説明

情報提供システム、情報提供方法、情報提供装置およびプログラム

【課題】 主設備に併せて付属設備の混雑状況を提示すること、主設備乃至付属設備の混雑の程度を提示することを可能とする情報提供システム、情報提供方法、情報提供装置およびプログラムを提供することにある。
【解決手段】 主設備使用状況を計測して情報提供装置100に主設備使用状況情報を通知する主設備使用状況計測手段130と、付属設備使用状況を計測して情報提供装置100に付属設備使用状況情報を通知する付属設備使用状況計測手段140とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧室等の混雑情報提供のサービスに関し、特に、主設備と付属設備の使用状況の情報提供のサービスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の情報提供システムとして、化粧室の個室のドアの開閉状態を検出して使用中であるか否かを表示するものがある(例えば、特許文献1参照。)。また、トイレ装置に着座センサーを設けて使用状況を検知し、この情報を集中管理装置に送信し、表示装置に表示するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−305123
【特許文献2】特開2002−21149
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この従来の情報提供システムでわかるのは、主設備である個室の現時点の使用状況のみであり、個室以外の付属設備である洗面台やおむつ交換ベッドだけを使用したい場合の混雑状況に対する情報を得ることはできなかった。また、従来の情報提供システムでは、混雑の程度すなわちどの程度の待ち時間を要するのかの情報を得ることはできなかった。
【0005】
本発明の目的は、主設備に併せて付属設備の混雑状況を提示することを可能とする情報提供システム、情報提供方法、情報提供装置およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の情報提供システムは、混雑状況の情報を提供する情報提供システムであって、主設備使用状況を計測して情報提供装置に主設備使用状況情報を通知する主設備使用状況計測手段と、付属設備使用状況を計測して前記情報提供装置に付属設備使用状況情報を通知する付属設備使用状況計測手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の情報提供システムは、第1の情報提供システムにおいて、施設への到着人数を計測して前記情報提供装置に施設到着人数情報を通知する施設到着人数計測手段を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第3の情報提供システムの前記情報提供装置は、第2の情報提供システムにおいて、混雑状況の問い合わせ数を計測する手段と予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出する手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の情報提供方法は、主設備使用状況計測手段が、主設備使用状況を計測して情報提供装置に主設備使用状況情報を通知し、付属設備使用状況計測手段が、付属設備使用状況を計測して前記情報提供装置に付属設備使用状況情報を通知することを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の情報提供方法は、第1の情報提供方法において、施設到着人数計測手段が、施設への到着人数を計測して前記情報提供装置に施設到着人数情報を通知することを特徴とする。
【0011】
本発明の第3の情報提供方法の前記情報提供装置は、第2の情報提供方法において、混雑状況の問い合わせ数を計測し、予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出することを特徴とする。
【0012】
本発明の第1の情報提供装置は、混雑状況の問い合わせ数を計測し、予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出することを特徴とする。
【0013】
本発明の第1のプログラムは、情報提供装置に、混雑状況の問い合わせ数を計測し、予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出することを行わせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、化粧室の個室、洗面台等の実質的な混雑状況を判断することが可能になる。その理由は、主設備と付属設備のそれぞれの使用状況を検出し、これらの設備を有する施設への到着人数、混雑状況の問い合わせ数を計測することで待ち時間を予測できるようにしたためである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態は、主設備使用状況計測手段130と、付属設備使用状況計測手段140と、情報提供装置100とから構成される。
【0017】
