説明

情報処理装置

【課題】電子メールの記述内容の標準化を支援する。
【解決手段】運用管理支援装置16は、複数のインシデントのそれぞれに関する属性の値を保持するインシデント属性保持部20と、電子メールのテンプレートを作成するための画面であって、インシデントの属性と予め対応づけられたシンボルをユーザがテンプレート内に設定可能な画面を提供するテンプレート設定部30と、1つのインシデントについての電子メールを作成するための画面を表示させ、当該電子メールに適用すべきテンプレートがユーザにより選択された場合、選択されたテンプレートにしたがって当該電子メールの少なくとも一部を自動で設定し、選択されたテンプレートにシンボルが設定されていた場合、そのシンボルに対応する属性の値を自動で設定するメール作成支援部32と備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ処理技術に関し、特に、電子メールの作成を支援する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
企業で行われている業務の中には、宛先や送信タイミングは異なるものの類似する内容を記載した電子メール(以下、単に「メール」とも呼ぶ。)を頻繁に送信すべき業務がある。例えば、情報処理システムにおける障害の発生を顧客等へ報告すべきシステム運用管理業務もその1つである。このような業務では、先に送信したメールの文章を、後で送信すべきメールの文章へコピーした上で、一部を変更する作業がユーザによりなされる場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−073118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような方法では、変更部分に漏れが生じてメールの内容に誤りを生じることや、メールの内容に書き漏れが生じることがあった。また、異なるメール作成者間ではメールの記述スタイルが異なる場合があり、メールの受信者がメールの内容を効率的に把握できないこともあった。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、電子メールの記述内容の標準化を支援するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の情報処理装置は、複数の管理対象のそれぞれに関する属性の値を保持する属性保持部と、電子メールの記述内容のテンプレートを作成するための画面であって、属性と予め対応づけられたシンボルをユーザがテンプレート内に設定可能なテンプレート作成画面の提供部と、複数の管理対象のうち1つの管理対象についての電子メールを作成するための画面を表示させ、当該電子メールに適用すべきテンプレートがユーザにより選択された場合、選択されたテンプレートにしたがって当該電子メールの少なくとも一部のデータを自動で設定し、選択されたテンプレートにシンボルが設定されていた場合、そのシンボルに対応する1つの管理対象に関する属性の値を自動で設定するメール作成支援部と、を備える。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電子メールの記述内容の標準化を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態のシステム構成を示す図である。
【図2】インシデント情報画面を示す図である。
【図3】図1の運用管理支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】テンプレート編集画面を示す図である。
【図5】テンプレート保持部に保持されるテンプレートのデータを示す図である。
【図6】メールテンプレート選択画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、実施の形態のシステム構成を示す。情報処理システム10で総称される情報処理システム10a、情報処理システム10b、情報処理システム10c、・・・は、様々な企業の基幹系システムや情報系システムを含む。運用管理システム100は、ITサービス企業(例えばSI企業)に構築されたコンピュータシステムである。運用管理システム100は、複数の情報処理システム10に対する運用管理サービスを提供し、言い換えれば、ITサービス企業の運用部門による運用管理業務を支援する。利用者端末18は、情報処理システム10に対する運用管理システム100による運用管理サービスの利用者により操作される情報処理端末である。例えば利用者端末18は、情報処理システム10における障害発生を報告するメールを運用管理システム100から受け付けてディスプレイに表示させる。
