情報提供システム及び情報提供方法
【課題】ネットワーク上の情報を対象とする場合であれ、当該情報にかかる位置をより簡単に地図上に提供表示することのできる情報提供システム、及び、情報提供方法を提供する。
【解決手段】情報提供システムは、表示装置23に地図を表示するナビゲーション装置22を有するとともに、公衆ネットワーク40を介して当該公衆ネットワーク40上の公開情報を参照可能に構成されている。情報提供システムは、ホームページ30のネットワーク上の場所を示すURLに基づき当該ホームページ30を参照し、該参照したホームページ30から同ホームページ30に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報をナビゲーション装置22の表示用の座標系である表示情報に変換するPOI情報作成部16を備え、ナビゲーション装置22は、表示装置23に表示する地図上に、POI情報作成部16から取得される表示情報の示す位置を提供表示する。
【解決手段】情報提供システムは、表示装置23に地図を表示するナビゲーション装置22を有するとともに、公衆ネットワーク40を介して当該公衆ネットワーク40上の公開情報を参照可能に構成されている。情報提供システムは、ホームページ30のネットワーク上の場所を示すURLに基づき当該ホームページ30を参照し、該参照したホームページ30から同ホームページ30に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報をナビゲーション装置22の表示用の座標系である表示情報に変換するPOI情報作成部16を備え、ナビゲーション装置22は、表示装置23に表示する地図上に、POI情報作成部16から取得される表示情報の示す位置を提供表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体、特に車両に地図情報を提供表示する情報提供システム、及び、情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両には、地図情報を提供表示するシステムとして、ナビゲーション装置が搭載されていることが多い。ナビゲーション装置は、搭載されている地図情報と、設定された目的地と、検出した当該装置の現在位置、すなわち当該車両の現在位置とに基づいて、該車両の現在位置から目的地までの移動を支援する情報を同車両の運転者などに提供する周知の装置である。そして、こうしたナビゲーション装置の支援を得るためには、同ナビゲーション装置に目的地を設定しなければならないこともよく知られている。
【0003】
ここで、この目的地は、よく知っている場所であれば、地図から探すことが可能であったり、有名な場所であれば、予め用意されているリストから選択可能であったりすることから、このような場合には、ナビゲーション装置の操作による目的地の設定も比較的容易に行うことができる。しかしながら、初めての場所など、地図から探すことが難しい場所や、個人宅など、通常はリストに用意されていない場所となると、それらを目的地として設定することは容易ではない。まして、住所や名称を間違えて覚えている場所や、記憶が定かではないような場所となると、もはやナビゲーション装置の操作により目的地に設定することは不可能に近い。
【0004】
そこで、例えばインターネット上で見つけた場所をナビゲーション装置の目的地として簡単に設定することのできる技術の一例が、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載のシステムは、ナビゲーション装置と、該ナビゲーション装置と通信可能なウェブサーバと、このウェブサーバにインターネットを介して接続されてウェブサーバから得られた電子文書を表示するブラウザを含む演算装置とを備えている。そして、同システムでは、ブラウザにて参照した電子文書に含まれている目的地オブジェクトがユーザにより起動されると、演算装置が、同目的地オブジェクトに含まれる場所情報に基づいて、その場所をナビゲーション装置に目的地として追加登録する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2010−502993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、特許文献1に記載のシステムによれば、ブラウザで目的地オブジェクトを選択し、これを起動させることで、ナビゲーション装置に当該目的地オブジェクトにかかる位置を目的地として設定することができるようになる。しかしながら、目的地オブジェクトを利用できるのは、ホームページ等の電子文書に目的地オブジェクトが含まれている場合か、もしくは参照中の電子文書に対応した目的地オブジェクトを作成する機能をブラウザが有している場合に限られる。このため、たとえ上記システムであっても、目的地オブジェクトに対応していないホームページやブラウザなどからは、従来と同様、ナビゲーション装置に目的地を設定することはできない。また、たとえ上述の操作に基づいてナビゲーション装置に目的地を設定することができたとしても、それら目的地が多岐に渡る場合には、操作そのものの煩雑さも無視できないものとなっている。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ネットワーク上の情報を対象とする場合であれ、当該情報にかかる位置をより簡単に地図上に提供表示することのできる情報提供システム、及び、情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果を記載する。
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画面に地図を表示するナビゲーション装置を有するとともに、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照可能に構成される情報提供システムであって、公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する変換装置を備え、前記ナビゲーション装置は、前記画面に表示する地図上に、前記変換装置から取得される表示情報の示す位置を提供表示することを要旨とする。
【0010】
上記課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、画面に地図を表示するナビゲーション装置と、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照する機能とを用いて情報の提供を行う情報提供方法であって、公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する工程と、前記ナビゲーション装置の画面に表示する地図上に、前記変換した表示情報の示す位置を提供表示する工程と、を備えることを要旨とする。
【0011】
このような構成もしくは方法によれば、ナビゲーション装置の画面に、ナビゲーション装置の座標系に変換されたネットワーク上の公開情報に対応する位置が提供表示されるようになる。このとき、変換装置が識別子により特定される公開情報を参照して、当該公開情報に対応する位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報をナビゲーション装置の画面に表示可能な表示情報に変換するため、ネットワーク上に公開されている公開情報や識別子などをそのまま利用可能である。これにより、ネットワーク上の公開情報の位置を対象とする場合であれ、当該公開情報の位置をナビゲーション装置に表示させることが簡単にできる。また、このようにしてナビゲーション装置の画面に提供表示された位置を、同ナビゲーション装置の目的地の設定などに用いるようにすれば、施設名や住所などの入力操作をしなくとも目的地設定ができることとなり、目的地設定も容易にもなる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報提供システムにおいて、前記識別子は、ブックマークとして登録されている情報に含まれており、前記変換装置は、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得することを要旨とする。
【0013】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の情報提供方法において、前記識別子を、ブックマークとして登録されている情報に持たせ、前記表示情報に変換する工程では、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得することを要旨とする。
【0014】
通常、ブックマークには識別子とともに文字情報などが含まれている。このため、このような構成もしくは方法によれば、当該識別子をブックマークに含まれる文字情報などにより管理することができるようになる。そして、文字情報はユーザによる識別や検索を可能にすることから、ブックマークの利用により、識別子に基づくナビゲーション装置への提供表示の利便性がより高められるようになる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報提供システムにおいて、前記ブックマークは、前記ネットワークに接続されたサーバに保持されたものであり、前記変換装置は、前記サーバに保持されているブックマークを前記公開情報の参照に用いることを要旨とする。
【0016】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の情報提供方法において、前記ブックマークを、前記ネットワークに接続されたサーバに保持させ、前記表示情報に変換する工程では、前記サーバに保持されたブックマークを前記公開情報の参照に用いることを要旨とする。
【0017】
このような構成もしくは方法によれば、ブックマークがネットワーク上のサーバに保持されていることから、ブックマークの管理に、変換装置やナビゲーション装置の動作状態などは影響しない。すなわち、ブックマークの管理の自由度が高められ、ブックマークを利用する情報提供システムとしての利便性が向上される。具体的には、ユーザは自由に、サーバに対するブックマークの登録、削除、もしくは修正などの管理を行うことができるため、サーバに保持させたブックマークの利便性を向上させることができるとともに、そのように管理されたブックマークを用いる情報提供システムとしての利便性も向上するようになる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の情報提供システムにおいて、前記ブックマークは、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークであることを要旨とする。
【0019】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の情報提供方法において、前記ブックマークとして、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークを用いることを要旨とする。
【0020】
このような構成もしくは方法によれば、サーバのブックマークは、ナビゲーション装置のユーザが予め登録するものであるため、同ナビゲーション装置を利用するユーザにとっても当該ブックマークをナビゲーション装置で利用する際の利便性が向上する。
【0021】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の情報提供システムにおいて、前記サーバには、複数のブックマークが保持されており、前記ナビゲーション装置は、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示し、前記変換装置は、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照することを要旨とする。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載の情報提供方法において、前記サーバに、複数のブックマークを保持させ、前記ナビゲーション装置には、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示させ、前記表示情報に変換する工程では、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照することを要旨とする。
【0023】
このような構成もしくは方法によれば、複数のブックマークが扱えることにより利便性が向上するとともに、それら複数のブックマークをナビゲーション装置の画面で選択可能であることから公開情報の位置を画面へ提供表示させることが簡単に行えるようになる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記識別子は、URL(ユーアールエル)により示されるものであることを要旨とする。
【0025】
このような構成によれば、通常、インターネット上の公開情報の場所の特定に用いられているURL(Uniform Resource Locator、ユーアールエル)を識別子として用いることができるようになる。このように、汎用性の高いURLを識別子として用いることで利便性が向上される。特に、ブックマークを用いることができる場合であれば、ウェブブラウザを介して作成できるブックマークをナビゲーション装置の画面への提供表示に使うことができるようになり、ユーザなどによるブックマークの保存と画面への提供表示が極めて簡単に行えるようになる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記ネットワークは、インターネットを含んで構成され、前記識別子は、ユーザがインターネット上にて選択した公開情報のネットワーク上の場所を示すものであることを要旨とする。
