説明

情報収集システム、情報登録サーバ、情報収集方法、及び携帯端末装置

【課題】公衆無線LANにアクセス可能なエリアの情報をプロバイダ等に関係なく広範囲に収集し容易にデータベース化できるシステムを提供する。
【解決手段】GPS手段12と無線LAN通信手段13とデータ通信手段17とを備える携帯端末装置10と、記憶手段22とアクセス可能エリア地図作成手段24とを備え、携帯端末装置10とデータ通信を行うサーバ20と、を備えるシステム1であって、無線LAN通信手段13は、携帯端末装置10が公衆無線LANに接続可能なエリアにあることを認識すると当該エリアにおけるアクセスポイントへのアクセス情報を取得し、データ通信手段17は位置情報と、アクセスポイントへのアクセス情報とをサーバ20に送信し、サーバ20は、携帯端末装置10から受信した位置情報と、アクセスポイントへのアクセス情報とを関連付けて記憶手段22に記憶させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公衆無線LANのアクセスポイントの情報を収集してデータベース化するシステムに関し、より詳細には、公衆無線LANのアクセス可能エリア情報を携帯端末装置を使用して収集しデータベース化する情報収集システム、情報登録サーバ、情報収集方法、及び携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公衆無線LANの普及に伴い、各地の店舗や施設に公衆無線LANのアクセスポイントが設けられるようになっている。ユーザがこれら公衆無線LANのアクセスポイントの所在地を把握するためには、ユーザはインターネット上の公衆無線LANのアクセスポイントを検索するウェブサイトを閲覧したり、公衆無線LANのアクセスポイントを紹介しているプロバイダのウェブサイトを閲覧したりする必要がある。
【0003】
特許文献1(特開2003−302232号公報)は、無線LAN装置を備えたアクセスポイントとなる施設と、備えていない施設とを識別できるように表示画面上に表示すると共に、無線LAN装置を備えた施設の電波到達範囲を表示し、自車がその到達範囲に入った場合にユーザにその旨を知らせて施設との間で直接交信を行い、必要な情報を入手するようにした車載ナビゲーション装置を開示している。
【0004】
上記特許文献1の車載ナビゲーション装置のデータベースには、無線LAN装置を備えたアクセスポイントとなる施設を地図上に表示するために、施設の位置を示す座標、レストランやガソリンスタンド等の職種、又は具体的な会社名によって施設を分類した施設の種別コード、施設の名称のデータ、無線LANのID、及び無線到達距離に関するデータが収められている。そしてこれらの施設データの座標を演算処理部において表示座標系に変換してアイコンとして表示する。さらに、施設データの中に無線到達距離が含まれている場合は、無線到達距離を表示座標系に変換し、施設データ位置を中心に無線到達距離を点線等で表示する。このようにすることによってユーザは無線LAN装置のある施設とない施設を識別でき、車の位置が電波到達範囲に入っているかどうかを識別することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−302232号公報([要約]、段落[0011]、[0012])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1に開示されているようなナビゲーション装置を実現するためには、無線LAN装置を備えたアクセスポイントとなる施設のデータベースが必要である。
従来、アクセスポイントの情報は、無線LANサービスを提供しているプロバイダごとに提供されていた。したがって、プロバイダとは無関係に全てのアクセスポイントの情報を収集してデータベース化するのは困難であった。また、ユーザ側からすれば、無線LANのアクセスポイントのエリア情報を検索し、地図上で確認したいという要望がある。また、アクセスポイントにセキュリティがかかっていてログインできない場合は、従来は何ら利用価値がなかったが、位置情報を得るために利用できるようになせば測位手段を持たない端末装置が位置を知ることができ利用価値が生ずる。
【0007】
本願の発明者は前記の課題を解消すべく種々検討を重ねた結果、位置情報取得手段と、無線LAN通信手段と、データ通信手段とを備えた携帯電話機を使用し、無線LAN通信手段によって携帯電話機が無線LANへのアクセス情報を取得した場合に、位置情報取得手段によってその位置を検出し、データ通信手段によって無線LANのアクセス情報と位置情報とをサーバに送信してデータベースを作成すれば、無線LANのアクセスポイントの情報を容易に収集できることに着目して本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
すなわち、本発明の目的は、公衆無線LANにアクセス可能なエリアの情報をプロバイダ等に関係なく広範囲に収集し容易にデータベース化できるシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段とを有する携帯端末装置と、携帯端末装置から受信した各種情報を記憶する記憶手段を備える情報登録サーバと、を備えて構成される情報収集システムであって、
前記携帯端末装置は、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段を備え、
前記データ通信手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを前記情報登録サーバに送信し、
