説明

情報提供システム、サーバ装置、端末装置および情報提供方法ならびにプログラム

【課題】 案内経路の移動途中で移動手段を変更したり、目的地周辺の駐車場など中間目的地の探索をしたりするなど、経路探索の条件が変化しても、1回の目的地入力をすれば当初目的地までの経路を再探索できるようにする。
【解決手段】 ナビゲーションシステム10は、経路探索サーバ30と携帯端末装置20とを備え、携帯端末装置20が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段39を備える。携帯端末装置20が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供し、携帯端末装置20が第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供し、案内経路を提供した後も、携帯端末装置20が移動手段を変更するごとに、第1目的地記憶手段39に記憶した第1の目的地に基づいて第1の目的地までの経路を探索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動手段と出発地から目的地などの経路探索条件に基づいて目的地までの最適経路を探索して案内するナビゲーションシステム、経路探索サーバおよび携帯端末装置に関するものであり、特に、案内経路の移動途中で移動手段を変更したり、目的地周辺の駐車場など中間目的地の探索をしたりするなど、経路探索の条件が変化しても、1回の目的地入力をすれば当初目的地までの経路を再探索できるようにしたナビゲーションシステム、経路探索サーバ、携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図データ、道路データを用いて、所望の出発地から目的地までの経路を探索して利用者を案内するナビゲーション装置、ナビゲーションシステムが知られている。
このようなナビゲーション装置、ナビゲーションシステムとしては自動車に搭載して運転者に経路を案内するカーナビゲーション装置、携帯電話をナビゲーション端末として利用して経路探索サーバに経路探索要求を送り、その結果を受信して経路案内を受ける通信型のナビゲーションシステムなどが実用化されている。
【0003】
特に、通信型のナビゲーションシステムは、携帯電話などの携帯端末をナビゲーション端末として利用したシステムであって、歩行者用のナビゲーションシステムとしても用いられるものである。歩行者用のナビゲーションシステムとしては、交通機関を含めた経路案内機能を付加することが好ましく、道路ネットワークデータを用いた自動車や徒歩経路の探索と案内に加えて、経路探索サーバに交通機関の路線や運行時刻データを交通ネットワークデータとして蓄積している。
このような歩行者用のナビゲーションシステムは、所望の出発駅から所望の目的駅までの経路(乗車候補列車)を、徒歩経路の探索と案内に加えて案内する機能を有する。また、徒歩経路の経路探索を伴わずに情報配信サーバから交通機関の路線や時刻表、乗車可能な列車などの情報の配信を受けて表示する交通案内システムも存在する。
【0004】
また、航空機、列車、電車、バスなどの交通手段を用いて出発地から目的地までの経路を探索して案内する経路探索システムも知られている。このような経路探索システムは一般的には、ユーザが指定する出発日時、出発地、目的地、到着時刻等の経路探索条件に基づいて経路探索を行う。
すなわち、各交通機関の路線データや運行時刻データをデータベース化した交通ネットワークデータを参照して、乗り継ぎを含めて出発地と目的地を結ぶ、利用可能な各交通手段を経路として順次たどり、経路探索条件に合致する案内経路(列車などの交通手段)の候補を1つまたは複数提示する。経路探索条件としては更に、所要時間、乗り継ぎ回数、運賃などの条件を指定できるようにされているのが一般的である。
【0005】
上記のような道路ネットワークのデータを用いて経路探索して得た出発地から目的地までの経路のうち、経路の累計コスト(距離または時間)が最小となる経路が最適な案内経路として決定され、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図データ、ガイダンスデータが含まれ、案内経路データは必要に応じて案内データ記憶手段から読み出され表示手段に表示される。
一般的には、ナビゲーション装置が有するGPS受信機を用いて測位したナビゲーション装置の現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション装置の現在位置を示すマークを重ね合わせ、該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。
【0006】
特に、携帯電話などの携帯端末装置をナビゲーション端末としたシステムでは、自動車の助手席に同乗した利用者が携帯端末装置を操作して経路探索サーバから地図や案内経路のデータの配信を受け、運転者をナビゲートする利用形態をとることも可能である。
【0007】
このようなナビゲーションシステム、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2000−258184号公報)に「交通ネットワーク経路探索方法および装置」として本出願人により開示されている。
この経路探索ナビゲーションシステムは、出発地点から目的地点までの経路を、地点をノード、地点間をリンクとして道路ネットワーク、交通ネットワークのデータとして表現し、コンピュータを用いてラベル確定法により最短コスト条件下で徒歩区間、交通機関利用区間を探索するものである。
【0008】
この経路探索方法においては、出発地点および目的地点から利用する交通機関の駅までの経路として、出発地点および目的地点から利用する交通機関の駅までの直線距離を緯度経度情報を用いて求め、該直線距離を変数として平均コストを算出する。