主設備使用状況計測手段130は、混雑情報を提供しようとしている被対象施設の主設備毎に設けられている。主設備使用状況計測手段130は、前記各主設備が使用状態であるか未使用状態であるかを検出するためのセンサーあるいはスイッチを有している。主設備使用状況計測手段130は、検出した前記各主設備が使用状態であるか未使用状態であるかの情報を、主設備使用状況情報として情報提供装置100に送信する。
【0018】
付属設備使用状況計測手段140は、混雑情報を提供しようとしている被対象施設の付属設備毎に設けられている。付属設備使用状況計測手段140は、前記各付属設備が使用状態であるか未使用状態であるかを検出するセンサーあるいはスイッチを有している。付属設備使用状況計測手段140は、検出した前記各付属設備が使用状態であるか未使用状態であるかの情報を、付属設備使用状況情報として情報提供装置100に送信する。
【0019】
情報提供装置100は、所定の管理センターに設置されているワークステーション等の情報処理装置であり、プログラム制御により動作する。情報提供装置100は、主設備使用状況情報受信手段103、付属設備使用状況情報受信手段104、混雑情報生成手段107、通信処理手段101、記憶手段102を有する。
【0020】
主設備使用状況情報受信手段103は、主設備使用状況計測手段130から主設備使用状況情報を受信し、設備状況Aテーブル511へ格納する。
【0021】
付属設備使用状況情報受信手段104は、付属設備使用状況計測手段140から付属設備使用状況情報を受信し、設備状況Aテーブル511へ格納する。
【0022】
混雑情報生成手段107は、設備状況Aテーブル511に格納された前記主設備使用状況情報から主設備混雑情報を生成し、設備状況Aテーブル511に格納された前記付属設備使用状況情報から付属設備混雑情報を生成する。
【0023】
通信処理手段101は図示しない外部のネットワークと接続し、図示しない外部機器からの問い合わせに応じて混雑情報を提示する。尚、外部のネットワークとは、公衆回線、インターネットなどで有り、外部機器とはこれに接続した携帯電話やPC等である。
【0024】
記憶手段102は、設備状況Aテーブル511、混雑状況Aテーブル512、到着人数Bテーブル522を少なくとも記憶する。
【0025】
次に本発明の第1の実施の形態について、具体的な実施例を示して詳細に説明する。本実施例では、デパートの化粧室の混雑情報を、携帯電話等からの要求に対応して提示する情報提供システムを説明する。
【0026】
デパートは、2階建てで各階毎に化粧室がある。各階の化粧室には主設備である個室が5室と、付属設備である洗面台が2台設置されている。
【0027】
図4を参照すると、主設備使用状況計測手段130は、突起部135と、隙間部134と、発光部131と、受光部132と、制御部A133を有する。突起部135はドアの上方に設けられる。隙間部134はドアの側面と対向する出入り口の側面の突起部135と同じ高さの位置に設けられる。ドアが閉まった状態において、突起部135は、隙間部134を十分な間隙を持って埋める。発光部131は隙間部134の上面に取り付けられ、制御部A133からの発光信号がオン時に発光し、前記発光信号がオフ時に消光する。受光部132は、隙間部134の下面に、発光部131と対向して取り付けられる。受光部132は、発光部131から前記発光を受光している間だけ、制御部A133への受光信号をオンにする。制御部A133は、個室の使用時間に対して十分に短い一定間隔で前記発光信号のオンとオフを繰り返す。制御部A133は、前記受光信号が前記一定間隔の5倍を超える時間オンにならないことを検出した場合にドアが閉まっていると判断する。制御部A133は、情報提供装置100からの問い合わせに対して、ドアが空いているか閉まっているかの情報を送出する。
【0028】
図5を参照すると、付属設備使用状況計測手段140は、人体検知センサー141と制御部B142を有する。人体検知センサー141は、一般に知られた赤外線センサーや超音波センサーで構成され、付属設備を使用する位置に使用者が存在する間だけ、制御部B142への存在信号をオンにする。制御部B142は、前記存在信号がオンであることを検出した場合に使用者が存在すると判断する。制御部B142は、情報提供装置100からの問い合わせに対して、使用者が存在しているかいないかの情報を送出する。
【0029】
図7は本発明の第1の実施例の情報提供装置100の動作を示すフローチャートである。時間待ち手段109は、図示しない計時手段により計時している時間が、予め定められた更新間隔時間に達したか否かをチェックする。そして、時間待ち手段109は、前記計時している時間が前記更新間隔時間に達していれば、前記計時手段をリセットして再計時を起動した後、ステップS412へ進む。また、時間待ち手段109は、前記計時している時間が前記更新間隔時間に達していなければステップS415へ進む(ステップS411)。
【0030】
前記更新間隔時間に達した場合の処理では、まず、主設備使用状況情報受信手段103が1階化粧室の個室A〜E、2階化粧室の個室A〜Eの主設備使用状況計測手段130から主設備使用状況情報を取得し、図10に示すように設備状況Aテーブル511の状況として格納する(ステップS412、図10参照)。
【0031】
