説明

情報提供システム

【課題】情報提供効果の向上を図ること。
【解決手段】本発明における情報提供システムは、情報提供装置と、カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と、を備え、上記携帯端末は、自端末の姿勢を検出する姿勢検出手段と、この姿勢検出手段にて検出された姿勢情報の送信及び外部情報の受信を行う第一の無線通信手段と、を備えると共に、上記情報提供装置は、姿勢情報の受信及び姿勢情報に応じて予め記憶した提供情報の送信を行う第二の無線通信手段を備える。そして、上記携帯端末は、カメラ部にて取り込んだ表示用情報と第一の無線通信手段にて受信した提供情報を重畳して端末側表示部に表示する重畳表示手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システムにかかり、特に、携帯型情報処理端末に対して情報提供を行う情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
公共の場で不特定多数に情報を提供するための方法として、街頭広告などの画面に情報を提示する方法が用いられている。ところが、公共の画面を閲覧する人は不特定多数であるため、閲覧者の性別や年齢、嗜好に適切に対応した情報を重畳して提供することが困難である。仮に、公共の画面上に直接、情報を表示した場合には、他者の閲覧の妨げになったり、他者に見られたくない情報をも衆目にさらしたりする恐れがあり、利用が困難となる。
【0003】
この問題を解決する手段のひとつとして、AR(Augmented Reality)技術を用いて、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)に投影したカメラ映像上に、付加情報を表示する方法がある。この方法により、現在広く普及している携帯電話端末を利用して、公共の画面には何も表示することなく携帯電話端末の画面上の情報に付加情報を重畳させて閲覧することが可能になる。
【0004】
ここで、特許文献1では、カメラ部を備えた携帯端末を用いて、カメラ部で取得した映像に、拡張現実感情報を表示するAR技術が開示されている。特に、この特許文献1では、カメラ部の姿勢や角度に応じて、拡張現実感情報の表示位置を決定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−238096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上述したAR技術では、実際の映像に単に付加情報を重畳して表示しているだけであるため、閲覧者に対する効果が向上するよう情報提供を行うことは期待できない。つまり、上述した技術では、閲覧者の視点が考慮されていないため、閲覧者に対して積極的に訴えかけるような情報提供を行うことができず、情報提供効果の向上を図ることができない。例えば、提供する情報が広告宣伝である場合には、その広告宣伝効果のさらなる向上を図ることができない。
【0007】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、情報提供効果の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一形態である情報提供システムは、
情報提供装置と、カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と、を備え、
前記携帯端末は、自端末の姿勢を検出する姿勢検出手段と、この姿勢検出手段にて検出された姿勢情報の送信及び外部情報の受信を行う第一の無線通信手段と、を備えると共に、
前記情報提供装置は、前記姿勢情報の受信及び前記姿勢情報に応じて予め記憶した提供情報の送信を行う第二の無線通信手段を備え、
前記携帯端末は、前記カメラ部にて取り込んだ表示用情報と前記第一の無線通信手段にて受信した前記提供情報を重畳して前記端末側表示部に表示する重畳表示手段を備えた、
という構成をとる。
【0009】
また、本発明の他の形態である情報提供装置は、
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と無線通信可能であり、
前記携帯端末にて検出された当該携帯端末の姿勢を表す姿勢情報の受信、及び、前記携帯端末の前記カメラ部にて取り込まれた表示用情報に前記携帯端末上で重畳表示される情報として予め記憶した提供情報の送信を行う無線通信手段を備え、
前記無線通信手段は、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報に応じて前記提供情報を送信する、
という構成を取る。
【0010】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と無線通信可能な情報提供装置に、
前記携帯端末にて検出された当該携帯端末の姿勢を表す姿勢情報の受信、及び、前記携帯端末の前記カメラ部にて取り込まれた表示用情報に前記携帯端末上で重畳表示される情報として予め記憶した提供情報の送信を行う無線通信手段を実現させると共に、
前記無線通信手段は、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報に応じて前記提供情報を送信する、
ことを実現させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明の他の形態である情報提供方法は、
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末が、自端末の姿勢を検出し、この検出された姿勢情報を無線通信にて情報提供装置に対して送信し、
前記情報提供装置が、前記携帯端末から送信された前記姿勢情報に応じて、予め記憶した提供情報を無線通信にて外部に送信し、
前記携帯端末が、前記情報提供装置から送信された前記提供情報を受信し、前記カメラ部にて取り込んで前記端末側表示部に表示した表示用情報と前記提供情報とを重畳して表示する、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以上のように構成されることにより、情報提供効果の向上を図ることができる情報提供システム、情報提供装置、プログラム、情報提供方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明における情報提供システムの利用時の様子を示す図である。