【0011】
運用管理システム100は、監視装置12と、運用担当者端末14と、運用管理支援装置16を含む。運用管理支援装置16は、情報処理システム10で発生したインシデントや、情報処理システム10が抱える問題を管理するための処理を実行する。実施の形態では、運用管理支援装置16における管理対象を、情報処理システム10で発生したインシデントとして、インシデントに関するメールの作成を支援する運用管理支援装置16の構成を説明する。しかし、問題管理において問題に関するメールの作成を支援する場合にも同様の構成が適用できることは当業者には理解されるところである。運用管理支援装置16の詳細な機能構成は後述する。
【0012】
監視装置12は、複数の情報処理システム10の動作状態を監視し、例えば死活監視処理やハードウェアリソースの使用状況の監視処理を実行する。情報処理システム10の動作状態が所定の異常状態になった場合、監視装置12は、新たなインシデントを起票してそのインシデントの情報を運用管理支援装置16へ送信する。また監視装置12は、インシデントを起票済の情報処理システム10の動作状態が変化した場合、そのインシデントの更新情報を運用管理支援装置16へ送信する。
【0013】
運用担当者端末14は、運用部門の担当者(以下、「運用担当者」とも呼ぶ。)により操作される情報処理端末であり、運用管理支援装置16から提供されたインシデント情報画面(後述)を所定のディスプレイに表示させる。運用担当者端末14は、情報処理システム10で発生したインシデントに関する情報(例えばインシデント情報画面に対して入力されたインシデントの起票情報や更新情報)の入力を運用担当者から受け付ける。そして、その情報を運用管理支援装置16へ送信する。
【0014】
図2は、インシデント情報画面を示す。インシデント情報画面は、運用管理支援装置16に保持されたインシデントに関する各種の属性情報を表示する。運用担当者は、インシデント情報画面に対して基本情報40や詳細情報42を入力して新たなインシデントを起票する。運用担当者は、インシデントに対する検討や作業の進展に伴って、インシデント情報画面において経過情報44を逐次追加し、またインシデントのステータスを適宜変更する。なお監視装置12から運用管理支援装置16へ送信される情報も、図2で示したインシデントの各種属性情報である。なお図2のインシデント情報画面では、インシデント属性保持部20に保持された複数のインシデントのうち運用担当者が選択した1つのインシデントの情報が表示される。メール送信ボタン46は、インシデント情報画面で表示された1つのインシデントに関するメールを作成する際に選択されるボタンオブジェクトであり、メール送信ボタン46が選択された場合、後述するメールテンプレート選択画面へ遷移する。
【0015】
図3は、図1の運用管理支援装置16の機能構成を示すブロック図である。運用管理支援装置16は、インシデント属性保持部20と、インシデント情報表示部22と、インシデント情報受付部24と、対応関係保持部26と、テンプレート保持部28と、テンプレート設定部30と、メール作成支援部32と、メール送信部36を備える。メール作成支援部32はテンプレート反映部34を含む。
【0016】
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば、図3の各機能ブロックは、運用管理支援プログラムとして記録媒体に格納され、運用管理支援装置16のストレージへインストールされてもよい。そして、運用管理支援プログラムが起動されると、各機能ブロックに対応するプログラムモジュールがメインメモリに読み出されてCPUにより実行されてもよい。
【0017】
インシデント属性保持部20は、複数の情報処理システム10において発生した複数のインシデントに関する属性情報を保持する記憶領域である。インシデント属性保持部20は、図2のインシデント情報画面で示した各種情報項目の値を保持し、例えばシステム名・ステータス・優先度等の値を保持する。
【0018】
インシデント情報表示部22は、インシデント属性保持部20に保持された複数のインシデントのうち運用担当者端末14で指定された1つのインシデントの属性情報を表示するインシデント情報画面のデータを運用担当者端末14へ送信する。そして、運用担当者端末14にインシデント情報画面を表示させる。
【0019】
