情報収集サーバ、情報収集方法および情報収集プログラム
【課題】ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供できるようにする。
【解決手段】情報収集提供手段11は、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者をSNSに参加させる。次に、情報収集提供手段11は、当該仮想的な参加者を通じて、友人になるための条件として予め決められた条件(友人条件)に合致した当該SNSの他の参加者からの個人情報を収集する。情報収集提供手段11は、収集した個人情報を、仮想的な参加者の予め設定した属性情報別の個人属性情報テーブル12A、12B、12C、…に蓄積する。
【解決手段】情報収集提供手段11は、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者をSNSに参加させる。次に、情報収集提供手段11は、当該仮想的な参加者を通じて、友人になるための条件として予め決められた条件(友人条件)に合致した当該SNSの他の参加者からの個人情報を収集する。情報収集提供手段11は、収集した個人情報を、仮想的な参加者の予め設定した属性情報別の個人属性情報テーブル12A、12B、12C、…に蓄積する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報通信分野に属し、ネットワークを通じて各ユーザに提供すべき主に場所に関する情報を、的確に収集して蓄積し、これを提供できるようにする装置、方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上に開示された膨大な情報を効率よく利用できるようにするために種々のことが考えられている。例えば、自分のブックマークをインターネット上に公開し、不特定多数の人間と共有できるようにするソーシャルブックマークというサービスが提供されている。当該サービスにより、同一アドレスを登録している他人のブックマークや、タグと呼ばれる登録者が付ける分類用の語句により同一タグで分類されている他人のブックマークを利用することができる。当該サービスは、同じ指向のコンテンツを見つけやすくすることができる。
【0003】
また、インターネット上にはいわゆる口コミサイトと呼ばれる情報収集提供サイトも種々提供されている。口コミサイトは、商品、人物、企業、機関、店舗、サービス等、種々の物事に関する利用者の意見(口コミ情報)を収集し、これを他の利用者に提供するインターネット上のサイトである。口コミサイトに投稿される個々の意見は投稿者の主観そのものであるが、同じ対象について多くの意見が蓄積されることによって、客観性を生み、信頼度が増す。そして、目的とする商品を購入したり、目的にあった店舗を探したりする場合など、目的とする物事に関する情報を事前に得るために、目的にあった口コミサイトの情報を閲覧することがよく行われている。
【0004】
また、後に記す特許文献1には、利用者が過去に同じ場所で検索した結果に関する情報(履歴情報)を記憶し、その履歴情報を利用して、再度同じ検索を行う場合に、お奨め情報として提示する発明が開示されている。また、特許文献1には、多くの利用者から多くの履歴情報を収集して、これをネットワーク上のサーバに蓄積し、複数の利用者で共有できるようにすることによって、利用者のそれぞれに利用価値の高いお奨め情報を提供できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−269129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したソーシャルブックマークの場合、ブックマークを公開する者が多くなると、同じWebページをブックマークした人の数も多くなる。この場合、蓄積されたブックマークの情報は、ブックマークされる頻度の高いWebページ(人気のあるWebページ)を把握するといった場合には有用であるが、同じ指向のコンテンツを見つけやすくするという本来の用途には不向きな情報になってしまう。
【0007】
また、上述した特許文献1に記載の技術の場合にも、利用者が増えれば増えるほど、人気店についての履歴情報が増え、いわゆるマニアなどと呼ばれる一部の人に人気のある店などについての情報を適切に収集できなくなる可能性がある。
【0008】
以上のことに鑑み、この発明は、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の情報収集サーバは、
ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を参加させ、この参加者を通じて、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を収集し、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積することを特徴とする。
【0010】
この請求項1に記載の発明の情報収集サーバによれば、まず、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者をSNSに参加させる。次に、当該仮想的な参加者を通じて、情報の提供元(友人)になるための条件として予め決められた条件(友人条件)に合致した他の参加者からの個人情報を収集する。そして、収集した個人情報を、予め設定した属性情報、すなわち、SNSに参加させた仮想的な参加者に対応付けて蓄積する。
【0011】
これにより、SNSという閉じたネットワーク内において、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を通じて、予め決められた条件に合致することにより、情報の提供元として認められた他の参加者から個人情報を収集することができる。そして、収集した情報は、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者に対応付けて蓄積することができる。このように、収集する情報の提供元を予め決められた条件(友人条件)によって絞り込むことができるので、収集して蓄積する情報は、希釈化されることが無い。このため、蓄積した情報は、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供するための情報として用いることができる。
【0012】
なお、SNSは、実社会での人間関係を模してインターネット上に形成されたオンラインコミュニティを意味する。すなわち、SNSは、参加者が互いに自分の趣味、好み、友人などの個人情報を公開しあうことにより、自己の素性を明確にし、幅広いコミュニケーションを取り合うことを目的としたコミュニティ型のWebサイトである。また、SNSは、紹介者により紹介されたり、自己の個人情報を公開したりするなど、所定の参加条件を満たした参加者のみに対して参加(利用)が認められる、閉じた(クローズした)ネットワークを通じて行われるサービスであるともいえる。
【0013】
このように、SNSは、コミュニティ型のWebサイトであり、個人情報の公開性を有し、閉じたネットワークを形成するといった特徴を持っている。そして、SNSには、株式会社ミクシィが運営する「mixi(登録商標)」や、Facebook,Incが運営する「Facebook(登録商標)」など、大小さまざまなものが存在し、広く利用されている。また、米国のTwitter,Incが運営する「Twitter(登録商標)」も広義のSNSとされている。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態のサーバ装置1の概要を説明するための図である。
【図2】実施の形態のサーバ装置1の構成例を説明するためのブロック図である。
【図3】キャラクタDB112に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【図4】人格別友人別個人属性情報ファイル12に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【図5】人格別友人別マップマークDB18に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【図6】仮想的な参加者のSNSへの参加処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】仮想的な参加者を通じて、個人情報を収集して、友人関係を成立させる処理について説明するためのフローチャートである。
【図8】仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から、後に追加、変更された個人情報を収集する処理について説明するためのフローチャートである。
【図9】人格別友人別個人属性情報ファイル12に収集された個人情報を用いて、場所に関する情報を収集する処理について説明するためのフローチャートである。
【図10】人格別友人別マップマークDB18を更新する処理について説明するためのフローチャートである。
【図11】マップマーク情報等の提供処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図を参照しながらこの発明の装置、方法、プログラムの一実施の形態について説明する。
【0017】
[サーバ装置1の概要]
図1は、この実施の形態のサーバ装置1の概要を説明するための図である。図1において、サーバ装置1は、この発明の装置、方法、プログラムの一実施の形態が適用されて構成されたものである。また、図1において、ネットワーク2は、主にインターネットを意味する。インターネットは、全世界規模で構築されている、インターネット・プロトコルによるネットワークを相互接続して構築されたネットワークである。そして、ネットワーク2内に示されたSNS−A、SNS−Bは、インターネット上に数多く形成されている種々のSNSの内の一部を示している。
【0018】
なお、ネットワーク2は、インターネットへの接続経路を提供する公衆交換電話網(PSTN(Public Switched Telephone Network))、デジタル回線網(ISDN(Integrated Services Digital Network))、光通信網などをも含む。また、ネットワーク2は、携帯電話網や、wifiなどと呼ばれる無線LAN(Local Area Network)、wimaxなどと呼ばれる高速無線通信規格に準じた無線通信網などをも含む。
【0019】
この実施の形態のサーバ装置1は、ネットワーク2を通じて場所に関する情報を収集する。そして、サーバ装置1は、収集した情報に基づき場所に紐付けられた(関連付けられた)情報であるマップマーク情報を形成して蓄積し、これをユーザからの要求に応じて提供する。しかし、場所に関する情報を無作為に収集して、蓄積して行くと、蓄積情報の平準化、平均化が進み、蓄積情報の特徴が希釈化され、単に予算や場所を条件選択することができるだけのものになってしまう。
【0020】
例えば、いわゆる口コミサイトの場合にも、投稿する人が多くなると、同じ商品について高い評価をする人と低い評価をする人と平均的な評価をする人との数が拮抗し、結局参考にならないといったことが起り得る。また、飲食店などについての口コミサイトの場合、顧客単価平均3000円であれば星3つ、4000円であれば星4つ、5000円であれば星5つと言うように、顧客単価に応じた評価になる傾向が顕著になりつつある。
【0021】
このように、上述したソーシャルブックマークや特許文献1に記載の技術の他、口コミサイトの場合にも、収集して蓄積する情報が多くなるほど、情報の平準化、平均化が進む。このように、インターネット上に開示されている情報を効率よく利用するために用いられる従来の情報収集に関する技術の場合には、蓄積情報が多くなることによって情報の希釈化が進み、統計的な活用には有用であっても、目的とする情報を的確に得るための情報としては不向きなものとなってしまうという問題がある。
【0022】
そこで、この実施の形態のサーバ装置1は、目的とする情報を希釈化されることがないように収集して蓄積し、単に統計的な情報を提示するのではなく、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供できるようにする。より具体的にサーバ装置1は、多数のユーザから場所に関する情報を希釈化されることがないように収集し、これに基づいてマップマーク情報を形成して蓄積する。そして、サーバ装置1は、ユーザからの要求に応じて、当該ユーザの利用に適したマップマーク情報を抽出して提供する。
【0023】
このため、サーバ装置1は、図1に示すように各機能を有する。すなわち、サーバ装置1は、個人情報の収集、蓄積と、要求された情報の提供とを行う機能を実現する部分として、情報収集提供手段11、人格別の個人属性情報テーブル(以下、人格別の個人属性情報TBと略称する。)12A、12B、12C、…を有する。また、サーバ装置1は、収集した個人情報に応じて場所に関する情報を収集して、これに基づきマップマーク情報を形成する機能を実現する部分として、場所情報収集手段13、人格別のログ等テーブル(以下、人格別のログ等TBと略称する。)14A、14B、14C、…、場所解析手段15を有する。
【0024】
さらに、サーバ装置1は、マップマーク情報の形成に用いる施設情報の収集、蓄積を行う機能を実現する部分として、クロール手段16、施設データベース17を有する。また、サーバ装置1は、形成したマップマーク情報を記憶保持する機能を実現する部分として人格別友人別のマップマークデータベース(以下、人格別友人別のマップマークDBと略称する。)18A、18B、18C、…を有する。また、サーバ装置1は、マップマーク情報を形成するために個人情報を提供した他の参加者に対してランキング(順位)を付与する機能を実現する部分としてランキング付与手段19を有する。
【0025】
以下に、サーバ装置1が備える各手段等の機能について具体的に説明する。この実施の形態のサーバ装置1は、インターネット上に形成された種々のSNSに参加し、当該SNSの他の参加者から個人情報を収集する。しかし、SNSはこれに参加する個人がコミュニケーションを取り合うことを目的として形成されるものである。したがって、SNSに参加できるのは、既参加者からの紹介(招待)のあった人や所定の個人情報を開示して参加登録を行うようにした人であり、サーバ装置1自体がSNSの参加者にはなれないのが通常である。
【0026】
しかし、近年、多くのSNSは、自サービスの利用促進などを目的として、種々の通信機器やWebページ等からの自サービスへの参加を容易にするなどのために、種々のAPI(Application Program Interface)を公開している。そこで、サーバ装置1の情報収集提供手段11は、各SNSが公開しているAPIを利用するなどして、予め設定した人格を有する仮想的な参加者を各SNSに参加させる。
【0027】
ここで、仮想的な参加者の予め設定した人格は、氏名、性別、年齢、出身地、居住地、得意分野、趣味、嗜好、職業、婚姻の有無、家族構成、勤務先等の仮想的な参加者についての設定された属性情報によって特定される。また、情報収集提供手段11が、予め設定した人格を有する仮想的な参加者を各SNSに参加させるための処理は、基本的には一般の参加者希望者がSNSに参加する場合の処理と同様である。すなわち、必要に応じて、既参加者からの紹介(招待)を受けて参加したり、属性情報等の所定の個人情報を開示して参加登録を行ったりする。
【0028】
そして、情報収集提供手段11は、当該仮想的な参加者を通じて、情報の提供元(友人)になるための条件として予め決められた条件(友人条件)に合致した他の参加者から個人情報を収集する。ここで、情報の提供元は、SNS上において当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者(当該仮想的な参加者の友人)を意味する。また、予め決められた条件は、SNS上において他の参加者が当該仮想的な参加者と友人になるために備えるべき条件として、当該仮想的な参加者側において予め設定されたいわゆる友人条件である。なお、この明細書において、「他の参加者」は、SNSにおいて仮想的な参加者以外の参加者を意味する。
【0029】
図1において、SNS−A、SNS−Bの内部に示した人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…のそれぞれが、情報収集提供手段11が形成し、SNS−A、SNS−Bに参加させた仮想的な参加者を示している。したがって、人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…等の仮想的な参加者の実体は、サーバ装置1の情報収集提供手段11である。
【0030】
また、図1において、SNS−A内のA1、A2、A3、…はSNS−Aの他の参加者(一般参加者)を、SNS−B内のB1、B2、B3、…は、SNS−Bの他の参加者(一般参加者)を示している。SNSの他の参加者は、種々の通信端末を用いてSNSに参加する。他の参加者が用いる通信端末には、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、スマートフォンなどと呼ばれる高機能携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistants)、タブレット端末あるいはパッド型端末などと呼ばれる情報端末など種々のものがある。
【0031】
そして、詳しくは後述するが、情報収集提供手段11は、予め決められたシナリオ情報にしたがって、SNSの仮想的な参加者(人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…)毎に、各SNS内の他の参加者と会話を行う機能を有している。すなわち、情報収集提供手段11が形成する仮想的な参加者(ボット)は、他の参加者に対して、質問や要求を発することができる。また、当該仮想的な参加者は、他の参加者からの質問や要求に応答することができる。これら質問や要求、これらに対する応答は、テキスト情報や音声情報等として送受される。
【0032】
情報収集提供手段11は、人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…のそれぞれを通じて、これらが参加した各SNSの他の参加者と会話を行うようにして、友人条件を提示し、当該友人条件に合致する他の参加者との間に友人関係を成立させる。SNS上において友人関係が成立した者同士の間では、相互に情報の交換を行ったり、友人関係が成立した相手が当該SNSに書き込むなどして開示した情報を参照(閲覧)したりすることができる。そこで、情報収集提供手段11は、各ボット(各仮想的な参加者)を通じて、各ボットとの間で友人関係を成立させた他の参加者から目的とする個人情報を収集する。そして、情報収集提供手段11は、収集した個人情報を人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に、人格別、友人別に蓄積する。
【0033】
なお、この明細書において、「人格別」との文言は、仮想的な参加者の予め設定された人格(個人属性)別、すなわち、仮想的な参加者について予め設定された属性情報別を意味し、換言すれば、仮想的な参加者別であることを意味する。また、この明細書において、「友人別」との文言は、仮想的な参加者側において予め決められている友人条件に合致することにより、当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者別を意味する。
【0034】
そして、友人条件としては、性別、年齢(年齢の範囲を含む)、出身地、居住地、得意分野、趣味、種々の物事についての好き嫌い、食事の好み、好みのスポーツなどを用いることができる。もちろん、これらは一例であり、この他の種々の情報(事柄)を友人条件として用いることができる。そして、詳しくは後述もするが、友人条件を用いることによって、仮想的な参加者(ボット)は、自己を含み、友人条件によって関係付けられた(選別された)1以上の他の参加者からなる集まり(コミュニティ)を形成し、当該コミュニティにおいて情報を収集する。
【0035】
具体例を挙げれば、イタリア料理好きの人とだけ友人になって、イタリア料理好きの人からだけ個人情報を収集したり、鉄道マニアの人(趣味が鉄道である人)とだけ友人になって、鉄道マニアの人からだけ情報を収集したりすることができる。このように、友人条件を用いることにより、各仮想的な参加者(各ボット)は、同じ属性を有する他の参加者と友人関係を成立させることができる。換言すれば、各仮想的な参加者(ボット)には、同じ属性の他の参加者を友人として帰属させることができる。そして、情報収集提供手段11は、仮想的な参加者毎(ボット毎)に、用いる友人条件を変えることによって、仮想的な参加者毎(ボット毎)に、異なるコミュニティを形成し、コミュニティ毎に、当該コミュニティを構成する他の参加者から情報を収集する。
【0036】
なお、食事の好みと趣味とは分野が異なる。このため、情報収集提供手段11が、上述した例のように、イタリア料理好きのコミュニティを形成する仮想的な参加者Xと、鉄道マニアのコミュニティを形成する仮想的な参加者Yとを設けたとする。この場合、イタリア料理好きで鉄道マニアでもある他の参加者Sは、仮想的な参加者Xと仮想的な参加者Yとの両方と友人関係を成立させて、それらが属する両方のコミュニティに参加することができる。また、この場合、仮想的な参加者X、Yは、情報収集提供手段11が形成するものであるので、イタリア料理好きで鉄道マニアでもある他の参加者Sは、仮想的な参加者X、Yの双方に個人情報を提供しなくてもよい。当該他の参加者Sが、個人情報を例えば仮想的な参加者Xに既に提供している場合には、仮想的な参加者Yについては、仮想的な参加者Xに提供された他の参加者Sの個人情報を利用する構成とすることができる。
【0037】
なお、図1に示した例では、人格1ボットは、SNS−Aにおいては他の参加者A1、A2と、また、SNS−Bにおいては他の参加者B1と、友人関係を成立させてコミュニティを形成している。同様に、人格2ボットは、SNS−Aにおいては他の参加者A3、A6と、また、SNS−Bにおいては他の参加者B2、B3と、友人関係を成立させてコミュニティを形成している。また、人格3ボットは、SNS−Aにおいては他の参加者A4、A7と、また、SNS−Bにおいては他の参加者B4と、友人関係を成立させてコミュニティを形成している。
【0038】
このように、情報収集提供手段11は、予め設定した人格を有する仮想的な参加者(ボット)を各SNSに参加させ、当該仮想的な参加者を通じて、予め決められた友人条件に合致する他の参加者から個人情報を収集する機能を実現する。また、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…は、仮想的な参加者を用いて情報収集提供手段11が収集したSNSの他の参加者の個人情報(個人属性情報)を蓄積する機能を実現する。
【0039】
なお、情報収集提供手段11が収集するSNSの参加者の個人情報は、後述もするが当該参加者に関する種々の情報を含む。例えば、参加者の氏名、性別、年齢、趣味等の属性情報、参加者のSNS上の識別情報(SNS−ID)、参加者がツイッター(Twirrer(登録商標))を含むSNSやブログ等においてフォローしている対象のID、参加者のブログアドレス、参加者のブックマーク情報等が個人情報に含まれる。
【0040】
そして、情報収集提供手段11が収集し、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積した個人情報は、各種ID等を含む個人属性情報であり、直接に場所についての情報は含まない。このため、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積した個人情報だけでは、マップマーク情報(場所に紐付けられた情報)を形成することはできない。そこで、場所情報収集手段13は、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積された個人情報に基づいて、インターネット上の種々のサーバ装置等から場所に関する情報を収集する。このように、情報収集提供手段11によって収集された個人情報に基づいて、場所に関連する情報を収集することは、結果として、仮想的な参加者(ボット)に個人情報を提供した各SNSの他の参加者から場所に関する情報を収集しているのと同じである。
【0041】
そして、場所情報収集手段13は、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積された個人情報の内、上述したSNSの参加者のSNS−ID、フォローしている対象のID、ブログアドレス、ブックマーク情報等を用いて情報を収集する。ここでは、まず、SNS−IDを用いて情報を収集する場合の例について説明する。所定のSNSの他の参加者と友人関係(ソーシャルなネットワーク)が結べたということは、当該他の参加者から当該他の参加者が当該SNS上に書き込むなどして開示した情報の利用が認められたことを意味する。
【0042】
そこで、場所情報収集手段13は、当該他の参加者が参加しているSNSが提供しているAPIを利用するなどして、当該SNSにアクセスし、当該他の参加者から提供を受けたSNS−IDによって特定される当該他の参加者の過去ログ(タイムライン)の提供を受ける。しかし、提供を受けるSNSの過去ログは、種々の情報を含み膨大な情報量となってしまう。そこで、この実施の形態の場所情報収集手段13は、提供を受けた過去ログの内容を、例えば形態素解析などの種々の手法を用いて解析し、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出して、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。
【0043】
例えば、「○○へ行ってきます。」、「○○へ行ってきました。」などの記載があれば、「○○」という場所についてのことが記載されていると判別できる。また、「○○のケーキは最高。」、「○○のサービスはイマイチ。」などの記載があれば、「○○」というお店(場所)に関することが記載されていると判別できる。このように、提供を受けた過去ログの内容を解析(分析)し、場所に関する情報(場所や店舗や会社などの名称、住所、その場所等の評価を示す情報など)が記載された過去ログだけを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。
【0044】
なお、フォローしている対象のID、ブログアドレスを用いる場合にも同様に、場所情報収集手段13は、当該IDやアドレスによって特定されるサーバ装置から、当該IDやアドレスによって特定される過去ログの提供を受ける。そして、提供を受けた過去ログの内容を、例えば形態素解析などの種々の手法を用いて解析し、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出して、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。また、ブックマーク情報を用いる場合には、場所情報収集手段13は、当該ブックマーク情報により特定されるWebページにアクセスし、当該Webページ自体をダウンロードして、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。
【0045】
このように、場所情報収集手段13は、収集された個人情報に基づいて収集可能な情報であって、場所に関する情報を含む過去ログやブックマークされたWebページなどを収集し、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。人格別のログ等TB14A、14B、14C、…は、上述のように、場所情報収集手段13が収集した場所に関する情報含む過去ログ等を、仮想的な参加者の人格別、友人別に蓄積する。
【0046】
そして、場所解析手段15は、人格別のログ等TB14A、14B、14C、…の蓄積情報に含まれる場所に関する情報に基づいて、後述する施設データベース17の情報を参照し、位置(緯度、経度)、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報等からなるマップマーク情報を形成する。そして、場所解析手段15は、形成した当該マップマーク情報を人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積する。
【0047】
施設データベース17は、種々の施設についての名称、位置、住所、詳細情報、評価情報等の種々の情報を記憶保持する。ここで、「施設」と言う文言は、人々が社会生活を営む際に利用する構造物、建築物やその他の設備を意味する。したがって、店舗、会社、病院、学校、公共機関、公園、競技場、キャンプ場、ゴルフ場など、人々の利用に供される構造物、建築物、その他の種々の設備が含まれる。
【0048】
そして、施設データベース17の情報を整備するために、常時、クロール手段16が施設に関する情報のクローリングを行っている。具体的にクロール手段は、インターネット上に開示されている種々のWebページや口コミサイトの情報等から種々の施設に関する情報を収集し、この収集した情報を施設データベース17に蓄積していく。また、クロール手段16は、収集したWebページ等に含まれる単語やリンクの解析を通じて、各施設の重要度の順位付けなども行うことができる。これにより、場所解析手段15が参照すべき情報が事前に施設データベース17に蓄積される。
