説明

情報収集システム、情報収集方法、およびプログラム

【課題】情報提供者が提供する情報を要求する要求者に当該情報を提供する際の要求者の属性を示す属性情報を容易に取得すること。
【解決手段】情報提供者が管理する情報提供者サーバ、および、前記情報提供者が提供する提供情報を要求する要求者が所持する要求者端末のそれぞれと通信接続される収集者装置を備える情報収集システムにおいて、前記提供情報を近距離通信手段により前記要求者端末に送信する近距離通信部と、当該要求者端末に前記提供情報を提供した際の要求者の属性を示す属性情報を取得する属性情報取得部と、前記属性情報に基づき、前記提供者が要求する属性情報に対応する要求属性情報を作成する要求属性情報作成部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報収集システム、情報収集方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報を提供する売り手側(例えば、メーカー)と、当該情報の提供を要求する買い手側(例えば、消費者)との間に介在して、情報提供者であるメーカーの情報を情報要求者である消費者の端末に配信するサービスがある。
例えば、検索サービスを利用する利用者の端末に、検索により得られた情報提供者の情報をネットワークを介して提供するシステムがある(例えば、特許文献1)。このシステムは、利用者がアクセスする回数に応じて情報提供者が提供する情報の価値を判定するものである。
【0003】
また、このようなシステムを利用して、情報要求者である消費者が情報提供者であるメーカーについてWeb上で検索したログや、消費者がメーカーからの情報の配信を受けたログ等を取得することにより、メーカーに興味を持っていると予想される消費者の動向を観測することができる。この観測結果を集計したデータは、マーケティングの分野において重要な情報となる。例えば、消費者がメーカーから情報の提供を受けた環境(例えば、場所や時間)等を示す情報は、消費者のニーズや行動パターンを解析する上で特に重要な情報となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−345917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のように、消費者がWeb上でメーカーについて検索したログを収集する手段等を用いる場合、そのログ情報が膨大になると、解析するためのサーバに係る処理負荷が極めて高くなる問題があった。
【0006】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、情報提供者が情報要求者に情報を提供する際の要求者の属性を示す属性情報を取得する装置に係る処理負荷を分散することができる情報収集システム、情報収集方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による情報収集システムは、情報提供者が管理する情報提供者サーバ、および、前記情報提供者が提供する提供情報を要求する要求者が所持する要求者端末のそれぞれと通信接続される収集者装置を備える情報収集システムにおいて、前記提供情報を近距離通信手段により前記要求者端末に送信する近距離通信部と、当該要求者端末に前記提供情報を提供した際の要求者の属性を示す属性情報を取得する属性情報取得部と、前記属性情報に基づき、前記提供者が要求する属性情報に対応する要求属性情報を作成する要求属性情報作成部と、を備える。
【0008】
また、上述の情報収集システムにおいて、前記収集者装置は、前記要求者端末に対して送信する情報の条件を示す提供条件情報と、前記提供情報とを対応付けて記憶する記憶部と、前記要求者が要求する情報の条件を示す要求条件情報を前記要求者端末から受信した場合、前記要求条件情報と前記提供条件情報とを比較して、前記要求条件情報が示す条件に対応する提供情報が前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部と、前記判定部によって前記要求条件情報が示す条件に対応する提供情報が前記記憶部に記憶されていると判定された場合、当該要求条件情報が示す条件に対応する提供情報を前記記憶部から読み出し、前記第近距離通信部を介して前記要求端末に送信する提供情報配信部と、をさらに備える。
【0009】
また、上述の情報収集システムにおいて、前記収集装置は、前記要求者端末と近距離通信手段により通信接続される一次収集者端末と、前記情報提供者サーバと遠距離通信手段により通信接続される二次収集者サーバとを含み、前記一次収集者端末は、前記近距離通信部と、属性情報取得部とを備え、前記二次収集者サーバは、前記要求属性情報作成部を備える。
【0010】
また、上述の情報収集システムにおいて、前記二次収集者サーバは、前記属性情報を遠距離通信手段により前記一次収集者端末から受信する遠距離通信部と、前記属性情報に基づき、前記属性情報に含まれる情報の統計データを属性毎に作成する統計部と、をさらに備える。
【0011】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による情報収集方法は、情報提供者が管理する情報提供者サーバ、および、前記情報提供者が提供する提供情報を要求する要求者が所持する要求者端末のそれぞれと通信接続される収集者装置を備える情報収集システムにおける情報収集方法であって、前記提供情報を近距離通信手段により前記要求者端末に送信するステップと、当該要求者端末に前記提供情報を提供した際の要求者の属性を示す属性情報を取得するステップと、前記属性情報に基づき、前記提供者が要求する属性情報に対応する要求属性情報を作成するステップと、を備える。
【0012】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるプログラムは、情報提供者が管理する情報提供者サーバ、および、前記情報提供者が提供する提供情報を要求する要求者が所持する要求者端末のそれぞれと通信接続されるコンピュータを、前記提供情報を近距離通信手段により前記要求者端末に送信する近距離通信手段、当該要求者端末に前記提供情報を提供した際の要求者の属性を示す属性情報を取得する属性情報取得手段、前記属性情報に基づき、前記提供者が要求する属性情報に対応する要求属性情報を作成する要求属性情報作成手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、情報提供者が提供する情報を要求する要求者に当該情報を提供する際の要求者の属性を示す属性情報を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報収集システムの概要を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る情報収集システムの概要について説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る情報提供者サーバの構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る要求者端末の構成の一例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る一次収集者端末の構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る二次収集者サーバの構成の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る情報収集方法の一例を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る情報収集方法の一例を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る情報収集方法の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る情報収集システムの概要を示す図である。