インシデント情報受付部24は、監視装置12から、インシデントの各種属性情報を指定したインシデントの起票情報および更新情報を受け付けて、インシデントの属性情報をインシデント属性保持部20へ格納する。またインシデント情報受付部24は、運用担当者端末14から、インシデント情報画面に入力されたインシデントの属性情報をインシデントの起票情報や更新情報として受け付ける。そして、運用担当者端末14から受け付けたインシデントの属性情報をインシデント属性保持部20へ格納する。
【0020】
対応関係保持部26は、インシデントに関する複数種類の属性それぞれの項目(以下、「属性項目」とも呼ぶ。)と、各属性を示すシンボルとしての文字列(以下、単に「シンボル」とも呼ぶ。)との対応関係を保持する記憶領域である。属性項目は、「システム名」・「ステータス」・「優先度」等の属性名称でありラベルとも言える。対応関係保持部26は、例えば、属性項目「システム名」とシンボル「%ICD:SYSTEM%」、属性項目「ステータス」とシンボル「%ICD:STATUS%」、属性項目「優先度」とシンボル「%ICD:PRI_LEVEL%」を対応づけて保持する。なお対応関係保持部26は、属性項目として、インシデント属性保持部20における属性項目の格納位置を示す情報、例えばテーブル名やカラム名を示す情報をさらに保持してもよい。
【0021】
テンプレート設定部30は、メールの記述内容のテンプレート、言い換えれば、メールの内容に含めるべき文字列の雛形の設定を支援する。具体的には、テンプレート編集画面の表示要求を運用担当者端末14から受け付けて、テンプレート編集画面のデータを運用担当者端末14へ送信して表示させる。テンプレート設定部30は、対応関係保持部26に保持されたシンボルを示す情報、具体的には属性項目を示す文字列とシンボルを示す文字列とを対応づけてテンプレート編集画面のデータへ設定する。
【0022】
図4は、テンプレート編集画面を示す。テンプレート編集画面は、テンプレート記述欄50とシンボル欄52を含む。テンプレート記述欄50は、メールの各種情報項目に対してテンプレートとしての文字列を運用担当者が入力する領域である。シンボル欄52は、対応関係保持部26に保持されたシンボルを一覧表示した領域である。運用担当者は、テンプレートに設定すべきシンボルをシンボル欄52から選択してテンプレート記述欄50へ配置する。例えば、図4のテンプレート記述欄50のタイトルには、インシデントの属性情報である「基本情報:タイトル(%ICD:TITLE%)」が設定されている。シンボル欄52には、シンボルに加えてそのシンボルと対応づけられた属性項目の名称も表示されるため、運用担当者はテンプレートに設定すべきシンボルを容易に選択できる。
【0023】
なお図4には図示していないが、テンプレート編集画面のテンプレート記述欄50には、テンプレートを選択可能なシステム名とテンプレートの大分類および小分類を指定するためのエリアがさらに含まれる。運用担当者端末14は、テンプレート編集画面においてテンプレートの登録操作、例えば図4の更新ボタン54の選択操作がなされた場合、テンプレート記述欄50のテンプレートのデータを運用管理支援装置16へ送信する。テンプレートのデータは、テンプレート記述欄50に対して運用担当者が任意に入力した文字列を含み、また運用担当者がシンボル欄52から選択したシンボルの文字列を含む。テンプレート設定部30は、運用担当者端末14から受け付けたテンプレートのデータをテンプレート保持部28へ格納する。
【0024】
図3に戻り、テンプレート保持部28は、メールの記述内容のテンプレートのデータを保持する記憶領域である。図5は、テンプレート保持部28に保持されるテンプレートのデータを示す。同図のテンプレート名「障害報告テンプレート」は、図4のテンプレート記述欄50に入力されたテンプレートに対応するものであり、タイトル欄やメール本文欄には運用担当者により選択されたシンボルを含む文字列が記録されている。
【0025】
図3に戻り、メール作成支援部32は、運用担当者による特定のインシデントに関するメールの作成を支援する。具体的には、運用担当者端末14においてインシデント情報画面のメール送信ボタン(図2のメール送信ボタン46)が選択されると、運用担当者端末14は、メールテンプレート選択画面の表示要求を運用管理支援装置16へ送信する。メール作成支援部32は、その要求を受け付けて、メールテンプレート選択画面のデータを運用担当者端末14へ送信して表示させる。以下、メール送信対象のインシデント(言い換えれば、インシデント情報画面において表示対象のインシデント)を「メール対象インシデント」と呼ぶこととする。