次に、付属設備使用状況情報受信手段104が1階化粧室の洗面台A〜B、2階化粧室の洗面台A〜Bの付属設備使用状況計測手段140から付属設備使用状況情報を取得し、図10に示すように設備状況Aテーブル511の状況として格納する(ステップS413、図10参照)。
【0032】
次に、混雑情報生成手段107が、図10に示す設備状況Aテーブル511を参照し、混雑度を生成し、図11に示すように混雑状況Aテーブル512の混雑度として格納する。図10を参照すると、1階化粧室の個室は全て使用中のため混雑度100%、1階化粧室の洗面台は2台中1台が使用中なので混雑度50%、2階化粧室の個室は5室中3室が使用中なので混雑度60%、2階化粧室の洗面台は2台中1台が使用中なので混雑度50%となる(ステップS414、図11参照)。
【0033】
前記更新間隔時間に達していない場合の処理では、まず、通信処理手段101が混雑状況問い合わせの有無を確認し、前記混雑状況問い合わせがあればステップS416へ進む。前記混雑状況問い合わせがなければステップS411へ戻る(ステップS415)。
【0034】
前記混雑状況問い合わせがあった場合の処理では、通信処理手段101が図11に示す混雑状況Aテーブル512を参照し、図12に示すような提示情報を図示しない問い合わせ元へ送出した後、ステップS411へ戻る(ステップS415)。
【0035】
以上、本発明の第1の実施の形態によれば、主設備の使用状況と付属設備の使用状況の情報から混雑情報を生成するようにしたことにより、主設備だけでなく、付属設備の混雑状況を知ることができるという効果を有している。
【0036】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0037】
図2を参照すると、本発明の第2の実施の形態は、施設到着人数計測手段250が追加され、情報提供装置100には施設到着人数情報受信手段205が追加されている点で第1の実施の形態と異なる。以下では、第1の実施の形態とは異なる部分について説明する。
【0038】
主設備使用状況情報受信手段103は、主設備使用状況計測手段130から主設備使用状況情報を受信し、設備状況Bテーブル521へ格納する。
【0039】
付属設備使用状況情報受信手段104は、付属設備使用状況計測手段140から付属設備使用状況情報を受信し、設備状況Bテーブル521へ格納する。
【0040】
施設到着人数計測手段250は、混雑情報を提供しようとしている被対象施設に設けられている。施設到着人数計測手段250は、前記被対象施設に到着する人を検出するセンサーあるいはスイッチを有している。施設到着人数計測手段250は、前記被対象施設に到着した人数の情報を、施設到着人数情報として情報提供装置100に送信する。
【0041】
施設到着人数情報受信手段205は、施設到着人数計測手段250から前記施設到着人数情報を受信し、到着人数Bテーブル522に格納する。
【0042】
混雑情報生成手段107は、設備状況Bテーブル521に格納された前記主設備使用状況情報および設備状況Bテーブル521に格納された前記付属設備使用状況情報から設備毎の平均使用時間を生成する。混雑情報生成手段107は、設備状況Bテーブル521に格納された前記主設備使用状況情報および到着人数Bテーブル522に格納された前記施設到着人数情報から主設備混雑情報を生成し、設備状況Bテーブル521に格納された前記付属設備使用状況情報および到着人数Bテーブル522に格納された前記施設到着人数情報から付属設備混雑情報を生成する。
【0043】
記憶手段102は、設備状況Bテーブル521、混雑状況Bテーブル523、到着人数Bテーブル522を少なくとも記憶する。
【0044】
図6を参照すると、施設到着人数計測手段250は、物体通過検出センサー251と制御部C252を有する。物体通過検出センサー251は、一般に知られた赤外線センサーや超音波センサーで構成され、施設の入り口を人が通過すると、制御部C252へ通過検出信号を送出する。制御部C252は、前記通過検出信号を受け取る毎に計数を1ずつ加算する。制御部C252は情報提供装置100から要求に応じて施設到着人数情報を送出し、計数を『0』にリセットする。
【0045】
図8は本発明の第2の実施例の情報提供装置100の動作を示すフローチャートである。
【0046】
時間待ち手段109は、図示しない計時手段により計時している時間が、予め定められた更新間隔時間に達したか否かをチェックする。そして、時間待ち手段109は、前記計時している時間が前記更新間隔時間に達していれば、前記計時手段をリセットして再計時を起動した後、ステップS422へ進む。また、時間待ち手段109は、前記計時している時間が前記更新間隔時間に達していなければステップS425へ進む(ステップS421)。
【0047】
前記更新間隔時間に達した場合の処理では、まず、主設備使用状況情報受信手段103が1階化粧室の個室A〜E、2階化粧室の個室A〜Eの主設備使用状況計測手段130から主設備使用状況情報を取得し、図13に示すように設備状況Bテーブル521の状況として格納する(ステップS422、図13参照)。
【0048】