そして、前記平均コストが指定したコストの範囲内に含まれるすべての利用交通機関の駅を求め、歩行経路を決定し、求められた歩行経路を交通機関の交通ネットワーク経路に組み込んで総合交通ネットワークを表現し、コンピュータを用いてラベル確定法により求めるコスト条件下で探索する。
【0009】
車載用のナビゲーションシステムあるいは携帯端末装置を用いたナビゲーションシステムの何れであっても、移動手段として自動車を選択した場合、目的地周辺に駐車場が確保できるか否かということが問題になる。このような問題に対処するため目的地周辺の駐車場を検索して当該駐車場までの経路を探索して案内する経路探索表示装置が下記の特許文献2(特開2000−146613号公報)に開示されている。
【0010】
この特許文献2に開示された経路探索表示装置は、目的地または目的とする施設を入力する操作入力手段と、入力された目的地または施設の駐車場の有無を判定し、駐車場が無いと判定された場合には目的地または施設の周辺の駐車場を抽出する駐車場抽出手段と、抽出された駐車場までの経路を探索して表示手段に表示する経路探索手段と、を備えて構成されたものである。すなわち、この経路探索表示装置は、「現在位置(自動車)」〜「駐車場」〜「目的地」という案内を提供するものである。
【0011】
また、駐車場がない時に、他の選択肢として電車やバスといった交通機関を使用して移動したり徒歩と組み合わせて移動したりする方法もとり得る。上記特許文献1のような交通ネットワーク経路探索方法を更に発展させ、それらを総合したマルチモーダルなナビゲーションシステムが下記の特許文献3(特開2005−134209号公報)に「経路案内システム」として携帯開示されている。
【0012】
この特許文献3に開示された経路案内システムは、経路探索条件のデータをサーバに送信する探索条件送信手段と、経路探索条件に応じて前記サーバが作成した経路データをサーバから受信する探索結果受信手段と、地図データの送信を要求する地図データ送信要求情報をサーバに送信する地図要求情報送信手段と、サーバから送信された地図データを受信する地図データ受信手段と、情報表示画面に表示可能な範囲と、経路データとに基づいて経路画像を作成する経路画像作成手段と、地図データに基づいて地図画像と経路画像とを組み合わせて経路案内地図画像を作成する案内地図画像作成手段とを備えた携帯端末を備えたものである。
【0013】
すなわち、この経路案内システムは、携帯端末装置のプラットフォーム上でナビゲーションアプリを動作させ、経路探索サーバにアクセスして案内経路などのデータを受信し、「現在位置」〜「全ての移動手段を探索」〜「自動車を選択」〜「目的地」という案内を提供するものである。
【0014】
【特許文献1】特開2000−258184号公報(図4)
【特許文献2】特開2000−146613号公報(図1、図3)
【特許文献3】特開2005−134209号公報(図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上記特許文献1ないし特許文献3に開示されたナビゲーションシステムを単独でまたは組み合わせても、1回の目的地入力で、「現在位置」〜「全ての移動手段を探索」〜「自動車を選択」〜「駐車場」〜「目的地」という案内を提供することはできなかった。これは上記特許文献1ないし特許文献3に開示されたナビゲーションシステムでは、案内経路の移動途中で移動手段を変更したり、目的地周辺の駐車場など中間目的地の探索をしたりするなど、経路探索の条件が変化した場合には、その都度、経路探索条件を再設定する必要があり、再度目的地を入力する必要があったためである。
このため、従来のナビゲーションシステムでは、煩雑な操作が必要になるという問題点があった
【0016】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、最初の経路探索条件として入力された目的地を第1目的地として記憶しておき、案内経路の移動途中において、当初目的地の周辺検索により目的地が変わったり、移動手段を変更されたりしても、移動手段が変更されるたびに記憶しておいた第1目的地を目的地とした再探索を行うように構成すれば上記問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0017】
すなわち、本発明は前述の問題点を解消することを課題とし、案内経路の移動途中で移動手段を変更したり、目的地周辺の駐車場など中間目的地の探索をしたりするなど、経路探索の条件が変化しても、1回の目的地入力をすれば当初目的地までの経路を再探索できるようにしたナビゲーションシステム、経路探索サーバおよび携帯端末装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
経路探索サーバと携帯端末装置とを備えたナビゲーションシステムにおいて、
前記ナビゲーションシステムは、前記携帯端末装置が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段と、
前記携帯端末装置が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供する手段と、
前記携帯端末装置が前記第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供する手段と、を備え、
前記案内経路を提供した後も、前記携帯端末装置が移動手段を変更するごとに、前記第1目的地記憶手段に記憶した第1の目的地に基づいて、当該第1の目的地までの経路を探索するようになしたことを特徴とする。
【0019】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記第1目的地記憶手段は、前記携帯端末装置ごとに記憶することを特徴とする。
【0020】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記携帯端末装置は、移動手段を異にする複数のナビゲーションアプリケーションを備え、前記移動手段の変更は前記ナビゲーションアプリケーションの切り替えによって行うことを特徴とする。