【図2】本発明の実施形態1における情報提供システムを構成する携帯端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態1における情報提供システムを構成する情報提供装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図3に開示した情報提供装置にて携帯端末の向きを算出するときの様子を示す図である。
【図5】本発明の実施形態1における情報提供システムの利用時の様子を示す図である。
【図6】実施形態1における情報提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の実施形態2における情報提供システムの利用時の様子を示す図である。
【図8】本発明の実施形態2における情報提供システムを構成する携帯端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施形態2における情報提供システムを構成する情報提供装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図10】実施形態1における情報提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の付記1における情報提供システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図12】本発明の付記8における情報提供システムの構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、情報提供システムの利用時の様子を示す図である。図2は、情報提供システムを構成する携帯端末の構成を示す機能ブロック図であり、図3は、情報提供システムを構成する情報提供装置の構成を示す機能ブロック図である。図4は、情報提供装置にて携帯端末の向きを算出するときの様子を示す図である。図5は、情報提供システムの利用時の様子を示す図である。図6は、情報提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【0015】
[構成]
本実施形態における情報提供システムは、図1に示すように、街中の壁面Wなどの所定箇所に設置されたディスプレイD(情報提供側表示部)に表示する街頭広告などの表示用情報をユーザに提供すると共に、このユーザの携帯端末に、ディスプレイDに表示された表示用情報に重畳表示する提供情報も提供するシステムである。このため、情報提供システムは、図1に示すように、ユーザHa,Hbが操作する携帯端末2a,2b(2)と、情報提供装置1と、を備えて構成されている。以下、携帯端末2a,2b(2)と提供装置1の構成について詳しく説明するが、図1に示す携帯端末2a,2bを、符号2とも図示して説明する。
【0016】
上記携帯端末2(2a,2b)は、図2に示すように、カメラ部28及び表示部29(端末側表示部)、さらには無線通信を行うための送受信アンテナ21を備えた、携帯電話機や携帯型ゲーム機など情報処理端末である。なお、携帯端末2は、上述した携帯電話機や携帯型ゲーム機に限定されず、いなかる情報処理端末であってもよい。例えば、携帯端末は、テーマパークなどのアトラクションなどでユーザに対して3Dコンテンツを提供するために当該ユーザが着用する3D映像閲覧用偏光眼鏡に、本発明における携帯端末2の機能を搭載したものであってもよい。
【0017】
そして、携帯端末2は、装備された演算装置にプログラムが組み込まれることで構築された、端末角度検出部22と、端末情報送信部23と、提供情報受信部24と、表示制御部25と、を備えている。なお、上記プログラムは、予め携帯端末2に装備された記憶装置やネットワークを介して接続された記憶装置、CD−ROMといった可搬媒体などの記憶媒体に記憶されているものである。また、携帯端末2は、端末角度検出部22と協働して携帯端末2の姿勢を検出する角度検出センサ26を備えている。さらに、携帯端末2は、装備された記憶装置に形成された端末情報記憶部27を備えている。以下、各構成について詳述する。
【0018】
上記角度検出センサ26は、例えば、ジャイロセンサや加速度センサ、GPSなどのセンサであり、携帯端末2の姿勢を表す情報の一例としてカメラ部28の向きである撮影方向を検出するためのセンサである。具体的に、角度検出センサ26は、ユーザHa,Hbがそれぞれ操作する携帯端末2a,2bのカメラ部28を、図1の符号Ya,Ybに示すように、壁面Wに設置されたディスプレイDに対して当該ディスプレイDに表示された表示用情報を撮影可能な方向に向けたときの方角と、水平方向に対する角度である仰俯角と、を検出する。
【0019】
そして、上記角度検出センサ26によるカメラ部28の向きの検出は、端末角度検出部22による指令に応じて一定の時間間隔にて実行され、当該端末角度検出部22にて取得される。つまり、角度検出センサ26と端末角度検出部22とは、協働して携帯端末2の姿勢を検出する姿勢検出手段として機能している。なお、携帯端末の姿勢情報は、上述したカメラ部28の方角や仰俯角に限定されず、当該カメラ部28の向きに基づく情報であればいかなる情報でもよく、角度検出センサ26及び端末角度検出部22は、携帯端末の姿勢を表す情報を検出できる構成であればよい。
【0020】
上記端末情報送信部23(第一の無線通信手段)は、上述した端末角度検出部22にて取得した携帯端末2のカメラ部28の撮影方向である方角や仰俯角といった姿勢情報を受け取り、送受信アンテナ21を介して情報提供装置1にて無線通信にて送信する機能を有する。このとき、送受信アンテナ21は、例えば、RFIDタグや赤外線通信にて近距離無線通信を行う通信機器であるが、送受信アンテナ21は必ずしも近距離無線通信手段であることに限定されない。
【0021】
なお、上記端末情報送信部23は、上述した姿勢情報と共に、端末情報記憶部27に記憶されている携帯端末2の操作者であるユーザの個人情報も、情報提供装置1に対して送信する。端末情報記憶部27に記憶される個人情報としては、例えば、ユーザの性別、住所、嗜好(趣味、スポーツ、飲食物などを特定するキーワード)などである。
【0022】
上記提供情報受信部24(第一の無線通信手段)は、無線通信にて外部情報の受信を行う機能を有し、特に本実施形態では、後述するように、情報提供装置1から送信された提供情報を、送受信アンテナ21を介して受信し、表示制御部25に渡す。なお、情報提供装置1から送信される提供情報は、壁面WのディスプレイDに対する携帯端末2の相対的な方向(方角、仰俯角)に応じた情報である。提供情報の一例としては、携帯端末2の方向に対して立体映像が飛び出してくる映像、携帯端末2の方向に対して映像中の人物が向いている映像、携帯端末2の方向から見た物体の立体映像、などである。さらに、提供情報は、後述するように、ユーザの性別や嗜好などの個人情報にも対応した情報である。
