説明

情報処理装置

【課題】不揮発性メモリにおけるデータの記憶領域の変更処理をできるだけ無駄なく行うことのできるようにした「情報処理装置」を提供する。
【解決手段】情報処理に用いられるデータを記憶する記憶媒体として不揮発性メモリを使用する情報処理装置であって、現時点から当該情報処理装置が連続的に有効にさせられる時間を装置有効時間として推定する装置有効時間推定手段S204と、前記装置有効時間に対応したデータ量のデータであって、その記録領域を変更すべきデータを前記記録媒体において検出する領域変更データ検出手段S206と、前記領域変更データ検出手段にて検出されたデータを前記記録媒体における他の記憶領域に移す記憶データ移動制御手段S207とを有する構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理に用いられるデータを記憶する記憶媒体として、NAND型フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを使用する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載ナビゲーション装置では、ストレージデバイス(記憶媒体)としてHDD(ハードディスクドライブ)が多く利用されてきた。しかし、HDDは振動に弱いことや、コストがかかることなどの欠点があることから、近年、車載ナビゲーション装置のストレージデバイスとしてフラッシュメモリ等の半導体不揮発性メモリを利用することが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリは、振動やコストの点では優れたものとなっているが、各記憶領域の情報書き換え回数(アクセス回数)が制限されているという欠点がある。このような欠点を克服するために、従来提案されている車載ナビゲーション装置(情報処理装置)では、不揮発性メモリ内の記憶領域に対するアクセス回数を領域毎に累積的に計数し、ある記憶領域のアクセス回数が所定の上限値に達した場合に、他の領域からアクセス回数の少ない領域を選択し、前記アクセス回数が上限値に達した領域のデータを前記アクセス回数の少ない領域に移すということがなされている。このようにすることにより、各記憶領域でのアクセス回数が均一化するようになって全体として不揮発性メモリの寿命を延ばすことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−176727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、データの記憶領域を変更する処理がなされている間に情報処理装置の電源がオフされてしまうと、そのデータの書き換えが失敗してしまうとともに、その記憶領域のアクセス回数も増えることになって当該処理が無駄になってしまう。具体的には、車載ナビゲーション装置の場合、走行中にデータの記憶領域変更の処理がなされている間に車両が停止されてイグニッションスイッチがオフされると、その記憶領域変更の処理が無駄になる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、不揮発性メモリにおけるデータの記憶領域の変更処理をできるだけ無駄なく行うことのできるようにした情報処理装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、情報処理に用いられるデータを記憶する記憶媒体として不揮発性メモリを使用する情報処理装置であって、現時点から当該情報処理装置が連続的に有効にさせられる時間を装置有効時間として推定する装置有効時間推定手段と、前記装置有効時間に対応したデータ量のデータであって、その記録領域を変更すべきデータを前記記録媒体において検出する領域変更データ検出手段と、前記領域変更データ検出手段にて検出されたデータを前記記録媒体における他の記憶領域に移す記憶データ移動制御手段とを有する。
【0008】
このような構成により、現時点から情報処理装置が連続的に有効にさせられる時間(装置有効時間)が推定され、その推定された装置有効時間に対応したデータ量のデータであって領域変更すべきデータが不揮発性メモリの他の領域に移されるようになるので、現時点からその推定された装置有効時間、当該情報処理装置が有効になっていれば、その有効となっている間に不揮発性メモリの領域変更すべきデータを他の領域に移すことができるようになる。
【0009】
本発明に係る情報処理装置は、前記記録媒体に記録されたデータをそのデータ量に応じて分類するデータ分類手段を有し、前記領域変更データ検出手段は、前記データ分類手段にて分類されたデータの情報に基づいて前記記録領域を変更すべきデータを検出するように構成することができる。
【0010】