前記情報登録サーバは、前記携帯端末装置から受信した位置情報とアクセス情報とを関連付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1の情報収集システムに係り、前記アクセス情報は、無線LANのアクセスポイントのSSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項3にかかる発明は、請求項1の情報収集システムに係り、前記アクセス情報は、無線LANのアクセスポイントのMACアドレス(Media Access Control address)であることを特徴とする。
【0012】
また、本願の請求項4にかかる発明は、請求項1の情報収集システムにおいて、
前記情報登録サーバは、アクセス可能エリア地図作成手段を備え、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、前記記憶手段に記憶された位置情報とアクセス情報を基に、前記無線LANに接続可能なエリアの位置情報を地図データに反映させることを特徴とする。
【0013】
また、本願の請求項5にかかる発明は、請求項4の情報収集システムにおいて、
前記アクセス情報は、通信プロトコルの情報を含み、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、前記通信プロトコルの種別によって前記地図データへの反映形態を変更することを特徴とする。
【0014】
また、本願の請求項6にかかる発明は、請求項4の情報収集システムにおいて、
前記アクセス情報は、受信品質の情報を含み、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、前記受信品質に応じて前記地図データへの反映形態を変更することを特徴とする。
【0015】
また、本願の請求項7にかかる発明は、請求項4の情報収集システムにおいて、
前記アクセス情報は、前記無線LANに接続可能なエリアにおけるアクセスポイントの固有情報を含み、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、同じ固有情報を有する前記無線LANに接続可能なエリアを、同一のエリアに属するものとして前記地図データに反映させることを特徴とする。
【0016】
また、本願の請求項8にかかる発明は、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の情報収集システムにおいて、
前記情報登録サーバは、前記記憶手段に既に記憶されているアクセス情報と同じ位置情報のアクセス情報を前記携帯端末装置から所定の期間内に受信しない場合、既に記憶されているアクセス情報を削除することを特徴とする。
【0017】
また、本願の請求項9にかかる発明は、請求項1〜請求項7のいずれか1項の情報収集システムにおいて、
前記情報登録サーバは、前記記憶手段に記憶されている同一のアクセス情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、前記複数の位置情報から代表位置情報を算出して前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0018】
また、本願の請求項10にかかる発明は、請求項1の情報収集システムにおいて、
前記位置特定手段は、前記アクセス情報を含む問合せを受信すると、前記アクセス情報に関連付けられた位置情報を前記記憶手段から呼出して回答する。
【0019】
また、本願の請求項11にかかる発明は、請求項10の情報収集システムにおいて、
前記位置特定手段は、前記アクセス情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、前記複数の位置情報から代表位置情報を算出して回答することを特徴とする。
【0020】
また、本願の請求項12にかかる発明は、
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段とを有する携帯端末装置から受信した各種情報を記憶する記憶手段を備える情報登録サーバであって、
前記情報登録サーバは、前記データ通信手段によって送信される前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを関連付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0021】
また、本願の請求項13にかかる発明は、請求項12にかかり、
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段とを有する携帯端末装置から受信した各種情報を記憶する記憶手段を備える情報登録サーバであって、
前記情報登録サーバは、前記データ通信手段によって送信される前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを関連付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項14にかかる発明は、請求項12又は請求項13のいずれか1項にかかり、
前記情報登録サーバは、位置特定手段を備え、
前記位置特定手段は、前記アクセス情報を含む問合せを受信すると、前記アクセス情報に関連付けられた位置情報を前記記憶手段から呼出して回答することを特徴とする。
【0023】
また、本願の請求項15にかかる発明は、
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段とを有する携帯端末装置と、携帯端末装置から受信した各種情報を記憶する記憶手段を備える情報登録サーバと、を備えて構成される情報収集システムにおける情報収集方法において、
前記携帯端末装置は、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段を備え、