【0049】
そして、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…は、上述したように、場所解析手段15により形成されるマップマーク情報を、人格別、友人別に蓄積する。人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積されるマップマーク情報により、場所に関する種々の情報を把握することができる。例えば、仮想的な参加者別(人格別)であって、仮想的な参加者に個人情報を提供した他の参加者別(友人別)に、人気のある場所、お奨めの場所、逆に、人気のない場所、お奨めしない場所などを把握することができる。
【0050】
また、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者毎に、マップマーク情報を形成するために個人情報を提供した他の参加者(友人)に対してランキング(順位)を付与する。例えば、図1に示した例に従えば、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者である人格1ボットに対して個人情報を提供した他の参加者A1、A2、B1に対してランキングを付与する。同様に、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者である人格2ボットに対して個人情報を提供した他の参加者A3、A6、B2、B3に対してランキングを付与する。また、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者である人格3ボットに対して個人情報を提供した他の参加者A4、A7、B4に対してランキングを付与する。
【0051】
ランキング付与の基準は様々なものが考えられる。上述したように、情報収集提供手段11は、各仮想的な参加者を通じて他の参加者と会話を行う会話機能を有する。このため、情報収集提供手段11は、仮想的な参加者を通じて他の参加者から受け付けた質問を、当該仮想的な参加者を通じて当該質問者以外の他の参加者に行うことができる。このようにして行われる種々の質問に対する回答率に応じて、他の参加者に対してランキングを付与することができる。
【0052】
また、質問者から回答者への評価(回答に対する評価)に応じてランキングを付与することもできる。すなわち、情報収集提供手段11は、質問を行ってその解答を得た場合には、質問者に対して当該回答を提供する。この場合に、質問者から回答者への評価(回答に対する評価)を示す情報を、サーバ装置1の情報収集提供手段11が仮想的な参加者を通じて収集する。これにより、回答者に対する個別評価を行い、これに応じて質問に対して回答を行った他の参加者に対してランキングを付与することができる。
【0053】
また、ランキング付与手段19は、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積(登録)されたマップマーク情報の数や登録されたマップマーク情報の鮮度(新しさ)に応じてランキングを付与することもできる。この実施の形態において、個人情報を提供した他の参加者に対してランキング付与手段19により付与されるランキング情報は、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…において、他の参加者別(友人別)に管理される。
【0054】
そして、この実施の形態のサーバ装置1の情報収集提供手段11は、自己が形成する人格1ボット、人格2ボット、人格3ボットのそれぞれを通じて、各SNS内の他の参加者と会話を行うようにして、他の参加者から情報の提供要求を受け付けることができる。当該提供要求は、例えば、「お昼に行ける、新橋駅近辺の、おいしいラーメン屋さんを教えて下さい。」などというように、いわゆるT(Time(時間))、P(Place(場所))、O(Occasion(場合))についての情報等を含むものである。
【0055】
この場合、情報収集提供手段11は、上述したように、当該サーバ装置1において形成され、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積されるマップマーク情報から要求に応じたマップマーク情報を抽出する。そして、情報収集提供手段11は、当該抽出したマップマーク情報を、情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者(ボット)を通じて要求元の他の参加者に提供する。このように、サーバ装置1の情報収集提供手段11は、仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者に対してマップマーク情報を提供する機能も実現する。
【0056】
この場合、マップマーク情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者が、複数のSNSに参加していれば、各SNSの参加者から収集した個人情報に基づいて形成されたマップマーク情報を提供することができる。すなわち、同一の人格を有する仮想的な参加者を複数のSNSに参加させ、当該仮想的な参加者を通じて複数のSNSのそれぞれの他の参加者から個人情報を収集し、これに基づいてマップマーク情報を形成し、これを提供することができる。
【0057】
したがって、仮想的な参加者(ボット)と友人関係を成立させた他の参加者は、自己が参加していないSNSにおいて収集された情報に基づいて形成されたマップマーク情報の提供をも受けることができる。すなわち、他の参加者は、複数のSNSに参加することなく、仮想的な参加者を通じて、複数のSNSにおいて収集された情報の提供を受けることができる。
【0058】
なお、図1に示した例の場合には、説明を簡単にするため、サーバ装置1の情報収集提供手段11が形成する仮想的な参加者は、人格1ボット、人格2ボット、人格3ボットの3つしか示していない。しかし、これに限るものではない。仮想的な参加者は、人格の異なる複数の参加者を形成して用いることができる。したがって、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…、人格別のログ等TB14A、14B、14C、…、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…は、人格の異なる仮想的な参加者(ボット)の数に応じて設けられる。
【0059】
このように、この実施の形態のサーバ装置1は、SNSに参加させる仮想的な参加者を通じて情報の収集を行うことにより、情報の提供元を絞り込み、収集する情報が希釈化されることがないようにして情報を収集する。そして、サーバ装置1は、収集した情報に応じてマップマーク情報を形成して蓄積する。また、この実施の形態のサーバ装置1は、仮想的な参加者を通じてマップマーク情報等の提供要求を受け付ける。そして、サーバ装置1は、少なくとも仮想的な参加者に基づいて提供すべきマップマーク情報を絞り込み、さらに要求に応じたマップマーク情報を抽出して、これを要求元に提供する。
【0060】
また、この実施の形態のサーバ装置1は、マップマーク情報の提供だけでなく、詳しくは後述するが、仮想的な参加者を通じて受け付ける要求に応じて、他の参加者に質問を行って回答を得るようにし、その回答を提供することもできる。このような機能を有するこの実施の形態のサーバ装置1のより具体的な構成例について以下に説明する。
【0061】
[サーバ装置1の構成例]
次に、この実施の形態のサーバ装置1の構成例について説明する。図2は、この実施の形態のサーバ装置1の構成例を説明するためのブロック図である。図2に示すように、サーバ装置1は、ネットワーク2への接続端子101、通信I/F102を備える。また、サーバ装置1は、地図データベース(以下、地図DBと略称する。)111、キャラクタデータベース(以下、キャラクタDBと略称する。)112、シナリオデータベース(以下、シナリオDBと略称する。)113を備える。
【0062】
そして、サーバ装置1は、図1に示した各手段、テーブル(TB)やデータベース(DB)の機能を実現する処理部や記憶部を備える。図2において、図1に示した手段、テーブル(TB)やデータベース(DB)を実現する処理部や記憶部には、図1に示した手段、テーブル(TB)やデータベース(DB)に付した参照符号と同様の参照符号を付し、その対応関係を明確にする。
【0063】
サーバ装置1は、図1に示した情報収集提供手段11を実現する部分として、人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bを備える。また、サーバ装置1は、図1に示した人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…の機能を実現する部分として人格別友人別個人属性情報ファイル12を備える。また、サーバ装置1は、図1に示した場所情報収集手段13を実現する部分として人格別過去ログ等収集部13を備え、図1に示した人格別のログ等TB14A、14B、14C、…の機能を実現する部分として人格別友人別過去ログ等ファイル14を備える。
【0064】
また、サーバ装置1は、図1に示した場所解析手段15を実現する部分として場所解析部15を備える。また、サーバ装置1は、図1に示したクロール手段16を実現する部分として施設情報クロール部16を備え、図1に示した施設データベース17の機能を実現する部分として施設データベース(以下、施設DBと略称する。)17を備える。そして、サーバ装置1は、図1に示した人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…の機能を実現する部分として、人格別友人別マップマークDB18を備える。さらに、サーバ装置1は、図1に示したランキング付与手段19を実現する部分としてランキング付与部19を備える。
【0065】
人格別友人別個人属性情報ファイル12、人格別友人別過去ログ等ファイル14、施設DB17、人格別友人別マップマークDB18のそれぞれは、大容量記録媒体を有する記録媒体ドライブ装置の構成を有する。大容量記録媒体としては、例えば、ハードディスク、光磁気ディスク、記憶容量の大きな半導体メモリなどが用いられる。また、サーバ装置1は、制御部120とハードディスクドライブ(以下、HDDと略称する。)130とを備える。
【0066】
[制御部120、HDD130、DB111、112、113の説明]
制御部120は、サーバ装置1の各部を制御するものであり、図2に示すように、CPU121、ROM122、RAM123、EEPROM124が、CPUバス125を通じて接続されて構成されたコンピュータ装置である。そして、当該コンピュータ装置においては、CPU121が機能し、ROM122に記憶されているBIOSなどのいわゆるファームウェアや後述するHDD130のハードディスクに記憶されているアプリケーションソフトウェアを読み出して実行する。そして、CPU121は、各部への制御信号を形成し、これを関係する各部に供給し、また、各部からのデータを受信してこれを処理する。
【0067】
HDD130は、記録媒体としてハードディスクを備え、制御部120の制御に応じて、当該ハードディスクに対して、書き込み/読み出しを行う。HDD130のハードディスクは、例えば、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等を記憶保持する。
【0068】
接続端子101は、ネットワーク2との接続端部を形成するものである。この接続端子101に対して、ネットワーク2からの通信線路が接続される。通信I/F102は、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛の種々の情報を受信し、これを自機において処理可能な形式の情報に変換して制御部120に供給する。また、通信I/F102は、制御部120を通じて供給される送信用の種々の情報を、ネットワーク2に送出する形式の信号に変換して、これをネットワーク2に送出する。
【0069】
地図DB111は、この実施の形態においては、詳細な地図情報を記憶保持するものである。当該地図情報は、山、川、街、道路、鉄道路線、各種店舗、病院、医院、学校、警察署、消防署、神社仏閣、行政界などの種々のランドマーク、施設、行政区域などの位置や大きさなどを正確に表すことができるものである。そして、地図DB111は、地図を描画するための例えばベクトルデータやラスタデータ等の地図データ(地図用の描画データ)を緯度・経度情報に対応付けて記憶保持する。また、地図DB111は、地図上に表示する注記データについても、緯度・経度情報に対応付けて記憶保持する。
【0070】
キャラクタDB112は、図1に示した情報収集提供手段11を実現する人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bとが、1以上のSNSに対して参加させる仮想的な参加者(ボット)の人格(キャラクタ)に関する情報を記憶保持する。図3は、キャラクタDB112に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【0071】
図3に示すように、キャラクタDB112には、人格1、人格2、人格3で示される仮想的な参加者のキャラクタの種別毎に、参加SNS(参加させるSNSを特定する情報)、属性情報(プロフィール)、友人条件が予め登録される。属性情報は、氏名、性別、年齢、出身地、居住地、得意分野、趣味等の情報である。しかし、図3に示した属性情報は一例であり、上述もしたように、嗜好、職業、婚姻の有無、家族構成、勤務先等、種々の情報を属性情報に加えることができる。
【0072】
また、友人条件は、仮想的な参加者(ボット)が、友人関係を成立させる他の参加者についての条件情報である。具体的には、上述もしたように、性別、年齢(年齢の範囲を含む)、出身地、居住地、得意分野、趣味、種々の事物についての好き嫌い、食事の好み、好みのスポーツなどの種々の情報を友人条件として用いることができる。しかし、図3に示した例では、説明を簡単にするため、性別と年齢と食事の好みの3つの情報を友人条件とした場合の例を示している。
【0073】
すなわち、図3に示した例の場合、人格1の仮想的な参加者(人格1ボット)の友人条件は、性別が女性で、年齢が20歳代で、食事の好みがイタリアン(イタリア料理)である友人(SNSの他の参加者)を集めてコミュニティを形成するためのものである。また、人格2の仮想的な参加者(人格2ボット)の友人条件は、性別が男性で、年齢が50歳代で、食事の好みが和食である友人(SNSの他の参加者)を集めてコミュニティを形成するためのものである。また、人格3の仮想的な参加者(人格3ボット)の友人条件は、性別が女性で、年齢が30歳代で、食事の好みがフレンチ(フランス料理)である友人(SNSの他の参加者)を集めてコミュニティを形成するためのものである。
【0074】
このように、仮想的な参加者毎に予め決められる(設定される)友人条件によって、仮想的な参加者を中心にしてどのようなコミュニティを形成するかを決めることができる。換言すれば、友人条件によって、形成するコミュニティの性格(特性)を定めることができる。したがって、友人条件の設定の仕方により、種々のコミュニティを形成するボットを形成することができる。
【0075】
例えば、サッカー好きの人を集めて、サッカーについての精度の高い情報を収集できるようにしたサッカーボットや、目的とする場所付近で昼食をとる人を集めて、目的とする場所付近の昼食に関する情報を収集できるようにした昼飯ボットなどを形成することができる。また、特定のブランドやメーカーのファンの人を集めて、当該ブランドやメーカーについての情報を収集できるようにしたブランドボットや、お祭りや花火大会といったイベント好きの人を集めて、イベントに関する種々の情報を収集できるようにしたイベントボットを形成することができる。これらはあくまでも一例であり、友人条件をどのように設定するかによって、種々の性格を持った仮想的な参加者(ボット)を形成することができる。
【0076】
そして、人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bとは、協働して、図3に示したように人格(キャラクタ)が予め設定された仮想的な参加者を、目的とする1以上のSNSに参加させる。この場合、図3に示した予め設定された人格(キャラクタ)を示す情報(仮想的な参加者の属性情報)を参加するSNS上に公開(開示)して、仮想的な参加者は当該SNSにおける識別情報(SNS−ID)を取得し、当該SNSに参加する。そして、当該仮想的な参加者は、参加したSNSの他の参加者に対して、キャラクタDB112に格納されている自己の友人条件を提示して、当該友人条件に合致する他の参加者と友人関係を成立させる。そして、人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bとは、仮想的な参加者を通じて、友人関係を成立させた他の参加者から情報を収集し、また、友人関係を成立させた他の参加者に対して情報を提供する。
【0077】
シナリオDB113は、キャラクタDB112に人格(キャラクタ)に関する情報が設定され、1以上のSNSに参加する仮想的な参加者のそれぞれが、参加したSNSの他の参加者との間で会話を行うためのシナリオ情報を記憶保持する。当該会話は、仮想的な参加者が、他の参加者から情報を収集したり、他の参加者に対して情報を提供したりするために行うものである。そして、シナリオDB113に記憶保持されるシナリオ情報は、仮想的な参加者のそれぞれの特徴に応じ、いわゆる「オウム返し」の会話ではなく、より自然な会話を行うことができるように考慮されたものである。
【0078】
例えば、仮想的な参加者が発した質問に対して、他の参加者が返してくる複数の応答の内容を想定し、その複数の応答の内容のそれぞれ毎に、仮想的な参加者が答えるべき内容を決めておくというようにして、自然な会話が成立するようにしている。また、仮想的な参加者毎にシナリオ情報が用意され、設定された人格に応じた会話を行うことができるようにされる。なお、いわゆる「オウム返し」の会話ではなく、より自然な会話を行うための技術は、この出願の発明者が先に発明し、出願した特開2005−148724号公報、特開2005−149480号公報、特開2005−149481号公報に開示されている。
【0079】
そして、シナリオDB113に用意されるシナリオ情報と、上述したキャラクタDB112の友人条件とにしたがって、仮想的な参加者は、自己が参加したSNSの他の参加者と会話を行うことにより、友人条件に合致した他の参加者を絞り込むことができる。例えば、友人条件を提示して、友人を募集し、応答してきた他の参加者の属性情報を参照して、友人条件に合致するか否かを判別し、不明な点は質問を行って、その回答を得ることにより、真に友人条件に合致するか否かを判別することができる。
【0080】
[各処理部、ファイル12、14、DB17、18の説明]
図2において、施設情報クロール部16は、制御部120、通信I/F102、接続端子101を通じて、ネットワーク2に接続する。そして、施設情報クロール部16は、Webページのリンクを辿ったり、所定の口コミサイトにアクセスしたりするなど、所定の方法にしたがって、ネットワーク2上に開示されている種々の施設に関する情報を収集する。そして、施設情報クロール部16は、収集した施設に関する情報を、施設DB17に蓄積する。
【0081】
施設DB17は、施設情報クロール部16によって収集された情報であって、種々の施設の名称、位置(緯度、経度)、住所、当該施設の種類(ジャンル)や特徴、当該施設の評価情報など、種々の施設に関する様々な情報を記憶保持する。このように、施設情報クロール部16と施設DB17とにより、マップマーク情報を形成するための基本情報となる施設DB17の情報が整備される。
【0082】
また、図2において、人格別友人(情報)収集部11Aは、仮想的な参加者別に、上述した友人条件に合致した友人を集め、その友人から個人情報を収集する機能を実現する。具体的に、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120、通信I/F102、接続端子101を通じて、ネットワーク2にアクセスし、予め設定した人格(キャラクタ)の仮想的な参加者(ボット)を指示されたSNSに参加させる。この場合、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120を通じて参照するキャラクタDB112、シナリオDB113の情報を用いる。また、個人情報を希釈化されること無く、かつ、効率よく収集するために、通常、キャラクタDB112には、複数の人格が設定され、また、複数のSNSが参加先として指示される。このため、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該複数の人格のそれぞれに対応する複数の仮想的な参加者を、指示された複数のSNSのそれぞれに参加させる。
【0083】
なお、上述もしたようにSNSの中には既参加者の紹介(招待)が無ければ、新たに参加することができないものもある。このため、仮想的な参加者を新たに参加させるSNSが、既参加者の紹介(招待)を必要とするものである場合には、紹介(招待)してくれる既参加者を探し、その既参加者の紹介(招待)をサーバ装置1が形成する仮想的な参加者が受けるようにすればよい。また、サーバ装置1の運営者(関係者)が、既参加者の紹介(招待)を受けてまず参加し、当該SNSに参加した当該運営者(関係者)が、サーバ装置1が形成する仮想的な参加者を紹介(招待)するようにしてもよい。このように、サーバ装置1が形成する仮想的な参加者の場合であっても、SNSに参加する場合の手続は、一般の参加者の場合と異なるものではない。
【0084】
この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120を通じて参照するキャラクタDB112、シナリオDB113の情報を用い、SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、当該SNSの他の参加者との間で会話を行うようにする。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、SNSに参加させた仮想的な参加者と他の参加者との会話を通じて、上述したように予め決められた友人条件に合致する他の参加者と友人関係を成立させる。この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、仮想的な参加者を通じて、友人関係を成立させた他の参加者から個人情報を収集し、収集した個人情報を人格別友人別個人属性情報ファイル12に格納する。
【0085】
図4は、人格別友人別個人属性情報ファイル12に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。図4に示すように、人格別友人別個人属性情報ファイル12は、仮想的な参加者(ボット)が収集した他の参加者の個人情報(個人属性情報)を、人格別、友人別に記憶保持する。
【0086】
そして、図1に示した例の場合、仮想的な参加者である人格1ボットは、SNS−Aにおいては、他の参加者(一般参加者)A1、A2から個人情報を収集することができる。この場合、図4に示すように、例えば、SNS−Aの他の参加者A1から収集した個人情報は、当該他の参加者A1を識別するための情報(図4では「A1」と記載。)と当該他の参加者A1が参加しているSNSを特定する情報(図4では「SNS−A」と記載。)を有する。
【0087】
さらに、当該個人情報は、図4に示すように、他の参加者A1の氏名、性別、年齢、出身地、居住地(現住所)、得意分野、趣味、嗜好、職業、婚姻の有無、家族構成、勤務先等からなる属性情報、他の参加者A1のSNS−Aにおける識別情報であるSNS−IDを有する。また、当該個人情報は、他の参加者A1がフォローしているツイッターやブログ等のID、他の参加者A1のブログアドレス、他の参加者A1のブックマーク情報(他の参加者A1がブックマークしたWebページのURL(Uniform Resource Locator))を有する。また、当該個人情報は、携帯プローブ情報のチェックイン/チェックアウト情報、他の参加者A1の口コミサイトへの投稿ニックネーム、その他の情報を有する。
【0088】
なお、他の参加者の中には、属性情報とSNS−ID以外の個人情報を有していない人もいると考えられる。このため、少なくとも、属性情報とSNS−IDとは必須の開示情報とし、その他の情報については、存在する場合において任意に開示してもらうようにしてもよい。また、図4に示した個人情報は一例であり、図4において示した情報以外の種々の情報を収集することもできる。例えば、購読している新聞や雑誌の名称、参加している団体(趣味のクラブ等)の名称、よく行く店や施設などについての情報の開示を要求して収集することもできる。また、個人情報の内の属性情報も、図4に示したものに限るものではなく、その他の属性情報を収集することもできる。
【0089】
また、他の参加者の個人情報は、一度収集すれば終わりではない。フォローするツイッターやブログ等や自己のブログアドレス、あるいは、ブックマークなどが変わることはよく起ることである。また、携帯プローブ情報は、携帯電話端末等の携帯端末を所持するユーザの移動に伴って変化する。口コミサイトの投稿ニックネームもまた、変わったり、投稿を行わなくなったために削除されたりする。
【0090】
このため、人格別友人(情報)収集部11Aは、SNS上において定期的に、仮想的な参加者を通じて、個人情報の提供を受けた他の参加者と会話を行うようにして、個人情報の開示を受けるようにし、個人情報の更新(追加、変更、削除)を行う。人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120を通じて、図4を用いて説明した人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を参照することにより、個人情報を開示した他の参加者を特定(把握)することができる。なお、人格別友人(情報)収集部11Aは、上述したように、制御部120を通じて参照するキャラクタDB112、シナリオDB113の情報を用いて、個人情報を開示した他の参加者と会話を行うようにして、追加されたり変更されたりした個人情報の収集を行う。
【0091】
このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、定期的に、変化した個人情報の収集も行うようにし、人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を適切に更新する。このため、図4に示したように、人格別友人別個人属性情報ファイル12の各個人情報を構成する情報のそれぞれには、登録/更新日欄が設けられており、登録/更新日が更新時において適宜更新される。
【0092】
そして、人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積された個人情報(個人属性情報)に基づいて、人格別過去ログ等収集部13が、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積する。場所に関する情報を含む過去ログ等の収集に用いられる情報は、個人情報の内のSNS−ID、フォローしているツイッターやブログ等のID、ブログアドレス、ブックマーク情報、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報、口コミサイトの投稿ニックネーム等である。
【0093】
この場合、人格別過去ログ等収集部13は、制御部120、通信I/F102、接続端子101を通じて、ネットワーク2に接続する。そして、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報であるSNS−ID、フォローしているツイッターやブログ等のID、ブログアドレスよって特定される情報の格納場所から、当該IDやアドレスによって特定される過去ログの提供を受ける。そして、提供を受けた過去ログの内容を解析して、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別、友人別に蓄積する。
【0094】
また、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報であるブックマーク情報に応じたWebページにアクセスして、当該Webページを人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別友人別に蓄積する。また、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報である携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報を、これを提供した者が行った場所を示す情報として、人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別友人別に蓄積する。
【0095】
