情報をテキストデータ変換部54に供給する。
【0059】
ステップS10において、テキストデータ変換部54は、経路探索部53から供給された目的地情報および位置情報を取得し、取得された目的地情報および位置情報をテキストデータに変換し、変換されたテキストデータをメール送受信部51に供給する。具体的には、取得された目的地情報がメール本文に記述される目的地を示す文字列や緯度経度などテキストデータに変換されるとともに、取得された位置情報(ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を示す位置情報)がメール本文に記述される現在地を示す文字列や緯度経度などテキストデータに変換される。
【0060】
ステップS11において、メール送受信部51は、テキストデータ変換部54から供給されたテキストデータを取得し、取得されたテキストデータを用いたメールを、アンテナ31やCDMA信号処理部36などを経由してナビ遠隔操作する側の携帯電話機1に、ナビ探索結果メールとして送信する。
【0061】
その後、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1にてこのナビ探索結果メールが受信され、受信されたナビ探索結果メールに含まれる目的地情報および位置情報(ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を示す位置情報)に基づいて、GPS受信部47を用いたナビゲーション機能が起動され、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1のメインディスプレイ17に現在表示されているナビ案内用の地図が同時に表示される。これにより、例えばナビ遠隔操作する側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供の親など)は、子供が見ているナビ案内用の地図を同時に見ながら、現在子供がどこにいるのか、そして、目的地までどの経路を通り向かっているのかを容易に知ることができる。
【0062】
ステップS12において、経路探索部53は、時計回路48を用いて、ナビ探索結果メールをナビ遠隔操作する側の携帯電話機1に送信した後、予め設定された所定の時間(例えば2、3分間など)が経過したか否かを判定する。ステップS12において予め設定された所定の時間が経過していないと判定された場合、経路探索部53はステップS13で、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、経路探索処理を終了するとの指示がなされたか否かを判定する。ステップS13において経路探索処理を終了するとの指示がなされていないと判定された場合、処理はステップS12に戻り、ステップS12において予め設定された所定の時間が経過したか否かが判定される。これにより、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、経路探索処理を終了するとの指示がなされるまで、予め設定された所定の時間が経過したか否かが判定される。
【0063】
一方、ステップS13において経路探索処理を終了するとの指示がなされたと判定された場合、処理はステップS1に進み、ステップS1以降の処理が繰り返し実行される。これにより、例えばナビ遠隔操作される側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供やお年寄りなど)が目的地に無事到着した場合には、経路探索処理を実行する必要性がなくなることから、経路探索処理を終了するとの指示がなされ、現在実行されている経路探索処理が終了するとともに、その後に再度ナビ遠隔操作用メールを受信したときには、同様の経路探索処理が実行される。
【0064】
ステップS12において予め設定された所定の時間が経過したと判定された場合、処理はステップS7に戻り、ステップS7以降の処理が繰り返し実行される。これにより、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、経路探索処理を終了するとの指示がなされるまで、予め設定された所定の時間ごとに、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を測定し、現在地から目的地までの経路(ルート)を探索した後、探索結果を用いてナビ探索結果メールをナビ遠隔操作する側の携帯電話機1に繰り返し送信することができる。従って、例えばナビ遠隔操作する側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供の親など)に対して、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にて探索された探索結果を確実に通知することができる。
【0065】
なお、予め設定された所定の時間(例えば2、3秒など)ごとにナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を測定するようにしたが、このような場合に限られず、例えばナビ遠隔操作する側の携帯電話機1からのメールに含まれる遠隔操作特定文字列の中で、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を測定する所定の時間を任意に指示するようにしておき、この指示された所定の時間ごとにナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を測定するようにしてもよい。
【0066】