次に、付属設備使用状況情報受信手段104が1階化粧室の洗面台A〜B、2階化粧室の洗面台A〜Bの付属設備使用状況計測手段140から付属設備使用状況情報を取得し、図13に示すように設備状況Bテーブル521の状況として格納する(ステップS423、図13参照)。
【0049】
次に、施設到着人数情報受信手段205が1階化粧室、2階化粧室の施設到着人数計測手段250から施設到着人数情報を取得し、図14に示すように到着人数Bテーブル522の5分ごとの到着人数として格納する(ステップS427、図14参照)。
【0050】
次に、混雑情報生成手段107が、図13に示すように設備状況Bテーブル521の1回あたり平均使用時間実績を更新する。平均使用時間実績は、前記更新間隔時間毎に格納する設備状況Bテーブル521の状況を記録し、前記状況が『使用』であることが連続した時間と、前記状況が『未使用』から『使用』に変化する回数を計数することにより容易に算出することができる。また、混雑情報生成手段107が、図13の設備状況Bテーブル521と図14の到着人数Bテーブル522を参照して、混雑度および平均待ち時間を生成し、図15に示すように混雑状況Bテーブル523の混雑度および平均待ち時間として格納する。図13を参照すると、1階化粧室の個室は全て使用中のため混雑度100%、1階化粧室の洗面台は2台中1台が使用中なので混雑度50%、2階化粧室の個室は5室中3室が使用中なので混雑度60%、2階化粧室の洗面台は2台中1台が使用中なので混雑度50%となる。平均待ち時間は、例えば、図13の1回あたり平均使用時間実績と図14の到着人数Bテーブル522から、図22に示す待ち行列M/M/sの公式に基づき計算することができる。平均待ち時間の算出方法は本発明の本質的な部分ではなく、他の算出方法や、過去の待ち時間そのものの平均などを用いても良い(ステップS424、図15参照)。
【0051】
前記更新間隔時間に達していない場合の処理では、まず、通信処理手段101が混雑状況問い合わせの有無を確認し、前記混雑状況問い合わせがあればステップS426へ進む。混雑状況の問い合わせがなければステップS421へ戻る(ステップS425)。
【0052】
混雑状況の問い合わせがあった場合の処理では、通信処理手段101が記憶手段102から図15の混雑状況Bテーブル523を読み取り、図16に示すような提示情報として図示しない問い合わせ元へ送出した後、ステップS421へ戻る(ステップS426)。
【0053】
以上、本発明の第2の実施の形態によれば、主設備の使用状況と付属設備の使用状況と施設へ到着する人数の情報から混雑情報を生成するようにしたことにより、主設備と付属設備の現在の使用状況だけでなく、平均的な待ち時間を知ることができるという効果を有している。
【0054】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0055】
図3を参照すると、本発明の第3の実施の形態は、情報提供装置100に問い合わせ数計測手段306が追加されている点で第2の実施の形態と異なる。以下では、第2の実施の形態とは異なる部分について説明する。
【0056】
問い合わせ数計測手段306は、通信処理手段101から混雑情報の問い合わせがあったことの通知を受け、前記混雑情報の問い合わせの回数を計測し、問い合わせ数情報を生成し、問い合わせ数テーブル531に格納する。
【0057】
施設到着人数情報受信手段205は、施設到着人数計測手段250から前記施設到着人数情報を受信し、到着人数Cテーブル534に格納する。
【0058】
混雑情報生成手段107は、設備状況Bテーブル521に格納された前記主設備使用状況情報および設備状況Bテーブル521に格納された前記付属設備使用状況情報から設備毎の平均使用時間を生成する。混雑情報生成手段107は、問い合わせ数テーブル531に格納された前記問い合わせ数情報と対応表532から到着予測人数を算出し、到着人数Cテーブル533に格納する。混雑情報生成手段107は、設備状況Bテーブル521に格納された前記主設備使用状況情報、到着人数Cテーブル533に格納された前記施設到着人数情報および問い合わせ数テーブル531に格納された前記問い合わせ数情報から主設備混雑情報を生成し、設備状況Bテーブル521に格納された前記付属設備使用状況情報、到着人数Cテーブル533に格納された前記施設到着人数情報および問い合わせ数テーブル531に格納された前記問い合わせ数情報から付属設備混雑情報を生成する。
【0059】
通信処理手段101は前記混雑情報の問い合わせがあったことを問い合わせ数計測手段306に通知する。
【0060】
記憶手段102は、設備状況Bテーブル521、混雑状況Cテーブル534、到着人数Cテーブル533、問い合わせ数テーブル531、対応表532を少なくとも記憶する。
【0061】
図9は本発明の第3の実施例の情報提供装置100の動作を示すフローチャートである。
【0062】
時間待ち手段109は、図示しない計時手段により計時している時間が、予め定められた更新間隔時間に達したか否かをチェックする。そして、時間待ち手段109は、前記計時している時間が前記更新間隔時間に達していれば、前記計時手段をリセットして再計時を起動した後、ステップS432へ進む。また、時間待ち手段109は、前記計時している時間が前記更新間隔時間に達していなければステップS435へ進む(ステップS431)。
【0063】
