説明

情報処理装置

【課題】情報提供サーバから収集した情報のうち、読み上げ不要な情報は除去して読み上げようにした情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報提供用のサーバにアクセスし、サーバからの情報を取得する通信手段と、通信手段で取得した情報を解析して1つ以上の発言データを取得し、かつ、各発言データから発言者の識別情報と発言者の画像を示す情報、及び発言内容を取得する取得手段と、発言者の画像を示す情報から発言者の画像データを取得し、発言者の識別情報とあわせて表示する表示手段と、発言内容を解析し、不要な情報を取り除き音声合成用の文章を作成する文章作成手段と、文章作成手段で作成した文章を音声合成により報知する報知手段と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、車両運転者に運転支援のためのナビゲーション情報を表示するとともに、情報提供サーバからの文章情報を音声に変換して出力し、音声の読み上げと連動して、その文章を発言したユーザや発言対象であるユーザの画像情報を表示手段にする情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、目的地までの運転を支援するナビゲーション装置があり、ナビゲーション情報を車両に設けた液晶パネル等のディスプレイに表示するようにしている。また近年では、ナビゲーション情報を車両のフロントガラスに表示するヘッドアップデイスプレイ(以下、HUDと称す)を設け、運転者の視認性を向上した装置もある。
【0003】
また、最近では携帯電話やパソコン等の情報通信装置を使ってインターネット上のサービスを利用し、各種の情報をリアルタイムに収集したり、インターネット上に情報の書き込みができるようになっている。このようなコミュニケーションサービスの一例として、例えば、「Twitter」(ツイッター)が一般的に知られており、ユーザが「つぶやき」と呼ばれる短い記事を書き込み、その発言を他のユーザが読んだり、書き込まれた発言に対して返信することができるようになっている。
【0004】
即ち、「Twitter」は、短い発言をリアルタイムで配信するサービスであり、携帯電話やPC(パソコン)を用いてサービスを受けることができ、世界的に普及している。上記サービスにおいては、発言者自身が書き込んだ文章(発言)のほかに、発言者自身が登録した他の発信者の書き込みを、自身の発言と合せて時系列で見ることができる。また、他の発言者が書き込んだ発言を引用したり、或る発言者の発言に対して、返信を書き込みする機能がある。
【0005】
上記サービスは、送信できる文字数が制限されているため、短い発言で対話を進めるように専用のルールが規定されている。また、発言したユーザや、発言の対象となるユーザを示す情報も「Twitter」サービスでは、非常に重要な情報であり、ユーザの定めたIDとユーザを示す画像データ(アイコン)が、文章とともに表示される。
【0006】
また運転中に、リアルタイムに収集した情報を車両用のディスプレイに表示したいという要求もあるが、車両用のディスプレイに、収集した情報を表示すると、表示画面を注視する時間が増えてしまい、運転の妨げとなり危険である。またメールサービスの場合は、音声合成手段を使用して、文章の内容を読み上げることで、画面を注視しなくても内容を理解することができる。
【0007】
しかしながら、「Twitter」サービスの場合は、文章の内容にユーザIDや、検索用キーワード等の略語や、他の情報にアクセスするための識別子が含まれているため、そのまま読み上げると内容を理解することが困難になるという不具合がある。特にユーザIDは、音声合成で読み上げできないような、文字や記号が多用されており、音声合成で読み上げる対象としては不適切である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−134166号公報
【特許文献2】特開2010−71656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、情報提供サーバから取得した情報を解析し、発言したユーザ、発言の対象となるユーザ、文章の内容を、運転手の注意を運転からそらせないで伝える情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態に係る情報処理装置は、情報提供用のサーバにアクセスし、サーバからの情報を取得する通信手段と、前記通信手段で取得した情報を解析して1つ以上の発言データを取得し、かつ、各発言データから発言者の識別情報と発言者の画像を示す情報、及び発言内容を取得する取得手段と、前記発言者の画像を示す情報から発言者の画像データを取得し、前記発言者の識別情報とあわせて表示する表示手段と、前記発言内容を解析し、不要な情報を取り除き音声合成用の文章を作成する文章作成手段と、前記文章作成手段で作成した文章を音声合成により報知する報知手段と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態に係る情報処理装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】情報提供用のサーバとのやり取りの一例を示す説明図。