本発明の実施形態においては、他の携帯電話機1(ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1)との間でメールを送受信し、他の携帯電話機1から受信されたメールを解読し、メールから目的地情報および特定文字列を検出し、検出された特定文字列に基づいてナビゲーション機能を起動し、検出された目的地情報および携帯電話機1(ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1)の現在地を示す位置情報に基づいて、現在地から目的地までの経路を探索し、探索された探索結果を表示し、目的地情報および、経路を探索する際に取得された位置情報をテキストデータに変換し、他の携帯電話機1に、変換されたテキストデータを用いたメールを送信することができる。これにより、機械操作の苦手なお年寄りや子供などであったとしても、何ら複雑な操作をすることなくナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にてナビゲーション機能を起動し、現在地から目的地までの最短経路を探索することができ、例えばナビ遠隔操作する側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供の親など)に対して、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にて探索された探索結果を確実に通知することができるとともに、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1にて、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1に現在表示されているナビ案内用の地図を同時に表示することができる。
【0067】
従って、例えば遠隔操作する側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供の親など)は、子供が見ているナビ案内用の地図を同時に見ながら、現在子供がどこにいるのか、そして、目的地までどの経路を通り向かっているのかを容易に知ることができる。また、本発明の実施形態においてはメールにて探索結果に関する情報を通知するようにしているので、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1と直接的に通信を確立する必要がなく、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1の電波事情や電源の有無に関係なく、探索結果に関する情報を通知することができ、これにより、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1からナビ遠隔操作用メールを送信した後のいずれかのときに、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1にてメールを受信することができる環境になりさえすれば、確実に探索結果に関する情報を通知することができる。その結果、ナビゲーション機能を利用する際の利便性を向上させることができる。
【0068】
なお、図5のフローチャートを用いて説明したナビ遠隔操作される側の携帯電話機1における経路探索処理においては、予め設定された所定の時間ごとにナビ探索結果メールを送信するようにしたが、このような場合に限られず、探索された経路から所定の距離以上それたときにナビ探索結果メールを送信するようにしてもよい。この方法を用いた経路探索処理は、図7のフローチャートに示される。
【0069】
図7のフローチャートを参照して、図4の携帯電話機1における経路探索処理について説明する。なお、図7のステップS31乃至S39、およびステップS41乃至S43の処理は図5のステップS1乃至S11、およびS13の処理と基本的には同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0070】
ステップS40において、経路探索部53は、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地が探索された経路から所定の距離(例えば400mや500mなど)それたか否かを判定する。ステップS40においてナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地が探索された経路から所定の距離それたと判定された場合、処理はステップS41の処理に進み、ステップS41においてテキストデータへの変換処理が行われ、ナビ探索結果メールが送信される。一方、ステップS40においてナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地が探索された経路から所定の距離それていないと判定された場合、ステップS41乃至S42の処理はスキップされ、ナビ探索結果メールの送信処理は行われない。その後、ステップS43にて経路探索処理を終了するとの指示がなされたか否かが判定され、経路探索処理を終了するとの指示がなされていないと判定された場合、処理はステップS37に戻り、ステップS37以降の処理が繰り返し実行される。
【0071】
これにより、例えばナビ遠隔操作される側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供やお年寄りなど)がナビ案内用の地図を見ながら目的地に移動する場合に、探索された経路から所定の距離以上離れたとき、ナビ探索結果メールを、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供の親など)に通知することができる。
【0072】
また、図5のフローチャートを用いて説明したナビ遠隔操作される側の携帯電話機1における経路探索処理においては、目的地情報および位置情報(ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地の位置情報)をテキストデータに変換し、変換されたテキストデータを用いたメールをナビ探索結果メールとして送信するようにしたが、このような場合に限られず、例えば経路探索部53における探索結果を画像データに変換して、変換された画像データを用いたメールをナビ探索結果メールとして送信するようにしてもよい。この方法を用いた経路探索処理は、図8のフローチャートに示される。