【0021】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項3にかかるナビゲーションシステムにおいて、
前記複数のナビゲーションアプリケーションは、少なくとも歩行者用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションと、自動車用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションであることを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項5にかかる発明は、
携帯端末装置とネットワークを介して接続される経路探索サーバにおいて、
前記経路探索サーバは、前記携帯端末装置が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段と、
前記携帯端末装置が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供する手段と、
前記携帯端末装置が前記第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供する手段と、を備え、
前記案内経路を提供した後も、前記携帯端末装置が移動手段を変更するごとに、前記第1目的地記憶手段に記憶した第1の目的地に基づいて、当該第1の目的地までの経路を探索するようになしたことを特徴とする。
【0023】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項5にかかる経路探索サーバにおいて、
前記第1目的地記憶手段は、前記携帯端末装置ごとに記憶することを特徴とする。
【0024】
また、本願の請求項7にかかる発明は、
携帯端末装置が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段と、前記携帯端末装置が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供する手段と、前記携帯端末装置が前記第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供する手段と、を備え、前記案内経路を提供した後も、前記携帯端末装置が移動手段を変更するごとに、前記第1目的地記憶手段に記憶した第1の目的地に基づいて、当該第1の目的地までの経路を探索する経路探索サーバにネットワークを介して接続される携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、移動手段を異にする複数のナビゲーションアプリケーションを備え、前記移動手段の変更は前記ナビゲーションアプリケーションの切り替えによって行うことを特徴とする。
【0025】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項7にかかる携帯端末装置において、
前記複数のナビゲーションアプリケーションは、少なくとも歩行者用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションと、自動車用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
請求項1にかかる発明においては、ナビゲーションシステムは、前記携帯端末装置が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段と、携帯端末装置が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供する手段と、携帯端末装置が前記第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供する手段と、を備え、案内経路を提供した後も、携帯端末装置が移動手段を変更するごとに、第1目的地記憶手段に記憶した第1の目的地に基づいて、当該第1の目的地までの経路を探索する。
従って、利用車者は携帯端末装置から目的地を1回入力するだけで、自動車により目的地(第1目的地)まで移動する途中で第1目的地周辺の駐車場を第2目的地とした探索を行い、第2目的地から第1目的地に徒歩移動する場合のように、案内経路の移動途中で移動手段を変更したり、目的地周辺の駐車場など中間目的地の探索をしたりすることができるようになり、利便性を向上することができるようになる。
【0027】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、第1目的地記憶手段は、前記携帯端末装置ごとに記憶する。従って、経路探索サーバ30は、ネットワークを介して接続される多数の携帯端末装置の利用者に対して同様のサービスを提供することができるようになる。
【0028】
請求項3にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかる発明において、前記携帯端末装置は、移動手段を異にする複数のナビゲーションアプリケーションを備え、前記移動手段の変更は前記ナビゲーションアプリケーションの切り替えによって行う。
従って、利用者はナビゲーションシアプリケーションを切り替えることによって、移動手段を変更したり、第1の目的地周辺の第2の目的地への経路案内を要求したりすることができるようになる。その結果、目的地の入力なしに、第1の目的地までの経路の再探索を継続することができるようになる。
【0029】
請求項4にかかる発明においては、請求項3にかかる発明において、前記複数のナビゲーションアプリケーションは、少なくとも歩行者用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションと、自動車用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションである。