【0023】
上記表示制御部25(重畳表示手段)は、カメラ部28から取り込んだ画像(表示用情報)をスルー画像として表示部29に表示する。さらに、表示制御部25は、上述したように、提供情報受信部24にて情報提供装置1から受信した提供情報を、カメラ部28から取り込んで表示してスルー画像に重畳表示する機能を有する。このとき、重畳表示させる方法としては、事前にディスプレイDに表示される表示用情報内に、提供情報を表示させる位置や提供情報の大きさを特定するマーカ情報を含めておき、このマーカ情報の表示部29における表示位置を携帯端末2が認識し、認識したマーカ情報に対応する位置や大きさで提供情報を表示する、という方法がとる。なお、カメラ部28から取り込んだ画像上に他の情報を重畳表示する方法は既に周知であるため、その詳細な技術については説明を省略する。但し、重畳表示する方法は、上述した方法に限定されない。
【0024】
次に、情報提供装置1の構成について説明する。情報提供装置1は、壁面Wに設置されるディスプレイD(情報提供側表示部)を接続して備えると共に、上述した携帯端末2と無線通信を行うための送受信アンテナ11を備えたサーバコンピュータである。なお、送受信アンテナ11は、例えば、RFIDタグや赤外線通信にて近距離無線通信を行う通信機器であり、携帯端末2と近距離無線通信を行うことができるよう、ディスプレイDの近辺に設置されているとよい。但し、送受信アンテナ11は必ずしも近距離無線通信手段であることに限定されない。
【0025】
そして、情報提供装置1は、装備された演算装置にプログラムが組み込まれることで構築された、端末情報受信部12と、端末角度算出部13と、提供情報送信部14と、表示制御部15と、を備えている。なお、上記プログラムは、予め情報提供装置1に装備された記憶装置やネットワークを介して接続された記憶装置、CD−ROMといった可搬媒体などの記憶媒体に記憶されているものである。また、情報提供装置1は、装備された記憶装置に形成された、ディスプレイ角度記憶部16と、提供情報記憶部17と、を備えている。以下、各構成について詳述する。
【0026】
上記端末情報受信部12(第二の無線通信手段、無線通信手段)は、上述したように携帯端末2から送信された当該携帯端末2のカメラ部28の撮影方向である方角や仰俯角といった姿勢情報を、送受信アンテナ11を介して受信する。このとき、携帯端末2からは、姿勢情報と共に、当該携帯端末2のユーザの個人情報も受信する。そして、受信した姿勢情報と個人情報とを端末角度算出部13に渡す。
【0027】
上記端末角度算出部13(第二の無線通信手段、無線通信手段)は、携帯端末2から受信した姿勢情報と、ディスプレイ角度記憶部16に記憶されている情報提供側姿勢情報と、に基づいて、ディスプレイDに対する相対的な携帯端末2のカメラ部28の撮影方向の向きを算出する。ここで、情報提供装置1は、予めディスプレイ角度記憶部16に、壁面Wに設置されたディスプレイDの姿勢を表す情報提供側姿勢情報として、当該ディスプレイDの表示方向である方角と水平方向に対する角度である仰俯角とを記憶している。つまり、情報提供側姿勢情報は、図1の符号Ydに示すような、ディスプレイDの表示面に対して垂直な方向を表す方角と仰俯角とを含んでいる。但し、ディスプレイDの水平方向における表示方向が、水平方向を向いている場合には、情報提供側姿勢情報に仰俯角情報が含まれていなくてもよい。
【0028】
具体的に、端末角度算出部13は、図4に示すように、ディスプレイDに対する相対的な携帯端末2の向きを算出する。ここで、図4(A)は、例えば、図1の符号Hbに示すユーザをディスプレイDの真上側から見た場合における、当該ディスプレイDに対する携帯端末2(2b)の方角を算出するときの様子を示す図である。この図に示すように、情報提供側姿勢情報であるディスプレイDの方角が「θ」であり、携帯端末2にて検出された当該携帯端末2(2b)のカメラ部28の向きの方角が「φ」であるとすると、ディスプレイDに対する携帯端末2(2b)のカメラ部28による撮影方向の方角は、「ε」として算出できる。また、図4(B)は、図1の符号Hbに示すユーザをディスプレイDの真横側から見た場合におけるディスプレイDに対する携帯端末2(2b)の仰俯角を算出するときの様子を示す図である。この図に示すように、ディスプレイDが水平方向を向いており、携帯端末2にて検出された当該携帯端末2(2b)のカメラ部28の向きの仰俯角が「α」であるとすると、ディスプレイDに対する携帯端末2(2b)のカメラ部28による撮影方向の仰俯角も「α」として算出できる。
【0029】
以上のようにして、端末角度算出部13は、ディスプレイDに対する相対的な携帯端末2の向きを算出し、その結果を提供情報送信部14に渡す。
【0030】
上記提供情報送信部14(第二の無線通信手段、無線通信手段)は、算出されたディスプレイDに対する相対的な携帯端末2の向きに対応する提供情報を、提供情報記憶部17から選択する。ここで、提供情報記憶部17には、予めディスプレイDに対する相対的な携帯端末2の向き毎に、それぞれ対応する提供情報を記憶している。例えば、方角、仰俯角共に、ある一定の角度の範囲毎に、それぞれ異なる提供情報を記憶している。提供情報は、例えば、携帯端末2の方向に対して立体映像が飛び出してくる映像、携帯端末2の方向に対して映像中の人物が向いている映像、携帯端末2の方向から見た物体の立体映像、などである。そして、提供情報送信部14は、それぞれ算出された携帯端末2の向きである方角及び仰俯角に対応する提供情報を提供情報記憶部17から選択して、送受信アンテナ11を介して携帯端末2に送信する。このとき、提供情報送信部14は、携帯端末2から送信されたユーザの性別や嗜好などの個人情報にも対応する提供情報を選択してもよい。
【0031】
以上のように、端末角度算出部13と提供情報送信部14とは、ディスプレイDに対する携帯端末2の相対的な向きを算出して、この算出された携帯端末2の向きに対応した提供情報を、当該携帯端末に対して送信する提供情報送信手段(第二の無線通信手段、無線通信手段)として機能する。
【0032】
また、上記表示制御部15は、壁面Wに装備されたディスプレイDに、表示用情報を表示するよう制御する。なお、表示用情報は、予め提供情報記憶部17に記憶されており、表示制御部15にて提供情報記憶部17から読み出されてディスプレイDから表示出力される。そして、表示用情報は、携帯端末2の表示部29上で、上述したように送信する提供情報と重畳表示される情報であるため、当該提供情報と関連する情報であり、また、重畳表示する提供情報自体や表示位置・大きさなどを特定するためのマーカ情報を含んでいる。