【図3】車両に情報処理装置を取り付けた例を示す斜視図。
【図4】通信手段で取得したサーバ情報をパソコンで表示した例を示す説明図。
【図5】サーバ情報の表示と音声報知の例を示す説明図。
【図6】サーバ情報の表示と音声報知の第2の例を示す説明図。
【図7】サーバ情報の表示と音声報知の第3の例を示す説明図。
【図8】サーバ情報の表示と音声報知の第4の例を示す説明図。
【図9】取得したサーバ情報をHUDにて表示した例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態に係る情報処理装置について図面を参照して詳細に説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付す。
【実施例1】
【0013】
図1は、実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図であり、車両用の情報処理装置を例示している。車両用情報処理装置は、ナビゲーションにかかわる情報処理部や、音楽やラジオを聴くためオーディオ機能を有する場合もあるが、本実施形態の主要部ではないため省いている。
【0014】
図1において、情報処理装置10は、プログラムを実行するCPU11、プログラムやデータを一時的に記憶するメモリ12、プログラムを保持しているROM13、地図データや音声合成用の辞書や音素データを記録しているHDDやフラッシュメモリ等の記録手段14、ナビゲーションや音楽情報を液晶画面等に表示する表示手段15、ボタンやタッチパネルを用いてユーザの指示を入力する入力手段16、音素データを基に計算で作成されたデジタル音声合成データをアナログ信号に変換して出力する音声出力手段17、車外部に設けられた情報提供サーバ20とLTE,3G回線等の方式で通信を行う通信手段18から構成される。
【0015】
表示手段15は、情報を表示するものであり、車両に備えた液晶ディスプレイやHUDが用いられる。入力手段16は、車両に設けた操作ボタン(図示せず)からの入力を検知するもので、運転者等の操作によって、各種指示を入力する。尚、入力手段16は、表示手段15のディスプレイをタッチするタッチパネル式のものでもよい。
【0016】
音声出力手段17は、さらに音声アンプやスピーカ171(図3)を含み、例えば車両内部に取り付けたスピーカから音声を報知する。尚、以下の説明では音声合成データを処理してスピーカから報知することを「文章を読み上げる」と呼ぶことにする。
【0017】
本実施形態では、図1の各要素をバスで接続し1つの筐体で具現化している例を示しているが、1つ以上の機能を他の装置内に設け、有線や無線で接続し、他の装置と連携して実現する構成も考えられる。
【0018】
また、現在CPUの能力も高く、専用のLSIなどを使用しなくても、ソフトウェアとして実現できる。そのため実施形態では、ソフトウェアで実現する方法を記載するが、1つ以上の機能をLSI等のハードウェアに置き換え、図1の構成に加える方法も考えられる。
【0019】
図2は、情報処理装置10と情報提供サーバ20との間の情報のやりとりの一例を示す説明図である。情報取得は、パソコンのプログラムが行う方法と同じ方法を用いる。即ち情報提供用サーバ20(以下、単にサーバと呼ぶ)は、インターネット上のコミュニケーションサービスシステムに含まれるサーバであり、LTE,3G回線等の通信手段によってアクセスすることができる。上記のコミュニケーションサービスシステムとして、本実施形態では、米国のTwitter社が開発した「Twitter」と呼ばれるシステムを用いて説明する。
【0020】
本実施形態の構成であるソフトウェアは、予め決められているURLを用いてサーバ20にアクセスを行う。そのときあわせて、情報処理装置10からユーザのID、パスワード、必要な発言の個数(N個)等の情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、ユーザIDとパスワードで認証を行い、認証の結果が正しければ、要求された情報を車両に設けた情報処理装置10に送信する。
【0021】
サーバ20は、送信する情報としてXMLやJSONなどの構造化した形式データを作成する。1つの発言を示すアイテム(図2に示す1個のデータ)は、発言ID、発言したユーザID、発言したユーザの画像を示す情報(URL)、発言日時、発言内容、発言内容が引用の場合は、オリジナルの発言のID等の情報が、予め決められたタグにあわせて記載されており、これらのアイテムが、要求された個数分(N個)格納された形式の情報となっている。
【0022】