従って利用者は、徒歩移動によるナビゲーションサービスを受ける他、自動車の助手席に同乗して自動車による移動のナビゲーションサービスを受けることができるようになる。そして、ナビゲーションシアプリケーションを切り替えることによって、移動手段を変更したり、第1の目的地周辺の第2の目的地への経路案内を要求したりすることができるようになる。その結果、目的地の入力なしに、第1の目的地までの経路の再探索を継続することができるようになる。
【0030】
また、請求項5、請求項6にかかる発明においては、それぞれ請求項1、請求項2にかかるナビゲーションシステムを構成する経路探索サーバを提供することができるようになり、請求項7、請求項8にかかる発明においては、それぞれ請求項3、請求項4にかかるナビゲーションシステムを構成する携帯端末装置を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】自動車用の経路案内のためのナビゲーションアプリケーションと歩行者用の経路案内のためのナビゲーションアプリケーション間の切り替え、リンクを説明するための画面遷移図である。
【図3】道路ネットワークデータの概念を示す模式図である。
【図4】交通ネットワークデータの概念を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の実施例は、携帯電話などの携帯端末装置を用いた通信型のナビゲーションシステムを例に説明する。以下の実施例において携帯端末装置をナビゲーション端末装置と称する。
【実施例1】
【0033】
図1は、本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。本発明の実施例にかかるナビゲーションシステム10は、図1のブロック図に示すようにインターネットなどのネットワーク11を介して通信するナビゲーション端末装置20と、経路探索サーバ30と、を備えて構成されている。
ナビゲーション端末装置20は、経路探索サーバ30に出発地と目的地などの経路探索条件を設定して経路探索要求を送信し、経路探索サーバ30は経路探索条件に従って、道路ネットワークデータ36、交通ネットワークデータ37からなる探索用ネットワークデータ35を参照して最適経路を探索し、その最適経路を案内経路データに編集してナビゲーション端末装置20に配信する。
【0034】
経路探索サーバ30は、歩行者ナビゲーションシステムやカーナビゲーションシステムにおける経路探索のための地図データを含む道路ネットワークデータ36と交通機関を利用する経路区間を探索するための交通ネットワークデータ37を蓄積した探索用ネットワークデータ35(データベース)を備え、インターネットなどのネットワーク12を介して興味対象場所(POI)の情報を提供するPOI情報提供サーバ50に接続して駐車場やテーマパーク、ホテルなどの興味対象場所を検索することができる。
【0035】
ナビゲーション端末装置20は、制御手段21、通信手段22、測位手段23、表示手段24、操作・入力手段25、案内経路データ記憶手段26、配信要求編集手段27、助手席ナビアプリ28、歩行者ナビアプリ29を備えて構成されている。測位手段23は、GPS受信機を備えGPS衛星信号を受信、処理してナビゲーション端末装置20の現在位置(緯度・経度)を測位する。
【0036】
通信手段22は、無線通信ユニットを含み、経路探索サーバ30と通信するためのものである。操作・入力手段25は、キー、ダイヤル等からなり、ナビゲーション端末装置20を操作するための入力、出発地、目的地などの入力機能として用いられる。表示手段24は液晶表示パネル等からなり、経路探索サーバ30から配信された案内経路データの案内経路、現在位置や地図の表示に使用されるものである。
【0037】
また、表示手段24はメニュー画面を表示しナビゲーション端末装置20を操作するための入力手段としても機能する。配信要求編集手段27は、操作・入力手段25を使用して入力された出発地、目的地、あるいは、測位手段23で測位したナビゲーション端末装置20の現在位置を出発地として、これらの情報に基づいて、経路探索サーバ30に送信する経路探索要求を作成するものである。
【0038】
案内経路データ記憶手段26は、経路探索サーバ30から配信された経路探索結果である案内経路データ、地図データ、ガイダンスなどを記憶するものであり、これらのデータは必要に応じて案内経路データ記憶手段26から読み出され、表示手段24に表示される。一般的には、測位手段23で測位したナビゲーション端末装置20の現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション端末装置20の現在位置を示すマークを重ね合わせて該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。
【0039】
測位手段23によりGPS衛星信号を受信して測位した現在位置情報(緯度・経度の情報)には誤差が含まれるため、現在位置が案内経路からずれている場合には現在位置を案内経路上に補正するルートマッチング処理や現在位置を最も近い道路上に補正するマップマッチング処理が行われる。また、経路探索サーバ30から配信される案内経路データに音声ガイド(例えば、「この先、300m交差点です。左折して下さい」などの音声メッセージ)のデータが付加されている場合は、スピーカを介して音声メッセージを再生出力してユーザをガイドする。
【0040】