【0033】
[動作]
次に、上述した情報提供システムの動作を、図5の説明図及び図6のシーケンス図を参照して説明する。まず、予め情報提供装置1は、ディスプレイDの向き(図5の矢印Yd)を表す情報提供側姿勢情報を記憶すると共に、ディスプレイDに対する相対的な携帯端末2の向き毎にそれぞれ対応する各提供情報を記憶する。そして、提供情報が重畳表示される表示用情報を、ディスプレイDに表示する。
【0034】
その後、ディスプレイDを見たユーザHa,Hbが、当該ディスプレイDがユーザHa,Hbの携帯端末2a,2b(2)の表示部29内に表示されるよう、カメラ部28をディスプレイDに向ける(図5の矢印Ya,Yb)。すると、ディスプレイDに表示されている表示画像をカメラ部28から取込み(ステップS1)、携帯端末2の表示部29a,29bにスルー画像として表示する(ステップS2)。
【0035】
続いて、携帯端末2a,2bは、角度検出センサ26にて、携帯端末2の姿勢を表すカメラ部28の向きを表す方角及び仰俯角といった姿勢情報を検出する(ステップS3)。そして、携帯端末2a,2bは、検出した姿勢情報と共に、端末情報記憶部27に予め記憶されているユーザの個人情報を、無線通信にて情報提供装置1に送信する(ステップS4)。
【0036】
すると、情報提供装置1は、携帯端末2a,2bから送信された当該携帯端末2a,2bの姿勢情報とユーザの個人情報とを受け取る(ステップS5)。情報提供装置1は、記憶しているディスプレイDの向きである情報提供側姿勢情報と、携帯端末2a,2bから受信した当該携帯端末2a,2bの姿勢情報とから、ディスプレイDに対する相対的な携帯端末2の向き(方角、仰俯角)を算出する(ステップS6)。そして、算出したディスプレイDに対する相対的な携帯端末2の向きに対応する提供情報を、提供情報記憶部17から選択する(ステップS7)。このとき、携帯端末2から送信されたユーザの性別や嗜好などの個人情報にも対応する提供情報を選択してもよい。
【0037】
続いて、情報提供装置1は、選択した提供情報を、携帯端末2に対して送信する(ステップS8)。これにより、ディスプレイDに対する携帯端末2の向きに応じた提供情報を、当該携帯端末2に提供することができる。
【0038】
その後、携帯端末2は、情報提供装置1から送信された提供情報を受信する(ステップS9)。そして、携帯端末2は、ディスプレイDに表示された表示用情報をカメラ部28から取り込んでスルー画像として表示部29a,29bに表示すると共に、このスルー画像上に、情報提供装置1から受信した提供情報を重畳表示する(ステップS10)。
【0039】
すると、図5に示すように、各ユーザHa,Hbの携帯端末2a,2bの表示部29a,29bには、それぞれディスプレイDに表示された表示用情報が表示されると共に、各携帯端末2a,2bのディスプレイDに対する位置に応じて異なる提供情報Oa,Obがそれぞれ重畳表示されることとなる。例えば、図5の例では、提供情報が立体映像である場合に、ユーザHaにはディスプレイDに対する携帯端末2aの位置に応じて右上から見た立体映像Oaが表示され、ユーザHbにはディスプレイDに対する携帯端末2bの位置に応じて左下から見た立体映像Obが表示される。
【0040】
ここで、図5のユーザHaが携帯端末2aをディスプレイDに向けたまま、図5のユーザHbの位置まで移動すると、かかる移動の間も、一定の時間間隔にて携帯端末2aの向きを表す姿勢情報が検出され続け、当該姿勢情報が情報提供装置1に送信される。従って、情報提供装置1は、常にユーザHaの位置に応じた提供情報を提供することができ、これを携帯端末2側では重畳表示させることができる。
【0041】
以上のように、本発明によると、携帯端末2の表示部29に、実際の映像に加えて当該携帯端末2の向きに応じた情報を重畳表示させることができるため、ユーザに対する情報提供効果の向上を図ることができる。例えば、提供する情報が広告宣伝情報である場合には、その広告宣伝効果のさらなる向上を図ることができる。
【0042】
<実施形態2>
本発明の第2の実施形態を、図7乃至図10を参照して説明する。図7は、情報提供システムの利用時の様子を示す図である。図8は、情報提供システムを構成する携帯端末の構成を示す機能ブロック図であり、図9は、情報提供システムを構成する情報提供装置の構成を示す機能ブロック図である。図10は、情報提供システムの動作を示すシーケンス図である。
【0043】
[構成]
本実施形態における情報提供システムは、まず、図7に示すように、街中の壁面Wなどの所定箇所に貼付されたポスターなどの表示媒体dを用いて、当該表示用情報をユーザに提供している。なお、本実施形態における表示媒体dは、矩形であることとする。但し、本実施形態における表示用情報を提供する表示媒体は、実施形態1と同様のディスプレイDであってもよい。
【0044】
また、本実施形態における情報提供システムにおけるユーザHa,Hbが操作する携帯端末200a,200b(200)は、図8に示すように、カメラ部208及び表示部209(端末側表示部)や、無線通信を行うための送受信アンテナ201を備えた情報処理端末である。そして、携帯端末200は、装備された演算装置にプログラムが組み込まれることで構築された、姿勢情報取得部202と、端末情報送信部203と、提供情報受信部204と、表示制御部205と、を備えている。なお、実施形態1で説明したジャイロセンサなどの角度検出センサ26は装備していなくてもよい。また、携帯端末2は、装備された記憶装置に形成された端末情報記憶部207を備えている。
【0045】
上記姿勢情報取得部202(姿勢検出手段)は、上述した表示媒体dをカメラ部208にて撮影した撮影情報自体を、携帯端末200の姿勢を表す姿勢情報として検出する。つまり、図7に示すように位置が異なる各ユーザHa,Hbが各携帯端末200a,200bにて表示媒体dを撮影すると、各表示部209a,209b内の撮影情報に示すように、矩形である表示媒体dがそれぞれ異なる状態に歪んで表示されることとなる。この歪み度合いを姿勢情報として利用する。
【0046】
そして、上記端末情報送信部203(第一の無線通信手段)は、上記撮影情報を姿勢情報として、実施形態1と同様に、端末情報記憶部207に記憶されているユーザの個人情報と共に、送受信アンテナ201を介して情報提供装置1に送信する。このとき、送受信アンテナ201は、近距離無線通信手段である必要はなく、携帯電話網といった近距離ではない無線通信網と通信可能な機器であってもよい。