情報処理装置10上で動作するプログラムは、受信したデータを、内部に含まれるTAGを基に解析し、1つ以上の発言データを取得し、それを記録手段14に保持する。次に各発言データの解析を行い、各発言データに対して発言者のID、 発言者の画像を示すURL、発言日時、発言内容、引用情報等の情報を取得し、記録手段14に記録する。したがって、CPU11や記録手段14は発言データ等を取得する取得手段を構成する。また音声出力手段17は、発言内容を解析し、不要な情報を取り除き音声合成用の文章を作成する文章作成手段の機能を有する。
【0023】
図3は、情報処理装置10を車両に取り付け、表示手段15に情報を表示する場合の構成を示す斜視図である。表示手段15は、情報を表示するものであり、車両に備えた液晶ディスプレイ151や、HUDが用いられる。液晶ディスプレイ151には、ナビゲーション情報や、音楽再生情報、エアコン設定などの情報が表示される。HUDは、例えば車両のダッシュボードにおける運転席に対応する位置に配置されたプロジェクターであり、運転席前方のフロントガラスFGに画像を投影する。また液晶ディスプレイ151の近くにスピーカ171を設けている。
【0024】
また、図3で示すように車両内に運転者が操作可能なスタートボタン161とストップボタン162を設け、スタートボタン161を押すことによりアプリケーションを起動し、サーバ20に対してアクセスを開始する。またストップボタン162を押すことでアクセスを停止する。或いは液晶ディスプレイ151にタッチパネル形式の操作ボタンを表示し、スタートボタン161とストップボタン162と同様の機能を実行できるようにしてもよい。スタートボタン161とストップボタン162は入力手段16の一部を構成する。
【0025】
図4は、「Twitter」サービスの情報を、パソコンの画面に表示した場合の一例を示す。例では1つの書き込みのみ記載しているが、実際はこのような書き込みが複数、時系列に沿って表示される。
【0026】
図4(a)は、発言者である「tenki」が、「18日15時38分頃、択捉島南東沖にて最大震度3Mの地震が発生 」という発言と、関連情報のURLと、分類用のハッシュタグを書き込んだ例を示した図である。図4(a)では、発言者のアイコン41と発言者のID42のほかに、http://で記載された関連情報を示すURL(Uniform Resource Locator)43と、#で始まる発言内容のジャンルやテーマを示すハッシュタグ44や、ツイートと呼ばれる発言の内容50をそれぞれ示したものである。
【0027】
図4(b)は、発言者ID_123がID_XYZに対して「元気ですか」と発言した例を示した図である。@の記号(45)は、ID_XYZ宛への発言を示している記号である。
【0028】
図4(c)は、発言者ID_123が、発言者ID_XYZの発言内容「こちらでは3日真夏日が続いています」をそのまま引用した例を示した図である。2つの矢印マーク46は、他のユーザの発言の引用を示している記号である。
【0029】
図4(d)は、発言者ID_123の発言内容「今日も暑いですね」を引用し、それに対して「東京も暑いです」と発言した例を示した図である。RTの記号47は他の発言内容の引用を示している記号であるが、図4(c)の記号46と異なり、引用だけでなく、引用に対する発言を有する場合に用いられる。
【0030】
ところで、図4に示す情報には、ユーザIDや、検索用キーワード等の略語、他の情報にアクセスするための識別子等が含まれているため、音声合成手段を使用して、文章をそのまま読み上げても内容を理解することは困難である。特にユーザIDは、音声合成で読み上げできないような、文字や記号が多用されており、音声に変わる方法が必要とされる。
【0031】
このため、本実施形態ではサーバ20から取得した情報を解析し、発言したユーザ、発言の対象となるユーザ、文章の内容を、運転手の注意を運転からそらせないで伝えるようにした点に特徴がある。以下、具体的に説明する。
【0032】
図5は、通信手段18で取得したサーバ情報を処理して、表示手段15に表示される画像の表示例と、音声合成により読み上げられる内容を示した説明図である。図5では、ナビゲーション用の画像30を表示し、かつサーバ情報40をナビゲーション画像30に重ねて表示している。ナビゲーション画像30としては、車両の進行方向をガイドする矢印を表示した例を示している。またサーバ情報40としては、例えば発言者の画像データ(アイコン)41と、発言者の識別情報であるID42を含む。また、図5では便宜上、音声による報知内容を点線枠50内にて示している。
【0033】
尚、図5に示す例では、特定の発言者が発言した内容を、発言者のアイコン41と発言者のID42を表示する例を示したが、音声による報知内容や表示内容は、他の形態も種々考えられる。さらに、本例では、ナビゲーション画像30にサーバ情報40を重ねて表示しているが、音楽やラジオのプレーヤ画面に重ねて表示したり、サーバ情報40を単体で表示してもよい。
【0034】