【0027】
このような構成によれば、インターネット上の公開情報、いわゆるホームページに対応する位置をナビゲーション装置の画面に提供表示させることができるようになるため、提供表示させることのできる対象が拡大され、利便性が向上する。特に、ナビゲーション装置の地図上に位置を提供表示させたいと思われる対象のホームページには、緯度経度が含まれていることも多く、その場合、ホームページを参照して取得した緯度経度に基づいて表示情報を作成することができるようになる。また、提供表示させたいと思われる対象のホームページに緯度経度が含まれていない場合であれ、通常、ホームページには、地図や、目標物や、郵便番号や、住所や、電話番号など、緯度経度に変換可能な情報が含まれていることが多いことから、多くの場合、ホームページを参照することにより表示情報を作成することができるようになる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記ナビゲーション装置は、当該ナビゲーション装置に各種サービスを提供するセンタと無線通信可能に接続されており、前記変換装置は前記センタに設けられていることを要旨とする。
【0029】
このような構成によれば、公開情報から表示情報を作成する処理をセンタが行うこととなり、ナビゲーション装置の処理負荷の軽減が図られる。また、無線通信で行われるセンタとナビゲーション装置間の通信負荷などの軽減も図られるようになる。
【0030】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記ナビゲーション装置は、前記変換装置から前記位置情報とともに前記公開情報に含まれる情報の少なくとも一部の情報を取得し、前記画面に表示する提供表示に併せ、該取得した公開情報の一部の情報を表示することを要旨とする。
【0031】
このような構成によれば、画面には提供表示とともに、公開情報の一部の情報が表示されるため、ユーザなどは当該提供表示された位置の詳細な情報を得ることができるようにもなる。これにより、公開情報にかかる位置をナビゲーション装置の画面にて簡単に確認できるようになるとともに、それを目的地に設定するか否かにかかる判断などを支援することができるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る情報提供システムを具体化した一実施形態について、その概略構成を示すブロック図。
【図2】同情報提供システムの動作の概要を模式的に示す模式図。
【図3】同情報提供システムがブックマークを目的地に設定する処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明に係る情報提供システムを具体化した一実施形態について、図1に従って説明する。
【0034】
図1に示すように、情報提供システムは、管理センタ10に設けられた変換装置としての情報管理装置13と、自動車などの移動体としての車両20に搭載されたナビゲーション装置22とを有する。ナビゲーション装置22は、情報管理装置13との間の無線通信が可能になっている。また管理センタ10には、その外部のインターネットなどの公衆ネットワーク40がデータ送受を可能に接続されている。
【0035】
公衆ネットワーク40は、いわゆるインターネットである。公衆ネットワーク40には、少なくとも、第1のデータサーバ41と、第2のデータサーバ42と、検索サーバ43と、パーソナルコンピュータなどの端末装置44と、携帯電話45とが相互通信可能に接続されている。これら以外にも、公衆ネットワーク40には、図示しない各種サーバなどが接続されており、これら各種サーバが提供する各種サービス、例えば、住所から緯度経度を検出するサービスや、郵便番号や電話番号から住所を検出するサービスや、アクセス方法から地点を割り出すサービスなどを利用することが可能になっている。
【0036】
各端末装置44や携帯電話45は、例えば、インターネット上に公開された公開情報にアクセスできるブラウザなどを有し、同ブラウザなどを通じて公衆ネットワーク40を介して第1もしくは第2のデータサーバ41,42の公開情報を参照したり、第1もしくは第2のデータサーバ41,42に公開情報などを登録したりする機能を有する。すなわち、自宅からであれば端末装置44により、外出先からであれば携帯電話45により、インターネット上の公開情報を参照することができる。
【0037】
第1のデータサーバ41は、多種多様な公開情報としての1つもしくは複数のホームページ30を保持し、それら公開情報を外部からの要求に応じて参照させる機能を有している。それらホームページ30のうち、店舗や施設など、いわゆるPOI(Point of Interest)に関するホームページ30には、通常、集客などのため、それら店舗や施設などの所在地を示す情報、いわゆる位置情報が含まれている。ホームページ30に含まれている位置情報としては、アクセス方法、住所、郵便番号、電話番号などがあるとともに、地図上に所在地を表示するため、所在地の緯度経度に関する情報が含まれていることも多い。POIには、食事施設や、販売施設や、宿泊施設や、観光地(ポイント)や、イベント開催地(ポイント)などが含まれる。
【0038】
第2のデータサーバ42は、各ユーザの専有領域や複数ユーザの共有領域などを有し、それら領域に対してデータを保存及び参照可能とする機能を有している。特に、第2のデータサーバ42には、ブックマーク31の登録・管理を可能にするサービスであるソーシャルブックマークサービス42Aが設けられている。第2のデータサーバ42は、いわゆるブックマーク集約サイトとして機能する。
【0039】
ブックマーク31は、ユーザが再度見たいと思ったホームページ30の再見を容易にするために、ブラウザやソーシャルブックマークサービス42Aなどで提供されるユーザインターフェースの一種であり、任意のホームページ30に対してユーザの操作により任意に作成することのできるデータである。詳述すると、ブックマーク31は、インターネット上のホームページ30の位置が記録された情報であり、そのインターネット上の位置を示す識別子としてのURL(Uniform Resource Locator、ユーアールエル)を含んでいる。これにより、ブラウザにおいてブックマーク31を作動させることで、当該ブックマーク31のURLに指定されたホームページ30が直ちに参照できるようになっている。
【0040】
また、通常、ブックマーク31には、URLで指定されているホームページ30の店舗や施設の名称など、同ホームページ30に関する文字情報が含まれており、ユーザなどが、名称によってホームページ30の内容を識別したり、名称に基づいて検索したりすることなどを可能にしている。なお、ソーシャルブックマークサービス42Aにて作成されたブックマーク31は、HTML(Hyper Text Markup Language、エイチティーエムエル)テキストを含んでいるものとする。例えば、ユーザは、気になる、店舗などの施設や、商品や、人や、待ち合わせなどの場所(スポット)をホームページ30にて参照したとき、同ホームページ30のブックマーク31を登録することで第2のデータサーバ42に記録させることができる。
【0041】
ソーシャルブックマークサービス42Aは、第2のデータサーバ42の専有領域や共有領域にユーザが1つもしくは複数のブックマーク31を登録し、保存することができるとともに、ユーザが共有領域に登録したブックマーク31を他のユーザと共有したり、一般に公開したりできるようにするサービスである。このため、ソーシャルブックマークサービス42Aは、ユーザに、各端末装置44や携帯電話45を用いて、ブックマーク31を登録したり、削除したり、編集したりすることのできる機能を提供する。
【0042】
検索サーバ43は、公衆ネットワーク40を介してアクセス可能な第1のデータサーバ41などに公開されている各種公開情報から、指定されたキーワードなどに適合する情報を検索する機能を有している。検索サーバ43は、例えば、住所をキーワードとして緯度経度を検出したり、郵便番号や電話番号をキーワードとして住所を検出したり、アクセス方法などをキーワードとして割り出される地点の緯度経度や住所を検出したりすることとができる。なお、これらの検出は、公衆ネットワーク40に接続されている各種サーバにより提供されているサービス、例えば、住所から緯度経度を検出するサービスや、郵便番号や電話番号から住所を検出するサービスや、アクセス方法から地点を割り出すサービスなどを利用することにより実現される。
【0043】
管理センタ10は、車両20に対して各種サービスを提供するためのセンタであって、それらサービスを希望するユーザの車両20に提供する。管理センタ10には、アクセス権限のあるユーザの車両20のみがアクセスできるようになっている。すなわち管理センタ10には、アクセス権限のないユーザの車両からのアクセスや、アクセス権限のないユーザの公衆ネットワーク40からのアクセスができない。なお本実施形態では、車両20は管理センタ10にアクセス可能であるものとする。
【0044】
管理センタ10は、公衆ネットワーク40との間で相互のデータ通信を行うネットワーク通信装置11と、車両20との間で無線通信により相互のデータ通信を行う対車両通信装置12とを有する。これにより情報管理装置13が、公衆ネットワーク40とデータ通信できるとともに、車両20とデータ通信できるようになっている。
【0045】
ネットワーク通信装置11は、有線回線もしくは無線回線により公衆ネットワーク40に接続されており、公衆ネットワーク40に接続されている第1及び第2のデータサーバ41,42や、検索サーバ43などと管理センタ10との間のデータ通信を可能にする。
【0046】
対車両通信装置12は、管理センタ10と車両20との間で、各種のデータ通信を可能とする。このデータ通信により、管理センタ10は、車両20から送信される処理要求などを受信するとともに、車両20には処理要求などに応じたデータを送信する。
【0047】
情報管理装置13は、ナビゲーション装置22からの要求に応じて、当該要求に対応する情報等を提供する。つまり情報管理装置13は、ナビゲーション装置22から、例えば公衆ネットワーク40の第2のデータサーバ42に登録されているブックマーク31の取得を要求されると、当該要求に基づいて第2のデータサーバ42から必要とされるブックマーク31を取得する。そして、情報管理装置13は、当該取得したブックマーク31をナビゲーション装置22での取り扱いが可能な情報に変換して同ナビゲーション装置22に配信する。
【0048】
また、情報管理装置13は、ナビゲーション装置22から指示されたブックマーク31の指定するホームページ30から位置情報を取得する。そして、情報管理装置13は、取得した位置情報をナビゲーション装置22の座標系に変換して、ナビゲーション装置22に配信する。このとき、取得された位置情報が緯度経度の情報であれば、当該緯度経度の情報をナビゲーション装置22の座標系である表示情報に変換する。また、取得された位置情報が、アクセス方法、住所、郵便番号、電話番号などである場合、検索サーバ43のサービスなどを利用して、それらの位置情報から緯度経度を取得して、その取得された緯度経度を表示情報に変換する。一方、ブックマーク31の指定するホームページ30から位置情報が取得できない場合、情報管理装置13は、その旨をナビゲーション装置22に送信する、もしくは、応答を返さないようにしてもよい。なお、緯度経度から表示情報への変換は、いわゆる座標系の変換であり、ナビゲーション装置22に表示される地図の座標系の仕様などに基づいて定められた変換公式を用いる演算処理により行われる。
【0049】
詳述すると、情報管理装置13には、マイクロコンピュータを中心に構成される演算装置(図示略)が設けられている。すなわちマイクロコンピュータには、演算装置、記憶装置、不揮発性メモリ(ROM)、揮発性メモリ(RAM)などが設けられており、同記憶装置や各メモリに格納されている各種データ及びプログラムに基づく各種情報処理がマイクロコンピュータにより実行される。本実施形態では、情報管理装置13には、車両20との間のデータ通信を制御する通信制御部14と、ナビゲーション装置22の画面に表示させるブックマーク31のリストを生成するリスト情報作成部15と、指定されたブックマーク31の位置情報から表示情報を生成するPOI情報作成部16とが設けられている。すなわち、情報管理装置13には、通信制御部14や、リスト情報作成部15や、POI情報作成部16として実行されるプログラムやパラメータが保持されており、それらプログラムやパラメータの演算処理に基づいて通信制御部14や、リスト情報作成部15や、POI情報作成部16の各種機能が実現されるようになっている。
【0050】
通信制御部14は、車両20との通信に応じて必要となる処理を判断するとともに、情報管理装置13にて必要な処理が行われるように調整する。
【0051】
リスト情報作成部15は、ナビゲーション装置22からのブックマーク31の要求に応じて、第2のデータサーバ42のソーシャルブックマークサービス42Aを利用して、対象とするブックマーク31を取得する。なおこのとき、ソーシャルブックマークサービス42Aの利用に必要とされる情報、例えば、ユーザIDや、パスワードなども必要に応じてナビゲーション装置22から送られてくる。また、リスト情報作成部15は、取得したブックマーク31のHTMLテキストを解析し、それら取得したブックマーク31をナビゲーション装置22にて表示可能なリスト情報に構成してナビゲーション装置22に送信する。なお、リスト情報には、ブックマーク31の名称や、対応するブックマーク31のHTMLテキストなどが、ブックマーク31に関する表示に関連付けられるようにして含まれている。
【0052】