ナビゲーション端末装置20が経路探索サーバ30にナビゲーションサービスを要求する場合、ナビゲーション端末装置20にインストールされたナビゲーションのためのアプリケーションを起動して経路探索要求を送信したり、経路探索サーバ30から配信される案内経路のデータなどを受信し、案内を表示したり音声出力する。このため、本実施例におけるナビゲーション端末装置20には、歩行者用のナビゲーションサービスを受けるための歩行者用ナビアプリ(ナビゲーションアプリケーション)29と助手席用ナビアプリ(ナビゲーションアプリケーション)28がインストールされ、ナビゲーション端末装置20のプラットフォーム上で動作するように構成されている。
【0041】
助手席用ナビアプリ28は、自動車を移動手段としたナビゲーションサービスを受けるためのものであり、ナビゲーション端末装置20の利用者が自動車の助手席に同乗して経路探索サーバ30から案内経路等のデータの配信を受け、運転者に経路を案内する場合に使用する。従って、助手席用ナビアプリ28が起動された場合、移動手段は自動車になり、経路探索サーバ30は、自動車用の道路ネットワークデータ36を参照して出発地から目的地までの経路を探索して案内する。
【0042】
一方、歩行者用ナビアプリ28は、ナビゲーション端末装置20が携帯電話である場合の主用途である歩行者のための経路探索、経路案内のために使用されるアプリケーションであり、この場合、移動手段は徒歩または徒歩と交通機関の組み合わせであり、経路探索サーバ30は歩行者用の道路ネットワークデータ36、交通ネットワークデータ37を参照して経路を探索する。
【0043】
経路探索サーバ30は経路探索にあたって助手席用ナビアプリ28からの経路探索要求の場合、道路ネットワークデータ36から公園内など車両進入が禁止されている道路などのデータを除外して探索し、歩行者用ナビアプリ29からの経路探索要求の場合、道路ネットワークデータ36から高速道路など自動車専用の道路のデータを除外し探索する。
【0044】
このようにナビゲーション端末装置20の用途によって助手席用ナビアプリ28と歩行者用ナビアプリ29に分ける理由は、利用者によってニーズが異なることや、課金を区別する必要があること、さらに現実的には経路案内のサービス開始タイミングが異なるなどの理由による。しかしながら、同一のナビゲーション端末装置20で複数のナビゲーションアプリが複数稼動できるようになっており、利用者は助手席ナビアプリ28を利用した経路案内で目的地近辺の駐車場まで移動し、駐車場から目的地までを歩行者用ナビアプリ29を利用した経路案内で移動するという利用形態をとることができる。
【0045】
従って、ナビゲーション端末装置20においては、助手席用ナビアプリ28を利用した経路案内から歩行者用ナビアプリ29を利用した経路案内に切り替えることができるように構成されている。また、経路探索サーバ30はこれに対応してアクセスしているナビゲーション端末装置20ごとに、ナビゲーション端末装置20が何れのアプリケーションでアクセスしているかなど、端末側の情報を記憶する機能を有しており、この機能を用いて後述するようにナビゲーション端末装置20における稼働中のアプリケーション(助手席用ナビアプリ28と歩行者用ナビアプリ29)で設定された経路探索条件、特に、目的地の情報の引き継ぎ、リンクを可能としている。
【0046】
図2は、助手席用ナビアプリ28と歩行者用ナビアプリ29との切り替え、リンクの関係を示す画面遷移図である。図2の場合、1つのナビゲーション端末装置20に歩行者ナビアプリ29と助手席用ナビアプリ28がインストールされ、どちらも動作可能になっている利用者が、ある目的地への経路探索を行う場合の画面遷移の例である。なお、画面の画像データは経路探索サーバ30で表示内容を案内経路のデータとして配信しているので、経路探索サーバ30側の動作も密接に関係している。
【0047】
画面1は、利用者が歩行者用ナビアプリ29を起動している場合に経路探索サーバ30から配信された案内経路データに基づいて表示手段24に表示される案内画面の構成を示している。画面1の案内画面の上部には「再探索」や「目的地の周辺検索」などの選択項目が表示され、下部には各種の移動手段を使用して目的地まで探索した複数の案内経路候補が表示され、助手席ナビアプリ28に切り替えるための選択項目(リンク)「助手席ナビで行く」が表示されている。
この場合、先ず利用者が歩行者用ナビアプリ29で、目的地を「東京タワー」としてその経路探索を行った例を示している。その結果、最も早く到着できるのが渋滞を考慮しても車(タクシーを含む)ルートであったので、マイカーで移動することに決定した。
【0048】
そこで、画面1において選択項目「助手席ナビで行く」を選択(クリック)することによって助手席ナビアプリ28に切り替えられる(もちろんナビゲーション端末装置20が助手席用ナビアプリ28の会員登録済であることが必要)。助手席ナビアプリ28に切り替えられると移動手段は自動車であるから、有料道路料金なども表示する。これは自動車に特化したナビアプリなので、目的地周辺の駐車場リストへのリンクを用意している。
すなわち、表示手段24の表示画面は画面2の案内画面に遷移する。この画面では、画面下部に周辺の駐車場検索のへ選択項目(リンク)「周辺の駐車場」が表示され、この選択項目をクリックすると、当初の目的地(第1目的地)である「東京タワー」周辺の駐車場探索へリンクすることができる。
【0049】
周辺の駐車場検索への選択項目(リンク)「周辺の駐車場」が選択されると、目的地に近い順に駐車場のリストが表示され、どこか1箇所を選択すると、その駐車場を目的地とした経路探索の要求ページが表示される。再度、渋滞考慮や有料道路などの希望で探索条件を選ぶと、GPSで現在地を取得して、選択した駐車場を目的地とした経路が供給される。
【0050】
画面3は、この駐車場探索の結果を表示手段24に表示した案内画面を示している。画面3には、目的地(東京タワー)に近い順に駐車場のリストが表示され、どこか1箇所を選択すると、その駐車場を目的地とした経路探索の要求ページが画面4のように表示される。
【0051】