このような構成により、記憶媒体内に記憶されたデータがそのデータ量によって事前に分類さされるので、記憶媒体内の領域変更すべきデータから、推定された装置有効時間内に領域変更の処理が終了するデータ量のデータを容易に検出することができるようになる。
【0011】
本発明に係る情報処理装置は、情報処理装置が有効にさせられる時間帯を学習する有効時間帯学習手段を有し、前記データ分類手段は、前記有効時間帯学習手段での学習にて得られた各時間帯の長さに対応したデータ量に応じて前記記録媒体に記録されたデータを分類するように構成することができる。
【0012】
このような構成により、情報処理装置が有効にさせられる各時間帯が学習され、その学習結果として得られた各時間帯の長さに応じて記憶媒体内のデータが分類されるようになるので、記憶媒体内のデータが、当該情報処理装置が実際に有効にさせられる各時間帯の長さにより近い長さに対応したデータ量のデータに分類され得るようになる。
【0013】
当該情報処理装置が、例えば、車載ナビゲーション装置の場合、毎日の走行時間帯を学習することにより、車載ナビゲーション(情報処理装置)が有効にさせられる各時間帯を学習することができる。
【0014】
本発明に係る情報処理装置において、前記装置有効時間推定手段は、前記有効時間帯学習手段での学習にて得られた各時間帯に基づいて現時点から当該情報処理装置がユーザにより連続的に有効にさせられる時間を推定するように構成することができる。
【0015】
このような構成により、学習によって得られた情報処理装置が有効にさせられる各時間帯に基づいて現時点から当該情報処理装置が有効にさせられる時間を推定しているので、現時点から当該情報処理装置が有効にさせられる時間をより精度良く推定することができるようになる。
【0016】
本発明に係る情報処理装置において、前記装置有効時間推定手段は、当該情報処理装置に対して指定された処理に基づいて現時点から連続的に有効となる時間を推定する。
【0017】
このような構成により、情報処理装置において指定された処理が終了されるまでの時間を当該情報処理装置が有効にさせられる時間として推定することができる。
【0018】
当該情報処理装置が、例えば、車載ナビゲーション装置の場合、経路案内処理が指定された場合、その経路案内の処理がなされる時間、即ち、目的地到着までの時間から当該車載ナビゲーション装置(情報処理装置)が有効にさせられる時間を推定することができる。
【0019】
本発明に係る情報処理装置において、前記領域変更データ検出手段は、前記記憶媒体内に記憶されたデータの読み出し回数、書き込み回数及び、保持時間とを取得する変更データ情報取得手段を有し、前記データの前記読み出し回数、書き込み回数及び保持時間のいずれか1つが所定の上限値に達したときに、該データを領域変更すべきデータとして検出する。
【0020】
このような構成により、不揮発性メモリにおけるデータの読み出し回数、書き込み回数及びその保持時間のいずれか1つが上限値に達したときに、そのデータが記憶される領域が変更されるようになる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る情報処理装置によれば、現時点から推定された装置有効時間、情報処理装置が有効になっていれば、その有効となっている間に不揮発性メモリの領域変更すべきデータを他の領域に移すことができるようになるので、その推定の精度を高めることにより、不揮発性メモリにおけるデータの記憶領域の変更処理を無駄なく行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る情報処理装置(車載ナビゲーション装置)の構成を示すブロック図である。
【図2】車載ナビゲーション装置が有効となる時間帯(車両走行時間帯)の学習処理の流れを示すフローチャート
【図3】車載ナビゲーション装置が有効となる時間帯の学習結果の一例を示す図である。
【図4A】不揮発性メモリに記憶されたデータを分類するための処理手順を示すフローチャートである。
【図4B】不揮発性メモリに記憶されたデータから領域変更の必要なデータを検出するための処理手順を示すフローチャートである。
【図5】データの記憶領域を変更するための処理(リフレッシュ処理)の手順を示すフローチャートである。
【図6】データの記憶領域の基本的な変更手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0024】
本発明の実施の形態に係る情報処理装置としての車載ナビゲーション装置は図1に示すように構成される。
【0025】