POI情報作成部16は、車両20から指示されたブックマーク31に基づき、当該ブックマーク31の指定するホームページ30を参照するとともに、当該参照したホームページ30から位置情報を取得する。すなわち、POI情報作成部16は、参照したホームページ30に含まれる情報、例えばブラウザに表示されるテキスト情報や、ソースコードに含まれるタグ情報やリンク情報などに基づいて、当該ホームページ30の所在地の情報、いわゆるPOIの位置情報を取得する。なお、ホームページ30から位置情報を取得する際、優先度の高い位置情報を優先して取得するようになっており、例えば、優先度は高い順に、緯度経度、住所、郵便番号、電話番号、アクセス方法の順に設定されているが、優先度の設定順序はこれに限られない。
【0053】
また、POI情報作成部16には、緯度経度を表示情報へ変換する変換公式が設定されている。これにより、POI情報作成部16は、取得した緯度経度を変換公式に基づいて表示情報に変換する演算処理を行うとともに、変換した表示情報を車両20に送信すべき情報として通信制御部14に伝達する。さらに、POI情報作成部16は、位置情報の取得に利用したブックマーク31に付与されている名称を、表示情報とともに車両20に送信するようにする。なお、ブックマーク31に名称が付されていないような場合、位置情報を取得したホームページ30から適切な名称などを取得するようにしてもよい。
【0054】
車両20は、自動車などからなり、管理センタ10に無線通信するための車載通信装置21と、車載通信装置21にデータ通信可能に接続される上述のナビゲーション装置22とを有する。
【0055】
車載通信装置21は、管理センタ10とナビゲーション装置22との間の無線通信を可能にするための車載無線通信装置である。車載通信装置21と管理センタ10の無線通信は、直接通信であってもよいし、携帯電話網や無線LANなどを利用した周知の通信方法でもよい。車載通信装置21は、ナビゲーション装置22から出力された管理センタ10向けの処理要求などを同管理センタ10に向けて送信する。よってナビゲーション装置22は管理センタ10に、リスト情報の要求や、選択されたブックマーク31に対する表示情報の要求などを行う。また、車載通信装置21は、管理センタ10から車両20に提供すべく送信された各種情報を受信してナビゲーション装置22に伝達する。よってナビゲーション装置22は、管理センタ10のリスト情報作成部15により作成されたリスト情報や、管理センタ10のPOI情報作成部16により作成されたPOIの位置情報を無線通信にて取得することができる。
【0056】
ナビゲーション装置22は、図示しない全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)等を利用することによって、車両20の現在位置を検出することができるとともに、地図などの画像を表示する画面を含む表示装置23を備える。そしてナビゲーション装置22は、検出した車両20の現在位置に基づいて、メモリに記憶されている地図情報を参照することにより、走行目的地まで車両20の走行経路案内を運転者等に提供する。具体的には、走行経路案内を、表示装置23への地図表示などの画像表示や図示しないスピーカからの音声案内により提供する。
【0057】
表示装置23による画像表示機能は、ナビゲーション装置22によって制御されており、表示装置23は、ナビゲーション装置22による表示制御の下で、ナビゲーション装置22から伝達された地図情報を表示したり、文字情報や画像情報を表示したりする。ナビゲーション装置22は、経路案内等に適した表示用の座標系を表示装置23に設定しており、表示装置23には当該表示用の座標系に基づいて経路案内用などの地図が表示されるようになっている。すなわち、地図上に付加的に表示される提供表示などの画像についても、地図と同様の座標系にて表示を制御することで、表示装置23に地図とともに表示されるようになる。また、ナビゲーション装置22は、ナビゲーション機能をユーザに提供するための各種の操作スイッチや、目的地選択などに用いられる文字入力機能や、表示装置23に表示した選択肢を選択するカーソルを移動させる機能や、表示装置23に設けられたタッチパネルなど、ユーザによる操作が入力される入力機能を有する。ユーザからのリスト情報の要求などの操作も、これら入力機能を介して行われる。
【0058】
ナビゲーション装置22には、マイクロコンピュータを中心に構成される演算装置(図示略)が設けられている。すなわちマイクロコンピュータには、演算装置、記憶装置、不揮発性メモリ(ROM)、揮発性メモリ(RAM)などが設けられており、同記憶装置や各メモリに格納されている各種データ及びプログラムに基づく各種情報処理がマイクロコンピュータにより実行される。すなわち、ナビゲーション装置22には、現在位置検出用プログラムや、経路案内用のプログラムや、表示装置23の表示制御用のプログラムが用意されており、これらプログラムが実行され、各機能が提供されるようになっている。
【0059】
本実施形態では、ナビゲーション装置22には、リスト情報処理部22Aと、POI情報処理部22Bとが設けられている。
【0060】
リスト情報処理部22Aは、リスト情報の要求に対応して、管理センタ10から取得したリスト情報に基づいて、表示装置23に1つもしくは複数のブックマーク31に関する表示を表示するとともに、それらブックマーク31に関連付けられている名称なども表示する。また、表示装置23に表示した1つもしくは複数のブックマーク31に関する表示からユーザによりPOIとして選択された1つもしくは複数のブックマーク31を抽出することができる。これにより、リスト情報処理部22Aは、表示装置23にて選択されたそれぞれのブックマーク31に関する表示に関連付けられたブックマーク31のHTMLテキストを特定するとともに、これら特定したブックマーク31のHTMLテキストを、地図上に表示させたいPOIの表示情報の要求として管理センタに送信する。
【0061】
POI情報処理部22Bは、管理センタ10から得たPOIの位置情報に基づく同POIの提供表示を、表示装置23に表示される地図上に表示するとともに、当該提供表示したPOIに対する操作、例えば、目的地設定操作などをすることができるようにする。目的地設定操作では、提供表示されたPOIの選択に対応して当該POIを目的地に設定するかどうかの問い合わせや、目的地として設定したPOIを走行経路を案内する機能に目的地として設定させたりすることができる。これにより、ブックマーク31に基づいて提供表示されるPOIをナビゲーション装置22に目的地として設定することができるようになる。
【0062】
次に、本実施形態の情報提供システムの作用について、図2及び図3を参照して説明する。なお、図2ではナビゲーション装置22の表示装置23に表示される2つの画像をそれぞれ示すため、便宜上、ナビゲーション装置22に2つの表示装置23を示した。
【0063】
図2に示すように、ユーザの端末装置44や携帯電話45から、公衆ネットワーク40を介して、第1のデータサーバ41のホームページ30を参照することができる。そして、ユーザは、参照したホームページ30のなかに、訪問したいと思う店舗や施設、いわゆるPOIのホームページ30が見つかった際、そのホームページ30のブックマーク31を第2のデータサーバ42に保存することができる。すなわちユーザは、このようなブックマーク31の保存を、車両20を運転していないときに行えるため、保存等の操作が、気軽に行えたり、見つけたとき直ちに行えたりするようになる。また、ソーシャルブックマークサービス42Aには、他人が登録したブックマーク31も保存されているため、そのようなブックマーク31の中から訪問したいと思うPOIを選択することもできる。このように、公衆ネットワーク40を利用して、第2のデータサーバ42に1つもしくは複数のPOIのホームページ30のブックマーク31が保存される。
【0064】
そして、このように第2のデータサーバ42に保存された1つもしくは複数のPOIのホームページのブックマーク31の位置(所在地)をナビゲーション装置22の地図上に簡単な操作で提供表示することができる。
【0065】
すなわち、ユーザによるナビゲーション装置22の操作によるリスト情報の要求に基づいて、ナビゲーション装置22は、第2のデータサーバ42に保存されているPOIのブックマーク31を取得する(図3のステップS10)。ナビゲーション装置22は、ブックマークの取得要求(リスト情報の要求)の際、ブックマークの保存されている第2のデータサーバ42のアドレス(例えばURL)を送信し、同第2のデータサーバ42に公開されているブックマークを取得できるようにする。公開されているブックマークには、他人が登録したブックマークが含まれる。また、必要に応じてユーザIDや、パスワードを送信することで、ユーザ専用の領域やユーザのアクセス権のある領域のブックマークを取得することができる。なお、ユーザIDやパスワードは、ナビゲーション装置22からユーザが入力するが、ナビゲーション装置22に予め設定しておいたものでもよい。ブックマークの取得要求を受信した管理センタ10は、当該取得要求に基づいて第2のデータサーバ42からブックマーク31を取得するとともに、リスト情報を作成してナビゲーション装置22に送信する。
【0066】
これにより、ナビゲーション装置22は、HTMLテキストからなるブックマーク31を含むリスト情報を取得するとともに、同リスト情報に基づいて、ナビゲーション装置22の表示装置23にブックマーク31を示す表示23Aを一覧表示する(図3のステップS11)。なお、一覧表示には、ブックマーク31に関連付けられている名称なども表示される。
【0067】
ナビゲーション装置22では、ユーザの操作に基づいて、表示装置23に一覧表示されたブックマーク31に関する表示23Aのなかから目的地に設定したいブックマーク31に関する表示23Aの選択と、設定ボタン23Bによる設定操作が行われる(図3のステップS12)。ナビゲーション装置22におけるブックマーク31に関する表示23Aの選択は、例えば、タッチパネルの操作もしくは、ボタン操作により一覧表示されたなかから1つのブックマーク31に関する表示23Aを選択するとともに、同選択状態を維持しつつ設定ボタン23Bの押下操作により行われる。そして、ナビゲーション装置22は、設定ボタン23Bの操作に基づいて、選択されたブックマーク31(HTMLテキスト)を管理センタ10に送信する。
【0068】
管理センタ10は、受信したブックマーク31に基づいてアクセスしたホームページ30から位置情報を取得するとともに、同取得した位置情報を表示情報に変換する(図3のステップS13)。変換された位置情報は、管理センタ10からナビゲーション装置22に送信される。
【0069】
表示情報を受信したナビゲーション装置22は、その表示装置23に地図23Mを表示するとともに、表示した地図23M上の位置であって、表示情報が指示する位置にマーク23Pなどを提供表示する(図3のステップS14)。これにより、ナビゲーション装置22にて選択されたブックマーク31の位置(所在地)が、ナビゲーション装置22の表示装置23にマーク23Pとして提供表示されるようになる。
【0070】
そして、ユーザが表示装置23のマーク23Pを選択して目的地設定の操作を行うことにより、当該マーク23Pがナビゲーション装置22の経路案内の目的地として設定される(図3のステップS15)。これにより、マーク23Pを目的地とする運転支援がナビゲーション装置22より行われるようになる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係る情報提供システムは、以下に列記する効果を有する。
【0072】
(1)ナビゲーション装置22の表示装置23に、ナビゲーション装置22の座標系に変換されたネットワーク上のホームページ30に対応する位置が提供表示されるようになる。このとき、POI情報作成部16が識別子(URL)により特定されるホームページ30を参照して、当該ホームページ30に対応する位置情報(所在地)を取得するとともに、この取得した位置情報をナビゲーション装置22の表示装置23に表示可能な表示情報に変換する。このため、ネットワーク上に公開されているホームページ30や識別子(URL)などをそのまま利用可能である。これにより、ネットワーク上のホームページ30の位置を対象とする場合であれ、当該ホームページ30の位置をナビゲーション装置22に表示させることが簡単にできる。また、このようにしてナビゲーション装置22の表示装置23に提供表示された位置を、同ナビゲーション装置22の目的地の設定などに用いるようにすれば、施設名や住所などの入力操作をしなくとも目的地設定ができることとなり、目的地設定も容易にもなる。
【0073】
(2)通常、ブックマーク31には識別子(URL)とともに文字情報などが含まれている。このため、このような構成によれば、当該識別子(URL)をブックマーク31に含まれる文字情報などにより管理することができるようになる。そして、文字情報はユーザによる識別や検索を可能にすることから、ブックマーク31の利用により、識別子(URL)に基づくナビゲーション装置22への提供表示の利便性がより高められるようになる。
【0074】
(3)ブックマーク31がネットワーク上の第2のデータサーバ42に保持されていることから、ブックマーク31の管理に、情報管理装置13やナビゲーション装置22の動作状態などは影響しない。すなわち、ブックマーク31の管理の自由度が高められ、ブックマーク31を利用する情報提供システムとしての利便性が向上される。具体的には、ユーザは自由に、第2のデータサーバ42に対するブックマーク31の登録、削除、もしくは修正などの管理を行うことができるため、第2のデータサーバ42に保持させたブックマーク31の利便性を向上させることができるとともに、そのように管理されたブックマーク31を用いる情報提供システムとしての利便性も向上するようになる。