図1に示す通り、本実施形態に係る情報収集システムは、情報提供者サーバ100と、要求者端末200と、一次収集者端末300と、二次収集者サーバ400とを備える。
情報提供者サーバ100と、一次収集者端末300と、二次収集者サーバ400とは、それぞれネットワークNWを介して遠距離通信手段により接続されている。また、要求者端末200と一次収集者端末300とは、予め決められた通信エリアに双方が存在する場合、近距離通信手段により接続される。この遠距離通信手段としては、例えば、インターネット等が含まれる。また、近距離通信手段としては、例えば、Bluetooth(登録商標)や無線LAN(Local Area Network)等が含まれる。
【0016】
この情報提供者サーバ100は、提供情報αを提供する情報提供者Aが管理するサーバである。この情報提供者Aは、例えば、消費者に商品広告や来店情報等の提供情報αを提供するメーカーや流通業者等である。
要求者端末200は、提供情報αを要求する要求者Bが所持する端末である。要求者Bは、例えば、情報提供者Aからの提供情報αの配信を要求する消費者等である。
【0017】
一次収集者端末300は、一次収集者Cが所持する端末である。一次収集者Cが所持する一次収集者端末300は、情報提供者Aに代わって情報提供者Aが管理する情報提供者サーバ100からの提供情報αを近くにいる要求者Bが所持する要求者端末200に配信するとともに、要求者Bに提供情報αを提供した際の要求者Bの属性を示す属性情報βを収集する装置である。この一次収集者Cが所持する一次収集者端末300は、例えば、要求者Bに提供情報αを配信し、この要求者Bの属性情報βを収集して二次収集者Dに提供する。これにより、一次収集者端末300を所持する一次収集者Cは、収集した属性情報βに応じた対価(以下、一次収集対価という)を受けることができる。この一次収集者端末300は、情報提供者サーバ100からの提供情報αを要求者端末200に配信するとともに、当該要求者端末200から収集した属性情報βを、二次収集者サーバ400に送信する。なお、一次収集対価は、一次収集者Cと二次収集者Dとの間で予め決められた契約に基づく支払い方法に従って支払われる。本実施形態において、二次収集者Dは、二次収集者サーバ400から一次収集者端末300に対して一次収集対価の額を示す情報を送信することにより、当該一次収集対価を支払うことを一次収集者Cと約束する。
【0018】
二次収集者サーバ400は、二次収集者Dが管理するサーバである。二次収集者Dが管理する二次収集者サーバ400は、情報提供者Aが管理する情報提供者サーバ100に代わって、一次収集者Cの所持する一次収集者端末300が収集した属性情報βに基づき情報提供者Aのニーズに応じた情報(以下、要求属性情報γ)を作成し、この要求属性情報γを情報提供者Aが管理する情報提供者サーバ100に提供する装置である。この二次収集者Dの二次収集者サーバ400は、情報提供者Aのニーズに応じた要求属性情報γを作成して、情報提供者Aの情報提供者サーバ100に提供する。これにより、二次収集者サーバ400を管理する二次収集者Dは、収集した要求属性情報γに応じた対価(以下、二次収集対価という)を受けることができる。この二次収集者サーバ400は、一次収集者端末300から属性情報βを収集して統計処理をするとともに、統計結果から情報配信者Aからのニーズに応じた要求属性情報γを作成し、情報配信サーバ100に送信する。なお、二次収集対価は、二次収集者Dと情報提供者Aの間で予め決められた契約に基づく支払い方法に従って支払われる。本実施形態において、情報提供者Aは、情報提供者サーバ100から二次収集者サーバ400に対して二次収集対価の額を示す情報を送信することにより、当該二次収集対価を支払うことを二次収集者Dと約束する。
【0019】
このようにして、本実施形態に係る情報収集システムを利用することにより、情報提供者Aの提供情報αは、一次収集者Cが所持する一次収集者端末300から要求者Bが所持する要求者端末200に配信される。また、配信された際の属性情報βは、一次収集者Cが所持する一次収集者端末300および二次収集者Dが管理する二次収集者サーバ400によって収集され、情報提供者Aが管理する情報提供者サーバ100に提供される。これにより、情報提供者Aが管理する情報提供者サーバ100において、自身が提供情報αを配信し、属性情報βを収集する処理が省けるため、処理負荷を軽減することができる。また、二次収集者Dは、情報提供者Aからの提供情報αを一次収集者Cが所持する一次収集者端末300から要求者Bが所持する要求者端末200に配信した際の属性情報βを二次収集者サーバ400で収集して、情報提供者Aの情報提供者サーバ100に提供することにより、その対価を得ることができる。このようにして、提供情報αを要求者Bに配信するサービスを、以下、属性情報収集サービスという。
【0020】
ここで、図2を参照して、本実施形態に係る情報収集システムの概要について、説明する。図2は、本実施形態に係る情報収集システムの概要について説明するための図である。
本実施形態に係る情報収集システムは、情報提供者Aが管理する情報提供者サーバ100が配信する提供情報αを、一次収集者Cが所持する一次収集者端末300が、例えば、一次収集者Cとすれ違う要求者Bが所持する要求者端末200に配信する(1)。そして、一次収集者端末300は、要求者端末200に提供情報αを配信した場合、この提供情報αを要求者端末200に提供した際の要求者Bの属性を示す属性情報βを収集し(2)、二次収集者サーバ400に送信する(3)。そして、二次収集者サーバ400は、一次収集者端末300が収集した属性情報βに基づき統計データを作成する(4)。この二次収集者サーバ400は、属性情報βの統計結果から情報提供者Aが要求している要求属性情報γを作成し(5)、作成した要求属性情報γを情報配信サーバ100に送信する(6)。
【0021】
属性情報βとは、一次収集者端末300が要求者端末200に提供情報αを提供した際の要求者Bの属性を示す情報である。例えば、この属性情報βは、一次収集者端末300が要求者端末200に提供情報αを提供した時刻を示す時刻情報や、一次収集者端末300が要求者端末200に提供情報αを提供した位置を示す位置情報を含む。また、属性情報βは、一次収集者端末300が要求者端末200から受信した要求者Bの性別や年齢等を示す情報を含む。さらに、属性情報βは、一次収集者端末300が要求者端末200に提供情報αを提供した際の温度、湿度、紫外線レベル等を示す情報を含むものであってもよい。