前記データ通信手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを前記情報登録サーバに送信する第1のステップと、
前記情報登録サーバは、前記携帯端末装置から受信した位置情報とアクセス情報とを関連付けて前記記憶手段に記憶させる第2のステップと、を有することを特徴とする。
【0024】
また、請求項16にかかる発明は、請求項15にかかり、
前記情報登録サーバは、前記記憶手段に記憶されている同一のアクセス情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、前記複数の位置情報から代表位置情報を算出して前記記憶手段に記憶する第3のステップを有することを特徴とする。
【0025】
また、請求項17にかかる発明は、請求項15又は請求項16にかかり、
前記情報登録サーバは、位置特定手段を備え、
前記位置特定手段は、前記アクセス情報を含む問合せを受信する第4のステップと、前記アクセス情報に関連付けられた位置情報を前記記憶手段から呼出して回答する第5のステップと、を有することを特徴とする。
【0026】
また、請求項18にかかる発明は、
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段を有する携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段を備え、
前記データ通信手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを、前記情報登録サーバにて関連付けて記憶できるように前記情報登録サーバに送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
請求項1にかかる発明においては、携帯端末装置の無線LAN通信手段によって無線LANにアクセスしてアクセス情報を取得し、また位置情報取得手段によって携帯端末装置の位置を特定し、アクセス情報と位置情報を、データ通信手段を使用してサーバに送信する。サーバにおいては、携帯端末装置から受信した位置情報とアクセス情報とを関連付けて記憶手段に記憶させる。これによって、無線LANに接続可能な位置情報とそのアクセス情報が対応付けられたデータベースをプロバイダとは無関係に構築し、実際に利用できる情報として提供することができるようになる。例えば、サーバとネットワークによって接続された端末から無線LANに接続可能な位置情報の問合せがあった場合に、無線LANに接続可能な場所の一覧を提供することが可能である。また本発明は、ユーザが所持する携帯端末装置からそれぞれアクセス可能な位置情報とそのアクセス情報を収集するため、携帯端末装置の所持者が多い地域においては詳細なデータベースを作成することが可能となる。
【0028】
また、請求項2にかかる発明においては、アクセス情報は無線LANに接続可能なエリアにおけるアクセスポイントのSSID(Service Set Identifier)である。SSIDは所定のエリアに同じものは使用しないものであるから、SSIDから対応する位置を容易に特定することが可能となる。また、SSIDは無線LANにセキュリティがかかっているような場合でも読取ることは可能であるから位置特定の問合せには有効である。
【0029】
また、請求項3にかかる発明においては、アクセス情報は無線LANに接続可能なエリアにおけるアクセスポイントのMACアドレス(Media Access Control address)である。MACアドレスはアクセスポイントのハードウェアに割当てられているので固有の情報であり、MACアドレスから対応する位置を容易に特定することが可能となる。また、MACアドレスは無線LANにセキュリティがかかっているような場合でも読取ることは可能であるから位置特定の問合せには有効である。
【0030】
また、請求項4にかかる発明においては、サーバはアクセス可能エリア地図作成手段を備えたので、記憶手段に記憶された位置情報とアクセス情報をもとに、無線LANに接続可能なエリアの地図を作成し、さらにそのアクセス情報を地図に反映させることができる。このアクセス可能エリア地図は、サーバにネットワークによって接続された端末に配信することが可能となる。
【0031】
また、請求項5にかかる発明においては、通信プロトコルの種別によって地図データへの反映形態が異なるようにアクセス可能エリア地図が作成される。通信プロトコルの種別としては、例えば、IEEE802.11b/a/g/n等がある。通信プロトコルの種別ごとに地図への表示形態を変えれば、ユーザにとってどの場所が、自身の端末が通信可能な通信プロトコルによって無線LANに接続できる場所であるか明確に分かるようなアクセス可能エリア地図を提供することが可能となる。
【0032】
また、請求項6にかかる発明においては、無線LANの受信品質によって地図データへの反映形態が異なるようにアクセス可能エリア地図が作成される。例えば、無線LANの受信品質が高いときには広範囲をカバーするような画像を表示し、無線LANの受信品質が低いときには狭い範囲をカバーするような画像を表示する。これによって、ユーザにとってどの場所がより無線LANに接続しやすい場所であるかが明確に分かるようなアクセス可能エリア地図を提供することが可能となる。
【0033】
また、請求項7にかかる発明においては、同一の固有情報を有するエリアが、同一のエリアに属するものとなるようにアクセス可能エリア地図が作成される。ここで固有情報とは、例えば、無線LANにおけるアクセスポイントのSSID(Service Set Identifier)である。これにより、同一の固有情報に属するエリアは一つのエリアとして表示されるようなアクセス可能エリア地図を提供することが可能となる。