【0075】
(4)第2のデータサーバ42のブックマーク31は、ナビゲーション装置22のユーザが予め登録したものであるため、同ナビゲーション装置22を利用するユーザにとっても当該ブックマーク31をナビゲーション装置22で利用する際の利便性が向上する。
【0076】
(5)複数のブックマーク31が扱えることから利便性が向上するとともに、それら複数のブックマーク31をナビゲーション装置22の表示装置23で選択可能であることからホームページ30の位置を表示装置23へ提供表示させることが簡単に行えるようになる。
【0077】
(6)通常、インターネット上のホームページ30の場所の特定に用いられているURLを識別子として用いる。このように、汎用性の高いURLを識別子として用いることで利便性が向上される。特に、ブックマーク31を用いることができる場合であれば、ウェブブラウザを利用して作成できるブックマーク31をナビゲーション装置22の表示装置23への提供表示に使うことができるようになり、ユーザなどによるブックマーク31の保存と画面への提供表示が極めて簡単に行えるようになる。
【0078】
(7)インターネット上の公開情報、いわゆるホームページ30に対応する位置をナビゲーション装置22の表示装置23に提供表示させることができるようになるため、提供表示させることのできる対象が拡大され、利便性が向上する。特に、ナビゲーション装置22の地図上に位置を提供表示させたいと思われる対象のホームページ30には、緯度経度が含まれていることも多く、その場合、ホームページ30を参照して取得した緯度経度に基づいて表示情報を作成することができるようになる。また、提供表示させたいと思われる対象のホームページ30に緯度経度が含まれていない場合であれ、通常、ホームページに30は、地図や、目標物や、郵便番号や、住所や、電話番号など、緯度経度に変換可能な情報が含まれていることが多いことから、多くの場合、ホームページ30を参照することにより表示情報を作成することができるようになる。
【0079】
(8)ホームページ30から表示情報を作成する処理を管理センタ10が行うため、ナビゲーション装置22の処理負荷の軽減が図られる。また、無線通信で行われる管理センタ10とナビゲーション装置22間の通信負荷などの軽減も図られるようになる。
【0080】
(9)表示装置23には提供表示とともに、ホームページ30の一部の情報として、当該ホームページ30の名称が表示されるため、ユーザなどは当該提供表示された位置の詳細な情報を得ることができるようにもなる。これにより、ホームページ30にかかる位置をナビゲーション装置22の表示装置23にて簡単に確認できるようになるとともに、それを目的地に設定するか否かにかかる判断などを支援することができるようにもなる。
【0081】
(その他の実施形態)
なお上記実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
【0082】
・上記実施形態では、一台の車両20と、一つの管理センタ10とから構成される場合について例示した。しかしこれに限らず、一つの管理センタに対して複数台の車両が通信するようにしてもよい。これにより、情報提供システムの多数の車両、すなわちユーザの利用が容易になり、同システムの利用価値が向上するようになる。
【0083】
・上記実施形態では、公衆ネットワーク40には、第1のデータサーバ41や第2のデータサーバ42がそれぞれ一台ずつ接続されている場合について例示したが、これに限らず、公衆ネットワークには複数台の第1のデータサーバや第2のデータサーバが接続されていてもよいし、それ以外のサーバが接続されていてもよい。複数のサーバが接続されていれば、それだけ多くのサービスを利用できるようにもなる。
【0084】
・上記実施形態では、公衆ネットワーク40がインターネットである場合について例示したが、これに限らず、情報提供システムが接続されるネットワークは、定められたユーザだけが利用できるネットワークであってもよい。これにより、情報管理性などを向上させたシステムを構築することができるようにもなる。
【0085】
・上記実施形態では、位置情報をホームページ30から取得する場合について例示した。しかしこれに限らず、位置情報は、ホームページ以外であれ、ネットワーク上に公開されている各種の情報、例えば、ファイルとして公開されている情報等から取得してもよい。これにより、位置情報の取得可能性が高められ、情報提供システムの利便性が高められるようになる。
【0086】
・上記実施形態では、POI情報作成部16は表示情報とともにブックマーク31の名称をナビゲーション装置22に伝達する場合について例示した。しかしこれに限らず、POI情報作成部は、取得したホームページに含まれる情報、例えば、住所、電話番号、営業時間、料金、施設の説明などの情報の少なくとも一部を追加情報として、ナビゲーション装置にさらに伝達するようにしてもよい。これにより、表示装置に表示された提供表示を選択することにより、ナビゲーション装置でも追加情報を参照できるようにすることができるようになる。このように追加情報の参照も可能にすることで、ナビゲーション装置における目的地設定にかかる判断を好適に行うことができるようにすることができる。
【0087】
・上記実施形態では、取得したブックマーク31からリスト情報作成部15を作成する場合について例示した。このとき、リスト情報の作成に用いるブックマークを絞り込むようにしてもよい。例えば、ナビゲーション装置から名称の全部もしくは一部文字列を設定することによって、設定された文字列に適合する名称を有するブックマークのみからなるリスト情報を作成することができる。なお、この絞り込みは、ブックマークの取得時に行い、取得するブックマークを絞り込まれたものとしてもよいし、リスト作成時に行い、リストに含まれているブックマークが絞り込まれたものとなるようにしてもよい。これにより、ナビゲーション装置におけるブックマークの選択作業を好適に行うことができるようになる。
【0088】
・上記実施形態では、リスト情報作成部15により作成したリスト情報にはブックマーク31のHTMLテキストが含まれる場合について例示した。しかしこれに限らず、リスト情報にHTMLテキストが含まれなくてもよい。この場合、管理センタでは、リスト情報から選択されたブックマークを特定する情報を受けたPOI情報作成部が、当該特定情報をリスト情報作成部に付与し、リスト情報作成部は付与された当該特定情報に関連付けられているブックマークのHTMLテキストを検索し、取得してPOI情報作成部に返信するようにすればよい。これにより、管理センタや車両におけるブックマークの処理に関して、設計自由度が高められるようになる。
【0089】
・上記実施形態では、ブックマーク31にHTMLテキストが含まれている場合について例示した。しかしこれに限らず、ブックマークに含まれているデータの書式については、HTMLテキストに限られず、その他の書式で記載されていてもよい。この場合、情報管理装置において、その他の書式を解析可能にするようにすればよい。これにより、情報提供システムの設計自由度が向上するようになる。
【0090】
・上記実施形態では、情報管理装置13のリスト情報作成部15が、ナビゲーション装置22の画面に表示させるブックマーク31のリスト情報を生成する場合について例示した。しかしこれに限らず、情報管理装置は取得したブックマークをそのままナビゲーション装置に送信するようにしてもよい。この場合、ナビゲーション装置のリスト情報処理部は、当該ブックマークを解析して、ナビゲーション装置の表示装置へ表示させるようにすればよい。
【0091】
・上記実施形態では、管理センタ10は施設であるような場合について例示したが、しかしこれに限らず、管理センタは、車両と通信可能なコンピュータであれば、パーソナルコンピュータのような小型コンピュータであってもよい。これにより、この車両データ取得システムとしての利用可能性の拡大が図られる。
【0092】
・上記実施形態では、情報管理装置13が管理センタ10に設けられ、ナビゲーション装置22が車両20に設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、車両にナビゲーション装置と、情報管理装置とが設けられていてもよい。これにより、車両単体で情報管理装置を含む構成にすることができるようになる。なおこの場合、車両は管理センタを介さず公衆ネットワークに接続するようにしてもよい。
【0093】
・さらに、ナビゲーション装置に情報管理装置を設けてもよい。これによれば、ナビゲーション装置単体で情報管理装置を含む構成にすることができるようになる。なおこの場合、ナビゲーション装置は管理センタを介さず公衆ネットワークに接続するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0094】
10…管理センタ、11…ネットワーク通信装置、12…対車両通信装置、13…情報管理装置、14…通信制御部、15…リスト情報作成部、16…POI情報作成部、20…車両、21…車載通信装置、22…ナビゲーション装置、22A…リスト情報処理部、22B…POI情報処理部、23…表示装置、23A…表示、23B…設定ボタン、23M…地図、23P…マーク、30…ホームページ、31…ブックマーク、40…公衆ネットワーク、41…第1のデータサーバ、42…第2のデータサーバ、42A…ソーシャルブックマークサービス、43…検索サーバ、44…端末装置、45…携帯電話。
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体、特に車両に地図情報を提供表示する情報提供システム、及び、情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両には、地図情報を提供表示するシステムとして、ナビゲーション装置が搭載されていることが多い。ナビゲーション装置は、搭載されている地図情報と、設定された目的地と、検出した当該装置の現在位置、すなわち当該車両の現在位置とに基づいて、該車両の現在位置から目的地までの移動を支援する情報を同車両の運転者などに提供する周知の装置である。そして、こうしたナビゲーション装置の支援を得るためには、同ナビゲーション装置に目的地を設定しなければならないこともよく知られている。
【0003】
ここで、この目的地は、よく知っている場所であれば、地図から探すことが可能であったり、有名な場所であれば、予め用意されているリストから選択可能であったりすることから、このような場合には、ナビゲーション装置の操作による目的地の設定も比較的容易に行うことができる。しかしながら、初めての場所など、地図から探すことが難しい場所や、個人宅など、通常はリストに用意されていない場所となると、それらを目的地として設定することは容易ではない。まして、住所や名称を間違えて覚えている場所や、記憶が定かではないような場所となると、もはやナビゲーション装置の操作により目的地に設定することは不可能に近い。
【0004】
そこで、例えばインターネット上で見つけた場所をナビゲーション装置の目的地として簡単に設定することのできる技術の一例が、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載のシステムは、ナビゲーション装置と、該ナビゲーション装置と通信可能なウェブサーバと、このウェブサーバにインターネットを介して接続されてウェブサーバから得られた電子文書を表示するブラウザを含む演算装置とを備えている。そして、同システムでは、ブラウザにて参照した電子文書に含まれている目的地オブジェクトがユーザにより起動されると、演算装置が、同目的地オブジェクトに含まれる場所情報に基づいて、その場所をナビゲーション装置に目的地として追加登録する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2010−502993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、特許文献1に記載のシステムによれば、ブラウザで目的地オブジェクトを選択し、これを起動させることで、ナビゲーション装置に当該目的地オブジェクトにかかる位置を目的地として設定することができるようになる。しかしながら、目的地オブジェクトを利用できるのは、ホームページ等の電子文書に目的地オブジェクトが含まれている場合か、もしくは参照中の電子文書に対応した目的地オブジェクトを作成する機能をブラウザが有している場合に限られる。このため、たとえ上記システムであっても、目的地オブジェクトに対応していないホームページやブラウザなどからは、従来と同様、ナビゲーション装置に目的地を設定することはできない。また、たとえ上述の操作に基づいてナビゲーション装置に目的地を設定することができたとしても、それら目的地が多岐に渡る場合には、操作そのものの煩雑さも無視できないものとなっている。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ネットワーク上の情報を対象とする場合であれ、当該情報にかかる位置をより簡単に地図上に提供表示することのできる情報提供システム、及び、情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果を記載する。
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画面に地図を表示するナビゲーション装置を有するとともに、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照可能に構成される情報提供システムであって、公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する変換装置を備え、前記ナビゲーション装置は、前記画面に表示する地図上に、前記変換装置から取得される表示情報の示す位置を提供表示することを要旨とする。