【0073】
図8のフローチャートを参照して、図4の携帯電話機1における経路探索処理について説明する。なお、図7のステップS51乃至S59、およびステップS61乃至S63の処理は図5のステップS1乃至S9、およびステップS11乃至S13の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0074】
ステップS60において、画像データ変換部55は、経路探索部53から供給された探索結果(現在地から目的地までの経路(ルート)に関する探索結果)を取得し、取得された探索結果を画像データに変換し、変換された画像データをメール送受信部51に供給する。その後、ステップS41において、画像データを用いたメールが、アンテナ31やCDMA信号処理部36などを経由してナビ遠隔操作する側の携帯電話機1に、ナビ探索結果メールとして送信される。
【0075】
これにより、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1にてこのナビ探索結果メールが受信されると、ナビゲーション機能を起動することなく、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1にて、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1に現在表示されているナビ案内用の地図が表示され、子供の親などが、このナビ案内用の地図を見ることができる。従って、ナビゲーション機能を利用する際の利便性をより向上させることができる。
【0076】
ところで、図5乃至図8を用いて説明したナビ遠隔操作される側の携帯電話機1における経路探索処理においては、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1からナビ遠隔操作用メールを送信し、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にてナビゲーション機能が起動された後、ナビ探索結果メールを、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1に送信するようにしたが、メールを用いたナビ遠隔操作の場合、時間がかかることもあり、また、親などのユーザが急いでいるときには使い勝手が悪いものとなってしまう一方、親などのユーザはメールによる現在地の位置情報などを読み取って理解する必要があり、子供が現在どこにいるのかを把握するまでに時間がかかってしまう。そこで、プッシュ・トゥ・トーク(PTT)を用いて音声により、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にてナビゲーション機能を起動させた後、現在地を示す位置情報を音声に変換し、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1に変換された音声を送信するようにしてもよい。以下、この方法を用いた経路探索処理は、図9のフローチャートに示される。
【0077】
図9のフローチャートを参照して、図4のナビ遠隔操作される側の携帯電話機1における他の経路探索処理について説明する。なお、図9のステップS75乃至S78、およびステップS81乃至S82の処理は、図5のステップS6乃至S9、およびステップS12乃至S13の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。この経路探索処理は、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にて、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1から送信されてきた特定の音声信号(ナビ遠隔操作用音声信号)を受信することにより、開始される。
【0078】
なお、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1におけるこの経路探索処理の前に、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1において実行されるナビ遠隔操作用音声信号送信処理は、図10のフローチャートに示されている。図10に示されるように、ステップS91においてナビ遠隔操作する側の携帯電話機1は、ユーザにより操作キー14が操作されることにより、ナビ遠隔操作用メール送信処理を開始するとの指示がなされたか否かを判定し、ステップS91においてナビ遠隔操作用メール送信処理を開始するとの指示がなされたと判定された場合、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1はステップS92で、ユーザにより操作キー14のうち例えば通話ボタンが操作されることにより、ナビ遠隔操作特定文字列および目的地に関する音声信号を入力する。具体的には、ナビ遠隔操作特定文字列として「ナビゲーション機能起動してください」などの所定の文字列に関する音声信号が入力される。また、目的地として「目的地はxx県yy市zz区aa町目bb番地です」などの文字列に関する音声信号などが入力される。ステップS93において、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1は、入力されたナビ遠隔操作特定文字列および目的地に関する音声信号を、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1にアンテナ31を介して送信する。
【0079】