【0047】
また、上記提供情報受信部204と表示制御部205は、上述した実施形態1と同様の構成である。つまり、提供情報受信手段204は、後述するように、表示媒体dに対する携帯端末200の姿勢に対応して情報提供装置100から送信された提供情報を、送受信アンテナ201を介して受信し、表示制御部25に渡す。そして、表示制御部205(重畳表示手段)は、カメラ部208から取り込んだ表示媒体dの画像をスルー画像として表示部209に表示すると共に、情報提供装置1から受信した提供情報を、スルー画像に重畳表示する。このとき、重畳表示させる方法としては、事前に表示媒体dに表示される表示用情報内に、提供情報を表示させる位置や大きさなどを特定するマーカ情報を含めておき、このマーカ情報が表示された位置に提供情報を表示させる。このため、上述した表示媒体dに表示される表示用情報には、マーカ情報を含めておくとよい。但し、重畳表示する方法は、上述した方法に限定されない。
【0048】
次に、情報提供装置100の構成について説明する。情報提供装置100は、上述した携帯端末2と無線通信を行うための送受信アンテナ101を備えたサーバコンピュータである。なお、送受信アンテナ101は、上述したように、近距離無線通信手段である必要はない。
【0049】
そして、情報提供装置100は、装備された演算装置にプログラムが組み込まれることで構築された、端末情報受信部102と、端末角度算出部103と、提供情報送信部104と、を備えている。また、情報提供装置100は、装備された記憶装置に形成された、提供情報記憶部107と、を備えている。
【0050】
上記端末情報受信部102(第二の無線通信手段、無線通信手段)は、上述したように携帯端末2から送信された当該携帯端末200のカメラ部208にて撮影した撮影情報を姿勢情報として、送受信アンテナ101を介して受信する。このとき、携帯端末200からは、姿勢情報と共に、当該携帯端末200のユーザの個人情報も受信する。そして、受信した姿勢情報と個人情報とを、端末角度算出部103に渡す。
【0051】
上記端末角度算出部103(第二の無線通信手段、無線通信手段)は、実施形態1とは異なり、携帯端末2から受信した姿勢情報である撮影情報から、表示媒体dに対する相対的な携帯端末200のカメラ部208の撮影方向の向きを算出する。ここで、図7に示すユーザHa,Hbのように、外形が矩形である表示媒体dを正面からではない位置から撮影すると、撮影情報内に映し出された表示媒体dの外形は歪むこととなる。このことを利用して、端末角度算出部103は、撮影情報内の表示媒体dの歪み度合いを算出し、この算出した歪み度合いから、表示媒体dに対する携帯端末200のカメラ部208の向き(例えば、方角と仰俯角)を算出する。例えば、予め表示媒体dの外形の縦横比を記憶しておき、実際に撮影された撮影情報内の表示媒体dの縦横比から歪み度合いを算出する。そして、歪み度合いの値と表示媒体dに対する携帯端末200のカメラ部208の向き(例えば、方角と仰俯角)との対応表を予め設定しておき、かかる対応表に基づいて携帯端末200の向きを算出する。
【0052】
なお、携帯端末200の向きの算出は、必ずしも表示媒体dの外形の歪み度合いに基づいて行うことに限定されない。例えば、表示媒体d内に矩形など予め設定された形状の表示物を表示しておくことで、携帯端末2にて撮影された撮影情報内に存在する上記表示物の形状の歪み度合いに基づいて、表示媒体dに対する相対的な携帯端末200の向きを算出してもよい。
【0053】
上記提供情報送信部104(第二の無線通信手段、無線通信手段)は、実施形態1と同様に、算出された表示媒体dに対する相対的な携帯端末200の向きに対応する提供情報を、提供情報記憶部107から選択する。このとき、提供情報送信部104は、携帯端末200から送信されたユーザの性別や嗜好などの個人情報にも対応する提供情報を選択してもよい。そして、提供情報送信部104は、携帯端末200の向きに応じて選択した提供情報を、送受信アンテナ101を介して携帯端末200に送信する。
【0054】
[動作]
次に、上述した情報提供システムの動作を、図7と図10のシーケンス図を参照して説明する。まず、表示媒体dを見たユーザHa,Hbが、表示媒体dがユーザHa,Hbの携帯端末200a,200b(200)の表示部209a,209b(209)内に表示されるよう、カメラ部208を表示媒体dに向ける(図7の矢印Ya,Yb)。すると、表示媒体dに表示されている表示画像をカメラ部208から取込み(ステップS101)、携帯端末200の表示部209a,209bにスルー画像として表示する(ステップS102)。そして、携帯端末200a,200bは、カメラ部208から取り込んだ撮影情報を姿勢情報として、端末情報記憶部27に予め記憶されているユーザの個人情報と共に、無線通信にて情報提供装置100に送信する(ステップS103)。
【0055】
すると、情報提供装置100は、携帯端末200a,200bから送信された当該携帯端末2a,2bの姿勢情報である撮影情報とユーザの個人情報とを受け取る(ステップS104)。そして、情報提供装置100は、携帯端末200a,200bから受信した表示媒体dを撮影した撮影情報から、つまり、撮影情報に含まれる表示媒体dの外形の歪み度合いから、表示媒体dに対する相対的な携帯端末200の向き(方角、仰俯角)を算出する(ステップS105)。そして、算出した表示媒体dに対する相対的な携帯端末200の向きに対応する提供情報を、提供情報記憶部107から選択する(ステップS106)。このとき、携帯端末200から送信されたユーザの性別や嗜好などの個人情報にも対応する提供情報を選択してもよい。
【0056】
続いて、情報提供装置100は、選択した提供情報を、携帯端末200に対して送信する(ステップS107)。これにより、表示媒体dに対する携帯端末200の位置に応じた提供情報を、当該携帯端末200に提供することができる。
【0057】
その後、携帯端末200は、情報提供装置100から送信された提供情報を受信する(ステップS108)。そして、携帯端末200は、表示媒体dに表示された表示用情報をカメラ部208から取り込んでスルー画像として表示部209a,209bに表示すると共に、このスルー画像上に、情報提供装置100から受信した提供情報を重畳表示する(ステップS109)。
【0058】
これにより、各ユーザHa,Hbの携帯端末200a,200bの表示部209a,209bに、それぞれ表示媒体dに表示された表示用情報が表示されると共に、各携帯端末200a,200bの表示媒体dに対する位置に応じて異なる提供情報がそれぞれ重畳表示されることとなる。