【0010】
上記課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、画面に地図を表示するナビゲーション装置と、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照する機能とを用いて情報の提供を行う情報提供方法であって、公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する工程と、前記ナビゲーション装置の画面に表示する地図上に、前記変換した表示情報の示す位置を提供表示する工程と、を備えることを要旨とする。
【0011】
このような構成もしくは方法によれば、ナビゲーション装置の画面に、ナビゲーション装置の座標系に変換されたネットワーク上の公開情報に対応する位置が提供表示されるようになる。このとき、変換装置が識別子により特定される公開情報を参照して、当該公開情報に対応する位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報をナビゲーション装置の画面に表示可能な表示情報に変換するため、ネットワーク上に公開されている公開情報や識別子などをそのまま利用可能である。これにより、ネットワーク上の公開情報の位置を対象とする場合であれ、当該公開情報の位置をナビゲーション装置に表示させることが簡単にできる。また、このようにしてナビゲーション装置の画面に提供表示された位置を、同ナビゲーション装置の目的地の設定などに用いるようにすれば、施設名や住所などの入力操作をしなくとも目的地設定ができることとなり、目的地設定も容易にもなる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報提供システムにおいて、前記識別子は、ブックマークとして登録されている情報に含まれており、前記変換装置は、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得することを要旨とする。
【0013】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の情報提供方法において、前記識別子を、ブックマークとして登録されている情報に持たせ、前記表示情報に変換する工程では、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得することを要旨とする。
【0014】
通常、ブックマークには識別子とともに文字情報などが含まれている。このため、このような構成もしくは方法によれば、当該識別子をブックマークに含まれる文字情報などにより管理することができるようになる。そして、文字情報はユーザによる識別や検索を可能にすることから、ブックマークの利用により、識別子に基づくナビゲーション装置への提供表示の利便性がより高められるようになる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報提供システムにおいて、前記ブックマークは、前記ネットワークに接続されたサーバに保持されたものであり、前記変換装置は、前記サーバに保持されているブックマークを前記公開情報の参照に用いることを要旨とする。
【0016】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の情報提供方法において、前記ブックマークを、前記ネットワークに接続されたサーバに保持させ、前記表示情報に変換する工程では、前記サーバに保持されたブックマークを前記公開情報の参照に用いることを要旨とする。
【0017】
このような構成もしくは方法によれば、ブックマークがネットワーク上のサーバに保持されていることから、ブックマークの管理に、変換装置やナビゲーション装置の動作状態などは影響しない。すなわち、ブックマークの管理の自由度が高められ、ブックマークを利用する情報提供システムとしての利便性が向上される。具体的には、ユーザは自由に、サーバに対するブックマークの登録、削除、もしくは修正などの管理を行うことができるため、サーバに保持させたブックマークの利便性を向上させることができるとともに、そのように管理されたブックマークを用いる情報提供システムとしての利便性も向上するようになる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の情報提供システムにおいて、前記ブックマークは、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークであることを要旨とする。
【0019】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の情報提供方法において、前記ブックマークとして、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークを用いることを要旨とする。
【0020】
このような構成もしくは方法によれば、サーバのブックマークは、ナビゲーション装置のユーザが予め登録するものであるため、同ナビゲーション装置を利用するユーザにとっても当該ブックマークをナビゲーション装置で利用する際の利便性が向上する。
【0021】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の情報提供システムにおいて、前記サーバには、複数のブックマークが保持されており、前記ナビゲーション装置は、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示し、前記変換装置は、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照することを要旨とする。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載の情報提供方法において、前記サーバに、複数のブックマークを保持させ、前記ナビゲーション装置には、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示させ、前記表示情報に変換する工程では、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照することを要旨とする。
【0023】
このような構成もしくは方法によれば、複数のブックマークが扱えることにより利便性が向上するとともに、それら複数のブックマークをナビゲーション装置の画面で選択可能であることから公開情報の位置を画面へ提供表示させることが簡単に行えるようになる。
【0024】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記識別子は、URL(ユーアールエル)により示されるものであることを要旨とする。
【0025】
このような構成によれば、通常、インターネット上の公開情報の場所の特定に用いられているURL(Uniform Resource Locator、ユーアールエル)を識別子として用いることができるようになる。このように、汎用性の高いURLを識別子として用いることで利便性が向上される。特に、ブックマークを用いることができる場合であれば、ウェブブラウザを介して作成できるブックマークをナビゲーション装置の画面への提供表示に使うことができるようになり、ユーザなどによるブックマークの保存と画面への提供表示が極めて簡単に行えるようになる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記ネットワークは、インターネットを含んで構成され、前記識別子は、ユーザがインターネット上にて選択した公開情報のネットワーク上の場所を示すものであることを要旨とする。
【0027】
このような構成によれば、インターネット上の公開情報、いわゆるホームページに対応する位置をナビゲーション装置の画面に提供表示させることができるようになるため、提供表示させることのできる対象が拡大され、利便性が向上する。特に、ナビゲーション装置の地図上に位置を提供表示させたいと思われる対象のホームページには、緯度経度が含まれていることも多く、その場合、ホームページを参照して取得した緯度経度に基づいて表示情報を作成することができるようになる。また、提供表示させたいと思われる対象のホームページに緯度経度が含まれていない場合であれ、通常、ホームページには、地図や、目標物や、郵便番号や、住所や、電話番号など、緯度経度に変換可能な情報が含まれていることが多いことから、多くの場合、ホームページを参照することにより表示情報を作成することができるようになる。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記ナビゲーション装置は、当該ナビゲーション装置に各種サービスを提供するセンタと無線通信可能に接続されており、前記変換装置は前記センタに設けられていることを要旨とする。
【0029】
このような構成によれば、公開情報から表示情報を作成する処理をセンタが行うこととなり、ナビゲーション装置の処理負荷の軽減が図られる。また、無線通信で行われるセンタとナビゲーション装置間の通信負荷などの軽減も図られるようになる。
【0030】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、前記ナビゲーション装置は、前記変換装置から前記位置情報とともに前記公開情報に含まれる情報の少なくとも一部の情報を取得し、前記画面に表示する提供表示に併せ、該取得した公開情報の一部の情報を表示することを要旨とする。
【0031】
このような構成によれば、画面には提供表示とともに、公開情報の一部の情報が表示されるため、ユーザなどは当該提供表示された位置の詳細な情報を得ることができるようにもなる。これにより、公開情報にかかる位置をナビゲーション装置の画面にて簡単に確認できるようになるとともに、それを目的地に設定するか否かにかかる判断などを支援することができるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る情報提供システムを具体化した一実施形態について、その概略構成を示すブロック図。
【図2】同情報提供システムの動作の概要を模式的に示す模式図。
【図3】同情報提供システムがブックマークを目的地に設定する処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明に係る情報提供システムを具体化した一実施形態について、図1に従って説明する。
【0034】
図1に示すように、情報提供システムは、管理センタ10に設けられた変換装置としての情報管理装置13と、自動車などの移動体としての車両20に搭載されたナビゲーション装置22とを有する。ナビゲーション装置22は、情報管理装置13との間の無線通信が可能になっている。また管理センタ10には、その外部のインターネットなどの公衆ネットワーク40がデータ送受を可能に接続されている。
【0035】
公衆ネットワーク40は、いわゆるインターネットである。公衆ネットワーク40には、少なくとも、第1のデータサーバ41と、第2のデータサーバ42と、検索サーバ43と、パーソナルコンピュータなどの端末装置44と、携帯電話45とが相互通信可能に接続されている。これら以外にも、公衆ネットワーク40には、図示しない各種サーバなどが接続されており、これら各種サーバが提供する各種サービス、例えば、住所から緯度経度を検出するサービスや、郵便番号や電話番号から住所を検出するサービスや、アクセス方法から地点を割り出すサービスなどを利用することが可能になっている。
【0036】
各端末装置44や携帯電話45は、例えば、インターネット上に公開された公開情報にアクセスできるブラウザなどを有し、同ブラウザなどを通じて公衆ネットワーク40を介して第1もしくは第2のデータサーバ41,42の公開情報を参照したり、第1もしくは第2のデータサーバ41,42に公開情報などを登録したりする機能を有する。すなわち、自宅からであれば端末装置44により、外出先からであれば携帯電話45により、インターネット上の公開情報を参照することができる。
【0037】
第1のデータサーバ41は、多種多様な公開情報としての1つもしくは複数のホームページ30を保持し、それら公開情報を外部からの要求に応じて参照させる機能を有している。それらホームページ30のうち、店舗や施設など、いわゆるPOI(Point of Interest)に関するホームページ30には、通常、集客などのため、それら店舗や施設などの所在地を示す情報、いわゆる位置情報が含まれている。ホームページ30に含まれている位置情報としては、アクセス方法、住所、郵便番号、電話番号などがあるとともに、地図上に所在地を表示するため、所在地の緯度経度に関する情報が含まれていることも多い。POIには、食事施設や、販売施設や、宿泊施設や、観光地(ポイント)や、イベント開催地(ポイント)などが含まれる。
【0038】
第2のデータサーバ42は、各ユーザの専有領域や複数ユーザの共有領域などを有し、それら領域に対してデータを保存及び参照可能とする機能を有している。特に、第2のデータサーバ42には、ブックマーク31の登録・管理を可能にするサービスであるソーシャルブックマークサービス42Aが設けられている。第2のデータサーバ42は、いわゆるブックマーク集約サイトとして機能する。
【0039】
ブックマーク31は、ユーザが再度見たいと思ったホームページ30の再見を容易にするために、ブラウザやソーシャルブックマークサービス42Aなどで提供されるユーザインターフェースの一種であり、任意のホームページ30に対してユーザの操作により任意に作成することのできるデータである。詳述すると、ブックマーク31は、インターネット上のホームページ30の位置が記録された情報であり、そのインターネット上の位置を示す識別子としてのURL(Uniform Resource Locator、ユーアールエル)を含んでいる。これにより、ブラウザにおいてブックマーク31を作動させることで、当該ブックマーク31のURLに指定されたホームページ30が直ちに参照できるようになっている。