【0034】
また、請求項8にかかる発明においては、サーバは無線LANに接続可能なエリアの情報のデータメンテナンスを行うことができる。つまり、サーバに既に記憶されているアクセス情報と同じ位置情報のアクセス情報を所定の期間内に受信しなければ、そのエリアのアクセスポイントは利用できなくなった可能性が高いので、それをデータベースから削除する等してデータベースに反映させることができる。このようにして、最新で、常に利用可能な無線LANに接続可能エリアの情報を提供することができるようになる。
【0035】
また、請求項9にかかる発明において、サーバが一つのアクセス情報に対して複数の位置情報を受信する場合に、代表位置を算出して記憶手段に記憶する。なお、代表位置は、例えば、複数の位置の重心であってもよい。
【0036】
また、請求項10にかかる発明においては、サーバは位置特定手段を備えており、サーバはアクセス情報を含む問合せを受信すると、記憶手段に記憶されているアクセス情報を探索し、それに対応付けられている位置情報を呼出して回答する。これにより、GPS等の位置情報取得手段をもたない携帯端末装置でも、無線LANのアクセス情報を入手できれば、これをもとにサーバに問合せを行うことで、携帯端末装置の位置を特定することが可能となる。無線LANは到達範囲が比較的狭く、位置を特定するのに適しているため、上記のシステムを用いれば、サーバに記憶されているデータベースを位置特定のために使用することが可能である。
【0037】
また、請求項11にかかる発明においては、サーバが一つのアクセス情報に対して複数の位置情報を収集しており、アクセス情報を用いた位置の問合せがあると、代表位置を算出して回答することができる。なお、代表位置は、例えば、複数の位置の重心であってもよい。また、代表位置は、位置情報を記憶する際に算出して記憶するようにしてもよい。これにより、位置の問合せに対して現在属している可能性が高いエリアを回答することができる。
【0038】
また、請求項12ないし請求項14にかかる発明においては、それぞれ請求項1、請求項7、請求項8にかかる発明の情報収集システムを構成する情報登録サーバを提供することができるようになる。
【0039】
また、請求項15ないし請求項17にかかる発明においては、それぞれ請求項1、請求項7、請求項8にかかる発明の情報収集システムを実現するための情報収集方法を提供することができるようになる。
【0040】
また、請求項18にかかる発明においては、請求項1にかかる発明の情報収集システムを構成する携帯端末装置を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムの全体概略図である。
【図2】本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムのブロック図である。
【図3】本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムの携帯電話機における動作フローチャートである。
【図4】本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムのサーバにおける動作フローチャートである。
【図5】本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムにおけるアクセスポイントDB31の内容の一例を示す図である。
【図6】本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムにおいて作成されたアクセス可能エリア地図の一例を示す図である。
【図7】本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムのサーバにおける位置特定の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。
図1は本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムの全体概略図である。図1に示されるように、本実施例における公衆無線LANアクセス可能エリア収集システム1は、ユーザに所持される携帯電話機10、携帯電話機10に基地局40、及び図示しない公衆電話回線網を介して接続され、携帯電話機10とパケット通信又はデータ通信可能なサーバ20、サーバ20に接続又は内蔵されたデータベース30、インターネット等のネットワーク60に接続された公衆無線LANのアクセスポイントとなる施設50を備える。
【0043】
本実施例において、サーバ20は複数の携帯電話機10から送信された位置情報及び公衆無線LANのアクセス情報を受信し、データベース30に登録するとともに、データベース30に記憶されたデータを基にアクセス地図を作成し、携帯電話機10等に送信するものである。
【0044】
また、公衆無線LANのアクセスポイントとなる施設50は、鉄道の駅、喫茶店、レストラン等の施設、又は自動販売機、電柱等が含まれる。これらの施設には、ノートブック型コンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)、及び無線LAN機能を備えた携帯電話機等を無線でLANネットワークに接続するためのアクセスポイントと呼ばれる機器が設置されており、ユーザがアクセスポイントから無線到達範囲内に接近すると、無線LANの使用が可能となる。なお、このアクセスポイントは、通常プロバイダごとに設置される。
【0045】
図2は本実施例にかかる公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムのブロック図である。携帯電話機10は制御手段11、位置情報取得手段としてのGPS手段12、無線LAN通信手段13、アクセス情報取得手段14、通話制御手段15、記憶手段16、データ通信手段17を備えて構成される。なお、アクセス情報取得手段14は無線LAN通信手段13に含まれ、無線LAN通信手段13の機能の一部を構成するものとして示されている。