前記更新間隔時間に達した場合の処理では、まず、主設備使用状況情報受信手段103が1階化粧室の個室A〜E、2階化粧室の個室A〜Eの主設備使用状況計測手段130から主設備使用状況情報を取得し、図13に示すように設備状況Bテーブル521の状況として格納する(ステップS432、図13参照)。
【0064】
次に、付属設備使用状況情報受信手段104が1階化粧室の洗面台A〜B、2階化粧室の洗面台A〜Bの付属設備使用状況計測手段140から付属設備使用状況情報を取得し、図13に示すように設備状況Bテーブル521の状況として格納する(ステップS433、図13参照)。
【0065】
次に、施設到着人数情報受信手段205が1階化粧室、2階化粧室の施設到着人数計測手段250から施設到着人数情報を取得し、図19に示すように5分ごとの到着人数を到着人数Cテーブル533に格納する(ステップS437、図19参照)。
【0066】
次に、混雑情報生成手段107が、図13に示すように設備状況Bテーブル521の1回あたり平均使用時間実績を更新する。これの具体的な実施については第2の実施の形態で説明したものと同じである。また、混雑情報生成手段107が図17の問い合わせ数テーブル531と図18の対応表532から到着予測人数を算出し、図19に示すように到着人数Cテーブル533に追加する。そして、混雑情報生成手段107が、図13の設備状況Bテーブル521と図19の到着人数Cテーブル533を参照して、混雑度および平均待ち時間を生成し、図20に示すように混雑状況Cテーブル534の混雑度および平均待ち時間として格納する。図13を参照すると、1階化粧室の個室は全て使用中のため混雑度100%、1階化粧室の洗面台は2台中1台が使用中なので混雑度50%、2階化粧室の個室は5室中3室が使用中なので混雑度60%、2階化粧室の洗面台は2台中1台が使用中なので混雑度50%となる。平均待ち時間は、図13の1回あたり平均使用時間実績と図19の到着人数Cテーブル533から、第2の実施の形態と同じく、図22に示す待ち行列M/M/sの公式に基づき計算することができる。本実施例においては、図19に示すように5分後の単位時間換算施設到着人数予測、10分後の単位時間換算施設到着人数予測に基づき、図20に示すように5分後平均待ち時間予測、10分後平均待ち時間予測を算出している(ステップS434、図20参照)。
【0067】
前記更新間隔時間に達していない場合の処理では、まず、通信処理手段101が混雑状況問い合わせの有無を確認し、前記混雑状況問い合わせがあればステップS438へ進む。混雑状況の問い合わせがなければステップS431へ戻る(ステップS435)。
【0068】
混雑状況の問い合わせがあった場合の処理では、通信手段が前記混雑情報の問い合わせがあったことを問い合わせ数計測手段306に通知する。問い合わせ数計測手段306は、前記混雑情報の問い合わせ数を図17に示すように問い合わせ数テーブル531として格納する(ステップS438、図17参照)。 次に、通信処理手段101が記憶手段102から図20の混雑状況Cテーブル534を読み取り、図21に示すような提示情報として図示しない問い合わせ元へ送出した後、ステップS431へ戻る(ステップS436)。
【0069】
以上、本発明の第3の実施の形態によれば、混雑情報の問い合わせ数を計測して施設への到着人数を予測するようにしたことにより、未来の平均待ち時間を知ることができるという効果を有している。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、デパート等といった化粧室を有する企業や施設が、自施設内の化粧室の混雑状況を公開するために利用できる。たとえば、企業が情報発信業者を介してインターネット上に本情報を公開し、化粧室の使用を希望する顧客は、携帯電話等といったインターネット通信機器を利用し、情報発信業者のホームページ上で、自分の現在地の近隣施設における化粧室の混雑状況を確認する。顧客は、自分の現在地に近く、混雑していない化粧室の場所をホームページで特定し、本化粧室を利用する。 これにより、化粧室を有する企業や施設は、化粧室の使用提供を通じて自店舗に顧客を誘導することができ、集客数の拡大、強いてはサービス売上拡大に繋げることが出来る。尚、各企業、施設における化粧室の使用情報をWEBホームページに掲載する業者は、各企業、施設から情報掲載料金を、ホームページの利用者(顧客)からは利用料金を定期的に回収することで新たなビジネスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1、第2および第3の実施の形態における主設備使用状況計測装置130のブロック図である。
【図5】本発明の第1、第2および第3の実施の形態における付属設備使用状況計測装置140のブロック図である。
【図6】本発明の第2および第3の実施の形態における施設到着人数計測装置250のブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態における設備状況Aテーブル511の構造を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における混雑状況Aテーブル512の構造を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における提示情報のイメージを示す図である。