【0022】
要求属性情報γとは、情報提供者Aが要求している属性情報を示す情報である。例えば、この要求属性情報γは、提供情報αが要求されたエリアの順位を示す統計結果のうち上位5位を示す情報や、提供情報αが要求された件数と時間との関係を示す情報等を含む。
【0023】
なお、本実施形態において、一次収集者端末300は、要求者Bが要求している提供情報αを保持している場合のみ、要求者Bが要求する提供情報αを要求者端末200に送信する。ここで、要求者B1、B2、B3が、要求者端末200_1、200_2、200_3をそれぞれ所持している場合を例に説明する。要求者端末200_1には、要求者B1が要求する情報の条件を示す要求条件情報X1が、要求者端末200_2には、要求者B2が要求する情報の条件を示す要求条件情報X2が、要求者端末200_3には、要求者B3が要求する情報の条件を示す要求条件情報X3が、それぞれ登録されている。一方、一次収集者端末300には、一次収集者Cが要求者端末200に対して送信する情報の条件を示す提供条件情報Y1と提供条件情報Y2とが、登録されている。なお、要求条件情報X1と提供条件情報Y1、要求条件情報X2と提供条件情報Y2は、それぞれ同じ内容を含む情報である。
この場合、一次収集者端末300は、要求者端末200_1に対して提供条件情報Y1と対応付けられた提供情報α1を送信し、要求者端末200_2に対して提供条件情報Y2と対応付けられた提供情報α2を送信する。また、一次収集者端末300は、要求者端末200_3に対して提供情報αを送信しない。
このようにして、一次収集者Cと要求者B1〜B3とが、それぞれ、近距離通信が可能な通信エリアに存在し、かつ、登録されている提供条件情報と要求条件情報とがそれぞれ一致している場合に、要求者端末200は、提供情報αを受信することができる。
【0024】
また、情報提供者Aが管理する情報提供者サーバ100は、二次収集者サーバ400から要求属性情報γを受信した場合、この要求属性情報γに対応する二次収集対価の額を示す情報(以下、二次収集対価額情報という)を二次収集者サーバ400に送信する。この二次収集対価は、例えば、要求属性情報γに基づく統計結果の全体数や、統計対象エリア等に応じて、予め決められている。
さらに、二次収集者Dが管理する二次収集者サーバ400は、一次収集者端末300が収集した属性情報βに対応する一次収集対価の額を示す情報(以下、一次収集対価額情報という)を一次収集者端末300に送信する。この一次収集対価は、例えば、一次収集者端末300が収集した属性情報βの数や種類、配信した提供情報αの数や種類、配信エリア等に応じて、予め決められている。なお、一次収集対価は、二次収集対価の中から支払われる対価であってもよい。
【0025】
次に、図3を参照して、情報提供者サーバ100の構成について説明する。図3は、情報提供者サーバ100の構成の一例を示す図である。
図3に示す通り、情報提供者サーバ100は、制御部101と、通信制御部102と、遠距離通信部103と、入力部104と、記憶部105とを備える。
【0026】
通信制御部102は、ネットワークNWを介して、一次収集者端末300および二次収集者サーバ400のそれぞれとのデータ通信を制御する。この通信制御部102は、一次収集者端末300や二次収集者サーバ400から受信した情報に基づき、情報の送信元を示す情報を取得する。通信制御部102は、この送信元を示す情報に基づき、送信された情報に対応する情報を送信元に送信する。
遠距離通信部103は、通信制御部102の制御に基づき、ネットワークNWを介して、一次収集者端末300および二次収集者サーバ400のそれぞれとのデータ通信を行う。
入力部104は、情報提供者A等によって入力される情報を入力する。例えば、入力部104は、情報提供者Aが提供する提供情報αのデータを入力し、記憶部105に記憶させる。
記憶部105は、情報提供者サーバ100が利用する種々の情報を記憶し、例えば、情報提供者Aが提供する提供情報αを記憶する。
【0027】
制御部101は、提供情報配信部111と、登録部112と、対価算定部113とを備える。
提供情報配信部111は、情報提供者Aの提供情報αを記憶部105から読み出し、通信制御部102対して、一次収集者端末300に送信するよう指示する。なお、送信先の一次収集者端末300は、二次収集者サーバ400が提供する属性情報収集サービスを利用する一次収集者端末300として、予め記憶部105に登録されている一次収集者端末300である。なお、提供情報配信部111は、一次収集者端末300を所持する一次収集者Cの居住地や現在地、あるいは、一次収集者Cの年齢や性別等に応じて、一次収集者端末300に送信する提供情報αを選択するものであってもよい。
登録部112は、入力部104を介して、情報提供者Aがほしい属性情報βの条件(以下、要求属性条件という)を情報提供者Aから受け付け、この要求属性条件を示す要求属性条件情報Zを記憶部105に格納する。
対価算定部113は、二次収集者サーバ400から受信した情報に基づき、二次収集対価の額を算定する。この対価算定部113は、二次収集対価の額を示す二次収集対価額情報を通信制御部102に出力する。なお、二次収集対価の額は、例えば、情報提供者Aが要求する属性情報の統計エリアや統計数に応じて予め決められている。
【0028】
次に、図4を参照して、要求者端末200の構成について説明する。図4は、要求者端末200の構成の一例を示す図である。
図4に示す通り、要求者端末200は、制御部201と、通信制御部202と、近距離通信部203と、電源制御部205と、電源206と、タッチパネル207と、記憶部208とを備える。タッチパネル207は、操作部271と表示部272とを備える。
【0029】
通信制御部202は、近距離通信部203による一次収集者端末300とのテータ通信を制御する。この通信制御部202は、近距離通信部203を介して近距離通信用の電波を発信する。
近距離通信部203は、通信制御部102の制御に基づき、一次収集者端末300と近距離無線通信を行う。
電源制御部205は、電源206から供給される電力を要求者端末200の各構成部に供給する。
電源206は、例えば充電電力を蓄える電池であって、電源制御部205の制御に従って充電電力を要求者端末200に供給する。
【0030】
タッチパネル207は、操作部271と、表示部272とを備える。操作部271は、操作者からの操作入力を受け付け、操作内容を示す操作情報を出力する。表示部272は、制御部201の制御に従って、例えば、提供情報αを表示する。
記憶部208は、要求者端末200が利用する種々の情報を記憶し、例えば、要求者Bの年齢や性別を示す属性情報βを記憶する。
【0031】
制御部201は、登録部211と、属性情報取得部212とを備える。