図1において、この車載ナビゲーション装置100は、コンピュータユニット(CPUを含む)にて構成され、車載ナビゲーションに係る各種処理を実行する機能を有する処理ユニット10を有している。処理ユニット10には、表示ユニットとしてのLCD(Liquid Crystal Display)12が接続されるとともに、例えばHDDに代わる外部記憶装置としてのSDメモリカード(不揮発性メモリ)13が所定のコネクタに装着されることにより接続される。また、処理ユニット10には、AV再生装置14及び内部メモリ15が接続されるとともに、ジャイロスコープ16及びGPSレシーバ17が接続されている。
【0026】
SDメモリカード13には、地図情報等のナビゲーションに必要な情報、AV再生装置14にて再生されるオーディオ情報やビデオ情報、その他車載ナビゲーション装置100に取り込まれた各種情報を表すデータがファイル形式にて格納されている。内部メモリ15は、処理ユニット10の処理の過程で得られる各種データを記憶する。処理ユニット10は、ジャイロスコープ16からの車両姿勢に係る信号、GPSレシーバ17からの位置情報に係る信号、及びSDメモリカード13から読み出した地図情報に基づいて車載ナビゲーションに係る処理を実行し、LCD12にナビゲーションに係る地図とともに車両位置マーク及び案内経路等を表示させるようにしている。
【0027】
処理ユニット10は、更に、後述するように、イグニッションスイッチがオンとなって電源の供給がなされて車載ナビゲーション装置100が有効となる時間帯、即ち、車両が走行する時間帯を学習する機能、その学習結果に基づいて、SDメモリカード13に格納されたデータを分類する機能、SDメモリカード13において記憶領域を変更する必要のあるデータを検出する機能、及びSDメモリカード13においてデータの記憶領域を変更する処理機能を有している。以下、各機能(処理)について説明する。
【0028】
処理ユニット10は、図2に示す手順に従って、車載ナビゲーション装置100が有効となる時間帯を学習する処理を行う。この処理は、車両が走行される度に実行される。
【0029】
図2において、イグニッションスイッチがオンとなって車載ナビゲーション装置100に電源が供給されると、処理ユニット10は、経路案内の処理がなされるか否か、即ち、ナビゲーション走行がなされるか否かを判定する(S1)。経路案内の処理がなされないものと判定されると(S1でNO)、処理ユニット10は、イグニッションスイッチがオフされて車両走行が終了するか否かを判定しつつ(S3)、車両走行の時間帯についての学習処理を実行する(S2)。この学習処理では、その走行日の曜日及び走行開始時刻が記録され、イグニッションスイッチがオフされて走行が終了すると、その走行終了時刻が記録される。そして、処理ユニット10は、車両走行の終了を判定すると(S3でYES)、学習処理により得られた情報(走行曜日、走行開始時刻、走行終了時刻)に基づいて、例えば、SDメモリカード13に格納されている学習結果を更新し(S4)、処理を終了する。
【0030】
学習結果は、例えば、図3に示すように、各曜日と走行時間帯及びその走行時間とが対応づけられた構成となっている。そして、前記学習処理により得られた情報に基づいて、例えば、次のようにして前記学習結果が更新される。
【0031】
学習処理により得られた走行時間帯(走行開始時刻と走行終了時刻により特定される)が既に学習結果に存在する走行時間帯と所定割合以上でオーバーラップする場合、学習処理により得られた走行開始時刻と既に存在する走行時間帯の走行開始時刻との中間時刻が新たな走行開始時刻とされ、学習処理により得られた走行終了時刻と既に存在する走行時間帯の走行終了時刻との中間時刻が新たな走行終了時刻とされる。また、学習処理により得られた走行時間帯が既に学習結果に存在する走行時間帯とオーバーラップしない場合、あるいは、そのオーバーラップする割合が所定割合に達しない場合、学習処理により得られた走行時間帯が新たな学習結果として追加される。
【0032】
なお、学習処理により得られた走行時間帯に基づいた学習結果の更新アルゴリズムは、前述したものに限られず、任意に決めることができる。
【0033】
処理ユニット10は、図4A及び図4Bに示す手順に従って、SDメモリカード13に記憶されたデータの記憶領域を変更するための処理を行う。
【0034】
図4Aにおいて、処理ユニット10は、学習結果(図3参照)から各走行時間帯における走行時間を取得する(S11)。そして、処理ユニット10は、SDメモリカード13に記憶されたファイル(データ)を、3段階の走行時間(長い走行時間、中ぐらいの走行時間、短い走行時間)に対応するデータ量(小さいデータ、中ぐらいのデータ、大きいデータ)のファイルに分類する(S12、S13a、S13b、S13c)。その分類結果は、内部メモリ15に保持される。
【0035】
SDメモリカード13内のファイルの分類が終了すると、処理ユニット10は、図4Bに示す手順に従って、SDメモリカード13内のファイル(データ)から記憶領域を変えるべきファイルを検出し、その検出されたファイルの記憶領域を変える処理(リフレッシュ処理)を行う。