【0026】
図6は、メールテンプレート選択画面を示す。メールテンプレート選択画面はテンプレート選択エリア60とプレビューエリア62を含む。テンプレート選択エリア60においてシステム名・大分類・小分類が選択された場合、運用担当者端末14はその選択内容を運用管理支援装置16へ通知する。テンプレート反映部34は、テンプレート保持部28に保持されたテンプレートの中から、運用担当者端末14において選択されたシステム名・大分類・小分類に整合するテンプレートを特定する。そして、そのテンプレート名をテンプレート保持部28から取得して運用管理支援装置16へ通知し、テンプレート選択エリア60のタイトル欄に、運用者が選択可能なテンプレートとして一覧表示させる。
【0027】
テンプレート選択エリア60において1つのテンプレートが選択された場合、運用担当者端末14は選択されたテンプレート(以下、「選択テンプレート」とも呼ぶ。)を示す情報を運用管理支援装置16へ通知する。テンプレート反映部34は、選択テンプレートで予め定められた文字列をテンプレート保持部28から取得し、プレビューエリア62のデータとして運用管理支援装置16へ送信する。そして、メールテンプレート選択画面のプレビューエリア62に、選択テンプレートにて予め定められた文字列を表示させる。
【0028】
テンプレート反映部34は、選択テンプレートのデータの中に、シンボルを示す文字列(例えば「%」に挟まれた文字列、以下「シンボル文字列」とも呼ぶ。)が含まれる場合、その事実を検出する。テンプレート反映部34は、対応関係保持部26に保持された対応関係を参照して、選択テンプレート内のシンボルに対応する属性項目を特定する。そして、メール対象インシデントの属性項目のうち、特定した属性項目の値をインシデント属性保持部20から取得して、シンボル文字列をその属性項目の値に置き換える。これにより、メールテンプレート選択画面のプレビューエリア62では、シンボル文字列が、対応する属性項目の値に置き換えられて表示される。
【0029】
例えば、図4のテンプレート記述欄50と、図6のプレビューエリア62を比較すると、テンプレート記述欄50におけるシンボル文字列「%ICD:TITLE%」が、プレビューエリア62では図2の基本情報のタイトル「★バックアップ」に置き換えられている。また、テンプレート記述欄50におけるシンボル文字列「%ICD:PRI_LEVEL%」が、プレビューエリア62では図2の詳細情報の優先度「大」に置き換えられている。
【0030】
メールテンプレート選択画面において所定の確定操作がなされると、運用担当者端末14はその旨を運用管理支援装置16へ通知する。メール作成支援部32は、プレビューエリア62のデータをメール作成画面のデータへ転記し、プレビューエリア62に表示された内容が予め設定されたメール作成画面のデータを運用管理支援装置16へ送信して表示させる。
【0031】
メール作成画面においてメール送信操作がなされると、運用管理支援装置16は、メール作成画面に対して入力されたメールのデータ、言い換えれば、テンプレートにより自動設定された内容を運用担当者が任意に編集した結果のデータを運用管理支援装置16へ送信する。メール送信部36は、運用担当者端末14からメールのデータを受け付けて、宛先欄やCC欄で指定された宛先へそのデータを送信する。メールの宛先は、例えば利用者端末18であり、また運用部門の他の情報端末である。
【0032】
以上の構成による運用管理支援装置16の動作を以下説明する。
インシデント情報受付部24は、複数の情報処理システム10で発生したインシデントについて、新たに起票されたインシデントの属性情報や、属性情報が追加・更新・削除されたインシデントの更新情報を監視装置12および運用担当者端末14から受け付ける。インシデント属性保持部20は、インシデント情報受付部24において受け付けられたインシデントの属性情報を保持する。インシデント情報表示部22は、インシデント属性保持部20に保持される複数のインシデントのうち運用担当者により指定された1つのインシデントの属性情報を含むインシデント情報画面のデータを運用担当者端末14へ提供して表示させる。
【0033】
テンプレート設定部30は、インシデントの属性項目に対応するシンボルの一覧を含むテンプレート編集画面を運用担当者端末14に表示させる。そして、テンプレート編集画面において運用担当者により設定されたテンプレートのデータをテンプレート保持部28へ格納する。特定のインシデントに関するインシデント情報画面においてメール送信が選択されると、メール作成支援部32はテンプレート選択画面を運用担当者端末14に表示させる。テンプレート選択画面において特定のテンプレートが選択されると、テンプレート反映部34はそのテンプレートのデータをテンプレート保持部28から取得する。そして、そのテンプレート内に配置されたシンボル文字列を、対応する属性項目値に置き換え、テンプレート選択画面においてテンプレート選択時のメールの記述内容をプレビュー表示させる。