【0040】
また、通常、ブックマーク31には、URLで指定されているホームページ30の店舗や施設の名称など、同ホームページ30に関する文字情報が含まれており、ユーザなどが、名称によってホームページ30の内容を識別したり、名称に基づいて検索したりすることなどを可能にしている。なお、ソーシャルブックマークサービス42Aにて作成されたブックマーク31は、HTML(Hyper Text Markup Language、エイチティーエムエル)テキストを含んでいるものとする。例えば、ユーザは、気になる、店舗などの施設や、商品や、人や、待ち合わせなどの場所(スポット)をホームページ30にて参照したとき、同ホームページ30のブックマーク31を登録することで第2のデータサーバ42に記録させることができる。
【0041】
ソーシャルブックマークサービス42Aは、第2のデータサーバ42の専有領域や共有領域にユーザが1つもしくは複数のブックマーク31を登録し、保存することができるとともに、ユーザが共有領域に登録したブックマーク31を他のユーザと共有したり、一般に公開したりできるようにするサービスである。このため、ソーシャルブックマークサービス42Aは、ユーザに、各端末装置44や携帯電話45を用いて、ブックマーク31を登録したり、削除したり、編集したりすることのできる機能を提供する。
【0042】
検索サーバ43は、公衆ネットワーク40を介してアクセス可能な第1のデータサーバ41などに公開されている各種公開情報から、指定されたキーワードなどに適合する情報を検索する機能を有している。検索サーバ43は、例えば、住所をキーワードとして緯度経度を検出したり、郵便番号や電話番号をキーワードとして住所を検出したり、アクセス方法などをキーワードとして割り出される地点の緯度経度や住所を検出したりすることとができる。なお、これらの検出は、公衆ネットワーク40に接続されている各種サーバにより提供されているサービス、例えば、住所から緯度経度を検出するサービスや、郵便番号や電話番号から住所を検出するサービスや、アクセス方法から地点を割り出すサービスなどを利用することにより実現される。
【0043】
管理センタ10は、車両20に対して各種サービスを提供するためのセンタであって、それらサービスを希望するユーザの車両20に提供する。管理センタ10には、アクセス権限のあるユーザの車両20のみがアクセスできるようになっている。すなわち管理センタ10には、アクセス権限のないユーザの車両からのアクセスや、アクセス権限のないユーザの公衆ネットワーク40からのアクセスができない。なお本実施形態では、車両20は管理センタ10にアクセス可能であるものとする。
【0044】
管理センタ10は、公衆ネットワーク40との間で相互のデータ通信を行うネットワーク通信装置11と、車両20との間で無線通信により相互のデータ通信を行う対車両通信装置12とを有する。これにより情報管理装置13が、公衆ネットワーク40とデータ通信できるとともに、車両20とデータ通信できるようになっている。
【0045】
ネットワーク通信装置11は、有線回線もしくは無線回線により公衆ネットワーク40に接続されており、公衆ネットワーク40に接続されている第1及び第2のデータサーバ41,42や、検索サーバ43などと管理センタ10との間のデータ通信を可能にする。
【0046】
対車両通信装置12は、管理センタ10と車両20との間で、各種のデータ通信を可能とする。このデータ通信により、管理センタ10は、車両20から送信される処理要求などを受信するとともに、車両20には処理要求などに応じたデータを送信する。
【0047】
情報管理装置13は、ナビゲーション装置22からの要求に応じて、当該要求に対応する情報等を提供する。つまり情報管理装置13は、ナビゲーション装置22から、例えば公衆ネットワーク40の第2のデータサーバ42に登録されているブックマーク31の取得を要求されると、当該要求に基づいて第2のデータサーバ42から必要とされるブックマーク31を取得する。そして、情報管理装置13は、当該取得したブックマーク31をナビゲーション装置22での取り扱いが可能な情報に変換して同ナビゲーション装置22に配信する。
【0048】
また、情報管理装置13は、ナビゲーション装置22から指示されたブックマーク31の指定するホームページ30から位置情報を取得する。そして、情報管理装置13は、取得した位置情報をナビゲーション装置22の座標系に変換して、ナビゲーション装置22に配信する。このとき、取得された位置情報が緯度経度の情報であれば、当該緯度経度の情報をナビゲーション装置22の座標系である表示情報に変換する。また、取得された位置情報が、アクセス方法、住所、郵便番号、電話番号などである場合、検索サーバ43のサービスなどを利用して、それらの位置情報から緯度経度を取得して、その取得された緯度経度を表示情報に変換する。一方、ブックマーク31の指定するホームページ30から位置情報が取得できない場合、情報管理装置13は、その旨をナビゲーション装置22に送信する、もしくは、応答を返さないようにしてもよい。なお、緯度経度から表示情報への変換は、いわゆる座標系の変換であり、ナビゲーション装置22に表示される地図の座標系の仕様などに基づいて定められた変換公式を用いる演算処理により行われる。
【0049】
詳述すると、情報管理装置13には、マイクロコンピュータを中心に構成される演算装置(図示略)が設けられている。すなわちマイクロコンピュータには、演算装置、記憶装置、不揮発性メモリ(ROM)、揮発性メモリ(RAM)などが設けられており、同記憶装置や各メモリに格納されている各種データ及びプログラムに基づく各種情報処理がマイクロコンピュータにより実行される。本実施形態では、情報管理装置13には、車両20との間のデータ通信を制御する通信制御部14と、ナビゲーション装置22の画面に表示させるブックマーク31のリストを生成するリスト情報作成部15と、指定されたブックマーク31の位置情報から表示情報を生成するPOI情報作成部16とが設けられている。すなわち、情報管理装置13には、通信制御部14や、リスト情報作成部15や、POI情報作成部16として実行されるプログラムやパラメータが保持されており、それらプログラムやパラメータの演算処理に基づいて通信制御部14や、リスト情報作成部15や、POI情報作成部16の各種機能が実現されるようになっている。
【0050】
通信制御部14は、車両20との通信に応じて必要となる処理を判断するとともに、情報管理装置13にて必要な処理が行われるように調整する。
【0051】
リスト情報作成部15は、ナビゲーション装置22からのブックマーク31の要求に応じて、第2のデータサーバ42のソーシャルブックマークサービス42Aを利用して、対象とするブックマーク31を取得する。なおこのとき、ソーシャルブックマークサービス42Aの利用に必要とされる情報、例えば、ユーザIDや、パスワードなども必要に応じてナビゲーション装置22から送られてくる。また、リスト情報作成部15は、取得したブックマーク31のHTMLテキストを解析し、それら取得したブックマーク31をナビゲーション装置22にて表示可能なリスト情報に構成してナビゲーション装置22に送信する。なお、リスト情報には、ブックマーク31の名称や、対応するブックマーク31のHTMLテキストなどが、ブックマーク31に関する表示に関連付けられるようにして含まれている。
【0052】
POI情報作成部16は、車両20から指示されたブックマーク31に基づき、当該ブックマーク31の指定するホームページ30を参照するとともに、当該参照したホームページ30から位置情報を取得する。すなわち、POI情報作成部16は、参照したホームページ30に含まれる情報、例えばブラウザに表示されるテキスト情報や、ソースコードに含まれるタグ情報やリンク情報などに基づいて、当該ホームページ30の所在地の情報、いわゆるPOIの位置情報を取得する。なお、ホームページ30から位置情報を取得する際、優先度の高い位置情報を優先して取得するようになっており、例えば、優先度は高い順に、緯度経度、住所、郵便番号、電話番号、アクセス方法の順に設定されているが、優先度の設定順序はこれに限られない。
【0053】
また、POI情報作成部16には、緯度経度を表示情報へ変換する変換公式が設定されている。これにより、POI情報作成部16は、取得した緯度経度を変換公式に基づいて表示情報に変換する演算処理を行うとともに、変換した表示情報を車両20に送信すべき情報として通信制御部14に伝達する。さらに、POI情報作成部16は、位置情報の取得に利用したブックマーク31に付与されている名称を、表示情報とともに車両20に送信するようにする。なお、ブックマーク31に名称が付されていないような場合、位置情報を取得したホームページ30から適切な名称などを取得するようにしてもよい。
【0054】
車両20は、自動車などからなり、管理センタ10に無線通信するための車載通信装置21と、車載通信装置21にデータ通信可能に接続される上述のナビゲーション装置22とを有する。
【0055】
車載通信装置21は、管理センタ10とナビゲーション装置22との間の無線通信を可能にするための車載無線通信装置である。車載通信装置21と管理センタ10の無線通信は、直接通信であってもよいし、携帯電話網や無線LANなどを利用した周知の通信方法でもよい。車載通信装置21は、ナビゲーション装置22から出力された管理センタ10向けの処理要求などを同管理センタ10に向けて送信する。よってナビゲーション装置22は管理センタ10に、リスト情報の要求や、選択されたブックマーク31に対する表示情報の要求などを行う。また、車載通信装置21は、管理センタ10から車両20に提供すべく送信された各種情報を受信してナビゲーション装置22に伝達する。よってナビゲーション装置22は、管理センタ10のリスト情報作成部15により作成されたリスト情報や、管理センタ10のPOI情報作成部16により作成されたPOIの位置情報を無線通信にて取得することができる。
【0056】
ナビゲーション装置22は、図示しない全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)等を利用することによって、車両20の現在位置を検出することができるとともに、地図などの画像を表示する画面を含む表示装置23を備える。そしてナビゲーション装置22は、検出した車両20の現在位置に基づいて、メモリに記憶されている地図情報を参照することにより、走行目的地まで車両20の走行経路案内を運転者等に提供する。具体的には、走行経路案内を、表示装置23への地図表示などの画像表示や図示しないスピーカからの音声案内により提供する。
【0057】
表示装置23による画像表示機能は、ナビゲーション装置22によって制御されており、表示装置23は、ナビゲーション装置22による表示制御の下で、ナビゲーション装置22から伝達された地図情報を表示したり、文字情報や画像情報を表示したりする。ナビゲーション装置22は、経路案内等に適した表示用の座標系を表示装置23に設定しており、表示装置23には当該表示用の座標系に基づいて経路案内用などの地図が表示されるようになっている。すなわち、地図上に付加的に表示される提供表示などの画像についても、地図と同様の座標系にて表示を制御することで、表示装置23に地図とともに表示されるようになる。また、ナビゲーション装置22は、ナビゲーション機能をユーザに提供するための各種の操作スイッチや、目的地選択などに用いられる文字入力機能や、表示装置23に表示した選択肢を選択するカーソルを移動させる機能や、表示装置23に設けられたタッチパネルなど、ユーザによる操作が入力される入力機能を有する。ユーザからのリスト情報の要求などの操作も、これら入力機能を介して行われる。
【0058】
ナビゲーション装置22には、マイクロコンピュータを中心に構成される演算装置(図示略)が設けられている。すなわちマイクロコンピュータには、演算装置、記憶装置、不揮発性メモリ(ROM)、揮発性メモリ(RAM)などが設けられており、同記憶装置や各メモリに格納されている各種データ及びプログラムに基づく各種情報処理がマイクロコンピュータにより実行される。すなわち、ナビゲーション装置22には、現在位置検出用プログラムや、経路案内用のプログラムや、表示装置23の表示制御用のプログラムが用意されており、これらプログラムが実行され、各機能が提供されるようになっている。
【0059】
本実施形態では、ナビゲーション装置22には、リスト情報処理部22Aと、POI情報処理部22Bとが設けられている。
【0060】
リスト情報処理部22Aは、リスト情報の要求に対応して、管理センタ10から取得したリスト情報に基づいて、表示装置23に1つもしくは複数のブックマーク31に関する表示を表示するとともに、それらブックマーク31に関連付けられている名称なども表示する。また、表示装置23に表示した1つもしくは複数のブックマーク31に関する表示からユーザによりPOIとして選択された1つもしくは複数のブックマーク31を抽出することができる。これにより、リスト情報処理部22Aは、表示装置23にて選択されたそれぞれのブックマーク31に関する表示に関連付けられたブックマーク31のHTMLテキストを特定するとともに、これら特定したブックマーク31のHTMLテキストを、地図上に表示させたいPOIの表示情報の要求として管理センタに送信する。
【0061】