【0036】
図4Bにおいて、処理ユニット10は、SDメモリカード13内の各ファイル(データ)のライト回数を確認し(S14)、そのライト回数が所定回数以上であるか否かを判定する(S15)。どのファイルについてもそのライト回数が所定回数に達していなければ(S15でNO)、処理ユニット10は、SDメモリカード13内の各ファイル(データ)の最後のライト処理からのリード回数を確認し(S16)、そのリード回数が所定回数以上であるか否かを判定する(S17)。そして、どのファイルについてもそのリード回数が所定回数に達していなければ、処理ユニット10は、更に、各ファイル(データ)の最後のライト処理からの保持時間を確認し(S18)、その保持時間が所定時間異常であるか否かを判定する(S19)。
【0037】
上記の処理(S14〜S19)の過程で、ライト回数が所定回数以上となるファイル(S15でYES)、リード回数が所定回数以上となるファイル(S17でYES)、及び保持時間が所定時間以上となるファイル(S19でYES)のいずれかが存在すると、処理ユニット10は、そのファイルについてのリフレッシュ処理、即ち、SDメモリカード13においてそのファイルの記憶領域を変える処理(S20)を行う。
【0038】
このリフレッシュ処理は、具体的に、図5に示す手順にしたがってなされる。
【0039】
図5において、処理ユニット10は、経路案内の処理がなされるか否か、即ち、ナビゲーション走行がなされるか否かを判定する(S201)。ナビゲーション走行がなされていないと判定すると(S201でNO)、処理ユニット10は、前述したようにして得られた学習結果(図3参照)において現在の走行を特定する。例えば、現在の曜日及び現在時刻に基づいて、学習結果における走行時間帯を特定する。学習結果における走行時間帯を特定すると、処理ユニット10は、現在の走行が学習により得られた走行であると認識し、その特定された走行時時間帯の走行終了時刻と現在時刻との差に基づいて今後の車両の推定走行時間を演算する(S204)。そして、処理ユニット10は、前述した処理(図4B参照)により得られたリフレッシュ処理すべきファイル(データ)がどのデータサイズ(小さいデータ、中ぐらいのデータ、大きいデータ)に分類されているかを判定し(S205)、その分類サイズに対応した走行時間に前記推定走行時間が対応するか否かによって、前記判定されたデータサイズのファイルのリフレッシュ処理が走行時間中、即ち、車載ナビゲーション装置100(情報処理装置)が有効に機能している間に可能であるか否かを判定する(S206)。
【0040】
可能であると判定すると、処理ユニット10は、前記ファイルを他の領域に移す領域変更処理を実行する(S207)。この領域実行処理は、例えば、図6に示すように、ファイルAをSDメモリカード13の空き領域にコピーし((a)、(b)参照)、元のファイルAを削除する((c)参照)ことによりなされる。
【0041】
図5に戻って、現在の走行がナビゲーション走行であると判定すると(S201でYES)、処理ユニット10は、経路計算によって得られた目的地の到着予測時刻を取得し(S203)、現在時刻と到着予測時刻との差に基づいて推定走行時間を演算する(S204)。このように推定走行時間が得られると、処理ユニット10は、前述したのと同様に、その推定走行時間内で当該ファイルのリフレッシュ処理が可能であるか否かを判定する(S205、S206)。そして、リフレッシュ処理が可能であれば、処理ユニット10は、SDメモリカード13においてそのファイルを他の記憶領域に移す処理(S207)を実行する。
【0042】
SDメモリカード13においてファイルの領域変更の処理が終了すると、あるいは、推定走行時間内にファイルの領域変更の処理ができない(S206)と判定すると、図4Bに示す処理に戻り、処理ユニット10は、SDメモリカード13の前記ファイル以外の各ファイルについて、ライト回数が所定回数以上なされたか否か(S14、S15)、リード回数が所定回数以上なされたか否か(S16、S17)、及び保存時間が所定時間以上であるか否か(S18、S19)の判定を行う。その過程で、該当する(S15でYES、S17でYES、または、S19でYES)ファイルがあれば、処理ユニット10は、前述したリフレッシュ処理(S20、図5参照)を実行する。
【0043】
前述した条件(S15、S17、S19、S206)を満たすファイルがなくなるまで、同様の処理が実行され、そのような条件のファイルがなくなると、処理は終了する(図4Bの処理におけるEND)。
【0044】