また、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報である投稿ニックネーム(口コミサイトを識別する情報と投稿ニックネーム)によって特定される情報の格納場所から、投稿ニックネームによって特定される過去ログの提供を受ける。そして、人格別過去ログ等収集部13は、当該口コミサイトから提供を受けた過去ログの内容を解析して、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別友人別に蓄積する。なお、人格別友人別過去ログファイル14には、場所に関する情報を含む種々の過去ログ、Webページの情報、また、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度)等が、区別可能な態様で蓄積される。
【0096】
そして、場所解析部13は、上述のように人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された情報に基づいて施設DB17を参照し、人格別友人別マップマーク情報を形成して、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。図5は、人格別友人別マップマークDB18に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。図5に示すように、人格別友人別マップマークDB18は、仮想的な参加者(ボット)の人格別であって、当該仮想的な参加者に個人情報を開示した他の参加者別(友人別)にマップマーク情報を記憶保持する。
【0097】
マップマーク情報は、図5に示すように、当該他の参加者(友人)が実際に行ったり、興味を持ったりしている施設(場所)の位置(緯度、経度)、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価等及び更新日の各情報からなる。ここで、施設の位置(緯度、経度)は、当該施設の所在地を示す緯度、経度であり、施設の名称は、当該施設に付けられている名称である。また、施設の詳細情報は、当該施設が、どのような施設であるかを示す種々の情報からなる。施設の詳細情報は、例えば、施設の特徴を示す情報や当該施設が提供する商品やサービスに関する情報、当該施設が提供する商品やサービスの値段(価格)、当該施設の営業時間、利用可能時間等の種々の情報を含む。
【0098】
また、施設の評価等は、施設の良し悪しなどを示す情報であり、この実施の形態においては、「○(良い(Very good))」、「△(普通(good))」、「×(悪い(bad))」などの情報である。なお、施設の評価等については、「味は良いが、店は狭く、昼時は20分〜30分待ち。」などのように、数十文字〜100文字程度のコメント情報を持つこともできる。当該コメント情報は、過去ログから抽出して付加したり、施設DB17に蓄積されている情報から抽出して付加したりすることができる。また、更新日は、当該情報が追加あるいは変更された日付を示し、これにより各マップマーク情報の鮮度(新しさ)を把握することができる。
【0099】
上述したように、人格別友人別過去ログ等ファイル14は、場所に関する情報を含む種々の過去ログ、Webページ情報、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報等を蓄積する。場所に関する情報を含む種々の過去ログは、地名や店名などの場所に関する名称や住所などの情報を含む。また、Webページ情報も場所の名称や住所を含む場合がある。また、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報は、当該情報を提供した他の参加者(友人)が出入りした場所を示す情報そのものである。また、上述したように、施設DB17に蓄積される施設情報は、種々の施設についての名称、位置、住所、詳細情報、評価情報等の情報を含む。
【0100】
そこで、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている情報の内、種々の過去ログについては、これを解析し、場所に関する情報として、場所に関する名称(施設の名称)、住所、評価を抽出する。場所解析部15は、抽出した場所に関する名称、住所をキー情報として施設DB17を参照し、対応する(該当する)施設の位置情報、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報を抽出する。この後、場所解析部15は、施設DB17から抽出した施設情報に、人格別友人別過去ログ等ファイル14の過去ログから抽出した評価情報や更新日を付加して、マップマーク情報を形成し、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。
【0101】
また、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている情報の内、Webページ情報については、その内容を種々の手法を用いて解析する。そして、例えば、当該Webページ情報が、お店、会社、観光地といった基本的に場所に関するものであれば、それらの名称、住所といった情報を抽出する。また、当該Webページ情報が、商品等の案内や場所以外の種々の情報を提供するものである場合には、当該Webページ情報に含まれる地名や店名などの場所に関する名称、住所などの場所に関する情報を抽出する。
【0102】
そして、場所解析部15は、抽出した名称や住所などの場所に関する情報をキー情報として施設DB17を参照し、対応する(該当する)施設の位置情報、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報を抽出する。そして、場所解析部15は、施設DB17から抽出した施設情報に更新日を付加してマップマーク情報を形成し、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。なお、Webページ情報を用いる場合においても、当該Webページ情報から、場所に関する詳細情報、例えば、施設の特徴、取り扱う商品やサービスについての情報などを抽出し、これをマップマーク情報に付加することもできる。
【0103】
また、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている情報の内、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報については、当該チェックイン/チェックアウト情報(緯度、経度情報)をキー情報として施設DB17を参照する。そして、場所解析部15は、対応する(該当する)施設の位置情報、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報を抽出し、これに更新日を付加してマップマーク情報を形成し、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。
【0104】
このように、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に収集した情報に基づいて、施設DB17を参照し、図5を用いて説明した情報を有するマップマーク情報を形成して、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。なお、更新日は、当該マップマーク情報を生成したり、変更したりした実際の日付が用いられる。当該日付は、図2には図示しなかったが、サーバ装置1が備える時計回路が提供する。当該時計回路は、少なくとも、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供するものである。
【0105】
また、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された場所に関する情報に対応する施設情報が、施設DB17に存在しない場合には、適切にマップマーク情報を形成することはできない。そこで、この実施の形態においては、場所解析部15は、マップマーク情報の形成に先立って、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された情報に含まれる場所に関する情報等に対応する施設情報が施設DB17に存在するか否かを確認する。そして、存在しない場合には、場所解析部15は、当該場所に関する情報等を施設情報クロール部16に提供し、目的とする施設情報を収集するように依頼する。
【0106】
施設情報クロール部16は、場所解析部15から場所に関する情報等の提供を受けたときには、当該情報に基づいて、ネットワーク2上のWebページ等を参照し、当該場所に関する情報等により特定される施設の施設情報を収集する。そして、施設情報クロール部16は、収集した施設情報を施設DB17に格納する。このようにして、施設DB17の情報が整えられる。
【0107】
ランキング付与部19は、上述もしたように、仮想的な参加者毎に、マップマーク情報を形成するために個人情報を提供した他の参加者に対してランキング(順位)を付与する。ランキングの付与は、上述もしたように、後述する人格別マップマーク提供部11Bが仮想的な参加者を通じて行う質問への解答率や、質問者からの回答者への評価(回答に対する評価)に基づいて行うことができる。
【0108】
このため、後述する人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人別マップマークDB18において、他の参加者毎(友人毎)に、質問に対する回答数や質問者からの回答者に対する評価を点数化して管理する。具体的には、図5において、他の参加者(友人)毎の「質問に対する回答数」、「回答に対する評価」が示すように、他の参加者毎に、質問に対する回答数や回答に対する評価を把握することができる。これを用いて、他の参加者毎にランキングを付与することができる。
【0109】
また、ランキング付与部19は、人格別友人別マップマークDB18に蓄積(登録)されたマップマーク情報の数や登録されたマップマーク情報の鮮度(新しさ)に応じてランキングを付与することもできる。ここで、マップマーク情報の数は、図5を用いて説明したように、人格別友人別にマップマーク情報が蓄積される人格別友人別マップマークDB18の蓄積情報に基づいて、人格別友人別にマップマーク情報の数を把握できる。また、人格別友人別マップマークDB18の蓄積情報の更新日基づいて、各マップマーク情報の鮮度を把握することができる。
【0110】
そして、人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人(情報)収集部11Aと協働して図1に示した情報収集提供部11の機能を実現するものである。上述したように、人格別友人(情報)収集部11Aは、予め設定した人格を有する仮想的な参加者を各SNSに参加させて、当該仮想的な参加者を通じて他の参加者の個人情報を収集する機能を実現した。これに対して、人格別マップマーク提供部11Bは、各SNSに参加させた予め設定した人格を有する仮想的な参加者を通じて、他の参加者からの情報の提供要求を受け付けて、当該提供要求に応じた情報を要求元に提供する。
【0111】
この場合、情報の提供要求は、場所に関する情報の迅速な提供を要求するものであったり、ある程度の時間がかかっても、他の参加者に質問して、その回答の提供を要求するものであったりする。そして、受け付けた情報の提供要求が、例えば、「これから昼食に出ます。新橋駅周辺で、うまいそば屋を教えて下さい。」というような、場所に関する情報の迅速な提供を要求するものであったとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者に応じた人格別友人別マップマークDB18から要求に合致するマップマーク情報を読み出し、これを当該仮想的な参加者を通じて要求元に返信する。すなわち、新橋周辺のうまいそば屋に関するマップマーク情報を要求元に提供する。
【0112】
また、受け付けた情報の提供要求が、例えば、「来週、台湾に出張します。台北市内で、夕食時に安心して行ける、美味しいお店を教えて下さい。」というような、ある程度の時間がかかっても、他の参加者に質問して、その回答の提供を要求するものであったとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者を通じて、他の参加者に同じ質問をして、得られた回答を質問者(情報の提供要求元の他の参加者)に送信する。この場合に質問をする他の参加者は、情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者に対して個人情報を提供して友人関係を成立させた他の参加者であって、当該情報の提供要求元以外の参加者である。人格別マップマーク提供部11Bは、当該質問をする他の参加者を人格別友人(情報)収集部11Aが収集し、人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積されている個人情報に基づいて特定することができる。
【0113】
このように、人格別マップマーク提供部11Bは、各SNSに参加させるようにした仮想的な参加者を通じて、他の参加者からの情報の提供要求を受け付けることができる。そして、人格別マップマーク提供部11Bは、受け付けた情報の提供要求に応じて、当該他の参加者に対して、マップマーク情報を提供したり、別の他の参加者に質問をしてその回答を提供したりすることができる。
【0114】
[サーバ装置1の処理の詳細]
次に、図1〜図5を用いて説明した構成を有するこの実施の形態のサーバ装置1において行われる主要処理について、図6〜図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0115】
[仮想的な参加者のSNSへの参加処理]
まず、人格別友人(情報)収集部11Aによって行われる予め設定した人格を有する仮想的な参加者を所定のSNSに参加させるための処理(SNS参加処理)について説明する。図6は、当該SNS参加処理を説明するためのフローチャートである。この図6に示す処理は、予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者毎であって、仮想的な参加者を参加させるものとして予め決められた所定の1以上のSNS毎に行われる。
【0116】
この実施の形態において、制御部120は、図示しないが、制御部120に接続されたキー操作部や外部端子を通じて、新たな人格情報を受け付けると、これをキャラクタDB112に記録する。同様に、制御部120は、制御部120に接続されたキー操作部や外部端子を通じて、当該新たな人格情報に対応するシナリオ情報を受け付けると、これをシナリオDB113に記録する。このように、キャラクタDB112に新たな人格情報が設定され、シナリオDB113に当該新たな人格情報に対応するシナリオ情報が設定されると、制御部120は、人格別友人(情報)収集部11Aに対して当該SNS参加処理の実行を指示する。
【0117】
人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて、図6に示す処理を実行する。人格別友人(情報)収集部11Aは、まず、キャラクタDB112に新たに設定された人格情報に基づいて、当該新たな人格を有する仮想的な参加者を、予め決められたSNSに参加させる処理を行う(ステップS101)。このステップS101の処理では、仮想的な参加者を参加させるSNSが、既参加者の紹介(招待)が必要なものである場合には、既参加者から紹介(招待)を受けることになる。また、ステップS101の処理では、仮想的な参加者を参加させるSNSが、既参加者の紹介(招待)の必要のないものである場合には、仮想的な参加者についての必要な個人情報を開示して、参加登録を行う。これにより、当該仮想的な参加者には、参加したSNSのSNS−IDが付与される。
【0118】
この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、SNSに参加させるようにした仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者の属性情報や友人条件などの個人情報を公開(開示)するなどして、個人情報を開示してくれる他の参加者を募集する(ステップS102)。すなわち、ステップS102の処理は、仮想的な参加者が自己に関する必要な情報を開示して、友人関係を成立させる他の参加者を募集する処理である。このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて、予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者を、所定の1以上のSNSのそれぞれに対して、一般の参加者と変わることなく同様の態様で参加させることができる。
【0119】
[個人情報(友人条件情報)の収集処理]
次に、図6に示した処理により所定の1以上のSNSに参加させるようにした仮想的な参加者を通じて、友人関係を成立させ、個人情報(個人属性情報)を収集する処理(個人情報収集処理)について説明する。図7は、当該個人情報収集処理を説明するためのフローチャートである。図7に示す処理は、制御部120の制御に応じて、人格別友人(情報)収集部11Aが、所定のタイミング毎に実行する処理である。
【0120】
この図7に示す処理は、図6に示した処理により、各SNSに参加させた予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者毎であって、仮想的な参加者を参加させるようにした所定の1以上のSNS毎に行われる。そして、図7に示す処理において人格別友人(情報)収集部11Aは、キャラクタDB112とシナリオDB113の情報を用い、SNSに参加させた仮想的な参加者が他の参加者と会話を行うようにして、当該他の参加者から個人情報の提供を受けるようにしている。
【0121】
すなわち、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120から個人情報収集処理の実行が指示されると、図7に示す処理を実行する。人格別友人(情報)収集部11Aは、まず、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、友人の募集に対する他の参加者からの応答(アクセス)を受け付ける(ステップS201)。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、他の参加者からの応答を受け付けたか否かを判別する(ステップS202)。
【0122】
ステップS202の判別処理において、他の参加者からの応答を受け付けていないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、この図7に示す処理を終了し、この図7に示した処理の次の実行タイミングを待つ。また、ステップS202の判別処理において、他の参加者からの応答を受け付けたと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、応答してきた他の参加者に対して、友人条件に関する質問を行なう(ステップS203)。このステップS203においては、他の参加者からの応答に含まれる当該他の参加者の属性情報などからは不明な友人条件に関する情報を得るための質問等が行われる。
【0123】
そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS203で行った質問に対する応答を受け付け(ステップS204)、応答してきた他の参加者が、当該仮想的な参加者が有する友人条件に合致する者か否かを判別する(ステップS205)。ステップS205の判別処理において、応答してきた他の参加者が、当該友人条件に合致する者であると判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS206の処理に進む。
【0124】
この場合、当該仮想的な参加者と応答してきた他の参加者との間に友人関係が成立する。そこで、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該他の参加者から提供を受けたい情報のそれぞれを例えば順次に要求して、相手先(他の参加者)から送信されてくる情報を受信し、これを人格別友人別個人属性情報ファイル12に保存する処理を行う(ステップS206)。そして、この図7に示す処理を終了し、当該図7に示した処理の次の実行タイミングを待つ。
【0125】
また、ステップS205の判別処理において、応答してきた他の参加者が、当該友人条件に合致する者ではないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、友人にはなれないことを通知し(ステップS207)、この図7に示す処理を終了する。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、この図7に示した処理の次の実行タイミングを待つことになる。この場合、当該仮想的な参加者と応答してきた他の参加者との間に友人関係が成立することはない。
【0126】
このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて図7に示す処理を実行する。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、所定の1以上のSNSのそれぞれに参加させた1以上の仮想的な参加者のそれぞれを通じて、予め決められた友人条件に合致する他の参加者との間に友人関係を成立させる。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、友人関係を成立させた他の参加者から目的とする個人情報を収集し、これを人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積する。人格別友人別個人属性情報ファイル12には、友人関係を成立させた他の参加者の個人情報が図4を用いた態様で蓄積される。
【0127】
[個人情報(友人条件情報)の随時収集処理]
次に、図7を用いて説明したように、仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から、その後に追加、変更された個人情報を収集する処理(個人情報随時収集処理)について説明する。図8は、当該個人情報随時収集処理を説明するためのフローチャートである。図8に示す処理もまた、図7に示した処理と同様に、制御部120の制御に応じて、人格別友人(情報)収集部11Aが、所定のタイミング毎に実行する処理である。
【0128】
また、図8に示す処理は、SNSに参加させた予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者毎に行われる。この図8に示す処理においても、人格別友人(情報)収集部11Aは、キャラクタDB112とシナリオDB113の情報を用い、仮想的な参加者が自己と友人関係にある他の参加者との間で会話を行うようにして、他の参加者から新たな個人情報を収集する。
【0129】
人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120から個人情報随時収集処理の実行が指示されると、図8に示す処理を実行する。人格別友人(情報)収集部11Aは、所定の仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者に対し、当該所定の仮想的な参加者を通じて、個人情報(個人属性情報)に追加、変更がないかどうかを問い合わせる(ステップS301)。当該所定の仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報に基づいて知ることができる。当該ステップS301では、新たにフォローするようになったブログ等の有無、新たなブックマーク情報の有無、新たな携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報の有無、口コミサイトへの投稿ニックネームの変化の有無等を問い合わせる。
【0130】
そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、問い合わせ先の他の参加者からの応答を受け付け(ステップS302)、受け付けた応答は新たな個人情報(追加、変更された個人情報)があることを示すものであるか否かを判別する(ステップS303)。ステップS303の判別処理において、受け付けた応答は新たな個人情報があることを示すものであると判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該他の参加者に対して当該新たな個人情報の提供を要求する(ステップS304)。この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該要求に応じて当該他の参加者から提供される新たな個人情報を受信し、これを用いて人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を更新する(ステップS305)。
【0131】
そして、ステップS305の処理の後と、ステップS303の判別処理において受け付けた応答は新たな個人情報があることを示すものではないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS306の処理に進む。この場合、人格別友人(情報)収集部11Aは、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報に基づいて、所定の仮想の参加者と友人関係にある全ての他の参加者から新たな個人情報の収集を行うようにしたか否かを判別する(ステップS306)。
【0132】
ステップS306の判別処理において、友人関係にある全ての他の参加者から新たな個人情報の収集を行っていないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS301からの処理を繰り返し、友人関係にある次の他の参加者について、新たな個人情報の収集を行うようにする。また、ステップS306の判別処理において、友人関係にある全ての他の参加者から新たな個人情報の収集を行ったと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、この図8に示した処理を終了し、当該図8に示した処理の次の実行タイミングを待つことになる。
【0133】
このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて適宜のタイミングで図8に示す処理を実行する。これにより、人格別友人(情報)収集部11Aは、所定の1以上のSNSのそれぞれに参加させた1以上の仮想的な参加者のそれぞれ毎に、友人関係を成立させた他の参加者から、適宜のタイミングで新たな個人情報(追加、変更された個人情報)を適切に収集することができる。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、収集した新たな個人情報に基づいて、人格別友人別個人属性情報ファイル12に既に蓄積されている個人情報(友人条件情報)を適切に更新し、人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を適切に維持できる。なお、図4を用いて説明したように、人格別友人別個人属性情報ファイル12には、登録/更新日が設けられており、これにより、各個人情報は、いつ登録/更新されたかが分かるようになっている。
【0134】
[過去ログ等の収集処理]
次に、図7、図8を用いて説明した主に人格別友人(情報)収集部11Aの機能によって人格別友人別個人属性情報ファイル12に収集された個人情報(個人属性情報)を用いて、場所に関する情報を収集する処理(場所情報収集処理)について説明する。図9は、当該場所情報収集処理を説明するためのフローチャートである。図9に示す処理は、制御部120の制御に応じて、所定のタイミング毎に、人格別過去ログ等収集部13と場所解析部15と施設情報クロール部16とが協働して実行する処理である。この図9に示す処理もまた、SNSに参加させた予め設定された人格を有する仮想的な参加者毎に行われる。
【0135】
人格別過去ログ等収集部13、場所解析部15、施設情報クロール部16は、制御部120から場所情報収集処理の実行が指示されると、図9に示す処理を実行する。そして、場所に関する情報を収集するために、人格別過去ログ等収集部13は、友人関係にある他の参加者の人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積されている個人情報からSNS−ID等の所定の情報を読み出し、これを用いて友人関係にある当該他の参加者の過去ログ等の情報を収集する(ステップS401)。なお、このステップS401においては、人格別友人別個人属性情報ファイル12の各個人情報の登録/更新日を確認して、未だに情報の収集に用いていない個人情報を用いるようにすることができる。また、過去ログについては、例えば、HDD130のデータベースやファイルやテーブル等の所定の記憶装置に前回の情報収集日を示す情報を更新しておき、前回の情報収集日以降に蓄積された過去ログだけを収集対象とすることもできる。これにより、同じ過去ログ等を重複して収集することがないようにできる。
【0136】