登録部211は、操作部271を介して入力される登録内容を、登録情報として記憶部208に格納する。この登録部211は、例えば、要求者Bが要求する提供情報αの条件を示す要求条件情報Xを、登録情報として記憶部208に格納する。この要求条件情報Xとしては、例えば、要求者Bが興味のあるジャンルやショップの名前、現在いる場所や、よく行く場所、いつも利用している通勤路等を示す情報を含む。
【0032】
属性情報取得部212は、一次収集者端末300から提供情報αを受信した場合、記憶部208に要求者Bを示す属性情報βが記憶されているか否かを判定する。この属性情報取得部212は、記憶部208に属性情報βが記憶されている場合、記憶部208から属性情報βを読み出し、通信制御部202に出力する。
【0033】
次に、図5を参照して、一次収集者端末300の構成について説明する。図5は、一次収集者端末300の構成の一例を示す図である。
図5に示す通り、一次収集者端末300は、制御部301と、通信制御部302と、近距離通信部303と、遠距離通信部304と、電源制御部305と、電源306と、タッチパネル307と、記憶部308と、属性情報検出部309とを備える。
【0034】
通信制御部302は、近距離通信部303による要求者端末200とのテータ通信を制御するとともに、遠距離通信部304による情報提供者サーバ100および二次収集者サーバ400のそれぞれとのデータ通信を制御する。この通信制御部302は、近距離通信部303を介して要求者端末200から送信される近距離通信用の電波を受信したか否かを判定する。近距離通信用の電波を受信した場合、通信制御部302は、近距離通信が可能な通信エリアに要求者端末200があると判定する。また、通信制御部302は、遠距離通信部304を介して情報提供者サーバ100や二次収集者サーバ400から受信した情報に基づき、情報の送信元を示す情報を取得する。通信制御部302は、この送信元を示す情報に基づき、送信された情報に対応する情報を送信元に送信する。
近距離通信部303は、通信制御部302の制御に基づき、要求者端末200と近距離無線通信を行う。
遠距離通信部304は、通信制御部302の制御に基づき、ネットワークNWを介して、情報提供者サーバ100および二次収集者サーバ400のそれぞれとのデータ通信を行う。
【0035】
電源制御部305は、電源306から供給される電力を一次収集者端末300の各構成部に供給する。
電源306は、例えば充電電力を蓄える電池であって、電源制御部305の制御に従って充電電力を一次収集者端末300に供給する。
タッチパネル307は、操作部371と、表示部372とを備える。操作部371は、操作者からの操作入力を受け付け、操作内容を示す操作情報を出力する。表示部372は、制御部301の制御に従って、例えば、提供情報αを表示する。
記憶部308は、一次収集者端末300が利用する種々の情報を記憶し、例えば、提供情報αを記憶する。
【0036】
属性情報検出部309は、位置情報取得部391と、計時部392と、温度センサ393と、湿度センサ394と、紫外線センサ395とを備える。
位置情報取得部391は、一次収集者端末300の現在の位置を示す位置情報を取得し、制御部301に出力する。この位置情報取得部391は、例えば、GPS(Global Positioning System)等の受信機を備え、位置情報を受信する。
計時部392は、現在の時刻を示す時刻情報を取得し、制御部301に出力する。
温度センサ393は、現在の温度を示す温度情報を取得し、制御部301に出力する。
湿度センサ394は、現在の湿度を示す湿度情報を取得し、制御部301に出力する。
紫外線センサ395は、現在の紫外線量の程度を示す紫外線レベル情報を取得し、制御部301に出力する。
【0037】
制御部301は、登録部311と、判定部312と、属性情報取得部313と、対価算定情報作成部314と、一次収集部315とを備える。
登録部311は、操作部371を介して入力される登録内容を、登録情報として記憶部308に格納する。この登録部311は、例えば、要求者端末200に提供可能な提供情報αの条件を示す提供条件情報Yを、登録情報として記憶部308に格納する。この提供条件情報Yとしては、例えば、提供情報αを提供する情報提供者Aの名称やカテゴリーや、提供情報αが示す内容、あるいは、提供情報αを配信する対象エリアや対象者等が予め決められている場合はこの対象エリアや対象者等を示す情報を含む。登録部311は、例えば、記憶部308に記憶されている提供情報αに基づき、この提供情報αを示すキーワードを抽出し、抽出したキーワードを提供条件情報Yとして登録する。また、記憶部308に格納されている提供情報αに対して、対応する提供条件情報Yが予め付与されているものであってもよい。
【0038】
判定部312は、要求者端末200に登録されている要求条件情報Xと、一次収集者端末300に登録されている提供条件情報Yとを比較して、要求者端末200が要求する提供情報αが記憶部308に格納されているか否かを判定する。この判定部312は、例えば、要求条件情報Xと提供条件情報Yとが一致した場合、要求者端末200が要求する提供情報αが記憶部308に格納されていると判定し、この提供条件情報Yと対応付けられている提供情報αを要求者端末200に配信する提供情報αと決定する。
【0039】
属性情報取得部313は、提供情報αを要求者端末200に提供した際の属性情報βを取得する。例えば、属性情報取得部313は、提供情報αを要求者端末200に提供した位置を示す位置情報を属性情報βとして位置情報取得部391から取得する。また、属性情報取得部313は、提供情報αを要求者端末200に提供した時刻を示す時刻情報を属性情報βとして計時部392から取得する。さらに、属性情報取得部313は、提供情報αを要求者端末200に提供したときの温度を示す温度情報を属性情報βとして温度センサ393から、湿度を示す湿度情報を属性情報βとして湿度センサ394から、紫外線レベルを示す紫外線情報を属性情報βとして紫外線センサ395から、それぞれ取得する。
【0040】
対価算定情報作成部314は、予め決められている項目に基づき、一次収集対価を算定するために対価を算定するための評価条件を示す情報(以下、一次収集対価算定情報jという)を作成する。例えば、対価算定情報作成部414は、一次収集者端末300が収集した属性情報βの数や種類、配信した提供情報αの数や種類、配信エリア等を示す一次収集対価算定情報jを作成する。そして、対価算定情報作成部314は、作成した一次収集対価算定情報jを記憶部308に格納する。
【0041】
一次収集部315は、予め決められた一次収集タイミングに到達したか否かを判定する。この一次収集部315は、一次収集タイミングに到達したと判定した場合、記憶部308から、それぞれ対応付けられている属性情報βと提供情報αと一次収集対価算定情報jとを読み出し、通信制御部302に出力する。なお、一次収集部315は、読み出した属性情報βと提供情報αと一次収集対価算定情報jを、二次収集者サーバ400に送信するように制御する。この一次収収集タイミングは、一次収集者端末300から二次収集者サーバ400に属性情報を送信するタイミングであって、予め決められている。
【0042】
次に、図6を参照して、二次収集者サーバ400の構成について説明する。図6は、二次収集者サーバ400の構成の一例を示す図である。