【0046】
制御手段11は、携帯電話機10全体及び各部の動作を制御するためのもので、図示しないCPU、RAM、ROMから構成され、RAM又はROMに記憶されたプログラムを実行することによって各部の機能を動作させる。GPS手段12は地球上空を周回しているGPS衛星からの信号を受信し、携帯電話機10の現在位置を算出するものである。
【0047】
無線LAN通信手段13は、送信すべきデータを無線LANの周波数に変換して送信するとともに受信すべき無線LAN周波数のデータを復調・変換して携帯電話機10において使用できるようにするためのものである。この無線LAN通信手段13は、さらに、アクセスポイントのサーチ手段を備えており、携帯電話機10が無線LANの通信可能なエリアに入った場合にその旨を制御手段11に通知する。無線LAN通信手段13はアクセス情報取得手段14を含む。
【0048】
アクセス情報取得手段14は、携帯電話機10が無線LANの通信可能なエリアにいる場合に、アクセスポイントの固有情報であるSSID(Service Set Identifier)やMACアドレス(Media Access Control address)、また他の主要な情報であるプロトコル種別、チャンネル、受信品質、セキュリティの有無等の情報を取得する。
【0049】
通話制御手段15は、携帯電話機10の主な機能である通話を行うための機能であって、マイク、スピーカ、コーデック、変調復調回路、呼制御機能等を含むが、本実施例においては説明を省略する。
【0050】
記憶手段16は、GPS手段12において取得された位置情報と、アクセス情報取得手段14において取得されたアクセス情報とを一時的に記憶させておくためのものである。
【0051】
データ通信手段17は、サーバ20と携帯電話回線網を利用したパケット通信方式や回線接続方式等の無線LAN以外の方法で通信を行うためのものであって、携帯電話機10又はサーバ20において処理するデータの送受信を行う。
【0052】
サーバ20は制御手段21、記憶手段22、データ通信手段23、本発明におけるアクセス可能エリア地図作成手段としてのアクセス地図作成手段24、位置特定手段25を備える。制御手段21は、サーバ20全体及び各部の動作を制御するためのもので、図示しないCPU、RAM、ROMから構成され、RAM又はROMに記憶されたプログラムを実行することによって各部の機能を動作させる。
【0053】
記憶手段22は、データベース30を備えており、データベース30は、アクセスポイントDB31、地図DB32を備える。データベース30はサーバ20に保持されるものであってもよいし、サーバ20とは別に設置され、ネットワーク等を介して接続されるものであってもよい。アクセスポイントDB31には、携帯電話機10から受信した位置情報とアクセス情報とが対応付けられて保存される。地図DB32には地図画像等のデータが記憶される。なお、この地図DB32はサーバ20が接続されたネットワーク上の別の場所から取得するようにしてもよい。
【0054】
データ通信手段23は、携帯電話機10と携帯電話回線網を利用したパケット通信方式や回線接続方式等の無線LAN以外の方法で通信を行うためのものであって、携帯電話機10又はサーバ20において処理するデータの送受信を行う。
【0055】
アクセス地図作成手段24は、データベース30のアクセスポイントDB31に記憶された位置情報とアクセス情報を地図DB32の所定範囲の地図に反映させ、無線LANのアクセス可能エリア地図データを作成するものである。さらに、位置特定手段25は、携帯電話機10からアクセス情報を含む位置の問合せがあった際に、データベース30のアクセスポイントDB31を検索することによってアクセス情報に対応する位置情報を取得するものである。
【0056】
次に図3を参照して、公衆無線LANアクセス可能エリア収集システム1の携帯電話機10における動作について説明する。なお、図3は公衆無線LANアクセス可能エリア収集システム1の携帯電話機10における動作フローチャートである。
【0057】
携帯電話機10はステップS301において、GPS手段12により現在位置を取得する。GPS手段12が使用できないような場所では、携帯電話機10は位置情報が含まれたQRコード(登録商標)を読取ったり、赤外線通信を行ったりして位置情報を取得してもよい。取得された位置情報は、記憶手段16に一時的に記憶される。
【0058】
ステップS302では、携帯電話機10は無線LAN通信手段13を作動させ、無線LANのアクセスポイントのサーチを行う。ステップS303において公衆無線LANにアクセス可能なエリアにいるかどうかが判別され、公衆無線LANにアクセス可能であるなら、ステップS304においてアクセス情報取得手段14が、そのアクセスポイントの固有情報、プロトコル種別、チャンネル、受信品質、セキュリティの有無等のアクセス情報を取得し、記憶手段16に一時的に記憶する。
【0059】
次いで、ステップS305において、記憶手段16に記憶された位置情報とアクセス情報とをデータ通信手段17によってパケット通信方式等の適切なデータ形式に変換した後サーバ20に送信し、ステップS307に進む。
【0060】
ステップS303において公衆無線LANにアクセス可能なエリアにいないと判定された場合、ステップS306に進み、位置情報とアクセスが不可能である旨を示す情報(以下、アクセス不可情報という)をサーバ20に送信し、ステップS307の処理に進む。