そして、人格別過去ログ等収集部13は、収集した過去ログ等の情報について形態素解析等の分析を行い、場所に関する情報を含む過去ログ等を抽出して、これを人格別、友人別に人格別友人別過去ログ等ファイル14に保存(蓄積)する(ステップS402)。なお、ブックマーク情報を用いて取得したWebページ情報や携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度情報)は、過去ログ等と区別可能な態様で、そのまま人格別友人別過去ログ等ファイル14に保存(蓄積)される。
【0137】
この後、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された過去ログ等に含まれる場所に関する情報に基づいて施設DB17の情報を参照し、必要な情報が施設DB17に蓄積されているかを確認する(ステップS403)。もちろん、ステップS403においては、蓄積されたWebページに含まれる場所に関する情報や携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度情報)に対応する情報が、施設DB17に蓄積されているかも同様に確認する。
【0138】
そして、場所解析部15は、ステップS403の確認結果に基づき、必要な情報が施設DB17に蓄積されているか否かを判別する(ステップS404)。このステップS404の判別処理において、場所解析部15は、必要な情報が施設DB17に蓄積されていないと判別したときには、収集すべき施設情報に対応する場所に関する情報を施設情報クロール部16に提供して、必要な施設情報の収集を依頼し、施設情報クロール部16が施設DB17の蓄積情報を整備する(ステップS405)。
【0139】
ステップS405の処理の後と、ステップS404の判別処理において、必要な情報は施設DB17に蓄積されていると判別したときには、制御部120は、ステップS406の判別処理を行う。すなわち、制御部120は、人格別友人別個人属性情報ファイル12に個人情報が蓄積されている当該仮想的な参加者と友人関係にある全ての他の参加者について、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し終えたか否かを判別する(ステップS406)。
【0140】
ステップS406において、当該仮想的な参加者と友人関係にある全ての他の参加者について、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し終えていないと判別したとする。この場合、制御部120は、人格別過去ログ等収集部13と場所解析部15と施設情報クロール部16と制御し、ステップS401からの処理を繰り返し、次の他の参加者(友人)についての場所に関する情報の収集処理を行う。また、ステップS406において、個人情報が蓄積されている全ての他の参加者について、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し終えたと判別したとする。この場合には、制御部120は、人格別過去ログ等収集部13と場所解析部15と施設情報クロール部16と制御し、図9に示す処理を終了させる。
【0141】
このように、制御部120は、人格別過去ログ等収集部13を機能させ、人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積された他の参加者の個人情報に基づいて、他の参加者に関連する場所に関する情報を含む過去ログ等を収集する。そして、収集された過去ログ等は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積される。また、制御部120は、場所解析部15と施設情報クロール部16と制御し、施設DB17の蓄積情報を整備する。これにより、人格別友人別マップマークDB18を整備するための準備が整えられる。
【0142】
[マップマークDB更新処理]
次に、図9を用いて説明した場所情報収集処理により、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積した情報を用いてマップマーク情報を形成し、これに応じて人格別友人別マップマークDB18を更新する処理(マップマークDB更新処理)について説明する。図10は、当該マップマークDB更新処理を説明するためのフローチャートである。図10に示す処理は、制御部120の制御に応じて、所定のタイミング毎に、場所解析部15が実行する処理である。
【0143】
場所解析部15は、制御部120からマップマークDB更新処理の実行が指示されると、図10に示す処理を実行する。場所解析部15は、まず、人格別友人別過去ログ等ファイル14から人格別友人別に蓄積されている過去ログ等の情報を読み出す(ステップS501)。次に、場所解析手段15は、読み出した過去ログ等に含まれる場所に関する情報(施設の位置や名称)を抽出し、これに基づいて施設DB17の情報を参照して、マップマーク情報を形成する(ステップS502)。なお、蓄積されているWebページについては、上述もしたように、その内容が分析されて場所に関する情報が抽出され、この抽出された場所に関する情報が施設DB17の参照キーとして用いられる。また、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度情報)は、これがそのまま施設DB17の参照キーとして用いられる。
【0144】
そして、マップマーク情報は、図5を用いて説明したように、人格別友人別に、位置(緯度、経度)、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報、更新日からなるものである。なお、施設の詳細情報や施設の評価情報は、施設DB17に蓄積されていたものだけでなく、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている過去ログ等から抽出したものも用いられる。また、更新日は、サーバ装置1が備える時計回路から取得した現在年月日が用いられる。
【0145】
そして、場所解析部15は、ステップS502において形成したマップマーク情報に基づいて、人格別友人別マップマークDB18を更新する(ステップS503)。そして、制御部120は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された情報を全て処理し終えたか否かを判別する(ステップS504)。ステップS504の判別処理において、まだ終了していないと判別したときには、制御部120は場所解析部15を制御して、ステップS501からの処理を繰り返し、新たなログ等の情報に基づくマップマークDB18の更新処理を続行する。また、ステップS504の判別処理において、終了したと判別したときには、制御部120は場所解析部15を制御して、図10に示す処理を終了する。
【0146】
このように、制御部120は、場所解析部15を制御し、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された過去ログ等に含まれる場所に関する情報に基づいて、人格別友人別マップマークDB18を適切に更新することができる。
【0147】
[マップマーク情報等の提供処理]
次に、図6〜図10を用いて説明した処理を通じて、人格別友人別マップマークDB18に蓄積されるマップマーク情報等の提供処理について説明する。図11は、当該マップマーク情報の提供処理を説明するためのフローチャートである。図11に示す処理は、制御部120の制御に応じて、人格別マップマーク提供部11Bが常時実行している処理である。
【0148】
人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人(情報)収集部11Aが各SNSに参加させた予め設定された人格を有する仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者からのアクセスを受け付ける(ステップS601)。すなわち、人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人(情報)収集部11Aと同様に、キャラクタDB112とシナリオDB113の情報を用いて、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて他の参加者からのアクセスを受ける。
【0149】
そして、人格別マップマーク提供部11Bは、他の参加者からのアクセスを受け付けたか否かを判別し(ステップS602)、受け付けていないと判別したときには、ステップS601からの処理を繰り返して、他の参加者からのアクセス待ちとなる。ステップS602の判別処理において、他の参加者からのアクセスを受け付けたと判別したときには、人格別マップマーク提供部11Bは、アクセスしてきた他の参加者からの情報の提供要求を受け付ける(ステップS603)。具体的にステップS603において、人格別マップマーク提供部11Bは、アクセスを受け付けた仮想的な参加者を通じて、アクセスしてきた他の参加者と会話を行うようにして、TPO等の条件を含む情報の提供要求を受け付ける。
【0150】
この実施の形態において、ステップS603で受け付ける情報の提供要求は、少なくとも次のものがある。(1)昼時に昼食を食べに行くお店の情報の提供を要求するような、応答に迅速性が要求されるもの。(2)例えば、これから行く出張先に関する情報を、知っている人に質問して回答を要求するような、応答にあまり迅速性が要求されないもの。の2種類がある。
【0151】
そして、(1)として示した応答に迅速性が要求される提供要求については、人格別友人別マップマークDB18に蓄積されているマップマーク情報を用いることにより対応可能である。また、(2)として示した応答にあまり迅速性が要求されない情報の提供要求の場合には、友人関係にある他の参加者に質問して、その回答を用いることで対応できる。そこで、人格別マップマーク提供部11Bは、ステップS603で受け付けた情報の提供要求を分析し、マップマーク情報の提供で対応可能なものか、友人への質問を行う必要のあるものかを判別する(ステップS604)。
【0152】
ステップS604の判別処理において、ステップS603で受け付けた情報の提供要求は、マップマーク情報の提供で対応可能なものであると判別したとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該提供要求を受け付けた仮想的な参加者の人格に対応付けて人格別友人別マップマークDB18に蓄積されているマップマーク情報からTPO等の条件に応じたマップマーク情報を抽出する(ステップS605)。そして、人格別マップマーク提供部11Bは、抽出したマップマーク情報を要求元に提供する(ステップS606)。
【0153】
なお、ステップS606においては、人格別マップマーク提供部11Bは、地図DB111の情報をも用い、抽出されたマップマーク情報に対応する施設の位置を地図上に示すようにして要求元に提供するなどのことができる。この場合、地図上で目的とする施設が選択された場合に、その位置の施設の詳細情報や評価情報を表示するなどといった対応を取ることもできる。また、図5を用いて説明したように、マップマーク情報には、仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者(友人)毎にランキングが付与されている。このため、ランキングが上位のマップマーク情報を優先して提供することもできる。また、ランキングの基準もいくつかあるので、どの基準に基づくランキングを用いるかを、要求元の他の参加者が選択できるようにしてもよい。そして、ステップS606の処理の後には、ステップS601からの処理が繰り返される。
【0154】
また、ステップS604の判別処理において、ステップS603で受け付けた情報の提供要求は、友人への質問を行う必要のあるものであると判別したとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該提供要求を受け付けた仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、質問を行い、その回答を得るようにする(ステップS607)。すなわち、人格別マップマーク提供部11Bは、当該提供要求を受け付けた仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者を参加させている各SNSにおいて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に質問を行い、その回答を受け付ける。
【0155】
そして、人格別マップマーク提供部11Bは、発した質問に対する回答が得られたか否かを判別する(ステップS608)。ステップS608の判別処理において、回答はないと判別したときには、ステップS608の判別処理を繰り返すようにし、質問に対する回答を待つ。ステップS608の判別処理において、質問に対する回答を受け付けたと判別したときには、当該回答を質問元すなわち、情報の提供要求元に送信する(ステップS609)。そして、ステップS609の処理の後には、ステップS601からの処理が繰り返される。
【0156】
なお、仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者(友人)毎に付与されているランキングの高い他の参加者を質問の相手先とすることもできるし、要求元からの条件に合致した他の参加者のみに質問を行うこともできる。また、なお、ステップS608を繰り返す回答の待ち時間として所定時間を設定しておき、当該所定時間中に提供される回答については、順次に要求元に提供するように構成することができる。また、当該所定時間内に質問に対する回答が得られなかた場合には、例えば「回答はありませんでした。」などのメッセージを要求元に送信することもできる。
【0157】
また、情報の提供要求元から、例えば、「今度、札幌市に出張するので、札幌市在住か、札幌市出身の人に、夕食をとるのにお奨めのお店を紹介して欲しい。」と言うような要求があったとする。この場合、当該要求を受け付けた仮想的な参加者(ボット)は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を参照し、自己と友人関係にある他の参加者の中から、札幌市在住か、札幌市出身の人を見つけ出し、その人に質問をする。そして、当該仮想的な参加者は、質問に対する回答を得て、その回答を要求元に提供することもできる。すなわち、仮想的な参加者は、情報の提供要求元の要求内容に応じて、質問を行うべき他の参加者を照会して特定し、その特定した質問先の他の参加者と、情報の提供要求元の他の参加者との間で行われる質疑応答を仲介することもできる。
【0158】
このように、人格別マップマーク提供部11Bは、制御部120の制御に応じて、仮想的な参加者を通じて、友人関係にある他の参加者からの情報の提供要求を受け付け、当該提供要求に応じた情報を提供することができる。そして、この実施の形態のサーバ装置1は、仮想的な参加者と友人関係を形成した他の参加者から収集するようにした場所に関する情報に基づいて、仮想的な参加者毎にマップマーク情報を形成して蓄積している。このため、仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者が集めるようにした場所に関する情報に応じたマップマーク情報を提供することができるので、始めからある程度絞りこんだマップマーク情報を要求元に提供することができる。
【0159】
[実施の形態の効果]
上述したように、サーバ装置1は、予め設定した人格の仮想的な参加者を1以上のSNSに参加させ、当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から場所に関する情報を収集するようにして、人格別友人別マップマークDB18を形成する。したがって、場所に関する情報の収集対象を、各SNSにおいて仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に絞り込むことができる。これにより、目的とする情報を希釈化されることがないように収集して蓄積することができる。具体的には、場所に関する情報を希釈化されること無く収集して、単なる人気のある場所が分かるだけでなく、ユーザ(他の参加者)が目的とする情報を得ることができるようにするマップマーク情報を形成し、これを提供することができる。
【0160】
すなわち、ユーザから収集されて蓄積される情報の希釈化は、少なくとも情報を提供するユーザの属性情報等のユーザに関する情報を十分に考慮した情報収集が行われないために発生する。しかし、この実施の形態のサーバ装置1は、必ず、予め決められる友人条件に合致して仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から必要な情報を収集する構成を有するので、収集する情報の希釈化が防止できるのである。
【0161】
また、各SNSはそれぞれに特徴を有する。例えば、学生が多いSNS、ビジネスマンの多いSNS、主婦の多いSNS、音楽好きの参加者多いSNSなどさまざまである。このため、サーバ装置1の運営者は、各SNSの特徴をも考慮して、仮想的な参加者を参加させるSNSを選択することにより、目的とする情報の収集を容易に行うことができる。
【0162】
また、マップマーク情報の提供に際しては、友人関係にある仮想的な参加者(仮想的な参加者の属性情報(人格)と、要求に含まれるTPO等の条件に応じて提供すべきマップマーク情報の抽出にいわゆるフィルターをかけるようにすることができる。すなわち、要求元に対して提供するマップマーク情報についても、適切に絞り込むことができる。
【0163】
また、予め設定された人格を有する仮想的な参加者が、複数のSNSに参加して場所に関する情報を収集することができる。このため、SNSの他の参加者は、複数の他のSNSに参加することなく、目的とする情報を、自己が参加していない他のSNSの参加者から得ることもできる。
【0164】
また、マップマーク情報に注目すれば、外出先、出張先、旅行先などで飲食や買い物などをする際に参考となる情報を共有が実現できる。また、家族、恋人、友人など種々の人との間で場所に紐付けられた情報であるマップマーク情報を供給することができる。また、出かける際の前準備として、お奨めの場所に関する情報を参照することができる。このように、マップマーク情報は、種々の場面において利用でき、種々の人と共有できるものである。
【0165】
また、この実施の形態のサーバ装置1は、マップマーク情報の提供だけでなく、仮想的な参加者を通じて、他の参加者に質問を行って、その回答を得ることもできるし、当該回答を他の参加者に提供することもできる。また、この実施の形態のサーバ装置1は、仮想的な参加者が、自己と友人関係にある複数の他の参加者との間における質疑応答を仲介することもできる。この場合、2者以上の他の参加者間における質疑応答の仲介をすることも可能である。
【0166】
[変形例]
なお、上述した実施の形態においては、サーバ装置1が地図DB11、キャラクタDB112、シナリオDB113を備えるものとして説明したが、これに限るものではない。地図DB11、キャラクタDB112、シナリオDB113は、ネットワーク2上の他のサーバ装置に用意されているものを、サーバ装置1が利用する態様とすることもできる。
【0167】
また、上述した実施の形態においては、SNSの他の参加者が、友人関係にある仮想的な参加者に対して情報の提供を要求する場合に、TPO等の条件を付加できることを説明した。しかし、付加できる条件はTPOに関するものだけではない。例えば、「豚骨ラーメン好きの人がお奨めのラーメン屋を知りたい。」とか、「30才代前半の女性がお奨めする飲食店を知りたい」といった、情報の提供元をより限定する条件を付加することも可能である。
【0168】
また、上述した実施の形態においては、サーバ装置1の人格別過去ログ等収集部13が、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、人格別過去ログ等収集部13が、SNS−ID等によって特定される過去ログやWebページを全て収集し、収集した情報から場所解析部15が場所に関する情報を抽出する構成とすることもできる。
【0169】
また、サーバ装置1の人格別過去ログ等収集部13が、提供を受けた過去ログやWebページから場所に関する情報を抽出し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積することもできる。この場合には、過去ログやWebページ自体を収集するのではなく、これらから抽出した場所に関する情報だけを収集して蓄積することができる。したがって、場所解析部15の付加を軽減することができる。
【0170】
また、サーバ装置1は、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、いわゆるオフ会への参加を呼びかけてオフ会を開催することもできる。この場合には、上述した人格別友人(情報)収集部11Aが機能して、他の参加者と会話を行うようにし、オフ会を開催することになる。この場合、仮想的な参加者としてオフ会に参加する者は、サーバ装置の1の運営者等から選任すればよい。これにより、友人関係にある他の参加者から直接に意見等の情報を収集することができる。もちろん、サーバ装置1の人格別友人別個人属性情報ファイル12には、友人関係にある他の参加者の個人情報が蓄積されているので、当該個人情報に従って、オフ会に召集する他の参加者を選別することもできる。
【0171】
また、サーバ装置1は、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、アンケートを実施し、その回答を得ることもできる。この場合においても、サーバ装置1は、人格別友人別個人属性情報ファイル12に保持する他の参加者の個人情報に従って、アンケートを行う相手先を選別することができる。この場合にも、上述した人格別友人(情報)収集部11Aが機能して、他の参加者と会話を行うようにし、アンケートを実施し、その回答を得ることができる。
【0172】
このように、サーバ装置1は、個人情報を収集したり、形成したマップマーク情報を提供したりするだけではない。上述した個人情報以外の種々の情報を収集し、これをまとめて目的とする情報を得るようにしたり、他の参加者に対して、アンケートや広告宣伝を提供したりすることができる。すなわち、仮想的な参加者を通じて、他の参加者から種々の情報を収集したり、他の参加者に対して種々の情報を提供したりすることができる。そして、上述もしたように、他の参加者は、SNSの参加者の内、仮想的な参加者と友人関係を成立させたものであるので、情報の収集範囲や情報提供範囲を適切にコントロールすることが可能となる。
【0173】
また、上述した実施の形態においては、複数の仮想的な参加者を、複数のSNSのそれぞれに参加させる場合を例にして説明したが、これに限るものではない。サーバ装置1は、人格別友人(情報)収集部11Aや人格別マップマーク提供部11Bの機能を用い、例えば、複数の人格を有する1人の仮想的な参加者(多重人格の仮想的な参加者)を1以上のSNSに参加させる。そして、サーバ装置1の人格別友人(情報)収集部11Aや人格別マップマーク提供部11Bは、当該仮想的な参加者を通じて他の参加者からどのような人と友人になりたいかを尋ね、当該他の参加者からの要求に応じた友人になりたい人の人格(キャラクタ)を特定する。
【0174】
そして、サーバ装置1の人格別友人(情報)収集部11Aや人格別マップマーク提供部11Bは、SNSに参加させた仮想的な参加者を特定した人格を有する仮想的な参加者として振舞う(会話を行う)ように制御することができる。このようにすれば、1以上のSNSに異なる人格を有する複数の仮想的な参加者を参加させる必要が無いので、仮想的な参加者の管理を簡単にすることができる。
【0175】
また、上述した実施の形態においては、サーバ装置1は、SNSに参加し、仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、マップマーク情報等を提供するものとして説明した。しかし、これに限るものではない。例えば、サーバ装置1に対して個人情報を開示していわゆる会員登録を行うことにより、所定の仮想的な参加者との間で友人関係を成立させるようにする。これにより、SNSに参加していないユーザであるが、サーバ装置1に会員登録したユーザから情報収集したり、また、当該ユーザに対して情報提供したりすることもできる。
【0176】
[その他]
なお、図2において二重線のブロックで示した6つの処理部の機能は、制御部120において実行されるソフトウェア(プログラム)によって、制御部120の機能として実現することもできる。すなわち、人格別友人(情報)収集部11A、人格別マップマーク提供部11B、人格別過去ログ等収集部13、場所解析部15、施設情報クロール部16、ランキング付与部19の機能は、制御部120の機能として実現することもできる。
【0177】
また、図6〜図11に示したフローチャートに応じた処理は、この発明の方法に対応するものである。また、図6〜図11に示したフローチャートに応じた処理を実行するプログラムが、この発明のプログラムに対応する。したがって、図6〜図11に示した処理を実行するプログラムを形成し、これを種々のサーバ装置のROMやEEPROMやHDDなどの記録媒体に搭載して、当該サーバ装置において実行可能にしておくことにより、この発明のサーバ装置を容易に実現することができる。
【符号の説明】
【0178】
1…サーバ装置、11…情報収集提供手段、12A、12B、12C…人格別の個人属性情報テーブル、13…場所情報収集手段、14A、14B、14C…人格別のログ等テーブル、15…場所解析手段、16…クロール手段、17…施設データベース、18A、18B、18C…人格別友人別のマップマークデータベース、19…ランキング付与手段、2…ネットワーク
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報通信分野に属し、ネットワークを通じて各ユーザに提供すべき主に場所に関する情報を、的確に収集して蓄積し、これを提供できるようにする装置、方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上に開示された膨大な情報を効率よく利用できるようにするために種々のことが考えられている。例えば、自分のブックマークをインターネット上に公開し、不特定多数の人間と共有できるようにするソーシャルブックマークというサービスが提供されている。当該サービスにより、同一アドレスを登録している他人のブックマークや、タグと呼ばれる登録者が付ける分類用の語句により同一タグで分類されている他人のブックマークを利用することができる。当該サービスは、同じ指向のコンテンツを見つけやすくすることができる。
【0003】
また、インターネット上にはいわゆる口コミサイトと呼ばれる情報収集提供サイトも種々提供されている。口コミサイトは、商品、人物、企業、機関、店舗、サービス等、種々の物事に関する利用者の意見(口コミ情報)を収集し、これを他の利用者に提供するインターネット上のサイトである。口コミサイトに投稿される個々の意見は投稿者の主観そのものであるが、同じ対象について多くの意見が蓄積されることによって、客観性を生み、信頼度が増す。そして、目的とする商品を購入したり、目的にあった店舗を探したりする場合など、目的とする物事に関する情報を事前に得るために、目的にあった口コミサイトの情報を閲覧することがよく行われている。
【0004】
また、後に記す特許文献1には、利用者が過去に同じ場所で検索した結果に関する情報(履歴情報)を記憶し、その履歴情報を利用して、再度同じ検索を行う場合に、お奨め情報として提示する発明が開示されている。また、特許文献1には、多くの利用者から多くの履歴情報を収集して、これをネットワーク上のサーバに蓄積し、複数の利用者で共有できるようにすることによって、利用者のそれぞれに利用価値の高いお奨め情報を提供できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−269129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したソーシャルブックマークの場合、ブックマークを公開する者が多くなると、同じWebページをブックマークした人の数も多くなる。この場合、蓄積されたブックマークの情報は、ブックマークされる頻度の高いWebページ(人気のあるWebページ)を把握するといった場合には有用であるが、同じ指向のコンテンツを見つけやすくするという本来の用途には不向きな情報になってしまう。
【0007】
また、上述した特許文献1に記載の技術の場合にも、利用者が増えれば増えるほど、人気店についての履歴情報が増え、いわゆるマニアなどと呼ばれる一部の人に人気のある店などについての情報を適切に収集できなくなる可能性がある。
【0008】
以上のことに鑑み、この発明は、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の情報収集サーバは、
ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を参加させ、この参加者を通じて、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を収集し、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積することを特徴とする。
【0010】