即ち、実施形態では、サーバ20から取得した発言データの解析結果を基に、発言したユーザのIDとユーザの画像(アイコン)を表示手段15に表示し、さらに発言内容の情報を解析して、読み上げる内容と、表示画面に表示する内容を制御する。
【0035】
発言内容の解析は、以下のような手順で行う。最初に、発言内容を、「、」「 」などの記号で複数のデータに分割する。次に、分割された各データが、予め定めた特殊記号や特殊文字、例えば、http://、@、#、RT,QTなどを含んでいるか検査し、特殊文字を含んでいた場合は、文字に応じて以下の処理を行う。
【0036】
http://の場合は、関連情報を取得するための情報を示しており、読み上げに適した情報でなないため、http://を含んだデータは削除する。@の場合は、以下に続く文字をIDとするユーザへの発言を示しており、このID情報は表示用データとして使用するため削除する。また#以下に続く文字は、検索に用いられるキーワードを示しており、読み上げに適した情報でなないため、#を含んだデータを削除する。RTやQTは、以下の文章が引用であることを示す記号であり、この場合は、RT,QTの文字を削除するだけでなく、RT,QTの後のデータを、RT,QTの前のデータよりも先に読み上げるようにする。
【0037】
また、上記の特殊記号を含まないデータでも、読み上げに不適当な記号、例えば「」、{}、()等は削除する。こうして、発言した内容の読み上げをルール化し、読み上げに不要な部分を削除して読み上げ文章を作成することにより、サーバ情報の聞き取りが容易になる。
【0038】
図4(a)の場合、発言内容は、「18日15時38分頃、択捉島南東沖にて最大震度3Mの地震が発生 。(http://www.tenki/index.html)#tenki#saigai」であるが、上記ルール適応後は、図5に示すように「18日15時38分頃、択捉島南東沖にて最大震度3Mの地震が発生」という、読み上げ文章50となり、これを音声合成モジュールに渡すことにより、音声データを作成し、音声出力手段17から出力する。また、表示手段15に発言者の画像データ(アイコン)41と発言者のID42を表示する。発言者のアイコン41と発言者のID42は、音声合成の発話開始前から発話終了後までの時間に同期して表示する。
【0039】
尚、同一者の発言が続く場合は、アイコンとIDを一旦消去し、一定時間のインターバルの後、同一者のアイコとンIDを表示するとよい。これにより別の発言であることを運転手に明示的に通知することができる。
【0040】
このように実施形態によれば、情報提供用のサーバ20から収集した情報を音声に変換して出力することができ、IDや記号等の読み上げ不要な情報は割愛して読み上げるため、発言内容を容易に理解することができる。
【0041】
以下、図6〜図8を参照して、サーバ情報(発言者のアイコン41と発言者のID42)の他の表示例及び音声報知の例を説明する。図6〜図8では、表示手段にサーバ情報を単体で表示する場合を示す。
【0042】
図4(b)ように、発言者の発言が、特定のIDを有する人に向けて行われる場合は、発言内容は、「@ID_XYZ 元気ですか」であるが、上記ルール適応後は、図6に示すように「元気ですか」という読み上げ文章になる。また、発言内容に含まれる、ID_XYZは、発言の対処者のIDとして取り扱う。これにより、図6に示すように、発言者のアイコンとID、特定者向けの発話であることを示すアイコン(例えば矢印)と組み合わせて表示することにより、誰から誰への発言か容易に理解することが可能となる。
【0043】
図4(c)のようにID_XYZの発言内容をそのまま引用している場合、上記ルール適応後は、図7に示すように、「こちらでは3日真夏日が続いています」という読み上げ文章になる。また、画面には、引用したユーザのIDであるID_123と、引用を示す矢印マークと、引用された発言をしたユーザのアイコンとユーザID(ID_XYZ)を表示する。これにより、誰が誰の発言を引用したのか、容易に理解できる。
【0044】
図4(d)のように他の人の発言を引用して、それに対して発言している場合、発言内容は、「東京も暑いです RT@ID_123 今日も暑いですね」であるが、上記ルール適応後は、ID_A10の発言である「東京も暑いです」とID_123の発言である「今日も暑いですね」という2つとデータとして扱う。また読み上げ順も変更し、図8(a)のように、ID_123のIDを最初に画面に表示し、「今日も暑いですね」を音声合成で読み上げる。読み上げ終了後、図8(b)のように、ID_A10のアイコンとID、及びID_123への発言を示す矢印、ID_123を画面に表示し、「東京も暑いです」を音声合成で読み上げる。
【0045】
このように発言情報を提示することで、他人の引用への発言という、複雑な発言でも、運転手は,容易に内容を把握することが可能となる。
【0046】
図9は、HUDを用いて車両のフロントガラスFGに、図6のサーバ情報40を表示した例を示している。サーバ情報40としては、例えば発信者のアイコンと発信者のIDなどを表示する。また同時に発信者の情報50を音声により報知する。HUDを用いた場合、運転者の視界(実景)にサーバ情報40が重なって表示される。このため、サーバ情報40は運転の支障にならないように、運転者の視線の位置よりも低い位置に表示する。