【図13】本発明の第2および第3の実施の形態における設備状況Bテーブル521の構造を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態における到着人数Bテーブル522の構造を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における混雑状況Bテーブル523の構造を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における提示情報のイメージを示す図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態における問い合わせ数テーブル531の構造を示す図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態における対応表532の構造を示す図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態における到着人数Cテーブル533の構造を示す図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態における混雑状況Cテーブル534の構造を示す図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態における提示情報のイメージを示す図である。
【図22】本発明の第2および第3の実施の形態における平均待ち時間算出の公式を示す図である。
【符号の説明】
【0072】
100 情報提供装置
101 通信処理手段
102 記憶手段
103 主設備使用状況情報受信手段
104 付属設備使用状況情報受信手段
107 混雑情報生成手段
109 時間待ち手段
130 主設備使用状況計測手段
140 付属設備使用状況計測手段
131 発光部
132 受光部
133 制御部A
134 隙間部
135 突起部
141 人体検知センサー
142 制御部B
205 施設到着人数情報受信手段
250 施設到着人数計測手段
306 問い合わせ数計測手段
251 物体通過検出センサー
252 制御部C
511 設備状況Aテーブル
512 混雑状況Aテーブル
521 設備状況Bテーブル
522 到着人数Bテーブル
523 混雑状況Bテーブル
531 問い合わせ数テーブル
532 対応表
533 到着人数Cテーブル
534 混雑状況Cテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
混雑状況の情報を提供する情報提供システムであって、主設備使用状況を計測して情報提供装置に主設備使用状況情報を通知する主設備使用状況計測手段と、付属設備使用状況を計測して前記情報提供装置に付属設備使用状況情報を通知する付属設備使用状況計測手段とを有することを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
混雑状況の情報を提供する情報提供システムであって、施設への到着人数を計測して前記情報提供装置に施設到着人数情報を通知する施設到着人数計測手段を有することを特徴とする請求項1記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記情報提供装置は、混雑状況の問い合わせ数を計測する手段と予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出する手段とを有することを特徴とする請求項2記載の情報提供システム。
【請求項4】
主設備使用状況計測手段が、主設備使用状況を計測して情報提供装置に主設備使用状況情報を通知し、付属設備使用状況計測手段が、付属設備使用状況を計測して前記情報提供装置に付属設備使用状況情報を通知することを特徴とする情報提供方法。
【請求項5】
施設到着人数計測手段が、施設への到着人数を計測して前記情報提供装置に施設到着人数情報を通知することを特徴とする請求項4記載の情報提供方法。
【請求項6】
前記情報提供装置が、混雑状況の問い合わせ数を計測し、予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出することを特徴とする請求項5記載の情報提供方法。
【請求項7】
混雑状況の問い合わせ数を計測し、予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出することを特徴とする情報提供装置。
【請求項8】
情報提供装置に、混雑状況の問い合わせ数を計測し、予め準備された問い合わせ数対到着人数対応表を参照して前記問い合わせ数から予測到着人数を算出することを行わせることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−59133(P2008−59133A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233525(P2006−233525)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】