図6に示す通り、二次収集者サーバ400は、制御部401と、通信制御部402と、遠距離通信部403と、入力部404と、記憶部405とを備える。
【0043】
通信制御部402は、ネットワークNWを介して、情報提供者サーバ100および一次収集者端末300のそれぞれとのデータ通信を制御する。この通信制御部402は、情報提供者サーバ100や一次収集者端末300から受信した情報に基づき、情報の送信元を示す情報を取得する。通信制御部402は、この送信元を示す情報に基づき、送信された情報に対応する情報を送信元に送信する。
遠距離通信部403は、通信制御部402の制御に基づき、ネットワークNWを介して、情報提供者サーバ100および一次収集者端末300のそれぞれとのデータ通信を行う。
入力部404は、二次収集者C等によって入力される情報を入力する。
記憶部405は、二次収集者サーバ400が利用する種々の情報を記憶する。
【0044】
制御部401は、二次収集部411と、統計部412と、要求属性情報作成部413と、対価算定情報作成部414と、対価算定部415とを備える。
二次収集部411は、一次収集者端末300から受信した属性情報βと提供情報αと一次収集対価算定情報jとをそれぞれを対応付けて、記憶部405に格納する。また、二次収集部411は、情報提供者サーバ100から受信した要求属性条件情報Zを提供情報αと対応付けて記憶部405に格納する。
【0045】
統計部412は、予め決められた二次収集タイミングに到達したか否かを判定する。二次収集タイミングに到達したと判定した場合、統計部412は、統計処理を実行する。なお、二次収集タイミングとは、本実施形態に係る属性情報収集サービスの利用者として予め契約等をしている一次収集者Cの一次収集者端末300から、属性情報βを収集する期間が経過したタイミングである。この二次収集タイミングは、例えば、属性情報収集サービスの開始時点から予め決められた期間が経過したとき、あるいは、予め決められた日時を経過したとき等である。
また、統計処理とは、統計部412が、記憶部405に記憶されている情報に基づき、一次収集者端末300から収集した属性情報βを、情報提供者Aの情報提供者サーバ100が提供する提供情報αごとに統計データを作成する処理である。例えば、統計部412は、それぞれ対応付けられている属性情報βと提供情報αとを読み出し、属性情報βに含まれる各項目(位置、時刻、温度、湿度、紫外線レベル、要求者Bの性別や年齢等)ごとに、収集した属性情報βの傾向を示す統計データを取得する。具体的に説明すると、統計部412は、属性情報βが収集された数が多い順番を項目ごとに示す情報や、エリアや時間帯に応じて収集された属性情報βの数等を統計データとして得る。
【0046】
要求属性情報作成部413は、統計部412が統計処理をした提供情報αに対応する要求属性条件情報Zが記憶部405に登録されているか否かを判定する。統計処理の対象である提供情報αに対応する要求属性条件情報Zが記憶部405に登録されている場合、要求属性情報作成部413は、この要求属性条件情報Zが示す条件に従って、統計データに基づき、要求属性情報γを作成する。
【0047】
対価算定情報作成部414は、予め決められている項目に基づき、二次収集対価を算定するために対価を算定するための評価条件を示す情報を示す情報(以下、二次収集対価算定情報kという)を作成する。例えば、対価算定情報作成部414は、二次収集対価算定情報kとして、要求属性情報γに基づく属性情報βの全配信数や統計対象エリア等を示す情報を作成する。対価算定情報作成部414は、作成した二次収集対価算定情報kを通信制御部402に出力する。
対価算定部415は、一次収集者端末300から受信した一次収集対価算定情報jに基づき、一次収集対価の額を算定する。この対価算定部415は、一次収集対価の額を示す情報(以下、一次収集対価額情報Jという)を通信制御部402に出力する。
【0048】
次に、図7〜9を参照して、本実施形態に係る情報収集方法の一例について説明する。本実施形態に係る情報収集方法において、例えば、○○ハンバーガーショップである情報提供者A10が、一般消費者である要求者Bに対して、○○ハンバーガーショップの商品広告である提供情報α10を配信する。なお、一次収集者Cと二次収集者Dとは、属性情報収集サービスの提携者として情報提供者A10である○○ハンバーガーショップと契約している。
図7は、本実施形態に係る情報収集方法の一例について説明するためのシーケンス図である。
(ステップST1)
はじめに、要求者Bは、要求者端末200に対して、要求する提供情報αの条件を示す要求条件情報Xを登録する。例えば、要求者Bは、要求条件として、○○ハンバーガーショップに関する情報を要求することを登録する。
例えば、要求者Bからの要求条件として、“○○ハンバーガーショップ”を示す情報が操作部271を介して入力されると、登録部211は、要求条件情報Xとして、“○○ハンバーガーショップ”を記憶部208に格納する。
【0049】
(ステップST2)
一方、一次収集者Cは、一次収集者端末300の操作部371を介して、例えば、情報配信サーバ100に要求する提供情報αを指定する。例えば、一次収集者Cが、一次収集者Cから操作部371を介して“○○ハンバーガーショップ”に関する提供情報αの配信を要求した場合、一次収集者端末300は、操作部371から出力される操作情報に基づき、○○ハンバーガーショップである情報提供者A10の情報配信サーバ100に対して、○○ハンバーショップの提供情報αの配信を要求する情報を送信する。そして、○○ハンバーガーショップである情報提供者A10の情報配信サーバ100は、○○ハンバーガーショップの商品広告を示す提供情報α10を一次収集者端末300に送信する。この一次収集者端末300は、○○ハンバーガーショップの商品広告を示す提供情報α10を記憶部308に記憶する。
(ステップST3)
そして、一次収集者端末300の登録部311は、記憶部308に記憶されている提供情報α10に基づき、この提供情報α10を示すキーワードを抽出し、要求者端末200に対して送信する提供情報α10の条件を示す提供条件情報Yとして登録する。例えば、一次収集者端末300の登録部311は、提供条件として、提供情報α10を示すキーワード“○○ハンバーガーショップ”の文字列を提供情報α10から抽出し、この“○○ハンバーガーショップ”を提供条件情報Yとして、記憶部308に登録する。
【0050】
(ステップST4)
次いで、一次収集者端末300の通信制御部302は、近距離通信が可能な通信エリアに要求者端末200があるか否かを判定する。例えば、一次収集者端末300の通信制御部302は、近距離通信部303を介して要求者端末200から送信される近距離通信用の電波を受信したか否かを判定する。
(ステップST5)
一次収集者端末300の通信制御部303は、要求者端末200から近距離通信用の電波を受信したと判定した場合、この要求者端末200に対して、要求条件情報の送信を要求する。
【0051】
(ステップST6)