【0059】
以上のように、本発明によると、携帯端末200の表示部209に、実際の映像に加えて当該携帯端末200の向きに応じた情報を重畳表示させることができるため、ユーザに対する情報提供効果の向上を図ることができる。特に、本実施形態では、携帯端末200の姿勢を検出するためにジャイロセンサなどの機器を搭載する必要がないため、簡易な構成で情報提供効果の向上を図ることができる。
【0060】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における情報提供システム(図11参照)、情報提供装置(図12参照)、プログラム、情報提供方法の構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0061】
(付記1)
情報提供装置310と、カメラ部321及び端末側表示部322を備えた携帯端末320と、を備え、
前記携帯端末320は、自端末の姿勢を検出する姿勢検出手段323と、この姿勢検出手段323にて検出された姿勢情報の送信及び外部情報の受信を行う第一の無線通信手段324と、を備えると共に、
前記情報提供装置310は、前記姿勢情報の受信及び前記姿勢情報に応じて予め記憶した提供情報の送信を行う第二の無線通信手段311を備え、
前記携帯端末320は、前記カメラ部321にて取り込んだ表示用情報と前記第一の無線通信手段324にて受信した前記提供情報を重畳して前記端末側表示部322に表示する重畳表示手段325を備えた、
情報提供システム。
【0062】
(付記2)
付記1に記載の情報提供システムであって、
前記情報提供装置は、前記表示用情報を表示する情報提供側表示部を備えると共に、当該情報提供側表示部の姿勢を表す情報提供側姿勢情報を記憶しており、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から送信された前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供システム。
【0063】
(付記3)
付記2に記載の情報提供システムであって、
前記携帯端末が有する前記姿勢検出手段は、前記カメラ部の向きを前記姿勢情報として検出し、
前記情報提供装置は、前記情報提供側表示部が前記表示用情報を表示する向きを前記情報提供側姿勢情報として記憶しており、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から送信された前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な向きを算出して当該算出した前記携帯端末の向きに応じた前記提供情報を送信する、
情報提供システム。
【0064】
(付記4)
付記3に記載の情報提供システムであって、
前記携帯端末が有する前記姿勢検出手段は、前記カメラ部を向けている方角と水平方向に対する角度とを前記姿勢情報として検出し、
前記情報提供装置は、前記情報提供側表示部が前記提供情報を表示する方角と水平方向に対する角度とを前記情報提供側姿勢情報として記憶し、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、自装置と前記携帯端末との相対的な方角と水平方向に対する角度から自装置に対する前記携帯端末の相対的な向きを算出する、
情報提供システム。
【0065】
(付記5)
付記1に記載の情報提供システムであって、
前記携帯端末が有する前記姿勢検出手段は、表示媒体を前記カメラ部にて撮影した撮影情報を前記姿勢情報として検出し、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記携帯端末から送信された前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供システム。
【0066】
(付記6)
付記5に記載の情報提供システムであって、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記携帯端末から送信された前記撮影情報内に存在する予め設定された表示物の形状に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出する、
情報提供システム。
【0067】
(付記7)
付記6に記載の情報提供システムであって、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記携帯端末から送信された前記撮影情報内に存在する予め設定された表示物の形状の歪み度合いに応じて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な向きを算出する、
情報提供システム。
【0068】
(付記8)
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末420と無線通信可能であり、
前記携帯端末420にて検出された当該携帯端末420の姿勢を表す姿勢情報の受信、及び、前記携帯端末420の前記カメラ部にて取り込まれた表示用情報に前記携帯端末420上で重畳表示される情報として予め記憶した提供情報の送信を行う無線通信手段411を備え、
前記無線通信手段411は、前記携帯端末420から受信した前記姿勢情報に応じて前記提供情報を送信する、
情報提供装置410。
【0069】
(付記9)
付記8に記載の情報提供装置であって、
前記携帯端末の前記カメラ部に取り込まれる前記表示用情報を表示する情報提供側表示部を備えると共に、当該情報提供側表示部の姿勢を表す情報提供側姿勢情報を記憶し、
前記無線通信手段は、前記情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から受信した前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供装置。
【0070】
(付記10)
付記8に記載の情報提供装置であって、
前記無線通信手段は、前記携帯端末の前記カメラ部にて撮影された表示媒体の撮影情報を、前記姿勢情報として前記携帯端末から受信し、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供装置。
【0071】
(付記11)
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と無線通信可能な情報提供装置に、