画面4には、上部に「現在地を出発地にしてナビします」の経路探索要求の表示文字が表示され、また、経路探索条件の選択項目「渋滞考慮ルート」「距離優先ルート」などのリンクが表示され、例えば、渋滞考慮や有料道路などの希望で探索条件を選ぶと、GPSで現在地を取得して、選択した駐車場を目的地とした経路探索条件が経路探索サーバ30に送信され、経路探索サーバ30は現在地から選択された駐車場(第2目的地)までの経路の再探索が行われ、その結果が案内経路として配信される。
【0052】
画面5は、この再探索の結果を表示手段24に表示した案内画面を示している。画面4には上部に「ルート案内開始」の選択項目(リンク)が表示され、ここで利用者が「ルート案内開始」のリンクをクリックすると、助手席用ナビアプリ28による経路案内が実行される。すなわち、助手席用ナビアプリ28により経路探索サーバ30から第2目的地として選択された駐車場までの地図データや案内経路データが要求され、経路探索サーバ30からナビゲーション端末装置20にこれらのデータが配信されると、ナビゲーション端末装置20は地図、現在位置、案内経路を表示手段24に表示し、ガイダンスを受けることができる。
【0053】
また、画面5の下部には、歩行者用ナビアプリ29への選択項目(リンク)「ナビウォークで道案内」が用意(表示)されており、この選択項目をクリックして選択すると、歩行者用ナビアプリ29に切り替えが行われる。これにより歩行者用ナビアプリ29が起動され、経路探索サーバ30はナビゲーション端末装置20に対して歩行者用のナビゲーションサービスに移行する。
【0054】
その際、目的地は助手席用ナビアプリ28が選択していた駐車場(第2の目的地)ではなくて、最初に入力した第1の目的地である「東京タワー」を目的地として歩行者用の経路探索が行われるようにリンクが作成されている。このリンクの仕組みは、経路探索サーバ30が画面5のルート再検索結果のページ(案内画面のデータ)を配信する際に、歩行者用ナビアプリ29へのリンクに最初の目的地情報を埋め込んだものとすることによって可能になっている。従って、このリンクが選択されると、経路探索サーバ30は現在地から第1の目的地である「東京タワー」への歩行者用の経路探索を行うことができる。
【0055】
そのため、経路探索サーバ30はナビゲーション端末装置20ごとに、第1目的地、第2目的地の情報を記憶している。先に述べたように経路探索サーバ30はナビゲーション端末装置20ごとにナビゲーション端末装置20が何れのアプリケーションでアクセスしているかなど、端末側の情報を記憶する機能を有しており、この記憶情報の中に第1目的地、第2目的地など端末側の経路探索条件を記憶しておくことができる。これにより経路探索サーバ30は、アプリケーションが切り替えられ、移動手段や目的地が変化しても案内画面(図2の画面5参照)に第1目的地を埋め込んだリンクを含めてナビゲーション端末装置20に配信することができる。
【0056】
このように、画面5に示す案内画面のページには、第1目的地を埋め込んだ選択項目(リンク)が用意されているので、助手席用ナビアプリ28を利用した経路案内によって、利用者が目的の駐車場(第2目的地)に到着した後でも、また、経路途中でも歩行者用ナビアプリ29に戻れるようになっているので、第1目的地を再入力することなしにナビゲーションアプリケーションを切り替えて最終目的地へ向けて進むことが可能である。
【0057】
一方、経路探索サーバ30は、図1に示すように、制御手段31、経路案内手段32、経路探索手段33、通信手段34、探索用ネットワークデータ35、道路ネットワークデータ36、交通ネットワークデータ37、ネットワークデータ編集手段38、第1目的地記憶手段39、第2目的地記憶手段40などを備えて構成されている。
【0058】
制御手段31は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段34は、ネットワーク11を介してナビゲーション端末装置20と通信するためのインターフェースである。経路探索手段33はナビゲーション端末装置20から送信された経路探索条件に従って探索用ネットワークデータ35を参照して候補経路や最適経路を探索する。
【0059】
経路案内手段32は経路探索の結果得られた案内経路や周辺探索の結果得られた案内データをナビゲーション端末装置20に配信するためのデータに編集して送信するためのものであり、図2に画面遷移で示した案内画面や、ルート案内においては探索した案内経路や地図データを編集して通信手段34を介してナビゲーション端末装置20に配信する。
【0060】
第1目的地記憶手段39、第2目的地記憶手段40は、先に述べたように、経路探索サーバ30にアクセスしているナビゲーション端末装置20ごとにナビゲーション端末装置20が起動しているアプリケーション(助手席用ナビアプリ28、歩行者用ナビアプリ29)において経路探索条件として設定された目的地の情報を記憶し、案内画面の選択項目にリンク情報として埋め込んで配信する(図2の画面5参照)。
【0061】
歩行者ナビゲーションシステムやカーナビゲーションシステムにおける経路探索のための道路ネットワーク36は以下のように構成されている。例えば、道路が図3に示すように道路A、B、Cからなる場合、道路A、B、Cの端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ(ノードの緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)と各リンクのリンクコスト(リンクの距離またはリンクを走行するのに必要な所要時間)をデータとしたリンクコストデータとで構成される。
すなわち、図3において、○印、◎印がノードを示し、◎印は道路の交差点を示している。各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、道路の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図3では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0062】