その後、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1において、図9のフローチャートに示される経路探索処理が実行される。
【0080】
ステップS71において、PTT部56は、ユーザにより操作キー14のうちの通話ボタンなどが押下されている間だけ通話相手に話しかけることが可能な半二重通信であるプッシュ・トゥ・トークを行い、他の携帯電話機1(例えばナビ遠隔操作する側の携帯電話機1など)から音声信号を受信する。
【0081】
ステップS72において、音声認識部57は、PTT部56を介して取得された音声信号に基づく音声を認識し、認識された認識結果を経路探索部53に供給する。具体的には、音声認識部57は、音声信号(ディジタル信号)を取得し、取得された伸張後の音声信号から無効な音およびノイズを除去するとともに、無効な音およびノイズが除去された後の音声信号に基づいて音声認識処理を実行する。すなわち、音声認識部57は、無効な音およびノイズが除去された後の音声信号から特徴量を抽出し、抽出された特徴量に基づいて所定の単語列(例えば目的地に関する文字列およびナビ遠隔操作特定文字列など)を認識する。
【0082】
ステップS73において、音声認識部57は、取得された音声信号の中から目的地に関する文字列およびナビ遠隔操作特定文字列を認識したか否かを判定する。ステップS73において取得された音声信号の中から目的地に関する文字列およびナビ遠隔操作特定文字列を認識していないと判定された場合、PTT部56はステップS74で、通常のプッシュ・トゥ・トークを行い、スピーカ18から受信された音声信号に基づく音声を出力する。
【0083】
一方、ステップS73において取得された音声信号の中から目的地に関する文字列およびナビ遠隔操作特定文字列を認識したと判定された場合、PTT部56は、通常のプッシュ・トゥ・トークを行い、スピーカ18から受信された音声信号に基づく音声(例えば「ナビ起動してください。目的地はxx県yy市zz区aa町目bb番地です」などの音声)を出力するとともに、音声認識部57はステップS75で、認識されたナビ遠隔操作特定文字列に対応するナビ起動信号を経路探索部53に供給するとともに、認識された目的地に関する情報である目的地情報を経路探索部53に供給する。
【0084】
その後、処理はステップS76に進み、ステップS76にてナビゲーション機能が起動され、現在地から目的地までの経路が探索される。そして、ステップS79において、位置情報音声変換部58は、経路探索部53から供給された目的地情報および位置情報を取得し、取得された目的地情報および位置情報(ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1の現在地を示す位置情報)を音声信号に変換し、この変換後の音声信号をPTT部56に供給する。ステップS80において、PTT部56は、変換後の音声信号をアンテナ31を介してナビ遠隔操作する側の携帯電話機1に送信する。その後、処理はステップS81に進み、ステップS81以降の処理によって予め設定された所定の時間ごとに目的地情報および位置情報が音声信号に変換されて送信される。
【0085】
これにより、ナビ遠隔操作する側の携帯電話機1にてこの音声信号が受信され、受信された音声信号に含まれる目的地情報および位置情報に基づいて、GPS受信部47を用いたナビゲーション機能が起動され、ナビ遠隔操作される側の携帯電話機1のメインディスプレイ17に現在表示されているナビ案内用の地図が同時に表示されるとともに、この音声信号に基づく音声がスピーカ18から出力される。これにより、例えばナビ遠隔操作する側の携帯電話機1を所有するユーザ(例えば子供の親など)は、この音声信号に基づく音声によって子供の現在地を容易に把握するとともに、子供が見ているナビ案内用の地図を同時に見ながら、現在子供がどこにいるのか、そして、目的地までどの経路を通り向かっているのかをより簡単に知ることができる。従って、ナビゲーション機能を利用する際の利便性をより向上させることができる。
【0086】
なお、図9のフローチャートを用いて説明したナビ遠隔操作される側の携帯電話機1における経路探索処理においては、予め設定された所定の時間ごとにナビ探索結果メールを送信するようにしたが、このような場合に限られず、図7の経路探索処理と同様に、探索された経路から所定の距離以上それたときにナビ探索結果メールを送信するようにしてもよい。
【0087】
なお、本発明は、携帯電話機1以外にも、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型音楽再生機、携帯型動画再生機、その他の情報処理情報処理装置にも適用することができる。
【0088】
また、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
【0089】
さらに、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機の外観の構成を示す図。
【図2】本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機の他の外観の構成を示す図。
【図3】本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機の内部の構成を示すブロック図。
【図4】図3の制御部により実行することができる機能的な構成を示すブロック図。
【図5】図4のナビ遠隔操作される側の携帯電話機における経路探索処理を説明するフローチャート。
【図6】ナビ遠隔操作する側の携帯電話機におけるナビ遠隔操作用メール送信処理を説明するフローチャート。
【図7】図4のナビ遠隔操作される側の携帯電話機における他の経路探索処理を説明するフローチャート。
【図8】図4のナビ遠隔操作される側の携帯電話機における他の経路探索処理を説明するフローチャート。