そして、要求者端末200の近距離通信部203は、一次収集者端末300から要求条件情報の送信を要求することを示す情報を受信し、制御部201に出力する。要求者端末200の制御部201は、要求条件情報の送信を要求することを示す情報を受信すると、記憶部208に記憶されている要求条件情報Xを読み出し、通信制御部202に出力する。そして、通信制御部202は、近距離通信部203を介して、要求条件情報Xを一次収集者端末300に送信する。
(ステップST7)
一次収集者端末300の近距離通信部303は、要求条件情報Xを受信し、制御部301の判定部312に出力する。この判定部312は、この受信した要求条件情報Xと、記憶部308に記憶されている提供条件情報Yとを比較する。
(ステップST8)
そして、一次収集者端末300の判定部312は、要求者端末200からの要求条件情報Xと、記憶部308に記憶されている提供条件情報Yとが一致するか否かを判定する。ここで、要求条件情報Xは、“○○ハンバーガーショップ”であり、提供条件情報Yは、“○○ハンバーガーショップ”である。よって、判定部312は、要求条件情報Xと提供条件情報Yとが一致していると判定する。
【0052】
(ステップST9)
この要求条件情報Xと提供条件情報Yとが一致する場合、一次収集者端末300の判定部312は、記憶部308に記憶されている提供情報テーブルを参照して、要求条件情報Xと一致する提供条件情報Yと対応付けられている提供情報α10を読み出し、通信制御部302に出力する。そして、通信制御部302は、近距離通信部303を介して、読み出した提供情報α10を要求者端末200に送信する。
(ステップST10)
そして、一次収集者端末300の属性情報取得部313は、提供情報α10を要求者端末200に提供した際の属性情報β10を取得する。例えば、属性情報取得部313は、提供情報α10を要求者端末200に提供した位置を示す位置情報β11を位置情報取得部391から取得する。また、属性情報取得部313は、提供情報α10を要求者端末200に提供した時刻を示す時刻情報β12を計時部392から取得する。さらに、属性情報取得部313は、提供情報α10を要求者端末200に提供したときの温度を示す温度情報β13を温度センサ393から、湿度を示す湿度情報β14を湿度センサ394から、紫外線レベルを示す紫外線情報β15を紫外線センサ395から、それぞれ取得するものであってもよい。なお、位置情報β11と、時刻情報β12と、温度情報β13と、湿度情報β14と、紫外線情報β15とは、属性情報β10に含まれる情報である。
一次収集者端末300の属性情報取得部313は、提供情報α10を要求者端末200に提供した際の属性情報β10を取得した場合、この属性情報β10と提供情報α10とを対応付けて記憶部308に記憶させる。
【0053】
(ステップST11)
一方、要求者端末200の属性情報取得部212は、一次収集者端末300から提供情報α10を受信した場合、記憶部208に要求者Bを示す属性情報βが記憶されているか否かを判定する。この記憶部208には、例えば、要求者Bの性別と年齢を示す属性情報β16が記憶されている。
(ステップST12)
要求者端末200の属性情報取得部212は、記憶部208に属性情報β16が記憶されている場合、記憶部208から属性情報β16を読み出し、通信制御部202に出力する。そして、通信制御部202が、近距離通信部203を介して、一次収集者端末300に属性情報β16を送信する。
【0054】
(ステップST13)
一次収集者端末300の属性情報取得部313は、要求者端末200から属性情報β16を受信した場合、この属性情報β16と提供情報α10とを対応付けて記憶部308に記憶させる。ここで、記憶部308には、位置情報β11と、時刻情報β12と、温度情報β13と、湿度情報β14と、紫外線情報β15とを含む属性情報β10、および属性情報β16が、提供情報α10と対応付けられて記憶されている。
(ステップST14)
また、一次収集者端末300の対価算定情報作成部314は、予め決められている項目に基づき、一次収集対価を示す一次収集対価算定情報jを作成する。例えば、対価算定情報作成部314は、ステップST10あるいはST13のうち少なくとも1つのステップにおいて、一次収集者端末300が収集した属性情報βの数や種類、配信した提供情報α10の配信数や種類、配信エリア等を示す一次収集対価算定情報jを作成する。そして、対価算定情報作成部314は、作成した一次収集対価算定情報jを、ステップST10あるいはST13のうち少なくとも1つのステップにおいて取得した属性情報β10あるいはβ16と対応付けて記憶部308に格納する。例えば、ステップST10において、位置情報と時刻情報とが取得され、ステップST13において、要求者Bの年齢と性別を示す情報が取得されたとする。この場合、対価算定情報作成部314は、位置情報に1ポイント、時刻情報に1ポイント、要求者Bの年齢を示す情報に1ポイント、要求者Bの性別を示す情報に1ポイントを、それぞれ付与する。つまり、対価算定情報作成部314は、一次収集対価算定情報jとして、4ポイントを示す情報を作成する。
【0055】
(ステップST15)
次いで、一次収集者端末300の一次収集部315は、予め決められた一次収集タイミングに到達したか否かを判定する。この一次収集部314は、例えば、予め決められた時刻に到達した場合、一次収集タイミングに到達したと判定する。
【0056】
次に、図8を参照して、図7に示す情報収集方法の続きについて説明する。図8は、図7に示す情報収集方法の続きについて説明するためのシーケンス図である。
(ステップST16)
一次収集者端末300の一次収集部314は、一次収集タイミングに到達したと判定した場合、記憶部308から、それぞれ対応付けられている属性情報β10、β16と提供情報α10と一次収集対価算定情報jとを読み出し、通信制御部302に出力する。そして、通信制御部302は、提供情報α10の属性情報β10、β16を送信する二次収集者サーバ400として予め決められているサーバに対して、それぞれ対応付けられている属性情報β10、β16と提供情報α10と一次収集対価算定情報jとを送信するよう遠距離通信部304を制御する。そして、遠距離通信部304は、それぞれ対応付けられている属性情報β10、β16と提供情報α10と一次収集対価算定情報jとを二次収集者サーバ400に送信する。
【0057】
(ステップST17)
二次収集者サーバ400の遠隔通信部403は、一次収集者端末300から、属性情報β10、β16と提供情報α10と一次収集対価算定情報jとを受信すると、二次収集部411に出力する。この二次収集者411は、入力する属性情報β10、β16と提供情報α10と一次収集対価算定情報jとをそれぞれを対応付けて、記憶部405に格納する。
【0058】
(ステップST18)
一方、情報提供者サーバ100の情報提供者Aは、事前に、二次収集者サーバ400に対して、情報提供者Aがほしい属性情報βの要求属性条件を登録しておく。例えば、○○ハンバーガーショップである情報提供者Aは、東京都23区内において、提供情報α10を配信した回数が多いエリアの上位10位までのエリア名と、各エリア内での配信数とを要求属性条件として予め登録している。そして、この情報提供者サーバ100の登録部112が、入力した要求属性条件を示す要求属性条件情報Zを二次収集者サーバ400に送信する。
【0059】
(ステップST19)