【0034】
テンプレート選択画面においてテンプレートの確定操作が行われた場合、メール作成支援部32はテンプレート選択画面においてプレビュー表示させた文字列をメール作成画面へ転記する。そして、そのメール作成画面のデータを運用担当者端末14へ送信して表示させる。メール作成画面においてメール送信の所定操作が行われると、運用担当者端末14はメール作成画面のデータを運用管理支援装置16へ送信し、運用管理支援装置16のメール送信部36は、そのデータにしたがってメール送信処理を実行する。
【0035】
実施の形態の運用管理支援装置16によれば、インシデントに関するメール、例えばインシデント発生・進捗の報告メールや、インシデントへの対応の依頼メール等の作成において、登録済のテンプレートを利用することができる。これにより、異なる作成者であっても同じフォーマットのメールを作成でき、メールの記述内容の標準化を促進させることができる。また、テンプレート選択時にテンプレート内のシンボルがその時点のインシデントの属性値に自動変換されるため、記述内容における漏れや誤りを排除し、かつ、最新の属性値をメールに記述することができる。
【0036】
また運用管理支援装置16によれば、システムや任意の分類カテゴリごとに複数登録することができ、メール作成の業務シーン、言い換えれば、メールの記述内容のテーマに応じて、運用担当者が適切なテンプレートを選択することを支援できる。また、テンプレートにはシンボルに加えて運用担当者が自由に入力した文字列を含めることができ、運用担当者は柔軟にメール文面の雛形を作成することができる。
【0037】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0038】
上記実施の形態では、インシデントを管理対象とする運用管理支援装置16において、インシデントに関するメール作成を支援する技術について説明した。この技術は、運用管理支援装置16にとどまらず、様々な管理対象に関するメール作成を支援する情報処理装置に適用可能である。例えば、個々の社員を管理対象とし、各社員に関する属性情報を保持する人事管理装置にも適用可能である。この場合、シンボルは社員の属性と対応づけられてもよく、特定の社員に関するメールの作成時に、テンプレート内のシンボルが、当該社員の属性値と置き換えられてもよい。
【0039】
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0040】
10 情報処理システム、 16 運用管理支援装置、 20 インシデント属性保持部、 22 インシデント情報表示部、 24 インシデント情報受付部、 26 対応関係保持部、 28 テンプレート保持部、 30 テンプレート設定部、 32 メール作成支援部、 34 テンプレート反映部、 36 メール送信部、 100 運用管理システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の管理対象のそれぞれに関する属性の値を保持する属性保持部と、
電子メールの記述内容のテンプレートを作成するための画面であって、前記属性と予め対応づけられたシンボルをユーザがテンプレート内に設定可能なテンプレート作成画面の提供部と、
前記複数の管理対象のうち1つの管理対象についての電子メールを作成するための画面を表示させ、当該電子メールに適用すべきテンプレートがユーザにより選択された場合、選択されたテンプレートにしたがって当該電子メールの少なくとも一部のデータを自動で設定し、選択されたテンプレートに前記シンボルが設定されていた場合、そのシンボルに対応する前記1つの管理対象に関する属性の値を自動で設定するメール作成支援部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−30060(P2013−30060A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166775(P2011−166775)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)
【Fターム(参考)】