POI情報処理部22Bは、管理センタ10から得たPOIの位置情報に基づく同POIの提供表示を、表示装置23に表示される地図上に表示するとともに、当該提供表示したPOIに対する操作、例えば、目的地設定操作などをすることができるようにする。目的地設定操作では、提供表示されたPOIの選択に対応して当該POIを目的地に設定するかどうかの問い合わせや、目的地として設定したPOIを走行経路を案内する機能に目的地として設定させたりすることができる。これにより、ブックマーク31に基づいて提供表示されるPOIをナビゲーション装置22に目的地として設定することができるようになる。
【0062】
次に、本実施形態の情報提供システムの作用について、図2及び図3を参照して説明する。なお、図2ではナビゲーション装置22の表示装置23に表示される2つの画像をそれぞれ示すため、便宜上、ナビゲーション装置22に2つの表示装置23を示した。
【0063】
図2に示すように、ユーザの端末装置44や携帯電話45から、公衆ネットワーク40を介して、第1のデータサーバ41のホームページ30を参照することができる。そして、ユーザは、参照したホームページ30のなかに、訪問したいと思う店舗や施設、いわゆるPOIのホームページ30が見つかった際、そのホームページ30のブックマーク31を第2のデータサーバ42に保存することができる。すなわちユーザは、このようなブックマーク31の保存を、車両20を運転していないときに行えるため、保存等の操作が、気軽に行えたり、見つけたとき直ちに行えたりするようになる。また、ソーシャルブックマークサービス42Aには、他人が登録したブックマーク31も保存されているため、そのようなブックマーク31の中から訪問したいと思うPOIを選択することもできる。このように、公衆ネットワーク40を利用して、第2のデータサーバ42に1つもしくは複数のPOIのホームページ30のブックマーク31が保存される。
【0064】
そして、このように第2のデータサーバ42に保存された1つもしくは複数のPOIのホームページのブックマーク31の位置(所在地)をナビゲーション装置22の地図上に簡単な操作で提供表示することができる。
【0065】
すなわち、ユーザによるナビゲーション装置22の操作によるリスト情報の要求に基づいて、ナビゲーション装置22は、第2のデータサーバ42に保存されているPOIのブックマーク31を取得する(図3のステップS10)。ナビゲーション装置22は、ブックマークの取得要求(リスト情報の要求)の際、ブックマークの保存されている第2のデータサーバ42のアドレス(例えばURL)を送信し、同第2のデータサーバ42に公開されているブックマークを取得できるようにする。公開されているブックマークには、他人が登録したブックマークが含まれる。また、必要に応じてユーザIDや、パスワードを送信することで、ユーザ専用の領域やユーザのアクセス権のある領域のブックマークを取得することができる。なお、ユーザIDやパスワードは、ナビゲーション装置22からユーザが入力するが、ナビゲーション装置22に予め設定しておいたものでもよい。ブックマークの取得要求を受信した管理センタ10は、当該取得要求に基づいて第2のデータサーバ42からブックマーク31を取得するとともに、リスト情報を作成してナビゲーション装置22に送信する。
【0066】
これにより、ナビゲーション装置22は、HTMLテキストからなるブックマーク31を含むリスト情報を取得するとともに、同リスト情報に基づいて、ナビゲーション装置22の表示装置23にブックマーク31を示す表示23Aを一覧表示する(図3のステップS11)。なお、一覧表示には、ブックマーク31に関連付けられている名称なども表示される。
【0067】
ナビゲーション装置22では、ユーザの操作に基づいて、表示装置23に一覧表示されたブックマーク31に関する表示23Aのなかから目的地に設定したいブックマーク31に関する表示23Aの選択と、設定ボタン23Bによる設定操作が行われる(図3のステップS12)。ナビゲーション装置22におけるブックマーク31に関する表示23Aの選択は、例えば、タッチパネルの操作もしくは、ボタン操作により一覧表示されたなかから1つのブックマーク31に関する表示23Aを選択するとともに、同選択状態を維持しつつ設定ボタン23Bの押下操作により行われる。そして、ナビゲーション装置22は、設定ボタン23Bの操作に基づいて、選択されたブックマーク31(HTMLテキスト)を管理センタ10に送信する。
【0068】
管理センタ10は、受信したブックマーク31に基づいてアクセスしたホームページ30から位置情報を取得するとともに、同取得した位置情報を表示情報に変換する(図3のステップS13)。変換された位置情報は、管理センタ10からナビゲーション装置22に送信される。
【0069】
表示情報を受信したナビゲーション装置22は、その表示装置23に地図23Mを表示するとともに、表示した地図23M上の位置であって、表示情報が指示する位置にマーク23Pなどを提供表示する(図3のステップS14)。これにより、ナビゲーション装置22にて選択されたブックマーク31の位置(所在地)が、ナビゲーション装置22の表示装置23にマーク23Pとして提供表示されるようになる。
【0070】
そして、ユーザが表示装置23のマーク23Pを選択して目的地設定の操作を行うことにより、当該マーク23Pがナビゲーション装置22の経路案内の目的地として設定される(図3のステップS15)。これにより、マーク23Pを目的地とする運転支援がナビゲーション装置22より行われるようになる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係る情報提供システムは、以下に列記する効果を有する。
【0072】
(1)ナビゲーション装置22の表示装置23に、ナビゲーション装置22の座標系に変換されたネットワーク上のホームページ30に対応する位置が提供表示されるようになる。このとき、POI情報作成部16が識別子(URL)により特定されるホームページ30を参照して、当該ホームページ30に対応する位置情報(所在地)を取得するとともに、この取得した位置情報をナビゲーション装置22の表示装置23に表示可能な表示情報に変換する。このため、ネットワーク上に公開されているホームページ30や識別子(URL)などをそのまま利用可能である。これにより、ネットワーク上のホームページ30の位置を対象とする場合であれ、当該ホームページ30の位置をナビゲーション装置22に表示させることが簡単にできる。また、このようにしてナビゲーション装置22の表示装置23に提供表示された位置を、同ナビゲーション装置22の目的地の設定などに用いるようにすれば、施設名や住所などの入力操作をしなくとも目的地設定ができることとなり、目的地設定も容易にもなる。
【0073】
(2)通常、ブックマーク31には識別子(URL)とともに文字情報などが含まれている。このため、このような構成によれば、当該識別子(URL)をブックマーク31に含まれる文字情報などにより管理することができるようになる。そして、文字情報はユーザによる識別や検索を可能にすることから、ブックマーク31の利用により、識別子(URL)に基づくナビゲーション装置22への提供表示の利便性がより高められるようになる。
【0074】
(3)ブックマーク31がネットワーク上の第2のデータサーバ42に保持されていることから、ブックマーク31の管理に、情報管理装置13やナビゲーション装置22の動作状態などは影響しない。すなわち、ブックマーク31の管理の自由度が高められ、ブックマーク31を利用する情報提供システムとしての利便性が向上される。具体的には、ユーザは自由に、第2のデータサーバ42に対するブックマーク31の登録、削除、もしくは修正などの管理を行うことができるため、第2のデータサーバ42に保持させたブックマーク31の利便性を向上させることができるとともに、そのように管理されたブックマーク31を用いる情報提供システムとしての利便性も向上するようになる。
【0075】
(4)第2のデータサーバ42のブックマーク31は、ナビゲーション装置22のユーザが予め登録したものであるため、同ナビゲーション装置22を利用するユーザにとっても当該ブックマーク31をナビゲーション装置22で利用する際の利便性が向上する。
【0076】
(5)複数のブックマーク31が扱えることから利便性が向上するとともに、それら複数のブックマーク31をナビゲーション装置22の表示装置23で選択可能であることからホームページ30の位置を表示装置23へ提供表示させることが簡単に行えるようになる。
【0077】
(6)通常、インターネット上のホームページ30の場所の特定に用いられているURLを識別子として用いる。このように、汎用性の高いURLを識別子として用いることで利便性が向上される。特に、ブックマーク31を用いることができる場合であれば、ウェブブラウザを利用して作成できるブックマーク31をナビゲーション装置22の表示装置23への提供表示に使うことができるようになり、ユーザなどによるブックマーク31の保存と画面への提供表示が極めて簡単に行えるようになる。
【0078】
(7)インターネット上の公開情報、いわゆるホームページ30に対応する位置をナビゲーション装置22の表示装置23に提供表示させることができるようになるため、提供表示させることのできる対象が拡大され、利便性が向上する。特に、ナビゲーション装置22の地図上に位置を提供表示させたいと思われる対象のホームページ30には、緯度経度が含まれていることも多く、その場合、ホームページ30を参照して取得した緯度経度に基づいて表示情報を作成することができるようになる。また、提供表示させたいと思われる対象のホームページ30に緯度経度が含まれていない場合であれ、通常、ホームページに30は、地図や、目標物や、郵便番号や、住所や、電話番号など、緯度経度に変換可能な情報が含まれていることが多いことから、多くの場合、ホームページ30を参照することにより表示情報を作成することができるようになる。
【0079】
(8)ホームページ30から表示情報を作成する処理を管理センタ10が行うため、ナビゲーション装置22の処理負荷の軽減が図られる。また、無線通信で行われる管理センタ10とナビゲーション装置22間の通信負荷などの軽減も図られるようになる。
【0080】
(9)表示装置23には提供表示とともに、ホームページ30の一部の情報として、当該ホームページ30の名称が表示されるため、ユーザなどは当該提供表示された位置の詳細な情報を得ることができるようにもなる。これにより、ホームページ30にかかる位置をナビゲーション装置22の表示装置23にて簡単に確認できるようになるとともに、それを目的地に設定するか否かにかかる判断などを支援することができるようにもなる。
【0081】
(その他の実施形態)
なお上記実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
【0082】
・上記実施形態では、一台の車両20と、一つの管理センタ10とから構成される場合について例示した。しかしこれに限らず、一つの管理センタに対して複数台の車両が通信するようにしてもよい。これにより、情報提供システムの多数の車両、すなわちユーザの利用が容易になり、同システムの利用価値が向上するようになる。
【0083】
・上記実施形態では、公衆ネットワーク40には、第1のデータサーバ41や第2のデータサーバ42がそれぞれ一台ずつ接続されている場合について例示したが、これに限らず、公衆ネットワークには複数台の第1のデータサーバや第2のデータサーバが接続されていてもよいし、それ以外のサーバが接続されていてもよい。複数のサーバが接続されていれば、それだけ多くのサービスを利用できるようにもなる。
【0084】
・上記実施形態では、公衆ネットワーク40がインターネットである場合について例示したが、これに限らず、情報提供システムが接続されるネットワークは、定められたユーザだけが利用できるネットワークであってもよい。これにより、情報管理性などを向上させたシステムを構築することができるようにもなる。
【0085】
・上記実施形態では、位置情報をホームページ30から取得する場合について例示した。しかしこれに限らず、位置情報は、ホームページ以外であれ、ネットワーク上に公開されている各種の情報、例えば、ファイルとして公開されている情報等から取得してもよい。これにより、位置情報の取得可能性が高められ、情報提供システムの利便性が高められるようになる。
【0086】
・上記実施形態では、POI情報作成部16は表示情報とともにブックマーク31の名称をナビゲーション装置22に伝達する場合について例示した。しかしこれに限らず、POI情報作成部は、取得したホームページに含まれる情報、例えば、住所、電話番号、営業時間、料金、施設の説明などの情報の少なくとも一部を追加情報として、ナビゲーション装置にさらに伝達するようにしてもよい。これにより、表示装置に表示された提供表示を選択することにより、ナビゲーション装置でも追加情報を参照できるようにすることができるようになる。このように追加情報の参照も可能にすることで、ナビゲーション装置における目的地設定にかかる判断を好適に行うことができるようにすることができる。
【0087】
・上記実施形態では、取得したブックマーク31からリスト情報作成部15を作成する場合について例示した。このとき、リスト情報の作成に用いるブックマークを絞り込むようにしてもよい。例えば、ナビゲーション装置から名称の全部もしくは一部文字列を設定することによって、設定された文字列に適合する名称を有するブックマークのみからなるリスト情報を作成することができる。なお、この絞り込みは、ブックマークの取得時に行い、取得するブックマークを絞り込まれたものとしてもよいし、リスト作成時に行い、リストに含まれているブックマークが絞り込まれたものとなるようにしてもよい。これにより、ナビゲーション装置におけるブックマークの選択作業を好適に行うことができるようになる。
【0088】