二次収集者サーバ400の遠距離通信部403は、情報提供者サーバ100から要求属性条件情報Zを受信すると、二次収集部411に出力する。この二次収集者411は、入力する要求属性条件情報Zを記憶部405に格納する。なお、遠距離通信部403は、要求属性条件情報Zを受信した場合、送信元である情報提供者サーバ100を示す情報を取得し、二次収集者411に出力する。二次収集者411は、この情報提供者サーバ100を示す情報と、要求属性条件情報Zとを対応付けて記憶部405に格納する。
【0060】
(ステップST20)
次いで、二次収集者サーバ400の統計部412は、予め決められた二次収集タイミングに到達したか否かを判定する。この統計部412は、例えば、予め決められた時刻に到達した場合、二次収集タイミングに到達したと判定する。
(ステップST21)
そして、統計部412は、二次収集タイミングに到達したと判定した場合、記憶部405を参照して、統計処理を実行する。例えば、統計部412は、予め決められたエリア毎に、提供情報α10が配信された数が多い順番を算出する。この統計データとして、例えば、統計部412は、1位‐渋谷エリア(650)、2位−新宿エリア(600)、3位−銀座エリア(560)・・・10位−品川エリア(120)を示す情報を得る。なお、カッコ内の数字は、各エリアにおいて要求者Bに提供情報α10が配信された回数である。また、統計部412は、予め決められた時間帯毎に、提供情報α10が配信された数が多い順番を算出する。この統計データとして、例えば、統計部412は、1位‐19〜20時(780)、2位−20〜21時(690)、3位−17〜18時(550)・・・10位−11〜12時(90)を示す情報を得る。なお、カッコ内の数字は、各時間帯において要求者Bに提供情報α10が配信された回数である。
【0061】
(ステップST22)
次いで、要求属性情報作成部413は、統計処理をした提供情報α10に対応する要求属性条件情報Zが記憶部405に登録されているか否かを判定する。本実施形態において、記憶部405には、情報提供者Aが提供する提供情報α10と対応付けられた属性情報β10、β16と、情報提供者Aの情報提供者サーバ100を示す情報と対応付けられた要求属性条件情報Zが格納されている。
(ステップST23)
統計処理をした提供情報α10に対応する要求属性条件情報Zが記憶部405に登録されている場合、要求属性情報作成部413は、この要求属性条件情報Zが示す条件に従って、統計データに基づき、要求属性情報γ10を作成する。なお、本実施形態において、要求属性条件情報Zは、東京都23区内において、提供情報α10を配信した回数が多いエリアの上位10位までのエリア名と、各エリア内での配信数とを示す情報である。よって、要求属性情報作成部413は、統計部412による統計データから、1位‐渋谷エリア(650)、2位−新宿エリア(600)、3位−銀座エリア(560)・・・10位−品川エリア(120)を示す情報を取得し、この情報を要求属性情報γ10とする。
(ステップST24)
また、二次収集者サーバ400の対価算定情報作成部414は、予め決められている項目に基づき、二次収集対価を示す二次収集対価算定情報kを作成する。例えば、対価算定情報作成部414は、要求属性情報γ10に基づく属性情報βの全配信数や、統計対象エリア等を示す二次収集対価算定情報kを作成する。そして、対価算定情報作成部414は、作成した二次収集対価算定情報kを通信制御部402に出力する。本実施形態において、対価算定情報作成部414は、東京都23区内における配信エリアの上位10位と各エリアの配信数を示す情報の対価の算定基準として予め決められている4ポイントを算出する。つまり、対価算定情報作成部414は、二次収集対価算定情報として、対価の算定基準である4ポイントを示す情報を作成する。
(ステップST25)
そして、二次収集者サーバ400の通信制御部402は、作成した要求属性情報γ10と二次収集対価算定情報kとを、遠距離通信部403を介して情報提供者サーバ100に送信する。
【0062】
次に、図9を参照して、図8に示す情報収集方法の続きについて説明する。図9は、図8に示す情報収集方法の続きについて説明するためのシーケンス図である。
(ステップST26)
次いで、情報提供者サーバ100の制御部101は、二次収集者サーバ400から送信された要求属性情報γ10と二次収集対価算定情報kとを遠距離通信部103を介して受信し、記憶部105に格納する。
(ステップST27)
そして、情報提供者サーバ100の対価算定部113は、記憶部105に格納されている二次収集対価算定情報kに基づき、二次収集対価算定情報kに応じて予め決められている二次収集対価の額を算定する。この対価算定部112は、算定した二次収集対価の額を示す二次収集対価額情報Kを通信制御部102に出力する。本実施形態において、二次収集対価算定情報kは、4ポイントであるため、対価算定部113は、このポイントに応じた対価の額を算出する。
(ステップST28)
この通信制御部102は、二次収集対価額情報Kを遠距離通信部103を介して二次収集者サーバ400に送信する。
【0063】
(ステップST29)
二次収集者サーバ400は、情報提供者サーバ100から二次収集対価額情報Kを受信して、記憶部405に格納する。
(ステップST30)
そして、二次収集者サーバ400の対価算定部414は、記憶部405に格納されている一次対価算定情報jに基づき、一次対価算定情報jに応じて予め決められている対価の額を算定する。この対価算定部414は、算定した一次収集対価の額を示す一次収集対価額情報Jを通信制御部402に出力する。本実施形態において、一次収集対価算定情報Jは、4ポイントであるため、対価算定部414は、このポイントに応じた対価の額を算出する。
(ステップST31)
この通信制御部402は、一次収集対価額情報Jを遠距離通信部403を介して一次収集者端末300に送信する。
【0064】
(ステップST32)
一次収集者端末300は、二次収集者サーバ400から一次収集対価額情報Jを受信して、記憶部308に格納する。
(ステップST33)
そして、一次収集者端末300は、一次収集対価額情報Jに基づき、精算処理する。
(ステップST34)
また、二次収集者サーバ400は、二次収集対価額情報Kに基づき、精算処理する。
【0065】
このように、一次収集者端末300が要求者端末200に対して、要求者Bが要求する提供情報αを配信するとともに、配信の際の属性情報βを収集し二次収集者サーバ400に送信する。また、二次収集者サーバ400は、一次収集者端末300からの属性情報βに基づき、統計データが示す属性情報βの傾向を示す情報を情報提供者Aの要求に応じて情報提供者サーバ100に送信する。
これにより、情報提供者Aは、属性情報のうち、要求する情報を容易に取得することができる。また、情報提供者サーバ100が属性情報の処理を実行する必要がないため、情報提供者サーバ100の処理負荷が低減する。さらに、二次収集者サーバ400から属性情報βを受信するのではなく、統計データに基づく要求属性情報γを受信することにより、情報提供者サーバ100と二次収集者サーバ400との間における通信量を低減することができる。さらにまた、二次収集者サーバ400が属性情報βをそのまま情報提供者サーバ100に送信するのではなく、情報提供者Aのニーズに応じた情報に加工した情報を提供することができるため、二次収集者サーバ400は提供する情報の価値に相当する対価を報酬として受け取ることができる。