なお、携帯電話機10が公衆無線LANにアクセス可能なエリアにいない場合には、サーバ20に蓄積すべき情報が得られていないことになるのでステップ306の処理を省略することもできる。
【0061】
ステップS307では、所定期間、例えば5〜10秒間経過したか否かを判別し、所定期間経過後に、ステップS301の処理に戻り、上記説明した処理を繰り返し行う。上記説明した携帯電話機10における動作は、例えば携帯電話機の待受けアプリケーション等で動作させ、ユーザが携帯電話機を使用していないときに自動的に無線LANのアクセス可能エリアの情報を収集できるようにする。
【0062】
なお、上記の説明では、現在位置情報とアクセス情報とを、現在位置情報を取得する度にサーバに送信した例を説明したが、これに限られず、現在位置情報とアクセス情報とを記憶手段16に履歴情報として記憶しておき、所定期間経過後或いは所定量のデータの蓄積後にサーバ20に送信するようにしてもよい。また、データ通信手段17はパケット通信方式の他に、回線接続方式でデータを送信してもよい。
【0063】
次に、図4を参照して、公衆無線LANアクセス可能エリア収集システム1のサーバ20における動作について説明する。なお、図4は公衆無線LANアクセス可能エリア収集システム1のサーバ20における動作フローチャートである。
【0064】
ステップS401において携帯電話機10から位置情報とアクセス情報/アクセス不可情報を受信すると、サーバ20はステップS402においてその位置情報がデータベース30のアクセスポイントDB31に既に登録されているか否かを判別する。位置情報が既に登録されていない場合には、ステップS403において位置情報とアクセス情報/アクセス不可情報を対応付けてデータベース30のアクセスポイントDB31に記憶させる。
【0065】
また、ステップS402において位置情報が既に登録されている場合、その位置情報に対応する新たなアクセス情報/アクセス不可情報をデータベース30のアクセスポイントDB31に記憶させる。
【0066】
図5は、このときに作成されるアクセスポイントDB31の内容の一例を示す図である。図5を参照すると、アクセスポイントDB31は、位置情報とそれに対応付けられたアクセス情報から構成されており、位置情報は、緯度、経度からなり、アクセス情報は、公衆無線LANのアクセスポイントとなる施設50に設置されたアクセスポイントのSSID、MACアドレス、通信プロトコル、チャンネル、受信品質、セキュリティ、取得日時からなる。SSIDとは、無線LANにおけるアクセスポイントの識別子であり、端末装置が複数のアクセスポイントと同時に交信可能になる混信状態を避け、同一のSSIDのアクセスポイントと端末装置のみが通信可能にするためのものである。
【0067】
図4のステップS404において、アクセス地図作成手段24はデータベース30のアクセスポイントDB31から取得するアクセス情報を基に、地図DB32に記憶されている地図データを編集することによってアクセス可能エリア地図を作成する。
【0068】
このアクセス可能エリア地図の一例を図6に示す。図6において、携帯電話機10を所持するユーザは地点Aを出発して、図の上方に向かって移動し、最初の交差点で左折し、次の交差点で右折し、そのまま直進して地点Hまで歩行した。地点B〜Gのそれぞれにおいて、携帯電話機10は無線LANにアクセス可能であることを検出し、それぞれの位置情報とアクセス情報とが対応付けられてサーバ20のデータベース30に記憶され、そのデータが図6の地図に反映されている。
【0069】
本実施例においては、円を表示することによってその場所が無線LANにアクセス可能なエリアであることを示している。また、地点B〜Dでは、同一のSSIDが検出されたため、同一の色(右下がり斜線で表示)でつなげて表示されている。さらに、地点Bにおける無線LANの受信品質は低く、地点C、Dにおける無線LANの受信品質は高いことが検出されたため、地点Bでは円は小さく表示され、地点C、Dでは円は大きく表示されている。これにより、受信品質の高かった地点の周囲はより広範囲に無線LANにアクセス可能であることを表示することができる。
【0070】
地点E〜Gでは、地点B〜Dとは別のSSIDが検出されたため、別の同一の色(右上がり斜線で表示)でつなげて表示されている。また、地点E、Gにおける受信品質は地点Fにおける受信品質よりも低いため、地点E、Gでは円は小さく表示され、地点Fでは円は大きく表示される。
またSSIDはプロバイダの名称に関連したものであることが多いので、SSIDを表示すると、この地点ではどのプロバイダに加入すれば良いかもわかる。
【0071】
図6では、SSIDで表示円の表示方法を変えた場合を説明したが、これに限らず、通信プロトコルの種別で表示円の色や表示方法を変更してもよい。また、日付が新しいデータの表示円と日付が古いデータの表示円とが重なる場合には、新しいデータの表示円が視覚的に見やすくなるように古いデータの表示円の上に新しいデータの表示円を重畳するように表示させてもよい。
【0072】
なお、サーバ20は、データベース30のアクセスポイントDB31のアクセス情報の取得日時を監視しており、データの登録又は更新から所定期間経過しているもの、例えば1ヶ月以上経過しているものを削除する。
【0073】
次に、図7を参照して、公衆無線LANアクセス可能エリア収集システム1を利用した位置特定の方法について説明する。なお、図7は公衆無線LANアクセス可能エリア収集システムのサーバにおける位置特定の動作フローチャートである。図7のステップS701において、サーバ20は、図示しない携帯端末装置からアクセスポイントの固有情報(アクセス情報)を含む位置の問合せがあるか否かを判別する。なお、このアクセスポイントの固有情報には、SSIDやMACアドレスが含まれる。
【0074】