この請求項1に記載の発明の情報収集サーバによれば、まず、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者をSNSに参加させる。次に、当該仮想的な参加者を通じて、情報の提供元(友人)になるための条件として予め決められた条件(友人条件)に合致した他の参加者からの個人情報を収集する。そして、収集した個人情報を、予め設定した属性情報、すなわち、SNSに参加させた仮想的な参加者に対応付けて蓄積する。
【0011】
これにより、SNSという閉じたネットワーク内において、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を通じて、予め決められた条件に合致することにより、情報の提供元として認められた他の参加者から個人情報を収集することができる。そして、収集した情報は、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者に対応付けて蓄積することができる。このように、収集する情報の提供元を予め決められた条件(友人条件)によって絞り込むことができるので、収集して蓄積する情報は、希釈化されることが無い。このため、蓄積した情報は、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供するための情報として用いることができる。
【0012】
なお、SNSは、実社会での人間関係を模してインターネット上に形成されたオンラインコミュニティを意味する。すなわち、SNSは、参加者が互いに自分の趣味、好み、友人などの個人情報を公開しあうことにより、自己の素性を明確にし、幅広いコミュニケーションを取り合うことを目的としたコミュニティ型のWebサイトである。また、SNSは、紹介者により紹介されたり、自己の個人情報を公開したりするなど、所定の参加条件を満たした参加者のみに対して参加(利用)が認められる、閉じた(クローズした)ネットワークを通じて行われるサービスであるともいえる。
【0013】
このように、SNSは、コミュニティ型のWebサイトであり、個人情報の公開性を有し、閉じたネットワークを形成するといった特徴を持っている。そして、SNSには、株式会社ミクシィが運営する「mixi(登録商標)」や、Facebook,Incが運営する「Facebook(登録商標)」など、大小さまざまなものが存在し、広く利用されている。また、米国のTwitter,Incが運営する「Twitter(登録商標)」も広義のSNSとされている。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態のサーバ装置1の概要を説明するための図である。
【図2】実施の形態のサーバ装置1の構成例を説明するためのブロック図である。
【図3】キャラクタDB112に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【図4】人格別友人別個人属性情報ファイル12に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【図5】人格別友人別マップマークDB18に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【図6】仮想的な参加者のSNSへの参加処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】仮想的な参加者を通じて、個人情報を収集して、友人関係を成立させる処理について説明するためのフローチャートである。
【図8】仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から、後に追加、変更された個人情報を収集する処理について説明するためのフローチャートである。
【図9】人格別友人別個人属性情報ファイル12に収集された個人情報を用いて、場所に関する情報を収集する処理について説明するためのフローチャートである。
【図10】人格別友人別マップマークDB18を更新する処理について説明するためのフローチャートである。
【図11】マップマーク情報等の提供処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図を参照しながらこの発明の装置、方法、プログラムの一実施の形態について説明する。
【0017】
[サーバ装置1の概要]
図1は、この実施の形態のサーバ装置1の概要を説明するための図である。図1において、サーバ装置1は、この発明の装置、方法、プログラムの一実施の形態が適用されて構成されたものである。また、図1において、ネットワーク2は、主にインターネットを意味する。インターネットは、全世界規模で構築されている、インターネット・プロトコルによるネットワークを相互接続して構築されたネットワークである。そして、ネットワーク2内に示されたSNS−A、SNS−Bは、インターネット上に数多く形成されている種々のSNSの内の一部を示している。
【0018】
なお、ネットワーク2は、インターネットへの接続経路を提供する公衆交換電話網(PSTN(Public Switched Telephone Network))、デジタル回線網(ISDN(Integrated Services Digital Network))、光通信網などをも含む。また、ネットワーク2は、携帯電話網や、wifiなどと呼ばれる無線LAN(Local Area Network)、wimaxなどと呼ばれる高速無線通信規格に準じた無線通信網などをも含む。
【0019】
この実施の形態のサーバ装置1は、ネットワーク2を通じて場所に関する情報を収集する。そして、サーバ装置1は、収集した情報に基づき場所に紐付けられた(関連付けられた)情報であるマップマーク情報を形成して蓄積し、これをユーザからの要求に応じて提供する。しかし、場所に関する情報を無作為に収集して、蓄積して行くと、蓄積情報の平準化、平均化が進み、蓄積情報の特徴が希釈化され、単に予算や場所を条件選択することができるだけのものになってしまう。
【0020】
例えば、いわゆる口コミサイトの場合にも、投稿する人が多くなると、同じ商品について高い評価をする人と低い評価をする人と平均的な評価をする人との数が拮抗し、結局参考にならないといったことが起り得る。また、飲食店などについての口コミサイトの場合、顧客単価平均3000円であれば星3つ、4000円であれば星4つ、5000円であれば星5つと言うように、顧客単価に応じた評価になる傾向が顕著になりつつある。
【0021】
このように、上述したソーシャルブックマークや特許文献1に記載の技術の他、口コミサイトの場合にも、収集して蓄積する情報が多くなるほど、情報の平準化、平均化が進む。このように、インターネット上に開示されている情報を効率よく利用するために用いられる従来の情報収集に関する技術の場合には、蓄積情報が多くなることによって情報の希釈化が進み、統計的な活用には有用であっても、目的とする情報を的確に得るための情報としては不向きなものとなってしまうという問題がある。
【0022】
そこで、この実施の形態のサーバ装置1は、目的とする情報を希釈化されることがないように収集して蓄積し、単に統計的な情報を提示するのではなく、ユーザに対してユーザが目的とする情報を適切に提供できるようにする。より具体的にサーバ装置1は、多数のユーザから場所に関する情報を希釈化されることがないように収集し、これに基づいてマップマーク情報を形成して蓄積する。そして、サーバ装置1は、ユーザからの要求に応じて、当該ユーザの利用に適したマップマーク情報を抽出して提供する。
【0023】
このため、サーバ装置1は、図1に示すように各機能を有する。すなわち、サーバ装置1は、個人情報の収集、蓄積と、要求された情報の提供とを行う機能を実現する部分として、情報収集提供手段11、人格別の個人属性情報テーブル(以下、人格別の個人属性情報TBと略称する。)12A、12B、12C、…を有する。また、サーバ装置1は、収集した個人情報に応じて場所に関する情報を収集して、これに基づきマップマーク情報を形成する機能を実現する部分として、場所情報収集手段13、人格別のログ等テーブル(以下、人格別のログ等TBと略称する。)14A、14B、14C、…、場所解析手段15を有する。
【0024】
さらに、サーバ装置1は、マップマーク情報の形成に用いる施設情報の収集、蓄積を行う機能を実現する部分として、クロール手段16、施設データベース17を有する。また、サーバ装置1は、形成したマップマーク情報を記憶保持する機能を実現する部分として人格別友人別のマップマークデータベース(以下、人格別友人別のマップマークDBと略称する。)18A、18B、18C、…を有する。また、サーバ装置1は、マップマーク情報を形成するために個人情報を提供した他の参加者に対してランキング(順位)を付与する機能を実現する部分としてランキング付与手段19を有する。
【0025】
以下に、サーバ装置1が備える各手段等の機能について具体的に説明する。この実施の形態のサーバ装置1は、インターネット上に形成された種々のSNSに参加し、当該SNSの他の参加者から個人情報を収集する。しかし、SNSはこれに参加する個人がコミュニケーションを取り合うことを目的として形成されるものである。したがって、SNSに参加できるのは、既参加者からの紹介(招待)のあった人や所定の個人情報を開示して参加登録を行うようにした人であり、サーバ装置1自体がSNSの参加者にはなれないのが通常である。
【0026】
しかし、近年、多くのSNSは、自サービスの利用促進などを目的として、種々の通信機器やWebページ等からの自サービスへの参加を容易にするなどのために、種々のAPI(Application Program Interface)を公開している。そこで、サーバ装置1の情報収集提供手段11は、各SNSが公開しているAPIを利用するなどして、予め設定した人格を有する仮想的な参加者を各SNSに参加させる。
【0027】
ここで、仮想的な参加者の予め設定した人格は、氏名、性別、年齢、出身地、居住地、得意分野、趣味、嗜好、職業、婚姻の有無、家族構成、勤務先等の仮想的な参加者についての設定された属性情報によって特定される。また、情報収集提供手段11が、予め設定した人格を有する仮想的な参加者を各SNSに参加させるための処理は、基本的には一般の参加者希望者がSNSに参加する場合の処理と同様である。すなわち、必要に応じて、既参加者からの紹介(招待)を受けて参加したり、属性情報等の所定の個人情報を開示して参加登録を行ったりする。
【0028】
そして、情報収集提供手段11は、当該仮想的な参加者を通じて、情報の提供元(友人)になるための条件として予め決められた条件(友人条件)に合致した他の参加者から個人情報を収集する。ここで、情報の提供元は、SNS上において当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者(当該仮想的な参加者の友人)を意味する。また、予め決められた条件は、SNS上において他の参加者が当該仮想的な参加者と友人になるために備えるべき条件として、当該仮想的な参加者側において予め設定されたいわゆる友人条件である。なお、この明細書において、「他の参加者」は、SNSにおいて仮想的な参加者以外の参加者を意味する。
【0029】
図1において、SNS−A、SNS−Bの内部に示した人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…のそれぞれが、情報収集提供手段11が形成し、SNS−A、SNS−Bに参加させた仮想的な参加者を示している。したがって、人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…等の仮想的な参加者の実体は、サーバ装置1の情報収集提供手段11である。
【0030】
また、図1において、SNS−A内のA1、A2、A3、…はSNS−Aの他の参加者(一般参加者)を、SNS−B内のB1、B2、B3、…は、SNS−Bの他の参加者(一般参加者)を示している。SNSの他の参加者は、種々の通信端末を用いてSNSに参加する。他の参加者が用いる通信端末には、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、スマートフォンなどと呼ばれる高機能携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistants)、タブレット端末あるいはパッド型端末などと呼ばれる情報端末など種々のものがある。
【0031】
そして、詳しくは後述するが、情報収集提供手段11は、予め決められたシナリオ情報にしたがって、SNSの仮想的な参加者(人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…)毎に、各SNS内の他の参加者と会話を行う機能を有している。すなわち、情報収集提供手段11が形成する仮想的な参加者(ボット)は、他の参加者に対して、質問や要求を発することができる。また、当該仮想的な参加者は、他の参加者からの質問や要求に応答することができる。これら質問や要求、これらに対する応答は、テキスト情報や音声情報等として送受される。
【0032】
情報収集提供手段11は、人格1ボット、人格2ボット、人格3ボット、…のそれぞれを通じて、これらが参加した各SNSの他の参加者と会話を行うようにして、友人条件を提示し、当該友人条件に合致する他の参加者との間に友人関係を成立させる。SNS上において友人関係が成立した者同士の間では、相互に情報の交換を行ったり、友人関係が成立した相手が当該SNSに書き込むなどして開示した情報を参照(閲覧)したりすることができる。そこで、情報収集提供手段11は、各ボット(各仮想的な参加者)を通じて、各ボットとの間で友人関係を成立させた他の参加者から目的とする個人情報を収集する。そして、情報収集提供手段11は、収集した個人情報を人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に、人格別、友人別に蓄積する。
【0033】
なお、この明細書において、「人格別」との文言は、仮想的な参加者の予め設定された人格(個人属性)別、すなわち、仮想的な参加者について予め設定された属性情報別を意味し、換言すれば、仮想的な参加者別であることを意味する。また、この明細書において、「友人別」との文言は、仮想的な参加者側において予め決められている友人条件に合致することにより、当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者別を意味する。
【0034】
そして、友人条件としては、性別、年齢(年齢の範囲を含む)、出身地、居住地、得意分野、趣味、種々の物事についての好き嫌い、食事の好み、好みのスポーツなどを用いることができる。もちろん、これらは一例であり、この他の種々の情報(事柄)を友人条件として用いることができる。そして、詳しくは後述もするが、友人条件を用いることによって、仮想的な参加者(ボット)は、自己を含み、友人条件によって関係付けられた(選別された)1以上の他の参加者からなる集まり(コミュニティ)を形成し、当該コミュニティにおいて情報を収集する。
【0035】
具体例を挙げれば、イタリア料理好きの人とだけ友人になって、イタリア料理好きの人からだけ個人情報を収集したり、鉄道マニアの人(趣味が鉄道である人)とだけ友人になって、鉄道マニアの人からだけ情報を収集したりすることができる。このように、友人条件を用いることにより、各仮想的な参加者(各ボット)は、同じ属性を有する他の参加者と友人関係を成立させることができる。換言すれば、各仮想的な参加者(ボット)には、同じ属性の他の参加者を友人として帰属させることができる。そして、情報収集提供手段11は、仮想的な参加者毎(ボット毎)に、用いる友人条件を変えることによって、仮想的な参加者毎(ボット毎)に、異なるコミュニティを形成し、コミュニティ毎に、当該コミュニティを構成する他の参加者から情報を収集する。
【0036】
なお、食事の好みと趣味とは分野が異なる。このため、情報収集提供手段11が、上述した例のように、イタリア料理好きのコミュニティを形成する仮想的な参加者Xと、鉄道マニアのコミュニティを形成する仮想的な参加者Yとを設けたとする。この場合、イタリア料理好きで鉄道マニアでもある他の参加者Sは、仮想的な参加者Xと仮想的な参加者Yとの両方と友人関係を成立させて、それらが属する両方のコミュニティに参加することができる。また、この場合、仮想的な参加者X、Yは、情報収集提供手段11が形成するものであるので、イタリア料理好きで鉄道マニアでもある他の参加者Sは、仮想的な参加者X、Yの双方に個人情報を提供しなくてもよい。当該他の参加者Sが、個人情報を例えば仮想的な参加者Xに既に提供している場合には、仮想的な参加者Yについては、仮想的な参加者Xに提供された他の参加者Sの個人情報を利用する構成とすることができる。
【0037】
なお、図1に示した例では、人格1ボットは、SNS−Aにおいては他の参加者A1、A2と、また、SNS−Bにおいては他の参加者B1と、友人関係を成立させてコミュニティを形成している。同様に、人格2ボットは、SNS−Aにおいては他の参加者A3、A6と、また、SNS−Bにおいては他の参加者B2、B3と、友人関係を成立させてコミュニティを形成している。また、人格3ボットは、SNS−Aにおいては他の参加者A4、A7と、また、SNS−Bにおいては他の参加者B4と、友人関係を成立させてコミュニティを形成している。
【0038】
このように、情報収集提供手段11は、予め設定した人格を有する仮想的な参加者(ボット)を各SNSに参加させ、当該仮想的な参加者を通じて、予め決められた友人条件に合致する他の参加者から個人情報を収集する機能を実現する。また、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…は、仮想的な参加者を用いて情報収集提供手段11が収集したSNSの他の参加者の個人情報(個人属性情報)を蓄積する機能を実現する。
【0039】
なお、情報収集提供手段11が収集するSNSの参加者の個人情報は、後述もするが当該参加者に関する種々の情報を含む。例えば、参加者の氏名、性別、年齢、趣味等の属性情報、参加者のSNS上の識別情報(SNS−ID)、参加者がツイッター(Twirrer(登録商標))を含むSNSやブログ等においてフォローしている対象のID、参加者のブログアドレス、参加者のブックマーク情報等が個人情報に含まれる。
【0040】
そして、情報収集提供手段11が収集し、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積した個人情報は、各種ID等を含む個人属性情報であり、直接に場所についての情報は含まない。このため、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積した個人情報だけでは、マップマーク情報(場所に紐付けられた情報)を形成することはできない。そこで、場所情報収集手段13は、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積された個人情報に基づいて、インターネット上の種々のサーバ装置等から場所に関する情報を収集する。このように、情報収集提供手段11によって収集された個人情報に基づいて、場所に関連する情報を収集することは、結果として、仮想的な参加者(ボット)に個人情報を提供した各SNSの他の参加者から場所に関する情報を収集しているのと同じである。
【0041】
そして、場所情報収集手段13は、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…に蓄積された個人情報の内、上述したSNSの参加者のSNS−ID、フォローしている対象のID、ブログアドレス、ブックマーク情報等を用いて情報を収集する。ここでは、まず、SNS−IDを用いて情報を収集する場合の例について説明する。所定のSNSの他の参加者と友人関係(ソーシャルなネットワーク)が結べたということは、当該他の参加者から当該他の参加者が当該SNS上に書き込むなどして開示した情報の利用が認められたことを意味する。
【0042】
そこで、場所情報収集手段13は、当該他の参加者が参加しているSNSが提供しているAPIを利用するなどして、当該SNSにアクセスし、当該他の参加者から提供を受けたSNS−IDによって特定される当該他の参加者の過去ログ(タイムライン)の提供を受ける。しかし、提供を受けるSNSの過去ログは、種々の情報を含み膨大な情報量となってしまう。そこで、この実施の形態の場所情報収集手段13は、提供を受けた過去ログの内容を、例えば形態素解析などの種々の手法を用いて解析し、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出して、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。
【0043】
例えば、「○○へ行ってきます。」、「○○へ行ってきました。」などの記載があれば、「○○」という場所についてのことが記載されていると判別できる。また、「○○のケーキは最高。」、「○○のサービスはイマイチ。」などの記載があれば、「○○」というお店(場所)に関することが記載されていると判別できる。このように、提供を受けた過去ログの内容を解析(分析)し、場所に関する情報(場所や店舗や会社などの名称、住所、その場所等の評価を示す情報など)が記載された過去ログだけを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。
【0044】
なお、フォローしている対象のID、ブログアドレスを用いる場合にも同様に、場所情報収集手段13は、当該IDやアドレスによって特定されるサーバ装置から、当該IDやアドレスによって特定される過去ログの提供を受ける。そして、提供を受けた過去ログの内容を、例えば形態素解析などの種々の手法を用いて解析し、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出して、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。また、ブックマーク情報を用いる場合には、場所情報収集手段13は、当該ブックマーク情報により特定されるWebページにアクセスし、当該Webページ自体をダウンロードして、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。
【0045】
このように、場所情報収集手段13は、収集された個人情報に基づいて収集可能な情報であって、場所に関する情報を含む過去ログやブックマークされたWebページなどを収集し、これを人格別のログ等TB14A、14B、14C、…に蓄積する。人格別のログ等TB14A、14B、14C、…は、上述のように、場所情報収集手段13が収集した場所に関する情報含む過去ログ等を、仮想的な参加者の人格別、友人別に蓄積する。
【0046】
そして、場所解析手段15は、人格別のログ等TB14A、14B、14C、…の蓄積情報に含まれる場所に関する情報に基づいて、後述する施設データベース17の情報を参照し、位置(緯度、経度)、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報等からなるマップマーク情報を形成する。そして、場所解析手段15は、形成した当該マップマーク情報を人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積する。
【0047】
施設データベース17は、種々の施設についての名称、位置、住所、詳細情報、評価情報等の種々の情報を記憶保持する。ここで、「施設」と言う文言は、人々が社会生活を営む際に利用する構造物、建築物やその他の設備を意味する。したがって、店舗、会社、病院、学校、公共機関、公園、競技場、キャンプ場、ゴルフ場など、人々の利用に供される構造物、建築物、その他の種々の設備が含まれる。
【0048】
そして、施設データベース17の情報を整備するために、常時、クロール手段16が施設に関する情報のクローリングを行っている。具体的にクロール手段は、インターネット上に開示されている種々のWebページや口コミサイトの情報等から種々の施設に関する情報を収集し、この収集した情報を施設データベース17に蓄積していく。また、クロール手段16は、収集したWebページ等に含まれる単語やリンクの解析を通じて、各施設の重要度の順位付けなども行うことができる。これにより、場所解析手段15が参照すべき情報が事前に施設データベース17に蓄積される。
【0049】
そして、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…は、上述したように、場所解析手段15により形成されるマップマーク情報を、人格別、友人別に蓄積する。人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積されるマップマーク情報により、場所に関する種々の情報を把握することができる。例えば、仮想的な参加者別(人格別)であって、仮想的な参加者に個人情報を提供した他の参加者別(友人別)に、人気のある場所、お奨めの場所、逆に、人気のない場所、お奨めしない場所などを把握することができる。
【0050】
また、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者毎に、マップマーク情報を形成するために個人情報を提供した他の参加者(友人)に対してランキング(順位)を付与する。例えば、図1に示した例に従えば、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者である人格1ボットに対して個人情報を提供した他の参加者A1、A2、B1に対してランキングを付与する。同様に、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者である人格2ボットに対して個人情報を提供した他の参加者A3、A6、B2、B3に対してランキングを付与する。また、ランキング付与手段19は、仮想的な参加者である人格3ボットに対して個人情報を提供した他の参加者A4、A7、B4に対してランキングを付与する。
【0051】
ランキング付与の基準は様々なものが考えられる。上述したように、情報収集提供手段11は、各仮想的な参加者を通じて他の参加者と会話を行う会話機能を有する。このため、情報収集提供手段11は、仮想的な参加者を通じて他の参加者から受け付けた質問を、当該仮想的な参加者を通じて当該質問者以外の他の参加者に行うことができる。このようにして行われる種々の質問に対する回答率に応じて、他の参加者に対してランキングを付与することができる。
【0052】
また、質問者から回答者への評価(回答に対する評価)に応じてランキングを付与することもできる。すなわち、情報収集提供手段11は、質問を行ってその解答を得た場合には、質問者に対して当該回答を提供する。この場合に、質問者から回答者への評価(回答に対する評価)を示す情報を、サーバ装置1の情報収集提供手段11が仮想的な参加者を通じて収集する。これにより、回答者に対する個別評価を行い、これに応じて質問に対して回答を行った他の参加者に対してランキングを付与することができる。
【0053】
また、ランキング付与手段19は、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積(登録)されたマップマーク情報の数や登録されたマップマーク情報の鮮度(新しさ)に応じてランキングを付与することもできる。この実施の形態において、個人情報を提供した他の参加者に対してランキング付与手段19により付与されるランキング情報は、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…において、他の参加者別(友人別)に管理される。
【0054】
そして、この実施の形態のサーバ装置1の情報収集提供手段11は、自己が形成する人格1ボット、人格2ボット、人格3ボットのそれぞれを通じて、各SNS内の他の参加者と会話を行うようにして、他の参加者から情報の提供要求を受け付けることができる。当該提供要求は、例えば、「お昼に行ける、新橋駅近辺の、おいしいラーメン屋さんを教えて下さい。」などというように、いわゆるT(Time(時間))、P(Place(場所))、O(Occasion(場合))についての情報等を含むものである。
【0055】
この場合、情報収集提供手段11は、上述したように、当該サーバ装置1において形成され、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…に蓄積されるマップマーク情報から要求に応じたマップマーク情報を抽出する。そして、情報収集提供手段11は、当該抽出したマップマーク情報を、情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者(ボット)を通じて要求元の他の参加者に提供する。このように、サーバ装置1の情報収集提供手段11は、仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者に対してマップマーク情報を提供する機能も実現する。
【0056】
この場合、マップマーク情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者が、複数のSNSに参加していれば、各SNSの参加者から収集した個人情報に基づいて形成されたマップマーク情報を提供することができる。すなわち、同一の人格を有する仮想的な参加者を複数のSNSに参加させ、当該仮想的な参加者を通じて複数のSNSのそれぞれの他の参加者から個人情報を収集し、これに基づいてマップマーク情報を形成し、これを提供することができる。
【0057】