このような道路ネットワークのデータを経路探索用のデータベースとして経路探索を行う場合、出発地のノードから目的地のノードまで連結されたリンクをたどりそのリンクコストを累積し、累積リンクコストの最少になる経路を探索して案内する。すなわち、図3において出発地をノードAX、目的地をノードCYとして経路探索を行う場合、ノードAXから道路Aを走行して2つ目の交差点で右折して道路Cに入りノードCYにいたるリンクを順次たどりリンクコストを累積し、リンクコストの累積値が最少になる経路を探索して案内する。
【0063】
図3ではノードAXからノードCYに至る他の経路は図示されていないが、実際にはそのような経路が他にも存在するため、ノードAXからノードCYに到達する可能な経路を同様にして探索し、それらの経路のうちリンクコストが最少になる経路を最適経路として決定するものである。この手法は、例えば、ダイクストラ法と呼ばれる周知の手法によって行われる。
【0064】
これに対して、交通機関の経路探索のための交通ネットワークデータ37は以下のように構成されている。例えば、図4に示すように交通路線A、B、Cからなる場合、各交通路線A、B、Cに設けられた各駅(航空機の路線においては各空港)をノードとし、各ノード間を結ぶ区間を有向性のリンクで表し、ノードデータ(緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)をネットワークデータとしている。図4において、○印、◎印がノードを示し、◎印は交通路線の乗り継ぎ点(乗換え駅など)を示し、各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、交通路線の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図4では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0065】
しかしながら、交通ネットワークは道路ネットワークと比べリンクコストが基本的に異なる。すなわち、道路ネットワークではリンクコストは固定的、静的なものであったが、交通ネットワークでは、図4に示すように交通路線を運行する列車や航空機(以下個々の列車や航空機などの各経路を交通手段と称する)が複数ある。各交通手段毎にあるノードを出発する時刻と次のノードに到着する時刻とが定まっており(時刻表データ、運行データで規定される)、かつ、個々の経路が必ずしも隣接するノードにリンクしない場合がある。例えば、急行と各駅停車の列車のような場合である。このような場合には同じ交通路線上に異なる複数のリンクが存在することになり、またノード間の所要時間が交通手段により異なる場合もある。
【0066】
図4に例示する交通ネットワークにおいては、交通路線Aの同じリンクに複数の交通手段(経路)Aa〜Ac・・・、交通路線Cに複数の交通手段(経路)Ca〜Cc・・・が存在することになる。従って、交通機関の運行ネットワークは、単純な道路ネットワークと異なり、ノード、リンク、リンクコストの各データは交通手段(個々の航空機や列車などの経路)の総数に比例したデータ量になる。このため交通ネットワークのデータは道路ネットワークのデータ量に比べて膨大なデータ量になる。従って、それに応じて、経路探索に要する時間も多くの時間が必要になる。
【0067】
このような交通ネットワークデータを用いて、ある出発地からある目的地までの経路を探索するためには、出発地から目的地まで到達する際に使用(乗車)できる全ての交通手段を探索して探索条件に合致する交通手段を特定する必要がある。
例えば、図4において、出発地を交通路線AのノードAXとしてある特定の出発時刻を指定して、交通路線CのノードCYを目的地とする経路探索を行う場合、交通路線A上を運行する交通手段Aa〜Ac・・・のうち出発時刻以降の全ての交通手段を順次出発時の経路として選択する。そして交通路線Cへの乗り継ぎノードへの到着時刻に基づいて、交通路線C上を運行する各交通手段Ca〜Cc・・・のうち、乗り継ぎノードにおいて乗車可能な時刻以降の交通手段の全ての組み合わせを探索して各経路の所要時間や乗り換え回数などを累計して案内することになる。
【0068】
先に説明したように、経路探索サーバ30は経路探索にあたって助手席用ナビアプリ28からの経路探索要求の場合、道路ネットワークデータ36から公園内など車両進入が禁止されている道路などのデータを除外して探索し、歩行者用ナビアプリ29からの経路探索要求の場合、道路ネットワークデータ36から高速道路など自動車専用の道路のデータを除外し探索する。また、徒歩と交通機関を利用した経路探索においては道路ネットワークデータ36と交通ネットワークデータ37を総合して経路探索が行われる。このような探索用のネットワークデータ35の編集はネットワークデータ編集手段38によって行われる。
【0069】
以上、説明したように、本発明によれば、1回の目的地入力のみで案内経路の移動途中で移動手段を変更したり、目的地周辺の駐車場など中間目的地の探索をしたりすることができるようになり、利便性を向上することができるようになる。
【0070】
なお、上記実施例においては、ナビゲーション端末装置20が設定した第1目的地、第2目的地の情報を経路探索サーバ30にナビゲーション端末装置20ごとに記憶する構成を説明したが、ナビゲーション端末装置20の処理能力が十分な場合には、ナビゲーション端末装置20にこれを記憶しておき、経路探索サーバ30から配信された案内画面データに端末装置側でリンク情報として第1目的地を埋め込んで表示手段に表示する処理をするように構成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明の実施例においては、自動車により目的地(第1目的地)まで移動する途中で第1目的地周辺の駐車場を第2目的地とした探索を行い、第2目的地から第1目的地に徒歩移動する経路案内に移行する例を説明したが、駐車場探索から徒歩移動に移行する場合に限らず、パーク・アンド・ライドや乗り物の共有、レンタカーなどの利用などの利用形態において目的地の再入力が不要であり効果的に利用することができる。