SSIDは人為的に設定されるIDであるが、通常は所定のエリアに同じものは設定しないので、アクセスポイントに固有の情報となる。また、MACアドレスはアクセスポイントのハードウェアごとに割当てられているものなので、固有の情報となり、位置の特定に用いることが可能となる。これらの情報は、セキュリティがかかっていても読取ることができるので、位置の特定のために取得することが可能である。
【0075】
ステップS701において位置の問合せがある場合、ステップS702においてサーバ20の位置特定手段25はアクセスポイントDB31からそのアクセスポイントの固有情報に対応する位置情報を取得する。
【0076】
次いで、ステップS703において、一つのアクセスポイントの固有情報に対して複数の位置情報が関連付けられているか否かが判別される。一つのアクセスポイントの固有情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合には、位置特定手段25は複数の位置情報をもとにその重心位置を算出し、ステップS705の処理に進む。
【0077】
ステップS703において、複数の位置情報がなければ、つまり、一つのアクセスポイントの固有情報に対して一つの位置情報のみが関連付けられている場合には、ステップS705に進む。ステップS705において、サーバ20は取得した位置情報、あるいは取得した位置情報に基づいて所定範囲の地図データを地図DB32から取得して携帯端末装置に送信する。
【0078】
なお、上記実施例では、一つのアクセスポイントの固有情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、位置の問合せ要求がなされた度に重心位置を算出するものとしたが、これに限られず、一つのアクセスポイントの固有情報に対して複数の位置情報がある場合には、予め重心位置を算出してアクセス情報に関連付け、アクセスポイントDB31に記憶させるようにしてもよい。
【0079】
上記構成により、公衆無線LANにアクセス可能なエリアの情報をプロバイダ等に関係なく広範囲に収集し容易にデータベース化できるシステムを提供することができる。また、上記によって構築されたデータベースを使用することによって、GPS機能等の位置取得手段をもたない携帯端末装置であっても、無線LANによる通信機能を有していれば、アクセスポイントの固有情報を取得することによって、携帯端末装置の位置を特定することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
上記のシステムを、位置を特定するために使用することは世界中で実施可能であるため、世界中の無線LANのアクセスポイントのエリアの位置情報を収集すれば、新たな位置情報特定ネットワークを構成する可能性がある。
【符号の説明】
【0081】
10・・・携帯電話機
12・・・GPS手段
13・・・無線LAN通信手段
14・・・アクセス情報取得手段
17・・・データ通信手段
20・・・サーバ
23・・・データ通信手段
24・・・アクセス地図作成手段
25・・・位置特定手段
31・・・アクセスポイントDB
32・・・地図DB
50・・・公衆無線LANのアクセスポイントとなる施設


【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段とを有する携帯端末装置と、携帯端末装置から受信した各種情報を記憶する記憶手段を備える情報登録サーバと、を備えて構成される情報収集システムであって、
前記携帯端末装置は、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段を備え、
前記データ通信手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを前記情報登録サーバに送信し、
前記情報登録サーバは、前記携帯端末装置から受信した位置情報とアクセス情報とを関連付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする情報収集システム。
【請求項2】
前記アクセス情報は、無線LANのアクセスポイントのSSID(Service Set Identifier)であることを特徴とする請求項1に記載の情報収集システム。
【請求項3】
前記アクセス情報は、無線LANのアクセスポイントのMACアドレス(Media Access Control address)であることを特徴とする請求項1に記載の情報収集システム。
【請求項4】
前記情報登録サーバは、アクセス可能エリア地図作成手段を備え、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、前記記憶手段に記憶された位置情報とアクセス情報を基に、前記無線LANに接続可能なエリアの位置情報を地図データに反映させることを特徴とする請求項1に記載の情報収集システム。
【請求項5】
前記アクセス情報は、通信プロトコルの情報を含み、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、前記通信プロトコルの種別によって前記地図データへの反映形態を変更することを特徴とする請求項4に記載の情報収集システム。
【請求項6】
前記アクセス情報は、受信品質の情報を含み、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、前記受信品質に応じて前記地図データへの反映形態を変更することを特徴とする請求項4に記載の情報収集システム。
【請求項7】
前記アクセス情報は、前記無線LANに接続可能なエリアにおけるアクセスポイントの固有情報を含み、
前記アクセス可能エリア地図作成手段は、同じ固有情報を有する前記無線LANに接続可能なエリアを、同一のエリアに属するものとして前記地図データに反映させることを特徴とする請求項4に記載の情報収集システム。