前述した本発明の実施の形態によれば、リード回数、ライト回数、保持時間に基づいて領域変更の必要のあるファイルがSDメモリカード13において検出されたときに、そのファイルについて現時点からの推定走行時間内に領域変更の処理(リフレッシュ処理)が可能であると判断されたときに、その領域変更の処理がなされ、その推定走行時間内に領域変更の処理が可能ではないと判定されたときには、その領域変更の処理はなされない。従って、その推定の精度を高めることによって、SDメモリカード13におけるファイルの記憶領域の変更処理を無駄なく行うことができるようになる。
【0045】
具体的には、通勤等の日常的な走行時間帯を学習することによって、その走行時間帯に適した比較的小さいサイズのファイルについてのリフレッシュ処理が可能となり、また、ナビゲーションを利用する比較的長距離の走行中には比較的大きいサイズのファイルについてのリフレッシュ処理が可能となる。従って、車両走行中の空いた時間をSDメモリカード13のリフレッシュ処理に有効に利用することができるとともに、途中でリフレッシュ処理が中断されてしまうという無駄を極力防止することができる。
【0046】
前述した実施の形態では、情報処理装置として車載ナビゲーション装置100を用いたものであったが、情報処理装置は、これに限定されず、情報処理に用いられるデータを記憶する記憶媒体としてSDメモリカードのような不揮発性メモリを使用するものであればよい。
【0047】
不揮発性メモリもSDメモリカードに限定されることなく、アクセス回数や保持時間に制限のある不揮発性メモリであればよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上、説明したように、本発明に係る情報処理装置は、不揮発性メモリにおけるデータの記憶領域の変更処理をできるだけ無駄なく行うことができるという効果を有し、情報処理に用いられるデータを記憶する記憶媒体として、NAND型フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを使用する情報処理装置として有用である。
【符号の説明】
【0049】
10 処理ユニット
12 LCD
13 SDメモリカード(不揮発性メモリ)
14 AV再生装置
15 内部メモリ
16 ジャイロスコープ
17 GPSレシーバ
100 車載ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理に用いられるデータを記憶する記憶媒体として不揮発性メモリを使用する情報処理装置であって、
現時点から当該情報処理装置が連続的に有効にさせられる時間を装置有効時間として推定する装置有効時間推定手段と、
前記装置有効時間に対応したデータ量のデータであって、その記録領域を変更すべきデータを前記記録媒体において検出する領域変更データ検出手段と、
前記領域変更データ検出手段にて検出されたデータを前記記録媒体における他の記憶領域に移す記憶データ移動制御手段とを有する情報処理装置。
【請求項2】
前記記録媒体に記録されたデータをそのデータ量に応じて分類するデータ分類手段を有し、
前記領域変更データ検出手段は、前記データ分類手段にて分類されたデータの情報に基づいて前記記録領域を変更すべきデータを検出する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
当該情報処理装置が有効にさせられる時間帯を学習する有効時間帯学習手段を有し、
前記データ分類手段は、前記有効時間帯学習手段での学習にて得られた各時間帯の長さに対応したデータ量に応じて前記記録媒体に記録されたデータを分類する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記装置有効時間推定手段は、前記有効時間帯学習手段での学習にて得られた各時間帯に基づいて現時点から当該情報処理装置がユーザにより連続的に有効にさせられる時間を推定する請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記装置有効時間推定手段は、当該情報処理装置に対して指定された処理に基づいて現時点から連続的に有効となる時間を推定する請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記領域変更データ検出手段は、前記記憶媒体内に記憶されたデータの読み出し回数、書き込み回数及び、保持時間とを取得する変更データ情報取得手段を有し、
前記データの前記読み出し回数、書き込み回数及び保持時間のいずれか1つが所定の上限値に達したときに、該データを領域変更すべきデータとして検出する請求項1乃至5いずれかに記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−224874(P2010−224874A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−71520(P2009−71520)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】