【符号の説明】
【0072】
10・・・・ナビゲーションシステム
11、12・ネットワーク
20・・・・ナビゲーション端末装置
21・・・・制御手段
22・・・・通信手段
23・・・・測位手段
24・・・・表示手段
25・・・・操作・入力手段
26・・・・案内経路データ記憶手段
27・・・・配信要求編集手段
28・・・・助手席用ナビアプリ
29・・・・歩行者用ナビアプリ
30・・・・経路探索サーバ
31・・・・制御手段
32・・・・経路案内手段
33・・・・経路探索手段
34・・・・通信手段
35・・・・探索用ネットワークデータ
36・・・・道路ネットワークデータ
37・・・・交通ネットワークデータ
38・・・・ネットワークデータ編集手段
39・・・・第1目的地記憶手段
40・・・・第2目的地記憶手段
50・・・・POI情報提供サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路探索サーバと携帯端末装置とを備えたナビゲーションシステムにおいて、
前記ナビゲーションシステムは、前記携帯端末装置が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段と、
前記携帯端末装置が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供する手段と、
前記携帯端末装置が前記第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供する手段と、を備え、
前記案内経路を提供した後も、前記携帯端末装置が移動手段を変更するごとに、前記第1目的地記憶手段に記憶した第1の目的地に基づいて、当該第1の目的地までの経路を探索するようになしたことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記第1目的地記憶手段は、前記携帯端末装置ごとに記憶することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記携帯端末装置は、移動手段を異にする複数のナビゲーションアプリケーションを備え、前記移動手段の変更は前記ナビゲーションアプリケーションの切り替えによって行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記複数のナビゲーションアプリケーションは、少なくとも歩行者用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションと、自動車用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションであることを特徴とする請求項3に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
携帯端末装置とネットワークを介して接続される経路探索サーバにおいて、
前記経路探索サーバは、前記携帯端末装置が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段と、
前記携帯端末装置が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供する手段と、
前記携帯端末装置が前記第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供する手段と、を備え、
前記案内経路を提供した後も、前記携帯端末装置が移動手段を変更するごとに、前記第1目的地記憶手段に記憶した第1の目的地に基づいて、当該第1の目的地までの経路を探索するようになしたことを特徴とする経路探索サーバ。
【請求項6】
前記第1目的地記憶手段は、前記携帯端末装置ごとに記憶することを特徴とする請求項5に記載の経路探索サーバ。
【請求項7】
携帯端末装置が経路探索条件として設定した第1の目的地を記憶する第1目的地記憶手段と、前記携帯端末装置が選択した移動手段に応じて第2の目的地の案内を提供する手段と、前記携帯端末装置が前記第2の目的地への経路案内を要求した場合、当該第2の目的地への経路を探索して案内経路を提供する手段と、を備え、前記案内経路を提供した後も、前記携帯端末装置が移動手段を変更するごとに、前記第1目的地記憶手段に記憶した第1の目的地に基づいて、当該第1の目的地までの経路を探索する経路探索サーバにネットワークを介して接続される携帯端末装置であって、
前記携帯端末装置は、移動手段を異にする複数のナビゲーションアプリケーションを備え、前記移動手段の変更は前記ナビゲーションアプリケーションの切り替えによって行うことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
前記複数のナビゲーションアプリケーションは、少なくとも歩行者用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションと、自動車用のナビゲーションを提供するナビゲーションアプリケーションであることを特徴とする請求項7に記載の携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−204115(P2010−204115A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106366(P2010−106366)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【分割の表示】特願2005−252647(P2005−252647)の分割
【原出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】