【請求項8】
前記情報登録サーバは、前記記憶手段に既に記憶されているアクセス情報と同じ位置情報のアクセス情報を前記携帯端末装置から所定の期間内に受信しない場合、既に記憶されているアクセス情報を削除することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の情報収集システム。
【請求項9】
前記情報登録サーバは、前記記憶手段に記憶されている同一のアクセス情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、前記複数の位置情報から代表位置情報を算出して前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の情報収集システム。
【請求項10】
前記情報登録サーバは、位置特定手段を備え、
前記位置特定手段は、前記アクセス情報を含む問合せを受信すると、前記アクセス情報に関連付けられた位置情報を前記記憶手段から呼出して回答することを特徴とする請求項1に記載の情報収集システム。
【請求項11】
前記位置特定手段は、前記アクセス情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、前記複数の位置情報から代表位置情報を算出して回答することを特徴とする請求項10に記載の情報収集システム。
【請求項12】
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段とを有する携帯端末装置から受信した各種情報を記憶する記憶手段を備える情報登録サーバであって、
前記情報登録サーバは、前記データ通信手段によって送信される前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを関連付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする情報登録サーバ。
【請求項13】
前記情報登録サーバは、前記記憶手段に記憶されている同一のアクセス情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、前記複数の位置情報から代表位置情報を算出して前記記憶手段に記憶することを特徴とする請求項12に記載の情報登録サーバ。
【請求項14】
前記情報登録サーバは、位置特定手段を備え、
前記位置特定手段は、前記アクセス情報を含む問合せを受信すると、前記アクセス情報に関連付けられた位置情報を前記記憶手段から呼出して回答することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の情報登録サーバ。
【請求項15】
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段とを有する携帯端末装置と、携帯端末装置から受信した各種情報を記憶する記憶手段を備える情報登録サーバと、を備えて構成される情報収集システムにおける情報収集方法において、
前記携帯端末装置は、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段を備え、
前記データ通信手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを前記情報登録サーバに送信する第1のステップと、
前記情報登録サーバは、前記携帯端末装置から受信した位置情報とアクセス情報とを関連付けて前記記憶手段に記憶させる第2のステップと、を有することを特徴とする情報収集方法。
【請求項16】
前記情報登録サーバは、前記記憶手段に記憶されている同一のアクセス情報に対して複数の位置情報が関連付けられている場合に、前記複数の位置情報から代表位置情報を算出して前記記憶手段に記憶する第3のステップを有することを特徴とする請求項15に記載の情報収集方法。
【請求項17】
前記情報登録サーバは、位置特定手段を備え、
前記位置特定手段は、前記アクセス情報を含む問合せを受信する第4のステップと、前記アクセス情報に関連付けられた位置情報を前記記憶手段から呼出して回答する第5のステップと、を有することを特徴とする請求項15又は請求項16に記載の情報収集方法。
【請求項18】
携帯端末装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、取得した各種情報を情報登録サーバに送信するデータ通信手段を有する携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、無線LANへアクセスして当該無線LANへのアクセス情報を取得する無線LAN通信手段を備え、
前記データ通信手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記無線LANへアクセスした時の位置情報と、前記無線LAN通信手段によって取得されたアクセス情報とを、前記情報登録サーバにて関連付けて記憶できるように前記情報登録サーバに送信することを特徴とする携帯端末装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−138965(P2012−138965A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−95579(P2012−95579)
【出願日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【分割の表示】特願2009−522428(P2009−522428)の分割
【原出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】