【図9】図4のナビ遠隔操作される側の携帯電話機における他の経路探索処理を説明するフローチャート。
【図10】ナビ遠隔操作する側の携帯電話機におけるナビ遠隔操作用音声信号送信処理を説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0091】
1…携帯電話機、11…ヒンジ、12…第1の筐体、13…第2の筐体、14…操作キー、15…マイクロフォン、16…サイドキー、17…メインディスプレイ、18…スピーカ、19a乃至19d…磁気センサ、20…CCDカメラ、21…サブディスプレイ、31…アンテナ、32…アンテナ共用器(DUP)、33…受信回路(RX)、34…周波数シンセサイザ(SYN)、35…送信回路(TX)、36…CDMA信号処理部、37…圧縮伸張処理部、38…PCMコーデック、39…受話増幅器、40…送話増幅器、41…制御部、42…記憶部、43…バッテリ、44…電源回路、45…外部メモリインタフェース、46…メモリカード、47…GPS受信部、48…時計回路、51…メール送受信部、52…メール解読部、53…経路探索部、54…テキストデータ変換部、55…画像データ変換部、56…PTT部、57…音声認識部、58…位置情報音声変換部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の情報処理装置との間でメールを送受信するメール送受信手段と、
前記メール送受信手段により前記他の情報処理装置から受信されたメールを解読し、前記メールから目的地情報および遠隔操作特定文字列を検出する解読手段と、
前記解読手段により検出された前記遠隔操作特定文字列に基づいてナビゲーション機能を起動し、前記解読手段により検出された前記目的地情報および情報処理装置の現在地を示す位置情報に基づいて、現在地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索された探索結果を表示する表示手段とを備え、
前記メール送受信手段は、前記経路探索手段により前記経路を探索した場合、前記他の情報処理装置にメールを送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記目的地情報および前記位置情報をテキストデータに変換するテキストデータ変換手段をさらに備え、
前記メール送受信手段は、前記他の情報処理装置に、前記テキストデータ変換手段により変換された前記テキストデータを用いたメールを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記経路探索手段により探索された探索結果を画像データに変換する画像データ変換手段をさらに備え、
前記メール送受信手段は、前記他の情報処理装置に、前記画像データ変換手段により変換された前記画像データを用いたメールを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記メール送受信手段は、前記経路探索手段により前記経路を探索した場合、所定の時間ごとに前記他の情報処理装置にメールを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記メール送受信手段は、前記経路探索手段により前記経路を探索した場合、前記情報処理装置の現在地が前記経路から所定の距離それたと判定されたとき、前記他の情報処理装置にメールを送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
他の情報処理装置との間で音声信号を送受信する音声信号送受信手段と、
前記音声信号送受信手段により前記他の情報処理装置から受信された音声信号の中から遠隔操作特定文字列および目的地に関する文字列を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段により認識された前記遠隔操作特定文字列に基づいてナビゲーション機能を起動し、前記音声認識手段により認識された前記目的地情報および情報処理装置の現在地を示す位置情報に基づいて、現在地から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索された探索結果を表示する表示手段と、
前記目的地情報および前記位置情報を音声信号に変換する音声信号変換手段とを備え、
前記音声信号送受信手段は、前記経路探索手段により前記経路を探索した場合、前記他の情報処理装置に、前記音声信号変換手段により変換後の音声信号を送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
前記音声信号送受信手段は、前記経路探索手段により前記経路を探索した場合、所定の時間ごとに前記他の情報処理装置に、前記音声信号変換手段により変換後の音声信号を送信することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記音声信号送受信手段は、前記経路探索手段により前記経路を探索した場合、前記情報処理装置の現在地が前記経路から所定の距離それたと判定されたとき、前記他の情報処理装置に、前記音声信号変換手段により変換後の音声信号を送信することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記音声信号送受信手段は、プッシュ・トゥ・トークを用いて、前記他の情報処理装置との間で音声信号を送受信することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−79950(P2009−79950A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−248349(P2007−248349)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】