【0066】
また、上述の通り、一次収集者端末300は、要求者端末200が要求する提供情報の条件を示す要求条件情報Xと、自身が提供可能な提供情報を示す提供条件情報Yとを比較して、要求条件情報Xに対応する提供情報αを保持していた場合に、当該提供情報αを要求者端末200に配信する。これにより、要求者端末200は、予め登録している要求条件を満たす提供情報の提供を受けることができる。
【0067】
なお、本実施形態に係る情報収集システムにおいて、一次収集者端末300と、二次収集者サーバ400とは、それぞれ異なる装置であると説明したが、本発明はこれに限られず、一次収集者端末300の機能と、二次収集者サーバ400の機能の両方を備える収集者装置により構成されるものであってもよい。この場合、収集装置は、少なくとも、一次収集者端末300の近距離通信部303および属性情報取得部313と、二次収集者サーバ400の要求属性情報作成部413とを備えることが好ましい。
【0068】
なお、本実施の形態の情報提供者サーバ100、要求者端末200、一次収集者端末300、および二次収集者サーバ400は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいう「コンピュータシステム」とは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0069】
また、各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、検出対象物の形状情報の推定値を算出する処理を行ってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0070】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0071】
100…情報提供者サーバ、101…制御部、102…通信制御部、103…遠距離通信部、104…入力部、105…記憶部、111…提供情報配信部、112…登録部、113…対価算定部、200…要求者端末、201…制御部、202…通信制御部、203…近距離通信部、205…電源制御部、206…電源、207…タッチパネル、208…記憶部、211…登録部、212…属性情報取得部、300…一次収集者端末、301…制御部、302…通信制御部、303…近距離通信部、304…遠距離通信部、305…電源制御部、306…電源、307…タッチパネル、308…記憶部、311…登録部、312…判定部、313…属性情報取得部、314…対価算定情報作成部、315…一次収集部、391…位置情報取得部、392…計時部、393…温度センサ、394…湿度センサ、395…紫外線センサ、400…二次収集者サーバ、401…制御部、402…通信制御部、403…遠距離通信部、404…入力部、405…記憶部、411…二次収集部、412…統計部、413…要求属性情報作成部、414…対価算定情報作成部、415…対価算定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供者が管理する情報提供者サーバ、および、前記情報提供者が提供する提供情報を要求する要求者が所持する要求者端末のそれぞれと通信接続される収集者装置を備える情報収集システムにおいて、
前記提供情報を近距離通信手段により前記要求者端末に送信する近距離通信部と、
当該要求者端末に前記提供情報を提供した際の要求者の属性を示す属性情報を取得する属性情報取得部と、
前記属性情報に基づき、前記提供者が要求する属性情報に対応する要求属性情報を作成する要求属性情報作成部と、
を備えることを特徴とする情報収集システム。
【請求項2】
前記収集者装置は、
前記要求者端末に対して送信する情報の条件を示す提供条件情報と、前記提供情報とを対応付けて記憶する記憶部と
前記要求者が要求する情報の条件を示す要求条件情報を前記要求者端末から受信した場合、前記要求条件情報と前記提供条件情報とを比較して、前記要求条件情報が示す条件に対応する提供情報が前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記要求条件情報が示す条件に対応する提供情報が前記記憶部に記憶されていると判定された場合、当該要求条件情報が示す条件に対応する提供情報を前記記憶部から読み出し、前記第近距離通信部を介して前記要求端末に送信する提供情報配信部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報収集システム。
【請求項3】
前記収集装置は、
前記要求者端末と近距離通信手段により通信接続される一次収集者端末と、
前記情報提供者サーバと遠距離通信手段により通信接続される二次収集者サーバとを含み、
前記一次収集者端末は、
前記近距離通信部と、属性情報取得部とを備え、
前記二次収集者サーバは、
前記要求属性情報作成部を備えることを特徴とする請求項1また2に記載の情報収集システム。
【請求項4】
前記二次収集者サーバは、
前記属性情報を遠距離通信手段により前記一次収集者端末から受信する遠距離通信部と、
前記属性情報に基づき、前記属性情報に含まれる情報の統計データを属性毎に作成する統計部と、をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の情報収集システム。
【請求項5】
情報提供者が管理する情報提供者サーバ、および、前記情報提供者が提供する提供情報を要求する要求者が所持する要求者端末のそれぞれと通信接続される収集者装置を備える情報収集システムにおける情報収集方法であって、
前記提供情報を近距離通信手段により前記要求者端末に送信するステップと、
当該要求者端末に前記提供情報を提供した際の要求者の属性を示す属性情報を取得するステップと、
前記属性情報に基づき、前記提供者が要求する属性情報に対応する要求属性情報を作成するステップと、
を備えることを特徴とする情報収集方法。
【請求項6】
情報提供者が管理する情報提供者サーバ、および、前記情報提供者が提供する提供情報を要求する要求者が所持する要求者端末のそれぞれと通信接続されるコンピュータを、
前記提供情報を近距離通信手段により前記要求者端末に送信する近距離通信手段、
当該要求者端末に前記提供情報を提供した際の要求者の属性を示す属性情報を取得する属性情報取得手段、
前記属性情報に基づき、前記提供者が要求する属性情報に対応する要求属性情報を作成する要求属性情報作成手段、として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−15938(P2013−15938A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146978(P2011−146978)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】