・上記実施形態では、リスト情報作成部15により作成したリスト情報にはブックマーク31のHTMLテキストが含まれる場合について例示した。しかしこれに限らず、リスト情報にHTMLテキストが含まれなくてもよい。この場合、管理センタでは、リスト情報から選択されたブックマークを特定する情報を受けたPOI情報作成部が、当該特定情報をリスト情報作成部に付与し、リスト情報作成部は付与された当該特定情報に関連付けられているブックマークのHTMLテキストを検索し、取得してPOI情報作成部に返信するようにすればよい。これにより、管理センタや車両におけるブックマークの処理に関して、設計自由度が高められるようになる。
【0089】
・上記実施形態では、ブックマーク31にHTMLテキストが含まれている場合について例示した。しかしこれに限らず、ブックマークに含まれているデータの書式については、HTMLテキストに限られず、その他の書式で記載されていてもよい。この場合、情報管理装置において、その他の書式を解析可能にするようにすればよい。これにより、情報提供システムの設計自由度が向上するようになる。
【0090】
・上記実施形態では、情報管理装置13のリスト情報作成部15が、ナビゲーション装置22の画面に表示させるブックマーク31のリスト情報を生成する場合について例示した。しかしこれに限らず、情報管理装置は取得したブックマークをそのままナビゲーション装置に送信するようにしてもよい。この場合、ナビゲーション装置のリスト情報処理部は、当該ブックマークを解析して、ナビゲーション装置の表示装置へ表示させるようにすればよい。
【0091】
・上記実施形態では、管理センタ10は施設であるような場合について例示したが、しかしこれに限らず、管理センタは、車両と通信可能なコンピュータであれば、パーソナルコンピュータのような小型コンピュータであってもよい。これにより、この車両データ取得システムとしての利用可能性の拡大が図られる。
【0092】
・上記実施形態では、情報管理装置13が管理センタ10に設けられ、ナビゲーション装置22が車両20に設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、車両にナビゲーション装置と、情報管理装置とが設けられていてもよい。これにより、車両単体で情報管理装置を含む構成にすることができるようになる。なおこの場合、車両は管理センタを介さず公衆ネットワークに接続するようにしてもよい。
【0093】
・さらに、ナビゲーション装置に情報管理装置を設けてもよい。これによれば、ナビゲーション装置単体で情報管理装置を含む構成にすることができるようになる。なおこの場合、ナビゲーション装置は管理センタを介さず公衆ネットワークに接続するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0094】
10…管理センタ、11…ネットワーク通信装置、12…対車両通信装置、13…情報管理装置、14…通信制御部、15…リスト情報作成部、16…POI情報作成部、20…車両、21…車載通信装置、22…ナビゲーション装置、22A…リスト情報処理部、22B…POI情報処理部、23…表示装置、23A…表示、23B…設定ボタン、23M…地図、23P…マーク、30…ホームページ、31…ブックマーク、40…公衆ネットワーク、41…第1のデータサーバ、42…第2のデータサーバ、42A…ソーシャルブックマークサービス、43…検索サーバ、44…端末装置、45…携帯電話。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に地図を表示するナビゲーション装置を有するとともに、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照可能に構成される情報提供システムであって、
公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する変換装置を備え、
前記ナビゲーション装置は、前記画面に表示する地図上に、前記変換装置から取得される表示情報の示す位置を提供表示する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記識別子は、ブックマークとして登録されている情報に含まれており、
前記変換装置は、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得する
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記ブックマークは、前記ネットワークに接続されたサーバに保持されたものであり、
前記変換装置は、前記サーバに保持されているブックマークを前記公開情報の参照に用いる
請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記ブックマークは、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークである
請求項3に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記サーバには、複数のブックマークが保持されており、
前記ナビゲーション装置は、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示し、前記変換装置は、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照する
請求項3又は4に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記識別子は、URL(ユーアールエル)により示されるものである
請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記ネットワークは、インターネットを含んで構成され、
前記識別子は、ユーザがインターネット上にて選択した公開情報のネットワーク上の場所を示すものである
請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記ナビゲーション装置は、当該ナビゲーション装置に各種サービスを提供するセンタと無線通信可能に接続されており、前記変換装置は前記センタに設けられている
請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記ナビゲーション装置は、前記変換装置から前記位置情報とともに前記公開情報に含まれる情報の少なくとも一部の情報を取得し、前記画面に表示する提供表示に併せ、該取得した公開情報の一部の情報を表示する
請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項10】
画面に地図を表示するナビゲーション装置と、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照する機能とを用いて情報の提供を行う情報提供方法であって、
公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する工程と、
前記ナビゲーション装置の画面に表示する地図上に、前記変換した表示情報の示す位置を提供表示する工程と、を備える
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項11】
前記識別子を、ブックマークとして登録されている情報に持たせ、
前記表示情報に変換する工程では、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得する
請求項10に記載の情報提供方法。
【請求項12】
前記ブックマークを、前記ネットワークに接続されたサーバに保持させ、
前記表示情報に変換する工程では、前記サーバに保持されたブックマークを前記公開情報の参照に用いる
請求項11に記載の情報提供方法。
【請求項13】
前記ブックマークとして、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークを用いる
請求項12に記載の情報提供方法。
【請求項14】
前記サーバに、複数のブックマークを保持させ、
前記ナビゲーション装置には、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示させ、前記表示情報に変換する工程では、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照する
請求項12又は13に記載の情報提供方法。
【請求項1】
画面に地図を表示するナビゲーション装置を有するとともに、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照可能に構成される情報提供システムであって、
公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する変換装置を備え、
前記ナビゲーション装置は、前記画面に表示する地図上に、前記変換装置から取得される表示情報の示す位置を提供表示する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記識別子は、ブックマークとして登録されている情報に含まれており、
前記変換装置は、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得する
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記ブックマークは、前記ネットワークに接続されたサーバに保持されたものであり、
前記変換装置は、前記サーバに保持されているブックマークを前記公開情報の参照に用いる
請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記ブックマークは、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークである
請求項3に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記サーバには、複数のブックマークが保持されており、
前記ナビゲーション装置は、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示し、前記変換装置は、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照する
請求項3又は4に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記識別子は、URL(ユーアールエル)により示されるものである
請求項1〜5のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記ネットワークは、インターネットを含んで構成され、
前記識別子は、ユーザがインターネット上にて選択した公開情報のネットワーク上の場所を示すものである
請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記ナビゲーション装置は、当該ナビゲーション装置に各種サービスを提供するセンタと無線通信可能に接続されており、前記変換装置は前記センタに設けられている
請求項1〜7のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記ナビゲーション装置は、前記変換装置から前記位置情報とともに前記公開情報に含まれる情報の少なくとも一部の情報を取得し、前記画面に表示する提供表示に併せ、該取得した公開情報の一部の情報を表示する
請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項10】
画面に地図を表示するナビゲーション装置と、ネットワークを介して当該ネットワーク上の公開情報を参照する機能とを用いて情報の提供を行う情報提供方法であって、
公開情報のネットワーク上の場所を示す識別子に基づき当該公開情報を参照し、該参照した公開情報から同公開情報に対応した位置情報を取得するとともに、この取得した位置情報を前記ナビゲーション装置の表示用の座標系である表示情報に変換する工程と、
前記ナビゲーション装置の画面に表示する地図上に、前記変換した表示情報の示す位置を提供表示する工程と、を備える
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項11】
前記識別子を、ブックマークとして登録されている情報に持たせ、
前記表示情報に変換する工程では、前記公開情報を参照するための識別子を前記ブックマークから取得する
請求項10に記載の情報提供方法。
【請求項12】
前記ブックマークを、前記ネットワークに接続されたサーバに保持させ、
前記表示情報に変換する工程では、前記サーバに保持されたブックマークを前記公開情報の参照に用いる
請求項11に記載の情報提供方法。
【請求項13】
前記ブックマークとして、前記ナビゲーション装置のユーザが前記サーバに予め登録したブックマークを用いる
請求項12に記載の情報提供方法。
【請求項14】
前記サーバに、複数のブックマークを保持させ、
前記ナビゲーション装置には、前記複数のブックマークの少なくとも一部を前記サーバから取得して前記画面に表示させ、前記表示情報に変換する工程では、その表示されたブックマークのうちからユーザによって選択されたブックマークに基づいて該当する公開情報を参照する
請求項12又は13に記載の情報提供方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図2】
【図3】
【公開番号】特開2012−220306(P2012−220306A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85455(P2011−85455)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]