【0047】
以上述べたように本発明の実施形態によれば、サーバから取得した発言データを解析し、発言内容から、読み上げても内容を理解できない情報を削除することで、読み上げた内容を容易に理解することができる。また、発言者の画像や、IDだけでなく、発言相手のIDや、その人向けの発言である記号、引用を示す記号を画面に表示することで、音声だけでは伝えにくい内容を容易に理解することが可能となる。さらに、引用への発言の場合、読み上げる順番を変更し、話の流れが理解できるようになる。
【0048】
また以上の説明に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0049】
10…情報処理装置
11…CPU
12…メモリ
13…ROM
14…記録手段
15…表示手段
16…入力手段
17…音声出力手段
18…通信手段
20…情報提供用のサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供用のサーバにアクセスし、前記サーバからの情報を取得する通信手段と、
前記通信手段で取得した情報を解析して1つ以上の発言データを取得し、かつ、各発言データから発言者の識別情報と発言者の画像を示す情報、及び発言内容を取得する取得手段と、
前記発言者の画像を示す情報から発言者の画像データを取得し、前記発言者の識別情報とあわせて表示する表示手段と、
前記発言内容を解析し、不要な情報を取り除き音声合成用の文章を作成する文章作成手段と、
前記文章作成手段で作成した文章を音声合成により報知する報知手段と、
を具備する情報処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、発言者の識別情報と前記発言者の画像データを、ナビゲーション情報又は音楽プレーヤ画面を含む他の情報に重ねて表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、車両のフロントガラスに画像を投影表示するヘッドアップディスプレイを含み、前記発言者の識別情報と前記発言者の画像データを前記フロントガラスに投影表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記音声合成出力の報知開始から報知終了までの時間に同期して、前記発言者の識別情報と前記発言者の画像データを表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
同一者の発言が続く場合は、前記発言者の識別情報と前記発言者の画像データを一旦消去し、一定時間のインターバルの後、前記発言者の識別情報と前記発言者の画像データを新たな音声合成出力の報知と同期して表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記文章作成手段は、前記不要な情報を取り除く際に、発言内容が特定識別情報を有する人物宛と判断した場合は、前記人物の識別情報を削除して音声合成の文章を作成し、
前記表示手段に前記人物の識別情報と、特定人物への発言を示す記号と、前記発言者の識別情報及び前記発言者の画像データを表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得手段は、前記取得した発言を解析する際に、発言内容が他者の引用と判断した場合には、引用もとの発言者の識別情報及びその発言者の画像を示す情報を取得し、
前記表示手段に、前記引用した発言者の識別情報と、引用を示す記号と、引用もとの発言者の識別情報と、前記引用もとの発言者の画像データを表示することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記文章作成手段は、前記不要な情報を取り除く際に、発言内容が他者の発言内容を引用したものに発言していると判断した場合には、引用された発言内容から音声合成の文章を作成し先に音声合成により報知することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記文章作成手段は、少なくとも、関連情報を取得するためのURL 、キーワードを示すハッシュタグ、引用記号を判別し、読み上げ不要な情報として除去することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−68910(P2012−68910A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213394(P2010−213394)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(504113008)東芝アルパイン・オートモティブテクノロジー株式会社 (110)
【Fターム(参考)】