前記携帯端末にて検出された当該携帯端末の姿勢を表す姿勢情報の受信、及び、前記携帯端末の前記カメラ部にて取り込まれた表示用情報に前記携帯端末上で重畳表示される情報として予め記憶した提供情報の送信を行う無線通信手段を実現させると共に、
前記無線通信手段は、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報に応じて前記提供情報を送信する、
ことを実現させるためのプログラム。
【0072】
(付記12)
付記11に記載のプログラムであって、
前記無線通信手段は、前記携帯端末の前記カメラ部に取り込まれる前記表示用情報を表示する前記情報提供装置が備えた情報提供側表示部の姿勢を表す予め記憶された情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から受信した前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
ことを実現させるためのプログラム。
【0073】
(付記13)
付記11に記載のプログラムであって、
前記無線通信手段は、前記携帯端末の前記カメラ部にて撮影された表示媒体の撮影情報を、前記姿勢情報として前記携帯端末から受信し、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
ことを実現させるためのプログラム。
【0074】
(付記14)
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末が、自端末の姿勢を検出し、この検出された姿勢情報を無線通信にて情報提供装置に対して送信し、
前記情報提供装置が、前記携帯端末から送信された前記姿勢情報に応じて、予め記憶した提供情報を無線通信にて外部に送信し、
前記携帯端末が、前記情報提供装置から送信された前記提供情報を受信し、前記カメラ部にて取り込んで前記端末側表示部に表示した表示用情報と前記提供情報とを重畳して表示する、
情報提供方法。
【0075】
(付記15)
付記14に記載の情報提供方法であって、
前記情報提供装置が、前記携帯端末の前記カメラ部に取り込まれる前記表示用情報を表示する情報提供側表示部を備えており、当該情報提供側表示部の姿勢を表す予め記憶された情報提供側姿勢情報と、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供方法。
【0076】
(付記16)
付記14に記載の情報提供方法であって、
前記情報提供装置が、前記携帯端末の前記カメラ部にて撮影された表示媒体の撮影情報を、前記姿勢情報として前記携帯端末から受信し、
前記情報提供装置が、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供方法。
【符号の説明】
【0077】
1 情報提供装置
11 送受信アンテナ
12 端末情報受信部
13 端末角度算出部
14 提供情報送信部
15 表示制御部
16 ディスプレイ角度記憶部
17 提供情報記憶部
2,2a,2b 携帯端末
21 送受信アンテナ
22 端末角度検出部
23 端末情報送信部
24 提供情報受信部
25 表示制御部
26 角度検出センサ
27 端末情報記憶部
28 カメラ部
29,29a,29b 表示部
D ディスプレイ
W 壁面
Ha,Hb ユーザ
Oa,Ob 提供情報
100 情報提供装置
101 送受信アンテナ
102 端末情報受信部
103 端末角度算出部
104 提供情報送信部
107 提供情報記憶部
200,200a,200b 携帯端末
201 送受信アンテナ
202 姿勢情報取得部
203 端末情報送信部
204 提供情報受信部
205 表示制御部
207 端末情報記憶部
208 カメラ部
209,209a,209b 表示部
d 表示媒体
310 情報提供装置
311 提供情報送信手段
320 携帯端末
321 カメラ部
322 端末側表示部
323 姿勢検出手段
324 姿勢情報送信手段
325 重畳表示手段
410 情報提供装置
411 姿勢情報受信手段
412 提供情報送信手段
420 携帯端末


【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報提供装置と、カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と、を備え、
前記携帯端末は、自端末の姿勢を検出する姿勢検出手段と、この姿勢検出手段にて検出された姿勢情報の送信及び外部情報の受信を行う第一の無線通信手段と、を備えると共に、
前記情報提供装置は、前記姿勢情報の受信及び前記姿勢情報に応じて予め記憶した提供情報の送信を行う第二の無線通信手段を備え、
前記携帯端末は、前記カメラ部にて取り込んだ表示用情報と前記第一の無線通信手段にて受信した前記提供情報を重畳して前記端末側表示部に表示する重畳表示手段を備えた、
情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報提供システムであって、
前記情報提供装置は、前記表示用情報を表示する情報提供側表示部を備えると共に、当該情報提供側表示部の姿勢を表す情報提供側姿勢情報を記憶しており、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から送信された前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報提供システムであって、
前記携帯端末が有する前記姿勢検出手段は、前記カメラ部の向きを前記姿勢情報として検出し、
前記情報提供装置は、前記情報提供側表示部が前記表示用情報を表示する向きを前記情報提供側姿勢情報として記憶しており、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から送信された前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な向きを算出して当該算出した前記携帯端末の向きに応じた前記提供情報を送信する、
情報提供システム。
【請求項4】
請求項3に記載の情報提供システムであって、
前記携帯端末が有する前記姿勢検出手段は、前記カメラ部を向けている方角と水平方向に対する角度とを前記姿勢情報として検出し、
前記情報提供装置は、前記情報提供側表示部が前記提供情報を表示する方角と水平方向に対する角度とを前記情報提供側姿勢情報として記憶し、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、自装置と前記携帯端末との相対的な方角と水平方向に対する角度から自装置に対する前記携帯端末の相対的な向きを算出する、