したがって、仮想的な参加者(ボット)と友人関係を成立させた他の参加者は、自己が参加していないSNSにおいて収集された情報に基づいて形成されたマップマーク情報の提供をも受けることができる。すなわち、他の参加者は、複数のSNSに参加することなく、仮想的な参加者を通じて、複数のSNSにおいて収集された情報の提供を受けることができる。
【0058】
なお、図1に示した例の場合には、説明を簡単にするため、サーバ装置1の情報収集提供手段11が形成する仮想的な参加者は、人格1ボット、人格2ボット、人格3ボットの3つしか示していない。しかし、これに限るものではない。仮想的な参加者は、人格の異なる複数の参加者を形成して用いることができる。したがって、人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…、人格別のログ等TB14A、14B、14C、…、人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…は、人格の異なる仮想的な参加者(ボット)の数に応じて設けられる。
【0059】
このように、この実施の形態のサーバ装置1は、SNSに参加させる仮想的な参加者を通じて情報の収集を行うことにより、情報の提供元を絞り込み、収集する情報が希釈化されることがないようにして情報を収集する。そして、サーバ装置1は、収集した情報に応じてマップマーク情報を形成して蓄積する。また、この実施の形態のサーバ装置1は、仮想的な参加者を通じてマップマーク情報等の提供要求を受け付ける。そして、サーバ装置1は、少なくとも仮想的な参加者に基づいて提供すべきマップマーク情報を絞り込み、さらに要求に応じたマップマーク情報を抽出して、これを要求元に提供する。
【0060】
また、この実施の形態のサーバ装置1は、マップマーク情報の提供だけでなく、詳しくは後述するが、仮想的な参加者を通じて受け付ける要求に応じて、他の参加者に質問を行って回答を得るようにし、その回答を提供することもできる。このような機能を有するこの実施の形態のサーバ装置1のより具体的な構成例について以下に説明する。
【0061】
[サーバ装置1の構成例]
次に、この実施の形態のサーバ装置1の構成例について説明する。図2は、この実施の形態のサーバ装置1の構成例を説明するためのブロック図である。図2に示すように、サーバ装置1は、ネットワーク2への接続端子101、通信I/F102を備える。また、サーバ装置1は、地図データベース(以下、地図DBと略称する。)111、キャラクタデータベース(以下、キャラクタDBと略称する。)112、シナリオデータベース(以下、シナリオDBと略称する。)113を備える。
【0062】
そして、サーバ装置1は、図1に示した各手段、テーブル(TB)やデータベース(DB)の機能を実現する処理部や記憶部を備える。図2において、図1に示した手段、テーブル(TB)やデータベース(DB)を実現する処理部や記憶部には、図1に示した手段、テーブル(TB)やデータベース(DB)に付した参照符号と同様の参照符号を付し、その対応関係を明確にする。
【0063】
サーバ装置1は、図1に示した情報収集提供手段11を実現する部分として、人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bを備える。また、サーバ装置1は、図1に示した人格別の個人属性情報TB12A、12B、12C、…の機能を実現する部分として人格別友人別個人属性情報ファイル12を備える。また、サーバ装置1は、図1に示した場所情報収集手段13を実現する部分として人格別過去ログ等収集部13を備え、図1に示した人格別のログ等TB14A、14B、14C、…の機能を実現する部分として人格別友人別過去ログ等ファイル14を備える。
【0064】
また、サーバ装置1は、図1に示した場所解析手段15を実現する部分として場所解析部15を備える。また、サーバ装置1は、図1に示したクロール手段16を実現する部分として施設情報クロール部16を備え、図1に示した施設データベース17の機能を実現する部分として施設データベース(以下、施設DBと略称する。)17を備える。そして、サーバ装置1は、図1に示した人格別友人別のマップマークDB18A、18B、18C、…の機能を実現する部分として、人格別友人別マップマークDB18を備える。さらに、サーバ装置1は、図1に示したランキング付与手段19を実現する部分としてランキング付与部19を備える。
【0065】
人格別友人別個人属性情報ファイル12、人格別友人別過去ログ等ファイル14、施設DB17、人格別友人別マップマークDB18のそれぞれは、大容量記録媒体を有する記録媒体ドライブ装置の構成を有する。大容量記録媒体としては、例えば、ハードディスク、光磁気ディスク、記憶容量の大きな半導体メモリなどが用いられる。また、サーバ装置1は、制御部120とハードディスクドライブ(以下、HDDと略称する。)130とを備える。
【0066】
[制御部120、HDD130、DB111、112、113の説明]
制御部120は、サーバ装置1の各部を制御するものであり、図2に示すように、CPU121、ROM122、RAM123、EEPROM124が、CPUバス125を通じて接続されて構成されたコンピュータ装置である。そして、当該コンピュータ装置においては、CPU121が機能し、ROM122に記憶されているBIOSなどのいわゆるファームウェアや後述するHDD130のハードディスクに記憶されているアプリケーションソフトウェアを読み出して実行する。そして、CPU121は、各部への制御信号を形成し、これを関係する各部に供給し、また、各部からのデータを受信してこれを処理する。
【0067】
HDD130は、記録媒体としてハードディスクを備え、制御部120の制御に応じて、当該ハードディスクに対して、書き込み/読み出しを行う。HDD130のハードディスクは、例えば、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等を記憶保持する。
【0068】
接続端子101は、ネットワーク2との接続端部を形成するものである。この接続端子101に対して、ネットワーク2からの通信線路が接続される。通信I/F102は、ネットワーク2を通じて送信されてくる自機宛の種々の情報を受信し、これを自機において処理可能な形式の情報に変換して制御部120に供給する。また、通信I/F102は、制御部120を通じて供給される送信用の種々の情報を、ネットワーク2に送出する形式の信号に変換して、これをネットワーク2に送出する。
【0069】
地図DB111は、この実施の形態においては、詳細な地図情報を記憶保持するものである。当該地図情報は、山、川、街、道路、鉄道路線、各種店舗、病院、医院、学校、警察署、消防署、神社仏閣、行政界などの種々のランドマーク、施設、行政区域などの位置や大きさなどを正確に表すことができるものである。そして、地図DB111は、地図を描画するための例えばベクトルデータやラスタデータ等の地図データ(地図用の描画データ)を緯度・経度情報に対応付けて記憶保持する。また、地図DB111は、地図上に表示する注記データについても、緯度・経度情報に対応付けて記憶保持する。
【0070】
キャラクタDB112は、図1に示した情報収集提供手段11を実現する人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bとが、1以上のSNSに対して参加させる仮想的な参加者(ボット)の人格(キャラクタ)に関する情報を記憶保持する。図3は、キャラクタDB112に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。
【0071】
図3に示すように、キャラクタDB112には、人格1、人格2、人格3で示される仮想的な参加者のキャラクタの種別毎に、参加SNS(参加させるSNSを特定する情報)、属性情報(プロフィール)、友人条件が予め登録される。属性情報は、氏名、性別、年齢、出身地、居住地、得意分野、趣味等の情報である。しかし、図3に示した属性情報は一例であり、上述もしたように、嗜好、職業、婚姻の有無、家族構成、勤務先等、種々の情報を属性情報に加えることができる。
【0072】
また、友人条件は、仮想的な参加者(ボット)が、友人関係を成立させる他の参加者についての条件情報である。具体的には、上述もしたように、性別、年齢(年齢の範囲を含む)、出身地、居住地、得意分野、趣味、種々の事物についての好き嫌い、食事の好み、好みのスポーツなどの種々の情報を友人条件として用いることができる。しかし、図3に示した例では、説明を簡単にするため、性別と年齢と食事の好みの3つの情報を友人条件とした場合の例を示している。
【0073】
すなわち、図3に示した例の場合、人格1の仮想的な参加者(人格1ボット)の友人条件は、性別が女性で、年齢が20歳代で、食事の好みがイタリアン(イタリア料理)である友人(SNSの他の参加者)を集めてコミュニティを形成するためのものである。また、人格2の仮想的な参加者(人格2ボット)の友人条件は、性別が男性で、年齢が50歳代で、食事の好みが和食である友人(SNSの他の参加者)を集めてコミュニティを形成するためのものである。また、人格3の仮想的な参加者(人格3ボット)の友人条件は、性別が女性で、年齢が30歳代で、食事の好みがフレンチ(フランス料理)である友人(SNSの他の参加者)を集めてコミュニティを形成するためのものである。
【0074】
このように、仮想的な参加者毎に予め決められる(設定される)友人条件によって、仮想的な参加者を中心にしてどのようなコミュニティを形成するかを決めることができる。換言すれば、友人条件によって、形成するコミュニティの性格(特性)を定めることができる。したがって、友人条件の設定の仕方により、種々のコミュニティを形成するボットを形成することができる。
【0075】
例えば、サッカー好きの人を集めて、サッカーについての精度の高い情報を収集できるようにしたサッカーボットや、目的とする場所付近で昼食をとる人を集めて、目的とする場所付近の昼食に関する情報を収集できるようにした昼飯ボットなどを形成することができる。また、特定のブランドやメーカーのファンの人を集めて、当該ブランドやメーカーについての情報を収集できるようにしたブランドボットや、お祭りや花火大会といったイベント好きの人を集めて、イベントに関する種々の情報を収集できるようにしたイベントボットを形成することができる。これらはあくまでも一例であり、友人条件をどのように設定するかによって、種々の性格を持った仮想的な参加者(ボット)を形成することができる。
【0076】
そして、人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bとは、協働して、図3に示したように人格(キャラクタ)が予め設定された仮想的な参加者を、目的とする1以上のSNSに参加させる。この場合、図3に示した予め設定された人格(キャラクタ)を示す情報(仮想的な参加者の属性情報)を参加するSNS上に公開(開示)して、仮想的な参加者は当該SNSにおける識別情報(SNS−ID)を取得し、当該SNSに参加する。そして、当該仮想的な参加者は、参加したSNSの他の参加者に対して、キャラクタDB112に格納されている自己の友人条件を提示して、当該友人条件に合致する他の参加者と友人関係を成立させる。そして、人格別友人(情報)収集部11Aと人格別マップマーク提供部11Bとは、仮想的な参加者を通じて、友人関係を成立させた他の参加者から情報を収集し、また、友人関係を成立させた他の参加者に対して情報を提供する。
【0077】
シナリオDB113は、キャラクタDB112に人格(キャラクタ)に関する情報が設定され、1以上のSNSに参加する仮想的な参加者のそれぞれが、参加したSNSの他の参加者との間で会話を行うためのシナリオ情報を記憶保持する。当該会話は、仮想的な参加者が、他の参加者から情報を収集したり、他の参加者に対して情報を提供したりするために行うものである。そして、シナリオDB113に記憶保持されるシナリオ情報は、仮想的な参加者のそれぞれの特徴に応じ、いわゆる「オウム返し」の会話ではなく、より自然な会話を行うことができるように考慮されたものである。
【0078】
例えば、仮想的な参加者が発した質問に対して、他の参加者が返してくる複数の応答の内容を想定し、その複数の応答の内容のそれぞれ毎に、仮想的な参加者が答えるべき内容を決めておくというようにして、自然な会話が成立するようにしている。また、仮想的な参加者毎にシナリオ情報が用意され、設定された人格に応じた会話を行うことができるようにされる。なお、いわゆる「オウム返し」の会話ではなく、より自然な会話を行うための技術は、この出願の発明者が先に発明し、出願した特開2005−148724号公報、特開2005−149480号公報、特開2005−149481号公報に開示されている。
【0079】
そして、シナリオDB113に用意されるシナリオ情報と、上述したキャラクタDB112の友人条件とにしたがって、仮想的な参加者は、自己が参加したSNSの他の参加者と会話を行うことにより、友人条件に合致した他の参加者を絞り込むことができる。例えば、友人条件を提示して、友人を募集し、応答してきた他の参加者の属性情報を参照して、友人条件に合致するか否かを判別し、不明な点は質問を行って、その回答を得ることにより、真に友人条件に合致するか否かを判別することができる。
【0080】
[各処理部、ファイル12、14、DB17、18の説明]
図2において、施設情報クロール部16は、制御部120、通信I/F102、接続端子101を通じて、ネットワーク2に接続する。そして、施設情報クロール部16は、Webページのリンクを辿ったり、所定の口コミサイトにアクセスしたりするなど、所定の方法にしたがって、ネットワーク2上に開示されている種々の施設に関する情報を収集する。そして、施設情報クロール部16は、収集した施設に関する情報を、施設DB17に蓄積する。
【0081】
施設DB17は、施設情報クロール部16によって収集された情報であって、種々の施設の名称、位置(緯度、経度)、住所、当該施設の種類(ジャンル)や特徴、当該施設の評価情報など、種々の施設に関する様々な情報を記憶保持する。このように、施設情報クロール部16と施設DB17とにより、マップマーク情報を形成するための基本情報となる施設DB17の情報が整備される。
【0082】
また、図2において、人格別友人(情報)収集部11Aは、仮想的な参加者別に、上述した友人条件に合致した友人を集め、その友人から個人情報を収集する機能を実現する。具体的に、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120、通信I/F102、接続端子101を通じて、ネットワーク2にアクセスし、予め設定した人格(キャラクタ)の仮想的な参加者(ボット)を指示されたSNSに参加させる。この場合、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120を通じて参照するキャラクタDB112、シナリオDB113の情報を用いる。また、個人情報を希釈化されること無く、かつ、効率よく収集するために、通常、キャラクタDB112には、複数の人格が設定され、また、複数のSNSが参加先として指示される。このため、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該複数の人格のそれぞれに対応する複数の仮想的な参加者を、指示された複数のSNSのそれぞれに参加させる。
【0083】
なお、上述もしたようにSNSの中には既参加者の紹介(招待)が無ければ、新たに参加することができないものもある。このため、仮想的な参加者を新たに参加させるSNSが、既参加者の紹介(招待)を必要とするものである場合には、紹介(招待)してくれる既参加者を探し、その既参加者の紹介(招待)をサーバ装置1が形成する仮想的な参加者が受けるようにすればよい。また、サーバ装置1の運営者(関係者)が、既参加者の紹介(招待)を受けてまず参加し、当該SNSに参加した当該運営者(関係者)が、サーバ装置1が形成する仮想的な参加者を紹介(招待)するようにしてもよい。このように、サーバ装置1が形成する仮想的な参加者の場合であっても、SNSに参加する場合の手続は、一般の参加者の場合と異なるものではない。
【0084】
この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120を通じて参照するキャラクタDB112、シナリオDB113の情報を用い、SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、当該SNSの他の参加者との間で会話を行うようにする。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、SNSに参加させた仮想的な参加者と他の参加者との会話を通じて、上述したように予め決められた友人条件に合致する他の参加者と友人関係を成立させる。この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、仮想的な参加者を通じて、友人関係を成立させた他の参加者から個人情報を収集し、収集した個人情報を人格別友人別個人属性情報ファイル12に格納する。
【0085】
図4は、人格別友人別個人属性情報ファイル12に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。図4に示すように、人格別友人別個人属性情報ファイル12は、仮想的な参加者(ボット)が収集した他の参加者の個人情報(個人属性情報)を、人格別、友人別に記憶保持する。
【0086】
そして、図1に示した例の場合、仮想的な参加者である人格1ボットは、SNS−Aにおいては、他の参加者(一般参加者)A1、A2から個人情報を収集することができる。この場合、図4に示すように、例えば、SNS−Aの他の参加者A1から収集した個人情報は、当該他の参加者A1を識別するための情報(図4では「A1」と記載。)と当該他の参加者A1が参加しているSNSを特定する情報(図4では「SNS−A」と記載。)を有する。
【0087】
さらに、当該個人情報は、図4に示すように、他の参加者A1の氏名、性別、年齢、出身地、居住地(現住所)、得意分野、趣味、嗜好、職業、婚姻の有無、家族構成、勤務先等からなる属性情報、他の参加者A1のSNS−Aにおける識別情報であるSNS−IDを有する。また、当該個人情報は、他の参加者A1がフォローしているツイッターやブログ等のID、他の参加者A1のブログアドレス、他の参加者A1のブックマーク情報(他の参加者A1がブックマークしたWebページのURL(Uniform Resource Locator))を有する。また、当該個人情報は、携帯プローブ情報のチェックイン/チェックアウト情報、他の参加者A1の口コミサイトへの投稿ニックネーム、その他の情報を有する。
【0088】
なお、他の参加者の中には、属性情報とSNS−ID以外の個人情報を有していない人もいると考えられる。このため、少なくとも、属性情報とSNS−IDとは必須の開示情報とし、その他の情報については、存在する場合において任意に開示してもらうようにしてもよい。また、図4に示した個人情報は一例であり、図4において示した情報以外の種々の情報を収集することもできる。例えば、購読している新聞や雑誌の名称、参加している団体(趣味のクラブ等)の名称、よく行く店や施設などについての情報の開示を要求して収集することもできる。また、個人情報の内の属性情報も、図4に示したものに限るものではなく、その他の属性情報を収集することもできる。
【0089】
また、他の参加者の個人情報は、一度収集すれば終わりではない。フォローするツイッターやブログ等や自己のブログアドレス、あるいは、ブックマークなどが変わることはよく起ることである。また、携帯プローブ情報は、携帯電話端末等の携帯端末を所持するユーザの移動に伴って変化する。口コミサイトの投稿ニックネームもまた、変わったり、投稿を行わなくなったために削除されたりする。
【0090】
このため、人格別友人(情報)収集部11Aは、SNS上において定期的に、仮想的な参加者を通じて、個人情報の提供を受けた他の参加者と会話を行うようにして、個人情報の開示を受けるようにし、個人情報の更新(追加、変更、削除)を行う。人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120を通じて、図4を用いて説明した人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を参照することにより、個人情報を開示した他の参加者を特定(把握)することができる。なお、人格別友人(情報)収集部11Aは、上述したように、制御部120を通じて参照するキャラクタDB112、シナリオDB113の情報を用いて、個人情報を開示した他の参加者と会話を行うようにして、追加されたり変更されたりした個人情報の収集を行う。
【0091】
このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、定期的に、変化した個人情報の収集も行うようにし、人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を適切に更新する。このため、図4に示したように、人格別友人別個人属性情報ファイル12の各個人情報を構成する情報のそれぞれには、登録/更新日欄が設けられており、登録/更新日が更新時において適宜更新される。
【0092】
そして、人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積された個人情報(個人属性情報)に基づいて、人格別過去ログ等収集部13が、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積する。場所に関する情報を含む過去ログ等の収集に用いられる情報は、個人情報の内のSNS−ID、フォローしているツイッターやブログ等のID、ブログアドレス、ブックマーク情報、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報、口コミサイトの投稿ニックネーム等である。
【0093】
この場合、人格別過去ログ等収集部13は、制御部120、通信I/F102、接続端子101を通じて、ネットワーク2に接続する。そして、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報であるSNS−ID、フォローしているツイッターやブログ等のID、ブログアドレスよって特定される情報の格納場所から、当該IDやアドレスによって特定される過去ログの提供を受ける。そして、提供を受けた過去ログの内容を解析して、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別、友人別に蓄積する。
【0094】
また、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報であるブックマーク情報に応じたWebページにアクセスして、当該Webページを人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別友人別に蓄積する。また、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報である携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報を、これを提供した者が行った場所を示す情報として、人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別友人別に蓄積する。
【0095】
また、人格別過去ログ等収集部13は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報である投稿ニックネーム(口コミサイトを識別する情報と投稿ニックネーム)によって特定される情報の格納場所から、投稿ニックネームによって特定される過去ログの提供を受ける。そして、人格別過去ログ等収集部13は、当該口コミサイトから提供を受けた過去ログの内容を解析して、場所に関する情報を含む過去ログだけを抽出し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に人格別友人別に蓄積する。なお、人格別友人別過去ログファイル14には、場所に関する情報を含む種々の過去ログ、Webページの情報、また、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度)等が、区別可能な態様で蓄積される。
【0096】
そして、場所解析部13は、上述のように人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された情報に基づいて施設DB17を参照し、人格別友人別マップマーク情報を形成して、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。図5は、人格別友人別マップマークDB18に記憶保持されるデータの例について説明するための図である。図5に示すように、人格別友人別マップマークDB18は、仮想的な参加者(ボット)の人格別であって、当該仮想的な参加者に個人情報を開示した他の参加者別(友人別)にマップマーク情報を記憶保持する。
【0097】
マップマーク情報は、図5に示すように、当該他の参加者(友人)が実際に行ったり、興味を持ったりしている施設(場所)の位置(緯度、経度)、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価等及び更新日の各情報からなる。ここで、施設の位置(緯度、経度)は、当該施設の所在地を示す緯度、経度であり、施設の名称は、当該施設に付けられている名称である。また、施設の詳細情報は、当該施設が、どのような施設であるかを示す種々の情報からなる。施設の詳細情報は、例えば、施設の特徴を示す情報や当該施設が提供する商品やサービスに関する情報、当該施設が提供する商品やサービスの値段(価格)、当該施設の営業時間、利用可能時間等の種々の情報を含む。
【0098】
また、施設の評価等は、施設の良し悪しなどを示す情報であり、この実施の形態においては、「○(良い(Very good))」、「△(普通(good))」、「×(悪い(bad))」などの情報である。なお、施設の評価等については、「味は良いが、店は狭く、昼時は20分〜30分待ち。」などのように、数十文字〜100文字程度のコメント情報を持つこともできる。当該コメント情報は、過去ログから抽出して付加したり、施設DB17に蓄積されている情報から抽出して付加したりすることができる。また、更新日は、当該情報が追加あるいは変更された日付を示し、これにより各マップマーク情報の鮮度(新しさ)を把握することができる。
【0099】
上述したように、人格別友人別過去ログ等ファイル14は、場所に関する情報を含む種々の過去ログ、Webページ情報、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報等を蓄積する。場所に関する情報を含む種々の過去ログは、地名や店名などの場所に関する名称や住所などの情報を含む。また、Webページ情報も場所の名称や住所を含む場合がある。また、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報は、当該情報を提供した他の参加者(友人)が出入りした場所を示す情報そのものである。また、上述したように、施設DB17に蓄積される施設情報は、種々の施設についての名称、位置、住所、詳細情報、評価情報等の情報を含む。
【0100】
そこで、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている情報の内、種々の過去ログについては、これを解析し、場所に関する情報として、場所に関する名称(施設の名称)、住所、評価を抽出する。場所解析部15は、抽出した場所に関する名称、住所をキー情報として施設DB17を参照し、対応する(該当する)施設の位置情報、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報を抽出する。この後、場所解析部15は、施設DB17から抽出した施設情報に、人格別友人別過去ログ等ファイル14の過去ログから抽出した評価情報や更新日を付加して、マップマーク情報を形成し、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。
【0101】
また、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている情報の内、Webページ情報については、その内容を種々の手法を用いて解析する。そして、例えば、当該Webページ情報が、お店、会社、観光地といった基本的に場所に関するものであれば、それらの名称、住所といった情報を抽出する。また、当該Webページ情報が、商品等の案内や場所以外の種々の情報を提供するものである場合には、当該Webページ情報に含まれる地名や店名などの場所に関する名称、住所などの場所に関する情報を抽出する。
【0102】
そして、場所解析部15は、抽出した名称や住所などの場所に関する情報をキー情報として施設DB17を参照し、対応する(該当する)施設の位置情報、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報を抽出する。そして、場所解析部15は、施設DB17から抽出した施設情報に更新日を付加してマップマーク情報を形成し、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。なお、Webページ情報を用いる場合においても、当該Webページ情報から、場所に関する詳細情報、例えば、施設の特徴、取り扱う商品やサービスについての情報などを抽出し、これをマップマーク情報に付加することもできる。
【0103】
また、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている情報の内、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報については、当該チェックイン/チェックアウト情報(緯度、経度情報)をキー情報として施設DB17を参照する。そして、場所解析部15は、対応する(該当する)施設の位置情報、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報を抽出し、これに更新日を付加してマップマーク情報を形成し、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。
【0104】
このように、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に収集した情報に基づいて、施設DB17を参照し、図5を用いて説明した情報を有するマップマーク情報を形成して、これを人格別友人別マップマークDB18に格納する。なお、更新日は、当該マップマーク情報を生成したり、変更したりした実際の日付が用いられる。当該日付は、図2には図示しなかったが、サーバ装置1が備える時計回路が提供する。当該時計回路は、少なくとも、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供するものである。
【0105】
また、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された場所に関する情報に対応する施設情報が、施設DB17に存在しない場合には、適切にマップマーク情報を形成することはできない。そこで、この実施の形態においては、場所解析部15は、マップマーク情報の形成に先立って、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された情報に含まれる場所に関する情報等に対応する施設情報が施設DB17に存在するか否かを確認する。そして、存在しない場合には、場所解析部15は、当該場所に関する情報等を施設情報クロール部16に提供し、目的とする施設情報を収集するように依頼する。
【0106】
施設情報クロール部16は、場所解析部15から場所に関する情報等の提供を受けたときには、当該情報に基づいて、ネットワーク2上のWebページ等を参照し、当該場所に関する情報等により特定される施設の施設情報を収集する。そして、施設情報クロール部16は、収集した施設情報を施設DB17に格納する。このようにして、施設DB17の情報が整えられる。
【0107】
ランキング付与部19は、上述もしたように、仮想的な参加者毎に、マップマーク情報を形成するために個人情報を提供した他の参加者に対してランキング(順位)を付与する。ランキングの付与は、上述もしたように、後述する人格別マップマーク提供部11Bが仮想的な参加者を通じて行う質問への解答率や、質問者からの回答者への評価(回答に対する評価)に基づいて行うことができる。
【0108】
このため、後述する人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人別マップマークDB18において、他の参加者毎(友人毎)に、質問に対する回答数や質問者からの回答者に対する評価を点数化して管理する。具体的には、図5において、他の参加者(友人)毎の「質問に対する回答数」、「回答に対する評価」が示すように、他の参加者毎に、質問に対する回答数や回答に対する評価を把握することができる。これを用いて、他の参加者毎にランキングを付与することができる。
【0109】
また、ランキング付与部19は、人格別友人別マップマークDB18に蓄積(登録)されたマップマーク情報の数や登録されたマップマーク情報の鮮度(新しさ)に応じてランキングを付与することもできる。ここで、マップマーク情報の数は、図5を用いて説明したように、人格別友人別にマップマーク情報が蓄積される人格別友人別マップマークDB18の蓄積情報に基づいて、人格別友人別にマップマーク情報の数を把握できる。また、人格別友人別マップマークDB18の蓄積情報の更新日基づいて、各マップマーク情報の鮮度を把握することができる。
【0110】
そして、人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人(情報)収集部11Aと協働して図1に示した情報収集提供部11の機能を実現するものである。上述したように、人格別友人(情報)収集部11Aは、予め設定した人格を有する仮想的な参加者を各SNSに参加させて、当該仮想的な参加者を通じて他の参加者の個人情報を収集する機能を実現した。これに対して、人格別マップマーク提供部11Bは、各SNSに参加させた予め設定した人格を有する仮想的な参加者を通じて、他の参加者からの情報の提供要求を受け付けて、当該提供要求に応じた情報を要求元に提供する。
【0111】
この場合、情報の提供要求は、場所に関する情報の迅速な提供を要求するものであったり、ある程度の時間がかかっても、他の参加者に質問して、その回答の提供を要求するものであったりする。そして、受け付けた情報の提供要求が、例えば、「これから昼食に出ます。新橋駅周辺で、うまいそば屋を教えて下さい。」というような、場所に関する情報の迅速な提供を要求するものであったとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者に応じた人格別友人別マップマークDB18から要求に合致するマップマーク情報を読み出し、これを当該仮想的な参加者を通じて要求元に返信する。すなわち、新橋周辺のうまいそば屋に関するマップマーク情報を要求元に提供する。
【0112】
また、受け付けた情報の提供要求が、例えば、「来週、台湾に出張します。台北市内で、夕食時に安心して行ける、美味しいお店を教えて下さい。」というような、ある程度の時間がかかっても、他の参加者に質問して、その回答の提供を要求するものであったとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者を通じて、他の参加者に同じ質問をして、得られた回答を質問者(情報の提供要求元の他の参加者)に送信する。この場合に質問をする他の参加者は、情報の提供要求を受け付けた仮想的な参加者に対して個人情報を提供して友人関係を成立させた他の参加者であって、当該情報の提供要求元以外の参加者である。人格別マップマーク提供部11Bは、当該質問をする他の参加者を人格別友人(情報)収集部11Aが収集し、人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積されている個人情報に基づいて特定することができる。
【0113】
このように、人格別マップマーク提供部11Bは、各SNSに参加させるようにした仮想的な参加者を通じて、他の参加者からの情報の提供要求を受け付けることができる。そして、人格別マップマーク提供部11Bは、受け付けた情報の提供要求に応じて、当該他の参加者に対して、マップマーク情報を提供したり、別の他の参加者に質問をしてその回答を提供したりすることができる。
【0114】
[サーバ装置1の処理の詳細]
次に、図1〜図5を用いて説明した構成を有するこの実施の形態のサーバ装置1において行われる主要処理について、図6〜図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0115】
[仮想的な参加者のSNSへの参加処理]
まず、人格別友人(情報)収集部11Aによって行われる予め設定した人格を有する仮想的な参加者を所定のSNSに参加させるための処理(SNS参加処理)について説明する。図6は、当該SNS参加処理を説明するためのフローチャートである。この図6に示す処理は、予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者毎であって、仮想的な参加者を参加させるものとして予め決められた所定の1以上のSNS毎に行われる。
【0116】
この実施の形態において、制御部120は、図示しないが、制御部120に接続されたキー操作部や外部端子を通じて、新たな人格情報を受け付けると、これをキャラクタDB112に記録する。同様に、制御部120は、制御部120に接続されたキー操作部や外部端子を通じて、当該新たな人格情報に対応するシナリオ情報を受け付けると、これをシナリオDB113に記録する。このように、キャラクタDB112に新たな人格情報が設定され、シナリオDB113に当該新たな人格情報に対応するシナリオ情報が設定されると、制御部120は、人格別友人(情報)収集部11Aに対して当該SNS参加処理の実行を指示する。
【0117】
人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて、図6に示す処理を実行する。人格別友人(情報)収集部11Aは、まず、キャラクタDB112に新たに設定された人格情報に基づいて、当該新たな人格を有する仮想的な参加者を、予め決められたSNSに参加させる処理を行う(ステップS101)。このステップS101の処理では、仮想的な参加者を参加させるSNSが、既参加者の紹介(招待)が必要なものである場合には、既参加者から紹介(招待)を受けることになる。また、ステップS101の処理では、仮想的な参加者を参加させるSNSが、既参加者の紹介(招待)の必要のないものである場合には、仮想的な参加者についての必要な個人情報を開示して、参加登録を行う。これにより、当該仮想的な参加者には、参加したSNSのSNS−IDが付与される。
【0118】
この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、SNSに参加させるようにした仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者の属性情報や友人条件などの個人情報を公開(開示)するなどして、個人情報を開示してくれる他の参加者を募集する(ステップS102)。すなわち、ステップS102の処理は、仮想的な参加者が自己に関する必要な情報を開示して、友人関係を成立させる他の参加者を募集する処理である。このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて、予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者を、所定の1以上のSNSのそれぞれに対して、一般の参加者と変わることなく同様の態様で参加させることができる。
【0119】
[個人情報(友人条件情報)の収集処理]
次に、図6に示した処理により所定の1以上のSNSに参加させるようにした仮想的な参加者を通じて、友人関係を成立させ、個人情報(個人属性情報)を収集する処理(個人情報収集処理)について説明する。図7は、当該個人情報収集処理を説明するためのフローチャートである。図7に示す処理は、制御部120の制御に応じて、人格別友人(情報)収集部11Aが、所定のタイミング毎に実行する処理である。
【0120】
この図7に示す処理は、図6に示した処理により、各SNSに参加させた予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者毎であって、仮想的な参加者を参加させるようにした所定の1以上のSNS毎に行われる。そして、図7に示す処理において人格別友人(情報)収集部11Aは、キャラクタDB112とシナリオDB113の情報を用い、SNSに参加させた仮想的な参加者が他の参加者と会話を行うようにして、当該他の参加者から個人情報の提供を受けるようにしている。
【0121】
すなわち、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120から個人情報収集処理の実行が指示されると、図7に示す処理を実行する。人格別友人(情報)収集部11Aは、まず、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、友人の募集に対する他の参加者からの応答(アクセス)を受け付ける(ステップS201)。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、他の参加者からの応答を受け付けたか否かを判別する(ステップS202)。
【0122】
ステップS202の判別処理において、他の参加者からの応答を受け付けていないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、この図7に示す処理を終了し、この図7に示した処理の次の実行タイミングを待つ。また、ステップS202の判別処理において、他の参加者からの応答を受け付けたと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、応答してきた他の参加者に対して、友人条件に関する質問を行なう(ステップS203)。このステップS203においては、他の参加者からの応答に含まれる当該他の参加者の属性情報などからは不明な友人条件に関する情報を得るための質問等が行われる。
【0123】
そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS203で行った質問に対する応答を受け付け(ステップS204)、応答してきた他の参加者が、当該仮想的な参加者が有する友人条件に合致する者か否かを判別する(ステップS205)。ステップS205の判別処理において、応答してきた他の参加者が、当該友人条件に合致する者であると判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS206の処理に進む。
【0124】
この場合、当該仮想的な参加者と応答してきた他の参加者との間に友人関係が成立する。そこで、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該他の参加者から提供を受けたい情報のそれぞれを例えば順次に要求して、相手先(他の参加者)から送信されてくる情報を受信し、これを人格別友人別個人属性情報ファイル12に保存する処理を行う(ステップS206)。そして、この図7に示す処理を終了し、当該図7に示した処理の次の実行タイミングを待つ。
【0125】
また、ステップS205の判別処理において、応答してきた他の参加者が、当該友人条件に合致する者ではないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、友人にはなれないことを通知し(ステップS207)、この図7に示す処理を終了する。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、この図7に示した処理の次の実行タイミングを待つことになる。この場合、当該仮想的な参加者と応答してきた他の参加者との間に友人関係が成立することはない。
【0126】
このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて図7に示す処理を実行する。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、所定の1以上のSNSのそれぞれに参加させた1以上の仮想的な参加者のそれぞれを通じて、予め決められた友人条件に合致する他の参加者との間に友人関係を成立させる。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、友人関係を成立させた他の参加者から目的とする個人情報を収集し、これを人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積する。人格別友人別個人属性情報ファイル12には、友人関係を成立させた他の参加者の個人情報が図4を用いた態様で蓄積される。
【0127】
[個人情報(友人条件情報)の随時収集処理]
次に、図7を用いて説明したように、仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から、その後に追加、変更された個人情報を収集する処理(個人情報随時収集処理)について説明する。図8は、当該個人情報随時収集処理を説明するためのフローチャートである。図8に示す処理もまた、図7に示した処理と同様に、制御部120の制御に応じて、人格別友人(情報)収集部11Aが、所定のタイミング毎に実行する処理である。
【0128】
また、図8に示す処理は、SNSに参加させた予め設定した人格を有する1以上の仮想的な参加者毎に行われる。この図8に示す処理においても、人格別友人(情報)収集部11Aは、キャラクタDB112とシナリオDB113の情報を用い、仮想的な参加者が自己と友人関係にある他の参加者との間で会話を行うようにして、他の参加者から新たな個人情報を収集する。
【0129】
人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120から個人情報随時収集処理の実行が指示されると、図8に示す処理を実行する。人格別友人(情報)収集部11Aは、所定の仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者に対し、当該所定の仮想的な参加者を通じて、個人情報(個人属性情報)に追加、変更がないかどうかを問い合わせる(ステップS301)。当該所定の仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報に基づいて知ることができる。当該ステップS301では、新たにフォローするようになったブログ等の有無、新たなブックマーク情報の有無、新たな携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報の有無、口コミサイトへの投稿ニックネームの変化の有無等を問い合わせる。
【0130】
そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、問い合わせ先の他の参加者からの応答を受け付け(ステップS302)、受け付けた応答は新たな個人情報(追加、変更された個人情報)があることを示すものであるか否かを判別する(ステップS303)。ステップS303の判別処理において、受け付けた応答は新たな個人情報があることを示すものであると判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該他の参加者に対して当該新たな個人情報の提供を要求する(ステップS304)。この後、人格別友人(情報)収集部11Aは、当該要求に応じて当該他の参加者から提供される新たな個人情報を受信し、これを用いて人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を更新する(ステップS305)。
【0131】
そして、ステップS305の処理の後と、ステップS303の判別処理において受け付けた応答は新たな個人情報があることを示すものではないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS306の処理に進む。この場合、人格別友人(情報)収集部11Aは、人格別友人別個人属性情報ファイル12の蓄積情報に基づいて、所定の仮想の参加者と友人関係にある全ての他の参加者から新たな個人情報の収集を行うようにしたか否かを判別する(ステップS306)。
【0132】
ステップS306の判別処理において、友人関係にある全ての他の参加者から新たな個人情報の収集を行っていないと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、ステップS301からの処理を繰り返し、友人関係にある次の他の参加者について、新たな個人情報の収集を行うようにする。また、ステップS306の判別処理において、友人関係にある全ての他の参加者から新たな個人情報の収集を行ったと判別したときには、人格別友人(情報)収集部11Aは、この図8に示した処理を終了し、当該図8に示した処理の次の実行タイミングを待つことになる。
【0133】
このように、人格別友人(情報)収集部11Aは、制御部120の制御に応じて適宜のタイミングで図8に示す処理を実行する。これにより、人格別友人(情報)収集部11Aは、所定の1以上のSNSのそれぞれに参加させた1以上の仮想的な参加者のそれぞれ毎に、友人関係を成立させた他の参加者から、適宜のタイミングで新たな個人情報(追加、変更された個人情報)を適切に収集することができる。そして、人格別友人(情報)収集部11Aは、収集した新たな個人情報に基づいて、人格別友人別個人属性情報ファイル12に既に蓄積されている個人情報(友人条件情報)を適切に更新し、人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を適切に維持できる。なお、図4を用いて説明したように、人格別友人別個人属性情報ファイル12には、登録/更新日が設けられており、これにより、各個人情報は、いつ登録/更新されたかが分かるようになっている。
【0134】
[過去ログ等の収集処理]
次に、図7、図8を用いて説明した主に人格別友人(情報)収集部11Aの機能によって人格別友人別個人属性情報ファイル12に収集された個人情報(個人属性情報)を用いて、場所に関する情報を収集する処理(場所情報収集処理)について説明する。図9は、当該場所情報収集処理を説明するためのフローチャートである。図9に示す処理は、制御部120の制御に応じて、所定のタイミング毎に、人格別過去ログ等収集部13と場所解析部15と施設情報クロール部16とが協働して実行する処理である。この図9に示す処理もまた、SNSに参加させた予め設定された人格を有する仮想的な参加者毎に行われる。
【0135】
人格別過去ログ等収集部13、場所解析部15、施設情報クロール部16は、制御部120から場所情報収集処理の実行が指示されると、図9に示す処理を実行する。そして、場所に関する情報を収集するために、人格別過去ログ等収集部13は、友人関係にある他の参加者の人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積されている個人情報からSNS−ID等の所定の情報を読み出し、これを用いて友人関係にある当該他の参加者の過去ログ等の情報を収集する(ステップS401)。なお、このステップS401においては、人格別友人別個人属性情報ファイル12の各個人情報の登録/更新日を確認して、未だに情報の収集に用いていない個人情報を用いるようにすることができる。また、過去ログについては、例えば、HDD130のデータベースやファイルやテーブル等の所定の記憶装置に前回の情報収集日を示す情報を更新しておき、前回の情報収集日以降に蓄積された過去ログだけを収集対象とすることもできる。これにより、同じ過去ログ等を重複して収集することがないようにできる。
【0136】
そして、人格別過去ログ等収集部13は、収集した過去ログ等の情報について形態素解析等の分析を行い、場所に関する情報を含む過去ログ等を抽出して、これを人格別、友人別に人格別友人別過去ログ等ファイル14に保存(蓄積)する(ステップS402)。なお、ブックマーク情報を用いて取得したWebページ情報や携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度情報)は、過去ログ等と区別可能な態様で、そのまま人格別友人別過去ログ等ファイル14に保存(蓄積)される。
【0137】
この後、場所解析部15は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された過去ログ等に含まれる場所に関する情報に基づいて施設DB17の情報を参照し、必要な情報が施設DB17に蓄積されているかを確認する(ステップS403)。もちろん、ステップS403においては、蓄積されたWebページに含まれる場所に関する情報や携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度情報)に対応する情報が、施設DB17に蓄積されているかも同様に確認する。
【0138】
そして、場所解析部15は、ステップS403の確認結果に基づき、必要な情報が施設DB17に蓄積されているか否かを判別する(ステップS404)。このステップS404の判別処理において、場所解析部15は、必要な情報が施設DB17に蓄積されていないと判別したときには、収集すべき施設情報に対応する場所に関する情報を施設情報クロール部16に提供して、必要な施設情報の収集を依頼し、施設情報クロール部16が施設DB17の蓄積情報を整備する(ステップS405)。
【0139】
ステップS405の処理の後と、ステップS404の判別処理において、必要な情報は施設DB17に蓄積されていると判別したときには、制御部120は、ステップS406の判別処理を行う。すなわち、制御部120は、人格別友人別個人属性情報ファイル12に個人情報が蓄積されている当該仮想的な参加者と友人関係にある全ての他の参加者について、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し終えたか否かを判別する(ステップS406)。
【0140】
ステップS406において、当該仮想的な参加者と友人関係にある全ての他の参加者について、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し終えていないと判別したとする。この場合、制御部120は、人格別過去ログ等収集部13と場所解析部15と施設情報クロール部16と制御し、ステップS401からの処理を繰り返し、次の他の参加者(友人)についての場所に関する情報の収集処理を行う。また、ステップS406において、個人情報が蓄積されている全ての他の参加者について、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集し終えたと判別したとする。この場合には、制御部120は、人格別過去ログ等収集部13と場所解析部15と施設情報クロール部16と制御し、図9に示す処理を終了させる。
【0141】
このように、制御部120は、人格別過去ログ等収集部13を機能させ、人格別友人別個人属性情報ファイル12に蓄積された他の参加者の個人情報に基づいて、他の参加者に関連する場所に関する情報を含む過去ログ等を収集する。そして、収集された過去ログ等は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積される。また、制御部120は、場所解析部15と施設情報クロール部16と制御し、施設DB17の蓄積情報を整備する。これにより、人格別友人別マップマークDB18を整備するための準備が整えられる。
【0142】
[マップマークDB更新処理]
次に、図9を用いて説明した場所情報収集処理により、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積した情報を用いてマップマーク情報を形成し、これに応じて人格別友人別マップマークDB18を更新する処理(マップマークDB更新処理)について説明する。図10は、当該マップマークDB更新処理を説明するためのフローチャートである。図10に示す処理は、制御部120の制御に応じて、所定のタイミング毎に、場所解析部15が実行する処理である。
【0143】
場所解析部15は、制御部120からマップマークDB更新処理の実行が指示されると、図10に示す処理を実行する。場所解析部15は、まず、人格別友人別過去ログ等ファイル14から人格別友人別に蓄積されている過去ログ等の情報を読み出す(ステップS501)。次に、場所解析手段15は、読み出した過去ログ等に含まれる場所に関する情報(施設の位置や名称)を抽出し、これに基づいて施設DB17の情報を参照して、マップマーク情報を形成する(ステップS502)。なお、蓄積されているWebページについては、上述もしたように、その内容が分析されて場所に関する情報が抽出され、この抽出された場所に関する情報が施設DB17の参照キーとして用いられる。また、携帯プローブのチェックイン/チェックアウト情報(立寄り先の緯度、経度情報)は、これがそのまま施設DB17の参照キーとして用いられる。
【0144】
そして、マップマーク情報は、図5を用いて説明したように、人格別友人別に、位置(緯度、経度)、施設の名称、施設の詳細情報、施設の評価情報、更新日からなるものである。なお、施設の詳細情報や施設の評価情報は、施設DB17に蓄積されていたものだけでなく、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積されている過去ログ等から抽出したものも用いられる。また、更新日は、サーバ装置1が備える時計回路から取得した現在年月日が用いられる。
【0145】
そして、場所解析部15は、ステップS502において形成したマップマーク情報に基づいて、人格別友人別マップマークDB18を更新する(ステップS503)。そして、制御部120は、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された情報を全て処理し終えたか否かを判別する(ステップS504)。ステップS504の判別処理において、まだ終了していないと判別したときには、制御部120は場所解析部15を制御して、ステップS501からの処理を繰り返し、新たなログ等の情報に基づくマップマークDB18の更新処理を続行する。また、ステップS504の判別処理において、終了したと判別したときには、制御部120は場所解析部15を制御して、図10に示す処理を終了する。