情報提供システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報提供システムであって、
前記携帯端末が有する前記姿勢検出手段は、表示媒体を前記カメラ部にて撮影した撮影情報を前記姿勢情報として検出し、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記携帯端末から送信された前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報提供システムであって、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記携帯端末から送信された前記撮影情報内に存在する予め設定された表示物の形状に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出する、
情報提供システム。
【請求項7】
請求項6に記載の情報提供システムであって、
前記情報提供装置が有する前記第二の無線通信手段は、前記携帯端末から送信された前記撮影情報内に存在する予め設定された表示物の形状の歪み度合いに応じて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な向きを算出する、
情報提供システム。
【請求項8】
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と無線通信可能であり、
前記携帯端末にて検出された当該携帯端末の姿勢を表す姿勢情報の受信、及び、前記携帯端末の前記カメラ部にて取り込まれた表示用情報に前記携帯端末上で重畳表示される情報として予め記憶した提供情報の送信を行う無線通信手段を備え、
前記無線通信手段は、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報に応じて前記提供情報を送信する、
情報提供装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報提供装置であって、
前記携帯端末の前記カメラ部に取り込まれる前記表示用情報を表示する情報提供側表示部を備えると共に、当該情報提供側表示部の姿勢を表す情報提供側姿勢情報を記憶し、
前記無線通信手段は、前記情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から受信した前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供装置。
【請求項10】
請求項8に記載の情報提供装置であって、
前記無線通信手段は、前記携帯端末の前記カメラ部にて撮影された表示媒体の撮影情報を、前記姿勢情報として前記携帯端末から受信し、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供装置。
【請求項11】
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末と無線通信可能な情報提供装置に、
前記携帯端末にて検出された当該携帯端末の姿勢を表す姿勢情報の受信、及び、前記携帯端末の前記カメラ部にて取り込まれた表示用情報に前記携帯端末上で重畳表示される情報として予め記憶した提供情報の送信を行う無線通信手段を実現させると共に、
前記無線通信手段は、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報に応じて前記提供情報を送信する、
ことを実現させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムであって、
前記無線通信手段は、前記携帯端末の前記カメラ部に取り込まれる前記表示用情報を表示する前記情報提供装置が備えた情報提供側表示部の姿勢を表す予め記憶された情報提供側姿勢情報と前記携帯端末から受信した前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
ことを実現させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項11に記載のプログラムであって、
前記無線通信手段は、前記携帯端末の前記カメラ部にて撮影された表示媒体の撮影情報を、前記姿勢情報として前記携帯端末から受信し、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
ことを実現させるためのプログラム。
【請求項14】
カメラ部及び端末側表示部を備えた携帯端末が、自端末の姿勢を検出し、この検出された姿勢情報を無線通信にて情報提供装置に対して送信し、
前記情報提供装置が、前記携帯端末から送信された前記姿勢情報に応じて、予め記憶した提供情報を無線通信にて外部に送信し、
前記携帯端末が、前記情報提供装置から送信された前記提供情報を受信し、前記カメラ部にて取り込んで前記端末側表示部に表示した表示用情報と前記提供情報とを重畳して表示する、
情報提供方法。
【請求項15】
請求項14に記載の情報提供方法であって、
前記情報提供装置が、前記携帯端末の前記カメラ部に取り込まれる前記表示用情報を表示する情報提供側表示部を備えており、当該情報提供側表示部の姿勢を表す予め記憶された情報提供側姿勢情報と、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報とに基づいて、自装置に対する前記携帯端末の相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供方法。
【請求項16】
請求項14に記載の情報提供方法であって、
前記情報提供装置が、前記携帯端末の前記カメラ部にて撮影された表示媒体の撮影情報を、前記姿勢情報として前記携帯端末から受信し、
前記情報提供装置が、前記携帯端末から受信した前記姿勢情報である前記撮影情報に基づいて、前記携帯端末の前記表示媒体に対する相対的な姿勢を算出して当該算出した前記携帯端末の姿勢に応じた前記提供情報を送信する、
情報提供方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2013−69198(P2013−69198A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208568(P2011−208568)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】