【0146】
このように、制御部120は、場所解析部15を制御し、人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積された過去ログ等に含まれる場所に関する情報に基づいて、人格別友人別マップマークDB18を適切に更新することができる。
【0147】
[マップマーク情報等の提供処理]
次に、図6〜図10を用いて説明した処理を通じて、人格別友人別マップマークDB18に蓄積されるマップマーク情報等の提供処理について説明する。図11は、当該マップマーク情報の提供処理を説明するためのフローチャートである。図11に示す処理は、制御部120の制御に応じて、人格別マップマーク提供部11Bが常時実行している処理である。
【0148】
人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人(情報)収集部11Aが各SNSに参加させた予め設定された人格を有する仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者からのアクセスを受け付ける(ステップS601)。すなわち、人格別マップマーク提供部11Bは、人格別友人(情報)収集部11Aと同様に、キャラクタDB112とシナリオDB113の情報を用いて、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて他の参加者からのアクセスを受ける。
【0149】
そして、人格別マップマーク提供部11Bは、他の参加者からのアクセスを受け付けたか否かを判別し(ステップS602)、受け付けていないと判別したときには、ステップS601からの処理を繰り返して、他の参加者からのアクセス待ちとなる。ステップS602の判別処理において、他の参加者からのアクセスを受け付けたと判別したときには、人格別マップマーク提供部11Bは、アクセスしてきた他の参加者からの情報の提供要求を受け付ける(ステップS603)。具体的にステップS603において、人格別マップマーク提供部11Bは、アクセスを受け付けた仮想的な参加者を通じて、アクセスしてきた他の参加者と会話を行うようにして、TPO等の条件を含む情報の提供要求を受け付ける。
【0150】
この実施の形態において、ステップS603で受け付ける情報の提供要求は、少なくとも次のものがある。(1)昼時に昼食を食べに行くお店の情報の提供を要求するような、応答に迅速性が要求されるもの。(2)例えば、これから行く出張先に関する情報を、知っている人に質問して回答を要求するような、応答にあまり迅速性が要求されないもの。の2種類がある。
【0151】
そして、(1)として示した応答に迅速性が要求される提供要求については、人格別友人別マップマークDB18に蓄積されているマップマーク情報を用いることにより対応可能である。また、(2)として示した応答にあまり迅速性が要求されない情報の提供要求の場合には、友人関係にある他の参加者に質問して、その回答を用いることで対応できる。そこで、人格別マップマーク提供部11Bは、ステップS603で受け付けた情報の提供要求を分析し、マップマーク情報の提供で対応可能なものか、友人への質問を行う必要のあるものかを判別する(ステップS604)。
【0152】
ステップS604の判別処理において、ステップS603で受け付けた情報の提供要求は、マップマーク情報の提供で対応可能なものであると判別したとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該提供要求を受け付けた仮想的な参加者の人格に対応付けて人格別友人別マップマークDB18に蓄積されているマップマーク情報からTPO等の条件に応じたマップマーク情報を抽出する(ステップS605)。そして、人格別マップマーク提供部11Bは、抽出したマップマーク情報を要求元に提供する(ステップS606)。
【0153】
なお、ステップS606においては、人格別マップマーク提供部11Bは、地図DB111の情報をも用い、抽出されたマップマーク情報に対応する施設の位置を地図上に示すようにして要求元に提供するなどのことができる。この場合、地図上で目的とする施設が選択された場合に、その位置の施設の詳細情報や評価情報を表示するなどといった対応を取ることもできる。また、図5を用いて説明したように、マップマーク情報には、仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者(友人)毎にランキングが付与されている。このため、ランキングが上位のマップマーク情報を優先して提供することもできる。また、ランキングの基準もいくつかあるので、どの基準に基づくランキングを用いるかを、要求元の他の参加者が選択できるようにしてもよい。そして、ステップS606の処理の後には、ステップS601からの処理が繰り返される。
【0154】
また、ステップS604の判別処理において、ステップS603で受け付けた情報の提供要求は、友人への質問を行う必要のあるものであると判別したとする。この場合、人格別マップマーク提供部11Bは、当該提供要求を受け付けた仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、質問を行い、その回答を得るようにする(ステップS607)。すなわち、人格別マップマーク提供部11Bは、当該提供要求を受け付けた仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者を参加させている各SNSにおいて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に質問を行い、その回答を受け付ける。
【0155】
そして、人格別マップマーク提供部11Bは、発した質問に対する回答が得られたか否かを判別する(ステップS608)。ステップS608の判別処理において、回答はないと判別したときには、ステップS608の判別処理を繰り返すようにし、質問に対する回答を待つ。ステップS608の判別処理において、質問に対する回答を受け付けたと判別したときには、当該回答を質問元すなわち、情報の提供要求元に送信する(ステップS609)。そして、ステップS609の処理の後には、ステップS601からの処理が繰り返される。
【0156】
なお、仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者(友人)毎に付与されているランキングの高い他の参加者を質問の相手先とすることもできるし、要求元からの条件に合致した他の参加者のみに質問を行うこともできる。また、なお、ステップS608を繰り返す回答の待ち時間として所定時間を設定しておき、当該所定時間中に提供される回答については、順次に要求元に提供するように構成することができる。また、当該所定時間内に質問に対する回答が得られなかた場合には、例えば「回答はありませんでした。」などのメッセージを要求元に送信することもできる。
【0157】
また、情報の提供要求元から、例えば、「今度、札幌市に出張するので、札幌市在住か、札幌市出身の人に、夕食をとるのにお奨めのお店を紹介して欲しい。」と言うような要求があったとする。この場合、当該要求を受け付けた仮想的な参加者(ボット)は、人格別友人別個人属性情報ファイル12の情報を参照し、自己と友人関係にある他の参加者の中から、札幌市在住か、札幌市出身の人を見つけ出し、その人に質問をする。そして、当該仮想的な参加者は、質問に対する回答を得て、その回答を要求元に提供することもできる。すなわち、仮想的な参加者は、情報の提供要求元の要求内容に応じて、質問を行うべき他の参加者を照会して特定し、その特定した質問先の他の参加者と、情報の提供要求元の他の参加者との間で行われる質疑応答を仲介することもできる。
【0158】
このように、人格別マップマーク提供部11Bは、制御部120の制御に応じて、仮想的な参加者を通じて、友人関係にある他の参加者からの情報の提供要求を受け付け、当該提供要求に応じた情報を提供することができる。そして、この実施の形態のサーバ装置1は、仮想的な参加者と友人関係を形成した他の参加者から収集するようにした場所に関する情報に基づいて、仮想的な参加者毎にマップマーク情報を形成して蓄積している。このため、仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者が集めるようにした場所に関する情報に応じたマップマーク情報を提供することができるので、始めからある程度絞りこんだマップマーク情報を要求元に提供することができる。
【0159】
[実施の形態の効果]
上述したように、サーバ装置1は、予め設定した人格の仮想的な参加者を1以上のSNSに参加させ、当該仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から場所に関する情報を収集するようにして、人格別友人別マップマークDB18を形成する。したがって、場所に関する情報の収集対象を、各SNSにおいて仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に絞り込むことができる。これにより、目的とする情報を希釈化されることがないように収集して蓄積することができる。具体的には、場所に関する情報を希釈化されること無く収集して、単なる人気のある場所が分かるだけでなく、ユーザ(他の参加者)が目的とする情報を得ることができるようにするマップマーク情報を形成し、これを提供することができる。
【0160】
すなわち、ユーザから収集されて蓄積される情報の希釈化は、少なくとも情報を提供するユーザの属性情報等のユーザに関する情報を十分に考慮した情報収集が行われないために発生する。しかし、この実施の形態のサーバ装置1は、必ず、予め決められる友人条件に合致して仮想的な参加者と友人関係を成立させた他の参加者から必要な情報を収集する構成を有するので、収集する情報の希釈化が防止できるのである。
【0161】
また、各SNSはそれぞれに特徴を有する。例えば、学生が多いSNS、ビジネスマンの多いSNS、主婦の多いSNS、音楽好きの参加者多いSNSなどさまざまである。このため、サーバ装置1の運営者は、各SNSの特徴をも考慮して、仮想的な参加者を参加させるSNSを選択することにより、目的とする情報の収集を容易に行うことができる。
【0162】
また、マップマーク情報の提供に際しては、友人関係にある仮想的な参加者(仮想的な参加者の属性情報(人格)と、要求に含まれるTPO等の条件に応じて提供すべきマップマーク情報の抽出にいわゆるフィルターをかけるようにすることができる。すなわち、要求元に対して提供するマップマーク情報についても、適切に絞り込むことができる。
【0163】
また、予め設定された人格を有する仮想的な参加者が、複数のSNSに参加して場所に関する情報を収集することができる。このため、SNSの他の参加者は、複数の他のSNSに参加することなく、目的とする情報を、自己が参加していない他のSNSの参加者から得ることもできる。
【0164】
また、マップマーク情報に注目すれば、外出先、出張先、旅行先などで飲食や買い物などをする際に参考となる情報を共有が実現できる。また、家族、恋人、友人など種々の人との間で場所に紐付けられた情報であるマップマーク情報を供給することができる。また、出かける際の前準備として、お奨めの場所に関する情報を参照することができる。このように、マップマーク情報は、種々の場面において利用でき、種々の人と共有できるものである。
【0165】
また、この実施の形態のサーバ装置1は、マップマーク情報の提供だけでなく、仮想的な参加者を通じて、他の参加者に質問を行って、その回答を得ることもできるし、当該回答を他の参加者に提供することもできる。また、この実施の形態のサーバ装置1は、仮想的な参加者が、自己と友人関係にある複数の他の参加者との間における質疑応答を仲介することもできる。この場合、2者以上の他の参加者間における質疑応答の仲介をすることも可能である。
【0166】
[変形例]
なお、上述した実施の形態においては、サーバ装置1が地図DB11、キャラクタDB112、シナリオDB113を備えるものとして説明したが、これに限るものではない。地図DB11、キャラクタDB112、シナリオDB113は、ネットワーク2上の他のサーバ装置に用意されているものを、サーバ装置1が利用する態様とすることもできる。
【0167】
また、上述した実施の形態においては、SNSの他の参加者が、友人関係にある仮想的な参加者に対して情報の提供を要求する場合に、TPO等の条件を付加できることを説明した。しかし、付加できる条件はTPOに関するものだけではない。例えば、「豚骨ラーメン好きの人がお奨めのラーメン屋を知りたい。」とか、「30才代前半の女性がお奨めする飲食店を知りたい」といった、情報の提供元をより限定する条件を付加することも可能である。
【0168】
また、上述した実施の形態においては、サーバ装置1の人格別過去ログ等収集部13が、場所に関する情報を含む過去ログ等を収集するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、人格別過去ログ等収集部13が、SNS−ID等によって特定される過去ログやWebページを全て収集し、収集した情報から場所解析部15が場所に関する情報を抽出する構成とすることもできる。
【0169】
また、サーバ装置1の人格別過去ログ等収集部13が、提供を受けた過去ログやWebページから場所に関する情報を抽出し、これを人格別友人別過去ログ等ファイル14に蓄積することもできる。この場合には、過去ログやWebページ自体を収集するのではなく、これらから抽出した場所に関する情報だけを収集して蓄積することができる。したがって、場所解析部15の付加を軽減することができる。
【0170】
また、サーバ装置1は、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、いわゆるオフ会への参加を呼びかけてオフ会を開催することもできる。この場合には、上述した人格別友人(情報)収集部11Aが機能して、他の参加者と会話を行うようにし、オフ会を開催することになる。この場合、仮想的な参加者としてオフ会に参加する者は、サーバ装置の1の運営者等から選任すればよい。これにより、友人関係にある他の参加者から直接に意見等の情報を収集することができる。もちろん、サーバ装置1の人格別友人別個人属性情報ファイル12には、友人関係にある他の参加者の個人情報が蓄積されているので、当該個人情報に従って、オフ会に召集する他の参加者を選別することもできる。
【0171】
また、サーバ装置1は、各SNSに参加させた仮想的な参加者を通じて、当該仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、アンケートを実施し、その回答を得ることもできる。この場合においても、サーバ装置1は、人格別友人別個人属性情報ファイル12に保持する他の参加者の個人情報に従って、アンケートを行う相手先を選別することができる。この場合にも、上述した人格別友人(情報)収集部11Aが機能して、他の参加者と会話を行うようにし、アンケートを実施し、その回答を得ることができる。
【0172】
このように、サーバ装置1は、個人情報を収集したり、形成したマップマーク情報を提供したりするだけではない。上述した個人情報以外の種々の情報を収集し、これをまとめて目的とする情報を得るようにしたり、他の参加者に対して、アンケートや広告宣伝を提供したりすることができる。すなわち、仮想的な参加者を通じて、他の参加者から種々の情報を収集したり、他の参加者に対して種々の情報を提供したりすることができる。そして、上述もしたように、他の参加者は、SNSの参加者の内、仮想的な参加者と友人関係を成立させたものであるので、情報の収集範囲や情報提供範囲を適切にコントロールすることが可能となる。
【0173】
また、上述した実施の形態においては、複数の仮想的な参加者を、複数のSNSのそれぞれに参加させる場合を例にして説明したが、これに限るものではない。サーバ装置1は、人格別友人(情報)収集部11Aや人格別マップマーク提供部11Bの機能を用い、例えば、複数の人格を有する1人の仮想的な参加者(多重人格の仮想的な参加者)を1以上のSNSに参加させる。そして、サーバ装置1の人格別友人(情報)収集部11Aや人格別マップマーク提供部11Bは、当該仮想的な参加者を通じて他の参加者からどのような人と友人になりたいかを尋ね、当該他の参加者からの要求に応じた友人になりたい人の人格(キャラクタ)を特定する。
【0174】
そして、サーバ装置1の人格別友人(情報)収集部11Aや人格別マップマーク提供部11Bは、SNSに参加させた仮想的な参加者を特定した人格を有する仮想的な参加者として振舞う(会話を行う)ように制御することができる。このようにすれば、1以上のSNSに異なる人格を有する複数の仮想的な参加者を参加させる必要が無いので、仮想的な参加者の管理を簡単にすることができる。
【0175】
また、上述した実施の形態においては、サーバ装置1は、SNSに参加し、仮想的な参加者と友人関係にある他の参加者に対して、マップマーク情報等を提供するものとして説明した。しかし、これに限るものではない。例えば、サーバ装置1に対して個人情報を開示していわゆる会員登録を行うことにより、所定の仮想的な参加者との間で友人関係を成立させるようにする。これにより、SNSに参加していないユーザであるが、サーバ装置1に会員登録したユーザから情報収集したり、また、当該ユーザに対して情報提供したりすることもできる。
【0176】
[その他]
なお、図2において二重線のブロックで示した6つの処理部の機能は、制御部120において実行されるソフトウェア(プログラム)によって、制御部120の機能として実現することもできる。すなわち、人格別友人(情報)収集部11A、人格別マップマーク提供部11B、人格別過去ログ等収集部13、場所解析部15、施設情報クロール部16、ランキング付与部19の機能は、制御部120の機能として実現することもできる。
【0177】
また、図6〜図11に示したフローチャートに応じた処理は、この発明の方法に対応するものである。また、図6〜図11に示したフローチャートに応じた処理を実行するプログラムが、この発明のプログラムに対応する。したがって、図6〜図11に示した処理を実行するプログラムを形成し、これを種々のサーバ装置のROMやEEPROMやHDDなどの記録媒体に搭載して、当該サーバ装置において実行可能にしておくことにより、この発明のサーバ装置を容易に実現することができる。
【符号の説明】
【0178】
1…サーバ装置、11…情報収集提供手段、12A、12B、12C…人格別の個人属性情報テーブル、13…場所情報収集手段、14A、14B、14C…人格別のログ等テーブル、15…場所解析手段、16…クロール手段、17…施設データベース、18A、18B、18C…人格別友人別のマップマークデータベース、19…ランキング付与手段、2…ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を参加させ、この参加者を通じて、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を収集し、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の情報収集サーバであって、
前記個人情報は、少なくとも前記他の参加者の氏名、性別、年齢等の個人属性情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報収集サーバ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者は、属性情報の異なる複数の仮想的な参加者であることを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載の情報収集サーバであって、
複数のSNSのそれぞれに、同じ属性情報の仮想的な参加者を参加させることを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者として会話を行う会話機能を有し、前記個人情報を前記他の参加者との間で会話を行うことにより収集することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項6】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の情報収集サーバであって、
前記個人情報は、前記ネットワーク上に存在する情報を特定するための情報を含み、前記特定するための情報に基づいて、前記ネットワーク上に存在する情報を収集し、この収集した収集情報を少なくとも前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報別に蓄積することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項7】
請求項6に記載の情報収集サーバであって、
前記収集情報から場所に紐付いた情報を抽出し、この抽出した情報に基づき当該場所に関連する情報を取得し、この取得した場所に関連する情報を少なくとも前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報別に格納することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項8】
請求項7に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者を通じて情報提供要求を受け付け、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けられている前記場所に関連する情報から選択した情報を、要求元に提供することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項9】
請求項7に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者を通じて情報提供要求を受け付け、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けられている個人情報に基づいて選択した他の参加者に対して質問を行い、前記質問に対する回答を得て、当該回答を要求元に提供することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項10】
ネットワークに接続するための通信手段を備えたサーバ装置において用いられる情報収集方法であって、
前記ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を、前記通信手段を通じて参加させる参加工程と、
前記SNSに参加させた前記参加者を介して、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を、前記通信手段を通じて収集する収集工程と、
収集した前記個人情報を、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積手段に蓄積する蓄積工程と
を有することを特徴とする情報収集方法。
【請求項11】
ネットワークに接続するための通信手段を備えたサーバ装置に搭載されたコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を、前記通信手段を通じて参加させる参加ステップと、
前記SNSに参加させた前記参加者を介して、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を、前記通信手段を通じて収集する収集ステップと、
収集した前記個人情報を、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと
を実行することを特徴とする情報収集プログラム。
【請求項1】
ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を参加させ、この参加者を通じて、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を収集し、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の情報収集サーバであって、
前記個人情報は、少なくとも前記他の参加者の氏名、性別、年齢等の個人属性情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報収集サーバ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者は、属性情報の異なる複数の仮想的な参加者であることを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載の情報収集サーバであって、
複数のSNSのそれぞれに、同じ属性情報の仮想的な参加者を参加させることを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者として会話を行う会話機能を有し、前記個人情報を前記他の参加者との間で会話を行うことにより収集することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項6】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の情報収集サーバであって、
前記個人情報は、前記ネットワーク上に存在する情報を特定するための情報を含み、前記特定するための情報に基づいて、前記ネットワーク上に存在する情報を収集し、この収集した収集情報を少なくとも前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報別に蓄積することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項7】
請求項6に記載の情報収集サーバであって、
前記収集情報から場所に紐付いた情報を抽出し、この抽出した情報に基づき当該場所に関連する情報を取得し、この取得した場所に関連する情報を少なくとも前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報別に格納することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項8】
請求項7に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者を通じて情報提供要求を受け付け、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けられている前記場所に関連する情報から選択した情報を、要求元に提供することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項9】
請求項7に記載の情報収集サーバであって、
前記仮想的な参加者を通じて情報提供要求を受け付け、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けられている個人情報に基づいて選択した他の参加者に対して質問を行い、前記質問に対する回答を得て、当該回答を要求元に提供することを特徴とする情報収集サーバ。
【請求項10】
ネットワークに接続するための通信手段を備えたサーバ装置において用いられる情報収集方法であって、
前記ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を、前記通信手段を通じて参加させる参加工程と、
前記SNSに参加させた前記参加者を介して、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を、前記通信手段を通じて収集する収集工程と、
収集した前記個人情報を、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積手段に蓄積する蓄積工程と
を有することを特徴とする情報収集方法。
【請求項11】
ネットワークに接続するための通信手段を備えたサーバ装置に搭載されたコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記ネットワーク上におけるSNS(Social Networking Service)に、予め設定した属性情報を有する仮想的な参加者を、前記通信手段を通じて参加させる参加ステップと、
前記SNSに参加させた前記参加者を介して、予め決められた条件に合致した他の参加者から個人情報を、前記通信手段を通じて収集する収集ステップと、
収集した前記個人情報を、前記仮想的な参加者の前記設定した属性情報に対応付けて蓄積手段に蓄積する蓄積ステップと
を実行することを特徴とする情報収集プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−105185(P2013−105185A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246224(P2011−246224)
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
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